<テーマ> 給与所得に対する源泉徴収(その2) <関係法律>所得税法

<テーマ>
テーマ> 給与所得に
給与所得に対する源泉徴収
する源泉徴収(
源泉徴収(その2
その2)
<関係法律>
関係法律>所得税法
所得税法第
税法第 217 条、第 219 条、第 220 条、第 17 条、第 226 条
地方税法第
地方税法第 317 条の 6
Ⅰ 納付先及び
納付先及び納付手続
源泉所得税の納付先は、源泉徴収義務者の納税地の所轄税務署長です。国税収納機関であ
る銀行等を通じて「所得税徴収高計算書(納付書)」を添えて納付することになります。給
与所得の場合、源泉徴収税額の納付先は、原則としてその支払事務を取り扱う事務所、事
業所等の所所在地を管轄する税務署長となります。「所得税徴収高計算書(納付書)」に納
税地の所轄税務署を明記しておけば、銀行等の全国のどこの窓口でも納付することができ
ます。
事前に税務署に開始届出書を提出しておけば、インターネットを利用した「e-Tax」(国
税電子申告・納税システム)により電子申告による納付(申告)手続を行うことができま
す。
納付書の数種類ありますが、給与所得の場合は、「給与所得、退職所得等の所得税徴収高
給 )を使用します。この納付書で給与所得、退職所得だけでなく、
計算書(納付書)」(略号○
あわせて、税理士等の報酬・料金の源泉所得税についても納付できます。
報 )がありますが、報酬・料
なお、「報酬・料金等所得税徴収高計算書(納付書)」(略号○
金等のみの場合は、この納付書を用います。
納付書は、3 枚 1 組の複写式になっています。切り離さずに銀行等に提出します。
(1 枚は、
控)納期特例を受けている場合は、「納期特例用」を、それ以外の場合は、「一般用」の納付
書を使用します。
【留意点】納付すべき税額がない場合であっても所得税徴収高計算書を所轄税務署長に提
出(送付)することになっています。
Ⅱ 給与所得の
給与所得の源泉徴収票
(1)提出の範囲
給与等の支払をする源泉徴収義務者は、その年中に支払の確定した給与等について、給与
等の支払を受ける各人別に「給与所得の源泉徴収票」を 2 通作成し、1 通を受給者に交付し、
他の 1 通を源泉徴収義務者の納税地の所轄税務署長に提出しなければありません。
源泉徴収義務者は、同様に「給与支払報告書」を受給者の住所地の市区町村長に提出しなけ
ればなりません。
【留意点】
・所得税の「給与所得の源泉徴収票」と個人住民税の「給与支払報告書」は、実務上
同時に作成することになります。
・「給与所得の源泉徴収票」を所轄税務署長に提出する場合には、「給与所得の源
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泉徴収票(合計表)」を添えて提出する必要があります。
・給与支払報告書は、「給与支払報告書(総括表)を添えて市区町村長に提出し
ます。
・税務署長へ提出する源泉徴収票のうち、日本と情報交換に関する租税条約を締
結している国(アメリカ、韓国、中国(香港、マカオを除く。)、シンガポール、
ドイツ、フランス、インド、ブラジルなど)に住所(居所)がある人の「給与所
得の源泉徴収票」について同じものを 2 枚提出することになっています。支払を
受ける人の住所又は居所欄はその人から提出された届出書を基にして、外国にお
ける住所を記入します。
(要件を満たす場合のみ)
(2)提出を要しないもの
その年中の給与等金額が一定額以下の場合は、本人への交付のみで税務署長への提出の必
要はありません。以下に該当する場合には提出する必要はありません。
提出省略範囲
受給者の区分等
①
(その年中の給与等の金額)
法人の役員及び現に役員をして
150 万円以下
た者
②
弁護士、税理士、社会保険労務士
250 万円以下
③
上記①及び②以外
500 万円以下
①
その年中に退職した者(役員は除
250 万円以下
等
年末調整未済
甲 欄 の適用を受けた受給者
年末調整済
いなくともその年中に役職員であっ
く。)
②
その年中に退職した法人の役員
50 万円以下
③
災害により被害を受けたため、そ
250 万円以下
の年中の給与所得に対する源泉所得
」
「
税の徴収の猶予又は還付を受けた者
④
その年中の主たる給与の収入金
―
額が 2,000 万円を超える人
「乙」欄又は「丙」欄の適用を受けた場合
50 万円以下
(3)提出期限
・一般の場合・・・給与支払の確定した日の属する年の翌年 1 月 31 日
・年の中途で退職した者に係るもの・・・その退職の日以後 1 か月以内(原則)
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星野誠先生【星野公認会計士事務所】
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なおこちらの情報は2008年8月時点での情報です
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