センターNEWS(平成27年6月発行)

高砂市男女共同参画センター
平成27年度
6月号
Thema: 若い世代を取り巻くトラブル
あなたはどこ?
何を見ている?
何を感じている?
あなたの言葉に耳をすます。
あなたに呼びかける。
私の話をきいてくれますか。
あなたの右手が、私の左手をつつみこむ。
私の右手が、あなたの左手をつつみこむ。
右手には、可能性と希望と力。
左手には、過去の痛みと後悔。
おたがいの、
過去は可能性に。
痛みは希望に。
後悔は力に。
一人と一人が出会うことで、
そんな不思議なことが起こる。
「アダルト・チャイルドが人生を変えていく本」/アスク・ヒューマン・ケア研修相談室
トラブル① デートDV
恋人や夫婦などの親しい男女間で起きる暴力(からだへの暴力、言葉の暴力、心への暴力、性
的な暴力、経済的な暴力)のことをDV(ドメスティック・バイオレンス)といいます。10代から20代の
若い世代での恋人などの親しい男女間で起きる暴力のことを「デートDV」といいます。
本来、親しい間柄とは、同じ位置にある対等な関係のことです。
しかし、デートDVの関係では、一方が暴力を行使することで、一方が相手より力を持つ、不対等
な関係になります。
そして一方が大きな「力」を持っていることで、
• 持っている方の気持ちが優先される。
• 持っている方の意見・考えによってものごとが決まる。
• 持っている方の顔色を、持っていない方がうかがう。
このように、一方から他方へ自分の思い通りになるようにコントロールが行われます。
二人は上下、主従の関係です。信頼を深め互いに成長していくことなど出来ません。
トラブル② スマホ・ネットトラブル
ネットの世界では相手の顔が見えないことから、自分の考えを押し付けたり、大胆な発言
をしていませんか?相手が見えなくても、自分の発信したことにはさまざまな意見や感情を
持たれ、時に相手を傷つけることがあります。それらがあなたに返って来て、今度はあなた
が傷つくこともあるでしょう。
そして厳しい現実として、
• 一度ネットに投稿した画像や発言を消すことは困難です。
• 投稿はあっという間にネット上に拡散し、回収はほぼ不可能です。
• 実名が突き止められネット上でさらされる可能性があります。
もちろんあなたはこんなことに十分に注意をしているかもしれません。しかし、そんなあな
たも、ネットで大量の情報をアクセスすることや、ネットで人と繋がることに慣れてしまい、そ
れが普通の状態になっていませんか?自分で物事を考えることをせずに間違った情報も
鵜呑みにしたり、人と会って直接話をすることは面倒だと考えてはいませんか?
実際に人と人が直接関わるコミュニケーションはこんなに複雑です。
いくつかのプロセスを経ることで、深い信頼関係を作り上げます。
プロセス1 - 対等に始まる関係
• 気持ちよくあいさつしたり、相手のやってくれたことに感謝の言葉を言うな
ど、相手への好感をオープンに示します。
• この段階ではまだ、お互いのプライバシーには踏み込みません。
プロセス2 - 何かを共有する関係
• 同じ趣味をもっていたり、共通の関心があったり、似たような目標をもって
いたり、同じことに取り組んでいたりで、共有する分野についてお互いの
話がはずみます。
• 自分の意見を伝えたり、自分のよいところをアピールできます。
プロセス3 - 気を許せる関係
• 関係が続くにつれ、徐々にお互いを理解し、受け入れてきます。よい面を
見せるだけでなく、むしろ自分の弱みを見せたり、ちょっとした心配事を打
ち明けたりすることで、お互いの距離は縮まります。
• 意見が衝突したり、ケンカになることがあるかもしれませんが、お互いの
感情をオープンにし、わだかまりを残さない解決ができることで信頼関係
が作られていきます。
プロセス4 - 分かち合える関係
• 人生上の悩みや問題を話すことができ、不安、おそれ、悲しみなどのマイ
ナス感情も、安心して表現できます。
• つらいときに何も言わずにそばにいたり、問題解決の方法をともに考えた
りできます。
現実社会もネットの世界も大切なことは同じです!
親密な関係を目指して
暴力を認めない
•身体的なものに限らず、精神的なものや性的なものなど、どのような暴力であったとしても、
暴力をふるうことは決して許されるものではありません。
自分のことを大切にする
•人は生まれながらにして一人ひとり大切にされるべき存在です。あなたは自分のことは自分
で決めることができます。いやなことには「NO」と言うことができます。自分の気持ち、自分
の体を大切にしましょう。
相手のことも大切にする
•自分のことを大切に思う気持ちと同じように、相手への思いやりの心、相手を大切にする心
を持つことが大事です。自分の意見や考えを相手に押しつけず、相手が自分と異なる意見
や考えを持っていたとしても、違いがあることを認め、受け入れましょう。自分はどう思うのか
を言葉で伝えましょう。
ネット上でのコミュニケーションマナー
暴力を認めない
•リベンジ(復讐)ポルノは犯罪です。(復讐目的に元交際相手の裸の画像などを流出させるリ
ベンジポルノですが、2014年にリベンジポルノ防止法が成立したことで犯罪の規定が明確化
され、罰則も設けられました。)
自分のことを大切にする
•人に見られて恥ずかしい写真は撮らない、撮らせない、送らない。
•ネット上のつながりに期待しすぎない、ネット上のつながりにストレスを感じたらその環境から
離れる。
•ネットで得た情報が正しいかどうかきちんと検討する。
相手のことも大切にする
•不特定の相手を対象にしていることを考え、投稿にふさわしい情報・言葉づかいかどうか見
極める。
•無責任にリツイートやシェア、「いいね!」をしない。
参考文献 : 人生を棒に振る スマホ・ネットトラブル / 久保田裕・小梶さとみ
人と人とのよりよい関係をつくるために / 内閣府男女共同参画局
わたしもあなたも大切に ~知ってほしい「デートDV」~ / 兵庫県教育委員会
アダルト・チャイルドが人生を変えていく本 / アスク・ヒューマン・ケア研修相談室
~高砂市男女共同参画センターとはこんなところです~
「こころの相談」という、中学生の女性の皆さんも利用できる相談や、参考になる
図書の貸し出しをしています。市役所の中にあるので、ちょっと訪ねにくいかもしれ
ませんが、気楽に電話をかけてみたり、立ち寄ったりしてくださいね!
図書のご案内
人生を棒に振る スマホ・ネットトラブル
久保田裕・小梶さとみ / 双葉社
便利さと危うさが共存するネット社会でこそ、知識と経験、知恵が試されま
す。それは機能や道具に通じているかではなく生きる力があるかどうかで
あると著者は説明します。ルール違反かどうかではなく、それが周りの人
にとって気持ちのいいものであるか、それを見た人がどう思うかを考えて行
動することなど、基本的で大切なことを丁寧に語りかけています。
中学生のあなたにぜひ読んでほしい一冊です!
7つのレベルでつかむ!コミュニケーション・バイブル
うどにし つとむ / PHP研究所
コミュニケーションには7つのレベルがあり、レベルを徐々に上げていくこと
でコミュニケーションが深まり、最終的にはお互いの存在そのものを認める
関係に到達することを教えてくれます。著者は思春期に家庭の中で虐待行
為を受けましたが、それをバネとして、人が信頼し合う大切さや、もっと自
由に生きてよいというメッセージを啓発する専門家になりました。
心のこもった言葉の数々に、ほっとさせられる一冊です。
もし、あなたやあなたの周りで、交際相手との関係に悩んでいたら、まずは誰かに相談し
てみましょう。一人で問題を抱え込み悩んでいるとますますつらく苦しくなります。あな
たの相談しやすい人に話してみましょう。
相談することにより一人では気づかなかった解決方法が見つかるかもしれません。
女性のための こころの相談
079(443)9134
月曜日~金曜日 9:30~12:00 13:00~16:00
*相談は無料です。秘密は厳守します。
高砂市男女共同参画センター
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電話:(079)443-9133
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