せいかつあんぜん

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うしきちくんと
せいかつあんぜん
きょう、うしきちくんは、おともだちとこうえんであそんでいました。ゆうがたになって、おともだちは、みんなお
うちにかえってしまったけれど、うしきちくんは、ブランコにのるのがたのしいので、もうすこしあそんでから、か
えることにしました。むちゅうであそんでいたら、いつのまにか、あたりはくらくなっていました。そこに、パトロ
ールちゅうのおまわりさんが、とおりかかりました。おまわりさんは、ひとりであそんでいる、うしきちくんをみつ
けて、こえをかけました。
「うしきちくん、こんなにくらくなったのに、まだひとりであそんでいたの?あぶないから、もう、おう
ちにかえりなさい。」
でも、うしきちくんは、もうちょっとあそびたかったので、
「ぼく、だいじょうぶだもん。もうちょっとあそんでから、かえるんだ。」
といいました。
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おまわりさんは、しんぱいになりました。うしきちくんは、しらないみたいだけれど、こどもがひとりで、くらくな
ってからそとであそぶなんて、とてもあぶないことなのです。
おまわりさんは、うしきちくんをおうちまでおくっていくことにしました。
「うしきちくん、おまわりさんがおくっていくから、いっしょにおうちにかえろう。」
おまわりさんがそういうので、うしきちくんは、そろそろおうちにかえってもいいかな、とおもいました。そして、
おまわりさんといっしょにこうえんをでました。
いっしょにあるきながら、おまわりさんは、ききました。
「うしきちくん、こどもがひとりで、くらくなってからそとであそぶのは、とてもあぶないってしって
る?」
うしきちくんは、びっくり。ただそとであそんでいて、すこしおそくなってしまっただけなのに、とてもあぶないな
んて。だから、きいてみることにしました。
「おまわりさん、どうしてあぶないの?」
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おまわりさんは、まず、うしきちくんに、きょうのことをきいてみました。
「うしきちくん、きょう、あそびにいくとき、おうちのひとに、どこにだれとあそびにいって、なんじに
かえるよ、っていってきたかな?」
うしきちくんは、ちょっとかんがえてから、
「うん。くますけくんと、こんたくんと、こうえんにいって、4じにかえるよ、っていってきた。」
といいました。
おまわりさんは、にっこりわらっていいました。
「そう、それならよかった。これからも、あそびにいくときは、どこにだれとなんじまで、あそびにい
くのか、おうちのひとにいってからにしてね。そして、かえるじかんは、かならずまもってね。」
うしきちくんは、うなずきました。
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おまわりさんは、つづけていいました。
「このあたりは、うしきちくんもしってるとおり、ひとがあまりとおらないし、まっくらだよね。そういう
ところには、へんなひとがきて、こどもをつれていこうとするかもしれないんだ。
だから、かならず、おともだちといっしょに、あそんでね。そして、くらくなるまえに、おうちにかえ
るんだよ。きょうみたいに、じかんもすぎて、くらくなっているのに、ひとりであそんでいてはいけな
いよ。へんなひとにつれていかれたら、おうちにかえれなくなってしまうかもしれないよ。」
それはこわいので、うしきちくんは、ききました。
「もし、へんなひとがきたら、どうすればいいの?」
「そのときはね、おおきなこえで『たすけて!』ってさけんだり、もし、ぼうはんブザーをもっていた
ら、ならしてね。ちかくのおみせやいえにかけこんで、たすけてもらうのもいいよ。
それと、もし、しらないひとに、こえをかけられたら、やさしそうなひとでも、ついていかないで
ね。」
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うしきちくんは、いまきいたことを、こえにだしていってみました。
「どこで、だれと、なんじまであそぶのかをいってでかけて、かならずともだちとあそんで、じかん
どおりに、おうちにかえればいいんだね。へんなひとがちかづいてきたら、おおきなこえをだした
り、ちかくのおみせにかけこめばいいんだね。」
おまわりさんがつけたしてくれました。
「そう。そして、しらないひとにはついていかない。やくそくだよ。」
そのときです。
「うしきち!」
なまえをよばれたうしきちくんがふりむくと、おこったおかあさんがたっていました。
「うしきち、だめじゃないの。なにもいわないであそびにいって、こんなにくらくなるまでかえってこ
ないなんて。おかあさん、しんぱいで、さがしにきたのよ。」
これをきいたおまわりさんは、びっくり。
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「えっ、うしきちくん、なにもいわないであそびにいってたの?さっき、おまわりさんには、ちゃんと
いってきたよ、っていってたじゃない。うそついてたの?」
うしきちくんは、こまってしまいました。おかあさんと、おまわりさんに、あやまらなければなりません。
「えーと。はやくあそびにいきたくて、おかあさんにいわないでいっちゃったの。おかあさん、ごめ
んなさい。それから、おかあさんにいってないよっていったら、しかられるとおもって、つい、うそを
ついちゃったの。おまわりさん、ごめんなさい。」
うしきちくんは、おかあさんとも、おまわりさんとしたおなじやくそくをしました。
「やくそく1
やくそく2
やくそく3
やくそく4
あそびにいくときは、どこで、だれと、なんじまであそぶのかいいます。
かならずおともだちとあそんで、かえるじかんはまもります。
へんなひとがちかづいてきたら、おおきなこえでたすけをもとめます。
しらないひとにはついていきません。…それから、うそはつきません。」
おしまい(おこっぺけいさつしょ へいせい20ねん10がつ)