平成26年3月 株式会社価値総合研究所 家賃債務保証に関する実態調査 概要 Ⅰ-1.賃借人の実態調査 1.調査概要 ■調査期間:平成 26 年2月 17 日~2月 20 日 ■調査対象:平成 21 年2月以降に民間賃貸住宅に入居し、調査日時点においても民間の賃貸住宅に居 住しており、かつ、入居時の契約に関与した 20 歳以上の男女 ■調査手法:調査実施機関モニターに対するインターネット調査。 ■回答者数:3,250 名 2.調査結果概要 (1)現在の住まいの家賃 回答数 全体 % 3,250 100.0 801 24.6 1,263 38.9 7万円以上10万円未満 847 26.1 10万円以上15万円未満 278 8.6 61 1.9 0 0.0 1 5万円未満 2 5万円以上7万円未満 3 4 5 15万円以上 6 わからない、覚えていない (2)世帯年収 回答数 全体 % 3,250 100.0 476 14.6 1 200万円未満 2 200~400万円未満 1,041 32.0 3 400~600万円未満 896 27.6 4 600~800万円未満 456 14.0 5 800万円以上 381 11.7 (3)家賃債務保証業の認知度 回答数 全体 3,250 % 100.0 1 内容をよく知っている 127 3.9 2 内容をある程度知っている 263 8.1 3 名称を聞いたことがある 368 11.3 4 あまり知らない 5 全く知らない 1 619 19.0 1,873 57.6 (4)現在の住宅の保証形態 回答数 全体 % 3,250 100.0 1 家賃債務保証会社を利用し、自然人の連帯保証人は立てていない 417 12.8 2 家賃債務保証会社を利用し、併せて自然人の連帯保証人も立てた 324 10.0 3 家賃債務保証会社を利用せず、自然人の連帯保証人を立てた 1,240 38.2 4 家賃債務保証会社を利用せず、かつ、自然人の連帯保証人も立てていない 161 5.0 5 家賃債務保証会社を利用せず、かつ、自然人の連帯保証人も立てていないが、緊 急連絡先を登録した 106 3.3 6 わからない、覚えていない 948 29.2 7 その他 54 1.7 (5)連帯保証人との関係と謝礼の支払状況 回答数 全体 % 1,564 100.0 1 親子・兄弟にお願いし、謝礼を払った 2 親子・兄弟にお願いし、謝礼を払わなかった 15 1.0 1,186 75.8 3 親子・兄弟以外の親族にお願いし、謝礼を払った 2 0.1 4 親子・兄弟以外の親族にお願いし、謝礼を払わなかった 5 友人にお願いし、謝礼を払った 107 6.8 3 0.2 6 友人にお願いし、謝礼を払わなかった 30 1.9 7 職場の上司や同僚にお願いし、謝礼を払った 0 0.0 8 職場の上司や同僚にお願いし、謝礼を払わなかった 10 0.6 9 連帯保証人を引き受けてくれる支援団体にお願いし、謝礼を払った 2 0.1 10 連帯保証人を引き受けてくれる支援団体にお願いし、謝礼を払わなかった 1 0.1 11 上記以外にお願いし、謝礼を払った 12 上記以外にお願いし、謝礼を払わなかった 1 0.1 207 13.2 (6)連帯保証人依頼時の保証内容の説明状況(複数回答) 回答数 全体 % 1,564 100.0 1 保証の対象期間について説明した 235 15.0 2 家賃債務について保証することになることを説明した 440 28.1 3 原状回復費用について保証することになることを説明した 88 5.6 4 入居者(賃借人)の物件の明渡義務について保証することになることを説明した 99 6.3 5 入居者(賃借人)による迷惑行為の防止について責任を有することを説明した 80 5.1 6 自分の資力について説明した 126 8.1 7 何も説明しなかった 931 59.5 (7)家賃債務保証会社に支払った初回保証料の金額 回答数 全体 % 741 100.0 1 なし 144 19.4 2 2万円未満 285 38.5 3 2~5万円未満 208 28.1 4 5~10万円未満 82 11.1 5 10万円以上 22 3.0 2 (8)家賃債務保証会社に毎月支払う保証料の金額 回答数 全体 % 741 100.0 1 なし 548 74.0 2 1万円未満 160 21.6 3 1~2万円未満 25 3.4 4 2万円以上 8 1.1 (9)過去5年間の家賃滞納の経験(複数回答) 回答数 全体 1 家賃を滞納したことはない 2 現在家賃を滞納している 3 家賃を滞納したことがある % 3,250 100.0 3,088 95.0 28 0.9 136 4.2 (10)滞納期間(滞納経験者) 回答数 全体 % 162 100.0 1 期日から数日~1、2週間程度の遅れ 70 43.2 2 期日から1ヶ月程度の遅れ 45 27.8 3 期日から2ヶ月程度の遅れ 25 15.4 4 期日から3ヶ月以上の遅れ 22 13.6 (11)滞納家賃に対する督促行為(複数回答) 自身への 連絡行為 全体 家主(賃貸人から) 不動産会社・管理会社から 家賃債務保証会社から 76 71 59 物件明渡しを 促す行為 35 10 52 3 29 4 第三者への 連絡行為 督促を受けた ことはない 8 36 4 17 5 30 (注) (9)で「現在家賃を滞納している」と「家賃を滞納したことがある」を選択した回答者(N=162) が(11)を回答している ■具体的な督促行為の内容(自身への連絡行為) 家主(賃貸人から) 不動産会社・管理会社から 家賃債務保証会社から 賃貸住宅への 18時~22時、 22時~翌朝6 賃貸住宅への 貼紙、文書の 6時~9時の 時の電話 督促状送付 掲示 電話 16 10 2 8 5 30 9 1 23 2 21 8 1 16 1 9時~18時 の電話 全体 35 52 29 賃貸住宅への 訪問 11 8 4 3 勤務先への 電話 勤務先を訪問 するとの予告 2 1 4 1 2 0 勤務先への 訪問 その他 2 0 0 3 5 0 ■具体的な督促行為の内容(物件明渡しを促す行為) 鍵の交換 等の予告 全体 家主(賃貸人から) 不動産会社・管理会社から 家賃債務保証会社から 10 3 4 鍵の交換 等の実行 2 1 0 賃貸住宅室内 への無断 立入り 1 0 0 賃貸住宅内の 賃貸住宅内の 賃貸住宅室内 物品搬出 物品搬出 への立入の の予告 の実行 予告 2 3 0 1 0 1 0 1 0 1 0 0 転居の要請 建物明渡 訴訟の提起 退去の強要 4 1 2 2 0 2 その他 1 0 0 1 1 1 ■具体的な督促行為の内容(第三者への連絡行為) 全体 家主(賃貸人から) 不動産会社・管理会社から 家賃債務保証会社から 緊急連絡先 を訪問する との予告 緊急連絡先 への電話 8 4 5 5 2 3 保証委託契約 の連帯保証人 への訪問 0 0 1 1 1 0 保証委託契約 の連帯保証人 を訪問する との予告 1 1 0 1 1 1 保証委託契約 の連帯保証人 への電話 緊急連絡先 への訪問 1 1 1 その他 1 0 1 (12)賃貸借契約期間中の連帯保証人死亡時に求められた対応 回答数 全体 % 32 100.0 2 6.3 14 43.8 5 15.6 1 死亡した連帯保証人の相続人に連帯保証を相続してもらった 2 新たに連帯保証人を立てることを求められた 3 新たに家賃債務保証会社を利用することを求められた 4 新たな連帯保証人又は家賃債務保証会社を求められなかった 5 15.6 5 わからない・覚えていない 6 18.8 4 Ⅰ-2.相談内容分析 1.調査概要 家賃債務保証業に関する相談の内容を把握するため、PIO-NET(全国消費生活情報ネットワーク・ システム)に登録された相談事例を基に独自に分類・集計した。 対象は、 「家賃保証をめぐる消費者トラブルの防止について(2009 年 2 月 16 日、東京都公表) 」の 検索方法に準じて抽出した4,161 件 (平成16 年4月1日以降受付、 平成26 年1月31 日までの登録分) である。 2.調査結果概要 (1)家賃債務保証業に関する相談件数 (件) 800 680 700 669 621 600 539 530 463 500 400 300 200 153 100 69 42 35 0 平成16年度平成17年度平成18年度平成19年度平成20年度平成21年度平成22年度平成23年度平成24年度平成25年度 (2)対象事項別の相談件数(家賃債務保証業に関する相談 3,801 件を分類) 40 (件) 35 35 30 23 25 20 20 平成24年度 15 1 4 0 5 1 8 12 平成23年度 12 平成22年度 4 2 0 2 平成21年度 平成20年度 ) 解除権代理行使 18 ) 求償債権不法譲渡 17 ) 無断立入 16 ) 物品搬出・ 処分 15 ) ドアロック 14 ) 退去強要・ 強引な督促 13 ) 生活の平穏を害する訪問 12 5 ) 生活の平穏を害する電話 11 ) 滞納事実の読み上げ 10 ) 滞 9 納事実を明らかにする貼紙 ) 過 8 大な事前求償 ) 過 7 大な手続き費用 ) 過 6 大な損害賠償 ) 契 5 約書の不十分な説明 ) 誇 4 大な広告 ) 虚 3 偽告知 ) 暴 2 力団員の従事 ) 個 1 人情報保護法違反 0 9 8 10 5 平成25年度 21 平成19年度 平成18年度 平成17年度 平成16年度 平成21年度 20 平成18年度 平成17年度 平成16年度 ) 保証利用 20 ) 連帯保証人 保 21 +証会社 ) 保証委託契約の連帯保証人 22 ) 連帯保証人 保 23 +証利用の連帯保証人 ) 審査 24 ) 契約理解 25 ) 保証料 26 ) 契約更新 27 ) 解約 キ 28 /ャンセル ) 支払い 29 ) 督促 30 ) 退去要請 31 ) 不明瞭請求 32 ) 保証人・ 連絡先への督促・ 連絡 33 ) 保証人・ 連絡先以外への督促・ 連絡 34 ) 保証会社の離脱 35 ) 保証会社の破綻 36 ) 保証会社の対応 37 ) その他 38 平成19年度 ) 質問 19 6 平成23年度 189 平成24年度 317 平成22年度 90 59 83 52 100 151 166 142 200 274 254 284 295 300 平成25年度 500 平成20年度 0 750 800 373 429 359 377 400 (件) 935 1000 900 700 600 Ⅱ.賃貸人の実態調査 1.調査概要 ■調査期間:平成 26 年2月 17 日~2月 20 日 ■調査対象:居住用賃貸物件を個人所有している 20 歳以上の男女、及び、法人所有の居住用賃貸物件 の管理方針決定権がある 20 歳以上の男女 ■調査手法:調査実施機関モニターに対するインターネット調査。 ■回答者数:1,800 名 2.調査結果概要 (1)賃貸業の年間売上高 回答数 全体 % 899 100.0 1 200万円未満 343 38.2 2 200~500万円未満 177 19.7 3 500~1,000万円未満 125 13.9 4 1,000万円以上 174 19.4 99 無効回答 80 8.9 (2)所有賃貸住宅の総戸数 回答数 全体 % 1,800 100.0 1 1戸 870 48.3 2 2~4戸 321 17.8 3 5~9戸 233 12.9 4 10~29戸 262 14.6 5 30戸以上 113 6.3 99 無効回答 1 0.1 (3)所有賃貸住宅の平均的な家賃 回答数 全体 % 1,800 100.0 1 5万円未満 350 19.4 2 5~7万円未満 501 27.8 3 7~10万円未満 408 22.7 4 10~15万円未満 351 19.5 5 15万円以上 190 10.6 (4)入居者募集時の連帯保証人・家賃債務保証会社の利用状況 回答数 全体 % 1,800 100.0 1 自然人の連帯保証人と家賃債務保証会社の両方が必須 237 13.2 2 自然人の連帯保証人が必須、家賃債務保証会社は不要 314 17.4 3 自然人の連帯保証人は不要、家賃債務保証会社が必須 90 5.0 4 自然人の連帯保証人か家賃債務保証会社のいずれかが必須 148 8.2 5 自然人の連帯保証人も家賃債務保証会社も両方とも不要 103 5.7 6 自然人の連帯保証人も家賃債務保証会社も両方とも不要であるが、緊急連絡先は 必須 73 4.1 7 不動産会社・管理会社に委任 477 26.5 8 わからない、覚えていない 358 19.9 7 (5)連帯保証人・家賃債務保証会社に求める重要な役割(最大3つまで) ■連帯保証人 回答数 全体 % 699 100.0 1 家賃滞納のリスクを負担してもらう役割 574 82.1 2 原状回復費用のリスクを負担してもらう役割 370 52.9 3 残置物処理費用のリスクを負担してもらう役割 262 37.5 4 建物明渡費用のリスクを負担してもらう役割 109 15.6 5 賃借人の生活指導をしてもらう役割 41 5.9 6 その他 0 0.0 7 特にない 37 5.3 ■家賃債務保証会社 回答数 全体 % 475 100.0 1 家賃滞納のリスクを負担してもらう役割 372 78.3 2 原状回復費用のリスクを負担してもらう役割 250 52.6 3 残置物処理費用のリスクを負担してもらう役割 180 37.9 4 建物明渡費用のリスクを負担してもらう役割 97 20.4 5 賃借人の生活指導をしてもらう役割 21 4.4 6 その他 0 0.0 7 特にない 19 4.0 (6)賃貸借契約期間中の連帯保証人死亡時の対応 回答数 全体 % 699 100.0 1 死亡した連帯保証人の相続人に保証を相続してもらっている 126 18.0 2 新たに連帯保証人を立ててもらっている 294 42.1 3 新たに家賃債務保証会社を利用してもらっている 59 8.4 4 新たな連帯保証人又は家賃債務保証会社を求めない 58 8.3 5 わからない・覚えていない 162 23.2 (7)家賃債務保証会社を利用した理由(複数回答) 回答数 全体 % 130 100.0 1 自然人の連帯保証人でも家賃債務保証会社でもどちらでもよかった 31 23.8 2 自然人の連帯保証人が良かったが保証会社を利用する入居申込みがあったので承 諾した 19 14.6 3 不動産会社・管理会社から強く勧められたので断れなかった 16 12.3 4 滞納発生時、連帯保証人よりも家賃債務保証会社の方が代位弁済が早いため 37 28.5 5 連帯保証人と連絡が取れなくなった経験・不安があるため 23 17.7 6 連帯保証人の死亡・破産等で滞納家賃の回収に苦労した経験・不安があるため 15 11.5 7 連帯保証人が死亡・所在不明等になったとき賃借人が新たな連帯保証人を立てて くれなかった経験・不安があるため 10 7.7 8 その他 4 3.1 9 特にない 25 19.2 8 (8)保証契約に記載されている免責条項(複数回答) 回答数 全体 % 130 100.0 1 家賃滞納の発生から保証会社に報告するまでの期限が一定を超えた場合は免責 27 20.8 2 督促等に賃貸人が協力しない場合は免責 22 16.9 3 雨漏り等の賃貸借契約上のトラブルに起因する賃借人の家賃不払いは免責 18 13.8 4 滞納が一定月数に至った時に建物明渡訴訟を行うべく代位弁済を一時的に先送り 14 10.8 5 滞納が一定月数に至った時に建物明渡訴訟を提起しない場合は免責 2 1.5 6 地震等の天災地変によって賃貸借契約の存続が難しくなったと思われる場合は免責 30 23.1 7 賃借人が夜逃げしたとき以降の家賃滞納の弁済は免責 10 7.7 8 代位弁済請求時に虚偽の申請が行われた場合は免責 14 10.8 9 その他の免責条項 19 14.6 10 代位弁済に関する免責の定めは無い 44 33.8 (9)現時点での家賃滞納の状況(複数回答) 回答数 全体 % 1,800 100.0 1 数日~1、2週間 46 2.6 2 家賃1カ月分 61 3.4 3 家賃2カ月分 34 1.9 4 家賃3カ月分以上 47 2.6 5 家賃滞納は1件もない 1,311 72.8 6 わからない・覚えていない 337 18.7 (10)過去5年間で滞納に対して家賃債務保証会社が代位弁済を行わなかった経験の有無 回答数 全体 % 327 100.0 1 ない 315 96.3 2 ある 12 3.7 (11)保証会社が代位弁済を行わなかった内容(複数回答) 回答数 全体 % 24 100.0 1 滞納額が保証上限額を超過したため超過分を免責となった 6 25.0 2 夜逃げや逮捕等により免責となった 9 37.5 3 賃貸人の督促等に対する協力義務違反により免責となった 2 8.3 4 代位弁済請求期限を過ぎたことにより免責となった 2 8.3 5 契約書が期限までに家賃債務保証会社に到着しなかったため契約未成立になった 保証料が期限までに家賃債務保証会社に入金されなかったため契約未成立になっ た 更新、継続の契約書が期限までに家賃債務保証会社に到着しなかったため期間満 了で終了になった 更新、継続の保証料が家賃債務保証会社に入金されなかったため期間満了で終了 にな た 虚偽申告や名義借り等があり家賃債務保証会社との契約が無効になった 1 4.2 2 8.3 1 4.2 0 0.0 0 0.0 3 12.5 6 7 8 9 10 家賃債務保証会社の経営が悪化した、撤退・廃業した等、家賃債務保証会社の経 営上の問題によって代位弁済が行われなかった 11 免責事由や上記事由以外の理由で代位弁済が行われなかった 5 20.8 12 その他(上記以外)の免責事由に該当した: 2 8.3 9 (12)夜逃げされた経験(複数回答) 回答数 全体 % 1,800 100.0 1,713 95.2 家賃を滞納されたまま夜逃げされた経験がある 74 4.1 家賃滞納はないが夜逃げされた経験がある 16 0.9 1 夜逃げされた経験はない 2 3 10
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