事 業 計 画 - JAMA - 一般社団法人日本自動車工業会

平成27年度
事
業
計
画
一般社団法人 日本自動車工業会
事
業
計
画
目
次
1.事業方針
1
2.委員会の重点事業活動
常任委員会
3
一般委員会
技術管理委員会
安全・環境技術委員会
環境委員会
交通委員会
流通委員会
税制委員会
調達委員会
国際委員会
電子情報委員会
労務委員会
知的財産委員会
3
3
4
4
5
5
5
6
6
7
8
車種別委員会
軽自動車特別委員会
二輪車特別委員会
大型車特別委員会
9
9
9
特別委員会
モーターショー特別委員会
10
1.事 業 方 針
平成27年度は、国内市場では昨年度から続く消費税増税の影響と、今春の軽自動
車税増税の影響が懸念され、海外市場については、米国市場の好調の持続、欧州市場
の回復基調、新興国市場の需要拡大などに期待が持てる一方、依然として不透明感の
ある世界経済の下振れリスク、国際競争のさらなる激化などにより、事業環境は必ず
しも楽観できる状況ではない。
当会としては、自動車産業が日本のリーディング産業であるという自負のもと、我
が国経済の持続的成長のけん引役を果たし、また日本の未来社会の創造を進めるべく、
着実に取組みを行っていく。
課題は多岐にわたるが、本年度も引き続き以下3点を事業の柱として、環境変化を
的確に捉えた取組みを推進し、日本の「ものづくり基盤」の磐石化、夢のある豊かな
クルマ社会の実現に向けて邁進していく。
<国内市場の活性化>
日本の自動車産業の発展には、20年以上にわたって縮小傾向が続く国内の自動車
市場を活性化することが不可欠である。
各社がより価値ある商品をお客様に提供できるよう努力を続けていくとともに、業
界としても、引き続きクルマ・バイクの魅力を積極的に発信していく。
本年10月29日から開催予定の「第44回東京モーターショー2015」では、
すべてのお客様に最先端技術との心躍る出会い、感動をお届けできるよう、世界一の
テクノロジーショーケースを目指し、準備を進めていく。
国内市場の活性化に向けては、お客様がクルマ・バイクをお求め易い環境を整備し
ていくことも重要である。特に、平成29年4月には消費税が10%に引き上げられ
ることから、ユーザー全体の負担軽減がなされるよう、自動車税の引下げなど、自動
車税制の抜本的な見直しを強く訴えていく。
二輪車については、昨年、二輪車関係団体や地方自治体と協働でとりまとめた「二
輪車産業政策ロードマップ」に掲げた、免許取得容易化や駐車場整備などの諸課題へ
の取組みを積極的に推進し、二輪車の利便性向上を図る。
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<事業環境の改善>
国内生産と雇用の維持に努め、日本のものづくり基盤を守っていくためには、国内
の事業環境の改善が不可欠である。
特に重要となる産業の活性化と国際競争力の維持・強化に向けて、法人税改革の継
続、研究開発投資環境の整備や、各国・各地域との自由貿易/経済連携協定の推進が
着実に実行に移されるよう、政府に働きかけていく。
中でも自由貿易/経済連携協定の推進は、グローバルに事業を展開する自動車業界
にとって、貿易や投資の自由化・円滑化、更にこれらの共通ルール策定という極めて
重要な意味を持つため、TPPおよび日-EU EPAの早期合意に向け交渉が加速さ
れるよう、政府の取組みを支援していく。
<安全・快適で持続可能なクルマ社会の創造>
安全・快適で持続可能なクルマ社会を創造していくことは、我々自動車業界に
とって最も大きな使命の一つである。クルマ、バイク、歩行者や自転車など、“道”
を使うすべての人の安全・快適かつ自由な移動の実現を目指し、高度運転支援等の自
動運転技術の導入・普及に努めていく。また、これらのハード対策と併せ、ソフト対
策として、交通安全啓発活動や道路交通環境改善に向けた提言などにも積極的に取り
組み、「世界一安全な道路交通」の実現に尽力する。
昨今の大規模な品質問題に対しては、お客様からの信頼回復に向けて、業界をあげ
てこれまで以上に真摯に取り組んでいく。
またエネルギー・環境問題については、地球温暖化抑制や大気環境改善に向け、今
後も次世代自動車の開発・普及に積極的に取り組む。
とりわけ、燃料電池自動車・電気自動車の普及には、インフラの先行整備が必要
なことから、関連業界と協力を図るとともに、車両普及やインフラ整備に対する一
層の支援を政府に求めていく。
2020年の東京オリンピック・パラリンピック、またその先を見据え、未来のモ
ビリティの実現に向けて、政府、自治体、関係団体・企業等と連携を図りながら着
実に歩を進めていく。
さらには、世界で最も安全、快適で、環境に優しい、夢のある豊かなクルマ社会
の実現に向けて様々な課題に積極的に取り組んでいく。
以
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上
2.委員会の重点事業活動
§.常任委員会
(1) 理事会提出議案及び理事会より委託された事項の審議
(2) 自工会の事業方針活動に関する企画立案・総合調整
(3) 自動車の市場動向調査及び需要予測の実施
(4) 各種調査・統計及び広報資料等の作成・刊行
(5) 自動車及び自動車産業に係る広報啓発・理解促進活動
(6) 消費者問題及び法規関係に関する事項の研究・啓発活動
(7) その他
§.一般委員会
1.技術管理委員会
(1) 道路運送車両法関係法規の国内認証業務・技術的検討
(2) 国際基準・認証調和活動とIWVTA(国際的な車両型式認証の相互
承認制度)の創設に向けた検討・推進
(3) 国内外技術関係法規及び規格に関する検討
(4) 日本自動車研究所への委託研究に関する検討・調整
(5) 技術関係の国際会議への参加・貢献
(6) 国内外技術関係諸団体との連携・協力
(7) その他
2.安全・環境技術委員会
(1) 自動車の構造・装置及び性能等に関する技術的研究・検討
(2) 自動車の安全・環境・騒音等の技術基準等に関する国際調和活動への
対応
(3) 自動車の国際標準化に関する経営視点での課題検討・推進
(4) 自動車燃料・潤滑油の国際的連携による品質向上に向けた研究・検討
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(5) 電動車両をはじめとする次世代自動車、新燃料の技術的諸問題に関する
研究・検討及び基準・標準に関する国際調和活動への対応
(6) 自動車ITS(高度道路交通システム)分野の技術的諸問題に関する
研究・検討
(7) 電子機能安全に関する研究・検討
(8) 自動運転に関する研究・検討
(9) 技術関係の国際会議への参加・貢献
(10) 国内外技術関係諸団体との連携・協力
(11) その他
3.環境委員会
(1) 自動車及び自動車生産をめぐる環境対策に係る諸問題の研究、対応策の
立案・実施
(2) 地球温暖化防止や省エネルギー等に関する研究、対応案の立案・実施
(3) 大気環境改善や排出ガスと健康に関する研究、対応案の立案・実施
(4) 自動車リサイクル法に基づくリサイクル・適正処理状況のフォロー、
自動車リサイクル促進センターのシステム運用体制に対する協力及び
次世代自動車のリサイクルに関する研究、対応案の立案
(5) 工場事業所における環境保全対策、エネルギーに係る対策の推進
(6) 化学物質管理に関する調査・研究、対応策の立案
(7) その他
4.交通委員会
(1) 安全・安心な交通社会実現に向けた交通安全に関する啓発活動や技能
講習等の諸事項に関する対策の立案・実施
(2) 自動車交通インフラ面に関する諸事項の調査・研究・提言活動
(3) 自動車盗難防止キャンペーン、自動車盗難防止装置の普及等対策の推進
(4) 安全・環境・利便性向上等に資するITS普及促進に関する諸事項の
調査・研究・提言活動
(5) その他
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5.流通委員会
(1) ユーザーへの点検整備推進・不正改造防止の啓発、整備情報・整備ツール
の普及等、整備関係諸課題についての関係組織と連携した検討・対応
(2) 自動車整備人材確保・育成推進に向けた関係団体と連携した検討・対応
(3) 輸送分野に係る荷主の立場での環境・安全の取組みの検討・対応
(4) 補修部品に係る諸課題の検討・対応
(5) 福祉車両の普及及び認知向上に向けた啓発活動の実施
(6) 新車・中古車関係の諸課題の検討・対応
(7) 広告・宣伝に関する諸課題の検討・対応
(8) 日本自動車販売協会連合会、自動車公正取引協議会及び日本自動車整備
振興会連合会等関係団体との連携
(9) その他
6.税制委員会
(1) 「自動車関係諸税の簡素化・負担軽減」の実現に向けた理解・要望活動
(消費税10%段階における負担軽減のあるべき姿の検討を含める)
(2) 企業税制・土地税制に関する理解・要望活動
(3) 内外税制資料の調査・整備
(4) その他
7.調達委員会
(1) 関係機関との連携による、部品の安定調達と国内調達基盤の維持・強化
のための活動及び諸課題への対応
(2) 海外部品団体との協力関係の維持、強化、相互理解の深化、及び日本
メーカーの調達方針に関する理解促進活動
(3) 材料の安定調達に向けた、関係機関と連携した情報収集と諸課題への対応
(4) その他
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8.国際委員会
(1) 海外ビジネス環境の改善
① 各国・各地域における自動車産業動向、自動車諸政策の動向把握及び
分析
② 各国・各地域(特に北米・欧州・アジア・中国)における渉外・広報
活動の実施
(2) WTO/EPA関係への対応
① 日-EU EPA(経済連携協定)
、TPP(環太平洋経済連携協定)を
はじめとした各国・各地域とのEPA/FTA(自由貿易協定)の
推進
② WTOの枠組みに基づいた自由貿易の推進
(3) 国際会議への対応
① 米国、EU、アジア等関係団体との会合開催
② グローバルミーティングへの対応準備・開催
③ OICA(国際自動車工業連合会)活動への参加
④ APEC自動車ダイアログへの参加・協力
⑤ AMEICC(日・ASEAN経済産業協力委員会)自動車産業
ワーキンググループへの参加・協力
(4) 国際業務関係
① 日本及び諸外国における通関業務等海外物流改善への働きかけ
(5) その他
① 各国自動車関係団体(ACEA(欧州自動車工業会)、KAMA(韓国
自動車工業会)、SIAM(インド自動車工業会)等)との定期会合の
開催
② SJAHI(サウジアラビア自動車技術高等研修所)への協力
9.電子情報委員会
(1) 自動車業界における電子情報に関する施策の検討・推進
(2) 日米欧の自動車業界における電子情報標準化推進団体と協調した自動車
業界グローバル標準策定推進
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① ビジネスシステム分野における国際標準化推進、業界全体で利用出来
るEDI(電子データ交換)標準の検討、電子タグの個品識別の為の
ガイドラインの改訂及び既存標準の維持・普及活動
② デジタルエンジニアリング分野における国際標準化推進、新規ガイド
ラインの策定、既存ガイドライン改訂と維持・普及活動、京コンピュー
タでの大規模/高速解析等の活用研究
(3) 自動車業界共通システム課題に関する他委員会と連携した検討・推進
(4) 自動車業界共通基盤検討
① JNX(自動車業界共通ネットワーク)、CAI(アプリケーション
共通基盤)の運用サポート及び機能改善の推進
② 業界全体で利用出来るEDI基盤の検討
(5) その他
10.労務委員会
(1) 自動車製造業の人事労務全般に関する調査・研究・情報収集・情報提供
① 労働諸条件全般にわたる調査研究・情報提供
② 国際化に対応した海外労働情報の収集・提供
③ 自動車産業安全衛生大会の開催及び全国産業安全衛生大会への参画
④ 労働災害防止及び労働安全衛生マネジメントシステムの推進、並びに
身体的健康及びメンタルヘルスに関する事業
⑤ 厚生労働に関する法制や労働政策に関する調査・研究
(2) 労働諸団体との連携強化による健全で安定的な労使関係の維持・向上
(3) 日本経済団体連合会や他団体との連携による社会保障制度改革への提言
(4) 厚生労働行政動向の的確な把握及び業界意見の積極的表明
(5) 「ものづくり産業」としての啓発・広報活動
(6) 人事労務、安全衛生問題に関する日本自動車車体工業会、日本自動車
部品工業会との連携維持・強化
(7) 将来にわたり自動車産業を支える人材の採用・育成、及び女性活躍推進
(8) その他
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11.知的財産委員会
(1) 知的財産権の啓発活動の推進
(2) 知的財産権侵害対策の推進
(3) 国内外の立法機関及び行政機関との連携・協力
(4) 日本の自動車産業の国際競争力維持向上に関する研究・検討
(5) 国内外の知的財産関係機関及び自動車関係団体との連携・協力
(6) その他
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§.車種別委員会
1.軽自動車特別委員会
(1) 軽自動車の理解促進に係る諸事項の推進
① 軽自動車に関する諸制度の動向についての研究・検討
② 軽自動車の使用実態に関する調査・研究
③ 軽自動車の燃費に関する研究
④ 軽自動車の流通上の諸課題に関する研究・検討
(2) その他
2.二輪車特別委員会
(1) 二輪車の利用環境改善に向けた調査・研究
(2) 二輪車の理解促進に向けた広報・啓発活動
(3) 二輪車の交通安全教育推進への協力・支援
(4) 二輪車知的財産権問題改善に向けた理解促進活動
(5) 二輪車の国内外の基準・認証制度の国際的な調和実現に向けた活動
(6) IMMA(国際二輪車工業会)、FAMI(アジア二輪車産業連盟)への
参画・協力、CAAM(中国汽車工業協会)、SIAM等の各国二輪車
工業会との交流・協力の推進
(7) その他
3.大型車特別委員会
(1) 大型車に係る諸対策の推進
① 車輪脱落事故防止及び大型トラック・バスのISO方式ホイール
取扱いに関する啓発活動
② 大型車に係る税制等に関する活動
③ 第13回大型車グローバルミーティング(於:ブラッセル)開催への対応
④バス事業の活性化に関する調査・研究
(2) 大型車の諸課題に対する関係団体との連携
(3) その他
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§.特別委員会
1.モーターショー特別委員会
(1) 第44回東京モーターショー2015の開催準備・運営
(2) 平成28年度休催年イベントの開催準備
(3) 2020年を見据えた東京モーターショーのあり方検討
(4) 自動車ガイドブック第62号の編集企画の検討及び発行
(5) その他
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