Unterwegs mit Deutsch 10 ドイツ語で旅しよう! ▼ es gibt ▼ es gibt ...は「~がある」という意味で、日常的にも頻繁に使う便利な表現です。フレーズとして是非 覚えてください。ここでは、ちょっと細かく説明しましょう。 ⇒es: このフレーズの中で欠かせない主語です。「~がある」の中の~に入るものが、単数でも複 数でもいつでも、es です。この es は何かを具体的に指しているわけではありません。 ⇒gibt: 原形は geben で、3 人称単数の es(英語の it に相当)が主語ですのでそれに合わせた形 になっています。なぜ gibt かというと、geben は主語が 3 人称単数のときに母音を変えるグ ループの仲間の動詞だからです。e→i のパターンで、geben→gibt となります。また、 geben の基本的な意味は「与える」ですが、このフレーズに関してはその意味は忘れてくだ さい。後ろに来る名詞が単数でも複数でも gibt のままです。簡単! ⇒es gibt ...: 「何がある」のか、その「何」の部分は名詞で表現しますが、要注意はその名詞の格 です。必ず、対格(たいかく)、つまり 4 格となります。また、その名詞は文末に来ま す。 Es gibt heute ein Spiel. 今日、試合があります。 エス ギープト ホイテ アイン シュピール Es gibt leider nur noch eine Karte. 残念ながらチケットはあと 1 枚しかありません。 エス ギープト ライダー ヌァ アイネ カゥテ Es gibt noch Karten. まだチケットはあります。 エス ギープト ノッホ カゥテン !4 格になるといっても大丈夫。上のように、中性名詞、女性名詞、複数形の場合は 1 格(主語の ときの形)と同じ形ですよ! Es gibt hier einen Spiegel. ここに鏡がひとつあります。 エス ギープト ヒァ アイネン シュピーゲル !こんな風に、男性名詞単数の場合だけ冠詞の語尾が変ります。ほっとしましたね! <Noch einen Schritt weiter!「一歩先へ!」> 前半で学習したスキットから一部をピックアップして、もうちょっと詳しく文法や意 味の点からご紹介します。 チケット売り場でお店の人がナターシャに言っていた言葉です。 Ja, die gibt es noch. ヤー ディー ギープト エス ノッホ ええ、それ(きょうのチケット)はまだありますよ。 ポイント 1:die 上の文はナターシャの質問、Gibt es noch Karten für heute? に対する答えですね。ところが 答えの文には、定冠詞の die だけがあって名詞がついていません。これが今日のポイント!この die は Karten für heute (複数の 4 格) のことを指していて、それを die だけで表現していま す。通常、このような die は強く発音します。また文頭に来ることができます。 ポイント 2:指示代名詞 指示代名詞自体は、定冠詞と同様の形で変化も同じ。名詞の前につきますが、特に強く発音す ることで「(他のどれでもなく)この!」と強調したいときに使います。例えば、d i e Karte と die を 強く発音することで、「このチケット」という意味になります。この指示代名詞を名詞なしで独立し て使っているのが上の文の die なのです。このような使い方を、指示代名詞の独立的用法とい います。
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