小野梓記念賞 早稲田学生文化賞

Information
学 生の
栄 誉 をたたえる
小野梓記念賞
早稲田学生文化賞
総長招待 学生の集い
毎年、学術や芸術、スポーツなどのさまざまな分野で大勢の早大生が活躍しています。その中でも特に抜群の成果や顕著な業績を挙げた
と認められる学生に対して、その栄誉をたたえ、さらなる活躍を願うため、早稲田大学は学生褒賞制度を設けています。ここでは、「小野梓
記念賞」「早稲田学生文化賞」の概要や受賞者の声をご紹介するとともに、これらの学生を中心に、総長が自ら招待して、その成果や業績
をたたえる「総長招待学生の集い」の模様をお届けします。
小野梓記念賞
── 学生に授与される最も権威と伝統ある賞 ──
小野梓記念賞について
さらに1994年度より、三賞の選考範
「学問の独立」を建学の精神とし、大隈
けるに値すると認められる成果や業績を
重信を助けて早稲田大学の創立に貢献し
挙げた学生に対して特別賞を贈呈してい
た小野梓は、
建学の母と称されています。
ます。
記念メダルについて
囲には属しませんが、小野梓記念賞を授
受賞者には副賞として、大隈重信の人
生125歳説にちなんで重さ125gの金メダ
ルが授けられています。
小野梓は、その後の学園の隆盛を見るこ
中央に小野梓を象徴する像がギリシ
となく、創立後わずか3年余で33歳の若
ャ 風 に 浮 き 彫 り さ れ、 縁 に ラ テ ン 語
さで亡くなりましたが、彼が唱えた「学
で VASEDA VNIVERSITAS ・ PALMA IN
問の独立」は、建学の精神を表した「早
MEMORIAM AZVSA ONO( 早 稲 田 大
稲田大学教旨」にも明記され、今日に至
るまで脈々と受け継がれています。
学小野梓記念賞)と刻まれています。
デザインは早
小野梓の功績を記念し、建学の精神を
稲田大学の今井
顕揚することを目的に、1958年に創設
兼次名誉教授が
された小野梓記念賞は、学生に授与され
考案し、日展審
る最も名誉ある賞です。学術、芸術、ス
査委員でもある
木村珪二東京教
ポーツの三部門において、それぞれ優れ
た成績を収め、模範となるべき学生の栄
誉をたたえています。
「小野梓像」
(會津八一記念博物館蔵)
岡 吉枝作 カンヴァスに油彩 79.7 59.5cm 制作年不詳
育大学教授が彫
刻しました。
直径5.5cm、厚さ5㎜、重さ125g
の金メダル
過去の受賞者
受賞名
氏名・団体名
受賞年度
学術賞
鎌田 薫
1972年
菅野 重樹
1985年
沖 清豪
芸術賞
スポーツ賞
(個人)
受賞名
氏名・団体名
受賞年度
竹澤 健介[競走]
2008年
斎藤 佑樹[野球]
2010年
1992年
大石 達也[野球]
2010年
伊藤 学[小説]
1995年
桜井 美馬[スケート]
2010年、2012年
早稲田大学交響楽団
2000年
星 奈津美[水泳]
2010 ∼ 12年
山田 梨沙[小説]
2005年
渡部 善斗[スキー]
2010年、2012 ∼ 13年
阿部 智里[小説]
2012年
大迫 傑[競走]
2011年、2013年
瀬古 利彦[陸上]
1978 ∼ 79年
庭球部
太田 章[レスリング]
1979年
1987 ∼ 89年、1992 ∼ 93年、2001 ∼ 02年、
2005 ∼ 13年
荻原 健司[スキー]
1988年、1990 ∼ 91年
競走部
1984年、1993 ∼ 95年、2010年、2013年
荻原 次晴[スキー]
1992年
ラグビー蹴球部
八木沼 純子[スケート]
1992年∼ 93年
1965年、1970 ∼ 71年、1973 ∼ 74年、1987年、
2005年、2008年
渡辺 康幸[競走]
1995年
野球部
1974年、2007年、2010年
村主 章枝[スケート]
2002年
乙武 洋匡
1999年
荒川 静香[スケート]
2002年
石川 直樹
2001年
中野 友加里[スケート]
2005 ∼ 06年、2008年
環境ロドリゲス
2002年
渡部 暁斗[スキー]
2008年
佐藤 真海
2003年
スポーツ賞
(個人)
スポーツ賞
(団体)
特別賞
個人や団体の業績は学生部Webサイトをご覧ください。
4
http://www.waseda.jp/jp/global/guide/ono/
授与式の模様
小野梓記念賞の授与式は毎年3月、卒
保護者、家族などの来場者や大勢の来賓・
受賞者の顔は皆、喜びに満ちあふれてい
業式の中で執り行われます。
教職員が見守る中、総長から賞状が授与
ました。
3月25日(火)
・26日(水)の2日間に
されると、その功績をたたえて、早稲田
司会の笹倉和幸学生部長から、鎌田薫
わたって学部・研究科ごとに計5回挙行
大学交響楽団による「早稲田の栄光」が
総長は1972年度の学術賞受賞者である
された卒業式では、個人や団体[学術賞
厳かに演奏され、会場からは惜しみない
ことと、受賞者には、副賞として、大隈
8件、芸術賞1件、スポーツ賞(個人)23件、
拍手が送られました。
重信の「人生125歳説」にちなんで重さ
スポーツ賞(団体)10件]が表彰され
果敢に挑戦して目覚ましい業績を挙げ
が125gの金メダルが授与されることが
ました。
たことにより、早稲田の杜で過ごす最後
告げられると、会場からは「おお∼っ」
各回とも、3,000名を超える卒業生や
の日を飾る卒業式で最高の舞台に立った
という感嘆の声が沸き起こりました。
受賞者の声
学術賞
2013年度の受賞者一覧はP.6をご覧ください。
基幹理工学研究科 博士後期課程 1年 坂 本 瑞 季
群馬県出身 県立前橋女子高等学校卒業
芸術賞
http://www.waseda.jp/jp/global/guide/ono/
創造理工学研究科 修士課程 1年 高橋 良 爾
長崎県出身 青雲高等学校卒業
Micro-Crowdfunding : Achieving a Sustainable Society Economic
and Social Incentives in Micro-Level Crowdfunding
DEW
(マイクロクラウドファンディング:細粒度レベルのクラウドファンディングを利用した経済的・社会的インセン
現代の技術により、終わりに対する情感を光の雫に
ティブを介した持続可能社会の達成)
はかな
例え、儚さを表現した照明器具です。
仮想通貨や他者との社会的関係を基本メカニズムと
黄金律を使用した形状面のデザインを採用していま
し、ユビキタスコンピューティングとゲームの技術を
す。水を循環させる機構のデザインも行っており、マ
融合することによって、コミュニティー全体の行動を
イクロポンプによって押し出された水がLEDライト
望ましい方向へナビゲートする画期的なソーシャルメ
の隙間から染み出ることでレンズの代わりとなり、線
ディアサービスを提案。
香花火が落ちる瞬間を眺めるときのような儚さを感じ
この研究成果は、より良い社会の実現に向けて生活
取ることができるよう工夫されています。
の質の向上を大幅に改善する可能性を提供するものと
照明器具という日常で使用するものに情緒的な表現
して、世界的に高い評価を受けていることが卓抜して
を結実させた点と、国際的にも高く評価されているこ
いると認められました。
とが卓抜していると認められました。
スポーツ賞(個人)
研究成果が認められたことは大きな自信になりま
当時小学生だった私が訪れた陶器メーカーの工房
した。副賞の金メダルを手にした時は、物理的な
には、何百もの失敗作が山積みされていました。
重みとともに、これまで懸命に取り組んできた歳
不安になると、その時の風景が「私にはまだ失敗
月の重みも実感できました。現状に甘んじること
が足りないのだ」と勇気付けてくれます。作品制
なく、今後とも精進していきます。
作を続けて良かったと感じています。
スポーツ科学部 4年 渡 部 善 斗(スキー部)
長野県出身 県立白馬高等学校卒業
スポーツ賞(団体)
バレーボール部(男子)2013年度主将:吉 村
スポーツ科学部 4年
長崎県出身 県立佐世保南高等学校卒業
康佑
第22回オリンピック冬季競技大会 ノルディック複合 団体 5位
第66回 秩父宮妃賜杯
全日本バレーボール大学男子選手権大会 男子優勝(61年ぶり)
ロシアのソチで開催された第22回オリンピック冬
バレーボール部(男子)は、2013年度に開催された
季競技大会ノルディック複合(団体)で5位入賞に大
第66回 秩父宮妃賜杯 全日本バレーボール大学男子選
きく貢献。加えて、2012年から2014年にかけて開催
手権大会において、61年ぶりの優勝という大変輝かし
されたワールドカップ2季4大会において、個人で3位
い成績を収めました。
に入賞し、団体での3位、5位、6位入賞にも大きく貢献
したことが卓抜していると認められました。
写真提供:アフロ
バレーボール界で主導的な役割を果たしてきました。
2012 FIS ワールドカップ個人16戦(ノルウェー)
ノルディック複合 3位
マスコミでも大きく取り上げられた今回の優勝は6人
2012 FIS ワールドカップ世界選手権個人16戦(イタリア)
ノルディック複合 団体 4位
2013 FIS ワールドカップ(フィンランド)
ノルディック複合 団体 3位
2013 FIS ワールドカップ(ドイツ)
ノルディック複合 団体 6位
創部以来82年の歴史を有する早稲田大学バレーボ
ール部は、6人制バレーを日本に紹介するなど、日本の
制になって初めてのものであり、早稲田スポーツの基
本精神を十分に発揮した卓抜した成績であると認めら
写真提供:早稲田大学スキー部
4年間、スキーと向き合い続けられたことを誇り
れました。
「心技体全ての面において学生日本一になる」と
に思います。しかしまだまだ夢の途中です。目標
いう目標を立てて1年間練習に励んだ結果、61年
としている世界のトップとの差を埋めるために、
ぶりに日本一の称号を得ることができました。新
これを新たな出発点として、世界に通用する選手
たにバレーボール部の歴史を塗り替えることがで
になれるよう努力していきます。
きて良かったです。
5
小野梓記念賞 2013 年度受賞者
受賞名
氏名・団体名
所属・学年
受賞理由
学術賞
横手 康二
経済学研究科 修士課程 2年
論文名:A new axiomatization of the weighted Shapley value
(重み付きシャープレイ値の新しい公理化)
永島 育
文学部 4年
論文名:アブデュルハミト二世と世紀転換期のオスマン帝国
大久保 文哉
教育学研究科 博士後期課程 3年
論文名: Reaction Automata(反応オートマタ)
坂本 瑞季
基幹理工学研究科 博士後期課程 1年
論文名: Micro-Crowdfunding:Achieving a Sustainable Society through Economic and
Social Incentives in Micro-Level Crowdfunding
(マイクロクラウドファンディング:細粒度レベルのクラウドファンディングを
利用した経済的・社会的インセンティブを介した持続可能社会の達成)
石田 航星
創造理工学研究科 博士後期課程 3年
論文名: 内装間仕切壁におけるボード材の割付図と加工図の最適化に関する研究
加藤 聖也
創造理工学研究科 修士課程 1年
論文名: 東北地方太平洋沿岸地域における伝承表現と集落構成研究
─岩手県田野畑村の津波減災から─
三上 貴仁
創造理工学研究科 博士後期課程 3年
論文名: 沿岸災害の現地調査と津波流体運動による海岸堤防の被災機構
瀧 庸平
会計研究科 修士課程 2年
論文名: IT取引に関する会計・監査上の問題点の考察 ∼ IT不正の実務対応∼
高橋 良爾
創造理工学研究科 修士課程 1年
作品名: DEW
古谷 純平
政治経済学部 4年
業績:2011・2012 日本学生トライアスロン選手権大会 優勝(2年連続)
第11回 ユニバーシアード競技大会 トライアスロン 6位
田川 翔太
教育学部 4年
業績:第79 ∼ 81回 全日本学生テニス選手権大会 男子シングルス 優勝(3年連続)
向川 桜子
教育学部 4年
業績:第91回 全日本スキー選手権大会 アルペン女子SL 優勝
鬼澤 大真
社会科学部 4年
業績:第27回 ユニバーシアード競技大会フェンシング 男子フルーレ 個人 7位
松本 潮霞
社会科学部 4年
業績:第24・25回 全日本女子ウエイトリフティング選手権大会 63㎏級 優勝(2年連続)
柳田 諒
社会科学部 4年
業績:第6回 APLUアジアパシフィック選手権大会 ラクロス男子 優勝
須賀 航平
先進理工学部 4年
業績:第6回 APLUアジアパシフィック選手権大会 ラクロス男子 優勝
石井 友梨
人間科学部 4年
業績:第67・68回 三笠宮賜杯全日本学生ソフトテニス選手権大会 女子ダブルス 優勝
(2年連続)
西田 順風
人間科学部 4年
業績:第26回 ユニバーシアード冬季競技大会 クロスカントリー男子リレー 4位
遠藤 豪
スポーツ科学部 4年
業績:第48・49回 全日本学生室内テニス選手権大会 男子ダブルス 優勝(2年連続)
大石 綾美
スポーツ科学部 4年
業績:第38 ∼ 40回 全日本大学選手権大会 女子シングルスカル 優勝(3年連続)
2013 World Rowing U23 Championships 女子軽量級シングルスカル 3位
大坂 昴
スポーツ科学部 4年
業績:2011・2012 全日本学生選手権 男子グレコローマン96㎏級 優勝(2年連続)
2012 明治杯全日本選抜選手権大会 男子グレコローマン96㎏級 優勝
大迫 傑
スポーツ科学部 4年
業績:第26回 ユニバーシアード競技大会 男子10000m 優勝
桂 拓也
スポーツ科学部 4年
業績:第68回 天皇賜杯全日本ソフトテニス選手権大会 男子ダブルス 優勝
加藤 廉也
スポーツ科学部 4年
業績:第27回 ユニバーシアード競技大会 男子水球競技 6位
北川 隆之介
スポーツ科学部 4年
業績:2013 アジア選手権大会 男子フルーレ 団体 2位
忠平 裕司
スポーツ科学部 4年
業績:第6回 APLUアジアパシフィック選手権大会 ラクロス男子 優勝
ディーン
ロドリック 元気
スポーツ科学部 4年
業績:第30回 オリンピック競技会 男子やり投げ 10位
第96回 日本陸上競技選手権大会 男子やり投げ 優勝
野澤 啓佑
スポーツ科学部 4年
業績:第81・82回 日本学生陸上競技選手権大会 男子400mハードル 優勝(2年連続)
第27回 ユニバーシアード競技大会 男子400mハードル 6位
深谷 皇
スポーツ科学部 4年
業績:FINAワールドカップ東京2012 男子200mバタフライ 3位
宮沢 大志
スポーツ科学部 4年
業績:第22回 オリンピック冬季競技大会 クロスカントリー 男子リレー 16位
同 クロスカントリー 団体スプリント 13位
2013 FISワールドカップ クロスカントリー 団体スプリント 6位
山口 大貴
スポーツ科学部 4年
業績:第6回 APLUアジアパシフィック選手権大会 ラクロス男子 優勝
渡部 善斗
スポーツ科学部 4年
業績:第22回 オリンピック冬季競技大会 ノルディック複合 団体 5位
2012 FIS ワールドカップ個人16戦(ノルウェー)
ノルディック複合 3位
2012 FIS ワールドカップ世界選手権個人16戦
(イタリア)
ノルディック複合 団体 4位
2013 FIS ワールドカップ(フィンランド)ノルディック複合 団体 3位
2013 FIS ワールドカップ(ドイツ)ノルディック複合 団体 6位
芸術賞
スポーツ賞
(個人)
スポーツ賞
(団体)
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所属・学年は2014年3月のもの
庭球部
業績:第59 ∼ 67回 全日本大学対抗テニス王座決定試合 男子団体 優勝(9年連続)
第42 ∼ 49回 全日本大学対抗テニス王座決定試合 女子団体 優勝(8年連続)
漕艇部
業績:第36 ∼ 40回 全日本大学選手権大会 女子総合 優勝(5年連続)
第39・40回 全日本大学選手権大会 女子舵手付きクォドルプル 優勝(2年連続)
第91回 全日本選手権大会 女子舵手付きクォドルプル 優勝
競走部
業績:第97回 日本陸上競技選手権リレー競技大会 4 100m男子リレー 優勝
第97回 日本陸上競技選手権リレー競技大会 4 400m男子リレー 優勝
スキー部
業績:第85 ∼ 87回 全日本学生スキー選手権大会 女子総合 優勝(3年連続)
同 クロスカントリー 女子リレー 優勝(3年連続)
第91回 全日本スキー選手権大会 クロスカントリー 女子リレー 優勝
同 男子リレー 優勝
スケート部
業績:第85・86回 日本学生氷上競技選手権大会 スピードスケート男子 チームパシュート
優勝(2年連続)
バレーボール部
業績:第66回 秩父宮妃賜杯 全日本バレーボール大学男子選手権大会男子 優勝(61年ぶり)
ハンドボール部
業績:第56回 高松宮記念杯 全日本学生ハンドボール選手権大会 男子 優勝(25年ぶり)
フェンシング部
業績:第62回 日本学生フェンシング王座決定戦 男子フルーレ団体 優勝
第53回 全日本大学対抗選手権大会 男子フルーレ団体 優勝
軟式庭球部
業績:第66・67回 全日本学生選手権大会 男子団体戦 優勝(2年連続)
第66・67回 全日本大学対抗ソフトテニス選手権大会 女子団体戦 優勝(2年連続)
ソフトボール部
業績:第47・48回 全日本大学ソフトボール選手権大会 男子 優勝(2年連続)