日本郵船株式会社 アニュアルレポート 2004 61 Earth Connections 海・陸・空を網羅する 「グローバルな総合物流企業グループ」へ 58 目次 2 社長メッセージ 5 中長期グループ経営ビジョンNYK21 “Forward 120” 7 事業概要 8 海運業 14 物流事業 16 客船事業 17 ターミナル関連事業 17 その他の事業 18 中国市場での取り組み 19 環境保全、安全確保、技術開発の促進 21 コーポレート・ガバナンスの充実に向けて 22 NYKグループの運航船舶 23 ファイナンシャル・セクション 52 主要連結子会社および関連会社 54 サービスネットワーク 56 投資家情報 56 会社情報 将来見通しに関する注意事項 このアニュアルレポートには、 リスク・不確実性を内包した将来見通しが記載されており、実際の結果とは大きく異なる可能性があります。これらの 見通しは、現時点での情報に基づいており、過度に依拠できないことをご承知おきください。なお、日本郵船では、将来に関する見通しの記載に ついて、現時点以降の出来事や環境、予期せぬ事象の発生を反映し、更新して公表する義務を負うものではありません。 NYKグループは、常にお客様の信頼を獲得すべく、安全かつ高品質なサービ スを追求し続けてきました。その結果、世界でも有数の大規模船隊と 「海・陸・ 空」 に広がる国際輸送網を駆使し、LOGISTICS & MEGACARRIER ならでは の輸送サービスを実現するに至っています。世界の海上荷動きはこれからも複 雑・多様化し、世界中をいっそう自在かつ迅速に行き交う物流サービスが求め られるようになります。NYKグループは、より多くのお客様に、より多様な満足 をお届けすることを目指して、海運業の強化、そして総合物流企業グループと しての変革を続け、 さらなる成長を遂げていきます。 1 1 社長メッセージ いまこそが改革の好機。将来の飛躍に向けて 中長期グループ経営ビジョンNYK21 “Forward 120”完遂に全力を尽くします。 中国をはじめとしたアジア地域での荷動きの増大 るか、決して予断は許せません。NYKグループでは、 などにより、海運業界は引き続き歴史的な活況を呈し 好況であるこの時期こそが改革の好機と捉え、 「グロー ています。NYKグループにおいても、当期は好調な バルな総合物流企業グループ」への飛躍を目指して、 海運市況とコスト削減効果により売上高1兆3,983億円 創業以来ともいえる大胆な事業構造の変革を実施し (前期比11.9%増)、営業利益919億円(同33.0%増)、 経常利益747億円(同48.3%増) と過去最高の業績を 達成することができました。しかしながら、海運業にお ける事業環境は絶えず変化を続けるものであり、船舶 ています。 中長期グループ経営ビジョンNYK21“ Forward 120” の進捗状況 の建造増加による需給の緩みや為替・燃料価格の乱 NYKグループは、創業120周年を迎える2005年3月期 高下などによって、いつこの好況にピリオドが打たれ を最 終年度とする中長期グループ経 営ビジョンNYK21 “Forward 120” を2003年4月からスター 2 トさせました。この新中長期グループ経 連結財務ハイライ ト 営ビジョンは、「総 合物 流 事業 の拡 大 」 日本郵船株式会社および連結子会社 (2004 年および2003年3月31日に終了した連結会計年度) 「バルク・エネルギー輸 送の世界展開 」 ※ 百万円 3月31日に終了した各会計年度 千米ドル 2004 2003 2004 ¥1,398,320 ¥1,249,242 $13,230,393 営業利益 91,933 69,123 869,839 経常利益 74,663 50,344 706,434 当期純利益 34,811 14,293 329,367 売上高 株主資本 つ の 戦 略を 実 行 することによって、グ ループ全体の収益基 盤をいっそう強化 し、次なる飛躍の力を蓄えることを目標と したものです。 2004年3月期においては、 これらの基 各3月31日現在 総資産 「コンテナ輸送部 門の収益安定 化」の3 1,376,664 1,287,170 13,025,490 本戦略に基づき、2003年4月にグループ 358,045 288,363 3,387,686 全体の物流 事業を統括する 「総 合物流 1 株当たり情報※※ 円 米ドル 本部」 を発足させ、コンテナ輸送・自動車 1 株当たり当期純利益 ¥ 28.27 ¥11.48 $ 0.27 輸送・物流の3部門の連携と協業を着実 1 株当たり年間配当金 10.00 7.50 0.09 に進めました。特に、グローバルに展開 ※ ※※ 米ドルへの換算は、2004年3月31日の為替レート1米ドル=105.69円の換算率で 行っています。これらのドル金額は、日本国外の読者の便宜のために表示したもの であり、 この、またはこれ以外の換算率で日本円金額が米ドルに交換された、または 交換され得ることを意味するものではありません。 2003年3月31日に終了した連結会計年度から、1株当たり当期純利益及び潜在株式 調整後1株当たり当期純利益の算定にあたっては、 「 1株当たり当期純利益に関す る会計基準」 ( 企業会計基準第2号)及び「1株当たり当期純利益に関する会計基準 の適用指針」 (企業会計基準適用指針第4号) を適用しています。なお、これによる 影響は軽微です。 する自動車関 連物流において、顧客の 高度な物流ニーズに的確に応える体制 を構築し、飛躍的な伸長を続ける中国をはじ め、欧州・東南アジアにおいても新規の案件 を相次いで獲得しました。2002年 12月の上 海港 完成車ターミナル事 業の立ち上げに続 き、大連港・広州港・天津港においてもターミ ナル 事業 へ の参 画を進めています。 N Y K グ ループは、日本 の物 流企 業としては 最大 級の海外 拠点をベースに物流 事業を幅広く 展 開していますが、2 0 0 4 年 1月より、グルー プ の海 外物 流現 地法 人のブランドを「N Y K Logistics」に統 一し、全世界6地域に設置さ 3 れた物流事業統括本部を中心に地域密着型 の多彩な「複合ソリューション」 を提供すること で、お客様サービス向 上によるブランド価 値 の確立を図っています。以上の物流体制の もとで、長年にわたり培ってきた海運業 での 経営資源を従来以上に活かし、SCM(サプラ イ・チェーン・マネジメント) を構築するお客様のグローバ 出を図るため、2003年4月より欧州に営業担当役員およ ルパートナーとして、海上輸送・空運、倉庫保管、陸上輸 びCFO International を常駐させるとともに、現地法人 送、港湾ターミナル運営まで、質の高い総合的なサービス Bulk & Energy 社を設置しました。9月にはバルク・エ を一貫して提供してまいります。 ネルギー・アトランティックグループも新設し、積極的な営 バルク・エネルギー輸送においては、規模拡大および 業活動を展開しています。 収益力強化のため、2003年4月にグローバル展開を推進 また、コンテナ輸送においては、旺盛な荷動きを背景と する 「 バルク・エネルギー輸送本部 」 を発足させました。 した好調な運賃市況にも気を緩めることなく、サービスの 同本部のもとで、お客様ニーズに密着した営業活動を展 拡充と運 賃修復を進めました。同時に、コスト削減計画 開した結 果、新 規ビジネス獲得 等の 成果を挙げていま “CIRCUIT 120” に基づき、大幅なコスト圧縮を実施し、競 す。さらに、これまで未開拓であった大西洋市場への進 争力向上に取り組みました。 4 2005年3月期の取り組み NYKグループのさらなる発展を目指して 2005年3月期において中長 期グ ループ経 営ビジョン NYKグループは、2004年4月より会長に就任した前社 NYK21“Forward 120”の目標値を達成する可能性は大 長の草刈隆郎と新社長に就任した私の新マネジメント体 きく高まっていますが、基本戦略を確実に実現するため、 制のもとで、前述の施策・体制に基づき “Forward 120” 今後も積極的に必要な投資を進めてまいります。具体的 を完遂させてまいります。さらに、海運を中心とした総合 には、コア事業である海運業の拡充 策として、海運市況 物流企業としていっそうの発展を実現するために、現在、 の動向等を見越し、2004年3月期から2008年3月期まで “Forward 120”に続く新たな中期経営計画を策定中で の5年間で、LNG船・自動車船・コンテナ船を中心に160 す。NYKグループの共通認識として、第1にお客様あっ 隻以上の船隊整備を行う予定です。さらに、収益力強化 てのNYKグループであることを再確認し、第2にグループ に向けグループを挙げて一段のコスト削減を推進し、収 の収益力および体力をさらに強化し、第3に人材育成と技 益力安定に向けドライバルク・エネルギー・自動車輸送の 術革新に努め、第4に明るい希望の溢れるグループ企業 各分野で長期契約の比率を高めていく方針です。 文化を創造することにより、グループの企業価値を高め、 また、お客様から信頼されるグローバルな総合物流企 株主・顧客の皆様をはじめすべてのステークホルダーの 業 の 地 位を 確 立 するため、2 0 0 4 年 4 月に、( 株 ) M T I 方々の期待に応えてまいります。 (Monohakobi Technology Institute) を設立しました。 同社は、NYKグループの競争力の源泉である技術力の 皆様には、今後とも変わらぬご支援を賜りますようお願 い申し上げます。 向上や新規技術の開発等を進めるとともに、全世界のグ ループ従業員を対象として人材育成に取り組み、業務遂 2004年7月 行スキルの向上を目指します。 企業の社会的責任への取り組み NYKグループでは、CSR(Corporate Social Responsibility=企業の社会的責任)の遂行は経営の根幹であると の認識に立ち、2004年4月にCSR室および社会貢献準備 室を設置しました。コーポレート・ガバナンスを強化し、 コン プライアンス・環境保全等、企業の社会的責任に係る活動 を推進することで、地域社会の一員として、そして地球市 民として、NYKグループと社会のより良い関係を築いてい く所存です。特に、海運業の最も基本的な経営課題である 船舶の安全運航や、環境リスクを回避・低減する安全品質 管理、環境負荷を軽減する物流分野での改善などには、 従来以上に積極的に取り組んでいく方針です。 取締役社長 中長期グループ経営ビジョン NYK21 “Forward 120” 真のグローバル企業集団となること そして、 ビジネスの現場を重視した事業展開により新たな飛躍に挑戦します。 日本郵船は、2005年10月に120周年を迎えるにあたって、次の120年に向けてさらに大きく飛躍するための力を蓄 えるべく、中長期グループ経営ビジョンNYK21“Forward 120” を策定しました。これは、2003年4月から2年間になす べきテーマを集約したもので、グループ全社員の決意表明でもあります。 ①コンテナ輸送事業 ②物流事業 2005年3月期に達成すべき財務目標 ③自動車輸送事業 ④バルク・エネルギー輸送事業 連結売上高 ⑤客船事業 ⑥港湾事業 事業利益(営業利益+受取利息及び配当金) 980億円 経常利益 775億円 上記各事業をNYKグループの事業の6本柱と位置づ け、 「 総合物流事業の拡大」 「 バルク・エネルギー輸送の 13,600億円 税引後投下資本事業利益率 6.0% (税引後事業利益/投下資本(有利子負債+株主資本)) 世界展開」 「コンテナ輸送部門の収益安定化」 という3つ の戦略を通じてグループとしての企業価値の増大に努 めていきます。 5 1 戦略 総合物流事業の拡大 戦略 2 バルク・エネルギー輸送の世界展開 総合物流本部 コンテナ輸送部門 戦略 3 バルク・エネルギー 輸送本部 物流部門 自動車輸送部門 バルク・エネルギー 輸送各グループ コンテナ輸送部門の収益安定化 客船部門 港湾部門 3大戦略の要点 1 戦略 ●地域経営のサポート強化 総合物流事業の拡大 ファイナンス力強化のため、ロンドンにCFO International NYKグループのシナジー効果を最大限引き出すために、 Officeを設立。また、地域統括組織の自律的な営業活動 2003年4月、総合物流本部を設立しました。コンテナ輸送 を支えるため、各拠 点の非 営業部門を強化します。さら や物流、自動車輸送など、物流インフラ同士の組み合わせ に、グローバルな人材の育成と活用を進め、世界拠点分 によるシナジーに加えて、物流技術やITサポートなどのス 権経営へと移行していきます。 キル・ナレッジを組み合わせることにより、シナジー効果の ●グループ経営の効率向上 最大化を図り、お客様の多種多様なニーズに応えるトータ 経営委員会の定めた経営戦略に沿って、グループ事業 ルな物流ソリューションを提供することで、飛躍的な顧客満 の再編・再配置を進めます。同時にコストセーブによる収 足拡大を目指します。 益力の向上、グループコーポレート部門の統合・シェアー 戦略 6 3大戦略を支える 「インフラの整備」 2 バルク・エネルギー輸送の世界展開 マーケティング活動の対象を日本市場から世界市場に拡 大し、NYKグループは、新市場開拓を強力に推進していま す。アジア・中国はその最も有望な市場で、特に中国市場 では、まさにこれから大きな需要が生まれようとしており ドサービス化を推進し、グループ全体の競争力向上を目 指します。 ●MTI設立 社内外の新技術や新事業に関する知識、経験、人脈を集 約して、新規ビジネスや新技術を創出するため、新たに (株)MTI(Monohakobi Technology Institute)を2004 年4月に設立しました。 NYK Bulkship (China) 社を設立するなど積極的に取り 組んでいます。また大西洋地域には、バルク・エネルギー・ アトランティックグループを設置して営業担当役員を常駐 させるなど、本格的な進出を目指していきます。 戦略 3 コンテナ輸送部門の収益安定化 これまでのコスト削減活動によって、 コンテナ輸送部門では競 争力強化に向けて大きな成果を挙げつつありますが、2004年 5 月からは新たに中期コスト削減計画“CIRCUIT 120” をス タートし、毎年約40億円のコスト削減を目指していきます。ま た、収益の安定的確保を目指し、お客様との相互利益を前提 とした契約のあり方の見直しにも取り組んでいく必要があると 認識しています。 ●グローバル ウィズダム ネッ トワークの構築 現場で得られた貴重な情報を知識に高め、 さらにそれを 有機的に統合したうえで社内やグループ内で常時共有・ 活用できるような情報のネットワークを構築します。 事業概要 日本郵船株式会社および連結子会社 (2004年および2003年3月31日に終了した連結会計年度) 百万円 連結事業セグメント別 売上高・営業利益 2003 売上高 海運業 定期船部門 不定期船部門 タンカー部門 千米ドル 2004 営業利益 経常利益 ¥ 789,721 ¥60,820 ¥42,855 323,414 − − 364,020 − − 102,287 − − 2004 営業利益 経常利益 261,279 客船事業 30,543 ターミナル関連事業 66,027 1,068 878 102,357 605 海運周辺事業 42,405 290 599 42,485 15 不動産業 13,814 3,434 3,552 12,613 3,054 その他の事業 99,960 (2,052) 1,292 102,797 (1,238) 消去又は全社 (54,507) (3,056) (66,643) (578) 29 売上高 営業利益 経常利益 ¥ 879,865 ¥91,322 ¥76,875 $ 8,324,960 $864,057 $727,367 379,252 − − 3,588,342 − − 401,587 − − 3,799,666 − − 99,026 − − 936,952 − − 物流事業 合計 6,112 売上高 6,186 294,977 3,566 3,165 (1,962) 29,869 (5,447) (6,605) 282,610 (2,048) 968,465 5,722 284 401,980 140 2,689 3,367 119,340 28,896 31,855 (395) 972,625 (11,717) (3,739) 20 (630,546) 56 2,790,959 33,741 29,945 (51,533) (62,494) 533 (19,381) 192 ¥1,249,242 ¥69,123 ¥50,344 ¥1,398,320 ¥91,933 ¥74,663 $13,230,393 $869,839 $706,434 百万円 連結所在地セグメント別 売上高・営業利益 (参考) 2003 売上高 日本 ¥1,009,973 北米 120,338 欧州 67,401 アジア 7 2004 営業利益 ¥63,270 ¥1,102,112 営業利益 ¥92,344 148,305 (6,748) 2,327 88,683 1,812 46,719 3,139 53,379 4,161 その他の地域 4,812 11 5,841 消去又は全社 − 1,008 − 378 ¥1,249,242 ¥69,123 ¥1,398,320 ¥91,933 合計 (632) 売上高 連結事業セグメント別売上高構成比 2OO4 連結所在地セグメント別売上構成比(参考)2OO4 その他の事業 不動産業 海運周辺事業 ターミナル関連事業 客船事業 その他の地域 アジア 欧州 北米 7.0% 0.9% 2.9% 7.0% 2.0% 物流事業 20.1% 海運業 60.1% 0.4% 3.8% 6.4% 10.6% 日本 78.8% (14) 海 運 業 Shipping 世界を結ぶ海陸ネットワークを駆使し 高品質な複合一貫輸送サービスを提供しています。 コンテナ輸送部門 Con 近年、企業の最適地生産の徹底に伴う生産拠点のシ コンテナ輸送において世界有数の規模と高品質 フト、経済発展や人口増加による新たな消費地域の成 サービスを誇るNYKグループは、今後も安全・確実なオ 長などにより、生産・消費の国際分業構造は大きく変化 ンタイム・サービスを基本として市場でのパフォーマンス し続けています。モノの流れが一層グローバル化する をさらに高め、お客様の信頼を得るべく変革を続けてい なかで、コンテナ貨物の輸送量は増加の一途をたどっ きます。 ており、今後、一時的な需給の波は予想されるものの、 グローバル経済下におけるライフラインの原点ともいえ るコンテナ貨物輸送量の増加傾向は揺るぎないものと 考えられます。NYKグループでは、 コンテナ輸送部門の 8 収益安定化に向けた取り組みを進めるべく、2004年3月 期において中期コスト削減計画 “CIRCUIT 120” を推進 するとともに、好調な荷動きに基づく運賃の修復に努め 世界最大級の航路ネットワーク「グランド・アライアンス」 によって、利便性・効率性を追求 NYKグループは、P&Oネドロイド (英蘭) 、ハパックロイド (独) 、OOCL(香港) 、MISC(マレーシア) との海運5社で 「グランド・アライアンス」 を結成しています。この提携協定 では合計135隻のコンテナ船を互いに提供し、アジア−欧 ました。増大するコンテナ輸送需要に応えるため、アジ 州、アジア−北米、大西洋航路を共同運航する世界最大 ア−欧州、アジア−北米東岸、日中、日韓、東南アジア 級の航路ネットワークを構築しています。このスケールメ 域内でそれぞれ新規航路を開設し、事業の拡大にも積 リットにより、取扱量、便数、港のカバレッジを高め、利便性・ 極的に努めています。 効率性を向上させるほか、過大投資リスクの回避、ターミナ ルの共同利用や諸施設の相互利用を図るなど、競争優位 性確保に向けたさまざまなメリットを追求しています。 ● 大型コンテナ船の船隊整備 NYKグループでは、コンテナ貨物輸送の需要増大に対応するため、 8,100TEU型大型コンテナ船8隻(速力25ノット)の新造発注を 世界トップクラスの大規模船隊で グローバル化に伴う物流ニーズに対応 決定しました。これらのコンテナ船は、2007年から 2008年3月期にかけて竣工する予定です。 2004年3月期末現在、NYKグループのコンテナ船は合 竣工後は、 「グランド・アライアンス」 のサービスに順次投入され、 計93隻、コンテナ運用スケールは20フィート (約6m) コンテ 輸送品質のいっそうの向上とコスト競争力の強化を実現すべく、 ナ換算で約40万8,000TEU(2003年平均)に達していま 基幹船隊の一翼を担う予定です。 8,100 TEU X 8 す。このコンテナ船隊は平均船齢が若く、積極的に大型化 され、輸送の効率化が図られている点が特徴です。船隊 のうち、最大のコンテナ船のサイズは6,200TEU型で、2004 年内には計19隻となる予定です。さらに、6,200TEU型を上 回る8,100TEU型の発注も決定しており、 この輸送力を背景 に市場変化に対応し、寄港地の拡充、スケジュールの安定 化など、積極的に市場ニーズの取り込みを図っていきます。 tainer Transport 9 定期航路サービスの枠を超えた高付加価値サービスで お客様の満足度を向上 定期航路サービスでは、単に海上輸送のニーズに応え るだけでなく、海上輸送の枠を超えた多様なサービスを展 開しています。例えば、お客様の物流情報システムに合わ せた商品発注やスケジュールコントロール、効率的な順番 で貨物をコンテナに詰めて輸送しオンタイムで配送する、 といった高付加価値ロジスティクス・サービスです。さらに、 鉄道輸送およびトラック輸送とも連結し、 スピードと効率性 Car を向上させるための内陸輸送網の強化を図り、充実した “Door to Door” サービスを実現させています。また、独自 のオンラインサービスを構築し、eコマース対応によるお客 様の利便性向上にも努めています。 世界最大の自動車輸送事業者として自動車産業の基盤を支えています。 自動車輸送部門 10 自動車産業は、数ある産業の中でも最もダイナミック にグローバル展開を続けてきた産業です。近年は競争 高付加価値サービスの展開、先行投資の推進により 新しい需要を創造 が激化するなかで、自動車メーカー各社とも、生き残りと 成長を目指して最適地での生産拠点の構築と効率的 な輸送体制の確立に全力を挙げており、信頼できる完 成車輸送のエキスパートをパートナーとして求める傾向 にあります。NYKグループでは、高い輸送技術と世界 自動車輸送事業では、従来、日本から海外への完成車 の輸出を中心に事業を展開してきましたが、自動車メー カーの海 外生産化に伴い輸送体制を見直し、三国間輸 送増加への対応を進めるとともに、海外から日本への輸 送や中 古車輸送の拡大へ の対 応にも注力しています。 最大規模の船隊でこのニーズに応えるとともに、 さらな 2004年3月末現在、NYKグループは世界最大の約85隻 るお客様満足度を追求するために、いっそうの船隊整 の自動車専用船隊の運営に加え、ターミナルにおける完 備に加え、RV車やトラック等のあらゆる車種への対応や 成車の部品補給・補修など付加価値サービスを展開し、 物流ルートの改善・構築など、 ソリューションプロバイダー さらなる需要の取り込みを図っています。また、今後は中 としてのサービス向上に努めています。 国から世界に向けての輸出が予想されるため、専用ター 完成車輸送は世界的に好調な出荷が続いており、需 ミナルの建設など、他に先駆けたインフラ整備に取り組ん 要の増大に対する輸送スペースの確保が厳しい状況の でいます。 なか、NYKグループは2004年3月期において、効率的配 船により236万台の輸送量を達成しました。さらに、欧州 自動車メーカーや中国を含むアジア市場での自動車物 流契約の締結、中国完成車ターミナルの営業開始や COSCOグループとの合弁会社NYKCOS Car Carrier社 の設立による中国内航輸送事業への取り組み推進など、 グローバルな事業展開を行っています。 Transport 11 鉱工業・生活物資、 そしてエネルギー資源の 安定かつ安全な輸送が世界の人々の 暮らしと経済を支えています。 Bulk/Ener バルク・エネルギー輸送部門 鉄鉱石や石炭、農産物などのいわゆるドライバルク、 これにより、中国大手鉄鋼会社と期間10年の鉄鉱石輸 さらに、原油や液化天然ガス (LNG)などのエネルギー 送契約を締結したほか、フランス国営ガス会社と新造 資源の輸送を通じて人々の生活と経済を支えるバル LNG船の発注に関する基本的合意を結び、米国大手 ク・エネルギー輸送事業は、NYKグループの収益の大 製紙会社と長期連続航海契約を締結するなど、 さまざま きな柱となっています。世界でも有数の規模と機動力を な海外大型案件を獲得しています。 誇る350隻以上の船隊が、グローバルな情報ネットワー クに基づいてお客様の多種多様なニーズに対応して います。また、日本市場のみならず、中国をはじめとした アジア地域における急速な経済発展に伴う輸送需要拡 大への対応や、大西洋水域を網羅したグローバルな営 業展開を進めるために、船隊整備や体制整備を迅速か つ着実に進めています。 2004年3月期においては、中長期グループ経営ビジョ 12 バルク輸送事業−培われたノウハウと実績をベースに 積極的な海外展開を図る N Y K グ ループは、日本 の経済 発展に不 可欠な鉄鉱 石、製鉄用・燃料用石炭、電力向け石炭、木材チップ、セ メント、農 産物など多様な鉱工業・生活物 資の輸 送に長 年携わってきました。そして、 これらの事業を通じて培っ てきたさまざまなノウハウと実績を基盤に、多様な専用船 ンNYK21“Forward 120” に基づき、バルク・エネルギー 隊、貨物特性に応じた輸送技術、情報ネットワークを効率 輸送を世界展開すべく、中国においてNYK Bulkship 的に運用してお客様のニーズをリアルタイムでキャッチし (China)社を設立したほか、英国では営業担当役員と、 対 応するなど、サービスの 高付 加価 値 化を図っていま 財務面をサポートするCFO International を常駐させる す。また、成長著しいアジア・中国市場での積極的な展開 とともに、大西洋ビジネスの司令塔としてバルク・エネル や、大西洋でのビジネス強化に向けて体制を整え、新た ギー・アトランティックグループを設立、オランダにおい な取り組みを推し進めています。 ても現地法人BULK & ENERGY社を設立しました。 エネルギー輸送事業−効率化と安全に配慮しつつ エネルギー資源の安定供給に貢献する Bulk/Energy Atlantic Group, NYK Line ● バルク・エネルギー・アトランティックグループの設立 NYKグループでは、バルク・エネルギー輸送における エネルギー資源の少ない日本において、NYKグルー プは、原油、L N G、液 化石 油ガス ( L P G )などのエネル ギー資源輸送の中心的な役割を果たしており、なかでも、 エネルギー需要の6割を占める石油は、安定した供給が 大西洋ビジネスの強化を目的として、 社会的責任として求められています。NYKグループは 2003年9月にバルク・エネルギー・アトランティックグループを 2004年3月末現在、33隻の原油タンカー船隊を投入して 英国・ロンドンに設立しました。 いますが、そのうち31隻は積載重量20万トンを超えるVLCC 同グループは、本社と同様の権限を有し、新規分野への事業展開に際 してNYKグループが持つ経営資源を充分に活用することができます。 (Very Large Crude Oil-Carrier) であり、効率的な輸送を 今後は同グループを中心として、欧州・米州など大西洋側に 実現しています。また、より安全なダブル ハル(二 重船 拠点を置くバルク・エネルギー輸送関連の子会社・関連会社の 殻)化も促進しており、その比 率は57.6%に達していま 機動性を高めるため、事業再編も進めていきます。 す。さらに、近年のLNG需要の増加に対応し、 この分野 への積極的な資源配分を実施しています。 gy Resources Transport 13 物 流 事 業 Logistics お客様のニーズに即した 「複合ソリューション」 を提供し サプライ・チェーン・マネジメントの構築をサポートします。 NYKグループでは、物流とコンテナ輸送、自動車輸 送をはじめとするグループ全体のシナジーを活用した 14 さまざまなニーズにワンストップで対応できる NYKグループの強み 「総合物流事業」を積極的に展開しています。その中 近年、製造および流通業界では、効率的な物流体制の で物流部門は、世界各地における物流ネットワークの 構築を競争優位性確保のための必須条件と位置づけ、 構築および物流サービスの提供という重要な役割を 付加価値の高いサービスを求めてアウトソーシングする 担っており、近年の業容拡大によって、海運3部門に続 傾向にあります。NYKグループでは、高付加価値倉庫運 くNYKグループ第4の柱へと成長しつつあります。効 営やディストリビューション網の充実を図り、国内・国際輸 率的なサプライ・チェーン・マネジメント (SCM)の構築 配送、コンソリデーション、受発注管理、在庫管理、通関、 を重要課題とする幅広いお客様の物流ニーズに応え 包装、物流情報管理など多様なメニューを組み合わせて る物流ネットワークと情報システムネットワークの構築に サービスを提供しています。さらに、物流管理プロセスの 積極的に取り組み、受発注管理や在庫管理、配送、輸 設計や最新情報技術の応用などの物流技術を積極的に 出入通関事務、小口混載、そして海上・航空および陸 上のあらゆる形態の輸送などを自在に組み合わせ、お 客様の最適なパートナーとして 「複合ソリューション」 を 提供しています。 導入し、全体最適を目指す物流ソリューションの提供を通 じて、グローバルSCMに対応しています。 グローバル化する市場に対応するための ロジスティクス・ネットワーク 効率的な物流サービスを提供するためには、グローバ 地域ごとに機動的な総合物流ネットワークを構築し 市場ニーズに柔軟に対応 ルに展開する物流拠点間を結ぶネットワークが不可欠で マーケットの変 化やお客様のニーズに、柔軟にそして 320を超える事業所と240カ所以上の物流センターを運営 機敏に対応するため、物流部門では世界市場を米州・欧 しています。海上・航空および陸上輸配送網と物流セン 州・オセアニア・中国・アジア・日本 の 各 地 域に分け、 ターを情報システムで結び、お客様の貨物がどこにどうい す。NYKグループは2004年3月末現在、世界 27カ国に 「NYK Logistics」の統一ブランドのもとで地域ごとに統 う状況にあるのかを把握して情報提供する物流ネットワー 括会社を設 置しています。各統括 会社は、本 社物流グ ク体制を構築し、S C M の総 合サービスを提供していま ループから大幅な権限委譲を受け、市場に即した戦略的 す。高度な総合物流サービスを常にグローバルネットワー 重点項目を定め主体的にマーケティングに取り組んでい クで運営していることが、NYKグループの物流事業の強 ます。また、特に中国を重要地域として 「ヒト・モノ・カネ」 みとなっています。 の経 営資 源を集 中投 入するとともに、中 東や 中南 米な ● NYKグループ物流センター ど、グループにとっての新市場で拠点拡充を推進し、グ ローバル展開のさらなる拡大を図っています。 ● ● ● ● ● ●● ●● ● ●● ●●● ●● ●● ● ●● ●● ● ●● ● ● ● ● ● ● ● ● ●● ●● ●● ●●●● ● ●● ●● ● ● ● ●● ● ● ● ●● ●● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●● ● ● ●● ● ●● ● ● ● ●● ● ● 15 ● Logistics Technology Center お客様ごとに最適な「複合ソリューション」を提供するためには、 多様な物流技術・ITを組み合わせたインフラを整え、 高いオペレーション品質を実現することが必要となります。 Logistics Technology Center は、 NYKグループ内でのベストプラクティスの共有と、 それを適用した新規オペレーションの立ち上げ支援をミッションとして、2年前に設立されました。 以来、各地現場へのアドバイスはもとより、中国や南米での新規物流センターの立ち上げや、 自動車関連物流での新しいソリューションの提案からオペレーションの立ち上げなど、 各種の案件を手掛けてきました。 これからも、お客様の現場に根ざしたニーズの理解やノウハウの蓄積を通じて NYKグループの物流ソリューションの充実を図るとともに、 新しい物流技術・ ITを担う人材強化を図っていきます。 客 船 事 業 Cruise 最上級のクルーズライフの提供を通じて 海上における文化の創造に貢献しています。 NYKグループは、世界のクルーズシップ・ランキング で最高級の評価を獲得している客船を擁し、お客様に豊 かなクルーズライフを提供しています。ゆったりとしたク 豊かな時間を提供し、世界の人々を魅了する クルーズ客船のラインナップ 現在、世界のクルーズ人口は年間約900万人。そのうち ルージングの魅力はいつの時代も色あせることはありま 6割強が北米のお客様です。日本郵船は1988年に米国 せん。渡航の手段ではなく、「船での豊かな時間を楽し にCrystal Cruises社を設立し、現在、ラグジュアリークラス むこと」自体を目的とし、上質な食事や洗練された施設、 の大型クルーズシップ「クリスタル・ハーモニー」 ( 1990年 ショーなどのエンターテインメントを含む最高級のサービ 就航、総トン数48,621トン、乗客定員940名) 、 「クリスタル・ スが受けられるクルーズ客船でのレジャー。北米や欧州 シンフォニー」 (1995年就航、総トン数51,044トン、乗客定 はもとより、日本でもその人気は高まっています。 員940名)、そして2003年7月に運航を開始した「クリスタ ル・セレニティ」( 総トン数68,870トン、乗客定員1,080名) ● 16 海洋レジャー事業 によって、世界中へのクルーズを展開しています。「クリ 日本郵船では、オーストラリア・ケアンズのサンラバー・クルーズを通じ、 スタル・セレニティ」は、より多くのお客様に豊かな時間を グレートバリアリーフでのダイビングやサンゴ礁観賞ツアーなど 過ごしていただけるよう、従来の2船より大型化されてい 美しい自然を満喫するツアーを提供しています。 ます。 日本においては、郵船クルーズ(株) が最高級のクルー ズシップ「飛鳥」 ( 1991年就航、総トン数 28,856トン、乗客 定員592名) を運航し、クルーズ客船による船旅の魅力を 提供しています。 タ ー ミナ ル 関 連 事 業 Terminal and Harbor Transport Services 海上輸送と内陸輸送の要として効率的な総合物流を実現します。 近年、世界的に荷動きがスピード化・複雑化するなか で、効率的な総合物流を行うためには、陸・海一貫輸送 における中継基地となるターミナルの拡充と的確な物流 コントロールが必要であり、その役割はますます重要と なってきています。NYKグループは、総合物流事業者 国際物流を中継するターミナル事業のネットワークを拡大 NYKグループは、日本では東京、神戸、横浜 の3カ所 に、海外ではロサンゼルス (米国) 、オークランド(米国) 、 高雄(台湾)で自営ターミナルを運営しています。また、名 古屋、レムチャバン(タイ)、シドニー(オーストラリア)にお として自営または出資を通じ世界の主要な港湾に各種 いてもコンテナターミナルに資本参加しています。2002年 ターミナルを展開しており、世界有数のターミナルオペ には、米国ニュージャージー州に本社を置くCeres Ter- レーターとしての地位を確立しています。今後も積極的 minals社を買収し、北米東岸およびメキシコ湾岸、欧州 にターミナル網の拡大を図り、確実で迅速な輸送、そし への事業展開の基盤を固めるとともに、コンテナの取扱 てお客様の利便性の向上を目指していきます。 量を640万TEU (2003年実績) と従来の約2倍に拡大しま した。さらに、中国においては上海に続き大連でも完成車 専用港湾ターミナル事業に参画するなど、国際物流ネット ワークをより強固にするため、各種ターミナルの取扱能力 の拡充に積極的に取り組んでいます。 そ の 他の 事 業 Other Businesses 陸上、海上、 そして空を舞台にビジネス領域を広げる関連事業群。 海運周辺事業 海運周辺事業は、国内外の船舶代理店業、 不動産業 2004年 3月末現在、NYKグループは全国で53 港内に出入港する船舶の操船を補助する曳船業、船舶用機 万m 2に及ぶ不動産を保有しており、東京、横浜、名古屋、神 械器具卸売業などで構成されています。これらは、NYKグ 戸、大阪などの都市部において、オフィスビルや商業ビルを ループの基幹事業である海運業や、クルーズサービスを提供 主とした賃貸事業を行っています。なかでも、東京湾を臨む する客船事業にとって不可欠な役割を担っています。 「天王洲郵船ビル」 は天王洲アイルのシンボル的存在になっ ています。 その他の事業 その他の事業として、石油販売業、航空運 送業、情報処理サービス業、旅行業などがあります。 17 中国市場での取り組み 急速な経済発展を遂げる中国市場において 確固たるNYKグループのパフォーマンス向上を目指します。 中国は、2001年12月に世界貿易機関(WTO)に加盟し 中国自動車プロジェクトグループ て以来、外資系企業の参入増加により「世界の工場」とし てますます経済発展のペースを早めています。NYKグ ループでは、中国市場の拡大に対応してパフォーマンスを 高めるべく積極的に経営資源を投入しています。 コンテナ輸送部門では、1990年代に北京・大連・天津・ 18 急速に拡大する自動車輸送の需要に対応すべく、中国 自動車プロジェクトグループが中心となり、活発な事業展 開を進めています。2002年には合弁会社NYKCOS Car Carrier社を設立し、完成車の中国沿岸輸送に着手しまし た。さらに、上海に続いて大連でも完成車専用のターミナ 青島等に定期船分野の在勤事務所を開設し、その後主要 ル建設に関しての参画を決定しています。NYKグループ 航路の中国の寄港地を順次拡大しました。さらに、1995年 では、中国でのこうした完成車の国内輸送や完成車専用 にはNYK Line (China)社を設立し、現在の支店数は8カ ターミナル事業に加えて、完成車の陸上輸送や生産部品 所、中国主要港をカバーし、サービスネットワークを着実に の調達物流事業を積極的に進めるとともに、 これらのビジ 充実させています。 ネスを統合した物流サービスメニューで、自動車メーカー バルク・エネルギー輸送部門に関しては、 ビジネス展開 へのアプローチを強化していきます。過去に例のない速 の拠 点として、情 報収 集 や 顧 客開 拓を担 当 するN Y K 度で自動車産業が発展する中国において、NYKグループ Bulkship (China)社を2003年に設立するなど事業体制を 独自の質の高い自動車物流ネットワークの構築を目指して 構築しています。これにより、特に粗鋼生産量が著しく増 いきます。 加している鉄鋼メーカーとの長期契約の締結や商権の拡 大、パルプ・チップの輸送などにおいて事業拡充の成果が 上がりはじめています。 物流事業では、2000年に100%出資子会社のNYK Logistics (China)社を設立し、増大する “Door to Door”の 物流ニーズを取り込む体制を整えつつあります。現在は、 先行投資の時期と認識し、長期的視野に基づいた整備や 人材などの経営資源を集中的に投入するとともに、現地で のネットワーク構築に注力しています。 環境保全、安全確保、技術開発の促進 安全運航確保、環境保全から技術力向上まで さまざまな活動に取り組んでいます。 船舶の安全運航確保と環境保全活動は さらに、環境保全活動をより強力に推進するため、2002 NYKグループの基本です。 年には当社および運航船隊 (約500隻規模) を対象にした 環境マネジメントシステムを構築し、ISO14001認証を取得 船舶の安全運航の確保と環境の保全はNYKグループ しました。現在では、環境マネジメントシステムを海外のコ の基本であり、最も重要な経営課題です。NYKグループ ンテナターミナル、 トラック・鉄道・バージによる内陸・内水輸 はあらゆる事業活動において安全の確保に努めるととも 送、物流事業、 さらに海外の客船事業にまで拡大し、欧州・ に、緊急事態には常に適切な対応ができる体制を備え、環 北米・アジアの世 界3 極を中 心とした約 6 0サイトでI S O 境活動についても対象事業や対象サイト (会社・事業所) を 14001認証を取得しています。これは、海運を中心とする 拡大することにより活動内容の充実を図っています。 総合物流業者の環境ネットワークとしては世界最大の規模 一方、近年テロ対策の重要性が急速に増大したことか です。NYKグループでは、世界のあらゆる地域で「一つの ら、条約の発効や法制化に先立って、テロ対策をはじめと 環境方針」 と 「一つの環境マネジメントシステム」 に体系化 するセキュリティ体制のさらなる強化に取り組んでいます。 された一体感のある環境活動を展開しており、今後も環境 NYKグループは、安全・セキュリティ・環境の対策はサ リスクを低減・回避する安全運航への取り組み、燃費節減 プライチェーンを構成するそれぞれの現場が連携して立 などをはじめとする環境効率性改善のための工夫や行動 案、実行することが重要であると考え、社長を委員長とす を推進していきます。 る 「安全・環境対策推進委員会」 を東京本店に組織する こうしたNYKグループの安全と環境への取り組みが評 とともに、世界 5 地域にサテライトサイトとしてのグローバ 価され、2003年には、当社株式の銘柄が、環境、社会・倫 ル「安全・環境対策推進委員会」 を設置し、世界で連携し 理、人権の3つの観点から企業を評価選択する指標である て活動できるマルチサイト体制を整えています。この体制 英国FTSE社の「FTSE-4Good Global Index」 ならびに により、 トップマネジメントの方針や具体的指示が確実に 米国ダウジョーンズ社等の「DJSI World」に相次いで採用 あらゆる現場に伝えられる一方、活動状況を定期的にモ されました。また、 (財)日本物流団体連合会より「環境物 ニターすることによって必要なアクションを迅速に起こす 流保全活動賞」を受賞しました。 ことが可能となっており、継続的な改善のための仕組み が確立されています。 ● グローバルSEMC また、当社運航船の安全運航レベルを一定以上に保つ ため、当社独自の安全運航と環境保護に関する基準「NA ● 欧州 米州 ● V9000」 を制定しています。船舶管理会社などの取引先 本店 東アジア ● ● に、 この基準に基づいて運航することを要求するとともに、 ● 南アジア 遵守状況を会社監査や船舶監査によりモニターすること で予防的安全管理を徹底し、安全運航の達成と環境保護 に取り組んでいます。 ● オセアニア SEMC: 安全・環境対策推進委員会 (Safety & Environmental Management Committee) 19 優れた技術力と人材が、安全運航と環境保全 どで研究成果を挙げています。今後はグループの総合 そして競争力を支えています。 物流戦略を支える物流技術の開発等に積極的に取り組 んでいきます。 20 NYKグループでは、顧客から信頼されるグローバルな また、全世界のグループ社員を対象とした人材育成に 総合物流企業としての地位を確立するために、競争力の 取り組み、業務スキルの向上を目 指しています。まず、 源泉である技術力の向上や新技術の開発を進めてきま 「船員の質は航海の安全と環境保全の質に直結してい した。 環 境保 全はそうした技 術 力向 上・開発 の大きな る」という考えに基づき、NYK マリタイムカレッジ構想を通 テーマであり、具体的な取り組み例としては、大気汚染防 じて教育・研修体制の確立に取り組んでいます。NYKグ 止のために、停泊中の大型コンテナ船への陸上給電シス ループの船員を対象に日本・フィリピン・シンガポール・イ テムの調査研究活動に参画しているほか、運航情報を収 ンド・中国・欧州に設置し、NYKグループが独自に定めた 集してNOx・SOx・CO2 等の排出量を算出するシステム 船員の要件に沿った教育で研 修を実施し、船舶 の大型 を導入し、船舶性能を高く維持しつつ大気保全・燃費節 化・近代化そして特殊化に対応したスキルアップを図っ 減に努めています。また、新造客 船「クリスタル・セレニ ています。さらに、急速にグローバル化・多様化する業務 ティ」へのグリーンエンジン採用に続き、自動車船にも低 のニーズに合った人材の教育・育成・確保を目的とした 公害・低燃費の電子制御エンジンを積極的に採用してい 研修制度であるNYKビジネスカレッジを創設、各種プロ く方針です。 グラムを通じてグループ会社を含めた国内外の社員のさ さらに、2004年4月に( 株)MTI( Monohakobi Tech- らなるスキルアップを図っています。 nology Institute) を発足させ、 NYKグループの「技術」 と「人」を支える取り組みを行っています。技術開発に関 しては、技術職だけでなくコンテナ輸送や自動車輸送の 営業担当経験 者をMTIの技術戦略グ ループのスタッフ に加え、お客様および現場のニーズを的確・即時に技術 開発に反映できる体制を整えました。すでに、有害微生 物の国際間移動による海洋生態系への影響を最小限に するバラスト水処理装置の開発、化石燃料である舶用重 油の消費量を減じるための風力発電の船上搭載実証実 験、船舶から空気中に排出される煤煙の除去装置開発な NYKマリタイムカレッジでの操船シミュレーター訓練 コーポレート・ガバナンスの充実に向けて 日本郵船では、取締役会の戦略策定機能と業務執行監 督機能を強化するとともに、担当部門の権限と責任を明確 にし、かつ迅速な意思決定を図る目的で、経営委員制度を 経営組織図 導入しております。 ● 株主総会 同時に、グループとして一体となった経営を推進するた め、取締役会・監査役会に加え、経営戦略会議・経営委員 会およびグループ会社社長会からなる経営体制を導入し ● 取締役会 ● 監査役会 ております。 さらに、昨年以降、グループ会社の役員6名を当社の社 ● 経営戦略会議 外経営委員として迎え入れ、グループ経営戦略の共有と ● グループ会社社長会 浸透を図り、グループ企業価値の増大に努めています。 ● 経営委員会 ● 総合物流本部 ● バルク・エネルギー輸送本部 ● 技術本部 21 ● コンテナ 輸送部門 ● 物流部門 ● 自動車輸送部門 ● バルク・エネルギー輸送各グループ ● 客船部門 ● 港湾部門 ● 管理部門等 取締役および監査役ならびに経営委員 (2004年6月29日現在) 取締役会長経営委員 草刈 隆郎* 取締役社長経営委員 宮原 耕治* 取締役副社長経営委員 間宮 忠敏* 専務取締役経営委員 小澤 幸夫* 清水 裕幸 安永 豊 山田 次男 菊池 晋 石田 忠正* 井川 元雄 諸岡 正道 宇佐美 皓司* 高畑 尚紀 五十嵐 誠 村田 良治 片山 真人 宝納 英紀 経営委員 萬治 隆生* 常務取締役経営委員 田宮 道雄 山脇 康 加藤 正博 太田 隆博 青木 功一 仙波 雄二 庄司 洸一郎 倉本 博光 佐藤 実 小林 進二 大槻 哲史 工藤 泰三 井上 幸一 松永 武士 楢岡 孝武 大山 愿太 杉浦 哲 取締役経営委員 *印は代表取締役を示します 青山 正裕 監査役(常勤) 成定 龍二 神谷 一平 監査役(非常勤、 社外監査役) 北島 敬介 宮 毅 NYKグループの運航船舶 (各年3月31日現在) 総取り扱い船腹量 隻数 重量トン数 Kt(dwt) 2003 2004 2003 2004 社船 197 216 14,961,156 15,811,712 傭船 390 400 18,295,202 19,304,805 合計 587 616 33,256,358 35,116,517 注:当社および連結子会社が、直接所有ないし共有または傭船している船舶の全隻数・全重量を算入しています。 (2004 年3月31日現在) 船種 22 社船 傭船 合計 コンテナ船 隻数 重量トンKt(dwt) 27 1,081,766 104 2,961,361 131 4,043,127 撒積船(ケープサイズ) 隻数 重量トンKt(dwt) 32 4,505,861 39 5,571,455 71 10,077,316 撒積船(パナマックス&ハンディサイズ) 隻数 重量トンKt(dwt) 31 1,328,849 114 5,085,128 145 6,413,977 チップ船 隻数 重量トンKt(dwt) 12 533,125 32 1,506,326 44 2,039,451 自動車船 隻数 重量トンKt(dwt) 29 464,256 64 957,096 93 1,421,352 冷凍船 隻数 重量トンKt(dwt) 12 118,766 15 133,952 27 252,718 油槽船 隻数 重量トンKt(dwt) 33 6,140,511 23 3,019,815 56 9,160,326 LNG船 隻数 重量トンKt(dwt) 22 1,519,221 0 0 22 1,519,221 客船 隻数 重量トンKt(dwt) 3 14,797 1 8,160 4 22,957 その他 隻数 重量トンKt(dwt) 15 104,560 8 61,512 23 166,072 合計 隻数 重量トンKt(dwt) 216 15,811,712 400 19,304,805 616 35,116,517 ファイナンシャル・セクション 目次 24 6年間財務要約 25 経営者による財務状態および 経営成績の解説と分析 30 連結貸借対照表 32 連結損益計算書 33 連結剰余金計算書 23 34 連結キャッシュ・フロー計算書 35 連結財務諸表注記 51 独立監査人の監査報告書 6 年間財務要約 日本郵船株式会社および連結子会社 百万円 2004 2003 (4) 2002 (1) 2001 (1) 2000 (1) 1999 (1) 3月31日に終了した各会計年度 売上高 ¥1,398,320 ¥1,249,242 売上原価 ¥1,142,934 ¥1,133,906 ¥1,102,434 ¥1,082,526 1,158,352 1,037,373 945,950 918,646 912,016 919,329 148,035 142,746 131,425 127,620 119,548 115,458 91,933 69,123 65,559 87,640 70,870 47,739 (17,270) (18,779) (15,451) (16,341) (31,721) (21,913) 74,663 50,344 50,108 71,299 39,149 25,826 (13,127) (17,697) (18,399) (13,495) (5,093) 1,444 税金等調整前当期純利益 61,536 32,647 31,709 57,804 34,056 27,270 法人税等 33,798 15,350 13,159 26,591 19,658 14,936 法人税等調整額 (9,512) (93) (337) (5,134) (1,818) ― 少数株主利益 (2,439) (3,097) (1,348) (785) (421) 96 当期純利益 34,811 14,293 17,539 販売費及び一般管理費 営業利益 営業外収益・費用(純額) 経常利益 特別利益・損失(純額) 35,562 15,795 12,430 各3月31日現在 24 流動資産合計 ¥ 370,674 ¥ 350,228 ¥ 313,917 ¥ 322,779 ¥ 312,430 ¥ 380,708 流動負債合計 425,754 370,522 387,322 378,955 409,849 380,839 有形固定資産(償却後簿価)合計 652,405 651,160 685,712 750,325 708,719 730,639 1,376,664 1,287,170 1,339,923 1,381,594 1,419,920 1,500,743 長期有利子負債 491,233 548,926 547,657 659,358 683,127 811,741 資本の部合計 358,045 288,363 320,096 278,748 259,004 253,536 利益剰余金 146,756 122,272 116,350 113,684 90,654 85,185 資産合計 円 1 株当たり情報 (2)(3) 1 株当たり経常利益 1 株当たり当期純利益 潜在株式調整後 1 株当たり当期純利益 1 株当たり純資産 1 株当たり年間配当金 ¥ 61.11 ¥ 41.07 ¥ 40.67 ¥ 57.91 ¥ 32.13 ¥ 21.54 28.27 11.48 14.23 28.88 12.97 10.37 ― ― 14.23 28.21 12.49 10.37 292.88 235.81 260.80 225.36 212.59 208.10 10.00 7.50 7.50 7.50 6.00 4.00 注: (1) 継続性の観点により、会計処理の変更を反映し過去の数値に修正を加えています。 (2) 1株当たり情報は各会計年度における発行済普通株式総数の加重平均株数に基づいて計算しています。 (3) 2003年3月31日に終了した連結会計年度から、1株当たり純資産額、1株当たり当期純利益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益の算 定にあたっては、 「 1株当たり当期純利益に関する会計基準」 ( 企業会計基準第2号)及び「1株当たり当期純利益に関する会計基準の適用指 針」 ( 企業会計基準適用指針第4号) を適用しています。なお、これによる影響は軽微です。 (4) コンテナ船以外の運航船に係る船費及び長期傭船の借船料並びにこれらに対応する貸船料については、従来、発生した連結会計年度に計 上していましたが、2003年3月31日に終了した連結会計年度から、主として発港地から帰港地を一単位とする航海完了基準を採用すること に変更しました。これによる影響は、連結財務諸表注記3.Iに記載しております。 経営者による財務状態および経営成績の解説と分析 概 況 2004年3月期は、売上高 1,398,320百万円、営業利益 結会計年度の5.5%から6.6%へと、1.1ポイント上昇しまし 9 1 , 9 3 3百 万円、経常 利 益7 4 , 6 6 3 百 万円、当期 純 利益 た。また、支払利息の減少等により営業外収支も改善し、 34,811百万円となり、売上高をはじめ営業利益、経常利 経常利益は前期比48.3%増となりました。さらに、競争力 益で、過去最高の業績を達成しました。 維持・改善のための固定資産売却損は増加したものの、 売上 高は、主として海運業部門 の全 体的な積高と運 投資有価証券評価損は大幅に減少し特別損益が改善し 賃単価増による増収と、コアビジネスとして注力している た結果、調整後法人税等24,286百万円および少数株主 物流事業およびターミナル関連事業の拡大により、前期 利益2,439百万円を控除した当期純利益は前期比143.6 比11.9%増となりました。売上原価および販売費及び一 %の増益を達成しました。これにより、株主資本 利益率 般管理費も増加しましたが、コスト削減努力もあり、営業 (ROE)は前連結会計年度の4.7%から10.8%とほぼ倍増 利益は前期比33.0%増となり、売上高営業利益率は前連 しました。 セグメント別の状況 定期船部門 各航路とも好調な荷動きが持続し、積高 海運業 ● 海運業は、コンテナ輸送を中心とする定期船部門、鉄 は部門全体でほぼ目標を達成し、売上高は 前期比17.3 鉱石・石炭等のバルク貨物および自動車輸送などを中 %増の379,252百万円となりました。燃料油価格の高止ま 心とする不定期船部門、原油・LNGのエネルギー関連物 り等運航コストの増加要因もありましたが、逼迫した船腹需 資および石油・ケミカル製品の輸送を担うタンカー部門に 給関係の継続を受け運賃の修復に努めたこと、また、新 よる3つの部門で構成されており、主として定期船部門の た にスタートし た 定 期 船 部 門 の 中 期コスト削 減 計 画 業績の大幅な改善により、売上高・利益ともに前 期を上 “CIRCUIT120” によりコスト圧縮を推進した結果、業績は 回り、売上高は前期比11.4%増の879,865 百万円、営業 大幅に伸長しました。 利益は前期比50.2%増の91,322百万円、経常利益は前 ● 期比79.4%増の76,875百万円となりました。 度同様堅調に推移し、売上高は前期比10.3%増の401,587 売上高 16,000 (億円) 不定期船部門 不定期船部門の業績は前連結会計年 営業利益・売上高営業利益率 1,000 (億円) (%) 当期純利益・株主資本利益率(ROE) 8 400 (億円) (%) 16 12,000 750 6 300 12 8,000 500 4 200 8 4,000 250 2 100 4 0 0 0 0 00 01 02 03 04 00 01 02 03 04 営業利益 売上高営業利益率 0 00 01 02 03 04 当期純利益 ROE 25 百万円となりました。自動車船は、前期に続き世界的に 積極的な営業推進とコスト削減努力にもかかわらず、売 高水準な荷動きを維持し、約236万台の輸送量を達成し 上高は前期比2.2%減の29,869百万円、営業損失は前期 ました。撒積船では、大宗を占める長期契約船は順調に 比4,869 百万円増の5,447百万 円、経 常損失は前 期比 稼動しましたが、一方で、ケープサイズのスポット契約船 4,643百万円増の6,605百万円となり、売上・利益ともに前 は運賃市況の歴史的高騰が続くなか、市況に連動した借 期比大幅な減少となりました。 船料の値上がりと豪州、ブラジル、中国主要港での長期 滞船の発生が業績を圧迫しました。 ターミナル関連事業 タンカー部門 売上高は前期比3.2%減の99,026百万 2002年10月に買収した北米東岸を中心にターミナル業を 円となりましたが、各船種ともに長期契約船は順 調に稼 営むCeres Terminals社の連結とコンテナ貨物の堅調な荷 動しました。また、スポット契約船は、原油運賃市況の乱 動きに支えられて、日本を含む各ターミナル拠点における取 高下はありましたが、原油、製品輸送ともに堅調な業績を 扱量は順調に推移し、売上高は前期比55.0%増の102,357百 維持しました。 万円となりましたが、北米西岸港において発生したターミ ● ナル内の混雑終息のためのコスト増が主因となり、営業 26 物流事業 利益は前期比463百万円減の605百万円、経常損失は前 全 体として前期 比増収 減益となり、売上 高は前 期比 期の経常利益878 百万円に対し2,048 百万円となりまし 12.9%増の294,977百万円、営業利益は前期比41.7%減 た。上海および 大連の自 動車ターミナル事業への出資 の3,566百万円、経常利益は前期比48.8%減の3,165百 等、中国を中心とした新規ターミナル事業を積極的に取 万円となりました。航空貨物部門は、旺盛な荷動きに支 り進めました。 えられ、前期に引き続き好調を持続しました。一方で、航 空貨物以外の部門では、中期事業経営計画「物流戦略 その他 プラン」 に基づき、アジア・中国を中心とした自動車物流 海運周辺事業では、船舶用機械器具卸売業及び曳船 の取り組みを本格化させ、各地 域でインフラ整備と新規 業で、営業利益が前期比275百万円減, 経常利益が前期 事業の拡大に努めた結果、売上高は増加しましたが、新 比315百万円減となりました。 規事業の立ち上げコストの負担が重く、利益は前期を下 不動産業は競争激化する事業環境のなか、稼働率と 回りました。 賃料の維持向上に努め、売上高の減少は1,201百万円、 営業利益の減少は380百万円、経常利益の減少は185百 客船事業 万円と、売上高・利益の減少を最小限にとどめました。 2003年7月にクリスタル・セレニティが就航し、クリスタ 情報処理サービス業・石油販売業・旅行業等その他の ル3船および飛鳥とも順調に航海を続けています。 事業は、売上高が前期比2.8%増の102,797百万円、営業 しかしながら、米国同時多発テロの後遺症に加えてイ 損失は前期比814百万円減の1,238百万円、経常損失は前 ラク戦争およびSARSの流行等による世界的に不安定な 期の経常利益1,292百万円に対し395百万円となりました。 情勢が、前期に続きクルーズ需要に影響を与えた結果、 資本の財源および資金の流動性についての分析 資産、負債及び資本の概況 キャッシュ・フローの状況 総資産は前期末に比べて89,494百万円増加し、1,376,664 営業活動によるキャッシュ・フローは、111,360百万円と 百万円となりました。これは、営業取引拡大により営業未 なり前期に比べ、23,234百万円増加しました。これは、主と 収金が19,318百万円増加したこと、株価上昇による評価額 して税金等調整前当期純利益が増加したことによるもの 増もあり投資有価証券が72,711百万円増加したことなどが です。また、前期に比べ、たな卸資産が増加しなかったこと 主な要因です。 も営業活動によるキャッシュ・フローの改善に貢献しました。 負債合計額は前期末比18,311百万円増加し、994,950 投資活動によるキャッシュ・フローは、88,089百万円の 百万円となりました。これは、円高効果と継続的な削減努 支払いとなりました。これは、主として船舶への設備投資 力により有利子負債が36,917百万円減少した一方、当期 の増加により有形及び無形固定資産の取得による支出 利益の増加により未払法人税が13,475百万円増加したこ が増加したこと、および貸付けによる支出が増加したこと と、投資有価証券評価額の増加等により繰延税金負債が によるものです。 18,261百万円増加したこと、 また営業取引拡大により営業 財務活動によるキャッシュ・フローは、34,862百万円の 未払金が12,377百万円増加したことなどが主な要因です。 支払いとなりました。当期の財務活動では、主として財 株主資本は、利益剰余金およびその他有価証券評価差 務体質を強固にするための有利子負債の返済や配当金 額金の増加等により前期末に比べ69,682百万円増加し、 の支払いにキャッシュを使用しました。 358,045百万円となりました。 以上の結果と現金及び現金同等物に係る換算差額に これらにより、負債株主資本比率(D/Eレシオ) は、前期 より、当期の現金及び現金同等物は21,697百万円の減 比0.6ポイント改善し1.8倍となりました。 少となり、 これに連結範囲変更による増加額5,525百万円 有利子負債 10,000 (億円) 4,000 (億円) (%) キャッシュ・フロー 負債株主資本比率 (D/Eレシオ) 株主資本・株主資本比率 ) 32 10,000 (億円) (倍) 4 2,000 7,500 3,000 24 7,500 3 1,000 5,000 2,000 16 5,000 2 0 2,500 1,000 8 2,500 1 -1,00 0 0 0 0 -2,000 0 0 00 01 02 03 04 00 01 02 03 04 株主資本 株主資本比率 00 01 02 03 04 有利子負債 株主資本 D/Eレシオ (億円) 02 03 04 営業活動によるキャッシュ・フロー 投資活動によるキャッシュ・フロー 財務活動によるキャッシュ・フロー 27 を調整した当期の現金及び現金同等物期末残高は、前 ても同様に将来のキャッシュ・フローに合わせた安定的な 期の同 残高 79,804百万 円から16,172百万 円減 少した 資金の調達を行っております。2004年3月31日現在長期 63,632百万円となりました。 借入金の残高は389,435百万円で、円建て資金に加えて 米ドル建て、ユーロ建て等の外貨建て借入金を含んでお 28 資金需要 り、金利は変動金利および固定金利です。 N Y K グ ループの 運転 資 金 需 要のうち主なものはグ 次に運転資金については期間が1年以内の短期借入 ループの海運業や客船事業運営に関する海運業費用で 金ならびにコマーシャル・ペーパーの発行により調達して す。この中には貨物費・燃料費・港 費等の運 航費、船員 おります(2004年3月31日現在のコマーシャル・ペーパー 費・船舶修 繕費等の船費、 さらに借船料などが含まれま の発行残高はありません) 。また設備・運転資金全般の資 す。このほか物流事業やターミナル事業等運営に関する 金需要に対応するため資本市場からの調達を行っており 労務費等の役務原価、 さらに各事業についての人件費・ ます。当期中には新たな社債発行は行っておりませんが 情報 処理費 用・その他物 件費等 の一般管 理費がありま 2004年3月31日現在121,998百万円の発行残高となって す。一方、設備資金需要としては船舶投資や物流設備・ おります。 ターミナル設備等への投資があります。当期中に143,353 なお資金調達方法の決定にあたっては金利コストの低 百万円の設備投資を行っています。 減に努めると同時に有利子負債の削減を進めるため、一 部船舶についてはリースなどの活用による資金調達も進 財務政策 めています。またグループ内資金を活用するためキャッ NYKグループの事業活動の維持拡大に必要な資金を シュマネジメントシステムを導入しております。 確保するために内部資金の活用および金融機関からの NYKグループは好調な業績と健全な財務状態により 借入、社債やコマーシャル・ペーパーの発行により資金調 引き続き潤沢なキャッシュ・フローを生み出す能力を有し 達をしています。 ており、 これに加えて金融機関からの200億円のコミットメ まず当社グループの主要な設備である船舶設備投資 ントライン (借入枠)および複数の金融機関に十分な借入 のためには、個々の船舶が営業活動によって将来収受す 枠を有していますのでNYKグループ の成長を支える十 る運賃もしくは貸船料収入の通貨や期間に合わせて借入 分な運転資金および設備資金を調達することが可能と考 通貨や条件を決め長期の借入を行うことを原則としてお えております。 ります。このほか物流・ターミナル施設等設備資金につい 重要な会計方針および見積り NYKグループの連結財務諸表は、日本において一 の報告金額および開示に影響を与える見積もりが必要 般に公正妥当と認められる企業会 計基準に準拠して となります。経営者は、 これらの見積りについて過去の 作成されています。その作成にあたっては経営者によ 実績等を勘案して合理的に判断していますが、実際の る会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用 結果は、 これらの見積りと異なる場合があります。 NYKグループは、特に以下の重要な会計方針が、当 退職給付 社の連結財務諸表の作成における重要な見積りの判断 従業員の退職給付債務および費用は、数理計算上で設 に影響を及ぼすと考えています。 定される前提条件に基づいて算出されております。これら の前提条件には、割引率、昇給率、退職率および年金資産 収益の認識 の長期収益率などが含まれます。NYKグループは毎年数 NYKグループの海運業収 益は、コンテナ船に関して 理計算の基礎となる前提条件を見直しており、必要に応じ 複合輸送進行基準、それ以外は主として航海完了基準 て、その時々の市場環境をもとに調整を行っています。実 によっています。海運業以外の事業に関しては、役務が 際の結果が前提条件と異なる場合、 または前提条件が変 提供された時点で収益を認識することを基本とした合理 更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則 的な基準を採用しています。 的に認識されるため、一般的には将来期間において認識 される費用および計上される債務に影響を及ぼします。 貸倒引当金 NYKグループは売上債権等の貸倒損失に備えて回収 繰延税金資産 不能となる見積額を貸倒引当金として計上しています。 NYKグループは、繰延税金資産の回収可能性を評価 将来、債務者の財政状況の悪化等の事情によってその するに際して、将来の課税所得を合理的に見積っていま 支払能力が低下した場合には、引当 金の追加計 上また す。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見 は貸倒損失が発生する可能性があります。 積りに依存しますので、その見積額が減少し繰延税金資 産の一部または全部を将来実現できないと判断した場 投資の評価について 合、その判断を行った期 間に繰延税金資 産が 減額され NYKグループは、金融機関や取引先等の株式を保有 税金費用が計上される可能性があります。 しております。これらの株式に関しては、市場価格が存在 する株式等に関しては原則として市場価格、市場価格の なお、NYKグループの主たる事業である海上輸送およ 存在しない株式等に関しては投資先の財政状態等を勘 び総合物流事業、客船事業などの事業活動にとってのリ 案して価値の下落が一時的でないと判断する場合には スク要因や不確実な要素には、NYKグループが事業展 減損処理を行います。 開する市場の経済状況、海運市況の著しい変動、為替・ 金利・燃料油価 等の著しい変動、NYKグループが運 航 減価償却資産の償却 する船舶の海難事故、戦争・テロ・SARS等の社会的混 NYKグループは、有形および無形の減価償却資産を 乱などが含まれます。これらリスク要因や不確実な要素 保有しております。これらの減価償却資産は、合理的と が、NYKグループの事 業活動や経営業績、および 財政 判断される償却方法および償却期間で償却されていま 状態に悪影響を与える可能性があります。ただし、悪影 すが、実際の資産価値の減価は会計上の減価償却によ 響を 与えうる要 素は 上 記に 限 定されるもの ではありま る貸借対照表価額の減少とは異なる場合があります。 せん。 29 連結貸借対照表 日本郵船株式会社および連結子会社 (2004 年および2003年3月31日現在) 百万円 資産の部 千米ドル(注2) 2004 2003 65,373 ¥ 80,789 2004 流動資産 現金及び預金 有価証券(注 4) 受取手形及び営業未収金(注 11) ¥ $ 618,536 3,023 10,703 28,601 167,869 148,551 1,588,311 貸倒引当金 (1,800) (3,735) (17,033) たな卸資産(注 5) 19,850 20,107 187,814 7,977 2,347 75,479 その他の流動資産 108,382 91,466 1,025,472 流動資産合計 370,674 350,228 3,507,180 214,501 141,790 2,029,525 非連結子会社及び関連会社に対する投資 51,027 43,732 482,800 長期貸付金 10,309 4,961 97,538 2,805 9,302 26,543 その他の長期債権(原価) 48,230 60,517 456,336 貸倒引当金 (2,000) (3,646) (18,921) 繰延税金資産(注 9) 投資及び長期債権 投資有価証券(注 4) 30 繰延税金資産(注 9) 投資及び長期債権 324,872 256,656 3,073,821 445,384 464,534 4,214,060 68,397 65,644 647,147 7,012 6,161 66,347 土地 66,263 62,203 626,957 建設仮勘定 39,035 27,210 369,336 その他 26,314 25,408 248,972 652,405 651,160 6,172,819 無形固定資産 21,387 19,308 202,353 連結調整勘定 7,189 9,546 68,019 その他の資産 137 272 1,298 ¥1,376,664 ¥1,287,170 $13,025,490 有形固定資産(償却後簿価) (注6、7及び8) 船舶 建物及び構築物 器具及び備品 有形固定資産(償却後簿価)合計 資産合計 添付の注記は、連結財務諸表の不可欠な一部です。 百万円 負債、少数株主持分及び資本の部 千米ドル(注2) 2004 2003 61,071 ¥ 39,117 2004 流動負債 短期借入金 ¥ $ 577,834 1年以内返済予定の長期有利子負債(注8) 102,177 103,355 966,760 支払手形及び営業未払金 136,675 124,298 1,293,167 26,062 12,587 246,589 繰延税金負債(注9) 1,352 2,122 12,791 賞与引当金 6,981 6,213 66,054 91,436 82,830 865,130 425,754 370,522 4,028,325 491,233 548,926 4,647,870 繰延税金負債(注9) 23,092 4,061 218,494 退職給付引当金(注15) 19,226 18,725 181,908 役員退職慰労引当金 2,514 2,853 23,786 特別修繕引当金 4,574 5,369 43,279 28,557 26,183 270,191 固定負債合計 569,196 606,117 5,385,528 負債合計 994,950 976,639 9,413,853 少数株主持分 23,669 22,168 223,951 2003年―授権株式2,983,550,000株、発行済株式数1,230,188,073株 88,531 88,531 837,648 資本剰余金(注10) 94,421 94,421 893,377 利益剰余金(注10) 146,756 122,272 1,388,550 未払法人税等 その他の流動負債 流動負債合計 固定負債 長期有利子負債(注8) その他の固定負債 資本の部 資本金―普通株式 2004年―授権株式2,983,550,000株、発行済株式数1,230,188,073株 その他有価証券評価差額金 為替換算調整勘定 44,333 (4,180) 419,464 (12,900) (9,727) (122,058) 361,141 自己株式 資本の部合計 291,317 (3,096) (2,954) 3,416,981 (29,295) 358,045 288,363 3,387,686 ¥1,376,664 ¥1,287,170 $13,025,490 契約債務及び偶発債務(注11) 負債、少数株主持分及び資本合計 円 1 株当り純資産 ¥292.88 米ドル ¥235.81 $2.77 31 連結損益計算書 日本郵船株式会社および連結子会社 (2004 年および2003年3月31日に終了した連結会計年度) 百万円 2004 売上高 千米ドル(注2) 2003 2004 ¥1,398,320 ¥1,249,242 売上原価 $13,230,393 1,158,352 1,037,373 10,959,906 売上総利益 239,968 211,869 2,270,487 販売費及び一般管理費 148,035 142,746 1,400,648 91,933 69,123 869,839 5,264 5,407 49,810 (18,098) (20,146) (171,239) (4,436) (4,040) (41,976) (17,270) (18,779) (163,405) 74,663 50,344 706,434 営業利益 営業外収益(費用) 受取利息及び受取配当金 支払利息 その他、純額 営業外収益・費用(純額) 経常利益 特別損益 有形固定資産及び投資有価証券売却益(純額) (1,636) 投資有価証券評価損 32 802 (15,483) (304) (7,351) (2,874) 傭船解約金 (2,500) (2,854) (23,651) その他、純額 (8,687) (8,294) (82,198) (13,127) (17,697) (124,206) 税金等調整前当期純利益 61,536 32,647 582,228 法人税等 33,798 15,350 319,777 法人税等調整額 (9,512) (93) (89,995) 少数株主利益 (2,439) (3,097) (23,079) 34,811 ¥ 14,293 特別利益・損失(純額) 当期純利益 ¥ 円 $ 329,367 米ドル(注2) 普通株式 1 株当り情報 当期純利益―基本的利益 ―完全希薄化後利益 当期配当金額 添付の注記は、連結財務諸表の不可欠な一部です。 ¥28.27 ¥11.48 $0.27 ― ― ― 10.00 7.50 0.09 連結剰余金計算書 日本郵船株式会社および連結子会社 (2004年および2003年3月31日に終了した連結会計年度) 単位:百万円 普通株式数 (千株) 普通株式 資本金 資本剰余金 利益剰余金 その他有価証券 評価差額金 1,227,504 ¥88,531 ¥93,342 ¥116,350 ¥26,093 2,684 ― 1,079 ― ― ― ― 連結子会社の範囲変更による増加(純額) ― ― ― 1,071 ― ― ― 自己株式処分差損 ― ― ― (1) ― ― ― 現金配当金 ― ― ― (9,213) ― ― ― 2002年3月31日現在残高 株式交換による資本準備金増加高 役員賞与 ― ― ― 当期純利益 ― ― ― 14,293 その他有価証券評価差額金 ― ― ― ― 自己株式売却(取得)原価 ― ― ― ― ― 当期為替換算差額 ― ― ― ― ― 2003年3月31日現在残高 (228) 1,230,188 88,531 94,421 122,272 連結子会社の範囲変更による増加(純額) ― ― ― 614 現金配当金 ― ― ― 役員賞与 ― ― ― 当期純利益 ― ― ― その他有価証券評価差額金 ― ― 自己株式売却(取得)原価 ― 当期為替換算差額 2004年3月31日現在残高 為替換算 調整勘定 ¥ (4,156) ¥ 自己 株式 (64) ― ― ― ― ― ― ― ― (30,273) (4,180) ― (2,890) (5,571) (9,727) ― (2,954) ― ― ― (10,692) ― ― ― (249) ― ― ― 34,811 ― ― ― ― ― 48,513 ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― 1,230,188 ¥88,531 ¥94,421 ¥146,756 ¥44,333 普通株式数 (千株) 普通株式 資本金 (142) (3,173) ― ¥(12,900) ¥(3,096) 単位:千米ドル(注2) 2003年3月31日現在残高 1,230,188 $837,648 資本剰余金 $893,377 $1,156,891 連結子会社の範囲変更による増加(純額) ― ― ― 現金配当金 ― ― ― 役員賞与 ― ― ― 当期純利益 ― ― ― その他有価証券評価差額金 ― ― 自己株式売却(取得)原価 ― 当期為替換算差額 ― 2004年3月31日現在残高 添付の注記は、連結財務諸表の不可欠な一部です。 利益剰余金 為替換算 調整勘定 自己 株式 $ (39,554) $ (92,029) $(27,947) ― ― ― (101,158) ― ― ― (2,357) ― ― ― 329,367 ― ― ― ― ― 459,018 ― ― ― ― ― ― ― ― ― ― 1,230,188 $837,648 5,807 その他有価証券 評価差額金 $893,377 $1,388,550 ― (30,029) (1,348) ― $419,464 $(122,058) $(29,295) 33 連結キャッシュ・フロー計算書 日本郵船株式会社および連結子会社 (2004 年および2003年3月31日に終了した連結会計年度) 百万円 千米ドル(注2) 2004 2003 2004 ¥ 61,536 ¥ 32,647 $ 582,228 65,689 66,111 621,526 営業活動によるキャッシュ・フロー 税金等調整前当期純利益 税金等調整前純利益の営業活動によるキャッシュ・フローへの調整 減価償却費 有形及び無形固定資産除売却損(益) 有価証券及び投資有価証券売却損( 益) 有価証券及び投資有価証券評価損( 益) 21,623 (6,422) 7,351 2,874 (1,624) (5,264) (1,472) (5,407) (15,369) (49,810) 支払利息 18,098 20,146 171,239 2,015 1,631 19,069 (17,773) 324 (13,435) (4,762) (168,162) 3,069 10,259 2,647 97,071 10,079 145,249 5,002 109,633 95,360 1,374,296 売上債権の減少 (増加)額 たな卸資産の減少(増加)額 仕入債務の増加 (減少)額 その他 利息及び配当金の受取額 304 565 (1,391) 持分法による投資利益 受取利息及び受取配当金 為替差損(益) 34 2,285 (679) 6,137 6,550 58,063 利息の支払額 法人税等の支払額 (18,577) (21,449) (21,540) (6,517) (175,768) (202,942) 営業活動によるキャッシュ・フロー 111,360 88,126 投資活動によるキャッシュ・フロー 有価証券の取得による支出 有価証券の売却による収入 1,053,649 (5,765) 13,671 (9,881) 15,262 (54,550) 129,348 有形及び無形固定資産の取得による支出 (143,353) (89,123) (1,356,357) 有形及び無形固定資産の売却による収入 投資有価証券の取得による支出 67,459 (8,036) 54,267 (11,496) 638,270 (76,036) 6,981 78,854 投資有価証券の売却による収入 8,334 連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出 (210) (19,666) (1,985) 連結の範囲の変更を伴う子会社株式の売却による支出 貸付けによる支出 (47) (27,074) ― (6,131) (441) (256,162) 貸付金の回収による収入 その他 投資活動によるキャッシュ・フロー 4,542 686 42,976 2,390 (88,089) 4,618 (54,483) 22,615 (833,468) 26,502 168,628 (8,979) 147,288 250,756 1,595,500 (197,346) (195,764) (1,867,219) 財務活動によるキャッシュ・フロー 短期借入金純減少額 長期借入による収入 長期借入金の返済による支出 社債の発行による収入 社債の償還による支出 自己株式の売却による収入 自己株式の取得による支出 当社による配当金の支払額 少数株主への配当金の支払額 その他 ― (40,411) ― (173) (2,890) (1,640) (10,691) (803) (9,212) (629) (101,158) (7,598) 13 (34,862) (10,106) 現金及び現金同等物の増減額 現金及び現金同等物期首残高 現金及び現金同等物期末残高 添付の注記は、連結財務諸表の不可欠な一部です。 ― (21,000) 8 財務活動によるキャッシュ・フロー 現金及び現金同等物に係る換算差額 連結範囲変更による現金及び現金同等物の増減額 77,597 10 (198,694) 74 126 (32,990) (8,121) (329,853) (95,619) (21,697) (7,468) (205,291) 79,804 81,901 755,080 5,525 5,371 52,274 ¥ 63,632 ¥ 79,804 $ 602,063 連結財務諸表注記 日本郵船株式会社および連結子会社 (2004年および2003年3月31日に終了した連結会計年度) 1. 連結財務諸表開示の基本的事項 添付の連結財務諸表は、日本の財務省および証券取引 英訳するにあたっては、海外の読者に理解しやすい様 所に提出するために公表された連結財務諸表を英語に翻 式で連結財務諸表を表示するために、一部の勘定科目を 訳したものです。連結財務諸表の原文は、日本国内で一 組替え、 また一部の情報を追加して表示しています。これ 般に公正妥当と認められる会計基準及び慣行に準拠して らの組替えは、連結財務諸表の原文で報告された連結会 作成されており、日本郵船株式会社 (以下、 「当社」 ) 及びそ 社の財政状態、経営成績およびキャッシュ・フローには影 の連結子会社の勘定が含まれています。 響を与えるものではありません。 2. 米ドル金額 添付の連結財務諸表は、日本円で表示されており、米ド であり、その円表示の金額がその為替相場あるいは他の ルの金額は、2004年3月31日現在の1米ドル=105.69円の 相場で米ドルにいつでも転換されたり、決済されたりすると 為替相場を用いて米ドルに換算したものです。米ドル表 いうことを意味するものではありません。 示の計算書は、単に日本以外の読者の便宜のためのもの 3. 重要な会計方針の要約 35 A. 連結方針 する勘定に組替えられない限り、資産または負債として (1) 連結財務諸表には、当社と連結子会社425社 (2004年3 計上し、 5年間にわたって定額法により償却しています。 月31日現在)及び375社(2003年3月31日現在)の勘定 (4) 当社は、連結子会社の資産・負債の全額を支配獲得時 が含まれています。2004年3月31日に終了した連結会計 現在の時価で評価する 「全面時価評価法」 を採用して 年度には、YUSEN AIR & SEA SERVICE (THAILAND) います。 CO., LTD.他59社は、連結財務諸表に与える影響が重 要性をもつにいたったと判断されたため、また、NYK LOGISTICS (EDAM) B.V.他8社は、当連結会計年度 中に株式を取得したことにより、従来持分法適用の非 連結子会社としていた (株) ジェネックは、連結財務諸 表に与える影響が重要性をもつにいたったと判断され たため、新たに連結対象とされました。 (2) 非連結子会社及び関連会社に対する投資は、その影 響度および重要性の程度に従って原価法もしくは持分 法により計上されています。 (3) 連結対象とした年度において子会社に対する投資原価 B. 会計期間 当社の会計期間は、毎年4月1日に開始し、翌年の3月31 日に終了します。 連結子会社131社の決算日は12月31日、1社の決算日 は2月29日となっています。3月31日と各決算日間につい て必要な調整を行っています。 2004年3月31日に終了した連結会計年度から、連結子 会社1社は、9月30日から3月31日に、3社は12月31日から3 月31日に決算日を変更しています。 C. 資産の評価 とその子会社の純資産に対する持分対応金額との間の 満期保有目的債券は、主として定額法による償却原価法 重要な差額は、 その差額の原因が明確に把握され、 該当 で評価しています。時価のあるその他有価証券は、主とし て連結会計年度最終月の平均時価で評価しています (評 G. 引当金の計上基準 価差額は全部資本直入法により処理し、売却原価は主とし (1)賞与引当金は、将来の賞与の支給見込額のうち、当連 て移動平均法により算定しています) 。時価のないその他 有価証券は、主として移動平均法による原価法で評価して います。デリバティブは、時価で評価しています。たな卸資 結会計年度の負担額を計上しています。 (2) 特別修繕引当金は、船舶の将来の見積修繕額に基づ いて計上しています。 産は、主として移動平均法による低価法で計上しています。 H. 退職給付引当金等 D. 減価償却の方法 従業員退職給付引当金 (1) 有形固定資産の償却方法は、以下のとおりです。 従業員の退職給付に備えるため、当社および連結 船舶及び建物は、主として日本の法人税法の規定によ 子会社の当連結会計年度末現在の退職給付債務の る定額法により減価償却しています。その他の有形固 年金数理計算による見積現在価値及び年金資産の見 定資産は、主として日本の法人税法の規定による定率 積時価に基づき退職給付引当金を計上しています。 法により減価償却しています。 未認識の数理計算上の差異は、主としてこの制度に基 (2) 無形固定資産の償却方法は、以下のとおりです。 36 づいて受け取る予定の従業員の平均残存勤務期間以 コンピューター・ソフトウエアは、主として社内における 内の一定の年数(8年) にわたって定額法により按分し 利用可能期間(5年) に基づく定額法により償却してい た額をそれぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理 ます。その他の無形固定資産は、日本の法人税法の規 しています。 定による定額法により償却しています。 役員退職慰労引当金 E. 支払利息の資産化 取締役及び監査役の退職慰労金の支出に備えるた 支払利息については原則として発生時に費用処理して め、当社及び連結子会社36社は、内規に基づき期末要 いますが、建造期間が長期でかつ建造期間中の発生利息 支給額を計上しています。 金額が重要な場合には、特に船舶プロジェクトの建造期間 中の支払利息は、事業用資産の取得原価に算入してい ます。 I. 海運業収益及び費用の計上基準 海運業収益および費用は、貨物輸送の種類により二つ の方法により計上されています。 F. 貸倒引当金 (1)コンテナ船 売上債権、貸付金およびその他の債権の債務不履行に コンテナ船による輸送に係る収益及び費用は、主と より生じる損失に備えるため、当社および連結子会社は、 して個々の貨物の輸送期間の経過に応じて計上して 一般債権は貸倒実績率により引当金を計上しています。 います。 貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能 (2)コンテナ船以外 性を勘案し、回収不能見込額を引当金として計上してい コンテナ船以外の輸送に係る収益及び費用は、主と ます。 して発港地から帰港地を一単位とする航海完了基準 を採用しています。 (会計処理方法の変更) リバティブ取引等に対し、当社及び連結子会社はヘッジ会 コンテナ船以外の運航船に係る船費及び長期傭船の借 計を適用しています。また、燃料油購入等における価格変 船料並びにこれらに対応する貸船料については、従来、発 動リスクに備えるためのデリバティブ取引についても、同様 生した連結会計年度に計上していましたが、2003年3月31 にヘッジ会計を適用しています。ヘッジ会計については、 日に終了した連結会計年度より、主として発港地から帰港 当社及び連結子会社は、ヘッジとして有効なデリバティブ 地を一単位とする航海完了基準を採用することに変更しま 取引を時価評価し、評価損益を繰り延べる繰延ヘッジを適 した。 用しています。会計基準に基づく所定の要件を満たす通 近年における当社グループの事業再編等による事業形 貨スワップおよび為替予約については、当社及び連結子 態の変化に伴い、事業規模が拡大している不定期専用船 会社は、ヘッジ対象の外貨建債権・債務をこれらの予約相 事業を中心とする各事業部門の採算計算をより精密に行 場で換算しています。また、金利スワップ及び金利キャッ う必要が生じたことにより収益及び費用の計上基準の見 プのうち会計基準に基づく所定の要件を満たすものにつ 直しを行いました。これにより、コンテナ船以外について いては契約に基づいて受取・支払いをする関連金利差額 は、各船各航路別に収益と費用をより適正に対応させるべ は、ヘッジ対象の金融資産・負債の受取利息/支払利息に く、航海完了基準の採用に際して、従来より適用している 含めて計上しています。また、借入金・社債等の金利変動 貨物運賃並びに運航費及び短期傭船の借船料に加え、運 リスクに対しては金利スワップ等を、金銭債権・債務、予定 航船に係る船費及び長期傭船の借船料並びにこれらに対 取引等の外貨建取引の為替変動リスクに対しては通貨ス 応する貸船料を含めて適用する方法に変更しました。この ワップ・為替予約・外貨建金銭債権債務等を、燃料油等の 変更に伴い、従来と同一の基準によった場合と比較して、 価格変動リスクに対してはスワップ等をヘッジ手段として 売上高は1,428百万円、売上原価は8,383百万円少なく計 利用しています。当社及び連結子会社は、毎期末及び中 上され、 この結果、営業利益、経常利益及び税金等調整前 間期末に会計基準に基づく所定の要件を満たす金利ス 当期純利益はそれぞれ6,955百万円多く計上されていま ワップ及び金利キャップを除いて、ヘッジ手段の有効性に す。なお、セグメント情報に与える影響は、当該箇所に記載 ついてヘッジ手段とヘッジ対象の相場変動またはキャッ しています。 シュ・フローの累計金額の比率分析を行うことによって評 価しています。 J. リース取引の会計処理 リース物件の所有権が借主に移転すると認められるもの L. 現金及び現金同等物 以外のファイナンス・リース取引については、一般に公正妥 連結キャッシュ・フロー計算書における現金及び現金同 当と認められる会計基準及び慣行に従って通常の賃貸借 等物は、手許現金、随時引き出し可能な預金及び容易に 取引に係る方法に準じた会計処理によっています。 換金可能であり、かつ、価値の変動について僅少なリスク しか負わない取得日から3ヶ月以内に償還期限の到来す K. 重要なヘッジ会計の方法 債権及び債務における金利変動リスク、為替変動リスク あるいはキャッシュ・フロー変動リスクを相殺するためのデ る短期投資からなります。 37 4. 有価証券及び投資有価証券 (1) 2004年及び2003年3月31日現在の有価証券および時価のある満期保有目的投資有価証券の要約は、以下の通り です。 単位:百万円 単位:千米ドル 2004 連結貸借対照表 計上額 2003 2004 時価 差額 連結貸借対照表 計上額 時価 差額 連結貸借対照表 計上額 ¥ 594 ¥ 617 ¥23 ¥ 549 ¥ 585 ¥36 620 627 7 820 850 1,214 1,244 30 1,369 1,435 社債 ― ― ― 42 42 その他 81 81 ― ― 小計 81 81 ― 合計 ¥1,295 ¥1,325 ¥30 時価 差額 $ 5,618 $ 5,831 $213 30 5,866 5,930 64 66 11,484 11,761 277 (0) ― ― ― ― ― 771 771 ― 42 42 (0) 771 771 ― ¥1,411 ¥1,477 $12,255 $12,532 $277 時価が連結貸借対照表 計上額を超えるもの 国債等 社債 小計 時価が連結貸借対照表 計上額を超えないもの 38 ¥66 (2) 2004年及び2003年3月31日現在その他有価証券に分類された時価のある有価証券及び投資有価証券の内訳は、以 下の通りです。 単位:百万円 2004 取得原価 2003 連結貸借対照表 計上額 差額 取得原価 連結貸借対照表 計上額 差額 ¥71,139 ¥ 39,945 ¥ 54,891 ¥ 14,946 連結貸借対照表計上額が取得原価を超えるもの 株式 ¥122,580 ¥193,719 国債等 ― ― ― 58 59 1 890 920 30 6,066 6,079 13 22 28 6 22 22 0 123,492 194,667 71,175 46,091 61,051 14,960 89,088 67,317 (21,771) 6,848 6,746 (102) 社債 その他 小計 連結貸借対照表計上額が取得原価を超えないもの 株式 5,641 4,644 社債 249 249 ― 21 20 (1) 428 417 (11) 5,911 4,913 (998) 96,364 74,480 (21,884) ¥142,455 ¥135,531 ¥ (6,924) その他 小計 合計 ¥129,403 ¥199,580 (997) ¥70,177 単位:千米ドル 2004 取得原価 連結貸借対照表 計上額 差額 連結貸借対照表計上額が取得原価を超えるもの 株式 $1,159,810 国債等 $1,832,897 $673,087 ― ― ― 8,425 8,710 285 203 264 61 1,168,438 1,841,871 673,433 株式 53,368 43,939 社債 2,357 2,357 202 184 (18) 小計 55,927 46,480 (9,447) 合計 $1,224,365 社債 その他 小計 連結貸借対照表計上額が取得原価を超えないもの その他 (9,429) ― $1,888,351 $663,986 39 5. たな卸資産 2004年及び2003年3月31日現在のたな卸資産の内訳は、以下の通りです。 百万円 千米ドル 2004 2003 2004 製品及び商品 ¥ 4,134 ¥ 2,834 $ 39,111 販売用不動産 272 272 2,574 14,005 15,585 132,511 1,439 1,416 13,618 ¥19,850 ¥20,107 $187,814 燃料油及び貯蔵品 その他 合計 6. 減価償却累計額 2004年及び2003年3月31日現在の減価償却累計額は、それぞれ621,362百万円(5,879,101千米ドル)及び603,350百 万円です。 7. 圧縮記帳額 2004年及び2003年3月31日現在、それぞれ4,041百万円 法人税法の規則及び日本公認会計士協会の意見書に 従って、保険金によって取得した有形固定資産の取得価 (38,233千米ドル)及び2,445百万円です。 額から控除されている保険差益等による圧縮記帳額は、 8. 長期有利子負債 2004年及び2003年3月31日現在の長期有利子負債の内訳は、以下の通りです。 百万円 2004 銀行及びその他の金融機関からの借入金 2004年3月31日現在平均金利2.11%、 2003年3月31日現在平均金利2.30%、返済期間2004年∼2039年 普通社債、金利2.35%、償還期限2005年1月7日 2003 2004 ¥471,412 ¥509,277 $4,460,331 10,000 10,000 94,616 普通社債、金利1.70%、償還期限2003年6月9日 40 千米ドル ― 10,000 ― 普通社債、金利1.925%、償還期限2004年6月9日 10,000 10,000 94,616 普通社債、金利2.1%、償還期限2005年6月9日 20,000 20,000 189,233 普通社債、金利0.47%、償還期限2007年10月18日 20,000 20,000 189,233 普通社債、金利0.81%、償還期限2009年10月16日 20,000 20,000 189,233 普通社債、金利0.52%、償還期限2009年2月20日 15,000 15,000 141,925 普通社債、金利1.01%、償還期限2013年2月21日 15,000 15,000 141,925 200 200 1,892 11,798 22,804 111,626 5,614,630 物上担保付社債、金利1.87%、償還期限2005年3月10日 ユーロ円建普通社債、変動/固定金利、償還期限2003年∼2008年 593,410 652,281 1年以内返済/償還予定金額 (102,177) (103,355) 合計 ¥491,233 ¥548,926 (966,760) $4,647,870 2004年3月31日現在、短期借入金、長期借入金等の担保として供している資産は、以下の通りです。 簿価 百万円 2004 千米ドル 2003 2004 ¥136,899 ¥143,973 $1,295,289 建物及び構築物 12,585 12,677 119,073 土地 13,392 9,680 126,708 投資有価証券 13,089 6,462 123,846 その他 21,499 25,063 203,417 ¥197,464 ¥197,855 $1,868,333 船舶 合計 銀行及び他の金融機関からの長期借入金、転換社債ならびに普通社債の2004年3月31日現在の年度別返済/償還予 定金額は、以下の通りです。 3月31日に終了する連結会計年度 百万円 千米ドル 2006年 ¥110,705 $1,047,454 2007年 70,911 670,932 2008年 67,401 637,724 2009年 55,719 527,194 186,497 1,764,566 ¥491,233 $4,647,870 2010年以降 合計 9. 法人税等 (1) 2004年及び2003年3月31日現在の繰延税金資産・負債の主要な内訳は、以下の通りです。 百万円 千米ドル 2004 2003 2004 ¥ 2,529 ¥ 1,978 $ 23,926 10,733 9,909 101,550 たな卸資産評価損 1,357 1,379 12,836 有価証券評価損 2,279 2,600 21,560 固定資産評価損 3,413 3,461 32,295 ― 3,435 ― 減価償却費 247 108 2,340 繰越欠損金 8,086 5,502 76,504 未実現固定資産売却益 3,407 3,516 32,235 特別修繕準備金 1,869 ― 17,689 未払費用 2,078 ― 19,667 その他 5,360 5,283 50,712 繰延税金資産 賞与引当金 退職給付引当金 その他有価証券評価差額金 繰延税金資産小計 41,358 37,171 391,314 評価性引当額 (7,110) (11,496) (67,273) 繰延税金資産合計 34,248 25,675 324,041 (3,754) (3,754) (35,522) 繰延税金負債 退職給付信託設定益 その他有価証券評価差額金 (25,747) ― (243,609) 減価償却費 (3,946) (2,325) (37,337) 法人税目的積立金 (7,332) (8,509) (69,367) (533) (607) (5,039) (6,598) (5,014) (62,430) (47,910) (20,209) (453,304) 未実現固定資産売却損 その他 繰延税金負債合計 繰延税金資産(負債)の純額 ¥(13,662) ¥ 5,466 $(129,263) 41 (2) 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因となった主な項目別の内訳は、以下の通り です。 2004 法定実効税率 2003 37.5% 38.1% 0.5 3.2 (1.0) (1.7) 4.3 5.0 受取配当金等永久に益金に算入されない項目 (0.5) (1.6) その他 (1.3) 3.7 税効果会計適用後の法人税等の負担率 39.5% 46.7% (調整) 連結調整勘定償却額 持分法による投資利益 交際費等永久に損金に算入されない項目 10. 利益剰余金 42 日本の商法は、会社が支払った現金配当金と役員賞与 える部分については株主総会の承認により資本の部の超 の少なくとも10%に相当する未処分利益を資本準備金と 過部分を処分することができます。その超過部分は配当金 利益準備金の合計額が資本金の25%に達するまで法定 の原資とすることができます。利益準備金の金額は、添付 準備金として積み立てることを規定しています。この法定 の連結財務諸表の利益剰余金に含めて表示しています。 準備金は、定時株主総会の承認があれば欠損金を補填す 日本では、会計年度末の未処分利益から取締役会が提 るために使用することが可能であり、 また取締役会の承認 案した配当金は、翌年度の定時株主総会で承認されます。 に基づいて資本金に組み入れることが認められています。 添付の連結財務諸表では、配当金はその年度に承認さ 資本準備金と利益準備金の合計額が資本金の25%を超 れ、支払われた剰余金の減少として表示されています。 11. 契約債務及び偶発債務 当社及び連結子会社による2004年3月31日現在の契約 2004年3月31日現在の受取手形の割引及び裏書、債務 債務残高は、船舶建造に係る196,913百万円(1,863,114千 保証及び連帯債務に係る偶発債務は、以下の通りです。 米ドル)及び設備購入に係る454百万円(4,292千米ドル) です。 百万円 受取手形割引高及び裏書譲渡高 ¥ 55 千米ドル $ 517 債務保証 54,295 513,717 連帯債務 55,640 526,447 ¥109,990 $1,040,681 合計 12. キャッシュ・フロー計算書 連結キャッシュ・フロー計算書の現金及び現金同等物と2004年及び2003年3月31日現在の連結貸借対照表の当該勘 定残高との調整は、以下の通りです。 百万円 現金及び預金勘定 預入期間が3ヶ月を超える定期預金 千米ドル 2004 2003 2004 ¥65,373 ¥80,789 $618,536 (1,741) 現金及び現金同等物 ¥63,632 (985) ¥79,804 (16,473) $602,063 13. リース取引の会計処理 リース物件の所有権が借主に移転すると認められるもの リースとして会計処理をしており、分割払いによる資産の 以外のファイナンス・リース取引については、通常の賃貸借 売買として処理しています。 取引に係る方法に準じた会計処理によっています。在外 2004年及び2003年3月31日に終了した連結会計年度 連結子会社のファイナンス・リースは、主としてキャピタル・ のリース契約に関する情報は、以下の通りです。 43 (1) 通常の賃貸借取引として会計処理したファイナンス・リース (借主側) a. 2004年及び2003年3月31日現在のリース物件を資産に計上していたと仮定した場合の貸借対照表に計上される取得 価額相当額、減価償却累計額相当額及び期末残高相当額(利息相当額を含む) は、以下の通りです。 百万円 千米ドル 2004 船舶 器具及び備品 その他有形固定資産 合計 2003 2004 取得価額 減価償却累計額 相当額 相当額 期末残高 相当額 取得価額 減価償却累計額 期末残高 相当額 相当額 相当額 期末残高 相当額 ¥14,431 ¥ 6,439 ¥ 7,992 ¥17,655 ¥ 6,343 ¥11,312 $ 75,614 35,300 12,591 22,709 29,838 12,057 17,781 214,866 2,544 1,158 1,386 3,750 2,154 1,596 13,115 ¥52,275 ¥20,188 ¥32,087 ¥51,243 ¥20,554 ¥30,689 $303,595 b. 2004年3月31日現在の利息相当額を含む未経過リース料期末残高相当額は、以下の通りです。 百万円 千米ドル 1年内 ¥ 5,186 $ 49,065 1年超 27,933 264,296 ¥33,119 $313,361 合計 c. 2004年及び2003年3月31日に終了した連結会計年度の支払リース料、減価償却費相当額及び支払利息相当額は、以 下の通りです。 百万円 支払リース料 千米ドル 2004 2003 2004 ¥6,588 ¥6,931 $62,331 5,603 5,611 53,009 668 1,124 6,317 減価償却費相当額 支払利息相当額 (貸主側) a. 2004年及び2003年3月31日現在のリース物件の取得価額、減価償却累計額及び期末残高は、以下の通りです。 百万円 千米ドル 2004 取得価額 減価償却累計額 器具及び備品 その他有形固定資産 44 合計 期末残高 2003 2004 取得価額 減価償却累計額 期末残高 期末残高 ¥264 ¥242 ¥22 ¥260 ¥229 ¥31 $214 80 40 40 62 22 40 376 ¥344 ¥282 ¥62 ¥322 ¥251 ¥71 $590 b. 2004年3月31日現在の利息相当額を含む未経過リース料期末残高相当額は、以下の通りです。 百万円 千米ドル 1年内 ¥ 51 $ 484 1年超 151 1,430 ¥202 $1,914 合計 c. 2004年及び2003年3月31日に終了した連結会計年度の受取リース料及び減価償却費は以下の通りです。 百万円 受取リース料 減価償却費 千米ドル 2004 2003 2004 ¥55 ¥52 $517 13 15 119 (2) オペレーティング・リース取引 (借主側) 2004年3月31日現在の未経過リース料期末残高は、以下の通りです。 百万円 千米ドル 1年内 ¥ 31,347 $ 296,598 1年超 192,731 1,823,545 合計 ¥224,078 $2,120,143 (貸主側) 2004年3月31日現在の未経過リース料期末残高は、以下の通りです。 百万円 千米ドル 1年内 ¥ 377 $ 3,565 1年超 1,497 14,162 合計 ¥1,874 $17,727 14. デリバティブ取引 (1) 取引の内容、取引に対する取組方針及び取引の利用 目的 債務を予約相場で換算しています。また、会計基準に 基づく所定の要件を満たしている金利スワップ及び金 当社及び連結子会社は、営業活動を遂行する上で必要 利キャップについては契約に基づく当該金利の受取・ な資金について様々な金融手段を利用しており、また債 支払差額をヘッジ対象の金融資産・負債の受取・支払 権・債務全体に占める外貨建の割合も大きなものとなって 利息に含めています。 いるため、必然的に発生する金利変動や為替変動等のリ スクを回避・管理する目的でデリバティブ取引を利用して 45 b. 主なヘッジ手段とヘッジ対象 います。具体的には、借入金、社債等に係る金利変動リス 主なヘッジ手段 主なヘッジ対象 クを回避するために金利スワップ、金利キャップ等を、外貨 通貨スワップ 外貨建借入金、外貨建社債 建の債権・債務に係る為替変動リスクを回避するために為 金利スワップ 借入金、社債、貸付金 燃料油スワップ 燃料油購入価格 為替予約 外貨建予定取引 替先物予約、通貨スワップ等を、燃料油の価格変動リスク を回避するために燃料油スワップ等を利用していますが、 売買差益を目指すようなトレーディング目的や投機目的の ためのデリバティブ取引は行っていません。 なお、デリバティブ取引に係るヘッジ会計についての方 法等は、以下の通りです。 c. ヘッジ方針 「金融商品を用いたリスク管理に関する規程」等の 内部規定に基づき、ヘッジ対象に係る相場変動等のリ スクを相殺するヘッジ取引を行います。 a. ヘッジ会計の方法 当社及び連結子会社は、主として繰延ヘッジ処理を 採用しており、ヘッジとして有効なデリバティブ金融商 品を時価評価し、評価損益を繰り延べています。会計 基準に基づく所定の要件を満たす為替予約及び通貨 スワップについては、ヘッジ対象とされた外貨建債権・ d. ヘッジの有効性評価の方法 ヘッジ対象とヘッジ手段の相場変動又はキャッシュ・ フロー変動の累計の比率分析を行います。 ただし、会計基準に基づく特定の要件を満たす金利 スワップ及び金利キャップについては、有効性の評価 を省略しています。 (2)デリバティブ取引に係るリスクの内容 内承認規定等に基づき主として経理関連担当部門で管 デリバティブ取引には、将来の市場価格 (為替・金利・株 理されています。また、不正な取引が行われないように、取 価等) の変動によって発生する損失に係る市場リスクと、取 引の実行と管理は異なる担当者により行われています。 引の相手方が倒産等により当初の契約通りに取引を履行 デリバティブ取引の契約額等の情報は定期的に担当取締 できなくなった場合に発生する損失に係る信用リスクがあ 役に報告されることになっており、必要に応じて取締役会 ります。当社及び連結子会社の利用しているデリバティブ に報告されます。 取引は、基本的に特定の債権・債務を対象にしており、デ (4) 取引の時価等に関する補足説明 リバティブ取引と債権・債務とが互いに市場リスクを減殺 (2004年及び2003年3月31日現在) する働きをするためデリバティブ取引の時価の変動による 重要なリスクはありません。また、取引相手として信用度の 次表の金利スワップ取引及び通貨スワップ取引におけ 高い金融機関と取引を行っており信用リスクもほとんどな る契約額等(想定金額) は、交換金利を計算するための算 いものと考えています。 出基礎であり、実際の交換金額を表すものではないため、 当社及び連結子会社における実際の市場リスク・信用リス 46 クを測る指標とはなりません。 (3) 取引に係るリスク管理体制 当社及び連結子会社のデリバティブ取引は、 「金融商品 を用いたリスク管理に関する規程」等に定められている社 百万円 2004 契約額等 千米ドル 2003 評価益(損) 2004 契約額等 評価益(損) 契約額等 評価益(損) 1. 金利関連取引 金利スワップ: 受取固定・支払変動 ¥19,204 ¥1,539 ¥19,226 ¥2,053 $181,703 $14,561 受取変動・支払固定 15,784 (1,552) 20,028 (2,097) 149,340 (14,685) 172 (7) 896 (7) 1,631 (62) ― ― 15 0 ― 香港ドル買円売 361 (16) ― ― 3,419 (155) ユーロ買円売 163 (7) ― ― 1,540 (63) タイバーツ買円売 161 (8) ― ― 1,523 (77) 米ドル買円売 133 (3) 0 (0) 1,256 (28) その他 315 (13) 290 (3) 2,979 (124) 150 21 189 2 1,420 198 2. 通貨関連取引 為替予約取引: ユーロ売円買 シンガポールドル売円買 ― 通貨スワップ取引: 受取円・支払米ドル (注)1. 為替予約取引における連結会計年度末の時価は、先物相場を使用しています。 2. ヘッジ会計が適用されているものについては、上記の開示対象から除いています。 15. 退職給付の会計処理 (1) 退職給付制度の概要 付債務の対象とされない割増退職金を支払う場合があり 当社及び国内連結子会社は、確定給付型の制度とし ます。 て、適格退職年金制度、厚生年金基金制度及び退職一時 なお、一部の在外連結子会社でも確定拠出型あるいは 金制度を設けています。また、従業員の退職等に際して、 確定給付型の制度を設けており、 また、当社において退職 退職給付の会計基準に基づいて数理計算による退職給 給付信託を設定しています。 (2)退職給付債務に関連する事項(2004年及び2003年3月31日現在) 百万円 退職給付債務 千米ドル 2004 2003 2004 ¥(87,751) ¥(90,513) $(830,262) (注) 73,690 59,455 697,224 未積立退職給付債務 (14,061) (31,058) (133,038) 年金資産 未認識年金資産 未認識数理計算上の差異 連結貸借対照表計上額純額 前払年金費用 退職給付引当金 (4,654) ― (44,031) 5,675 18,189 53,693 (13,040) (12,869) (123,376) 6,186 5,856 58,532 ¥(19,226) ¥(18,725) $(181,908) (注)総合設立の厚生年金基金に係る2004年及び2003年3月31日現在の年金資産の額3,717百万円(35,164千米ドル)及び3,119百万円は、上記年 金資産に含まれていません。 (3)退職給付費用に関する事項(2004年及び2003年3月31日現在) 百万円 千米ドル 2004 2003 2004 勤務費用 ¥4,751 ¥5,678 $44,952 利息費用 1,336 1,317 12,639 期待運用収益 数理計算上の差異の費用処理額 退職給付費用 (550) (556) (5,204) 2,411 1,235 22,812 ¥7,948 ¥7,674 $75,199 (注)上記退職給付費用以外に、一部の連結子会社における確定拠出型の退職給付費用として2004年及び2003年3月31日に終了した連結会計年 度においてそれぞれ373百万円(3,528千米ドル)及び716百万円を計上しています。また、上記退職給付費用以外に、一部の国内連結子会社 は総合設立の厚生年金基金への要拠出額を退職給付費用として処理しています。 47 (4) 2004年及び2003年3月31日現在の退職給付債務等の計算基礎は、以下の通りです。 2004 2003 退職給付見込額の期間配分方法 期間定額基準 期間定額基準 割引率 主として2.0% 主として2.0% 期待運用収益率 2.0%−3.0% 2.0%−3.0% 過去勤務債務の額の処理年数 主として8年 主として8年 数理計算上の差異の処理年数 主として8年 主として8年 16. 事業の種類別セグメント情報 当社及び連結子会社は、主に海運業、物流事業、客船事業、 ターミナル関連事業、海運周辺事業、不動産業、その他の 事業の7種類の事業において事業を行っています。 以下の表は、2004年及び2003年3月31日に終了した連結会計年度のセグメント情報を表しています。 2004年3月31日に終了した連結会計年度 百万円 海運業 物流 事業 客船 事業 ターミナル 関連事業 海運周 辺事業 不動 産業 その他 の事業 計 (1) 外部顧客に 対する売上高 ¥877,501 ¥293,961 ¥29,869 ¥ 81,447 ¥38,187 ¥10,184 ¥ 67,171 ¥1,398,320 (2)セグメント間 売上高 2,364 1,016 ― 20,910 4,298 2,429 35,626 66,643 (66,643) ― 売上高合計 879,865 294,977 29,869 102,357 42,485 12,613 102,797 1,464,963 (66,643) 1,398,320 営業費用 788,543 291,411 35,316 101,752 42,470 9,559 104,035 1,373,086 (66,699) 1,306,387 営業利益 ¥ 91,322 ¥ 3,566 ¥ (5,447) ¥ 経常利益 ¥ 76,875 ¥ 3,165 資産 ¥772,796 減価償却費 資本的支出 48 消去又は 全社 連結 売上高 605 ¥ ― ¥1,398,320 ¥ 15 ¥ 3,054 ¥ (1,238) ¥ 91,877 ¥ 56 ¥ 91,933 ¥ (6,605) ¥ (2,048) ¥ 284 ¥ 3,367 ¥ ¥ 74,643 ¥ 20 ¥ 74,663 ¥156,737 ¥47,931 ¥ 89,006 ¥43,718 ¥50,884 ¥151,881 ¥1,312,953 ¥63,711 ¥1,376,664 50,909 4,630 3,710 2,855 1,417 1,151 1,017 65,689 ― 65,689 94,831 11,653 29,729 4,275 640 1,488 737 143,353 ― 143,353 (395) 千米ドル 物流 事業 海運業 客船 事業 ターミナル 関連事業 海運周 辺事業 不動 産業 その他 の事業 計 消去又は 全社 連結 売上高 (1)外部顧客に 対する売上高 (2)セグメント間 売上高 $8,302,593 $2,781,352 $282,610 $770,620 $361,315 $ 96,355 $ 635,548 $13,230,393 $ ― $13,230,393 22,367 9,607 ― 197,845 40,665 22,985 337,077 630,546 (630,546) ― 売上高合計 8,324,960 2,790,959 282,610 968,465 401,980 119,340 972,625 13,860,939 (630,546) 13,230,393 営業費用 7,460,903 2,757,218 334,143 962,743 401,840 90,444 984,342 12,991,633 (631,079) 12,360,554 営業利益 $ 864,057 $ 33,741 $ (51,533) $ 5,722 $ 140 $ 28,896 $ (11,717) $ 経常利益 $ 727,367 $ 29,945 $ (62,494) $ (19,381) $ 2,689 $ 31,855 $ 資産 $7,311,915 $1,482,983 $453,505 $842,142 (3,739) $ $413,647 $481,445 $1,437,044 869,306 $ 533 $ 869,839 706,242 $ 192 $ 706,434 $12,422,681 $602,809 $13,025,490 減価償却費 481,681 43,805 35,099 27,010 13,412 10,893 9,626 621,526 ― 621,526 資本的支出 897,253 110,259 281,288 40,445 6,059 14,078 6,975 1,356,357 ― 1,356,357 2003年3月31日に終了した連結会計年度 百万円 海運業 物流 事業 客船 事業 ターミナル 関連事業 海運周 辺事業 不動 産業 その他 の事業 計 49 消去又は 全社 連結 売上高 (1)外部顧客に 対する売上高 ¥788,084 ¥260,353 ¥30,543 ¥50,791 ¥39,627 ¥11,103 ¥ 68,741 ¥1,249,242 (2)セグメント間 売上高 1,637 926 ― 15,236 2,778 2,711 31,219 54,507 (54,507) ― 売上高合計 789,721 261,279 30,543 66,027 42,405 13,814 99,960 1,303,749 (54,507) 1,249,242 営業費用 728,901 255,167 31,121 64,959 42,115 10,380 102,012 1,234,655 (54,536) 1,180,119 営業利益 ¥ 60,820 ¥ 6,112 ¥ (578) ¥ 1,068 ¥ 290 ¥ 3,434 ¥ (2,052) ¥ 69,094 ¥ 経常利益 ¥ 42,855 ¥ 6,186 ¥ (1,962) ¥ ¥ 599 ¥ 3,552 ¥ 1,292 ¥ 53,400 資産 ¥740,122 ¥148,395 ¥63,879 ¥83,946 ¥43,762 ¥51,710 ¥131,446 減価償却費 52,451 4,176 3,826 1,936 1,446 1,122 資本的支出 66,347 10,314 5,121 3,492 1,613 1,546 878 ¥ ― 29 ¥1,249,242 ¥ 69,123 ¥ (3,056) ¥ 50,344 ¥1,263,260 ¥23,910 ¥1,287,170 1,154 66,111 ― 66,111 690 89,123 ― 89,123 (1) 事業区分については、2003年3月31日に終了した連結 油販売業」 の売上高が75,926百万円、営業利益が301百万円、 会計年度から、 コンテナターミナル運営等の港湾関連事業を 経常利益が277百万円、資産が12,042百万円、減価償却費が 「ターミナル関連事業」 として 「海運周辺事業」 より独立した 17百万円、資本的支出が3百万円それぞれ減少、 「その他の事 事業区分とし、従来独立の事業区分としていた 「石油販売 業」の売上高が75,926百万円、営業利益が301百万円、経常利 業」 は 「その他の事業」 に含め、航空運送業を 「物流事業」 か 益が337百万円、資産が16,746百万円、減価償却費が17百万 ら 「その他の事業」 に変更しました。 この事業区分の変更は、 円、資本的支出が3百万円それぞれ増加しています。 近年における当社グループの事業の形態や規模等の変化 (2) コンテナ船以外の運航船に係る船費及び長期傭船の に伴い、当社企業集団の事業内容を見直した結果、事業の 借船料並びにこれらに対応する貸船料については、従来、 種類別セグメント情報をより適正に表示するために行ったも 発生した事業年度に計上していましたが、2003年3月31日 のです。 この結果、従来の方法によった場合と比較して、 に終了した連結会計年度より、主として発港地から帰港地 「ターミナル関連事業」の売上高が66,027百万円、営業利益が 50 を一単位とする航海完了基準を採用することに変更しまし 1,068百万円、経常利益が878百万円、資産が83,946百万円、 た。この変更に伴い、海運業においては、従来と同一の基 減価償却費が1,936百万円、資本的支出が3,492百万円それぞ 準によった場合と比較して、売上高は1,428百万円、営業費 れ増加、 「海運周辺事業」 がそれぞれ同額減少、 「物流事業」 の 用は8,383百万円少なく計上され、 この結果、営業利益及び 経常利益が60百万円、資産が4,704百万円それぞれ減少、 「石 経常利益はそれぞれ6,955百万円多く計上されています。 17. 後発事象 2004年6月29日、当社の株主総会で下記の利益処分案が承認されました。 百万円 千米ドル ¥44,336 $419,490 任意積立金の取崩 3,768 35,650 現金配当 6,108 57,792 役員賞与 80 757 20,580 194,713 ¥21,336 $201,878 2004年3月31日現在当期未処分利益 任意積立金への繰入 次期繰越利益 独立監査人の監査報告書 日本郵船株式会社 取締役会御中 当監査法人は、日本郵船株式会社及び連結子会社の2004年及び2003年3月31日現在の日本円で表示された添付 の連 結貸借 対照表並 びに同 日に終 了した 連結会計 年度の 連結損 益計算書 、連結剰 余金計算 書及び 連結キ ャッ シュ・フロー計算書について監査を行った。この連結財務諸表の作成責任は経営者にあり、当監査法人の責任は 独立の立場から連結財務諸表に対する意見を表明することにある。 当監査法人は、日本において一般に公正妥当と認められた監査の基準に準拠して監査を行った。監査の基準 は、当監査法人に連結財務諸表に重要な虚偽の表示がないかどうかの合理的な保証を得ることを求めている。監 査は、試査を基礎として行われ、経営者が採用した会計方針及びその適用方法並びに経営者によって行われた見 積りの評価も含め全体としての連結財務諸表の表示を検討することを含んでいる。当監査法人は、監査の結果 として意見表明のための合理的な基礎を得たと判断している。 当監査法人は、上記の連結財務諸表が、日本において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して、 日本郵船株式会社及び連結子会社の2004年及び2003年3月31日現在の財政状態並びに同日をもって終了する連 結会計年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況をすべての重要な点において適正に表示しているものと 認める。 注3.I.に記載されているとおり、日本郵船株式会社及び連結子会社は、 2003年3月31日に終了した連結会計年度 にコンテナ船以外の運航船に係る船費及び長期傭船の借船料並びにこれらに対応する貸船料を発生した事業年 度に計上する方法から発港地から帰港地を一単位とする航海完了基準に変更した。 注16に記載されているとおり、日本郵船株式会社及び連結子会社は、2003年3月31日に終了した連結会計年度 より、コンテナターミナル運営等の港湾関連事業を「ターミナル関連事業」として「海運周辺事業」より独立した 事業区分とし、従来、独立の事業区分としていた「石油販売業」は「その他の事業」に含め、航空運送事業を「物流事 業」から「その他の事業」に変更した。 米ドルで表示された金額は、単に読者の便宜のために提供されたものであり、添付の連結財務諸表の注2に記 載した基準で換算している。 中央青山監査法人 日本国、東京都 2004年6月29日 (注)この監査報告書は英文アニュアルレポートに含まれている英文監査報告書の和訳です。 日本郵船株式会社及び連結子会社の 連結財務諸表に係る日本語の監査報告書の正文につきましては、「 有価証券報告書」をご参照ください。 51 主要連結子会社および関連会社 (2004 年3月31日現在) 国内 会社名 (百万円) 持株比率 (%)+ 売上高 総資産 資本金 海運業 アルン・エル・エヌ・ジー輸送 (株) * 旭海運(株) 持株比率 (%)+ 売上高 総資産 資本金 物流事業 35 ¥10,155 ¥1,273 (株) ジェイアイティー 98 495 日本貨物航空(株)* 27.77 ¥9,117 ¥2,599 92,563 80,207 21,600 ¥490 4,301 4,445 バダック・エル・エヌ・ジー輸送 (株)* 25 8,375 980 400 郵船航空サービス (株) 61.07 62,091 44,856 カメリアライン (株) 51 4,133 1,004 400 郵船フレッシュチェーン (株) 100 1,646 432 300 68.73 11,901 4,259 500 郵船トラベル(株) 100 3,035 3,070 270 日之出郵船 (株) 100 22,195 12,459 2,100 近海郵船物流(株) 100 6,053 14,791 450 ¥309 ¥1,628 ¥225 30 10,041 16,937 2,850 44.46 6,747 6,083 1,500 100 58,551 44,112 4,150 50 1,691 3,579 10 共栄タンカー (株)* 三菱鉱石輸送(株)* NYKグローバルバルク (株) 小笠原海運 (株)* パシフィック・マリタイム (株) 新和海運 (株)* 太平洋海運 (株)* 太平洋汽船 (株)* 反田産業汽船(株)* 東京船舶 (株) 100 26.70 22.84 2,683 61,754 8,693 5,777 ¥400 69.66 八馬汽船 (株) 52 (百万円) 会社名 5,435 25,388 21,726 50 8,100 3,500 31.49 4,851 4,612 45 699 1,016 2,100 320 100 56,399 13,502 1,899 海運周辺事業 宝洋海運産業(株) 98 ¥1,004 ¥1,344 ¥200 不動産業 名郵不動産 (株) * 横浜貿易建物(株) 郵船不動産 (株) 50 71.39 583 928 215 100 5,417 13,459 450 100 ¥1,063 ¥971 ¥420 100 697 1,010 10 100 425 304 99 100 1,252 436 80 ¥9,098 ¥2,322 ¥99 海運関連技術 (株)日本海洋科学 郵船エンジニアリング(株) (株)MTI*1 郵船ナブテック (株) 情報処理サービス業 (株)エヌワイ ケイシステム総研 100 郵船コーディアルサービス (株) 100 2,347 1,074 35 郵船情報開発(株) 100 2,716 1,303 80 ¥40 海洋興業 (株) 100 3,496 3,159 90 製造業 海洋産業 (株) 100 316 474 20 大東工業 (株) 81 ¥1,424 ¥785 名古屋汽船 (株) 95.51 1,005 1,264 90 京浜ドック (株) 100 3,125 1,412 30 内海曳船 (株)* 44.53 4,805 6,667 98 日本ノッズル精機(株) 50.78 1,156 1,102 42 100 958 1,057 20 60 1,137 541 50 90 1,592 996 30 (株)日本海洋社 50 4,163 10,365 480 西日本海運 (株)* 50 3,156 2,817 50 大分臨海興業(株) 40 1,976 1,342 30 48.61 5,120 7,803 90 苫小牧海運 (株) 100 840 582 40 ユナイテッド・マリタイム (株) 100 573 641 40 100 ¥523 ¥240 ¥300 100 8,687 9,456 2,000 50 ¥10,048 ¥6,332 ¥100 三洋海事 (株)* 客船事業 (株) クリスタルヨットクラブ 郵船クルーズ (株) ターミナル事業 旭運輸(株)* 千葉海運産業(株) (株) ヒロクラ 100 348 1,014 30 87.06 1,084 862 90 91 3,664 2,868 50 (株) ジェネック 55 16,046 20,752 242 関東曳船 (株) 64 230 710 10 日本コンテナ・ターミナル (株) 51 10,801 6,255 250 日本コンテナ輸送 (株) 51 7,019 1,942 250 60.93 21,651 16,507 934 横浜共立倉庫(株) 84.26 2,307 2,439 446 郵船海陸運輸(株) 55.25 2,706 1,534 50 76 8,521 2,357 100 郵船港運 (株) 横浜電工 (株) 販売業 (株) ヒカワマリン 100 ¥2,995 ¥920 ¥60 郵船商事 (株) 77.71 88,531 20,345 1,246 三洋商事 (株) 44.84 5,656 4,142 100 ¥926 ¥1,647 ¥99 金融業 (株)郵船アカウンティング* 2 100 その他 (株) ホンマ (株)ユニエツクス 日本油化工業(株) (株)サンヨーナブテック 氷川丸マリンタワー (株) 58.71 ¥544 ¥745 (株)丸の内ポールスター 47.24 689 248 50 100 920 987 200 85 238 539 10 (株) タイヨーグラフィック 東洋リーファ (株) ¥460 * 持分法適用関連会社 * 1(株) エヌワイケイ輸送技術研究所は、2004年4月1日をもって (株) MTIに 変更。 * 2 郵船アカウンティング・アンド・ファイナンス (株) は、2004年6月15日をもっ て (株) 郵船アカウンティングに変更。 * 3 TTG-EDAM B.V.は、2004年6月1日をもってNYK Logistics (EDAM) B.V.に変更。 海外 会社名 (百万) 持株比率 (%)+ 売上高 総資産 資本金 海運代理業 NYK Line (Asia) Pte Ltd. NYK Line (Australia) Pty., Ltd. 100 100 SP$26 A$11 SP $68 A$14 SP$13 A$1 NYK Line (Benelux) B.V. 100 EU8 EU20 EU0.5 NYK Line (Canada) Inc. 100 C $3 C$1 C$0.2 NYK Line (China) Co., Ltd. 100 US$11 US$21 US$2 NYK Line (Deutschland) GmbH 100 EU8 EU18 EU1 NYK Line (Europe) Ltd. 100 NYK Line (Hong Kong) Ltd. 100 £27 £2 HK$100 HK$499 £22 HK$55 NYK Line (New Zealand) Ltd. 100 NZD3 NZD 7 NZD1 NYK Line (North America) Inc. 100 US$74 US$43 US$5 NYK Shipping Service (Thailand) Co., Ltd. 100 B299 B 624 B 10 不定期船事業 (百万) 会社名 持株比率 (%)+ NYK Logistics (Hungary) Kft. 100 NYK Logistics K. (Iberica) S.A. 100 EU3 EU 2 98 EU18 EU18 EU3 100 EU9 EU 3 EU0.05 NYK Logistics (Italy) S.P.A. NYK Logistics (Nederland) B.V. 100 PZ15 PZ 8 PZ 2 SEK44 SEK 16 SEK 7 NYK Logistics (Taiwan) Co., Ltd. 51 TWD290 TWD 347 TWD147 NYK Logistics (UK) Consumer & Retail Ltd. 100 £108 £71 £21 NYK Logistics (ETA) Inc. 100 US$51 NYK Logistics (OCS) Inc. 100 US$6 US$4 US$1 NYK Logistics (UWDC) Inc. 100 US$70 US$73 US$7 NYK Logistics (Thailand) Co., Ltd. 76.90 B2,727 B 1,882 B70 US$14 US$4 US$1 US$2 US$10 US$5 HK$319 HK $120 HK$2 95 49 RM66 RM 250 RM11 PT. New Wave Warehousing Indonesia 100 49 RM129 RM 299 RM56 Orient Consolidation Service (H.K.) Ltd. 100 100 EU1 EU0.4 EU0.1 NYK Logistics (UK) Manufacturing & Retail Ltd. 100 US$39 US$60 US$8 100 £39 £35 £2 NYK Bulkship (USA) Inc. 100 US$44 US$14 US$1 NYK Reefers Limited 100 Saga Shipholding (IOM) Ltd. 100 US$57 US$178 US$18 50 EU248 EU281 EU62 United European Car Carriers B.V.* ¥8,652 ¥14,459 ¥4,000 客船事業 100 US$185 Dectar Pty., Ltd. 100 A$14 US$130 US$0.04 A$14 A$10 ターミナル事業 Ceres Container Terminals Europe B.V.* NYK Logistics (EDAM) B.V.* 100 3 50 EU6 EU112 EU0.1 International Car Operators Ltd. 100 £4 £2 £0.01 NYK Terminals (Americas) Inc. 100 US$0 US$13 US$13 NYK Terminals (North America) Inc. 100 US$196 US$278 US$0.001 £109 US$16 US$0.04 £44 £40 100 EU3 EU 1 EU0.02 Yusen Air & Sea Service (Benelux) B.V. 100 EU23 EU13 EU1 C$9 C$11 C$5 HK$207 HK $104 HK$11 Yusen Air & Sea Service (Canada) Inc. 100 Yusen Air & Sea Service (China) Ltd. 100 Yusen Air & Sea Service (Deutschland) GmbH 100 DM25 DM20 DM4 Yusen Air & Sea Service (Europe) B.V. 100 EU1 EU24 EU19 HK$875 HK $458 HK$55 Yusen Air & Sea Service (H.K.) Ltd. 100 Crystal Cruises,Inc. EU0.1 100 Asia LNG Transport Sdn.Bhd.* NYK Bulkship (Europe) Ltd. HUF200 NYK Logistics (Scandinavia) A.B. PT. New Wave Logistics Indonesia NYK Bulkship (Asia) Pte., Ltd. HUF3,594 HUF1,304 NYK Logistics (Polska) Sp.Zo.O Asia LNG Transport Dua Sdn.Bhd.* International Car Operators (Benelux) B.V.B.A. 売上高 総資産 資本金 Yusen Air & Sea Service Management (Thailand) Co., Ltd. 95 B22 B73 B10 PT. Yusen Air & Sea Service Indonesia 60 US$30 US$5 US$0.2 Yusen Air & Sea Service (Singapore) Pte., Ltd. 100 SP $53 SP$60 SP $17 Yusen Air & Sea Service (Taiwan) Ltd. 100 TWD 739 TWD484 TWD23 Yusen Air & Sea Service (Thailand) Co., Ltd. 100 B1,882 B728 B 100 SUN TAY KEE LTD. 100 HK$5 HK$4 HK$2 Yusen Air & Sea Service (U.K.) Ltd. 100 £16 £6 £1 Yusen Terminal Inc. 100 US$277 US$100 US$3 Yusen Air & Sea Service (USA) Inc. 100 US$91 US$54 US$14 100 US$441 US$102 US$3 80 £0 倉庫業および貨物運送取扱業 GST Corporation Mobile Shipping Services Ltd. その他 £1 £0.0001 Hikawa (Singapore) Pte. Ltd. 100 ¥147 ¥62 ¥33 NSRI (U.S.A.) Inc. 100 US$33 US$10 US$0.1 Nanhai Logistics (Singapore) Pte., Ltd. 100 SP$1 SP$6 SP$0.1 NYK International (Netherlands) B.V. 100 EU5 EU411 EU9 New Wave Logistics (Singapore) Pte., Ltd. 100 SP$33 SP $24 SP$0.2 NYK International PLC 100 £1 £37 £20 New Wave Logistics (USA) Inc. US$11 NYK International (USA) Inc. 100 US$1 US$105 US$2 80 HK$10 HK$27 HK$1 NYK Logistics & Kusuhara Lanka (PVT) Ltd. 100 US$3 US$0.03 55 SR288 SR62 SR7 100 SP$1 SP$1 SP$1 NYK Logistics (Australia) Pty., Ltd. 100 A$64 A$17 A$7 NYK Logistics (Belgium) N.V. NYK Logistics (Asia) Pte., Ltd. 100 EU42 EU22 EU16 NYK Logistics (Czech Republic) S.R.O. 100 CK46 CK42 CK207 NYK Logistics (Deutschland) GmbH 100 EU33 EU11 EU3 NYK Logistics (France) S.A.S 100 EU8 EU7 EU8 NYK Logistics (Hong Kong) Ltd. 100 HK$198 HK$155 HK$116 Wangfoong Terminal Services Ltd. + 間接所有割合を含む A$ オーストラリア・ ドル B タイ・バーツ CK チェコ・コルナ C$ カナダ・ ドル DM ドイツ・マルク EU ユーロ HK$ 香港ドル NZD ニュージーランド・ドル HUF PZ RM SR SP$ US$ £ TWD ハンガリー・フォリント ポーランド・ズオチ マレーシア・リンギ スリランカ・ルピー シンガポール・ドル 米ドル 英ポンド 台湾ドル 53 サービスネットワーク ゼーブルッヘ アントワープ ロッテルダム アムステルダム カールストー デュイスブルグ ブレーメン ブレーメルハーフェン テンスベル ハンブルク ゴーテンブルグ ヘルシングボグ ストックホルム テュークスバリー ブリストル タムワース ロザラム ブーローニュ ロムフォード ブラックミルス ノーサンプトン ノッチンガム キャッスルフォード ハートルプール マンチェスター リバプール ダンフリース グラスゴー ● ● ● ダブリン ● ● ● ● ●● ● ●●● ● ● ●● ● ●●●●● ● ● ● ● ● ●● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●● ● エイボンマウス バーミンガム サウサンプトン スウィンドン ミルトンキーンズ ● ビルバオ ロンドン ルアーブル ● リスボン ● ジブラルタル カサブランカ ● ブリュッセル バルセロナ パリ アルジェ リヨン フォス ● ● ● ● ● ●● ● ● ●● ● ● ● ● ●● ボニー ● デュッセルドルフ ケルン フランクフルト シュツットガルト プラハ ワルシャワ ● ミュンヘン ルクセンブルク ブダペスト ● オデッサ コンスタンツァ ポルトマルゲーラ トリエステ ● イスタンブール コペル ● イズミル フィウミチーノ メルシーン ラスペツィア● イスケンデルン リボルノ ● ● ● ギオイアタウロ ● ● ● ラタキア ミラノ ● ● ジェノバ タルトス ● ● リマソル ● ● ● ベンガジ ● ● ダミエッタ アレクサンドリア ヤンブー ● ポートサイド ● ラビグ スエズ ● ジッダ ● アダビヤ ポートスーダン アカバ マッサワ ● トリポリ ホデイダ ● ボウリ ジブチ ● バレッタ カリアリ ジェノ ● メナアルアーマジュ ジュバイル ラスラファン モンバサ ● ダルエスサラーム ● ヨハネスブルク ● ● マプト ● リチャーズベイ ● ダーバン サルダナベイ ● ● イーストロンドン ケープタウン ● ● ポートエリザベス ● NYKグループの主な拠点 ● 主な寄港地 蔚山 浦項 温山 ソウル 仁川 光陽 大山 群山 青島 大連 泰皇島 新港 北京 天津 黄華 日照 連雲港 張家港 南京 上海 武漢 杭州 寧波 温州 ボストーチヌイ 小名浜 仙台 釧路 山形 八戸 苫小牧 札幌 室蘭 青森 能代 秋田 酒田 新潟 富山 長野 小松 敦賀 舞鶴 厦門 クウェート ● ● ● 饒平 ●● バンダルホメイニ 汕頭 ●●● カーグ島 ● ● ● ● 重慶 テヘラン ●● ● ● ● ● ● ● ● 蛇口 ジャアイマ ● ●● ●● ● ●●● ● ● ● 深 ● ●● ●● ラスタヌラ ● ●●●●●● ●● ● ● ●●●●●●● ● ● ● ●● ● 広州 バーレーン ● ● 麗水 ● ●● ● 馬山 塩田 ドバイ ● ● 湛江 ● 釜山 ● バンダルアバス ●● ● ハイフォン 那覇 ● ● コールフツァカン ●●● ● ● ● ● ● ハノイ ● ポートスルタンカブース ● ● 基隆 ダッカ ● ●● ● ●● カルカッタ ●●● カラチ ● ● ● ● ● 台北 ● ●マスカット ● カンドラ ハルディア ●●● ● ● ● ● チッタゴン ● ● ● ●●●● 桃園 フジャイラー ● ● ダヘ 赤湾 高雄 ムンバイ チェンマイ ジュベルアリ ●● ● 黄埔 ● 香港 ナバシャバ ラグナ バンコク ● クイニョン サララ ● ● ビシャーカパトナム ● ●● ● マニラ ズィルクアイランド シラチャ ●●● ● マルマガオ ●● ● バタンガス ● ● ダナン アブダビ ● チェンナイ タバンガオ ● ルーウェイズ ● ホーチミン ビラネバ トゥティコリン レムチャバン ● ウムサイド サイ マプタプット セブ ● タンジュンマン コロンボ ● ● サンダカン ドーハ ● ● ● ● ● ● ● バタン ● グア コタキナバル シトラ ●● ●● アルン ● スビック ● タワオ ● ● ● ●● ダンマン ● ● ダバオ ペナン ● クチン タンジュンサリロン ● ケルテ ● ムアラ ● ●● ビンツル ● クアラルンプール ミリ ● マヘ マリリ ラエ ● シャーアラム ● ● ● ● タンジュンバラ ● ● ポートケラン シカディン ポートモレスビ ボンタン タンジュンウバン ジャカルタ サマリンダ ジョホールバル ● スマラン ポートダーウィン シンガポール ● ケアン スラバヤ バタム プロボリンゴ バンジャルマシン ポートヘッドランド タウンズビル●● ● ノースプラウラルト ●● アボットポイント ●● ● プラウラルト マッケイ ポートウォルコット セバック ヘイポイント ● ダンピア バリクパパン グラッドストーン ケープクーバー ブリスベーン クイナナ パース フリマントル バンベリー オルバニ ● ●● ● ● ● ポートボニソン アデレード ポートランド ジーロン メルボルン ヘイスティングス ローンセストン ● ● ● ●●● ● ● ● ● ● スプリングベ 原町 ひたちなか 宇都宮 鹿島 成田 千葉 原木 東京 厚木 川崎 横浜 清水 御前崎 浜松 碧南 名古屋 四日市 大阪 神戸 橘 下津 姫路 坂出 福山 水島 呉 竹原 広島 岩国 中関 細島 松山 波方 徳山 菊間 三隅 宇部 響灘 門司 大分 福岡 博多 苓北 唐津 志布志 伊万里 松浦 松島 イパン アム ● ● アンカレジ ● ケナイ ニュー ウェストミンスター プリンスルーパート ● ホノルル ● バンクーバー ファーンデール シアトル タコマ ポートランド ボイジー クースベイ ベニシア サンフランシスコ オークランド ラスベガス ロサンゼルス ロングビーチ ポートヒューニーメ サンディエゴ フェニックス マサトラン マンザニーロ メキシコシティ ● ラウトガ ● ● ● ● ● アピア ● パゴパゴ ● スバ サント ポートビラ ヌーメア ニューカッスル シドニー ボタニーベイ ポートケンブラ ● ベイ ● ● ● ● ●● ● ● ● ● ● ●● ●● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ● ●● ● ● ベントンビル ● ● メンフィス ●● ダラス ● ● ヒューストン ● ● ● ● ● モービル ● ガルベストン ● ● ● ● ● ● アルタミラ ● ● ベラクルス ● ● ● ● ● プエルトカベジョ ● ● マカパ ● ベレン ● マナウス ● ● ● ポンタダマデイ ● フォルタ ●レ ● ● サルバ ホニアラ ンズ ● ● モントリオール セブンアイルズ ポートランド ハリファクス ジョンズタウン ボストン ポートマレー ニューヨーク ニュージャージー フィラデルフィア ボルティモア ニューポートニュー ノーフォーク アトランタ メーコン サバナ ブランズウィック ジャクソンビル タンパ マイアミ ● プエルトケツァール アカフトラ コリント プエルトカルデラ パナマ ブエナベンチェラ ガヤキル カヤオ タラワ ビー ● ●● ● ● ● ニューアーク トロント クリーブランド デトロイト ミルウォーキー シカゴ ミネアポリス インディアナポリス ● シンシナティ デンバー ● ● ● ●● ●● ● ● ● パペーテ イキケ メヒヨネス ワスコ グアヤカン チャナラル ● ● ● ● ● サンビセンテ カルブッコ ●● ● ● ●●●● ● ● ● サンティアゴ バルパライソ サンアントニオ オークランド タウランカ ニュープリマス ネーピアー ネルソン ウェリントン クライストチャーチ リトルトン ポートチャーマーズ アスンシオン ● ● ● ● ● ● ● プンタアレーナス セペテ ビトリ リオデ サント サンパ パラナ イタジ リオグ サラテ モンテ ブエノ 投資家情報 会社情報 (2004 年3月31日現在) (2004年3月31日現在) 決算期: 創立: 3月31日 1885年9月29日 定時株主総会: 資本金: 6月下旬 第117期定時株主総会:2004年6月29日 88,531,033,730円 主な事業: 株式数: 会社が発行する株式の総数:2,983,550,000株 発行済株式総数:1,230,188,073株 大株主: (千株) (%) 日本トラスティ・サービス 信託銀行株式会社信託口 120,573 9.99 日本マスタートラスト 信託銀行株式会社信託口 100,490 8.33 56,825 4.71 日本マスタートラスト信託銀行株式会社 54,717 (三菱重工業株式会社口・退職給付信託口) 4.53 東京海上火災保険株式会社 56 所有株式数 議決権比率 1. 海上運送事業 2. 陸上運送事業 3. 海運及び陸運の代理業 4. 倉庫業 5. 港湾運送事業 6. 海上、陸上、航空通し運送事業及びその代理業 7. 海洋開発に関する事業 8. 船舶の売買 9. 船舶及び海洋構造物の建造、改修に関する コンサルタント業務 10. 輸送情報処理に関する事業 株式会社みずほコーポレート銀行 42,567 3.53 11. 他の事業に対する貸付、保証及び投資 明治安田生命保険相互会社 38,899 3.22 12. 不動産の売買及び賃貸 株式会社東京三菱銀行 36,978 3.06 13. マリン・レジャー施設の所有、貸借、管理及び経営 ドイッチェバンクアーゲー フランクフルト 17,272 1.43 14. 旅行業法に基づく旅行業 株式会社新生銀行 14,210 1.18 ザチェースマンハッタンバンク エヌエイロンドンエスエル オムニバスアカウント 13,111 1.09 15. 観賞用植物の輸出入及び販売 16. 前各号に附帯し又は関連する事業 従業員: 1,739名(陸上1,266名、海上473名) 上場証券取引所: 本店: 国内:東京、大阪、名古屋 海外:フランクフルト 〒100-0005 東京都千代田区丸の内二丁目3番2号 郵船ビル TEL: 03-3284-5151 FAX: 03-3284-6361 TELEX: J22236, J22466, J24473, J24479 http://www.nykline.co.jp/ 1単元の株式数(投資単位) : 1,000株 名義書換代理人: 三菱信託銀行株式会社 東京都千代田区丸の内一丁目4番5号 公告掲載新聞: 日本経済新聞 決算公告に代えて、貸借対照表及び損益計算書を 当社ウェブサイトの次のアドレスに掲載しております。 http://www.nykline.co.jp/koukoku 会計監査人: 東京都千代田区霞が関三丁目2番5号 霞が関ビル 中央青山監査法人 60 このアニュアルレポートは再生紙を使用しています。
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