2 導入施設の規模算定

2
導入施設の規模算定
2−1
規模算定フロー
以下のような規模算定フローに従い、各導入施設の規模を算定した。算定結果につい
ては次ページ以降に示す。
計画交通量
立寄率
ラッシュ率
駐車場占有率
駐車ます数
事例など
①駐車場・車路
⑦加工施設
②トイレ
⑧コミュニティ施設
③情報発信・休憩施設
⑨体験室・学習室
④直売施設・物産施設
イベント施設
⑩通路、屋外デッキ
⑪広場・公園
⑤レストラン
⑫修景施設
⑥付帯施設
⑬調整池
-8-
2−2
1)
規模算定
駐車ます数・立寄り人数の算定
以下の2つの算定方法による結果は次の通りであり、大型車混入率の高い道路特性や
同じ新 4 号国道沿線にある「道の駅ごか」の整備状況等を踏まえると、
「1. 平成 12 年
度 一般道路の休憩施設計画の手引(案)
(建設省中部地方建設局)による算定」結果
が最も適切である。
大型車
小型車
駐車ます数
バス
貨物車
立寄人数
(人/日)
(建設省中部地方建設局)による算定
1.平成 12 年度 一般道路の休憩施設計画の手引(案)
平日
休日
140
103
243
―
2. 平成 6 年度 道の駅調査(建設省北陸地方建設局)による算定
A 平日
B 休日
最大値
239
2
83
324
16,609
平均値
160
1
51
212
10,891
最小値
80
0
19
99
5,197
最大値
405
1
62
468
24,897
平均値
321
1
40
362
19,379
最小値
238
0
17
255
13,831
137
―
(参考)「道の駅ごか」
平日
休日
70
67
なお、身体障害者用駐車ます数については、下表を用いて算定する。小型車は 140
台であるため、身体障害者用駐車ます数=140×1/50=2.8≒3(台)となる。
駐車ますの区分
全小型駐車ます数≦200
全小型駐車ます数>200
身体障害者用小型駐車ます数(台)
全小型駐車ます数×1/50 以上
全小型駐車ます数×1/100+2 以上
※大型・小型兼用駐車ますの場合は小型車換算して計上する
出典:東日本高速道路株式会社 設計要領 休憩用建築施設
なお、イベント開催時等には家族連れなどの多くの利用者が見込まれ、小型車駐車ま
すが不足する可能性もあるため、大型車駐車ますを小型車駐車ます 2 台分として使用で
きる兼用ますを、施設棟寄りに駐車ブロック 1 列分確保する。
(「6-3 計画平面図(イ
メージ図)」参照)
-9-
1.平成 12 年度 一般道路の休憩施設計画の手引(案)
(建設省中部地方建設局)による
算定
対象区間の駐車ます数は、対象区間の延長、計画交通量及び施設の利用率から求める。
また、原則として、車種(大型車、小型車)ごとに算定し、小型車用のます、大型車用
のますに分類する。以下に式を示す。
N=L×計画交通量×立寄率×ラッシュ率×駐車場占有率
N
L
計画交通量
立寄率
ラッシュ率
駐車場占有率
対象区間内の総需要駐車ます数(小型車、大型車)
対象区間の延長(km)
対象区間内の計画1日あたりの交通量(台/日)
kmあたりの立寄台数(台/日)/計画交通量(台/日)
ラッシュ時立寄台数(台/日)/立寄台数(台/日)
平均駐車時間(分)/60(分)
車種別立寄率、ラッシュ率、駐車場占有率(平均駐車時間)は、以下の数値を用いる。
立寄率
0.007
0.008
小型車
大型車
ラッシュ率
0.100
0.100
駐車場占有率
0.250
0.300
※上表については、日本道路公団休憩施設設計要領の PA における売店、公衆便所等を設置する
場合の基準を基本としている。なお、立寄率については、1km あたりに換算した数値である。
新 4 号国道における計画交通量は以下の通りであるが、平日のほうが休日よりも交通
量が多いため、平日のデータを用いて駐車ます数を算定する。
車種
平日
小型車
大型車
小型車
休日
大型車
台数(台/24h)
乗用車
小型貨物車
バス
25,734
6,173
156
普通貨物車
16,922
乗用車
23,027
小型貨物車
バス
普通貨物車
5,524
140
備考
31,907
48,985 大型車混入率 34.86%
17,078
28,551
15,281
休日の車種別データがな
43,832 いため平日と同等の割合
と想定する。
15,141
※本「道の駅」に隣接する上三川町上蒲生のデータ(出典:H17 年度交通センサス)
なお、対象区間の延長 L については、同手引(案)で「休憩施設の設置区間:10∼
15km、最大間隔 25km」との目安が記載されている。本「道の駅」の建設位置であ
る新 4 号国道沿線には、他の「道の駅」等の休憩施設がないことから、対象区間の延長
L は最大間隔の 25kmとする。
以上のことから、駐車ます数を算定すると、小型車 140 台、大型車 103 台、合計
243 台となる。
小型車
対象区間の延長
計画交通量
立寄率
ラッシュ率
駐車場占有率
駐車ます数
総駐車マス数
L
B
A
R
D
N=L*B*A*R*D
ΣN
-10-
大型車
25
31,907
0.007
0.1
0.250
140
17,078
0.008
0.1
0.300
103
243
2. 平成 6 年度 道の駅調査(建設省北陸地方建設局)による算定
「道の駅」の実態調査から得られた立寄率をもとに駐車ます数を算定する。以下に式
を示す。
・立寄台数(台/日)=計画交通量×立寄率
・駐車ます数=立寄台数×ラッシュ率×駐車場占有率
なお、新 4 号国道における計画交通量は以下を用いる。
車種
小型車
平日
大型車
小型車
休日
大型車
台数(台/24h)
乗用車
25,734
小型貨物車
6,173
バス
156
普通貨物車
16,922
乗用車
23,027
小型貨物車
5,524
バス
140
普通貨物車
15,141
備考
31,907
48,985 大型車混入率 34.86%
17,078
28,551
15,281
休日の車種別データがな
43,832 いため平日と同等の割合
と想定する。
※本「道の駅」に隣接する上三川町上蒲生のデータ(出典:H17 年度交通センサス)
また、ラッシュ率、駐車場占有率(平均駐車時間)は、以下を用いる。
ラッシュ率
駐車場占有率
平均駐車時間(分)
小型車
0.100
0.417
25
大型バス
0.250
0.333
20
大型貨物車
0.075
0.500
30
出典:S62 年日本道路公団
設計要領第四集 第 11 編休憩施設 SA
また、本「道の駅」は、下表における周辺型と捉え、平日と休日の立寄率の最大値、
平均値、最小値を用いて、駐車ます数と立寄り人数の算定を行う。
曜日
平日
休日
車種
小型車
大型車
小型車
大型車
県境型
周辺型
近郊型
都市型
0.06∼0.13
0.02∼0.07
0.10∼0.12
0.03∼0.09
0.06∼0.18
0.03∼0.13
0.20∼0.34
0.03∼0.11
0.05∼0.07
0.04∼0.05
0.07
0.05∼0.07
0.03∼0.04
0.01
0.07∼0.09
0.03
出典:平成 6 年度 道の駅調査(建設省北陸地方建設局)
-11-
A.平日
最大値
立寄率
A
計画交通量
B
立寄台数
C=A*B
ラッシュ率
R
駐車場占有率 D
駐車ます数
N=C*R*D
W
立寄人数
P=C*W
総立寄人数
ΣP
最小値
小型車
バス
貨物車
小型車
バス
貨物車
小型車
バス
貨物車
0.18
0.13
0.13
0.12
0.08
0.08
0.06
0.03
0.03
31,907
156
16,922
31,907
156
16,922
31,907
156
16,922
5,743
20
2,200
3,829
12
1,354
1,914
5
508
0.1
0.25
0.075
0.1
0.25
0.075
0.1
0.25
0.075
0.417
0.333
0.500
0.417
0.333
0.500
0.417
0.333
0.500
239
2
83
160
1
51
80
0
19
212
324
総駐車マス数 ΣN
乗車人員
平均値
99
2.3
27
1.3
2.3
27
1.3
2.3
27
1.3
13,209
540
2,860
8,807
324
1,760
4,402
135
660
16,609
10,891
5,197
最大値
平均値
最小値
B.休日
立寄率
A
計画交通量
B
立寄台数
C=A*B
ラッシュ率
R
駐車場占有率 D
駐車ます数
N=C*R*D
小型車
バス
貨物車
小型車
バス
貨物車
小型車
バス
貨物車
0.34
0.11
0.11
0.27
0.07
0.07
0.2
0.03
0.03
28,551
140
15,141
28,551
140
15,141
28,551
140
15,141
9,707
15
1,666
7,709
10
1,060
5,710
4
454
0.1
0.25
0.075
0.1
0.25
0.075
0.1
0.25
0.075
0.417
0.333
0.500
0.417
0.333
0.500
0.417
0.333
0.500
405
1
62
321
1
40
238
0
17
468
総駐車マス数 ΣN
乗車人員
W
立寄人数
P=C*W
総立寄人数
ΣP
362
255
2.3
27
1.3
2.3
27
1.3
2.3
27
1.3
22,326
405
2,166
17,731
270
1,378
13,133
108
590
24,897
19,379
-12-
13,831
2)
①
施設規模の算定
駐車場・車路
道路構造令では、車体と他の車や柵とのクリアランス及び乗客の乗降のためのドア
の開閉寸法を考慮し、小型車駐車ますの標準寸法は、設計車両の寸法に長さ方向 30
cm、幅員に 60cm加え、大型車駐車ますの標準寸法は、それぞれ 100cmと 80
cm加えている。
また、ドアの開閉寸法は 50∼80cmであるため、ドアを開いて隣の車を傷つけ
ることなく多少の荷物を持って出入りし得る幅としては約 80cm必要である。
本「道の駅」では、昨今のワンボックスファミリーカーの普及を踏まえ、ドアを開
いて隣の車を傷つけることなく荷物を多少の荷物を出入りするため、設計車両の寸法
の幅員に 80cm 以上加えることを考えている。そこで、本「道の駅」の小型車駐車
ますの寸法は、長さ方向 5.0m、幅員 2.85mとする。なお、大型車駐車ますは、標
準寸法で整備する。
表
設計車両の種類ごとの諸元
図 駐車ますの標準寸法
-13-
身体障害者用駐車ますは、右図に従って整備する。
出典:東日本高速道路株式会社
設計要領 休憩用建築施設
以上のことから、駐車ますは以下の大きさで整備する。
長さ(m)
幅(m)
5.0
13.0
6.0
小型車
大型車
身体障害者用
2.85
3.30
3.50
通行や駐車のために必要な車路の面積も踏まえた、1 台あたりに必要な面積を用い
て駐車場の面積を算定すると、16,650(㎡)となる。
なお、駐車場については国土交通省が整備する部分もあるため、最終的には国土交通
省の規模算定結果を踏まえた計画とする。
駐車ます数(台)
小型車
(身体障害者用も含む)
大型車
合計
140
車路を含め
1 台あたりに
必要な面積(㎡/台)
35
103
−
114
―
-14-
面積(㎡)
4,900
11,742
16,642
②
トイレ
以下の 4 つの算定方法による結果は次の通りであり、栃木県内の「道の駅」における
トイレの設置数及び本「道の駅」で必要となる整備費、維持管理費などのことを踏まえ
ると、「1.立寄人数による算定値と栃木県内の「道の駅」の平均値による算定」結果が
最も適当である。
男性(大)
男性(小)
女性
身体障害者用
便器数
1.立寄人数による算定値と栃木県内の「道の駅」の平均値による算定
14
6
18
2
34
(男 1 女 1)
8
2.日本道路公団設計要領による算定(
「道の駅ごか」と同様の算定方法)
24
6
18
49
2
(内、2 器は男性小児用)
(男 1 女 1)
75
3.栃木県内の「道の駅」の駐車ます数からの算定
18
6
27
4
12
49
(男 2 女 2)
4.新 4 号国道及び国道 4 号沿線にある「道の駅」の駐車ます数からの算定
19
29
4
52
(男 2 女 2)
(参考)
参考として、栃木県内の「道の駅」のトイレの設置数を以下に示す。
名称
男性(大) 男性(小)
身体
障害者用
女性
便器数
もてぎ
5
13
14
4
36
にのみや
3
10
10
2
25
湯の香しおばら
2
15
10
2
29
那須高原友愛の森
7
13
18
3
41
明治の森・黒磯
2
8
8
1
19
ばとう
4
10
8
2
24
東山道伊王野
3
7
7
2
19
きれつがわ
5
9
9
3
26
どまんなかたぬま
5
13
14
2
34
はが
5
9
11
2
27
那須与一の郷
6
13
19
2
40
にしなすの
4
8
8
3
23
みかも
4
8
12
1
25
思川
5
12
16
3
36
湯西川
4
8
8
2
22
4.0
10.4
11.5
2.3
28.4
平均
-15-
本「道の駅」では、快適に利用できるトイレを整備しようとしているため、ゆったり
めの「1 器あたりの共用・共有面積」を用いて算定すると、以下のようになり、その合
計は 180 ㎡となる。
なお、トイレについては国土交通省の他に市が整備する部分もあるが、最終的には国
土交通省の規模算定結果を踏まえた計画とする。
1 器あたりの
共有・共用面積(㎡/器)
設置数(器)
6
8
18
2
34
男性(大)
男性(小)
女性
身体障害者用
合計
5.4
3.6
5.4
9.0
―
面積(㎡)
小計
32.4
28.8
97.2
18.0
―
合計
60
100
20
180
※出典(1 器あたりの共有・共用面積)
:東日本高速道路株式会社 設計要領 休憩用建築施設
1. 立寄人数による算定値と栃木県内の「道の駅」の平均値による算定
以下に示す2つの算定方法の平均値を用いて、トイレの設置数を決定する。
1-1 立寄人数による算定
ピーク時(満車時)立寄り人数を 482 人(車種マス数×車種別乗車人員の総和)と
、男性(小)
、
する。集中した時間帯における「道の駅」の任意利用形態での男性(大)
女性便器の適正器具個数は集中時間帯における器具平均占有時間と到着率が使用され
る。
車種マス数
小型車
バス
貨物車
140
1
102
2.3
27
1.3
S
車種別乗車人員(人/
W
台)
ピーク時立寄人数(人)
PP=ΣS*W
(満車時)
482
※大型車(バス、貨物車)の駐車ます数については、新 4 号国道におけるバス及び貨物車の計画交
通量の割合を基に算定している。
※出典(車種別乗車人数)
:東日本高速道路株式会社 設計要領 休憩用建築施設
男性
大便器
女性
小便器
便器
器具平均占有時間(秒)
s
250
40
90
到着率(人/(分・100人))
t
0.15
0.6
0.5
到着人数(人/分)
AP=PP*t/100
0.723
2.892
2.410
平均同時使用器具数(器)
μ=AP*s/60
3.013
1.928
3.615
※出典(器具平均占有時間、到着率)
:
「新建築体系 13 建築規模論」―彰国社―
-16-
ここで、器具数が十分にあるときの同時使用器具数の確率分布は、平均同時使用器具
数を平均値としたポアソン分布に従うという、経験的な事実を用いる。
ポアソン分布
P(X=k)=e-μ×μk/k!
※P(X=k)
:同時使用器具数が k 個である確率
μ:平均同時使用器具数
e:自然対数の底(=2.71828…)
下のグラフは、ピーク時立寄人数 482 人が使用する男性、女性便所を想定し、同時
使用器具数の確率をポアソン分布から求め、更にその確率を累積したものである。そし
て、累積確率 0.99(棄却率 0.01)をもって、適正な器具数であるとするとグラフよ
り、男性(大):8 器、男性(小)
:6 器、女性:9 器、合計:23 器となる。
1.0
0.99
0.8
男性(大)
男性(小)
女性
累積確率
0.6
0.4
0.2
0.0
0
1
2
3
4
5
同時使用器具個数(器)
-17-
6
7
8
9
(参考)
本「道の駅」に観光バスなどを誘致することを踏まえると、大型車駐車ます数内のバ
スの割合が多くなることも考えられる。そのため、バスの割合が多くなった場合のトイ
レ数をポアソン分布によって求ると、以下のようになり、ピーク時にバスが同時に 3 台
到着しても現在と同じトイレ数で対応可能である。
バス
(台/ピーク時)
貨物車
(台/ピーク時)
1∼3
102∼100
8
6
9
―
23
4
99
8
6
10
―
24
5∼7
98∼96
9
7
10
―
26
8∼10
95∼93
10
7
11
―
28
男性(大)
男性
(小)
身体
障害者用
女性
便器数
1-2 栃木県内の「道の駅」の平均値による算定
栃木県内にある 15 箇所の「道の駅」のトイレの設置数は下表の通りであり、その平
均値は、男性(大)4 器、男性 10 器、女性 12 器、身体障害者用 2 器、合計 28 器で
ある。
表 栃木県内の「道の駅」のトイレの設置数
名称
もてぎ
にのみや
湯の香しおばら
那須高原友愛の森
明治の森・黒磯
ばとう
東山道伊王野
きれつがわ
どまんなかたぬま
はが
那須与一の郷
にしなすの
みかも
思川
湯西川
平均
男性(大) 男性(小)
5
3
2
7
2
4
3
5
5
5
6
4
4
5
4
4.0
-18-
13
10
15
13
8
10
7
9
13
9
13
8
8
12
8
10.4
女性
14
10
10
18
8
8
7
9
14
11
19
8
12
16
8
11.5
身体
障害者用
4
2
2
3
1
2
2
3
2
2
2
3
1
3
2
2.3
便器数
36
25
29
41
19
24
19
26
34
27
40
23
25
36
22
28.4
以上の2つの算定方法の平均値は下表の通りである。
なお、身体障害者用トイレについては「1-1 立寄人数による算定」からは算定でき
ないため、「1-2 栃木県内の「道の駅」の平均値による算定」を採用し、2 器とする。
また、本「道の駅」では、女性用トイレで長い時間待つことがないように配慮し、女
性用のトイレ数を男性用のトイレ数(6+8=14)の 1/4 の余裕を見ることとし、14
×1.25=17.5≒18 器とする。
これらから、本「道の駅」のトイレの設置数は、男性(大)6 器、男性(小)8 器、
女性 18 器、身体障害者用 2 器、合計 34 器 とする。
算定方法
男性(大) 男性(小)
身体
障害者用
女性
便器数
1-1 立寄人数による算定
8
6
9
―
23
1-2 栃木県内の「道の駅」の
平均値による算定
4
10
12
2
28
平均
6
8
11
―
25
「(仮称)道の駅しもつけ」
6
8
18
2
34
2.日本道路公団設計要領による算定(「道の駅ごか」と同様の算定方法)
本「道の駅」の片側駐車ます数は合計で 243 台であるため、表中の 250 台の数値
を採用すると、男性(大):6 器、男性(小):18 器、女性:47 器、女性便器内男性
小児用:2 器、身障者用:2 器、合計:75 器となる。
便器数(器)
片側駐車ます数(台)
男性(大) 男性(小)
女性
女性便所内
男性小児用
身障者用
合計
300
7
21
56
3
2
89
250
6
18
47
2
2
75
200
5
14
37
2
1
59
150
4
11
28
2
1
46
100
3
7
19
1
1
31
50
2
4
10
1
1
18
出典:日本道路公団 設計要領 休憩用建築施設(H.15.4)観光部SA
-19-
3. 栃木県内の「道の駅」の駐車ます数からの算定
栃木県内にある「道の駅」のトイレ数と駐車ます数は以下の通りであり、駐車ます数
あたりの便器数の平均値は 0.204(器/台)である。
これを用いて、本「道の駅」のトイレ数を算定すると、243(台)×0.200(台/
器)=48.6≒49(器)となる。
トイレの便器数の内訳については、下表に示した栃木県「道の駅」の事例を基に算定
する。なお、本「道の駅」では、女性用トイレで長い時間待つことがないように配慮し、
女性用のトイレ数は男性用のトイレ数の 1.5 倍程度にする。
まず、身体障害者用トイレ数=49(器)×0.082=4.0(器)≒4(器)となる。
次に、男性用トイレ数=(49−4)(器)×2/5=18.0(器)≒18(器)、女性用
トイレ数=(49−4)(器)×3/5=27.0(器)≒27(器)となる。
なお、男性用トイレの内訳は、栃木県「道の駅」の事例の割合を用い、男性用トイレ
(大)男性用トイレ(小)を 2:5 で配分すると次ページの表のようになる。
名称
もてぎ
にのみや
湯の香しおばら
那須高原友愛の森
明治の森・黒磯
ばとう
東山道伊王野
きれつがわ
どまんなかたぬま
はが
那須与一の郷
にしなすの
みかも
思川
湯西川
平均
割合
男性(大) 男性(小)
5
3
2
7
2
4
3
5
5
5
6
4
4
5
4
4.0
14.3%
13
10
15
13
8
10
7
9
13
9
13
8
8
12
8
10.4
36.8%
「(仮称)道の駅 しもつけ」
割合
36.7%
18
数量
5
女性
14
10
10
18
8
8
7
9
14
11
19
8
12
16
8
11.5
40.7%
55.1%
13
27
-20-
身体
障害者用
4
2
2
3
1
2
2
3
2
2
2
3
1
3
2
2.3
8.2%
8.2%
4
男2女2
便器数
36
25
29
41
19
24
19
26
34
27
40
23
25
36
22
28.4
100%
便器数
駐車
ます数
/駐車ます数
268
―
61
―
200
―
150
―
48
―
68
―
69
―
157
―
165
―
400
―
103
―
94
―
125
―
185
―
42
―
142
0.200
―
―
100%
―
―
49
―
―
4. 新 4 号国道及び国道 4 号沿線にある「道の駅」の駐車ます数からの算定
新 4 号国道及び国道 4 号沿線にある「道の駅」のトイレ数と駐車ます数は以下の通
りであり、駐車ます数あたりの便器数の平均値は 0.213(器/台)である。
これを用いて、本「道の駅」のトイレ数を算定すると、243(台)×0.213(台/器)
=51.8≒52(器)となる。
内訳を、「3.栃木県内の「道の駅」の駐車ます数からの算定」と同様の方法を用いて
算定すると以下のようになる。
本「道の駅」では、女性用トイレで長い時間待つことがないように配慮し、女性用の
トイレ数は男性用のトイレ数の 1.5 倍程度にする。
まず、身体障害者用トイレ数=52(器)×0.068=3.5(器)≒4(器)となる。
次に、男性用トイレ数=(52−4)(器)×2/5=19.2≒19(器)、女性用トイレ
数=(59−4)(器)×3/5=28.8≒29(器)となる。
名称
男性(大) 男性(小)
庄和(埼玉県)
ごか(茨城県)
安達(福島県)
三本木(宮城県)
石鳥谷(岩手県)
石神の丘(岩手県)
しちのへ(青森県)
さんのへ(青森県)
とわだ(青森県)
浅虫温泉(青森県)
平均
割合
15
女性
14
21
8
13
21
8
14
11
13.8
46.9%
29
17
11
16
5
10
19
5
14
10
13.6
46.3%
「(仮称)道の駅 しもつけ」
割合
37.3%
55.9%
数量
③
5
8
19
29
身体
障害者用
2
1
2
3
2
2
1
1
1
5
2.0
6.8%
6.8%
4
男2女2
便器数
46
31
27
40
15
25
41
14
29
26
29.4
100%
便器数
駐車
ます数
/駐車ます数
162
―
139
―
186
―
80
―
98
―
72
―
221
―
38
―
213
―
169
―
137.8
0.213
―
―
100%
―
―
52
―
―
情報発信・休憩施設
右に示した SA の休憩所の
標準規模を用いて算定する。
本「道の駅」の駐車ます数
は 243 台であるため、右表
中の 250 台の標準的な面積
を採用し、210 ㎡とする。
なお、情報発信施設につい
ては国土交通省の他に市が整
備する部分もあるが、最終的
には国土交通省の規模算定結
果を踏まえた計画とする。
SA の休憩所の標準規模
片側駐車ます数(台)
300
250
200
150
100 台以下
座席数
80
60
60
40
30
標準的な面積(㎡)
250
210
210
170
140
出典:東日本高速道路株式会社 設計要領 休憩用建築施設
-21-
④
直売施設・物産施設、イベント施設
以下のような栃木県内にある「道の駅」の事例から、駐車ます数あたりの直売施設・
物産施設の面積を用いて算定する。なお、地元産商品の良さを伝える展示計画を行うと
ともにコンシェルジュを配置すること、またユニバーサルデザインに対応した休憩スペ
ースを設置することができるよう、2 割の余裕を確保する。
・直売施設・物産施設の面積(㎡)
:243×2.275×1.2=663.4≒660(㎡)
※なお、これは「道の駅どまんなかたぬま」と同程度の規模である。
直売施設・物産施設の面積
名称
もてぎ
にのみや
湯の香しおばら
那須高原友愛の森
明治の森・黒磯
ばとう
東山道伊王野
きれつがわ
どまんなかたぬま
はが
那須与一の郷
にしなすの
みかも
思川
湯西川
平均
駐車ます数
383
205
487
273
86
114
200
210
655
639
505
―
206
587
94
332
直売施設・物産施設の面積
/駐車ます数
268
61
200
150
48
68
69
157
165
400
103
―
125
185
42
146
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
―
2.275
※直売施設・物産施設の規模については、既存の資料やヒアリングにより調査した。
※「道の駅にしなすの」には、直売施設・物産施設はないため、対象外とした。
イベント施設(半屋外ホール)は、直売施設・物産施設、レストランに挟まれた、屋
根を架けた空間とする。幅は柱ピッチが 9∼12m程度で下図のような利用方法とし、
奥行きは建物に合わせ、240 ㎡程度確保する。
なお、建物の高さを 8mと想定しているため、幅員と高さのバランスについてもほど
よい空間となる。
1m
1m
1m
3∼6m
通行用スペース
購買者滞留スペース
出店スペース
出店者作業スペース
9∼12m
図 イベント施設の幅員構成
-22-
1m
1m
1m
⑤
レストラン
以下の方法を用いて、レストランの規模を算定する。
・レストラン面積=食事スペース+厨房スペース=210+80=290(㎡)
車種マス数(台)
小型車
バス
貨物車
140
1
102
S
駐車回転率(回/h)
r
2.4
3
2
車種別駐車台数(台/h)
Pa=S*r
336
3
204
車種別乗車人員(人/台)
W
2.3
27
1.3
立寄人数(人/h)
N=Pa*W
773
81
265
レストラン利用率
u
0.3
0.1
0.3
レストラン利用人数(人/h)
NL=ΣN*u
320
レストラン回転率(人/h)
C
2.4
席数(席)
V=NL/C
133
一人当たり面積(㎡)
M
1.6
食事面積(㎡)
LS=M*V
210
厨房面積(㎡)=食事面積の 40%
0.4*LS
80
付属施設面積(㎡)=食事面積の 160%
(休憩室、事務室、倉庫、お手洗い)
1.6*LS
340
※出典:東日本高速道路株式会社 設計要領 休憩用建築施設
※大型車(バス、貨物車)の駐車ます数については、新 4 号国道におけるバス及び貨物車の計画
交通量の割合を基に算定している。
⑥
付帯施設
休憩室や事務室、倉庫、レストラン用や業務用のトイレなどを設置できるよう、上記
の算定結果から 340(㎡)確保する。
-23-
⑦
加工施設
本「道の駅」では、以下のような加工施設を設置することを想定し、栃木県の国道
50 号沿線にある事例の平均値から 200 ㎡確保する。
施設種類
アイスクリーム
22.3
ジェラード・軽飲食
-
菓子
-
弁当・惣菜
-
「道の駅
みかも」
19.2
37.1
-
「いわふね
フルーツ
パーク」
51.6
35.8
平均面
積
採用面
積
20.8 ・フルーツなどを活かした商品開発
・多くの道の駅で売れ筋商品
51.6
-
37.1
37.1 ・多品目の農産物を活かす
35.8
35.8 ・多品目の農産物を活かす
・大型運転手などに魅力ある商品
51.6
-
-
51.6
-
豆腐
50.0
-
-
50.0
-
64.2
-
-
-
64.2
考え方
20.8
惣菜
パン
・焼き立てを供給
パン・饅頭
49.6
-
-
49.6
49.6 ・おいしいパンだけで集客力あり
ジャム
20.1
-
-
20.1
20.1 ・フルーツなどを活かした商品開発
ジュース
31.5
-
-
31.5
31.5 ・フルーツなどを活かした商品開発
漬物
49.2
-
-
49.2
-
納豆
50.7
-
-
50.7
-
合計
⑧
「道の駅
思川」
325.0
56.3
151.6
177.6
195 =約200㎡
コミュニティ施設(会議室)
本「道の駅」では、150 名程度が参加可能な研修や講演などが行えるスペースとし
て、コミュニティ施設を設置することを考えている。そのため、同程度の規模である「道
の駅思川」のコミュニティ施設「小山評定館」を参考にし、200(㎡) 確保する。
表 「道の駅思川」のコミュニティ施設「小山評定館」の施設概要
※ 研修室 1、2、3 は合わせて 1 つの大研修室として使用できる
-24-
⑨
体験室・学習室
体験室・学習室については、料理や工作など
が両方行えるスペースとして、小学校の理科・
家庭・図工教室を参考に規模を算定する。
右図より、20m×16m=320 ㎡確保する。
出典:第 2 版 コンパクト建築設計資料集成
⑩
通路、屋外デッキ
施設棟の各施設に雨に濡れずに移動できるよう、施設棟の前面に屋根を張り出した
通路(幅員 5m)を設置する。
また、天気が良い日は外で食事ができたり体験イベントでの作業等ができるよう、
屋外デッキ(幅員 5m)を設置する。
通路及び屋外デッキは、施設棟の形状等から、通路 560 ㎡、屋外デッキ 430 ㎡確
保する。
⑪
広場・公園
グリーンツーリズム等との連携を図るため、収穫祭や芋煮会などのイベントを開催
し、イベント参加者が農業や農村の良さを感じられるような空間を確保する。
また、朝はお年寄りが健康づくりのために利用し、それ以外の時間帯などは子どもた
ちの遊び場として利用できるよう、グラウンドゴルフ 1 面 40m×60m=2,400 ㎡を
確保する。
さらに、施設棟周辺や調整池周辺を緑地化できるよう、空間を確保する。
上記を合計すると、2,400 ㎡(広場・公園)+3,820 ㎡(修景)=6,220 ㎡
⑫
修景施設(緩衝帯)
敷地の外周に 5m 幅の緩衝帯として緑地を確保する。
・745m(外周)×5m=3725≒3700 ㎡
-25-
⑬
調整池
必要調整池容量は 3,100 であり、調整池の有効水深を 1.7mとすると、調整池の
必要面積は次の通りである。
必要調整池容量=(A1+ A1 A2 +A2)×h/3
=(2,530+ 2530 1220 +1,220)×1.7/3=3,121
このときの上面面積 A0 は 2,800 ㎡が必要となる。
上面面積A0(2,800 ㎡)
水面面積A1
(2,530 ㎡)
0.3m 余裕高さ
▽
2.0m 調整池水深
1:3
1:3
下面面積A2
(1,220 ㎡)
図 調整池標準断面図
-26-
1.7m 有効水深
2−3
施設規模一覧
望ましい施設規模は下表の通りで、合計 3.3ha である。
導入機能
規模
駐車場・車路
休憩施設
トイレ
直売施設
特産品
供給施設
特産品
体験施設
物産施設
大型車103台
合計:243台
男性:14器(大:6器、小:8器)
女性:18器
180㎡ 身体障害者用:2器(男性:1器、女性:1器)
合計:34器
農産物などを販売する空間だけでなく、屋内イ
900㎡ ベントができる空間も確保(全天候型)
加工施設
200㎡
レストラン
290㎡
アイスクリームや弁当・惣菜など、設置する加
工施設を想定
約130席
コミュニティ施設(会議室)
200㎡
「道の駅思川」のコミュニティ施設「小山評定館」
と同程度
体験室・学習室
320㎡
料理や工作などが両方行えるスペースとして、
小学校の理科・家庭・図工教室と同程度
広場・公園
その他の施設
小型車140台
(内、身体障害者用:3台 )
交通情報コーナーと地域情報コーナーを一体
210㎡ 的に整備し、休憩施設としても利用可能
情報発信施設・休憩施設
地域連携施設
16,650㎡
概要
グラウンドゴルフができる程度の大きさのまと
まった広場・公園を確保し、建築物周辺や調整
6,220㎡ 池周辺を緑地化
屋外イベントができる空間を確保
修景施設(緩衝帯)
調整池
3,700㎡ 外周に幅5mの緩衝帯として緑地を確保
2,800㎡ 放流先河川の流下能力に基づき算出
付帯施設
340㎡ 休憩室や事務室、倉庫などとして確保
通路
560㎡ 雨に濡れずに各施設に 移動できるように確保
屋外デッキ
天気が良い日に外で食事や体験イベント等を
430㎡ 行えるように確保
面積区分集計
屋内面積小計
3,630㎡ 通路、屋外デッキ部分を含む
29,370㎡
屋外面積小計
合計
33,000㎡
-27-