医薬品インタビューフォーム

2006 年 7 月(新様式第 2 版)
日本標準商品分類番号
873229
医薬品インタビューフォーム
日本病院薬剤師会の IF 記載要領(1998 年 9 月)に準拠して作成
無機質製剤
ASCATE Tab.
<L-アスパラギン酸カリウム製剤>
剤
規
一
格
・
般
含
形
錠剤(フィルムコーティング錠)
量
1錠中、L-アスパラギン酸カリウム 300mg(K+:1.8mEq)含有
名
和名:L-アスパラギン酸カリウム
洋名:Potassium L-Aspartate
製造・輸入承認年月日
薬 価 基 準 収 載 ・
発 売 年 月 日
製 造 承 認 年 月 日:1967 年 7 月 31 日
薬価基準収載年月日:1969 年 1 月 1 日
発 売 年 月:1969 年 4 月
開 発 ・ 製 造 ・
輸入・発売・提携・
販 売 会 社 名
製造販売元:共和薬品工業株式会社
担当者の連絡先・
電話番号・FAX 番号
本IFは 2005 年 5 月改訂の添付文書の記載に基づき作成した。
IF利用の手引きの概要−日本病院薬剤師会−
1.医薬品インタビューフォーム作成の経緯
当該医薬品について製薬企業の医薬情報担当者(以下、MRと略す)等にインタビューし、当
該医薬品の評価を行うのに必要な医薬品情報源として使われていたインタビューフォームを、
昭和 63 年日本病院薬剤師会(以下、日病薬と略す)学術第2小委員会が「医薬品インタビュー
フォーム」(以下、IFと略す)として位置付けを明確化し、その記載様式を策定した。そして、
平成 10 年日病薬学術第3小委員会によって新たな位置付けとIF記載要領が策定された。
2.IFとは
IFは「医療用医薬品添付文書等の情報を補完し、薬剤師等の医療従事者にとって日常業務に
必要な医薬品の適正使用や評価のための情報あるいは薬剤情報提供の裏付けとなる情報等が集
約された総合的な医薬品解説書として、日病薬が記載要領を策定し、薬剤師等のために当該医
薬品の製薬企業に作成及び提供を依頼している学術資料」と位置付けられる。
しかし、薬事法の規制や製薬企業の機密等に関わる情報、製薬企業の製剤意図に反した情報及
び薬剤師自らが評価・判断・提供すべき事項等はIFの記載事項とはならない。
3.IFの様式・作成・発行
規格はA4判、横書きとし、原則として9ポイント以上の字体で記載し、印刷は一色刷りとす
る。表紙の記載項目は統一し、原則として製剤の投与経路別に作成する。IFは日病薬が策定
した「IF記載要領」に従って記載するが、本IF記載要領は、平成 11 年1月以降に承認され
た新医薬品から適用となり、既発売品については「IF記載要領」による作成・提供が強制さ
れるものではない。また、再審査及び再評価(臨床試験実施による)がなされた時点ならびに
適応症の拡大等がなされ、記載内容が大きく異なる場合にはIFが改訂・発行される。
4.IFの利用にあたって
IF策定の原点を踏まえ、MRへのインタビュー、自己調査のデータを加えてIFの内容を充
実させ、IFの利用性を高めておく必要がある。
MRへのインタビューで調査・補足する項目として、開発の経緯、製剤的特徴、薬理作用、臨
床成績、非臨床試験等の項目が挙げられる。また、随時改訂される使用上の注意等に関する事
項に関しては、当該医薬品の製薬企業の協力のもと、医療用医薬品添付文書、お知らせ文書、
緊急安全性情報、Drug Safety Update(医薬品安全対策情報)等により薬剤師等自らが加筆、整
備する。そのための参考として、表紙の下段にIF作成の基となった添付文書の作成又は改訂
年月を記載している。なお適正使用や安全確保の点から記載されている「臨床成績」や「主な
外国での発売状況」に関する項目等には承認外の用法・用量、効能・効果が記載されている場
合があり、その取扱いには慎重を要する。
目
次
Ⅰ
概要に関する項目 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
Ⅱ
名称に関する項目 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 2
Ⅲ
有効成分に関する項目 ・・・・・・・・・・・・・・・ 3
Ⅳ
製剤に関する項目 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
Ⅴ
治療に関する項目 ・・・・・・・・・・・・・・・・・ 7
Ⅵ
薬効薬理に関する項目 ・・・・・・・・・・・・・・・ 8
Ⅶ
薬物動態に関する項目 ・・・・・・・・・・・・・・・ 9
Ⅷ
安全性(使用上の注意等)に関する項目 ・・・・・・・・
Ⅸ
非臨床試験に関する項目 ・・・・・・・・・・・・・・ 15
Ⅹ
取扱い上の注意、包装、承認等に関する項目 ・・・・・ 16
12
Ⅹ
Ⅰ 文献 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17
Ⅰ 概要に関する項目
1.開発の経緯
カリウムは、細胞内の主要電解質で細胞膜電位の形成、酸-塩基平衡の調節、浸透圧の維持等
に関与し、神経の興奮や各組織の細胞内代謝に重要な役割をもつ。アスパラギン酸カリウムは
組織移行性及び体内利用性の良いカリウム塩である。1)臨床的には、降圧利尿剤・副腎皮質ホ
ルモン・強心配糖体・インスリン・ある種の抗生物質などの連用時、低カリウム血症型周期性
四肢麻痺、心疾患時の低カリウム状態、重症嘔吐、下痢、カリウム摂取不足及び手術後のカリ
ウム補給の目的で用いられている。
アスケート錠は、1錠中に L-アスパラギン酸カリウム 300mg(K+:1.8mEq)を含有する錠剤であ
り、本品と同一の有効成分を含有する製剤としてアスパラ K 錠が 1965 年 4 月に田辺製薬株式
会社より上市されている。
共和薬品工業株式会社は、アスケート錠とアスパラ K 錠をクロスオーバー法にてヒトに経口投
与し、経時的に尿中カリウム排泄量を測定し、両剤の生物学的同等性を確認し、1969 年 4 月に
後発品としてアスケート錠を上市した。
2.製品の特徴及び有用性
(1)アスパラギン酸カリウムは組織移行性及び体内利用性の良いカリウム塩であることが認め
られている。1)
(2)主な副作用は、胃腸障害、食欲不振、心窩部重圧感、耳鳴等である。
(3)重大な副作用として、心臓伝導障害があらわれることがある。
1
Ⅱ 名称に関する項目
1.販売名
(1)和 名:
アスケート錠
(2)洋 名:
ASCATE Tab.
(3)名称の由来:
特になし
2.一般名
(1)和名(命名法)
:L-アスパラギン酸カリウム
(2)洋名(命名法)
:Potassium L-Aspartate
3.構造式又は示性式
4.分子式及び分子量
分子式:C4H6KNO4
分子量:171.19
5.化学名(命名法)
Potassium L-Aspartate(IUPAC)
6.慣用名、別名、略号、記号番号
なし
7.CAS登録番号
56-84-8(L-Aspartic Acid)
2
Ⅲ 有効成分に関する項目
1.有効成分の規制区分
2.物理化学的性質
(1)外観・性状
白色の粉末で、においはなく、特異な味がある。
(2)溶解性
溶 媒
日局表現
水
極めて溶けやすい
エタノール(95)
極めて溶けにくい
ジエチルエーテル
ほとんど溶けない
(3)吸湿性
極めて吸湿性である。
(4)融点(分解点)
、沸点、凝固点
該当資料なし
(5)酸塩基解離定数
該当資料なし
(6)分配係数
該当資料なし
(7)その他の主な示性値
20
旋光度:[α]D :+19.0∼+22.0°(脱水物に換算したもの 2g、6mol/L 塩酸試液、25mL、100mm)
3.有効成分の各種条件下における安定性
該当資料なし
4.有効成分の確認試験法
局外規「L-アスパラギン酸カリウム」確認試験による
(1)ニンヒドリン試液による呈色反応
(2)カリウム塩の定性反応
5.有効成分の定量法
局外規「L-アスパラギン酸カリウム」定量法による
(1)L-アスパラギン酸:クロマトグラフ柱を通した後、水酸化ナトリウム液で滴定する。
(2)カリウム:テトラフェニルボロンナトリウム溶液により生成するテトラフェニルボロンカリウム
の量を測定する。
3
Ⅳ 製剤に関する項目
1.剤 形
(1)剤形の区別及び性状
(2)製剤の物性
日本薬局方外医薬品規格第三部「L−アスパラギン酸カリウム錠の溶出試験」に基づき試験を実施し、
以下の溶出規格に適合した。
溶出規格:
表示量
300mg
回転数
50rpm
試験液
pH6.8
規定時間
45 分
溶出率
75%以上
(3)識別コード
Ⅳ-1-(1)参照
PTP 包装資材に表示。
2.製剤の組成
(1)有効成分(活性成分)の含量
1 錠中、L-アスパラギン酸カリウム 300mg(K+:1.8mEq)を含有する。
(2)添加物
合成ケイ酸アルミニウム、カルメロースカルシウム、水酸化アルミナマグネシウム、ヒドロキシプ
ロピルメチルセルロース 2910、メタケイ酸アルミン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、
エチルセルロース、D-マンニトール、酸化チタン、マクロゴール 6000、カルナウバロウ
3.製剤の各種条件下における安定性
安定性試験成績2)
試験区分
製 剤
加速試験
アスケート錠
保存条件
温 度
湿 度
保存期間
保存形態※
結 果
40±1℃
75±5%RH
3 ヵ月
PTP 包装品
変化なし
40±1℃
75±5%RH
3 ヵ月
バラ包装品
変化なし
※PTP 包装品:未包装バルク製剤をとり、それぞれについてポリ塩化ビニルフィルム・アルミ箔で
PTP 包装したものにアルミ箔ピローを施したもの。
バラ包装品:未包装バルク製剤をアルミ袋に入れ、密栓したもの。
4.混入する可能性のある夾雑物
該当資料なし
4
5.溶出試験
品質再評価の実施基準に基づき、L−アスパラギン酸カリウム製剤、アスケート錠(試験製剤)及
び標準製剤の溶出挙動の同等性を評価した。
試験は、日本薬局方一般試験法 溶出試験法第 2 法(パドル法)により、試験液量 900mL、試験液
の温度 37±0.5℃で実施した。その他の試験条件は下記の通りである。
試験液:pH1.2、pH4.0、pH6.8、水
回転数:50rpm
これらの条件で実施し、両剤の溶出挙動は同等であると判定された。溶出試験において使用される
試験液(pH 6.8)についての溶出挙動を下図に示す。
図.50rpm、pH6.8 の溶出率
(n=6;mean±S.D.)
120.0
100.0
溶出率(%)
80.0
60.0
アスケート錠
(試 験 製 剤 )
40.0
標準製剤
20.0
0.0
0
15
30
45
時 間 ( min)
<溶出挙動の同等性判定>
試験液
pH6.8
溶出率
到達時間
標準製剤の
実溶出率
60%付近
10 分
62.9%
47.9∼77.9%
64.1%
85%付近
15 分
79.8%
64.8∼94.8%
86.4%
標準製剤
5
判定基準となる
溶出率
試験製剤の
溶出率
判定
同等
6.製剤中の有効成分の確認試験法
(1)ニンヒドリン試液による呈色反応
(2)カリウム塩の定性反応(2)
7.製剤中の有効成分の定量法
0.02M エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム液で滴定する。
8.容器の材質
PTP 包装:ポリ塩化ビニルフィルム、アルミ箔
バラ包装 :アルミ袋
9.その他
6
Ⅴ 治療に関する項目
1.効能・効果
下記疾患又は状態におけるカリウム補給
・降圧利尿剤、副腎皮質ホルモン、強心配糖体、インスリン、ある種の抗生物質などの連用時
・低カリウム血症型周期性四肢麻痺
・心疾患時の低カリウム状態
・重症嘔吐、下痢、カリウム摂取不足及び手術後
2.用法及び用量
L-アスパラギン酸カリウムとして、通常成人 1 日 0.9∼2.7g(本剤:3∼9 錠)を 3 回に分割経口
投与する。
なお、症状により 1 回 3g(本剤:10 錠)まで増量できる。
3.臨床成績
該当資料なし
7
Ⅵ 薬効薬理に関する項目
1.薬理学的に関連ある化合物又は化合物群
塩化カリウム
グルコン酸カリウム等
2.薬理作用
(1)作用部位・作用機序1)
組織移行性のよいカリウム塩で、細胞膜電位の形成、浸透圧の維持、酸-塩基平衡の調節等の作用を
示す。
(2)薬効を裏付ける試験成績
該当資料なし
8
Ⅶ 薬物動態に関する項目
1.血中濃度の推移・測定法
(1)治療上有効な血中濃度
該当資料なし
(2)最高血中濃度到達時間
該当資料なし
(3)通常用量での血中濃度
該当資料なし
<参考>2)
健常成人にアスケート錠を 10 錠(L-アスパラギン酸カリウムとして 3000mg)を単回経口投与した場
合の最高排泄速度到達時間(Tmax)、最終累積排泄量(Am)、最高排泄速度(Vmax)は下記のとおりであ
る。
薬物動態パラメータ
アスケート錠
Tmax(hr)
Am (mEq)
Vmax (mEq/hr)
1.4±0.7
32.31±8.45
6.74±2.14
(n=15,Mean±S.D.)
〈生物学的同等性試験〉
健常成人にアスケート錠及び基準薬 10 錠(それぞれ L-アスパラギン酸カリウムとして 3000mg)を単
回経口投与し、クロスオーバー法により生物学的同等性試験を実施した。
その結果、比較パラメータとなる Am(最終累積排泄量)、Vmax (最高排泄速度)について両剤間に有
意差はなく、生物学的に同等と判断された。
(mEq/mL)
カリウム累積排泄量
時間(hr)
−○−:アスケート錠
図
(n=15,Mean±S.D.)
-●−:基準薬
アスケート錠又は基準薬経口投与後の平均尿中累積排泄量の経時的推移
9
(4)中毒症状を発現する血中濃度
該当資料なし
2.薬物速度論的パラメータ
(1)吸収速度定数
該当資料なし
(2)バイオアベイラビリティ
該当資料なし
(3)消失速度定数
該当資料なし
(4)クリアランス
該当資料なし
(5)分布容積
該当資料なし
(6)血漿蛋白結合率
該当資料なし
3.吸 収
該当資料なし
4.分 布
(1)血液−脳関門通過性
該当資料なし
(2)胎児への移行性
該当資料なし
(3)乳汁中への移行性
該当資料なし
(4)髄液への移行性
該当資料なし
(5)その他の組織への移行性
該当資料なし
5.代 謝
(1)代謝部位及び代謝経路
該当資料なし
(2)代謝に関与する酵素(CYP450 等)の分子種
該当資料なし
(3)初回通過効果の有無及びその割合
該当資料なし
(4)代謝物の活性の有無及び比率
該当資料なし
(5)活性代謝物の速度論的パラメータ
該当資料なし
10
6.排 泄
(1)排泄部位
該当資料なし
(2)排泄率
該当資料なし
(3)排泄速度
該当資料なし
7.透析等による除去率
(1)腹膜透析
該当資料なし
(2)血液透析
該当資料なし
(3)直接血液灌流
該当資料なし
11
Ⅷ 安全性(使用上の注意等)に関する項目
1.警告内容とその理由
該当しない
2.禁忌内容とその理由(原則禁忌を含む)
禁忌(次に患者には投与しないこと)
(1)重篤な腎機能障害(前日の尿量が 500mL 以下あるいは投与直前の排尿が 1 時間当たり 20mL 以下)
のある患者
〔カリウムの排泄低下により、高カリウム血症を呈するおそれがある。
〕
(2)副腎機能障害(アジソン病)のある患者
〔アジソン病ではアルドステロン分泌低下により、カリウム排泄障害を来しているので、高カリ
ウム血症を呈するおそれがある。
〕
(3)高カリウム血症の患者
3.効能・効果に関連する使用上の注意とその理由
該当しない
4.用法・用量に関連する使用上の注意とその理由
該当しない
5.慎重投与内容とその理由
慎重投与(次の患者には慎重に投与すること)
(1)腎機能低下あるいは腎機能障害のある患者
〔カリウムの排泄低下により、高カリウム血症を呈するおそれがある。
〕
(2)急性脱水症、広範囲の組織損傷(熱傷、外傷等) のある患者
〔細胞外へカリウムが移行する状態であり、高カリウム血症を呈するおそれがある。
〕
(3)高カリウム血症があらわれやすい疾患(低レニン性低アルドステロン症等)を有する患者
6.重要な基本的注意とその理由及び処置方法
重要な基本的注意
(1)本剤の投与に際しては、患者の血清電解質及び心電図の変化に注意すること。特に、長期投与す
る場合には、血中又は尿中のカリウム値、腎機能、心電図等を定期的に検査することが望ましい。
また、高カリウム血症があらわれた場合には、投与を中止すること。
(2)低クロール血症性アルカローシスを伴う低カリウム血症の場合は、本剤とともにクロールを補給
することが望ましい。
7.相互作用
(1)併用禁忌とその理由
該当しない
12
(2)併用注意とその理由
併用注意(併用に注意すること)
薬剤名等
臨床症状・措置方法
カリウム保持性利尿剤
高カリウム血症があらわれること
(スピロノラクトン、
がある。
トリアムテレン等)
定期的に血清カリウム値を観察
アンジオテンシン変換酵 し、異常が認められた場合には、
素阻害剤
本剤を減量するなど適切な処置を
(塩酸イミダプリル、 行う。
カプトプリル、マレイ
ン酸エナラプリル等)
アンジオテンシンⅡ受容
体拮抗剤
(ロサルタンカリウム、
カンデサルタンシレキ
セチル、バルサルタン等)
機序・危険因子
カリウム保持性利尿剤はナトリ
ウム、水の排泄を促進し、カリウ
ムの排泄を抑制する。
アンジオテンシン変換酵素阻害
剤、アンジオテンシンⅡ受容体拮
抗剤は、アルドステロンの分泌を
低下させ、カリウムの排泄を減少
させるため、併用により高カリウ
ム血症があらわれやすくなると
考えられる。
腎機能障害のある患者。
8.副作用
(1)副作用の概要
本剤は使用成績調査等の副作用発現頻度が明確となる調査を実施していない。
1)重大な副作用
重大な副作用(頻度不明)
一時に大量を投与すると心臓伝導障害があらわれることがある。高カリウム血症の治療にはカルシ
ウム剤、重炭酸ナトリウム、高張食塩液、ブドウ糖・インスリン、陽イオン交換樹脂、透析が緊急
度に応じて選択される。
2)その他の副作用
その他の副作用
以下のような副作用が認められた場合には、投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
頻度不明
消 化 器
胃腸障害、食欲不振、心窩部重圧感
そ の 他
耳鳴
(2)項目別副作用発現頻度及び臨床検査値異常一覧
該当資料なし
(3)基礎疾患、合併症、重症度及び手術の有無等背景別の副作用発現頻度
該当資料なし
(4)薬物アレルギーに対する注意及び試験法
該当資料なし
9.高齢者への投与
カリウムは腎臓から排泄されるが、高齢者では腎機能が低下していることが多く高い血中濃度が持
続するおそれがあるので、減量するなど注意すること。
13
10.妊婦、産婦、授乳婦等への投与
1)妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合
にのみ投与すること。
〔妊娠中の投与に関する安全性は確立していない。
〕
(2)授乳中の婦人には投与しないことが望ましいが、やむを得ず投与する場合には授乳を避けさせる
こと。
〔授乳中の投与に関する安全性は確立していない。
〕
11.小児等への投与
低出生体重児、新生児、乳児には投与しないことが望ましい。
〔動物実験(3 週齢以下の幼若マウス及びラット:アスパラギン酸として 250mg/kg 以上を投与)で、
視床下部弓状核に病理組織学的変化を認めたという報告がある。
〕
12.臨床検査結果に及ぼす影響
該当しない
13.過量投与
該当資料なし
14.適用上及び薬剤交付時の注意(患者等に留意すべき必須事項等)
薬剤交付時:
PTP 包装の薬剤は PTP シートから取り出して服用するよう指導すること。(PTP シートの誤飲により、
硬い鋭角部が食道粘膜へ刺入し、更には穿孔を起こして縦隔洞炎等の重篤な合併症を併発すること
が報告されている)
15.その他の注意
該当資料なし
16.その他
14
Ⅸ 非臨床試験に関する項目
1.一般薬理
該当資料なし
2.毒 性
(1)単回投与毒性試験
該当資料なし
(2)反復投与毒性試験
該当資料なし
(3)生殖発生毒性試験
該当資料なし
(4)その他の特殊毒性
該当資料なし
15
Ⅹ 取扱い上の注意、包装、承認等に関する項目
1.有効期間又は使用期限
使用期限:3 年(安定性試験結果に基づく)
2.貯法・保存条件
室温保存
3.薬剤取扱い上の注意点
本剤は吸湿性が強いので、開封後の保管にあたっては特に防湿に留意すること。
4.承認条件
該当しない
5.包 装
100 錠(PTP 包装)、1,000 錠(PTP、バラ包装)、5,000 錠(PTP 包装)
6.同一成分・同効薬
同一成分:アスパラ K 錠、ヘルタスカリウム錠
同 効 薬:塩化カリウム、グルコン酸カリウム
7.国際誕生年月日
不明
8.製造・輸入承認年月日及び承認番号
製造承認年月日:1967 年 7 月 31 日
承 認 番 号:14200AZZ05525000
9.薬価基準収載年月日
1969 年 1 月 1 日
10.効能・効果追加、用法・用量変更・追加等の年月日及びその内容
該当しない
11.再審査結果、再評価結果公表年月日及びその内容
薬効再評価(その 28)通知年月日:昭和 63 年 6 月 15 日
12.再審査期間
該当しない
13.長期投与の可否
厚生労働省告示第 99 号(平成 14 年 3 月 18 日付)に基づき投薬期間に上限は設けられていない。
14.厚生労働省薬価基準収載医薬品コード
3229005F1030
15.保険給付上の注意
特になし
16
Ⅹ
Ⅰ 文 献
1.肩付きの引用文献
1)小澤 光ら:薬物療法の実際 第 3 版,第 2 編 薬のまとめ,546(1987)
2)共和薬品工業株式会社 社内資料
2.その他の参考文献
3.文献請求先
共和薬品工業株式会社 営業本部 マーケティング部 学術情報課
〒532-0011 大阪市淀川区西中島 5 丁目 13 番 9 号 新大阪 MT ビル 1 号館
ASC-D-20(1)
17