3.共通ルールを具現化する UN/EDIFACT と MIG

3.共通ルールを具現化する UN/EDIFACT と MIG
3.1. はじめに
国連欧州経済委員会の貿易手続簡易化作業部会(通称 UN/ECE/WP.4)においては、国際商
取引のペーパーレス化を目指し、EDI のための国際標準としての UN/EDIFACT(行政、商業、
運輸のための電子データ交換国連規則集)の研究、開発および普及啓蒙活動を行っており、
わが国は、アジア地域のリーダとしてこれに参加してきている。
EDI 化の進展は、輸送の効率化やコストの削減等を通じ、我が国産業の国際競争力の向上
をもたらすものであることから、政府としても、その推進に向けて積極的に取り組むべき課
題である。
EDI は、その性格上、国内外の当事者間で直接データ交換を行えるようなソフト面、ハー
ド面の環境を整備することが不可欠であり、そのためには、官民を問わず、システム環境を
国際標準に準拠させることにより、互換性と利便性を高めることが必要である。そのため、
国土交通省としては、国土交通の分野における EDI 化の推進にあたり、国際標準化を一層普
及・促進するための施策を講じていかなければならない。
EDI に係わる国際標準化については、UN/CEFACT において、国際標準としての
UN/EDIFACT や ebXML の開発に向けた研究及び普及のための諸活動を行っており、各国に
おいて、当該成果に準拠した EDI 化を進めているところ、我が国においても、各分野におけ
る EDI 化推進は、UN/CEFACT での研究成果を取り込む形で行うことが不可避である。
そのため、国土交通省においては、本事業の成果を基に、国土交通の分野における EDI 化
にかかわる標準化の促進方策を策定することを目標として、本事業において、UN/CEFACT
の具体的活動、とりわけ、UN/EDIFACT や ebXML の研究動向に焦点を当て、UN/CEFACT 内
分野別研究グループによる活動状況や研究成果の総括、ケーススタディとして、アジア地域
主要国政府の EDI 化にかかわる標準化活動に向けた取り組みについての調査を実施し、その
結果を基にした EDI の国際標準化に向けた今後の展望などを体系的かつ具体的に明らかにす
る。
*EDIとは?
Electronic Data Interchange(電子データ交換)の略で、従来の紙をベースとした取引き・手
続きなどをコンピュータと通信回線を利用して行おうとするもの。ビジネスサイクルの迅速
化に伴う在庫量の減少、資金の効率的な運用やデータ処理により受信者側での手間や入力ミ
スを大幅に削減できると共にデータの即時、多目的利用が可能となる。しかし、このEDI
を実施・実現するためには、データ項目、コード、伝送フォーマットといった、いわゆるビ
ジネスプロトコルといわれる部分の標準化が重要な課題となる。
12
EDIとは?
コンピュータ(アプリケーション)間
異企業間
標準化された取引データ
企業A
企業B
図3-1 EDIの概念図
3.2.
3.2.1
EDI の効果
EDI の効果 – 直接効果と間接効果
一般的には EDI の効果として次の諸点が上げられる。
直接効果
9 事務作業の効率化
9 転記作業、コンピュータデー
タの再入力の削減
9 事務処理に伴うエラーの回
避
9 ビジネスサイクル・オーダー
サイクルの短縮
9 在庫コストの削減
間接効果
9 顧客サービスの改善
9 利益率の向上
9 生産性の向上
9 キャッシュフローの改善
9 情報システムの一元化
これらの効果は、EDI の対象となる業務や、アプリケーションプログラムの組み方により
異なるが、その共通項は、一度入力されたデータは極力再入力することなく共同利用しよう
という点にある。
3.2.2
貿易関係手続の EDI 化による期待効果
現在貿易関係手続の多くはすでに電子化されているとは言うものの、基本的には書類によ
る手続をベースとしている。例えば、輸出入申告は、電子化されているが、そのサポーティ
ング・ドキュメントとしてのインボイスやパッキングリスト(P/L)は別途紙の書類で税関宛
に提出されている。また、申告者の都合で、ペーバーで手続を行っても、費用を掛けて電子
的に手続を行っても、その間になんら差別されることはない。
従って、全ての手続が、EDI によりコンピュータ処理可能なデータとして入手されるなら
13
ば、定性的効果として下記の諸点が期待できる。
(a) データ入力作業の廃止ならびに入力に係わる費用の削減
(b) 入力データの多目的な利用
(c) 正確な統計データが早期に入手可能
(d) 貿易業者(輸出入者)は、使送便や通関業者を介してこれを届ける必要がなくなる。
(e) 最近では、かなりの貿易業者がインボイスをコンピュータ作成していると思われるが、
このコンピュータデータを利用できるので、特別に EDI のためにデータを再入力する必
要がない。
(f) サポーティング・ドキュメントを他の書類との照合用として使用しているのであれば、
他書類も EDI 化する事により、コンピュータによる自動照合、検査が可能となる。
3.3.
3.3.1.
貿易手続簡易化活動について
はじめに
ネットワーク化の進展に伴って、ビジネスプロトコルの重要性が高まっている。
「ビジネス
プロトコル」とは、異業種、異企業間において、オンラインによりデータ交換を行うとき必
要な約束ごとであり、一般的に使用されるプロトコル(=通信プロトコル)に対してつけら
れたものである。しかし、最近では通信上の手順を通信プロトコルと呼び、これに対して業
務上の取り決め、例えば、データ項目、コード、伝送フォーマット、帳票のレイアウトなど
に関する約束ごとを「ビジネスプロトコル」と呼んでいる。ここでも、
「電子データ交換を行
う場合の、情報の表現方法に関するもろもろの約束ごと」をビジネスプロトコルと定義する。
EDI(電子データ交換)を広く、公平に、そしてできるだけ効率的に推進するには、このビ
ジネスプロトコルの標準化こそが重要な課題である。
国連欧州経済委員会(UN/ECE)の貿易手続簡易化作業部会(WP.4)では、1960年代
より貿易手続の簡素化という観点より、書類の標準化、統一化、書類上のデータ項目の標準
化といった作業を行い、それが現在の UN/EDIFACT の作業に繋がってきているのである。
今までの紙をベースとした貿易関連の手続をコンピュータとデータ通信の技術を利用して
レスペーパ化し、国際物流の円滑化を目指そうというのが UN/ECE/WP.4 の大きな目標であ
った。
3.3.2.
ECE/WP.4 の位置付け
国連の組織は、図2に示すように総会を中心に大きく5つの組織で構成されている。すな
わち、事務局、安全保障理事会、国際司法裁判所、信託統治理事会、そして経済社会理事会
である。
UN/ECE/WP.4 は、国連/経済社会理事会(UN/ECOSOC)の下に設けられている5つの地
域経済委員会の1つである欧州経済委員会(ECE)の下の貿易拡大委員会(CDT)の中の1
作業部会である。正式には、貿易手続簡易化作業部会(The Working Party on Facilitation of
International Trade Procedures)と呼ばれる。
ECE/WP.4 は、データエレメントと自動データ交換に関する専門家会議 (GE.1) と手続と
書類に関する専門家会議(GE.2)という2つの専門家会議で構成されており、1960 年代より、
貿易に係わるさまざまな局面の簡易化に関して、他の国際機関と協力して調査、研究、開発
を行い、今までに26の勧告を採択し、うち2つ(勧告1号と25号)は、ECOSOC レベル
の国連勧告となっている。
(資料1、ECE/WP.4 による勧告一覧表参照。
)
14
国連の組織図
安全保障理事会
Security Council
信託統治理事会
Trusteeship Council
経済社会理事会
Economic & Social
Council
国際司法裁判所
Int’l Court of Justice
事務局
Secretariat
総会
General Assembly
地域経済委員会
ECA (アフリカ経済委員会)
ECE(欧州経済委員会)
ECLAC(ラテンアメリカ・カリブ海経済委員会)
ESCAP(アジア太平洋経済社会委員会)
ESCWA(西アジア経済社会委員会)
機能委員会
会期、常設、特別委員会
図 3-2
ICAO(国際民間航空機関)
UPU(万国郵便連合)
ITU(国際電気通信連合)
WMO(世界気象機関)
IMO(国際海事機関)
WTO(世界貿易機構)
WIPO(世界知的所有権機関)
UNCTAD(国連貿易開発会議)
UNCITRAL(国連国際商取引
法委員会)
国連の組織
UN/ECE/WP.4の組織
UN/ECE
(欧州経済委員会)
CDT
(貿易拡大委員会)
WP.4 (Working Party on the Facilitation of
International Trade Procedures - 貿易手続簡易化作業部会)
GE.1 (Meeting of Experts on Data Elements and
Automatic Data Interchange - データエレメントと
自動データ交換に関する専門家会議)
GE.2 (Meeting of Experts on Procedures and
Documentation - 手続と書類に関する専門家会議)
UN/EDIFACT地域ラポータ
合同ラポータチーム(JRT)会議
図 3-3
UN/ECE/WP.4 の組織
わが国は、UNESCAP(国連アジア太平洋経済社会委員会・本部バンコック)のメンバー
であり、ECE の正式メンバーではないが、世界有数の貿易立国として、これら貿易手続の簡
素化には多大の関心を持っており、ECE 設立規約第11条によるオブザーバー国として、当
初よりこの WP.4 に代表団を派遣してきている。
UNECE(国連欧州経済委員会)の正式メンバー国は以下の通りである(2008-04-07 現在
56ヶ国)
:
アルバニア、アンドラ、アルメニア、オーストリア、アゼルバイジャン、べラルース、ベル
ギー、ボスニア・ヘルツェゴビナ、ブルガリア、カナダ、クロアチア、キプロス、チェコ共
和国、デンマーク、エストニア、フィンランド、フランス、ジョージア、ドイツ、ギリシャ、
15
ハンガリー、アイスランド、アイルランド、イスラエル、イタリー、カザフスタン、キルギ
スタン、ラトビア、リヒテンシュタイン、リトアニア、ルクセンブルク、マルタ、モルドバ、
モナコ、モンテネグロ、オランダ、ノールウエイ、ポーランド、ポルトガル、ルーマニア、
ロシア連邦、サンマリノ、セルビア、スロバキア、スロベニア、スペイン、スウェーデン、
スイス、タジキスタン、マケドニア共和国(前ユーゴスラビア)
、トルコ、トルクメニスタン、
ウクライナ、英国、米国、ウズベキスタン(以上56カ国)
。ここで分かるように“欧州”と
いう冠がついているがために誤解を受けやすいが、カナダ、米国も ECE の正式メンバーであ
り、ここでの審議にはカナダ、米国といった北米も参加していることに留意して欲しい。
ちなみに、日本が所属している UNESCAP(国連アジア太平洋経済社会委員会)の正式メ
ンバー及び準メンバーは以下の通りである(2008-04-07 現在正式メンバー53ヶ国、準メン
バー9ヶ国)
:
アフガニスタン**、アルメニア、オーストラリア、アゼルバイジャン、バングラデシュ**、
ブータン**、ブルネイ・ダルッサラーム、カンボジア**、中国、フィージ、フランス、ジョ
ージア、インド、インドネシア、イラン・イスラム共和国、日本、カザフスタン、キリバチ
**、韓国(韓国民主人民共和国)、韓国(韓国共和国)、キルギスタン、ラオス人民民主共和
国**、マレーシア、モルジブ**、マーシャル諸島、ミクロネシア(連邦)、モンゴル、ミャン
マー**、ナウル、ネパール**、オランダ、ニュージーランド、パキスタン、パラウ、パプア
ニューギニア、フィリッピン、ロシア連邦***、サモア**、シンガポール、ソロモン諸島**、
スリランカ、タジキスタン、タイ、チモール、トンガ、トルクメニスタン、ツバル**、英国、
米国、ウズベキスタン、バヌアツ**、ベトナム(以上正式メンバー)
、米領サモア、クック諸
島、仏領ポリネシア、ガム、中華香港****、中華マカオ*****、ニューカレドニア、ニウエ、
北マリアナ諸島(以上準メンバー)
。
注:
*
:非国連メンバー
**
:低開発国
***
:前 USSR メンバーからの継続
****
:香港から中華香港への名称変更(1997.7.1)
***** :中華マカウへの名称変更(1999.12.20)、さらに中華マカオへの名称変更(2000.2.4)
上記からも分かるように、フランス、オランダ、英国、米国のような旧宗主国や旧ソ連領で
あったいくつかの中央アジア諸国が UNECE と UNESCAP の双方のメンバーとなっている。
日本に対しても10年以上前に UNECE のメンバーへの勧誘があったようであるが、日本は
これを断わった経緯がある。
3.3.3.
貿易手続の簡易化作業から UN/EDIFACT の誕生まで
(a)
WP.4 における貿易手続簡易化作業
「貿易手続簡易化」について、国連においては次のような定義をしている。すなわち、
「貿
易手続簡易化とは、貿易のための手続と書類作成処理の組織的合理化をいう、ここに、貿易
手続とは、貿易における貨物の移動のために必要とされるデータの収集、提示、通信および
処理に係わる諸活動、慣習並びに公的手続をいう」。
JASTPRO は、これをさらに具体化して、
「手続そのものの簡易化」および「手続遂行事務
の合理化、簡素化、すなわち、書類の合理化(廃止、統一、標準化)
、ペーパーレス化を目指
した電子データ交換(EDI)の標準化(UN/EDIFACT の導入による)と事務の機械化(ADP)」
と考え、1974 年 12 月大蔵省、通商産業省および運輸省三省の支援により設立されて以来、
UN/ECE/WP.4 の動きと歩調を合わせて簡易化作業を進めてきた。
(b)
TDI(貿易データ交換)ルールの誕生
16
貿易データ交換のためのデータ項目やコード、シンタックス規則の標準化を目指して、1976
年より英国の SITPRO が中心となり、WP.4 の下部組織である GE.1 にて作業が進められてき
た。その結果が、1979 年 3 月の WP.4 会議に報告された TDI(Trade Data Interchange)ルール
である。一方、米国の NCITD からも米国が独自に開発した EDI(Electronic Data Interchange)
ルールが発表され、両ルールの何れを国連標準とするか論議されたが、SITPRO を中心とする
欧州連合の推す TDI を ECE の標準とすることが決まり、国連の貿易データ交換指針書
(UNTDID: United Nations Trade Data Interchange Directory)として公表されることとなった。
その第1章「貿易データ交換のためのガイドライン(GTDI: Guideline for TDI)」は、1981
年 6 月に出版され、その後第2章「貿易データ交換のためのアプリケーションレベルプロト
コル登録規則」が採択され、第3章「解説書」と共に 1984 年 9 月に発表された。これまでを
時系列的に記述すると次のようになる。
(図4- ECE/WP.4 における貿易手続簡素化作業の経緯
と現状参照。
)
1960
1972
1974-4
1975-4
1976-5
1977-9
1979-5
1979-9
1981-1
1983-4
1984-7
1986-2
1987-3
1987-9
1988-07
1990-11
1992
1998-1999
1999-11
1
貿易書類の簡易化と標準化のための作業部会設置
貿易手続簡易化作業部会(UNECE/WP.4)と改称
英国の SITPRO1が貿易データ交換ルールを開発。”Preliminary Examination of
Methods of Message Construction” として報告。
ストックホルムに「特別会議」が召集され、テスト完了目標を 1976 年末と
設定。
タスクチームの役割が明確化され、TDI(Trade Data Interchange)の推進も
タスクチームで行うこととなった。
タスクチーム(GE.1)が “Trade Data Syntax Rule” を提出。
タスクチームにおいて、TDI/P (TDI/Provisional)、Preliminary Version of Syntax
Rule 他が整備され、GE.1 に提出。
肥大化したタスクチーム方式の廃止方針が打ち出され、1980 年 3 月には、
技術的問題、特殊な課題の研究調査は、ラポーターグループ方式で行うと決
定。
TDED(貿易データエレメント集)第1版が、また、1981 年 5 月には、TDID
(貿易データ交換集)の第1章「序文」および第4章「貿易データ交換指針
書(Guideline for Trade Data Interchange: GTDI)」が発表される。
TDED の全面改定
TDID の第2-3章がまとまり、TDID の第1版が完成。
第2章 - 貿易データ交換のためのアプリケーションレベルプロトコル登録
規則
第3章 - 解説書
SITPRO により TDID の改訂版提出。
UN/ECE/WP.4 会議において、EDIFACT アプリケーションレベルシンタック
ス規則が採択され、即刻 ISO にファーストトラックで提出。
ISO/TC154 会議において、
「EDIFACT アプリケーションレベルシンタックス
規則」は、ISO 9735 として承認される。
ISO 9735 第1版が発行。
ISO 9735 第2版(改訂版)が発行。
ISO 9735 第3版(改訂版)が発行。
対話型 EDI への要請や図形、オブジェクトの伝送にも使用できるシンタッ
クスの要請などに応えるため、ISO 9735 の大幅な改訂作業が行われ現在の
Part 1 – 9 からなる第4版が発行された。
ebXML イニシアチブ第1回会議がサンノゼにて開催、インターネットの急
SITPRO – The Simpler Trade Procedures Board の略(英国の貿易手続簡易化機関)
17
2001-05
激な普及とシンプル EDI を目指しての活動が、UN/CEFACT と OASIS の共
同で開始された。
ebXML の最終会議がウイーンにおいて開催され、ebXML の技術的枠組みの
ための仕様、技術報告等を採択。今後は、OASIS 側は ebXML のインフラ部
分の開発に注力し、UN/CEFACT 側は ebXML のコンテンツ部分(具体的に
は、コアコンポーネントとビジネスプロセス)の開発に責任を持つという
体制で協力して推進していくこととなった。
18
図 3-4
ECE/WP.4 における貿易手続簡易化作業の経緯と現状
データエレメント
の標準化
書式の標準化
UNLK 勧告1号
(1973 年)
統一インボイスレ
イアウトキー勧告
6号
(1975 年)
標準輸送指図書レ
イアウトキー勧告
22号
(1989 年)
データ交換規則の
標準化
UNTDED 第1版
(1981 年)
UNTDID(第1,4
章)
(1981 年)
(第2,3 章)
(1984 年)
ISO 7372 へ
(1986 年)
(最新版 2005 年)
UNTDID 標 準 –
改訂版
(1987 年)
UN-JEDI グループ
による TDI/EDI 統
合作業
UNSM 開発作業
商業インボイス
(1989 年)
注文書
(1990 年)
UN/EDIFACT の誕
生
(1987 年)
毎年2回のディレ
クトリー発行
最新版 D.98B には
167 UNSMs が掲載
(メッセージ一覧
表参照)
ISO 9735 第1版
(1988 年)
ISO 9735 第4版
第1,2,3,8部
発行
(1998-10-1)
シンタックス実施
ガイドライン
ISO 9735 第4版
第4部及第1部の
技術訂正書発行
(1998-12-15)
メッセージ設計規
則
メッセージとコー
ドハンドブック
19
コードの標準化
ISO 国名コード (3)
INCOTERMS (5)
日付・時間・期間の数字
表記 (7)
単一識別コード方法論
(8)
英字通貨コード (9)
船名コード (10)
UN/LOCODE (16)
支払条件略号 (17)
輸送形態コード(19)
数量単位コード(20)
貨物形態/荷姿/包装材料
コード (21)
輸送費諸掛コード (23)
輸送ステータスコード
(24)
輸送手段のタイプ(28)
貿易手続簡易化
各国貿易手続簡易化機
関 (4)
危険物の国際輸送書類
の問題 (11)
海上運送証券の手続簡
易化方策 (12)
輸入通関手続き上の法
律問題の簡易化 (13)
署名以外の方法による
貿易書類の認証 (14)
簡易化荷印 (15)
貿易手続簡易化方策
(18)
UN/EDIFACT の 使 用
(25)
EDI 交換協定書の商的
利用 (26)
船積前検査の廃止(27)
電子商取引協定書(31)
電子商取引行動規範
(32)
シングルウインドウ設
置に関する勧告と指針
(33)
(c) TDI ルールの強化から世界統一標準へ
1984年12月 ECE 貿易拡大委員会の第33回会期で、貿易データ交換のために種々の
システム間で国際的な互換性を確立すべく、努力すべきことが論議された。
1985年3月の ECE/WP.4 会議に於いて、ISO に調査を要請することとなったが、198
5年9月の会議では、米国合同電子データ交換委員会(JEDI)から協議の呼び掛けがあり、
WP.4 の事務局も含めラポーターグループおよび GE.1 の専門家は、1985年11月ニュー
ヨークで、JEDI 委員会と会合した。この会議には、米国運輸省、米国標準局(NBS)、TDCC、
NCITD、US-AIAG、カナダ外務省等からも参加があり、TDI/EDI のシンタックス間の違いを
検討するグループとデータエレメントとメッセージ/トランザクション標準を比較検討する
グループの2つの作業グループが結成された。
第2回目の会合は、1986年3月ロンドンで GE.1 と JEDI 代表との間で持たれ、TDI, EDI
両シンタックスを一本化したルールの開発が実現可能との見通しが出された。
(d) UN-JEDI グループの結成と UN/EDIFACT の誕生
ECE/WP.4 は、1986年3月の会議で両シンタックスの統合とデータエレメント、標準メ
ッセージ/トランザクション2を取り扱うための UN/ECE と US グループによる合同グループ
(UN-JEDI)の結成を承認し、同年9月 UN-JEDI グループに対して下記事項を委託した。
(i) 国際規格として ISO に提出するためのシンタックス草案の開発(2ヶ月以内)
。
(ii) 修飾子技法(Qualifier Technique)とコードを含む標準メッセージ(UNSM)開発。
(iii) 標準メッセージの準備および現行システムからの以降に関するガイドラインの作成。
(iv) EDI および EDI のための一般標準の促進に関する文書の改訂と準備。
UN-JEDI グループは、合意されたシンタックスの概要を WP.4 事務局に提出し、1987 年 3
月 EDIFACT(Electronic Data Interchange for Administration, Commerce and Transport:行政、
商業、運輸のための電子データ交換)の名称を採択して、ISO 宛文書を提出。EDIFACT
は、1987年9月 ISO/TC154 において、反対なしの圧倒的多数で承認され、1988
年7月国際規格 ISO 9735 が誕生し、その第1版が ISO より出版された。
(f)
貿易データエレメント集(TDED)開発の経緯
貿易関係業務の EDP 化の基本となる(貿易)データエレメントの統一化、標準化の作業も
ECE/WP.4 において1975年頃より関係国際機関との協力の下に進められてきた。そして合
意に達したものから順次公表されてきたが、その後これをまとめて「貿易データエレメント
集(TDED)
」として発行することとなった。
第1節「序文」および第2節「索引」は1980年9月の ECE/WP.4 会議で採択されたも
のが、また、第3節「標準データエレメント」には、海上および複合輸送運送状、商業送り
状、道路輸送と税関申告、鉄道輸送、信用状などのデータエレメントを収録したものが、TDED
第1版として1981年6月に出版された。その後、ECE/WP.4 の1982年9月会議におい
て、SWEPRO3の SWECOMSEA4 関連の新データエレメント、AWB(Airway Bill)
、フォワー
ディング、保健関係のデータエレメント並びに保守管理規則(第9節 9.1 項)が採択され、
これらと共に第4節「注釈」
、第5節「コード」および第6節「関連勧告と規格」を新たに収
録した1983年版 TDED が発行された。
この貿易データエレメント集は、1986年3月1日に ISO 7372 として公表された。ISO
7372 は、ISO と UN/ECE の共同保守機関で管理されることになっているが、最新版は20
05年版が UN/CEFACT と ISO/TC154 の共同保守グループによって、2005年に出版さ
れた。1993年版から10年以上経って出版された新版では、データエレメントの命名規
トランザクション(a transaction set – 米国 ANXI X.12 では、標準メッセージのことをトランザクションセッ
トと呼ぶ。)
3 SWEPRO – スウェーデンの貿易手続簡易化機関(Swedish Trade Procedures Council)
4 SWECOMSEA – SWEPRO が開発した国連標準に基づく海上輸送関係データ交換標準
2
20
則(ISO 11179)に準拠した ebXML のためのコアコンポーネントの名称が追加されている点
が大きな改正点である。
3.3.4.
ECE/WP.4 から CEFACT へ – 組織のリエンジニアリング
ECE/WP.4 の 1993 年 9 月会期において、UN/EDIFACT のより一層のオープン化、グローバ
ル化を目指して組織のリエンジニアリング作業が開始された。従来 UN/EDIFACT 関連の活動
は、ECE の下部組織の WP.4 で欧米中心に行われてきた。これまでは、アジアも含めて ECE
以外の地域は、ECE の正式メンバーではなく、オブザーバー資格での参加であった。しかし、
EDI の非常に急速で、かつ、貿易のみにとどまらず国内・国際取引のあらゆる分野での利用
に伴って、ECE という地域を超えてグローバルなレベルでの活動の必要性を認識して、この
リエンジニアリング作業が開始されたのである。その結果、
(1) 第 11 条国(オブザーバー国)および国際組織に対する開放度と透明度の向上
(2) 技術グループへの権限の委譲
(3) 全体的な効率の向上
の3つを原則として、3年6ヶ月に及ぶリエンジニアリング作業の成果を反映して、199
7年3月会期で、ECE/WP.4 を発展的に改組して CEFACT(Center for Facilitation of Procedures
and Practices for Administration, Commerce and Transport:行政、商業および運輸のための手続と
実務簡素化センター)が誕生した。
この CEFACT は、依然として ECE の貿易拡大委員会(CDT、この組織も1997年4月の
総会で CTIED:貿易・産業・企業拡大委員会に改組され、さらに2006年には CT = Committee
on Trade:貿易委員会に改組され、現在に至っている)の下部に位置するが、従来はメンバー
が域内メンバーと域外メンバーとに区分され、後者はオブザーバー資格であったものが、す
べて同等の資格になった。また、この活動に関心のある国際機関、政府間機関、非政府間機
関も同様な資格で参加することができることとなった。
(新しい組織図は、図5参照)
EWG(UN/EDIFACT 作業グループ)は、従来の「合同ラポータチーム(JRT)会議」に相
当するもので、他の常設作業グループ同様 CEFACT より権限を大幅に委譲されている。組織
的には、従来の形態を踏襲しているが、図5のように従来の JM(合同メッセージ開発グルー
プ)や JTAG といったグループは、サブワーキンググループ(SWG)として位置付けられて
いる。また、従来 ESG(EDIFACT ステアリンググループ)の責任の下で開発されていた、デ
ィレクトリも DPT(ディレクトリ作成チーム)
、DAT(ディレクトリ監査チーム)を含めてこ
の EWG の中に取り込むこととなった。
21
UN/CEFACT
UN/CEFACT組織図
The worldwide activity of the United Nation's
Economic Commission for Europe
(UN/ECE/WP.4を発展的に改組:1997年3月)
欧州経済委員会
(UN/ECE)
貿易・産業・企業拡大委員会
(CTIED)
貿易簡易化と電子ビジネスのための
国連センター(UN/CEFACT)
(議長:Christian Fruewald、独)
常設作業グループ
技術・方法論
(TMWG)
(K. Naujok)
業務分析
(BPAWG)
(Mike Doran)
CEFACT運営グループ (CSG)
(議長:Ray Walker、英)
国際貿易手続
(ITPWG)
(Alex de Lijster)
法律関係
(LWG)
(D. Marsh)
コード関係
(CDWG)
(D. Dobbing)
EDIFACT
(EWG)
(Pierre Georget)
図3-5 UN/CEFACT組織
3.3.4.1.
各作業グループの使命と期待される成果物
(a) 業務プロセス分析作業グループ(BPAWG)
(1) 目的
このグループの目的は、現在のビジネスプロセスを分析し、CEFACT の使命や目的に対
して逆のインパクトを与える制約を認識し、かつ、そのようなビジネスプロセスに必要
な変更を提案することである。
(2) 範囲
CEFACT とその作業グループの目的と使命の範囲内でのビジネスプロセス
(3) 主要な成果物
BPAWG の主要な成果物は、下記の通りである:
• センターで合意された共通の記述技法と方法論を用いた CEFACT の使命や目的に関
するビジネスプロセスの分析
• より効果的なビジネスプロセスに対する制約の認識
• 勧告案を含む、より効果的なビジネスプロセスのための提案
• 現在から新しいビジネスプロセスへの移行に関して、これらの提案に基づいて、解
決策を開発可能とするための、承認された提案を理解して他の作業グループへの支
援。
(4) メンバーの専門的機能
BPAWG は、CEFACT に関するビジネスプロセス分野及び/またはセンターで合意された
共通の記述技法と方法論を実施するために必要なツールについて幅広い知識を持つ専門
家のグループである。
CEFACT への各団長は、
BPAWG グループへの1名以上の専門家を指名することができる。
そうすることで、彼らは、各国、地域または国際的な1以上の組織に対してこのタスク
を委任することできる。専門家は、指名されると、唯一その専門領域に基づいて作業に
貢献するよう期待される。
(5) 地理的焦点
焦点は、グローバルである。
(6) 委任事項
22
BPAWG は、次の合意手続に従い権限を委譲される:
• 必要に応じサブグループや支持チームを設けること。
• 現在のビジネスプロセスの分析、b) より効果的なビジネスプロセスに対する制約に
ついての報告、そして c) CEFACT や他の組織、機関に対して、より効果的なビジネ
スプロセスに関する提案を発行、公刊および発表すること。
• 適宜 CEFACT による承認のための新しい勧告案を開発そしてていあんすること。
• よりよいビジネスプロセスのため指針を発行すること。
• 必要に応じ、他のグループや組織・機関と協力し、連携を確立すること。
(b) コード関係作業グループ(CDWG)
(1) 目的
この作業グループの目的は、コード関連の UN/ECE 勧告の維持管理を含み、CEFACT の
目的を支援するためのコードセットおよびコード構造の品質、関係、使用可能性を確保
することである。
(2) 範囲
CEFACT とその作業グループの目的と指名の範囲内でのコードセットとコード構造
(3) 主要な成果物
主要な成果物は、下記の通りである:
• CEFACT コードせっTの効果的な維持管理と発行のための手続に関する提案
• コードセットの関連性と整合性を確保するための CEFACT コードセットの定期的な
見直しのための手続を含む CEFACT コードセットの品質管理の手続に関する提案
• ビジネスプロセスと手続を支援するための新しいコードセットとコード構造に関す
る勧告草案を含む提案。
(4) メンバーの専門的機能
CDWG は、ビジネスプロセスの分野とコーディング技法とコーディング構造の適用にお
いて、幅広い知識を持つ専門家グループである。
CEFACT への各団長は、CDWG グループへの1名以上の専門家を指名することができる。
そうすることで、彼らは、各国、地域または国際的な1以上の組織に対してこのタスク
を委任することができる。専門家は、唯一その専門領域に基づいて作業に貢献するよう
期待される。
(5) 地理的焦点
焦点は、グローバルである。
(6) 委任事項
CDWG は、次の合意手続きに従い権限を委譲される:
• 必要に応じ、サブグループや支持チームを設けること
• UN/ECE 勧告を含みコードセットおよびコード構造の保守管理と発行のための手続
を維持すること
• コードセットとコード構造関連の UN/ECE 勧告草案を開発すること
• 権限の範囲内でよりよいビジネス実務のための指針を発行すること
• 必要に応じ、他のグループや組織・機関と協力し、連携を確立すること
• 他の関連コード保守機関と協力すること。
(7) 資源要求ステートメント
CDWG は、本グループの会議への UN 事務局の積極的な参加を要請する。会議は、年間
4回を予定している(会議期間は3-5日の間である)
。
(c)
(1)
国際貿易手続作業グループ(ITPWG)
目的
このグループの目的は、官民セクターの国際貿易手続において、最善の実務を識別す
ることであり、できうる限り、国内取引手配と同じようにすると共に単純化すること
23
(2)
(3)
(4)
(5)
(6)
(7)
である。
範囲
CEFACT とその作業グループの目的と使命の範囲内での、貨物と関連サービスの両面
における国際貿易取引を網羅する手続と情報の流れ、関連するときは、国内取引との
整合性を含む。
主要な成果物
主要な成果物は、以下の通りである:
• 貿易簡素化勧告案の作成
• 現行勧告の実施についての体系的な見直しと監視に基づく改訂提案
• 各国固有の国際貿易シナリオの登録、維持管理、および適切な場合その開発
• WCO や WTO のような他の組織・機関における作業に関しての貢献、そして適切な
場合影響を及ぼすための努力
• 関連の教育および啓蒙普及教材の開発
メンバーの専門的機能
ITPWG は、
• 国際貿易手続
• 貿易簡素化
• 国連レイアウトキー(UNLK)に基づく書類の設計
• ICT(情報と通信技術)の啓蒙、および
• 関連の開発
における、詳細で証明された専門を集合的に提供する知識を持つ専門家グループである。
CEFACT への各団長は、ITPWG グループへの1名以上の専門家を指名することができる。
そうすることで、彼らは、各国、地域または国際的な1以上の組織に対して、このタスク
を委任することができる。専門家は、指名されると、唯一その専門領域に基づいて作業に
貢献するよう期待される。
地理的焦点
焦点は、グローバルである。
委任事項
ITPWG は、次の合意手続に従い権限委譲される:
• 必要に応じ、サブグループや支持チームを設けること
• 国際貿易取引における手続および情報フローの分野で a) 分析、b) 制約に関する報告、
そして、c) CEFACT や他の組織・機関に対して、より効果的なビジネスプロセスや情
報フローに関する提案を発行、公刊および発表すること
• 作業計画で認識された通り、現行 UN/CEFACT 勧告の維持管理を各日にするための改
訂の提案
• 適宜 CEFACT による承認のための新しい勧告案を開発し、そして提案すること
• 権限の範囲内でよりよいビジネス実務のための指針を発行すること
• 必要に応じ、他のグループや組織・機関と協力し、連携を確立すること。
資源要求ステートメント
ITPWG は、GE.2 の活動に対して与えられていたと同等の資源を要求する(約 2.5 人・年
および年4回の1週間の会議の支援)、この要請は12ヶ月ごとに見直すことを条件とす
る。
この資源は、他の組織・機関との協力のための支援を含み、ITPWG と委任事項の実施と
達成のためにふさわしい事務局支援を確保するために要求されるものである。できるだけ
早く、資源は、年4回の1週間の会議の内、少なくとも2回をジュネーブ以外で開催する
ための支援を含む必要がある。
追加の財政資源が、作業を支援するためのソフトウエアを購入するために必要である。さ
らに、フルタイムのコンサルタントの使用が早急に必要である。
24
(d) 法律関係作業グループ(LWG)
(1) 目的
このグループの目的は、CEFACT の使命と目的の範囲内での現在の法的プロセスと問題
点を分析し、CEFACT の使命や目的に対して逆のインパクトを与える法的制約を認識し、
かつ、そのような法的プロセスや問題点についての実務的な改善を提案することである。
(2) 範囲
CEFACT とその作業グループの目的と使命の範囲内での法的プロセスと問題点
(3) 主要な成果物
主要な成果物は、下記の通りである:
• 法的プロセスと問題点の分析、研究および再検討
• より効果的な法的プロセスと手続に対する制約の認識
• そのような制約の排除のための実務的な提案
• UN/CEFACT 勧告の草案作成
• 最善の法律関係実務を支援する指針の開発、発行および推進
• UNCITRAL や ICC のような他の組織・機関における作業に関しての貢献、そして適
切な場合影響を及ぼすための努力
• 必要に応じ、実務的な法的アドバイスの提供や他の CEFACT 常設・アドホック作業グ
ループでなされている作業の援助、および製作の法的側面形成への貢献。
(4) メンバーの専門的機能
LWG は、CEFACT 作業計画の範囲内で発生する法的問題を処理するための集合的専門機
能を持つ専門家グループである。
CEFACT への各団長は、LWG グループへ1名以上の専門家を指名することができる。そ
うすることで、彼らは、各国、地域または国際的な1以上の組織に対して、このタスクを
委任することができる。専門家は、唯一その専門領域に基づいて作業に貢献するよう期待
される。
(5) 地理的焦点
焦点は、グローバルである。
(6) 委任事項
LWG は、次の合意手続きに従い権限委譲される:
• 必要に応じ、サブグループや支持チームをもうけること
• 現行の法的プロセスと手続の分析、b) より効果的な法的プロセスに対する制約につ
いての報告、そして c) CEFACT や他の組織・機関に対して、より効果的な法的プロ
セスや手続に関する提案を、発行、公刊およびはっぴょうすること。
• 現行 UN/CEFACT 勧告の維持管理を各日にするための改訂の提案
• 適宜新しい勧告案を開発そして提案すること。
• 必要に応じ、他のグループや組織・機関と協力し、連携を確立すること。
(7) 資源要求ステートメント
LWG は、作業ができる限り CEFACT、もしくは本当に WP.4 の資源を使用しないで活動
してきたこと、および、LWG についての需要は、大きなものがあることを認識して下記
の資源を要求する:
- センター資源の要求
LWG に対して現在可能な資源と同レベルのものが、LWG に用意されること、こ
れは12ヶ月ごとにレビューすることを条件とする。この資源は、他の組織・機
関との協力のための支援を含み、LWG と委任事項の実施と達成のためにふさわ
しい事務局支援を確保するために要求されるものである。追加の財政資源が、ウ
エッブ・サイトの設立と維持管理および他のウエッブ・サイトとの接続のために
必要である。さらに、追加の財政資源が、特定の関心分野または作業項目を調査
とコンサルタント契約により処理するために必要である。
- LWG 資源の要求
25
LWG メンバーは、グループ資源を増加するため、および、合意された作業計画
の達成を可能とするために任意に貢献する。
(e) 技術・方法論作業グループ(TMWG)
(1) 目的
この作業グループの目的は、グループが作成し統合するデリバラブルによるプロセスを
強化するために、CEFACT とその作業グループにより使用できる技術と方法論を調査し、
認識することである。
(2) 範囲
CEFACT とその作業グループの目的と使命を支援するための技術と方法論
(3) 主要な成果物
TMWG の主要な成果物は下記の通りである:
• CEFACT がその目標を達成できるように技術や方法論を実施する方法について、勧
告草案を含み提案すること。
• 上記提案に関する実用化調査やパイロットによるコンセプトの証明。
(4) メンバーの専門的機能
TMWG は、CEFACT、技術開発、および CEFACT とそのサブグループの機能の範囲内で
使用される現行の技術と方法論についての幅広い基礎的知識を持つ専門家グループであ
る。
CEFACT への各団長は、TMWG グループへ1名以上の専門家を指名することができる。
そうすることで、彼らは、各国、地域または国際的な1以上の組織に対して、このタスク
を委任することができる。専門家は、指名されると、唯一その専門領域に基づいて作業に
貢献するよう期待される。
(5) 地理的焦点
焦点は、グローバルである。
(6) 委任事項
TMWG は、次の合意手続きに従い権限委譲される:
• 必要に応じサブグループや支援チームを設けること。
• CEFACT グループによる使用のための特定の技術や方法論に関する提案と共に、これ
らの技術や方法論の使用に関する実用化研究やパイロット結果の報告を、発行、公刊
および発表すること。
• そのグループにより使用するために CEFACT 荷より承認された新しい技術や方法論
に関する実施と移行計画を発行、公刊および発表すること。
• 必要に応じ、他のグループや組織・機関と協力し、連携を確立すること。
(7) 資源要求ステートメント
追加の事務局資源は不要である。TMWG は、そのメンバー経由必要な資源を供給する。
26
(f)
UN/EDIFACT作業グループ(EWG)
EWG会議の構成
メッセージ開発 SWGs
(MDグループ)
SWG 1
SWG 2
SWG 3
SWG 4
SWG 5
SWG 6
SWG 7
SWG 8
SWG 9
SWG 10
SWG 11
SWG 12
SWG 13
SWG 14
SWG 15
Materials Management
Purchasing
Product and Quality Dat)
Transport
Customs
Finance
Architecture, Engineering
& Construction
Statistics
Insurance
Travel, Tourism & Leisure
Healthcare
Social Security, Employment
& Education
Directory Support Services
Accounting, Auditing,
Registration & Financial
Information Services
Environment & Safety
Management
技術関係 SWGs
(Tグループ)
T1
T3
T4
T7
T8
JTAG (合同技術評価グループ)
インタラクティブ(対話型) EDI
安全性(セキュリティ)
EDI 関連オブジェクト (EAO)
統一実施 ガイドライン
一般支援グループ
(Gグループ)
G2
啓蒙普及諮問チーム (PAT)
G5
事務局グループ
MOP 使命・組織・手続
図3-6 UN/EDIFACT SWG組織図
(1) 目的
このアドホック作業グループの目的は、拡大する電子商取引分野への CEFACT 作業計画
の適用性の分析と、CEFACT が電子商取引に貢献している現在と、貢献できる将来の領
域を確定することである。
(2) 範囲
CEFACT とその作業グループの目的と使命の範囲内での電子商取引の活動
(3) 主要な成果物
ECAWG の主要な成果物は下記の通りである:
• CEFACT 内で使用のための電子商取引に対する作業の定義。
• 電子商取引分野への CEFACT 作業計画の適用性の分析の発表と、CEFACT が貢献する
領域の確定を6ヶ月以内に報告すること。
• CEFACT に夜追加の貢献の領域に関する提案の作成。
(4) メンバーの専門的機能
ECAWG は、電子商取引、CEFACT とその作業グループの昨日分野において幅広い知識を
持つ専門家グループである。
CEFACT への各団長は、ECAWG グループへ1名以上の専門家を指名することができる。
専門家は、唯一その専門領域に基づいて作業に貢献するよう期待される。
(5) 地理的焦点
焦点は、グローバルである。
(6) 委任事項
ECAWG は、次の合意手続きに従い権限委譲される:
• 電子商取引への CEFACT の貢献に関し、CSG へ提案(ドラフト)を提出すること。
• 必要に応じ、他のグループや組織・機関と協力し、連携を確立すること。
(7) 資源要求ステートメント
当該アドホックグループへの事務局の参加を要請する。
27
(g)
電子商取引アドホック作業グループ(ECAWG)
(1) 目的
このグループの目的は、拡大する電子商取引分野への CEFACT 作業計画の適用性の分析
と、CEFACT が電子商取引に貢献している現在と貢献できる将来の領域を確定すること
である。
(2) 範囲
CEFACT とその作業グループの目的と使命の範囲内での電子商取引の活動
(3) 主要な成果物
ECAWG の主要な成果物は、下記の通りである:
• CEFACT 内で使用のための電子商取引に対する作業の定義
• 電子商取引分野への CEFACT 作業計画の適用性の分析の発表と、CEFACT が貢献する
領域の確定を6ヶ月以内に報告すること。
• CEFACT による追加の貢献の領域に関する提案の作成。
(4) メンバーの専門的機能
ECAWG は、電子商取引、CEFACT とその作業グループの機能分野に於いて幅広い知識を
持つ専門家グループである。
CEFACT への各団長は、ECAWG グループへの1名以上の専門家を指名することが出来る。
専門家は、唯一その専門領域に基づいて作業に貢献するよう期待される。
(5) 地理的焦点
焦点は、グローバルである。
(6) 委任事項
ECAWG は、次の合意手続に従い権限委譲される:
• 電子商取引への CEFACT の貢献に関し CSG へ提案(ドラフト)を提出すること。
• 必要に応じ、他のグループや組織、機関と協力し、連携を確立すること。
(7) 資源要求ステートメント
当該アドホックグループへの事務局の参加を要請する。
(h)
簡易-EDIアドホック作業グループ(SIMAC)
(1)
目的
CEFACT とその作業グループによる推進のための共通基盤と必要な作業項目を認識する
ため、文書 TRADE/CEFACT/1998/4「SIMPL-EDI」と TRADE/CEFACT/
1998/CRP.16 に含む提案の見直し。
(2) 範囲
現在の作業計画項目を十分に考慮して、上記 i)の下で作業項目がどのように認識された
かを検討し、CEFACT 構造および作業グループ内でもっとも効率的、効果的に開発でき、
主要な成果物とそのための作業計画項目のタイムスケールを詳細に識別する。これらは、
最善の実務のための勧告、インターネット技術とのインターフェース、SIMPL メッセー
ジとより効果的な取引と行政慣行とプロセス間の関係のための勧告を含むことが出来る
(3) 主要な成果物
CSG への中間報告は、1998年8月末までに作成されるべきであり、最終報告は、1
998年末までに作成される。これら報告は、また CEFACT 総会と各作業グループに対
しても利用できるものとする。
(4) メンバーの専門的機能
全作業グループにまたがる調整を確実にするために、当アドホックグループは、CSG メ
ンバーによりリードされ、関心のある代表が、専門家を指名するよう要請される。BPAWG,
CDWG, EWG, ITPWG といった常設作業グループは、代表を指名するよう要請される。当
該グループの作業への電子的参加も奨励される。
28
(5)
地理的焦点
焦点は、グローバルである。
(6) タイムスケール
当アドホック作業グループは、最大12ヶ月の期間で設立されるものである。
3.3.4.2
技術革新に対応した組織の改革
その後のインターネットの出現に伴う新規技術である XML/EDI、ウェッブサービスといっ
たものを活用することで「よりシンプルな EDI が達成できるのではないか」
、「それが引いて
は、いままで EDI の導入をためらっていた中小企業に朗報をもたらすのではないか」といっ
た視点から、OASIS と UN/CEFACT との協働による「ebXML イニシアチブ」プロジェクトに
つながっていった。
XML はインターネット環境下における次世代 EDI 基盤の最右翼と見られ、その誕生時点か
ら大いに期待されて来ている。しかしながら、その実装においては従来からの EDI 技術のし
がらみと、新しいオブジェクト指向技術のビジネスプロセスへの適用の葛藤において、幾多
の提案が乱立しようとしてきた。その混乱の中で、世界中の業界関連者・標準機関そして情
報技術ベンダーが協力し、生まれた組織が ebXML イニシアチブであり、そこで開発され20
01年5月に合意された仕様として発表されたのが ebXML 技術仕様である。
前項で説明した UN/CEFACT の組織は、これらの新しい動きを反映して2002年5月の
UN/CEFACT 総会でフォーラムの設立が承認され、2002年9月に第 1 回 UN/CEFACT フ
ォーラムがジュネーブで開催された。
UN/CEFACT総会
(2002年5月総会で承認)
UN/CEFACT運営グ
ループ (CSG)
政策立案グループ
啓蒙普及グループ
UN/CEFACTフォーラム
FCT
Process
Database
TBG
ICG
フォーラム調整チーム
ATG
TMG
LG
国際貿易および
情報コンテンツ
技術応用
技術・方法論
法律関係
ビジネスプロセス
管理グループ
グループ
グループ
グループ
グループ
図 3-7
UN/CEFACT 組織図(2002 年 5 月改組)
このフォーラムの構成は、従来の6常設「作業グループ」が、5常設「グループ」に整理
統合され、年に2回5つの常設グループが一堂に会し、意見を交換する場がフォーラムであ
る。
更に、2004年5月の UN/CEFACT 総会においては、政策立案、管理機構でもあった
「UN/CEFACT 運営グループ(CSG)」と「フォーラム調整チーム(FCT)」の廃止が決まり、
29
「ビューロー」と「フォーラム管理グループ(FMG)」への移行が承認された。
UN/CEFACT総会
(2004年5月総会で承認)
ビューロー(*1)
*1) ビューローは、議長、5副議長、フォーラム
議長、副議長及び事務局で構成。ラポータ、
フォーラムグループ議長、その他専門家も
招待され、自由に議論に参加できる。
*2) SSP – Service Support Provider
UNECE事務局
SSP(*2)
フォーラム管理グループ
(FMG)
議長、副議長、常設グル
ープ議長、UNECE事務
局(役職)、総会副議長
(5、役職、議題による)
UN/CEFACTフォーラム常設グループ
TBG
ICG
ATG
TMG
LG
国際貿易および
情報コンテンツ
技術応用
技術・方法論
法律関係
ビジネスプロセス
管理グループ
グループ
グループ
グループ
グループ
図 3-8
(a)
UN/CEFACT 組織図(2004 年 5 月改組)
UN/CEFACTフォーラムとフォーラム管理グループ(FMG)
(Forum Management Group)
フォーラム管理グループは、2004年5月の UN/CEFACT 組織の改革の後、2004年9
月に設立された。
FMG は、フォーラムの管理に関して直接責任を持つ。その責任には以下のものが含まれる:
•
•
•
•
•
•
•
•
常設グループ間の関連作業の調整を確実にし、常設グループ間の重複作業を防止し、ビュ
ーローへ報告するといった、総会で承認されたフォーラムの作業計画を実行する;
UN/CEFACT フォーラム会議を準備する;
常設グループメンバーシップの要件、報告と公表のための要件、アクション、投票結果と
その他の決議を含むフォーラムのための一般的な運営手続を開発し、維持管理する、そし
て、これらの手続が常設グループにより首尾一貫して実行されることを確実にする;
公開開発プロセスの全面的な実施を管理し、その手続へのいかなる必要な修正についても
ビューローと総会へ勧告する;
UNECE 事務局と連携して、常設グループへの資源の提供を調整する。これには外部の資
源を含む;
フォーラム組織構造についてビューローへの勧告を用意する;
フォーラム内で発生するであろう紛争を解決する。FMG が解決できない紛争は、ビュー
ローへ照会する;
ビューローと協力してフォーラム啓発と対話の活動を調整する。
UN/CEFACT は、 貿易を世界規模で簡素化する目的のためにグローバルな電子ビジネス標準
を開発するためのユニークな位置にある。OASIS との協力で、ebXML 標準を開発した。そ
30
れは、ビジネスがインターネット経由でなされ、企業と政府が大きな費用削減を達成するた
めにより高いレベルで連携するといった世界を新しい時代へと導くものである。
FMG は、UN/CEFACT フォーラムの全体的な運営管理を提供し、そして世界が待ち望んでい
る電子ビジネスのための標準の提供を加速することを決意している。FMG は、新規のプロジ
ェクト提案が、重複を避けて、適切な常設グループへと割り当てられることを確かなものと
するためプロジェクト管理を提供する。FMG は、作業への必要な財政支援を行うためのスポ
ンサーシップ計画を立ち上げる予定である。
FMG メンバーシップは、5つの常設 UN/CEFACT グループの議長と TBG からの2人の追加
メンバーで構成される。FMG 議長と副議長は UN/CEFACT によって選出された。
年に2回の UN/CEFACT フォーラムは、密接な連携と相互連携を容易なものとする1つの作
業体として全ての常設 UN/CEFACT グループが同じ場所で、同時に併行して行われる会議で
ある。
(b)
国際貿易及びビジネスプロセスグループ (TBG)
(International Trade & Business Process Group)
国際貿易とビジネスプロセスグループ(TBG) の目的は、企業や行政のビジネス要件やコン
テンツに責任を負うことである。これは、プロセス分析、最善の実務、国際貿易手続の分野
における開発を主導することで達成される。適当な場合、UN/CEFACT モデル化方法論
(UMM)が貿易簡易化や電子ビジネスソリューションの開発を支援するために使用される。
この目的は、下記を通して達成される:
国際貿易の簡易化に関する勧告と最善の実務の公表;
共通業務プロセスと参照モデルの仕様;
業際間業務プロセスの調和;及び
ビジネス要件の文書化。
メンバーシップは、国際貿易と電子ビジネスでのプロセス、手続及びそのモデル化、
UN/CEFACT とそのグループの機能の分野で、幅広い知識を持つ専門家に開かれている。さ
らに、代表団長は、作業に参加させるためにその関係先から技術専門家を招請できる。専門
家は、その専門分野に基づいて作業に貢献すること、そして UN/CEFACT の倫理規定に従う
ことが期待される。[注記: この文章は、UN/CEFACT 総会で承認されることが条件である。]
現在の TBG におけるプロジェクトは次表 3-1 の通りである。
31
表 3-1
TBGプロジェクト一覧表
Working Group
Proj
No.
PP?
Standard
Type
UN/CEFACT Project Matrix - May 2005
Project
Internal
Liaison
s
TBG1
Chain
TBG1
Chain
TBG1
Chain
TBG1
Chain
TBG1
Chain
TBG1
Chain
TBG1
Chain
-
Supply
P22
Bus. Spec.
Steel Industry Scheduling Cycle
Eurofer
Work in progress
-
Supply
P23
Bus. Spec.
Steel Industry Shipping Cycle
Eurofer
Work in progress
-
Supply
P36
Bus. Spec.
Steel Industry Quotation Process
Eurofer
Work in progress
-
Supply
P35
Bus. Spec.
Steel Industry Purchase Order Process
Eurofer
-
Supply
P37
Bus. Spec.
Steel Industry Sales List Process
Eurofer
BRS in review by
TBG1
Work in progress
-
Supply
P38
Bus. Spec.
Steel Industry Order Status Process
Eurofer
Work in progress
-
Supply
P42
Y
03/2003
Y
03/2003
Y
03/2003
Y
03/2003
Y
03/2003
Y
03/2003
Y
03/2004
Bus. Spec.
Material Safety Data Sheet BP models &
Class Diagrams
TBG1
Chain
TBG1
Chain
TBG1
Chain
TBG1
Chain
TBG1
Chain
TBG1
Chain
TBG1
Chain
-
Supply
P43
Bus. Spec.
Cross Industry Invoice Process
-
Supply
P16
Y
03/2004
N
Bus. Spec.
-
Supply
P47
eCatalog
Product
Data
ebXML TBG6
Transactions
Cross Industry Remittance Advice process
-
Supply
P48
-
Supply
P52
-
Supply
P53
-
Supply
P54
X12H,
BRS Published
EAN.UCC &
CIDX
eBes/EEG1
BRS Published /
RSM available
EAN.UCC
BRS in review by
TBG1 - TBG6
EEG1
BRS Published /
RSM available
BoostAero,
BRS Published
AIA, ASD
EEG1
BRS approved by
TBG1
Eurofer/EEG BRS approved by
1
TBG-SC
EDIFRANCE Work in progress
Y
09/2004
Y
09/2004
Y
03/2005
Y
09/2005
Y
09/2005
Bus. Spec.
Bus. Spec.
Bus. Spec.
Aerospace & Defence Industry’s e-Supply
Chain Project
Cross Industry Ordering Process
Bus. Spec.
Steel Industry Invoice Process
Bus. Spec.
Simple cross Industry Invoice Process
32
External
Liaisons
Status Mandatory
Review
Begin Mandat
ory
Review
End
Mandato
ry
TBG2 - UNeDocs
P49
Y
03/2005
Bus. Spec.
UNeDocs
TBG2-UNeDocs
for ITAIDE
P50
Y
03/2006
Bus. Spec.
Customisation of UNeDocs for
Customs and Taxation framework
TBG2 - Clickable
Contracts
P51
Y
09/2005
Bus. Spec.
TBG3
Transportation
Logistics
TBG3
Transportation
Logistics
TBG4 - Customs
&
P12
Y
09/2002
Bus. Spec.
Development of a standard model and
methodology for producing legally binding,
non-refutable,
electronic
agreement
documents via a web based process.
Transport BP Modeling
&
P13
Y
09/2002
Bus. Spec.
Transport Core Components
P21
Y
09/2002
Y
03/2002
N
Bus. Spec.
Bus. Spec.
Customs Core Components and BP
Modeling
Financial Business Process Modeling &
Core Component Task Force
AEC Core Components
TBG5 - Finance
P3/P4
Bus. Spec.
EU TBG4
TBG6 Architecture
& Construction
TBG6 Architecture
& Construction
P14
P15
Y
09/2002
Bus. Spec.
e-Tendering ebXML Standards Project
TBG6 Architecture
& Construction
P55
Y
09/2005
Bus. Spec.
Project Schedule and Cost Performance
Management
33
UNeDocs
Work in progress
Stakeholder
Group
ITAIDE EU Work in progress
Framework
Project,
WCO,
TAXUD,
eBES EG3
Boeing, AIA
Draft
BRS
completed
UBL
EAN.UCC
TC204
UBL
EAN.UCC
TC205
WCO
Work in progress
Work in progress
Work in progress
SWIFT X12F Work in progress
TC68 ECBS
TO WITHDRAW
TBG1
BRS Published / Mar 02
RSM available / 19
XML
Schemas
under production
(review
TBG6/TBG1/ATG2
/ICG)
BRS
adopted Sept 05
TBG6/TBG1
under review TBG
Steering
before
publication
Oct 06
Dec 06
TBG6 Architecture
& Construction
TBG7 - Statistics
Collection
&
Reporting
TBG8 - Insurance
P56
Y
09/2005
Y
09/2003
Bus. Spec.
Contract Financial Execution Management
Bus. Spec.
EU INSTAT Intrastat reporting
modelling and XML Schema
P6
Y03/2002
Bus. Spec.
P5
Y
03/2002
Bus. Spec.
Insurance Data Dictionary
Components
TT&L Core Components
TBG9 - Travel,
Tourism
and
Leisure
TBG9 - Travel,
Tourism
and
Leisure
TBG10
Healthcare
P45
Y
09/2004
Bus. Spec.
Small scaled Lodging House Information
OTA
Work in progress
P46
Y
09/2004
Bus. Spec.
Healthcare CCsand BIEs
HL7,
CEN/TC251
+ others
Work in progress
Social
P18
N
Bus. Spec.
SS Social Security Core Components
TO WITHDRAW
Social
P57
N
Bus. Spec.
TO WITHDRAW
TBG11 - Social
Services
TBG12
Accounting & Audit
TBG12
Accounting & Audit
TBG12
Accounting & Audit
TB
G13
Environmental
TBG14 - Business
Process Analysis
TBG14 - Business
Process Analysis
P58
N
Bus. Spec.
P7
Y
03/2002
Y
03/2006
Y
09/2004
Y
03/2003
N
09/2003
N
09/2003
Bus. Spec.
SS
Standardization
of
XML
Acknowledgement
and
Control
Requirements
SS Standardization of XML - Signing and
Security Requirements
A&A Core Components
Bus. Spec.
Accounting entry
Bus. Spec.
Accounting token
Bus. Spec.
Environmental - Waste Disposal Project
Bus. Spec.
Framework for building Catalog of
Common Business Processes
International Supply Chain Reference TBG1/2/
3/4/5/8/1
Model
3/15/17/1
8
TBG11 Services
TBG11 Services
P24
P59
P44
P26
P60
P61
Bus. Spec.
&
BP ATG & EUROSTAT,
TBG4
CEN/ISSS,
TBG4
Core
ACORD
CSIO EEG7
OTA
Mar 07
Work in progress
Work in progress
TO WITHDRAW
Spilt into several
XBRL
34
BRS in progress Sept 05
(TBG6/TBG1)
Work in progress
Work in progress
May-06
Completed
Dec-04
CEC NAFTA Work in progress
EUDIN
Work in progress
ISO TC154 Work in progress
(UNTDED)
May-06
Mar-06
TBG15
International
Procedures
TBG15
International
Procedures
TBG15
International
Procedures
TBG15
International
Procedures
TBG15
International
Procedures
TBG15
International
Procedures
TBG15
International
Procedures
Trade
P29
N
UNECE
Rec.
ITPWG - Development of Single Window All TBG
Recommendation
WGs
Work in progress
Trade
P30
N
UNECE
Rec.
ITPWG - Performance Measurement of TF
Measures
Work in progress
Trade
P31
N
UNECE
Rec.
ITPWG - Update of Recommendation 12
(Legal issues in maritime transport)
World Bank, Work in progress
UNCTAD
Trade
P32
N
UNECE
Rec.
ITPWG - Electronic Signature
Work in progress
Trade
P33
N
UNECE
Rec.
ITPWG - Guide on Trade Facilitation
Work in progress
Trade
P40
Y
09/2003
Bus. Spec.
International Trade Facilitation Model
Work in progress
Trade
P41
Y
09/2003
Bus. Spec.
International Trade Security Model
TBG15
International Trade
Procedures
TBG15
International Trade
Procedures
TBG17
Harmonisation
TBG18
Agriculture
P62
N
Bus. Spec.
Guide to Trade Facilitation Implementation
and Practices
Proposed
P63
N
UNECE
Rec.
Revision of UN/CEFACT Recommendation
6 to accommodate e-invoicing
Proposed
P1
Y
03/2004
Y
03/2003
Bus. Spec.
UN/CEFACT Core Components Library
P34
Bus. Spec.
All TBG
WGs
ITPWG - eCert - XML for Sanitary & TBG2,
Phytosanitary Certificates
TBG4,
TBG15,
TBG19
35
WCO,
SITPRO,
UneDocs,
eTIR
Work in progress
OAG TC154 Work in progress
OASIS UBL
EU,
BRS Submitted
SITPRO,
AU/NZ,
EUROPRO
(c)
情報コンテンツ管理グループ (ICG)
(Information Contents Management Group)
情報コンテンツ管理グループ (ICG) は、電子ビジネスのための質の高い技術仕様のリリー
スを確実にするために必要な全てのステップを取るという使命を持つ UN/CEFACT 常設グル
ープの 1 つである。その使命は、本グループの総体的な目的、その主要な成果物及びグルー
プが負うであろう付与された責任について認識するものである。
ICG の目的は、 全ての技術仕様 (UN/ECE 勧告、ビジネス要件仕様、ディレクトリ、ライ
ブラリー又はレポジトリー、コアコンポーネント、UN/CEFACT や XML 等のようなシンタッ
クス固有の実装) が承認された手続に従ってリリースされており、かつ高い品質レベルにあ
ることを保証することである。
具体的な作業項目には次のものを含む:
• ビジネス要件仕様(Business Requirements Specification:BRS)
• 要件使用マッピング(Requirements Specification Mapping:RSM)
• UN/CEFACT レジストリー
• UN/CEFACT コード関係勧告
• UN/CEFACT 監査
ICG の使命と委任事項
1. 目的
情報コンテンツ管理グループ (ICG) の目的は、電子ビジネスのための高品質の技術仕様の
リリースを保証することである。この目的を達成するために、ICG は以下のことに責任を負
う:
• セクション 2 にリストされた範囲にある電子ビジネスと勧告のための UN/CEFACT 情
報レポジトリーとライブラリーの管理;
• UN/CEFACT ビジネス要件の技術的適合と登録;
• 実装のための標準開発用構成要素として提供される基本シンタックス中立情報構成
要素の標準化と保守;そして
• シンタックス固有情報オブジェクトと構成要素の技術適合と登録。
•
2. 範囲
ICG 関連の活動は、 UN/CEFACT とその権限を付与されたグループの使命と目的の範囲内
で行う。本グループは、グローバルコマースを促進するための貿易簡易化と電子ビジネスの
勧告及び技術仕様を開発するために活動する。
3. 主要な成果物
ICG の主要な成果物は:
• ドメイン参照モデルに合致し、実装のための標準開発用構成要素として提供されるビ
ジネス要件、情報オブジェクト及びコードリストからなる首尾一貫し、調和し、標準
化された一連の参照ライブラリー;
• 対応する公表ガイドラインと技術仕様の適合性の検証並びに承認されたシンタック
ス固有情報オブジェクトと構成要素のリリースのための検証;
• ライブラリー保守の処理と手続;
• ライブラリーコンテンツの品質を保証するためのメカニズム;
• UN/CEFACT 総会でレビューし、承認するための勧告案を含む提案;
• 勧告の保守:
o UNECE 勧告 3 号– 国名表記のための ISO 国名コード;
36
o
o
o
o
o
o
o
o
o
o
o
o
o
o
UNECE 勧告 5 号- INCOTERMS 略号;
UNECE 勧告 7 号- 日付、時間、期間の数字表記;
UNECE 勧告 8 号- 単一識別コード方法論(UNIC);
UNECE 勧告 9 号- 通過表記のための英字コード;
UNECE 勧告 10 号- 船名コード;
UNECE 勧告 15 号- 簡易化荷印;
UNECE 勧告 16 号- 貿易と輸送地名用国連コード (UN/LOCODE);
UNECE 勧告 17 号- 支払い条件コード(Payterms);
UNECE 勧告 19 号- 輸送モードコード;
UNECE 勧告 20 号- 国際貿易に使用される重量・容積単位コード;
UNECE 勧告 21 号- 貨物タイプ、包装、梱包材のためのコード;
UNECE 勧告 23 号- 運賃・諸費用コード;
UNECE 勧告 24 号- 貿易・輸送ステータスコード;及び
UNECE 勧告 28 号- 輸送手段タイプコード
4. メンバーの機能的専門性
メンバーシップは、UN/CEFACT、そのグループと同様以下の機能の分野で幅広い知識を有
する専門家に開かれている:
• ビジネス実務のセマンティックスと成文化;
• 再利用設計実務の応用における情報のモデル化;そして/又は、
• UN/CEFACT が支援するシンタックスソリューションのために定義された規則シンタ
ックスへの精通。
さらに、代表団長は、作業に参加させるためにその関係先から技術専門家を招請できる。
専門家は、その専門分野に基づいて作業に貢献すること、そして UN/CEFACT の倫理規定に
従うことが期待される。
5. 地理的焦点
その焦点は、グローバル(世界)である。
6. 委任されている責務
ICG は、合意された手続に従って権限を委譲されている:
• 必要に応じ、作業グループとプロジェクトチームを立ち上げる;
• フォーラム管理グループ経由でプロジェクト提案を承認する;
• 技術仕様に関して UN/CEFACT'公開開発プロセスに従って選定されたプロジェクトを
進める;
• その作業計画の実施に当っては、他の UN/CEFACT グループやビューロー連携して行
う;
• UN/CEFACT 総会へ提案や勧告案を提出する;
• UN/CEFACT の承認を必要としない ICG 成果物の公式リリース;及び
• 必要に応じ、他のグループや機関と協力し、連絡を確立する。
現在の ICG におけるプロジェクトは、次表 3-2 の通りである。
37
表 3-2
ICGプロジェクト一覧表
Working Group
Proj
No.
PP?
ICG - UN/CEFACT
Registry
P89
N
ICG - UN/ECE
Recommendation
20 Revision
P90
Y
09/2002
ICG
Profile of
Artifacts
P91
N
UMM
UML
Standard
Type
Tech. Spec.
Code List
Tech. Spec.
UN/CEFACT Project Matrix - May 2005
Project
Internal
Liaisons
UN/CEFACT Registry - To refine
the architectural requirements; map
the CCTS UML model and the
supplementary
UN/CEFACT
artifacts to the Registry UML model;
define
the
registration
and
maintenance process for the
UN/CEFACT
business
requirements, information objects
and artifacts, including codes;
consider implementation of a
prototype; define the operational
procedures and service level
expectations; consider federation
and security issues.
UN/ECE
Recommendation
20
Revision - To finalize and issue the
next
revision
of
UN/ECE
Recommendation 20 (Codes for
Units of Measure used in
International Trade), identified as
Revision 3 of this UN/ECE
Recommendation.
UMM Profile of UML Artifacts - To
develop a set of rules that enables
the consistent specification and
validation of UML artifacts through
the notion of “well formed” UMM.
The intent is for the rules to be
captured as a UMM profile of UML
Artifacts and to be published as part
of the UMM Meta Model Reference
38
External
Liaisons
Status
Mandatory
OASIS
ebXML
Registry TC
R0V6 out for
UN/CEFACT
comment.
Comment
period ends
01 July 2005
ISO TC154
Final version
awaiting
UN/CEFACT
Plenary
Approval
(06/2005)
Work
in
progress,
being lead
by TMG with
ICG input.
Review
Begin Mandat
ory
Review
End
Mandat
ory
Guide.
ICG
Migration
UNCL
ICG - BRS / RSM
P92
Y
09/2002
P93
N
Code List
Tech Spec.
UNCL Migration - to migrate the
UN/EDIFACT Code List Directory
(UNCL) to become reusable
information components as part of
the UN/CEFACT Library of code
lists.
BRS
(Business
Requirements
Specification) / RSM (Requirements
Specification Mapping) - To provide
the requisite BRS and RSM
specifications in accordance with
the approved operating operating
procedures between TBG, ATG and
ICG.
39
Work
in
progress, in
collaboration
with ATG.
BSR (V1R5)
Approved
RSM (V0R4)
comments
for
ICG
processing
(d)
技術応用グループ(ATG)
(Applied Technology Group)
技術応用グループ (ATG)の目的は、特定の技術又は標準に基づく貿易、ビジネス及び行政
の文書構造の開発と維持管理に責任を持つことである。ATG の機能は、UN/CEFACT の強化
されたグループから出された認識された業務や技術要件に基づくシンタックス固有の解決の
設計、組み立て及び製作である。
メンバーシップは、さまざまな実装シンタックス、プロトコルや交換のためのデータのパ
ッケージングのためのメカニズム、UN/CEFACT の機能及びそのグループの分野での幅広い
知識を持つ専門家に対してオープンなものである。さらに、代表団長は、作業に参加させる
ためにその関係先から技術専門家を招請できる。専門家は、その専門分野に基づいて作業に
貢献すること、そして UN/CEFACT の倫理規定に従うことが期待される。[注記: この文章
は、UN/CEFACT 総会で承認されることが条件である。]
ATG には、現在 2 つの作業グループが構成されている。各グループは、それぞれの作業範
囲と責任を持つものである。
ATG1(EDIFACT シンタックス構造)は、これまで EDIFACT 作業グループ (EWG) の T1 (技
術評価グループ)が行ってきた作業がベースであり、 かつ、UNSM 設計規則、UNSM 設計、
ISO 9735 に責任がある開発、保守、技術評価を含む EDIFACT 関連作業に焦点を当て作業を
継続する。
ATG2 (XML アッセンブリー文書/作成規則)は、スキーマ設計規則、スキーマ作成、ebXML
コアコンポーネントの XML 表記、 ebXML コンテキスト方法論の XML 表記及び UML から
XML への方法論の開発、保守及び技術評価を含む XML シンタックス関連作業に焦点をおく。
現在の ATG におけるプロジェクトは、次表 3-3 の通りである。
40
表 3-3
ATGプロジェクト一覧表
Working Group
Proj
No.
PP?
ATG2 - XML
P78
Y
09/2002
Tech. Spec.
ATG2 - XML
P79
N
Tech. Spec.
ATG2 - XML
P80
N
Tech. Spec.
ATG
P81
N
Tech. Spec.
P82
N
Tech. Spec.
ATG1
UN/EDIFACT
-
Standard
Type
UN/CEFACT Project Matrix - May 2005
Project
Internal
Liaisons
Align the Technical Specification of
the Standard Business Document
Header to the Core Components TS
and XML Naming and Design Rules.
Standard
Business
Document
Header - To develop requisite
UN/CEFACT XML schema modules
for storing ebXML Core Component
Technical
Specification
(CCTS)
constructs (as defined in Section 7 of
the CCTS) in XML that is compliant
to the Applied Technologies Group
Representation of CCTS in XML Provide
implementation
and
deployment guidelines aimed at
implementers
of
the
ebXML
Technical Architecture.
Implementer’s Guide To ebXML
Technical Architecture - To align the
list of representation terms between
the ebXML Core Component
Technical Specification (V1.9) and
the UN/EDIFACT Message Design
Rules (V6.0).
Harmonisation of representation
terms - To provide rules and
guidelines for transformation of UML
diagrams
and
artefacts
into
UN/EDIFACT constructs
41
External
Liaisons
Status
Mandatory
ODP step 1
Dependent on
XML
NDR
finalisation
Transfer
to
TMG
under
discussion
ODP step 1
Review
Review
Begin
- End
Mandatory Mandato
ry
ATG2 - XML
P83
N
Tech. Spec.
P84
N
Tech. Spec.
ATG2 - XML
P85
N
Tech. Spec.
ATG2 - XML
P86
N
Tech. Spec.
ATG2 - XML
P87
N
Tech. Spec.
ATG
P88
N
Tech. Spec.
ATG1
UN/EDIFACT
-
TAC for XML Deliverables - To
provide rules and guidelines for
transformation of UML diagrams and
artefacts
into
UN/EDIFACT
constructs.
UML to UN/EDIFACT Transformation
Rules - To provide rules and
guidelines for transformation of UML
diagrams and artefacts into XML
constructs.
UML to XML Design Rules - To
provide XML schema for the ebXML
Business
Process
Specification
Schema (BPSS) compliant to the
Applied Technologies Group – XML
Working Group XML Naming and
Design Rules specification.
Representation of BPSS in XML
XML Naming and Design Rules - To
provide rules and guidelines for
normative-form schema design,
instance design, and markup
naming, and write and maintain
documentation of these rules and
guidelines
CPP-CPA Implementers Guide - To
provide
the
implementation
guidelines
for
the
ebXML
Collaboration Partner Profile and
Collaboration Partner Agreement.
42
Dependent on
XML
NDR
finalisation
ODP step 6
Dependent on
XML
NDR
finalisation
Dependent on
TMG decision
on
BPSS
project
Approved ODP
Step 7
Dependent on
UN/CEFACT /
OASIS
discussions
(e)
技術・方法論グループ(TMG)
(Techniques & Methodologies Group)
技術・方法論グループ(TMG)の目的は、 全ての UN/CEFACT グループにメタ(ベース)
ビジネスプロセス、情報通信技術仕様、勧告及び教育を提供することである。
TMG はまた、新しい情報通信技術(ICT)を評価すると共に、貿易簡易化と電子ビジネスに
おけるその使命とビジョンを達成するために UN/CEFACT とそのグループを支援する技法と
方法論を評価する研究グループとしても機能する。
本グループは、前身の TMWG が開発していたコアコンポーネント技術仕様(CCTS)や
UN/CEFACT モデル化方法論のような作業を継続し、世界的商取引を促進するために貿易簡
易化と電子ビジネスのための勧告と技術仕様を開発する。
そのメンバーシップは、ビジネスプロセス、情報通信技術仕様、アーキテクチャーと同様
UN/CEFACT、技術開発で使用されている現在の技法や方法論の分野において、及び
UN/CEFACT やそのグループの機能の分野で幅広い知識を有する専門家に開かれている。
TMG 内には、3 つの作業グループが形成されており、各グループは自身の作業範囲と責務
を持っている。
コアコンポーネント作業グループ(CCWG) は、ビジネス情報の開発と再利用のための技
法と方法論を提供する。
ビジネスプロセス作業グループ (BPWG) は、組織間のビジネスプロセスと結果としての情
報交換についての記述のための技法と方法論を提供する。
電子ビジネスアーキテクチャー作業グループ (ebAWG) は、異なるモデル化とインフラス
トラクチャー外念のための枠組みを提供する。
現在の TMG におけるプロジェクトは、次表 3-4 の通りである。
43
表 3-4
TMGプロジェクト一覧表
Standard
Type
UN/CEFACT Project Matrix - May 2005
Project
Internal
Liaisons
Working
Group
Proj
No.
PP?
TMG - EBAWG
P64
N
Tech. Spec.
TMG - EBAWG
P65
N
Tech. Spec.
Electronic
Business
Specification
Glossary
TMG - BPWG
P66
N
Tech. Spec.
UMM N090 – Introduction
TMG - BPWG
TMG - BPWG
TMG - BPWG
TMG - CCWG
P67
P68
P69
P70
N
N
N
N
Tech. Spec.
Tech. Spec.
Tech. Spec.
Tech. Spec.
TMG - CCWG
TMG - CCWG
P71
P72
N
N
Tech. Spec.
Tech. Spec.
UMM N091 – UMM Foundation Module
UMM N092 – UMM Base Module
UMM N093 – User Guide
CCTS Part 1 – Metamodel +
Methodology
CCTS Part 2 – Message Assembly
CCTS Part 3 – User Guide
TMG - EBAWG
TMG - BCSS
TMG - BCSS
TMG-CCWG
P73
P74
P75
P76
N
N
N
Y
03/2006
Tech. Spec.
Tech. Spec.
Tech. Spec.
Tech. Spec.
Architecture
UBAC – Metamodel and Specification
BCSS – Specification
BPSS V1.1 – Specification
Context Methodology Specification - The
purpose of this project is to develop a
methodology and technical specification
for developing, registering, and using
context drivers as part and for the
application of a number of UN/CEFACT
standard artefacts, such as Business
Data Type, Business Information Entity,
Business Message, Business Area,
Business Process Models etc. This
project will start from the current context
mechanism described in the Core
Components Technical Specification
(CCTS).
44
External
Liaisons
Status
Mandatory
Review
Review
Begin
- End
Mandatory Mandatory
ODP step 2
Work
in
progress
Work
in
progress
ODP step 5 Mar 06
ODP step 5 Mar 06
First draft
ODP step 4 Mar 06
ODP step 2
Work
in
progress
ODP step 2
ODP step 4
Complete
ODP 1
Apr-06
Apr-06
May 06
TMG-BPWG
P77
Y
03/2006
Tech. Spec.
REA Economic Ontology Module Spec
for the UMM - The purpose of the project
is to construct a specialization module
for the UMM that will lend domain
expertise to that methodology. More
specifically, the particular domains to be
used are those of microeconomics and
accounting, and the particular body of
work to be used in the specialization
work
is
the
REA
(Resource-Event-Agent)
business
process ontology, especially as that
work is illustrated in ISO/IEC 15944-4
-- Information technology - Business
agreement
semantic
descriptive
techniques -- Part 4: Open-edi business
transaction ontology (FDIS March 2006).
45
ODP 1
(f)
法律関係グループ(Legal Group:LG)
法 律 関 係 グ ル ー プ (LG) の 目 的 は 、 電 子 ビ ジ ネ ス と 国 際 貿 易 簡 易 化 の 法 的 側 面 が
UN/CEFACT の作業において検討されることを確実にすることである。この目的のために、
法律関係グループは、UN/CEFACT の使命と目的の範囲内で現在の法的プロセスと問題を分
析し、センターの使命と目的に影響を与える法的制約や不利な点を認識し、そして、これら
の法的プロセスや問題への実務的改善を提案するものである。 本グループの成果物は、世界
的な商取引を促進するための貿易簡素化と電子ビジネスのための勧告及び技術仕様を含むも
のである。
LG のメンバーシップは、各国代表団長により使命を与えられた国際貿易関係法や IT 法の
分野の専門家に開かれている。専門家は、その専門分野に基づいて作業に貢献すること、そ
して UN/CEFACT の倫理規定に従うことが期待される。
現行プロジェクト:
- 統一ビジネス協定と契約プロジェクト(Unified Business Agreements and Contracts :UBAC)
- 国際貿易シングルウインドウのための法的枠組みについての勧告(Recommendation on a
legal framework for International Trade Single Window)
フォーラムにおけるグループ間相関図
フォーラム管理グループ (FMG)
国際貿易とビジネスプロセスグループ (TBG)
情報コンテンツ管理
グループ(ICG)
技術応用グループ
(ATG)
技術・方法論グループ(TMG)
法律関係グループ(LG)
図 3-9 -フォーラムにおけるグループ間相関図
46
組織変更の経緯とその後のOASISとの協力体制
UN/ECE/WP.4
OASIS
1999-11
to 2001-05
UN/CEFACT
BPAWG ITPWG CDWG LWG TMWG EWG
ebXML
Initiative
Technical
Committees –
TRP,RR,CPP-A,
Security, Conformance
1997-03
SWGs
eBTWG – CC+BP
UN/CEFACT Forum
Joint Coordination C’ttee,
TA + Marketing
PTs
2002-09
2004-09
TBG
ICG
ATG
TMG
LG
図 3-10 UN/CEFACT 組織変更の経緯
3.4.
3.4.1
UN/EDIFACT シンタックス規則(ISO 9735)について
UN/EDIFACT (ISO 9735) の概要
EDIFACT は、開放型環境下での「メッセージ交換におけるユーザデータおよび関連サービ
スデータの構造化に関するアプリケーションレベルの規則」を要約、記述したものである。
この規則は、行政、商業および輸送分野の関係者間で交換するメッセージの準備に関する
シンタックス規則を提供するもので、メッセージ設計規則を含む国連 ECE 貿易データ交換指
針書(UNTDID)の一部を形成し、同規則が本シンタックス規則と共に使用されることにな
っている。
この ISO 9735(第1版)は、
「バッチ EDI 用のシンタックス規則」であった(第3版まで
そうであった)
。
3.4.2
EDIFACT シンタックス規則の改訂
その後の EDI 環境の変化により、このシンタックス規則に対してもさまざまな要請が寄せ
られた。例えば、(i) 対話型 EDI 用のシンタックス規則、(ii) 図形などオブジェクトデータも
文字データと一緒に送りたい、(iii) メッセージレベルのセキュリティ確保の問題といったも
のであった。
これらの要請に応えるため、UN/ECE/WP.4/GE.1 では、シンタックス開発グループ(SDG)
を設置して、研究、開発を継続してきた。その成果として、1997年に新しいシンタック
スのおおよその構成が示された。新シンタックス規則(ISO 9735 第4版という)は、次のよ
うに10部構成となっている。また、後で述べるように WP.4 から CEFACT への改組に伴い、
SDG は、発展的に CEFACT と ISO/TC154 との「合同シンタックス作業グループ(JSWG)」
に改組された。
1999年1月末現在の開発状況は、第1,2,3,8部が1998年10月1日付で、
第4部と第一部に対する技術訂正書が1998年12月15日付でそれぞれ ISO より出版さ
47
れた。セキュリティ部分である第5,6,7,9部は1998年6-7月に ISO FDIS の投票
を経て、1999年4月1日付で発行された。第10部は、1998年11月の JSWG 会議
において ISO のファーストトラック処理から取り下げられた。
ISO 9735 は、行政、商業及び運輸のための電子データ交換(EIDFACT) – アプリケーショ
ンレベル・シンタックス規則( Electronic data interchange for administration, commerce and
transport (EDIFACT) - Application level syntax rules)という一般的な表題の下で(現在のところ)
下記の部分で構成されている。
ISO 9735-1
- 全ての部分に共通のシンタックス規則および各部分のシンタックス
サービスディレクトリ
ISO 9735-2
- バッチ EDI 固有のシンタックス規則
ISO 9735-3
- 対話型 EDI 固有のシンタックス規則
ISO 9735-4
- バッチ EDI 用シンタックスおよびサービス報告メッセージ(メッセ
ージ種別 – CONTRL)
ISO 9735-5
- バッチ EDI 用セキュリティ規則(確実性、完全性および発信人の非
否認性)
ISO 9735-6
- 確実性と受信確認の確保メッセージ(メッセージ種別 – AUTACK)
ISO 9735-7
- バッチ EDI 用セキュリティ規則(機密性)
ISO 9735-8
- EDI 関連データ
ISO 9735-9
- セキュリティ鍵と認証管理メッセージ(メッセージ種別 – KEYMAN)
ISO 9735-10
- シンタックス・サービス・ディレクトリ(2002-7-1 に追加)
これ以降の部分についても将来追加される場合がある。
3.4.3
UNSM の記述に関する一般的紹介
この項は、
「メッセージとコードハンドブック(通称 MACH:マッハという)V1.2」の付属
書 B から UNSM(国連標準メッセージ)を理解する上での参考までに引用したものである。
3.4.3.1.
序文
国連標準メッセージタイプ(UNSM)は国内、国際の両方の電子データ交換アプリケーシ
ョ ン を 意 図 し た も の で あ る 。 開 発 作 業 は UN/EDIFACT ラ ポ ー タ チ ー ム が 関 係 す る
UN/ECE/WP.4 の代表と共に行った。実施中または開発中の電子データ交換(EDI)として知
られるメッセージが考慮の対象となる。メッセージという言葉は他の標準ではトランザクシ
ョンセットとも呼ばれる。
UN/ECE 貿易簡易化第4作業部会、UN/ECE/TRADE/WP.4 は UNSM と関連するドキュメント
の登録と保守の責任を持つ。
ラポータは WP.4 により任命され、WP.4/GE.1(データエレメントおよび自動データ交換に関
する専門家会議)の下で機能する。ラポータは GE.1 の承認を得るために提出される UNSM
と関連ドキュメントの開発と保守の責任を持つ。
全てのメッセージの基盤は UNSM を解釈し、理解し、使用するために必要とされる相互に依
存する一連の文書である。これらの文書は本章の第1項参考規格にリストされ簡潔に定義さ
れている。UN/ECE/WP.4 と開発構造に関するもっと詳しい情報は”UN/EDIFACT How and Why
Handbook” (入手経路をできれば付記する)に記載されており、UN/ECE 事務局(Palais des
Nations, CH-1211 Geneva 10, Switzerland)または地域 UN/EDIFACT ボード事務局で入手出来る。
48
3.4.3.2.
参考規格
下記の相互に依存する文書は、国連貿易データ交換ディレクトリ(UNTDID)、あるいは標
準ディレクトリおよびドラフトディレクトリに含まれていて、UN/EDIFACT メッセージを解
釈し、理解し使用するために必要である。
• UN/EDIFACT データエレメントディレクトリ(EDED)、国連貿易データエレメントディ
レクトリ(UNTDED)のサブセット(ISO 7372)(第5部第5章)
• UN/EDIFACT 連結コードリスト(UNCL)、コード化データエレメントに関連する全ての
コードセットのリスト(第5部第6章)
• UN/EDIFACT 複合データエレメントディレクトリ(EDCD)および構成データエレメント
(第5部第4章)
• UN/EDIFACT 標準セグメントディレクトリ(EDSD)、UNSM で使用される全ての標準セ
グメントを詳細に記述したもの(第5部第3章)
• UN/EDIFACT UNSM ディレクトリ(EDMD)
、全ての国連標準メッセージタイプを詳細に
記述したもの(第5部第2章)
• UN/EDIFACT シンタックスルール(ISO 9735)
、データエレメントとセグメントをメッセ
ージにフォーマット化するための標準を簡潔な形で定義したもの。
(第4部第 2.2 章)
• UN/EDIFACT シンタックス実施ガイドライン、シンタックスルールの詳細を敷衍したも
の。
(第4部第2.3章)
• UN/EDIFACT メッセージ設計ガイドライン、メッセージ設計者に供するため。
(第4部第
2.4章)
• UN/EDIFACT ラポータ活動のための内部機構(TRADE/WP.4/R.785)、UNSM 修正のための
手続、付属書1を含む。
3.4.3.3.
用語と定義
シンタックスルールに関連する公式の定義は UN/EDIFACT シンタクスルール(ISO 9735)
にある。下記の説明は公式の定義と整合しておりメッセージの理解を助けるために供される。
(1)
メッセージ
UNSM は、メッセージの機能に応じて必要な情報を選択して集めたもの(collection of
information)であり、EDI に従事する関係者間で特定の取引に関する情報を交換するものであ
る。メッセージは取引のために要求されるメッセージタイプを論理的にグループ化したセグ
メントで構成される。
(2)
セグメント
セグメントはメッセージ内にある情報の中間的単位である。一つのセグメントは機能的に
関連するデータエレメントの予め定義された集合で構成されていて、メッセージ内の出現順
序で識別される。セグメントは各セグメントを一意に識別する固有のアルファベット大文字
コード(3文字)から成るセグメント識別子(セグメントタグ)で始まり、セグメント分離
符号で終わる。
(3)
セグメント使用条件指示符号
特定のメッセージタイプ内にあるセグメントの使用条件
• 必須(”M”ondatory)-このセグメントはメッセージ内で必ず使用されなければならない。
• 条件付(”C”onditional)-このセグメントはある条件の下でメッセージ内で使用される。
メッセージ定義の一部として、セグメントの必要とされる発生回数(MDR での用語を確認:
繰返し回数?)の適切な条件が与えられなければならない。
(4)
セグメントの順序
セグメントにはメッセージの中で特定の位置があり、同じセグメントがメッセージ内で複
49
数回発生も可能である。セグメントは次の三つのメッセージの部分のどこでも発生する。
ヘッダー部(Header Section)- この部分で発生するセグメントはメッセージ全体に関係す
る。
明細部(Detail Section)- この部分に発生するセグメントは詳細情報のみに関係し、ヘッダー
部の同様な仕様に優先する。
サマリー部(Summary Section) - 合計や管理情報を持つ唯一のセグメントでサマリー部に
発生する。例えば、invoice totals, overall discount 等。
(5)
セグメントの最大使用回数
幾つかのセグメントはメッセージ構造内の特定の場所で反復使用される。
セグメントタイプの使用条件指示符号および反復の最大回数は、セグメント表および分岐図
(branching diagram)に記される。
(6)
セグメントのグループ (ループ)
メッセージ内で機能的に関連するセグメントの特定のグループは反復できる。これらセグ
メントグループはループと呼ばれる。特定の位置における特別のループの最大反復回数はメ
ッセージセグメント表および分岐図に示される。
反復するセグメント(ループ)のグループは他のループとネスト化される。この場合内側
のループの終了は外側のループが終了する前となる。
(7)
データエレメント
データエレメントはセグメント内の情報の最小単位である。その内容と使用法は
UN/EDIFACT データエレメントディレクトリ(EDED)に定義されている。
2つ以上のデータエレメントは一緒にして複合データエレメントにグループ化することが
出来る。複合データエレメントを構成するデータエレメントはそれ自身データエレメントで
ありUNTDEDに収録される。それらは複合データエレメントディレクトリ(EDCD)の中
の構成要素である。
セグメントの中でデータエレメントの使用法は UN/EDIFACT データセグメントディレクト
リ(EDSD)に定義されている。
セグメント内のデータエレメントのステータスは以下の通り。
• 必須(M)-このデータエレメントはメッセージ内で必ず使用されなければならない。
• 条件付(C)-このデータエレメントはある条件のもとでメッセージ内で使用される。デ
ータエレメントの必要とされる発生回数の適切な条件がセグメントの定義の一部として
与えられる。
セグメントディレクトリに記されているセグメントは広範囲なメッセージタイプの中で使
用する為に設計されている。このことはメッセージタイプでは、セグメントの中で複数の条
件付データエレメントもしくは複合データエレメントを使用してはならないことを意味する。
(8)
修飾子(Qualifiers)
他ののデータエレメントにより正確な意味を与える機能を持つデータエレメントは、修飾子
として参照される。修飾子のデータ値は、その関連コードセットから得られる1つのコード
である。そのコードセットは、UN/EDIFACT コードリスト(EDCL)の一部である。
50
(9)
データエレメントフォーマット表記法
UNTDED 表記法は各データエレメントのデータタイプと長さを指示するために使われる。
a3
英字3桁、固定長
n6
数字6桁、固定長
an5
英数字5桁、固定長
a..6
最大長6桁の英字
an..35
最大長35桁の英数字
n..9
最大長9桁の数字
他に、次の表示が使われる。
データタイプ:a
n
an
id
英字
数字
英数字
英字、数字又は英数字の識別子
(シンタックス第3版以降では不使用)
(10)
数字データエレメント
データエレメント値は、正(positive)と見なされる。概念的には減算(deduction)は負(negative)
であるが、正の値として表現され、その様な場合はデータエレメントディレクトリ内に指定
しなければならない。
もし、データエレメントが(その内容から)負を示さなければならない場合はメッセージ
の中にマイナス記号を直前に付けなければならない(例、-112)
。マイナス記号および小
数点記号(コンマ、あるいはドット)はデータエレメントフォーマットの文字数には計算さ
れない。
数字データエレメントの表記は小数点表示位置を規定しないで、最大の長さを規定する。
正確な小数部の数の規定を望む内部のファイル設計者とデータ交換当事者の手助けのため、
ガイドラインとして下記の長さが使用可能とされている。
数字項目
表記桁数
整数部桁数
小数部桁数
重量
n..15
12
3
立方
n..9
5
4
数量
n..15
12
3
単価
n..15
11
4
金額
n..18
15
3
通貨換算率
n..12
6
6
パーセント
n..7
3
4
税率
n..7
3
4
3.4.3.4.
メッセージ構造
メッセージ構造の記述は各 UNSM がメッセージ構造の中のセグメントの使用法を明確にし、
さらに説明するためにある。
セグメントはメッセージが広範囲に適用できるように機能的に定義されている。しかし、
構造内のセグメントの機能については制限がある。
UNSM は各国内および国際的な交換のため異なる業界とそれぞれのアプリケーションで使
用されるように設計されている。
51
これらの要求事項に応えるため、幾つかのセグメントとセグメントグループが条件付と定
義されている。したがい、メッセージを使用しようとするユーザにとって重要なことは、か
れら独自のアプリケーションにとって必要とされる各々の条件付セグメントおよびセグメン
トグループを最初に検討することである。
メッセージ構造を図示するために、セグメントをメッセージタイプ、その順序、ステータ
ス、許容される反復回数、ネスティングおよびグルーピングで表しているループを描いた分
岐図とセグメント表がある。
分岐図ではセグメントの順序が上から下、また左から右である。一つのセグメントは3文
字のタグとすぐその下に必須(M)かあるいは条件付(C)かを示すステータス、および許容
される発生回数が指示されている。セグメントのグループはユニークなグループ番号、その
ステータス、およびグループの最大許容発生回数を示す箱 box で表されている。グループの
箱にある全てのセグメントおよびセグメントグル-プはそのグループに属す。
セグメント表ではセグメントがメッセージの発生順序に従って羅列されている。タグと名
前で識別できる。さらに必須(M)か条件付(C)かのステータスがそれぞれ発生の都度繰り
返すことのできる回数と一緒に記されている。必須セグメントは必ずすくなくとも1回は発
生する。各セグメントグループは、そのグループがそのメッセージ内であるいはほかのグル
ープ内で発生する回数を示す数字とともに、数字とMまたはCの表示を持つ。セグメント表
ではループラインはグループ内のセグメントを表し、その始めと終わりを示す。一つのセグ
メントグループは必ず少なくとも一個の必須セグメントを含くまなければならないし、また
その必須セグメントはセグメントグループの最初のセグメントに入っていなければならない。
セグメントグループの例
--Segment Group 1 ------- M 5 ------------+
AAA Segment Name M 1
|
|
--Segment Group 2 ------- C 10 ----+
|
CCC Segment Name M 1
|
|
DDD Segment Name C 5 -------------+------+
Group 1 の場合、必ず最低1回は発生し、5回まで発生可能であり、以下を含む。
AAA 各グループ1の発生につき最低1回は発生する。
そして BBB 各グループ1発生につき5回まで発生可能。
Group 2 の場合、グループ1にネスト化されて、各グループ1の発生につき10回まで発生
可能であり、次の CCC、DDD を従える。
CCC、各グループ2の発生につき必ず最低1回は発生し、
DDD、各グループ2の発生につき5回まで発生可能。
52
3.4.3.5.
交換の構造
交換においてはサービスストリング情報(Service String Advice)UNA およびセグメント
UNB から UNZ までが必ず下記に示す順序で表現されなければならない。
サービスストリング情報
交換ヘッダー
機能グループヘッダー
メッセージヘッダー
ユーザデータセグメント
メッセージトレーラ
機能グループトレーラ
交換トレーラ
UNA
条件付
UNB
必須
UNG
条件付
UNH
必須
必要なだけ
UNT
必須
UNE
条件付
UNZ
必須
上記のサービスセグメントに加えて、必要ならばサービスセグメント UNS がメッセージを
部分に区切るために使用できる。
交換のなかにはいくつかの機能グループまたは機能メッセージがあり、機能グループのな
かにはいくつかのメッセージがある。
53
通信の設定
交
換
UNA
UNB
UNG
UNH
TAG
’
’
+
接
交
’
続
「接続」は、1つ以上の交換を含む。
通信の設定、維持、終了などのため
の技術的プロトコルは、この規格に
は含まない。
通信の終了
換
交
「交換」は下記を含む:
- UNA, サービスストリング情報、
使用する場合
- UNB, 交換ヘッダ
- 使用する場合、機能グループ又
はメッセージのみの何れか。
- UNZ, 交換トレーラ
換
機能グループか メッセージのみの UNZ
又は
何れか
メッセージ
メッセージ
メッセージ
UNE
’
’
デ ー タ セ グ デ ー タ セ グ デ ー タ セ グ UNT ’
メント
メント
メント
単一データ +
エレメント
「機能グループ」は、次を含む。
- UNG, 機能グループヘッダ
- 同一タイプのメッセージ
- UNE, 機能グループトレーラ
「メッセージ」は、次を含む。
- UNH, メッセージヘッダ
- データセグメント
- UNZ, メッセージトレーラ
「セグメント」は次を含む。
セグメントタグ
単一データエレメント又は複
合データエレメント又は適用
できる場合その両方
「セグメント TAG」は次を含む。
‐セグメントコードと明示的指示の
場合、反復と入れ子の値。
8.1 と 9 を参照。
複合データ ’
エレメント
「単一データエレメント」は、1
つのデータエレメント値を含む。
「複合データエレメント」は、構
成データエレメントを含む。
「構成データエレメント」は、1
つのデータエレメント値を含む。
コード
:
値
値
構成データ :
エレメント
図3-11
構成データ
エレメント
交換の階層構造
UNA, UNB, UNZ, UNG, UNE, UNH と UNT は、セービスセグメントである(6.1 と付属
書 B 参照)
。ダイアグラムでは、レベル A の 分離符号/終了符号が使用されている (EDIFACT
シンタック規則, ISO 9735 セクション 5.1 参照)。
54
3.4.4
UN/EDIFACT における漢字の使用について
ISO 9735 が出現した頃は、「UN/EDIFACT は、英語圏が中心になって開発したものだか
ら漢字が使用できず、従って、我が国では使用できない」といったことを言う人があり、
UN/EDIFACT に対する誤解の原因となっていた。しかし、すでに中国、台湾などでは漢字
を使用して UN/EDIFACT によるEDIを始めており、韓国でもハングル文字を使用してい
ます。
それまでは、ISO 9735 の使用文字セットの規定の仕方にも問題がありましたが、これは
日本語を使用するわれわれ自身の問題なのです。我々アジア地区として、この部分について
の問題点を提起して ISO 9735 改訂版には次のような項目が加えられています。(出典
TRADE/WP.4/R.1241)
6
Character repertoires
The character encoding specified in basic code table of ISO 646 (7-bit coded character set for
information interchange) shall be used for the interchange service string advice (if used) and
up to and including the composite data element for the syntax identifier in the interchange
header.
ISO 646(情報交換のための7ビットコード化文字セット)の基本コード表に規定されたエ
ンコーディングが、交換サービスストリング情報(使用する場合は)のために及び交換ヘッ
ダーのシンタックス識別子のための複合データエレメントまでを含んだ交換サービスストリ
ング情報に使用されねばならない。
The character repertoire used (and the language covered) for the characters in an
interchange shall be identified from the code value of the data element for the syntax identifier
in the interchange header.
交換における文字のために使用する文字レパートリー(及びカバーされる言語)は、交換ヘ
ッダーにおけるシンタックス識別子のためのデータエレメントコード値から規定される。
The default encoding technique for a particular repertoire shall be the encoding technique
defined by its associated character set specification.
特定のレパートリーのための既定エンコーディング技法は、その関連文字セット仕様により
規定されるエンコーディング技法である。
If the default option is not used, a code value for the data element 'Character encoding' in the
interchange header shall be used.
既定のオプションが使用されない場合は、交換ヘッダーのデータエレメント「文字エンコー
ディング」のためのコード値が使用される。
Code extension technique (ISO 2022) may only be used in an interchange after the composite
data element for the syntax identifier in the interchange header.
コード拡張技法(ISO 2022)は、交換ヘッダーにおけるシンタックス識別子のための複合デ
ータエレメントの後の交換でのみ使用できる。
The code extension technique and its target graphic characters shall only be used for:
- plain language (textual) data elements, with a representation of alphabetic or
alphanumeric.
55
コード拡張技法とその目的とするグラフィック文字は、英字又は英数字表記の平文(テキト
の)データエレメント用にのみ使用される。
The technique shall not be used, for example, for any:
- segment tag, or
- service character, or
- data element with a representation of numeric.
当該技法は、例えば、次のようなものには使用してはならない:
- セグメントタグ、又は、
- サービス文字、又は、
- 数字表記のデータエレメント。
Characters used to indicate code extension shall not be counted in the length of a data
element, and shall not be used as service characters.
コード拡張を指定するために使用する文字は、データエレメント長に算定しない、かつ、サ
ービス文字としても使用してはならない。
In calculating data element length, one graphic character shall be counted as one character,
irrespective of the number of bytes/octets required to encode it.
データエレメント長を数えるに当たって、1グラフィック文字は、その文字のコード化に要
するバイト・オクテット数に係わらず 1 文字として数える。
3.4.5
UN/EDIFACT ディレクトリの内容
ディレクトリとして発行される規則集(通称 UN/TDID と呼ばれる)は、次のもので構成
されている。
1. EDIFACT シンタックス規則 (ISO 9735)
2. メッセージ設計ガイドライン
3. シンタックス実施ガイドライン
4. データエレメント集 (EDED) (ISO 7372)
5. コードリスト (EDCL)
6. 複合データエレメント集 (EDCD)
7. 標準セグメント集 (EDSD)
8. 標準メッセージ集 (EDMD)
9. データ通信による貿易データ交換統一実施規則集 (UNCID - Uniform Rules of Conduct
for the Interchange of Trade Data by Teletransmission)(8項参照)
10. 解説書
これを具体的に1996年9月発行予定のディレクトリである D.96B で見てみよう。当
時ディレクトリは、フロッピーディスケットで提供されていたが、次はその目次部分からの
抜粋である。
“序文も含めて全体は5部からなっている。 いわゆるディレクトリの部分は、第5部であり、
シンタックス規則やガイドラインは第4部に収録されている。第2部第4章の交換協定書は、
1995年3月に採択された UN/ECE/FAL 勧告第26号「電子データ交換に関する交換協
定書の商的利用」である。
”
56
第1部 序文
第2部 電気通信による貿易データ交換国連統一実施規則 (UNCID)
第1章 はじめに
第2章 統一実施規則本文
第3章 ユーザのための指針 (*)
第4章 交換協定書
第3部 用語と定義
第4部 行政、商業、運輸のための電子データ交換国連規則集
第1章 はじめに
第2章 全般的情報
2.1 国連標準メッセージタイプの取決め (UNSMs)
2.2 UN/EDIFACT シンタック規則 (ISO 9735-最新版)
2.3 UN/EDIFACT シンタックス実施ガイドライン
2.4 UN/EDIFACT メッセージ設計ガイドライン
2.5 バージョン/リリース
2.6 UNSM 解説の一般概論
第5部 EDIFACT のための国連ディレクトリ
第1章 はじめに
第2章 メッセージタイプ・ディレクトリー (EDMD)
1. インデックス
1.1 コード順メッセージタイプの索引
1.2 名前順メッセージタイプ索引
2. メッセージタイプ仕様
第3章 メッセージ・フレームワーク (TRFR) (**)
1. インデックス
1.1 コード順フレームワークタイプ索引
1.2 名前順フレームワークタイプ索引
2. フレームワークタイプ仕様
第4章 セグメント・ディレクトリ (TRSD)
1. インデックス
1.1 タグ順セグメント索引
1.2 名前順セグメント索引
2. セグメント仕様
第5章 複合データエレメント・ディレクトリ (TRCD)
1. インデックス
1.1 タグ順複合データエレメント索引
1.2 名前順複合データエレメント索引
2. 複合データエレメント仕様
第6章 データエレメント・ディレクトリ (TRED)
1. インデックス
1.1 タグ順データエレメント索引
1.2 名前順データエレメント索引
2. データエレメント仕様
第7章 コードリスト (UNCL)
1.
コードリスト
2.
サービスコード・リスト
(*) 開発中
(**) フレームワークメッセージがないので、第3章はこの部分のファイルを含まない。
57
3.5. MIG (Message Implementation Guideline) とは
MIG(Message Implementation Guideline:メッセージ実施ガイドライン)とは、国連 CEFACT
で開発された標準メッセージ(UNSM という)を具体的に使用する場合の使用コード、使用
修飾子などの詳細な用法に関する指針をまとめたものである。
例えば、国際海上コンテナの輸出入業務や輸出入手続における電子的な情報授受のための
メッセージ用の MIG としては、すでにいくつかの既存の国際組織(UN/CEFACT TBG3、
SMDG、ITIGG 等)で開発されている。
MIGには、メッセージの各情報項目について、任意必須、属性、桁数、利用コード5等を
定義している。わが国では、経済産業省の GEDIS プロジェクトでいくつかの MIG が開発さ
れ物流 EDI センター(LEDIC)で公開されている。
3.5.1.
理解を簡単にするための解説
EDIFACT は当初、国際標準メッセージとして、その役割を期待されていたが、しかしなが
ら長い実用段階の過程における調整の中で、高い汎用性をもとめるが故に、その内容が繁雑・
過多となり、利用がし難いものとなってきたことが指摘されており、実際の利用には目的に
応じたガイドライン(MIG)が必要と言われている。
この傾向は、国際的にも議論されており、実際に IMO の FAL 委員会でも、FAL フォーム
にあったメッセージを作ることが検討されているが、実際は UN/EDIFACT のメッセージを作
っているのではなく、既存のメッセージから FAL フォームにあった MIG を作成している。
5
国連で推奨されているコード一覧については、www.jastpro.or.jp/○○を参照。
58
3.5.1.1.
冗長的なEDIFACTを利用するときは、簡潔なMIGが必要・・・
EDIFACT の冗長性とは、端的にいえば、その情報項目の多さにある。あまりに高い汎用性
を確保し、国際標準を目指した過程において、あらゆる状況に対応できるような情報項目を
大量にいれしまった結果、A という実利用者が全く必要としない情報項目までが(しかし、
他の業界の B…..nn といった実利用者は、それらの情報子目を必要としている)大量に入って
いることになる。
MIG とは、この情報を利用目的に応じてスリム化して簡潔にした利用解説書であり、この
MIG を標準化することが重要であり、交換当事者間のメッセージの相互互換性を高めると共
に、当該メッセージを実際に使用するときの実装が容易となるということである。
国際標準ルール(UN/EDIFACT)の利用におけるMIGの必要性
●国連の推奨するUN/EDIFACTは、その汎用性の高さから様々な目的に使える内容(情報
項目が多様で過多)となった情報通信ルールである。
●その為、実際の利用では使い難いことから、利用目的に応じた情報項目内容に再定義
されて使われている。これがMIG(Message Implement Guidline)である。
●今回のモデル事業は、この日本版標準ルールともいえるMIGを、実際の物流の目的に応じて
利用の妥当性をともなった形で開発し、広く国内外に普及していくことにある。
UN/EDIFACT
汎用性が高い
国際標準ルール
●利点
・最も世界的に認知さ
れている国際標準ルール
・国連公認のメッセージ
●欠点
・汎用性が高く多目的
・情報項目過多
・コードレベルの情報の表示
が不明確
実際の利用には
使用目的に応じた
MIGの作成が必要
モデル事業により、実際
UN/EDIFACT
のMIG
利用目的に応じた
日本版の標準ルール
・目的を限定
・情報項目限定
・コードレベルの情報の表示
の明確化
に利用可能な共通の
MIGを作る
図 3-12 国際標準ルールの利用における MIG の必要性
59
3.5.1.2.
具体的にMIGが必要なイメージは・・・
具体的にシステム間を結ぶ時に必要な MIG の機能のイメージは、情報項目を限定していく
ことにある。例えば、現在の帳票から必要な情報項目をピックアップし、それを同様の目的
の EDIFACT メッセージの中に当てはめていき、この当てはめ方をまとめたのがMIGである。
具体的な共通電文作成のイメージ【例:空コンテナ搬出依頼書の電子化】
●モデル事業の空コンテナ搬出依頼書(P/O)の電子化の為には、具体的にP/Oを電文にする必要がある。
●しかしながら、電文化には「どのような順番で、何の情報項目を、どのような表記方法等」の目的に応じた
電文化の為の共通電文ルール(共通電文様式)が必要である
●それらの共通電文ルールを各国の国際標準化しているのがUN/EDIFACTとMIGである。
空コンテナ搬出票(FAX送信:内容はイメージ)
書類の目的
船会社
船名
仕向地
荷揚港
ブッキングNo
荷主
通関業者
担当者名・電話番号
運送業者
バン詰場所
実入搬入場所
空バン搬出場所
搬出日
コンテナサイズ
本数
コンテナタイプ
輸出入
ターミナル(港運)業者
空コンテナ搬出票の標準情報抽出
書類目的 Equipment Dispatch Order
船社名 Kokudo Shipping Lines
船名 Star-Kokudo
仕向地 Steoria
荷揚港 Seattle
荷主 Minato Bussan
ブッキング番号 KKWLY266189
通関 運輸倉庫 スズキ 0312345678
陸運業者 ポート陸運
バン詰場所 大井運輸倉庫
空バン搬出場所 大井港湾倉庫デポ
実入搬入場所 大井T4CY
搬出日 平成17年11月11日
コンテナサイズ 40
コンテナタイプ Dry
本数 3
ターミナル業者 港湾倉庫 国土太郎
0398765432
輸出入 輸出
空コンテナ搬出依頼のために必要
な標準的情報内容を選別する
必要がある
業者毎の様式に依存しない
搬出依頼の共通フォーマットが必要
図 3-13 具体的な共通電文作成のイメージ
60
これらの情報を
・どのような順番で・・・
・どのような情報項目で・・・
・どのように表記 するのか?
(例)
・本船名 漢字?アルファベット?コールサイン?
・搬入場所 会社名?住所?郵便番号?
緯度経度?国連コード?
・搬出日 西暦?日本暦?漢字?数字?
・担当 名前?電話?メール?住所?
送手・受手のシステムに依存
しない共通電文ルールが必要
共通ルールによる空コンテナ搬出票
の電文化
Equipment Dispatch Order,Kokudo
Shipping Lines,Star Kokudo,STEO
RIA,Seattle,Minato Bussan,KKWLY
2266189,Suzuki Unyusouko co 03
12345678,Port Rikuun co,Unyusou
ko w140 n 43,Ooi Kouwansouko de
Pot minatoku tokyo jp,Ooi T4 CY,
2005/11/11,40,Dry,3,Kouwansouko
co Kokudo Taro 0398765432,Export
3.5.1.3.
帳票とEDIFACTとMIGの関係
どのような流れで帳票が EDIFACT と MIG を介して電文化されるのかの全体像を説明し
たのが下の資料である。専門的な言い方をすればマッピングのイメージを書いただけである
が、帳票情報の EDIFACT への紐付けの方法が MIG とも言える。
共通電文様式を作る為のUN/EDIFACT(及びMIG)の開発・標準化について
共通電文様式の存在意義とその為に必要なこととは・・・
同じ業務でも相手先
によって、情報項目も
電文も違うので3種類
のシステムが必要だ・・・
共通電文様式を作る為
多数のやり取
りも同じシステム
でできる!!
共通電文
ルール
①業務の情報内容標準化
②国際標準メッセージの選択
③業務に応じたMIG開発・標準化
が必要
例えば、我が国の空コンテナ搬出依頼業務(空コンテナ引取依頼)の場合
海貨/通関事業者
P/O
輸出用の空コンテナ
の搬出をターミナルに
FAXで依頼しよう
電子化
①業務の情報内容標準化
対象業務
我が国の空コンテナ搬出依頼
空コンテナ搬出依頼票(P/O)
(空コンテナ搬出の標準的な情報)
本船名 スターライン
仕向地 シアトル
Booking.No wtysl12021
海貨業者 星倉庫
陸送業者 月波陸運
バン詰場所 大井倉庫
空バン搬出場所 大井バンプール
実入搬入場所 大井ターミナル
コンテナサイズ 40ft
コンテナ本数 3本
・・・・・・・
対象業務の情報
内容の標準化
(標準様式作成)
ターミナル事業者
共通電文ルールによる
電子的な情報授受
空コンテナの搬出依頼
がきたので空コンテナ
を準備しよう
③対象業務に応じたMIGの開発
②国際標準メッセージの選択
様々な業務毎に情報項目・その順番・内容
を定義した国際標準メッセージ(UN/EDIFACT)
から、業務に応じたメッセージを選択
・例えば 「日本の空コンテナ搬出依頼」であれ
ばUN/EDIFACTの「コンテナ事前予約業務(CO
PINO)が最も項目も類似している為選択
・COPINO (Container Pick-up Notice)内容
対象とする業務の標準情報の内容に応じ
て、使用する標準メッセージ、その中の使用
する情報項目、情報の表示内容やコード
を定義したもの
・例えば「日本の空コンテナ搬出依頼」では
COPINOのメッセージの中でも必要情報
項目と表示 (アルファベットやコード等)を選択
標準メッセージ・MIGに
よる共通電文完成
NAD+VSL+Star Line
LOC+DP+Seattle USA
RFF+ON+wtys12021
NAD+CN+hosisouko
NAD+DC+tsukinamirikuun
LOC+BOX+ooisouko+m111
001 jp
LOC+CY+Ooi+S135 N44
・・・・・・・
①本船名 TAD+ VSL +・・・
①本船名 TAD/表示 アルファベット
②船会社名 NAD + CO +・・・
②仕向地 LOC/表示 アルファベット
③仕向地 LOC+ DP +・・・・
③Booking.No RFF/表示 アルファベット・数字
④Booking No
④海貨業者 NAD/表示 アルファベット
⑤陸送業者 NAD/表示 アルファベット
⑤海貨業者
⑥バン詰場所 LOC/表示 国連コード502
⑥陸送業者
⑦実入搬入場所 LOC/表示 アルファベット・
⑦コンテナの実入・空の別
⑧バン詰場所
緯度・経度
選択した国際標準メッセージに加え
⑨バン詰時刻
・・・・・
標準メッセージ・MIGを
・表示方法
⑩実入搬入場所
元に対象業務の共通
・情報項目の必要性の有無
⑪コンテナサイズ
電文を作成
・・・・・
を決める必要がある。
上記の内容は、解りやすく表現したイメージであり、実際のメッセージ・MIGとは異なります
図 3-14 共通電文様式作成のための UN/EDIFACT の開発・標準化
61
3.5.2.
開発済みの MIG について
モデル事業で使用可能な MIG には以下のようなものがある。
開発済みのMIGについて
各機関では以下のようなメッセージを活用している
(適用している業務が異なる場合、複数業務に適用している場合があるため、あくまでも参考情報)
機関名
TBG3
← ITIGG
SMDG
PROTECT
NACCS
GEDIS
POLINET
使用
メッ
セージ
ITIGGでは、
IFTMシリー
ズのMIG開
発のための
ガイドライン
を作成
1. 一般勧告
2. IFCSUM
(M/F)
=CUSCAR
CALINF
COARRI
CODECO
CODENO
COEDOR
COHAOR
COPARN
COPINO
COPRAR
COREOR
COSTCO
COSTOR
DESTIM
VESDEP
BAPLIE
MOVINS
BERMAN
IFTDGN
WASDIS
APERAK
CUSRES
CUSREP
CUSCAR
CUSDEC
(導入未
定)
PAXLST
CODECO
COPARN
IFTMIN
APERAK
CONTRL
SANCRT
COPARN
COPINO
COSTCO
DESADV
IFTMAN
IFTMCS
IFTMIN
IFTSTA
APERAK
BAPLIE
CALINFO
COARRI
CODECO
COPARN
COPRAR
COSTCO
IFTMAN
IFTMBC
IFTMCS
IFTMIN
INVOIC
REMADV
VESDEP
備考
SC/SFNet
INVOIC
(含むパッ
キングリス
ト)
IFTMIN
IFTMCS
標準化手
続未完了
標準化手
続未完了
GS1-EAN
(EANCOM)
APERAK
AUTACK
BANSTA
CNTCND
COACSU
COMDIS
CONTRL
CREMUL
DELFOR
DEBMUL
DESADV
DIRDEB
FINCAN
FINSTA
GENRAL
HANMOV
IFCSUM
IFTMAN
IFTMBC
IFTMBF
IFTMIN
IFTSTA
INSDES
INVOIC
INVRPT
KEYMAN
MSCONS
ORDCHG
ORDERS
ORDRSP
OSTENQ
OSTRPT
PARTIN
PAYDUC
PAYMUL
PRICAT
PRODAT
PROINQ
QALITY
QUOTES
RECADV
REMADV
REQOTE
RETANN
RETINS
TAXCON
SLSFCT
SLSRPT
JEDICOS
CREADV
DESADV
GENRAL
INVOIC
INVRPT
ORDERS
ORDRSP
PRICAT
PAYORD
RECADV
REMADV
SLSRPT
(注)ITIGGでは、Usage Indicatorとして、M, R, D, -, O, Xを使用。
図 3-15 開発済みの MIG 一覧表
上記以外の組織や民間のソフトウェア会社においても、特定のメッセージについて MIG を
開発しているところがある。
3.5.3.
3.5.3.1.
UN/EDIFACT 標準化&MIG 開発組織と開発状況(世界)
UN/CEFACT(貿易簡易化と電子ビジネス国連センター)
(United Nations Centre for Trade Facilitation and Electronic Business)
年に1回ジュネーブにある国連欧州本部において、総会を開催。貿易簡易化と電子ビジネ
スに関する勧告、技術関係規格に関して最終承認を与える。
URL: www.unece.org/cefact/
62
UN/CEFACT総会
(2004年5月総会で承認)
ビューロー(*1)
*1) ビューローは、議長、5副議長、フォーラム
議長、副議長及び事務局で構成。ラポータ、
フォーラムグループ議長、その他専門家も
招待され、自由に議論に参加できる。
*2) SSP – Service Support Provider
UNECE事務局
SSP(*2)
フォーラム管理グループ
(FMG)
議長、副議長、常設グル
ープ議長、UNECE事務
局(役職)、総会副議長
(5、役職、議題による)
UN/CEFACTフォーラム常設グループ
TBG
ICG
ATG
TMG
LG
国際貿易および
情報コンテンツ
技術応用
技術・方法論
法律関係
ビジネスプロセス
管理グループ
グループ
グループ
グループ
グループ
図 3-16 UN/CEFACT 総会と常設グループ
3.5.3.2.
UN/CEFACT下部組織 - 常設グループ
UN/CEFACT の下部には図のように5つの常設グループがあり、それぞれのグループの下
には作業グループ(Working Groups)が必要に応じ設置される。
TBG – International Trade & Business Process Group (国際貿易及びビジネスプロセスグル
ープ)
:もっとも大きなグループで、各ビジネスドメイングループを擁している。業務ごとの
メッセージの開発は、これらのドメイン WG のいずれかで行われる。
URL: http://www.disa.org/cefact-groups/tbg/
TBG3 は、Transport WG で、運輸関係、特に海運、コンテナ関係のメッセージ開発を担当
している。
URL: http://www.smdg.org/BEST/tbg3_main.htm
ICG – Information Contents Management Group(情報コンテンツ管理グループ)
:各種コー
ドの管理、コード関係勧告の改訂、毎年2回発行される標準ディレクトリの監査などが活動
の中心となる。
ATG – Applied Technologies Group(技術応用グループ)
:大きく ATG1 と ATG2 に分かれて
おり、ATG1 が UN/EDIFACT 関係(UN/EDIFACT メッセージに関する DMR:データ保守
要求の評価を含む)
、ATG2 が ebXML 関係を取り扱う。
TMG – Techniques & Methodologies Group(技術・方法論グループ)
:技術の将来動向を見極
めつつ、新規技術を次世代-EDI に適用するための規格の開発を行っている。
LG - Legal Group(法律関係グループ):貿易手続の電子化、電子商取引、電子ビジネスを
実施する場合の現法体系に与える影響、EDI のためのモデル協定書、電子商取引協定書など
を研究、開発し、勧告を発行している。
63
UN/CEFACTフォーラムの組織(新)
フォーラム総会
FCT
ATG
Plenary
ATG1-EDIFACT
ATG2-XML
ATG3-Other
Technologies
ICG
Plenary
ICG1-Meta data
ICG2-Libraries
LG
TBG
Plenary
TBG/StC
TBG1-Supply Chain & eProcurement
TBG2-Digital Papers
TBG3-Transport
TBG4-Customs
TBG5-Finance
TBG6-AE&C
TBG7-Statistics
TBG8-Insurance
TBG9-TT&L
TBG10-Healthcare
TBG11-SS,E&S
TBG12-Accounting&
Auditing
TBG13-Environment M
TBG14-BPA
TBG15-ITP
TBG16-Entry Point
TBG17-Harmonization &
Documentation
TBG18-Agriculture
TBG19-eGovernment
Plenary
LG1-ODR
LG2-X-border
certification
LG3-RosettaNet
TPA
TMG
Plenary
TMG0-TMG StC
TMG1-Joint BP
TMG2-CC Spec
TMG3-eBusiness
Architecture
TMG4-BRIM
TMG5-UMM
TMG6-UMM/BP
Breakout
TMG7-BP Breakout
図 3-17 UN/CEFACT フォーラム常設グループと作業グループ
3.5.3.3.
SMDG –海運会社とコンテナターミナルのためのユーザグループ
(User Group for Shipping Lines and Container Terminals)
SMDG は、コンテナターミナル、海運業者および関連の会社、団体のような海運業界で活
動する企業、団体などで運営される非営利組織である。SMDG は、1987年に Shipping
Message Development Group(海運関係メッセージ開発グループ)としてスタートし、その後
略称はそのままに現在の呼称に変更され、海運業界のために UN/EDIFACT の EDI メッセージ
を開発し、普及する欧州 UN/EDIFACT 委員会により認識された正式の汎欧州ユーザグループ
である。いままで、BAPLIE(コンテナ積付情報), TANSTA(タンクステートメント)
、 TPFREP
(ターミナルパフォーマンス報告)のようなメッセージを開発し、UNSM となっている。
SMDG は、毎年2回、世界中の主として港湾都市で会議を開催している。
URL: http://www.smdg.org/
SMDG 開発による MIG 一覧表
凡例:
ST = Stable, in use, ready for use
TR = Ready for trials. Not stable yet
Shipplanning
Message Description
MOVINS
Stowage instructions
BAPLIE
Bayplan
BAPLIE
Bayplan
BAPLIE
Bayplan
MOVINS
Stowage instructions
MOVINS
Stowage instructions
test
Status
ST
ST
ST
TR
ST
TR
Version
2.1
2.0.7
2.1
3.0
2.0.4
3.0
64
Date
09/95
09/95
02/01
04/03
09/95
10/00
Direc
D95B
D95B
D95B
D00B
D95B
D00B
Document
movins21.zip
baplie207.zip
baplie21.zip
baplie30.zip
movins204.zip
movins30.zip
DMC-SMDG.ppt
CONTAINER MESSAGES
Message Description
CODECO Delivery Confirm
COERDOR Stock Report
COHAOR Handling order
COSTCO Stuffing/Stripping order
COSTOR Stuffing/Stripping order
COREOR Release order
COPINO
Pick up notification
COARRI
Load/ Discharge list
COPRAR Load/ Discharge list
COPARN Pre-Arrival notification
Status
ST
TR
TR
TR
TR
ST
ST
ST
ST
ST
Version
2.0
2.0
1.0
1.0
1.0
2.0
2.0
2.0
2.0
2.0
Date
04/03
02/01
09/96
09/96
09/96
04/03
04/03
04/03
04/03
04/03
Direc
D00B
D00B
D95B
D95B
D95B
D00B
D00B
D00B
D00B
D00B
Document
codeco20.zip
coedor20.zip
cohaor10.zip
costco10.zip
costor10.zip
coreor20.zip
copino20.zip
coarri20.zip
coprar20.zip
coparn20.zip
VESSEL SCHEDULES
Message Description
IFTSAI
Vessel Schedules
VESDEP
Vessel Departure confirm
VESDEP
Vessel Departure confirm
IFTSAI
Vessel Schedules
VESDEP
Vessel Departure confirm
Status
TR
TR
TR
TR
TR
Version
2.0
1.2
2.0
2.0
2.0
Date
05/04
10/96
09/02
05/04
09/02
Direc
D00B
D95B
D00B
D00B
D00B
Document
iftsai29.zip
vesdep12.zip
vesdep20.zip
draft-iftsai20.zip
vesdep20(SEF).zip
VARIOUS
Message
TPFREP
BERMAN
TANSTA
DESTIM
INVOIC
Status
TR
TR
TR
TR
TR
Version
3.0
1.0
0.3
0.3
1.0
Date
02/01
09/00
09/94
09/99
12/00
Direc
D00B
D95B
S93A
D99B
D00B
Document
tpfrep30-SMDG.zip
berman00A.zip
tansta03.zip
destim03.zip
invoic_ug_00B-draft.
zip
OLDER VERSIONS OF IMPLEMENTATION GUIDES
Message Description
Status Version
BAPLIE
Bayplan
ST
1.5
COPRAR Loading Discharging list N.A. 1.2
COARRI
Loading Discharging
N.A. 1.2
confirmation
Date
05/93
10/96
10/96
Direc
91.1
D95B
D95B
Document
baplie15.zip
itigg-coprar12.zip
itigg-coarri12.zip
Version
1.4
0.0
1.3
Date
03/98
N.A.
03/98
Direc
D95B
D95B
D95B
Document
itigg-codeco.zip
itigg-coedor.zip
itigg-costco.zip
1.3
1.4
1.3
1.4
1.4
03/98
03/98
06/97
03/98
03/98
D95B
D95B
D95B
D95B
D95B
itigg-costor.zip
itigg-copino.zip
itigg-cohaor.zip
itigg-coparn.zip
itigg-coreor.zip
Description
Performance report
Berth Management
Tank Status
Container Repair
Invoice Message
OLDER ITIGG IMPLEMENTATION GUIDES
Message Description
Status
CODECO Delivery confirmation
N.A.
COEDOR Container Stock Report N.A.
COSTCO Stuffing/Stripping
N.A.
confirmation
COSTOR Stuffing/Stripping order
N.A.
COPINO
Pick-up notification
N.A.
COHAOR Handling Order
N.A.
COPARN Pre-Arrival Notification
N.A.
COREOR Release Order
N.A.
65
ebXML
Message
COPARN
CODECO
Description
Status Version Date Direc Document
Container Announcement TR
1.0
04/03 n.a. coparn_xml.zip
Container Delivery
TR
1.0
04/03 n.a. codeco_xml.zip
Confirmation
Disclaimer:
The ebXML above are a few examples of SMDG messages formatted as XML documents
(Drafts). They are for educational purposes only and not for operational use. SMDG
Secretariat does not take any responsibility whatsoever for the correctness or
completeness of these specifications. Use at your own risk!
3.5.3.4.
PROTECT(プロテクト)
PROTECT グループは、船舶が港又は港域に入出港する場合港湾管理者によって要請される
電子報告(B2G)を支援するために、世界的に調和し、認識されている EDI 規格を確立した。
その EDI 規格は、PROTECT ガイド(Version 2.0, March 2005) と呼ばれ、海運会社やその代理
店又はフォーワーダと港湾管理者又は港湾当局間で交換されるメッセージについて詳細に説
明している。これらのメッセージは、船舶に要請される公的及び法律に基づく通知に関する
EDI による報告要件を支援すると共に、船舶が着岸するとき、又は、公的機関の管轄内で水
を補給、使用する場合に、公的機関や船舶取扱会社などからのサービスに対する要求をも支
援する。
PROTECT ガイドは、現在、BERMAN(バース管理), WASDIS(廃棄物報告), IFTDGN(危
険品報告)メッセージに対して開発されている。また、BERMAN Version 2.0 では、改正 SOLAS
条約において ISPS コードが要求する船舶入港時のセキュリティ関連項目を網羅するための
改定がなされている。
URL: SMDG の右側 Menu にある PROTECT のロゴをクリックすればよい。
PROTECT 開発による MIG 一覧表
(PROTECT 2.0 March 17, 2005)
PROTECT ガイド Version 2.0 は、次の 6 つのパートより構成されている:
Part I
PROTECT メ ッ セ ー ジ シ ナ リ オ 2.0 版 – 総 論 と
EDIFACT メッセージ実施ガイド
Part II
IFTDGN v2.0
危険品通知メッセージ
Part III
ペイプラン・アプリケーションエラーと受信メッセージ APERAK v2.0
Part IV
WASDIS v2.0
廃棄物処分情報メッセージ
Part V
BERMAN
バースサービス要求メッセージ
v2.0
Part VI
EDIFACT メッセージエンベロープセグメント勧告 2.0 版
66
3.5.3.5.
ITIGG:国際輸送実施ガイドライングループ
(International Transport Implementation Guideline Group)
ITIGG は、運送業界で電子取引のための UN/EDIFACT 標準メッセージの開発と実施に従事
する国際的な専門家グループである。ITIGG はまた TBG3 (運輸のための UN/EDIFACT メ
ッセージ開発グループの)サブグループである。従って、この会議は、年2回開催される TBG3
の中間会議と一緒に開催される。
UN/EDIFACT 主要メッセージの実装を支援するための詳細で、広範で、簡単に理解できる
文書の発行は、ITIGG の主な役割の 1 つである。
今日、これは、輸送業界において使用される多くの他のメッセージと同様、貨物動静に関
する IFTM** メッセージセット、コンテナに関する CO****メッセージセットに関連する多
くの文書のリリースという形で現実のものとなっている。完成したそれらの文書類は、この
サイトから自由にダウンロードできる。
http://www.smdg.org/ITIGG/
ITIGG 文書には現在 2 つのタイプがある:
「原則と規則」
各メッセージ又はメッセージの関連グループのセグメント、コード及びデ
ータの用法を網羅する詳細な勧告(「原則と規則」(Principles and
Rules) 文書として知られる)。
これらの文書は、“高レベル”のものであり、実装を意図するものではな
い。
「国際参照ガイドライン」 「原則と規則」文書の勧告からもたらされる個々のメッセージのための
実施ガイドラインのサンプル(「国際参照ガイドライン」(International
Reference Guidelines)として知られる)。
これらの文書は、特定目的のガイドラインを設計することを望む開発者
のためのより具体的な指針を提供する。ある場合において、ユーザは、
そのローカルな実施のための国際参照ガイドラインを使用するために
選択することができる。
ITIGG は、輸送業界が関心のある全てのメッセージに関して、常に国際参照ガイドライン
(International Reference Guideline)の作成を選択するわけではない。代わりに、この作業は、
しばしば ITIGG メンバー又は関連グループに指名される。従って、各メッセージに適用され
る ITIGG「原則と規則」に従って、BAPLIE メッセージ用の参照ガイドラインは積付計画メ
ッセージ開発グループ(SMDG、現在では略称はそのままで User Group for Shipping Lines
and Container Terminals :海運会社とコンテナターミナルのためのユーザグループ) によ
り維持管理され、そして、DESTIM メッセージ用ガイドラインは、コンコルド EDI グループ
により維持管理されている。
文書の改訂
ITIGG 文書は、定期的に見直しされる、通常は、UN/CEFACT フォーラム会議が開催
される 6 ヵ月ごとに行われる。これらの会議は、事前に ITIGG メンバー間で電子メール
によって開発された提案を、正式に承認するためのものである。
67
3.5.3.6.
EAN – GS1:国際EAN協会 (現GS1)
1977年、ヨーロッパ 12 ヵ国の流通業界とコード機関によって、国際 EAN 協会の前身となった
EAN 協会が創設されました。本来、この団体は、商品につけるバーコードの開発からスタートしたの
ですが、その後の電子商取引の進展に伴い、UNSM に準拠した小売・流通業界用のメッセージのサブ
セットを数多く開発すると共に、業界が要求するコードについても開発してきている。
2002年11月、米国の流通コード機関である UCC とカナダの流通コード機関である ECCC が
国際 EAN 協会に加盟したことにより、同協会が、名実ともにグローバルな流通標準化機関になりま
した。
これを受け、2005年1月、国際 EAN 協会の組織名も“GS1”(”ジーエスワン”と称す)に変更され、
新たな GS1 体制がスタートしました。(わが国では、(財)流通システム開発センターが1978年以来
の古いメンバーであり、理事メンバーでもある。また、日本名称は残したまま GS1 Japan となってい
る。)
GS1 の加盟機関は、国・地域を代表する流通コード機関で、現在、100 以上の国・地域が加盟して
います。
EANCOM は、GS1 が提供する小売・流通用の UNSM(国連標準メッセージ)に準拠したサブセ
ット版である。次ページ表に EANCOM 2002 版のメッセージタイプを紹介する。
EANCOM 2002 版 メッセージタイプ一覧表
メッセージタイプ
メッセージ名
EANCOM マスターデータ用メッセージ
PARTIN
Party Information
PRICAT
Price/Sales Catalogue
PROINQ
Product Inquiry
PRODAT
Product Data
EANCOM 業務処理用メッセージ
CNTCND
Contractual Conditions
COACSU
Commercial Account Summary
COMDIS
Commercial Dispute
DESADV
Despatch Advice
HANMOV
Cargo/Goods Handlign and Movement
IFCSUM
Forwarding and Consolidation Summary
IFTMAN
Arrival Notice
IFTMBC
Booking Confirmation
IFTMBF
Firm Booking
IFTMIN
Transport Instructions
IFTSTA
Transport Status
INSDES
Instruction to Despatch
INVOIC
Invoice
ORDCHG
Purchase Order Change Request
ORDERS
Purchase Order
ORDRSP
Purchase Order Response
OSTENQ
Order Status Enquiry
OSTRPT
Order Status Report
PAYMUL
Multiple Payment Order
QUOTES
Quotation
RECADV
Receiving Advice
REMADV
Remittance Advice
REQOTE
Request for Quotation
RETANN
Announcement for Returns
RETINS
Instructions for Returns
68
Version No.
008
008
004
004
003
004
003
007
004
003
003
003
003
004
004
003
010
007
010
007
004
004
003
004
005
005
004
003
003
TAXCON
Tax Control
EANCOM 報告及び計画用メッセージ
APERAK
Application Error and Acknowledgement Message
BANSTA
Banking Status
CREMUL
Multiple Credit Advice
CONTRL
Syntax and Service Report Message
DELFOR
Delivery Schedule
DEBMUL
Multiple Debit Advice
DIRDEB
Direct Debit
FINCAN
Financial Cancellation
FINSTA
Financial Status
INVRPT
Inventory Report
MSCONS
Metered Services Consumption Report
QALITY
Quality Test Report
SLSFCT
Sales Forecast Report
SLSRPT
Sales Data Report
EANCOM その他のメッセージ
AUTACK
Secure Authentication and Acknowledgement Message
CONDRA
Drawing Administration
GENRAL
General Message
KEYMAN
Security Key and Certificate Management Message
PAYDUC
Payroll Deduction Advice
004
003
003
003
005
004
003
003
003
003
006
004
003
006
006
001
003
005
001
003
上記のメッセージ(サブセット)のほか、小売・流通業界に特化した以下のようなコード等も開発
している。
•
商品識別→GTIN (Global Trade Item Number)
•
企業・事業所識別→GLN (Global Location Number)
•
登録企業情報検索→GEPIR (The Global GS1 Electronic Party
Information Registry)
なお、サブセットの詳細に関しては、下記のサイトよりダウンロード可能である。
http://www.gs1.org/productssolutions/ecom/eancom/
69
3.5.4.
IMO/FAL 委員会における MIG 開発の進展
3.5.4.1.
IMOとFAL委員会について
IMO(国際海事機関)は、1948年に政府間海事協議機関(IMCO)として、船舶の航路、交
通規則、港の施設等を国際的に統一するための取り決めをする機関として、国連の ECOSOC(経
済社会理事会)の下部の専門機関として発足し、1982年5月に現在の IMO に改称された。こ
の機関の目的は、国際海運の安全、航行の能率化と制限の除去にあり、海事問題の審議、情報交
換、条約の作成や勧告を任務としている。本部はロンドン(英国)に置かれている。
3.5.4.2.
IMO/FAL条約について
IMO の下に FAL 委員会(FAL=Facilitation:簡素化)があり、海上輸送、港湾、船舶の入出港に
係わる手続等の簡素化、標準化活動に取り組んでいる。
この委員会の活動の成果として開発し、1965年に採択され、1967年3月5日に発効し
たのが「国際海上交通の簡易化に関する条約」
(通称“FAL 条約”と称す。英文名:Convention on
Facilitation of International Maritime Traffic, 1965)である。わが国では、この条約の批准作業が遅れ
ていたが2005年9月2日、IMO 本部において締結され、同年11月1日より発効した。
この IMO/FAL 条約の目的は、
• 船舶の入港、停泊、出港関係の手続を簡素化するための基準の作成とその適用により船舶
の不必要な遅延をなくすこと、
• 政府間の協力を促進すること、
• 公的並びにその他の手続における標準化の度合いをできるだけ確保すること、そして
• 特に、国際海上輸送上の官民間の申請手続きで公的に要求できる申告を7つに限定し、そ
の書式を標準化していること
である。
IMO/FAL 条約が勧告する標準書式は以下の通りである:
• FAL フォーム1:IMO General Declaration (船舶の入港に関する一般申告書)
• FAL フォーム2:IMO Cargo Declaration (貨物申告書、積荷目録)
• FAL フォーム3:IMO Ship’s Stores Declaration (船用品申告書)
• FAL フォーム4:IMO Crew’s Effects Declaration (乗組員携行品申告書)
• FAL フォーム5:IMO Crew List (乗組員名簿)
• FAL フォーム6:IMO Passenger List (旅客名簿)
• FAL フォーム7:IMO Dangerous Goods Manifest (危険品目録)
3.5.4.3.
FALフォームとモデル事業の関係
現在 IMO/FAL 委員会では、7つの標準 FAL フォームについてのメッセージ実施ガイドラ
イン(MIG)である「IMO/FAL 便覧」の改訂作業を行っているところである(3.5.4.4 項参照)
。
ここでは、この FAL フォームとモデル事業で使用する国連標準メッセージをベースとして開
発された MIG との関係について、説明する。
IMO/FAL フォームとモデル事業で使用される MIG との関係
モデル事業においては、全てのグループが船積指図情報としての Shipping Instructions(S/I
と略す)を使用することとしている。S/I 情報の伝達のためには国連標準メッセージの IFTMIN
が使用される。
この S/I には船積み及び B/L 作成に必要な情報が網羅されており、これらの情報は以下に図
示するように FAL フォーム2(貨物申告書=積荷目録=マニフェスト)及び FAL フォーム7
70
(危険品申告書)で再利用されるものである。
裏返して見ると、IMO/FAL 条約では FAL フォーム上で要求するデータ項目については、そ
の付属書で詳細に規定しているが、この付属書に追加データ項目などの改定がなされた場合、
そのベースとなる S/I に追加項目が無ければ、これを追加するよう IFTMIN に変更を要求する
こととなる。
IMO/FALフォームの検討とモデル事業の関係
荷主からのフォーム
船積指図書
(S/I)
国連標準メッセージ
IFTMIN
船積指図書
(S/I)
IFTMIN
船積指図書
(S/I)
IFTMIN
船積指図書
(S/I)
IFTMIN
船積指図書
(S/I)
IFTMIN
船積指図書
(S/I)
図 3-18
FALフォーム2
(貨物申告書=
CUSCAR)
データベース
FALフォーム7
(危険品目録=
IFTDGN)
船会社
IFTMIN
IMO/FAL フォームの検討とモデル事業の関係
なお、次ページ以降で、IMO/FAL フォームで要求されるデータ項目と、S/I フォームで記載
される必要のあるデータ項目の一覧表を参考までに掲載する。
(これは、作業途中のもので最
終的ではないので、マッピングする場合には事務局 JASTPRO に照会願います。
)
参考:船積指図書(Shipping Instructions)とは、輸出業者が工場或いは仕入先から輸出契約
貨物の荷受から、検量、輸出申告、通関、船荷証券作成など船積までの作業と手続き上の指
示を記載して、海貨業者に交付する書類。また、輸出業者が輸出貨物の荷姿、搬入場所、本
船名、船積日など船積に必要な事項を記載して、工場或いは仕入先に貨物の積出しを指示す
る書類や、在来貨物の場合で、船会社が貨物の詳細を記して、その支店や本船の船長に船積
を指示する書類などを指す場合もある。
71
3.5.4.4.
IMO/FAL便覧-7フォームに対するMIG
この条約においては、標準書式とその書式に記載される項目について規定しているのみで、そ
の電子化については、
「IMO Compendium on Facilitation and Electronic Business (簡素化と電子ビジ
ネスに関する IMO 便覧)」(通称“IMO/FAL Compendium”又は“IMO/FAL 電子化便覧”と称し、
電子化のときの MIG の役割を果たすもの。
)が2001年に発行されている。現在 FAL 委員会の
下に「EDI 作業グループ」が設けられ、この IMO/FAL 便覧の改訂作業が継続されているところで
ある。
IMO/FAL 委員会では、この便覧(2001 年版)の改訂作業に当たり、UN/CEFACT TBG3(運輸
グループ)や TBG4(税関グループ)、SMDG、PROTECT、ITIGG、WCO(世界税関機構)デー
タモデルプロジェクトチーム(DMPT)等と連携をとりながら7つの FAL フォームの MIG 改訂作
業を行っている。
現行バージョン(2001 年版)では、以下のような国連標準メッセージ(UNSM)を推奨している
が、その後条約付属書の改正による項目の追加、現行推奨 UNSM では必要項目を満たしていない、
セキュリティ関係新規メッセージ開発の要請などもあり、新版ではこれら全てを網羅したものと
なるものと期待されている。
IMO/FAL便覧(2001年版)が推奨するUNSM
FAL フォー
ム番号
フォーム名
推奨UNSM
No.1
General Declaration (一般申告書)
CUSREP
No.2
Cargo Declaration (貨物申告書)
CUSCAR
No.3
Ship’s Store Declaration (船用品申告書)
INVRPT
No.4
Crew’s Effects Declaration (乗組員携行品申
告書)
推奨メッセージなし
No.5
Crew List (乗組員名簿)
PAXLST
No.6
Passenger List (旅客名簿)
PAXLST
No.7
Dangerous Goods Manifest (危険品目録)
IFTDGN
図 3-19
IMO/FAL 便覧(2001 年版)が推奨する UNSM
その後、2005年に IMO/FAL 条約付属書が改正され、すべてのフォームに船舶属性とし
て ”Call Sign” (呼出符号又は信号符字とも言う)が追加され、さらに2006年には “Voyage
No.” (航海番号)の追加が承認されている。
3.5.4.5.
IMO/FAL電子化便覧改定の要点
上記を踏まえ、IMO/EDI 作業グループでは、下記をベースに7つの FAL フォーム及びセキュリ
ティ関連情報メッセージについて、メッセージ、MIG の開発並びに改訂作業が行われているとこ
ろである。(本文内容に関しては、2007年3月末にロンドンにおいて開催された第34回
IMO/FAL 委員会、EDI 作業グループの結果を反映したものである。)
72
IMO/FAL便覧改訂作業の現状
IMO/EDI作業グループでは下記の予定で作業を進めている。
FAL
フォーム
推奨するUNSM
フォーム名
1
General Declaration (一般申告書)
CUSREP
2
Cargo Declaration (貨物申告書)
CUSCAR
3
Ship’s Stores Declaration (船用品申告書)
INVRPT/CUSCAR (2
オプション)
4
Crew’s Effects Declaration (乗組員携行品申
告書)
PAXLST
5
Crew List (乗組員名簿)
PAXLST
6
Passenger List (旅客名簿)
PAXLST
7
Dangerous Goods Manifest (危険品目録)
IFTDGN
セキュリティ関連情報メッセージ
CUSREP, BERMAN,
SECREP (3オプション)
図 3-20
IMO/FAL 便覧改訂作業の現状
73
FAL フォーム1:一般申告書様式
IMO GENERAL DECLARATION
1.1 Name and type of ship
1.2 IMO number
1.3 Call sign
4. Flag State of ship
5. Name of master
7. Certificate of registry (Port; date; number)
9. Gross tonnage
Arrival
Departure
2. Port of arrival/departure 3. Date - time of
arrival/departure
6. Last port of call/Next port of call
8. Name and contact details of ship’s agent
10. Net tonnage
11. Position of the ship in the port (berth or
station)
12. Brief particulars of voyage (previous and subsequent ports of call; underline where remaining cargo will
be discharged)
13. Brief description of the cargo
14. Number of crew
(incl. master)
15. Number of passengers
16. Remarks
Attached documents
(indicate number of copies)
17. Cargo Declaration
18. Ship’s Stores
Declaration
21. The ship’s requirements in terms of waste and
residue reception facilities
19. Crew List
20. Passenger List
22. Crew’s Effects
Declaration*
23. Maritime
Declaration of Health*
24. Date and signature by master, authorized agent or officer
For official use
74
(a)
FAL 様式 1 - IMO 一般申告書
推奨される一般申告書の EDI 形式は、UN/CEFACT CUSREP (Customs Conveyance Report
Message) である。このメッセージにより、申告義務を負う当事者から入出港する国の公的機
関に対して、入出港時に船舶に関する情報を転送することが可能になる。CUSREP は以下の
申告書として使用することができる。
到着申告書
出発申告書
到着出発統一申告書
IMO FAL 勧告規定 2.2.2.
すべきではない。
公的機関は、一般申告書において以下の情報以外の情報を要求
1.1
船舶の名称および種類
1.2
IMO 番号
1.3
信号符字(Call Sign)
1.4
航海番号
2.
到着港/出発港
3.
到着日時/出発日時
4.
船舶の旗国
5.
船長名
6.
前港/次港
7.
登録証書(港、日付、番号)
8.
船舶代理店の名称および連絡先の詳細
9.
総トン数
10.
純トン数
11.
港湾内の船舶の場所(バース又はステーション)
12.
航海の概要(前の港及びこれから寄港する港、特に残貨の揚げ地について)
13.
貨物の簡単な説明
14.
乗組員数(船長を含む)
15.
乗客数
16.
摘要
添付書類とその部数
17.
積荷目録
18.
船用品申告書
19.
乗組員リスト
20.
乗客リスト
21.
廃棄物、残余物受取施設に関する船舶の要求
22.
乗組員携行品申告書
23.
健康に関する海上申告書
24.
(本申告書を提出する)船長、代理店又はオフィサーの署名と日付
1)
船舶の名称および説明には、Name (データ エレメント 8212)、IMO Number ID (データ
エレメント 8213)、Voyage Number (データ エレメント 8028)、および国連勧告 28 に
従ってコード化された船舶の種類 (データ エレメント 8179) を示す、TDT Transport
Details セグメントを CUSREP で使用することができる。
75
2)
また、船籍も TDT セグメントに配置することができる (データ エレメント 8453)。
3)
DOC Document (データ エレメント 1001 コード 798 = “登録証明”)、DTM Date (修飾子
2005: 259 =登録日の伝達およびデータ エレメント 2380)、そして LOC Place/Location ID
(修飾子 3227: 89 =登録場所および港湾の UN LOCOD を与えるデータ エレメント
3225) のセグメントに配置される、登録に関する詳細。
4)
MEA Measurements 修飾子 6311: WT= weights およびデータ エレメント 6313 AAM=
総トン数 または AAN=純トン数、データ エレメント 6411=1000kg の TNE トン、そ
してデータ エレメント 6314 量のセグメントで与えられる、トン数に関する詳細。
5)
NAD Name and address セグメントに配置される船長の名前 (修飾子 3035: CPE=船長
およびデータ エレメント 3036 当事者名)。
6)
NAD Name and address セグメントの船舶代理店の名称および住所 (修飾子 3035: CG=
運送業者代理店、データ エレメント 3124 名称および住所)。
7)
貨物の簡単な説明、目的のコードを提供する POC Purpose of call セグメント (データ
エレメント 4029 1=貨物業務、2=乗客の乗船/下船、3=燃料の積み込み、4=補給品の積
み込み、5=乗員の交換、6=修理、7=ドック入り、8=作業待ち、9=親善訪問、10=その他、
および必要に応じてデータ エレメント 4028 に追加説明)。
8)
乗員数は、QTY Quantity セグメントで指定できる (修飾子 6063 115=乗員数およびデー
タ エレメント 6060 合計人数)。
9)
QTY Quantity で指定される乗客数 (修飾子 6063 114=乗客数およびデータ エレメント
6060 合計人数)。
10) 航海の摘要、使用される LOC Place/Location identification セグメント (修飾子 3227 61=
次の寄港地、
125=前の寄港地、およびデータ エレメント 3225 内の港湾の UN LOCODE)。
11) DTM セグメントの到着日時および出発日 (修飾子 2005 132=予想到着日時、178=実際の
到着日時、133=出発予定日、186=実際の出発日。データ エレメント 2379 コード
102=CCYYMMDD、コード 203=CCYYMMDDHHMM には適切なコードの形式を使用
する必要がある。
12)
到着港または出発港は、LOC セグメントの修飾子 3227=5: 出発地、または 60: 到着
地コード 3225 UN LOCODE を使用する。
13) 港湾内の船舶の位置は、到着場所の LOC セグメント (3227=60) のデータ エレメント
3222 関連する場所の位置 1 を使用する。
14) 到着および出発の識別子は、BGM セグメント (データ エレメント 1001) コード: 185 到
着の申告の伝達、186 出発、187 到着および出発統一で指定することができる。
76
CUSREP
情報
1 船舶名
1 説明
2 船籍
3 船舶登録
3 登録日
3 登録場所
4 トン数
5 船長名
6 船舶代理店名
7 貨物説明
8 乗員数
9 乗客数
10 航海 part. 1
10 航海 part. 2
11 ETA / ETD
12 到着港
13 港湾内の場所
14 入出港
セグメント
TDT
TDT
TDT
DOC
DTM
LOC
MEA
NAD
NAD
POC
QTY
QTY
LOC
LOC
DTM
LOC
LOC
BGM
修飾子
259=Reg date
89=Place regis
WT=Weight
CPE=Ves mast.
CG=Agent
115= nr. crew
114=nr. pass
61=next port
125=last port
132/178/133/186
60/5 POR / POD
データエレメント 1
8212 Name
8179 Vessel type
8453 Nationality
1001 Document
2380 Date
3225 Location
6313
3036 Name
3124 Name/addr.
8025 purpose
6060 total nr.
6060 total nr.
3225 location
3225 location
2379 Format
3225 location
3222 Rel Loc.
1001 doc type
データエレメント 2
8213 IMO no
コード
コード
UN Rec. 28
UN Rec. 3
798=registr
6314 amount
UN Rec. 16
AAN=Net
8024 additional
1=Cargo ops
AAM=Gross
UN Rec 16
UN Rec 16
102/203
UN Rec 16
185=arrival
186=depart
使用上の注意: 一般申告書はいわゆるファイルまたは関係書類の最初のメッセージとして使用されることが非常に多い。GD 番号では、すべ
ての積み荷がこのファイルひいては船舶にリンクされる。一般申告書は、しばしば貨物申告書の積荷目録とともに送付される。
一部の港湾では、船舶の識別にその他の情報が使用される。例えば、港湾当局に送付される BERMAN 情報は、多くの場合、税関がファイ
ルをオープンし、その港への船舶の寄港に対して番号 (GD ナンバー) を指定するのに十分である。このメッセージは、船舶の ETA を通知
する際、代理店もしくは運送業者のオフィスから送信されることが多い。
77
FAL フォーム2:貨物申告書様式
IMO CARGO DECLARATION
Arrival
1.1 Name and type of ship
1.2 IMO number
1.3 Call sign
Page No.
2. Port where report is made
4. Name of master
5. Port of loading/Port of discharge
7. Number and kind of packages; description of
goods or, if available, the HS code
8.
weight
Gross
9.
Measurement
Convention on Facilitation of
International Maritime
Traffic
3.Flag State of ship
6. Marks and Nos.
Departure
10.
*
Date and signature by master, authorized agent or officer
Transport document No.
Also state original ports of shipment in respect to goods shipped on multimodal transport
document or through bills of lading.
78
(b)
FAL 様式 2 - IMO 貨物申告書(積荷目録)
推奨される貨物申告書の EDI 形式は、 UN/CEFACT CUSCAR (Customs Cargo Report
Message) である。このメッセージにより、到着および出発時、公的機関によって求められる、
船舶の貨物に関する情報を転送することが可能になる。CUSCAR は以下の申告書として使用
することができる。
到着申告書
出発申告書
IMO FAL 勧告規定 2.3.1.
すべきではない。
公的機関は、貨物申告書において以下の情報以外の情報を要求
到着時
1.1
船舶の名称および種類
1.2
IMO 番号
1.3
信号符字(Call Sign)
1.4
航海番号
2.
報告が行われる港
3.
船舶の旗国
4.
船長名
5.
貨物の積港
以下 6-9 については、B/L 番号毎に記載する:
6.
貨物の荷印と番号
7.
貨物梱包の種類と個数、品名、できれば HS コード
8.
貨物の総重量
9.
貨物の容積
10.
(この書類を提出する)船長、代理店又はオフィサーの署名と日付
当該港に陸揚げされる貨物の船荷証券番号毎にコンテナ番号、コンテナシール番号、荷印・
番号、荷物の数および種類、品物の数量および説明
船舶に積み込まれた残りの貨物の陸揚げ港
マルチモーダル運送書類または船荷証券によって輸送される品物については、積荷の発航地
出発時
1.1
1.2
1.3
1.4
2.
3.
4.
5.
6.
船舶の名称および種類
IMO 番号
信号符字(Call Sign)
航海番号
報告が行われる港
船舶の旗国
船長名
貨物の揚港
当該港で積み込まれる貨物の船荷証券番号毎に当該港で積み込まれる貨物に関して
は、コンテナ番号とシール番号、記号および番号、荷物の数および種類、品物の数
量および説明
79
到着用:
1)
船舶の名称および船籍については、船舶名 (データ エレメント 8212) および船籍
(データ エレメント 8453) 国連国コードを示す CUSCAR において、TDT Transport details セ
グメントを使用する必要がある。
2)
NAD Name and address セグメント (修飾子 3035: CPE=船長およびデータ エレメン
ト 3036 関係者名) に配置される船長名。
3)
積送品情報を提供する一群のセグメントの一部としての積荷港 LOC セグメント、適
切な BL 番号を含む CNI セグメント、修飾子 3227 9=積荷場所/港、およびデータ エレメン
ト 3225 の積荷港 UN/LOCODE。
4)
LOC セ グ メ ン ト 、 修 飾 子 3227 3227=172 報 告 場 所 、 デ ー タ エ レ メ ン ト 3225
UN/LOCODE 内の報告が行われる港。
5)
SEL Seal number セグメントの封印番号を付した EOQ セグメント (ISO に従った、
修飾子 8053 CN=コンテナ ISO、データ エレメント 8260 コンテナ番号) のコンテナ番号。
CNI セグメントのライン アイテムのアイテム番号 (データ エレメント 1490) 下の PCI
Package identification セグメント (データ エレメント 7102) の記号および番号、そして運送
書類番号 (BL 番号)、GID セグメントのデータ エレメント 7224 の荷物の数および種類 (荷
物の種類はデータ エレメント 7065)、MEA (修飾子 AAF=税関ライン アイテム計測) に記入
する数量、データ エレメント 6313 ABV=積み込み貨物、修飾子の例 (6411=トン国連勧告第
20)、データ エレメント 6314 に記入する重量 (数値)。品物の説明は、FTX Free text セグメ
ントの修飾子 4451 AAA=品物の説明、および説明を含むデータエレメント 4440 を通じて処
理され、データ エレメント 4441 には、6 桁の HS 番号を与えることができる。
6)
第 3 項の CNI (積送品情報) セグメントの船荷証券番号、またはデータ エレメント
1004 の運送書類の実際の番号も併せて参照のこと。
7)
積み込まれた貨物の陸揚げ港は、LOC セグメント修飾子 3227 11=陸揚げ港を通じて
処理される。
8)
LOC セグメントを通じて処理される積荷の発航地。第 3 項の修飾子 3227 76=積荷港
参照。
9)
到着または出発は、BGM (Beginning of message) セグメント、データ エレメント 1001、
コード 185 到着、186 出発で示す必要がある。
80
CUSCAR
情報
1 船舶名
1 船籍
2 船長名
3 積荷港
3 前寄港地
4 報告を行う港
5 貨物詳細
5 コンテナ
5 コンテナ封印
5 記号/番号
5 数および種類
5 数量
5 物品説明
6 運送書類
7 陸揚げ港
8 発航地
9 到着、出発
セグメント
TDT
TDT
NAD
LOC
LOC
LOC
CNI
EQD
SEL
PCI
GID
MEA
FTX
CNI
LOC
LOC
BGM
修飾子
20=main transp.
CPE=vess mast.
9=port of loading
5=place of depart
172=report loc.
CN=container
AAF=Cust line it
AAA=Goods des
11=POD
76=Original POS
データ エレメント 1
8212 Name
8453 Nationality
3036 Name
3225 Locode
3225 Locode
3225 Locode
Item no. in 1490
8260 ID no.
9308 seal numb.
7102 ship marks
7224 no of pack
6313 ABV=Cargo loaded
4441 HS no 6 dig.
1004 act. Number
3225 location
3225 location.
1001 Doc type
81
データ エレメント 2
8213 IMO no
コード
備考
UN Rec. 3
UN Rec 16
UN Rec 16
UN Rec 16
8155 size type
ISO code
7065 pack type
6411 ton 6314 weight
4440 descript.
UN Rec 21
3224 name loc
3224 name loc
UN Rec 16
UN Rec 16
185=arrival
Part of Gr. 8
Group 7
Group 5
Gr. 5
Gr. 14 in Gr. 7
Gr. 14 in Gr. 7
Gr. 14 in Gr. 7
Gr. 14 in Gr. 7
Group 7
Gr 8
Gr 8
186=depart
出発用
1)
2)
3)
4)
5)
TDT セグメントの名前、到着の 1 参照
NAD セグメントの船長、到着の 2 参照
LOC の行く先と TDT セグメントの修飾子 3227 8=仕向地/港
EQD、CNI、RFF、GID セグメントの積荷、到着の 5 参照
運送書類番号、到着の 6 参照
勧告規定 2.3.1 に関する注意: 貨物申告書に荷物の数および種類を正しく記述するため、船
主およびその他の関係当事者は、確実に品物の外装の単位が使用されるようにする必要があ
る。品物がパレットに載せられている場合は、パレット上の荷物の数と種類を示す必要があ
る。パレット上の品物が梱包されていない場合は、パレット上の品物の数量および記述が使
用されなければならない。
標準規定 2.3.2. 船内に積み込まれた残りの貨物に関して、公的機関は提供されるべき最低
限の重要項目についての簡単な内容のみ求めることとする。
標準規定 2.3.4. 公的機関は、少なくとも勧告規定 2.3.1 に従って求められる情報が含まれ、
認証のうえ、日付けが記載されていることを条件とし、貨物申告書の代わりに船舶の積荷目
録のコピーも受理することとする。
使用上の注意: EDI を使用して積荷目録のデータを転送することの利点は、いたって明白で
ある。CUSCAR は適切な形式で存在している。貨物の性質に応じ、メッセージの実施は、コ
ンテナの量、または情報が単一の物資に関わるか否かによって異なる場合がある。
しかし、この概論で示されているとおりにデータを制限し、コードを順守することは重要で
ある。実際のところ、CUSCAR は、税関および輸送の情報交換において最も使用されている
メッセージの 1 つであるものの、形式や実施にはまだかなりのばらつきがある。このメッセ
ージおよび情報は、ほぼ常に代理業者または運送業者のオフィスから送られるようになり、
現在、輸送される貨物に関する具体的な情報は、ほとんど代理業者または運送業者のシステ
ムを通じて処理されている。
82
FAL フォーム3:船用品申告書様式
IMO SHIP’S STORES DECLARATION
Page No.
Arrival
Departure
2. Port of
3. Date of
arrival/departure
arrival/departure
Convention on Facilitation of
International Maritime Traffic
1.1 Name and type of ship
1.2 IMO number
1.3 Call sign
4. Flag State of ship
6. Number of persons on
board.
9. Name of article
7. Period of stay
5. Last port of call/Next port of call
8. Place of storage
10. Quantity
11. Official use
12. Date and signature by master, authorized agent or officer
83
(c)
FAL 様式 3 - IMO 船舶品申告書
推奨される船舶用品申告書の EDI 形式は、UN/CEFACT INVRPT (Inventory Report
Message) である。このメッセージにより、公的機関によって求められる、船舶用品に関す
る情報を転送することが可能になる。INVRPT は以下の申告書として使用することができる。
到着申告書
出発申告書
到着出発統一申告書。ただし、当該公的機関が統一申告を容認し得る期間に船舶の停泊が限
られている状況において、その公的機関の同意を得ることを条件とする。
IMO FAL 標準 2.4.1. 公的機関は、船長、または船舶の用品に関する事実について直接
の認識を有する、船長が正式に認定するか、あるいは当該機関が承認し得る方法で認証され
た、その船舶の高級船員によって日付と署名が記された船舶用品申告書を受理することとす
る。
IMO FAL 様式 3 に従い、以下の情報が求められる。
1.1
1.2
1.3
1.4
2.
3.
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10.
11.
12.
船舶名
IMO 番号
信号符字(Call Sign)
航海番号
到着港/出発港
到着日/出発日
船舶の旗国
前寄港地/次の寄港地
乗船者数
停泊期間
物品名 (備蓄)
数量
船内の保管場所
オフィシャルユース(税関担当者使用欄)
(この書類を提出する)船長、代理店又はオフィサーの署名と日付
1)
船舶の名称および国籍には、INVRPT 内で NAD セグメント (修飾子 CA=運送業
者) を使用し、名前 (データ エレメント 3036)、国コードによる国籍 (データ エレメント
3207)、IMO 番号 (データ エレメント 3039) を示す必要がある。
2)
到着/出発港は、データ エレメント 3225 で勧告第 16 UN/LOCODE を使用し、(5=
出発港、60=到着港) で LOC セグメントを限定することによって示すことができる。
3)
到着/出発日 (修飾子 132=ETA、178=実際の到着日、133=ETD、186=実際の出発
日)(データ エレメント 2380 は実際の日付け)
4)
船籍については 1 を参照。
84
5)
データ エレメント 3225 の UN/LOCODE を使用した LOC セグメントの前寄港
地または仕向港 (修飾子 125=前寄港地、61=仕向港)。正式な名前が必要な場合は、データ エ
レメント 3224 によって示すことができる。
6)
乗船者数には、データ エレメント 6060 総人数で QTY Quantity セグメントを使用
する必要がある (修飾子 115=乗員/乗船者数)。
7)
在留期間は、DTM Date/time/period セグメント (修飾子 804=日数、または 805=
時間数) で配置することができる。データ エレメント 2380 は期間である。
8)
船内の場所は、データ エレメント 3222 関連場所の到着場所 LOC セグメント、修
飾子 60 に示すことができる。
9)
物品名は、データ エレメント 1082 ライン アイテム連番の LIN および IMD セグ
メントおよびデータ エレメント 7008 説明の IMD に示すことができる。船内の場所は、
ライン アイテム 9 の LOC セグメント、修飾子 14 の物品の場所に示すことができる。
10)
数量は、6311 AAA ライン アイテムの測定で限定される MEA セグメントに、デー
タ エレメント 6411 測定単位および 6314 値で示すことができる。
11)
文書日付けは DTM セグメントで示す必要がある。
12)
BGM セグメントのデータ エレメント 1001 コード 185=到着申告の伝達、186=出
発申告の伝達、187=到着出発統一申告の伝達、または一般の 799=船舶用品申告で与えられ
るメッセージの機能 (到着または出発申告)
85
INVRPT
情報
1/4 船舶/国籍
2 到着港
2 出発港
3 到着/出発日
5 前寄港地
5 仕向港
6 乗船者数
7 在留期間
セグメント
NAD
LOC
LOC
DTM
LOC
LOC
QTY
DTM
8 停泊場所
9 物品
9 物品名
9 物品の場所
10 数量
11 文書日付け
12 機能文書
LOC
LIN
IMD
LOC
MEA
DTM
BGM
修飾子
CA=carrier
60=arrival
5=departure
132=ETA
125=port from
61=port dest.
115=nr. Crew
804=day
805=hour
60=arrival
14=loc of goods
AAA=line item
137=doc date
データ エレメント 1
3036 Name
3225 UN/LOC
3225 UN/LOC
2380 date / time
3225 UN/LOC
3225 UN/LOC
6060 no. people
2380 period
データ エレメント 2
3207 Country
3224 name loc.
3224 name loc.
3225 location
1082 line seq. no
7008 description
3224 location
6411 measure unit
2380 date / time
1001 document
3224 name loc.
データ エレメント 3
3039 IMO nr.
備考
Group 2
Group 2
Group 2
3224 name loc.
3224 name loc.
Group 8
3222 rel. loc.
Group 9
Group 9
Group 9
Group 9
6314 value
Codes are>
185=arr,186=dept
187=co
m
使用上の注意: 船舶用品申告書は船舶の入港時と、出港時の多くに求められる。かなり多くの港において、物品税の適正な管理のため、船舶用
品は税関によって封印される。このような状況下においては、文書は課税管理を目的として使用される。このメッセージは、近い将来、通関の
みを目的として EDI 形式で送信されることはなくなる。商業使用が、実際に、未使用の船舶用品を購入する理由となる可能性がある。
近い将来、特別なインターネット関連のソリューションを使用する可能性が検討されるということもあり得る。この場合、文書は、上述されて
いる必要なデータを提供するような、独自の形式で作成されるかもしれない。データは、上記のものに限って要求することを強く推奨する。
86
FAL フォーム4:乗組員携行品申告書様式
IMO CREW’S EFFECTS DECLARATION
Page No.
2. Effects ineligible for relief from customs
duties and taxes or subject to prohibitions or
restrictions*
6. Rank
rating
or
Convention on Facilitation
of International Maritime
Traffic
1.1 Name and type of ship
1.2 IMO number
1.3 Call sign
3. Flag State of ship
4. No. 5. Family name, given
names
8. Date and signature by master, authorized agent or officer
87
7. Signature
(d)
FAL 様式 4 - IMO 乗組員携帯品申告書
乗組員携帯品申告書には推奨される EDI の形式はない。
標準 2.5. 乗組員携帯品申告書は、公的機関が求める乗組員の携帯品についての情報を提供
する、基本文書であることとする。出発に際しては要求されない。
標準 2.5.1. 公的機関は、船長、または船長が正式に認定するか、あるいは当該機関が承認
し得る方法で認証された、その船舶の高級船員によって日付と署名が記された乗組員携帯品
申告書を受理することとする。公的機関は、各々の携帯品の申告書に署名、あるいは署名が
不可能ならば印を記入するよう各乗員に求めることもできる。
勧告規定 2.5.2. 公的機関は、通常、関税および税金の軽減の対象とならない乗組員携帯品
や、持ち込みが禁止または制限される乗組員携帯品に限って詳細を要求すべきである。
IMO FAL 様式 4 に従い、以下の情報が求められる。
1.1
船舶名
1.2
IMO 番号
1.3
信号符字(Call Sign)
1.4
航海番号
2.
船舶の旗国
以下3-7は、(参照用)シーケンス番号毎に記載する:
3.
シーケンス番号
4.
乗組員の姓名
5.
乗組員の階級または等級
6.
例えばタバコや蒸留酒など、課税対象となるか、もしくは持ち込みが禁止または制
限される私物
7.
乗員の署名
8.
(この書類を提出する)船長、代理店又はオフィサーの署名と日付
使用上の注意: FAL 様式 4 に含まれる情報は、公的機関の要請に応じて、FAL 様式 5 IMO
乗組員名簿に加えることができる。電子版を検討するならば、実際、これは可能な解決策の 1
つかもしれない。近い将来、紙によるこの文書を EDI メッセージに置き換えることは構想
されていない。
電子メールを通じて事前にこの情報を要求者に送信することも考えられる。要求される情報
は、上記のデータに制限することを強く推奨する。
88
添付-FAL フォーム5:乗組員名簿様式
IMO CREW LIST
Arrival
2. Port of
arrival/departure
1.1 Name and type of ship
1.2 IMO number
1.3 Call sign
4. Flag State of ship
Convention on Facilitation of
International Maritime Traffic
7. No.
8. Family name,
given names
Page No.
Departure
3. Date of arrival/departure
5. Last port of call
9. Rank or
rating
10.
Nationality
11. Date and
place of birth
12. Date and signature by master, authorized agent or officer
89
6. Nature and No.
of identity
document
(seaman’s
passport)
(e)
FAL 様式 5 - IMO 乗組員名簿
推奨される乗組員名簿の EDI 形式は、UN/EDIFACT PAXLST (Passenger List Message)
である。このメッセージにより、船舶の入出港時、乗組員の人数および構成に関する情報を
公的機関に転送することが可能になる。
乗組員名簿メッセージは以下のリストとして送信することができる。
到着リスト
出発リスト
停泊期間の短い船舶については、公的機関の承認を条件に、到着出発統一リスト
IMO FAL 標準 2.6.1.
きではない。
公的機関は、乗組員名簿において以下の情報以外の情報を要求すべ
1.1
船舶の名称
1.2
IMO 番号
1.3
信号符字(Call Sign)
1.4
航海番号
2.
到着港/出発港
3.
到着日/出発日
4.
船舶の旗国
5.
最終寄港地(前寄港地)
以下6-11は、シーケンス番号毎に記載する:
6.
シーケンス番号
7.
乗組員の氏名
8.
乗組員の階級または等級
9.
国籍
10.
生年月日および出生地
11.
身分証明書の種類(船員手帳等)および番号
12.
(この書類を提出する)船長、代理店又はオフィサーの署名と日付
1)
PAXLST の TDT セグメントは、(修飾子 20=メイン トランスポート) 名称 (データ
エレメント 8212)、IMO ID (データ エレメント 8213) 航海番号 (データ エレメント
8028) および国籍 (データ エレメント 8453) で、船舶の名称、航海番号、そして船
籍を提供する。
2)
苗字および名前は、NAD セグメント (修飾子 FM=乗員) データ エレメント 3124
苗字および名前で示すことができ、データ エレメント 3207 は、乗員の国籍に関す
る情報を提供する。
3)
2 参照。
4)
2 参照。
5)
階級または等級は、修飾子が (5=職業上の肩書き) となる ATT (属性セグメント) を
通じて示すことができ、データ エレメント 9018 属性は、階級または等級を提供す
る。
90
6)
生年月日は DTM 日時セグメント (修飾子 329=生年月日/時間) に示す必要がある。
データ エレメント 2380 は、データ エレメント 2379 コード 102 に CCYYMMDD
形式で日付けを提供する。
7)
出生地には、UN/Locode 表または 3224 場所名に従って、LOC (修飾子 180=出生地)
データ エレメント 3225 場所を与えることができる。
ID 文書の種類および番号は、Group 5 DOC 修飾子 101 = 登録文書点呼簿番号内で与
えることができる一方、修飾子 36 はパスポートに関係する。
8)
到着港および到着日は、LOC (場所) および DTM (日時) 3227 のセグメントに示すこ
とができる。修飾子は
5=出発地、60=到着地、125=前寄港地
DTM セグメントは、ETA/ETD コード 132、133、または実際の到着および出発コー
ド 178/186 を通じて時間を示す。
使用上の注意: 現在のところ、乗客名簿は、電子メールおよびインマルサットのソリューシ
ョンを使用し、地元の出張所または代理店を介して、船舶から港湾当局に送付可能であり、
実際、非常に頻繁に送付されてもいる文書の 1 つである。これは非常に優れたソリューショ
ンであり、賢明なソリューションでさえあるが、公的機関には、上記の情報要件に情報を制
限することが推奨される。また、公的機関には、この情報を送信することのできる電子メー
ル アドレスと、情報を受理することのできる電子メールの形式を公表することが推奨される。
例えば、現在、Excel などの表計算ソフトは広く使用されているが、ASCII やワープロの文書
も受理される。船舶には、必要な乗員名簿の情報を電子メールで送信するのに、常に添付フ
ァイルを使用することが推奨される。
公的機関には、好ましいデータのレイアウトおよび順序を示すことが推奨される。名前の好
ましい順序は、ある港ではアルファベット順であり、その他の港では船長から始まる階級が
利用されている。
91
FAL フォーム6:旅客名簿様式
IMO PASSENGER LIST
Page No.
Arrival
Convention on Facilitation of
International Maritime
Traffic
1.1 Name and type of ship
1.2 IMO number
1.3 Call sign
4. Flag State of ship
5. Family name, given
names
2. Port of arrival/departure
6. Nationality
10.
Departure
7. Date and
place of birth
8. Type of
identity
document
3. Date of arrival/departure
9. Serial number of
identity document
Date and signature by master, authorized agent or officer
92
10. Port of
11. Port of
embarkation disembarkation
12. Transit
passenger
or not
(f)
FAL 様式 6 - IMO 乗客名簿
推奨される乗客名簿の EDI 形式は、UN/EDIFACT PAXLST (Passenger List Message)
である。このメッセージにより、船舶の入出港時、乗客に関する情報を公的機関に転送する
ことが可能になる。
乗員名簿メッセージは以下のリストとして送信することができる。
到着リスト
出発リスト
停泊期間の短い船舶については、公的機関の承認を条件として、到着出発統一リスト
IMO FAL 勧告規定 2.7.3.
べきではない。
公的機関は、乗客名簿において以下の情報以外の情報を要求す
1.1
船舶の名称
1.2
IMO 番号
1.3
信号符字(Call Sign)
1.4
航海番号
2.
到着港/出発港
3.
到着日/出発日
4.
船舶の旗国
以下 5-12 については、船客毎に記載する:
5.
船客の氏名
6.
国籍
7.
生年月日と出生地
8.
身分証明書の種類
9.
身分証明書の番号
10.
乗船港
11.
下船港
12.
乗継客か否か
13.
(この書類を提出する)船長、代理店又はオフィサーの署名と日付
1)
PAXLST の TDT セグメントは、(修飾子 20=メイン トランスポート) 名称(データ
エレメント 8212)、IMO ID (データ エレメント 8213) 航海番号 (データ エレメント 8028)
および国籍 (データ エレメント 8453) で、船舶の名称、航海番号、そして船籍を提供する。
2)
苗字および名前は、NAD セグメント (修飾子 FL=乗客) データ エレメント 3124 苗
字および名前で示すことができ、データ エレメント 3207 は、乗客の国籍に関する情報を提
供する。
3)
2 参照。
4)
2 参照。
5)
生年月日は DTM 日時セグメント (修飾子 329=生年月日/時間) に示す必要がある。
データ エレメント 2380 は、データ エレメント 2379 コード 102 に CCYYMMDD 形式で
日付けを提供する。
93
6)
出生地には、UN/Locode 表または 3224 場所名に従って、LOC (修飾子 180=出生地)
データ エレメント 3225 場所を与えることができる。
7)
乗船港は、LOC セグメント (修飾子 178=乗船地) 3225 UN/LOCODE で与えられる。
8)
下船港は、UN/LOCODE で LOC (修飾子 179=下船地) に示される。
9)
到着港は、UN/LOCODE で LOC (修飾子 60=到着地) に示される。
10)
到着日は DTM (修飾子 132=ETA) に示される。
11)
BGM には、データ エレメント 1001 文書の機能、745=乗客名簿、またはリストが密
航者リストの役割を果たすことが示される 10=関係者情報で示すことができる。
2.7.4. 勧告規定: 船主が内部で使用するためにまとめたリストは、少なくとも勧告規定 2.7.3
に準じて必要とされる情報が含まれるとともに、日付けが記入され、署名が付されるか、あ
るいは IMO FAL 標準 2.7.5 に従って証明されていることを条件として、乗客名簿の代わり
に受理されるべきである。
2.7.6. 公的機関は、船内で密航者が発見された場合、船舶の到着時に船主から確実に通知を
受けるようにすることとする。
注意: 密航者の通知は、例えば乗客名簿を「密航者リスト」というタイトルに変更して使用
することにより行うことができる。
使用上の注意: 乗客名簿は、船舶から当該機関に送信可能な文書の 1 つである。これは、地
元の出張所または船会社の代理店を介して行うことができる。公的機関には、この情報を送
信するための電子メール アドレスを公表することが推奨される。また、例えば ASCII や
Excel など、求められる形式も示す必要がある。
94
FAL フォーム7:危険品目録様式
DANGEROUS GOODS MANIFEST
PAGE NUMBER (e.g. 5 of 7)
(As required by SOLAS 74, chapter VII, regulation 4.5 and 7-2.2, MARPOL 73/78, Annex III, regulation 4(3) and chapter 5.4, paragraph 5.4.3.1 of the IMDG Code)
NAME OF SHIP
VOYAGE REFERENCE
CALL SIGN
BOOKING/
REFERENCE
NUMBER
MARKS & NUMBERS
CONTAINER ID. NO(s).
VEHICLE REG. NO(s).
AGENT’S SIGNATURE
PLACE AND DATE
IMO NUMBER
PORT OF LOADING
NUMBER
AND KIND
OF
PACKAGES
PROPER SHIPPING
NAME
CLASS
FLAG STATE OF SHIP
PORT OF DISCHARGE
UN
NUMBE
R
______________________________
____________________
PACKIN
G
GROUP
SUBSIDIAR
Y
RISK(S)
FLASH
-POINT
(IN
C,c.c.)
MARINE
POLLUTAN
T
MASTER’S NAME
SHIPPING AGENT
MASS (kg)
GROSS/NE
T
Em
S
MASTER’S SIGNATURE ______________________________
PLACE AND DATE
IMO FAL FORM 7
95
______________________________
STOWAGE
POSITION
ON BOARD
(g)
FAL 様式 7 - 危険物積荷目録
危険物積荷目録に推奨される EDI の形式は、UN/EDIFACT International Forwarding and
Transport Dangerous Goods Notification Message (IFTDGN) で あ る 。 こ の メ ッ セ ー ジ の
「PROTECT」メッセージ実装ガイド第 1.0 版には、危険物積荷目録の情報要件を満たすすべ
ての文書が含まれている。IMO FAL は、FAL 様式 7 危険物積荷目録の EDI 相当物として、
このガイドを推奨している。このメッセージにより、入出港時、公的機関に求められる船舶
の危険物に関する情報を転送することが可能になる。
危険な物質、材料、または物品のそれぞれに必要な情報の基本項目は以下のとおりである。
-
-
-
輸送品の正式名称
クラス、および指定があれば商品分類。加えて、これにクラス名が続く場合が
ある。
UN の文字に続く、IMDG コードで表される危険物の UN 番号
指定があれば、梱包グループ
クラス 7 放射性物質には、クラス 7 スケジュール番号
危険物の残留物が含まれる、携帯用タンクやばら包装を含む、空の輸送容器は、
輸送品の正式名称の前または後ろに「EMPTY UNCLEANED」(未洗浄空容器) も
しくは「RESIDUE – LAST CONTAINED」(残留物 – 前回危険物収容) と示す必
要がある。
廃棄される危険物 (放射性廃棄物以外) が廃棄もしくは廃棄の前処理のために
輸送される場合、輸送品の正式名称の前に「WASTE」(廃棄) と示す必要があ
る。
説明に含まれる荷物の数量および種類、そして危険物の総量 (容積または質量、
クラス 1 の品物の場合は、爆発物の中身の質量)
引火点が 61 ℃ (摂氏) 以下の場合は、その最低引火点
輸送品の正式名で伝達されない、副次的リスク
該当する場合は、「海上汚染物質」としての物品の識別
該当する場合、クラス 4.1 自己反応性物質またはクラス 5.2 有機過酸化物に
は、管理温度および非常温度
危険物をサルベージ容器で輸送する場合、物品の説明とともに、「SALVAGE
PACKING」(サルベージ梱包) と示す必要がある。
例: FLAMMABLE, LIQUID, N.O.S. (Ethanol and dodecylphenol), class 3.2, UN 1993, P.G. II (-17 C
c.c.), MARINE POLLUTANT, EmS No.
IMO FAL 9.4.1. 危険物に関する文書が電子データによって運送業者から提示される場合、署
名は署名する権限を有する人物の名前 (大文字) に置き換えることができる。
危険物積荷目録の文書である FAL 様式 7 には、該当箇所に以下の情報を記載する必要があ
る。
1.1
1.2
1.3
1.4
2.
3.
船舶の名称
IMO 番号
信号符字(Call Sign)
航海番号
船舶の旗国
危険品の積港
96
4.
5.
6.
7.
8.
9.
10.
11.
12.
13.
14.
15.
16.
17.
18.1
18.2
19.1
19.2
18.
危険品の揚港
ブッキング/参照番号
荷印・番号、コンテナ番号、車両登録番号
梱包の種類と個数
貨物固有の名称
IMO 危険品クラス
UN 番号
梱包グループ
副次的リスク
引火点 ℃ (摂氏)
海洋汚染指標
総重量 (kg)、正味重量 (kg)、該当する場合は容積(立方メートル m3)
EmS 番号
船内の積み込み場所
船長名
(船長の署名と)場所及び日付
船舶代理店名
(船舶代理店の署名と)場所及び日付
隔離を目的とした取り扱いの追加情報
1)
船舶の詳細は修飾子 20=メイントランスポートにより TDT セグメントで、航海番号
は DE 8028 で与えることができる一方、IMO ID 番号は DE 8213 に、名前は DE 8212 に配
置すべきであり、国籍は DE 8453 で与える必要がある。
2)
報。
HAN (Handling Instructions) セグメントで与えられる、隔離条件等、取り扱いの追加情
3)
修飾子 3227 9=積荷港および 3225 の UN/LOCODE で TDT の LOC セグメントに
与えられる積荷港。
4)
LOC セグメントの修飾子 11=陸揚港および DE 3225 の UN/LOCODE で与えられる
陸揚港。
5)
該当する場合、CNI 積荷情報の修飾子 7=配送場所の LOC セグメント、そして 3225
の Locode または 3224 名前のいずれかで与えられる目的地。
6)
代理店、荷送人/運送業者の情報は、必要性および入手可能性に応じ、CNI (Consignment
information) グループ 006 の NAD セグメントで伝達する必要がある。連絡先の修飾子 IC=
情報窓口、3412 名前、3155 の TE による COM DE の電話番号を示す CTA/COM セグメン
トの EM 電話番号。
7)
荷送人、運送業者の参照番号または予約番号は、CNI-NAD の GR 006 の RFF セグ
メントで与えることができる。修飾子 FF=運送業者、AAY=運送業者代理店、BN=予約番号。
DE 1154 は実際の参照番号。マルチモーダル運送書類 (連続) 番号は、DE 1004 の BGM
(Begin Message) セグメントで与えることができる。これは申告書の番号として使用される場
合がある。
8)
CNI 修飾子 CN=荷受人の荷受人 NAD セグメント、DE 3039 関係者 ID、またはデ
ータ エレメント 3124 NAD 詳細の修飾子 NI=通知先。
97
9)
該当する場合、CNI グループ、DE 7102 の GID 下の PCI セグメントの荷印。
10)
EQD セグメントの修飾子で与えられるコンテナデータは CN=ISO コンテナ。
11)
EQD で与えられるサイズ種類。
12)
DE 7224 および 7064 のセグメント GID で与えられるか、あるいは 7065 でコード
化される荷物の数および種類
13)
FTX 修飾子 AAD 危険物専門名で処理される、輸送品の正式名称または DG 専門名。
14)
8351 コードのセグメント DGS 危険物分類規制コード IMD=IMO IMDG コード内
(例、3.2)。
15)
DGS DE 7124 UNDG 番号内。
16)
DE 8339 の梱包グループ。
17)
DE 8246 に示される副次的リスク
18)
DGS セグメントの DE 7088 に示される引火点。
19)
DGS グループの DE 4440 の FTX セグメントを通じて処理される Marpol 指標。
20)
DGS 8364 には EmS 番号を示す必要がある。
21)
CNI/GID/DGS グループの MEA の DE を通じて処理される重量。EQD の MEA を
通じて処理されるコンテナ重量。
22)
EQD の MEA の総計。
23)
BGM セグメントの到着または出発の区分。
24)
船長または会社が作成し、名前が NAD、日付が DTM セグメント (修飾子 137 文書
日付) に置かれた文書。
25)
LOC セグメントの修飾子 91 文書発行場所に示される場所。
26)
DGS/LOC セグメント、修飾子 147 の船内の積み込み場所。
98
IFTDGN
情報
セグメント
修飾子
データエレメント 1
1 船名
1 航海番号
1 国籍
2 取り扱い
3 積荷港
4 陸揚港
4 報告港
5 目的地
6 代理店、荷送人 – 発送人、運
送業者
TDT
TDT
TDT
HAN
LOC
LOC
LOC
LOC
NAD
20=main transp.
8212 Name
8028 Conv Ref no
8453 Nationality
4078 handling txt
3225 Locode
3225 Locode
3225 Locode
3225 Locode
7 荷送人照会
運送書類
8 荷受人通知
9 荷印
9 数量
RFF
BGM
NAD
PCI
MEA
10 コンテナデータ
11 コンテナのサイズ・種類
12 数および種類
13 輸送貨物の正式名称
14, 20, 危険物情報/分類
EQD
SGP
EQD
GID
DGS/FTX
DGS
15 UN 番号
16 梱包グループ
17 副次的リスク
DGS
DGS
DGS
18 引火点
DGS
9=port of loading
11=POD
172=report loc.
47=re destination
OS=Orig shipper
FW=Forwarder
CG=Agent
BN=Booking Reff
NI=Notify
7102=marks
AAF=Cust line it
CN=ISO Container
データエレメント
2
8213 IMO no
4079 Handling
3224 name loc
コード
UN Rec. 3
Local code
UN Rec 16
UN Rec 16
UN Rec 16
3224 Place
備考
Gen Segreg
Under CNI
Under CNI
1154 number
1004 act. Number
3124 name/ addr.
Doc number
Gen marks
6313 ABV=Cargo loaded
6411 ton
weight
6314
8260 Actual container id no
8155 iso size/type
AAD=DG technical name
8273=IMD
7224 no of pack
4440 the name in English
8351=haz code
7065 pack type
UN Rec 21
8364=EMS
8410=MFAG
7124=UNDG
8339=packing
8246=haz code 2
99
Second
risk
codes
7106=Flpnt
Under CNI
English preferred
See
basic
information
19 海上汚染物質
20 EmS 番号
21 危険品の重量
22 総計
23 到着、出発区分
24 船長名/代理店名
FTX
See DGS
MEA
MEA
BGM
NAD
25. 署名場所
TDT/LOC
26. 船内の積込み場所
DSG/LOC
AAC=Extra DG
8364
6311=AAE
6311=WT
CPE=vess master
AG=agent
qualifier
91=
place
document issue
LOC 147= Stowage cell
4441 Marpol
6313=AAL Net weight
6411=KGM
1001 Doc type
3036=name
3039=party ID
3227=Location Id.
3227 use in 3225
ISO codes BBBRRTT
6314 weight
185=arrival
Code lists
Local
Under EQD
186=depart
Segment 3
Segment 14
使用上の注意: 危険物の通知は、EDI メッセージとして転送するのに非常に適している。保護メッセージ実装ガイドで使用されている形式は
マルチモーダル輸送に適しており、その他の情報が数多く盛り込まれている。危険物積荷目録は、さまざまな機関に提供される情報の情報源と
して捉えることができる。船舶によって提供される、例えば船舶名や輸送される貨物のクラスおよび数量のように性質が一般的な情報と、代理
店が提供する、積荷目録の抜粋である情報との間には、違いがある。どちらも実際の情報要件であり、どちらも IFTDGN で処理することがで
きるが、完全な EDI メッセージを送信するのは主に代理店で、船長はさまざまな方法で情報を伝達することになる。XML や、AIS (IMO 自
動識別システム) のようなその他の技術は、そう遠くない将来、かかる要件を満たすことができるようになるかもしれない。
さらに、FAL フォーム7の危険品目録に関しても、DSC 小委員会(the Sub-Committee on Dangerous Goods, Solid Cargoes and Containers:危険物・固
体貨物・コンテナ小委員会)の第 11 回会期(2006 年 9 月 11-15 日開催)において、当該メッセージ(IFTDGN)のメッセージ実施ガイドライン(MIG)
に相当する PROTECT Ver. 2.0 に沿って IMO/FAL 電子化便覧の FAL フォーム7を見直して欲しいとの要請があり、新たな作業が加わった(文書
FAL/34/11 Annex 参照)
。
100
3.5.4.6.
セキュリティ関連情報伝達用メッセージの開発
さらに、セキュリティ上の観点より、IMO の海上安全委員会(MSC)から FAL 委員会に対し
て、Last Ten Ports 他のセキュリティ関連情報を含む船舶入港前通報を電子的に交換するためのメ
ッセージを開発して欲しいとの要請がきている。これに関しては、PROTECT グループ6では、
BERMAN Version 2.0 で、上記要請を全て満たすべくメッセージの改訂を完了している。これに
対して、WCO グループは、CUSREP をベースにセキュリティ関連情報を取り込む改訂を希望し
ている。しかし、BERMAN 又は CUSREP の何れを使用するにしても、これらのメッセージは他
の用途にも使用できるものであり、MSC としては「セキュリティ関連情報」が正式に承認された
担当官(Duly Authorized Officer)以外の者に伝わることを嫌っており、セキュリティ関連情報専
用のメッセージ(仮に SECREP (Security Report) メッセージと称している)の必要性を主張して
いる(2007年3月の第 34 回 IMO/FAL 委員会会議において)
。
文書 MSC/Circ.1130 (2004年12月14日付、タイトル Guidance to Masters, Companies
and Duly Authorized Officers on the Requirements relating to the Submission of Security-related
Infomation prior to the Entry of a Ship into Port)で要請されているメッセージに包含すべきデー
タ項目は以下の通りである。
1.船舶と連絡先の明細
1.1
IMO 番号
1.2
船舶名
1.3
船籍港
1.4
船舶の旗国
1.5
船舶の種類
1.6
信号符字(Call Sign)
1.7
インマルサット呼出し番号
1.8
総トン数
1.9
会社名(ISPSコードで定義された)
1.10
会社のセキュリティオフィサー名と24時間連絡先詳細
1.11
航海番号
2.港及び皆と施設情報
2.1
到着港及び分かれば船舶が着岸する港内施設
2.2
船舶の当該港到着予定日時(ISPSコードB/4.39.3項参照)
2.3
寄港の主たる目的
3.SOLAS規則XI-2/9.2.1で要求される情報
3.1
船舶は有効なISSC又は暫定ISSCを所持しているか?(SOLAS規則9.2.1.1)
Interational Ship Security Certificate
Yes or No
Interim International Ship Security Certificate Yes or No
3.1.1
上記3.1項で示された証明書は、<締約政府又は認識されている安全機関名を挿入>に
より発行され、<有効期限を挿入>に期限切れとなる。
3.1.2
もし船舶が有効なISSC又は暫定ISSCを所持していない場合は、その理由を述べよ。
3.1.2.1 船舶は承認された船舶安全計画を所持しているか?
Yes or No
3.2
現在のセキュリティレベル(SOLAS規則XI-2/9.2.1.2)
□
3.2.1
当該報告がなされた時の船舶の場所(ISPSコードB/4.39.2項)
6
PROTECT グループ-欧州の港湾、船社等の関係者による、主として B2G 関係手続の MIG を開発している。
現在まで、BERMAN、IFTDGN、WASDIS などの MIG を開発し、公開している。
101
3.3
最近の10寄港地について記述せよ。もっとも最近の寄港地が最初に来るように船
舶の最近の10寄港地の情報(当該港に船舶が停泊した何時から何時までの日付、
UN/LOCODEによる国名、港名、港湾施設、及び当該港のセキュリティレベル)を記述する。
Voyage number of port call
Start date of port call
End date of port call
Port, country, port facility and UNLOCODE
Security level during the port call
3.3.1
上記3.3項にある期間中に、当該船舶が承認された船舶安全計画に規定された以外の
特別な、又は追加の安全対策を採ったかどうか? Yes or No
3.3.2
上記3.3.1項の回答がYesの場合、船舶はどのような特別又は追加の安全対策採ったの
か記述すること。(SOLAS規則XI-2/9.2.1.4)
Special or additional security measures taken
3.4
船舶と船舶の接触活動を記述せよ。もっとも最近の船舶と船舶の接触活動が最初に
来るように 3.3 の期間中に実施された船舶と船舶の接触活動情報(航海番号、何時から何時
までの日付、緯度経度による位置、及び接触活動の内容)を記述する。
Voyage number of ship-to-ship activities
Start date of ship-to-ship activities
End date of ship-to-ship activities
Location or latitude and longitude of ship-to-ship activities
Type of ship-to-ship activities
3.4.1
3.4 項で特記された船舶・船舶接触活動の期間中に、承認された船舶安全計画で規定
された当該船舶の安全手続が、修正されたか?(SOLAS規則XI-2/9.2.1.5)
Yes or No
Security measures applied during ship-to-ship activities
3.4.2
3.4.1への回答が No の場合、船舶安全手続が保守されなかった船舶・船舶接触活動を
記述し、その各々に対して正しく適用された安全対策について示せ。
102
3.5
船舶に搭載されている貨物の一般的な名称を記述せよ。
(SOLAS規則XI-2/9.2.1.6及び
ISPSコードB/4.39.5項)
General description of cargo
3.5.1
船舶は貨物として危険品を運送しているか?
Yes or No
Whether the vessel is carrying dangerous substances
3.5.2
上記 3.5.1 への回答が Yes の場合、詳細な情報を提供するか、危険品目録(IMO/FAL
フォーム7)の写しを添付せよ。
Dangerous goods manifest
3.6
3.7
乗組員名簿(IMO/FALフォーム5)を添付
船客名簿(IMO/FALフォーム6)を添付
□
□
Crew list
Passenger list
4.その他のセキュリティ関連情報
4.1
その他報告したい他のセキュリティ関連情報ありや?
4.2
上記 4.1 への回答が Yes の場合、その詳細を記述せよ。
Yes or No
Security-related matters to report
5.到着予定港の船舶代理店
5.1
到着予定港の船舶代理店の名称と電話番号等連絡先情報詳細
Name and contact information of the agent at the port of arrival
6.当該情報作成者の詳細
6.1
名称
6.2
肩書き又は部門
6.3
署名
本報告は、<年月日、時間を挿入>に<場所を挿入>において作成された。
Name of the person reporting
Title of the person reporting
Signature
Location of the person preparing the report
Date and Time of the report
1 For the name of ship, the TDT Transport Details segment can be used in the SECREP indicating
the Name (data element 8212) and the type of the vessel coded in accordance with UN
Recommendation 28 (data element 8179).
103
2 For the IMO number of ship, the TDT Transport Details segment can be used in the SECREP
indicating the IMO number Identification (data element 8213).
3 The flag State of the ship can also be placed in the TDT segment (data element 8453).
[To be developed more fully]
4
Call sign in the TDT segment (data element 3155 Comms address code).
5 Particulars regarding registry to be placed in the segments DOC Document (data element 1001
code 798 = .Certificate of registry.), DTM Date (qualifier 2005: 259 = Conveyance registration date
and data element 2380) and LOC Place/Location identification Qualifier 3227: 89 = place of
registration and data element 3225 giving the UN LOCODE of the port).
6
INMARSAT number to be the TDT segment (data element 3155 Comms address code qualifier).
7 Particulars regarding tonnage to be given in the segment MEA Measurements Qualifier 6311:
WT=weights and data element 6313 AAM=Gross Tonnage or AAN=Net tonnage, data element
6411=TNE ton of 1000kg and data element 6314 the amount.
8 Name of master to be placed in the NAD Name and contact details segment (Qualifier 3035:
CPE=vessel master and data element 3036 party name).
9 Name of company to be placed in the NAD Name and contact details segment (data element 3036
party name).
10 Company security officer contact information to be placed in the NAD Name and contact details
segment (data element 3036 party name and address).
11
Port of arrival to be placed in the LOC segment (data element 3036 name).
12 Estimated date and time of arrival in the DTM segment (qualifier 2005 132=arrival date time
estimated, 178=arrival date time actual, 133=departure date estimated, 186=departure date actual. The
appropriate format codes should be used in data element 2379 code 102=CCYYMMDD, code
203=CCYYMMDDHHMM).
13 The POC Purpose of call segment to be used giving the code for the purpose (data element 4029
1=cargo operations, 2=embark/disembark passengers, 3=Taking bunkers, 4=Taking supplies,
5=Changing crew, 6=Repair, 7=Laid up, 8=Awaiting work, 9=Goodwill visit, 10=miscellaneous and if
required under data element 4028 the additional description).
14
Security certificate is identified in the SEC segment with data element 1001 Document.
15 Security certificate status is identified in the SEC segment (data element 1373 Document status
code).
16 Security certificate issuer is identified in the NAD segment (data element 3055 Responsible
agency code).
17 Security certificate expiry date is identified in the DTM segment (data element 2005 Date and
qualifier 36 Expiry).
18
The presence of the security plan is in the DOC segment (1001 Document).
19 Security level is in the SEC segment (data element 4039 Additional safety information
description code).
104
20 The vessel.s location at the time of the report is the LOC segment using UN LOCODE or latitude
and longitude (date element 6000 Latitude, 6002 longitude).
21
Number of port call in SEC segment (data element 1050 Sequence position identifier).
22 Date beginning port call in the DTM segment (data element 2379 format, qualifier code 102 =
CCYYMMDD).
23 Date terminating port call in the DTM segment (data element 2379 format, qualifier code 102 =
CCYYMMDD).
24
Location in port in the LOC segment with UN LOCODE.
25 Security level during port call in the SEC segment (data element 4039 Additional safety
information description).
26 Special or additional security measures in the SEC segment (data element 1229 Additional
request/notification description).
27 Number of ship-to-ship activity in the SEC segment (data element 1050 Sequence position
identifier).
28 Date beginning port call in the DTM segment (data element 2379 format, qualifier code 102 =
CCYYMMDD).
29 Date terminating ship-to-ship activity in the DTM segment (data element 2379 format, qualifier
code 102 = CCYYMMDD).
30 Location in LOC segment with UN LOCODE or latitude and longitude (data element 6000
Latitude, 6002 longitude).
31 Ship-to-ship activity in SEC segment (data element 8024 Conveyance call purpose, 8025
Conveyance call purpose code).
32 Security measures applied in SEC segment (data element 1229 Action request/notification
description code).
33 Cargo description in POC segment (data element 7085 Cargo type classification code, qualifier
code 11 = hazardous cargo, 16 = not-hazardous cargo).
34 Data element 7085 Cargo type classification code, qualifier code 11 = hazardous cargo, 16 =
not-hazardous cargo.
35
Number of attached copies of crew list in DOC segment (data element 6060 Quantity).
36
Number of attached copies of passenger list in DOC segment (data element 6060 Quantity).
37 Number of attached copies of dangerous cargo manifest in DOC segment
(data element 6060 Quantity).
38
Security-related matters to report in SEC segment (data element 9172 Event).
39
Agent at POA in NAD segment (data element 3124 Name and address description, CG = Agent).
105
40
Reporting person in NAD segment (data element 3124 Name).
41
Reporting person.s title in NAD segment (data element 3124 Name, CPE = Master).
42
(Signature).
43 Location of person reporting in LOC segment(UN LOCODE or data element 6000
Latitude, 6002 Longitude).
44/45 Date and time of report in DTM segment (data element 2079 Format, 303
CCYYMMDDHHMMZZZ).
106
107
108
上記を踏まえ、IMO/EDI 作業グループでは、セキュリティ関連情報のメッセージ
について、新規メッセージ開発及び既存のメッセージ(BERMAN 又は CUSREP)の
改訂を含め、MIG などの開発作業が行われているところである。
109
FAL 条約が船舶入出港時に要求するフォームと情報項目
FAL様式番号
様式名称
要求される情報項目 Required Data
Elements
船舶の名称
船舶の形態
IMO番号
信号符字
インマルサット呼出番
号
航海番号
船舶の旗国
船長の氏名
登録に関する細目
総トン数
純トン数
船会社名
船会社のセキュリティ
担当者名と24時間連
絡先
港における船舶の位
置
到着港
到着の日時
出発港
出発の日時
寄港の主たる目的
最終(直前の)寄港地
Name of ship
Type of ship
IMO number
Call Sign
Inmarsat call number
Voyage number
Flag state of ship
Name of master
Certificate of registry
(Port; date; number)
Gross tonnage
Net tonnage
Name of company
Name and 24-hour
contact details of the
Company Security
Officer
Position of the ship in
the port (berth or
station)
Port of arrival
Date - time of arrival
Port of departure
Date - time of
departure
Primary purpose of
call
Last port of call
FAL様式 1
一般申告書
FAL様式 2
貨物申告書
2.2.2 勧告規定
2.3.1 勧告規定
到着時 出発時
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
FAL様式 3
船用品申告書
様式上の項目
FAL様式 4
FAL様式 5
乗組員携帯品申
乗組員名簿
告書
2.5.2 勧告規定 2.6.1 勧告規定
FAL様式 6
旅客名簿
FAL様式 7
危険品目録
セキュリティ関
係情報
2.7.3 勧告規定
2.8.1 勧告規
定
MSC/Circ1130
要求項目
到着時
○
出発時
○
到着時
○
出発時
○
到着時のみ
○
到着時
○
出発時
○
到着時
○
出発時
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
110
FAL様式番号
様式名称
要求される情報項目 Required Data
Elements
次の寄港地
最終寄港地
船舶代理店の名称及
び連絡先
航海に関する簡潔な
記述(前の寄港地と
次の寄港地;残りの
貨物の揚げ地を明記
する)
Next port of call
Name and contact
details of ship's agent
Brief particulars of
voyage (previous and
subsequent ports of
call; underline where
remaining cargo will be
discharged)
貨物に関する簡潔な Brief description of
記述
cargo
乗組員の数(船長を Number of crew (incl.
含む)
master)
旅客の数
Number of passengers
摘要
Remarks
旅客の数
Number of passengers
摘要
Remarks
添付書類(コピー部数を表示)
貨物申告書
船用品申告書
Cargo Declaration
Ship's Stores
Declaration
乗組員名簿
Crew List
旅客名簿
Passenger List
廃棄物及び残余物 The ship's
引取り施設に関する requirements in terms
船舶の要件
of waster and residue
reception facilities
乗組員携帯品申告 Crew's Effects
書(到着時のみ)
Declaration (only on
arrival)
FAL様式 1
一般申告書
FAL様式 2
貨物申告書
2.2.2 勧告規定
2.3.1 勧告規定
到着時 出発時
○
到着時
出発時
FAL様式 3
船用品申告書
様式上の項目
到着時
出発時
○
FAL様式 4
FAL様式 5
乗組員携帯品申
乗組員名簿
告書
2.5.2 勧告規定 2.6.1 勧告規定
到着時のみ
到着時
出発時
FAL様式 6
旅客名簿
2.7.3 勧告規定
到着時
FAL様式 7
危険品目録
2.8.1 勧告規定 MSC/Circ1130
要求項目
出発時
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
Attached documents (indicate number of copies)
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
111
セキュリティ関
係情報
FAL様式番号
様式名称
要求される情報項目 Required Data
Elements
健康に関する申告
書(到着時のみ)
Maritime Declaration
of Health (only on
arrival)
貨物申告書固有の情報
報告を行う港
積地港
揚地港
貨物の運送書類番号
荷印及び番号
コンテナの識別(適当
な場合には記号及び
番号、梱包の数及び
種類、物品の量及び
品名)、又は可能であ
ればHSコード
貨物の総重量
貨物の容積
船舶に積載されたま
まの貨物が荷揚げさ
れる予定の港
複合運送書類又は通
し船荷証券に基づい
て輸送される物品に
ついての最初の積み
込み港
Port where report is
made
Port of loading
Port of discharge
B/L No.
Marks and Nos.
Container
Number/Seal Number;
Number and kind of
packages; description
of goods; or if available
the HS code
Gross weight
Measurement
船用品申告書固有の情報
停泊期間
物品名称
数量
船内の場所
Period of stay
Name of article
Quantity
Location on board
FAL様式 1
一般申告書
FAL様式 2
貨物申告書
2.2.2 勧告規定
2.3.1 勧告規定
到着時 出発時
○
到着時
出発時
FAL様式 3
船用品申告書
様式上の項目
到着時
出発時
FAL様式 4
FAL様式 5
乗組員携帯品申
乗組員名簿
告書
2.5.2 勧告規定 2.6.1 勧告規定
到着時のみ
到着時
出発時
FAL様式 6
旅客名簿
FAL様式 7
危険品目録
セキュリティ関
係情報
2.7.3 勧告規定
2.8.1 勧告規
定
MSC/Circ1130
要求項目
到着時
出発時
Cargo Declaration proper information
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
Ship's Stores Declaration proper information
○
○
○
○
○
○
○
○
112
FAL様式番号
様式名称
要求される情報項目 Required Data
Elements
FAL様式 1
一般申告書
FAL様式 2
貨物申告書
2.2.2 勧告規定
2.3.1 勧告規定
到着時 出発時
到着時
出発時
FAL様式 3
船用品申告書
様式上の項目
到着時
出発時
FAL様式 4
FAL様式 5
乗組員携帯品申
乗組員名簿
告書
2.5.2 勧告規定 2.6.1 勧告規定
FAL様式 6
旅客名簿
FAL様式 7
危険品目録
セキュリティ関
係情報
2.7.3 勧告規定
2.8.1 勧告規
定
MSC/Circ1130
要求項目
到着時のみ
到着時
出発時
到着時
出発時
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
○
乗組員携帯品・乗組員名簿・旅客名簿固有の情報
姓名
地位又は等級
乗組員の携帯品であ
って、関税及び租税
の免除が認められな
いもの又は禁止若しく
は制限の対象となる
もののみの細目を要
求すべきである(2.5.2
勧告規定)
国籍
生年月日
出生地
身分証明書の種類
身分証明書の番号
乗船港
下船港
乗り継ぎ客かどうか
Family name, given
name
Rank or rating
Effects ineligible for
relief from customs
duties and taxes or
subject to prohibitions
or restrictions (e.g.
wines, spirits,
cigarettes, tobacco
etc.)
Nationality
Date of birth
Place of birth
Nature of identity
document (seaman's
passport)
No. (Serial number) of
identity document
Port of embarkation
Port of disembarkation
Transit passenger or
not
危険品目録固有の情報
ブッキング番号又は
参照番号
コンテナ識別番号
車両登録番号
正規の品名
Dangerous Goods Manifest proper information
Booking/Reference
Number
Container Id. No(s).
Vehicle Register
No(s).
Proper Shipping Name
○
○
○
○
113
FAL様式番号
様式名称
要求される情報項目 Required Data
Elements
FAL様式 1
一般申告書
FAL様式 2
貨物申告書
2.2.2 勧告規定
2.3.1 勧告規定
到着時 出発時
分類番号
UN番号
梱包の分類
副次的な危険
引火点(密閉容器試
験により測定される
摂氏)
海洋汚染物質
質量(キログラム)総
重量又は正味重量
危険品を輸送する船
舶のための緊急時に
おける対応のための
手続(EmS)
船内の積み付け位置
到着時
出発時
FAL様式 3
船用品申告書
様式上の項目
到着時
出発時
FAL様式 4
FAL様式 5
乗組員携帯品申
乗組員名簿
告書
2.5.2 勧告規定 2.6.1 勧告規定
到着時のみ
到着時
出発時
FAL様式 6
旅客名簿
FAL様式 7
危険品目録
セキュリティ関
係情報
2.7.3 勧告規定
2.8.1 勧告規
定
MSC/Circ1130
要求項目
到着時
出発時
Class
UN No.
Packing Group
Subsidiary Risk(s)
Flashpoint (in ℃, c.c.)
○
○
○
○
○
Marine Pollutant
Mass (kg) Gross/Net
○
○
EmS
○
Stowage Position on
board
○
3.SOLAS規則XI-2/9.2.1で要求される情報
3. Information required by SOLAS regulation XI-2/9.2.1
有効な国際船舶安全証明書所持の有無
3.1 International Ship Security Certificate (ISSC): Yes/No
○
有効な仮国際船舶安全証明書所持の有無
上記証明書発行機関名又は締約国名
3.1 Interim International Ship Security Certificate (Interim ISSC): Yes/No
3.1.1 Certificate issuing body (Name of the Contracting government or the Recognized Security Organization)
○
○
上記証明書の有効期限
3.1.1 Certificate Expiry Date
○
上記証明書不所持の場合の理由
3.1.2 If the ship is not provided with a valid ISSC or a valid Interim ISSC, explain why?
○
承認済み船舶安全計画書所持の有無
3.1.2.1 Does the ship have an approved ship security plan on board? Yes/No
○
現在のセキュリティレベル
3.2 Current security level (SOLAS regulation XI-2/9.2.1.2)
○
報告時の船舶の位置
3.2.1 Location of the ship at the time the report is made (para. B/4.39.2 of the ISPS Code)
○
直近の10寄港地の情報(新しい順に)
3.3 List the last ten calls (in chronological order with the most recent call first), at port facilities at which the ship
conducted ship/port interface together with the security leval at which the ship operated (SOLAS reg
XI-2/9.2.1.3)
○
114
FAL様式番号
様式名称
要求される情報項目 Required Data
Elements
FAL様式 1
一般申告書
FAL様式 2
貨物申告書
2.2.2 勧告規定
2.3.1 勧告規定
FAL様式 3
船用品申告書
様式上の項目
FAL様式 4
FAL様式 5
乗組員携帯品申
乗組員名簿
告書
2.5.2 勧告規定 2.6.1 勧告規定
FAL様式 6
旅客名簿
FAL様式 7
危険品目録
セキュリティ関
係情報
2.7.3 勧告規定
2.8.1 勧告規
定
MSC/Circ1130
要求項目
到着時 出発時
当該港入港日時
当該港出港日時
国・港名
港湾施設
当該港の保安レベル
3.3.1 船舶は、上記3.3で指定する期間、承認された保安計画の
記載事項を超えて何か特別あるいは追加的な保安措置を講じた
か?
Yes or No
3.3.2 上記3.3.1に対する回答がYESの場合、その自体を個別的
に、船舶によって講じられた特別あるいは追加的な保安措置を
示すこと。(SOLAS条約、規則 XI-2/9.2.1.4)
到着時 出発時 到着時 出発時
到着時のみ
到着時 出発時 到着時 出発時
From (Date)
To (Date)
Port/Country (UNLOCODE)
Port Facility
Security level
3.3.1 Did the ship, during the period specified 3.3, take any special or additional security measures, beyond those
specified in the approved ship security plan? Yes/No
保安措置開始日時
保安措置終了日時
国・港名
港湾施設
特別あるいは追加的な保安措置
From (Date)
To (Date)
Port/Country (UNLOCODE)
Port Facility
Special or additional security measures
3.3.2 If the answer to 3.3 is YES, for each of such occasions please indicate the special or additional security
measures which were taken by the ship (SOLAS reg XI-2/9.2.1.4)
○
○
○
○
○
○
上記がYESの
場合
○
○
○
○
○
3.4 直近の船対船活動から始めて日付順に、上記3.3で指定する 3.4 List the ship-to-ship activities (in chronological order with the most recent ship-to-ship activity first), which 該当する場合
期間に遂行された船対船活動を列挙すること。□該当なし
have been carried out during the period specified in 3.3: Not applicable
船対船活動開始日時
船対船活動終了日時
船対船活動位置(緯度、経度で)
船対船活動内容
3.4.1 上記3.4に指定されるそれぞれの船対船活動の期間中、承
認船舶保安計画に明記される船舶保安手続が維持されてきた
か?(SOLAS条約、規則 XI-2/9.2.1.5) Yes or No
From (Date)
To (Date)
Location or Latitude and Longitude
Ship-to-ship activity
3.4.1 Have the ship security procedures, specified in the approved ship security plan, been maintained during each
of the ship-to-ship activities specified in 3.4 (SOLAS reg XI-2/9.2.1.5)? Yes/No
3.4.2 上記3.4.1に対する回答がNOの場合、船舶保安手続が維
持されなかった船対船活動を識別し、それぞれに対する代わっ
た保安措置を示すこと。
とられた保安措置の開始日時
3.4.2 If the answer to 3.4.1 is NO, identify the ship-to-ship activities for which the ship security procedures were 3.4.1に対する回
not maintained and indicate, for each, the security measures which were applied in lieu:
答がNOの場合
From (Date)
○
○
○
○
○
○
115
FAL様式番号
様式名称
要求される情報項目 Required Data
Elements
FAL様式 1
一般申告書
FAL様式 2
貨物申告書
2.2.2 勧告規定
2.3.1 勧告規定
到着時
とられた保安措置の終了日時
適用された保安措置
船対船活動
3.5 船積貨物の一般的な説明を提供すること(SOLAS
条約、規則 XI-2/9.2.1.6 及びISPS規則 B/4.39.5 項)
FAL様式 3
船用品申告書
様式上の項目
FAL様式 4
FAL様式 5
乗組員携帯品申
乗組員名簿
告書
2.5.2 勧告規定 2.6.1 勧告規定
FAL様式 6
旅客名簿
FAL様式 7
危険品目録
セキュリティ関
係情報
2.7.3 勧告規定
2.8.1 勧告規
定
MSC/Circ1130
要求項目
出発時 到着時 出発時 到着時 出発時
到着時のみ
到着時 出発時 到着時 出発時
To (Date)
Security measures applied
Ship-to-ship activity
3.5 Provide a general description of cargo aboard the ship (SOLAS reg XI-2/9.2.1.6 and para. B/4.39.5 of the ISPS Code):
○
○
○
○
3.5.1 船舶は貨物として危険物を運送しているか?
YES or NO
3.5.2 上記3.5.1に対する回答がYESの場合、危険品積
荷目録 (IMO FAL Form 7)の明細を提供するかコピー
を添付すること。
危険品積載
YES or NO
3.5.2 If the answer to 3.5.1 is YES, provide details or attach a copy of the Dangerous Goos Manifest (IMO FAL Form 7) YESの場合、危
険品目録(FAL
Form 7)を添付
又は詳細情報
を提供
3.6 船舶の乗組員名簿(IMO FAL Form 5)のコピーが添 3.6 A copy of the ship's Crew List (IMO FAL Form 5) is attached - Yes or No (SOLAS regu XI-2/9.2.1.6 and para. B/4.39.4 乗組員名簿の
付される。□添付の場合チェックする
of the ISPS Code)
添付
3.7 船舶乗客名簿 (IMO FAL Form 6) のコピーが添付 3.7 A copy of the ship's Passenger List (IMO FAL Form 6) is attached - Yes or No (SOLAS regulation XI-2/9.2.1.6 and para 乗客名簿の添
される。□添付の場合チェックする
B/4.39.6 of the ISPS Code)
付
4. 他の保安関連情報
4 Other security-related information
4.1 他に報告する保安関連事項があるか? YES or 4.1 Is there any security-related matter you wish to report - Yes or No
NO
4.1.1 上記4.1に対する回答がYESの場合、詳細を提供 4.1.1 If the answer to 4.1 is YES, provide details
すること。
5.1 船舶の到着予定港における代理店の名前と連絡 5.1 Name and contact details (telephone no.) of the agent of the ship at the intended port of arrival
先明細(電話番号)
6. 情報提供者の識別情報
6. Identification of the person providing the information
6.1 氏名
6.2 肩書き又は職位
6.3 署名
報告場所
報告日時
6.1 Name
6.2 Title or position
6.3 Signature
Reporting Place
Reporting Time & Date
YES or NO
YESの場合、詳
細情報
○
○
○
○
○
○
116
117
3.5.5.
3.5.5.1.
わが国における UN/EDIFACT 関係 MIG の開発状況
わが国の行政システムのMIG
(a) NACCS(独立行政法人日本通関情報処理センター)
(独)通関情報処理センター(NACCS センター)は、「電子情報処理組織による税関手続の特
例等に関する法律」に基づき、国際運送貨物に係わる税関手続その他の国際貨物業務を通関情報
処理システムを使用して、迅速かつ的確に処理するため昭和52(1977)年10月1日、NACCS
の運営・管理の業務を行う運営体(大蔵省(現財務省)の認可法人)として設立され、特殊法人
等整理合理化計画に基づき、平成15(2003)年10月1日に独立行政法人となったもの。
NACCS センターのコンピュータと、税関及び通関業者その他の関係者の事務所に設置される機
器とを通信回線で接続し、国際貨物業務をオンラインで処理するシステムであり、航空貨物通関
情報処理システム(Air-NACCS)と海上貨物通関情報処理システム(Sea-NACCS)の 2 つのシス
テムよりなっている。
Sea-NACCS では、NACCS 版メッセージと UN/EDIFACT 版メッセージの両方が準備されている
が、ここでは UN/EDIFACT 版メッセージに関する、特に UNSM のどのメッセージをどのような目
的に使用しているかに焦点を絞って紹介する。詳しくは、下記のサイトを参照されたい。
Sea-NACCS 掲示板(http://www.naccs.go.jp/keijiban/sea/index.html)を開いて、右側の「EDI 仕様書」
から「海上貨物通関情報処理システム EDI 仕様書」→「付録(EDIFACT 電文関係)
」と順次クリ
ックする。
図3-21
EDIFACTによるEDIのイメージ
UN/EDIFACT (Electronic Data Interchange for Administration, Commerce and Transport:行政、
商業及び運輸のための電子データ交換国連規則集)は、行政、商業及び輸送分野の関係者間
における商取引及び輸出入関係手続に伴う情報(積荷目録情報、インボイス情報、輸出入申
告情報等)の交換のために、国連欧州経済委員会・貿易手続簡易化作業部会 (UNECE/WP.4:
現在のUN/CEFACT) が米国及び欧州で別々に開発されてきたEDI 標準を統合したものであ
118
り、国際標準化機構(ISO)TC154においてISO 7372 (UNTDED:国連貿易データエレメント
集) やISO 9735 (UN/EDIFACTアプリケーションレベルシンタックス規則)として承認を得
て、国際間でEDI を行う際の標準規約として、国連欧州経済委員会(UN/ECE)により勧告
されたものである。
EDIFACT では、積荷目録、インボイス、輸出入申告等の具体的な書式を「標準メッセージ」
と呼んでおり、税関に関連するメッセージの作成、開発については、UN/ECE の委託を受け、
専門知識を有するWCO(世界税関機構、CCC:関税協力理事会を現在ではWCOと呼んでいる)
において進められている。
表 3-7
表 3-8
EDIFACT の基本的構成要素
EDIFACT の主な税関関連メッセージ
119
表 3-9
EDIFACT 対応業務サブセット名一覧表
120
表 3-9
EDIFACT 対応業務サブセット名一覧表(続き)
121
表 3-9
EDIFACT 対応業務サブセット名一覧表(続き)
122
表 3-9
表 3-10
EDIFACT 対応業務サブセット名一覧表(続き)
電文分割及び継続処理となる場合の EDIFACT 対応業務一覧表
123
参考:EDIFACT 電文のエラー対応について
Sea-NACCS では、利用者から送信された EDIFACT 電文中にエラーが発生した場合、エラ
ー の種 類に応 じて 3 種 類の EDIFACT メ ッセ ージ を用い てエ ラー電 文を 作成す る。
Sea-NACCS より出力される EDIFACT エラー電文は以下のとおり。
図 3-22
Sea-NACCS における EDIFACT エラー電文
(1) CONTRL:Sea-NACCS では、利用者から送信された EDIFACT 電文の受信確認の
手 段 、 及 び EDIFACT 電 文 に シ ン タ ッ ク ス エ ラ ー が あ っ た 場 合 の 通 知 用 と し て
「CONTRL」メッセージを使用することとする。
①受信確認・・・受信確認のために CONTRL メッセージを利用するかどうかについ
ては利用者の選択とし、EDIFACT 電文の UNB セグメントの「受信確認要求」欄に"1"
が設定されている場合のみ出力することとする。
②エラー通知・・利用者が送信した EDIFACT 電文にシンタックスエラーがあった場
合は、利用者の指定( UNB の受信確認要求)にかかわらず出力される。EDIFACT シ
ンタックスエラーには、主に以下のような場合がある。
・メッセージフォーマット違反
・交換規約違反
(2) APERAK:Sea-NACCS センターホストのメイン処理部で発生した「共通エラー」
について、利用者に対し「APERAK」メッセージでエラー通知電文を出力する。
「共通
エラー」には、主に以下のような場合がある。
124
・利用者コードが存在しない場合
・業務資格がない場合
(3) センターホストのメイン処理部で発生した「業務エラー」について、利用者に対し
「CUSRES」メッセージでエラー通知電文を出力する。
(b) 港湾EDIシステム
港湾 EDI システムとは、船舶代理店等と港湾管理者及び港長(海上保安部)を結ぶ、港湾諸
手続きのための情報通信システムである。1999年10月船舶入出港届、係留施設等使用
許可申請で試行運用開始して以来、徐々にアプリケーションを拡大し、入港前に必要な手続
(入港通報、船舶保安情報、危険物荷役許可申請等、航路通報、事前通報、保障契約情報等)
、
入港時に必要な手続(入港届、明告書)及び出港時に必要な手続(とん税及び特別とん税納
付申告、出港届、事前通報)などが EDI で行えることとなった。
このシステムは、国土交通省が、全国の港湾管理者と共同で開発した全国共通システムで、
インターネットを利用して港湾管理者および港長に対する申請・届出を行うことができる。
インターネットに接続できるコンピュータ端末があれば利用でき、専用の端末は必要としな
い。港湾管理者からの許可等の通知も、インターネット経由で行われる。
2003年7月23日から供用開始した「シングルウインドウシステム」では、通関情報
処理システム(NACCS)、乗員上陸許可システム等と相互に接続・連携することにより、
一回の入力・送信で関係省庁に対する所要の輸出入・港湾諸手続を行うことが可能となるな
ど、利便性が大幅に向上している。
システムの運営は、
(財)港湾空間高度化環境研究センターが行っている。
http://www.wave.or.jp/
インターネットによる Web 入力の他に、UN/EDIFACT のメッセージを使って申請を行う利
用者に対して、以下の 4 メッセージの MIG が用意されている。
MIG が開発されているメッセージ
バージョン番号
BERMAN:入出港届や係留施設等許可申請書等全ての申請に使用 PROTECT Version 1.0
される船舶の基本的な情報や運航情報に関する情報を送信する
IFTDGN:危険物荷役許可申請書や危険物運搬許可申請書等、危 D.98B
険物に関する情報を送信する
APERAK:申請先から各種申請に関する状態(受理、許可、条件 D.98B
付き許可、未許可、不受理)を申請者に送信する。
PAXLST:入出港届の中の乗組員や旅客に関する情報を送信する。 D.98B
表 3-11 MIG が用意されているメッセージ
3.5.5.2.
(a)
わが国の民民業務におけるUN/EDIFACT、MIGの開発状況
POLISA(社団法人港湾物流情報システム協会)
POLISA が運営する POLINET(港湾物流情報ネットワーク)は、貿易関連業務のうち
主に海貨業者、船社、検量業者、検数業者相互間の船積業に関するデータ交換処理を対
象として、ネットワークシステム化したもの。その処理範囲は、海貨業者による輸出船
積貨物に関する S/I (Shipping Instructions:船積指図書)データの入力から始まり、船社で
125
B/L(Bill of Lading:船荷証券)が出力されるまでが中心であるが、輸入などその他の港
湾物流業務にも利用可能。
POLINET で 伝 送 す る デ ー タ は 、 POLINET 標 準 フ ォ ー マ ッ ト を 使 用 す る が 、
Web-POLINET は、Web フォーマットを使用し、Cyber-POLINET 及び VAN-POLINET は、
SHIPNETS フォーマット及び UN/EDIFACT フォーマットに対応している。
http://www.polisa.or.jp/service/polinet_format.html
表 3-12
POLINET が用意している輸出船積貨物情報用メッセージフォーマットと MIG
サービスの種類
Web-POLINET Cyber-POLINET・VAN-POLINET
標準フォーマット名
情報名
送受信の種別
SHIPNETS
フォーマット
UN/EDIFACT 準拠
フォーマット(注 1)
海貨業者
入庫検定情報
受信
○
IFTMIN
検量 S/I 情報
送信
○
IFTMIN
海貨 M/W 情報
受信
○
IFTMIN
B/L 情報
送信
○
○
IFTMIN
船社 CLP 情報
送信
○
○
COSTCO
受信確認(S/O・D/R No)情報
受信
○
○
APERAK
海貨 B/L No 情報
受信
○
○
IFTMCS
検数 S/I 情報
送信
○
海貨船積完了 S/O No 情報
受信
○
船社
船社 M/W 情報
受信
○
IFTMIN
B/L 情報
受信
○
○
IFTMIN
船社 CLP 情報
受信
○
○
COSTCO
受信確認(S/O・D/R No)情報
送信
○
○
APERAK
D/R 情報
送信
○
CY CLP 情報
送信
○
荷受確認情報
受信
○
S/O 情報
送信
○
検数 CLP 情報
送信
○
海貨 B/L No 情報
送信
船側到着情報
受信
○
船社船積完了 S/O No 情報
受信
○
荷役進捗情報
受信
○
キャンセル、最終 S/O No 情報
送信
○
不積 S/O No 情報
受信
○
検量 B/L No 情報
送信
○
○
○
CY/CFS オペレーター
D/R 情報
受信
○
CY CLP 情報
受信
○
126
IFTMCS
船社 CLP 情報
送信
○
荷受確認情報
送信
○
COSTCO
検量業者
入庫検定情報
送信
○
IFTMIN
検量 S/I 情報
受信
○
IFTMIN
海貨 M/W 情報
送信
○
IFTMIN
船社 M/W 情報
送信
○
IFTMIN
検量 B/L No 情報
受信
○
検数業者
検数 S/I 情報
受信
○
海貨船積完了 S/O No 情報
送信
○
S/O 情報
受信
○
検数 CLP 情報
受信
○
船側到着情報
送信
○
船社船積完了 S/O No 情報
送信
○
荷役進捗情報
送信
○
キャンセル、最終 S/O No 情報
受信
○
不積 S/O No 情報
送信
○
(注 1) 表中の英文字は日本版サブセット作成時に使用した UN/EDIFACT の標準メッセージ名。
表 3-13
その他の港湾物流情報用メッセージフォーマットと MIG
サービスの種類
Web-POLINET Cyber-POLINET・VAN-POLINET
標準フォーマット名
情報名
SHIPNETS
フォーマット
送信者(注 2) 受信者(注 2)
UN/EDIFACT 準拠
フォーマット
輸出業務
ブッキングリスト
船社
ターミナル
IFTMBC
空コンテナ引当依頼情報
船社
バンプール
COPARN
コンテナバンニング報告
CFS
船社
COSTCO
船荷証券情報
船社
荷主
IFTMCS
本船出港、積載コンテナ数情報 ターミナル
船社
VESDEP
本船コンテナ積卸報告
船社
COARRI
ターミナル
輸入業務
ARRIVAL NOTICE 情報
船社
受荷主
IFTMAN
輸出入共通業務
本船入出港予定、
積載コンテナ数情報
船社
ターミナル
CALINF
ベイプラン情報
船社
ターミナル
ターミナル
船社
BAPLIE
本船コンテナ積卸指示情報
ターミナル
船社
船社
ターミナル
COPRAR
コンテナ搬出入情報
ターミナル
船社 CY
CODECO
127
バンプール
請求書情報
検量・陸運 船社・海貨
倉庫・海貨
荷主
INVOIC
支払通知情報
船社・海貨 検量・陸運
荷主
倉庫・海貨
REMADV
(注 2) 表中の送信者・受信者欄には主なもののみ記載しました。
(b)
GEDIS
物流 EDI 標準 JTRN(ジェイトラン)は、物流 EDI センターと(社)日本ロジスティクス
システム協会により組織される「物流 EDI 推進委員会」により、開発、管理、運営され
ているわが国産業界の物流 EDI に適用できる用に開発された国内統一の汎用標準であり、
国際標準 UN/EDIFACT には準拠していない。
GEDIS は、2001年7月に閣議決定された「新総合物流施策大綱」の具体的施策の
一つとして、国際競争力のある社会を実現するための高度かつ全体効率的な物流システ
ムを構築することとなり、「国際物流高度化システム開発事業(GEDIS)」を推進するこ
ととなった。
GEDIS は、国際会場物流において、貨物が発荷主から受荷主までを移動する間の陸上
輸送、外航輸送、港湾荷役等の各場面で介在するさまざまな関係者間で交換可能な EDI
メッセージ、データエレメント等の標準化を UN/EDIFACT に準拠して行っている。これ
により、各関係者間の国際海上物流情報の EDI が促進され、個々の企業の物流の効率化
に寄与するだけでなく、経済のボーダーレス化の進展の中で、わが国経済全体の物流コ
ストの低減を図ることを目的としている。
http://www.butsuryu.or.jp/edi/
http://www.logistics.or.jp/fukyu/information/jtrn/JTRN3A_dl.html
表 3-14 GEDIS/LEDIC で用意している輸出入業務用 EDIFACT メッセージの MIG
メッセージ名
使用目的
バージョン番号
D.00B
COPARN
ピックアップオーダ情報、
ピックアップオーダ回答情報、
搬入予定情報、
搬入予定回答情報、
搬出予定情報、
搬出予定回答情報
D.00B
COPINO
搬入要求情報、
搬入要求回答情報、
搬出要求情報、
搬出要求回答情報
COSTCO
コンテナ内積付表情報(CLP 情報)
D.00B
DESADV
パッキングリスト情報(P/L 情報)
D.00B
IFTMAN
本船到着案内情報(A/N 情報)、
D.00B
IFTMCS
運賃確定情報、
D.00B
船荷証券情報(B/L 情報)
D.00B
IFTMIN
船積依頼情報、
空コン運送依頼情報、
輸出貨物情報(D/R 情報)、
128
IFTSTA
(c)
輸入手続依頼情報、
陸送依頼情報
CY 搬入済通知情報
D.00B
SC/SF-Net(荷主・船社/荷主・海貨業者ネットワーク)
SC/SF-Net は、1988年3月、当時の SHIPNETS(現 POLINET)の外部にある荷主
とその内部にある船社、海貨業者相互間を接続し、SHIPNETS を補完するネットワーク
システムとして開発されたもので、
「SC/SF ネットセンター」を運営母体としていた。こ
のセンターは、3年ほど前に閉鎖されたが、現実のユーザが多数あることを考慮して、
システム自体は NEC により運営されている。
ここでは国際間の EDI を目的として、UN/EDIFACT 標準ディレクトリ D.95B 版をベー
スに INVOIC と IFTMIN(S/I – Export 及び輸入通関、荷捌き指示用の Delivery Instructions
として利用)の 2 つのメッセージの MIG が開発され、現在も利用されている。
メッセージ名
INVOIC
IFTMIN
(d)
使用目的
インボイス+パッキングリスト
輸出報告
船積指図書(Shipping Instructions)(輸出)
輸入通関、荷捌き指示用の配送指図書
(Delivery Instructions)
表 3-15 SC/SF-Net が用意している MIG
バージョン番号
D.95B
D.95B
JASTPRO委員会における今までの作業の経緯
JASTPRO(財団法人日本貿易関係手続簡易化協会)は、1974年12月当時の大蔵
省、通産省、運輸省3省並びに(社) 日本貿易会、(社) 日本船主協会などの関連業界の支
援 に 基 づ い て 、 国 連 欧 州 経 済 委 員 会 の 貿 易 手 続 簡 易 化 作 業 部 会 ( UNECE/WP.4 、
UN/CEFACT の前身)の作業をフォローするために設立されたものである。
わが国は、世界有数の貿易立国であり、国際的物流の円滑化のためには貿易関係手続
の標準化、簡素化が重要な課題であり、その後の技術革新の動きを見れば分かるように、
紙をベースとした手続を、電子化することにより手続の迅速化、正確化、引いては手続
に係わるコストの低減化が図れるとの観点より、JASTPRO では各種委員会を設置して、
活動を継続してきている。
1970-1980年代の作業の中心は、手続自体の簡素化、ペーパーフォームの統
一化、標準化といったものであったが、1990年代に入り、貿易関係手続の世界にも
コンピュータを使用して、タイプライターを使用しての転記作業による「労働集約型作
業」であったドキュメンテーション業務を、一度入力したデータを繰り返し使用するこ
とにより、データ入力上のミスの減少やチェック作業の低減を図る試みがなされるよう
になってきた。
これらと機を一にして UNECE/WP.4 でも電子化のための標準化の動きが高まり、国連
データエレメント集(UNTDED – United Nations Trade Data Elements Directory、ISO 7372)
や UN/EDIFACT アプリケーションレベルシンタックス規則(帳票上のデータを電子メッ
セージに組み立てるためのルールに相当、ISO 9735 となっている)の開発が進み、その
129
両方を組み合わせて貿易上使用されるさまざまな帳票の電子例文集とも言える標準メッ
セージ(米国の ANSI X12 では、これをトランザクションセットと呼んでいる)の開発に
至り、最初のメッセージとしてインボイス(Invoice)が1989年に開発された。これ
が国連標準メッセージ(UNSM – United Nations Standard Message)の第 1 号である。20
07年5月現在207の標準メッセージが開発されている。
委員会活動による手続関係書類の電子化に関する以下の報告書があり、MIG 化の検討
も行われているが、これらはあくまでも机上の実験であり、実際のデータを使っての EDI
によるものではなかった。
(以下の JASTPRO 報告書を参照)
(1) ECE レイアウトキーとわが国貿易書式との相違点に関する研究
まずこの関連の調査研究の手始めとして、昭和49(1974)年当時 UNECE/WP.4 で発
表された書式の標準化のための「ECE レイアウトキー」についての研究を行った。この ECE
レイアウトキーは、1963年に制定されて以来、順次関係国際機関、関係諸国がこれを採
用することとなり、1973年に UNECE/WP.4 (貿易手続簡易化作業部会)において貿易手
続簡易化勧告1号となったものである。その後、名称を「UN レイアウトキー」と改称してい
る。
欧米諸国では、貿易関係書式の標準化、簡素化による効果に着目し、早くから標準化、簡
素化の必要性を察知し、国連欧州経済委員会(UNECE)を中心にドキュメンテーション合理
化のための積極的活動が行われてきた。
このような世界的趨勢に対応して、わが国では、昭和46(1970)年2月に貿易関連
15団体よりなる貿易関係書式標準化委員会を設立して、欧米諸国の動きに比べ立ち遅れ状
態にあった貿易業務の簡素化を推進するため、貿易書式の開発、研究が行われた。
この委員会における研究の一端として、貿易書式の One Run 方式による Draft Master の開
発に取り組み、貿易関連企業の各分野にて処理されている必要書類を多数収集し、その資料
の検討と内容の分析を行い、書類作成上の複雑な性格を把握した上で各業界の実情に対応し
た統一方式の Draft Master が考案された。
この Draft Master の開発に際しては、次の 3 つの原則を前提としている。
① わが国標準書式の開発に当っては、ECE レイアウトキーを基礎とする。
② 関係業界分野で保有する事務機器で処理できるよう汎用性を持たせる。
③ 関連各業種の現行業域を維持する。
この用にして開発された Draft Master (貿標委第2次試案という)は、1973年2月か
ら3月にかけて、輸出業者、商工会議所、保険会社、海貨業者、通関業者、税関、銀行とい
う範囲で、現行業務と同じ過程で書類を流し、その模擬実験が行われた。
その結果、実用の過程で改善すべき点がいくつかあることが分かり、新しいより合理的な
ドキュメンテーションに修正してゆく必要があることが指摘された。
ECE レイアウトキーに準拠して開発された Draft Master は、次の4つであった。
Master Sheet
Shipping Instructions (to Messers – Forwarding Agent)
Shipping Application
Insurance Application
上記の Draft Master を実際に使用した結果、わが国における貿易関係書式と ECE レイアウ
130
トキー間で指摘された相違点とは以下のようなものであった。
①.
“Shipper”欄の縮小 - 展開作業の汎用性(ヘクト処理)による印刷技法の困難を解
決するため上部に空欄を設けた。また、マスターより展開(転写)する書式(Shipping
Instructions, Commercial Invoice, Packing List 等)の Main Heading 記載をフォームの上
部に確保した場合、ECE 案の該当 Shipper 欄のスペースは課題であるので上部をカッ
トした。
②.
“Statement as to Transportation”欄の縮小 - 関連帳票それぞれ運送手段を明示する
必要から、この欄は具体的(Ocean Vessel 等)に個々のタイトルを設けた。なお、Notify
欄が拡大されているが、ECE 案の Other Address 記載項目の必要があればこの欄を使
用する。固定化した具体的運送手段は、関連 B/L、Policy、Invoice 等の書式に転写で
きるよう配慮した。
③.
“Date, Reference No. 等”記載項目の移動 - マスターより展開、作成される個々の
関連帳票の固有の記入箇所として使用するため、当該欄の上部を空欄とし、下欄を関
連書式共通インボイス番号、場所と日付記入のための固定スペースとした。
④.
⑤.
⑥.
⑦.
⑧.
⑨.
⑩.
“Other Address” のタイトル不使用、欄のスペース縮小。
“Statements as to Countries” のタイトル不使用
“Terms of Delivery” のタイトル不使用、記載項目の移動
“Statistical No.”のタイトル不使用
“Net Quantity”記載項目の移動
“Gross Weight, Measurement”のタイトル不使用
“Signature”のタイトル不使用
等々であった。
この研究の成果は、1975年2月に開催された UNECE の貿易手続に関する専門家会議
において報告され、これらの相違があることが取り上げられ、各国はあらためてその問題点
を整理することとなった。
(2) 統一インボイスの検討
貿易関係の手続、書式は複雑多岐に亘っているが、これを国内的にも国際的にも統一し、
簡易化して、無駄な労力と手数を省こうという観点より、国際貿易手続の簡易化を進めてい
る UNECE/WP.4 は、1969年の第24回会議において「国際貿易に関連して使用される書
類の書式が設計される場合は、必ず UN レイアウトキーに考慮を払うこと」を勧告する決議
を採択した。
貿易で広く使用されているインボイスについては、1974年3月に開催された UNECE
の貿易書式に関する専門家会議においてコマーシャル・インボイスのフォームの統一案を作
成することが提案された。これを受けて、1974年10月に開催された第7回専門家会議
に 事 務 局 案 と し て “Draft Proposal for an Aligned Commercial Invoice suitale also for
Administrative Purposes (TRADE/WP.4/GE.2/R.39)” なる文書が提案された。
この「統一インボイス」案は、ベルギー原案を元として各国の行政上の要望を満たすこと
をも考慮に入れて開発された。
上記の第 1 次案は、1974年6月の GATT の貿易委員会のグループ3(b) に提示され、批
判と激励を受けて作成されたものである。その後、コマーシャル・インボイス統一のための
131
アドホック会議が、1974年12月2-3日にパリで開催された。個々で検討された案が、
1975年2月に開催された UNECE 第 8 回貿易書式に関する専門家会議に、”Draft Aligned
Invoice for International Trade (TRADE/WP.4/GE.2/R.43)”として、事務局案として提案された。
これらの提案について、JASTPRO では、昭和49(1974)年度「書式開発に関する委
員会」を設置し、わが国の現状に照らして検討を行った。
これらの検討の成果として、1983年9月「貿易のための統一インボイスレイアウトキ
ー」が勧告6号として採択された。
(3) 標準インボイスのデータエレメント及びデータ伝送
コンピュータ利用による或いはコンピュータ利用のための貿易関係情報の伝達に当り、イ
ンプットの対象となる記載項目及びその帳票の標準化並びに磁気テープ、フロッピーディス
ク、通信回線等を伝達媒体として利用する場合、データの内容及びその配列の順序・方法に
ついて、できるだけ標準化が図られるべきである(1978年3月発行 JASTPRO 提言集「貿
易手続簡易化24の課題」より)
。
この提言が出されて3年後の1980年ようやく貿易手続簡易化のためにコンピュータを
利用する動きが出てきた。そこで JASTPRO に ADP 委員会を設置し、コマーシャル・イン
ボイスに関して、上記提言に沿って「統一インボイスのデータエレメント及びデータ伝送」
に関する研究が行われた。
この作業に当っては、次の前提条件の元に行うこととされた。
日本の貿易実態、特に輸出に際してのドキュメンテーションの実情に即したデータエレ
メントを対象とすること。
② 日本の法令においてインボイス上に記載することが定められている項目は、当然のこと
ながら標準データエレメントとすること。
③ 国際間のデータ伝送を行う場合、コンピュータ処理上不都合がないこと。
④ インボイス以外の書類、例えば、B/L、エアウェイビル、パッキングリスト等にも使用さ
れるであろうデータエレメントについてはそれらと共通して使用可能なこと。
①
(i) UNECE 会議で採択された各データエレメントには、インボイスに不可欠の項目を
Mandatory に、場合によって記載する・しないが分かれる項目を conditional と区分して位置づ
けされている。この作業に当っても、これに類する位置付けの必要性を確認し、その基準の
設定の検討が先ず第一に行われた。
(ii) 1983年3月に JASTPRO が発表した「日本貿易関係標準書式 [I]」のなかのインボ
イスフォームの項目を検討し、このフォームで要記載項目となっているものは全て基本的デ
ータエレメントとされた。
(iii) 次に実際のインボイスをサンプリング調査し、その記載内容を分析の上、上記 (ii) 項
以外の項目で各インボイスにほぼ共通してボディ欄などに記載されている項目を抽出し、こ
れをデータエレメントに取り上げた。
(v) インボイス記載項目に関する法令、特に関税法上の要件を、上記 (ii) (iii) 黄のデータエ
レメントが満たしているか判定した。
(vi) UNECE 会議や UNECE TDI ルールで既に決定しているインボイスのデータエレメントと
の照合を行い、国際間データ伝送上の有効性の各二が行われた。
132
上記の作業の結果次に示すようなデータエレメントの整理が行われ、貿易関連業界へ公開
された。
データ伝送のための「メッセージ組み立ての文法規則」に関しては、この当時 UNECE/WP.4
の TDI (Trade Data Interchange)ルールと米国では、ANSI X.12 ルールの 2 つが世界に存在して
おり、ここでは TDI ルールをベースに検討が行われた。
(UN/EDIFACT シンタックス規則=ISO
9735 が誕生するのは、7年後の1987年である。)
メッセージのサンプルに関しては、考え方はほぼ現在のシンタックス規則に似てはいるが、
セグメント名などは、現在のものと大きく異なっているので、掲載は省略する。
133
表 3-16 標準インボイスのデータエレメント
(JASTPRO ADP 委員会 1981 年 3 月発表)
データエレメント
注釈
参照番号
1. COUNTRIES
1. 010
Country of Destination
1. 020
Country of Origin
仕向国
原産地(国)
2. NAME, ADDRESS AND PLACES
2. 010
Sellers
2. 800
Seller’s Dept. and Employee
2. 040
Supplier (Manufacturer)
2. 050
Freight Forwarder
2. 060
Consignee
2. 070
Buyer
2. 810
Buyer’s Dept. or Employee
2. 080
Notify Party
2. 190
L/C Issuing Bank
2. 350
Port/Airport of Loading
2. 340
Port/Airport of Discharge
2. 320
Final Destination
2.410
Place of Issue of Document
売主(輸出者)
輸出者の部門名及び責任者名
生産者
運送取扱人(海貨業者、航空貨物代理店など)
荷受人
買主
買主の部門名又は責任者名
着荷通知先
信用状開設銀行
貨物の積込港
貨物の陸揚港
貨物の最終仕向地
インボイスの作成地(都市名)
3. REFERENCES
3. 010
Transport Document No.
3. 090
Flight No. and Date
3. 100
Voyage No.
3. 120
Contract No.
3. 140
Import Licence No.
3. 150
Invoice No.
3. 160
L/C No.
3. 170
Order No.
運送書類の番号(B/L, Seaway Bill, Airway Bill 等の番号)
フライト番号及び出発年月日
航海番号
契約番号
輸入許可番号
インボイス番号
信用状番号
買主の注文番号
4. DATES
4. 090
4. 260
4. 280
4. 290
4. 800
積載船の出港年月日
インボイスの発行年月日
輸入許可発行年月日
信用状発行年月日
契約年月日
Departure Date
Invoice Date
Import Licence Issue Date
L/C Date
Contract Date
6. TRANSPORT
6. 010
Mode of Transport
6. 050
Name of Vessel
6. 060
Name of Airline
貨物の輸送形態
積載船名
航空会社名
7. CONTAINER/UNIT DETAILS
7. 050
Container No.
7. 350
Seal No.
コンテナ番号
コンテナのシール番号
8. GOODS DETAILS – GENERAL INFORMATION
8. 010
Terms of Delivery
荷渡しの条件(貿易条件:INCOTERMS)
134
8. 020
8. 050
8. 080
8. 090
8. 100
8. 130
8. 140
8. 150
8. 160
8. 280
8. 300
8. 800
8. 810
8. 290
8. 110
Terms of Payment
Marks & Nos.
Number of Packages
Type of Packages
Description of Goods
Dangerous Goods Technical
Name
IMCO Class Number
UN Number
Flash Point
Article No.
Article Description
Buyer’s Article No.
Model No.
Article Batch No.
Totoal No. of Packages
支払い条件
貨物の包装に記載されている荷印
貨物の個数
包装の種類(荷姿)
貨物の総称
危険物の専門的名称又は化学名(IMCO, IMDG コード
等で使用されている)
IMCO の IMDG 分類番号
IMDG コードに記載されている危険物固有の国連番号
引火点
商品番号
商品名
バイヤー(買主)の商品番号
商品のモデル番号
生産者の商品分類番号
貨物の総個数
9. GOODS DETAILS – AMOUNTS AND VALUES
9. 020
Net Weight (per Goods
商品(アイテム毎)の正味重量
Item)
9. 050
Total Gross Weight
商品の総重量の合計
9. 060
Total Net Weight
商品の正味重量の合計
9. 090
Measurement (per Goods
商品(アイテム毎)の容積
Item)
9. 100
Total Measurement
商品の総容積
9. 140
Quantity (per Goods Item)
商品(アイテム毎)の数量
9. 150
Unit Price
商品の単価
9. 160
Article Item Amount
商品(アイテム毎)の金額
9. 180
Total Invoice Amount
インボイスの合計金額
10. CHARGES
10. 800
Packing Cost
10. 060
Freight Cost
10. 070
Chare
Prepaid/Collect
Indicator
10. 130
Insurance Cost
10. 140
Invoice Total Add. Costs
10. 810
Discount
10. 820
Commission
梱包費
運賃等
運賃の前払い・後払いの区分
保険料
インボイス面商品金額を除く費用合計
割引額
手数量
11. CLAUSES AND DECLARATION
11. 800
Declaration
11. 810
Certification
インボイス作成者の宣言文(It is hereby certify that ---)
証明・認可等の文言又はその表示
12. MISCELLANEOUS
12. 800
Endorsement
裏書
13. AUTHENTICATION
13. 010
Authentication
インボイスの署名又はその証明
16. SPECIAL REQUIREMENTS FOR THE SYNTAX RULES
135
16. 060
16. 110
16. 400
Article Item No.
Text Item No.
Document Identifier
商品のアイテム番号
追加・補足事項のアイテム番号
書類の識別(この場合インボイス)
(7) 標準 B/L のデータエレメント及びデータ伝送
前記 (3) 項に続いて、1981年度は、船荷証券(B/L)が取り上げられ、インボイス
の時と同様の手法で、
わが国における B/L のデータエレメントの分析と日本における B/L
のサンプルデータを使って、TDI データ交換ルールに従ってメッセージを組み立てる、
机上テストが行われた。
B/L には (i) Ocean Bill of Lading, (ii) Sea Waybill, (iii) Air Waybill, (iv) House Air Waybill な
どがあり、これらを全て包含するデータエレメントを対象とするか、個々の B/L を対象
とするか、またその場合にはどの B/L を優先させるかに付き、検討が行われた結果、
「Ocean B/L」のデータエレメント設定と、データ伝送の手法に関しての作業を行うこと
となった。
表 3-17 標準 B/L のデータエレメント
(JASTPRO ADP 委員会 1982 年 3 月発表)
データエレメント
注釈
参照番号
1. COUNTRIES
1. 020
Country of Origin
2. NAME, ADDRESS AND PLACES
2. 030
Shipper
2. 050
Freight Forwarder
2. 060
Consignee
2. 080
Notify Party
2. 090
Second Notify Party
2. 120
Name of Carrier
2. 140
Pre-carrier
2. 200
Freight Prepaid at
2. 210
Freight Payable at
2. 300
Place of Receipt
2. 320
Final Destination
2. 330
Place
of
Delivery
by
On-Carrier
2. 340
Port/Airport of Discharge
2. 350
Port/Airport of Loading
2. 410
Place of Issue of Document
2. 820
Inland Carrier Name at Port of
Discharge
3. REFERENCES
3. 040
B/L No.
3. 070
Booking No.
3. 100
Voyage No.
3. 120
Contract No.
3. 125
Contract Shipper Name
原産地(国)
荷送人
運送取扱人(海貨業者)
荷受人
第 1 着荷通知先
第 2 着荷通知先
船社名
荷渡地から船積み港までの運送人
前払運賃の支払地
後払運賃の支払地
荷受地(船社が貨物を引き受ける場所)
貨物の最終仕向地
貨物の引渡地(運送人の責任と費用で貨物が送られ
る場所)
貨物の陸揚港
貨物の積込港
B/L の発行地
荷受人指定の内陸仕向地までの運送人
B/L 番号
ブッキング番号
航海番号
契約番号
運賃同盟契約者番号
136
3. 140
3. 150
3. 160
3. 170
3. 210
3. 220
3. 800
Import Licence No.
Invoice No.
L/C No.
Order No.
Shipper’s Reference
Freight
Forwarder’s
Reference
Export Declaration No.
4. DATES
4. 050
Date of Acceptance by Main
Carrier
4. 080
Loading Date
4. 190
Date of Issue
6. TRANSPORT
6. 020
Mode of Transport
6. 040
Container Movement
6. 050
Name of Vessel
7. CONTAINER/UNIT DETAILS
7. 050
Container No.
7. 060
Container Size and Type
7. 095
Reefer Temperature
7. 140
Number of Containers
7. 350
Seal No.
7. 800
Total Number of Containers
輸入許可番号
インボイス番号
信用状番号
買主の注文番号
荷送り人コード(輸出入者標準コード)
海貨業者コード
税関への輸出申告番号
主たる運送人の貨物受領年月日
貨物の船積年月日
B/L 発行年月日
ローカル船名(第 1 船)
コンテナの受渡サービス形態(サービスタイプとも
言う)
積載船名
コンテナ番号
コンテナのサイズと種類
冷凍温度
コンテナの個数
コンテナのシール番号
コンテナの総個数
8. GOODS DETAILS – GENERAL INFORMATION
8. 050
Marks & Nos.
貨物の包装に記載されている荷印
8. 080
Number of Packages
貨物の個数
8. 090
Type of Packages
包装の種類(荷姿)
8. 100
Description of Goods
貨物の総称
8. 110
Totoal No. of Packages
貨物の総個数
8. 140
IMCO Class Number
IMCO の IMDG 分類番号
8. 145
IMDG Label
IMDG で定められている危険物のラベル
8. 150
UN Number
IMDG コードに記載されている危険物固有の国連番
号
8. 250
CCC Nomenclature
関税品目分類表コード(現在の HS コード)
8. 820
Commodity Descripion
貨物の名称(明細)
8. 830
Type of Goods
貨物の種類
8. 840
Package Number
貨物の番号
9. GOODS DETAILS – AMOUNTS AND VALUES
9. 010
Gross Weight (per Goods
商品(アイテム毎)の総重量
Item)
9. 050
Total Gross Weight
商品の総重量の合計
9. 090
Measurement (per Goods
商品(アイテム毎)の容積
Item)
9. 100
Total Measurement
商品の総容積
137
9. 120
9. 210
9. 800
Declared Value for Carriage
Exchange Rate
Pallet Allowance
10. CHARGES
10. 010
Charge Type
10. 020
Charge Quantity
10. 030
Charge Basis
10. 040
Charge Rate
10. 060
Charge Amount
10. 070
Charge
Prepaid/Collect
Indicator
10. 100
Total Collect Charge
10. 110
Total Prepaid Charge
10. 120
Total Charges
10. 830
Total Prepaid in Yen
荷送人の申告価格
換算レート
パレット分を差し引いた重量又は容積
運賃諸掛の種類
運賃諸掛の計算対象数量
運賃諸掛の計算単位
運賃諸掛の単価又は率
運賃諸掛(額)
運賃諸掛の前払・後払の区分
後払運賃諸掛の合計額
前払運賃諸掛の合計額
運賃諸掛の総合計額
前払運賃諸掛の円貨合計額
11. CLAUSES AND DECLARATION
11. 820
Clause of Shipper’s Load and
Count
11. 830
Australian/New
Zealand
Declaration
貨物が荷主によりコンテナに詰め込まれた場合の文
言
オーストラリア/ニュージーランドの植物検疫のた
めの諸申告
12. MISCELLANEOUS
12. 060
Number of Original B/L
B/L 本証の部数
13. AUTHENTICATION
13. 010
Authentication
B/L の署名又はその証明
16. SPECIAL REQUIREMENTS FOR THE SYNTAX RULES
16. 030
Container Item Number
コンテナが複数個ある場合のアイテム番号
16. 050
Goods Item Number
貨物が複数アイテムある場合のアイテム番号
16. 080
Charge Item Number
運賃諸掛が複数アイテムある場合のアイテム番号
上記2件に関しては、当時としては画期的でありユニークな研究であったが、報告
書の年代を見ても分かるとおり、ISO 7372 (UNTDED) や ISO 9735 UN/EDIFACT シンタ
ックス規則)が開発される以前のことでもあり、現在の MIG とはかなり異なったものとな
っているが、考え方、そこにいたるまでの関係者の努力は高く評価されるべきであろう。
上記のような基礎的で地道な活動の下に、1990年代に入ると国連標準メッセージの
数も増えてきて、研究、開発の段階から実施の段階に入ってきました。特に、輸送関係
メッセージの開発は急ピッチで進みました。
わが国の一部には UN/EDIFACT 標準は日本語が使えない、欧米の商習慣に基づいてい
るので、わが国には適用できないといった声があり、一般ユーザを混乱させていたのも
事実です。このような状況に鑑み、JASTPRO では、わが国の輸送業界、特に海運を取り
巻く業界において、UN/EDIFACT の輸送関係メッセージが実際の使用に耐えるものかど
うかを、業務の実情に即して徹底的に研究するために1990年度、1991年度「輸
送関係標準メッセージ特別委員会」を立ち上げ、以下にあげるようなメッセージにつき
研究を行うと同時に、実データからこれらのメッセージへのマッピングを行うという、
138
今で言うところの「MIG 開発」にも相当する作業を行いました。
UN/EDIFACT メッセージは、広い分野で利用されることを前提としているため、個々
の業務においては直ちに必要とされない項目も「標準(Standard)」としては持っている
ため、一見すると非常に煩雑な印象を受ける。しかし、UN/EDIFACT においては「必須
(mandatory)」とされた項目以外の項目については交換当事者間で合意が得られれば必ず
しも伝送をする必要がない。従って、実地の利用に際しては、データ交換を行う当事者
又はグループにおいて、自分たちの好感に必要な項目を取り出してメッセージ構造
(Subset)を開発することが便利というより、必要不可欠といえる。
[Subset について]
UN/EDIFACT のメッセージ(基本構文)から必要項目を抜き出して、特定業務用の特定
の関係者間で利用するためのメッセージのことを言う。IATA (International Air Transport
Association) が 「 CARGO-IMP 」 を 土 台 と し て 開 発 し た 「 CARGO-FACT 」 や EAN が
UN/EDIFACT メッセージをベースに小売・流通用に開発した「EANCOM」が Subset のい
い例として知られている。
(8) IFTMFR, IFTMBP, IFTMBF, IFTMBC のマッピング作業
1990年度は、輸送関係標準メッセージのなかから IFTMFR, IFTMBP, IFTMBF,
IFTMBC の 4 つのメッセージを選択してマッピング作業が行われた。
EDI(電子データ交換)の効用の第一は、データの発生原点で入力されたデータが、新
たなデータ項目が追加されたり、修正されることはあっても、関係者で持ち回られ、複
数の目的で何回も再利用されることにある。貿易業務においては、成約-船積み-代金
決済までの一連の業務が有機的に繋がる用にデータ交換が行われることが望ましい。船
腹予約業務(ブッキング)もその一環であるがわが国で普及が見られないのはなぜか?
① わが国におけるブッキング業務のあり方が IFTM の各メッセージが想定している方
法(仮にこれを理想型と呼ぶ)とは大いに異なっているのではないか。
• 航空貨物と違い、未確定/変更が多い。
• 交渉(negotiation)の部分を EDI 化するのは不適当。
• 荷主からの取消(cancel)は殆ど通知されず、原則としてペナルティーもない。
• 「いつもの通り」だけで済む会話が、EDI 化すると長くなる。
• 海貨、検数・検量の役割が日本と欧米で異なるのではないか?
② このような不安定なメッセージを交換しても船会社にとってその後の工程に役立つ
とは思えず無駄ではないか。
• 電話の方が便利。
• セールスマンの職場がなくなる。
といった主として仕事のやり方(業務プロセス)に関する意見があったが、(i) 遠くない
将来において、人で不足その他の理由から業務処理の方法事態が変化する可能性がある、
(ii) ブッキングを受けた船会社の現場から貨物明細の照会を受けることがるが、データ交
換であれば予め送れることもある、(iii) ブッキング関係メッセージは比較的短いのでま
とめ易い、(iv) 積極的に業界の EDI をリードしてゆくという店で最終的な業界標準 Subset
の作成には至っていないが、標準メッセージの分析と例を示すことは有意義であるとの
理由から、結論として、初年度の目的としてブッキング業務を対象とすることとなった
ものである。
下図に示す通り7つの IFTM (International Forwarding and Transport Message) 標準メッ
139
セージ群のうち、その根幹を成す IFTMFR(IFTM の枠組み)の和訳作業、並びに船腹予
約業務に関する標準メッセージである仮ブッキング用メッセージ(IFTMBP)、確定ブッ
キング用メッセージ(IFTMBF)及びブッキング確認用メッセージ(IFTMBC)のマッピ
ング作業を実施した。
海運業界における関係者間の、取引の各段階における
メッセージ交換の典型的な順序
当事者B
当事者A
図 3-23
仮ブック
IFTMBP
ブッキング確認
IFTMBC
確定ブック
IFTMBF
ブッキング確認
IFTMBC
船積指図書
IFTMIN
指図書契約内容
IFTMCS
貨物到着通知
IFTMAN
海運業界を中心とするメッセージの交換の例
仮ブック用メッセージ:IFTMBP (Provisional Booking)
輸送契約のために、船席の予約又は予定積送品の概略通知を行う者からの、フォワーダ
又は輸送業者に対するメッセージ。このメッセージは予定する輸送に関する諸条件を含
むことが出来る。
確定ブック用メッセージ:IFTMBF (Firm Booking)
輸送契約を確定的に予約する者からの、フォーワーダ及び運送業者に対するメッセージ。
このメッセージは、メッセージ発信人の要求する輸送サービスに関する諸条件を含むこ
とができる。
ブッキング確認用メッセージ:IFTMBC (Booking Confirmation)
輸送業者から予約を行った者に対し、予約を確認するメッセージ。確認情報には、貨物
積送予約の受諾、未決定、条件付受諾或いは拒絶等が含まれることになる。
船積指図書用メッセージ:IFTMIN (Shipping Instructions)
契約条件に基づき貨物輸送に対して、指図書を発行する者から輸送業者に対するメッセ
ージ。
指図書契約内容用メッセージ:IFTMCS (Instructions Contract Status)
輸送業者から指図書を発行した者に対するメッセージ。このメッセージには、手依拠す
る輸送サービス及び積送貨物の具体的内容、諸条件(料金等)を明示する。このメッセ
ージは、輸送業者相互間で契約諸情報を交換する際にも使用できる。
140
貨物到着通知用メッセージ:IFTMAN (Arrival Notice)
輸送業者から、契約で指定された連絡先に対して、積送貨物到着の通知及びその明細を
知らせるメッセージ。
(9) IFTMIN, IFTMCS, IFTMAN のマッピング作業
1991年度、輸送関係標準メッセージ特別委員会では、IFTM 標準メッセージのうち
残りの3つのメッセージ、即ち、船積指図書用メッセージ(IFTMIN)、指図書契約明細
用メッセージ(IFTMCS)、貨物到着通知用メッセージ(IFTMAN)を調査、研究すると
共に、その過程において発生した問題点、疑問点の洗い出しをし、今後のマッピング作
業を行う上での参考資料とした。
そして、各標準メッセージのサンプルデータとして
IFTMIN については、
「SHIPNETS B/L データ」
IFTMCS については、
「B/L データ」
IFTMAN については、
「Arrival Notice」
を選択し、マッピング作業を行った。
このメッセージのマッピング作業を通して得られたことは、UN/EDIFACT の普及には、
EDI が業務をもっとも効率的、効果的に遂行するための道具であり、同時に、既存業務
の見直し(=仕事のやり方の見直し)、改革を促進する触媒であるとの、認識が深まるこ
とが必要であると締めくくっている。また、「UN/EDIFAC は難解なものではない」とい
う認識するユーザの拡大も大きな要因であると思われると報告書は述べている。
(7) インボイスメッセージの MIG 作成作業
JASTPRO の統計整備研究委託事業においては、貿易統計作成の迅速化、精度向上ため
の基礎資料としてインボイスの電子化の重要性に鑑み、一貫してインボイスメッセージ
(メッセージタイプ:INVOIC)の電子化並びに MIG 開発作業を行っている。
(詳細は、
省略)
(e)
流通システム開発センター:小売・流通業界用メッセージ(JEDICOS)
JEDICOS は、流通システム開発センターが1993年度、実施した流通EDI標準化
研究を経て、1994年度から1996年度まで通商産業省(当時)からの委託事業で
ある「流通業における電子化調査研究」に取り組み、「流通EDI標準化研究」と「商
取引研究」を実施した。この研究成果が流通標準EDI(JEDICOS – Japan EDI for
Commerce Systems)で、国際EDI標準「EDIFACT」に基づいた流通業の国際的なE
DI標準である EANCOM に準拠しています。これらの内容は継続的に改版が行われて
います。
JEDICOS は、以下のように構成されています。
・
・
・
流通EDI標準化研究による「流通標準EDI(JEDICOS)メッセージ」
商取引による「EDI標準契約」
商取引による「EDI運用規約案」
「JEDICOS メッセージ」は国際EDI標準である UN/EDIFACT に基づき国際EA
N協会が開発した流通業向けサブセットである EANCOM に準拠して開発されています。
141
現在までに13種類の正式開発版(表 3-18 参照)と5種類の試作開発版(表 3-19 参照)
が発表されている。
142
表 3-18
流通標準EDI(JEDICOS)メッセージ一覧 (98年度改定版)
流通機能 標準メッセージ
商
取
引
商
談
役 割 定 義
メッセージの方向
個々の商品単位の商談のた
めの基本情報。通常取引商
商品マスタ
品や特売商品、新商品等の
情報
商品情報(JANコード、商品
名、価格、規格、用途等)
商品情報、見積情報に基づ 小売業→卸売業/商品メーカ
き、発注を行う。
卸売業→商品メーカ
ORDERS
品切情報
品切れの際にその旨を連絡 小売業←卸売業/商品メーカ
する。
卸売業←商品メーカ
ORDRSP
在庫情報
在庫情報を送る。
小売業→卸売業/商品メーカ
卸売業→商品メーカ
INVRPT
棚割情報
棚管理情報を送る。
小売業→卸売業/商品メーカ
GENRAL
POS
売上情報
小売業のPOS売上情報を送
小売業→卸売業/商品メーカ
る。
SLSRPT
発注勧告
データ
自動発注処理の結果を送
る。
小売業←卸売業/商品メーカ
ORDRSP
受注した商品の納入予定を
小売業←卸売業/商品メーカ
入荷予定情報として提供す
卸売業←商品メーカ
る。
DESADV
入荷予定データに対する検
品結果を通知する。
小売業→卸売業/商品メーカ
RECADV
検品 受領
(仕入計上)
データ
検品結果を伝票番号別に整
小売業→卸売業/商品メーカ
理し通知する。
RECADV
請求
データ
ある一定期間に売掛計上さ 小売業←卸売業/商品メーカ
れた分をまとめ、請求する。 卸売業←商品メーカー
REMADV
支払い
(案内)
データ
請求に対する入金情報また
は、請求によらず支払う場合 小売業→卸売業/商品メーカ
は支払案内情報を提供す
卸売業→商品メーカ
る。
REMADV
取決められた条件下で引取
小売業→卸売業/商品メーカ
返品 返品データ 依頼に基づき、承諾された返
卸売業→商品メーカ
品情報を連絡する。
ORDERS
発
注
入荷予定
出荷 データ
物
納品
流
済
返
品
PRICAT
発注データ
受
決
<ファッション>
小売業←卸売業/商品メーカ
<グローサリー>
小売業←卸売業/商品メーカ
<グローサリー>
卸売業←商品メーカ
EANCOM
(UN/EDIFACT)メ
ッセージタイプ
D.93A
債権
債務
の確
定・
決済
検品受領
データ
143
表 3-19
流通機能
試作
メッセージ
JEDICOS 試作開発版
役 割 定 義
流通加工(値札、PDラベ
流通加工
ル、納品形態等)を依頼す
情報
る。
メッセージの方向
EANCOM
(UN/EDIFACT)
メッセージタイプ
D.93A
小売業→卸売業/商品メーカ
GENRAL
商
受
取
発
引
注
卸売業から小売業への販売
販売実績 実績データを、卸売業から 卸売業→商品メーカ
商品メーカに連絡する。
SLSRPT
物
出荷
納品
検品
受注した商品の出荷案内情
出荷案内
報を商品メーカから卸売業 卸売業←商品メーカ
データ
に連絡する。
INVOIC
流
決
済
債権債
務の確
定・決済
振込依頼
銀行に対し、振込依頼を行
う。
入金報告
銀行から自社への入金通知
卸売業/商品メーカ←銀行
を受ける。
144
小売業/卸売業→銀行
PAYORD
CREADV