2016年11月

(2016年11月号)
本レポートは、情報提供のみを目的とした標記時点における当社の見解であり、商品の勧誘を目的としたも
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【商 号 等】 しんきん証券株式会社
【加入協会】 日本証券業協会
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第93号
2016年11月8日発行
11 月の見通し
1.債券市場
11 月の債券相場は、米大統領選の結果がクリントン氏勝利ならリスクオンで下落、トランプ氏
勝利ならリスクオフで上昇する展開を予想するが、いずれにしても日銀による金利操作政策下で
は値幅は限定的となり、5 年▲0.10%/▲0.30%、10 年 0.05%/▲0.15%、20 年 0.50%/0.30%を、金利
の上限/下限とした推移になると思われる。
10 月の債券相場は、金利操作政策導入(9/21)を受けて閑散動意薄、日欧緩和期待後退や欧米景況感
好転を嫌気した欧米債急落に連れて弱含んだものの、運用難による収益確保要請や日銀による債券価格
支持策を背景とした押し目買いを受けて下げ渋り、5 年▲0.245%-▲0.185%、10 年▲0.080%-▲0.045%、
20 年 0.340%-0.405%と、小幅なレンジで膠着した展開となった。
上旬は、ドイツ銀行財務不安後退(9/30)、ECB緩和縮小懸念台頭(10/4)、米ISM指数改善
(10/3,5)、BOE緩和期待後退(10/6)、株高・原油高(10/3-11)を受け下落、月初に付けた月間高値 5
年▲0.245%、10 年▲0.080%、20 年 0.340%(10/3)から、5 年▲0.195%、10 年▲0.050%、20 年は月間安値
0.405%(10/11)へ下落して始まった。その後、30 年債入札好調(10/12)、5 年債入札順調(10/14)を契機
に反発した後は、
月末にかけては、
5 年▲0.215%-▲0.185%、
10 年▲0.070%-▲0.045%、
20 年 0.355%-0.395%
の推移。5 年は、当面の政策据置を示唆した日銀総裁発言(10/21)を嫌気し月間安値▲0.185%(10/24)を
付け、超長期金利上昇への期待を示唆した日銀総裁発言(10/27)やBOE緩和期待後退を受けた欧州債
安再燃(10/26-27)を嫌気し、10 年は月間安値▲0.045%、20 年は 0.395%を付けた(10/28)。
経済面では、9 月主要統計を季調値でみると、小売業販売額は、前月比±0.0%と天候不順の影響もあ
って低迷したが、今年前半の落ち込みから回復した水準を維持した。また、実質輸出は、前月比+1.0%
と 2 ヵ月連続で持ち直し 2015 年初頭以来となる水準を回復、鉱工業生産指数は、前月比±0.0%と昨年
後半の水準を回復して推移している。7-9 月期実質成長率は、前期比年率+1%弱程度と 3 四半期連続で
プラス成長を維持した公算が高い。日本経済は、停滞局面を脱し穏やかな拡大基調に復したようだ。
政策面では、日銀は、展望レポートで物価見通しを下方修正、物価上昇率 2%の達成時期を 2018 年度
に先送りしたものの、物価上昇のモメンタムは維持されているとして、政策を現状で維持した(11/1)。
また、黒田日銀総裁は、20 年 0.30%台半ば近傍の水準で、超長期金利上昇への期待を示唆する発言をし
たが(10/27)、11 月国債買入計画が前月から変更されることはなかった(11/1)。当面は、金融政策を巡
り相場が動意づく公算は低そうだ。
11 月の債券相場は、米大統領選(10/8)の結果次第で、一時的なリスクオン/リスクオフのトレードが
進む展開を予想する。トランプ氏の勝利なら、米経済政策への不透明感の高まりを受けた株安・円高が
進み、5 年▲0.30%、10 年▲0.15%、20 年 0.30%へと金利低下余地を試す展開となろう。一方で、クリン
トン氏の勝利は、織り込み済みの材料とみられるが、足元の金利は平時の日銀ターゲットの下限近傍と
思われる水準で推移。米経済政策への不透明感後退を契機とした在庫調整売り/国債入札時の買い控え
は一時的で、需給に由来した相場修正の機会になると予想する。但し、クリントン氏の勝利が政策執行
力への疑念を生じさせ米債高を招き、
トランプ氏の勝利がリフレ期待を高めさせ米債安を招く可能性も
ある。先行きは、米実体経済の動向次第の展開となりそうだ。
予想レンジ
10 年物新発国債(344 回債)
債 券 先 物 (28 年 12 月限)
1
▲0.15%
~
0.05%
151.00円
~
153.00円
2.株式市場
11 月の日経平均株価は、米大統領選の結果次第で高下する展開、クリントン氏の勝利なら買われ 17500 円
近傍でもみ合う展開、トランプ氏の勝利なら 16000 円近傍へと売られる展開を予想する。
10 月の日経平均株価は、欧米景況感の好転、決算発表を受けた業績下振れ懸念の後退、日銀ETF買入を
背景に、円売り/出遅れ日本株への見直し買いが進む展開、月間安値 16554 円(10/3)から 4/28 以来となる月間
高値 17461 円(10/28)へと買われ、月末終値は 17425 円、前月比 976 円高。
上旬は、ドイツ銀行の財務不安後退(9/30)、米ISM指数上振れ(10/3,5)、円急落(9/28-10/6)、原油急騰
(9/28-10/10)を好感、17074 円(10/11)へと急騰して始まった。その後、アルコア悪決算を嫌気の米株安(10/11)
を契機に 16727 円(10/14)へと下押したものの、円安を背景とした出遅れ日本株への見直し買いは止まず下げ
渋り、4/28 来高値 17235 円(10/20)へと上放れると、月末にかけては、日銀ETF買入(10/24,26)、JR九州
上場好調、日電算好決算(10/25)を好感しジリ高の展開となった。
11 月の日経平均株価は、クリントン氏メール問題の再捜査発表(10/28)と訴追見送り発表(11/7)を受けて、
16801 円(11/4)へと急落後に反発、17100 円台で推移している(11/7)。米大統領選でトランプ氏が勝利すれば、
米国のドル安政策や保護主義政策への傾倒を懸念し円買い/日本株売りが進むことになろう。英EU離脱決定
を受けた急落後、8 月に付けた戻り安値 16000 円近傍が下値のメドとみている。一方で、クリントン氏の勝利
を織り込む円安/株高は既に進行している。7-9 月期の決算発表を受けた日経平均・予想EPSは 1170 円程度
(日経試算値,11/7)となっており、17500 円水準での予想PERは 15 倍程度となる。クリントン氏の勝利なら
リスク選好地合いの高まりを受けた円売り/日本株買いが進むと予想するものの、上値は限定的に止まろう。
予想レンジ : 日経平均株価
16,000円 ~
18,000円
3.為替市場
11 月のドル円相場は、米大統領選の結果次第で高下する展開、クリントン氏の勝利なら買われ 105 円台で
もみ合う展開、トランプ氏の勝利なら売られ 100 円割れを窺う展開を予想する。
10 月のドル円相場は、欧米景況感の好転を背景に、米利上げを材料とした対主要通貨のドル高が進行し、
月間安値 101.18 円(10/3)から 7/29 以来となる月間高値 105.53 円(10/28)へ買われる展開となった。上旬は、
米ISM指数上振れ(10/3,5)、ECB緩和縮小懸念台頭(10/4)を嫌気した米債急落(9/30-10/12)を受け急騰
(9/28-10/6)、104.16 円(10/6)を付け始まった。その後、米雇用統計下振れ(10/7)を受け一時 102.81 円(10/10)
へと下押したものの、米利上げ期待のドル買い優勢の地合いは続き、下旬にかけては、103.17 円-104.87 円の
もみ合いで推移した(10/11-26)。月末にかけては一段高、BOE緩和期待後退(10/25)を嫌気した米債一段安
を受けて買われ 105.53 円を付けた(10/28)。
11 月のドル円相場は、クリントン氏メール問題の再捜査発表(10/28)を嫌気し 102.55 円(10/3)へと急落後、
訴追見送り発表(11/7)を好感し急反発、104 円台半ばで推移している(11/7)。米大統領選でトランプ氏が勝利
すれば、米ドル安政策への傾倒や米経済政策への不透明感の高まりを懸念したドル売りが進むことになろう。
一方で、クリントン氏の勝利や米利上げを織り込むドル高は既に進行しており、リスク選好地合いの高まりを
受けたドル高は小幅なものとなろう。
予想レンジ : 米ドル円
99.00円
2
~
106.00円
今月のトピックス
SRI、ESG 投資について
20 世紀初頭より欧米を中心として、社会的な要素を考慮する SRI と呼ばれる投資方法が
発展してきました。昨今では、企業価値評価に ESG 情報を用いる ESG 投資へと広がりを見
せており、世界的にその投資規模は相当のレベルに達しています。機関投資家は受託者責任
を負っており、もっぱら投資パフォーマンスを追求することが求められますが、近年、こういっ
た投資家において、投資判断に ESG 評価が必要だとの考え方が広がってきました。気候変動問
題に関わる環境規制や途上国での人権問題などは個々の企業にとってもそのビジネスに影響を
及すため、長期的な投資パフォーマンスを考えるには、財務要因の分析に加えて ESG 要因の分
析が欠かせないからです。今月は、この SRI と ESG 投資についてまとめてみました。
1.SRI、ESG、サステナブルなどの投資概念
SRI や ESG といった投資の概念には多様な解釈があり、確立した定義が市場で共有され
るには至っていません。まずは、これらの概念についての一般的な見解を簡単にまとめて
みます。
SRI とは、Socially Responsible Investment の頭文字を取ったもので、
「社会的責任投資」
と呼ばれます。従来の投資判断基準である財務内容に加えて、その企業が社会的責任を積
極的に果たしているかを判断材料として行なう投資方法です。企業が社会的責任を果たす
ことは、社会およびその企業の持続可能性を高め、株主価値の向上に貢献するとの考えに
基づき投資を行います。
ESG とは、環境(Environment)
、社会(Social)
、ガバナンス(Governance)の頭文字
を取ったもので、これら 3 つの観点を考慮した投資手法を ESG 投資と呼びます。SRI と
ESG 投資は基本的な概念は同じですが、ESG 投資は SRI に比べてより投資の要素を強め
た概念であり、あくまでも投資パフォーマンスの向上や安定を目的とする点で SRI とは異
なると言えます。しかし、投資家が ESG 投資をおこなうことは企業に対して社会的課題で
ある ESG 要因へ取り組むことを促すため、結果として持続可能な社会の実現に寄与するこ
とに繋がります。
サステナブル(sustainable)とは持続可能という意味であり、サステナブル投資
(Sustainable Investment) を、環境、社会、経済の持続可能性に配慮した投資手法だと定
義するなら、上記の SRI や ESG 投資を内包する概念となります。投資行動を通じて、持続
可能なよりよい社会の実現に貢献するという理念はこれらの投資概念に共通するものです。
3
*CSR とは Corporate Social Responsibility の頭文字を取ったもので、
「社会的責任」の
ことです。企業が社会に対して責任を果たし、社会とともに発展していくための活動です。
2.SRI から ESG への変遷
企業の社会的責任を重要な評価基準として行う SRI 投資は、1920 年代の米国でキリスト
教会の資金を運用する際に、酒やギャンブルなどキリスト教の教義に外れる事業に関わる
企業を投資対象から除外したことが発端だと言われています。このように、SRI は宗教上の
理由による投資行動から始まりましたが、その後米国では、その時々の社会的課題が SRI
の基準となりました。1960 年代には、米国における公民権運動や反戦運動などの社会運動
の盛り上がりによって、例えばナパーム弾を製造していたダウ・ケミカルに対して株主総
会でその製造中止を提案するなど、SRI は社会運動の手段としても注目されるようになりま
した。
1990 年代に入ると、環境マネジメントシステム ISO14000 シリーズ(*注1)の発行に伴い
環境経営が広がりました。それまでは、企業の環境保全対策は余分なコストになると考え
られていましたが、企業の環境対策は生産性向上につながり企業価値の向上に資すると認
識されるようになり、世界的に環境意識が広がったのです。また、欧州では EU 統合へ進む
過程で、移民や低所得者の雇用機会確保が社会的責任として求められるようになりました。
このような経緯から、環境、社会、ガバナンスへの取り組みが企業経営にとって重要性を
増すと共に、投資家にとってもこれら ESG はその企業を評価する重要な材料であると認識
されるようになりました。宗教や社会的倫理から始まった SRI でしたが、投資家が ESG 評
価を通じて企業活動に影響を与えることが投資家の社会的責任であると考えられるように
なったのです。
リーマンショック以降、投資パフォーマンスや社会的責任に着目して ESG 投資を行うだ
けではなく、その投資が社会に与える影響(インパクト)に着目した投資が注目されるよう
になりました。たとえば、ESG を評価してその企業の株式に投資しても、その投資資金は株
式を売却した投資家が受け取るだけであり、その企業の CSR 活動に使われるわけではない
ため、もっと社会的な課題の解決に直接貢献できるように投資したいという考えです。世
界銀行などの公的な機関は資金使途を温暖化対策などの社会的問題の解決に特定して債券
を発行しており、そうした債券に投資することで課題解決に直接的に貢献しようというも
ので、インパクト投資と呼ばれています。
(*注1)ISO(国際標準化機構)では、1993 年から環境マネジメントに関わる様々な規格の検討を開始しました。こ
れが ISO14000 シリーズと呼ばれるものです。環境マネジメントシステムを中心として、環境監査、環境パフォーマンス
評価、環境ラベル、ライフサイクルアセスメントなど、環境マネジメントを支援する様々な手法に関する規格から構成
4
されています。ISO の国際規格は、企業が作る製品の仕様や業務の手順が各国でバラバラでは不都合が多いので、基本
的な部分は共通化しようという目的で定められているものです。規格には法的な拘束力はなく、規格に沿った取組をす
るかどうかは、企業の自主的な判断に委ねられています。(環境省 HP より抜粋)
3.ESG 投資拡大の背景としての PRI
ESG という概念は、2006 年に出された国連の責任投資原則(PRI:Principles for
Responsible Investment)において提唱されたことで広がりを見せました(図表 1)
。そこで
は、持続可能な社会の形成に向けて解決すべき課題を環境、社会、ガバナンスの 3 分野に
整理し、この ESG 課題への取り組みが投資パフォーマンスに影響を与える可能性があると
の前提のもと、ESG に配慮した責任投資を行うことが宣言されたのです。
【図表1】
PRI国連責任投資原則
原則1 :私たちは投資分析と意志決定のプロセスにESG の課題を組み込みます。
原則2 :私たちは活動的な(株式)所有者になり、(株式の)所有方針と(株式の)所有慣習にESG 問題を組み入れます。
原則3 : 私たちは、投資対象の主体に対してESG の課題について適切な開示を求めます。
原則4 :私たちは、資産運用業界において本原則が受け入れられ、実行に移されるように働きかけを行います。
原則5 :私たちは、本原則を実行する際の効果を高めるために、協働します。
原則6:私たちは、本原則の実行に関する活動状況や進捗状況に関して報告します。
(出所)Building responsible property portfolios(PRI作成、日本語版)
このPRIは、2005 年に国連事務総長コフィ・アナン氏が、ノルウェー政府年金基金やカ
リフォルニア州職員退職年金基金(カルパース)などの機関投資家に作成を呼びかけ、策定
されました。PRIが公表された当初、署名した機関は68機関(運用資産合計2兆ドル超)でし
たが、2015年1月現在、1,364機関(運用資産合計45兆ドル超)にまで増加しています。日本
からは、資産保有者5機関のほか、資産運用会社21機関、情報運用サービス提供会社5機関
の合計31機関が署名しています(*注2)。
(*注2)集計数値は、NPO 法人社会的責任投資フォーラム主催 JSIF 連続講座 2015 第 1 回資料より引用。
2015 年 9 月に日本最大の機関投資家である年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は
PRI に署名しました。GPIF は、同月発表した「国連責任投資原則への署名について」にお
いて、運用受託機関が投資先企業に対して、ESG を考慮した「企業価値の向上や持続的成長」
のための自主的な取組みを促すことや、運用受託機関に対して、国連責任投資原則の署名
5
状況について報告を求めることなどを示しました(図表2)
。
GPIF の方針発表により、日本の資産運用業界において ESG への取り組みが広がることが
期待されています。
【図表2】
GPIFにおける取組方針
国連責任投資原則
1 私たちは、投資分析と意思決定のプロセスにESGの
課題を組み込みます。
・運用受託機関(国内株式、外国株式)におけるエンゲー
ジメント活動におけるESGの適切な考慮について評価す
ることを業務方針に明記し、公表する。
2 私たちは、活動的な(株式)所有者になり、(株式の) ・公表している「スチュワードシップ責任を果たすための方
所有方針と(株式の)所有慣習にESG問題を組み入れま 針」を変更し、ESGの適切な考慮を明記する。
(注)GPIFは法令により株式の直接保有ができないため、運用受託機関を通
す。
じてESGに取り組むこととする。
3 私たちは、投資対象の主体に対してESGの課題につ ・運用受託機関が行うエンゲージメント活動の中で、投資
いて適切な開示を求めます。
先企業におけるESGの課題への対応方針について説明
を求める。
4 私たちは、資産運用業界において本原則が受け入れ ・運用受託機関に対して、国連責任投資原則の署名状
られ、実行に移されるように働きかけを行います。
況について報告を求め、署名しているのであれば活動状
況及び活動内容を、署名していないのであればその理由
を説明するようそれぞれ求める。
5 私たちは、本原則を実行する際の効果を高めるために ・国連責任投資原則のネットワークの活動に参加する。
協働します。
6 私たちは、本原則の実行に関する活動状況や進捗状 ・国連責任投資原則で求められる報告書を作成し、報告
況に関して報告します。
する。
・毎年度、運用受託機関の取組状況のヒアリングを含む
GPIFの取組みを公表する。
年金積立金管理運用独立行政法人HP 「国連責任投資原則への署名について」より
4.SRI、ESG 投資の市場規模
SRIの市場規模については、調査機関の国際ネットワークであるGlobal Sustainable
Investment Alliance (GSIA)が、2012年から隔年で世界のSRI運用資産額の集計をしていま
す。また、ESG投資については、GSIAの分類上「ESGインテグレーション」とされているも
のをESG 投資とし、その運用資産について見てみます(図表3)。
2014年のGSIAレポートによれば、世界のSRI運用資産額は約21兆3,000億ドルであり、2012
年比61.1%の増加、世界の運用資産に占める比率は30.2%に達しました。国・地域別の運
用資産額を見ると、約60%を欧州が占め、米国は約30%というように、欧米が圧倒的に高
いシェアを占めています。欧州ではSRIの運用資産額は2012年比55.4%と高い伸びを示し、
米国でもSRI運用資産額は2012年比75.7%と急拡大しています。同集計によると、日本を含
むアジアのSRI運用資産額は世界全体の0.2%に過ぎず、2012年比伸び率も31.7%と低い水
準にとどまっています。日本のSRIやESG投資の市場規模に関する調査結果が少ないため、
日本のSRI市場の実態を知ることは困難であること、また調査機関によってSRIの定義や調
査方法が異なることを考慮しても、日本のSRIは欧米に比べ限定的であると言えます。
6
【図表3】
地域
欧州
米国
カナダ
豪州・NZ
アジア
合計
地域
欧州
カナダ
米国
豪州
アジア
グローバル
2012年
SRI運用資産額
(億ドル)
87,580
37,400
5,890
1,340
400
132,610
比率
66.0%
28.2%
4.4%
1.0%
0.3%
100.0%
2014年
SRI運用資産額
(億ドル)
136,080
65,720
9,450
1,800
530
213,580
比率
63.7%
30.8%
4.4%
0.8%
0.2%
100.0%
増加率
55.4%
75.7%
60.4%
34.3%
32.5%
61.1%
各地域の運用資産に占める
SRI運用資産の比率
2012年
2014年
49.0%
58.8%
20.2%
31.3%
11.2%
17.9%
12.5%
16.6%
0.6%
0.8%
21.5%
30.2%
出所:Global Sustainable Investment Alliance‘
2014 Global Sustainable Investment Review’より作成
2016年1月に社会的責任投資フォーラム(JSIF)は日本の機関投資家によるサステナブル
投資のアンケート調査の結果を発表しました(図表4)。その集計によると、サステナブ
ル投資の合計額は約26.7 兆円で、回答機関の運用資産総額に占める割合は11.4%となりま
した。GSIAの調査にあるように(図表3)、世界の運用資産に占めるSRIの比率は30.2%、欧
州では58.8%、米国では17.9%ですので、このアンケートの数字を見ても、日本の比率は
欧米と比べてまだ低いと言えるでしょう。
【図表4】
日本のサステナブル投資の状況についてのアンケート調査
・サステナブル投資の運用残高総額
26兆6,872億5,600万円 (機関投資家24機関合計)
・総運用残高に占めるサステナブル投資の割合
11.4% (機関投資家24機関合計)
出所:NPO法人社会的責任投資フォーラム(JSIF)
アンケート期間2015年11月~12月
(機関投資家28機関より回答)
7
SRI の投資手法別の内訳を見ると、最も運用資産額が多いのは「ネガティブ/除外 スクリー
ニング」であり、約 14 兆 4,000 億ドルかつ 2012 年比で 73.8%増加しています。これは特定の
ビジネスに関わる企業を投資対象から除外するといった SRI の伝統的な投資手法です。
次いで運用資産額が大きいのが「ESG インテグレーション(ESG 投資)」です。その運用資
産額は、2012 年比 116.6%の約 13 兆ドルと急増しました。ESG インテグレーションが急拡
大した背景には、企業価値に影響を与えると考えられる ESG 情報の重要性が高まったこと
に加え、上述の国連責任投資原則(PRI)への署名機関の増加があると思われます。ESG イン
テグレーションの運用資産額を地域別に見ると、欧州が世界全体の 56.0%を占めており、
次いで米国が 36.9%を占めています(図表5)。
【図表5】
2012年
(億ドル)
82,800
59,350
45,890
30,380
9,990
700
860
SRIストラテジー
ネガティブ/除外 スクリーニング
ESGインテグレーション
エンゲージメント/議決権行使
規範に基づくスクリーニング
ポジティブ/ベストインクラス スクリーニング
サステナビリティ テーマ投資
インパクト/コミュニティ投資
2014年
(億ドル)
143,900
128,540
70,450
55,340
9,920
1,660
1,090
増加率
73.8%
116.6%
53.5%
82.2%
-0.7%
137.1%
26.7%
SRIストラテジー
欧州
米国
カナダ
豪州/NZ
アジア
ネガティブ/除外 スクリーニング
ESGインテグレーション
エンゲージメント/議決権行使
規範に基づくスクリーニング
ポジティブ/ベストインクラス スクリーニング
サステナビリティ テーマ投資
インパクト/コミュニティ投資
65.6%
56.0%
64.0%
90.4%
49.0%
48.9%
25.7%
30.9%
36.9%
24.4%
0.0%
50.5%
18.1%
63.5%
3.3%
5.7%
11.6%
9.6%
0.3%
27.7%
3.6%
0.1%
1.2%
0.0%
0.0%
0.0%
2.8%
1.8%
0.1%
0.2%
0.0%
0.0%
0.2%
2.5%
5.4%
出所:Global Sustainable Investment Alliance‘
2014 Global Sustainable Investment Review’より作成
5.SRI、ESG 投資における投資手法について
SRI、ESG 投資における投資手法は各種あるため、上記 GSIA の集計方法に従って説明しま
す。
① ネガティブ/除外 スクリーニング
初期の SRI 投資において宗教団体が社会的責任を果たすため教義に従って特定の事
業や業種を排除したように、投資基準に照らして不適切と思われるセクターや個別企
業を投資対象から除外する手法です。
8
② ESG インテグレーション
伝統的な財務分析に ESG 要因を体系的に組み入れ統合して判断する手法です。ESG で
評価できる行動が業績に結び付いている企業への投資であり、投資パフォーマンス向
上という目的に加えて投資家責任を重視しており、先述の通り PRI の第 1 原則に謳わ
れています。
③ エンゲージメント/議決権行使
企業に社会的責任を果たさせることを目的として、投資家や株主としての立場から
働きかけを行う手法です。ESG の課題について議決権行使や株主提案、エンゲージメン
ト(対話による約束)を通じて企業に働きかけます。
④ 規範に基づくスクリーニング
投資の意思決定の際に、国際機関などの規範を考慮する手法です。国際規範には国
連グローバル・コンパクト(UNGC)や OECD 多国籍企業ガイドライン、ILO 中核的労働基
準などがあります。
⑤ ポジティブ/ベストインクラス スクリーニング
ESG 評価と財務面の評価を別個に行ったうえでその両面から優れた企業を選別する
手法です。ESG の観点から評価して優れた企業に積極的に投資したり、投資ウエイトに
反映させたりします。
⑥ サステナビリティ テーマ投資
気候変動、再生エネルギーなど持続可能性に着目したテーマにより投資を行う手法
です。価値観に基づく動機の場合とより高い投資リターンを期待する場合の両方があ
ります。
⑦ インパクト/コミュニティ投資
社会問題や環境問題を直接解決する(インパクトを与える)ことを目的とする手法で
す。社会問題では低所得者向け住宅・医療・教育などの供給を目的としたマイクロフ
ァイナンスや、環境関連では再生可能エネルギー供給や上下水道などへの投資があり
ます。
ESG 投資は宗教観・倫理観がなくてもできるため、通常の投資の範疇で採用できます。投
資家が企業の ESG 要素を評価することは企業の CSR 活動を促進し、それが社会の持続可能
性を高めることに繋がると期待できます。
6.ESG 情報とは
企業へ投資を行う際には、企業が開示する財務情報に加えて非財務情報の分析が必要と
なります。
「貸借対照表」
「損益計算書」
「キャッシュフロー計算書」など財務諸表上の財務
9
情報に対して、非財務情報とはこれら財務情報以外の「環境報告書」や「CSR 報告書」な
どを指し、その内容は多岐にわたっています。ESG 情報は単に非財務情報というだけでなく、
現時点では非財務情報だとしても、将来、企業価値に影響を与える可能性のある情報のこ
とであるといえます。投資家が検討すべき EGS 要因については、日本 CFA 協会がまとめて
います(図表6)
。
【図表6】
投資家が検討すべき主要ESG問題
E(環境問題)
・二酸化炭素排出や温室効果ガス排出に関する情報開示/測定と報告
・気候変動が企業に与える効果/リスク・エクスポージャー/機会 ・生態系の変化
・環境リスクを抱える施設 ・危険廃棄物の処理/浄化 ・地域社会における操業許可
・汚染/公害 ・再生可能エネルギー ・資源の枯渇 ・有毒化学物質の使用と処理
S(社会問題)
・動物愛護 ・児童労働 ・地域社会との関係 ・差別問題
・民族・人種・宗教・性別等による多様性(従業員/取締役会の多様性)
・社会的リスクを伴う施設 ・遺伝子組み換え作物 ・生活賃金論争 ・略奪的貸付
・政治献金 ・紛争市場や紛争国への参入による政治的リスク ・セクシュアル・ハラスメント
・役員報酬に関する株主の勧告的決議 ・奴隷労働
G(ガバナンス)
・累積投票制 ・二重株式制度 ・役員報酬(業績連動型報酬、株式報酬)
・多数決制 ・ポイズンピル ・セイ・オン・ペイ(役員報酬に対する株主の勧告的決議)
・取締役会議長/最高経営責任者の分離 ・株主権 ・期差選任取締役会
・買収防御策/企業支配権の取引
(出所)「上場企業のESG要因 ~投資家のためのマニュアル~」(CFA協会)
SRIが投資による経済的な収益に加えて、社会に与える影響なども考慮するのに対し、ESG
投資はあくまでも投資収益の向上や安定を求める投資といえます。ESG情報は将来の財務要
因として企業価値に影響を与える可能性のある情報であり、したがってESG投資は中・長期
的な観点で企業を評価する投資と考えられます。ESG投資における企業の評価では、リター
ンの視点とリスクの視点があります。リターンの視点では、例えば地球温暖化問題への対
応をビジネスチャンスとするなど、ESG課題への取り組みをビジネス機会として企業価値の
向上につなげることを評価するものです。また、リスクの視点では、ESG情報を分析するこ
とで将来の企業価値の棄損につながる可能性などを評価します。さらに、投資家がESG情報
を評価することは、企業に社会的課題であるESG要因への対応を促すことになります。これ
が投資家や企業が社会的責任を果たすこと、そして社会の持続可能性の向上に寄与するこ
となどにつながると考えられ、その意味ではESG投資はSRIの1つとすることができます。し
かし、あくまでも投資パフォーマンスの向上や安定を目的としていることが、SRIとは異な
10
る点であるといえます。
7.国内金融機関の行動
国内の金融機関において、社会環境へ配慮するソーシャルファイナンスや、社会の持続
可能性を高めるサステナブルファイナンスという考え方が広まってきています。
例えば、日本政策投資銀行(DBJ)は、2001 年に日本の銀行として初めて UNEP(国連環境計
画)の金融機関声明(*注3)に署名し、2011 年には持続可能な社会の形成に向けた金融行動
原則(21 世紀金融行動原則)(*注4)に署名するなど、持続可能な社会の実現に資する取り
組みとして、企業の環境経営をファイナンス面で支援しています。さらに、企業の環境経
営をサポートするため、2004 年より DBJ 環境格付融資の運用を開始しました。これは、DBJ
が開発したスクリーニングシステム(格付システム)により企業の環境経営度を評点化した
上で優れた企業を選定し、得点に応じて 3 段階の金利を適用するという環境格付の手法を
用いた世界で初めての融資メニューです。
(*注3)1972 年 6 月、ストックホルムで「かけがえのない地球(Only One Earth)」を合言葉に、国連人間環境会
議が開催されました。そこで採択された「人間環境宣言」および「環境国際行動計画」を実施に移すための機関として、
同年の国連総会決議に基づいて設立されたのが UNEP(United Nations Environment Programme = 国連環境計画)です。
(*注4)持続可能な社会の形成のために必要な責任と役割を果たすことを目指す金融機関の行動指針。国連環境計
画金融イニシアティブ特別顧問の末吉竹二郎氏を発起人とする 日本版環境金融行動原則 起草委員会が 2011 年 10 月に採
択しました。
こうした環境や社会に配慮した取り組みを融資面でサポートすることに加えて、DBJ は債
券の発行を通じて投資家に環境・社会的意義の高いプロジェクトに対する投資機会を提供
しています。2014 年 9 月、ユーロ市場において日本の発行体として初となるグリーンボン
ド(ユーロ建て)を発行しましたが、欧州ではグリーンボンドしか買わないという投資家が
存在するように環境への取り組みが進んでおり、また、同債券は国際的認証機関である DNV
GL(生命・財産、環境の保護を理念にノルウェー・オスロに本部を置く自主独立財団)からの認証およびオピニ
オンを得たこともあって旺盛な需要を獲得しました。さらに、2015 年 10 月にはこれも日本
物として初となるサステイナビリティボンド(ユーロ建て)を起債し、2016 年 10 月にはユー
ロドル債のサステイナビリティボンドを発行するなど、SRI 債券を継続的に起債しているこ
とは海外投資家から高く評価されています。
また、国際協力機構(JICA)は 2016 年 9 月、国際資本市場協会(ICMA)の定める定義に沿っ
た本邦初のソーシャルボンドを発行しました。JICA は債券市場から調達した資金を全額有
償資金協力の一部に充てており、開発途上国の経済・社会の開発や日本及び国際経済社会
11
の健全な発展のために用いられています。JICA 債の資金使途である有償資金協力事業は、
ソーシャルボンドの特性を満たすと同時に透明性確保の観点からも ICMA が 6 月に公表した
ガイダンスをクリアしており、さらに、その適格性については、独立した第三者機関であ
る日本総合研究所が同 8 月にセカンド・オピニオンを付与しました。この債券を発行した
ことにより JICA 債は幅広い投資家からソーシャルボンドとして認知されることとなる一方
で、ソーシャルボンドを購入することは、投資家にとって SRI、ESG 投資を通じて責任ある
機関投資家の責務を果たしていることのアピールにつながるため、最終需要は発行額の 2
倍以上となったとのことです。JICA 債への投資については、第一生命保険株式会社、太陽
生命保険株式会社、大同生命保険株式会社はじめ多くの機関投資家が同債券への投資につ
いて公表しており、信用金庫においては、福岡ひびき信用金庫が、社会的貢献投資の表明
として JICA 債への投資について言及されています(図表7)
。
【図表7】
社会的貢献投資表明 【地域・社会貢献と当金庫の債券投資の取組み】
公共機関が発行する債券の多くは、地域・社会への還元・貢献を目的とした資金使途に利用されて
います。社会的貢献投資(SRI:Socially Responsible Investment)の一環としての債券投資の
意義に、近年改めて注目が集まっています。
当金庫では、国債や北九州市が発行する地方債等の他、2012年からは国際協力機構(JICA)が
発行する債券を購入しております。JICA債は、政府開発援助(ODA)の一元的な実施機関である国際
協力機構(JICA)が、資金調達手段の多様化に加え、新興国や途上国のインフラ整備など国際的な
開発援助におけるJICAの果たすべき役割を広く社会に浸透させていくことを目的に発行する債券です。
資金使途は、発展途上国向けかつ国際社会の平和と安全及び繁栄のための貸付に充てられておりま
す。また、当金庫本店所在地である北九州市八幡東区には、九州7県をカバーする「九州国際センター
(JICA九州)」が設置されており、地域との連携・協力が図られています。
ひびしんの取り組み「社会的貢献投資表明」(福岡ひびき信用金庫HP)より
8.最後に
日本における初めての SRI 商品は、環境への対応が優れている企業や環境に関連した事
業を行う企業に投資する「エコファンド(1999 年)」だと言われています。このエコファン
ドの成功を見て他の運用会社も追随し、日本の SRI 市場が創設されました。2000 年に入る
と、雪印乳業の集団食中毒事件や三菱自動車のリコール隠蔽など企業の不祥事が相次いだ
ことから、信頼できる企業に投資をしたいとの思いが広がり、企業倫理やコンプライアン
スを基準に投資をする「SRI ファンド」が出てきました。しかしながら、当時の日本におけ
る SRI ファンドは投資家のニーズを商品に反映しきれず、また、SRI の趣旨が投資家に充分
に理解されなかったなどの理由から、欧米ほど残高を伸ばすには至りませんでした。
最近になって日本の ESG 投資を取り巻く環境は変化してきました。2011 年 10 月に環境金
12
融行動原則起草委員会(環境省)の監修で、金融機関等による ESG を考慮した金融行動に関
(*
する原則である「持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則(21 世紀金融行動原則)」
注4)が公表され、さらに、2014
年 2 月には金融庁から「責任ある機関投資家の諸原則(日
本版スチュワードシップ・コード)~投資と対話を通じて企業の持続的成長を促すために
(*注5)が公表されました。これには、2015 年 12 月現在で年金積立金管理運用独立行
~」
政法人(GPIF)など 201 機関が受け入れを表明しています。また、2016 年 1 月に開催された
平成 28 年第 1 回経済財政諮問会議では「ESG など非財務要素を重視した経営・投資を促進
する仕組み」として ESG 投資が取り上げられました。
(*注5)平成25年6月、日本再興戦略において、「機関投資家が、対話を通じて企業の中長期的な成長を促すなど、受
託者責任を果たすための原則(日本版スチュワードシップコード)」について取りまとめることが閣議決定され、平成
25年8月、金融庁に設置された検討会において、同年8月から計6回にわたり議論を重ね、『責任ある機関投資家』の諸原
則≪日本版スチュワードシップ・コード≫が策定されました。
ESG 投資は、直接的に投資パフォーマンス向上の役には立たないのではないかというのが
ESG を活用しない主な理由だと思われますが、海外では ESG 投資をする投資家が増えている
ことを見ても、また健全な資本市場を育成するためにも、これから ESG 投資手法をどう活
用するかについて検討する必要があるのではないでしょうか。
以上
<参考文献>
・河口真理子[2015]「ソーシャルファイナンスの教科書」生産性出版
・海野みづえ・細田悦弘[2011]「企業ブランディングを実現する CSR」産業編集センター
・秋山をね〔2008〕「CSR と証券市場」第一法規
・環境省ホームページ「総合環境政策」ISO14001
・Principles Responsible Investment「Building responsible property portfolios」
・NPO 法人 社会的責任投資フォーラム(会長:荒井勝)[2015]「サステナブル投資最新情報」
・Global Sustainable Investment Alliance〔2014〕「Global Sustainable Investment Review」
・年金積立金管理運用独立行政法人[2015]「国連責任投資原則への署名について」
・日本 CFA 協会[2010]「上場企業の ESG(環境・社会・ガバナンス)要因」
・福岡ひびき信用金庫ホームページ「ひびしんについて」
・環境金融行動原則起草委員会監修[2011]「持続可能な社会の形成に向けた金融行動原則」
・日本版スチュワードシップ・コードに関する有識者検討会[2014]「責任ある機関投資家の諸原則(日本版スチュワード
シップ・コード)」
・「平成 28 年第 1 回経済財政諮問会議 議事要旨」
13
2016年11月
月
1
火
2
水
日銀金融政策決定会合(10/31-) 【入札】流動性供給(12:45)
展望レポート
【入札】TDB3M(12:35)
日銀総裁会見(15:30)
マネタリーベース(8:50)
消費動向調査(14:00)
3
木
4
金
5
土
6
日
文化の日
【中】製造業PMI(10:00)
【米】ISM製造業指数(10:00)
【米】FOMC
【米】ADP雇用統計(8:15)
【英】金融政策委員会
【米】ISM非製造業指数(10:00)
【米】雇用統計(8:30)
貿易統計(8:30)
7
8
9
10
11
金融政策会合・議事要旨(8:50)
毎月勤労統計(9:00)
【入札】10年利国(12:45)
【入札】TDB6M(12:35)
景気動向指数速報(14:00)
【条件決定】リツレン
国際収支(8:50)
貸出・預金動向(8:50)
景気ウォッチャー調査(14:00)
【入札】30年利国(12:45)
【入札】TDB3M(12:35)
【条件決定】共同発行地方債
機械受注(8:50)
金融政策会合・主な意見(8:50)
マネーストック(8:50)
企業物価指数(8:50)
第3次産業活動指数(13:30)
【米】
夏時間終了
12
13
【中】貿易統計
【米】大統領選投票日
3年利国入札(13:00)
【中】消費者物価指数(10:30)
【米】10年利国入札(13:00)
【米】30年利国入札(13:00)
NYSE営業日/債券・外為休場
ミシガン消費態度指数(10:00)
14
15
16
17
18
19
20
GDP1次速報(8:50)
【入札】5年利国(12:45)
【条件決定】10年東京都債
【入札】TDB1Y(12:35)
【入札】20年利国(12:45)
【入札】TDB3M(12:35)
26
27
【米】小売売上高(8:30)
NY連銀景気指数(8:30)
【中】工業生産・小売売上(11:00) 輸出入物価指数(8:30)
【米】生産者物価指数(8:30)
鉱工業生産指数(9:15)
【米】祝日(Veterans Day)
【米】10年TIPS入札(13:00)
消費者物価指数(8:30)
フィリー連銀景気指数(8:30)
住宅着工・許可件数(8:30)
21
22
23
24
25
貿易統計速報(8:50)
公社債投資家別売買高
【入札】流動性供給(12:45)
勤労感謝の日
【入札】TDB3M(12:35)
【入札】40年利国(12:45)
消費者物価指数(8:30)
企業サービス価格指数(8:50)
【米】2年利国入札(13:00)
【米】5年利国入札(13:00)
中古住宅販売件数(10:00)
【米】2年FRN入札(11:30)
7年利国入札(13:00)
耐久財受注額(8:30)
新築住宅販売件数(10:00)
FOMC議事要旨(14:00)
【米】祝日(Thanksgiving Day)
28
29
30
【入札】2年利国(12:45)
家計調査(8:30)
失業率(8:30)
小売業販売額(8:50)
鉱工業生産指数(8:50)
新設住宅着工(14:00)
【米】GDP改定値(8:30)
消費者信頼感指数(10:00)
【欧】OPEC総会
【米】ADP雇用統計(8:15)
個人所得・消費支出(8:30)
ベージュブック(14:00)
【12月国債入札予定】
12/ 1 10年利国
12/ 6 流動性供給
12/ 8 30年利国
12/13 5年利国
12/15 20年利国
12/21 流動性供給
12/27 2年利国
2016年11月4日現在
出所:各種資料
2016年12月
月
水
火
【1月国債入札予定】
1/ 5 10年利国
1/11 30年利国
1/13 流動性供給
1/17 20年利国
1/19 5年利国
1/24 40年利国
1/26 流動性供給
1/30 2年利国
1
木
【入札】10年利国(12:45)
【入札】TDB3M(12:35)
法人企業統計(8:50)
2016年11月4日現在 【中】製造業PMI(10:00)
出所:各種資料 【米】ISM製造業指数(10:00)
2
金
6
7
8
9
【入札】流動性供給(12:45)
【条件決定】共同発行地方債
毎月勤労統計(9:00)
【入札】TDB6M(12:35)
景気動向指数速報(14:00)
【入札】30年利国(12:45)
【入札】TDB3M(12:35)
【条件決定】リツレン
GDP2次速報(8:50)
国際収支(8:50)
貸出・預金動向(8:50)
景気ウォッチャー調査
法人企業景気予測調査(8:50)
マネーストック(8:50)
【米】ISM非製造業指数(10:00)
【米】貿易統計(8:30)
【中】貿易統計
【欧】ECB理事会
【中】消費者物価指数(10:30)
【米】ミシガン消費態度指数(10:00)
12
13
14
15
16
機械受注(8:50)
企業物価指数(8:50)
第3次産業活動指数(13:30)
【入札】5年利国(12:45)
日銀短観(8:50)
【入札】20年利国(12:45)
【入札】TDB3M(12:35)
【入札】TDB1Y(12:35)
【米】3年利国入札(11:30)
10年利国入札(13:00)
19
20
22
【日銀金融政策決定会合】
資金循環統計(8:50)
公社債投資家別売買高
貿易統計速報(8:50)
日銀総裁会見(15:30)
21
【入札】流動性供給(12:45)
【入札】TDB3M(12:35)
23
【米】中古住宅販売件数(10:00)
27
28
29
30
金融政策会合・議事要旨(8:50)
企業サービス価格指数(8:50)
【入札】2年利国(12:45)
消費者物価指数(8:30)
家計調査(8:30)
失業率(8:30)
新設住宅着工(14:00)
鉱工業生産指数(8:50)
小売業販売額(8:50)
金融政策会合・主な意見(8:50)
大納会
【米】2年FRN入札(11:30)
5年利国入札(13:00)
11
17
18
24
25
天皇誕生日
26
【英】祝日(Boxing Day)
【米】2年利国入札(13:00)
消費者信頼感指数(10:00)
10
【米】住宅着工・許可件数(8:30)
【米】5年TIPS入札(13:00)
GDP確報値(8:30)
個人所得・消費支出(8:30)
耐久財受注額(8:30)
【英】祝日(Christmas Day)
【米】祝日(Christmas Day)
【米】7年利国入札(13:00)
4
日
【欧】
伊国民投票
【米】雇用統計(8:30)
5
【英】金融政策委員会
【米】消費者物価指数(8:30)
フィリー連銀景気指数(8:30)
NY連銀景気指数(8:30)
土
マネタリーベース(8:50)
消費動向調査(14:00)
【中】工業生産・小売売上(11:00)
【米】FOMC
【米】小売売上高(8:30)
【米】30年利国入札(13:00)
生産者物価指数(8:30)
輸出入物価指数(8:30)
鉱工業生産指数(9:15)
3
【米】新築住宅販売件数(10:00)
31
【日本】
分 類
【海外】
公表元
国債入札 財務省
地方債協会
条件決定 信金中金
地方債協会
内閣府
財務省
日銀
季 報
内閣府・財務省
日銀
日銀
金融政策 日銀
景気動向 内閣府
企業活動
個人消費
海外部門
労働市場
物価動向
金融市場
経済産業省
内閣府
総務省
経済産業省
内閣府
日銀・財務省
財務省
総務省
厚生労働省
日銀
総務省
日銀
日銀
日証協
住宅市場 国土交通省
経済統計等
10年国債入札
30年国債入札
5年国債入札
20年国債入札
40年国債入札
2年国債入札
流動性供給入札
10年TIPS入札
10年共同発行地方債
5年リツレン
10年東京都公募債
四半期別GDP速報
法人企業統計
日銀短観
法人企業景気予測調査
展望レポート
資金循環統計
金融政策決定会合
日銀総裁定例記者会見
金融政策会合・主な意見
金融政策会合議事要旨
景気動向指数(速報)
景気ウォッチャー調査
鉱工業生産指数(速報)
第3次産業活動指数
機械受注
家計調査
小売業販売額(速報)
消費動向調査
国際収支
貿易統計(速報)
完全失業率
毎月勤労統計(速報)
企業物価指数
消費者物価指数
企業サービス価格指数
マネタリーベース
マネーストック
貸出・預金動向
公社債投資家別売買高
新設住宅着工
時間
12:45
8:50
8:50
8:50
8:50
11月
12月
1月
8
10
15
17
25
29
2,22
1
8
13
15
27
6,21
5
11
19
17
24
30
13,26
6
8
11
10
10
9
15
14
15:30
8:50
8:50
14:00
8:50
13:30
8:50
8:30
8:50
14:00
8:50
8:50
8:30
9:00
8:50
8:30
8:50
8:50
8:50
8:50
14:00
*-1
1
10
7
8
9
30
11
10
29
29
2
9
21
29
7
11
25
25
2
10
9
21
30
分 類
公表元
連邦準備制度理事会
休 日
NYSE
国債入札 財務省
8
1
14
9
季 報 商務省 経済分析局
金融政策 連邦準備制度理事会
31
1
8:50
地域
米国
19
19-20
20
29
26
7
8
28
12
12
27
28
5
8
19
27
6
12
27
26
2
9
8
20
27
全米供給管理協会
*30-31
31
11
12
31
16
16
31
30
10
12
25
31
6
16
27
26
5
13
12
20
31
連邦準備制度理事会
ニューヨーク連銀
フィラデルフィア連銀
商務省 調査局
ミシガン大学
商務省 調査局
個人消費
コンファレンスボード
商務省 経済分析局
海外部門 商務省 調査局
ADP
労働市場
労働省 労働統計局
企業活動
物価動向 労働省 労働統計局
住宅市場 商務省 調査局
全米不動産業協会
商務省 調査局
英国
欧州
物流購買連合会
税関総署
中国
国家統計局
経済統計等
祝日
休業日
3年国債入札
10年国債入札
30年国債入札
5年TIPS入札
10年TIPS入札
30年TIPS入札
2年国債入札
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2年FRN入札
GDP
ベージュブック
FOMC
FOMC議事要旨
ISM製造業景気指数
ISM非製造業景気指数
鉱工業生産指数
NY連銀景気指数
フィリー連銀景気指数
耐久財受注額
消費者信頼感指数
小売売上高
消費者信頼感指数
個人所得・消費支出
貿易統計
ADP雇用統計
雇用統計
輸出入物価指数
生産者物価指数
消費者物価指数
住宅着工・許可件数
中古住宅販売件数
新築住宅販売件数
祝日
金融政策委員会
ECB理事会
製造業PMI
貿易統計
消費者物価指数
工業生産高・小売売上高
GDP
時間
11月
12月
1月
11,24
24
8
9
10
26
26
12
12
13
22
1,16
1,16
10
11
12
13:00
17
11:30
8:30
14:00
14:00
14:00
10:00
10:00
9:15
8:30
8:30
8:30
10:00
8:30
10:00
8:30
8:30
8:15
8:30
8:30
8:30
8:30
8:30
10:00
10:00
21
22
23
23
29
30
1-2
23
1
3
16
15
17
23
11
15
29
30
4
2,30
4
15
16
17
17
22
23
3
10:00
10:30
1
8
9
14
19
27
28
29
28
22
*13-14
1
5
14
15
15
22
9
14
27
22
6
2
13
14
15
16
21
23
26,27
15
8
1
8
9
13
24
25
26
25
27
18
314
3
5
18
27
13
13
6
6
5
6
13
18
19
26
2
19
1
11:00
2016年11月4日現在
出所:各種資料