Ⅷ.社会連携・社会貢献

Ⅷ.社会連携・社会貢献
Ⅷ.社会連携・社会貢献
Ⅷ.社会連携・社会貢献
1.現状の説明
(1)社会との連携・協力に関する方針を定めているか
学園としての社会連携・協力方針は、2006 年7月 21 日に定められた「立命館憲章」に
おいて「立命館は、教育研究および文化・スポーツ活動を通じて信頼と連帯を育み、地域
に根ざし、国際社会に開かれた学園づくりを進める」
、「立命館は、学園運営にあたって、
私立の学園であることの特性を活かし、自主、民主、公正、公開、非暴力の原則を貫き、
教職員と学生の参加、校友と父母の協力のもとに、社会連携を強め、学園の発展に努める」
と定めている。
さらに、2011 年7月 15 日に策定された「未来をつくる R2020 -立命館学園の基本
計画-前半期の計画要綱」
(以下、R2020)において、総合学園作りの基本計画の1つと
して「社会に貢献し、社会から支持される学園づくり」を掲げ、その中で社会との連携方
針について以下のとおり示している。1)
「教育研究の活動を社会貢献に活かすとともに、学園の理念とネットワークを活かした社
会貢献活動、社会連携活動を進め、校友・父母との連携も強化します。
」
①キャンパス所在地を中心に学園の教育研究資源を地域社会とマッチングさせること
によって社会貢献活動を強化します。
②学園の理念を活かした国際平和ミュージアムの活動など、学生・生徒・児童への学園
理念の共有や社会への情報発信力を強化します。
③学生の課外自主活動による地域貢献・社会貢献の取り組みを積極的に支援します。
④学園各校の卒業生とのネットワークを強め、校友会活動を支援するなかで、互恵的な
文化を醸成していきます。
⑤学生父母との連携を深め、父母教育後援会とともに学生支援に関する取り組みを展開
します。
⑥学園の持つ社会的なネットワークを豊かにしていきながら、学園を支援していただく
さまざまな形を具体化していきます。
「国際貢献の一環として、学園と国際的諸機関や他の教育研究機関が持つ知的資源を相互
に活用した教育研究を進めます。
」
①教育研究の国際的評価を高めるとともに、教育研究を通じた国際貢献を強化します。
政府間合意に基づく大学創造や人材育成にかかわる国際協力事業に積極的に参画しま
す。
②ネットワークの創造的かつ多様な活用により、教職員、学生・生徒・児童の異文化理
解や国際教育の質向上を進めます。
③学内の諸機関との連携により立命館の海外オフィスの高度化をはかり、海外拠点の大
学や国際産学官連携により途上国の開発協力事業に取り組み、その国や周辺地域の発展
Ⅷ‐1
Ⅷ.社会連携・社会貢献
に貢献するとともに、国際社会へ成果を発信します。
<産・学・官等との連携の方針の明示>
立命館大学の学術研究は、
「研究活動を通じて、人類の福祉と社会の進歩、世界の平和、
ならびに地域社会に貢献するように努める」「国・地方公共団体、民間企業、市民社会組
織等の機関との連携に努め、研究教育の交流を積極的に推進する」ことを立命館大学研究
倫理指針2)で掲げている。
また、産官学連携の基本的な指針は「立命館大学学外交流倫理基準」3)において示し、
それら連携活動の中心的役割を担う各研究機構は「社会的ネットワーク、国際性、公開性
および学際性を研究の基本的視点」に置かれ、
「さまざまな領域の基礎的および応用的研
究を行い、学術文化・科学技術の発展と人類の福祉に貢献する」ことを目的にしている。
<地域社会・国際社会への協力方針の明示>
地域社会・国際社会への協力に関しては、大方針として、立命館憲章において、
「立命
館は、アジア太平洋地域に位置する日本の学園として、歴史を誠実に見つめ、国際相互理
解を通じた多文化共生の学園を確立する」
、
「立命館は、教育研究および文化・スポーツ活
動を通じて信頼と連帯を育み、地域に根ざし、国際社会に開かれた学園づくりを進める」
と定めている。
その上で、総合企画部に国際連携課を設置し、国際協力事業の推進に取り組んでいる。
こうした国際協力事業の基本方針として、①国際貢献の使命に基づき、持続性と発展性の
ある国際協力事業を推進する、②財政基盤を学生納付金におく私学として、外部資金に基
づく持続可能な国際協力事業を構築する、③国際協力事業を通じて、教育研究の国際化、
大学の国際連携へのシナジー効果を追求する、と定めている。4)
さらに、国際社会への協力については、
「2010 年の立命館」
(中期計画 2007-2010 年)
において掲げた、「国際的視点での研究・教育・社会貢献を展開するネットワーク型学園
づくり」を推進する中で実施していくこととしている。5)
他方、地域社会への協力方針は、立命館憲章やR2020 において大方針を定めるに留ま
っている。今後、より重要性を増していくであろう地域社会との連携に関する全学統一的
な具体的方針を定めていかねばならない。
また、地域のニーズと本学の知的人的資源をマッチングさせ、教育プログラムとして構
築する試みが、2005 年度文部科学省現代GPに採択された「地域活性化ボランティア教
育の深化と発展」事業6)において行われた。この取り組みの目的は、地域が大学に期待す
るニーズを大学の教育プログラムに組み込み、地域貢献と大学教育を「ボランティア活動」
をキーとして一体化するところにある。また、この教育手法は「サービスラーニング」7)
として本学全体の共通教育手法の1つとして昇華しつつある。
<校友・父母との連携の方針の明示>
校友・父母は、学園創造を主体的に支える本学の重要なステークホルダーであり、その
連携方針は、立命館憲章の「立命館は、学園運営にあたって、私立の学園であることの特
性を活かし、自主、民主、公正、公開、非暴力の原則を貫き、教職員と学生の参加、校友
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Ⅷ.社会連携・社会貢献
と父母の協力のもとに、社会連携を強め、学園の発展に努める」としている。
具体的には、校友・父母課を設置し、立命館大学校友会および立命館大学父母教育後援
会の事務局としての機能を果たしつつ、より効果的な連携のあり方を検討している。
その一貫として、「立命館大学校友会活動活性化プラン」を校友会とともに練り上げて
おり、大学として校友とどう連携していくのかという方針も一定反映されている。
今後は、立命館憲章およびR2020 で掲げる大方針以上の具体的な方針をより明確に定
め、全学で共有しながら校友・父母との連携を強めていく。
<社会貢献活動の全学的な企画、調整、活動評価を行う体制の整備>
「2012 年度事務体制整備について」文書において「社会連携課における各キャンパス
の地域連携担当者を明確にする」方針が示されており、OIC開設を契機として、各キャ
ンパスにおける地域連携体制を確立することとした。
(2)教育研究の成果を適切に社会に還元しているか
<教育研究の成果を基にした社会へのサービス活動>
1)各種公開講座
本学では、1946 年3月 31 日、故末川博名誉総長が、
「学問や科学は国民大衆の利益や
人権を守るためにあること、学問を通して人間を作るのが大学であり、大衆とともに歩く、
大衆とともに考える、大衆とともに学ぶことが重要」であると提唱し、大学の講義を市民
に広く開放し、大学と地域社会との結びつきを強めることをめざして開設した「立命館土
曜講座」8)をはじめ、東京キャンパス、大阪オフィス、そして国際平和ミュージアム等に
おいて、市民を対象とした多様な講座を公開している。特に「立命館土曜講座」は本学に
おける公開講座の礎となっている。
2013 年度の開催実績は表1のとおり、18 件となっている。
(シンポジウム、講演会は
含めない)
表1 2013 年度公開講座 開催状況
大 学
年間開設
学 部
講座数
研究科
(A)
募集人員
(延べ数)
参 加 者
1講座当た
(延べ数)
りの平均受
(B)
講者数B/A
40
4,100
6,280
157.8
5
1,000
338
67.6
備
考
立命館土曜講座
立命館びわこ講座
立命館大学
公開講座「MBAをキャリアに
2
138
56
28.0
活かす」、「日本再生の鍵
を探る」
Ⅷ‐3
Ⅷ.社会連携・社会貢献
文学部
国際関係学部
社会連携課
大阪オフィス
国際部
計
16
1,660
1,389
86.8
大阪・京都文化講座
6
180
46
7.7
国際公務員セミナー
24
-
1,497
62.4
21
2,196
1,792
104.6
大阪オフィス講座
6
722
589
120.3
木津川講座
6
588
517
128.7
安齋育郎講座
76
1,194
745
9.8
120
2,180
997
8.3
32
560
424
13.3
中国語弱点克服講座
11
208
208
18.9
中国理解講座
5
100
68
13.6
中国古典文化講座
4
400
213
53.2
4
240
156
39
0
0
0
0
1
36
36
36.0
379
15,502
15,351
40.5
白川静記念東洋文字文化研
究所文化事業
中国語講座(7講座は閉講
措置)
中国語サロン
北京大学・立命館大学連携
講座
同済大学・立命館孔子学院
合同セミナー
中国武術・太極拳講座(休講)
中国語・文化研修セミナー
「立命館土曜講座」は、2013 年度は月毎に下記のテーマを設定し、計 40 回開催した。
表2 2013 年度「立命館土曜講座」一覧
4月
テーマ:
『新学期に学ぶ「書くこと、編むこと、読むこと」
』
第 3050 回 岩波書店編集長と著者が語る
第 3051 回 「中央公論」編集長と著者が語る
第 3052 回 平凡社編集長と著者が語る
第 3053 回 「NHK出版新書」編集長と著者が語る
5月
テーマ:
『性の倫理、生殖技術の倫理』
第 3054 回 『からゆきさん』を読む~孕ませる男の性~
Ⅷ‐4
Ⅷ.社会連携・社会貢献
第 3055 回 出生前検査は誰のためのものか~技術の倫理を考える~
第 3056 回 性と生殖の倫理学~望まない妊娠に対する男女の責任~
6月
テーマ:
『京都学に学ぶ-立命館京都学の挑戦』
第 3057 回 「京都学」は普遍的な文学研究に寄与し得るか
第 3058 回 歴史学からみた「京都学」の可能性と課題
第 3059 回 地理学・デジタル人文学からの「京都学」と地域連携
第 3060 回 歴史都市・京都をいかに論ずべきか
7月
テーマ:
『ミャンマー(ビルマ)を知る夏「知られざる国」の素顔と「アジア最
後のフロンティア」の実像』
第 3061 回 パゴダを歩く-ミャンマーの宗教・文化・社会
第 3062 回 ミャンマーと日本の新成長戦略-Win Win の関係を求めて
第 3063 回 ミャンマーは本当に民主化するのか?
第 3064 回 フィールドから読み解くミャンマー農業の底力
8月
テーマ:
『学徒出陣 70 年・
「わだつみ像」建立 60 年
戦争と平和、大学そして
学生』
第 3065 回 学徒出陣-わだつみ世代の伝言 出陣学徒 70 年目の証言
第 3066 回 軍国少年の足跡-特攻隊を振り返って
9月
テーマ:
『哲学の古典を読む』
第 3067 回 アリストテレス『形而上学』を読む
第 3068 回 デカルト『方法序説』を読む
第 3069 回 カント『道徳形而上学の基礎づけ』を読む
第 3070 回 フッサール『イデーン』を読む
10 月
テーマ:
『社会科学の古典を紐解く』
第 3071 回 マルクスを読む
第 3072 回 ウェーバーを読む
第 3073 回 エスピン・アンデルセンを読む
第 3074 回 デュルケムを読む
11 月
テーマ:
『いまにも生きる民話の力』
第 3075 回 「ウサギとカメ」イソップ、日本、アメリカ黒人版
第 3076 回 「山椒大夫」から「耳なし芳一」へ
第 3077 回 コヨーテの物語―先住民インディアンのユーモア―
第 3078 回 『グリム童話』の森を考える―「白雪姫」を中心に―
12 月
テーマ:
『浮世絵を読む』
第 3079 回 武者絵を読む
第 3080 回 美人画を読む
第 3081 回 役者絵を読む
1月
テーマ:
『内側から見た行政』
第 3082 回 地方行政制度のたどってきた道
第 3083 回 これからの自治のあり方
Ⅷ‐5
Ⅷ.社会連携・社会貢献
第 3084 回 政治行政の目的意識
2月
テーマ:
『第一次世界大戦から 100 年』<公開講演会>
大戦の衝撃と民主主義の命運
デモクラシーの現在―政治の「周辺化」と「脱領域化」
3月
テーマ:
『インクルーシブ社会を考える』
第 3085 回 クオリティ・オブ・ライフとはなにか?―「ライフ」の質を考える―
第 3086 回 高齢者支援の中で考える―支援する側・される側の変化―
第 3087 回 障がいのある子どもを持つ家族へのメンタルヘルス支援
また、びわこ・くさつキャンパスにおいても本学と草津市および草津市教育委員会が
主催する「立命館びわこ講座」を開講している。本講座は 1995 年からスタートし、生涯
学習を通じた大学の地域への貢献事業として定着している。
表3 2013 年度「立命館びわこ講座」一覧
開催日
テーマ名
2013 年 10 月 19 日
滋賀県における6次産業の未来-「食」を考える-
2013 年 10 月 26 日
新しい「農」の風-モクモクの夢と挑戦-
2013 年 11 月9日
近江の魅力と地方観光を考える
2013 年 11 月 16 日
近江から世界に-たねやグループのめざすもの-
2013 年 11 月 23 日
世界に発信する日本の食文化、関西の食文化
一方、自然科学系分野では研究所や研究センターがそれぞれの分野でシンポジウムやセ
ミナーを開催し、大学で創出された研究成果を広く社会に還元する取り組みを行った。ま
た、2013 年 12 月には「第 10 回関西・関東 10 私大産学連携フォーラム」を朱雀キャン
パスで開催し、異分野融合と産学連携をテーマにパネルディスカッションやポスターセッ
ションを行い、産学連携の成果をわかりやすく社会に伝える取り組みを行った。さらに、
立命館グローバル・イノベーション研究機構(R-GIRO)では、四半期毎に研究拠点
の成果や若手研究者による研究紹介などをまとめた四季報を発行し、学外の学術・研究機
関、企業等に向けて研究成果の広報を行った。
表4 主な研究会、講演会、シンポジウム(2013 年度)
実施月
実施内容
4月 R-GIROエネルギー研究拠点シンポジウム
5月 製剤技術研究コンソーシアム第1回研究会
6月 立命館大学SRセンター研究成果報告会
R-GIRO先端医療研究拠点シンポジウム
7月
立命館大学防災フロンティア研究会
立命館大学デザイン科学研究センター シンポジウム
祇園祭デジタル・ミュージアム展(朱雀キャンパス)
Ⅷ‐6
Ⅷ.社会連携・社会貢献
赤外線アレイセンサフォーラム 2013
8
月
生活習慣病治療の最適化プロジェクト 2013 年度シンポジウム
製剤技術研究コンソーシアム第2回研究会
環びわ湖地産地消エネルギー研究会
2013 年度ひらめき☆ときめきサイエンス~ようこそ大学の研究室へ~
9 立命館大学スポーツ健康科学研究センター定例総会・シンポジウム
月 立命館大学琵琶湖Σ研究センター第4回シンポジウム
科研費 新学術領域研究「人工光合成」第2回公開シンポジウム・第3回
10 月 フォーラム「人工光合成」
大津・草津地域マネジメントスクール 2013
イタリア食科学大学特別講義 in 立命館大学
11 月
立命館大学 学生ベンチャーコンテスト 2013
立命館大学社会システム研究所公開シンポジウム
立命館大学デザイン科学研究センターシンポジウム
第 10 回関西・関東 10 私大産学連携フォーラム
12 月
2013 年度立命館大学理工学研究所 学術講演会
立命館大学先端ロボティクス研究センターシンポジウム
トーマツ ベンチャーサミット in 滋賀
R-GIROシンポジウム「立命館大学の農業・食料研究拠点がめざす産・
1 月 学・官・地連携」
立命館大学防災フロンティア研究センター第5回防災情報シンポジウム
2 月 立命館大学医療経営研究センター 介護経営シンポジウム
3月
糖鎖工学研究センター10 周年記念シンポジウム
視角科学総合研究センターシンポジウム
2)国際平和ミュージアム
国際平和ミュージアムは、1992 年5月 19 日(創立記念日)に世界で最初の大学立の平
和博物館として設立された。教学理念「平和と民主主義」と「立命館憲章」に基づき、開
設 20 周年(2012 年)を経て、2020 年へと向かう事業を「第3ステージプラン」と位置
づけた。
「R2020」に示された学園の事業計画やキャンパス創造計画と平行して、21 世紀
の世界に対応する立命館学園の平和教育を推進するための多くの事業を実施した。
2013 年度で約 47,000 名の常設展・特別展への入館者があり、開館以来の見学者は 89
万名を越えた。以下は 2013 年度に実施された企画の一覧である。9)
表4 2013 年度立命館大学国際平和ミュージアム企画一覧
開
催
日
企
画
名
2013 年度
常設展示入館者数 46,613 名(累計 890,862 名)
4 月 23 日
第 8 回国際平和・人権連続セミナー「東アジアの平和に向かって-
東アジア共同体(EAC)の展望と平和研究の課題-」 ヨハン・ガ
Ⅷ‐7
Ⅷ.社会連携・社会貢献
ルトゥング博士(平和学者)とモンテ・カセム館長の対話
5 月 14 日~7 月 20 日
春季特別展「ジミー・ツトム・ミリキタニ回顧展-日系人強制収容
所と 9.11 を体験した反骨のホームレス画家」
特別企画展示
丸木スマ展-生命をみつめて
5 月 18 日~19 日
国際博物館の日:ミュージアム無料公開(5/19 創立記念日)
5 月 18 日
2013 年度ボランティアガイド第 1 回学習会「立命館大学国際平和
ミュージアムのガイドとして活動すること」安斎育郎(名誉館長)
6月1日
2013 年度学生ミュージアムスタッフ学習会「児童労働について知
っていますか?~ボーンフリーアートの活動を通じて~」
6 月 1 日~30 日
ロビー展示「Picture for Peace UNOY(The United Network of
Young Peacebuilders)」(若者による平和の写真コンクール優秀
作品展)
6 月 15 日
特別展「ジミー・ツトム・ミリキタニ回顧展」関連企画
「ミリキタニの猫」と解説
映画上映
米山裕(文)、和泉真澄(同志社)
6.29~7.27(5 日間)
博物館実習
7月6日
NG0 ワークショップ「“子ども兵士”について考えよう」アムネ
スティ・インターナショナル日本
7 月 26 日
夏休み親子企画「へいわ」ってなに??2013「電気について考えて
みよう!!」
7 月 30、31 日
小学校・中学校教員対象ミュージアム下見見学会 26 校 53 名
8 月 27、30 日
8 月 3 日、31 日
土曜講座:学徒出陣 70 年・「わだつみ像」建立 60 年―戦争と平和、大学
そして学生
3065 回:学徒出陣―わだつみ世代の伝言
出陣学徒 70 年目の証言
岩井忠熊(名誉教授)
3066 回:軍国少年の足跡-特攻隊を振り返って 芝田徳造(名誉
教授)
8 月 6 日~11 日
第 33 回平和のための京都の戦争展
主催:平和のための京都の
戦争展実行委員会
8.1~14(10 日間)
大学コンソーシアム京都インターンシップ生受け入れ
8月1日
2013 年度立命館大学教員免許状更新講習「平和教育の多様な展開」
9 月 14 日
2013 年度立命館附属校平和教育研究会「こころとからだで考える
歴史:歴史教育従事者を対象とした体験型歴史平和教育ワークショ
ップ」
9 月 18 日~10 月 13 日
特別展「世界報道写真展 2013」(京都会場)
9 月 21 日
2013 年度ボランティアガイド第 2 回学習会 「広島・長崎への原
爆投下の真実と和解を求めて-日米学生平和の旅を終えて考えた
こと」藤岡 惇(経済)
10 月 1 日
特別展「世界報道写真展 2013」公開記念講演会 会田法行(フォ
Ⅷ‐8
Ⅷ.社会連携・社会貢献
トグラファー)
10 月 8 日~26 日
大学は宝箱!京都・大学ミュージアム連携
出開帳 in 博多(会場:
九州産業大学美術館)
10 月 15 日~31 日
特別展「世界報道写真展 2013」(滋賀会場)
10 月 22 日
特別展「世界報道写真展 2013」公開記念講演会(2 回)会田法行(フ
ォトグラファー)
10 月 23 日~12 月 15 日
秋季特別展「目・耳・WAR-総動員体制と戦意高揚」
10 月 27 日~11 月 3 日
文字・活字文化の日関連企画:「平和ってなに色?」一字で表す平
和へのメッセージ
11 月 3 日~17 日
特別展「世界報道写真展 2013」(大分会場)
11 月 5 日~18 日
「生き方探求・チャレンジ体験」受入れ 京都市立朱雀中学校 2 年
生
11 月 16 日~17 日
関西文化の日:ミュージアム無料公開
11 月 19 日~12 月 15 日
ロビー特別展示「学徒出陣 70 年
11 月 30 日
後期 NGO ワークショップ「与える支援から自立に向けての支援へ
学生・大学と戦争」
~コメ銀行を通して考えよう!~」(日本国際ボランティアセンタ
ー)
12 月 14 日
2013 年度ボランティアガイド第 3 回学習・交流会
「子どもたちへの平和教育“性奴隷制”をどう伝えるか」池田恵理
子(アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館館長」
11 月 7 日~8 日
第 20 回日本平和博物館会議
会場:埼玉県平和資料館
2014 年
ロビー展示「学徒出陣 70 年
学生・大学と戦争」
1 月 9 日~31 日
会場:BKC メディアセンター
2月8日
第 13 回立命館附属校平和教育研究会「平和教育・平和博物館をつ
くり直す-子どもの発達段階、カリキュラムの観点から」
2 月 16 日~3 月 15 日
第 9 回ボランティアガイド養成講座(全 8 講座)
3 月 14 日
2013 年度ボランティアガイド学習会・活動説明会「プリーモ・レ
ーヴィの祖先と同郷人」講師:竹山博英(文)
2013.4~2014.3
ミニ企画展示
第 79 回 チベットの風とともに
第 80 回 一億必見!戦時標語
第 81 回 平和をつむいで 20 年
第 82 回 第 7 回立命館附属校平和教育実践展示
第 83 回 ミュージアム・この 1 てん ぜいたく夫婦よさようなら~『写
真週報』より』
第 84 回 京都青春時代パート2-学生と高度経済成長の風景-
(出典:
『立命館大学国際平和ミュージアムだより』Vol.22-1(2014.8発行)より)
Ⅷ‐9
Ⅷ.社会連携・社会貢献
3)白川静記念東洋文字文化研究所
白川静記念東洋文字文化研究所(以下、
「白川研」)事業については、京都・草津・つ
くば・東京・広島・静岡にて体験型漢字講座「漢字探検隊」一般向け漢字講座「白川静
と東洋文字文化の世界」を併せて 24 回実施し、延べ 1497 名の参加者を得た。2011 年度
から開始した復興支援活動「漢字で元気に」は、2013 年度は岩手大船渡市と福島市での
「漢字あそび大会」と「福島漢字探検隊」を開催、市民を無料招待し、併せて 430 名の
参加を得た。また宮城県角田市と山元町へは小学校への訪問授業を行った。兵庫県朝来
市和田山公民館の市民講座やジャクエツ(福井県敦賀市)に講師として招かれた。滋賀
県草津市とは教育委員会との共催で「草津漢字探検隊」を開催するほか、小学校2校に
出前講座を行った。また茨城県つくば市吾妻小学校は同校PTAの協力のもと、出前講
座と「AZUMA 漢字探検隊」を開催した。
2011 年度から開始している「漢字教育士養成講座」は各機関で講義が行われ、また全
国的に増える需要に対応するため、ウェブによる講座番組配信の体制を構築し、2012 年
度末から配信を開始した。2014 年3月末現在の修了者は、福井県教育委員会(39 名)
、
財団法人日本漢字能力検定協会(271 名)
、立命館大学文学部(9名)
、放送大学(1名)
、
通信講座(6名)であり、修了生のうち申請者には白川研より「漢字教育士」資格を認定
した(2014 年3月申請締切分を併せて累計 295 名認定)
。すでに関東・中京・関西地区に
あいては、漢字教育士の自主研鑽組織が生まれている。これから漢字教育の普及並びに白
川研の取り組みに参加できるよう、事業や白川研での体制を引き続き構築していくことと
なる。10)
表5
2013 年度白川研講座実施状況
開催時期
場所
テーマ
参加者数
4月 29 日
東京都文京区湯島天満宮
第 17 回東京漢字探検隊「神様とつながる漢字」 40 名
5月 16 日
朝来市和田山公民館
「白川静と東洋文字文化の世界」第1回
17 名
5月 26 日
京都市動物園
第 35 回京都漢字探検隊「動物園で漢字と出合
75 名
う」
6月1日
草津市立草津小学校
第5回草津漢字探検隊「漢字ジェスチャー大会」 34 名
6月8日
大愚塾
「講座」
20 名
6月 20 日
朝来市和田山公民館
「白川静と東洋文字文化の世界」第2回
17 名
6月 22 日
広島市安佐動物公園
第5回広島漢字探検隊「ミッションは動物園で漢字を探険せ
18 名
よ」
6月 22 日
廿日市市大頭神社
第6回広島漢字探検隊「神とつながる漢字」
6月 29 日
つくば市吾妻交流センター
第1回大人講座「白川静と東洋文字文化の世界」 10 名
6月 30 日
東京都しながわ水族館
第 18 回東京漢字探検隊「魚と漢字」
7月5日
草津市立志津小学校
4年生出前授業
7月 18 日
朝来市和田山公民館
「白川静と東洋文字文化の世界」第3回
17 名
7月 28 日
月桂冠大倉記念館
第 36 回京都漢字探検隊「お酒と漢字」
75 名
8月 24 日
東京都本所防災館
第 19 回東京漢字探検隊「防災と漢字」
14 名
Ⅷ‐10
10 名
40 名
Ⅷ.社会連携・社会貢献
8月 31 日
つくば市吾妻交流センター
第2回大人講座「白川静と東洋文字文化の世界」 10 名
9月1日
つくば市立吾妻小学校
第8回つくば漢字探検隊「学校に関する漢字の秘密をさぐれ」
129 名
9月 19 日
朝来市和田山公民館
「白川静と東洋文字文化の世界」第4回
17 名
10 月5日
こむこむ館
福島漢字探険隊 2014 漢字あそび大会
300 名
10 月6日
福島市民家園
福島漢字探険隊 2014 建物・道具と漢字
30 名
10 月8・9日
宮城県角田市・山元町
小学校4校出前授業
10 月 12・13
シーパル大船渡
大船渡漢字探険隊 2014 漢字あそび大会
100 名
10 月 14 日
筑波実験植物園
第9回つくば漢字探険隊「植物と漢字」
40 名
10 月 17 日
朝来市和田山公民館
「白川静と東洋文字文化の世界」第5回
17 名
11 月1日
福井県敦賀市ジャクエツ
企業研修
11 月2日
つくば市吾妻交流センター
第3回大人講座「白川静と東洋文字文化の世界」 10 名
11 月2日
つくばインフォメーション
第 10 回つくば漢字探険隊「土木と漢字」
35 名
日
センター
11 月3日
東京都井の頭自然文化園
「漢字探検隊」
17 名
11 月 21 日
朝来市和田山公民館
「白川静と東洋文字文化の世界」第6回
17 名
11 月 23 日
井の頭自然文化園
第 20 回東京漢字探検隊「動物と漢字」
22 名
11 月 30 日
草津市立老上小学校
第6回草津漢字探検隊「むかしの漢字を書いてみよう」
62 名
12 月2日
つくばサイエンスインフォメーションセンター
第7回つくば漢字探検隊「漢字ジェスチャー大会」 50 名
12 月 13 日
草津市立草津小学校
1~6年生出前授業
12 月 19 日
朝来市和田山公民館
「白川静と東洋文字文化の世界」第7回
12 月 20 日
つくば市立吾妻小学校
5・6年生出前授業
12 月 21 日
つくば市吾妻交流センター
第4回大人講座「白川静と東洋文字文化の世界」 10 名
12 月 21 日
つくば市立吾妻小学校
第1回 AZUMA 漢字探険隊「数と漢字」
1月 17 日
つくば市立吾妻小学校
2・4年生出前授業
1月 18 日
土浦市立博物館
第2回 AZUMA 漢字探険隊「歴史と漢字」
2月 16 日
立命館朱雀キャンパス
第 37 回京都漢字探検隊「数と漢字」
2月 21 日
つくば市立吾妻小学校
1・3年生出前授業
2月 22 日
つくばエキスポセンター
第3回 AZUMA 漢字探険隊「科学・天文と漢字」 61 名
3月9日
立命館朱雀キャンパス
第 38 回京都漢字探検隊「むかしの漢字を書いてみよう」
17 名
81 名
38 名
81 名
<学外外組織(産官学)との連携協力による教育研究の推進>
産学連携による受託研究、共同研究、奨学寄附金等の受入件数・金額は、2012 年度は 436
件、576,365 千円であったのに対し、2013 年度は、491 件、605,077 千円と件数・金額と
もに増加した。また科学研究費補助金の保有件数も 2012 年度の 537 件に対し、2013 年度
は 556 件に増加し、全体として研究活動が活発化していることがわかる。
1)人文学・社会科学系分野
2003 年度から 2007 年度までの科研費採択実績を分析した結果、本学の人文学ならび
Ⅷ‐11
Ⅷ.社会連携・社会貢献
に社会科学分野は国公私立大学の中でも上位に位置づけられることが分かった(私大2
位。
「全国大学の研究活性度 2007(DNPアートコミュニケーションズ)
」より)
。厳密に
は採択を受けた結果、どのような研究成果が創出され、それらの質や量を分析しなけれ
ばならないが、科研費が研究者間のピアレビューにより研究計画や実績を評価し採否を
決定しているという特性を踏まえると、本学の人文学・社会科学系分野は相対的に高い
研究ポテンシャルを有しているといえる。11)
結果として、家庭内児童虐待防止に向けた研究や理数教育、環境教育に関する研究、
文化遺産防災に関する研究テーマなどのテーマにおいて文部科学省をはじめとする政府
系の大型競争的資金の採択を受け、大学、行政機関、非営利団体等の民間セクターと共
同研究体制を構築し、研究活動を推進した。
2)自然科学系分野
文部科学省私立大学戦略的研究基盤形成支援事業で新たに「次世代『里山・里海』化を
推進する情報化機械システム基盤技術研究」プロジェクトと「
『どこでも高度医療』実現
のためのICT研究拠点形成」プロジェクトが採択され、学際融合による研究拠点形成の
取り組みを推進した。また、経済産業省産学連携評価モデル・拠点モデル実証事業の採択
を受け、産学連携活動評価モデルの構築とエネルギーマネジメント研究分野における産学
連携モデルの実証プロジェクトを行った。その結果、学生の研究参加による教育的効果の
検証や企業との1対1の関係に着目した新たな産学連携モデルの提案といった成果を得
ることができた。
<産官学地域連携における教職協同の点検・評価>
リサーチオフィスを中心に、研究推進業務において教職協同を実施している。人文社会
科学系の分野では、各分野の研究所において5ヵ年間の総合計画と年度毎の事業計画を教
員と事務職員が協力して策定し、事業の企画、運営、評価と次年度の計画への反映を行っ
た。自然科学系分野では、研究分野毎にリサーチオフィスのスタッフが担当する教員とと
もに産学連携の方針策定や外部資金の導入計画を検討し、企業や官公庁との折衝にあたっ
ている。また、科学研究費補助金の申請においては、申請経験の豊富な教員と事務職員が
協力して申請調書の点検とブラッシュアップを行い、採択率の向上に努めた。とりわけ科
学研究費補助金の場合は採択件数や分野毎の採択率といった定量的な評価が行えるため、
教職協同による取り組みとその結果に対する効果測定の仕組み作りを将来に向けて検討す
る。
<学外組織との連携協力による社会貢献・地域貢献>
1)京都歴史回廊協議会
「京都歴史回廊協議会」とは、2004 年 12 月に、本学衣笠キャンパス近隣の衣笠地域、
御室地域を中心とする京都市北西部地域の人々と立命館大学が、同地域に存するさまざ
まな地域資源(歴史的・文化的遺産等)を活用しながら、地域社会活性化に繋がる事業
を実施していくことを目的に設立された地学連携組織である(事務局:学校法人立命館
社会連携課)
。12)
Ⅷ‐12
Ⅷ.社会連携・社会貢献
設立以来、近隣の花園大学等、同地域に存する他の大学へと連携の輪を拡げながら、
地域社会の次代の担い手である「子ども」の育成に焦点を当てた事業や、京都市社会教
育総合センター「京都アスニー」との連携による文化講座「京都アスニー・ゴールデン
エイジ・アカデミー『京都歴史回廊文化塾』
」*等、設立趣旨に基づいたさまざまな事業
を実施してきた。この間の事業への参加者数は増えており、同会の事業は、社会的に認
知されながら定着してきたといえよう。
一方で、同会の事業対象地域が衣笠、京都西北部地域に留まっていることは否めず、
「京都市北西部地域」全体をフィールドとして志向しつつも活動地域が限定されている
ということ、また、それを実現するために必要な役員体制の構築や、事業を支え得る安
定した財政的基盤の構築の必要性等、さまざまな課題も明確になってきた。
以上のような到達点を踏まえ、同会は 2009 年度第1回幹事会において、2009 年度か
らを「京都歴史回廊協議会『第2ステージ』
」と位置づけ、
「京都市北西部地域」全体を
網羅する役員体制を構築すること、これまでの事業実施経験を生かし「京都市北西部地
域」全体をフィールドに事業を展開していくこと、そして賛助会員やファンクラブ会員
等、本会の活動趣旨に賛同してくださる方々との連携の輪を拡げながら、財政基盤を構
築していくことを決議し(「セカンドステージ構想」)、以後、それに基づいた事業推進
に努めている。13)
*花園大学、京都嵯峨芸術大学、佛教大学、立命館大学から講師を派遣。2005 年度から継続実施。
生涯学習事業は 2013 年には年 11 回実施し、2014 年度も同様に計画している。子ど
も企画についても、引き続き実施予定。2011 年に京都歴史回廊協議会と本学文学部は
「地域アドバイザーボランティア制度に関する協定書」を締結した。本会の会員が3年
間の配当科目を聴講生として受講し、学部による選考を通れば、「地域アドバイザーボ
ランティア」の資格が与えられ、ゼミ等に授業協力者として参加できる制度である。14)
2)明日の京都文化遺産プラットフォーム
「明日の京都文化遺産プラットフォーム」とは、本学の歴史都市防災研究センター、
アート・リサーチ・センターや京都学研究を中心に蓄積してきた「文化遺産保護」
、
「文
化遺産防災」等に関する研究成果を、社会、とりわけ歴史都市京都の発展のために還元
し、活用することを目的として 2009 年度に提起され、会長に松浦晃一郎氏(前ユネス
コ事務局長)を迎え 2010 年 10 月に設立された。京都府・京都市・京都仏教会ととも
に、本学が本プラットフォーム運営の中核の一部を担い事務局を支えている。15)
「世界文化遺産」を中心に文化遺産所有者のネットワーク化を図り、
「文化遺産」の
文化的・歴史的価値への理解を広め、本学の京都学研究や歴史都市京都創造のための共
同研究、ヘリテージ・マネージャー等の人材育成、そしていっそう広く深いネットワー
ク形成などを行うべく活動を進めている。2014 年度からはこうした取り組みの一環と
して、大学における正課授業への還元のための事業も開始する予定である。
<地域交流・国際交流事業への積極的参加>
1)教学的なボランティア活動
2004 年に創設したボランティアセンターを発展させ 2008 年よりサービスラーニン
Ⅷ‐13
Ⅷ.社会連携・社会貢献
グセンターを設立している。サービスラーニングセンターは学生の学びと成長を深める
ための教学プログラムを開発・体系化する機関として、また、大学と地域が課題解決に
取り組むネットワークを構築する拠点としての役割を担っている。具体的には、教養教
育におけるサービスラーニング科目の開講、ボランティア・コーディネーターの養成、地
域・社会へのインターンシップやボランティア活動を企画・展開している。
2)国際協力事業
前述の基本方針に基づき多様な事業を展開している。以下に主な事業を紹介する。
表6 主な国際協力事業一覧
種別
事業名
政府開発援助(ODA)
の有償資金協力(円借款)
の活用事業
①「中国の大学管理運営幹部特別研修」
(2004 年~2013 年)
②「インドネシア公共政策立案研修」
(2009 年・2010 年、継
続)
③「インドネシア政府防災研修」
(2011 年~継続)
政府開発援助(ODA)
の無償資金協力の活用事
業
①「歴史都市の保全・防災と文化観光への活用」(2009 年~継
続)
②「ベトナム知的障害児教育支援」
(2008 年~2011 年)
→ フォローアップ事業を採択実施(2011 年~2013 年)
① E-JUST(エジプト日本科学技術大学)構想の開設協
および大学行政研修協力
政府間プロジェクトへの
参画事業
② MJIIT(マレーシア日本国際工学院)の開設協力および大
学行政研修協力
③ IIT(インド工科大学ハイデラバード校)の開設協力・
外国人留学生受け入れ
④ 日越大学設置構想の開設協力
①世界銀行「短期日本研究プログラム」
(2008 年~2011 年)
②ベトナム(JICA技術協力及び旧JBIC円借款事業)
「ハノイ工科大学ITSS教育能力強化プロジェクト」
外国政府・省庁、国際機
③中国政府教育部より受託「中国国家教育行政学院特別研修」
関と進める事業
④スリランカ政府より受託「観光資源開発プロジェクト・人材開
発プログラム」
⑤アブダビ首長国現地王立科学技術系高校における日本語教
育プログラム(2011 年~継続)など
①スマトラ沖地震(2004 年)
海外における災害支援事
②インドネシア・ジャワ島中部沖地震(2006 年)
業
③中国四川大地震(2008 年)
④ミャンマー・サイクロン(2008 年)
(参考:2013 年度年次報告書(立命館大学国際教育推進機構/国際部)
)
Ⅷ‐14
Ⅷ.社会連携・社会貢献
3)学生の課外自主活動による社会貢献
「包括的学習者支援」の中では、学生が社会との関わりのなかで活動し、社会貢献を通
じた成長を重視している。その中でも、特筆すべきは学生団体による地域交流である。2013
年度の地域交流実績は下表のとおり。地域のお祭りをはじめ、小学校、幼稚園、児童館と
いった教育関係、企業や行政からも多くの依頼をうけて学生団体が出演している。また、
京都府・京都市・京都商工会議所・京都経済同友会をはじめとする京都の行政・経済界お
よび大学コンソーシアム京都の約 50 の加盟大学と学生が中心となり取り組んでいる京都
学生祭典には、本学からも多数の学生が参加している。2013 年度は、実行委員に 24 名、
短期ボランティアに 40 名、司会に2名、踊り手に 82 名の学生が携わっており、他大学や
地域・行政と連携しながら、「大学のまち京都」の盛り上げに貢献している。
また、華やかな時代行列等が街道筋を練り歩き、多くの観光客で賑わう草津の春の一大
イベントである宿場まつりは、草津市・草津観光物産協会・関係団体からなる実行委員会
が運営し、毎年実施しているが、その中で本学の学生2名が「企画立案・実施チーム」と
して、イベントの企画立案から出演者団体への交渉などの各種調整、当日の運営まで、
「お
手伝い」でなく、まつりの中核を担うメンバーとして参加した。さらに当日の司会進行、
ステージ、体験企画にも多くのクラブ・サークルが参加しており、歴史と伝統がある「宿
場まつり」の盛り上げに貢献している。
さらに、2012 年に引き続き「えんでつなぐ みなみくさつ」をテーマに、発展著しい
南草津地域にかかわる人々が、まつりを通じてつながりあうことを目的として開催された
が、
本学の学生は、特設ステージへの出演のほか、ブース出展、わくわく広場での体験アトラ
クションの企画、運営にも参画、当日は 18 団体 201 名の学生が参加した。ステージ企画
では、立命館大学 JAZZCLUB の「Σ Spirits Jazz Society」と滋賀県立玉川高等学校吹奏
楽部「Big Swing Beans」による、合同演奏が実現した。3か月ほど前から、学生が高校
生や顧問の先生と協働して準備を進め、大学生と高校生がソロパートを分け合うなどの息
のあった演奏を披露、聴衆を魅了した。当日の出演だけでなく、準備段階から近隣の高校
の生徒と本学の学生が力をあわせて活動したことは「地域と大学を繋ぐ」という観点から
有意義な取り組みであったといえる。
2013 年度地域交流実績
衣笠キャンパス
依頼数
出演数
実現率
地域
86
55
63.9
学校・教育
56
40
71.4
企業・企業団体
21
15
71.4
行政
5
4
80.0
その他
28
20
71.4
196
134
68.3
小計
Ⅷ‐15
Ⅷ.社会連携・社会貢献
BKCキャンパス
依頼数
出演数
実現率
137
76
55.5%
学校・教育
84
47
56.0%
企業・企業団体
30
15
50.0%
行政
71
45
63.4%
その他
10
2
20.0%
332
185
55.7%
地域
小計
4)地域貢献の一環としての活動
地域の交通安全を守るため、本学の自転車・バイク通学者を対象とした交通安全キャン
ペーンを前期・後期で実施している。さらに、本学の教学や学生支援に関する取り組みに
ついて地域の理解を得るとともに、協力・協同関係を強化することで社会的支持基盤の拡
大をめざしている。
<インターンシップの成果の検証と参加学生の拡大>
学生オフィスなどが地域のニーズに応じてサークルや学生をマッチングする業務を行
っているが、学園全体の地域連携・貢献活動をまとめるとともに、より効果的な仕組み
を構築する必要がある。
Ⅷ‐16
Ⅷ.社会連携・社会貢献
2.点検・評価
「評価指標」
<教育研究の成果を基にした社会へのサービス活動>
公開講座やシンポジウムを通じた研究成果の社会・地域への積極的な還元をはかり、
継続的・体系的に市民向け公開講座を実施する。
<学外組織(産官学)との連携協力による教育研究の推進>
産学官連携活動を通じて、国・地方公共団体や産業界との受託研究・共同研究等を推
進し、これらの研究成果を広く社会に還元し、社会に貢献する
<学外組織との連携協力による社会貢献・地域貢献>
本学の教育研究を還元するフィールドが拡充・強化されているか
本学の教育研究活動を推進するうえでのフィールドとなる社会的ネットワークが拡
充・強化されているか
<地域交流・国際交流事業への積極的参加>
1)教学的なボランティア活動
(1)正課科目:受講学生の増加
(2)課外プログラム:学生部等学内諸団体との連携
(3)地域貢献:恒常的なカウンターパート(連携先)の増加
(4)サービスラーニング研究:サービスラーニング手法の全学教育システムへの貢献
2)国際協力事業
(1)国際協力事業の持続性・発展性
(2)外部資金の獲得
(3)教育研究の国際化、大学の国際連携へのシナジー効果
3)学生の課外自主活動による社会貢献
(1)サービスラーニングセンターと学生部の連携のあり方
(2)学生の地域交流活動と社会への貢献、学生の成長の分析
(3)上記2点を具体的に進めるための体制確保
4)地域貢献の一環としての社会貢献(BKC)
(1)清掃活動:地域貢献の一環としての駅周辺、近隣町内会、通学路等の清掃活動
(2)交通安全:自転車・バイク通学者を対象とした交通安全キャンペーンへの参加率
(3)BKC開設 20 周年記念事業の実施
Ⅷ‐17
Ⅷ.社会連携・社会貢献
(1)効果が上がっている点
<教育研究の成果を基にした社会へのサービス活動>
1)各種公開講座
土曜講座
2011 年に 3000 回開催を達成した立命館土曜講座は大学の研究成果を社会へ還元す
るものとして市民に根付いた取り組みとなっている。毎回アンケートを実施し、年2
回開催される土曜講座企画運営委員会にて参加者の声を講座に反映する検討を行う。
2013 年度は、社会的関心の高いテーマの設定や、2012 年度より開始した京都市営
地下鉄での交通広告の継続実施などの取り組みが奏功し、8月の国際平和ミュージア
ムとの連携企画“学徒出陣 70 年・
「わだつみ像」建立 60 年 戦争と平和、大学そして
学生”や、9月および 10 月の「読書シリーズ」など、この3ヶ月で約1,900 名を超え
る参加があった。また若年層や女性の割合も増加となった。
国際平和ミュージアム
国際平和ミュージアムでは、特別展関連企画として講演会・映画上映会を開催、昨
年に続き土曜講座8月開講(8/3、8/31)を担当、
「京大事件 80 年」
「学徒出陣 70
年」「わだつみ像建立 60 年」をテーマに開催し、市営地下鉄での広告や Facebook な
どSNSを活用した広報が奏功し、2回開催で聴講者が 600 名を超えた。巡回展示と
して「世界報道写真展 2013」を、京都・滋賀・大分会場の3箇所で開催した。ほか、
各種文化事業など、社会連携課協力による「文字・活字文化の日」企画、京都歴史回
廊協議会主催の井堂雅夫先生の「子どもスケッチ教室」展会場、市民向けには第9回
ボランティアガイド養成講座を行った。
こうしたミュージアムの社会教育開放施設としての取り組みの成果を踏まえつつ、
ミュージアム第3ステージプランの策定し、実施に向けた検討を行うこととした。16)
大阪梅田キャンパスでの講座
キャンパス移転によるアクセス環境の向上、プログラムコンテンツの厳選化、
受講者アンケートのプログラム開発へのフィードバック、効率的な広報展開など
により、安定的に受講者を確保している。大阪圏における公開講座として定着し
ている。17)
白川静記念東洋文字文化研究所
2011 年2月から「漢字教育士養成講座」を福井県教育委員会(受講者 42 名)
、財
団法人日本漢字能力検定協会(受講者約 120 名)
、立命館大学文学部、放送大学が主
催となり講義が開始されており、白川研が「漢字教育士」として認定した者が漢字教
育の普及並びに白川研の取り組みに参加できるよう、事業や白川研での体制を構築し
ている。18)
Ⅷ‐18
Ⅷ.社会連携・社会貢献
<学外組織(産官学)との連携協力による教育研究の推進>
本学では、地方公共団体や産業界との受託研究・共同研究を幅広く取り組んできてい
るが、研究活性度総合指標(TIRA)の集計を通じて、部局毎の研究業績数や学外と
の研究連携状況を把握している。
また、研究者DBによる社会への情報発信状況についても同様に把握し、部局執行部
へのフィードバックを毎年行っている。
<学外組織との連携協力による社会貢献・地域貢献>
1)明日の京都文化遺産プラットフォーム
明日の京都文化遺産プラットフォームは、京都の文化遺産所有者と歴史都都市防災セ
ンターが協働した取り組みを行っている。
2)京都市内博物館施設連絡協議会(事務局:京都市教育委員会生涯学習部)
国際平和ミュージアムは、京都市内博物館連絡協議会に参加し、市内の博物館・美
術館との連携事業、
「京都ミュージアムロード」への企画参加を行なっている。
3)京都・大学ミュージアム連携
2012 年度より国際平和ミュージアムは、京都市内の 14 大学 15 ミュージアムによる
京都・大学ミュージアム連携に参加し、
「大学は宝箱!出開帳in博多」に収蔵品を出
展するなどの取り組みを行なっている。
<地域交流・国際交流事業への積極的参加>
1)教学的なボランティア活動
(1)正課科目:受講学生の増加
2012 年度教養教育カリキュラムの年次進行に伴い、受講生総数は増加している。2013
年度受講者数は、6科目 20 クラスで約 1700 名にのぼっている。しかしその7割りが、
入門科目である「地域参加学習入門」の受講者であり、サービスラーニング科目の導入
部分で履修が終わっており、系統履修につながっていない状況にある。
「シチズンシッ
プ・スタディーズⅠ」や「現代社会のフィールドワーク」など、次のステージとして位
置づけられる科目への履修を促すことが課題として挙げられる。
(2)課外プログラム:学生部等学内諸団体との連絡
震災復興支援活動では、災害復興支援室および学生部と連携・協力を進めながら、
ボランティアバスを出すなど、被災地における継続的な学生によるボランティア活動
の支援を行った。次年度以降の支援のあり方については、一定年月が経過し、地域・
社会から期待される役割の変化も想定されるため、その点に留意しながら支援活動の
内容も含め、進め方を検討していく。
(3)地域貢献:恒常的なカウンターパート(連絡先)の増加
「Let's Start Volunteer(LSV)
」を開催し、学外の支援団体をキャンパスに招き、
学生に団体の紹介をしてもらいより広範な学生にその存在の周知を図るイベントを実
施した。
Ⅷ‐19
Ⅷ.社会連携・社会貢献
(4)サービスラーニング研究:サービスラーニング手法の全学教育システムへの貢献
「VSL(Volunteer Service Learning)研究会」を立ち上げ、学外からも講師を呼ぶ
などしながら国内外の先進的な事例を学び、立命館の正課・正課外にどのように活か
すことができるのか、といった検討を重ねている(年間 10 回程度の開催頻度)
。19)
2)国際協力事業
(1)国際協力事業の持続性・発展性
(2)
、
(3)と同様に学園としてのシナジー効果を発揮する視点から案件の増加をめざ
し、計画をたてて取り組んでいる。
(2)外部資金の獲得
中国「大連市港湾・口岸局口岸通関管理幹部研修」
、E-JUST(エジプト日本科学
技術大学)
、ならびに MJIIT(マレーシア日本国際工学院)の職員受入研修、などの新
たなスキームで外部資金を獲得した。
(3)教育研究の国際化、大学の国際連携へのシナジー効果
2013 年度に行ったE-JUST(エジプト日本科学技術大学)の職員研修受入の実績
が高く評価され、引き続き MJIIT(マレーシア日本国際工学院)の職員研修受入を行
った。研修中は、学内のさまざまな部署で研修生の受入研修(OJT)を実施し、学
園全体の職員の国際化に寄与する取り組みに繋がった。IITH(インド工科大学ハ
イデラバード校)からはJICAの奨学生を積極的に受け入れ、また研究者交流にも
積極的に取り組んだ。またアブダビ首長国における現地王立科学技術系高校への日本
語教育プログラムは、立命館宇治高校だけでなく立命館高校、立命館小学校との交流
実績も生まれた。またインドネシア政府防災研修においては引き続き、本学の歴史都
市防災研究センターと協働で実施するなど研修の国際化にも寄与している。
(2)改善すべき事項
<地域交流・国際交流事業への積極的参加>
1)学生の課外自主活動による社会貢献
「包括的学習者支援」の中では、学生が社会とのかかわりのなかで活動し、社会貢献を
通じた成長を重視している。これを推進するためには、
(1)サービスラーニングセン
ターと学生部の連携のあり方、
(2)現在行われている学生の地域交流活動が、社会へ
の貢献と学生の成長にどのように作用しているのかの分析、
(3)上記2点を具体的に
進めるための体制の確保が必要である。
あわせて、イベント当日の単発的な交流(貢献)だけでなく、企画・準備段階からの
継続的な交流等、継続的に課外自主活動団体と地域が結びつく仕組み作りが必要である。
また、
「団体」と「地域」だけでなく、例えば学生が住んでいるマンションとその近隣
住民との交流等、
「学生個々人」と「地域住民」が日常生活から交流し、その地域の清
Ⅷ‐20
Ⅷ.社会連携・社会貢献
掃活動等に自然と参加できるような関係性構築に向けた体制作りを生活協同組合、地域
自治会と連携しながら具体化していくことが将来的には最も大切である。
さらに、地域交流活動を実施した団体の活動をお互いに紹介できる場等を設け、地域
交流の進め方、やりがいや課題等について学生同士で考える機会を設けたい。
Ⅷ‐21
Ⅷ.社会連携・社会貢献
3.将来に向けた発展方策
(1)効果が上がっている点
<教育研究の成果を基にした社会へのサービス活動>
1)各種公開講座
土曜講座
社会的関心の高いテーマ設定の工夫や京都市営地下鉄での交通広告の実施により、
土曜講座の集客としては若年層の取り込みに一定の成功はしたものの、依然として
高い年齢層の参加者が多い。
(60 歳以上の層の占有率は 60%程度)
。
成功の起因となった「読書シリーズ」の経験をもとに、若年層を増やす新たな取
り組みとして、読書を趣味とする層の開拓をねらう。具体的には、書店での広報実
施を行う。既にポスター掲載については大垣書店と京都市内の店舗にて応諾を得て
おり、他にも大学生協等を中心に掲載店舗の拡大をめざす。
また、広報課の協力を仰ぎ、京都市営地下鉄での広告を継続するとともに、映像
媒体による放映(インターネット利用)可能性の検討も行う。
※注:読書シリーズとは、毎週の課題図書をあらかじめポスター等に提示した上
で、当日、当該図書について講師が解説とともに講義を実施する講義形態のこ
と。2012 年度は 10 月および 11 月より実施、2013 年度は9月および 10 月に開
講し、毎回平均 160 名の参加者を集めている。
国際平和ミュージアム
2015 年は戦後 70 年を迎え、立命館大学の教学理念である「平和と民主主義」と
「立命館憲章」を制定して以降の学園の歴史が問われる年となる。継続して不戦と
非暴力を貫く信念をもって、グローバルな市民社会形成へ向けての平和教育・平和
研究と展示活動を行なっていく。
2015 年「戦後 70 年記念事業」
、さらに 2020 年を見据えて、これまで進展させて
きた「第3ステージプラン(2012-2015-2020)
」の具現化を行う。具体的には、①「立
命館大学国際平和ミュージアム附属平和研究所(仮称)
」の開設、②収蔵資料整理と
DB公開-知的・文化的資産の社会公開、 ③「国際平和ミュージアムリニューアル」
マスタープランの検討、あわせて 2015 大阪いばらきキャンパス(OIC)開設を受
けて、④「国際平和ミュージアムの多キャンパス展開」について検討。そのために、
学部・附属校教育との連携強化、国内外社会連携・ネットワーク強化(寄付・資金政
策とサポーター制度を含む地域・社会との連携強化)
、「戦後 70 年記念事業」企画概
要の策定、国際平和ミュージアムウェブサイトの充実化をはかり、国際平和ミュージ
アムの活用促進を図るなど、国際平和ミュージアムの社会的意義、平和教育の理念を
社会に支えられるミュージアム活動として開催する予定である。20)
大阪梅田キャンパスでの講座
前年度の取り組みを踏襲しつつ、広報活動も強化し、すでにいくつかの講座は定員
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Ⅷ.社会連携・社会貢献
充足となっており、前年度以上の申込み・受講者を獲得できる見込みである。26)
2)白川静記念東洋文字文化研究所
「漢字教育士資格認定講座」(白川研制作、Z会にウェブ講座運営委託)は、計画を
立てて実施する。
<学外組織(産官学)との連携協力による教育研究の推進>
研究活性度総合指標(TIRA)の集計を通じて、部局毎の研究業績数や学外との
研究連携状況を把握している。また、研究者データベースを通じ論文発表や著書とい
った社会への情報発信状況についても同様に把握し、部局執行部へのフィードバック
を毎年行っている。その結果、部局としても科学研究費補助金の導入促進に取り組む
など、データに基づいたPDCAサイクルの推進が図られた。21)
<学外組織との連携協力による社会貢献・地域貢献>
1)明日の京都文化遺産プラットフォーム
世界遺産所有者による市民向け連続講座も引き続き実施。文化遺産に関する研究者の報
告会も定期的に実施しており、研究者ネットワークも進んでいる。また防災などに関する授
業をコンソーシアム京都にて展開し、若手の人材育成に取り組む方針が出されている。
<地域交流・国際交流事業への積極的参加>
1)教学的なボランティア活動
正課科目の取り組みとしては、2012 年以降、サービスラーニング科目を「社会で学
ぶ自己形成科目(教養科目C群)」として展開してきている。東日本大震災の発生を通
して、現代社会を生きる上で求められる倫理観・正義感・責任感など、シチズンシップ
を涵養することの重要性が高まる中、全学の教養教育としてサービスラーニングに取り
組む意義を改めて認識し、関連科目の開発・運営を進めており、今後、より多くの学生
が受講することを期待し、受講者増に向けた取り組みに努める。課外活動においては、
これまで同様センター主事によるサポート体制を敷きつつ、学生コーディネーターを中
心とした活動を展開する。
2)国際協力事業
2011 年9月よりアブダビ首長国現地科学技術系高校において日本語教育プログラム
を実施している。この実績が評価され、2013 年5月の安倍晋三内閣総理大臣がアラブ
首長国連邦を公式訪問するタイミングに併せて、現地の文部科学省に相当するアブダビ
教育評議会(ADEC:Abu Dhahi Educational Council)
、コスモ石油株式会社、アブ
ダビ石油株式会社、学校法人立命館の間でMOUを締結。
今後は、日本語教育プログラムを拡充するとともに、小学校から大学院レベルまで幅
広い交流を行うことを確認した。22)
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Ⅷ.社会連携・社会貢献
(2)改善すべき事項
1)学生の課外自主活動による社会貢献
学生参加によるピアサポート活動、参加型の活動、地域参加活動等の推進および教育
プログラム運営に関わる業務を担うものとして、学生オフィスに契約職員(専門職)1
名を配置する。その中で、地域交流、社会貢献活動に参加するにあたっての事前研修、
当日の企画参加、事後研修(振り返り)といったサイクルを構築することで、
「課外自
主活動教育プログラム」の実現をめざす。また、地域からの依頼を受けて対応するだけ
でなく、地域・社会からの要望を踏まえ、課外自主活動団体が主体的に実施する「提案
型地域交流」の実現に向けた体制作りを行う。
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Ⅷ.社会連携・社会貢献
4.根拠資料
1) 「未来を作る R2020-立命館学園の基本計画-前半期の計画要項」Ⅳ-1 学校法人立命館
7月 15 日
)
2
「立命館大学研究倫理指針」 学校法人立命館 2007 年3月 15 日
2011 年
3) 「立命館大学学外交流倫理基準」 学校法人立命館 1992 年3月 27 日
4) 「国際開発協力の現状と今後について」 国際連携本部会議報告 2011 年1月 26 日
5) 「2010 年の立命館 中期計画 2007-2010 年 世界に開かれたアジア太平洋地域の教育・研究拠点へ」
Ⅲ-9 学校法人立命館 2006 年 11 月
)
6
「現代的教育ニーズ取組支援プログラム(現代GP)実施状況報告書」 立命館大学共通教育課
7) 「2010 年度履修要項 共通原稿」 .多様な学びについて 5.サービスラーニング 立命館大学ボラン
ティアセンター 2009 年 12 月 22 日
)
8
「立命館土曜講座 50 年史」 立命館人文科学研究所
9) 「立命館大学国際平和ミュージアムだより」Vol.22-1
10)
2014 年 8 月
「白川静記念東洋文字文化研究所による資格(漢字教育士)認定講座の新展開について」常任理事会
2012 年7月 11 日
11) 「人文社会学科分野における 2011 年度科学研究費補助金申請に関わる取り組みについて」 研究部
会議 2010 年8月2日
)
12
「
『京都歴史回廊協議会』
(仮称)事務局の設置について」 常任理事会 2004 年9月 22 日
13) 「京都歴史回廊協議会の『第2ステージ』に向けた取り組みについて 常任理事会 2009 年5月 20
日
)
14
協定書「地域アドバイザーボランティア」
15) 「
『明日の京都 文化遺産プラットフォーム』設立支援と事務局の設置について 常任理事会 2010 年
9月 22 日
16) 「立命館大学国際平和ミュージアム 2013 年度活動まとめ・到達点と 2014 年度事業課題―第3ステ
ージプランの実施にむけて」
(2014 年 3 月 5 日ミュージアム評議会)
17) 「2013 年度社会連携部事業計画シート」社会連携部会議
18) 白川研継続起案文書
19) 「サービスラーニングセンターにおける 2012 年度教学総括と 2013 年度課題について」2013 年 3 月
25 日 教学委員会
)
20
「立命館大学国際平和ミュージアム 2014 年度事業計画―「戦後 70 年」をみすえて 第 3 ステージ
プランの実施について-」 (2014 年 7 月 23 日国際平和ミュージアム評議会)
21) 「2013 年度中期執行計画書(研究部)
」
22) 「アラブ首長国連邦出張報告」
(2013 年5月8日常任理事会)
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