JFEエンジニアリング ニュースリリース2006年 riba 2006 2006年4月6日 JFEエンジニアリング株式会社 川崎地下街「アゼリア」への「水和物スラリ蓄熱空調システム」導 入について 当社はこのたび、川崎地下街株式会社殿より、川崎駅前地下街「アゼリア」へ の「水和物スラリ蓄熱空調システム」導入を始めとする省エネルギーに向けた 空調設備工事を受注いたしました。「アゼリア」は全国で三番目に大きい地下 街ですが、地下街を対象とした「水和物スラリ蓄熱空調システム」の導入は、 アゼリアでの採用が初めてとなります。 川崎市では、昨年「川崎市地球温暖化対策地域推進計画」を策定し、市民、事 業者、学校、行政がそれぞれの役割を果たしながら、地球温暖化防止に取り組 んでいます。その活動の一つとして「かわさき都心部循環型まちづくりモデル 事業」が環境省補助事業において採択され、その舞台となるアゼリアへの 先進 的省エネルギー技術である「水和物スラリ蓄熱空調システム」が採用されまし た。アゼリアでは、「水和物スラリ蓄熱空調システム」を始めとする省エネル ギー対策設備を導入することにより、二酸化炭素削減量は、地下街全体で年 間1,090トンとなる計画です。 水和物スラリ空調システムは当社とNEDO(独立行政法人 新エネルギー・産業 技術総合開発機構)が共同開発した独自技術です。水和物スラリ* 脚注) は、従 来の水に替えて、水の2~3倍の冷熱量を持ち、空調配管や熱交換器に直接流す ことができるという特性も持ちます。アゼリアではこの特性を生かした「水和 物スラリ蓄熱空調システム」を始めとする省エネルギー対策設備の導入によ り、以下に記す先進的な効果を実現出来ます。 既設水蓄熱槽を水和物スラリ蓄熱槽に変更することにより水に比べて 約2倍の増蓄熱を行い、大幅に熱源動力を削減。 冬季の冷たい外気を空調熱源に利用する「フリークーリング」を併用。 熱源機(吸収式冷温水発生器)に、高効率機器(COP:1.3以上)を導入 することにより燃料消費を削減。 空調機及び換気ファンに対するインバータ制御の導入によりファン動力を 低減。 施設全体のエネルギー管理を徹底するために、中央監視システムに 「BEMS(ビルエネルギーマネジメントシステム)」を導入。 以上の総合的な省エネルギー効果により、二酸化炭素排出量を大幅に削減出来ま す。 当社はこの技術を、事務所ビルや工場での試験的適用を経て、国内外の事務所 ビル等の空調システムに実用化してきております。昨年5月に、この技術を適 用した当社の鶴見事業所ビル(鶴見総合ビル/横浜市:延床面積17,300m 2 、 建築後22年)、さらに12月にはJFEグループ会社事務所ビル(THINK京浜ビ ル/川崎市:延床面積20,345m 2 、建築後37年)のリニューアル工事が完工する 等、着々と実績を積み重ねてきております。 さらに、鶴見総合ビルをショールームとしてオーナー、不動産会社、電力会 社、設計会社、建設会社等、多方面の方々に稼動中の蓄熱空調システムをご視 察頂いており、増え続ける民生用建物(事務所・店舗・工場等)のエネルギー http://jfe-eng.7demo.net/_old/release/news06/news_e06001.html[12/04/16 16:45:35] JFEエンジニアリング ニュースリリース2006年 消費に対処する蓄熱空調システムとして、お客様より、電力負荷平準化、省エ ネルギー、二酸化炭素排出量削減等の効果に大きな期待が寄せられておりま す。その結果、当社では、昨年10月より、新省エネ空調エンジニアリング部を 設置し、本格的な事業展開を始めております。 新省エネ空調エンジニアリング部では、水和物スラリ空調システムを構成する 水和剤、スラリ製造装置、蓄熱槽等を組み合わせた省エネルギーシステムを販 売し、2008年度に50億円以上の事業規模達成を目標としております。 なお、水和物スラリ空調システムは、日刊工業新聞社選定「第35回 日本産業 技術大賞」において、内閣総理大臣賞を受賞するなど、様々な分野で評価をい ただいております。 当社は引き続き、本技術をもちまして、二酸化炭素排出量削減、地球温暖化対 策等にも大きく貢献してゆく所存です。 *) 化学品として普及しているTBAB (テトラブチルアンモニ 水和物ス ウムブロマイド)という物質を溶解した水溶液の冷却によって ラリ: 生成される微細な水和物と水溶液の混合流体。 TBAB : 「化学物質の審査及び製造等の規制に関する法律(化審 法)」登録番号(2-186)安全衛生法、毒物・劇物取締 法、消防法に該当しない。 急性毒性/LD50(ラット雌)=1.542mg/kg(人体に対 して安全なレベル) 以上 水和物スラリ蓄熱空調システム ●本件に関するお問い合わせは下記にお願い致します。 JFEエンジニアリング(株) 総務部(広報担当) TEL.03(3217)2138 http://jfe-eng.7demo.net/_old/release/news06/news_e06001.html[12/04/16 16:45:35]
© Copyright 2024 Paperzz