廃棄物削減 - コープこうべ

廃棄物削減の取り組み
課 題
成 果
●改正食品リサイクル法に対応するため、
廃棄ロスの削減、
新たな食品リサイクルの仕組みの検討が必要。
●店舗における商品管理のさらなる強化、
運用の見直しにより廃棄物削減に
努めたことにより、
店舗と食品工場の廃棄物の排出量を、
前年度より5.
8%
●コープ土づくりセンターの改修工事により店舗回収量が
前年度比53%にとどまり、
食品リサイクル法の再生利用
実施率が計画に0.9ポイント未達成。運転再開後は適切
なメンテナンスと管理により、
安定したリサイクルと臭気
抑制をめざす。
削減することができた。
食品廃棄物を農業に生かす
エコファームの取り組み
廃棄物の削減はCO2と並び、
重要な環境課題のひとつと捉えています。
コープ土づくりセンター
加工くずから堆肥を生産
店舗から出される加工くずを、廃棄物で
特に店舗と食品工場から発生する食品廃棄物の
はなく資源として有効に活用し、農業を行
削減およびリサイクルは、
食品リサイクル法上も
う取り組みを1998年から始めています。
取り組みが求められます。
これまで食品リサイクルの先進的モデル
コープこうべではロス削減、
食品工場の廃棄物処理設備、
事業として高く評価されてきました。
堆肥
エコファームには、店舗の加工くずか
エコファームの3本柱で取り組みを
ら堆肥(たいひ)をつくるコープ土づくり
すすめています。
(有)みずほ協同農園
センターと、その堆肥を使って野菜を栽
培し農業を行う(有)みずほ協同農園があ
堆肥を使った野菜の生産
加工くず
ります。
これまでのエコファームの評価
2003年
第8回環境保全型農業推進コンクール
コープこうべ店舗
大賞(農林水産大臣賞)受賞
2006年
ひょうごバイオマス
ecoモデル
16号認定
廃棄物削減
野菜の供給(一部店舗)
2007年
食品リサイクル
推進環境大臣賞
奨励賞受賞
コープ土づくりセンターの
改修工事を実施
野菜
コープ土づくりセンターは運転開始か
店舗と食品工場による
廃棄物の発生量
廃棄物削減のため、
ロスの削減に努めました
食品工場における
食品廃棄物リサイクル
ら10年を経て、機械や設備の修理が必
要になったため、2008年秋から運転を
停止し、改修工事を行いました。2009
廃棄物削減のためロス削減を第一に考
食品工場には、2002年から食品廃棄
年4月から運転を再開しています。
年度の廃棄物は、1万2,361t。前年度
え、コープ店・大型店業態では、ロス率で
物をリサイクル処理する設備を導入して
●
比で94.2%に削減することができました。
目標を設定し、売れ残り処分品を減らすた
います。ひとつは大量に発生するおから
食品廃棄物だけでは1万680tの排出量
めに適正発注、在庫管理に継続して取り組
の処理設備です。工場で発生する廃油を
で、このうち6,897tがリサイクルされ
みました。結果、ロス率は1.07%となり、
燃料としておからを乾燥させ、飼料原料
ました。食品リサイクル法による再生利
前年度より0.09ポイント改善しました。
として売却しています。その他の製造段
また、コープミニ業態では引き続きロス
階で発生する食品廃棄物は、メタン発酵
の67%には及びませんでした。これは、
額で目標を設定し、商品の
『特売重視』
から
施設により処理しています。生成したメ
店舗のリサイクル量が減少したことが影
『定番重視』への方針転換、さらに、店内
タンを利用し、電気や蒸気としてエネル
店舗と食品工場から排出された2008
注)
用などの実施率 は66.1%となり、計画
響しています
(P11参照)。
コープこうべ廃棄物量の推移(食品工場と店舗)
15,459
(単位:
t)
15,213 14,317
13,807
作業をできるだけシンプルにする改革を
ギー回収しています。
中心に取り組みました。その結果、ロス額
これらの取り組みにより、2008年度
が前年度比93.5%と削減できました。
の食品工場での食品廃棄物のリサイクル
食品工場でもロス削減に取り組み、生
率は99.4%の実績でした。
産出荷高比のロス額は前年度比91.4%、
13,128
12,361
●
や食品原料に再生する取り組みをはじめ
%に減少しました。
ています。
改修工事を機に、店舗の加工くずの中
土づくりセンター改修工事中に試験運
から「魚のあら」のみを別に回収し、飼
料にする取り組みを始めました。
注)再生利用等実施率
=
(発生抑制量+再生利用量+熱回収量×0.95+減量量)
÷
(発生量+発生抑制量)
10
食品工場のメタン発酵施設
用をはじめ、これまでに109トンのあら
が、専門の加工場で魚粉22トンと魚油
11トンに再生されました。食品廃棄物を
家畜や魚の飼料に再生する方法は、堆肥
みずほ協同農園の新規就農者支援
エコファームで農業を行う農業生産
法人の(有)みずほ協同農園では、将来
にわたり農業を維持するために、野菜
就農希望者の育成に力を注いでおり、
2009年も農園で職員を1名採用し、
現在計4名が農業技術を学び将来の
農業経営をめざしています。
視察や体験学習などの受け入れを積
極的に行うことで、生産者と消費者
に精通した農家育成につなげます。
●
※食品廃棄物の排出量は店舗では袋数換算、食品工場
では計量により測定。
新しい食品リサイクルの方法として、
店舗から出る「魚のあら」を養殖魚の飼料
●
2003 2004 2005 2006 2007 2008
(エコファームビジョン)
らの加工くずの回収量は前年度の53
へと育成のステージを高めています。
れも削減することができました。
エコファーム6つの行動指針
改修工事による運転中止のため、店舗か
づくりから土づくり、そして人づくり
ロス総額でも前年度比92.9%と、いず
魚のあらの飼料化
リサイクルを試験実施
にするよりも成分やカロリーを有効に活
用できる方法として期待されています。
資源回収量 (単位:t)
1,800
1,600
1,400
1,200
1,000
800
もみがら・副資材
牛ふん
197
食品工場製造ロス
店舗加工くず
177
192
266
190
92
96
99
115
790
750
769
788
339
600
400
200
0
2.食品リサイクル時代の先駆的モデルとして
の研究活動と情報発信をすすめます。
3.安全・安心な作物生産にこだわりながら、
経済的に自立できる農業を目指します。
4.農業を志す人を積極的に支援し、後継者の
育成を通して農業振興に貢献します。
5.多くの人が来園し、体験や交流を楽しむこ
とができる魅力あふれる場にします。
6.エコファームを支えるさまざまな人の思
いや力を結集し、ともに活動を進めます。
堆肥生産の実績(単位:t)
151
333
1.環境や食糧に関する知識を学び、実践
できる人を育てる学校としての役割を
果たします。
1,200
132
800
110
1,091
989
1,000
377
92
180
600
94
400
543
200
2003 2004 2005 2006 2007 2008
0
633
739
775
853
733
2003 2004 2005 2006 2007 2008
11