KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2016 SPRING 13 組の

プレスリリース
2015.11.09
KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2016 SPRING
13 組のアーティストによる 11 の公式プログラム全容発表
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TEL: 075-213-5839(平日 11:00–19:00)
E-mail: [email protected](担当:多胡、西谷)
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その他のお問合せ | KYOTO EXPERIMENT 事務局
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Press Release
目次
開催趣旨、開催概要 ………………………………………………………… p.3
ごあいさつ …………………………………………………………………… p.4
ディレクターズノート ..…………………………………………………… p.5–6
フェスティバルロゴ ..……………………………………………………… p.6
みどころ ..………………………………………………………..…………… p.7
公式プログラム
ダヴィデ・ヴォンパク ………………………………………………… p.8
地点 …..………………………………………………………………… p.9
チョイ・カファイ ……………………………………………………… p.10
松本雄吉 × 林慎一郎 …………………………………………………… p.11
大駱駝艦 ………………………………………………………………… p.12
チェルフィッチュ ……………………………………………………… p.13
トリシャ・ブラウン・ダンスカンパニー …………………………… p.14
マヌエラ・インファンテ / テアトロ・デ・チレ …………………… p.15
足立智美 × contact Gonzo .…………………………………………… p.16
ボリス・シャルマッツ / ミュゼ・ドゥ・ラ・ダンス ……………… p.17
researchlight ….………………………………………………………… p.18
チケット情報 ………………………………………………………………… p.19
ショーケース「Forecast」、関連イベント …….…………………………… p.20–21
関連プログラム、提携プログラム、フェスティバル・ミーティングポイント ... p.22
フリンジ企画「オープンエントリー作品」 .……………………………… p.23
公演スケジュール …………………………………………………………… p.24
会場マップ …………………………………………………………………… p.25
開催クレジット ………………………………….……………….………….. p.26
※プレスリリースは、公式ウェブサイトよりダウンロード出来ます。(www.kyoto-ex.jp)
※広報用画像は、公式ウェブサイト内プレスページにてパスワードを入力いただくと
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KYOTO EXPERIMENT 事務局(広報担当:多胡、西谷)
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Press Release
開催趣旨
京都国際舞台芸術祭実行委員会は、京都から世界へ向けて発信する国際舞台芸術祭「KYOTO EXPERIMENT」
を、ロームシアター京都という新たな劇場をメイン会場として、装いも新たに開催します。
6 回目となる今回は、未来の舞台芸術史家が必ずやその業績に触れるであろう第一人者たちが参加、その
変わらぬエクスペリメンタルな精神にはきっと強く触発されることでしょう。と同時に、彼らに続くであ
ろう才能によってもたらされる、大胆な試行、批評性に満ちた企みには、“ 未知との遭遇 ” の興奮が宿ります。
また、フリンジ企画「オープンエントリー作品」や外部キュレーターによるショーケース「Forecast」など、
関連する上演プログラムには過去最大の作品数が集まりました。日常を打ち破るような、実験的な 11 の公
式プログラムとそれを取り巻く数々の企画にどうぞご期待ください。
京都国際舞台芸術祭実行委員会
開催概要
名称: KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2016 SPRING
開催期間: 2016 年 3 月 5 日(土)–3 月 27 日(日)[23 日間]
会場:
ロームシアター京都、京都芸術センター、京都芸術劇場 春秋座、京都府立府民ホール “ アルティ ”、
京都国立近代美術館、ほか
内容:
公式プログラム 11 作品
ショーケース「Forecast」
フリンジ企画「オープンエントリー作品」
※ そのほか関連イベントを開催予定
公式プログラム参加アーティスト: ダヴィデ・ヴォンパク、地点、チョイ・カファイ、松本雄吉 × 林慎一郎、大駱駝艦、チェルフィッチュ、
トリシャ・ブラウン・ダンスカンパニー、マヌエラ・インファンテ / テアトロ・デ・チレ、
足立智美 × contact Gonzo、ボリス・シャルマッツ / ミュゼ・ドゥ・ラ・ダンス、researchlight
主催: 京都国際舞台芸術祭実行委員会(京都市、ロームシアター京都、公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団、
京都芸術センター、公益財団法人京都市芸術文化協会、京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター)
ロームシアター京都オープニング事業
KYOTO
EXPERIMENT
について
京都国際舞台芸術祭実行委員会(京都市、ロームシアター京都、公益財団法人京都市音楽芸術文化振興
財団、京都芸術センター、公益財団法人京都市芸術文化協会、京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター)
が主催し、2010 年に始まった京都初の国際舞台芸術フェスティバル。「創造するフェスティバル」として、
アーティストと共同で作品を製作する取り組みに重きを置きながら、京都でこれまでに培われてきた舞台
芸術のシーンを世界に向けて発信、そして世界との舞台芸術シーンとの交流をはかるため、毎年市内の
劇場を中心に国内外から多様で先鋭的な舞台作品を紹介しています。
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Press Release
ごあいさつ
「目の前にはいつも何もない。ただ前に向かって身心をぶつけて挑む瞬間、瞬間があるだけ」。
日本を代表する芸術家、岡本太郎さんの言葉です。
京都国際舞台芸術祭に参加される世界各国のアーティストの皆さんも、同様の姿勢で新たな芸術を創造す
る挑戦を続けてこられたことと存じます。第 6 回目を迎える本芸術祭を、本年も多彩なプログラムによ
り開催できますことは私にとりましても大きな喜びです。開催に御尽力いただいた森山直人委員長をはじ
め実行委員会の皆様、並びに全ての関係者の皆様に厚く御礼申し上げます。
2016 年 1 月にリニューアルオープンした、ロームシアター京都のオープニング事業にも位置付けられて
いる今回の芸術祭。生まれ変わった「文化の殿堂」の船出を盛大に祝う場になるとともに、御来場の皆様
を巻き込んで新たな芸術を生み出す実験の「舞台」となり、その成果が世界中に発信されますことを心か
ら願っています!
京都市長 門川大作
いよいよ 6 回目の KYOTO EXPERIMENT が開幕しようとしています。しかも、今回は「ロームシアター
京都」のリニューアルオープンという記念すべきタイミングにあたっています。普段は秋に行われている
のに、今回だけは春の開催となっているのもそのためです。京都における新たな劇場文化のスタートを喜
びつつ、このフェスティバルもまた、次の一歩を踏み出すのだという思いを、実行委員長として、大きな
期待とともに噛みしめています。
「フェスティバル」とは、文字通りには「お祭り」です。しかし、漠然とした「お祭り気分」に浸ってい
られるほど、現代の世界は甘くありません。万博やオリンピック、サッカーワールドカップ・・・そうし
た肥大化しすぎたメガ・イヴェントが、いま大きな歴史的岐路に立たされていることは誰もが知っていま
す。だからこそ、KYOTO EXPERIMENT が歴史的・社会的な役割を最大限に果たすためには、明確な目
標を持たなければなりません。その目標とは、一にも二にも、次代を担う「若い世代」にとっての、真に
刺激的な「場」の創出であるべきだと、私自身は確信しています。
6 回目を迎えたフェスティバルも、徐々に、独特の「顔」を持ちつつあります。
たとえば、今年の公式プログラムもそうですが、いまダイナミックに変貌しつつあるラテンアメリカ諸国
の「現代演劇・ダンス」を、これほど継続的に紹介しつづけている舞台芸術祭は、アジア諸国を見渡して
みてもそうはありません。
舞台芸術のみならず、複数のメディアを用いた「創造」的なアートに関心を持つすべての人たちが、
「世界」
に漲る創造力の魅力を満喫していただければ、これに勝る喜びはありません。
開催にあたり、今年もご協力賜りましたすべての皆様に、心から御礼申し上げます。
京都国際舞台芸術祭実行委員長 森山直人
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Press Release
ディレクターズ
ノート
——この歴史的意識は一時的なものに対する意識であり、永続的なものに対する意識であり、
また一時的なものと永続的なものとを一緒に意識するもの
(T.S. エリオット『伝統と個人の才能』/矢本貞幹 訳)
これまで秋に開催してきた KYOTO EXPERIMENT は、今回初めて 3 月に開催することになりました。こ
の 6 回目のフェスティバルを迎えるにあたり、開催までに少し時間が空いたことで、プログラムの構成や
趣旨について改めて考えを深めながら準備することができましたので、それをご紹介したいと思います。
公式プログラムですが、いくつかの軸に沿って紹介することができます。ひとつめの軸は、トリシャ・ブ
ラウン・ダンスカンパニー、大駱駝艦、そして松本雄吉を紹介することで、現代舞台芸術の源流を辿る試
みです。1960 年代〜 70 年代にかけ、ブラウンが拠点にしたニューヨークと同時期の東京はその動向がパ
ラレルだと言えるほどに、分野の境目なく様々な才能が集い、そして互いに共同作業を行い、その後のそ
れぞれの芸術領域や社会にも大きな影響を及ぼしました。そこに、過去の振付家と対峙することをひとつ
のテーマに掲げてきたフランス・ダンス界の寵児ボリス・シャルマッツを配置することで、時代のある大
きな流れを意識させたいと思います。
二つ目の軸は、そうした第一世代に続き、次代を担う存在になりつつある作家たちの共同作業による新作
群です。劇団「地点」と音楽家・三輪眞弘による二度目となる取り組み、演劇ユニット「チェルフィッチュ」
と美術作家・久門剛史の初顔合わせ、そして音楽家・足立智美とパフォーマンス集団・contact Gonzo に
加え子どもたちが登場する新作は、次代を牽引していくという野心と責任感に溢れる力強い流れが、ここ
から立ち上がるはずです。
三つ目の軸は、継続的な視点に立った国際交流プロジェクトとして、作品だけでなくアーティスト自身の
活動をフォローしていく試みです。これまでに様々な形で KYOTO EXPERIMENT に関わってきたチョイ・
カファイやダヴィデ・ヴォンパクは、新作を携えて再び京都に戻り、各々にプロジェクトを展開させてい
きます。そして初来日となるチリの新鋭マヌエラ・インファンテの作品発表を機に、チリ・スペイン語圏
の演劇と長期的に関わるプロジェクトをスタートさせます。
最後の軸は、researchlight と称する新たなリサーチプロジェクトです。これまでにも KYOTO EXPERIMENT
はいわゆる舞台芸術に限らず、美術や音楽などのジャンルを越境しながら一つの言葉で区分けすることの
出来ない、可能性に開かれた表現を紹介してきました。それを更に一歩押し進めるために、ものごとを計画、
設計するという意味で芸術と隣接するジャンルでありながら、そこに人々の経験が織り込まれてはじめて
生き生きと存在する、デザインや建築にも内容を広げていきたいと思います。
そう考えたのは、京都に新たな芸術の拠点「ロームシアター京都」が誕生することと無縁ではありません。
こうした施設は絶えず、社会との関わりについて問われることになります。そんな中、いかに社会の役に
立つかというベクトルだけで考えることを、そろそろ止めにしたいのです。なぜならそのベクトルが、
「芸術が上位で日常や社会が下位である」という芸術に関わる側がでっち上げたつまらない考えに支配され
ているように感じられるからです。こうした施設が、人間の息づかいを感じられるような生きられた空間
として存在意義を持てるとするならば、むしろ “ 生きられる ” ために、貪欲に人々の日常の営みや経験を織
り込んでいくことが大切ではないでしょうか。いっそベクトルを逆にして、日常や社会が芸術に食い入る
ような可能性を開いておくこと、それが今必要だと考えます。
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Press Release
さて、「京都の実験」という名を冠したこの舞台芸術フェスティバルにとって、“ 新しさ ” は常に意識せざ
るを得ないところですが、何が新しいのかということと同時に、どれほどの範囲の時間感覚で新しいのか
ということを問題にしなければならないと改めて考えています。
劇作家・演出家の太田省吾はかつてこのように書きました。
「舞台芸術は、その表現の生命を、生成と同時に消滅していくところにおいている。またその素材を、生
きた人間とするところで成り立たせる。いわばわれわれの生の<宇宙=永遠>の中の<一瞬>に対する抗
いを基底とした表現ではないだろうか。」
ただ、現実の私たちの生活は、めまぐるしく移ろう日々や時代を中心にして、太田の言うような<永遠>
の相を、どうも遠ざけている気がしてなりません。かつてポーランドの演出家タデウシュ・カントルが語っ
た「芸術とは現実に対する応答である」という考え方は、ある種の破壊力を持っていました。その言葉を
意識しているかどうかは別にして、同時代の表現においては、芸術全般の傾向として、時代を、そしてそ
こで起こった問題(戦争や災害のような)をどのように捉えるかという反射神経が求められる場面も少な
くないからです。そうして作家や私たち企画側もまた、その問題を表現に反映させたいという強い誘惑に
駆られてしまうことも確かです。
しかし、そうした反射神経に頼ることだけが、同時代の感覚を鋭敏につかむ方法なのかと疑問にも思いま
す。ここ KYOTO EXPERIMENT で追求しようとしている表現が、同時代に生まれたものとして(たまた
まではなく)必然性をもって存在するためには、<永遠>と<一瞬>を行き来するような、ある幅を持っ
た時間感覚が必要なのではないか、そのように感じています。
こうした時間感覚を意識したとき、これまでの 5 年を経た今を折り返し地点として次の 5 年を射程に収
めることができ、それを経た 10 年という時間はひとつの時代を画することになるのではないか、そうし
てはじめて見えてくるものがあるのではないかと考えています。公式プログラムを圧倒する数のフリン
ジ企画「オープンエントリー作品」、そして内側に異なる視点を取り入れるために新進のキュレーターに
よりプログラムされたショーケース「Forecast」、これらも含めて行われる 6 回目となる今回は、KYOTO
EXPERIMENT の未来が指し示されています。是非たくさんのプログラムにお越し頂き、それぞれのやり
方で楽しんで頂きたいと思います。未来と楽しみ方は開かれています。
KYOTO EXPERIMENT プログラムディレクター 橋本裕介とスタッフ一同
ロゴについて
KYOTO EXPERIMENT のキーワードである「出会い / 衝突 / 対話」がぶつかり合い、外へ広がろうとす
る様子をビジュアル化したロゴ。600 種類を越えるパターンがあり、進化する創造の場を表現している。
ロゴデザイン:UMA / design farm
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Press Release
みどころ
1. 新たな出発 ——ロームシアター京都をメイン会場に
6 回目となる KYOTO EXPERIMENT は、2016 年 1 月にリニューアルオープンする「ロームシアター京都(京
都会館)」のオープニング事業として、メイン会場をロームシアター京都に移し、装いも新たに開催します。
新たな出発となる今回、これまで掲げてきたフェスティバルの実験精神を見つめ直すべく、現代舞台芸術
の先駆者として第一線で活躍してきたアーティストたちを紹介します。トリシャ・ブラウン・ダンスカン
パニーの初期作品、大駱駝艦・麿赤兒の近年の代表作、そして維新派を率いる松本雄吉による新作は、
本当の意味での “ 実験 ” とは何か、改めてスタートラインに立つための問いを投げかけてくれるでしょう。
2. 身体性/ライブ性に特化した公式プログラム
今回の公式プログラムは、これまでと比べてもダンスやパフォーマンスと分類される演目が数多くライン
ナップされています。ボリス・シャルマッツ / ミュゼ・ドゥ・ラ・ダンスの『喰う』、ダヴィデ・ヴォンパ
クの『渇望』は、いずれもダンス表現であるだけでなく、その作品のテーマを人間の身体性と深く結びつ
いた根源的な欲望や衝動に置いています。そして足立智美と contact Gonzo のコラボレーションに、天衣
無縫な存在としての子どもが作曲とパフォーマンスに加わることで、ライブ(生)であることの意味を気
付かせてくれることになるはずです。こうした公式プログラムによって、舞台芸術が時間と空間だけでな
く、人間の存在を軸に置いた表現形態であることを改めて実感できるきっかけとなるでしょう。
3. 国際ネットワークのプラットフォームとして
国際舞台芸術フェスティバルである KYOTO EXPEIRMENT に、
「京都にいながらにして世界各地の作品を
鑑賞できる」ということ以上の役割が顕在化してきました。国際交流のハブとなり、京都 / 日本の舞台芸
術シーンを世界に向けて発信していくということです。その役割を明確にするために、海外プレゼンター
招聘プログラムを実施し、更にその日程に合わせて外部キュレーターによるショーケース「Forecast」も
実施します。創造性に富んだ表現を世に送り出したいという価値観を共有する、国内外諸都市のフェスティ
バル・劇場と相互に連携することで、才能あるアーティストが世界の共有財産としてシェアされその活動
が支えられていくことを企図しています。
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Press Release
公式プログラム
01 ダヴィデ・ヴォンパク
< Dance | Montpellier, France >
『渇望』 日本初演
日時| 3 月 5 日(土)18:00–
3 月 6 日(日)20:00–
3 月 7 日(月)20:00–
会場| ロームシアター京都 ノースホール
料金| 自由席
[前売]一般 2,500 円 ユース(25 歳以下)・学生 2,000 円
シニア(65 歳以上)2,000 円
高校生以下 1,000 円 ペア 4,500 円
※ 当日券は前売券 +500 円(高校生以下は同額、ペアは前売のみ)
時間| 55 分 年齢制限など| 12 歳未満は保護者の同伴が必要
カニバリズムという人間としての臨界点から、
非日常的な感覚に宿る、肉体の野性へと迫る
ダヴィデ・ヴォンパク『渇望』© Martin Colombet
この数年、世界各地のダンスフェスティバルや劇場に招聘されて作品を発表するなど、これからのフランス・ダンス界を担う存
在としてますます注目を集めているダヴィデ・ヴォンパク。2011 年にレジデンスアーティストとして京都のヴィラ九条山で行っ
た 6 カ月の滞在制作以来、日本を度々訪れ、今回の来日に際しても寺山修司のリサーチを予定するなど、日本のアングラ演劇に
おける肉体のあり方にも関心を寄せている。
日本初演となる『渇望(原題:URGE)
』は、カニバリズムをテーマとして掲げたパフォーマンス。通常、
「食人」と訳されるカ
ニバリズムは、人間としての極限の原始的行為であり、社会的良識に背くタブー、そして他者を私物化する行為ともいえる。こ
の数年、
「儀式」や「トランス」といった行為を探求しているヴォンパクにとって、センセーショナルにも思われるカニバリズム
とは何か。取り澄ました身体は舞台に引きずり出され、あられもない肉体として観客の前に立ち現れる。
「カニバリズム」を切り
口に、作品はあらゆる関係性に内包される欲動やほとばしる感情について語りかけることになる。
ダヴィデ・ヴォンパク David Wampach
フランスを拠点に活動するダンサー・振付家。 モンペリエ
品『SACRE』、「儀式」と「トランス」をテーマにした初の
ヴァンス大学とマルセイユ音楽院で演劇を学んだ後(1998)、
にのっとられる身体を描いたソロ作品『TOUR』(2013)を
マチルド・モニエがディレクターを務めるモンペリエ国立ダ
ストとして所属する Le Cratère 国立劇場(アレス)のフェ
ケースマイケルがディレクターを務めるブリュッセルの
他、Ex.e.r.ce や EMFOCO(コンセプシオン/チリ)を始め
大学で医学を学び(1996-97)、次いでエクス・アン・プロ
短編映像作品『RITE』(2013)および、自らの呼吸のリズム
ダンスへ向かう。イストルのコリーヌ・カンパニー(1999)、
手がける。2014 年には、ダヴィデがアソシエイトアーティ
ンスセンターの Ex.e.r.ce(2000)、アンヌ・テレサ・ドゥ・
スティバルのためにデュエット作品『VEINE』を制作。その
P.A.R.T.S.(2001)で研修を受ける。ローランス・ルーペが
とする教育機関で、若手ダンサーの育成にも力を注いでいる。
ディール・デュボック、クリスチャン・リゾーらの作品に参
ムである DanceWEB のメンターを務める。2011 年レジデ
行う振付の訓練に参加(2004–06)。 マチルド・モニエ、オ
2014 年には ImPuls ダンスフェスティバルの教育プログラ
加。2001 年、演劇的なアプローチと造形美術的なアプロー
ンスアーティストとして京都のヴィラ九条山に 6 ヶ月滞在。
チを融合したスタイルを確立、Association Achles を結成す
る。近年の活動として、モンペリエ・ダンス・フェスティバ
ル 2011 のために「春の祭典」にインスピレーションを得た作
同年の KYOTO EXPERIMENT にてダンスワークショップを
行った。
www.davidwampach.eu
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Press Release
公式プログラム
02 地点
< Theater | Kyoto, Japan >
『スポーツ劇』 新作
日時| 3 月 5 日(土)20:00–
3 月 6 日(日)18:00–
会場| ロームシアター京都 サウスホール
料金| 指定席
[前売]一般 3,500 円 ユース(25 歳以下)・学生 3,000 円
シニア(65 歳以上)3,000 円
高校生以下 1,000 円 ペア 6,500 円
※ 当日券は前売券 +500 円(高校生以下は同額、ペアは前売のみ)
時間| 90 分(予定) 上演言語| 日本語
地点『光のない。』2014 photo: Takuya Matsumi
政治とメディアに翻弄される現代のスポーツの姿。
地点 × イェリネク × 三輪眞弘の顔合わせ再び
2013 年、京都に開設したアトリエ「アンダースロー」を拠点に国内外で活動を展開し、演劇、そして劇場のあり方にいたるまで
徹底して問いなおしている劇団、地点。チェーホフをはじめ国内外のテクストを用いながら、三浦基による言語と身体の固定観
念を解体するような演出によって、先鋭的な現代演劇を生み出している。
そんな地点とドイツ語圏のノーベル賞作家エルフリーデ・イェリネクの出会いは 2012 年。東日本大震災とその後の原発事故を題
材にした『光のない。
』を同年に初演、そして昨年は KYOTO EXPERIMENT の舞台でも再上演を果たした。物語を捨て去ったイェ
リネクの戯曲、
音楽家・三輪眞弘による生の声を響かせた音響的音楽、
そして三浦基の緻密に構築された演出。ポストドラマ演劇の、
さらに先へと踏みこんだ地点と三輪眞弘の果敢な試みは、大きな評判を呼んだ。
そして今回、地点が選んだのは、イェリネクが 1998 年に発表した長大な戯曲『スポーツ劇』
。大衆が熱狂するスポーツの今のあ
り様を戦争にも見立てて批判するイェリネクだが、エレクトラ、アキレウス、ヘクトールといったギリシャ悲劇の登場人物たち
を舞台に登場させ、膨大なテクストのコラージュあるいは断片的なモノローグが多層的に織りなす戯曲は、単なる社会批判に終
わらない。音楽監督にはふたたび三輪眞弘を迎え、現代演劇の最前線において、政治とメディアに翻弄される 21 世紀のスポーツ
はいかに料理されるだろうか。
地点 Chiten
エルフリーデ・イェリネク Elfriede Jelinek
演出家・三浦基が代表をつとめる。多様なテキストを用いて、言葉や身
詩人、小説家、劇作家。1946 年オーストリア生まれ。1998 年ビュー
体、音楽、時間などさまざまな要素が重層的に関係する演劇独自の表現
を生み出すために活動している。2006 年に『るつぼ』でカイロ国際実
ヒナー賞をはじめ、ドイツ語圏の最も重要な戯曲賞であるミュールハ
イム戯曲賞を 4 度受賞するなど、
数々の賞を受賞。小説『ピアニスト』
験演劇祭ベスト・セノグラフィー賞を受賞。チェーホフ 2 本立て作品を
(1983)は 2001 年にミヒャエル・ハネケによって映画化され、同年
グローブ座からの招聘で初のシェイクスピア作品を成功させるなど、海
つ多声的な表現で描いた小説や戯曲によって、社会の陳腐さや抑圧が
モスクワ・メイエルホリドセンターで上演、また、2012 年にはロンドン・
外でも活動を展開。2013 年、本拠地京都にアトリエ「アンダースロー」
をオープン。主な作品にチェーホフ作『三人姉妹』
、イェリネク作『光
のない。
』
、ブレヒト作『ファッツァー』など。www.chiten.org
三浦基 Motoi Miura
カンヌ映画祭でグランプリを受賞した。2004 年、
「豊かな音楽性を持
生む不条理を暴いた」功績により、ノーベル文学賞を受賞。
三輪眞弘 Masahiro Miwa
作曲家。1958 年東京生まれ。1980 年代後半からコンピューターを用
演出家。地点代表。1973 年生まれ。1999 年より 2 年間、文化庁派遣芸
いたアルゴリズミック・コンポジションと呼ばれる手法で数多くの作
本格化。2005 年、京都へ拠点を移す。2007 年よりチェーホフ四大戯曲
で 2007 年アルスエレクトロニカ、デジタル・ミュージック部門グラ
組み、第三作『桜の園』にて文化庁芸術祭新人賞受賞。ほか、2010 年
ている。佐近田展康との「フォルマント兄弟」としての創作・講演活
術家在外研修員としてパリに滞在する。2001 年帰国、
「地点」の活動を
品を発表。音楽についての独自の方法論「逆シミュレーション音楽」
をすべて舞台化する<地点によるチェーホフ四大戯曲連続上演>に取り
ンプリ(ゴールデン・ニカ)を受賞するなど、国際的に高く評価され
度京都府文化賞奨励賞受賞、2011 年度京都市芸術新人賞など受賞多数。
著書に『おもしろければ OK か?現代演劇考』
(五柳書院)
。
動など、その活動は多岐にわたる。現在、情報科学芸術大学院大学
(IAMAS)教授。
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Press Release
公式プログラム
03 チョイ・カファイ
< Dance | Singapore and Berlin >
『ソフトマシーン:スルジット&リアント』 日本初演
日時| 3 月 11 日(金)19:30–
3 月 12 日(土)15:00– *ポスト・パフォーマンス・トークあり
3 月 13 日(日)19:00–
会場| 京都芸術センター 講堂
料金| 自由席[前売]一般 2,500 円 『ソフトマシーン:スルジット』ビデオスチル © Choy Ka Fai
ユース(25 歳以下)・学生 2,000 円
シニア(65 歳以上)2,000 円
高校生以下 1,000 円 ペア 4,500 円
※ 当日券は前売券 +500 円(高校生以下は同額、ペアは前売のみ)
時間| 100 分(休憩含む) 上演言語| 英語など(日本語での逐次通訳および字幕あり)
[展示]
「ソフトマシーン」 会期| 3 月 5 日(土)–3 月 13 日(日)10:00~20:00 会期中無休・入場無料
『ソフトマシーン:リアント』ビデオスチル © Choy Ka Fai
会場| 京都芸術センター フリースペース
アジアにおけるダンスの現在地を探る途方もない試み。
ダンサーに刻まれた記憶や経験、身体言語を探り、掴みとること。ベルリン在住のシンガポール人アーティストのチョイ・カファ
イは、アート、デザイン、テクノロジーを援用しながら、振付家やダンサーへのリサーチを続けている。なかでも、2012 年の
KYOTO EXPERIMENT でスタートした作品シリーズ『ソフトマシーン』は、アジアにおけるコンテンポラリーダンスの途方もな
いインデックスを作成しようとする試みであり、京都では contact Gonzo の塚原悠也がその俎上にあげられた。
その後もリサーチ、制作が続けられている『ソフトマシーン』から、今回はインドのスルジット・ノングメイカパム、インドネ
シアのリアントという、ふたりのダンサー・振付家との作品を紹介する。それぞれの国の古典舞踊を学びながら、伝統に留まら
ないコンテンポラリーな活動を続けるふたり、彼らのドキュメンタリー作品でありながら、アジアへの図式的理解を食い破るダ
ンサーの豊穣な身体を目撃する機会ともなるだろう。また、
アジア的身体へと深く潜っていくリサーチの行方は、
日本の観客にとっ
てダンスに限定されない切実さをもって浮かび上がるに違いない。
チョイ・カファイ Choy Ka Fai
スルジット・ノングメイカパム Surjit Nongmeikapam
演出家・アーティスト・マルチメディアパフォーマー。
シンガポール生まれ、ベルリン在住。未来の不確定さをあわ
せ持つ歴史や理論にインスピレーションを受けて作品を制
作。人間の身体、および、記憶や表現を生み出す源といった
実体のないものへの探求がテーマになっている。こうした要
素がアート、デザイン、テクノロジーと複雑に出会う場所を
作品化する。シンガポール国立芸術協議会の海外助成を得
て、ロンドンのロイヤル・カレッジ・オブ・アート(デザイ
ンインタラクション)を卒業。2010 年にはシンガポールヤ
ングアーティスト賞を受賞。2014–2015 年は、ベルリンの
Kunstlerhaus Bethanien にてレジデンスアーティストとして
滞在制作を行う。シンガポールアートフェスティバル(2012)、
Tanz Im August Berlin(2013、2015)、ImPulsTanz Festival
Vienna(2015)を始めとする主要な国際フェスティバルで作
ダンサー・振付家。インド・マニプール出身。Natya Institute of Kathak and
Choreography 卒業。Natya Stem Dance Kampni(バンガロー)ではコンテン
ポラリーダンサーとして、また、Natya Maya(バンガロー)では古典舞踊の
品を発表している。
ダンサーとして活動。その他、フリーランスのダンサーとして海外の振付家
ともコラボレーションを行う。Theater Spektakel Zurich
(2012)
、Monsoon
(ボ
ザール、ブリュッセル、2013)
、Somarts(サンフランシスコ、2014)などで
作品を発表している。
リアント Rianto
ダンサー・振付家。インドネシアと東京を拠点に活動。インドネシア・バニュ
マス生まれ。ジャワの古典舞踊を幅広くマスターしながら、レンゲルとよばれ
るインドネシアの伝統舞踊を専門にする。東京のデワンダル・ダンスカンパ
ニーのディレクターでもある。インドネシア国立芸術大学スラカルタ校舞踊
科を卒業後、北村明子、Sen Hea Ha(韓国)
、Chen Shi Zheng(中国)をはじ
めとする振付家や演出家とコラボレーションを展開、国際的に活躍している。
広報に関するお問合せ | KYOTO EXPERIMENT 事務局 TEL: 075-213-5839(平日 11:00–19:00) E-mail: [email protected]
10
Press Release
公式プログラム
04 松本雄吉 × 林慎一郎 < Theater | Osaka and Toyonaka, Japan >
『PORTAL』 新作
日時| 3 月 12 日(土)19:00–
3 月 13 日(日)15:00– *ポスト・パフォーマンス・トークあり
会場| ロームシアター京都 サウスホール
料金| 指定席
[前売]一般 3,500 円 ユース(25 歳以下)・学生 3,000 円
シニア(65 歳以上)3,000 円
高校生以下 1,000 円 ペア 6,500 円
※ 当日券は前売券 +500 円(高校生以下は同額、ペアは前売のみ)
時間| 120 分(予定) 上演言語| 日本語
維新派の松本雄吉 × 劇作家・林慎一郎。
その声を担う役者として、異才・志人が舞台に
© Yuya Tsukahara
1970 年の維新派設立から大阪を拠点に活動し続けてきた松本雄吉。野外劇の雄として知られる松本だが、近年は劇場における作品
も増えており、寺山修司『レミング』
、中上健次『十九歳のジェイコブ』など、演出家として話題作への参加もたえない。そして今
回、満を持しての KYOTO EXPERIMENT 初登場となる。
松本の演出に対峙する戯曲は、関西の若手劇作家の登竜門として知られる OMS 戯曲賞で大賞、特別賞を受賞している林慎一郎が
担う。大阪の “ 衛星都市 ” である豊中に暮らす林が戯曲を書き下ろし、まずは、2016 年秋プレオープン予定の豊中市立文化芸術セ
ンター開設プレ事業として上演される。タイトルの「PORTAL」とは、壁に穴を開けて空間を飛び越えるパズルゲームのこと。同
じく世界中で大人気の、実際の町を舞台にした拡張現実陣取りゲーム「ingress」も題材にしながら、衛星都市の現代神話をつくり
あげる。大都市との間にある風景のグラデーションの中で、都市に向けられたまなざしをミクロにもマクロにも入れ替えながら、
音と身体で地図を描いていく。
関西の演劇界のさらなる活性化を目指して、京都・大阪で作品をシェアするという今回のプロジェクト。主役をダブルキャストと
して、京都公演では志人が務めることが決定している。ヒップホップユニット・降神の MC にして、時に詩人とも評される志人の
比類のない声が、松本 × 林の劇空間に響きわたる瞬間を想像するだけでも身震いがする。
松本雄吉
Yukichi Matsumoto
演出家。劇団維新派主宰。熊本県天草生まれ。大阪教育大学で美術を専攻。1970 年維新派を結成。
「喋らない台詞、
踊らない踊り、歌わない音楽」をコンセプトとした独自のスタイルや、場所との交感を大切に、劇場を劇団員
自らの手で建設する手法は国内外から注目を集めている。代表作に『キートン』
(第 12 回読売演劇大賞優秀演
出家賞)
、
『呼吸機械』
(第 8 回朝日舞台芸術賞アーティスト賞/平成 20 年度芸術選奨文部科学大臣賞)など。
他にも、
『レミング』
(寺山修司原作)
、
『十九歳のジェイコブ』
(中上健次原作)など、多くの作品の演出も手
がける。2011 年には紫綬褒章受章。
林慎一郎 Shinichiro Hayashi
北海道函館市生まれ。京都大学在学中に演劇活動を開始。その後、伊丹想流私塾にて北村想に劇作を師事し、
2007 年、劇団終了とともに個人プロデュース「極東退屈道場」を発足。代表・作・演出を務める。
都市に暮らす人々の姿を俯瞰的な目線からノイジーに点描することで、浮遊する「都市」の姿を切り取ろうと
試みている。代表作に『サブウェイ』
(第 18 回 OMS 戯曲賞大賞)
、
『タイムズ』
(第 20 回 OMS 戯曲賞特別賞)
。
志人 sibitt(シビット)
森と海を繋ぐ詩詠み人。狩猟採集生活を軸に主に深山に生息する。晴天時は深山にて山師として木々の声
に心を峙て雨天時は奥山にて詩を紡ぐ傍ら雨水で鉈を研いでいる。スガダイロートリオ、谷川俊太郎、KID
KOALA、DJ Q-BERT、DJ KRUSH、こだま和文、DJ KENSEI、Dub Master X、鈴木勲、詩人・長沢哲夫、近
藤等則、他数々の表現者との共演を経験。国内外の活動で世界中から注目を受ける表現者。
www.templeats.com http://sibitt.exblog.jp
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公式プログラム
05 大駱駝艦
< Dance | Tokyo, Japan >
大駱駝艦・天賦典式『ムシノホシ』 日時| 3 月 16 日(水)19:00–
3 月 17 日(木)15:00– *ポスト・パフォーマンス・トークあり
会場| 京都芸術劇場 春秋座(京都造形芸術大学内)
料金| 指定席
[前売]一般 3,500 円 ユース(25 歳以下)・学生 3,000 円
シニア(65 歳以上)3,000 円
高校生以下 1,000 円 ペア 6,500 円
※ 当日券は前売券 +500 円(高校生以下は同額、ペアは前売のみ)
時間| 90 分 年齢制限など| 未就学児入場不可
大駱駝艦『ムシノホシ』2014 photo: Hiroyuki Kawashima
圧倒的な個にして、群である。
麿赤兒率いる大駱駝艦が舞踏の世界を拡張する
1972 年に舞踏集団、大駱駝艦を創設した麿赤兒は、
「舞踏」を創始した土方巽の薫陶を受けるとともに、アングラ演劇の第一人者
として知られる唐十郎の「状況劇場」に参画するなど、60 年代から現在まで、変わらず第一線でまさに “ 怪男児 ” として八面六
臂の活躍をみせている。大駱駝艦からは、室伏鴻、山海塾を主宰する天児牛大、白虎社を主宰していた大須賀勇ら、多くの舞踏家
や舞踏グループを輩出。東京・吉祥寺にある拠点「壺中天」では、
現在も研鑽を重ねる多くの若手ダンサーの姿を見ることができる。
そんな麿が第一にしているのが、
「天賦典式」
(この世に生まれ入ったことこそ大いなる才能とする)
。個々の人間が本来持ってい
る豊穣な身ぶり・手ぶりを採集、再構築することで、スペクタクル性の強い舞台演出に拮抗できる肉体を確保して、現在進行形
の鮮烈な Butoh を世界中に発信してきた。
2014 年、世田谷パブリックシアターで初演された『ムシノホシ』はパリ、バンクーバーなどでも上演され、多くの観衆を魅了し
てきた近年の代表作。ヒトとムシを行き来しながら現代社会に警鐘を鳴らす麿流ファンタジーにして、大駱駝艦の艦員 22 名が身
体表現を繰り広げる大スペクタクルである。デトロイト・テクノの御大ジェフ・ミルズ、気鋭の尺八奏者にして作曲家の土井啓
輔という両極端な音楽を野放図に取り込んでしまうあたりにも、40 年以上続く舞踏集団の出鱈目なまでの貪欲さが感じられるは
ず。日本の舞踏を背負ったカンパニーの底力には、どこまでも圧倒される。
大駱駝艦 Dairakudakan
1972 年創設。麿赤兒主宰。その様式を天賦典式(てんぷてんしき : この世に生まれ入ったことこそ大
いなる才能とす)と名付け常に忘れ去られた 「身振り・手振り」 を採集、構築し数多くの作品を国内
外で上演。1982 年舞踏カンパニーとしては、初のフランス、アメリカ公演を行い、鮮烈なインパク
トを与え広く 「Butoh」 を浸透させる。常に若手舞踏手育成に力を注ぎ、麿赤兒の考え方である 「一
人一派」 を実践、現在吉祥寺を拠点とするスタジオ 「壺中天 ・ こちゅうてん」 において所属メンバー
による様々なユニットの作品を創作し、国内外で上演し続けている。一般の人を対象にしたワーク
ショップや、夏は長野県白馬村において合宿を実施している。
www.dairakudakan.com
麿赤兒 Akaji Maro
1943 年生まれ、奈良県出身。1965 年、唐十郎の劇団「状況劇場」に参画。唐の 「特権的肉体論」 を
具現する役者として、 その怪物的演技術により、 1960−70 年代の演劇界に多大な影響を及ぼす。1966
年、役者として活躍しながら舞踏の創始者である土方巽に師事。1972 年大駱駝艦を旗揚げ、舞踏に
大仕掛けを用いた圧倒的スペクタクル性の強い手法を導入。 天賦典式(てんぷてんしき)と名付けた
その様式により日本はもちろん 1982 年にフランス、 アメリカ公演を敢行し、
「Butoh」の名で世界を
席巻する。舞踏家、俳優、演出家としてあらゆるジャンルを越境し、舞台芸術の分野で先駆的な地位
1987、
1996、
1999、
2007)
を確立している。舞踊批評家協会賞受賞
(1974、
。文化庁長官表彰受賞
(2006)
。
photo: Shintaro Shiratori
2016 年 2 月 4 日 –7 日、世田谷パブリックシアターにて『クレイジーキャメル』上演決定。
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06 チェルフィッチュ
世界各地のフェスティバル・劇場との国際共同製作作品
海外ツアーに先駆けて京都で世界初演!
< Theater | Japan >
『部屋に流れる時間の旅』 新作|世界初演
日時| 3 月 17 日(木) 20:00– 18 日(金) 20:00–
19 日(土) 15:00–、20:00–
20 日(日) 17:00–
21 日(月祝)12:00–、17:00– *
*ポスト・パフォーマンス・トークあり
会場| ロームシアター京都 ノースホール
料金| 自由席
[前売]一般 3,000 円
ユース(25 歳以下)・学生・シニア(65 歳以上)2,500 円
高校生以下 1,000 円 ペア 5,500 円
※ 当日券は前売券 +500 円(高校生以下は同額、ペアは前売のみ)
photo: Masumi Kawamura
時間| 90 分(予定) 上演言語| 日本語(英語字幕あり)
「永遠の希望をもった死者への羨望。」
死者と生者の関係を描いた『地面と床』を経て、新たな「音/言葉/身体/空間」に迫る待望の最新作
新作戯曲が文芸誌をにぎわす岡田利規による脚本と批評性の高い演出、鋭敏な感覚でそれに応える役者を揃えて、世界各国の舞
台芸術シーンから熱い注目を集めるチェルフィッチュの新作。すでに世界各地の重要なフェスティバルでの上演が予定されてい
る本作の世界初演を KYOTO EXPERIMENT で行うことが決定した。
前作の『地面と床』では、日本独自に洗練を遂げてきた能楽をも参照しながら、生者と幽霊が行き交う世界が構築されたが、今
回はさらに踏み入って、“ 死者に対する生者の羨望 ” が描かれる。また、音楽と役者が並列に存在する新しい “ 音楽劇 ” の形を模
索した前作に対して、今作では、京都の現代美術家・久門剛史との共同作業により、フィールドレコーディングの手法も用いな
がら舞台環境が整えられる。久門は、微細な気配をもとに時間や記憶を呼び覚ますような、劇的なインスタレーション作品を作っ
てきた話題のアーティスト。まだ見ぬ音と言葉と身体と空間の関係へ。チェルフィッチュがさらなる前進を見せる。
チェルフィッチュ chelfitsch
作・演出:岡田利規 Toshiki Okada
音・舞台美術:久門剛史
Tsuyoshi Hisakado
岡田利規が脚本と演出を務める演劇カンパニーと
1973 年横浜生まれ。
1981 年京都生
田國士戯曲賞受賞作品)などを経て、日常的所作を
チェルフィッチュ主
住。 京 都 市 立
して 1997 年に設立。『三月の 5 日間』(第 49 回岸
誇張しているような/していないようなだらだら
としてノイジーな身体性を持つようになる。その
後も言葉と身体の関係性を軸に方法論を更新し続
ま れ。 京 都 在
演劇作家/小説家/
芸術大学大学
宰。 活 動 は 従 来 の
院美術研究科
演劇の概念を覆す
とみなされ国内外
彫刻専攻修了。
け現在に至る。2007 年 5 月ヨーロッパ・パフォー
で注目される。2005 年『三月の 5 日間』で
様々な現象や歴史を採取し、音や光、立
る Kunstenfestivaldesarts 2007(ブリュッセル、ベ
『クーラー』で「TOYOTA CHOREOGRAPHY
る劇場的空間を創出している。2002 年
出を果たして以降、アジア、欧州、北米にて海外招
最終選考会に出場。2007 年デビュー小説集
ミングアーツ界の最重要フェスティバルと称され
ルギー)にて『三月の 5 日間』が初めての国外進
第 49 回岸田國士戯曲賞を受賞。同年 7 月
AWARD 2005― 次代を担う振付家の発掘 ―」
聘多数。2011 年には『ホットペッパー、クーラー、 『わたしたちに許された特別な時間の終わ
そしてお別れの挨拶』が、モントリオール(カナ
り』を新潮社より発表し、翌年第二回大江
Kunstenfestivaldesarts の委嘱により『地面と床』を、
賞の審査員を務める。2013 年には『遡行 ダ)の演劇批評家協会の批評家賞を受賞。2013 年
2014 年 Theater der Welt 2014(マンハイム、ドイツ)
の委嘱により『スーパープレミアムソフト W バニ
ラリッチ』を発表するなど、近年は海外のフェスティ
バルによる委嘱作品制作の機会も増えており、活動
の幅をさらに広げている。www.chelfitsch.net
健三郎賞受賞。2012 年より、岸田國士戯曲
変形していくための演劇論』を河出書房新
社より刊行。2016 年よりドイツ有数の公立
劇場ミュンヘン・カンマーシュピーレのレ
パートリー作品の演出を 3 シーズンにわたっ
体を用いて個々の記憶や物語と再会させ
よりアーティストグループ SHINCHIKA
にサウンド担当として参加。平成 27 年
度京都市芸術文化特別奨励者。
写真:久門剛史《Quantize #3》2015
photo: Takeru Koroda
出演:青柳いづみ Izumi Aoyagi
安藤真理 Mari Ando
吉田庸 Yo Yoshida
て務めることが決定している。
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公式プログラム
07 トリシャ・ブラウン・ダンスカンパニー < Dance | New York >
『Trisha Brown: In Plain Site』 日本初演
日時| 3 月 19 日(土)
3 月 20 日(日)
19:00–
19:00–
3 月 21 日(月祝)19:00– *
*ポスト・パフォーマンス・トークあり
会場| 京都国立近代美術館 1 階ロビー
料金| [前売]一般 3,000 円 ユース(25 歳以下)・学生、シニア(65 歳以上)2,500 円
高校生以下 1,000 円 ペア 5,500 円
※ 当日券は前売券 +500 円(高校生以下は同額、ペアは前売のみ) トリシャ・ブラウン・ダンスカンパニー『Wall Walk(from Set and Reset, 1983) 』
※ 客席のご用意はありません レンバッハハウス(ミュンヘン)
、ダン・フレヴィンギャラリー 2014 時間| 60 分
© Städtische Galerie im Lenbachhaus und Kunstbau München
美術館を舞台に立ち上がる、膨大なレパートリーから選び抜かれたトリシャ・ブラウンの初期作品群。
ダンス界の伝説が今の時代を射抜く
モダンダンスからポスト・モダンダンスへ。その転換を生み出した最も実り多い時代の当事者として、トリシャ・ブラウンの名
前は世界のコンテンポラリーダンス史に刻まれている。1960 年代初め、それまでのモダンダンスを刷新する即興的、実験的な創
作方法を実践した集団「ジャドソン・ダンス・シアター」で活躍をはじめ、その後、音楽家のジョン・ケージ、ローリー・アンダー
ソン、美術家のドナルド・ジャッドやロバート・ラウシェンバーグ、そして、振付家のマース・カニングハムら、さまざまなアー
ティストと創作の時間を共有しながら、コンテンポラリーダンスの牽引者として最前衛に立ち続けてきた。
ブラウンがダンス界に与えた影響から思えば、日本での公演は数えるほど。ブラウン自身は 2014 年、カンパニーの代表を退いて
いるが、彼女の作品アーカイブを再構成する形で、カンパニーは世界ツアーを行い、その一環で京都公演が実現する。用意され
た舞台は京都国立近代美術館。劇場から解き放たれて公共空間でのパフォーマンスを行っていた、実験精神みなぎる初期作品を
オムニバス形式で上演する。50 年近い時間を越えて、現代に響きあうブラウン作品。非劇場でのパフォーマンスはその鋭敏な批
評性と明るい魅力を見るに絶好の機会といえるだろう。
トリシャ・ブラウン・ダンスカンパニー
Trisha Brown Dance Company
1970 年に伝説的なダンサー、振付家であるトリシャ・ブラウン
によって設立。ダンス作品の制作、公演、およびブラウンの作
品を守り伝えることを目的に、世界各国での公演やダンスの指
導を通して、観客および多くのアーティストたちとの関係を築
いてきた。2014 年ブラウンが 76 歳でカンパニーの代表から退
き、長年カンパニーのメンバーであったダイアン・マデンとキャ
ロライン・ルーカスをアソシエイト・アーティスティックディ
レクターに任命した。
現在カンパニーは、
「Proscenium Works, 1979-2011」の 3 年間に
渡るツアーの半ばである。本公演は 2015 年 3 月まで、アメリカ
国内と世界各地の全 45 ヶ所での公演が予定されている。
2016 年には、トリシャの作品を才能ある振付家が新たな視点で
捉え直し、美術館やサイトスペシフィックな場所で発表するプロ
ジェクトを予定している。より幅広い観客と出会うために、非劇
場型のパフォーマンス、上映会、教育普及、展覧会、対話の場を
始めとする様々なプログラムやオンライン上でのアーカイヴの公
開も積極的に行っている。 www.trishabrowncompany.org
トリシャ・ブラウン Trisha Brown
カンパニー創立者、初代アーティスティックディレクター、振付家。ワシ
ントン州アバディーンで生まれ育つ。1961 年にニューヨークに移住。す
ぐに、その後ポストモダンと呼ばれることになるジャドソン・ダンス・シ
アターでの活動に没頭する。ブラウンの動きへの探求は、日常における非
日常性を発見し、既存のパフォーマンスの概念を覆した。ブラウンおよび
志を同じくする当時のアーティストたちは、ダンスおよびモダンダンス
の可能性を大きく押し広げた。1970 年にカンパニーを結成し、ソーホー
で上演した『Man Walking Down the Side of a Building』
(1970)や『Roof
Piece』
(1971)といった意欲的な作品を発表。初めての劇場作品となる
『Glacial Decoy』
(1979)では、ロバート・ラウシェンバーグと初のコラ
ボレーションを行う。Unstable Molecular Structure シリーズの代表作と
なった、ローリー・アンダーソンのオリジナル音楽とロバート・ラウシェ
ンバーグの舞台装置による『Set and Reset』
(1983)をはじめ、
中谷芙二子、
ドナルド・ジャッド、ジョン・ケージなど数々の芸術家と創作活動を共に
し、オペラを含む 100 を越える作品を生み出している。また、優れた美
術家としても知られるブラウンのドローイング作品は、ベネツィア・ビエ
ンナーレ、ニュー・ミュージアム、ドクメンタ 12、ポンピドゥー・センター、
ニューヨーク近代美術館をはじめとする世界各地の芸術祭や美術館、ギャ
ラリーで展示・所蔵されている。
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公式プログラム
08 マヌエラ・インファンテ / テアトロ・デ・チレ < Theater | Santiago de Chile >
『動物園』 日本初演
日時| 3 月 25 日(金)20:00–
3 月 26 日(土)20:00– *ポスト・パフォーマンス・トークあり
3 月 27 日(日)17:00–
会場| 京都芸術センター 講堂
料金| 自由席
[前売]一般 2,500 円 ユース(25 歳以下)・学生、シニア(65 歳以上)2,000 円
高校生以下 1,000 円 ペア 4,500 円
※ 当日券は前売券 +500 円(高校生以下は同額、ペアは前売のみ)
時間| 60 分 言語| スペイン語(日本語字幕あり)
マヌエラ・インファンテ / テアトロ・デ・チレ『動物園』2014 © Valentino Zaldívar
新世代ひしめくチリから、最注目の才能が登場。
言語の政治性から世界の非対称性を暴く
今回の KYOTO EXPERIMENT 参加者にあって最も若い世代、1980 年生まれのマヌエラ・インファンテは、チリ演劇界のホープ
として世界にその名を知られつつある。そもそも 1990 年までピノチェト独裁が続いたチリでは、軍事独裁政権で途切れてしまっ
た演劇文化が、その後に生まれた若い世代のアーティスト、観客たちによって新たな盛り上がりを見せているという。そんな「ポ
スト独裁主義世代」の筆頭にあげられるインファンテが、待望の初来日を果たす。
2013 年に初演された『動物園』は、絶滅したと思われていた原住民を発見した科学者によるレクチャーという形式をとりながら、
ダーウィンの『種の起源』に端を発する帝国主義、知識や文化の偏差、言語の違いから生まれるさまざまな齟齬を舞台上に上げる。
それは、19 世紀にいたるまで長く植民地下におかれたチリの土地の記憶に根ざした作品でもあるが、見る/見られるの関係を孕
んだ「人間の展示」という主題は、観劇に興じる私たちにも向けられているのではないか。
テアトロ・デ・チレ Teatro de Chile
マヌエラ・インファンテ Manuela Infante
実験精神および探究心に基づく制作プロセスを求めて 2001
チリ大学芸術学部卒業。アムステルダム大学大学院にて文化
的な作品を安定したクオリティで生み出す力量が評価され、
は脚本も手がけ『Prat』(2001)、
『Juana』(2003)、
『Narciso』
年に結成した、チリで高い評価を得る若手カンパニー。前衛
処女作からチリのコンテンポラリー演劇シーンで注目を集
める。現在 11 作品のレパートリーを持ち、サンティアゴ・
ア・ミルフェスティバルの他、カディツ演劇フェスティバル、
ニューヨーク演劇フェスティバル、スポレト・フェスティ
分析学を学ぶ。主宰するカンパニー、テアトロ・デ・チレで
(2005)、
『Rey Planta』(2006)、
『Cristo』(2007)、
『Ernesto』、
(2010)、
『Multicancha』(2010)、
『Loros Negros』(2011)、
『動
物園』(2013)を発表している。これらの多くはチリの国立
芸術基金(FONDART)の助成を受けて製作された。また、
バル、La vida Después フェスティバル(ベルリン)、リマ・
個人として、イタリア・モデナのフェスティバルとの共同製
ブックフェアを始めとする数多くのフェスティバルに参加。
は、演出家ロバート・ウィルソンが設立したウォーターミ
パフォーミングアーツフェスティバル、グアダラハラ国際
その他、オランダ、イタリア、アルゼンチン、ブラジル、ア
メリカ、ドイツにて作品を発表している。
作の『Fin』
(2008)。『What´s he Building in There?』
(2011)
ル・センターで滞在制作され、ニューヨークで初演後、いく
つかの劇場で上演されている。2012 年にはロバート・ウィ
ルソン企画『On the Beach』の演出を手がけ、バリシニコフ・
アーツセンターで初演、同じく『Don´t Feed the Humans』
は HAU Hebbel am Uffer(ベルリン)にて初演。うち 3 作品
は、チリおよび海外で書籍化されている。サンティアゴにあ
る大学の演劇学科で教鞭も執っている。
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公式プログラム
09 足立智美 × contact Gonzo
< Music, Performance | Berlin and Osaka >
『てすらんばしり』 新作|世界初演
日時| 3 月 26 日(土)14:00–
27 日(日)14:00– *
*ポスト・パフォーマンス・トークあり
会場| 京都府立府民ホール “ アルティ ”
料金| 自由席
[前売]一般 3,000 円
足立智美
ユース(25 歳以下)・学生 2,500 円
シニア(65 歳以上)2,500 円
高校生以下 1,000 円 ペア 5,500 円
おやこ(一般 1 名 + 子ども[高校生以下]1 名)3,500 円
※ 当日券は前売券 +500 円(高校生以下は同額、ペアは前売のみ)
時間| 未定 ※本作品は高電磁波が出る舞台美術を使用します。大きな音が出る可能性があります。
子どもたちのパフォーマンスが加速する。
型破りな 2 組の機知と奔放
contact Gonzo『xapaxnannan(ザパックスナンナン):
私たちの未来のスポーツ』
(KYOTO EXPERIMENT 2014)2014
photo: Yoshikazu Inoue
KYOTO EXPERIMENT が継続して取り組む子どもに向けたプロジェクトの新たな試みとして、舞台の音楽を子どもたちととも
に制作する。その音楽づくりを行うのは、ヴォイスパフォーマー、作曲家の足立智美。ベルリンを拠点に、即興演奏、楽器の創作、
音響詩の演奏など、幅広い活動を展開している。子どもたちとの事前のワークショップでは、図形楽譜を用いて自由な音が引
き出される。
足立と共同作業を行うのは、前回の KYOTO EXPERIMENT で西京極スタジアムという規格外の会場にて、ガールズオルタナティ
ブバンド、にせんねんもんだいと共演した contact Gonzo。激しく身体をぶつけあうパフォーマンスをベースに、さまざまな
共演者や会場にあわせてしなやかに表現を生みだしてきた。既存の枠に収まらない唯一無二のパフォーマンスを繰り広げてき
た両者だが、それぞれの表現の最初の衝動は子どもの遊びの延長上にあるともいえる。
初顔合わせとなる足立智美と contact Gonzo、その音と身体にワークショップに参加した子どもたちのパフォーマンスが加わり、
かつてない音の空間が立ち上げられるに違いない。
足立智美 Tomomi Adachi
パフォーマー・作曲家。ボイス、各種センサー、コンピュー
タ、自作楽器によるソロ演奏、作曲、音響詩、舞台音楽など
幅広い領域で活動し、またインスタレーション作家、映像作
家としても活動、非音楽家との大規模なアンサンブルのプロ
ジェクトもおこなう。高橋悠治、一柳慧、伊藤キム、坂田明、
上野洋子、大友良英、飯村隆彦、石田尚志、猫ひろしらと共
演、テート・モダン、ポンピドゥー・センター、ベルリン芸
術アカデミー等で公演している。ACC(アジアン・カルチュ
ラル・カウンシル)の助成により 2009-2010 年ニューヨーク
滞在、DAAD(ドイツ学術交流会)より 2012 年ベルリン滞
在作曲家としてドイツに招聘。 www.adachitomomi.com
contact Gonzo (コンタクトゴンゾ)
2006 年に垣尾優と塚原悠也により結成。肉体の衝突を起点
とする独自の牧歌的崇高論を構築し、即興的なパフォーマ ン
ス作品や、映像、写真作品を制作。contact Gonzo とは、集
団の名称であると同時に彼らの追究する方法論の名称でもあ
る。現在、事務所を自分たちで作りながら、様々な果物を時
速 100 キロで身体に打ち込む実験や山中の斜面を滑り降りる
「山サーフィン」
などを開発中。
現メンバーは NAZE、
松見拓也、
三ヶ尻敬悟、塚原悠也の 4 名。 メンバーは個々においてもそ
れぞれの分野で作品を発表。トヨタコレオグラフィーアワー
ド 2014 ファイナリスト(塚原悠也として)
。セゾン文化財団
助成対象アーティ スト。 http://contactgonzo.blogspot.jp
【子どもたちの舞台芸術創造事業〜未来の「劇場文化」のために〜】
助成:一般財団法人地域創造、独立行政法人国立青少年教育振興機構「子どもゆめ基金助成活動」
広報に関するお問合せ | KYOTO EXPERIMENT 事務局 TEL: 075-213-5839(平日 11:00–19:00) E-mail: [email protected]
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Press Release
公式プログラム
10 ボリス・シャルマッツ / ミュゼ・ドゥ・ラ・ダンス
< Dance | Rennes, France >
『喰う』 日本初演
日時| 3 月 26 日(土)17:00– *
3 月 27 日(日)14:00– *
*上演前にプレ・パフォーマンス・トークあり
会場| 京都芸術劇場 春秋座(京都造形芸術大学内)
料金| [前売]一般 3,500 円 ユース(25 歳以下)・学生 3,000 円
シニア(65 歳以上)3,000 円
高校生以下 1,000 円 ペア 6,500 円
※ パフォーマンスでは客席のご用意はありません。
※ 当日券は前売券 +500 円(高校生以下は同額、ペアは前売のみ)
時間| 90 分(トーク 30 分+パフォーマンス 60 分) 年齢制限など| 未就学児入場不可
上演にあたってのご注意| 開演後入場不可
ボリス・シャルマッツ / ミュゼ・ドゥ・ラ・ダンス『喰う』
photo: Beniamin Boar
フランス・ダンス界の寵児が到達した “ 食べる ” という行為に、
ダンサーの身体は、観客は、何を見出すか
1996 年、
「バニョレ国際振付家コンクール」の振付賞と最優秀ダンサー賞を 23 歳で受賞して、華々しくコンテンポラリーダンス
界にデビューしたボリス・シャルマッツ。2011 年には、
アヴィニョン演劇祭のアソシエイト・アーティストとして『enfant』を発表。
大人の暴力、欲望の対象とされる子どもたちが、一転して大人を追いたてるような舞台は、現代の鮮やかなネガ / ポジとなっていた。
2015 年には、ダンスというレンズを通してみることで美術館を別の空間へと変貌させる『テートモダンが Musée de la danse だっ
たら?』および、オペラ座バレエ団のダンサー 20 人が、パリのガルニエ宮のパブリックスペースで踊るシリーズの最新作『20 世
紀のための 20 人のダンサー』を発表し話題に。シャルマッツは、世界の注目を集める存在であり続けている。
2014 年にドイツで初演された本作の原題「manger(マンジェ)
」は、直訳すれば「食べる」の意。通常のダンス表現ではあまり
重要な役を与えられない「口」をムーブメントの中心にして、食べることから歌うこと、そして、呼吸や消化といった根源的な
行為へとダンサーの身体が駆り立てられることになる。食べ物に見立てられた何かに激しく噛みつき、飲みこみ、咀嚼し続ける
パフォーマーの行為を、現実を消化している姿とみるか、宗教的な祈りの表現とみるか。あるいは、身体を使った劇画、サウン
ドインスタレーションだろうか。そして、最後にはすべてが消えてなくなる。
ボリス・シャルマッツ
Boris Charmatz
ダンサー、振付家。
『Aatt enen tionon』
(1996)や『manger』
(2014)をはじめとする数々の
優れた作品を世に送り出している。パフォーマーおよび即興ダンサーとしても活動を展開。イ
ザベル・ローネーとの共著『Undertraining / On A Contemporary Dance』やジェローム・ベル
との共著『Emails 2009–2010』の他、移動型の学校プロジェクト Bocal を回顧した『Je suis
une école』の著者でもある。2011 年アヴィニョン演劇祭のアソシエイト・アーティスト。
2009 年からは、ブルターニュ国立劇場(レンヌ)を新たなダンスのミュージアムに生まれ変
わらせるべく、同劇場のディレクターを務めている。
www.museedeladanse.org
photo: Caroline Ablain
www.borischarmatz.org
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Press Release
公式プログラム
11 researchlight < Research Project | Osaka, Japan >
『河童よ、ふたたび』 日時| 3 月 5 日(土)–3 月 27 日(日)10:00–20:00、会期中無休
※ 時間は京都芸術センターギャラリーのオープン時間です
※ 会期中には「up objects」など様々なことがおこなわれます
(詳細は公式ウェブサイトなどでお知らせします)
会場| 京都芸術センター ギャラリー北・南
ロームシアター京都 ローム・スクエア
料金| 無料
up objects
ローム・スクエアに設置したインフラ的オブジェは、会期中にスケーターや職人、
ダンサーらが関わることによって、解体・改変・アップデートされていきます。
日時| 3 月 12 日(土)、19 日(土)ほか
会場| ロームシアター京都 ローム・スクエア
京都のインフラを握る疏水の地、岡崎が実験場に。
デザインと建築の視点からいまの社会を新たに問いなおす
これまで、舞台芸術と隣接するアートジャンルの作品を紹介してきた KYOTO EXPERIMENT。今回はさらに一歩踏みこんで、デ
ザイン、建築の視点から京都の街を再編集して提示するプロジェクトが立ち上がる。中心となるのは、グラフィックデザインか
ら空間デザイン、展覧会や福祉、地域に関わるプロジェクトなど領域を越えて活動を展開、KYOTO EXPERIMENT のアートディ
レクションも担当している UMA/design farm。そして、建築設計から現場施工まで手がけ、
「建築」を通したプロジェクトで街や
社会に新たな視点を投げかけてきた建築ユニットの dot architects。両者ともに関わる「DESIGNEAST」でも広く知られている。
彼らが目をつけたのは街のインフラ。経済基盤や生活基盤を工学的に布置することによってできあがるインフラは、社会におけ
る透明な存在として日々の生活や環境を強く管理している。しかし、それによって失われたものはないのだろうか。疏水によっ
て発展した岡崎地区に、
もし “ 河童 ” がいるとしたら…。そんな岡崎に位置するロームシアター京都の中庭、
ローム・スクエアをオー
プンな実験場として、現代における失われたものとしての “ 河童 ” を新たに見出そうという企みがスタートする。ローム・スクエ
アでは、街で見出したインフラ的オブジェを設置して、その使い方の新たな実践や改変が、ワークショップなどを通して行われる。
また、京都芸術センターでは、リサーチにもとづく映像やアイデアノートなどを展示する。
KYOTO EXPERIMENT が、先鋭的な舞台作品を上演するだけでなく劇場や舞台芸術を介したコミュニケーションのハブとなるた
めに、このリサーチプロジェクトは大きな道標となるだろう。
UMA / design farm
2007 年、原田祐馬により設立。大阪を拠点に文化や福祉、地域に関わるプロジェクトを中心に、
グラフィック、空間、展覧会や企画開発などを通して、理念を可視化し新しい体験をつくりだす
ことを目指している。
「共に考え、共につくる」を大切に、対話と実験を繰り返すデザインを実践。
香川県・小豆島町のアートプロジェクト「醤の郷 + 坂手港プロジェクト ー観光から関係へ」
、奈
良のたんぽぽの家の障害のある方の仕事づくり「Good Job! project」などがある。現在のメンバー
は、原田祐馬、山副佳祐、西野亮介、津田祐果の 4 人。http://umamu.jp
dot architects(ドットアーキテクツ)
家成俊勝、赤代武志により 2004 年共同設立。大阪・北加賀屋にあるコーポ北加賀屋を拠点に、
建築以外の色々なフィールドの人たちと活動中。建築における設計、施工のプロセスにおいて専
門家、非専門家に関わらず、様々な人々を巻き込む、超並列設計プロセスを実践。障害者と共に
建築を建てる「Inclusive Architecture」や小豆島において地域の方々と恊働した「Umaki Camp」
がある。建築設計だけに留まらず、現場施工、アートプロジェクト、さまざまな企画にもかかわる。
現在のメンバーは、家成俊勝、赤代武志、土井亘、寺田英史の 4 人。 http://dotarchitects.jp
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Press Release
チケット情報
2015 年 12 月 8 日(火) 11:00 より前売開始
チケット取扱
▶ KYOTO EXPERIMENT チケットセンター(11:00–20:00 、日曜・祝日休[ただし、開催期間中は無休、
年末年始のため 12/27–1/4 休])
オンライン| www.kyoto-ex.jp[セブン − イレブン引取]
電 話 予 約 | 075-213-0820[セブン − イレブン引取]
窓 口 |京都市中京区烏丸通蛸薬師下ル手洗水町 645 flowing KARASUMA 2F
▶ロームシアター京都チケットカウンター(10:00−19:00、年中無休[ただし、臨時休館日をのぞく])
オンライン| www.e-get.jp/kyoto/pt[要事前登録]
電話予約(1/10 から取扱)| 075-746-3201
窓口(1/10 から取扱)|京都市左京区岡崎最勝寺町 13
▶京都芸術センター(10:00-20:00、無休[ただし、12/28–1/4 休]) 窓口|京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町 546-2
▶チケットぴあ オンライン| http://t.pia.jp 電話予約| 0570-02-9999 お得なチケット
セット券
KYOTO EXPERIMENT チケットセンターではお得な各種セット券を取り扱っています。
■ペア|料金は各公演情報欄を参照
同一演目・日時の公演を 2 名分まとめて購入することでお得に観劇できるチケットです。
■フリーパス/学生フリーパス【枚数限定】
フリーパス| 23,000 円 学生フリーパス| 13,000 円
公式プログラム有料公演 10 演目すべてをご観劇いただけます(1 演目につき 1 回)。
■ 3 演目券/学生 3 演目券
3 演目券| 7,500 円 学生 3 演目券| 6,000 円
公式プログラムからお好きな 3 演目を選び、すべて同時に購入することでお得に観劇できるセット券です。
■『てすらんばしり』おやこチケット| 3,500 円
おやこチケット(一般 1 名 + 高校生以下 1 名)3,500 円[前売のみ]
足立智美 × contact Gonzo『てすらんばしり』をおやこでお得に観劇できるチケットです。
■ショーケース「Forecast」セット券| 4,000 円
あごうさとしプログラム、国枝かつらプログラムをセットでお得に観劇できるセット券です。
KEX 半券割引
当日受付で、対象公演 * の観劇済み公演チケットの半券をご提示いただくと、公式プログラムの当日券が
500 円 OFF(前売料金)でご購入いただけます!
[対象公演 *:KYOTO EXPERIMENT 2016 SPRING 公式プログラム/ショーケース「Forecast」
/フリンジ企画「オープンエントリー作品」]
※半券 1 枚につき 1 名、1 回のみ有効。当日券のみの取扱で、残席がある場合に限ります。
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Press Release
ショーケース
ショーケース「Forecast」
公式プログラムとは異なる視点で同時代の舞台表現を紹介するため、外部から招いた専門家によるキュレー
ションで、日本の新進アーティストの作品をショーケース形式で連続上演します。
キュレーター:あごうさとし(劇作家・演出家・アトリエ劇研ディレクター)
国枝かつら(丸亀市猪熊弦一郎現代美術館学芸員)
日時:2016 年 3 月 20 日(日) 13:00– あごうさとしプログラム
16:00– 国枝かつらプログラム
2016 年 3 月 21 日(月祝)13:00– 国枝かつらプログラム
*キュレーターズ・トーク
15:30– あごうさとしプログラム
* 13:00 の上演後に 2 人のキュレーターによるトークあり。
会場:[あごうさとしプログラム]京都芸術センター 講堂
[国枝かつらプログラム]京都芸術センター フリースペース
料金:[各プログラム]前売|一般 2,500 円、ユース(25 歳以下)・学生、シニア(65 歳以上)2,000 円、高校生以下 1,000 円
ショーケース「Forecast」セット券 ¥4,000
※当日券は前売券 + 500 円(高校生以下は同額、セット券は前売のみ)
※セット券の取扱は KYOTO EXPERIMENT チケットセンターのみ
あごうさとし
プログラム
Theatre in motion
展開される「身体」は劇場でどのように存在しうるのか。3 つのカテゴリーが考えられる。1. 身体それ一つ
で立つ、2. 身体と物・映像など他のメディアとの併存、3. 身体不在。劇場で思考される 3 組の異なる視点によっ
て、身体のグラデーションが明確に表現されるだろう。安易な言葉や、ワンクリックで自己を規定してしま
いそうな時代において、抽象性を孕んだ身体表現を介して私たちのありようを見つめる機会になればと思っ
ている。 あごうさとし
● 岩渕貞太 × 八木良太『RECORDS』
「記録物」があつかう時間と、
人間の「身体」が持つ時間、
そのコミュニケーションの可能性について。ダンサー・
振付家の岩渕貞太と、多岐にわたる表現手法で作品を発表している美術家・八木良太による 2 度目の共同作業。
● 辻本佳『Field Pray #2 擬態と遡行』
ダンサー・振付家の辻本佳が、幼いころから続けていた柔道の身体性を基礎に、自身の育った環境を自伝的
要素として作品に組み込みながら、既存のダンスや武道の身体操法をサンプリングし、展開させる。
● あごうさとし『— 純粋言語を巡る物語 — バベルの塔 Ⅱ』
舞台に俳優が出てこなくても、演劇は成立するのか?そもそも、俳優とはなにか?ベンヤミンの思考を下敷
きに、作・演出のあごうさとしと映像の山城大督が、俳優の演技を解体/再構成した「無人」の上演の可能
性を探る。
キュレータープロフィール:
あごうさとし Satoshi Ago
劇作家・演出家・俳優・アトリエ劇研ディレクター。1976 年生まれ。「複製技術の演劇」を主題にデジタルデバイ
スや特殊メイクを使用した演劇作品を制作する。2014−2015 文化庁新進芸術家海外研修制度研修員として 3 ヶ月パ
リに滞在。代表作に『total eclipse』(2011、横浜美術館・国立国際美術館)、『複製技術の演劇 — パサージュ Ⅲ—』
(2013–2014、こまばアゴラ劇場・enoco・アトリエ劇研)等がある。2010 年度京都市芸術文化特別制度奨励者。
2013–2014 公益財団セゾン文化財団ジュニア・フェロー。神戸芸術工科大学非常勤講師。
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Press Release
国枝かつら
プログラム
3 つの作品はこれまでに上演された形式に、今回あらたに手を加えて再演するもので、そのどれもが人の
からだと声というシンプルな要素で構成されています。最低限のインストラクションをもとに即興で進行
していく次第は、パフォーマンスが身体の芸術であると同時に、時間を扱う芸術でもあることをあらため
て想起させます。それは、美術、演劇、ダンス、音楽といったジャンルに拠るものでも、美術館や劇場といっ
た場所に帰属するものでもなく、「ライヴ/生であること」への思考と実践です。 国枝かつら
● 小金沢健人『CLOSED ANIMA』(2001)
ベルリン在住の現代美術家、小金沢健人による初めてのパフォーマンス作品。1962 年に制作された小杉武久
の『ANIMA 2』に現在から応答し、パフォーマンスにおける肉体と声を考察する。
● 田村友一郎『D.H.L』(2013)
「D.H.L」は田村の指示書の内容を示すアナグラムであり、パフォーマーは舞台の上で初めてその内容を知
る。即興という行為から、身体に原初的に備わるある種の機能を導き出そうとするとともに、ダンスと声
の在り方をも浮き彫りにする。
● 梅田哲也『COMPOSITE』(2014)
フィリピン山岳地帯にあるカヤン村の子どもたちと制作した作品を再構築する。動きと声の掛け合わせで
進行する合唱のかたちは、指揮者のような中心点を持たないパフォーマンスのあらたな方法論を提示して
いる。
キュレータープロフィール:
国枝かつら Katsura Kunieda
1978 年東京都生まれ。丸亀市猪熊弦一郎現代美術館学芸員。担当企画展に現在準備中の「金氏徹平展(仮称)」
(2016
開催予定)、「マルティーノ・ガンパー 100 日で 100 脚の椅子」(2015)、「あそびのつくりかた」(2014)など。
2014 年からパフォーマンスを紹介するシリーズ< PLAY >を担当。第 1 回目として「PLAY vol.1 塚原悠也」を企画。
関連イベント
KYOTO EXPERIMENT× 舞台芸術制作者オープンネットワーク(ON-PAM)
公開シンポジウム
舞台芸術と社会を繋ぐ全国的、国際的な会員制ネットワー
ク「舞台芸術制作者オープンネットワーク」の公開シンポ
ジウムを開催します。国内外で活躍する劇場やフェスティ
バルのディレクターを招き、最新のトピックについて議論
を展開します。
日時:2016 年 3 月 20 日(日)
[シンポジウム 1]10:00–12:30 [シンポジウム 2]13:30–15:30 会場:元・立誠小学校 講堂
京都市中京区蛸薬師通河原町東入備前島町 310-2
料金:500 円(予約不要)
お問合せ:舞台芸術制作者オープンネットワーク事務局 [email protected]
主催:KYOTO EXPERIMENT、特定非営利活動法人舞台芸術制作者オープンネットワーク(ON-PAM)
共催:立誠・文化のまち運営委員会
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Press Release
関連プログラム
海外プレゼンター招聘プログラム
これまでのフェスティバルで培った国際的なネットワークを活かし、国際的な舞台芸術シーンの最前線で
活動するフェスティバルやアートセンターのディレクターを世界各地から招聘します。彼らは滞在中、国
内アーティスト作品の観劇のほか、シンポジウムやレクチャーなどを通じて、日本の舞台芸術の現在の状
況や社会的または文化的な文脈を共有し、国内の専門家との議論を深めます。
招聘予定者:
シャンカル・ヴェンカテーシュワラン(ケーララ州国際演劇祭[インド]アーティスティックディレクター)
アンドラシュ・シーボルト(ハンブルク国際サマーフェスティバル[ドイツ]アーティスティックディレクター)
ジュン・リン・ゴー(In Between Time[イギリス]シニアプロデューサー)
ハビエル・イバカチェ(ガブリエラ・ミストラル文化センター[チリ]プログラムディレクター)
イム・インザ(ソウル・マージナル・シアター・フェスティバル[韓国]アーティスティックディレクター)
ほか
*公開プログラムは決まり次第、発表します。
文化庁委託事業「平成 27 年度文化庁戦略的芸術文化創造推進事業」
主催:文化庁、京都国際舞台芸術祭実行委員会
制作:京都国際舞台芸術祭実行委員会
提携プログラム
ロームシアター京都オープニング事業
「搬入プロジェクト ―京都・岡崎計画―」
『わが父、ジャコメッティ』
(KYOTO EXPERIMENT2014)
の記憶も新しい「悪魔のしるし」が今回は代表作『搬入
プロジェクト』を携えて上洛。ロームシアター京都によ
るプロデュースのもと、入らなそうでギリギリ入るサイ
ズと形状の巨大な物体を京都市内の大学生とともに設計・
製作し、上演当日会場に居合わせた人たちとともに搬入
作業を行います。
搬入プロジェクト #15 六本木ヒルズ
上演後その物体は KYOTO EXPERIMENT 会期中を通じ
て館内で展示されます。
日時:搬入本番 3 月 5 日(土)15:00−
物体展示 3 月 6 日(日)−27 日(日)
会場:ロームシアター京都
京都市左京区岡崎最勝寺町 13
料金:無料(予約不要)
お問合せ:ロームシアター京都 Tel 075-771-6051(土日祝除く 9:00−17:00)
主催:京都市、
ロームシアター京都(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団)
共催:KYOTO EXPERIMENT
フェスティバル・
ミーティングポイント
搬入プロジェクト #3
豊島唐櫃公堂計画
photo: Daisuke Sugita
フェスティバル開催期間中には、参加アーティストと観客とのコミュニケーションのためのスポット、
ミーティングポイントが登場します。観劇前後に食事をとる休憩場所として、フェスティバルのインフォ
メーションスペースとしてご利用いただけます。参加アーティストの関連書籍、グッズなども販売。
詳細は決まり次第、公式ウェブサイトにてお知らせします。
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Press Release
フリンジ
フリンジ企画「オープンエントリー作品」
フェスティバル開催期間中に京都で発表される作品を一挙に紹介します。条件を満たせば、ジャンル不問・
審査なしで登録可能。今回エントリーされたのは前回の 25 作品を大きく上回る 45 作品が登録されました。
フェスティバルの会期中、公式プログラムとともにこの 45 作品が京都中に展開します。
※「周辺」を意味する「フリンジ」は、フェスティバルのメインプログラムを取り巻いて行われる様々なイベントのことです。
01. 門阪翔大・杉本憲相・上田純・三枝愛・寺嶋剣吾・今尾拓真・藤村祥馬『MORPH』[京都][美術]
02. 林葵衣『水の発音』[京都][展示]
03. Apotheke『OPEN VILLAGE』[南山城村、京都][イベント、パーティー]
04. NPO 法人 DANCE BOX『ぽこぽこアワー 京都編』[神戸][パフォーマンス、音]
05. 高砂 BUTOH 協同組合『高砂 BUTOH 協同組合 15 周年記念 祝祭』[高砂、兵庫][ダンス]
06. H-TOA『ワンさんの一生とその一部』[東京][演劇]
07. サファリ・P『欲望という名の電車』[京都][演劇]
08. 夕暮れ社 弱男ユニット『伊勢村圭太アワー「ジャパニーズ・サラリーマン」』[京都][演劇]
09. 宮北裕美『point A ⇄ point B』[京丹後、京都][アートパフォーマンス]
10. 伊藤豊 / 松浦莞二『anima / body』[大阪 / 京都][対談、展示]
11. 八咲舞遊館『八舞咲の会〜第二章〜』[京都][ダンス]
12. ミズモノ『無題』[京都][ダンス]
13. 端地美鈴・小濱史雄・福田真知・八田郁子・他『timelake06「茶の間 / 庭先」』[京都][美術、展示]
14. サイトウミサ/竹之内芙美『S=1/1』[京都][インスタレーション、ダンス]
15. 劇団速度『珈琲店』[京都][演劇]
16. トランク企画『Monthly Impro Live of Spring』[京都][演劇]
17. ウミ下着『いつか みんな なかったことに』[大阪][ダンス]
18. エイチエムピー・シアターカンパニー『静止する身体』[大阪][演劇]
19. ユリイカ百貨店『MOON』[京都][演劇]
20. 戸田はる香『In to the space and the time(仮)』[鎌倉、神奈川][ダンス]
21. 酒井エル『スプリーン』[京都][ダンス、パフォーマンス]
22. 榎本多賀 × 苫野美亜『着物 × ダンス もののあはれ』[横浜][着物、ダンス]
23. BRDG『BRDG 5th Anniversary 特別感謝祭』[京都][演劇、ダンス、音楽]
24. 川柳舎みみひめきっちん『川柳舎・みみひめきっちん 30 年の軌跡~ニューヨーク凱旋公演』
[姫路、兵庫][ダンスシアター]
25. カルテジアン劇場『Heimat』[東京][インスタレーション、パフォーマンス]
26. 南鳥島ロラン C 局『鉱石』[京都][演劇]
27. カウパー団『小さな海底』[京都][パフォーマンス、展示]
28. Juggling Unit ピントクル『像と響(かたちとひびき)』[京都][ジャグリング]
29. 冨士山アネット『DANCE HOLE』[東京][ダンス、演劇]
30. 余越保子『Hangman Takuzo』[京都 / ニューヨーク][映画]
31. 仙石彬人『SENGOKU night. Vol.08』[京都][ライブ、パフォーマンス]
32. 相模友士郎『ナビゲーションズ』[京都][ダンス]
33. 舞踏カンパニー倚羅座『五條〈妹の力〉シリーズ第 8 弾 倚羅座舞踏公演「夢衣」』[京都][ダンス]
34. sun put dance『春分十六夜公演「unevenness of the moon」』[京都][ダンス]
35. 混沌の首『Gate of DAWN /ゲート・オブ・ドーン』[京都][音楽、ダンス、アート、儀式]
36. 桂勘 x 黒子沙菜恵 ダンスがわかりません『語り出す沈黙~身体に貞く』[京都][ダンス]
37. 山本和馬『愛してしまうたびに。』[神戸][ダンス]
38. bonna nezze kaartz『bonna nezze kaartz』[京都][展示]
39. 村川拓也『終わり』[京都][ダンス]
40. 劇団衛星『珠光の庵〜遣の巻〜』[京都][演劇]
41. 劇団三毛猫座『傘下のひとりごと』[京都][演劇]
42. 新聞家『SABR』[東京][演劇]
43. 森林浴『火星ハイツ三部作』[大阪][演劇]
44. 虹色結社『ゼゼラゼラゼラデメニギス』[京都][演劇]
45. Dance Project Revo『余裕の朝』[京都][ダンス]
* アーティスト/カンパニー名『タイトル』[拠点][ジャンル]の順に表記しています。
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Press Release
公演スケジュール
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Press Release
会場マップ
A ロームシアター京都 Tel 075-771-6051
〒 606-8342 京都市左京区岡崎最勝寺町 13
*京都市バス「岡崎公園 ロームシアター京都・みやこめっせ前」
下車すぐ。京都市営地下鉄東西線「東山駅」下車徒歩約 10 分
C 京都芸術劇場 春秋座(京都造形芸術大学内) Tel 075-791-8240
〒 606-8271 京都市左京区北白川瓜生山 2-116 京都造形芸術大学内
*京都市営地下鉄烏丸線「北大路駅」
(北大路バスターミナル)より、市
バス 204 系統「高野・銀閣寺」ゆき「上終町京都造形芸大前」下車すぐ
B 京都芸術センター Tel 075-213-1000 D 京都府立府民ホール “アルティ” Tel 075-441-1414
〒 604-8156 京都市中京区室町通蛸薬師下る山伏山町 546-2
〒 602-0912 京都市上京区烏丸通一条下ル龍前町 590-1
*京都市営地下鉄烏丸線「四条駅」、阪急京都線「烏丸駅」下車、 *京都市営地下鉄烏丸線「今出川駅」下車、6 番出口より南へ徒歩 5 分
22・24 番出口より徒歩 5 分
E 京都国立近代美術館 Tel 075-761-4111
〒 606-8344 京都市左京区岡崎円勝寺町
*京都市バス「岡崎公園 美術館・平安神宮前」下車すぐ。京都市営
地下鉄東西線「東山駅」下車徒歩 10 分
広報に関するお問合せ | KYOTO EXPERIMENT 事務局 TEL: 075-213-5839(平日 11:00–19:00) E-mail: [email protected]
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Press Release
開催クレジット
KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭 2016 SPRING
主催
京都国際舞台芸術祭実行委員会
(京都市、ロームシアター京都、公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団、京都芸術センター、
公益財団法人京都市芸術文化協会、京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター)
ロームシアター京都オープニング事業
助成
特別協力
協力
京都国際舞台芸術祭実行委員会
委員長
副委員長
平成 27 年度文化庁国際芸術交流支援事業
公益社団法人企業メセナ協議会 2021 芸術・文化による社会創造ファンド
株式会社長谷本社
京都国立近代美術館、京都府立府民ホール “アルティ”
森山直人(京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター主任研究員/京都芸術センター運営委員)
藤井宏一郎(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団専務理事)
委員
天野文雄(京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター所長)
蔭山陽太(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団/ロームシアター京都支配人兼エグゼクティブディレクター)
篠原資明(京都大学大学院人間・環境学研究科教授)
畑律江(毎日新聞大阪本社学芸部専門編集委員)
山﨑弥生(公益財団法人京都市芸術文化協会事務局長)
吉岡久美子(京都市文化市民局文化芸術都市推進室文化芸術企画課計画推進担当課長)
吉岡洋(美学者/京都大学大学院文学研究科教授)
監事
秋山正俊(京都市文化市民局文化芸術都市推進室文化芸術企画課長)
中島良彰(公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団/ロームシアター京都開設準備副室長兼総務部長)
顧問
太田耕人(演劇評論家/京都教育大学教育学部教授)
茂山あきら(狂言師/ NPO 法人京都アーツミーティング理事長)
千宗室(裏千家家元)
建畠晢(京都芸術センター館長)
平田オリザ(劇作家・演出家/劇団「青年団」主宰)
渡邊守章(京都造形芸術大学客員教授/東京大学名誉教授/演出家)
京都国際舞台芸術祭実行委員会事務局
プログラムディレクター
事務局長
事務局
広報
制作
テクニカルコーディネーター
インターン
翻訳
ドキュメントコーディネート
アートディレクション
デザイン
WEB ディレクション
WEB デザイン
WEB プログラム・WEB コーディング
京都国際舞台芸術祭
アドバイザリーボード
橋本裕介
垣脇純子
井上美葉子、門脇俊輔、川那辺香乃、和田ながら
多胡真佐子、西谷枝里子
井出亮(京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター)、岩村空太郎(京都芸術センター)、
小倉由佳子、上村絵梨子、川崎陽子、川原美保(京都造形芸術大学 舞台芸術研究センター)
、
ウルリケ・クラウトハイム、河本あずみ(ロームシアター京都)、芝田江梨(京都芸術センター)、
武田知也(ロームシアター京都)、土山亮子(京都芸術センター)
大鹿展明、尾崎聡、夏目雅也
大森玲、才ノ平裕巳、松田彩花、山下裕英
板井由紀、ウィリアム・アンドリューズ
竹内厚
原田祐馬(UMA / design farm)
山副佳祐(UMA / design farm)
UNGLOBAL STUDIO KYOTO
TRACE
FLAM(桐谷 典親)
小崎哲哉(編集者/ REALTOKYO、REALKYOTO 発行人兼編集長)
古後奈緒子(舞踊研究・批評/ dance+)
萩原麗子(京都芸術センター)
広報に関するお問合せ | KYOTO EXPERIMENT 事務局 TEL: 075-213-5839(平日 11:00–19:00) E-mail: [email protected]
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