もうすぐ大虐殺から20年 ルワンダはどう変わったか?

神戸学院大学法学部では、世界における文化の多様性・共通性を理解し、共生・共存できる社会
を考えるためにシンポジウムを開催してきました。今年度は 1994 年に発生した大虐殺事件からも
うすぐ20年をむかえるルワンダに焦点をあてたシンポジウムを開催します。今回の講師は、ルワ
ンダで義肢製作所を設け、支援活動を続けているルダシングワ真美さんとガテラ・ルダシングワ・
エマニュエルさんです。お二人のこれまでの活動は 2004 年にNHKの『プロジェクトX』でも放送さ
れ、高く評価されています。スライド等を交えてルワンダの現状などをお話しいただきます。どなた
でもご参加いただける内容ですので、皆様奮ってお越し下さい。
講師: ルダシングワ(吉田)真美氏&ガテラ・ルダシングワ・エマニュエル氏
(ムリンディ/ジャパン・ワンラブ・プロジェクト)
対象: 本学学生、教職員、一般公開
地域住民の皆さんの聴講も歓迎いたします (事前申込不要・参加費無料)
ワンラブ・プロジェクトとは?
ルワンダは、緑豊かな丘の多い国です。 大虐殺後の復興も進
み、最近ではビジネスでも観光でも沢山の方々が訪れます。 ル
ワンダでは、分断された国民が争うことによって、多くの血が流
されました。
そんな悲劇が2度と起こらないように願いを込めて、
私たちは「ワンラブ ― ひとつになって愛し合おう」と言う名
前を付けました。そしてルワンダの傷ついた人たちが、肉体的・
精神的・経済的に自立できるよう、応援しています。
(詳細に関しては、http://www.onelove-project.info/index.html をご覧
ください)
主催:神戸学院大学法学部(担当:杉木明子教授)
問合わせ先:神戸学院大学 法学部長室(078-974-4543)
下村靖樹{しもむら・やすき}:Real time Press ジャーナリスト。1992 年に初めてアフリカを取材して以来、東・中央アフリ
カを中心に取材活動を続けている。これまで、
『日刊ゲンダイ』
、
『ソトコト』
、
『SAPIO』
『monthly JICA(旧国際協力)
』
、
『AERA』
『週刊金曜日』
『週刊週報』等で活躍。主な著書に『ソマリア~ブラックホークと消えた国』など。日本各地で子ども兵士、
講師紹介
ガテラ・ルダシングワ・エマニュエル
1954年、ルワンダ共和国生まれ。
幼い頃、治療ミスのため右足が麻痺し、障害者の施設で育つ。19
80年代、ルワンダの紛争を避けるためにケニアに逃れ、アフリカ民
芸品を卸しながら過ごし、パートナーの吉田真美と出会う。1994
年のルワンダ大虐殺終結後、ルワンダに戻り、1995年大虐殺後の
ルワンダを調査し、 1996年真美と共にNGOムリンディ・ジャ
パン・ワンラブ・プロジェクトを設立。翌年には首都キガリ市に義肢
製作所を設け、義肢装具の製作、義肢装具士の育成、障害者スポーツ
の普及などの活動を進めている。
2000年シドニーパラリンピック
にルワンダの障害者を参加させた。
2007年にはブルンジの首都ブ
ジュンブラにも義肢製作所を開き、同様の活動を行なっている。
現ルワンダ・ブルンジ事務所代表。
ルダシングワ(吉田)真美
1963年神奈川県茅ヶ崎市生まれ。英語の専門学校卒業後、約6年間OLをする。1989年ケニア・ナイロビに
あるスワヒリ語学校に半年間留学し、その後東アフリカを旅行中に、パートナーのガテラと出会い、ルワンダ大虐殺や
ルワンダの障害者の状況を聞き、義肢装具士になることを決意、1992年より横浜の義肢製作所に弟子入りし、修業
をする。1996年ガテラ氏と共にムリンディ・ジャパン・ワンラブ・プロジェクトを設立。
2007年静岡アビリンピック大会(障害者の職業技能を競い合う大会)
、2011年ソウルアビリンピック大会など
にルワンダの障害者を参加させた。
ワンラブ・プロジェクト
ルワンダでは、ヨーロッパ諸国の植民地政策という間違った政治のために、国民を分けられ、憎しみの感情を教えら
れ、その結果国民同士が殺し合う悲劇が起こりました。大虐殺の時に失われたものを取り戻すために、ルワンダの人々
は努力を続けています。しかし、そんな今も、世界のどこかで争いは続いています。地球上には、たくさんの人々が暮
らしています。見た目はみな違います。お互いがその違いを認めた上で、相手を尊敬すれば、無駄な争いはなくなるの
ではないでしょうか?
右の写真は、Nyamata 教会の言葉を写したものですが、
「隣人を
理解していれば、
悲劇は起こらなかったであろう」
という意味です。
ルワンダでは、分けられてしまった国民が争うことによって、多
くの血が流されました。
そんな悲劇が2度と起こらないように願い
を込めて、私たちは「ワンラブ ― ひとつになって愛し合おう」
と言う名前を付けました。そしてルワンダの傷ついた人たちが、肉
体的・精神的・経済的に自立できるよう、応援しています。
これからも少しでも平和な世界になるように、私たちは地球上の人たちと力を合わせていきたいと思います。