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第13回日本乳癌学会中国四国地方会
教育セミナー
マンモグラフィ石灰化病変: 診断
国立病院機構四国がんセンター 放射線診断科
清水輝彦
症例1 50歳代前半 女性
MMGで左乳房の微小円形石灰化集簇を認め
経過観察されていたが、今回石灰化の増加(?)
を指摘された。
腫瘤は触知せず。
9年前 右乳房腫瘤生検 (線維腺腫)
CC (拡大)
MLO (拡大)
半年前 MLO (拡大)
3年前 MLO (拡大)
症例2 40歳代前半 女性
乳癌検診(MMG)で右乳房の石灰化を指摘され、
要精査となったため、四国がんセンター乳腺外科
を受診された。
腫瘤は触知せず。
自覚症状なし。
特記すべき既往歴なし。
CC (拡大)
MLO (拡大)
症例3 60歳代後半 女性
乳癌検診(MMG)で左乳房の石灰化を指摘され、
要精査となったため、四国がんセンター乳腺外科
を受診された。
(2年前の乳検では異常を指摘されていない)
腫瘤は触知せず。
自覚症状なし。
特記すべき既往歴なし。
CC (拡大)
MLO (拡大)
症例4 30歳代後半 女性
近医で検診目的でMMGを施行したところ、右乳房の
石灰化を指摘された。精査・加療目的にて四国がん
センター乳腺外科に紹介された。
右乳房上外側に硬結を触れる。
既往歴: 11才時に腹膜炎
CC (拡大)
MLO (拡大)
blank
石灰化の診断のフローチャート
石灰化
明らかな良性石灰化
良悪の鑑別を要する石灰化
皮膚、血管、線維腺腫
乳管拡張症
円形、中心透亮性
石灰乳石灰化
縫合部、異栄養性
カテゴリー1, 2
形態と分布によって判定する
石灰化
1. 明らかな良性石灰化
・皮膚の石灰化
・中心透亮性石灰化
・血管の石灰化
・石灰乳石灰化
・線維腺腫の石灰化
・縫合部石灰化
・乳管拡張症に伴う石灰化
・異栄養性石灰化
・円形石灰化
2.良悪性の鑑別を要する石灰化
・微小円形石灰化
・淡く不明瞭な石灰化
・多形性石灰化
・微細線状、分枝状石灰化
石灰化
1. 明らかな良性石灰化
・皮膚の石灰化
・中心透亮性石灰化
・血管の石灰化
・石灰乳石灰化
・線維腺腫の石灰化
・縫合部石灰化
・乳管拡張症に伴う石灰化
・異栄養性石灰化
・円形石灰化
2.良悪性の鑑別を要する石灰化
・微小円形石灰化
・淡く不明瞭な石灰化
・多形性石灰化
・微細線状、分枝状石灰化
皮膚の石灰化
MLO (拡大)
CC (拡大)
典型的なものは中央が透亮性の石灰化でこれだけで診断可能である。典型的で
ないものでも、接線方向撮影で皮膚にあることがわかれば診断は確定される。
石灰乳石灰化
MLO (拡大)
CC (拡大)
嚢胞内に析出・沈殿したカルシウムによる石灰化像。CCでは通常円形の淡い陰影
で存在が不明瞭な場合もあるが、MLOでは明瞭で、液面形成を伴う半月状、三日
月状、曲線状、または線状を呈する。これは嚢胞の大きさ、形状とカルシウム量に
より決定される。
上から見ると
(CC)
横から見ると
(MLO)
石灰乳石灰化
MLO (拡大)
CC (拡大)
線維腺腫の石灰化
MLO (拡大)
CC (拡大)
粗大あるいはポップコーン状の石灰化で、退縮した線維腺腫にみられる。
異栄養性石灰化
異栄養性石灰化
異栄養性石灰化
MLO (拡大)
CC (拡大)
3年後
良性石灰化の判定のポイント
形態:形態から良性と判断できる特徴的な形態を示すものがある。
大きさ:乳管内に収まらない粗大な石灰化は良性と考えられる。
大きさのめやす
分泌型:1mm以下
壊死型:2-3mm程度
間質型:上記より大きい
存在部位:乳腺が存在しない領域の石灰化は良性と考えられる。
分布:両側に同じ形態の石灰化が多発している場合には良性のこ
とが多い。
石灰化
1. 明らかな良性石灰化
・皮膚の石灰化
・中心透亮性石灰化
・血管の石灰化
・石灰乳石灰化
・線維腺腫の石灰化
・縫合部石灰化
・乳管拡張症に伴う石灰化
・異栄養性石灰化
・円形石灰化
2. 良悪性の鑑別を要する石灰化
・微小円形石灰化
・淡く不明瞭な石灰化
・多形性石灰化
・微細線状、分枝状石灰化
微小円形石灰化
1mm以下の円形または楕円形の辺縁明瞭な石灰化で、孤立性のものを除く。
0.5mm以下の場合には、点状石灰化 (punctate calcification) と呼ばれる。
淡く不明瞭な石灰化
多くは円形または薄片(フレーク)状の石灰化で、非常に小さいか淡いため、明確
な形態分類ができない不定型石灰化。拡大鏡で確認すると円形や多形に見える
こともある。(淡くてそのままでは詳細検討が困難な石灰化は、拡大して大小不同
があったり多形に見えても、淡く不明瞭な石灰化に分類する)
微小円形石灰化と淡く不明瞭な石灰化
・少し離れると見えないもの 淡く不明瞭
(チョコレートフレーク、削り節)
・少し離れても見えるもの
微小円形
とある先生のコメント。
「1mくらいはなれて見て、形態不明な場合は淡く不明瞭」
多形性石灰化
不整な形状を呈する石灰化。多くは様々な大きさ、形および濃度を呈する。
角がとれていても形態が多形であれば多形性石灰化と表現する。
微細線状、分枝状石灰化
細長い不整形の石灰化で、線状または分枝状に見える石灰化。その形態は乳癌が
乳管内に進展し、不整となった内腔を埋めていることを示唆している(鋳型状石灰化)。
微小円形、淡く不明瞭、
分泌型を疑う
(良性寄り)
多形性、微細線状・分枝状、
壊死型を疑う
(悪性寄り)
分泌型
乳腺症などでよく認められるが、非コメド型の非浸潤性
乳管癌でも認められる。
壊死型
コメド型の非浸潤性乳管癌で認められる。
分泌型、壊死型のどちらになるか全体をみて形態のイメージをつかむようにする。
カテゴリー診断の注意点
複数の形態の異なる石灰化が認められた場合
1) 優位な形態から順に記載する。
2) カテゴリーはより悪性度の高い形態で判定する。
但しごく少量の悪性寄りの形態は無視する。
微小円形や淡く不明瞭な石灰化の分布がびまん性や領域性でも、
片側にしか認められない場合は広い区域性を示している可能性
があるため、カテゴリー3(3-1)として拾い上げる。
石灰化の分布
びまん性
領域性
(乳管腺葉系と関係ない拡がり)
良性
集簇性
線状
区域性
(乳管腺葉系に一致した拡がり)
悪性
びまん性
領域性
集簇性
MLO (拡大)
CC (拡大)
石灰化の集簇
マンモグラフィガイドラインでは、以下のような記載あり。
集簇の定義としてACR (American College of Radiology) では2ccをその
範囲の目安としている。ただし、多少この範囲を超えて広がっていて
も、比較的限局して明らかな区域性といえない場合は集簇性とする。
16mm
2cc = 病変を球形とした場合、直径はおよそ16mm
区域性か集簇性かの区別は、個人的には乳管腺葉系の
拡がりが意識できるかどうかで判断しています。
区域性
区域性
区域性
石灰化のない領域も区域性
石灰化のカテゴリー分類
形
分
布
態
微小
円形
淡く
不明瞭
多形性
微細線状
分枝状
びまん性
領域性
カテゴリー2
カテゴリー2
カテゴリー3
カテゴリー5
集簇性
カテゴリー3
カテゴリー3
カテゴリー4
カテゴリー5
線状
区域性
カテゴリー3,4 カテゴリー4
カテゴリー5
カテゴリー5
カテゴリー診断の注意点
複数の形態の異なる石灰化が認められた場合
1) 優位な形態から順に記載する。
2) カテゴリーはより悪性度の高い形態で判定する。
但しごく少量の悪性寄りの形態は無視する。
微小円形や淡く不明瞭な石灰化の分布がびまん性や領域性でも、
片側にしか認められない場合は広い区域性を示している可能性
があるため、カテゴリー3(3-1)として拾い上げる。
微小円形や淡く不明瞭な石灰化の分布がびまん性や領域性でも、片側にしか認められない
場合は広い区域性を示している可能性があるため、カテゴリー3(3-1)として拾い上げる。
1. やや悪性寄りに読影する場合
びまん性や領域性に思われても片側にしか見られない。
淡く不明瞭な石灰化と表現しても濃淡や大小不同があり多形性
と迷う。
2. やや良性寄りに読影する場合
多形性石灰化でも角がとれている。
多形性や線状の石灰化でも数が少ない。
密度が低い。
区域性と表現しても領域性と迷う。
一部密度が高くても両側びまん性に同様の石灰化を認める。
形態と分布以外に参考とする所見
良性寄り
悪性寄り
左右
両側性
片側性
数・密度
少ない・疎ら
多い・密集
濃淡・大同不同
目立たない
目立つ
背景の濃度上昇
なし
あり
経過
不変・減少
増加
付随所見
(腫瘤・構築の乱れ)
なし
あり
マンモグラフィ石灰化病変の診断
典型的な良性石灰化を確実に良性と診断する。
ガイドラインに従い、形態と分布よりカテゴリー分類を行う。
・形態:分泌型らしいか壊死型らしいか
・分布:乳管腺葉系と関連がありそうかなさそうか
左右差、数・密度、濃淡・大小不同や背景の濃度上昇の
有無、経時的変化の有無なども診断の参考にする。
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