平成25年度 事 業 報 告 書 (法人:第19期) (施設:第18期) 自 至 平成25年4月1日 平成26年3月31日 社会福祉法人アコモード 特別養護老人ホームアコモード 特別養護老人ホームアクイール デイサービスセンターアコモード デイサービスセンターアクイール アンジェリカ保育園 キッズルームアクイール アコモード指定居宅介護支援事業所 アコモード相談支援事業所(まちかど相談室) アコモードヘルパーステーション アコモード指定訪問入浴介護事業所 配食サービス事業 ケアホームアザレア Ⅰ・Ⅱ 我孫子市老人福祉センターつつじ荘 我孫子市布佐・新木地区高齢者なんでも相談室(地域包括支援センター) 社会福祉法人アコモード 【沿革】 社会福祉法人アコモードは、平成7年6月12日に千葉県知事(沼田武)より法人認可 を受け、関係諸官庁から補助及び融資を受けつつ同年8月1日、特別養護老人ホーム(定 員50名)併設事業としてショートステイ(20名)、デイサービスセンター(B型)そ れに、在宅介護支援センターの設置をすべく施設建設着工の運びとなり、翌年の平成8年 5月21日完成となった。そして同年5月31日付千葉県知事より施設設置認可を受け、 6月1日開設となった。 平成12年4月1日からは措置制度から介護保険制度に移行され、上述の事業に加え訪 問介護、訪問入浴、居宅介護支援事業も新たに行われてきた。制度の変換によって長期入 所希望者の増加が顕著になったため、平成13年4月1日からはショートステイ(20 名)の内、4名を特別養護老人ホームに転換し、ショートステイ(16名)とし、それに より特別養護老人ホーム(54名)として運営してきた。平成14年度老人福祉施設整備 事業により50床の増床を行い、平成16年4月より特別養護老人ホーム入所定員104 名の県内でも有数の大規模施設に生まれ変わった。平成15年4月より開始した支援費制 度による居宅介護支援事業や構造改革特別区域法に基づく「健康福祉千葉方式」によるデ イサービスセンターにおける障害児・者へのサービス提供は県内をはじめ全国から注目さ れている。そして県内の特別養護老人ホームとしては初の試みとして支援費制度に基づく 短期入所事業を平成17年2月より開始した。市内はもとより近隣市町村から期待されま した。 平成17年10月から市内特別養護老人ホームでは初めて、入居者数名が日中、施設近 隣の民家で過ごす「逆デイサービス」を開始した。家庭的な環境で日中過ごすことが、入 居者の心身を活性化している。 平成18年4月には、障害者自立支援法の施行により、さらに障害者サービスに力を注 ぐことになり、手をつなぐ育成会などの協力により、ケアホームの開設準備を進めて参り ました。平成18年4月1日より、我孫子市老人福祉センターの運営を指定管理者制度に より受託し、初年度から環境整備の強化や利用者本位の運営を行い、利用者の満足度調査 や、我孫子市から高い評価を得ました。この年に障害者の就労支援(ジョブコーチ)の力 を借りて、知的障害者、聴覚障害者、視覚障害者の雇用を開始し、障害者の働く場所の提 供を開始した。 平成19年4月1日定員90名の認可保育園、アンジェリカを我孫子駅 北口に開設。少子化といわれる日本の中で、働く女性を応援していくこととなる。また、 将来の日本を動かし、未来に羽ばたく子供たちを多く輩出することになる。初年度は5名 の卒園児を小学校へと送り出した。 1 平成19年9月1日特別養護老人ホームアコモードに隣接してケアホームアザレアを開 設。知的障害者の住まいの場となり、日中活動の拠点となった。住み慣れた家庭(親元) から離れ、友人と共同生活する場所であり、環境の変化に早く順応してもらえるよう、家 族と協力し合いながら入居者の新生活が始まった。平成18年の介護保険制度改正で、指 定事業所は6年に一回指定の更新を行うこととなった。平成20年が該当の年であり、6 事業所の更新申請手続きを行い、引き続き全事業所の指定を更新することができた。 平成20年4月より、配食サービスの配送も受託し、利用者の状態把握や安否の確認を 在宅介護支援センターと連携しながらさらにきめ細かなサービス提供が可能となった。サ ービス改善プロジェクトチームを立ち上げ、法人理念の浸透・サービスのクオリティーを 確保することを目標に掲げた。平成20年10月障害者雇用の実績や、誰もが働きやすい 職場の創出が認められ、千葉県より「フレンドリーオフィス」の認定を受ける。年2回の 職員懇親会もこの年から開始された。法人の活動状況を公開するために、ホームページを 開設。 平成21年介護職員処遇改善交付金の申請を行い、直接介護職員の賃金改善や職場環境 の改善を行った。新型インフルエンザの流行が騒がれた1年であったが、幸い、高齢者へ の影響は少なく、児童や職員の感染者も少数にとどめることができた。デイサービスセン ターにおいては「くもん学習療法」の導入により、利用者の認知症予防効果を期待するこ とになる。特別養護老人ホームの入所順位決定事務を我孫子市から移管され、今までより も円滑な入所事務手続きを行うこととなる。また、増え続ける入所待機者の解消に向け、 本館3階会議室とテラスを改築して6ベッド増床工事を行った。年度末には、千葉県が子 育て中の社員が働きやすい、子ども連れのお客様に優しい会社を応援する「社員いきいき 元気な会社宣言」を行い、より働きやすい職場環境づくりを目指すこととなった。 平成22年4月特養長期入所ベッド3人室2部屋(苺・橙)開設し、長期入所ベッド1 10床となる。介護職員の医療行為が一部(たんの吸引・胃ろうの管理など)認められ、 介護職員への期待が高まっていることを確認する。介護職員の処遇改善交付金支給にはキ ャリアパス要件が満たされていることが条件となったが、アコモードにおいては、既に就 業規則や給与規則が整備されていることから、継続して支給されることができた。職員が もっと子育てにかかわることができるよう、職場全体を含めた働き方の見直しをおこなう 一般事業主行動計画を立てた。3月11日未曾有の東日本大震災(マグニチュード9. 0)我孫子市震度5強が発生。さらに福島原発事故という二重の災害に日本全国が復興を 目指す年となった。 2 平成23年震災の影響は大きく、損壊した特養ホームの渡り廊下・つつじ荘の復旧工事 を災害復旧国庫補助の活用により修繕した。ガソリンの供給が間に合わずガソリンスタン ドに長蛇の列ができる状況となった。ガソリンの調達に苦労する日々が続いたが、デイサ ービスやショートステイなどの送迎は支障なく行うことができた。災害対策として自然災 害マニュアルの策定や防災倉庫の整備を行った。つつじ荘では、被災者避難所として施設 を提供し、入浴施設や食事の提供を行った。原発事故後、東葛地域はホットスポットと呼 ばれる放射線量の高い地域とされ、保育園においては、子どもの安全のため放射線量測定 や園庭の土壌入れ替え・除染作業をおこなった。我孫子市より委託を受けて、地域包括支 援センター「布佐・新木地区高齢者なんでも相談室」を布佐駅前に開設した。地域におけ る介護予防事業の中心的な役割を担うことになった。千葉県より5月10日付け、広域型 特別養護老人ホームの整備費補助金の内示を受け、開設準備を行った。平成18年に指定 を受けた介護予防事業所の指定の更新(4事業所)を行った。 平成24年広域型特別養護老人ホーム建設が一般競争入札の結果、佐藤工業株式会社が 工事を請け負うことになった。我孫子市岡発戸字一本松の山林の伐採伐根から開始され、 平成25年8月開設に向け、工事を進めた。我孫子市地域密着拠点等の整備に関して整備 事業者として決定し、布佐地区に認知症高齢者グループホーム2ユニットを整備すること となったと同時に我孫子市障害者グループホーム等整備事業者にも決定し、同敷地内にケ アホーム20床を整備することとなった。介護ソフトを介護保険導入以来使用してきた日 立フレンドシリーズから福祉の森フューチャーへと移行し、介護記録は手書きからパソコ ン入力とし、データ保存をすることになった。 平成25年4月ケアホームアザレアの屋根に太陽光パネルを設置し、自然エネルギーの 活用により環境にやさしい施設づくりを行った。9月1日、市内で4か所目の広域型特別 養護老人ホームアクイール(ユニット型60床・多床室40床) ・デイサービスセンター アクイールを開設し、法人全体で216名の長期入居者の生活をお手伝いすることなる。 同時に、キッズルームアクイール(事業所内保育所)を開設し、仕事と子育てを両立でき る職場環境を整備した。10月1日アコモード相談支援事業所(我孫子市布佐地区障害者 まちかど相談室)を我孫子市より受託。特定相談支援事業所(計画相談支援・障害児相談 支援)指定を受ける。平成26年2月1日一般相談支援事業所(地域移行・地域定着)の 指定を受ける。10月28日、障害者ケアホーム(仮称)アヴァンセ・認知症対応型共同 生活介護(仮称)グループホームアンダンテの一般競争入札を行い、旭建設株式会社が落 札し、10月31日工事に着手した。特別養護老人ホームアコモード(介護老人福祉施 設・短期入所生活介護) ・デイサービスセンターアコモード・アコモードヘルパーステー ション・アコモード指定居宅介護支援事業所・アコモード指定訪問入浴介護事業所につい て、2度目の指定更新手続きを行い平成31年3月31日までの指定を更新した。赤い羽 根共同募金の配分金を受け、キャラバン1台を整備した。 3 1.法人概要 (1)法人設立年月日 平成7年6月12日(千葉県知事・沼田武) (2)所在地 千葉県我孫子市布佐1559番地2 (3)法人名称 社会福祉法人アコモード (4)代表者 理事長 豊島洋子(平成14年8月1日) (5)役員 理事(6名)監事(2名) *平成26年3月末現在 (6)評議員 13名(内、理事6名兼任)*平成26年3月末現在 2.借入金の償還状況 (1)借入先 独立行政法人 福祉医療機構 (2)借入年月日 ①平成7年8月11日 ②平成16年2月23日 ③平成20年5月15日 ○借入額 借入先 借入金額 返済期間 ①独立行政法人 福祉医療機構 120,000,000 円 平成 8 年から平成 27 年 ②独立行政法人 福祉医療機構 218,600,000 円 平成 17 年から平成 36 年 ③独立行政法人 福祉医療機構 83,200,000 円 平成 20 年から平成 40 年 ○返済額 (単位:円) 償還日 利息 元金 合計 ①平成 25 年 8 月 10 日 292,500 6,000,000 ①平成 26 年 2 月 10 日 195,000 ― 195,000 ②平成 25 年 8 月 10 日 841,610 ― 841,610 ②平成 26 年 2 月 10 日 841,610 10,930,000 11,771,610 ③平成 25 年 5 月 10 日 565,760 4,160,000 4,725,760 ③平成 25 年 11 月 10 日 530,400 ― 合 計 3,266,880 合 24,356,880 (千葉県我孫子市より) 千葉県 ② 530,400 21,090,000 ○償還補助金明細 ① 6,292,500 我孫子市 元 金 3,000,000 利 息 243,750 243,750 利 息 841,610 841,610 計 4,085,360 1,085,360 ※元金利息とも償還金額の 2 分の 1 4 ― 返済後借入金残高 ① ② ③ 元 金 12,000,000 利 息 390,000 元 金 109,300,000 利 息 8,416,100 元 金 62,400,000 利 息 7,956,000 合 計 200,462,100 3.施設整備 (1)特別養護老人ホームアクイール・デイサービスセンターアクイール・キッズルーム アクイール開設 (2)我孫子市布佐地区障害者まちかど相談室開設 (3)ケアホームアザレアの屋根に太陽光パネルを設置 (4)赤い羽根共同募金の配分金を受け、キャラバン1台を整備 4.施設運営 【アコモード】 (1)施設本体設置認可年月日 平成8年5月31日 (2)施設開設年月日 平成8年6月1日 (3)建物構造 鉄筋コンクリート造り3階建て1棟 (4)建物床面積 7,547.80㎡ (5)敷地面積 7,236.15㎡ 【アクイール】 (1)施設本体設置認可年月日 平成25年8月29日 (2)施設開設年月日 平成25年9月1日 (3)建物構造 鉄筋コンクリート造り2階建て1棟 (4)建物床面積 6,727.29㎡ (5)敷地面積 18,300.15㎡ 【アンジェリカ保育園】 (1)施設本体設置認可年月日 平成19年3月27日 (2)施設開設年月日 平成19年4月1日 (3)建物構造 鉄筋コンクリート造り2階建て1棟 (4)建物床面積 589.41㎡ (5)敷地面積 937.12㎡ 5 【アザレアⅠ・Ⅱ】 (1)施設本体設置認可年月日 平成19年8月28日 (2)施設開設年月日 平成19年9月1日 (3)建物構造 木造1階建て2棟 (4)建物床面積 286.18㎡×2棟 (5)敷地面積 999㎡ 5.職員状況(平成26年3月31日現在 延総員:227名) (1)特別養護老人ホームアコモード(ショートステイを含む) 管理者 海老原 勤(平成16年3月1日就任) 常勤職員0:39名(男性:12名 女性:27名) 非常勤職員:37名(男性:11名 女性:26名) (2)特別養護老人ホームアクイール(ショートステイを含む) 管理者 渡邉 豊(平成25年9月1日就任) 常勤職員0:15名(男性:07名 女性:08名) 非常勤職員:20名(男性:05名 女性:15名) (3)ユニット型特別養護老人ホームアクイール 管理者 渡邉 豊(平成25年9月1日就任) 常勤職員0:16名(男性:07名 女性:09名) 非常勤職員:17名(男性:03名 女性:14名) (4)デイサービスセンターアコモード 管理者 海老原 勤(平成16年3月1日就任) 常勤職員0: 3名(男性:02名 女性:01名) 非常勤職員: 8名(男性:01名 女性:07名) (5)デイサービスセンターアクイール 管理者 渡邉 豊(平成25年9月1日就任) 常勤職員0:03名(男性:01名 女性:02名) 非常勤職員:03名(男性:00名 女性:03名) (6)アンジェリカ保育園 園長 宮本 賢治(平成21年4月1日就任) 常勤職員 :13名(男性: 3名 女性:10名) 非常勤職員: 4名(男性: 0名 女性: 4名) (7)キッズルームアクイール 管理者 渡邉 豊(平成25年9月1日就任) 非常勤職員:07名(男性:00名 女性:07名) 6 (8)アコモード指定居宅介護支援事業所 管理者 井上 恵美子(平成25年9月1日就任) 常勤職員0:03名(男性:01名 女性:02名) 非常勤職員:04名(男性:00名 女性:04名) (9)アコモード相談支援事業所 管理者 海老原 勤(平成25年10月1日就任) 常勤職員0:01名(男性:00名 女性:01名) 非常勤職員:00名(男性:00名 女性:00名) (10)アコモードヘルパーステーション 管理者 海老原 勤(平成25年09月1日就任) 常勤職員0:02名(男性:00名 女性:02名) 非常勤職員:18名(男性:02名 女性:16名) (11)アコモード指定訪問入浴介護事業所 管理者 海老原 勤(平成25年9月1日就任) 常勤職員: 0 1名(男性:01名 女性:00名) 非常勤職員: 0名(男性:00名 女性:00名) (12)配食サービス事業 非常勤職員: 4名(男性:03名 女性:01名) (13)ケアホームアザレア Ⅰ・Ⅱ 管理者 海老原 勤(平成19年9月1日就任) 職員配置:アコモードヘルパーステーションに委託 (14)我孫子市老人福祉センターつつじ荘 管理者 金平 君子(平成24年4月1日就任) 常勤職員0:01名(男性:00名 女性:01名) 非常勤職員:05名(男性:04名 女性:01名) (15)我孫子市布佐・新木地区地域包括支援センター 管理者 岡安 一将(平成23年4月18日就任) 常勤職員0:03名(男性:01名 女性:02名) ※ 一般事業主行動計画第1期の目標を達成し、第2期目の計画に入った。 ※ 健康診断を定期的に実施し、介護職に対しては一般健康診断のほか腰椎検査を併せて 実施し、更に夜間勤務を行う職員には半年毎に健康診断を行い、健康管理を図った。 インフルエンザの予防接種を全職員に接種することにより、感染症の蔓延を防止し た。 ※ 各職種に係わる研修会に参加させ、専門的な知識並びに資質の向上を図った。 7 ○職員の資格取得及び保有の状況(常勤・非常勤職員) 正看護師 4 名 准看護師 管理栄養士 3 名 社会福祉士 11 名 介護支援専門員 28 名 5名 介護福祉士 65 名 社会福祉主事 23 名 精神保健福祉士 1名 ヘルパー1 級 ヘルパー2 級 76 名 衛生管理者 3名 防火管理者 2 名 保育士 運行管理者 3名 11 名 23 名 6.事業状況 (1)特別養護老人ホームアコモード 入所者の状況 平成26年3月31日現在 男性: 22名 女性: 88名 計:110名 最年少:59歳男性 最高齢:104歳女性 平均年齢 88.3歳 要介護 1 3名 要介護 2 要介護 3 6名 要介護 4 24 名 要介護 5 42 名 35 名 平均介護度 3.90 退所者:22名(うちターミナルケア2名) 新規入所者:22名 入所待機者も300名を超え、待機者上位の方は重度の方が多く、要介護度の高い方 が新規入所となる。ご利用者に対しての精神的・身体的援助が適切に提供できたため、 認定更新時に要介護度が改善されたケースもあった。また、胃瘻の方が経口摂取へ移行 されるなど、適切な施設介護を提供することができた。 年間の入退所状況は22名、月平均にすると1.8名が入れ替わっている。この数字 を見ると依然として医療依存度が高くなっていることがわかる。同時にベッドの男女 比は女性が圧倒的に多く8:2の状況であるため、男性の待機者が多くなっている現状 が続いている。年齢構成も平均で88歳と高齢の入所者が多い状況となっている。 入所者の高齢化、要介護度の重度化から、医療依存度が高くなってきたことにより、 緊急時の迅速な対応と知識が以前にも増して要求されるようになったため、緊急時の 研修やスタットコールを活用し、迅速な対応がとれる体制を整えている。夜間対応スタ ッフも、夜勤者、宿直者、看護師、相談員連携のもと速やかな対応、速やかな処置が提 供された。また、夜間対応スタッフを輪番制にし、よりスムーズな対応が取れる体制を 整えた。 感染症に関しては、感染症対策委員の活動や、個々のスタッフの感染症に対する意識 の高まりから、感染症予防が強化され、今年度は感染症の発症はなかった。 本年度より、特養に導入したくもん学習療法を活用したことで、専門職としてのコミ ュニケーション能力の向上に繋がった。 8 施設活性化を図る為、各委員会の役割を明確にした上で、年度初めに各委員会の目標 を設定し、年度末に目標の達成状況と活動内容の発表を行った。これにより、委員会の 活動が活発となり、施設サービスの向上に効果的であった。 介護福祉士資格取得の支援をするため介護福祉士国家試験対策講座を開き、8名が 受験し5名が合格することができた。 ○ショートステイ ・介護保険法年間延利用者数: 6,395名 月平均:532名 日平均:17.7名 ・障害者総合支援法年間延利用者数:815名 月平均: 67名 日平均: 2.2名 くもん学習療法を長期入所者と同様にショートステイ利用者にもサービスを提供し た。1泊2日より利用していただきながら、家族の介護負担の軽減、ご本人の安全な場 所の確保など、様々なニーズに対応した受け入れを行った。また、複雑な家族背景や、 ご本人の認知症の進行状況などから、在宅での生活が著しく困難になった利用者を一 時的ではあるが、長期的に受け入れる支援も行っている。 障害者総合支援法のショートステイは、定期的にレスパイト利用される方が主であ ったが、複雑な家族背景などにより在宅での生活が困難な状態の利用者の長期での受 け入れを行っている。また、児童相談所からの依頼や、子供相談課などの相談にも応じ、 サービスの利用へと繋がった。高齢者介護とは異なり、介護者である親の高齢化により、 在宅介護が困難になってきている方が、平日は通所施設に通いながら、総合支援法の居 室に宿泊し週末は帰宅するという定型利用も継続されている。低月齢児の利用依頼も 増加し、保護者のニーズに合わせた相談も受け付けた。 (2)特別養護老人ホームアクイール 入所者の状況 平成26年3月31日現在 (ユニット型個室) 男性:10名 女性:50名 最年少:60歳女性 要介護 1 3名 計:60名 最高齢:108歳女性 要介護 2 要介護 3 9名 12 名 平均年齢:88歳 要介護 4 22 名 要介護 5 14 名 平均介護度 3.6 退所者:10名 新規入所者:10名 9 (多床室) 男性:8名 女性:32名 最年少:51歳男性 要介護 1 0名 計:40名 最高齢:98歳女性 要介護 2 要介護 3 7名 平均年齢:87.5歳 要介護 4 5名 要介護 5 19 名 9名 平均介護度 3.7 退所者:4名 新規入所者:4名 9月1日より開設となる。開設前から申し込みのあった入所待機者は250名を超 えている。待機者上位は重度化がすすんでおり、寝たきり、胃瘻の方も多く、医療依存 度が高くなっている。開設時に入所を予定していた方が、身体状態悪化等で入所を見送 ったこと等もあり、受け入れが遅れ、10月中旬に満床となった。11月に結核発症者 があり、松戸保健所の指導のもと検査を実施している。面会が多いこともあり、ご家族 とのコミュニケーションを積極的に行い、楽器演奏やマジックショー等の披露を入所 者向けに行うこともあった。市のボランティアポイント制度にも登録し、ご利用者だけ でなく地域の高齢者の生活の充実を図っている。 ○ショートステイ ・介護保険法年間延利用者数:1,485名 月平均:212名 日平均: 7.0名 9月開設当初は受け入れが進まずベッド稼働率が2割を切ったが、10月からは長 期入所待機者に入所までの期間に利用できるベッドを確保し稼働率も安定してきてい る。しかし、入院ベッド等の空床利用は不十分であった。冬期間限定で住環境が整って いない要介護者を受け入れた。在宅においての虐待で市が介入した事例も2件あり、夜 間緊急でユニット居室の空床を利用して受け入れを行った。 (3)デイサービスセンターアコモード ・介護保険高齢者 通所介護事業 平成24年度延利用者人数:10,461名 月平均:871名 日平均:29.0名 平成25年度延利用者人数:10,209名 月平均:850名 日平均:28.4名 ・地域支援事業 日中一時支援事業 平成24年度延利用者人数: 2,628名 月平均:219名 日平均: 7.0名 平成25年度延利用者人数: 2,676名 月平均:223名 日平均: 7.4名 10 平成25年度は、ご利用者のニーズに合わせた時間短縮や夕食持ち帰りサービスな どを導入し、高齢者の生活のリズムを崩さず負担を感じないようにするとともに、顧客 満足の向上に向けたサービス実施を念頭に通所介護事業を運営した。9月にアクイー ルが開設し、行事など協力し合いながら業務に取り組んだ。 個別余暇では定期的に「ちぎり絵、つるし飾り、書道」をレクリエーションに取り入 れ、作品を作る楽しみ、完成させた時の達成感、作品を他者に見てもらう喜びを感じら れるように、市内の公民館などに展示させていただいた。8月から雑巾作りを行い、1 0月に普段交流のない市内幼稚園との交流会を持ち、作成した雑巾を配る事で地域に 貢献できる喜びを実感していただいた。 行事には季節を感じて頂けるような工夫を取り入れ、納涼祭や敬老会、お花見にはご 家族が参加することで、活動内容についての理解を深める機会を設ける事ができた。ア クティビティの充実を図る為、口腔体操や言葉の体操、また専門職からの健康増進の情 報発信を行うことにより、活動的な生活を支援した。 2ヶ月に一度開催される、事業者連絡会・通所部門分科会に参加し、情報交換や施設 見学をさせて頂けるような関わりができた。また、毎日ケース会議を行うことにより、 利用者の状態を常に観察するようになり、日々のサービスに反映することができた。 日中一時支援は、ご家族のレスパイト事業として運営した。当事業所に安心してご家 族を預けられる環境を整え、食事、入浴の提供、余暇活動としてのカラオケを毎日提供 いたしました。 (4)デイサービスセンターアクイール ・介護保険法年間延利用者数:1,563名 月平均:223名 日平均:9名 事業開設時より週6日の営業を行い、月を重ねるごとに利用者数は増大した。しかし ADLの低下などにより、入院や短期入所へ移行されるケースが相次いだため、年度末 には稼働率が低下した。ケアマネージャーとの連携や送迎時間の見直しを行ったこと で、急な新規利用やスポット利用にも柔軟に対応することが可能となり、利用希望には 全て応えることができた。ご家族のニーズやご利用者の有する能力に応じた短時間で のサービス提供を行うことで、ご利用者の負担軽減に繋がった。また、夕食持ち帰りサ ービスは独居高齢者からのニーズが大きく、高評価を得られた。 余暇活動の充実と本人の意思決定の尊重を目的とするために、選択レクを取り入れ た。ニーズに合 わせたレクリエーションを心がけたことで、ご利用者が意欲的に取り 組んでいる姿勢を感じる事ができた。市の公民館主催の文化祭等に出展するための作 品の制作に意欲的に取り組んだほか、見学に行った際、他事業所から出展されている作 品を見学することで、次年度への創作意欲に繋げることができた。 一月からボランティアを受け入れ、地域に貢献できるよう積極的に関わりを持った。 11 ご利用者とのコミュニケーションや見守りで大きな力を発揮して頂いた。また社会福 祉協議会主催のボランティア担当者会議に出席し意見交換を行うことで交流を深めた。 二カ月に一度開催される事業者連絡会・通所部門分科会に参加し、他事業所との意見 交換や情報 収集により得た知識を、日々行うケース会議の場で他職員に伝達し、共通 理解を深めるとともにサービスに反映することが出来た。 (5)アンジェリカ保育園 入園児の総数に大きな変化はない。一時預かり事業の利用者数が減少している。我孫 子市全体でも一時預かりの利用者は減少している。 1.園児数(平成26年3月1日現在) 0 才ゆめ 1 才にじ 2 才はな 3 才つき 4 才ほし 5 才そら 定員 6名 12 名 12 名 20 名 20 名 20 名 90 名 在籍数 6名 12 名 12 名 19 名 17 名 21 名 87 名 クラス 計 2.一時保育利用者延べ人数 772名(64名/月) 昨年比34名減。昨年に続き、減少。市内事業所ではもっ とも延べ利用者数は多い。 3.延長保育事業実績(18:30時点での園児数) 1日平均14名 昨年とほぼ同様 4.職員(平成26年3月1日現在) 園長 常勤保育士 1名 非常勤保育士 12 名 管理栄養士 3名 1名 計 17 名 平成25年3月末 常勤2名退職、平成25年4月1日 常勤2名入職 平成26年3月末 常勤1名退職、平成26年4月1日 常勤1名入職 5.行事 月間予定表に変更なし。 アコモード つつじ荘 アクイールの高齢者と異世代交流を実施した。 6.放射線対応 ・敷地内・保育室内の空間放射線量測定(2回/月→平成26年度からは1回/月) ・給食食材の放射線量測定(2回/月→平成26年度も継続) ・給食食材の産地掲示(毎日→平成26年度も継続) ・1週間分の給食全量放射線量測定(1回/月→平成26年度も継続) 12 7.幼・保・小 連携 我孫子市教育委員会と連携し、小学校進学時の子どもの負担を軽減するために年長 児が根戸小学校、第四小学校との交流を実施する事業を行なった。 (6)キッズルームアクイール ・延利用者数:1167名(9月~3月) 利用職員数: 月齢内訳 20名 一日平均利用者数:8.3名 保育士:7名 0 才児 1 才児 2 才児 3 才児 4 才児 5 才児 4名 4名 9名 4名 4名 3名 児童数 計 28 名 今年度から法人に初めて事業所内保育所を設置した。子育てと仕事の両立を目的 として開設し、少子高齢社会の中で、今後は、多くの法人が事業所内保育所を設置 することになると予想される。 高齢者福祉業界において職員の確保については、大きな課題であるが、事業所内 保育所を設置したことにより、待機児童ゼロの我孫子市民のほか、柏市、流山市、 船橋市、竜ケ崎市からも「子供を預けながら仕事ができる」と職員応募があった。 母親が安心して働けるよう保育士一丸となって、保育を行った。 (7)アコモード指定居宅介護支援事業所 年間 月平均 備考 271 22 他市認定調査 25 2 特養認定調査 36 3 1678 139 211 17 新規支援 52 4 相談・紹介 18 1 我孫子市認定調査 ケアプラン延件数 予防ケアプラン延件数 *小数点切り捨て 常勤3名、非常勤4名で我孫子市の高齢者を中心にケアマネジメントを行ってお り、要介護認定を受けた方だけでなく、要支援認定を受けた方は各地区包括支援セン ターの委託を受けてケアマネジメントした。支援件数は介護・予防プランともに、昨 年よりも増えている。我孫子市の認定調査は布佐・新木地区に加え湖北・湖北台地区 も行った。昨年に比べると委託件数は減少している。また他市町村からの委託調査も 行った。 13 (8)アコモード相談支援事業所(まちかど相談室)【10月開設】 我孫子市委託相談件数 10 月 11 月 29 12 月 72 1月 79 2月 153 3月 115 112 サービス等利用計画作成数:36件 区分認定調査: 6件 平成25年10月に開設し、委託相談件数は我孫子市からの目安である月間相談件 数110件を超える相談を受けるようになった。内訳は精神障害者からの電話相談が 最も多く、夜間に及ぶものもあった。委託相談で退院後の支援として毎週1回程度の訪 問実施も継続して行っている。現在も退院に向けた調整を市役所の担当ケースワーカ ーと共に行っているケースもある。 計画相談件数は開設からの6ヶ月で事業所開始から1年の計画作成予定数(20ケ ース)を超える結果となった。平成27年3月(平成26年度内)までに全ての障害福 祉サービス利用者へのプラン作成が義務付けされたことで、来年度も引き続きプラン 作成の依頼、特に精神障害分野の計画相談の増加が見込まれる。市役所の見込みでは当 事業所のプラン担当を60ケースほどと考えており、そのうち半数に関しては半年で 達成している。 区分認定調査は件数が伸びないが、市の割り振りの結果であるため、事業所としては引 き続き堅実な調査を続けることで今後の件数の増加を図りたい。 今年度は事業所の開始に加え、地域以降支援、地域定着支援事業所の指定も受けた。 今後は退院支援の依頼が増えることが期待出来る。 (9)アコモードヘルパーステーション ・介護保険法延利用者数: 3,605名 月平均:300名 日平均:9.8名 ・障害者総合支援法延利用者:1,786名 月平均:148名 日平均:4.9名 ・ガイドヘルプ延利用者数: 6名 月平均: 77名 日平均:2.5名 (内訳) 介護保険 障害者総合支援法 介護予防 1,104 名 ガイドヘルプ 926 名 身体介護 1,143 名 居宅介護 860 名 身体生活 384 名 生活援助 626 名 乗降介助 348 名 14 介護保険は昨年度に比べ、身体介護の提供が減少したが、身体生活の提供は増加した。 これは単に、身体的なサービスの提供が増えたのではなく、ヘルパーと一緒に家事を行 えるご利用者の増加したことが挙げられる。共に行うことがご利用者の自立した生活 の支援になるよう、常に声かけを行った。 乗降介助では、安全運転を心がけ、安心して定期的な受診が出来るようにした。 また、月一度の会議や研修では、ご利用者の状況やサービス内容等、統一したサービ スが出来るよう、情報の提供をした。 障害者総合支援では、ご利用者の増加もあり、ガイドヘルプの利用が多くなってきた。 外出の際は、車両の運転に留意し、安全に楽しく外出が出来るよう、支援した。 「QOL向上の支援」を忘れずに、安心、安全、笑顔のサービスを提供していきます。 (10)アコモード指定訪問入浴介護事業所 介護保険年間延利用者数:240名 月平均:20名 日平均:2.5名 (内訳) 要介護 1 要介護 2 0名 0名 要介護 3 52 名 要介護 4 51 名 要介護 5 137 名 合計 240 名 職員の異動により、新体制3名で業務にあたった。ご利用者及びご家族に利用意向調 査を実施した際、ご利用者のプライバシーの尊厳等の観点より職員の固定の要望が多 くあったので、職員異動についてのご理解を求め了解していただいた。 ご家族の介護負担軽減のためにご利用者がショートステイを利用するケースや、体 調不良のためキャンセルになるケースが増えたため延利用者数は減少傾向となった。 利用者満足度の向上だけでなく、職員が研修に参加する機会を増やし、スキルアップを 図る事ができた。 (11)配食サービス事業 4月 (単位:食) 5月 581 10 月 517 6月 578 11 月 468 7月 567 12 月 437 8月 515 1月 9月 449 2月 391 495 3月 408 400 新規利用者9名 施設長、地域包括支援センター、担当ケアマネージャー、配送員、調理員と連携を 取り栄養状態や食の自立についての情報を共有する体制をとっている。新規利用依頼 があった際は、地域包括支援センター職員、管理栄養士が自宅に面接に行き疾病の有 無、日々の食事摂取状況、家族構成、緊急時の対応などを把握している。他のサービ ス利用状況などの情報を共有し改善すべき点がある場合は可能な調整をしている。地 域包括支援センター職員、管理栄養士、配送員で担当者会議を年4回開催した。 15 お弁当箱の未回収、不在による未配達、喫食不良者の件数を大幅に減少することが できた。配送員の声掛けや、折り紙ボランティアが作成するカレンダー配布を喜んで いるご利用者も多く、季節の移り変わりを感じる事ができる食事以外の楽しみも提供 できている。 デイサービス夕食持ち帰りサービスと併用することで、ライフスタイルに合わせた 個別ケア、食の確保の支援ができるようになった。12月31日には、希望者におせ ち料理を配送し好評だった。 (12)ケアホームアザレア Ⅰ・Ⅱ 区分 1 区分 2 区分 3 区分 4 区分 5 区分 6 全体 0名 0名 8名 1名 4名 7名 20 名 アザレアⅠ(女性) 0名 0名 4名 1名 0名 5名 10 名 アザレアⅡ(男性) 0名 0名 4名 0名 4名 2名 10 名 平均程度区分:Ⅰ(女性)3.5 合計 Ⅱ(男性)は3.8 平成25年度は前年度に引き続き、利用者の入れ替わりもなく、安定して過ごす事が できた。しかし、障害程度区分5、区分6の利用者が全体の半数を超え、重度化の傾向 にある。ご利用者とともに保護者も高齢化してきており、ご家族による週末の介護が難 しくなった事から、週末に帰宅出来ない利用者やお泊りの希望も増えてきているため、 ご利用者が安心して週末を過ごせるよう対応している。支援の充実を図る為に、月1回 の会議の開催、日中活動の場の見学をする、スーパーバイザーによる研修を行った。 来年度は、管理栄養士や理学療法士とより強く連携し、食事や体調の管理を図ってい く。 (13)我孫子市老人福祉センターつつじ荘 運営日数:276日 年間延利用者数 :38,272名 月平均:3,189名 日平均:139名 (男性延利用者数:23,054名 女性延利用者数:15,218名) 年間延利用団体数:70団体 健康相談 年間12回開催 延利用者数:165名 マッサージ延利用者数:150名 新規利用者:195名(内、取手市民3名) 地域における身近な施設として、高齢者の健康増進、教養の向上及びレクリエーショ ンの為に、総合的なサービスを公平に提供できるよう施設を運営した。当法人のデイサ ービスご利用者や保育園児、他施設ご利用者の来館によって異世代交流・地域交流を深 めていただくことができた。 16 昨年度行ったアンケートで、布佐方面からつつじ荘に行きたくても交通手段がない ため行けないという貴重なご意見をいただいた。ご希望にお応えできるよう、天王台 駅方面への運行が重なっていた西部福祉センター様のご協力のもと、つつじ荘の送迎 バスのルートを布佐コースに変更した。2月の大雪時には路面凍結・大量の積雪のた め、送迎バスは1日のみ運休としたが、つつじ荘自体は職員とシルバー人材センター が協力体制を取ったため開館することができた。しかし利用者数は通常時の2割程度 となったことと、8~9月の猛暑時には外出を控える方がいたこと等で、昨年度(延 38,752名)に比べ若干のご利用者数の減少となった。グラウンドゴルフ利用を 予約制に変更しタートリンピックにおいてPRを行ったため、新規ご利用者を獲得す ることができた。 要支援者・要介護者について担当介護支援専門員や地域包括支援センター及びご家 族と連携を取り、報告・相談する機会を持つことで介護保険ご利用に繋がったご利用者 もいた。 施設の老朽化が激しく、職員が細かい修繕を行っていたが、今年度末と来年度に中廊 下の床板改修と畳の交換を行うことで、ご利用者の安全の確保につなげることができ た。 17 (14)我孫子市布佐・新木地区高齢者なんでも相談室(地域包括支援センター) 1.平成23年4月18日に我孫子市第一号となる委託型高齢者なんでも相談室とし て開設し、地域高齢者が身近に相談できる窓口として活動してきた。3年目とな るが、昨年以上に職員のレベルアップを図るため外部研修で自己研磨に努め、地 域の高齢者を包括的に支援すべく、ネットワークの構築に向け取り組んだ。 2.事業の実績について 【包括的支援事業】 ①総合相談支援業務 地域の高齢者が、住みなれた地域で安心してその人らしい生活を継続していくこ とができるようにするため、どのような支援が必要かを把握し、地域における適切 なサービス、関係機関及び制度の利用につなげる等の支援を行った。 ○総合相談支援業務(電話・来所・訪問の年間合計件数) 内 容 件数 介護保険申請相談 94 介護保険苦情相談 2 介護保険制度や介護サービスに関する相談 449 日常の困りごと相談 445 市高齢者在宅サービスに関する相談 302 住宅改修相談 141 福祉用具相談 64 所得家庭生活相談 34 健康・医療に関する相談 152 合 計 1683 ②権利擁護事業 複雑困難な問題を抱えた高齢者が、地域において尊厳ある生活をすることができ るよう、高齢者なんでも相談室の専門職が相互に連携を行い、全体で対応を検討 し、関係機関とチームを組み必要な支援を行った。 ・成年後見制度の活用促進 ア)成年後見制度普及の広報等 イ)利用に関する判断、利用が必要な場合の申し立て支援 ウ)診断書の作成や鑑定に関する地域の医療機関との連携 エ)成年後見人等となるべき者を推薦できる団体等との連携 オ)市長申立てによる成年後見制度利用が必要と思われる場合の市との連携 18 ・老人福祉施設等への措置の支援 ア)老人福祉法上の措置が必要と思われる場合の市との連携 イ)措置後の高齢者の状況把握及び成年後見制度の利用等を含めた必要なサービ ス等の利用支援 ・高齢者虐待への対応 ア)相談、指導及び助言 イ)通報の受理及び市への報告 ウ)届出の受理及び市への報告 エ)通報又は届出があった当該高齢者の安全の確認その他通報又は届出に係る事 実の確認のための措置 オ)高齢者虐待対応協力者とその対応についての協議、養護者の負担の軽減の養 護者に対する相談、指導及び助言その他必要な措置 ・困難事例への対応 高齢者やその家族に重層的に課題が存在している時や、高齢者自身が支援を 拒否している場合等の困難事例を把握した場合は、専門職が相互に連携し、 対応に努めた。 ・消費者被害の防止 ア)訪問による相談や情報収集 イ)消費生活センターとの連携 昨年度同様に、我孫子市消費生活センターによる消費生活相談を我孫子市布 佐・新木地区高齢者なんでも相談室内にて開催。(2か月に1度の開催) ウ)その他消費者被害の防止のために必要な支援 ○権利擁護事業(電話・来所・訪問の年間合計件数) 内 容 件数 虐待 27 成年後見制度・金銭管理 35 消費者被害 4 合 計 66 19 ③包括的・継続的ケアマネジメント支援業務 地域の介護支援専門員が居宅(介護予防)ケアマネジメント業務の円滑な実施 を支援するため、介護支援専門員に対する後方支援を行った。 ・包括的・継続的ケアマネジメントの体制構築に向けた取り組み ア)関係機関との連携体制構築への取り組み イ)民生委員との地域ケア会議の開催 ウ)サービス担当者会議開催支援 エ)入院・退院、入所・退所時の連携 ・介護支援専門員に対する個別支援 ア)相談窓口の設置 イ)支援困難事例を抱える介護支援専門員への対応 ウ)個別事例に対するサービス担当者会議開催支援 エ)ケアプラン作成指導等を通じた介護支援専門員へのケアマネジメントの指導 オ)介護支援専門員に対する情報支援 カ)その他ケアマネジメントの質の向上に対する必要な支援 ・地域高齢者安心ネットワークの構築 支援を必要とする高齢者を早期に発見し、適切な支援、継続的な見守りを行 い、高齢者に関する問題発生をできるだけ未然に防ぐ事ができるよう、地域住民 等と協力し、高齢者見守りネットワークの構築を推進してきた。 「新木野高齢者見守りネットワーク」については、新木団地自治会、あらき野 自治会に理解を求める活動を新木野高齢者見守りネットワーク運営委員とともに 行い、平成24年9月23日、見守りを希望している高齢者(要支援者)を見守 りしてもよいと希望した方(見守り協力員)が見守りを行うという形で、見守り 組織を形成するまで活動を共にしてきている。平成25年度は見守り協力員の意 見交換や意識向上のため連絡会を年2回開催している。 ○包括的・継続的ケアマネジメント(電話・来所・訪問の年間合計件数) 内 容 件数 地域での見守り体制づくりに関する相談 安否確認・状況確認 438 ケアマネへの個別支援回数 74 関係機関との連携回数 340 地域ケア会議(民生委員との連携会議) 担当者会議開催支援 合 92 6 15 計 965 20 ④介護予防ケアマネジメント業務 ・二次予防事業の対象者が要介護状態等になることを予防するため、その心身の 状況に応じて対象者自らの選択に基づき、介護予防事業その他の適切な事業が包 括的かつ効率的に実施されるよう必要な援助を行った。 ・指定介護予防支援事業 要支援1・2の認定者のうちサービスの利用を希望する高齢者に対し、効果的か つ適正にサービスを提供できるよう、生活機能の状況や課題に即した介護予防ケ アプランを作成した。そのため、毎月のサービスの実施状況及び利用者の状況を 把握し、概ね3ヶ月に1回の居宅ヘの訪問面接を行うとともに、介護予防サービ ス計画で定めた期間の終了時には評価を実施し、要介護状態への予防及び自立支 援を図った。地域包括支援センターにおいて担当できない場合は、居宅介護支援 事業所に介護予防支援業務を一部委託した。 ○介護予防給付件数等(電話・来所・訪問の年間合計件数) 内 容 件数 予防介護サービス計画利用者 615 ケアマネ依頼(要支援1、2) 53 二次予防事業対象者 91 介護予防に関する相談 合 7 計 766 3.地域支援事業の任意事業の一部 ①配食サービス事業調査・申請代行業務 ②徘徊探知システム事業調査・申請代行業務 ※ 配食・徘徊探知機申請件数については、《2①総合相談支援事業》の市高齢 者在宅サービスに関する相談に実績を含める。 ③家族介護支援事業 要介護被保険者の状態の維持・改善を目的とした、適切な介護知識・技術や、 外部サービスの適切な利用方法の習得等を内容とした教室を年3回行った。 [1]10月16日(29名参加) [2]11月14日(23名参加) ・講演名: 終活のススメ(遺言・エンディングノートについての講演) 会場 : 《Ⅰ》湖北地区公民館第一学習室 《Ⅱ》ふさの風多目的ホール 講師 : 高本 博雄 氏 [3]平成26年1月30日 ・講演名: バランスウォーキング教室 会場 : ふさの風多目的ホール 講師 : 駒崎 優 氏(NPO法人ウォーキング研究所代表) 21 4.我孫子市高齢者在宅生活支援事業規則に定める各事業の調査・申請代行業務及び お元気コール事業 ①我孫子市高齢者在宅生活支援事業規則に定める各事業の調査・申請代行業務 《2①総合相談支援事業》の市高齢者在宅サービスに関する相談に実績を含める。 ②お元気コール事業 ・利用決定者に定期的に電話をすることで安否の確認及び生活不安の解消を図る。 ・電話に出ない等、安否が確認できないときは、緊急連絡先への連絡、実態把握訪 問等により安否確認を行う。それでも安否が確認できない場合、警察、消防に連 絡し、室内の状況確認を実施する等、対応をとる。 ○市高齢者在宅サービス相談(年間件数) 内 容 件数 お元気コール回数 896 5.その他業務 ・担当地区内の小規模多機能居宅介護事業所とグループホーム5ヵ所にて2か月に1 回行われる運営推進会議に出席。地域介護事業所の実情の把握と地域での課題につ いて検討。 ・2か月に1回、委託型なんでも相談室職員において会議を開催し、各相談室での問 題を共有化するとともに事例検討等を行い、レベルアップを図った。 ・年3回、委託型なんでも相談室職員において職種ごとに(社会福祉士、医療職)会 議を開催し、問題を共有化しレベルアップを図った。 ・5月16日委託型なんでも相談室主催にて介護予防プラン作成研修開催。 ・8月8日湖北近隣センター、2月22日ふさの風多目的ホールにて認知症サポータ ー養成講座を開催。 6.まとめ 開設時より年度ごとに相談件数が増加しており、地域高齢者になんでも相談室が認 知されている実感がある。年々、生活に問題を抱えている高齢者が増加してきている と感じている。そのような高齢者が大きな問題を抱える前に対応し、住み慣れた地域 でできる限り暮らしていただけるよう、関係機関との連携を強化し、地域(包括)ケ ア会議の開催や、地域包括ケアシステムの一端を担えるよう活動していく。 【総評】 高齢化が加速する中、我孫子市内に2か所目の広域型特別養護老人ホームを開設し、 大きなトラブルもなく、安全にスタートすることができた。 障害者部門では、相談支援窓口の委託を受けるなど、行政・市民からの信頼を得た一 年であった。 22
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