平 成 26 年 度 健康 管 理概 要 東京大学保健 ・健康推進本部 は じ め に 保健・健康推進本部は平成 21 年 4 月の改組に伴い発足しました。東京大学の学生、教職員など全 ての構成員のみなさんが、心身共に健康に過ごせるようにという目的に向かって活動している新しい 組織であります。活動の中心は本郷、駒場、柏の三地区にある保健センターですが、日常診療、健康 診断の両者とも保健・健康推進本部として、それぞれの地区の垣根を越えて一体となって取り組み、 利用者の方々の利便性向上を図り、内部的にも業務が効率化することを目指しております。 今まで安田講堂にあった本郷保健センターは、平成 25 度末に第 2 本部棟への移転し、新たな環境 での体制作りがスタートしています。健康管理室では、全ての地区で実施される健康診断を一括して 所管し、学内で異動や兼務のある教職員であっても健康診断が適切に受けられる体制を整えるよう努 力しております。この為、三地区で共通の健康診断データベースシステムを導入し、キャンパス間を 移動する学生、教職員の健康管理をどのキャンパスでもサポートできるための準備が進められてきま した。ウェブ上での健康診断データの閲覧システムについても、情報システム本部の方々の応援をい ただき、堅固なシステムを構築すべく努力をしております。このような活動を通じて、キャンパスを またいでの健康診断データの活用を可能にするなど、スムースな健康診断実施やその後の健康管理を しっかり行う体制を整備していきたいと考えています。 一方、医療機関としての保健センターは医学部附属病院との関係を密にしながら、常に組織とその 構成員のレベルアップを図っていくことが求められています。そのためには、医師やコメディカルス タッフの交流が必須であります。従来から人事交流のある事務職員に限らず、今にも増して医師、保 健師、看護師、薬剤師、技師などの医療職スタッフの人事交流を推進したいと考えております。 また、東京大学の大学院化は大学院生の増加をもたらし、外国人学生の増加を含め、学生の構成と その保健・健康問題にも変化が生じております。学生の平均年齢の上昇とともに、生活習慣病や脳・ 循環器・呼吸器・腎疾患などの身体疾患、さらに精神疾患やその関連疾患など、キャンパス内での疾 病構造が変化しています。またデング熱、ジカ熱やエボラ出血熱など新たな感染症問題も生じていま す。保健・健康推進本部はこのような状況に対応できる組織にならなくてはなりません。 それとと もに、今後さらに拡大する国際化に対しても、トラベルクリニックの拡充や、英語による診療の充実 を図るなど、大学の変化にあわせた対応を模索しております。 保健・健康推進本部では、現在の大学の状況に適切に対応できる健康管理サービスと健康増進プロ グラムの提供を通して、今後とも予防医学的観点を含めた積極的な保健・健康推進活動に努めていく 所存です。東京大学を構成するすべての方々のご支援をよろしくお願い申し上げます。 平成 27 年 11 月 東京大学保健・健康推進本部 本部長 山本 一彦 目 次 はじめに Ⅰ 平成26年度学生健康管理状況の報告 ……………………………………………………………… 1 1.学生定期健康診断受診率の年次推移 ………………………………………………………… 1 ……………………………………………………………………… 2 ………………………………………………………………………………… 2 ……………………………………………………………………………………………… 2 ………………………………………………………………………………… 3 A.総 論 学生健康管理状況の報告 B.平成26年度学生健康診断 1.新入生健康診断 総 論 精神保健面接 ……………………………………………………………………………… 4 ……………………………………………………………………………………………… 4 …………………………………………………………………… 4 ………………………………………………………………………………… 5 ……………………………………………………………………………………………… 5 …………………………………………………………………………………… 5 2.学生定期健康診断 総 論 在校生の精神科健康診断 3.留学生健康診断 総 論 精神科面接 Ⅱ 平成26年度職員健康管理状況の報告 A.総 職員健康管理状況の報告 ……………………………………………………………… 6 ………………………………………………………………… 6 ……………………………………………………………………………… 6 ……………………………………………………………………………………… 6 ………………………………………………………………… 7 …………………………………………………………………………………… 7 ……………………………………………………………………………………… 7 …………………………………………………………………………………………… 7 ………………………………………………………………………… 8 ……………………………………………………………………………………… 8 論 B.平成26年度職員一般健康診断 1.一般定期健康診断 1)受診状況 C.平成26年度職員特殊健康診断 1.特殊健康診断 1)受診状況 2)結果 2.放射線取扱者健康診断 1)受診状況 Ⅲ 平成26年度利用状況の報告 ……………………………………………………………………………………… 12 …………………………………………………………………………………… 12 …………………………………………………………………………………………… 13 ……………………………………………………………………………………………… 13 …………………………………………………………………………………………… 16 ……………………………………………………………………………………………… 18 ……………………………………………………………………………………… 25 ………………………………………………………………………………………… 26 …………………………………………………………………………………………… 27 ……………………………………………………………………………………………… 28 8.ヘルスケアルーム(駒場地区)………………………………………………………………… 31 A.健康管理部門 健康管理業務 B.診療部門 1.内科 2.精神科 3.歯科 4.耳鼻咽喉科 5.整形外科 6.皮膚科 7.薬局 …………………………………………………………………………………………… 32 ………………………………………………………………………………………… 32 …………………………………………………………………………………………… 32 …………………………………………………………………………………………… 33 1)英文原著 ………………………………………………………………………………………… 33 2)邦文原著 ………………………………………………………………………………………… 37 3)国際学会 ………………………………………………………………………………………… 39 4)国内学会 ………………………………………………………………………………………… 40 ……………………………………………………………………………………………… 43 ………………………………………………………………………………………… 46 C.検査部門 1.放射線室 2.検査室 Ⅳ 研究活動 A.研究業績 5)講演 B.外部資金等 Ⅰ 平成26年度学生健康管理状況の報告 A.総論 学生健康管理状況の報告 1.学生定期健康診断受診率の年次推移 B.平成26年度学生健康診断 1.新入生健康診断 2.学生定期健康診断 3.留学生健康診断 A. 総論 学生健康管理状況の報告 東京大学保健・健康推進本部は、平成 21年 4 月 1 日の改組以来、教育・学生支援部、医学部 附属病院、環境安全本部、学生相談ネットワーク本部等と連携し、本郷地区の約 18,500 名、駒場 地区の約 9,000 名、柏地区の約 1,500 名、計 29,000 名の学生・院生の健康管理に携わっています。 当本部は健康管理室と一般診療室より構成され、健康管理室は各種健康診断の実施と事後措置、 及び保健指導・健康教育を主な業務としています。一般診療室には内科・精神科・歯科・耳鼻咽 喉科・整形外科・皮膚科があり、各科においては、学生・院生受診者に対しプライマリ・ケア等 を実践しております。 近年外国人留学生の入学者数の増加は著しく、三地区計 3,000 名に迫ります。 平成 24 年度からは、従来からの 10 月入学留学生健診に加え、Program in English at Komaba への教養課程前期入学者を対象とした 10 月期新入生健康診断が新設され、4 月教養課程前期入学 者への新入生健診相当の健診が実施されるようになりました。外国人学生の施設利用や各種帳票 発行に際しては、英文の併記を行い、アメニティの向上に努めてまいります。 胸部 X 線検査の完全ディジタル化は完了し、三地区相互画像検索システムが平成 23 年度の学 生健診より完全稼働しています。更に平成 25 年度からの稼働を目指し、現在構築作業中の「東京 大学新健康管理システム」は、三地区いずれの保健センターにおける健康診断受診とその証明書 の発行を可能にいたします。 健康診断の受診状況では、新入生健康診断の受診率は 100%、定期健康診断の受診率は約 70% であり、ここ数年大きな変化を認めません。胸部レントゲン検査における要治療及び要経過観察 者の割合は、0.3%以下であり、ほぼ例年と同率です。要治療と判定された者に対しては、健康管 理室と一般診療室の連携により、迅速かつ適切な精密検査・治療に繋がるよう配慮がなされてい ます。 平成 21 年 4 月の改組以来、利用者数は年々増加傾向にあります。より多くの学生が当本部施設 を利用できるよう、サービスの充実に努めてまいります。 1.学生定期健康診断受診率の年次推移 学生定期健康診断受診率 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 学部学生小計 84.4 81.5 82.0 78.6 81.0 78.1 79.6 80.0 81.4 82.0 大学院学生小計 70.9 71.6 74.1 67.2 66.2 62.9 62.7 61.8 65.9 59.4 82.8 84.2 80.7 76.2 77.7 72.3 72.7 70.5 69.7 69.4 年 度(平成) 総 計 -1- B.平成26年度学生健康診断 1.新入生健康診断 総 論 新入生健康診断は入学直後の授業開始前に、駒場キャンパス内のコミュニケーションプラザを 会場として5日間の日程で実施し、ほぼ100%の受診率となっている。この健診では、集団生活に おける感染拡大防止のため、結核などの感染性疾患の検出が最も重要であるが、教養学部で行わ れる身体運動・健康科学実技(体育実技)授業への参加可否を判断することも目的となっている。 そのため、心疾患の既往がある場合や心電図で異常所見を認めた場合は、健診当日に循環器医師 による面談を実施している。その他の内科疾患や整形外科疾患などの既往がある場合や、検査結 果より必要性が認められた場合にも、授業開始前に医師による面談が行われ、主治医からの診断 書の確認や、専門医へ紹介し意見を仰ぐなど適切な対応を取っている。 健診項目は以下である。 1 問診(家族歴・既往歴・症状など) 2 理学所見(内科医師診察) 3 身体計測(身長・体重) 4 胸部X線検査 5 血圧測定 6 尿検査(尿蛋白・尿潜血・尿糖) 7 血液検査(AST・ALT・LDL-c) 8 心電図 9 耳鼻科健診(聴力検査) 10 精神科医師面接 なお、平成9年度から健康診断の一環として、 “健康のしおり”という冊子を用いて健康教育(飲 酒事故防止や性感染症予防などのための集団指導)を行なっている。健康のしおりには、3地区の 保健センターの利用法も記載されている。 -2- 2)精神保健面接 教養学部前期課程新入生全員を対象に、精神科医または心理士による面接を実施している。面接で は、生活環境や精神保健に関する質問票を活用し、学生生活支援の必要性と緊急度を総合的に判断し ている。支援を要すると判断された学生には、電子メールを活用して連絡をとり、保健センター精神 科での再面接を促している。 また、健康保健面接時には、こころの健康教育用冊子「学生のためのこころの健康ハンドブック」 をすべての学生に配布している。ここには、大学生でよく見る抑うつや睡眠、アルコールの問題等に ついて、基本的な知識と具体的な対処方法がコンパクトにまとめられている。学生相談所など各キャ ンパスの学内相談機関に関する情報も掲載されており、気軽に相談機関にアクセス出来るよう取り組 みを続けている。今年度は、学生同士の相互扶助を促進する目的で「学生向けメールマガジン」をま とめた小冊子も配布した。 このほか、秋には教養学部英語コース(PEAK:Programs in English at Komaba)を対象とした 新入生健康診断も実施した。 -3- 2. 学生定期健康診断 総 論 学生定期健康診断は平成 21 年 4 月改定の学校保健安全法及び同施行規則を根拠法規とし、 「学生定 期健診I」を修士課程、博士課程、研究生の第一学年を対象として実施し、 「学生定期健診 II」は、 教養課程新入生および上記学年を除く学部学生、院生、研究生、留学生、受入れ研究員を対象として 実施しています。 問診、血圧測定、身体計測及び胸部 X 線間接撮影は健診 I、健診 II の共通健診項目として全受診者 に対し施行し、更にこれらの項目に加え、健診 I では血液検査、尿検査、心電図検査を施行していま す。血液検査は、AST、LDL コレステロール値を検査項目としています。 10 月実施の入学・進学健康診断を除いて、本郷地区約 18,500 名、駒場地区約 9,000 名、柏地区約 1,500 名の定期学生健康診断は、6 月末までの法定期間内に実施しています。また、平成 19 年度より、 受入れ研究員に対しては、学生定期健診 II の期間内に同等の健康診断(受入研究員健診)を実施して います。 最後に当センター発行の各種証明書は定期健康診断を受診していることが前提となっております。 学内部局における担当者の皆様方には学生への周知徹底、指導方お願いいたします。 在校生の精神科健康診断 教養学部前期課程 2 年生、修士課程 2 年生、博士課程 2 年生以上、研究生を対象に精神科健康診断 を実施した。生活習慣、精神保健に関わる質問紙を用い、その回答に応じて、保健センター精神科で の相談・受診を勧めた。希望者には保健センター精神科医師による面接を行い、必要に応じて精神科 治療を開始した。 -4- 3.留学生健康診断 総 論 留学生に対する健康診断は、入学時(春季・秋季)と定期(春季)に一般の学生と同じ項目が実施 される(血液検査項目も平成21年度には全地区・全学生で揃えられた)。また精神保健面接票への記 載によるメンタルヘルスチェックも、留学生全学年に施行されている。 平成24年よりPEAK programも開始され、受診者数は年々増加している。平成20年に文部科学省等に より骨子が策定された「留学生30万人計画」などにより大学の国際化が推進される中で、今後も対象 者の増加が見込まれる。 総数増加に伴って、通院加療や経過観察の必要な各種の疾患を抱えた留学生も見受けられるように なっている。健診時に把握された既往・現病について、背景にある母国の医療事情やコミュニケーシ ョン・経済の問題を勘案しつつ、滞在期間に適切に対処できる環境づくりを支援することも健診後の 事後措置として重要である。健康診断が義務であることや、予防接種の勧奨など、大学としての健康 管理について、 学内各部署とも連携しつつ、 入学前を含めた各文書等で理解および協力を求めている。 健康診断は、心身ともに健康な留学生活を支援するという、学内における保健・健康推進本部の役 割を留学生に理解してもらう機会ともなっている。 精神科面接 留学生においては、新入生全員(学部生・大学院生・研究生)に対し、健診時に精神保健に関する チェックリストを提示し、必要と判断されたものに精神科医師による面接をすすめた。このほか、希 望する学生に対して、精神科医師による面接を行った。 日本での生活に苦慮したり、研究室でうまく適応できなかったりする学生が散見されており、学内 の相談窓口とも連携して、留学生の精神保健向上ならびに修学支援に努めたい。 -5- Ⅱ 平成26年度職員健康管理状況の報告 A.総論 職員健康管理状況の報告 B.平成26年度職員一般健康診断 1.一般定期健康診断 C.平成26年度職員特殊健康診断 1.特殊健康診断 2.放射線取扱者健康診断 A.総論 職員健康管理状況の報告 国立大学法人東京大学が教職員を対象として実施する法定健康診断には、一般健康診断と 特殊健康診断があり、前者には労働安全衛生法第六十六条に基づく、雇入れ時健康診断(労働 安全衛生規則第 43 条) 、定期健康診断(同規則第 44 条)、特定業務従事者健康診断(同規則第 45 条) 、海外派遣労働者健康診断(同規則第 45 条の二)、給食従業員健康診断(同規則第 47 条)が 含まれ、後者には法第六十六条第二項および四項、及びじん肺法第八条に基づく、電離放射線健 康診断、有機溶剤健康診断、鉛健康診断等、特別の項目による健康診断及びじん肺健診が含まれ ます。保健・健康推進本部は、これら健康診断の企画・実施・事後措置を業務としています。 平成 19 年度より病院地区の定期健康診断は、本郷事業場教職員とともに本郷保健センターにお いて実施されることとなり、全面的外部委託であった柏地区についても、本郷・駒場事業場と同 一仕様による健診の実施と事後措置の体制が整備されました。平成 25 年度からは、白金地区の定 期健康診断も、保健・健康推進本部が実施するようになりました。将来、当本部としては、構外 部局における健康管理にも積極的にも係ってまいる所存です。 医療保険者である共済組合は、40 歳~74 歳全ての保険本人・家族を対象として特定健康診査 の実施義務を負っております。保健・健康推進本部が実施する一般定期健診結果をもって、特定 健康診査の結果として共済組合への協力が要請されています。今後も定期健診結果は、本目的の ために共済側へ提供されますので、ご理解をお願いいたします。 健康診断受診者のアメニティ向上と健康診断のクオリティ維持を図るために、適正外部委託比 率についての議論を含め、健康診断のあり方についての検討が継続しておこなわれております。 医学的専門性の高い人的リソースを擁し発足した保健・健康推進本部ですので、スタッフの専門 性を最大限に生かし、感度・特異度の高い健診・医療サービスを目指してまいります。 保健センターは、生活習慣病の一次予防である生活習慣病発症の予防を重視するという立場より、単に 健診の実施に終始することなく、その事後措置と健康啓発についても力を入れてまいります。今後とも関 係各処のご理解とご協力をお願いいたします。 B. 平成 26 年度職員一般定期健康診断 1. 一般定期健康診断 1)受診状況 常勤職員の健康診断受診率 72.6% -6- C.平成26年度職員特殊健康診断 1. 特殊健康診断 特殊健康診断は労働安全衛生法第 65 条に規定されるものであり、有機溶剤中毒予防規則、特定 化学物質健康障害防止規則、鉛中毒予防規則、四アルキル鉛中毒予防規則、電離放射線障害防止 規則、石綿障害防止規則に掲げる業務に従事する職員に対して年 2 回実施する。平成 26 年度第 1 回は 9 月~11 月の定期健康診断時期と時期を同じくし、一般健康診断の項目に定められた検査を 追加し、医師の診察を行った。第 2 回は 2 月~3 月に一般健康診断である特定業務従事者健診と 時期を同じくし、特定業務従事者健康診断の項目に定められた検査を追加し、医師の診察を行っ た。 各業務の従事者は、しばしば複数項目にわたって業務に従事しており、特殊健診の物質別の対 象者としては複数の健診に該当するものも多い、また、複数の特殊健診の対象者となることも多 いため、特殊健診対象者の総数は、各特殊健診対象者の合計より少なくなっている。 なお、本年度から、ジメチル‐2,2-ジクロロビニルホスフェイト(DDVP)が特定化学物質の対象 に追加、クロロホルムほか 9 物質(四塩化炭素・1,4-ジオキサン・1,2-ジクロロエタン・ジクロ ロメタン・スチレン・1,1,2,2-テトラクロロエタン・テトラクロロエチレン・トリクロロエチレ ン・メチルイソブチルケトン)が有機溶剤から特定化学物質へ移行となった。 1) 受診状況 受診状況を特殊健康診断種別毎に集計した結果を表 1 に示す。平成 25 年度の特殊健診対象者は 複数の有害業務に従事しているため、特殊健診対象数(受診率)は第 1 回が延べ 2326 件(89%) 、 第 2 回が 2094 件(82%)であった。大学の特殊性により使用される化学物質は多岐にわたる。そ のため、有機溶剤特殊健診の対象である 55 物質中 45 物質、特定化学物質等特殊健康診断の対象 である 53 物質中 28 物質について特殊健康診断対象者が存在しており、物質毎に指定される健康 診断項目を実施した。 2) 結果 特殊健康診断判定では、ABCRT 管理区分を用いた。A は異常所見を認めないことを、B は当該業 務または物質による所見が疑われることを、C は当該業務または物質による所見を認めることを 意味する。また、R は当該業務により増悪する恐れのある当該業務以外の原因による所見を認め ることを、T は当該業務以外の原因による所見を認めることを意味する。また、じん肺健診にお いては、他の特殊健診とは異なり管理区分が付される。じん肺健診における管理 1 は粉じんによ る所見を認めないことを意味する、所見が認められる場合、直接胸部レントゲン検査結果に応じ て管理 2 から管理 4 の管理区分が付される。 判定結果を表2に示す。平成 26 年度の特殊健診においては、当該研究室等の作業環境測定結果 及び有害業務従事状況から判断して、業務起因性があると判断される例はなかった。 -7- 表 1 特殊健診実施実績 健診種別 対象物質 平成 26 年度第 1 回 対象者数 受診者数 受診率 平成 26 年度第 2 回 対象者数 受診者数 受診率 じん肺 8 6 75% 4 2 50% 鉛 1 0 0% 2 2 100% 四アルキル鉛 0 0 -- 0 0 -- 206 183 89% 170 137 81% 0 0 -- 0 0 -- 石綿健診 25 23 92% 22 18 82% 歯科 23 20 87% 36 34 94% 有機溶剤健康診断実人数 418 376 90% 362 303 84% アセトン 278 254 91% 242 206 85% 12 9 75% 8 4 50% イソプロピルアルコール 239 212 89% 208 169 81% イソペンチルアルコール 13 12 92% 23 18 78% エチルエーテル 82 76 93% 77 60 78% セロソルブ 4 4 100% 3 2 67% セロソルブアセテート 6 6 100% 7 6 86% ブチルセロソルブ 2 2 100% 3 2 67% メチルセロソルブ 0 0 -- 1 0 0% オルトジクロルベンゼン 6 6 100% 9 8 89% 66 57 86% 53 42 79% 7 4 57% 2 1 50% クロルベンゼン 19 20 105% 23 18 78% 酢酸イソブチル 5 1 20% 4 2 50% 酢酸イソプロピル 0 0 -- 2 1 50% 酢酸イソペンチル 1 1 100% 6 5 83% 酢酸エチル 91 82 90% 79 62 78% 酢酸ノルマルブチル 12 11 92% 8 7 88% 電離 高気圧 イソブチルアルコール キシレン クレゾール 有機健診 酢酸ノルマルプロピル 0 0 -- 2 1 50% 酢酸ノルマルペンチル 20 17 85% 21 18 86% 酢酸メチル 2 2 100% 4 2 50% シクロヘキサノール 1 1 100% 5 3 60% シクロヘキサノン 2 1 50% 6 3 50% ジクロルエチレン 25 0 0% 4 2 50% ジメチルホルムアミド 80 70 88% 66 55 83% テトラヒドロフラン 65 58 89% 66 49 74% 0 0 -- 2 1 50% 74 65 88% 68 58 85% 3 3 100% 5 3 60% ノルマルヘキサン 79 73 92% 78 59 76% ブタノール 1 14 14 100% 7 3 43% ブタノール 2 12 11 92% 6 4 67% トリクロルエタン トルエン 二硫化炭素 メタノール 276 249 90% 242 192 79% メチルエチルケトン 2 2 100% 3 1 33% メチルシクロヘキサノール 0 0 -- 0 0 -- メチルシクロヘキサノン 0 0 -- 0 0 -- -8- メチルノルマルブチルケトン 0 0 -- 2 1 50% ガソリン 0 0 -- 0 0 -- コールタールナフサ 0 0 -- 1 0 0% 石油エーテル 1 1 100% 0 0 -- 石油ナフサ 0 0 -- 0 0 -- 石油ベンジン 4 4 100% 5 5 100% テレビン油 0 0 -- 1 0 0% ミネラルスピリツト 0 0 -- 0 0 -- 140 134 96% 237 207 87% 0 0 -- 特定化学物質等健康診断実人数 DDVP クロロホルム 特定化学物質 151 133 88% 125 109 87% 四塩化炭素 11 8 73% 16 12 75% ジオキサン 25 21 84% 21 18 86% ジクロルエタン 5 5 100% 5 4 80% ジクロルメタン 65 60 92% 62 51 82% スチレン 13 8 62% 7 6 86% テトラクロルエタン 7 6 86% 7 7 100% テトラクロルエチレン 0 0 -- 1 1 100% トリクロルエチレン 28 25 89% 8 8 100% メチルイソブチルケトン 14 12 86% 22 20 91% ベンジジン 1 0 0% 0 0 -- ベータナフチルアミン 0 0 -- 0 0 -- ジクロルベンジジン 0 0 -- 0 0 -- アルフアナフチルアミン 0 0 -- 0 0 -- オルトトリジン 0 0 -- 0 0 -- ジアニシジン 1 0 0% 0 0 -- パラジメチルアミノアゾベンゼン 0 0 -- 0 0 -- マゼンタ 0 0 -- 0 0 -- ビスクロロメチルエーテル 0 0 -- 0 0 -- 塩素化ビフェニル 0 0 -- 4 2 50% ベリリウム 3 3 100% 3 3 100% ベンゾトリクロリド 0 0 -- 0 0 -- アクリルアミド 17 16 94% 10 8 80% アクリロニトリル 4 4 100% 6 5 83% アルキル水銀 4 4 100% 5 5 100% エチレンイミン 0 0 -- 0 0 -- 塩化ビニル 0 0 -- 1 0 0% 25 20 80% 13 12 92% オーラミン 1 0 0% 0 0 -- オルトフタロジニトリル 0 0 -- 0 0 -- カドミウム 2 2 100% 4 4 100% クロム酸 2 2 100% 3 3 100% クロロメチルメチルエーテル 3 3 100% 2 2 100% 五酸化バナジウム 7 7 100% 5 4 80% コールタール 0 0 -- 0 0 -- 砒素 6 6 100% 4 3 75% シアン化カリウム 2 2 100% 4 3 75% 塩素 -9- シアン化水素 0 0 -- 0 0 -- シアン化ナトリウム 0 0 -- 0 0 -- ジクロロジアミノジフエニルメタン 0 0 -- 0 0 -- 臭化メチル 0 0 -- 0 0 -- 水銀 4 4 100% 3 3 100% トリレンジイソシアネート 1 1 100% 0 0 -- 13 13 100% 11 10 91% ニツケルカルボニル 0 0 -- 0 0 -- ニトログリコール 0 0 -- 0 0 -- パラニトロクロルベンゼン 0 0 -- 0 0 -- 49 44 90% 49 44 90% 0 0 -- 0 0 -- ベンゼン 23 23 100% 21 17 81% ペンタクロルフエノール 13 12 92% 10 9 90% マンガン 15 14 93% 13 11 85% 沃化メチル 18 17 94% 15 13 87% 硫化水素 5 5 100% 5 5 100% 硫酸ジメチル 1 1 100% 0 0 -- アミノジフエニル 0 0 -- 0 0 -- ニトロジフエニル 0 0 -- 0 0 -- 酸化プロピレン 0 0 -- 1 1 100% ジメチルヒドラジン 0 0 -- 0 0 -- ニッケル化合物 弗化水素 ベータプロピオラクトン コバルト 28 27 96% 32 25 78% インジウム 9 9 100% 14 13 93% エチルベンゼン 3 3 100% 4 4 100% ジクロロプロパン 0 0 -- 1 1 100% のべ特殊健診数 2,336 2,080 89% 2,094 1,712 82% 平成 26 年度第 2 回 管理 B 管理 C 管理 R 管理 T 表2 特殊健診判定結果 健診種別 管理 A 平成 26 年度第 1 回 管理 B 管理 C 管理 R 管理 T 管理 A 有機溶剤健診 312 4 0 0 12 279 0 0 0 0 特化物健診 117 0 0 0 1 174 0 0 0 14 電離放射線健診 171 0 0 0 4 133 0 0 0 1 高気圧健診 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 鉛健診 0 0 0 0 0 1 0 0 0 0 四アルキル鉛健診 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 石綿健診 21 0 0 0 0 15 0 0 0 1 除染健診 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 歯科検診 56 0 0 0 0 57 0 0 0 0 じん肺健診 管理1 6 管理2 管理3イ 管理3ロ 管理4 0 0 0 0 管理1 1 管理 A: 当該有害作業による健康障害を認めません。 管理 B: 当該有害作業による健康障害のおそれを認めます。 管理 C: 当該有害作業による健康障害を認めます。 管理 R: 当該有害作業によって増悪するおそれのある疾患を認めます。 管理 T: 当該有害作業以外の原因による所見を認めます -10- 管理2 管理3イ 管理3ロ 管理4 0 0 0 0 2.放射線取扱者健康診断 1)受診状況 放射線取扱者健康診断受診者数 新規取扱者 計 定期(第 1 回) 定期(第 2 回) 職員 学生他 職員 学生他 職員 学生他 243 940 1,681 1,871 1,696 1,986 -11- Ⅲ 平成26年度利用状況の報告 A.健康管理部門 健康管理業務 B.診療部門 1.内科 2.精神科 3.歯科 4.耳鼻咽喉科 5.整形外科 6.皮膚科 7.薬局 8.ヘルスケアルーム(駒場地区) C.検査部門 1.放射線室 2.検査室 A. 健康管理部門 健康管理業務(26 年度) 健康管理室の業務には、学生・教職員を対象とする各種健康診断の企画・実施、結果の判定・通知、 健診事後措置としての面接・健康指導、及び健診結果に基づく各種証明書の発行等が含まれます。特 に、要管理者に対しては、保健センタースタッフによる面接、指導、保健センター一般診療室での診 療を行い、必要に応じて専門医療機関への紹介を行っています。 -12- B. 診療部門 1.内科 本郷地区 平成 26 年度の内科診療受診者延べ総数は 8,698 名であった。 内科診療受診人数 7,257 名のうち、学生は 5,107 名、職員は 2,150 名である。学生の内、837 名が 留学生であった。本年度においては、10 月からの電子カルテが導入、1 月から病院職員の保健センタ ー受診が可能となったことが特筆される出来事であった。 受診者の疾患を内科の専門科別にみると、一般内科として風邪の受診が多いのは例年どおりである ほか、呼吸器と消化器の受診者も一貫して多い。共に風邪に関連した諸症状での受診によるものが多 いことが推定される。感冒とアレルギー性鼻炎の受診者数に関しては、耳鼻科に受診者にも留意する 必要がある。代謝、肝胆膵、血液、循環器及び呼吸器の受診者では学生と比較して職員の割合が高い。 該当疾患の特性の他、健康診断で異常を指摘され保健センターを受診しているものが含まれることも 理由の一つと推定される。内科各領域の専門医が診療を行っていることの利益を最大化し、また専門 的な精査が必要なものについては東大病院をはじめとした医療機関と円滑な連携を行うことがますま す重要になると考えられる。禁煙外来など、既に開設されているものについてもさらに周知に努める 必要があると考える。 内科トラベルクリニックの受診者は 330 人であり、平成 23 年度の開設以降、毎年 300 人以上が受 診している。通常の国外での活動のための相談、ワクチン接種、熱帯や高地対応の処方の他、学外活 動のプログラムに関連したワクチン接種や留学のための英文診断書作成なども内科トラベルクリニッ クで対応している。今後も受診者の増加が予想されるが、限られた医療資源のなかで受診者の必要に 出来る限り応えられるような柔軟な運用を目標としている。 平成 26 年度の診療における最も大きな変化は電子カルテ導入であった。省資源化、各診療科での 情報共有、医療過誤リスクの減少、諸文書保存空間の節約など、導入による利益は大きく、受診者に も還元されるものと考えている。その他、胸部レントゲン写真の過去画像の参照および比較が、円滑 に行えるような改善がなされたことは非常に有意義であった。今後も電子カルテを含めて診療の仕組 みを発展させ、提供できる医療の質の向上に取り組んでゆきたい。 駒場地区 平成 26 年度の内科診療受診者延べ総数はで 4,168 名で昨年とほぼ同等であった。 その内、 学生延べ 3,243 名(78%)、 職員延べ 925 名(22%)で、 昨年(学生 3,375 名(79%)、 職員 871 名(21%)) にくらべ職員が実数・比率とも若干増加したが、年毎の標準的な変動の範囲であった。 受診者の疾患別内訳は風邪症候群が全体のおよそ三分の一を占め、腹痛・下痢・嘔吐などの消化器 疾患が約 10%、気管支炎・喘息など呼吸器疾患が約 7%とこれに続き、内訳についても例年通りであ った。風邪や腹痛・下痢などの比較的よく見られる疾患が多数を占める一方で、内科各領域に渡る受 -13- 診者も例年と変わらずにおり、各分野の専門性を生かした診療を提供する当センターの特色も堅持さ れた。 トラベルクリニックの受診者は前年比 41%増の 203 名で着実に利用者数が増加した。特に職員は前 年の 10 倍以上に増加しており、当センターのトラベルクリニックが学内へさらに浸透したと思われ る。駒場地区は特に大学主催の体験プログラム参加者の利用が多く、発展途上国などでのフィールド ワーク目的の渡航も多いため、欧米への留学などとは異なりワクチン接種歴の再確認や渡航先での注 意事項の説明などがより重要であった。 駒場保健センターの特徴として新入生が多く未成年者も多いため、気軽に受診・相談できる当セン ター内科の役割は大きかった。入学して独居を始めた学生も多く些細な心や体の不具合も実際以上に 強く感じられることもあり、内科診療にとどまらず日常生活へのアドバイスや心のケア(必要に応じて 精神科紹介もおこなった)の役割も果たせた。 精神科受診中の学生の内科的な症状に対する治療が必要となったり、学内での精神科救護要請に対 し内科診療医が出向くこともあり、精神科との連携も重要であった。 平成 24 年 10 月から開始された PEAK(Programs in English at Komaba)の学生をはじめ、教養学 部・大学院総合文化研究科・先端科学技術センターの留学生・日本語を母国語としない教職員への英 語での診療も重要であった。 通常の診療以外にも、入学試験(学部、大学院)や駒場祭などの行事の際に救護待機、急患対応を行 った。 駒場キャンパスは救急体制の整った医学部附属病院が隣接する本郷キャンパスとは事情が異なる ため、救急対応や駒場保健センター内科では対応困難な疾病治療のために、日頃からの周辺医療機関 との連携が引き続き重要である。 柏地区 平成 26 年度の診療体制は前年と変わりなく、平日午前午後それぞれ内科医一人が診療を担当し、 保健・健康推進本部所属の内科の各領域の専門の医師が一般内科診療、及びそれぞれの専門を生かし た診療を行っている。通常の診療以外に、11 月には希望者に対して 400 名規模(26 年度は 450 名で 予約募集し、実際の受診者数は 421 名)でインフルエンザワクチン接種を実施した。予約制導入 2 年 目であり、よりスムーズなワクチン接種を行うに至り、受診者からも好評を得ている。また、キャン パスの一般公開など、各種行事での救護のための待機を行った。 利用者数に関しては、総受診者数 1,263 名で 25 年度より若干(3%)減少しているように見受けられ る。しかしながら、留学生受診者数は 167 名と前年度より 38 名(29%)増加し、今後宿泊施設を含め施 設の拡充も見込まれており、(短期)留学生の増加、学生や職員の増加は十分予想され、柏保健センタ ーのニーズは高まると考えられる。この減少に関しては、今後総数の増加は十分期待され、今しばら く経過観察する必要がある。 柏保健センターの主な役割は、病院に行くほどではないもしくは病院に行くべきか迷うような風邪 様症状時やちょっとした外傷・疾患などに対する一時的な対応と種々の医療相談であり、学生・職員 -14- にとっては極めて利便性が高いと思われる。加えて、すべての留学生、特に日本語が不自由な留学生 にとってみても、一般医療機関の利用に対して制度的にも不案内であったり、言葉の問題などで不安 を覚えたりしているケースも多くあり、実際留学生の利用は増加している。引きつづき、全ての利用 者に対してキャンパス内でプライマリ・ケアを提供する保健センターの役割を十分に果たしていくこ とが求められている。 -15- 2.精神科 1)学内における需要の動向 平成 26 年度の利用のべ数はおおむね前年度同様であったが、本郷キャンパスの新規利用学生の減 少が目立った。駒場キャンパスの新規受診者数は、平成 25 年度より健康診断有所見者の受診勧奨に 電子メールを活用するようになったことで減少が見られたが、今年度も同様の傾向が持続した。 在籍学生数は学部生、大学院生ほぼ同数であるが、精神科利用は大学院生の方が多い傾向が見られ た。本郷キャンパスには教職員用の外来が設置されており、教職員の利用は利用延べ数の 1 割弱を占 めた。受診経路は自主来科が最も多かったが、割合としては減少し、学内相談施設からの紹介が増え た。このほか健康診断からの受診の割合が多かった(表) 。 キャンパスごとの特徴を簡単に記すと、駒場キャンパスは教養学部前期課程があるため、利用者に 占める学部学生の比率が高かった。前期課程の新入生健診では、精神科医、心理士による面接を実施 し、学生生活上の問題の早期発見、早期介入に努めている。これを反映して、受診経路として健診の 比率が高くなっていた。本郷キャンパスは、例年通り、在籍学生数を反映して利用件数が最も多かっ た。学内相談施設からの紹介が増え、新規受診者の 1/4 を占めた。柏キャンパスは大学院・付属研究 所主体であるため、利用学生のほとんどは大学院生である。柏でも学内相談施設からの紹介が増加し た。教員や研究室からのすすめで来所する学生が比較的多いことも特徴である。 今年度は相談施設からの新規受診者数の増加が目立った。学生生活に支援が必要だが、適切な支援 につながっていないケースも多い。相談施設間で相互に紹介しあって、最適なサービスに学生をつな ぐことは、学内に設置された施設としての強みといえる。 表 新規受診学生の主な経路(%) 駒場 本郷 柏 自主来科 55.3% 59.5% 52.5% 健診より 18.2% 0.5% 10.0% 学内相談施設 13.2% 25.1% 15.0% 保健センター診療科から紹介 3.1% 6.0% 12.5% 教員、研究室のすすめ 0.0% 1.9% 5.0% 友人、家族、先輩のすすめ 6.9% 1.4% 0.0% 他院より紹介 1.9% 2.3% 2.5% その他(救急対応を含む) 1.3% 3.3% 2.5% -16- 2) 診断の分布 新規受診学生の診断は国際疾病分類(ICD-10)を用いて分類した。例年通り、神経症圏の割合がも っとも大きくなっており、気分障害圏、睡眠障害が続いた。 双極性障害や統合失調症といった疾患では継続的に治療を要することが多い。健康診断の結果では、 大学入学前から精神科・心療内科を受診している学生もいる。高校から大学、大学から社会と環境が 変化しても、治療や症状にあわせた支援が受けられるよう心がけている。 また発達障害などでは学校生活で出会うストレスの影響を受けて、精神症状が出現したり、生活適 応が変わったりする。これに対しては、保健センターだけでなく、学内の相談施設、たとえばコミュ ニケーションサポートルーム等と連携して支援する体制を整えている。 3) 留学生の受診 平成 26 年度も一定数の留学生が保健センター精神科を利用した。 母国での治療を継続するものや、 日本での生活・研究環境への不適応から不眠や不安・抑うつを訴えて受診に至るケースが多い。病状 によっては帰国して休養加療することが勧められるが、日本での入院加療を要する場合もある。言葉 の問題やキーパーソンが日本にいないことによる問題が大きいが、近年は国際センター相談室との連 携を強化している。今後も所属研究科や学内相談施設など関係機関と連携の上、留学生の学生生活支 援の一助となれるよう、診療・相談活動を続けていきたい。 4) 本郷地区での教職員精神科外来 平成 25 年 10 月から本郷保健センター精神科に教職員を対象とした外来を開設した。週 2 日、教 職員の心の問題について、診療(投薬も可能)や臨床心理士によるカウンセリングを行っている。 学内で精神科診療を行うことで、通院が容易で、大学の事情に詳しい医療者を受診できるメリッ トがある。 -17- 3.歯科 1) 本郷地区 (1) 受診者 平成 26 年度の受診者総数は、学生 2,396 名、職員 469 名、合計 2865 名で、月別受診数を表イ、 ロに示す。学生受診者の内訳は、学部生 912 名(38.1%) 、大学院生 809 名(33.8%) 、留学生 673 名(28.1%)で、その比率にほとんど変動を認めなかった。初診合計は 1,418 名、再診合計は 1,447 名であった。歯科は予約制をとっており、予約状況は毎年混雑していたが、今年は移設したこともあ り、予約に空きがみられたりしたこともあった。また、無断キャンセルもしばしば認められた。尚、 酸の取扱職員に対する歯科特殊健診を 9・10 月と 2 月に実施した(柏地区では、10 月と 2 月に実施 した) 。 表イ 月別受診者数(延べ人数)本郷地区 初診 再診 学部生 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10 月 11 月 12 月 1月 2月 3月 計 男 25 63 32 34 12 31 30 35 21 47 13 35 378 女 5 6 11 14 2 11 14 8 9 8 0 0 88 男 32 27 32 61 39 34 19 26 29 15 18 42 374 女 6 7 12 3 0 8 7 6 12 7 1 3 72 68 103 87 112 53 84 70 75 71 77 32 80 912 男 28 34 26 26 21 27 24 26 21 30 22 22 307 女 13 15 11 13 0 5 20 5 4 9 11 3 109 男 4 39 24 32 33 26 18 32 10 23 25 28 294 女 8 3 4 16 13 10 13 3 7 4 9 9 99 53 91 65 87 67 68 75 66 42 66 67 62 809 男 13 19 16 13 17 4 20 25 10 12 2 10 161 女 5 11 13 13 10 7 27 13 23 6 15 9 152 男 21 15 15 13 12 21 17 18 17 25 9 16 199 女 11 11 31 9 8 18 17 18 15 7 3 15 163 50 56 75 48 47 50 81 74 65 48 29 50 673 男 4 10 14 11 14 18 11 11 14 4 3 15 129 女 11 5 11 1 7 9 17 3 8 16 0 6 94 男 8 5 16 11 3 19 23 8 20 11 11 5 140 女 11 7 9 12 9 20 12 1 8 8 7 2 106 34 27 50 35 33 66 63 23 50 39 21 28 469 205 277 277 282 200 268 289 238 228 230 149 220 2,865 小計 初診 再診 大学院生 小計 初診 再診 留学生 小計 初診 再診 教職員 小計 総計 -18- 表ロ 月別受診者数(実人数)本郷地区 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10 月 11 月 12 月 1月 2月 3月 合計 学部生 29 45 37 37 24 32 35 39 39 31 20 40 408 大学院生 25 41 32 39 23 31 38 30 20 33 35 36 383 留学生 28 27 29 20 21 20 36 30 33 30 12 31 317 教職員 14 14 20 15 17 23 41 15 20 19 21 17 236 合計 96 127 118 111 85 106 150 114 112 113 88 124 1,344 表ハ 治療の内訳(延べ人数)本郷地区 学部生 大学院生 留学生 教職員 計 総計 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 332 77 281 101 185 132 119 79 917 389 1,306 レジン充填 5 0 3 1 3 3 1 4 12 8 20 その他 10 1 9 2 6 7 8 9 34 17 52 歯石除去 128 27 107 27 67 53 35 30 337 137 473 その他 176 36 117 47 63 78 51 46 407 207 614 1 0 1 1 1 0 0 0 3 1 4 矯正相談 4 3 7 3 2 0 0 1 13 7 20 顎関節相談 9 0 9 5 2 3 2 3 22 11 38 その他 63 13 45 15 21 31 20 10 149 69 218 ブラッシング指導 21 4 20 4 9 6 6 4 56 18 74 経過観察 2 0 2 2 1 2 2 1 7 5 12 歯牙酸蝕症検診 0 0 0 0 0 0 25 13 25 13 38 精密検査 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 その他 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 計 751 161 601 208 360 315 269 200 1,981 884 2,865 大学病院 50 9 33 9 16 18 11 4 110 40 150 近歯科医院 23 7 36 9 22 17 12 8 93 41 134 73 16 69 18 38 35 23 12 203 81 284 デンタル 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 パントモ 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 歯科検診 歯牙硬組織処置 歯周処置 口腔外科領域処置 口腔相談 他院紹介 計 レントゲン撮影 計 -19- (2) 診療内容 診療内容について、表ハに示す。歯科検診が最も多く 1306 名(48.2%) 、続いて歯周処置が 1,087 名(34.4%、うち歯石除去が 473 名) 、口腔相談 276 名(10.2%、うち矯正相談が 20 名、顎関節につ いての相談が 38 名) 、ブラッシング指導 74 名(2.7%) 、修復処置全体が 72 名(2.6%、うちレジン 充填が 20 名) 、口腔外科領域処置 4 名(0.15%)の順であった。例年同様、検診と歯石除去が多く、 う蝕(むし歯)や歯周病の予防に対する関心の高さが示唆された。う蝕に罹患しているものも少ない ことから、歯の健康に対する規範意識も概ね高いことが示唆された。う蝕の早期発見・早期治療に力 を入れているため、簡単なレジン充填も行われた。近年、矯正相談に加えて智歯(親知らず)やイン プラント、顎関節症状に関する相談など、各種ご相談が増加傾向にあり、平成 23 年 12 月より新たに 口腔外科相談枠を設置した。また、平成 24 年 4 月には、歯周病・顎関節相談枠を設置し、希望の方 へ歯周病についてのより詳細な説明・対応も行っている。大学病院への紹介は 150 名、また、中等度 から重度のう蝕治療の依頼として開業医へ紹介したものは 134 名であった。留学生においても検診と 歯周処置が多く、自覚症状を主訴に、歯周病の進行しているものも認められた。平成 20 年度から採 用の歯科衛生士によるブラッシング指導も多く行われた。治療の内訳を下記の図 1 に表す。 歯牙酸蝕症 検診 1.3% 経過観察 0.42% ブラッシング 指導 8.0% 口腔外科 領域処置 0.14% 精密検査 0% その他 0% 口腔相談 9.5% 歯周処置 38% 歯牙硬組織 処置 2.5% 歯科検診 46% 図1.治療の内訳(本郷地区) -20- 2) 駒場地区 (1) 受診者 平成 26 年度の受診者総数(延べ人数)は、学生 726 名、職員 268 名、合計 994 名で、月別受診数 を表ニ、ホに示す。学生受診者の内訳は、学部生 302 名(41.6%) 、大学院生 261 名(36.0%) 、留学 生 163 名(22.5%)で、前年度に比べて学部生の割合が減少し、大学院生の割合が若干増加した。ま た留学生の割合が 1.5 倍増加した。初診合計は 450 名、再診合計は 544 名であった。歯科診療は予約 制にて月曜午後および金曜午前に行われ、学生の夏季期間などには予約状況に空きがみられることも あった。また、無断キャンセルが認められることもあった。駒場地区では、酸の取扱職員に対する歯 科特殊健診を 9 月と 2 月に実施した。 (2) 診療内容 診療内容を表ヘに示す。歯周処置が最も多く 489 名(49.2%) 、中でも歯石除去が 199 名を占めた。 次に検診が 315 名(31.7%) 、口腔相談 50 名(5.0%) 、修復処置全体が 30 名(うちレジン充填 12 名) で 3.0%、ブラッシング指導 30 名(3.0%)の順で多かった。当科で治療困難と判断された場合の、 大学病院口腔外科への紹介は 24 名、開業歯科医院への紹介は 31 名であった。本年度は歯石除去を中 心とした歯周処置の比率の上昇が認められた。歯科検診の比率は横ばいであった。 -21- 表ニ 月別受診者数(延べ人数)駒場地区 初診 再診 学部生 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10 月 11 月 12 月 1月 2月 3月 計 男 4 5 15 18 8 0 23 7 19 10 12 7 128 女 2 0 10 6 0 18 3 5 2 1 0 2 49 男 8 2 8 17 0 8 16 7 13 5 5 12 101 女 0 0 3 1 2 0 7 0 6 5 0 0 24 14 7 36 42 10 26 49 19 40 21 17 21 302 男 3 0 6 2 4 10 5 0 7 6 9 2 54 女 0 0 5 2 5 10 0 3 2 0 4 2 33 男 4 7 12 3 7 7 4 10 9 15 12 8 98 女 0 0 10 20 9 2 4 8 1 4 11 7 76 7 7 33 27 25 29 13 21 19 25 36 19 261 男 0 6 11 3 0 9 2 5 0 2 12 6 56 女 0 0 7 12 0 5 2 4 0 7 0 0 37 男 3 0 7 4 8 2 5 4 4 2 0 0 39 女 0 3 1 4 3 0 5 4 4 2 1 4 31 3 9 26 23 11 16 14 17 8 13 13 10 163 男 0 1 4 4 9 1 9 3 4 0 10 10 55 女 0 0 0 0 9 0 12 8 0 0 5 4 38 男 0 3 0 0 4 14 35 16 4 9 29 27 141 女 0 0 3 4 0 3 8 1 3 2 7 3 34 0 4 7 8 22 18 64 28 11 11 51 44 268 24 27 102 100 68 89 140 85 78 70 117 94 994 小計 初診 再診 大学院生 小計 初診 再診 留学生 小計 初診 再診 教職員 小計 総計 表ホ 月別受診者数(実人数)駒場地区 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10 月 11 月 12 月 1月 2月 3月 合計 学部生 5 3 12 15 4 8 16 7 13 10 7 7 107 大学院生 2 2 12 9 6 10 4 6 7 8 12 6 84 留学生 1 3 10 9 3 7 6 6 3 5 5 5 63 教職員 0 2 2 2 7 3 12 9 3 4 5 14 63 合計 8 10 36 35 20 28 38 28 26 27 29 32 317 -22- 表ヘ 治療の内訳(延べ人数)駒場地区 学部生 大学院生 留学生 教職員 計 総計 男 女 男 女 男 女 男 女 男 女 77 29 50 34 35 26 43 21 205 110 315 レジン充填 4 1 3 0 0 0 4 0 11 1 12 その他 2 3 4 0 1 0 4 4 11 7 18 歯石除去 59 3 30 25 28 13 28 13 145 54 199 その他 72 19 55 38 26 16 42 22 195 95 290 0 0 2 1 0 0 0 0 2 1 3 矯正相談 2 2 0 0 0 1 0 0 2 3 5 顎関節相談 2 1 0 1 1 0 0 0 3 2 5 その他 11 5 4 5 1 6 5 3 21 19 40 ブラッシング指導 10 0 3 3 8 1 1 4 22 8 30 経過観察 0 0 1 2 0 0 0 0 1 2 3 歯牙酸蝕症検診 0 0 0 0 0 0 65 9 65 9 74 その他 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 計 239 63 152 108 100 63 192 76 683 311 994 大学病院 6 3 3 3 1 3 3 2 13 11 24 近歯科医院 7 3 7 2 0 7 4 1 18 13 31 13 6 10 5 1 10 7 3 31 24 55 デンタル 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 0 パントモ 0 0 1 0 0 0 1 0 2 0 2 0 0 1 0 0 0 1 0 2 0 2 歯科検診 歯牙硬組織処置 歯周処置 口腔外科領域処置 口腔相談 他院紹介 計 レントゲン撮影 計 3) 問題点と今後のあり方 保健・健康推進本部歯科では、プライマリ・ケアに重点をおいている。すなわち、口腔保健意識の 向上を図り予防技術の習得を頂くこと、口腔疾患の治療に対する適切な助言を行うこと、また初期治 療(修復処置、歯周処置) 、急発症状に対する除痛処置を主体としている。現在、常勤に加えて非常勤 歯科医師も診療しており、様々な相談内容に対しても、口腔外科・歯周病・顎関節・歯科矯正等、各 分野における専門性の高い説明による対応が可能となっている。しかし設備や器材の関係から、難易 度の高い治療や長期にわたる治療、精密な検査が必要とされる場合など、当科で対応できない治療内 容に関しては、本学医学部附属病院やその他の大学病院、開業医等、外部の適切な診療機関への紹介 を行っている。 処置内容に関しては、歯周処置が多い。その原因として、若年者の歯周病の増加、特に留学生へ向 -23- けて重点的に行っている口腔衛生状態の改善に関する注意喚起、あるいは最近の歯周病への関心の高 まりを反映しているなどの理由が考えられる。 う蝕と歯周病の予防について、今後も力を入れて啓発していく必要があると考えられるが、新入生 健診の際に問診表からスクリーニングを行うことで、当科の周知と口腔衛生への啓発を行うことがで き、特に駒場地区において、歯科を受診するきっかけに繋がっていると思われる。また、平成 23 年 度より大幅な料金改定が行われたが、歯科においては受診者数への影響は見られなかったように思わ れる。特に留学生においては、歯石が著しく沈着しているものも認められ、中には歯周病の進行して いるものも多く認められた。本郷地区では、これまで歯科衛生士によるブラッシング指導や専門的な 歯面清掃が重要な役割を果たしてきたが、平成 24 年 7 月より駒場においても歯科衛生士が配置され ることとなり、今後一層の活躍が期待される。 歯周病や歯石の沈着、智歯の萌出異常や炎症等に関して、本人の自覚が不足していることが示唆さ れている。大学保健法では大学生における歯科健診が義務づけられていないものの、う蝕や歯周病予 防の重要性についての啓発を行い、定期的に検診を受けて頂くことにより口腔保健に対する認識を高 め、歯科疾患の早期発見・早期治療につなげることが重要と考えられる。すなわち、かかりつけ歯科 をもち定期的に受診することや、大学での健康診断、検診の場が、その大きな鍵を握っているといえ る。 -24- 4.耳鼻咽喉科 平成26年7月から菊田周医師の後任として、西嶌大宣医師が担当している。 保健・健康推進本部耳鼻咽喉科ではオージオメーター、ティンパノメトリー、喉頭ファイバーを保 有しており、耳鼻咽喉科疾患に対する最低限の診断、治療を行っている。 疾患の内訳として、 感冒や急性扁桃炎、 咽頭炎といった急性感染症とアレルギー性鼻炎が多くを占め、 この次には難聴疾患が多いという特徴がある。特に、春先はアレルギー性鼻炎のため受診する方が非 常に多く、この時期は保健センター耳鼻咽喉科にとって最も繁忙な時期となる。多くの疾患は、保存 的治療によって軽快するが、追加の検査、治療を要する方、あるいは精密検査を希望する職員、学生 に対しては、東大病院耳鼻咽喉科と連携し対応している。また、近医クリニックへの紹介も行ってい る。 平成26年度の動向 平成26年度に保健・健康推進本部耳鼻咽喉科を訪れた学生、職員の総数は1,619名であり、前年度比 では総数は減少傾向にあった(前年2,148名、25%減)。春、秋の花粉飛散時期、冬場の感冒の時期に 一致して、受診する患者数が増加し、例年と同様の傾向であった。疾患の内訳としては表3のごとく、 例年同様急性感染症およびアレルギー性鼻炎が多くを占めた。電子カルテ化の行われた10月以降の耳 鼻科における検査の実施状況は表2のとおりであり、聴力検査および喉頭ファイバーが多く行われた。 保存的治療で軽快しない職員、学生に対しては、積極的に東大病院耳鼻咽喉科専門外来および近医 へ紹介した。特に今年度は、担当医が鼻専門であることもあり、手術の希望がある方に対しては東大 病院にて手術を行った。その内訳としては、慢性副鼻腔炎に対する内視鏡下副鼻腔手術(2名) 、高度 の鼻閉に対する鼻中隔矯正術および下鼻甲介手術(6名) 、アレルギー性鼻炎に対する鼻粘膜CO2レーザ ー焼灼術(6名) 、後鼻神経切断術(3名)などの手術が行われた。 -25- 5.整形外科 身体運動・健康科学実習、スポーツ身体運動実習(体育実技)におけるスポーツ外傷 本学では体育実技が身体運動・健康科学実習として1年生必修の基礎科目とされ、スポーツ・ 身体運動実習として2年生の総合科目の中の選択科目とされている。平成 26 年度に体育実技中に なんらかの外傷を受傷して当センターを訪れた学生の総数は 37 名であった。平成 23 年度にセン ターを訪れた学生の数は 77 名、平成 24 年度は 53 名、平成 25 年度は 44 名であったので、受診 者の数はこの 4 年間でほぼ半減したことになる。 表Aにこれらの受傷者の受傷種目と受傷内容を示した。種目別の受傷者数をみた場合、最も多 かったのはサッカーの 12 名であり、バスケットボールの 7 名がそれに次いだ。以下はソフトボー ルの 5 名、バレーボールの 4 名、陸上、ハンドボールの各 3 名、フィットネスの 2 名、テニスの 1 名という内訳であり、卓球、バドミントン、合気道では今年度は外傷の発生はなかった。バス ケットボール、サッカー、ソフトボール、バレーボールなどの種目で例年受傷者が多く、平成 26 年度もその傾向は見られたものの今年はサッカー以外の種目で受傷者は 1 桁であって、これが全 体の受傷者数の減少に貢献していた。またサッカーでの受傷者は種目別にみて確かに最多ではあ ったが、たとえば平成 23 年度にはサッカーでの受傷者が 17 名もあったことを考えると、今年度 とくに外傷の発生が多かったとは言えず、安全対策において特別に問題があったとは思われない。 つぎに外傷の内容についてみると平成 26 年度は捻挫が 16 名(捻挫と突き指の合計)と最も多 く、打撲(頭部・顔面、上肢、下肢の合計)の 12 名、爪損傷の 4 名がそれに次いだ。捻挫と打撲 が多いのは例年の傾向であるが、昨年度 8 名と 2 番目に多かった擦過傷が今年度は 3 名だけに減 少したのが印象的である。捻挫の中では足関節での発生が最も多く 10 件であったが、そのうち 6 件はサッカーで発生していた。一方、例年足関節の捻挫が多発するバスケットボールでは今年は 足関節の捻挫がわずかに 2 件だけであり、これも外傷者数の減少に貢献していた。 以上をまとめると今年度は受傷者数が比較的少なかった平成 25 年度に比べ受傷者数がさらに減 少し、外傷の発生という観点からみて実技は問題なく行われたと言ってよい。今年度の受傷者の 減少には擦過傷や捻挫の発生が減ったことが大きく貢献していた。現在行われている体育実技の 種目のうちバスケットボール、ソフトボール、サッカー、バレーボールなどは種目の特性上ある 程度の確率で外傷が発生することは避けられないが、今後も外傷の発生を注視し、発生率がとく に多い種目については実技内容やルールの変更、あるいはプロテクターの使用といった外傷の発 生率を下げる対策を講じる必要があるかもしれない。 -26- 6.皮膚科 駒場地区 表 1 受診者数内訳 身分 実人数合計 延べ人数合計 108 122 22 24 初診合計 100 100 再診合計 30 46 月別合計 130 146 学生 教職員 初診・再診 小計 初診 81 再診 27 初診 19 再診 3 *延べ人数とは診断名の合計数を表す *留学生は学生に含まれる 表 2 病名分類別内訳(延べ人数) 病名分類 合計 湿疹 皮膚炎 50 真菌感染症 13 ウイルス感染症 8 細菌感染症 34 熱傷 その他外傷 3 皮膚腫瘍 19 炎症性角化症 1 蕁麻疹 5 膠原病 1 鶏眼 胼胝 1 動物寄生性皮膚病 2 爪甲疾患 2 髪疾患 1 その他 6 146 合計 *延べ人数とは診断名の合計数を表す -27- 7.薬局 1)本郷地区利用状況 平成 26 年度の処方箋枚数は 8,619 であった。その内訳を下記に示す。昨年度の処方箋枚数は 9,211 で、今年度 592 減少した。 処方箋枚数 4 月 5 月 6 月 7 月 8 月 9 月 10 月 11 月 12 月 1 月 2月 3月 合計 内 科 307 344 333 319 185 250 394 355 398 356 271 370 3,882 精神科 201 303 269 338 237 296 344 297 300 294 265 282 3,426 耳鼻咽喉科 111 120 110 100 30 102 99 88 80 90 117 198 1,245 歯 科 3 5 8 12 6 3 9 5 2 3 3 7 66 合 計 622 772 720 769 458 651 846 745 780 743 656 857 8,619 月別処方箋枚数 枚 1,000 800 歯 科 600 耳鼻咽喉科 精神科 400 内 科 200 0 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 与薬者の内訳 教職員 1,761 20% 他 8 0% 8,619名 学生 6,850 80% -28- 2)駒場地区利用状況 平成 26 年度の処方箋枚数は 4,103 であった。その内訳を下記に示す。昨年度の処方箋枚数は 4,217 で、今年度 114 減少した。 処方箋枚数 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10 月 11 月 12 月 1月 2月 3月 合計 内 科 202 247 245 189 61 105 237 217 247 205 98 173 2,226 精神科 108 135 154 180 125 133 146 127 179 158 139 141 1,725 整形外科 6 5 5 7 0 3 5 8 2 8 2 1 52 皮膚科 9 11 19 8 7 6 13 4 8 2 0 3 90 歯 科 0 0 3 2 1 0 3 0 1 0 0 0 10 合 計 325 398 426 386 194 247 404 356 437 373 239 318 4,103 月別処方箋枚数 枚 500 400 歯 科 300 皮膚科 整形外科 精神科 200 内 科 100 0 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 与薬者の内訳 教職員 581 14% 他 11 0% 4,103名 学生 3,511 86% -29- 3)柏地区利用状況 平成 26 年度の処方箋枚数は 1,488 であった。その内訳を下記に示す。昨年度の処方箋枚数は 1,532 で、今年度 44 減少した。 処方箋枚数 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10 月 11 月 12 月 1月 2月 3月 合計 内 科 56 60 58 61 33 55 85 77 72 59 67 103 786 精神科 42 52 42 76 53 60 69 65 65 65 58 55 702 合 計 98 112 100 137 86 115 154 142 137 124 125 158 1,488 月別処方箋枚数 枚 200 150 精神科 100 内 科 50 0 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月 1月 2月 3月 与薬者の内訳 他 6 0% 教職員 512 35% 1,488名 学生 970 65% 4)その他 本部採用医薬品は薬剤管理委員会で審議して決定している。平成 26 年度は、新規採用申請が 5 品 目(内用薬 2、外用薬 3)あり、審議の結果 5 品目が採用された。一方、採用医薬品の見直しや使用 実績の低い医薬品の採用継続について審議を行い、7 品目(内用薬 4、外用薬 3)の採用を中止し、4 品目を後発医薬品に変更した。 -30- 8.ヘルスケアルーム(駒場地区) 本学の学生及び教職員の健康増進と福利厚生並びに障害者の雇用促進の為、2006 年 5 月 15 日 ヘルスケアルームを設置し視覚障害者であるヘルスキーパー(あん摩マッサージ指圧師免許取得者) によるマッサージを実施している。 【利用方法】 ・40 分の施術。 ・同一人は週 1 回を利用限度とし、事前に電話かヘルスキーパー室で予約をする。 ・利用前に駒場地区事務室に身分証(学生証・職員証等)を提示し、施術料を現金で支払う。 ・支払い時に配布される番号札をマッサージ師に渡してマッサージを受ける。 -31- C.検査部門 1.放射線室 (本郷地区) 平成 26 年度の撮影人数は 19,522 人、撮影・処理件数 21,421 件、撮影枚数 19,634 枚であった。 (駒場地区) 平成 26 年度の撮影人数は 10,558 人、撮影・処理件数 11,196 件、撮影枚数は 10,748 枚であった。 2.検査室 尿検査数(平成 26 度) 診療科 採血者数数 315 診療科 700 雇入時健診 1,161 教育実習健診 109 学生健診 3,684 医学部抗体検査 138 留学生健診 教育実習健診 合計 603 12 教育実習健診 合計 1,016 合計 1,963 5,775 心電図検査数 診療科 放射線取扱者健診 聴力精密検査数 188 耳鼻科 12 200 -32- 181 Ⅳ 研究活動 A.研究業績 B.外部資金等 -33- A.研究業績 1) 英文原著 ・Abe M, Mori Y, Kanno Y, Hoshi K, Saijo H, Abe T, Ohkubo K and Takato T. A case of pleomorphic adenoma of the parotid gland with multiple local recurrences through facial to cervical region. Open Journal of Stomatology 2014;4:441-445. ・Abe M, Mori Y, Inaki R, Ohata Y, Abe T, Saijo H, Ohkubo K, Hoshi K and Takato T. A case of odontogenic infection by Streptococcus constellatus leading to systemic infection in a Cogan’s syndrome patient. Case Reports in Dentistry 2014;2014:793174. ・Kawase-Koga Y, Mori Y, Fujii Y, Kanno Y, Abe T, Abe M, Suenaga H, Saijo H, Chikaz D, Hoshi K, Susami T, Takato T. Journal of Oral and Maxillofacial Surgery 2014;72(9):e132-e133. ・Inaki R, Igarashi M, Abe M, Saijo H, Hoshi K and Takato T. A case of infective endocarditis by Streptococcus mutans bacteremia induced by asymptomatic chronic dental caries in a wisdom tooth. Oral Science in Japan 2014;95-96. ・Abe M, Inaki R, Kanno Y, Hoshi K and Takato T. Molecular analysis of a mammary analogue secretory carcinoma in the upper lip - Novel search for genetic and epigenetic abnormalities in MASC - International Journal of Surgery Case Reports 2015;9:8-11. ・Sugaya N, Yoshida E, Yasuda S, Tochigi M, Takei K, Otowa T, Umekage T, Konishi Y, Sakano Y, Nomura S, Okazaki Y, Kaiya H, Tanii H, Sasaki T. be associated with duration of illness in panic disorder. Anger tendency may Biopsychosoc Med. 2015 Mar 1;9:6. ・Shimada-Sugimoto M, Otowa T, Miyagawa T, Khor SS, Kashiwase K, Sugaya N, Kawamura Y, Umekage T, Kojima H, Saji H, Miyashita A, Kuwano R, Kaiya H, Kasai K, Tanii H, Okazaki Y, Tokunaga K, Sasaki T. Immune-related pathways including HLA-DRB1(∗)13:02 are associated with panic disorder. Brain Behav Immun. 2015 May;46:96-103. ・Konishi Y, Tanii H, Otowa T, Sasaki T, Motomura E, Fujita A, Umekage T, Tochigi M, Kaiya H, Okazaki Y, Okada M. 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The Refocus on Recovery 2014 international conference, London, UK, 2014. ・Koike S, Yamaguchi S, Ojio Y, Shimada T, Watanabe K, Ando S.The effect of nominal change on stigma toward schizophrenia: 12 years from “mind-split-disease” to “Integration disorder” in Japan. the XVI World Congress of the World Psychiatry Association, Madrid, Spain, 2014. ・Koike S, Satomura Y, Nishimura Y, Takizawa R, Kasai K.Reduced rostral prefrontal cortex activity is associated with poor functional outcome in ultra-high risk and first-episode psychosis IEPA Conference 2014, Tokyo, Japan, 2014. ・Koike S, Yamaguchi S, Ojio Y, Shimada T, Watanabe K, Ando S. Name change of -39- schizophrenia reduces stigma in general adolescents: 12 years from “MIND-SPLIT-DISEASE” to “INTEGRATION DISORDER” in Japan IEPA Conference 2014, Tokyo, Japan, 2014. ・Koike S, Hardy R, Kuh D, Richards M.Adolescent Self Control Behavior Predict Body Weight through the Life Course: 1946 birth cohort study. CLS Conference 2015, London, UK, 2015. ・Shibayama O, Yoshiuchi K, Inagaki M, Matsuoka Y, Yoshikawa E, Sugawara Y, Akechi T, Wada N, Imoto S, Murakami K, Ogawa A, Akabayashi A, Uchitomi Y. Radiotherapy and cognitive function in breast cancer patients treated with conservation therapy. 16th World Congress of PSYCHO-ONCOLOGY and Psychosocial Academy (Lisbon, Portugal, 2014.10) ・Takeo Fujino, Koichiro Kinugawa, Daisuke Nitta, Teruhiko Imamura, Hironori Muraoka, Shun Minatsuki, Toshiro Inaba, Hisataka Maki, Masaru Hatano, Atsushi Yao, Issei Komuro: Serum Acylcarnitine Concentration is Elevated in Patients with Acute Decompensated Heart Failure. ACC.15-64th.Annual Scientific Session & Expo (San Diego, CA, USA,2015.3) 4) 国内学会 第 87 回日本内分泌学会学術総会(九州、2014 年 4 月) ・GRK2 のニトロシル化を介した β2 アドレナリン受容体の脱感作抑制と治療意義 槙田紀子、佐藤潤一郎、橋本真紀子、間中勝則、大石篤郎、矢嶋由紀、三谷康二 、 南学正臣、大和田智彦、飯利太朗 日本リウマチ学会総会・学術集会(東京、2014 年 4 月) ・Michishita K, Kawahata K, Kanzaki T, Akahira L, Eri T, Yamamoto K. Targeting therapy of citrullinated antigen-specific B cells attenuates collagen-induced arthritis. 日本リウマチ学会総会・学術集会・国際リウマチシンポジウムプログラム・抄録集 2014;58 回:587. 第 68 回日本口腔科学会総会(東京、2014 年 5 月) ・口腔扁平上皮癌における新規サイレンシング遺伝子の同定および既知がん遺伝子・がん抑 制遺伝子の変異との関連性についての検討 阿部雅修、森良之、安部貴大、末永英之、古 賀陽子、西條英人、星和人、髙戸毅 第 37 回日本顔面神経学会(東京、2014 年 5 月) ・側頭骨内腫瘤による顔面神経麻痺の検討 西嶌大宣、近藤健二、籠谷領二、岩村均、 山岨達也 第 23 回日本健康教育学会学術大会 (札幌、2014 年 7 月) -40- ・メンタルヘルスの問題に悩む学生を支援につなげる取り組みと課題 大島紀人 第 35 回日本炎症・再生医学会(名護、2014 年 7 月) ・エピソーマルベクターを用いた肺上皮細胞へのダイレクトリプログラミングの試み 堀江真史、齋藤朗、野口智史、長瀬隆英 第 32 回 内分泌代謝学サマーセミナー(山梨、2014 年 7 月) ・GRK2 のニトロシル化による β アドレナリン受容体の脱感作抑制 槙田紀子、佐藤 潤一郎、橋本真紀子、間中勝則、大石篤郎、矢嶋由紀、三谷康二、南学正臣、大和田 智彦、飯利太朗 日本小児循環器学会学術集会(岡山、2014 年 7 月) ・肺血管障害による右心機能障害 日本循環器学会中四国地方会 八尾厚史 教育セミナー:もっと知ろう先天性心疾患(岡山、2014 年 7 月) ・成人先天性心疾患診療の現状と将来的な展望-日本循環器学会の取り組みを含めて八尾厚史 第 52 回全国大学保健管理協会 関東甲信越地方部会研究集会(東京、2014 年 8 月) ・学生支援はどうあるべきか −発達障害について− 渡辺慶一郎 第 39 回日本交流分析学会(高松、2014 年 9 月) ・職場と母親に対する時とで人格適応タイプを変化させていた転換性障害の一例 柴 山修、 大谷真、瀧本禎之、吉内一浩 第 53 回日本鼻科学会総会・学術講演会(大阪、2014 年 9 月) ・後鼻神経切断術ラットモデルにおける鼻汁量の変化とアレルギー性鼻炎の病態に及 ぼす影響の解析 西嶌大宣、近藤健二、平野真希子、籠谷領二、菊田周、鈴川佳吾、 山岨達也 第 59 回日本口腔外科学会総会・学術大会(千葉、2014 年 10 月) ・口腔扁平上皮癌における新規不活化遺伝子の同定と癌関連遺伝子変異との関連性 阿部 雅修、森良之、安部貴大、西條英人、星和人、髙戸毅 第 59 回日本口腔外科学会総会・学術大会(千葉、2014 年 10 月) ・上唇に発生した Mammary Analogue Secretory Carcinoma の遺伝学的検討 阿部雅修、森良之、菅野勇樹、安部貴大、西條英人、星和人、高戸毅 第 48 回 日本口腔科学会関東地方部会(東京、2014 年 10 月) -41- 稲木涼子、 ・下顎智歯の慢性齲蝕を原因としたストレプトコッカスミュータンス菌血症による感染性 心内膜炎の 1 例 五十嵐正樹、稲木涼子、阿部雅修、西條英人、星和人、高戸毅 第 48 回 日本口腔科学会関東地方部会(東京、2014 年 10 月) ・Streptococcus constellatus を主体とした歯性感染により敗血症を来した Cogan 症候群患 者の 1 例 紙本裕幸、阿部雅修、稲木涼子、大畑八重、安部貴大、西條英人、森良之、星 和人、髙戸毅 第 22 回日本養護教諭教育学会学術集会(千葉、2014 年 10 月) ・進学に伴うギャップを乗り越える学生・生徒の支援を考える 大島紀人 第 2 回日本肺高血圧学会・第 3 回日本肺循環学会合同学術集会(東京、2014 年 10 月) ・ Therapeutic Strategy for Adult Patients with Congenital Heart Disease associated Pulmonary Hypertension- Focusing on open ASD with PAH - 八尾厚史 第 18 回日本心不全学会学術集会 (大阪、2014 年 10 月) ・成人先天性心疾患における心不全の多様性および治療の実際と問題点に関して 八 尾厚史 東京大学バリアフリーシンポジウム− (東京、2014 年 11 月) ・合理的配慮の確かな提供-発達障害支援- 渡辺慶一郎 第 17 回日本成人先天性心疾患学会学術集会(東京、2015 年 1 月) ・PAH 治療薬を ACHD-PAH にどう応用するか?-レバチオの位置付けを踏まえて八尾厚史 ・肺高血圧症を伴う心房中隔欠損症に対して、外科的閉鎖術と Amplatzer 閉鎖術によ り二期的に心房中隔閉鎖術を施行した 1 例 稲葉敏郎、八尾厚史、新田大介、藤野剛 雄、皆月隼、今村輝彦、村岡洋典、牧尚孝、波多野将、絹川弘一郎、小室一成 ・肺高血圧症合併心房中隔欠損に対して閉鎖術施行後、長期間を経て肺高血圧症の進 行を認めた症例 藤野剛雄、八尾厚史、稲葉敏郎、波多野将、新田大介、村岡洋典、 皆月隼、今村輝彦、牧尚孝、絹川弘一郎、小室一成 ・当院における体心室右室症例の特徴と、その診療経験 村岡洋典、八尾厚史、新田 大介、藤野剛雄、皆月隼、今村輝彦、稲葉敏郎、牧尚孝、波多野将、絹川弘一郎、小 室一成 ・修正大血管転位を含めた ACHD に合併した肺動脈性肺高血圧症に対する治療戦略 波多野将、八尾厚史 第 88 回日本薬理学会年会 シンポジウム(名古屋、2015 年 3 月) ・A potential therapeutic approach for heart failure: Water-soluble N-nitrosamines -42- inducing S-nitrosylaton without NO release target desensitization of beta adrenergic receptor Noriko Makita, Junichro Sato, Hitoshi Kurose, Tomohiko Ohwada, Taroh Iiri 日本発達心理学会 第 26 回大会シンポジウム (東京、2015 年 3 月) ・発達障害をもつ人の生涯発達 能智正博、渡辺慶一郎、石川京子、高橋美保、金生由紀 子、熊谷晋一郎 5) 講演 ・大島紀人、渡辺慶一郎 日本学校精神保健研究会夏季セミナー「精神科医の観かた聴き かた」(東京、2014 年 8 月) ・柴山修:「無条件の肯定的なストロークに気づいて自律性を回復した摂食障害の一例」第 43 回日本交流分析学会中央研修会 2015 春(東京、2015 年 3 月) ・武井邦夫 第 27 回赤坂精神医学懇話会「対人の志向(欲)としての【求めと与え】に着 目した心理療法」(東京、2014 年 12 月) ・八尾厚史 ACHDーTV Conference「成人先天性心疾患に伴う PAH に対する薬物治療戦 略」 (愛知、2014 年 4 月) ・八尾厚史 守る会講演「成人先天性心疾患診療体制と成人期移行をめぐる問題」 (東京、 2014 年 4 月) ・八尾厚史 九州先天性心疾患肺高血圧症懇話会「成人先天性心疾患に伴う PAH に対する 薬物治療戦略」 (福岡、2014 年 5 月) ・八尾厚史 福井肺高血圧研究会「肺高血圧症の病態生理と当院での治療指針 -海外との 違いとは –」 (福井、2014 年 6 月) ・八尾厚史 アデムパス錠発売記念講演会「慢性血栓塞栓症性肺高血圧の診断の手順と病 態評価のポイント」 (東京、2014 年 6 月) ・八尾厚史 宮崎肺高血圧症講演会「成人先天性心疾患に伴う PH に対する薬物治療戦略」 (宮崎、2014 年 7 月) ・八尾厚史 ES/PAH Clinical Conference「成人先天性心疾患に伴う PH に対する薬物治 療戦略」 (東京、2014 年 7 月) ・八尾厚史 第 4 回筑紫肺高血圧症研究会(Chikushi-PHS)「成人先天性心疾患に伴う PAH に対する治療戦略」 (福岡、2014 年 7 月) ・八尾厚史 PAH 勉強会 in 仙台「成人先天性心疾患に伴う PAH に対する薬物治療戦略」 (宮城、2014 年 8 月) ・八尾厚史 東海 CHD-PAH カンファレンス「成人先天性心疾患に伴う PAH に対する薬物 治療戦略」 (愛知、2014 年 8 月) ・八尾厚史 第 1 回群馬成人先天性心疾患研究会「成人先天性心疾患:循環器内科の役割 は?将来の医療は?」(群馬、2014 年 9 月) ・八尾厚史 ACHD と PAH を考える会 in Tokushima「成人先天性心疾患における肺高血 圧および心不全治療」(徳島、2014 年 9 月) -43- ・八尾厚史 ACHDーTV Conference「先天性心疾患に伴う PAH に対する薬物治療戦略」 (東京、2014 年 10 月) ・八尾厚史 第 162 回浜松循環器研究会「成人先天性心疾患患者診療時の注意点」 (静岡、 2014 年 10 月) ・八尾厚史 釧路肺高血圧症講演会「肺高血圧症の病態生理と当院での治療指針 - 海外 との違いとは -」 (北海道、2014 年 10 月) ・八尾厚史 第 11 回成人先天性心疾患セミナー「国内の現状と循環器学会の対応」 (福岡、 2014 年 10 月) ・八尾厚史 ACHD-PAH Symposium 2014「PAH を伴ったシャント未修復例をどう扱う か-海外との違いを含めて-」 (東京、2014 年 10 月) ・八尾厚史 第 10 回兵庫肺高血圧症フォーラム「PAH を伴ったシャント未修復例をどう す扱うか-海外との違いを含めて-」 (兵庫、2014 年 10 月) ・八尾厚史 成人先天性心疾患と肺高血圧症を考える会 in Okayama「成人先天性心疾患に おける肺高血圧及び心不全」(岡山、2014 年 10 月) ・八尾厚史 第 2 回肺高血圧症講演会 in 筑後「ACHD 診療体制の問題及び ACHD 医療で の多くの問題について-循環器内科が取り組むべきこととは-」 (福岡、2014 年 10 月) ・八尾厚史 肺高血圧症エリア座談会 in 関東「ACHD における患者移行の現状と付随する 諸問題-」(東京、2014 年 10 月) ・八尾厚史 第 332 回呉循環器病研究会学術講演会「成人先天性心疾患に伴う PAH に対す る薬物治療戦略」(広島、2014 年 10 月) ・八尾厚史 肺高血圧症エリア座談会 in 東北「多様化する PAH の診療を考える」(宮城、 2014 年 11 月) ・八尾厚史 第 5 回熊本肺高血圧症研究会「成人先天性心疾患に伴う PAH に対する薬物治 療戦略」 (熊本、2014 年 11 月) ・八尾厚史 第一回京滋成人先天性心疾患治療研究会「成人先天性心疾患:循環器内科の 役割は?将来の医療体制は?問題となる病態とは?」(京都、2014 年 11 月) ・八尾厚史 第 8 回千葉先天性心疾患 PAH 研究会「成人先天性心疾患に伴う PAH に対す る薬物治療戦略」(千葉、2014 年 11 月) ・八尾厚史 循環器 TV 講演会 ALL CAST「成人先天性心疾患における多彩な心不全に対 する治療をどうするか?」 (東京、2014 年 11 月) ・八尾厚史 PAH を考えるフォーラム「先天性心疾患にともなう PAH」 (愛知、2014 年 11 月) ・八尾厚史 長崎県北講演会「成人先天性心疾患に伴う PAH に対する薬物治療戦略」(長 崎、2014 年 11 月) ・八尾厚史 山形肺高血圧症フォーラム「成人先天性心疾患に伴う PAH に対する薬物治療 戦略」 (山形、2014 年 11 月) ・八尾厚史 リオシグアト Medical Advisor Interview 「PAH 治療におけるリオシ グアトの実地臨床での使用に対する医学的見地からの助言」 (東京、2014 年 12 月) ・八尾厚史 CHD-PH セミナーin 三重「成人先天性心疾患:循環器内科の役割は?将来の -44- 医療体制は?問題となる病態とは?」(三重、2014 年 12 月) ・八尾厚史 松戸市医師会学術講演会 聖徳大学生涯学習社会貢献センター「成人先天性 心疾患に伴う PAH に対する薬物治療戦略」(千葉、2015 年 1 月) ・八尾厚史 高知肺高血圧症セミナー「肺高血圧症治療のポイント-PAH/CTEPH を重点的 に-」 (高知、2015 年 2 月) ・八尾厚史 肺高血圧研究会「成人先天性心疾患に伴う PAH に対する薬物治療戦略」(石 川、2015 年 2 月) ・八尾厚史 先天性心疾患児とその家族のための特別講演会 2014 松前町総合福祉センタ ー「成人先天性心疾患診療体制と成人期移行をめぐる諸問題」 (愛媛、2015 年 2 月) ・八尾厚史 ACHD-PAH Conference in Toyama「成人先天性心疾患(ACHD)に伴う PAH に対する薬物治療戦略」 (富山、2015 年 3 月) ・八尾厚史 ACHD と PAH を考える会「成人先天性心疾患(ACHD)に伴う PAH に対する 薬物治療戦略」 (高知、2015 年 3 月) ・八尾厚史 ACHD-PAH を考える会 in 弘前「成人先天性心疾患(ACHD)に伴う PAH に対 する薬物治療戦略」 (青森、2015 年 3 月) ・渡辺慶一郎、綱島三恵 桐朋学園芸術短期大学 FD 講習会「発達障害がある学生の理解と 支援」(東京、2014 年 7 月) ・渡辺慶一郎 日本社会事業大学附属 知的障害児通園施設 子ども学園 講演「ASD を通し てより良い子育てを考える」(東京、2014 年 7 月) ・渡辺慶一郎 清瀬市子どもの発達支援・交流センター公開講座「あらためて発達障害を 理解する」(東京、2014 年 7 月) ・渡辺慶一郎 平成 26 年度 神奈川県発達障害支援センター 公開講座「大学生の発達障害 −学生支援の立場から−」(東京、2014 年 12 月) ・渡辺慶一郎 平成 26 年度 みつばち園保護者勉強会 「子どもの発達に関する理解と支援」 (東京、2015 年 1 月) ・渡辺慶一郎 平成 26 年度 東京都発達障害者支援センターTOSCA 支援者育成講座 Part 2「発達障害のある人の『青年期』」(東京、2015 年 2 月) ・渡辺慶一郎 世田谷区発達障害相談・療育センター「げんき」 発達障害理解のための講 演会「発達障害のある人の「思春期」について考える」(東京、2015 年 2 月) -45- B.外部資金等 1.科学研究費助成事業 1)科学研究費補助金 2)学術研究助成基金助成金 計 7件 2.受託研究 3.寄 附 金 1件 6件 -46-
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