文法に焦点を当てた外国語活動の教材開発 − 文章作成カードゲームを

文法に焦点を当てた外国語活動の教材開発
− 文章作成カードゲームを中心として −
伊藤 汐理
10E2102U
(指導教員:藤川 大祐教授)
〈目次〉 はじめに 1.問題の所在 1.1.小学校外国語活動新設の経緯 1.2.小学校開国後活動の実際と課題 1.3.児童の興味・関心を持続させるために 1.4.小学校における外国語活動の先行実践 1.5.授業に取り入れる視点 2.研究の目的 2.1.研究の目的 2.2.研究の内容・方法 3.授業の開発 3.1.児童の実態 3.2.授業の開発の視点 4.授業の実際と考察 4.1.授業実践の概要 4.2.授業の実際と考察 4.2.1.1 時間目の実際と考察 4.2.2.2 時間目の実際と考察 4.3.児童の変容とその分析 4.3.1.児童全体の変容と分析 4.3.2.抽出児の変容と分析 5.研究の成果と課題 5.1.研究の成果 5.2.今後の課題 参考文献・資料 おわりに 授業資料 〈概要〉 本研究は、小学校高学年の英文法学習に対す
る興味・関心を持続することの出来る教材を開
発し、実践することで、その成果と課題を考察
し、児童の興味・関心の持続を可能にする工夫
をした教材を用いれば、小学校段階における文
法の学習は躊躇う必要がないことを明らかにし
ていくことが目的である。 第 1 章では、小学校外国語活動新設の経緯と
現状を取り上げた。その上で、児童の興味・関
心を維持する要素としてゲームを用いるメリッ
トを論じた。そして学習支援活動から生まれた
英文法に親しむための英語カードゲーム
「ENGLISH CONNECT©」という実践を取り上げ、
考察を行った。 第 2 章では、研究の目的、方法を述べた。本
研究により作成した 2 時間の授業を 1 つの単元
構成として実践した。各授業の児童の実際の様
子、児童によるアンケート記述を中心として取
り上げることで、授業の考察を行い、研究の目
的を明らかにする。 第 3 章では、授業の開発について述べた。事
前アンケートと担任教諭への聞き取り調査より
児童の実態を考察し、児童の実態に合わせた文
法学習カードゲーム教材開発における視点を述
べた。本研究では、先行実践「ENGLISH CONNECT©」
を基に、日本語と英語両側面から SVO 構造に着
眼できるカードゲーム教材開発を行なった。 第 4 章では、本研究の目的に合わせた形式で
授業の実際と考察を論じた。 第 5 章では、研究の成果と今後の課題を述べ
た。本研究では 3 点の成果が明らかになった。1
点目は、ゲームの要素を組み込み、教材を工夫
することで、児童の興味・関心を持続させるこ
とが難しいと言われる文法の学習も行うことが
できることである。2 点目は、カードゲームは
文法の学習における工夫として有効という点で
ある。3 点目は、外国語活動で扱うゲームのル
ールや内容の難易度を高めることは可能という
点である。一方、考察した内容などを改善した
上で授業を再度行う必要性や、本研究では扱わ
なかった他の様々な文構造を扱った教材を開発
し、実践、考察する必要性が課題として挙がっ
た。また、カードゲーム開発に多大な時間を要
した結果から、実際に小学校現場で用いる際に
は、市販のカードゲームを用いた授業の開発が
必要であることも、提言した。