Garagebandを用いたポッドキャスト録音入門

Podcasting with Garageband - Primer
Octover
Version
Naotake
Created
2, 2005
3
Murayama
for California
Version 3
Casting
Garagebandを用いたポッドキャスト録音入門
1. 用意するもの
• Garagebandを搭載したMacintosh。G4以上のプロセッサーでないとGar
agebandは使えないはずです。私はPowebook G4 1.33Mhzに768M
BのRAMというセッティングです。RAMは多い方が良いと思います。特
に、GaragebandからiTunesに作成したファイルを移す時には相当メモ
りを費消しているなので、最低でも512MBはあった方が良いと思われま
す。
• USBマイクロフォン、あるいは普通のマイクロフォン。私はSkype用に
買ったLogitechのマイクロフォン付きヘッドセット(モデル名)を使用
しています。
• 普通のマイクを使用する場合はBelkinのiMicなどの外付けUSBサウンドカ
ードが必要です。
• 内蔵のマイクロフォンも使えますが、周囲の雑音を拾ってしまいますの
でできれば専用のマイクを購入した方が良いでしょう。
ここでは、マイクロフォン付きのヘッドセットを使ったものとして記述します。
ヘッドセットを使ったUSBマイクロフォンを接続する際には、極力他のUSBポー
トは開けておくようにしましょう。プリンターや外付けHDなどを繋いでいると
マイクロフォンまたはヘッドフォンの一方が作動しない、音が割れたようになる
といった現象が起き易いです。
マイクロフォンを繋いだら、System Preferencesを立ち上げ、Soundのアイ
コンをクリックし、音の入出力両方について、のデバイスとして「USBヘッドセ
ット(商品名が表示されます)」を選択します。ここで出力だけスピーカー、と
いうことも可能です。
2. 録音の前に
ここでGaragebandを立ち上げさあ録音、と行きたい所ですが、その前に自分の
ポッドキャストの「番組構成」をしておきましょう。台本を書いたり、分単位で
ここで何を話す、というレベルまで決めておく必要はないですが、どんなことを
今日は話す、というアウトラインを作っておくと後で編集の手間がだいぶ省けま
す。
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アウトラインを作っておくもう一つのメリットは、それをShownotesに転用で
きる、ということです。Shownotesというのは、ポッドキャストを載せている
ウェブページに、その日の番組の入ったMP3ファイルへのリンクと共に掲載す
る、「番組の概要」です。番組中に言及したウェブサイト等へのリンク、メール
アドレス、人名や会社名をここに書いておくと、聞き手の利便性も高まります。
ポッドキャストを補完するものだと考えてください。写真などを入れて、よりリ
ッチな内容にすることもできますが、あんまり凝りすぎるとブログを書いている
みたいで大変になります。
私はTexteditでどんな項目をどんな順番で話すか、もし音楽を入れるのであれ
ば、どこでどんなものを入れるか、といったことを書き出し、話す順番通りに並
べたものをアウトラインにしています。録音中にはこれを見ながら話しています
。録音が終わったら、そのままポッドキャストのサイトにこのテキストも掲載し
てshownotesにしてしまいます。
【アウトラインの例】
• イントロ
• 今日の日付
• 昨日訪問した会社について
o 参照サイト:www.xxxxxx.com
• 音楽(曲名)
• 昨日会った人について
• 番組へのフィードバック送信先メールアカウント
• クロージング
これを見ながら、番組中に使う音楽ファイルなどを見つけ易いところに配置して
おく、というわけです。
自然に語るだけ、何かのイベントや会話を録音しただけ、という場合でも、最初
に日付などを言うイントロ、最後に「これで終わりです」といったクロージング
を入れておいた方が良いと思います。ラジオ番組や他の人のポッドキャストを聞
いて参考にしましょう。
3. Garagebandで声を録音
マイクロフォンの動作確認
さてGaragebandを立ち上げて録音、ということになりますが、まず始めにちゃ
んとUSBマイクが接続されているか確認しましょう。繋いでさえあれば自動的に
認識してくれるはずですが、上手く行かない場合はPreferencesに行き、Audio/
MIDIのアイコンをクリックしてUSBマイクロフォンを選択しましょう。
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録音トラックの作成
今度は自分の声を入れるトラックを作成します。Trackのメニューに行き、New
Trackを作成します。トラックを作成すると、Real InstrumentかSoftware
Instrumentかを選ぶウィンドウが出ますので、そこでReal Instrumentを選
択します。そこではVocalsを選択します。Vocalsには既にいろいろな音声効果
を施された録音モードが用意されていますが、普通に声を入れるのであればNo
Effectsを選択し、Createのボタンを押します。これで”No Effect”という名
前のトラックが出来ました。名前などを付けたい(例:Podcast Recording)
場合は”No Effects”という名前をクリックすると編集できます。なお、デフォ
ルトで始めから表示されているGrand Pianoというトラックが邪魔であれば、
そのトラックをクリックし、Trackメニューの”:Delete Track”で削除しましょ
う。残しておいても差し支えはありません。
声の録音
録音の前に、音声の入力確認をします。まだしていなければ、Track
Mixerを表示しましょう。Trackのメニュー内で、”Show Track Mixer”を選択
すると、先ほど作ったトラックの横に、録音/再生レベルを調整するスライドボ
タンと、左右バランスを調整できるダイヤル、そして録音レベルを確認できるラ
ンプが表示されます。ここで一言二言しゃべり、声が認識されているか、録音レ
ベルが大きすぎたり小さすぎないかを確認します。
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いよいよ録音です。Garagebandでは録音はウィンドウの一番下にある、中央に
赤い点のあるボタンを押す事により始動します。これを押すと、赤い線が左から
右に動き始めます。ここでマイクロフォンにしゃべると、録音部分を示す角の取
れた長方形のような図形の中に音声の波形が表示され、録音されていることが見
て取れます。この波形をもっと見やすく表示したい場合は、左下にあるハサミの
絵の書かれたボタンを押すか、Controlのメニューに行き、”Show Editor”を選
択します。そうすると、ウィンドウ下方に、波形を詳細に表示するセクションが
表示されます。
録音をいったん止めるには、録音ボタンの右にある右向きの三角形で表示される
再生ボタン(録音中は青く光っています)を押します。録音したものを冒頭から
聞きたい場合は再生ボタンの二つ右にある左向きの三角形にタテ線のついたよう
なボタンを押してください。また、ちょっと前にもどったり、ちょっと先に進ん
だりしたい場合は早送り/巻き戻しボタンを使います(右向き/左向きの小さな
三角形二つ)。
まずは1 2分録音してみて、自分の声がどの程度の音量で録音されるか、(も
し使っていれば)エコー効果などがどう効いているかを確認しましょう。USBの
マイクロフォンでも、結構良い音で録音できていると思います。問題があれば、
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Mixerで調整したり、Track Informationに立ち返って(トラックを2回クリッ
クするかTrackメニューで”Show Track Info”を選択)いろいろ調整してみま
しょう。Mixerで録音レベルを高めにしておいた方が具合が良いようです。
これで、音声録音環境が整いました。あとはアウトラインに従い、自分のポッド
キャスト番組を録音してみましょう。
録音した音声の編集をする場合はEditorの中で行います。十字形のカーソルを操
作して編集したい部分をハイライトし、その箇所をクリックすると録音したもの
がブロックに分割されます。EditメニューにあるCut, Copy, Paste, Delete
を使うことによりこれらブロックを切り貼りして、間延びした部分を削ったり、
あるトピックを話した部分を移動したりします。
また、録音した音声はブロックを移動して次節で説明する音楽の出入りにタイミ
ングを合わせたり、といったことも可能です。
4. 音楽を入れるには
ここではGaragebandに用意されたLoopという出来合いの音楽の構成部品を使
い、オリジナルの音楽を入れる方法について簡単に説明します。
まず、再生/早送りなどのボタンの左にある目玉のようなアイコンをクリックし
、Loop Browserを立ち上げます。
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色んな音楽のサンプルが用意されていますので、自分のセンスに合わせてあれこ
れ組み合わせて音楽っぽいものを作ってみましょう。
Loop Browserで、例えばBassの中にある80s Dance Bass Synthという
ものをクリックすると試聴ができます。
これを上のサブウィンドウにドラッグすると、Synthetic Bassというトラック
が形成され、80’s Dance Bassの1サイクルが表示されます。
これを繰り返したい場合は、80’s Dance Bassと書かれた部分の右端にポイ
ンタを会わせると、右に矢印のついた縦棒が表示されますので、そこでクリック
し、右に引きずるとサイクルが反復されます。
色々なLoopを組み合わせて、好みのものを作ってみましょう。各Loop毎の再生
レベルを調整する(例えば、声に入るタイミングに合わせて音量を絞る)場合は
、トラックの左の方にある下向きの三角をクリックして、Track
Volumeというものを表示します。表示されると、三角形は上向きになります。
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Track Volumeでは再生レベルが直線として表示されるのですが、この線上を
クリックすると玉のようなものが出現します。この玉を上下左右に動かして、ト
ラックの再生ボリュームを調整できます。
色んなLoopを選び、音楽っぽいものを作った出来上がりは以下のようなものに
なります。声の入り場所を(音声トラックの録音ブロックを動かして)決めたら
、それに合わせて各トラックのボリュームを調整しましょう。
しゃべり始めたら音楽のボリュームを一気に落とし、そこから10秒ほどでフェ
ードアウトさせると「それっぽい」仕上がりになります。
Podsafe Music
Networkなどからダウンロードした、著作権等の問題が無い音楽を使いたい場
合はその曲をiTunesに落とし、そこからGaragebandにドラッグ&ドロップして
インポートします。そうするとNew Track(この名前は編集可能) として表
示されますので、これもまた、Track Volumeなどで調整しましょう。
5. iTunesへのトランスファー
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ここまでのプロセスでできた労作を、今度はMP3化します。これまでにしてい
なければ作成したGaragebandのファイルに名前を付けて保存します。(やって
いるとは思いますが)
まず、iTunesがMP3への変換を行える設定になっているかどうかを確認します
。最新のiTunesのデフォルト設定では、外部音源からインポートした音源はAA
C形式に変換されることになっているようです。これだとiTunes/iPod以外では
聴く事ができませんので、注意が必要です。
iTunesを開き、Preferencesに行くとウィンドウが開きますが、ここで”Advanc
ed”のアイコンを選択します。そこで”Importing”をクリックすると、エンコー
ディングをどの形式で行うかを選択するメニューが表示されます。
ここで、”Import Using”を”MP3 Encoder”に切り替えましょう。デフォルト
は”AAC Encoder”となっているはずです。これでMP3への変換が可能になりま
した。
ここでMP3化する際のビットレートも調整しておきましょう。デフォルトは12
8kbpsなど、結構高いビットレートになっているはずですが、Settingというと
ころでCustomを選べば、96ぐらいまで落とす事が可能です。これでMP3のフ
ァイルサイズをかなり小さくできるはずです。
【注意】上の処置を行った場合、次にCDをインポートする場合は、インポート
の設定をこれまで使っていた”AAC”またはMP3の高いビットレートに戻してあ
げる必要があります。
そして次に、作成したファイルをiTunesにエキスポートします。Fileメニューを
選ぶと、一番下にExport to iTunesというコマンドがありますので、それを
選択します。ファイルの長さ次第ではけっこう時間がかかりますが、完了すれば
iTunesのLibraryに、自分の付けた名前で新しい曲が追加されているはずです。
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(この例ではTutorialというファイル名)これはAIFF形式ですので、かなり大き
なサイズとなっているはずです。
次にこれをiTunesを使い、MP3形式に変換します。Garagebandからインポート
した曲を選択し、iTunesのAdvancedのメニューから、”Convert Selection t
o MP3”を選択します。そうすると、これまたちょっと時間を喰いますが、全
く同じ名前のMP3ファイルがLibraryに作成されます。もとのAIFFファイルに比
べて、サイズはかなり小さくなっているはずです。
こうしてMP3に変換して、Podcastが完成しました。あとはこれを自分の、また
はホスティング先のサーバーに乗せれば完了です。
お疲れさまでした!
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