ならスポーツカレッジ 2013 講座名 ⑦ボランティアの心得 実施日 2013 年 10 月 18 日(金) 18 時 30 分~20 時 50 分 実施場所 帝塚山大学 16 号館 9F16903 教室 ゲスト 松永 敬子 (龍谷大学経営学部 准教授) 参加者数 11 名 配布物 講座⑦プログラム・受講者名簿、アンケート用紙、講座レジュメ、 川西町マラソンボランティア募集案内、NSC 瓦版 vol.4 【アイスブレイク】 『ボランティアビンゴ』 自分が知っているボランティア活動を9個挙げてマス目に記入。 1 人ずつ順番に発表していき、ビンゴゲームをおこなう。 【講座⑦ボランティアの心得】 ボランティア:自発性・無償性・公共性・連帯性・市民性 ⇒スポーツボランティアに関して(特にイベント系)では、動員がほとんど。 自由意思に基づいた参加が少ないのが現状。 ↓ ボランティアの教育が不十分であることが問題に。 (例)長野オリンピック(1998 年)では、ボランティアが観戦に熱中したり、 有名アスリートのサインを求める等の問題が多発。 2002 年FIFAワールドカップでは、意識やノウハウを教育されたボランティアの みを登用することで改善。 ↓ 以後、メガスポーツイベントのボランティアに関しては、必ず事前研修をおこなう ようになった。しかしながら、動員による団体参加の場合は代表者のみが研修を受 け、それを他のメンバーに伝達してもらうのみなので、他のメンバーのモチベーショ ンが上がりにくいのが課題に。また、リピート率も低い。 ボランティアの動機について 利他的動機:人のために役に立ちたい等 利己的動機:自分の力を試したい、仲間づくりがしたい、スポーツに関わりたい、時間の有効活用等 ボランティアに参加する人は、利己的動機による参加の方が多い。 特に女性は、交流目的による参加が殆ど ⇒ボランティア活動に交流的な要素を組み合わせることで効果大 (活動終了後にお茶会をするなど) 男性は、交流よりも活動自体を経験したいという動機が多い。 意識の低い人⇒敢えて、臨場感を存分に味わえるポジションに配置することでモチベーションを上げる。 意識の高い人⇒駐車場係など裏方で力を発揮してもらう。 ※主催者側はきちんと様子を見に行ったりフォローする必要あり。 1 ならスポーツカレッジ 2013 ボランティアの組織化 リーダーやコーディネーターが鍵となる。 組織のミッションや活動の目的などをしっかり理解してもらい、賛同してもらったうえで活動に参加してもらう。 ⇒最初のオリエンテーションが肝心。そうでないと一度頼んだあと、問題が生じた場合に断りにくくなる。 ※参考※ オーストラリアでの取組み:参加者から行為者へ育成するシステム スポーツスタート(3~12 歳)・・・スポーツに興味を示す ↓ スポーツイット(6~12 歳)・・・基本技能を身につける ↓ レディーセットゴー ・・・用具やルールを改良した簡単なスポーツ ↓ アクティブガールズ(女の子)・・・女子のスポーツへの参加を促す ↓ スポーツサーチ(中高生)・・・自分に合ったスポーツを見つける ↓ スポーツファン(中高生)・・・小学生にスポーツを教えるボランティアを養成 ↓ CAPS(14~20 歳)・・・将来のスポーツ指導者とスポーツボランティア指導員を養成 日本では、野外活動(キャンプ)などで似たような取り組みがなされている。 【意見交換】 『どんな人となら効率よく、意欲をもって仕事ができるか?成果に向けて共にがんばることができるか?』 について、個々でイメージを挙げていき、それについて全体で共有する。 ⇒ここで挙げられたことについて、自分自身が心がけられているか。 人に求めると同時に、自分自身でも心がけるようにする。 『今、それぞれが抱えているボランティアをめぐる課題について』 全体で現状について出し合い、それについての意見交換をおこなう。 ・活動への姿勢が意識の高い人とそうでない人と差があるが、活動内容によっ てのモチベーションの違いも出てくるケースについて。 たとえば、スポーツイベントの運営自体は、本来事業なので意欲を持っておこなうが、イベント終了後の清掃活動に関 してはモチベーションが上がらないため、おろそかになってしまう。 ⇒仙台では、環境系のボランティアグループと連携して、うまく役割分担をしておこなっている。 ・ボランティアに対する意識の高さに地域性はあるのか? ⇒奈良県民の『身近な生活に関する項目の重要度・満足度調査』によると、ボランティアへの参加に関しては重要度が 非常に低い。また、重要度が高く満足度が低い項目が多く、行政サービスだけでは限界があるため、NPOやボラン ティアによって担われる領域であるが、ボランティア活動に対する重要度が低いため、担い手不足により課題解決が 進まない。他府県の事例では、浦和レッズ(埼玉県)は 100%ボランティアに支えられている。地域の人は浦和レッズ に関われることが誇り。 2 ならスポーツカレッジ 2013 【受講者の声(アンケートより)】 ・ボランティアに興味があり、実際にも活動しているので今回の講座はイメージがつきやすく、身近になっておおくのこと を学べました。 ・ボランティアはとても奥深くて、多くのことを関連づけておこなわれていることを知ることができました。ボランティアの裏 側を知れて良かったです。 ・ボランティアに参加する人の動機を満たすという発想が新鮮でした。 ・大人になってから「ボランティアに参加しなさい」と言われてするのではなく、小さい子どものうちに「したいから、楽しい から」という理由で始められる環境づくりが大切だと感じました。 ・ボランティア意識の高井人は、どういう人かという話で、向上心があるということがありましたが、人の問題だけでなく環 境も問題だと思いました。 ・ボランティアに対する考え方を参加者で共有できたのは、とても良かったです。 3
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