さくらサイエンスプラン

福山大学・貴州師範大学
さくらサイエンスプラン
(2015 年 8 月 25 日(火)~2015 年 9 月 1 日(火))
報告書
◆出迎え 報告 (2015 年 8 月 25 日 21:20~)
貴州師範大学ご一行は本来、24 日の来日予定
で、朝 8 時から貴陽を飛び立ったのですが、上海
の大雨で一日足止めされ、また台風による影響も
あって 25 日も来日できないのではないかという
心配もありながらも、何とか無事に着くことがで
きました。長旅となってしまい、さぞ疲れがでた
ことだろうと思いますが、初めての日本というこ
とはもちろん、初めての飛行機という学生もおり、
大変興奮していたようです。
ホテルに向かうバスの中
「好事魔多し」ということわざもあるように、今回の企画はきっと大成功を収めるということでしょ
うし、来日までのこの大変な二日間の体験も必ずや良い思い出に変えてくれることでしょう!
広島空港到着ロビー
◆工学部スマートシステム学科 報告 (2015 年 8 月 26 日 9:00~12:10)
本来は2日目の日程でしたが台風のために到着
が遅れたため、初日の行事となりました。
ご一行は 9 時前に工学部棟に到着され、玄関ホー
ルにて記念撮影を行いました。そして、スマートシ
ステム学科の研究実験エリアを 30 分程度見学して
頂きながら、学科の研究概要の紹介を受けた後、ロ
ボットの制御に関する2時間の授業を受講しまし
た。中国人留学生で学科4年次生の伍君が通訳と実
習補助して活躍してくれました。
工学部棟玄関ホールでの到着記念撮影
最初は若干緊張していたようですが、研究紹介の
途中から次第に緊張も解れて活発な質問が行われる
ようになりました。ノートもしっかり取っており、
学生の熱心さが伺われました。
実習授業は伍賀准教授、沖准教授、菅原准教授に
よりロボットの自律制御に関する実習が行われまし
た。ブランデンンベルグビークルと呼ばれるロボッ
トビークルの制御方式で、光に反応するセンサを 2
つ取付け、各々の受光量で左右の車輪のモータの駆
動量を制御するものです。制御としては非常に単純
ですが、光に向かって行く走光性などが得られ、更
研究実験エリアで留学生の伍君の説明に
熱心に耳を傾ける貴州師範大学の皆様
にセンサの位置関係でも個性豊かな性質が現れます。昆虫が知的な頭脳は持っていないにも関わらず一
見意思や社会性を持つような自律的な動きをする原理と考えられている興味深いメカニズムです。
実習では、センサの位置を自由に構築して自分のオリジナルな動作をするロボットを、4 グループに分
かれて製作してもらいました。グループで熱心にディスカッションしながら、休憩時間もほとんど休ま
ずにロボットの性質を改良していました。途中、上手く車輪が動かなかったりといった小さなトラブル
はあったものの無事全員がロボットを完成させ、出来上がったロボットのセンサにスマホの懐中電灯近
付けたりして動作を確かめていました。
熱心に討論しながら改良を加えます
最後に出来上がったロボットと記念撮影
◆工学部建築学科 報告 「地震と耐震について知ろう」 (8 月 26 日 13:30~ )
建築学科では、「地震と耐震について知ろう」と題して都祭教授が講義を担当されました。その内容
は、(1) 福山大学安全安心防災教育研究センターの構造・材料開発研究部門についての説明と耐震フレ
ーム実験の見学、(2)建築構造と防災については免震補強と制振補強の説明、(3)振動実験では短周期地
震と長周期地震について説明後、制振補強の役割を実験で再現するという流れで講義が進められました。
招へい学生の 10 名は、心理(2 名)、土木(2 名)、機械システム(1 名)、コンピュータ(1 名)、経営(1 名)、
地理科学(1 名)、電子ビジネス(1 名)、電気(1 名)に所属する専門分野の異なる学生ですが、真剣に学び
取ろうとする姿が印象的でした。また、講義の最後にフリーディスカッションをすることで積極的に質
問する姿も見られました。構造・材料開発研究部門の施設見学についての感想は、「すばらしいの一言
に尽きます」とのことでしたが、研究の取り組みについての説明を興味深く聞き入る姿に感動しました。
学生たちは、都祭研究室で取り組まれている最近の研究や施設・設備を見て・聞いて・触れることで、
異なる分野に関しても視野が広がったと思われます。
防災教育研究センターの施設見学と講義を受講する様子
◆工学部情報工学科 報告 (2015 年 8 月 27 日 9:00~11:20)
情報工学科では、3 人の先生(池岡、金子、山之上)によ
り特別講義を行なわれました。また、通訳として、本学科 3
年生の李一鑫さんが協力してくれました。
最初に、池岡講師により「コンピュータビジョンにおける
奥行き推定」についての講義が行われました。まずコンピュ
ータビジョンの位置推定と物体認識を説明しました。その位
置推定 (奥行き推定)では、多眼法と合焦法を紹介しまし
「コンピュータビジョン」の講義風景
た。続いて、コンピュータビジョンの応用例を紹介しました。
講義後、2つの質問がありました。1つはアクティブ方式に
関するもの、 もう1つはカメラの歴史についてです。前者
に対しては、アクティブ方式の例としてミリ波やレーザレー
ダーを用いる方式について説明し、 後者では CCD から
CMOS へ の変遷について話をしました。
次に、金子教授により、「データベース」に関する講義が
行われました。データベースの重要な研究課題として、複雑
な構造をもったデータの管理、異種のデータの統合、データ
「データベース」の講義風景
ベースの性能、データベースのセキュリティを挙げ、それら
に関する最新の研究動向を説明しました。その後、現在のデータベース分野で最もホットな話題である
データベースの信頼性を保つ問題について討論しました。また、日本でのクラウドサービスやデータセ
ンターサービスについての討論、データベースのセキュリティ、特にサイバー攻撃の問題、オープンデ
ータの話題、さらには、プライバシーに関する問題など、たくさんの質疑がありました。
最後に山之上教授により、
「Arduino と Android を利用した M2M システムと、着る電光掲示板への応
用」の講義とデモが行われました。中国でも最近 LED マトリックスを使った電光掲示板が一般的になっ
ているそうですが、着る電光掲示板は見たことがない、などの感想がありました。
どの講義でも学生諸君からの活発な質問があり、とても充実したものとなりました。
「着る電光掲示板」の講義風景
着る電光掲示板
◆歓迎昼食会 報告 (2015 年 8 月 27 日 11:30~12:50)
最初に冨士副学長による歓迎の挨拶がありました。歓迎
昼食会は、本来 25 日に行われる予定でしたが、台風で来日
が遅れたため、急遽 27 日に変更となりました。このため、
出席予定だった松田学長が欠席され、松田学長の歓迎の挨
拶文は冨士副学長が代読されました。その後、歓迎昼食会
に参加した福山大学の教員の紹介が行われ、富士副学長に
よるお茶での乾杯がありました。なお、昼食会は、大学会
館 2 階のフーズカフェで行われ、弁当のほかチョコレート
ケーキなどがありました。また、手書きの図入りメニュー
冨士副学長による歓迎の挨拶
表も配られました。
昼食がひと段落した後、貴州師範大学の引率教員の趙本
喜先生から、今回のさくらサイエンスプランの実施に対し
てお礼の言葉がありました。その後、予定にはなかったの
ですが、今回参加した貴州師範大学の学生さん達に自己紹
介をしてもらいました。急なお願いにも関わらず、しっか
りとした自己紹介であり、大変感心しました。全ての学生
さんが、滞在2日目にも関わらず、既に日本での体験に深
い印象を得ており、貴重な時間を有意義に過ごしたいとの
抱負を述べていました。
「さくらサイエンスプランにより貴
重な体験を持つことが出来たことに感謝している」
、「どこ
乾杯の様子
に行っても清潔なことに驚いた」、「周到かつ温かい準備が
なされており日本人の良さを学ぶことが出来た」
、「進んだ日本の設備・授業は刺激的であった」
、
「出来
れば将来福山大学の大学院で学びたい」等、次々と感謝と喜びの声が聞かれたのは、主催者としても嬉
しいひと時でした。
趙先生によるお礼の挨拶
学生たちの自己紹介の様子
◆工学部機械システム工学科 報告(2015 年 8 月 27 日 13:00~16:10)
機械システム工学科で 3 次元 CAD 実習(テーマ:3
次元 CAD を利用したモノづくり)と自動車安全技術に
関する講義及び実習を行いました。まず、3 次元 CAD 実
習では、最初に近年急速に普及している 3 次元 CAD
(Computer Aided Design)の概略説明を行いました。
2 次元 CAD との違いや、3 次元 CAD の優位点などを説
明した後、実際に 3 次元 CAD ソフトを使って「石けん
箱」を作成しました。作業の流れとしては、まず適切な
大きさの直方体を作成し、そこから少しずつ不要な部分
を削るようなイメージで石けん箱を完成させていきます。
3 次元 CAD 実習
操作等で少し戸惑っている参加者も見受けられましたが、全員時間内に完成させることができました。
記念として完成させた石けん箱をプリントアウトしたものを手渡しました。
次に、自動車の安全技術に関する講義を行いました。
自動車は今や生活になくてはならない必需品となって
いますが、自動車が生活にとって便利なものであり続け
るためには、衝突安全や予防安全といった「安全への対
策」が不可欠です。そこで、衝突安全については、人体
の衝撃に対する耐久性を考えた上で、衝突エネルギーを
吸収する車体構造に設計する必要があること、また、予
防安全については、視認性の改良や車載カメラなどで危
険を察知したり回避したりする技術が研究開発されて
いること等の解説を行いました。
講義『自動車の安全技術』
実習では、まずハイブリッド車の動力・燃費の測定をシ
ャシ・ダイナモメータを使って行いました。ここでは参加
者に一人に「パターン走行」を体験してもらいました。
次に、自動車安全技術の一つであるエアバッグシステム
の展開実験を行いました。エアバッグの概況説明を行っ
た後、実際に展開実験を行ったのですが、非常に大きな
音に参加者は全員驚いていました。実験後、多くの質問
が寄せられ、関心の高さがうかがえる内容でした。
2 つの実習の後、全員で記念撮影を行って機械システ
ム工学科のプログラムを終了することができました。
実習『エアバッグ展開実験』
◆生命工学部 報告 1 (2015 年 8 月 28 日 9:00-13:00)
28 日(金)午前中は、まず、生物工学科の佐藤准教授が「瀬
戸内の自然を利用した生物多様性研究」という題目で、生物多
様性の重要性を説明し、福山大学のキャンパスや瀬戸内海の島
嶼に住むアカネズミの遺伝的多様性に関する研究を紹介しまし
た。人の活動の影響で生物の絶滅が起こる仕組みや、島で絶滅
が起こりやすい要因の説明がありました。通訳は生物工学科 1
年生の佐藤壮飛(さとうあきひ)さんが担当し、無事に大役を
こなしました。貴州の学生たちは講義で投げかけられた質問に
通訳の佐藤壮飛さん
も反応が良く、しっかりと学んでいる様子が感じられました。講
義の後、学生たちは、アカネズミと、小型哺乳類を捕獲するため
のトラップに興味津々であり、特にトラップにネズミが閉じ込め
られる仕組みを熱心に質問していました。
講義の後、バスに乗り、しまなみ海道を通って、四国に最も近
い島である大島の亀老山展望台に行きました。講義で聞いた瀬戸
アカネズミに興味津々
内海の島々を実際に見てもらうという試みでした。大島まで向か
う途中、向島を抜けて因島大橋から瀬戸内海の素晴らしい景観が
広がった時に、海を見る機会が少ない貴州の学生たちは身を乗り
出して写真を撮っていました。亀老山を含めて、瀬戸内海の島嶼
の美しい景色を楽しんだようでした。その後、大島を出て、来島
海峡サービスエリアで昼食をとりました。
生物工学科 17 号館で記念撮影
大島 亀老山 展望台で記念撮影
瀬戸内海の眺めを写真に収める学生たち
◆生命工学部 報告 2(2015 年 8 月 28 日 13:00-22:00)
昼食後、愛媛県総合科学博物館に行き、自然、テクノロジー、
そして産業の三つの項目を学びました。博物館ではニホンカワウ
ソがクローズアップされていました。これはニホンカワウソの最
後の目撃情報が四国にあったことと関係しています。日本のカワ
ウソは、毛皮の利用や生息地の破壊などが原因で絶滅したといわ
れていますが、午前中の生物多様性と絶滅に関する講義の復習が
ニホンカワウソの剥製
できました。貴州の学生たちは、14:00-16:00 の 2 時間たっぷり
と展示を見て学びました。
博物館を後にし、再びしまなみ海道を通って、今度は因島の福
山大学 内海生物資源研究所に向かいました。到着後、研究所の
教職員や大学院生が加わり、バーベキューパーティを行いました。
パーティは大盛り上がりで、通訳や英語を介して貴州と福山の学
生の間で多くの交流が行われました。双方にとって非常に良い経
験になったと思います。貴州の学生の 1 人が、教職員に直接英語
愛媛県総合科学博物館で記念撮影
でお礼の言葉を述べるシーンも見られました。「私たちはここに
いることができて幸せです」という言葉でした。
今回は南研究所所長と水族館担当の水上講師のご厚意により、
開館時間外のナイトアクアリウムを体験することができました。
また、飼育体験や、水族館の裏側をのぞくこともでき、貴州の学
生たちは海の生き物を見て楽しんでいました。そして最後には花
火を行い、充実の一日を終えました。この日は研究所に一泊しま
した。
大盛り上がりのバーベキューパーティ
タマカイという魚に餌をあげる貴州の学生
水族館の裏側を見て楽しむ貴州の学生
◆生命工学部 報告 3 (2015 年 8 月 29 日 8:00-13:00)
29 日(土)午前中は、まず、朝食の前に内海生物資源研究所
前の海に近いところまで散歩して、記念写真を撮りました。貴州
の学生たちには、前日夜のパーティの疲れが残っているようにも
見受けられましたが、海が近づくと、海を体験しようという気持
ちと、楽しんでいることが伝わってきました。天気が良かったた
め、瀬戸内海の海面に写る朝日も非常に美しいものでした。
因島大橋を背景に記念撮影
8:20 頃バスに乗り、尾道駅近くの海岸沿いの U2 というレスト
ランで朝食をとりました。パンのおいしいお店で、貴州の学生た
ちはしっかりと食べていました。その後、生物工学科の岩本教授
が尾道市の歴史を説明した後、学生たちは 10:00 から 1 時間、尾
道を散策しました。海岸線を歩き、その後、尾道特有の小道を歩
きながらお寺を 3 つ訪問しました。帰りには、尾道の商店街を歩
き、伝統とモダンがミックスされた尾道の魅力を感じてもらいま
した。
瀬戸内海と貴州の学生1
11:00 に再びバスに乗り、福山大学に戻りました。最後に第 2
食堂で昼食をとることで生命工学部のプランを終えました。この
生命工学部の 1 泊 2 日のプランを通して、生物工学科 4 年生の稲
森千章君と小松礼佳さん、1 年生の佐藤壮飛さん、そして福山大
学留学生である税務会計学科の呂琳さん、唐艶瑜さん、王佳瑤さ
んが協力学生として大活躍し、貴州の学生たちと積極的にコミュ
ニケーションをとってくれました。大変充実した 2 日間でした。
瀬戸内海と貴州の学生2
尾道 U2 で朝食
尾道を散策
◆日本人学生・留学生との交流会 報告 (8 月 29 日 13:00~15:00)
8 月 29 日の午後、経済・人間文化学部事務室の奥村事務長の手配で会場が設置され、また国際交流課
阿南課長により飲み物、お菓子が用意されて交流会の準備が整い、13 時に本学の日本人学生 6 名(工学
部 2 名、人間文化学部 2 名、生命工学部 2 名)と留学生 9 名及び貴州師範大学の学生 10 名と引率教員が
到着し、交流会が始まりました。
まず、進行担当の李先生から挨拶とスケジュールの説明があり、その後、本学留学生 2 名により貴州
省、貴州師範大学、福山大学の紹介と留学生活の紹介があった。2 人とも周到に準備した PPT と流暢な
言葉で説明し、30 分の時間が短く感じられました。
次に学生による自己紹介が行われ、各自の趣味、夢などが語られました。貴州師範大学学生が「来日
する前は、日本に来るのは自分の生涯でこれが最後だと思ったが、今回の研修を通じてその考えは変っ
た。また来たい。」という感想が印象深かった。交流会では、日本人学生と貴州師範大学学生の通訳は隣
の席の留学生が担当することで、会場は学生中心に自由で楽しい雰囲気に包まれました。
また、さくらサイエンスプランを担当された許先生から、さくらサイエンスプランの経緯について説
明があり、その後みんな自然に輪を作って楽しく歓談し、15 時には惜しみながら次のスケジュールのた
めにお開きとなりました。
交流会の様子
◆キャンパス見学 報告 (2015 年 8 月 29 日 15:10~16:10)
交流会後、剣道部顧問である香川先生(工学部長)のお計らいで、貴州師範大学ご一行はまず剣道部
を見学し、福山大学の盛んな部活動を垣間見ることができました。
当日、剣道部のお稽古は午前だったのですが、貴州
師範大学ご一行のため、長時間待機し、すばらしいお
稽古を見せてくれました。丁寧なお礼、威勢のよいか
け声、鮮やかな技。日本の伝統的な武道は中国人学生
にとってはとても新鮮で迫力満点でした。気迫がこも
ったお稽古を見せた後、香川先生は剣道を通して、
「心・技・体」を鍛えることができ、中では特に「心」
、
平常心、不動心を鍛えることの重要性を語りました。
それに対して、貴州師範大学の学生は、「それは武道
のみならず、私たち日頃の勉強、生活にも通用する。
大変勉強になった」としみじみとコメントしました。
その後、学生たちは福山大学の桜並木通り、ロダン橋、薬学部の植物園などをのびのびと散策し、心
がゆくまでシャッターを切り、福山大学の美しいキャンパス及びここでの楽しい思い出を残しました。
◆人間文化学部心理学科 報告 (2015 年 8 月 30 日 9:00~12:10)
人間文化学部の研修は,来日から 6 日目,しかも日曜日
ということもあり,疲労も溜まっているのではと心配しま
したが,研修生全員が元気よく,松永駅からの臨時バスで
29 号館の心理学科棟へ到着しました。
午前中は,心理学科の平教授(犯罪心理学研究室)によ
る「心理学を応用した科学捜査-ポリグラフ検査の体験-」
です。平教授は,科学捜査研究所に 14 年間勤務したこと
があり,日本の科学捜査と最新の脳波によるポリグラフ検
査の講義を行いました。貴州師範大学から留学している心
心理学を応用した科学捜査に関する講義
理学科 3 年生の田倩さんとメディア情報文化学科 3 年生の唐香香さんが通訳,そして,犯罪心理学研究
室の院生と 4 年生が実験補助をしてくれました。
最初の講義は,日本の心理学会や心理学科の学びとボランティア活動を紹介しました。研修生に心理
学専攻の学生が 2 名いたため,日中の心理学事情についても意見交換しました。次に,日本の科学捜査
研究所の紹介,特に,科学捜査研究所で行われている心理学を応用したポリグラフ検査の紹介を行いま
した。そして,ポリグラフ検査の実験を体験する際には,被験者を募ると半分の学生が「やりたい」と手
を挙げ,何でも体験して吸収しようとする積極性が感じられました。
実験 1 では,末梢神経系の指標である皮膚電気活動(精神性発汗作用)を測定して,被験者が 5 枚の
カードから 1 枚選んで覚えた数字を当てるカード検査を行いました。検査者は「あなたが選んだ数字は1
ですか?」と次々と候補の数字を聞いていきます。被験者は選んだ数字が分からないように一生懸命「い
いえ」と返答して知らないふりをします。被験者以外の研修生はシールドルームの外のモニターを見て
判定をしましたが,あまり顕著な反応は得られず,当てることができたのは 1 名のみでした。
実験 2 では,中枢神経系の指標である脳波を測定しました。脳波測定を見るのは初めての人がほとん
どとあって,実験前の電極装着の時から多くの質問が出てきました。電極装着後,被験者は予め別室で
模擬窃盗をして選んできた品物をポケットに隠して,それを検出されないように検査を受けました。画
面に呈示される 4 種類の品物の画像を注視して,すべての画像が呈示されたらボタン押しをするだけの
簡単な検査です。開発した判定ソフトによる自動解析で分析した結果,被験者が選んだ画像に対して他
の画像より大きな脳電位(P300)が生起して,見事に脳波での検査が成功しました。最後に,研究室マ
スコットの
ピ ノ
キオととも
に 記
念撮影を行
い ,
昼食会で交
流 を
図りました。
皮膚電気活動によるポリグラフ検査
◆人間文
ポリグラフ検査実習終了後の記念撮影
化学部メディア情報文化学科 報告(2015 年 8 月
30 日 13:00~)
本学科には 13 時ごろに到着されました。まずはパソコン室にて中嶋教授がご自身の活動について話
をされました。内容は「金の巨匠賞(Gold Virtuosi)
」「広島爆心地の CG 制作」
「松永駅前商店街 CG ス
トリートビュー制作」「鞆の浦 CG ストリートビュー制作」などです。留学生の唐さん、田さんは中嶋教
授が時折使う専門用語に若干戸惑いつつも、通訳として活躍してくれました。
一旦休憩をはさんだ後、
「ゴジラ」などの特撮映画で用いられる特撮・特殊技術についての講義を行い
ました。ゴジラについては皆さんもご存じのようでかなりの盛り上がりを見せていました。このセクシ
ョンでは Motion Control, Stanley Kubrick など、通訳の学生さんを困らせるワードがいくつか出まし
たが、参加学生さんの中にそれらを知っている人が居て、その人が解説をしてくれました。
次は実際に CG 制作を体験してもらうということで Maya という 3DCG ソフトの演習を行いました。その
後、バーチャルスタジオの見学をして、今日のカリキュラムは終了しました。
◆マツダミュージアム見学及び広島平和記念公園見学 報告(2015 年 8 月 31 日)
8 月 31 日(月)は、引率者である国際センターの趙先生、機械システム工学科の内田先生、ボランテ
ィアの福山大学生である曾さん、伍君、賈君とともに、マツダミュージアムと広島平和記念公園を見学
しました。マツダミュージアムでは、新型車両の展示場で、車に触れたり乗ったりしながら楽しく記念
写真を撮った後、マツダ車の歴史や最新の自動車技術の展示説明を聞き、最後に自動車工場のロボット
ラインを見学しました。日本の先進的な自動車技術は、研修生の皆さんの目に新鮮に映ったようでした。
また広島平和記念公園では、園内をゆっくりと回りながら、原爆ドームや平和資料館の展示を見学し
ました。戦争の悲惨さと平和の祈りを訴える数々の展示に触れ、案内者とともに、国を超えた平和の尊
さについて改めて考えさせられました。当日はあいにくの雨天でしたが、2 か所の見学を通じて、日本の
過去、現在、未来の一端を肌で学んでいただけたようでした。
マツダミュージアムの見学
広島平和記念公園にて
【学生たちの感想】
張傑さん
マツダの生産ラインではほとんどがロボットによって組み立てられており、また様々な異なるサイズ
や形の車の窓ガラスまでもを人ではなく、ロボットが的確に取り付けているのを見て、驚きました。
崔凱さん
平和資料館を見学して、驚愕しました。戦争はとても残酷なもので、その悲惨なシーンを目のあたり
にして、平静を保てませんでした。今の平和は得難いもので、大切にせねばと心に誓いました。
王萌萌さん
平和資料館では、原爆で重い後遺症や命を落とした多くの人の写真が目に焼き付き、戦争は民衆に苦
痛しかもたらさないことを改めて認識しました。一個人としては、まず周りの人たちや環境と平和に共
存することからはじめるべきではないかと思い、愛に満ちた世界になるように心より願いたい。
◆送別会 報告(8 月 31 日 午後 6 時から)
本日 18 時より、福山駅前の居酒屋で送別会を行いました。人間文化学部、工学部、生命工学部の日本
人学生や留学生たちも参加し、終始にこやかな雰囲気で楽しく交流ができました。最初は刺身などの生
ものを敬遠していた学生たちがほとんどでしたが、だいぶ日本食に慣れるようになり、日本酒を片手に
話が弾んでいました。「心温まる周到なプログラムに感謝します。」、「想像以上に多くのものを学びまし
た。」、「日本が大好きになりました。」、「8 日間は短すぎます。
」
、「また日本に来たい!」、
「ぜひ貴州にも
来てください。」などの言葉が飛び交い、こちらもとても充実した気分です。卒業証書授与では、冨士副
学長より一人一人に卒
業証書、記念バッチ、
大学からの記念品を手
渡し、学生たちはとて
も喜んでいました。お
みやげにもらった福山
大学のシャツをさっそ
く身に着け、香川先生
に剣道をする際に頭に
巻く手ぬぐいの巻き方
を教えてもらい、はし
ゃぎながら試していま
した。最後に日本人学
生や留学生たちと連絡
先を交換し、友情を確
かめ合っていました。
送別会終了後には日本のカラオケも体験することになり、
「北国の春」を皆で踊りながら合唱し、大い
に盛り上がりました。国の隔たりを全く感じさせない若者たちの触れ合う様子を見ていると、このよう
な機会を与えてくださったことに感謝します。
◆見送り 報告(9 月 1 日 早朝)
留学生の周麗さん(凱里学院出身)、周政君(天津科技大学出身)のサポートにより、広島空港までお
見送りをしました。
貴州では、夜 12 時から一日が始まるともいわれるように、夜遊びが大好きでとてもゆったりとした生
活習慣なので、初日から台風の影響で大変苦労した学生たちが、その後の密なスケジュールにはたして
耐えられるだろうか、また初めてのことが多く興奮してテンションが高くなっているけれども、さすが
に最後までもたないのではないかと心配していました。しかし、無事に 8 日間を終えることができ、今
朝も 6 時半の出発にもかかわらず、最後まで元気な姿に正直ホッとしました。
実り多いこの経験を生かし、ぜひ今後の学生生活に役立ててほしいものです。ぜひ再び日本で会えま
すよう、皆さん、「再見!」