エンドクリップⅢ

**2013 年 5 月 21 日改訂(第 5 版)
*2012 年 9 月 12 日改訂(第 4 版)
医療機器承認番号:22100BZX00184000
機械器具(30) 結紮器及び縫合器
高度管理医療機器 体内用結さつクリップ JMDN コード:35649000
エンドクリップⅢ
再使用禁止
【警告】
1. 本品の使用前に、この添付文書のすべてを熟読すること。
2. 本品は、医師のみが使用すること。
<併用医療機器>
1. レーザによる内視鏡手術や電気メスを使用した手技の場合は、
機器の使用手順における原則や技法に熟知しておくこと[電気
ショックや熱傷による術者と患者に対する外傷や、器械の破損
を防止するため]。各機器の互換性・適合性及び絶縁性・アース
などの安全確認を術前に行うこと。
<使用方法>
1. 本品をトロカーに通して挿入し、クリップをアゴに装填する前
には、シャフトの先端にあるダブルラインがはっきりと目視で
きることを確認すること。ダブルラインが見えていることは、
トロカーで本品のアゴの動きが阻害されていないことを意味し
ている。
2. 金属製クリップの周辺で、電気手術器を使用する場合は、特に
注意すること[通電した状態でクリップに触れると、クリップ
周辺の組織が焼灼され、組織の状態が変化するため。又、これ
がクリップの脱落の原因となり、出血やリークにつながること
があるため]
。
3. *組織の結紮を行う前に、
クリップがアゴに装填されていること
を確認すること。
<クリップの仕様>
H
I
J
K
3.6 mm
約 9.1 mm
16
約 33 cm
2. 原材料:
クリップ:純チタン
**アゴ、シャフト:ステンレス鋼(ニッケル・クロム含有)
**ティッシュストップ: ポリカーボネート又はポリアミド又はポ
リフタルアミド
*【使用目的、効能又は効果】
血管や管状組織の結紮に使用可能。
*【品目仕様等】
ローテーションノブを回すと、シャフトが左右に360°回転する
こと。
【禁忌・禁止】
1. 再使用禁止。使用後は廃棄し、再滅菌したり再使用したりしない
こと[機器の汚染による患者への感染の恐れがあるため]。
<適用対象(部位)>
1. *避妊目的の輸卵管結紮 (輸卵管切除前の止血を除く)。
2. *中心循環系、腎動脈、腸骨動脈及び通常金属クリップを使用し
ない部位(クリップの中に完全に入り込まない血管や管状組織)へ
の使用禁止。
*<適用対象(患者)>
1. 本品に対する感作又は金属アレルギーを示す可能性のある患者
への適用禁止[ニッケル・クロムを含むため]
。
**【操作方法又は使用方法等】
1. 無菌操作によって包装から本品を取り出す。
2. 使用を開始する前に起動タブ(E)を抜き取ってクリップカウン
タ(G)を起動する。起動時にクリップカウンタは本品内のクリッ
プ合計数を示す「16」と表示する。本品を適切なサイズのトロ
カーより挿入する。
警告:本品をトロカーより挿入・抜去する前に、アゴ(A)にクリップ
が装填されていないこと、及びハンドル(F)が完全に開いた
状態であることを確認すること。ハンドルが完全に開いた状
態でない場合又はクリップがアゴ内にある場合は、挿入・抜
去前にハンドルを最後まで握ること。
【形状・構造及び原理等】
1. **形状・構造等:
*本品には、16個のチタニウム製クリップが内蔵されている。本品
は適切なサイズのトロカー(5mm径、コンバータを使用する場合は
より大きなサイズも可)を通して使用するよう設計されている。ク
リップは術後X線透視下で視認することができる。
シャフトの長さはおよそ33cmである。
電気的定格 内部電池: 電池種類:リチウム電池
電池定格:3.0VDC 210mAh
機器の分類 電撃に対する保護の形式:内部電源機器
電撃に対する保護の程度:BF形装着部
水の有害な浸入に対する保護の程度:IPX0
A)
B)
C)
D)
E)
F)
アゴ
ダブルライン
シャフト
ローテーションノブ
起動タブ
ハンドル
G)
H)
I)
J)
K)
3. 本品をトロカーに通して挿入し、クリップをアゴに装填する前
には、シャフト(C)の先端にあるダブルライン(B)がはっきりと目
視できることを確認すること。ダブルラインが見えていること
は、トロカーで本品のアゴの動きが阻害されていないことを意
味している。
クリップカウンタ
クリップ開口長
クリップ閉鎖長
クリップ数
シャフト長
AS-A5ECLIP05(05)
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いないこと及びハンドルが完全に開いた状態であることを
確認すること。万一クリップが残っている場合、又はハン
ドルが完全に開いた状態でない場合は、ハンドルを最後ま
で握り、アゴが閉じている状態でトロカーより除去するこ
と。その後、患者から離れた位置でハンドルを戻し、クリ
ップを落下させること。
注記: 金属チップのカテーテルを使用すると、クリップ閉鎖後も
カテーテルの開存性は保たれるため、胆道造影を行うこと
ができる。
警告: 胆道造影では、金属チップのカテーテル以外のカテーテル
を使用しないこと。金属チップのカテーテルを使用すると、
クリップで固定した後もカテーテルの開存性が保たれる。
警告: クリップを装填する前に、シャフトの先端にあるダブルラ
インがはっきりと目視できることを確認すること。
4. ローテーションノブ(D)を回すことにより、本品のアゴは左右ど
ちらへも360°回転する。
5. 最初のクリック音がするまでハンドルをゆっくり握ると、クリ
ップが装填される。
【使用上の注意】
1. 重要な基本的注意
(1) **本書は、エンドクリップⅢの添付文書であり、外科手術手技
について解説するものではない。
(2) **本品は同一症例への使用のみを目的として設計・試験・製造
されている。本品の再使用、再処理は、本品の故障やそれに伴
う患者の損傷を引き起こす可能性がある。本品の再処理、再滅
菌は、汚染の危険性と患者への感染を発生させる可能性がある。
本品を再使用、再処理、再滅菌しないこと。
(3) **トロカーを通じて本品を挿入・抜去する前に、アゴ内にクリ
ップがないこと及びハンドルが完全に開いた状態であること
を確認すること。万一クリップが残っている場合又はハンドル
が完全に開いた状態でない場合は、ハンドルを最後まで握り、
アゴが閉じている状態でトロカーより抜去すること。その後、
患者から離れた位置でハンドルを戻し、クリップを落下させる
こと。
(4) **クリップを打針する前に、必ず目視で他のクリップやクリッ
プの閉鎖を妨げるものがないことを確認すること[クリップを
他のクリップや障害物の上から重ねて打つと、クリップが正確
に閉鎖されず、出血の原因になったり、止血が十分にできなか
ったり、アゴの破損及び変形の原因となる可能性があるため]。
(5) **結紮予定の血管又は組織が完全にクリップの中に納まって
いることを確認すること[組織がはみ出ていると、出血及びリ
ークの原因となるため]。
(6) 打針の際、ハンドルを最後までしっかり握り込むこと[最後ま
で握らないと、クリップが正しく形成されず出血やリークの原
因となるため。又、アゴが開かないことがあるため]
。
(7) **打針後に出血又はリークが認められた場合は、電気メスもし
くは縫合糸によって止血処理を行うこと。
(8) **打針後に組織を切断する場合、クリップと断端までの距離を
十分にとること[距離が不十分だと、クリップが脱落し出血や
リークの原因となるため]
。
(9) 内視鏡下手術は、適正な訓練を受け、内視鏡下手術手技に習熟
した医師が行うこと。術前に手術手技、合併症及び危険性に関
する医学文献を参照すること。
(10) 打針の際、過度にアゴをひねったり、組織を動かしたりしない
こと。打針時にアゴ及び/又はシャフトをゆがめると、クリッ
プの形成不良及び出血やリークの原因となる可能性がある。
(11) **医療用電気機器では、EMC(電磁両立性:Electro-Magnetic
Compatibility)について注意を払い、EMC について提供され
る情報に従って設置し、使用する必要がある。なお、本品は、
IEC 60601-1-2 に適合している。
(12) **携帯電話や携帯通信機器などの高周波通信装置は医療用電
気機器に影響を与えることがある。
(13) **本品は、他の機器に隣接したり、重なり合った状態では使用
しないこと。隣接したり、重なり合った状態で使用しなくては
いけない場合は、その状態で本品が正常に動作することを確認
すること。
(14) 胆道造影では、金属チップのカテーテル以外のカテーテルを使
用しないこと。金属チップのカテーテルを使用すると、クリッ
プで固定された後もカテーテルの開存性は保たれる。
(15) 廃棄については院内で定められた手順に従うこと。
2. 不具合・有害事象
本品は使用に際し、以下のような不具合・有害事象が考えられる。
(1) 重大な不具合
1) クリップをクリップの上に重ねて打針したことによるクリッ
プの形成不良
2) クリップサイズに対して大きすぎる組織に打針した場合のク
リップ形成不良
3) **電気メス等を通電した状態でクリップに触れる等した場合
のクリップの脱落
4) **機器の破損及び動作不良
(2) **重大な有害事象
1) 出血・リーク
2) 血管又は組織の損傷
3) 破損部品の体内落下・体内遺残
6. 結紮予定の血管又は管状組織にアゴをセットし、組織が完全に
アゴに納まっていることを確認する。血管又は管状組織に打針
し、クリップを閉鎖するために、ハンドルをしっかりと握り込
む。ハンドルを最後まで握り、クリッピングが完了すると、再
びクリック音がする。特に小さな血管又は組織上へのクリッピ
ングの際は最後までハンドルを握り込むよう留意すること。打
針後はハンドルが完全に開いた状態まで戻ったことを確認する
こと。クリップカウンタに残りのクリップ数が表示される。
*警告: 組織の結紮を行う前に、クリップがアゴに装填されている
ことを確認すること。
警告: 結紮予定の組織が完全にクリップの中に納まっていること
を確認すること[組織がはみ出ていると、出血やリークの
原因となるため]。
警告: クリップを他のクリップや障害物の上から重ねて打つとハ
ンドルが最後まで握り込めず、アゴが外れなくなる可能性
がある。
警告: ハンドルは必ず最後まで完全に握り込むこと[ハンドルが
最後まで握り込まれていないと、クリップが正しく形成さ
れず出血やリークの原因となるため。又、アゴが開かない
ことがあるため]
7. 本品のハンドルを完全に戻してクリップをアゴから離し、組織
から引き離す。引き続き打針を行う場合は、4~6を繰り返す。
打針後に出血又はリークが認められた場合は、電気メスもしく
は縫合糸によって止血処置を行うこと。
8. 本品に内蔵されたクリップを全て打針すると、クリップカウン
タ(G)に「00」が表示される。クリップ残数が0になるとセーフ
ティロック機構によりハンドルが握れないようになっており、
アゴは閉じないようになっている。
9. 本品をトロカーより抜去するには、クリップが装填されていな
いこと及びハンドルが完全に開いた状態であることを確認して
から行うこと。
警告: 本品をトロカーより抜去する際、クリップがアゴに残って
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3. その他の注意
(1) 本品は、滅菌包装されており、同一症例に限り使用可能。使
用後は必ず廃棄し、再滅菌はしないこと。又、未使用であっ
ても一旦開封した製品は廃棄すること。
(2) 本品は、滅菌有効期限内であっても、パッケージが破損又は
開封していた場合は、製品の滅菌状態を保証できないので使
用しないこと。
**【貯蔵・保管方法及び使用期間等】
1. 貯蔵・保管方法
(1) 高温、多湿、直射日光、水濡れを避け、室温で保管すること。
一時的に室温を超える場合であっても、54℃を超えないこと。
(2) 包装材料に傷をつけたり、ピンホールを生じさせたりしない
ように取り扱うこと。
2. 有効期間・使用の期限
外装表示参照
【包装】
1パック1本入り、1箱6パック入り
【製造販売業者及び製造業者の氏名又は名称及び住所等】
製造販売元:
〒158-8615 東京都世田谷区用賀 4-10-2
お問合わせ先:03-5717-1240
外国製造業者名:
Covidien
(コヴィディエン)
アメリカ合衆国
Covidien
(コヴィディエン)
プエルト・リコ
AS-A5ECLIP05(05)
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**
ガイダンス及び製造業者による宣言 - 電磁放射線(表 201)
本品は、放射高周波による妨害を制御できる電磁環境での使用を
想定している。本品の使用者は、使用に際して本品の電磁環境を
確認すること。
エミッション試験
適合性
電磁環境-ガイダンス
RF エミッション
グループ 1
本品は内部機能のみに RF
CISPR11
エネルギーを使用してい
るため、RF エミッション
は極めて低く、周辺の電気
機器に対しほぼ影響しな
い。
RF エミッション
クラス A
CISPR11
高周波エミッション N/A
IEC 61000-3-2
電圧変動/フリッカ
N/A
エミッション IEC
61000-3-3
**
ガイダンス及び製造業者による宣言 - 電磁イミュニティ(表
202)
本品は下記に指定された電磁環境での使用を意図されている。本
品の使用者は、使用に際して本品の電磁環境を確認すること。
イミュニティ
IEC 60601
適合レベル
電磁環境
試験
テストレベル
– ガイダンス
静電気放電
(ESD)
IEC61000-4-2
± 6 kV (接
触)
± 8 kV (非
接触)
**
ガイダンス及び製造業者による宣言 - 電磁イミュニティ(表
204)
本品は下記に指定された電磁環境での使用を意図されている。本
品の使用者は、使用に際して本品の電磁環境を確認すること。
イミュニティ
IEC 60601
適合性レベ
電磁環境
試験
テストレベ
ル
-ガイダンス
ル
携帯型及び移動
型 RF 通信機器
と本品との距離
は下記に示され
る推奨距離以上
にすること。
d=1.2 √P
伝導 RF
IEC
61000-4-3
伝導 RF
IEC
61000-4-3
± 6 kV (接
触)
± 8 kV (非
接触)
床材は木材か
コンクリート、
又はセラミッ
クタイルであ
ること。床面が
合成の素材で
覆われている
場合、相対湿度
は 30%以上で
あること。
電力周波数
3 A/m
3 A/m
電力周波数磁
(50/60Hz) 磁
界は標準的な
界
医療施設及び
IEC61000-4-8
商業施設環境
における通常
のレベルであ
ること。
注記:本品は電池駆動である。電気的ファストトランジェント、
サージ、電圧ディップ/ドロップアウトのイミュニティテストは適
用しない。
D=1.1667(√P)
80 MHz to 800
MHz
3 V/m
60 MHz to
2.5 GHz
3 V/m
80 MHz to
2.5 GHz
D=2.3333
(√ P)
800 MHz to 2.5
GHz
3E1-3V/m
3 V/m
P は送信機の製
造業者による最
大出力値(W、ワ
ット)とし、d は
推奨される距離
(m、メートル)と
する。
電磁波の実地調
査によって決定
される固定型 RF
送信機の磁界強
度はコンプライ
アンスレベル
(E1)未満でなけ
ればならない。
**
携帯型及び移動型 RF 通信機器と本品との距離(表 206)
本品は、放射高周波による妨害を制御できる電磁環境での使用を
想定している。本品の使用者は、携帯型及び移動型 RF 通信機器
と本品との距離を、下記に示される推奨最短距離以上にすること
で、電波妨害を防ぐことができる。この距離は、通信機器の最大
出力による。
距離(m)
本品は電池駆動
距離(m)
送信機の最大
である。
出力
80-800MHz
800MHZ 150KHz –
W
D=1.1667√P
2.5GHz
80MHz N/A
D=2.3333√
P
0.01
0.11667
0.23333
0.1
0.36894
0.73785
1
1.1667
2.3333
10
3.6894
7.3785
100
11.667
23.333
AS-A5ECLIP05(05)
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