アブラキサン療法 点滴当日注意していただきたいこと 今日の点滴の

様
説明担当薬剤師
アブラキサン療法
今日の点滴のスケジュール
外観
お薬名
1
デキサート
点滴時間
薬の効果
5~10 分
アブラキサンによる吐き気を
予防します
透明
成分:アルブミン結合型パク
リタキセル
アブラキサン
2
mg
30分
がん細胞の増殖を抑える薬
です
白濁
*終了後、針をさしている部分の炎症を予防する目的で生理食塩液 50mL を点滴します。
投薬スケジュール
お薬名
1 日目
2~21日目
アブラキサン
3週間ごとにアブラキサンの点
滴を行います。体調や検査結果
により変わることもあります。
お休み
アブラキサンが特定生物由来製剤であることについて
アブラキサンは、ヒト血液由来のアルブミンにパクリタキセルを結合した製剤です。従来のパク
リタキセルに比べて、アレルギーが少ない、アルコールが含まれていないなどの利点があります。
また、いくつかの試験では、従来のパクリタキセルより効果が優れているとの報告があります。
しかし、ヒト血液由来であることから、血液を介しておこる感染症を完全に排除できない可能性
があります。現在知られている感染症は、事前にチェックが行われており、ウィルスなどの不活化
(感染能力をなくす)も行われています。世界では、2005 年の発売以降 39 ヵ国で発売されて
おり、現在までにアブラキサンが原因の感染症は報告されていません。特定生物由来製剤の詳しい
内容については、初めての点滴前に医師から説明用紙を受け取り、ご確認下さい。なお、患者さま
にアブラキサンを使用した記録は、少なくとも病院で 20 年間は保存され、万が一、アブラキサン
が原因の感染症が発見された場合は、使用記録を確認できるようになっています。
点滴当日注意していただきたいこと
・点滴中に異常な痛みを感じたり、点滴部位が腫れてきたり、かゆみやほてりなど不快を感じたら
早めに医療スタッフまで申し出て下さい。(血管外に点滴が漏れている可能性があります。)
・点滴中、気分が悪くなったり、なにか気になる症状があらわれた場合には早めに
医療スタッフまで申し出てください。
アブラキサン療法<H25.7>
予想される副作用
食欲不振・吐き気・嘔吐・味覚の変化
吐き気は少ない薬です。万が一吐き気がある場合は、症状と時期に合わせて、吐
き気止めのお薬を使い、対応します。2~3 日ほど続きますが、ほとんどの場合そ
の後に回復に向かいます。
白血球の減少・貧血・出血
白血球が減少することがあります。白血球が減少すると病原菌に十分に対抗できず、
肺炎などの感染症が起こりやすくなります。日常生活での手洗い、
うがい、マスクなどの感染対策が重要です。また、抗がん剤が血液
を造る細胞に作用するため、赤血球が減少し、貧血になったり、血
小板が減少して出血しやすくなることもあります。
脱毛
個人差はありますが、治療開始後2、3週間ほどで脱毛が始まる可能性があります。脱毛は一時
的なもので、治療が終わると元通り髪は生えてきます。
関節や筋肉の痛み・倦怠感
治療2~3日後に、肩や背中、腰や腕などの筋肉が痛くなったり、関節が痛く
なることがあります。ほとんどは一時的で5~6日以内に回復しますが、つらい
時はがまんせず、ご相談ください。薬を使い症状をやわらげることもできます。
手足のしびれ
治療3~5日後から手や足がしびれたり、刺すような痛みがあったり、感覚が鈍くなったりする
ことがあります。症状が軽いうちに速やかな対処を行うことによって重くなることを防ぐことがで
きます。ご相談ください。治療終了後も数カ月間持続する場合もあります。
皮疹・じんま疹
点滴後数日から数週間たってから、全身にじんま疹がでることがあります。かゆみがつよかった
り、痛みがある、ひどくなる場合は必ず病院に連絡して下さい
ご自宅で以下のような症状があらわれた場合は必ずご連絡ください。
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38 度以上の発熱があるとき
1 日の半分以上を寝てすごさなければならないほどのだるさがあるとき
吐き気止めの薬を内服していても、1 日 6 回以上の嘔吐、または水分をとれない
ほどの吐き気があるとき
1 日 7 回以上の下痢があるとき
上記以外でもご自宅で副作用が現れたとき(いつもと違うと感じたとき)には我慢する
ことなく、以下の連絡先にご連絡ください。
アブラキサン療法<H25.7>