Terra Vert Bordeaux Selection

Wine List
FRANCE
TERRA VERT
東京都港区赤坂 4-1-31 アカネビル 7 階
TEL03-3568-2415FAX03-3584-2681
2014年4月現在庫
最新情報はメールでご案内しております
『メールアドレスを登録下さい』
■新入港・限定ワイン・毎月の限定試飲会
■便利な検索機能付価格表(価格/スパークリング/熟成)
■期間限定のキャンペーン情報
■各造り手の詳細情報・画像
■欠品ワイン(その後の入港予定)
嘘のないファインワイン
最高の状態でお届けするためにテラヴェールの約束
『テラヴェールのワインは状態が良い』と言ってくださる方々が沢山いらっしゃることは私達の誇りです。
| 2 『劣化していない最高の状態のワインを飲んでいただければ、もっともっとワインの素晴らしさが一般のお客様まで伝わるはず』
テラヴェールでは海上輸送は勿論、フランス、イタリア国内輸送、日本国内輸送も全てリーファー輸送(定温15度)。日本国内の保管倉庫は横
浜帝蚕倉庫とし、定温管理は勿論、湿度も一定に保って保管。入出庫時も搬入口をドッグシェルターで囲み外気との接触を遮断して作業を行
います。また、契約店制度により契約を交わした配送環境の優れた酒販店様のみとのお取引とし、レストラン・ホテル様まで最高の状態でお届け
できるよう努力いたします。
フランス、イタリア国内全てのワイン輸送に関してリーファートラックを使用して
います。海上の定温輸送は定着しつつありますが現地国内輸送で100%リ
ーファー輸送を行っていることは稀です。テラヴェールではたとえ秋や冬の輸
送であろうと、ボジョレー・ヌーヴォーであろうと、価格競争の激しいボルドーで
あろうとも100%リーファー輸送に拘ります。
日本国内倉庫は横浜帝蚕倉庫。国内最高の保管環境を誇ります。定温保管
は勿論、湿度も一定に管理。ワインにとって最高の状態を約束します。また入庫
時には全てのワインをチェック。異物の混入やボトル不良などをできる限り排除
いたします。
フランス、イタリアから日本までの海上輸送は2ヶ月以上。その間、ワインは波に
揺られながら赤道を2回通過します。温度変化、振動に弱いワインが影響を受
けないはずはありません。赤道で40度以上にまで温められたワインは大きなダ
メージを受けることになります。テラヴェールは100%リーファーを採用。
出庫時はトラックの搬入口をドッグシェルターで囲み、
外気と遮断。一切外気に触れることなく、リーファートラ
ックに積み込まれます。
『ワインの状態を感じて欲しい』
残念ながら、成熟した日本のワイン市場でも劣化したワインは多く存在します。しかし、本当に状態の良いワインを飲んだ時の感動は忘れられま
せん。日本人は元来、旬の味を大切にしてきました。食材が最も美味しくなった状態で、その味を楽しんできたわけです。世界で最も繊細な味覚
を持つと言われる日本人ですからワインの状態も容易に感じることができるはずです。
日本でもっと健全なワインを楽しめる環境が増えれば、ワインを愛する人口はもっともっと増えるのではないでしょうか?ワインの本当の美味しさを、
ワインの本当の楽しさを少しでも多くの皆様にお届けする為、テラヴェールでは細心の注意をはらい、最高の状態でワインを皆様のセラーまでお
届けします。最高の状態管理で造り手の意思と土壌の個性をお届けします。
テラヴェールのフランスワイン造り手一覧
≪造り手名をクリックするとそれぞれの造り手にジャンプします TOPで戻ります≫
|3
ノルマンディー(P12)
ロワール(P13)
シャンパーニュ(P5)
ドメーヌ・デュポン
アンリ・ブルジョワ
クロ・アンリ(ニュージーランド)
シャンパーニュ・ドラピエ
ジャマール
クレモン・ペルスヴァル
ユレ・フレール
フランク・パスカル
ドノン・エ・ルパージュ
アルザス(P16)
レ・ビネール
ブルゴーニュ(P17)
ジャン・マルク・ブロカール
フレデリック・マニャン
カミュ
フィリップ・パカレ
ルー・ペール・エ・フィス
ドメーヌ・シュヴロ
シャトー・ド・ボールガール
マルセル・ラピエール
ジョルジュ・デコンブ
ボルドー(P39)
シャトー・ル・ピュイ
テラヴェール・ボルドーセレクション
シュッド・ウエスト(P38)
クロ・トリゲディーナ
ラングドック・ルーション
(P35)
シャトー・ド・カズヌーヴ
マス・アミエル
コート・デュ・ローヌ(P32)
プロヴァンス(P37)
ジャン・リュック・コロンボ
ジャン・ミシェル・ステファン
シャトー・レウーブ
フランス
今月のお薦めワイン
|4
サンセールで造られる遅積み甘口ワイン初入港!!!
アンリ・ブルジョワ
『残念ながらAOCサンセールでは、辛口しか認められていない。でもこの地で秀逸な甘口ワインが出来る事を証明したかった』
フランス中央部の小さなAOCの中で、アンリ・ブルジョワはいつも革新的な取組みをしてきた。今でこそ珍しくないが“キンメリジャン土壌”や”シレックス土壌”
など、土壌別のキュヴェもアンリ・ブルジョワが最初にリリース。『当時はシレックス土壌の葡萄だけで造るサンセールは、固くて飲めたものではないと考えられ
ていた。でも父はその土壌のポテンシャルの高さに気づき挑戦をしたんだ』
近年アンリ・ブルジョワがリリースしたのはサンセールの甘口ワイン。通常よりも収穫を数週間遅らせ、糖度を高めた葡萄を使用。乾燥した粒や腐敗果を一粒
ずつ丁寧に取り除いていた後、でゆっくりと低温発酵。冬の間に残糖を残し発酵は停止する。その後木樽にて15か月の熟成を行う。
『キンメリジャン土壌に由来するミネラルと、樹齢70年以上の古樹の凝縮した葡萄が絶妙なバランスをもたらす。ソーテルヌとは異なるサンセール独自のソー
ヴィニヨンの甘口。サンセールの新たな可能性を感じて欲しい』
60本のみの限定入港です。
商品記号
ワイン
"Les Baronnes Blanc"
69U85 Sancerre
サンセール・レ・バロンヌ・ブラン
VIN
色
サイズ 参考上代
2012
白
750ml
3,600 粘土石灰質
白
750ml
5,400 シレックス
赤
750ml
4,500 シレックス
○
白
750ml
4,800 キンメリジャン
○
粘土質の比率は約65%と高く、土壌を保温する事で熟度の高い葡萄を産む。
"la Bourgeoise Blanc"
69W88 Sancerre
2011
サンセール・ラ・ブルジョワーズ・ブラン
特有の火打ち石の混じる土壌の畑。樹齢50年以上の古樹。
69C15 Sancerre "la Bourgeoise Rouge"
メモ
在庫
御注文数
◎
本
○
本
2007
サンセール・ラ・ブルジョワーズ・ルージュ
南西の粘土石灰質土壌の畑。自然酵母にて発酵。トロンセ産樽にて10~12カ月熟成。
69S14 Sancerre Le Monts Dannes
2011
本
サンセール・ル・モンダネ
丘の急斜面に位置するキンメリジャン土壌の畑。貝の化石を多く含む土壌由来のミネラル、ヨード香。
白
750ml
69U80 Sancerre Jadis
2011
7,400 キンメリジャンの最良区画
キンメリジャン土壌の特別区画。ソーヴィニヨン・グリを数%含む。無清澄、無濾過で満月後に滓引き。
白
750ml
69U81 Sancerre d'Antan
2011
7,400 シレックスの最良区画
サンセール・ジャディス
サンセール・ダンタン
本
○
本
○
凝縮したシレックス土壌。樹齢40年。除梗せず自然酵母のみで発酵。無清澄、無濾過で満月後に滓引き。
白
750ml
新入港
69Z38 Pouilly Fume En Travertin
2012
3,800 粘土石灰質
○
粘土石灰土壌。ステンレスタンクにて発酵後、5カ月間シュー・ル・リーで熟成。
Fume la DM de Bourgeois
69T02 Pouilly
2011
プイィ・フュメ・ラ・ドゥモワゼル・ド・ブルジョワ
○
本
プイィ・フュメ・アン・トラベルタン
キンメリジャン土壌。ステンレスタンクとフレンチオーク樽発酵後、9ヶ月熟成。
新入港
69Z40 Vendenge de la Saint Luc
ヴァンダンジュ・ド・ラ・サン・リュック
本
白
750ml
甘
500ml
5,400
本
2008
△
10,000 遅摘み甘口
キンメリジャン土壌。通常より数週間遅積みで収穫。糖度が上がった葡萄を一粒ずつ選果し、低温でゆっくりと発酵。
本
シラーの原種”スリーヌ”100%コート・ロティ
ジャン・ミッシェル・ステファン
ジャン・ミッシェル・ステファンが拘るのはこの地域で"Serine(スリーヌ)“と呼ばれるシラー品種。
80年代にコート・ロティのワインが人気を博すると、葡萄畑は瞬く間に拡大。その際には多くの南仏産のクローン・シラーが使われた。対して本来この土地に
植えられていたシラー種は"Serine(スリーヌ)"と呼ばれる。クローン・シラーに比べて収量は落ちるが、より繊細で香り豊かな葡萄に仕上がる。ジャン・ミッ
シェル・ステファンはこの原種に拘りを持ち、スリーヌ100%のキュヴェをリリース。メタイヤージュしている畑の植え替えを行う際はボジョレーの苗木屋から購入
するマサルセレクションによるスリーヌ種のみを植えています。
商品記号
ワイン
(Vin Sans Origine)
69V02 VSO
ヴァン・サン・オリジーヌ
VIN
色
サイズ 参考上代
2011
赤
750ml
異なる6区画の葡萄を使用。シラー(クローン)90%、ヴィオニエ(マサル・セレクション)10%
赤
69M98 Cote Rotie Coteau de Bassenon
2007
コート・ロティ コトー・ド・バスノン
9,800
メモ
在庫
INAOから認可されなかった為
コート・ロティを格下げ
御注文数
○
本
750ml
12,800
○
再入港・価格変更
コトー・ド・バスノン区画。黒雲母を含む片岩と花崗岩。スリーヌ60%、シラー(クローン)40%に少量のヴィオニエ。
赤
750ml
69V01 Cote Rotie Coteau de Tupin
2009
13,800 スリーヌ100%
本
○
コート・ロティ コトー・ド・テュパン
コトー・ド・テュパン区画。片麻岩。収量は15-20hl/haと極めて少ない。スリーヌ100%。
本
御注文はテラヴェール㈱まで FAX:03-3584-2681
貴店名
e-mail
ご担当者様
帳合酒販店
納品希望日
※メールでのご案内に切換えております。ご希望の方はメールアドレスをご記入ください。
月
日
TOP
Champagne
Drappier
Urville
シャンパーニュ・ドラピエ
|5
SO2無添加に挑むメゾン・シャンパーニュ
自然派の造り手に愛されるメゾン・シャンパーニュ
フランスの自然派と呼ばれる造り手達との食事は必ずシャンパーニュ・
ドラピエで始まる。パリで人気のワインショップ、カーヴ・オジェの薦める
シャンパーニュもドラピエ。神に祝福された声を持つと言われ世界三大
テノールの一人ルチアーノ・パヴァロッティは“喉に優しい”とドラピエのシ
ャンパーニュを歌う前に飲んでいたという。ドラピエは自然と芸術を愛す
る人々に愛され続けるシャンパーニュである。シャンパーニュの生産地
としては南端のオーヴ県ウルヴィル村に醸造所を構える。12世紀にシ
ルタシアン派の僧侶達によって築かれた地下セラーは現在も瓶熟庫と
して使われており、当時
からこの地でワイン造りが
行われていた事を示して
いる。1808年よりこの地
でシャンパン造りを始めた
ドラピエファミリーは、現当
主ミッシェルで8代目。他
の大手メゾンとは異なり、
現在まで常に家族経営
を続けている。
完全無農薬とノン・ドザージュを追及
所有する53ha の畑では1989年から一切の農薬を使用しない有機栽
培を実践している。きっかけは長女シャルリーンの誕生だった。『子供
達の将来を考えた葡萄栽培を今こそはじめるべきだ』有機栽培の導入
への道のりは簡単ではなかった。合成肥料から堆肥への切り替え、農
薬の不使用によって病気、害虫被害が
増え一時は30%も収量は落ち込んだと
言う。しかし、この土地の可能性を信じて
ミッシェルは努力を重ねた。結果として、
一切の農薬を排除しながらもより良質の
葡萄を収穫出来るようになった。『葡萄
樹畑の見栄えは依然よりも悪くなった。
でも、それが本来の姿だった』ウルヴィル
周辺はおよそ1億4千万年前のジュラ紀
からの石灰石土壌が広がり、ブルゴーニ
ュから伝来したピノ・ノワールに最適な土
壌。よってドラピエはスタンダードラインか
ら全てのキュヴェでピノ・ノワールが機軸
となっている。またドサージュの少なさもド
ラピエの特徴。いわゆる“門出のリキュー
ル”はシャンパーニュの味わいに大きな
影響を与える各メゾンが最も気を使う工
程の一つであるが、ドラピエはどの銘柄においてもドサージュの量は非
常に少ない。たとえばブリュットのでは15g/㍑まで許されているが、現
在カルト・ドール・ブリュットのドサージュは6~7g/㍑。これは葡萄の品
質に対する絶対の自信なのだと言う。しかも使われるのは25年間樽
熟成された角が取れたリキュール(使用は一部キュヴェを除く)。樽熟
成することで蔗糖の甘さか
ら全ての要素が馴染んだ
自然で柔らかな甘味に変
化していき、黒葡萄である
ピノ・ノワールに良く馴染む
のだという。『これも全て有
機栽培によって葡萄の品
質を向上させる事が出来
たから』ピノ・ノワール10
0%でドザージュを一切行わないブリュット・ナチュールもこのメゾンの人
気キュヴェのひとつとなっている
“SO2無添加/ノン・ドザージュ/PN100%”キュヴェ
さらにドラピエの特徴として忘
れてはならないのが、酸化防
止の使用を極限まで減らして
いる事。『きっかけは私も父もS
O2のアレルギーだった事。そ
して、なによりSO2は果実本来
の香りを台無しにしてしまう』ド
ラピエでは数十年かけて使用
量を10%ずつ減らし、試行錯誤の末、通常100mg/L程度使われると
ころ35mg/Lまでに抑えている。収穫された健全な葡萄は小分けにし、
できる限り短時間でタンクに運ぶ。18℃を基本とした完全な温度管理
の下、野性酵母を使ってゆっくりと発酵。酸素を遮断するため圧搾機
を発酵層の真上に設置したグラヴィティシステムの採用といった拘りに
よってSO2無しでも果汁はバクテリアに侵されること無くワインへと変化
していくこととなる。2007年にはSO2完全無添加のブリュット・ナチュ
ール・サン・スフレの生産に成功し、大きな話題を呼んだ。15年の月
日をかけて誕生したピノ・ノワール100%・ノン・ドザージュ・SO2無添加
という一切を削ぎ落とした究極の1本である。ワインとして完成されるま
でにゆるやかに(良い
意味で)酸化していくこ
とで抜栓後、時間と共
に力強く開いていくよう
になるのだと言う。現
在作付面積およそ10
0ha。より良質の葡萄
を手に入れる為、少し
ずつではあるが年々所
有畑を増やしている。
また、オーク製の卵型
の樽を導入するなど、常に品質向上の努力を欠かさない。今では世界
中で大きな市場を持っているシャンパーニュだが、これだけ実直に葡
萄本来の旨味を感じさせてくれるメゾンは他に存在しない。
商品記号
ワイン
Blanche Brut
69364 Carte
カルト・ブランシュ・ブリュット
VIN
色
サイズ
参考上代
メモ
在庫
NV
泡
750ml
5,400
◎
◎
○
○
○
△
△
△
ピノ・ノワール75%、ピノ・ムニエ15%、シャルドネ10%。ウルヴィル、モンターニュ・ド・ランス、エペルネ等12の異なる畑の葡萄を使用。
|6
d'Or Brut
69366 Carte
カルト・ドール・ブリュット
NV
泡
750ml
5,800
d'Or Brut≪化粧箱入≫
69710 Carte
カルト・ドール・ブリュット
NV
泡
750ml
5,800
d'Or Brut≪375ml≫
69283 Carte
カルト・ドール・ブリュット
NV
泡
375ml
3,600
d'Or Brut≪1500ml≫
69C07 Carte
カルト・ドール・ブリュット バルタザール
NV
泡
1500ml
12,500
1979
泡
750ml
29,000
1990
泡
750ml
19,000
1992
泡
750ml
12,000
d'Or Brut millesime
69K42 Carte
カルト・ドール・ブリュット・ミレジメ
d'Or Brut millesime
69B99 Carte
カルト・ドール・ブリュット・ミレジメ
d'Or Brut millesime
69312 Carte
カルト・ドール・ブリュット・ミレジメ
限定
90本
限定
80本
限定
27本
ピノ・ノワール85%、シャルドネ10%、ピノ・ムニエ5%。ウルヴィル村を中心として、モンターニュ・ド・ランス、エペルネからの葡萄を使用。極めてブラン・ド・ノワールに近くピノ・ノワールの造り手であるドラピエを代表するキュ
ヴェ。ピノ・ノワールの豊かな果実味と骨格が特徴。
Nature
69360 Brut
ブリュット・ナチュール
NV
泡
750ml
6,200
Nature≪化粧箱入≫
69712 Brut
ブリュット・ナチュール
NV
泡
750ml
6,200
Nature"Sans Soufre"
69469 Brut
ブリュット・ナチュール・サン・スフル
NV
泡
750ml
6,500 亜硫酸完全無添加
NV
泡
750ml
6,900
◎
○
○
×
5月
入港予定
NV
泡
750ml
6,500
×
5月
入港予定
NV
泡
750ml
7,800 ミレジメからNVへ変更
×
Brut Nature
69K41 Rose
ロゼ・ブリュット・ナチュール
5月
入港予定
ピノ・ノワール100%。ノン・ドザージュ。”Sans Soufre"は醸造中及び瓶詰め前に一切の亜硫酸を添加しない独自のキュヴェ。
Brut
69361 Rose
ロゼ・ブリュット
ピノ・ノワール100%。ウルヴィル村の”Val des Demoiselles"区画の葡萄のみを使用。セニエ方式。
Charles de Gaulle 【NVへ変更】
69Q34 Cuvee
キュヴェ・シャルル・ド・ゴール
ピノ・ノワール80%、シャルドネ20%。ドラピエの愛飲者であったシャルル・ド・ゴール将軍の、兵役50周年祝典を記念して造られた肖像画をプリントしたボトル。
Quattuor" Blanc de Blancs
69309 "Cuvee
キュヴェ・キャトゥール・ブラン・ド・ブラン
NV
泡
750ml
10,500 古代品種
○
アルバンヌ 25%, プティ・メリエ 25%、 ブラン・ブレ 25%、 シャルドネ 25%。ウルヴィルとその周辺で栽培される希少な古代品種を使用。キャトゥールはラテン語で数字の4を意味。
Sendree
69Q85 Grande
グラン・サンドレ
2005
14,000 醸造所周辺の古樹
○
泡
750ml
NV
泡
700ml
7,200
○
NV
泡
700ml
4,400
○
ピノ・ノワール55%、シャルドネ45%。1838年の大火で焼灰に覆われたウルヴィル村の最良区画の古樹。13世紀のボトルを再現。
Vieux Marc de Champagne
69313 Tres
トレ・ヴュー・マール・ド・シャンパーニュ
自社畑のピノ・ノワール100%。アルコール度数40%。オーク樽にて10年熟成。
de Champagne
69D84 Ratafia
ラタフィア・ド・シャンパーニュ
自社畑のピノ・ノワール100%。アルコール度数18%。SO2無添加の果汁に2回蒸留のオー・ド・ヴィーを加える。
TOP
Champagne
Clémant Perseval
Chamery
クレモン・ペルスヴァル
|7
“粘土”“砂”“石灰”異なる土壌の個性を最大限にシャンパーニュに表現
100%プルミエ・クリュ・シャムリィ村の畑
20代後半の若手醸造家クレモ
ン・ペルスヴァル。学校卒業後
にジャック・セロス等で研修をし
て2010年に自らのドメーヌを設
立した。父から譲り受けた4ha程
の畑は全てプルミエ・クリュ・シャ
ムリィ村。モンターニュ・ド・ランス
の中地に位置し南東向きの斜
面を持つ小さな村だ。興味深い
のはこの村のテロワール。下層
はこのモンターニュ・ド・ランス特
有のチョークだが表面は2m以
上も砂質土壌に覆われている。
砂質土壌の特徴は水はけの良
さと葡萄の熟度の高さ。表土に
含まれる砂が日中の熱を蓄え葡萄樹を温め、熟度の高い葡萄が収穫
出来る。表土が浅いモンターニュ・ド・ランスの東ではダイレクトに根がチ
ョーク層に届く事で鋭角な酸がワインに表れるが、シャムリィ村の砂質
土壌からはより繊細でバランスのとれた緻密なシャンパーニュが生ま
れる。ペルスヴァルのシャンパーニュの品質の高さは、リリース直後か
ら周囲の造り手達やランス市内のカヴィストの間で評判に。現在では仏
国内でさえ入手困難になりつつある。『試飲会に参加した事は殆ど無
い。今のところは予約で完売してしまっているからね。それに僕は人前
に出るよりも畑で葡萄樹の手入れをしている方が好きなんだ』
が有るかって?そ
れは僕も分からな
い。言える事は僕
の区画には希少な
マクロクリマが存在
するという事。面白
いでしょう。この特
徴の違いをより引
き出す様なシャン
パーニュを造りた
い』葡萄栽培は極
めて“シンプル”な
方法で行われる。父の代から冬の間は除草せずに畝の間に草を生や
す事で土壌を柔らかく保ってきた。クレモンは更に畑の品質向上に力
を注ぎ除草剤や化学肥料の使用を一切中止した。『畑の状態は3年
目の春に劇的に変わった。タンポポや他の花が畑覆う様に咲き出した
んだ』ビオロジックやビオディナミの認証には拘らず、気候的に難しい年
には最低限の有機肥料による処理を行う事もある。『“シンプル”にワイ
ンを造るという事は、葡萄樹に必要な処置を正しく選ぶことだと思って
いる』砂質土壌のクレモンの畑は春になると黄色の絨毯を敷いたように
タンポポが咲く。土は指の間からさらさらとこぼれて行く程の柔らかく細
かい砂に細かい植物の根が多く混ざる。植物の根はバランスよく土壌
に空気を抱き込ませ、微生物がより活発に活動すると言う。
“粘土”“砂”“石灰”3つの土壌が存在する区画
『将来的に目指すのはブルゴーニュの様なシャンパーニュ。テロワール
を明確に表現して行きたい。今後は単一品種、単一区画、単一年で
シャンパーニュを造っていく』自らの所有する畑の土壌の複雑さ知るほ
ど、その個性を反映したシャンパーニュを造りたいという思いは膨らむ。
数年後には3つの土壌を持つシャルドネの区画からは3つの異なるキ
ュヴェをリリースする予定だ。『畑を丁寧に耕して来た祖父や父は数畝
毎に異なるこの村の特殊な土壌に以前から気付いていた。だから各土
壌に相応しい品種を細かく分けて植えたんだ。僕はそれらを異なるキ
ュヴェのシャンパーニュとして仕上げて行きたい』今後は父が所有する
残りの畑も徐々に引き継いで行く。クレモンは確実にこれからの時代の
シャンパーニュを代表する造り手となっていくだろう。
『シャムリィ村では同じ丘の斜面でも区画毎にミクロクリマが存在してい
る。調べてみると僕が所有する畑には同じ区画の中でも更に細かいテ
ロワールの違いがある事に気づいた』村の南西にある緩やかな傾斜を
持つクレモンの区画には3つの異なる土壌が存在する。区画の上部に
あるのは粘土質土壌。そこから50メートル程緩やかな斜面を下ると砂
質土壌。更に下方へ移動すると今度は白色石灰を多く含む粘土石灰
質土壌が表れる。この区画には全てシャルドネが植えられているが、土
壌によって仕上がるワインの個性は大きく異なる。繊細で華やかなアロ
マを持つ砂質土壌のシャルドネはピノ・ノワールやピノ・ムニエとアッサン
ブラージュ、石灰土壌のシャルドネはそのミネラル豊かな味わいを活か
す為、ブラン・ド・ブランに使用する。『なぜ下の方には石灰が多い土壌
商品記号
単一品種・単一区画・単一年のシャンパーニュ造りを目指す
ワイン
Brut
69T62 Tradition
トラディション・ブリュット
完売
次未定
VIN
色
サイズ
NV
泡
750ml
参考上代
メモ
在庫
6,800 砂質土壌
×
ピノ・ムニエ50%、シャルドネ30%、ピノ・ノワール20%。シャムリィ村の葡萄のみ使用。砂質土壌主体の繊細なシャンパーニュ。ドザージュ8g/L
de Blanc Reserve Brut
69T63 Blanc
ブラン・ド・ブラン・レゼルヴ・ブリュット
完売
次未定
NV
泡
750ml
7,400 石灰質土壌
×
完売
次未定
NV
泡
750ml
7,400 粘土質土壌
×
シャルドネ100%。シャムリィ村の葡萄のみ使用。石灰質土壌の個性を表現。ドザージュ4g/L
de Noir Privilege Brut
69T64 Blanc
ブラン・ド・ノワール・プリヴィレージュ・ブリュット
ピノ・ムニエ60%。ピノ・ノワール40%。シャムリィ村の葡萄のみを使用。粘土土壌。ピノ・ノワールとピノ・ムニエが混植された樹齢40年以上の区画の葡萄主体。ドザージュ10g/L
Gourmandis
69X27 Ratafia
ラタフィア・グルマンディーズ
完売
次未定
NV
白
750ml
2010年よりソレラシステムで仕上げているラタフィア。114Lの木樽で毎年3分の1を継ぎ足していく。厳選した葡萄果汁に95%のアルコールをミュタージュ。
10,500 ソレラ熟成
×
TOP
Champagne
Huré Frères
Lude
ユレ・フレール
|8
30ヴィンテージを含むリザーヴワインが生む完璧なバランス
リュ―ド村で60年代から続く家族経営メゾン
モンターニュ・ド・ランスの東に位置するリュ―ド村。プルミエ・クリュに格
付けされピノ・ムニエを中心に栽培している。ユレ・フレールはこの村で
3代続くシャンパーニュ・メゾンだ。現在このメゾンの代表を務めるのが
フランソワ・ユレ。ま
だ34歳だがフランス
国内や海外で多くの
経験を積み、近年レ
ヴュー・ド・ヴァン・ド・
フランス誌や他のメ
ディアからシャンパー
ニュの注目生産者と
して多く取り上げられ
ている。60年代にこ
の地でシャンパーニ
ュ造りを始めたのはフランソワの祖母のジャンヌ。当時女性がシャンパ
ーニュ造りに携わる事は非常に珍しかったが、彼女は果敢にもその世
界にゼロから挑戦した。リザーヴワインが揃うまでの最初の数年間は一
部の葡萄を共同組合へ販売したが、その後は当時から自社で醸造。
間もなく彼女の3人の息子が手伝う様になったが、常にリーダーシップ
を取るのはジャンヌだった。1971年からはフランソワの父ラウルが中心
となりメゾンは徐々に拡大。2008年からは正式にフランソワがメゾンを
引き継いでいる。
醸造は小区画毎に最適な方法を選択
ディジョン大学で醸造学を学んだ後にフランソワはシャンパーニュ・フル
ーリー、オスピス・ド・ボーヌ、シャプティエ、ニューワールドと世界各地
でワイン造りを学んだ。フランソワに特に大きな影響を与えたのが、ブル
ゴーニュとニュージーランドでの経験だった。『ブルゴーニュでは区画毎
のテロワールの個性と伝統的醸造法をリスペクトする事の重要さを学ん
だ。反対にニュージーランドでは既存のルールにとらわれず新しい手法
に挑戦する精神を学んだ』フランソワがシャンパーニュに戻ったのは20
03年。その後彼の意見により葡萄畑の作業が大きく変えられた。除草
剤の使用を減らしていき、一部にはビオディナミを取り入れより自然に
近い農法を取る様になった。また醸造面でも多くの改革を行っている。
彼の特徴は統一した手法を使うのではなく、区画毎に最適の手法を選
択している点。『以前は全てのキュヴェに同じ手法を取り入れていた。
しかし区画毎のテロワールを引き出す為には、その個性や造り出すキ
商品記号
ュヴェに合わせて柔軟に醸造を
変える必要があると気付いた。マ
ロラクティック発酵の有無や野性
酵母と野性酵母の使用も細かく
分けている』例えばブラン・ド・ブラ
ンに使用するワインはマロラクティ
ック発酵を行わない。温暖化の
影響もある現在ではモンターニ
ュ・ド・ランスの石灰層で育つシャ
ルドの魅力を十分に伝える為に
はマロラクティック発酵を行わず
に敢えてフレッシュな酸を残す必
要があると考えるからだ。より高
品質のシャンパーニュを造る為に、常に柔軟な対応を心掛けている。
ソレラシステムによるリザーヴワインを使用
現在では約10ヘクタールの畑を管理している。祖
父が亡くなった後の相続によって名義が父と2人
の兄弟に分けられた為、叔父たちの畑の葡萄は書
類上フランソワが一度購入してから醸造している事
になる。この為に区分上はネゴシアン・マニピュラン
となってしまう。ヴィルドマンジュ、ブルイエ等複数
の村に畑を所有しているが中心となるのは本拠地
であるプルミエ・クリュのリュ―ド村。東にはグラン・
クリュのマイィ・シャンパーニュ村が隣接。40cm程
の表土には粘土が多く含まれ下層には石灰岩が
含まれる白亜紀の土壌だ。この石灰層まで葡萄
樹が根をおろす事で、溌剌とした豊かなミネラルを
含み長期熟成可能なシャンパーニュが生まれる。
『ノン・ヴィンテージの“ブリュット・レゼルヴ・ランヴィ
タシオン”に加えるのは特別なリザーヴワインで父
が1982年からソレラシステムで熟成させているも
の。毎年約3分の1を残して新しいヴィンテージを
継ぎ足していく。複数ヴィンテージが合わさる事でよりバランス良く安定
した味わいに仕上がる』目指すのは華々しくも乾杯の一口だけで満足し
てしまうシャンパーニュでは無い。食事の間を通して最後の一口まで飲
み続ける事の出来る、静かな品格のあるシャンパーニュだ。
ワイン
Reserve L'Invitation
69P58 Brut
ブリュット・レゼルヴ・ランヴィタシオン
VIN
色
サイズ
NV
泡
750ml
参考上代
メモ
6,000 ソレラ熟成のリザーブ・ワイン
在庫
◎
ピノ・ムニエ50%、ピノ・ノワール35%、シャルドネ15%。リュ―ド村を中心としたモンターニュ・ド・ランス産の葡萄のみを使用。リザーブワインを約30%アッサンブラージュ。24カ月熟成。ドザージュ9g/L
Selection L'Instantanee
69W56 Brut
ブリュット・セレクション・ランスタンタネ
2006
泡
750ml
8,000
○
8,000
○
14,000
○
ピノ・ノワール35%、シャルドネ35%、ピノ・ムニエ30%。リュ―ド村を中心としたモンターニュ・ド・ランス産の葡萄のみを使用。60カ月瓶内熟成。ドザージュ9g/L
de Blancs L'Inattendue
69W55 Blanc
ブラン・ド・ブラン・リナタンデュ
2006
泡
750ml
シャルドネ100%リュ―ド村を中心としたモンターニュ・ド・ランス産の特に長期熟成可能な区画の葡萄のみを使用。60カ月瓶内熟成。ドザージュ6g/L
Terre Natale
69P61 Cuvee
キュヴェ・テール・ナタル
1999
泡
750ml
シャルドネ40%,ピノ・ノワール30%、ピノ・ムニエ30%、。リュ―ド村の古樹の葡萄のみを使用。良年のみに造られる特別キュヴェ。10年間の瓶熟成。ドザージュ5g/L
69W57 Memoire
メモワール
4月下旬
入港予定
NV
泡
750ml
12,800
リザーヴワインのみ
1982~2010年をソレラ熟成
ピノ・ノワール45%、ピノ・ムニエ45%、シャルドネ10%。ソレラシステムで仕上げたリザーヴワインのみで仕上げたスペシャルキュヴェ。1982~2009年までの全ての年のワインを含む。ドザージュ3g/L
×
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Champagne
Franck Pascal
Baslieux-sous-Châtillon
フランク・パスカル
|9
シャンパーニュにおけるビオディナミの継承者
ヴァレ・ド・ラ・マルヌの土壌を追求
と極めて近い成分が含まれている事が分かった』そこで1998年からは
除草剤や除虫剤など一切の農薬の使用を中止。ビオロジック農法を
取り入れた。しかし実際には満足する結果がでなかった。『自分が思っ
ていたような畑の変化が表れなかった』そこで2003年から一部ビオデ
ィナミ農 法を取り 入れ る
実験を始めた。幸運にも
ビオディナミの先駆者で
あるフランソワ・ブシェに直
接教えを請う事も出来き
た。結果としてビオロジッ
クとビオディナミを比べる
と明らかにビオディナミの
畑の方が満足のいく出来
だった。ワインの味わいは
より純粋で明確になり、ヨ
ードや ミ ネラ ルを豊 富に
感じられるように。『目に
見えて畑と仕上がるワインのバランスが良くなった。何より安心して妻や
子供達を畑に連れて行く事が出来るようになったしね』
フランク・パスカ
ルはヴァレ・ド・
ラ・マルヌ、マル
ヌ河の右岸の小
さな村に拠点を
構えるレコルタ
ン・マニュピュラ
ン。『傾斜の多い
この地でビオディ
ナミに挑戦する
のは大変な事。
1人が作業出来
る の は せ い ぜい
1ヘクタール。最終的に隣人より60%も費用がかかってしまう』しかし
彼にとって理想のシャンパーニュを造る為にはビオディナミ農法は欠か
す事が出来なかった。表土のすぐ下にチョーク層が広がるモンターニ
ュ・ド・ランスとは異なり、ここはシレックス・石灰・粘土の混ざる土壌。葡
萄樹が地下のミネラル分を十分に吸収する為には地中深くまで根を生
やさなくてはならない。しかし通常の葡萄栽培では表土に含まれる粘 亜硫酸無添加への挑戦
土が水分を保持する為に根が浅い所で成長してしまう。故にこの一帯 2010年以降は完全にビオディナミへの転向が済んだが、次に彼が追
から造られるのはミネラル感に欠ける重たいシャンパーニュになってし
求しているのは亜硫酸無添加のシャンパーニ
まうのだ。そこで葡萄樹をより活性化させ地中深く根を伸ばす為にたど
ュ造り。『2008年から実験を重ねている。実
り着いた農法がビオディナミだった。『今でも私の父を含めて周囲の仲
際に樽熟成をさせる際に亜硫酸を添加した
間達からは白い目でみられているよ。従来の手法で葡萄を作っても十
場合には無添加の場合に比べて樽香が付き
分に買い手がある。そんな環境の中であえてリスクを負いたくないのさ。
やすかった。理由は分からない。でも明らな
でも私はミネラルと酸のバランスのとれた繊細なシャンパーニュだけを
のは亜硫酸を使わない方がよりピュアではっ
作って行きたい』
きりとした輪郭を持つワインに仕上がる事』20
10年には初めて完全無添加に成功。現在
辿りついた答えはビオディナミだった
では生産量の半数以上を亜硫酸無添加で
フランク・パスカルはグラン・ゼコール出身の工業工学博士号を持つエ
造っている。『亜硫酸無添加でも私のシャン
リート。交通事故で亡くなった兄に代わり1994年から地元に戻りワイン
パーニュからは酸化のニュアンスは感じられ
造りに携わったが、直後に自らが使っている農薬の危険性に気が付い
ない。これもビオディナミにより土壌と収穫さ
た。『当時フランスには大学や国の機関、研究者が専用に使っている
れる葡萄のバランスが整っている為。土壌、葡萄樹、醸造。全てに注
インターネット回線があった。そこから世界中の農薬の研究者とコンタク
トをとったよ。最終的に除草剤や殺虫剤には化学兵器のマスタードガス 意を払わなくては出来ない事だ』
商品記号
ワイン
(Extra Brut)
69Q64 Reliance
ルリアンス・エクストラ・ブリュット
(Brut Nature)
69Q63 Reliance
ルリアンス・ブリュット・ナチュール
VIN
色
サイズ
NV
泡
750ml
参考上代
メモ
ドザージュ5g/L
6,800
ドザージュ無し
在庫
◎
◎
ピノ・ムニエ60%、ピノ・ノワール25%、シャルドネ15%、ベースは2007年。ビオディナミ。天然酵母のみで発酵。同一シャンパーニュだが、ドザージュの有無で2キュヴェをリリースしている。
Rose
69Q67 Tolerance
トレランス・ロゼ
NV
泡
750ml
8,500
○
泡
750ml
9,500
○
泡
750ml
9,500
○
ピノ・ムニエ58%、ピノ・ノワール39%、シャルドネ3%、ベースは2007年。ビオディナミ。天然酵母のみで発酵。ドザージュ4g/L
de Noir
69Q66 Harmonie Blanc
アルモニ・ブラン・ド・ノワール
2004
ピノ・ムニエ50%(古木、粘土石灰土壌)ピノ・ノワール50%(泥灰土壌)。ビオディナミ。天然酵母のみで発酵。ドザージ4.8g/L
Essence
69Q65 Quinte
カント・エッサンス
ピノ・ノワール60%、ピノ・ムニエ25%、シャルドネ15%。ビオディナミ。天然酵母のみで発酵。ドザージ4.4g/L
2004
TOP
Champagne
Jamart
Saint Martin d’Ablois
ジャマール
| 10
チョーク質土壌で育つ樹齢80年のピノ・ムニエ
エペルネ南の新地域“コトー・ド・シュッド・デペルネイ”
ジャマールの創設は1
934年。 パン屋を営
んでいたエミリアン・ジ
ャマールと、モエ・エ・
シャンドンのカヴィスト
として働いていた義父
が村の醸造所を購入
して始まった。当時は
村に共同組合が無か
った為、近隣の造り手
はジャマ ール の醸造
所 に 葡 萄を持 ち こみ
圧搾機を使用。その使用料やパン代のツケとして支払われた葡萄を
使ってワイン造りを始めたと言う。現在は4.8ヘクタールを自社所有。
家族経営のままで続けられる量だけを丁寧に造り続けている。ジャマー
ルの本拠地は“コトー・ド・シュッド・デペルネイ”のサン・マルタン・ダブロ
ワ村。“コトー・ド・シュッド・デペルネイ”は1996年に誕生した地域。ヴァ
レ・ド・ラ・マルヌとモンターニュ・ド・ランスの間、エペルネの南に位置す
る16の村が所属している。シャンパーニュの味わいの基盤となるチョー
ク層が浅い表土のすぐ下に豊かに広がり、起伏の多い丘の斜面に張り
付く様に葡萄畑が位置している。まだ余り知られていない地域だが、良
質のチョーク層に恵まれヴァレ・ド・ラ・マルヌのふくよかさと、コート・デ・
ブランのシャープなミネラルの両方を併せ持つワインが産出される。近
年ではラエルト・フレールなど、若手の優良生産者を輩出している。今
後も更に注目が集まるであろう地域だ。
白亜紀後期の凝縮したチョーク層
ジャマールの畑は白い。この地域の畑は20cm程の浅い表土の下に
は固いチョーク層が数十メートル続いている。畑の表土にもチョーク層
の欠片が多く含まれる為この地域の畑は全体的に白っぽく見える。こ
の周辺に露出するのは白亜紀後期のチョーク層。今から約1億年から
6千5百年前に生物の死骸が海底に堆積して出来た土壌だ。ランス周
辺の柔らかいチョーク層とは異なり、固く圧縮されたチョーク層へ葡萄
樹は30m以上も根を伸ばしていくという。『このチョーク層こそが私達の
シャンパーニュの主役。軽やかなアロマと繊細なミネラルをもたらしてく
れる。ランス周辺の土壌に比べると表土が浅く、より凝縮したチョーク
質土壌だ』と、4代目で現在栽培と醸造を担当するマキシム。ジャマー
ルでは、この土壌を好むピノ・ムニエとシャルドネを中心に栽培している。
商品記号
ワイン
Blanche
69U09 Carte
カルト・ブランシュ
比較的冷涼な気候
を好むシャルドネは
斜面上部 に、霜害
に強いピノ・ムニエは
丘 の 下 部に 植 えて
いる。『シャルドネの
栽培地としてはコー
ト・デ・ブランと似た
土壌ではあるけど、
ここで育つ シャ ルド
ネはより柔らかさを併せ持つ。コート・デ・ブランが張りつめたミネラルと
酸を持つのに対して、私達のシャルドネはより繊細で女性的なシャンパ
ーニュに仕上がる。通常のブラン・ド・ブランの強い酒質が苦手な方に
も楽しんで貰える筈』マーケティングは数年前から母に代わってマキシ
ムの妹エミリーが担当している。
ミネラル+ピノ・ムニエの古樹=柔らかさ、フィネス
ジャマールの栽培品種はピノ・ムニエ50%、シャルドネ40%、ピノ・ノワ
ール10%。ピノ・ムニエは1930年代に植えられた区画を所有してい
る。この地域でも樹齢80年のピノ・ムニエは非常に希少。葡萄樹はチョ
ーク層に深く 根を下
ろし地中のミネラル
分 を 存 分 に ワイ ン に
表現する。醸造所で
は創業当時の設備を
現在でも使用してい
る。珍しいの は130
年前の正方形の垂
直式プレス機。プレス
毎に四方の木枠を取
り外す必要があり、4
人掛かりの作業になるが、通常の円形垂直式プレス機よりもゆっくりと
プレスが可能。果皮や果梗からの余分な成分の抽出をより避ける事が
出来ると言う。専門業者に依頼をして行われる事が多いデゴルジュマ
ンやドザージュ作業も、ジャマールでは全て醸造所内の小さな設備で
行う。『醸造方法は曽祖父の時代と殆ど変えていない。私達が造りた
いのは絢爛豪奢なシャンパーニュでは無い。この地域の個性である柔
らかく繊細なシャンパーニュを楽しんで欲しい』
VIN
色
サイズ
NV
泡
750ml
参考上代
メモ
在庫
5,000 樹齢80年のピノ・ムニエ
◎
ピノ・ムニエ95%、シャルドネ5%。ドザージ7g/L。サン・マルタン・ダブロワ村の樹齢80年の古樹。 2010年をベースに2008、2009年をアッサンブラージュ。
de Blancs Volupte Brut
69U10 Blanc
ブラン・ド・ブラン・ヴォリュプテ・ブリュット
NV
泡
750ml
5,600
○
NV
泡
750ml
5,400
○
泡
750ml
5,800
○
シャルドネ100%。ドザージ7g/L。NVだが現行キュヴェは2007年のみ使用。
Brut
69U12 Rose
ロゼ・ブリュット
ピノ・ムニエ68%、シャルドネ17%、ピノ・ノワール15%。ドザージ7g/L。アッサンブラージュによるロゼ。2009年及び2010年を使用。
Brut
69U11 Libertine
リベルティーヌ・ブリュット
NV
ピノ・ムニエ50%、シャルドネ50%。ドザージ3.5g/L。ジャマールの主要品種を使いテロワールとメゾンの味を表現。NVだが現行キュヴェは2008年のみ使用。
TOP
Champagne
Dosnon&Lepage
Avirey-Lingey
ドノン・エ・ルパージュ
| 11
木樽熟成によるコート・デ・バール産シャンパーニュ
コート・デ・バールのテロワールを表現
『最高のシャンパーニュを造る為には、何よりも最高のワインを造らなく
てはならない』ドノン・エ・ルパージュの当主ダヴィ・ドノンは語る。メゾン
はシャンパーニュ地方の南端コート・デ・バールに位置する。この地域
の畑の特徴はシャブリに続くキンメリジャン土壌であるという事。標高30
0m程の斜度の強い丘が連なるこの地域では、良質の後期キンメリジ
ャン土壌が露出する丘の中腹に葡萄が植えられている。チョーク層が
主体のモンターニュ・ド・ランスに比べて、コート・ド・バールのシャンパー
ニュにはキンメリジャン土壌に由来する溌剌としたミネラルが特徴的に
顕れる。『このバールという土地の個性を体現したシャンパーニュを造
りたい』本
拠地は携
帯電話の
電波も繋が
らない小さ
なアヴィレランジェ村。
ダヴィ・ドノ
ンは生まれ
育ったこの
土地に約2
ヘクタール
を 所 有 。そ
して同じ理
念を持つ近隣の造り手より5ヘクタール程の葡萄を手に入れ毎年600
00本のみを生産している。
木樽熟成がベースワインに骨格を与える
コート・デ・バールのテロワールを表現したシャンパーニュを造る為にダ
ヴィ・ドノンが最適と判断したのは木樽を使うブルゴーニュ手法である。
彼のキュヴェの多くは228Lのオーク樽で発酵・熟成が行われる。樽は
ピュリニー・モンラッシェで最低でも5年使用されたもののみを購入。こ
れは樽を使用する目的が決して樽香やタンニンを抽出する為ではない
事を明確にしている。『樽を使用する事でワインに繊細さやふくらみをも
商品記号
ワイン
Noire
69M92 Recolte
レコルト・ノワール
たらすと共に、微量な空気との接触がワインに骨格を与えてくれる。ま
たワインそのもの
に骨格があれば、
ドザージュの量を
減らす事が出来、
より的確にこの地
のテロワールを表
現出来る』ヴァン・
ド・レゼルヴも全て
木樽にて保管をし
ている。その年の
葡萄の出来具合
によっては一部ス
テンレスタンクも使用する。小規模メゾンならではの臨機応変さもブル
ゴーニュのワイン造りに近いと言えるだろう。
全てのキュヴェで最低24カ月以上の瓶内熟成
瓶内2次発酵後の熟成にも彼のこだわりがある。全てのキュヴェにおい
て最低でも24カ月熟成の後にデゴルジュマン。熟成の期間は一定で
は無く試飲を重ねてフレッシュさと熟成の具合が絶妙のバランスになっ
たと判断した時に、手作業でデゴルジュマンを行っていく。この土地の
テロワールがもたらす
伸びのある酸と樽熟
成からくるふくらみの
ある味わいが彼のシ
ャンパーニュに奥深
さを与えている。もう
一つ特筆すべきは非
常にモダンで美しいボ
トルである。キュヴェ
毎にエチケットからミ
ュズレ、キャップシー
ルまでの色を統一させている。多くの点においてコート・デ・バールのワ
イン造りに新風を巻き起こす若き造り手である。
VIN
色
サイズ
NV
泡
参考上代
メモ
在庫
750ml
5,400 キンメリジャン土壌
◎
750ml
5,900 キンメリジャン土壌
○
ピノ・ノワール100%。ブラン・ド・ノワール。コート・デ・バール産の葡萄のみを使用。リザーブワインを約40%アッサンブラージュ。ドザージュ9g/L
Brut
69M93 Recolte
レコルト・ブリュット
NV
泡
ピノ・ノワール70%、シャルドネ30%。コート・デ・バール産の葡萄のみを使用。リザーブワインを約40%アッサンブラージュ。エクストラ・ブリュット。ドザージュ4g/L
Blanche
69M94 Recolte
レコルト・ブランシュ
NV
泡
750ml
5,900 キンメリジャン土壌
◎
泡
750ml
6,200 キンメリジャン土壌
○
シャルドネ100%。ブラン・ド・ブラン。コート・デ・バール産の葡萄のみを使用。リザーブワインを約40%アッサンブラージュ。ドザージュ8g/L
Rose
69M95 Recolte
レコルト・ローズ
NV
ピノ・ノワール100% コート・デ・バール産の葡萄のみを使用。リザーブワインを約40%アッサンブラージュ。アッサンブラージュによって仕上げられるロゼ。ドザージュ7g/L
Cuvee Alliae≪木箱入り≫
69M96 Grande
グラン・キュヴェ・アリエ
NV
泡
750ml
15,000 プリントボトル
ピノ・ノワール50%、シャルドネ50% コート・デ・バール産の葡萄のみを使用。10%新樽を使用して樽熟成。36カ月の瓶熟成。ゼロ・ドザージュ。限定480本のみ生産
△
TOP
Normandie
Domaine Dupont
Cidres du Pays d’Auge
ドメーヌ・デュポン
| 12
究極のガストロノミー・シードルの造り手
シャンパーニュに肩を並べるシードルを目指す
『ワインやシャンパ-ニュに比類するエレガントなシードルを造りたい』ドメ
ーヌ・デュポンの3代目オーナー・ジェロームは熱弁する。元来ワインと
比べてシードルはアルコール飲料の中では低く見られがちだ。ワインや
シャンパーニュの造り手達とも交流が深いジェロームは『エレガントさに
欠ける』『何もアロマがない』という彼らのシードルに対する低い評価に
常に不満を持っていた。『ワインに複数のセパージュがあるように、リン
ゴにも様々な品種がある。我々が栽培しているリンゴは13種類。それ
ぞれのリンゴの個性を組み合わせ、適切な醸造法を取り入れる事で、
シードルは驚くほど可能性を持った飲み物になる』ドメーヌ・デュポンは
ノルマンディー地方ヴィクト・ポンフォル村に約6000本のリンゴ樹を所
有し、収穫したリンゴからシードルとカルヴァドスを醸造している。カルヴ
ァドスはフランス国内の三つ星レストランには必ずオン・リストされている
と言って良
い程名が知
られている。
その彼らが
造り出すの
は、今まで
の一般的な
シードルの
『低アルコ
ールでシン
プルな味わ
い』というイメージを根本から覆す様な個性的なものばかりだ。
完熟して樹から落ちたリンゴを集める
約6000本のリンゴを所有するドメーヌ・デュポンでは徹底したリンゴ樹
の管理を行っている。リュット・レゾネを取り入れ、春先には樹勢をコント
ロールする為に丁寧な剪定作業を行う。リンゴは機械収穫されるが、
樹についている果実を採るのでは無く、完熟して木から落ちたリンゴの
みを1本の樹に対し3回に分けて集める。樹から落ちたリンゴを傷付け
ない様に地面には柔らかく短い芝を植えリンゴを受け止めるクッションと
している。『手間はかかるが高品質のリンゴを手に入れる為には必要な
事。ブドウ栽培と同じさ』収穫後のリンゴは通常はサイロの中で大量に保
管されるが、ドメーヌ・デュポンではリンゴを傷つけないように小容量の
商品記号
Bouche
69R69 Cidre
シードル・ブシェ
ワイン
木製の容器が使わ
れる。更に手作業
で選果を行い痛ん
だ果実を全て取り
除いた上で、洗浄・
カット。そして特別
に調整したワイン用
の圧搾機でゆっくり
と 時 間 を かけ て プ
レスを行う。人口
酵母は使わず野性酵母のみで発酵を行う。
アルコール11度のシードル“キュヴェ・トリプル”
『最近では良質のシードル造りに取り組む造り手が増えてきた。とても嬉
しい。シードルの時代がやってくるはず』以前は多くの造り手達は農業の
片手間にシードル造りを行っていた。シードルは地元でがぶ飲みされる
酒として考えられ、品質の向上には無関心だったという。近年では低ア
ルコール志向も手伝い、幅の広いタイプのシードル造り注目される様に
なってきた。ジェロームの造り出すシードルはアルコール度数も非常に
個性的。スタンダードな“シードル・ブシェ”はアルコール度数5%だが、
“シードル・キュヴェ・レゼルヴ”は7.5%。ベルギー・ビールの手法を取
り入れた“シードル・トリプル”に至っ
ては何と11%もあるのだ。通常はス
テンレス又は樹脂加工のタンクで一
定期間アルコール発酵を行った後
に瓶詰をしてすぐに販売されるが、
彼はキュヴェによっては瓶詰前に長
い熟成と複数回に渡るアルコール
発酵を行うからだ。『周りのシードル
生産者から見たら僕は相当の変わ
りものだと思う』自他共に認める“マ
ニア”なシードル。しかし近年彼のシ
ードルは各地のコンクールで高い評
価を受けている。彼の努力は確実
にシードルの地位向上と認知に貢
献している。
VIN
色
サイズ
参考上代
2011
泡
750ml
2,400
メモ
伝統的製法
◎
ノルマンディ・オージュ地方の伝統的製法によって醸造。3種の異なるリンゴを使用。搾った果汁はステンレスタンクにて天然酵母のみでアルコール発酵。数回のスーティラージュを行う事でアルコール発酵を調整し、3月から4
月にかけて瓶詰めされる。香りは焼きリンゴ革のニュアンス。果実味と適度な酸味のバランスが良い。アルコール度数5%
Cuvee Reserve
69R70 Cidre
シードル・キュヴェ・レゼルヴ
2011
泡
750ml
3,200
カルヴァドスの樽で熟成
○
ステンレスタンクで2カ月アルコール発酵を行った後に、カルヴァドスを熟成させていた400Lの樽で更に6カ月熟成させる。こうする事で、シードルに凝縮感とエレガントさと与える。一般的なシードルよりもワインに近い味わい。
長期熟成が可能なガストロノミー向きのシードル。4種のリンゴをブレンド。アルコール度数7.5%
CuveeTriple
69M86 Cidre
シードル・キュヴェ・トリプル
NV
泡
750ml
2,800
3回発酵、Alc11%
○
苦みの強い品種のリンゴのみを使用し、黒ビールの製法を取り入れて造られたシードル。”トリプル”は、アルコールの高いベルギービールで”トリプルXXX”と表示される事に由来する。ベルギー・ビールの様な味わいを持つ個
性的な辛口シードル。アルコール度数11%。シャルキュルトリーや軽めの肉料理など食事とも相性が良い。
TOP
Loire
Henri Bourgeois
Sancerre
アンリ・ブルジョワ
| 13
サンセールの異なる土壌を熟知した造り手
AOCサンセールのパイオニア
今日多くの生産者が日本を
訪れるが、ジャン・マリー・ブ
ルジョワ程の有名人はそう多
くはないだろう。1980年代か
ら日本訪問を始めて訪問回
数は50回を超えた。『アンリ・
ブルジョワのワインは、日本食
と非常に相性が良い。私が来
日の度にしっかり確かめてい
るからね』常に安定した彼の
ワインはソムリエから圧倒的な
支持を受け、輸入開始当初
よりワイン・リストに採用し続け
ているレストランは少なくない。アンリ・ブルジョワの創業は1955年の事。
当時はわずか2ヘクタールしか所有しない貧しい造り手だった。『当時
はフランス国内でもサンセールワインの認知度は非常に低く、殆どが地
元でのみ消費されていた。その為、貧しい生活を送る生産者が多かっ
た。多くの若者は貧しさから脱却する為に村を出てしまっていたよ』自
分の生まれ育った土地のワインをもっと広めようと決意したアンリ・ブル
ジョワは、造ったワインを率先してパリへ持って行き、レストランを回って
売り歩いたと言う。その結果、徐々にサンセールワインの品質と個性が
高い評判を呼び、パリのソムリエやワイン愛好家が自らこの地域を訪れ
るようになった。ワインの銘醸地としても観光地として有名になり村人の
生活も次第に豊かになったという。そして彼の努力もありサンセールの
ソーヴィニヨン・ブランは世界を代表するワインとなった。現在ブルジョワ
家では、ジャン・マリーの次男が栽培、三男が営業、甥が醸造を担当と
まさに一族総出でドメーヌを切盛りしている。(長男は村内でレストランと
ホテルを経営)
“キンメリジャン”“シレックス”土壌毎に造られるキュヴェ
『サンセールは小
さなAOCだが、
そのテロワールは
非常に複雑だ』A
OCサンセールと
して認定されて
いる畑は約2,3
5 0 ヘクタール、
その内80%がソ
ーヴィニヨン・ブラ
ンから造られる
白ワインだ。この小さなAOCはロワール川の左岸サンセールの町を中
心に広がる複数の村からなる。車で移動をすれば遠くても20分程で移
動出来るエリアだが、実は驚くほど複雑な異なるテロワールから構成さ
れているのだ。『今では土壌毎にワインを分ける生産者が増えたが、当
時は皆全ての葡萄を一緒にしてただ“サンセール”として仕上げてい
た』早くからこの土壌の特異性に着目していたジャン・マリーの父は土
壌毎に分けてその特徴を前面に表現したキュヴェ造りに取り組んだ。ア
ンリ・ブルジョワが拠点とするのは“クロタン・ド・シャヴィニョール”という
山羊の乳から造られるフロマージュで有名なシャヴィニョール村。この
村の周囲には“マルヌ・キンメリジャン”土壌が広がっている。今から1
億6千万年前に海の底だった土壌で、アンモナイトの化石や牡蠣の貝
殻を多く含む。特に醸造所の正面にあるモン・ダネと呼ばれる急斜面
はサンセールの造り手が一度は手掛けたいと望む区画。ヨード香と花
や果実の複雑なアロマとミネラルに富んだ女性的なワインが生まれる。
シャヴィニヨール村の東、ロワール河沿いに南北に広がるのは“シレック
ス(二酸化ケイ素粘土)”土壌。9~8千万年前の白亜紀の土壌だ。表
土に砂利を多く含み、大きなシレックス(火打ち石)のかけらが見られる、
これが日中の熱を集め葡萄の成熟を早める。キンメリジャン土壌で感
じられる花や果実香は控えめで、若い内はやや閉じたニュアンスとスパ
イス香が全面にでる。また畑にある火打ち石を擦った時に出る煙香と
同質の香りをワインの中にも見つける事が出来る。またシレックス土壌
のサンセールは
熟成により真価
を発揮する。熟
成させることで、
煙香がよりはっ
きりと感じられる
様になる。その
他にもメイン・キ
ュヴェ『サンセ
ール・レ・バロン
ヌ』が造られる
“テール・ブラン
シュ(粘土石灰質)“土壌など、主に3つのテロワールからワインを造り
出す。『今では1つの造り手が多くのキュヴェを造るのはあたりまえにな
った。でも私達は異なるタイプのワインを造るのでは無く、異なる土壌毎
にほぼ同じ手法でワインを造っている。実際に仕上がるワインは大きな
味わいの違いがあるでしょう。どれも同じソーヴィニヨン・ブランなのに、
テロワールがこんなにも明確な個性の違いを生みだす。これがサンセ
ールの面白さだ』
10世代に渡りこの土地と向き合う
『私達の一族はこの土地で10世代に渡って生活している。この土地の
個性と伝統的ワイン造りに敬意を払い尊重すること。それは伝統を重
んじるということだけでなく、この土地の表現の為に最適の判断をすると
いうことだ』この土地を愛する気持ちはワイン造りだけ
にはとどまらない。醸造過程に出る糖分を含んだ水
(タンクやトラクターの洗浄で出る水など)が河に流れ
込むと、それが再発酵する事で河に住む生命体に
影響をおよぼします。これを懸念したジャン・マリーは
息子達と共に独自の浄水システムを考案。シャヴィ
ニヨール村から出る排水は全てこのシステムで浄水
されてから村の外に流されている。『世界中を旅す
るのが好きだけれども、やはりサンセール村に勝ると
ころは無いよ』この土地と、ここから生まれるワインを
心より愛するブルジョワ一家。この地のテロワールを
熟知しその個性を表現したワインを世界に届けるワ
インからは、彼らのこの土地への深い愛情がひしひし
と感じられる。
商品記号
Bourgeois Sauvignon
69W86 Petit
プティ・ブルジョワ・ソーヴィニヨン
VIN
色
サイズ
2012
白
750ml
参考上代
メモ
在庫
◎
2,200
異なる複数の畑で栽培される。平均樹齢10年の若木から40年の古木まで、様々な葡萄がブレンドされる。品種個性を的確に表現している。現地レストランでも最も定番のワイン。
Bourgeois Cabernet Francs
69P22 Petit
プティ・ブルジョワ・カベルネ・フラン
| 14
2011
赤
750ml
◎
2,200
サンセールの丘の斜面で栽培される樹齢10年から40年のカベルネ・フラン100%で造られる。100%除梗。14日間ステンレスタンクでのアルコール発酵。果実味を最大限に引き出し10ヶ月間フレンチ樽(60%)にて熟成、フレッ
シュでフルーティなワインに仕上げている。
Bourgeois Rose Pinot Noir
69U79 Petit
プティ・ブルジョワ・ロゼ・ピノ・ノワール
2011
ロゼ
750ml
◎
2,200
ロワール河に面した丘の斜面で栽培される樹齢10年から40年のピノ・ノワール100%で造られる。3日間のマセラシオンの後に圧搾し、その後16℃~17℃にてアルコール発酵を行う。各種料理と相性が良く、アペリティフにも最
適な冷涼感のあるロゼ。
"la Vigne Blanche"
69W87 Sancerre
サンセール・ラ・ヴィーニュ・ブランシュ
2012
白
750ml
○
3,800
土壌:カイヨット中心の白亜質土壌。シャヴィニヨールに位置するカイヨットと呼ばれる石灰岩土壌が2/3を占める畑。樹齢は40年を越す。15~18℃に温度管理されたステンレスタンクで、18日間、自然酵母でアルコール発
酵を行う。(一部培養酵母使用することもある)発酵後6~7月の間、シュール・リーにて熟成され瓶詰め。
"Les Baronnes Blanc"
69U85 Sancerre
サンセール・レ・バロンヌ・ブラン
2012
白
750ml
3,600 粘土石灰質土壌
◎
土壌:粘土石灰質土壌。粘土質の比率は約65%と高く、土壌を保温する事で樹齢20年の比較的若木から40年の古木まで熟度の高い葡萄を産む。また石灰岩が程よいミネラル分を与え、果実味の強さと華やかな香りをと共
に、ソーヴィニヨンのミネラル感を維持している。
"la Bourgeoise Blanc"
69U87 Sancerre
サンセール・ラ・ブルジョワーズ・ブラン
新入港
"la Bourgeoise Blanc"
69W88 Sancerre
サンセール・ラ・ブルジョワーズ・ブラン
2006
白
750ml
7,800 シレックス土壌
2011
白
750ml
5,400 シレックス土壌
○
○
土壌:シレックスの混じる粘土石灰質土壌。この畑特有の火打ち石の混じる土壌の畑で、樹齢50年以上の古木から上質の葡萄が収穫される。収量制限を課すことで、葡萄の実は凝縮度の高いものとなり、綺麗な酸味とバラ
ンスの取れた深い果実味を産む。
"la Bourgeoise Rouge"
69C15 Sancerre
サンセール・ラ・ブルジョワーズ・ルージュ
2007
赤
750ml
4,500 シレックス土壌
La Bourgeoise Rouge≪1500ml≫
69H41 Sancerre
サンセール・ラ・ブルジョワーズ・ルージュ
2003
赤
1500ml
10,800 シレックス土壌
○
△
土壌:シレックスの混じる粘土石灰質土壌。南西の粘土石灰質土壌の畑。収量制限を課すことで葡萄の実は凝縮度の高いものとなり、綺麗な酸味とバランスの取れた深い果実味を産む。除梗は行わず、18日間、26~3
2℃で自然酵母にて発酵。ピジャージュや1日2回のルモンタージュを行い、シュール・リーにて、色素やタンニンを丁寧に抽出。そして10~12カ月の間、トロンセ産樽にて熟成。
Le Monts Dannes
69Q05 Sancerre
サンセール・ル・モンダネ
2007
白
750ml
5,800 キンメリジャン土壌
Le Monts Dannes
69S14 Sancerre
サンセール・ル・モンダネ
2011
白
750ml
4,800 キンメリジャン土壌
△
○
土壌:キンメリジャン泥灰土。シャヴィニヨールの起伏のある丘の斜面のキンメリジャン泥灰土と粘土石灰土壌で栽培される。完熟をゆっくり待ってから収穫され、丁寧に発酵槽へと運ばれる。最良の果汁を取り出す為、ゆっくり
と圧搾し低温にてデブルバージュ。21日間のステンレスタンクでの発酵(15~18℃)。シュール・リーにてゆっくり9ヶ月の間熟成させる。
Jadis
69U80 Sancerre
サンセール・ジャディス
2011
白
750ml
7,400 キンメリジャン土壌の最良区画
○
土壌:キンメリジャン泥灰土。樹齢30年以上の畑でリュット・レゾネによる栽培。ソーヴィニヨン・グリが数%含まれる。ステンレスタンクとフレンチオーク樽(1:1)で11ヶ月間の熟成。無清澄、無濾過で満月後に滓引き。
d'Antan
69U81 Sancerre
サンセール・ダンタン
2011
白
750ml
7,400 シレックス土壌の最良区画
○
土壌:シレックスでも特に優れた土壌。火打ち石の混じる石灰質土壌。樹齢40年。リュット・レゾネによる栽培。除梗せず自然酵母のみで発酵。フレンチオーク樽(60%)とステンレスタンクにて、11ヶ月間熟成。無清澄、無濾
過で満月後に滓引き。
Etienne Henri Blanc
69Q03 Sancerre
サンセール・エチエンヌ・アンリ・ブラン
完売
次未定
2009
白
750ml
7,000
シレックス土壌、樹齢75年の古樹
×
土壌:シレックスでも特に優れた区画の古樹を使用。リュット・レゾネによる栽培。除梗せず自然酵母のみで発酵。100%バリック樽を使用(1/3新樽)し12カ月熟成。サンセールで初めて新樽を醸造に使用した前当主エチエ
ンヌ・アンリ・ブルジョワの名を冠したスペシャル・キュヴェ。
"le Chene St Etienne"
69667 Sancerre
サンセール・ル・シェーヌ・エチエンヌ・ルージュ
2000
"le Chene St Etienne"
69T01 Sancerre
サンセール・ル・シェーヌ・エチエンヌ・ルージュ
2002
赤
赤
750ml
750ml
9,500
樹齢435年の木の樽を使用
限定キュヴェ
10,800
樹齢435年の木の樽を使用
限定キュヴェ
○
○
土壌:石灰岩。除梗を100%行い、自然酵母により、19日間のアルコール発酵後(26~32℃)。12ヶ月に渡り、樹齢435年のエチエンヌの樹で造った225lバリックと600lの伝統的な新樽で熟成させる。限定本数のみの希少な
キュヴェ。
Fume En Travertin
69Z38 Pouilly
プイィ・フュメ・アン・トラベルタン
新入港
2012
白
750ml
3,800
○
△
○
土壌:粘土石灰土壌。圧搾後にステンレスタンクにて発酵(15~18℃)。その後ステンレスタンク5カ月間シュー・ル・リーにて熟成させる。
Fume la DM de Bourgeois
69V15 Pouilly
プイィ・フュメ・ラ・ドゥモワゼル・ド・ブルジョワ
2007
白
750ml
7,800
Fume la DM de Bourgeois
69T02 Pouilly
プイィ・フュメ・ラ・ドゥモワゼル・ド・ブルジョワ
2011
白
750ml
5,400
土壌:キンメリジャン泥灰土。自然酵母にて、ステンレスタンクとフレンチオーク樽にて22日の間、発酵。そしてシュール・リーにてゆっくり9ヶ月の間、熟成させる。翌年の夏に入ってから、ようやく瓶詰めされる。最も瓶詰が遅い
キュヴェ。
de la Saint Luc
69Z40 Vendenge
ヴァンダンジュ・ド・ラ・サン・リュック
新入港
2008
甘
500ml
10,000 遅摘み甘口
土壌:キンメリジャン土壌。通常より数週間遅積みで収穫・糖度が上がった葡萄を一粒ずつ選果し、低温でゆっくりと発酵。冬の間に残糖を残し発酵は停止。木樽にて15カ月の熟成。
△
TOP
New Zealand
Clos Henri Vinyard
Marlborough
クロ・アンリ・ヴィンヤード
| 15
断層をまたぐアンリ・ブルジョワの新天地
アンリ・ブルジョワの新しい挑戦
アンリ・ブルジョワと言え
ば誰もが認めるサンセ
ールのトップ生産者だ。
そのブルジョワ・ファミリ
ーが新天地を求め、ソ
ーヴィニヨン・ブランとピ
ノ・ノワールの新たな可
能性を見出したのがニ
ュージーランドの南島
北部マールボロである。
1989年から現地の調
査をはじめ、2000年に98ha の畑を購入するまでに実に11年の歳月
を要したという。一口にマールボロと言ってもクラウディ湾に注ぐワイラウ
川に沿って10キロ以上にも渡る。内陸から湾へと土壌を押し出す様に
流れた氷河からワイラウ川が生まれたが、河口付近とクロ・アンリが位
置する内陸では、萌芽の時期が一週間も異なる程、気候も土壌も異
なる。アンリ・ブルジョワの当主であるジャン・マリーが選んだのはマール
ボロでも最も内陸に位置するワイホパイバレーである。(この辺りはマオリ
語の地名が多く残る。)なぜならマールボロでも最も複雑な土壌を持っ
ているからである。
NZでも土壌毎にワインを造る
まずワイラウ川周辺に
広がる“グレイワッケ”と
呼ばれる玄武岩が細
かく砂状になった堆積
土壌が河口よりも豊か
である。そしてこのワイ
ラウ川に南から合流す
るワイホパイ川が“ウィ
ザー・クレイ”という褐
色の粘土土壌を運ん
で来ている。更にニュ
ージーランドの南島を南北に分ける断層が畑の中央を南北に縦断して
いる。この断層が“グレイワッケ”と“ブロード・ブリッジ”と呼ばれる黒色粘
土土壌をくっきりと分けているのだ。水はけの良い”グレイワッケ“にはか
つてはワイラウ川の底にあった30センチ以上の丸い石がゴロゴロと転が
っており、ここではソーヴィニヨン・ブランが栽培される。”ブロード・ブリッ
商品記号
ジ“ ”ウィザー・クレイ“では、ピノ・ノワールが栽培されている。
一度も人の手を加えられていない土地
またこの地でワイン造りを始める上でのもうひとつの優れた点は今まで
一度も手を加えられた事の無い自然のままの土地だったという事であ
る。以前は羊が放牧されていた広大な牧場は今まで開墾されたり、植
物が植えられたことの無い無垢の大地だった。『サンセールを含め、フ
ランス国内のブドウ栽培に適した土地で手付かずの場所を見つける事
はほぼ不可能である。広大な土地と自然を持つニュージーランドだか
らこそ、これ程に可能性がある土地が残されていた』とアンリ・ブルジョ
ワは語る。この土地を
購入した後も自然環境
を急激に変える事が無
いように、ブドウの植樹
も数ヘクタール毎にゆ
っくりと進めている。ま
た冬場には羊達を放
牧 し 地 面 の 余 分な 雑
草を食べさせ、4年程
前からは化学薬品を
使わず に有 機栽 培を
取り入れている。有機栽培にしてから畑のコンディションが更に向上し
土中にはミミズなどの生物が多く見られるようになった。2年前からは灌
漑設備はあるものの一度も使用せずにブドウを栽培出来ている。畑に
クローバーを植える事で葡萄樹を害虫から守るミツバチを増やし畑の
生態系を守る事もしている。『我々は長年にわたるサンセールでの経
験を活かしながら、テロワールを繊細にあらわしたワインを造っている。
時にこの地域のスタンダードからは大きく外れ、地元の栽培家に失笑を
買う事もある。でも、全ては工業製品では無く、このテロワールから生ま
れるワインを造る為。気にしてはいない』とディレクター兼醸造責任者の
ダミアンは誇らしげに語る。クロ・アンリでの葡萄樹の蜜植率は1ヘクタ
ール辺り4,400~6,000本収量45hl/ha。対して周囲の畑の密植
率は3000本以下で更に収量100hl/ha 以上と考えると、その違いは
明らかである。ワイナリー創設から10年を迎えた昨年、ボルドーで行わ
れたソーヴィニヨン・コンクールでクロ・アンリ2010が世界最高ソーヴィ
ニヨンに選ばれた。新天地での彼らの努力は着実に身を結び始めてい
る。
ワイン
Clos Sauvignon
69Z72 Petit
プティ・クロ・ソーヴィニヨン
VIN
色
サイズ
4月下旬
入港予定
2013
白
750ml
参考上代
メモ
在庫
2,800
×
4月下旬
入港予定
2012
赤
750ml
2,800
×
4月下旬
入港予定
2012
白
750ml
4,400
×
新しい畑に植えられた若木を主体としたクロ・アンリのセカンドワイン。
Clos Pinot Noir
69Z73 Petit
プティ・クロ・ピノ・ノワール
新しい畑に植えられた若木を主体としたクロ・アンリのセカンドワイン。
Henri Sauvignon
69Z74 Clos
クロ・アンリ・ソーヴィニヨン
グレイワッケ土壌。以前は近くの河を流れるワイラウ河の川底にあった大きな石を含む砂質の沖積土。通常よりも葡萄樹を密植し、更に収量を下げる事で良質の葡萄を収穫出来る。ステンレス発酵。
Henri Pinot Noir
69U86 Clos
クロ・アンリ・ピノ・ノワール
2010
赤
750ml
ブロードブリッジ土壌。鉄と黄土を含む粘土土壌。コクがあり余韻の長いピノ・ノワールに仕上がる。ステンレスタンクで発酵後は30%の新樽を含む木樽にて熟成。
5,800
○
TOP
Alsace
Les Binner
Ammerschwihr
レ・ビネール
| 16
ドメーヌ・ビネールが2010年に設立したネゴシアン
親友の葡萄のみ使用“レ・ビネール”
アルザスのヴァン・ナチュールの造り手として必ず名前の挙がるドメー
ヌ・ビネール。古くから無農薬栽培に取り組むドメーヌで現当主のクリス
チャン・ビネールは妻や家族と共に出来る限り自然に近いワイン造りを
行っている。今年より開始した“レ・ビネール”は彼らが2010年から新
たに始めたネゴシアン部門。ネゴシアンだが使用する葡萄はコルマー
ルの南に畑を持つ同じ意思を持つ親友の葡萄のみ。2009年のヴィン
テージ からクリ スチ
ャン・ビネールが一
緒にワイン醸造を手
掛け、2010年ヴィ
ンテージ以降はビネ
ールがネゴシアンと
して正式に販売して
いる。ドメーヌ・ビネ
ールと同じ理念のも
とにクリスチャンが手
掛けるワインだ。
リースリングの理想区画“ビルドストックレ”
レ・ビネールに使用するの畑の多くはコルマールの南に位置する。モザ
イクの様に多様な土壌が複雑に組み合わさるアルザスの中で、彼が所
有するのは泥土を多く含む風化した石灰土壌。“黒い森”と呼ばれるド
イツ・バーデン地方からヴォージュー山脈にかけて存在した巨大な山
脈の崩落によって出来た地域だ。ヴォージュー山脈を背後に守られた
畑はアルザスの中でも年間の降水量が極めて少ない。ゲヴェルツトラミ
ネールやピノ・グリに向く肉付きの良いアルザスワインが生まれる。全て
商品記号
の畑はビオディナミ農
法が導入されている。
またリースリングに最
適の地として高名な
“ビルドストックレ”区画
も所有。“ビルドストッ
クレ”は小石と泥土を
含む質の良い石灰土
壌。グラン・クリュ“オ
ーバーモルシュヴィ
ア” の 下 方 平 地 に 近
い所に位地する。グラン・クリュの格付けはされていないもののその土
壌・真南向きの斜面、風通しの良さから周囲のグラン・クリュを凌ぐ品
質のリースリングを産出するとして人気の高い区画。平均齢40年を超
える古樹が植えられている。この区画からはレ・ビネールを代表するリ
ースリングが造られている。
“酵母・亜硫酸・リキュール”何も加えずに造るクレマン
レ・ビネールのワインは全て“ワインは醸造所ではなく畑で造られる”とい
うドメーヌと同様の理念の元で造られている。清潔で状態の良い葡萄
を造り、その後は出来る限りワインに手を加えない。仲間の造り手たち
からも高い評価を受けている“クレマン・ゼロ・ドザージュ”は野性酵母の
みで発酵、SO2無添加、ノン・ドザージュで造られる。瓶内二次発酵の
際も糖分や酵母は加えずにその年に収穫した葡萄の果汁のみを加え
るのみ。葡萄以外のものは一切加えずに造る究極の一本だ。僅か28
00本の生産のみ。
ワイン
Zero Dosage
69T61 Cremant
クレマン・ゼロ・ドザージュ
6月
入港予定
VIN
色
サイズ
2010
泡
750ml
参考上代
3,000
在庫
ノン・ドザージュ、亜硫酸無添加
2次発酵も野性酵母のみ使用
×
リースリング及びピノ・ブラン。天然酵母のみで発酵。瓶内2次発酵時にはその年の葡萄果汁を添加。18カ月の熟成の後に出荷。ドザージュ無し。醸造中及び瓶詰め前も含めて亜硫酸無添加。
69Q50 Saveurs
サブール
6月
入港予定
2011
白
750ml
2,600
×
シルヴァネール、ピノ・ブラン、ミュスカ、ピノ・グリのアッサンブラージュ。手摘み収穫。天然酵母のみで発酵。タンク内で澱引きせずに8カ月の熟成。ノン・フィルター。
Sec
69Y48 Riesling
リースリング・セック
2012
白
750ml
3,400
○
2010
白
750ml
4,200 コルマール南の特別区画
○
低温にてデブルバージュ後に天然酵母のみで発酵。澱と接触させながら11カ月の熟成。ガラス栓使用
Bildstoecke Sec
69Q52 Riesling
リースリング・ビルドストックレ・セック
グラン・クリュに比類する優良区画”ビルドストックレ”のリースリング。低温にてデブルバージュ後に天然酵母のみで発酵。澱と接触させながら11カ月熟成。ノン・フィルター。ガラス栓使用。
Sec
69Q53 Muscat
ミュスカ・セック
2011
白
750ml
3,400
○
天然酵母のみで発酵。発酵及び7カ月の熟成。一部は香りを引き出しワインを安定させる為にマールと一緒に発酵・熟成させる。ノン・フィルター。ガラス栓使用。
Gris Sec
69Q54 Pinot
ピノ・グリ・セック
6月
入港予定
2010
白
750ml
3,400
×
2011
白
750ml
3,400 やや甘口
○
赤
750ml
3,400
○
天然酵母のみで発酵。11カ月木樽にて澱と接触させながら熟成。ノン・フィルター。ガラス栓使用。
69Q56 Gewurztraminer
ゲヴェルツトラミネール
低温でデブルバージュ後に天然酵母のみで発酵。木製の大樽にて澱と接触させながら11カ月の熟成。ノン・フィルター。ガラス栓使用。
Noir
69Y51 Pinot
ピノ・ノワール
2012
天然酵母のみで発酵。10日間のマセラシオンを行う。その後澱と接触させながら11カ月の熟成。亜硫酸無添加。ガラス栓使用。
TOP
Bourgogne
Jean-Marc Brocard
Chablis
ジャン・マルク・ブロカール
| 17
シャブリにおける最初のビオディナミ挑戦者
オディナミで栽培。既にひとつのドメーヌのビオディナミ栽培面積として
現在約5,000ヘクタールあるシャブリの葡萄畑の多くは、大手の大企 はブルゴーニュで最大である。またビオディナミの理念は醸造過程にお
業によって所有されている。その中で200haという広大な畑を所有し いても率先して取
ながらも、家族経営を続けているのがドメーヌ・ジャン・マルク・ブロカー り入れている。特
ルだ。ドメーヌの始まりは1973年、ジャン・マルク・ブロカールが妻の父 徴 的 な の が 熟 成
から買い取った 容器。ステンレス、
わずか0.3ヘク 大樽の他に『ウッ
タールの畑から。 フ(フランス語で卵
義理の父からワ の意)』と呼ばれる
イ ン 造 り を 学 び コンクリート製の醸
ながら地道な努 造 容 器 を 使 用 し
力を重ねて畑を ている。このコンク
拡大してきた。 リート容器はビオ
現 在 は ジ ャ ン ・ ディナミの哲学に基づいて造られている。コート・ド・ローヌのビオディナ
マルクと共に次 ミ生産者シャプティエも使用。大きさは700Lから800L、重さは約50
男 の ジ ュ リ ア ン 0kg。内側は樹脂加工していない為コンクリートの隙間から木樽と同様
が中心となってドメーヌを運営している。『私達が造りたいのは本来のシ に微量の空気接触を行う事が出来る。樽香を避けるブロカールにとっ
ャブリが持つ“純粋さ・ミネラル・新鮮さ”を持つワイン。その為には良質 ては最も適した容器。また卵型の形状ゆえにバトナージュをしなくても
のキンメリジャン土壌が不可欠だ』1億5千万年前のジュラ紀には海の 澱を自然に攪拌する事が出来るのもメリットだ。現在はグラン・クリュ・
底にあったシャブリ。その後海水が引きこの地に海からの堆積物で構 レ・プリューズに実験的に使用。この容器の中で澱と共に16ヶ月の熟
成されるキンメリジャン土壌が残された。キンメリジャン土壌には牡蠣の 成を行っている。
化石などが多く含まれる。これらがワインにシャブリ特有のミネラルとヨ AOCシャブリもキンメリジャン土壌の自社畑
ード香を与えてくれる。AOCシャブリの地域が拡大される以前は多くの ジャン・マルク・ブロカールが最も力を入れるのが“AOCシャブリ・サン
ワインがこのシャブリの特徴的な味わいを表現していた。しかし世界的 ト・クレール”。『ウィリアム・フェーブルやラロッシュとの大きな違いは私
にシャブリの人気が高まった1970年代以降はAOCの地域が大幅に 達が造っているワインの多くがAOCシャブリだという事。シャブリは本来
拡大。シャブリの北部にある異なるポルトランディアン土壌の地域から 手に入れられ易いワイン。グラン・クリュの様に手の届きづらい高級品
のワインもシャブリと名乗れる様になった。『私が大切にするのは真っ直 だけにしてはいけないと思っている』ブロカールが造るAOCシャブリは
ぐに伸びるミネラルとヨード香。キンメリジャン土壌こそが葡萄にこの味 全て自社畑の葡萄を使用。醸造所の隣接した畑で収穫後はすぐに仕
わいを与えてくれる』理想のシャブリを造る為、葡萄栽培・醸造に関し 込みを行う事が出来る。通常AOCシャブリは買い葡萄から造る事が
ても彼ら独自の拘りがある。その一つが収穫の方法。彼らは葡萄を酸 多い。100%自社畑の造り手は他に数件
とミネラルのバランスの良い状態で仕込む為には、機械収穫が必要だ しかない。また通常AOCシャブリに使われ
と主張する。『シャブリはシャルドネだけの単一品種なので、殆どの畑が るのは主にシャブリ北部のオックスフォーデ
同時に熟す。収穫で手間取って葡萄が熟成のピークを超えてしまうよ ィアン土壌からの葡萄。しかしブロカールの
り、機械によって理想的なタイミングで収穫する方が何倍もメリットがあ AOCシャブリ“サント・クレール”の畑はシャ
る』ジュリアンは言う。最も早く熟すグラン・クリュとシャブリ・ヴィラージュ ブリの中心を流れるセラン川の左岸南に位
の収穫日の差はわずか3、4日。機械収穫も同時に行う事で良質のミ 置する。この辺りは石灰質や化石成分の多
ネラルと酸を保った葡萄を手にする事が出来る。実際にグラン・クリュ、 い典型的な後期キメリジャン土壌。本来の
プルミエ・クリュ、ビオディナミの畑は手摘みだが、その他の多くは機械 シャブリが持つミネラル豊かなワインに仕上
収穫を行っている。醸造は原則としてバリック樽は使用しない。彼らが がる。ジャン・マルクがこのシャブリを80年
追求しているワインの“純粋さ・ミネラル・新鮮さ”とバリック樽は調和し 代にリリースした直後は現代的な柔らかい
ないと考えるからだ。
シャブリの味わいに馴染んだパリの人々か
らは固すぎると言われた事もある。しかしこ
100%ビオディナミを目指す
2代目のジュリアンがドメーヌに加わってからジャン・マルク・ブロカール の個性を好むイギリスやスカンジナビアの
のワインは更に品質が向上したと言われる。その理由のひとつが1998 国、特にヨードの香りを理解する国では非
年から行っている畑へのビオディナミの導入。当初、父のジャン・マーク 常に高い評価を受け、次第にフランス国内でも指示される様になった。
は『ビオディナミ農法は狂信的宗教集団』だと猛反対。しかし転換を進 ジュリアンによるビオディナミ農法の採用によりこのシャブリの特徴的な
めた葡萄畑の品質の向上を目の当たりにし、現在はビオディナミの導 味わいはより際立つ様になったと言う。ドメーヌ・ジャン・マルク・ブロカー
入に賛同している。元来シャブリは気温の低さや湿気の多さからビオ栽 ルはシャブリの本当の価値を求めて真摯にワイン造りを続ける。『シャブ
培には向かないとされていた土地。当時は誰も取り組んでいなかったビ リ・ヴィラージュは、注意深く造れば、プルミエ・クリュやグラン・クリュと
オディナミを大きなリスクを承知で取り入れた。現在約80haの畑をビ 同じくらいの潜在性がある。ぜひその品質の高さを感じて欲しい』
“ミネラル・ヨード香”シャブリ本来の味わい
商品記号
ワイン
Sainte Claire
69U84 Chablis
シャブリ・サント・クレール
VIN
色
サイズ
2012
白
750ml
参考上代
メモ
2,800 全て自社畑のACシャブリ
◎
3,800 全て自社畑のACシャブリVV
◎
△
○
このドメーヌのフラッグ・シップとなるAOCシャブリ。セラン川の左岸南、醸造所の近くに広がる典型的なキンメリジャン層の畑。樹齢は約20年。80ha所有。
V.V. Saint Claire
69Y97 Chablis
シャブリ・ヴィエーユ・ヴィーニュ・サント・クレール
2012
白
750ml
シャブリ・サント・クレールと同じ区画。樹齢約60年の古木が地中深く根を伸ばし地中の要素を吸い上げる事で、凝縮しバランスの良い葡萄が出来る。ビオディナミ。
| 18 69L25 Chablis Boissonneuse
シャブリ・ボワッソヌーズ
2006
白
750ml
5,300 98年より完全ビオディナミ
Boissonneuse
69M47 Chablis
シャブリ・ボワッソヌーズ
2010
白
750ml
3,700 98年より完全ビオディナミ
醸造所のあるプレイ村の斜面に位置するモノポールで11haの畑。非常に質の高いキンメリジャン土壌。ジャン・マルクの息子ジュリアンにより1998年からビオディナミ農法が行われている。
1er cru Montmains
69X41 Chablis
シャブリ・プルミエ・クリュ・モンマン
6月
入港予定
2012
白
750ml
4,800
×
セラン川の左岸、プレイ村よりもやや北に位置するプルミエ・クリュ。谷から来る風と冷涼な環境がこのワインにミネラルと美しい酸を与えている。セラン川左岸のシャブリの特徴がよく現れている。
1er cru Vau de Vey
69W04 Chablis
シャブリ・プルミエ・クリュ・ヴォード・ヴェイ
2011
白
750ml
4,800
○
セラン川左岸、モンマンよりも北西に位置する斜度52度の険しい東向きの畑。認知度の低い畑であるが、繊細かつミネラル感豊かな高品質のシャブリが造られる。現在、畑はビオディナミに転換中。
1er cru Vaulorent
69U32 Chablis
シャブリ・プルミエ・クリュ・ヴォロラン
2011
白
750ml
5,800 グラン・クリュの丘に位置
○
グラン・クリュと同じ丘に唯一存在するプルミエ・クリュ。グラン・クリュ・レ・プルーズの北に位置する畑。プルミエ・クリュとして品質は非常に高く、エレガントで繊細なワインを生み出す。
Grand cru Valmur
69T58 Chablis
シャブリ・グラン・クリュ・ヴァルミュール
6月
入港予定
2010
白
750ml
8,000
×
丘の上部に位置する13.2haのグラン・クリュ。畑は北西から南向きまで様々な角度に広がる。バランスの良いミネラル感としっかりとした骨格を持ち、長期熟成可能なワインが造られる。
Grand cru Bougros
69T59 Chablis
シャブリ・グラン・クリュ・ブーグロ
2010
白
750ml
8,000
○
グラン・クリュ・ブーグロは口中に丸く広がり余韻の長いエレガントなワインを生み出す。また蜜の様にフローラルで豊かな香り。熟成を経る事で、更にその素晴らしさが増していく。
Grand cru Les Preuses
69D99 Chablis
シャブリ・グラン・クリュ・レ・プリューズ
2009
白
750ml
10,000 卵型コンクリート容器使用
Grand cru Les Preuses
69T60 Chablis
シャブリ・グラン・クリュ・レ・プリューズ
2010
白
750ml
11,000 卵型コンクリート容器使用
○
○
グラン・クリュの中でも特に長熟のポテンシャルがある。またシャブリらしい力強いミネラル感が支配する一方でエレガントさも兼ね備えている。熟成には「ウッフ」と呼ばれる卵型容器が使用されている。現在、ビオディナミ農法
へと転換中。
TOP
Bourgogne
Frederic Magnien
Morey Saint Denis
フレデリック・マニャン
| 19
「岩」「粘土」「鉄」テロワールの探究を続けるネゴシアン
各誌で高評価“マニャンは変わった!”
ここ数年でフレデリック・マニャンのワインの評価は驚くほど高くなってい
る。確かに時代の流行もあり2000年代初めのフレデリックのワインは
樽香が全面に出
た力強いタイプの
ワインだった。しか
し最近の彼のワイ
ンにはテロワール
の個性がストレー
トに表現されたピ
ュアな果実味が
ある。ボーヌの醸
造学校を卒業し
た後、フランスの
みならず世界各
国でワイン造りを学び、実家に戻ったのが1993年。その後1995年に
は自分の理想のワインを造るため、自身の名前を冠したネゴシアンワイ
ンの生産を始めた。より高品質のワインを造る為には、常に探究心を持
ち努力し続けなくていけない。彼のワインのスタイルが変わってきたのも、
テロワールを探究しワイン造りに専心してきた努力の結果であろう。実
際に年々彼のワインの評価は上がり、2012年版のベタンヌ・ドゥソーブ
両氏のワインガイドでは、ネゴシアンとしては最高評価の BD マーク4つ
を獲得した。非常に喜ぶべき事だが、等の本人はいたって冷静で、
黙々とワインを造り続けている。
ネゴシアンである事の優位性を活かす
『かつて研修したカレラではピ
ノ・ノワールを造るために粘土
石灰質土壌がある土地を探
し回らなければならなかった。
しかし私達には探さずともそ
れが足元にある』カリフォルニ
アでブルギニヨンであることを
再認識させられたのだという。
『しかし、ブルゴーニュの特殊
性を意識できているブルゴー
ニュ人が実は非常に少ない』
テロワールの価値を十分に理
解している生産者の少なさに
危機感を感じているよう。フレ
デリックが自分のワインを、し
かもネゴシアンワインを造ろう
と決心した大きな理由は、ブルゴーニュという特殊な土地において、生
産者の趣向や時々のトレンドを追うものではなく、異なるテロワールの個
性が自然な形で引き出されているワインを造りたかったのだと言う。そ
れは限られた畑のみを所有するドメーヌでは限界があった。『ネゴシア
ンであるが故に、自分の望むテロワールを表現したワインを造る事が出
来る』その為になによりも大事なのは、畑選びである。『朝日が一番早く
当たる区画(=日照量に恵まれた区画)を厳選する』新しい畑を探す
際はお気に入りの自転車で陽の昇る前から畑に行く。そして朝日が上り
始め、最初に陽が当たる畑を中心に土壌を見極めながら区画を選ぶ。
クリュの境界線は完璧に頭に入っていて、下層の土壌についても熟知
している。テロワールに拘り始めた頃から自然に葡萄畑を立体的にイメ
ージできるようになったのだという。その中で最重要視するのが樹齢。4
0年以上のヴィエーニュ・ヴィーニュを中心に厳選する。『テロワールを
表現するにはやはり樹齢が高く、根のしっかりと張った樹を選ばなけれ
ばならない。仕立てはできる限りコルドン・ド・ロワイヤルを選ぶ』(グイヨ
に比べてコルドンは収量が低く品質に差が出るからだ。)細かに観察し、
決めた畑は所有者に直接交渉を持ちかけ、所有者がバルクワインとし
て販売した金額を上回る代金を支払う。こうしてネゴシアンであることの
メリットを最大限に生かし、ワイン造りを行っているのだ。
限りなくドメーヌに近いネゴシアン
マニャンは葡萄耕作会社を設立し、契約した一部の畑での葡萄栽培
を、自身を含めた自前のスタッフで行うようになっている。つまり土地の
所有をしていないだけで、剪定から収穫まで全てフレデリックの意思と
タイミングで行う事が出来るのである。また畑の所有者が自ら葡萄栽
培を行う場合でも常にフレデリックが足を運んで作業を細かく指示して
いる。こうする事でドメーヌに劣らない高品質の葡萄を手に入れられる。
全てはテロワールへの大きな拘りがあるからだ。フレデリックのテロワー
ルへのこだわりは“クール・ド・ロッシュ(岩盤)”“クール・ダルジール(粘
土)”“クール・ド・フェール(鉄)”という土壌のタイプを表記したキュヴェ
を造っている事からも分かる。
『テロワールは AOC 法だけで
区別出来るものではない』例え
ばし彼が本拠地とするモレ・サ
ン・ドニ村では、Combe(コンブ)
と呼ばれる小さな谷があるが、
その谷が形成された際の氷河
の動きによる堆積物は場所に
よって大きく異なる。北側は石
灰及び鉄分が多いが、南側は
粘土分が非常に多い。マニャ
ンが手掛る AC モレ・サン・ドニ
の区画は、雨の日に歩くと靴の
裏にねっとりと張り付く程に粘土
分の多い土壌で、そこからは骨
格のしっかりとした男性的なワ
インが生まれる。そのテロワー
ルの特徴を楽しんで貰う為に、キュヴェ名は“モレ・サン・ドニ≪クール・
ダルジル≫”としているのだ。これらのキュヴェを飲み比べると、土壌が
ワインにもたらす要素を実感する事ができ非常に興味深い。ネゴシアン
を立ち上げてから既に15年以上経つが、フレデリックはまだ40歳を過
ぎたばかり、これからのブルゴーニュを担う若手として、今後も素晴らし
い飛躍が期待できる造り手である。
商品記号
ワイン
VIN
色
サイズ
NV
泡
750ml
3,600 ピノ・ノワール100%
Chardonnay
69V74 Bourgogne
ブルゴーニュ・シャルドネ
2011
白
750ml
2,800
Pinot Noir
69Y59 Bourgogne
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール
2012
赤
750ml
3,000
2012
ロゼ
750ml
2012
赤
750ml
"岩盤"土壌の特徴を表現
2012
赤
750ml
"粘土"土壌の特徴を表現
2011
赤
750ml
2012
赤
750ml
Chambertin "Vieilles Vignes age 55"
69U94 Gevrey
ジュヴレ・シャンベルタン・VV・平均樹齢55
2011
赤
750ml
6,400 樹齢55年以上の古樹
Chambertin 1er Cru 《Coeur de Roches》
69U95 Gevrey
ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ《クール・ド・ロッシュ》
2011
赤
750ml
9,800 "岩盤"土壌の特徴を表現
2001
赤
750ml
18,000
2005
赤
750ml
34,000
Chambertin Grand Cru
69W48 Charmes
シャルム・シャンベルタン・グラン・クリュ
2011
赤
750ml
21,800
Clos de Beze Grand Cru
69W49 Chambertin
シャンベルタン・クロ・ド・ベズ・グラン・クリュ
2011
赤
750ml
29,800
2010
赤
750ml
31,000
Saint Denis Blanc Les Larrets
69C74 Morey
モレ・サン・ドニ・ブラン・レ・ラレ
2004
白
750ml
6,800
Saint Denis Blanc Les Larrets
69W92 Morey
モレ・サン・ドニ・ブラン・レ・ラレ
2011
白
750ml
5,200
Saint Denis 《Coeur d'Argile》
69X86 Morey
モレ・サン・ドニ 《クール・ダルジール》
2011
赤
750ml
6,000 "粘土"土壌の特徴を表現
Saint Denis 1er cru Clos Sorbe
69X84 Morey
モレ・サン・ドニ・プルミエ・クリュ・クロ・ソルベ
2011
赤
750ml
8,200
2002
赤
750ml
13,800
2005
赤
750ml
18,000
2011
赤
750ml
2002
赤
750ml
19,800
Musigny 1er cru Les Charmes "V.V. age 70"
69X85 Chambolle
シャンボール・ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・シャルムVV平均樹齢70
2011
赤
750ml
10,800 樹齢70年以上の古樹
Musigny 1er cru Baudes
69U89 Chambolle
シャンボール・ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・ボード
2007
赤
750ml
13,800
2012
赤
750ml
de Vougeot Grand Cru
69W51 Clos
クロ・ド・ヴージョ・グラン・クリュ
2011
赤
750ml
Romanee "Vieilles Vignes age 55"
69T96 Vosne
ヴォーヌ・ロマネ・ヴィエーユ・ヴィーニュ・平均樹齢55
2011
赤
750ml
2005
赤
750ml
2012
赤
750ml
2001
赤
750ml
de Bourgogne Blanc de Noir Extra Brut
69B27 Cremant
クレマン・ド・ブルゴーニュ・ブラン・ド・ノワール・エクストラ・ブリュット
| 20
Bourgogne Rose
ブルゴーニュ・ロゼ
Cote de Nuits Village 《Coeur de Roches》
コート・ド・ニュイ・ヴィラージュ 《クール・ド・ロッシュ》
Marsannay 《Coeur d'Argiles》
マルサネ 《クール・ダルジール》
完売
次未定
完売
次未定
6月
入港予定
Crais de Chene
69T95 Fixin
フィサン・クレ・ド・シェーヌ
Gevrey Chambertin 《Coeur de Fer》
ジュヴレ・シャンベルタン・クール・ド・フェール
Chambertin 1er cru Perrieres
69X35 Gevrey
ジュヴレ・シャンベルタン・プルミエ・クリュ・ペリエール
Chambertin Grand Cru
69X28 Charmes
シャルム・シャンベルタン・グラン・クリュ
Grand Cru Bio Certifie
69P38 Chambertin
シャンベルタン・グラン・クリュ・ビオ・セルティフィエ
Saint Denis 1er cru Ruchots
69N68 Morey
モレ・サン・ドニ・プルミエ・クリュ・ルショ
Saint Denis 1er cru Ruchots
69X30 Morey
モレ・サン・ドニ・プルミエ・クリュ・ルショ
6月
入港予定
限定
7本
限定
5本
限定
16本
限定
9本
限定
9本
Musigny "Vieilles Vignes age 55"
69W54 Chambolle
シャンボール・ミュジニー・ヴィエーユ・ヴィーニュ・平均樹齢56
Musigny 1er cru Les Charmes V.V
69L21 Chambolle
シャンボール・ミュジニー・プルミエ・クリュ・レ・シャルムVV
Bonnes Mares Grand cru
ボンヌ・マール・グラン・クリュ
Echezeaux Grand cru
69X29 Grand
グラン・エシェゾー・グラン・クリュ
限定
6本
完売
次未定
限定
4本
Nuits Saint Georges "Vieilles Vignes age 55 "
ニュイ・サン・ジョルジュ・ヴィエーニュ・ヴィーニュ・平均樹齢55
Saint Georges 1er cru Saint Georges
69X37 Nuits
ニュイ・サン・ジョルジュ・プルミエ・クリュ・サン・ジョルジュ
限定
15本
参考上代
メモ
4,000
"鉄"土壌の特徴を表現
7,200 樹齢55年以上の古樹
21,800
7,200 樹齢55年以上の古樹
42,000
14,000
◎
◎
◎
×
×
×
○
×
◎
○
△
△
△
△
△
△
○
◎
△
△
△
◎
△
○
○
×
△
◎
△
×
△
商品記号
VIN
色
サイズ
Charlemagne Grand cru
69W53 Corton
コルトン・シャルルマーニュ・グラン・クリュ
ワイン
2011
白
750ml
《Coeur de Roches》
69U91 Meursault
ムルソー 《クール・ド・ロッシュ》
2007
白
750ml
7,200 "岩盤"土壌の特徴を表現
《Coeur de Roches》
69T97 Meursault
ムルソー 《クール・ド・ロッシュ》
2011
白
750ml
6,200 "岩盤"土壌の特徴を表現
2007
白
750ml
12,000
1er Cru Les Perrieres
69T05 Meursault
ムルソー・プルミエ・クリュ・レ・ペリエール
2007
白
750ml
14,800
Montrachet 1er Cru Les Baudines
69T04 Chassagne
シャサーニュ・モンラッシェ・プルミエ・クリュ・レ・ボーディーヌ
2006
白
750ml
11,500
Montrachet 1er Cru Les Baudines
69U90 Chassagne
シャサーニュ・モンラッシェ・プルミエ・クリュ・レ・ボーディーヌ
2007
白
750ml
12,800
Montrachet
69T98 Puligny
ピュリニー・モンラッシェ
2011
白
750ml
7,400
2012
白
750ml
1er cru Charmes
| 21 69G10 Meursault
ムルソー・プルミエ・クリュ・シャルム
Saint Romain Blanc
サン・ロマン ブラン
5月
入港予定
参考上代
メモ
22,800
△
○
◎
○
○
△
○
◎
×
TOP
Bourgogne
Domaine Camus Pere & Fils
Gevrey Chambertin
ドメーヌ・カミュ・ペール・エ・フィス
| 22
180年の歴史を持つジュヴレ特級畑最大の所有者
ジュヴレ特級畑の最大所有者
1850年代から既にカミュ家では葡
萄栽培が行われていた。現当主ユ
ベールは16.8ヘクタールを所有。
その約2/3は特級畑で、これはジュ
ヴレ・シャンベルタン村において最大
の地主の一人だ。1981年から200
4年の長期間 INAO の地域代表を
努めた。更に1993年には IBV(ブル
ゴーニュワイン事務局)の局長となる
など、地元民の人望も厚く責任感の
強い人物。このドメーヌでは生産量の
約70%をドメーヌで元詰めし、残りはネゴシアンに販売。現在は娘のエ
ディーとの二人三脚でドメーヌを運営している。
“50年間変わらない”シンプルな醸造方法
ユベールのワイン造りは至って
シンプル。発酵時の温度調節
機の導入はなされたが、基本
的には約50年間なにも変わっ
ていない。40年を超える葡萄
樹から産まれる健全な葡萄は
収穫後100%除梗され、1週
間から10日の1次発酵に入る。
ルモンタージュとピジャージュを1日1回行い、ユベールお気に入りの1
920年製のプレス機でゆっくりプレスされたワインは15~18ヶ月、樽
熟成。新樽の比率は平均で25%(グラン・クリュに関しては約50%)。
商品記号
できるかぎりシンプルに。人為的介入を最小限に抑え、1つ1つの作業
を丁寧に行うことでブルゴーニュの、シャンベルタンの威厳が生まれる
と言う。ユベールにとっては何も特別なことはないが今のブルゴーニュ
においては非常に稀有な存在かもしれない。
純粋に土地の魂をワインに宿す
彼らは自身のワインに対する評価を真摯に受け止め敬意を表している。
数々の賞賛の声があると同時に、『現代風でない』彼等のワインに対す
るマイナスの評価も多々存在する。『私達は年間数十万本を生産して
いるわけではありません。ずっと続けているものはシャンベルタンという
特別な土地の魂をワインに宿すこと。伝統に拘るのもそのためで、それ
がクラシックな味わいと評価されるのは当たり前のこと。それでも我々
のワインを認めてくれる人たちがいるのはとてもありがたいし、その人た
ちのためのワイン造りが
今後も続けられれば
幸せです』控えめな口
調ながらカミュ親子の
この一言には彼らの信
念が垣間見えるよう。
濃縮感よりエレガントさ
を感じさせるワイン。力
強さより優しく長い余
韻。奥に潜む、味わい
の存在感は、ワイン全
体にエネルギーを与えているようにも思える。それを発見したとき、この
ドメーヌの本当の評価ができるのではないだろうか。
ワイン
VIN
色
サイズ
2001
赤
750ml
2007
赤
750ml
2007
赤
750ml
1997
赤
750ml
1998
赤
750ml
2002
赤
750ml
2004
赤
750ml
Chambertin
69Y60 Latricieres
ラトリシエール・シャンベルタン
2003
赤
750ml
14,800
Chambertin
69572 Latricieres
ラトリシエール・シャンベルタン
2005
赤
750ml
13,800
2001
赤
750ml
Chambertin
69S34 Gevrey
ジュヴレ・シャンベルタン
Gevrey Chambertin
ジュヴレ・シャンベルタン
69Y56 Chambertin
シャンベルタン
6月
入港予定
6月
入港予定
6月
入港予定
Chambertin
69573 Charmes
シャルム・シャンベルタン
Chambertin
69J71 Charmes
シャルム・シャンベルタン
6月
入港予定
6月
入港予定
Chambertin
69693 Charmes
シャルム・シャンベルタン
6月
入港予定
Chambertin
69Q44 Charmes
シャルム・シャンベルタン
Chambertin
69L52 Mazoyeres
マゾワイエール・シャンベルタン
6月
入港予定
参考上代
9,200
メモ
在庫
×
×
×
◎
×
×
×
◎
◎
×
TOP
Bourgogne
Philippe Pacalet
Beaune
フィリップ・パカレ
| 23
学術的根拠に基づくワインの造り手
ジュール・ショヴェ、マルセルに学ぶ
今やブルゴーニュの生産
者として筆頭に名前が挙
がる生産者となったフィリッ
プ・パカレ。ボジョレー出身
で、代々続く栽培・醸造家
の家系で育った。ボジョレ
ーの代表者故マルセル・
ラピエールを叔父に持つ。
幼い事からマルセルと接し
ワインに関して多くの事を
学んだ。ブルゴーニュ・デ
ィジョン大学で醸造学を学
んでいた時にマルセルの
紹介でボジョレーの醸造家
であり高名な醸造科学者
でもあるジュール・ショヴェ
と知り合う。化学物質を使
わない自然なワイン造りを
行っていたショヴェ氏のも
と大学で『自然栽培と酵母』『土壌と酵母』についての研究を共に深め
ていく。卒業後は、ビオロジック農法団体『ナチュール・プログレ』で2年
程務めた後に、ドメーヌ・プリューレ・ロックの醸造及び販売責任者とな
った。2001年までの間10年に渡って働いたがこの間にロックのワイン
の評価は世界的に高まり、それと共にパカレの名声も上がっていった。
その後自身でワイン造りを始め、2001年が初ヴィンテージである。
野性酵母がワインにテロワールを表現する
パカレは自ら畑を持たずに賃貸契約畑でワインを仕上げる。しかし畑の
台木選びから醸造まで徹底したこだわりを持っている。2007年からは
自社で葡萄耕会社を設立。畑仕事のプロフェッショナル達が、パカレの
指示のもとで最適な作業を行う。『彼らに畑での作業を任せる事でより
丁寧な畑での作業が可能になった。お陰で自分はより醸造に専念する
事が出来る』収穫時にもパカレの収穫専門のチームを作り、収穫には
厳しい選果の基準を徹底的に指示する。『除草剤や除虫時を使えば
畑での仕事は楽になる。でもそれはドーピングをするようなもの。葡萄
樹を栄養過多にして病気への抵抗力を落としてしまう。何より大切な
畑の酵母を死滅させてしまう事に繋がる』パカレが常に重視するのが畑
に生息する野生酵母の働き。土壌のミネラル分をテロワールとしてワイ
ンに表現する為にはこの野生酵母が不可欠と考えるからだ。その為に
土中の酵母を減らしてしまう化学薬品の使用は一切行わない。使用
するのは硫黄、及びオリゴを多く含む植物性調剤や、マグネシウムを含
むシリス等。発酵はセミ・マセラシオンカルボニック方式による全房発
酵。酵母の自然な働きを促す為に、発酵中の温度管理は行わないよ
うにしている。各区画に存在する酵母は約30種。それぞれが働く時期
は発酵の段階により異なると共に引き出すテロワールの風味も異なる。
人為的に温度コントロールすると、一部の酵母しか働かずに“単純”な
味わいのワインになってしまうからだ。『人口酵母では一種類の酵母し
か活動しない。ワインの持つ複雑な要素を引き出せず、どのワインも同
じ味わいにしてしまう』発
酵初期には、人がトロン
コニック型の発酵桶に
入り優しく葡萄をつぶし
ていく。アルコール発酵
を終えた後は、228Lの
樽でマロラクティク発酵
及び熟成。熟成中は出
来るだけ酸素との接触
を避け、澱と接触した "
還元的な状態“におい
ておく。『ワインの一部で
ある澱は胎盤の様なも
の。澱がゆっくりとワイン
を育てていく』熟成中は
定期的に試飲を行い、
途中でワインの入った樽
を転がす事で澱とワインを攪拌していく。自生酵母の働きを阻害するS
O2は醸造中には一切添加せず、瓶詰め前に必要最低量のみ添加。
瓶詰めはブルゴーニュ・ルージュからグラン・クリュまで、全て手作業で
行っている。
「ワイン造りは全て化学で証明出来る」
“自然派”の代表者として語られる事の多いフィリップ・パカレだが、実
際には自身が行うワイン造りは全て化学で証明出来ると考える理論派。
彼のワインに関する話はまるで学校の講義を聞いているかの如く分かり
易い。『不要な化学製品を排除する為に、造り手はワインに関する化
学を徹底的に知り抜くべき』という師匠ジュール・ショヴェの考えを継承
している。最近のヴィンテージでは、“Le guide des meilleurs vins de
france ル・ギッド・デ・メイユール・ヴァン・ド・フランス2013”等伝統的
なワインガイドにも他の著名な造り手と共に名前が挙げられるようになっ
た。妄信的な彼のワインファンによって『自然派の代表』として語られ過
ぎてしまったが、今のパカレは真の“ブルゴーニュ・ワイン”を追求する
造り手となった。『人口酵母の使用や近代設備での醸造を悪いとは思
わない。ただ
私が造りたい
のは伝統的
なスタイルの
“本物の”ブ
ルゴーニュ・
ワイン。その
為の手段が
自生酵母の
使用であり、
醸造における
SO2を使わ
ないというだ
けの事だ』
商品記号
ワイン
69Y98 Bourgogne Aligote
ブルゴーニュ・アリゴテ
69X26 Bourgogne Pinot Noir Rouge
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール
V.V.
69Z10 Bourgogne
ブルゴーニュ・ヴィエイユヴィーニュ
1er cru Beauroy
| 24 69Z01 Chablis
シャブリ・プルミエ・クリュ・ボーロワ
完売
次未定
完売
次未定
完売
次未定
新入港
Saint Georges Blanc
69S27 Nuit
ニュイ・サン・ジョルジュ・ブラン
Saint Georges Blanc
69Z08 Nuits
ニュイ・サン・ジョルジュ・ブラン
新入港
Vergelesses
69Z11 Pernand
ペルナン・ヴェルジュレス
完売
次未定
完売
次未定
Charlemagne Grand cru
69Z09 Corton
コルトン・シャルルマーニュ・グラン・クリュ
1er cru Clos Gauthey
69Y99 Monthelie
モンテリー・プルミエ・クリュ・クロ・ゴティ
新入港
1er cru Les Arvelets
69T80 Pommard
ポマール・プルミエ・クリュ・レザルヴレ
完売
次未定
完売
次未定
完売
次未定
完売
次未定
完売
次未定
完売
次未定
69Z02 Meursault
ムルソー
1er cru Charmes
69Z03 Meursault
ムルソー・プルミエ・クリュ・シャルム
1er cru Perrieres
69Z04 Meursault
ムルソー・プルミエ・クリュ・ペリエール
Montrachet
69Z06 Puligny
ピュリニー・モンラッシェ
Montrachet
69Z05 Chassagne
シャサーニュ・モンラッシェ
Aubin 1er cru Murgers des Dent de Chien
69Z07 St
サン・トーバン・プルミエ・クリュ・ミュルジェ・デ・ダン・ド・シャン
新入港
VIN
色
サイズ
参考上代
メモ
2012
白
750ml
7,000
2012
赤
750ml
5,800
2012
赤
750ml
7,500
2012
白
750ml
11,000
2011
白
750ml
12,500 ピノ・ブラン100%
2012
白
750ml
14,000 ピノ・ブラン100%
2012
赤
750ml
8,200
2012
白
750ml
30,000
2012
白
750ml
10,500
2011
赤
750ml
12,500
2012
白
750ml
12,500
2012
白
750ml
18,000
2012
白
750ml
18,000
2012
白
750ml
13,000
2012
白
750ml
13,000
2012
白
750ml
12,500
×
×
×
△
△
△
×
×
△
×
×
×
×
×
×
△
TOP
Bourgogne
Domaine Roux pere et fils
Saint Aubin
ドメーヌ・ペール・エ・フィス
| 25
“樽発酵・樽熟成”伝統的ブルゴーニュ
130年続くコート・ド・ボーヌの老舗
い厚みとミネラルを持つバランスの良い赤が造られる。『2014年には
サンヴァンサン祭りがこの村で行われもっと注目が集まる。サン・トーバ
ンは私達家族の魂がある所。このAOCの品質の高さをもっと知って貰
いたい』現在ではサン・トーバンを中心に13の村に70haを所有する。
所有畑にはモノポールの“ムルソー・プルミエ・クリュ・クロ・デ・ポリュゾ”
も含む。ネゴシアンとしては47の栽培家と長期契約を結んで葡萄を購
入。年毎の作柄に影響される事なく葡萄を買い続ける事で信頼関係
を築き、ドメーヌと同じ品質の葡萄を手にいれる事が出来ている。
ルー・ペール・エ・
フィスの初代が葡
萄栽培を始めたの
は1885年。130
年以上コート・ド・
ボーヌでワイン造り
を行ってきた老舗
メゾンだ。『大事な ”樽発酵・樽熟成“で仕上げる
のは家族が130
年培ってきた想い
や技術を忘れない
事。ルーのワインの味わいは家族の歴史』5代目のセバスチャン・ルー。
醸造を担当する弟マチューと共にメゾンを運営している。栽培から販
売までの各部門は7人の家族で分担。ブシャール・ペール・エ・フィス
社やルイ・ジャド社のように大手企業の資本が入る事が多いブルゴー
ニュのメゾン・ドメーヌとしては非常に珍しい。『ルー・ペール・エ・フィス
のスタイルを守っていく為には家族経営であることは重要。今後も続け
て行きたい』
隠れた銘醸地AOCサン・トーバン
拠点とするのはAOCサン・トーバン。ピュリニー・モンラッシェとシャサー
ニュ・モンラッシェを分けるコンブ(峡谷)の奥に広がるAOCだ。一部の
畑はピュリニー・モンラッシェと同じ丘に位置。モンラッシェの特級畑の
からは50メートル程しか離れていない区画もある。『周辺の産地に比
べて無名の産地
だったが、10年
程前から品質の
高さに注目が集
まってい る。 コー
ト・ド・ボーヌでも
最も可能性のあ
る AO C だ と 思 っ
ている』サン・トー
バンは コン ブ(峡
谷)からの堆積物
の影響で、周辺
よりも複雑な傾斜と土壌を持つ。村の入り口付近でピュリーモンラッシ
ェに接する周辺は白色泥灰土。粘土と石灰のバランスが良く、骨格と
ミネラルを合わせ持つバランスの良いワインに仕上がる。一方で村の
奥に広がる周辺は白色石灰が多い。軽やかな酸と細く長い余韻が特
徴の白ワインに仕上がる。丘の下部に広がる褐色粘土土壌では、程良
栽培・醸造を担当するのは
セバスチャンの弟マチュー。
醸造は伝統的なブルゴー
ニュ手法によりオーク樽で
発酵・熟成を行う。新樽比
率は多くても30%。熟成
期間は区画やヴィンテージ
によって調整する。樽の中
でゆっくりと空気と触れあい
ながら醸造・熟成させる事
で、ワインは自然な柔らか
さと特有な口当たりの良さ
を持つ。『ブルゴーニュで
新樽の使用がもてはやされた時代も、父達は伝統的な醸造方法を変
えようとはしなかった。私達が造るのは樽やアルコールの高さに支えら
れたワインでは無い。祖父や曽祖父が造っていた当時と変わらない、
本来のブルゴーニュの味わいを持つワイン』サン・トーバン村に数ヵ所あ
るセラーには、ブルゴーニュ樽が整然と並んでいる。マチューは毎日セ
ラーに通い、キュヴェ毎に発酵・熟成の状態を確認している。
『私達のワインは
飲み疲れする事
なくゆっくりと楽し
める。それこそが
ブルゴーニュワイ
ンの本来の姿だ
と思っている』彼
らのワインは作
為が全く無い。
純粋・無垢でワ
インそのものの
姿が素直に伝わ
ってくる。古き良き時代のブルゴーニュを彷彿されてくれるワインだ。
商品記号
VIN
色
サイズ
Chardonnay Les Murelles
69U13 Bourgogne
ブルゴーニュ・シャルドネ・レ・ミュレル(ドメーヌ)
ワイン
参考上代
2011
白
750ml
3,000
Pinot Noir La Moutonniere
69Z34 Bourgogne
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール・ラ・ムートニエール(ドメーヌ)
2012
赤
750ml
3,000
Musigny
69X89 Chambolle
シャンボール・ミュジニー(ドメーヌ)
2010
赤
750ml
7,200
| 26 69Z35 Chambolle Musigny
シャンボール・ミュジニー(ドメーヌ)
2011
赤
750ml
7,200
Musigny 1er Cru Aux Combottes
69U31 Chambolle
シャンボール・ミュジニー・プルミエ・クリュ・オー・コンボット(ドメーヌ)
2008
赤
750ml
11,800
de la Roche
69V13 Clos
クロ・ド・ラ・ロッシュ
2010
赤
750ml
23,800
de Vougeot
69V14 Clos
クロ・ド・ヴージョ
2010
赤
750ml
24,800
Corton
69U27 Aloxe
アロックス・コルトン(ドメーヌ)
2009
赤
750ml
6,200
Grande Gru Les Renardes
69V12 Corton
コルトン・グラン・クリュ・レ・ルナルド
2007
赤
750ml
15,600
Montee Rouge
69U25 Beaune
ボーヌ・モンテ・ルージュ(ドメーヌ)
2011
赤
750ml
4,600
69U29 Pommard
ポマール
2011
赤
750ml
6,200
69U20 Meursault
ムルソー
2011
白
750ml
6,400
69X92 Meursault
ムルソー
2012
白
750ml
6,400
1er Gouttes d'Or
69U21 Meursault
ムルソー・プルミエ・クリュ・グット・ドール
2011
白
750ml
12,000
1er Cru Clos des Poruzot
69U22 Meursault
ムルソー・プルミエ・クリュ・クロ・デ・ポリュゾ(ドメーヌ)
2011
白
750ml
13,800 モノポール
Montrachet
69U16 Puligny
ピュリニィ・モンラッシェ(ドメーヌ)
2011
白
750ml
7,600
Montrachet
69X91 Puligny
ピュリニィ・モンラッシェ(ドメーヌ)
2012
白
750ml
7,600
Montrachet
69U17 Chassagne
シャサーニュ・モンラッシェ(ドメーヌ)
2011
白
750ml
7,000
Montrachet Les Chenes
69U26 Chassagne
シャサーニュ・モンラッシェ・レ・シェーヌ(ドメーヌ)
2010
赤
750ml
6,200
Montrachet 1er Cru Les Macherelles
69U18 Chassagne
シャサーニュ・モンラッシェ・プルミエ・クリュ・レ・マシュレル(ドメーヌ)
2011
白
750ml
12,400
Aubin La Pucelle
69X90 Saint
サン・トーバン・ラ・ピュセル(ドメーヌ)
2012
白
750ml
4,400
Aubin l'Ebaupin
69X93 Saint
サン・トーバン・レボーパン(ドメーヌ)
2011
赤
750ml
4,200
Aubin 1er Cru Les Frionnes
69U15 Saint
サン・トーバン・プルミエ・クリュ・レ・フリオンヌ(ドメーヌ)
2011
白
750ml
6,000
Clos de Mollepierres
69U19 Rully
リュリー・クロ・デ・モルピエール(ドメーヌ)
2011
白
750ml
4,000
La Perriere
69U28 Mercurey
メルキュレイ・ラ・ペリエール(ドメーヌ)
2011
赤
750ml
4,000
La Perriere
69X94 Mercurey
メルキュレイ・ラ・ペリエール(ドメーヌ)
2012
赤
750ml
4,000
メモ
◎
◎
◎
◎
○
△
△
○
○
◎
◎
◎
◎
○
○
◎
◎
◎
○
○
◎
◎
○
◎
◎
◎
TOP
Bourgogne
Domaine Chevrot
Marange
ドメーヌ・シュヴロ
| 27
今後のAOCマランジュを担う新世代
石灰土、粘土と白亜の混合土が表土を形成し、葡萄栽培には恵まれ
コート・ド・ボーヌ最南端 た環境にある。現在最も古いもので80年、平均で35年の畑では3代
のAOCマランジュ。数 に渡って自然環境に敬意を払い、土に息吹を吹き込むように丁寧に耕
多くあるブルゴーニュの 作を行ってきた。(現在では完全有機栽培への移行も完了)化学的肥
アペラシオンの中でも 料の不使用。トラクターを使用せず、馬による耕作によって土を固めな
指折りのマイナー産地。 いよう配慮。現在ドメーヌは3代目の兄パヴロと弟のヴァンサン、そして
しかし、AOCに認定さ パヴロの妻かおりさんによって運営される。家族経営ドメーヌ。ワインは
れてからの20年間マラ 硬く、ファーストノーズからミネラルを感じさせる引き締まった味わいで
ンジュはかつてない程 バランスの良さと伸びのあるフィニッシュが印象的。
のスピードで進化を遂 樹齢45年の古木から生まれる長熟アリゴテ
げている。(かつてマラ マランジュ村のワインは圧
ンジュはコート・ド・ドー 倒的に赤が多く、粘土成分
ルの隣のソーヌ・エ・ロワール県に位置し、コート・ド・ボーヌの地図では の多い土壌も黒葡萄に向
隣村のサントネイまでしか載っていなかった)3つの村の統合により198 いている。しかし、シュヴロ
9年、コート・ド・ボーヌ最南端のAOCとしてマランジュが誕生した。19 は白ワインでも注目を集め
97年、サン・ヴァンサンの祭りがマランジュで開催されたのをきっかけ ている。現当主パヴロの父
に社会的にも認知されるようになった。ドメーヌ・シュヴロは日本人のか が自分の畑に植わる樹齢
おり・シュヴロさんが当主の奥様であることで日本ではお馴染みだが、も の高いアリゴテに熟成の可
ともと地場に密着し、堅実にワインを造り続けた実力派ドメーヌで、マラ 能性を感じ、酸を基調に伸
ンジュを表舞台に押し上げた功労者の1人。近年では全面ビオディナ びのある余韻を持つワイン
ミの採用に切り替えた。
に仕上げている。特に樹齢45年を超えるティユルは10年以上の熟成
も可能。また、マランジュ・ブランの畑はクロ・ド・タールが所有していた
2億年前の粘土石灰土壌
コート・ドールの南の玄関口であるマランジュ村は2億年以上前のジュ 優良畑。こちらも高い樹齢で長く有機栽培が実践された最高の環境と
ラ紀の土壌から成っており、シュヴロの所有する8haの畑もその時代の なっている。
コート・ド・ボーヌ最南端AOCマランジュ
商品記号
ワイン
Aligote
69V68 Bourgogne
ブルゴーニュ・アリゴテ
VIN
色
サイズ
2012
白
750ml
参考上代
メモ
2,800
在庫
○
4つの東向きの区画で計1.95ha。粘土石灰質。場所によってマグネシウム砂岩を含み、テロワールの異なる畑のアッサンブラージュは複雑味を増す。平均樹齢は25年。収量は50hl/haで全て手摘み。
Aligote "Tilleul"
69M43 Bourgogne
ブルゴーニュ・アリゴテ・ティユル
2009
白
750ml
3,900 樹齢45年のアリゴテ
○
3,200
○
大変珍しく貴重な樹齢45年のアリゴテから造られる。 この貴重な樹を守るために今でも昔と変らぬ馬での耕作を続けている。収穫は他の畑より遅く、全て手摘み。
Pinot Noir
69Y52 Bourgogne
ブルゴーニュ・ピノ・ノワール
2011
赤
750ml
2012
白
750ml
69U77 Bourgogne Hautes Cotes de Beaunes Rouge
2010
赤
750ml
3,600
○
Blanc
69V69 Marange
マランジュ・ブラン
2011
白
750ml
4,800
○
2009
赤
750ml
3,800
○
粘土石灰質。平均樹齢40年の古樹。収量はACブルゴーニュとしては非常に少ない37hl/ha。
Bourgogne Hautes Cotes de Beaunes Blanc
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌ・ブラン
5月
入港予定
×
石灰岩の小石が表土を被う粘土石灰質。炭酸カルシウムを含む青色泥灰も見られ、より強いミネラル分を葡萄に与える。
ブルゴーニュ・オート・コート・ド・ボーヌ・ルージュ
石灰岩の小石が表土被う粘土石灰質。収量ヘクタール辺り35hl/haにまで収量制限することで凝縮し、熟度の高い葡萄を得ている。
ジュラ紀の低土に細かな石灰岩を含んだ粘土石灰質はシャルドネにとても適している。平均樹齢は40年の古樹。
Rouge "Sur le Chene"
69S99 Marange
マランジュ・ルージュ・シュール・ル・シェーヌ
真南を向いた細かな石灰岩の多い粘土質。平均樹齢50年の古木が粒の小さいミネラル豊富な完熟した葡萄を産む。Sur le Chene (樫の木の上)の名は昔この畑の隣に樫の木が生殖していたことに由来。
1er cru "Les Clos Roussots"
69U78 Maranges
マランジュ・プルミエ・クリュ・レ・クロ・ルソ
新入港
2010
赤
750ml
5,400
○
マランジュで最も高名な区画の1つで平均樹齢50年以上の古木が植えられている。収量は20hl/haにまで抑え完熟した葡萄のみを収穫する事とで、凝縮感と独特な深みを持ったワインに仕上がる。
cru Fussiere
69L37 Maranges1er
マランジュ・プルミエ・クリュ・フュシエール
2009
赤
750ml
4,500
cru Fussiere
69Y53 Maranges1er
マランジュ・プルミエ・クリュ・フュシエール
2010
赤
750ml
4,800
灰色泥灰土壌と石灰泥土という2つの土壌の異なる区画の葡萄をアッサンブラージュして造られる。現在ビオロジックに転換中の畑。木樽で16カ月の熟成の後に清澄・濾過は行わずに瓶詰めされる。
○
○
TOP
Bourgogne
Joseph Burrier
Chateau de Beauregard
| 28
Fuisse
ジョセフ・ブーリエ/シャトー・ド・ボールガール
プイィ・フュイッセの探究者
モザイク様に複雑なプイィ・フュイッセのテロワール
マコネのワインはシン
プルで退屈なワインだ
と言う人がいる。確か
に平坦で焦点の定ま
らないワインに出会う
ことも多い。しかし一
度プイィ・フュイッセの
畑 を 見れば 、こ の 土
地の可能性にすぐ気が付くはずだ。不規則に入り組んで小さな丘状に
なった畑が連なり、土壌はアルカリ性が強く粘土の下には石灰岩が豊
富に含まれている。この変化に富んだテロワールを誠実に表現しようと
した時、マコン・ヴィラージュとは違う世界が広がる。ブーリエ家は5世
代に渡りブル
ゴーニュ南部
(マコネ・ボジ
ョレ地区)にお
いて、ぶどう
畑を所有し、
ワイン造りを
営んできた歴
史ある家系。
15世紀よりこ
の地方にその
名を残し“Les
Burrier” ( レ・
ブーリエ)と呼ばれるフュイッセ村から7km の村に位置する。マコネ・ボ
ジョレー地区において広大かつ良質の畑を所有することで知られ、そ
の中にはマコネ地区最高峰のひとつと名高いプイィ・フュイッセ・レ・メネ
トリエールやラ・マレショード、ボジョレー地区のグラン・クリュとも言える
丘の斜面に位置する樹齢80年以上のムーラン・ナヴァン・ラ・サロミン
などの畑も所有する。
フュイッセの代表を務めるなど、地
元生産者からも厚い信頼を得なが
ら積極的に活動を行っている。特に
この地に戻った後に彼が着手したの
は『クリマ(小区画)』の地図の作成。
今までになく詳しい土壌調査を行い、
各クリマの土壌特性が一目で分か
る様な詳細な地図を仕上げた。『コ
ート・ドールでの経験の後より“テロワ
ール”という概念を強く持つようにな
った。まずプイィ・フュイッセの複雑
なテロワールをしっかりと認識しなく
ては行けない。この土地からはコー
ト・ドールに比類する白ワインを造る
事が可能だ』
こだわりのキュヴェ“プイィ・フュイッセ・クラシック”
ジョセフ・ブーリエを代表するキュヴェがプイィ・フュイッセ・クラシック”。
生産量も多いベースとなるワインだが、最もメゾンが力を入れているキ
ュヴェだ。使用する葡萄樹の平均樹齢は30年以上。畑は有機肥料の
みで健全に保たれ、微生物のバランスがとても良い状態だと言う。葡
萄樹は地中深くまで根を張り巡らせワインにミネラルと骨格を与える。
収穫は勿論、全て手作業。年により異なるが約30
区画の葡萄をアッサンブラージュして仕上げる。
『大事なのはキュヴェに含まれる葡萄の出処をしっ
かりと把握する事。各クリマの個性を組み合わせる
事で、毎年安定した品質のワインに仕上げる事が
出来る』毎年フレデリックがアッサンブラージュを担
当するが、彼の頭の中にはその年のキュヴェに含
まれるクリマが全てインプットされているという。この
地のクリマを詳細に把握しているフレデリックだから
こそ仕上げられる究極の“プイィ・フュイッセ”だ。醸
造過程では昔ながらの直接的プレス機を使い果汁
のみならず、果皮のエキスを多少ワインに取り込ん
初めてプイィ・フュイッセの土壌を調査
でいる。今では空気圧を使って果皮や種子の影響
常にマコネ・ボジョレー地区のリーダー的存在として、そこに生きる『テロ
を極力排した果汁が好まれる傾向だが、ボールガ
ワールの個性』を引き出すことを目指し、妥協のないぶどう栽培を徹底
ールでは果皮由来の苦味、塩味、厚みを大切にし
してきた。その姿勢は現当主フレデリック・マーク・ブーリエにより更に強
ている。果皮成分(特にタンニン)を取り込み、通常
固なものとなり今のブーリエ家を支えている。リュット・レゾネを基本とし、
のプイィ・フュイッセよりも熟成に耐えうる酒質にな
農薬の使用を最小限にとどめ、土への風通しと水はけを考えた耕作と、
っていながら、若いうちでも、その果実感を隠すこと
樹が健康に深く、強い根を張るように一年の多くの時間を畑仕事のた
はない。3~5年程度の熟成期間を経ると、樹齢3
めに費やす。現当主フレデリック・マーク・ブーリエは若くから家業である
0年樹のパワフルながら老練な洗練されたブルゴーニュワインへと変化
ワイン造りの道を志し、ディジョン大学醸造学科を卒業、農業技士免許
を取得。その翌年にはリヨンの高等商業学校においてマネジメントを学 を遂げる。彼の造るワインは、アラン・デュカス、ジョルジュ・ブラン、ピエ
び、1988年ルイ・ジャドに入社。のちに輸出部長として、またワイン造り ール・ガニエールをはじめとする多くのトップレストランにオンリストされる
にも参加しながらメゾンの中心的存在として活躍。その後1999年、父 など、極めて高い評価を得るに至っている。
ジャック・ブーリエより家業を受け継ぎ当主となった。また AOC プイィ・
商品記号
ワイン
Blanc Chevalier Frederic
69V70 Bourgogne
ブルゴーニュ・ブラン・シュヴァリエ・フレデリック
VIN
色
サイズ
2011
白
750ml
参考上代
メモ
在庫
○
3,000
プイィ・フュイッセ村周辺の6つの村にある計5haの畑。特に石灰質の多い畑にこだわっている。買い葡萄ながら先代からの付き合いで木の仕立てから剪定、収穫に至るまで細かな連携によって上質の葡萄を得る。平均樹齢3
5年。除梗はせず、昔ながらのセメントタンクにて3週間、ゆっくりと時間をかけてマセラシオン、発酵。
Bourgogne Rouge Chevalier Frederic
ブルゴーニュ・ルージュ・シュヴァリエ・フレデリック
| 29
完売
次未定
赤
×
750ml
プイィ・フュイッセ村周辺の6つの村にある計5haの畑。シャルドネが石灰質の多い畑である一方でこちらは粘土がちの粘土石灰質。特にガメイは石灰岩質を含む粘土主体の土壌でそのポテンシャルを発揮する。100%除梗
し、約8日間のマセラシオンはやはりセメントタンクで行う。発酵後、そのままセメントタンクで約4ヶ月熟成し、極薄いフィルターをかけてボトリング。
Vergisson
69V71 Macon
マコン・ヴェルジッソン
2012
白
750ml
○
2,800
レモン、グレープフルーツを想わせる爽やかな酸味と透き通るクリアなミネラルが引き締まった果実味を産む。ジョゼフ・ブーリエはシャトー・ド・ボールガールとジョルジュ・ボールガールを所有する生産者の名称
Veran Classic
69S35 Saint
サン・ヴェラン・クラシック
2011
白
750ml
3,400
Veran Classic
69Z37 Saint
サン・ヴェラン・クラシック
2012
白
750ml
3,600
Veran Classic 《375ml》
69W89 Saint
サン・ヴェラン・クラシック
2012
白
375ml
2,200
○
○
○
サン・ヴェランはプイィ・フュイッセの北と南に広がるアペラシオンで北と南で個性が異なる。このサン・ヴェランは南側境界線のシャスラ村の異なる複数の区画で計7.2ha。プイィ・フュイッセのアペラシオンの影響が強い区画と
なるがボジョレーにも近く豊かな粘土質が熟度の高い葡萄を生む。
Fuisse Classic
69U82 Pouilly
プイィ・フュイッセ・クラシック
2011
白
750ml
4,400
Fuisse 《375ml》
69S36 Pouilly
プイィ・フュイッセ
2011
白
375ml
2,400
○
○
ヴェルジッソン、ソリュトレ・フイィの葡萄を中心にその他フイッセ村の30区画からの計7.2haの畑。石灰岩がちの粘土石灰質の沖積層(主体) 東、南東向き(標高250-300m)。多くの区画の葡萄を合わせることで安定した品
質の昔ながらのプイィ・フュイッセを目指す。
Pouilly Fuisse la Marechaude
プイィ・フュイッセ・ラ・マレショード
5月
入港予定
2010
白
×
750ml
最も北に位置するヴェルジッソン岩山の南/南東向斜面の畑。土壌はジュラ紀の石灰質で小石を多く含むことから、水はけがよく、日中の熱もしっかり保つ為に葡萄は理想的な熟度を誇る。昼夜の温度差が大きくワインは引き
締まった味わいに。
Fuisse Les Insarts
69W90 Pouilly
プイィ・フュイッセ・レ・ザンサール
新入港
2010
白
750ml
6,000
Fuisse Les Menetrieres
69Q69 Pouilly
プイィ・フュイッセ・メネトリエール
2003
白
750ml
6,400
Fuisse Les Menetrieres
69Q70 Pouilly
プイィ・フュイッセ・メネトリエール
2004
白
750ml
6,400
○
△
△
近年までメネトリエールと思われていたが実はレ・ザンサールだった事が2005年に明らかに成った。古くからのファンが非常に多い優良畑。小高い丘の南/南東向き斜面の中腹に位置する。日中の熱を保持する中程度の小
石が豊富な石灰質土壌だが少し掘れば重い粘土質。香にミネラルを含む華やかさを感じさせる。クラシックで完熟度が高く力強いタイプ。
Fuisse Vers Pouilly
69D72 Pouilly
プイィ・フュイッセ・ヴェール・プイィ
2008
白
750ml
○
4,700
粘土質土壌に石灰が混ざる土壌。プイィ山の東向きの東斜面に位置することから高い熟度、糖度、酸味のバランスを得る。厚みのある果実感が特徴的だが口中では十分なミネラルを感じさせる。最も力強く完熟した葡萄を
感じさせるワイン。
Fuisse Vers Cras
69K15 Pouilly
プイィ・フュイッセ・ヴェール・クラ
2009
白
750ml
5,200
Fuisse Vers Cras
69W91 Pouilly
プイィ・フュイッセ・ヴェール・クラ
2010
白
750ml
6,000
○
○
醸造所の正面に位置する完全ビオディナミの畑。その名の通りクラ=白亜・石灰土壌の強く出た特異な畑。若干固めな印象ながらミネラリーで硬質。果実のボリューム感というより、シャープな酸は高品質で伸びのある余韻に
なっている。
Fuisse Grand Beauregard
69Q68 Pouilly
グラン・ボールガール・プイィ・フュイッセ
2007
白
750ml
8,000
8区画の最良の樽をブレンド
△
ボールガールが有する8つのクリマのブレンド。各クリマの最も状態の良い樽を選別してブレンドしているボールガールのトップキュヴェで長期熟成に向く。プイィ・フュイッセの常識を覆す奥行きのある味わいは圧倒的。熟成に
よって真価を発揮する。1999年よりジョセフ・ブーリエへのオマージュとして造られることとなった。
TOP
Bourgogne
Marcel Lapierre
Chateau Cambon
マルセル・ラピエール/シャトー・カンボン
| 30
故マルセル・ラピエールの意思は家族が継いでいく
自然派ワインの父“マルセル・ラピエール”
“濃さ”と“スムースな飲み口”が両立
2010 年秋に 60 歳の若さで他界したマルセル・ラピエール。彼の訃報
はボジョレー地区だけでなく、フランス全土、世界各国の醸造家ワイン
愛好家を
悲しませ
た。アンリ・
フレデリッ
ク・ロック、
フレデリッ
ク・コサー
ル、マル
ク・アンジ
ェリ、フィリ
ップ・パカ
レ ・ ・・。 ボ
ジョレー地
区だけで
なく多くの造り手達がマルセルの考え方に賛同し、その人柄に魅せられ
たと言う。マルセルはジュール・ショヴェ氏の最も近くにいた人物であり、
最も多くを吸収したと言われる。『ワインに対するあらゆる化学を熟知す
ることで、あらゆる化学から守る』と言ったジュール・ショヴェ氏の教えに
従い1981年より畑では科学的薬剤は一切排除され、必要に応じて
極僅かの植物由来の堆肥を撒くだけ。火山由来の花崗岩が堆積して
できているカンボンの土壌は黒く拳大の岩が散らばっている。下草はあ
る程度まで伸ばされ、刈り取られると土に帰される。樹齢も上がり、より
一層葡萄果実はピュアさを増している。区画ごとに収穫された葡萄は
木製の発酵槽に投入される。低い温度を確保されたセラー内ではコー
ルド・マセレーションに近い状態に置かれ果実本来の繊細なアロマが抽
出される。発酵は野性酵母のみでゆっくりと始まる。ここでは発酵による
炭酸ガスを利用したセミ・マセラシオン・カルボニックが採用され、嫌気
的環境下で人為的介入なく健全にワインへと変化していく。
ラピエールのワインは醸造過程での最適な判断によってしっかりとした
“濃さ”と“フレッシュでスムースな飲み口”を両立させていると言える。
これは長年醸造を繰り返してきた彼らの経験によるものなのだろう。ま
たノンフィルターでできる限り少ないSO2添加でボトリングされる。『その
土地で、その土地の自然環境を壊すことなく育てた葡萄を、その土地
に息づく野性酵母によって発酵させ、余計なものを加えたり、余計と判
断したものを引いたりすることなくボトルに詰め込む』そういう酒こそがワ
インなのだろう。
商品記号
ワイン
家族に引き継がれたマルセルの想い
マルセルが亡くなった後は、妻のマリーが中心となり息子マチューら子
供達と共にワイン造りを行っている。『自然派ワインの父』と称されたマ
ルセル・ラピエール。飲めば皆が感じるであろうがそのワインには無理が
ない。作為がない。そして誰にとっても難しくない。単純な美味しさ、華
やかさが鼻腔から口中からストレートに感じられる。果実の詰まったよう
な“濃厚さ”を感
じさせながらも、
どこか“水”のよ
うに溶け込んで
いってしまう“楽
さ ” があ る。 そ し
て飲み終えた後
にはこのワインで
しか感じ得ない
満足感で満たさ
れることとなる。
カンボンに育つ
葡萄、ストレスのない醸造、そしてこの地に育ったヴィニュロン、全てが
揃ってテロワールなのかもしれない。マルセルの思いは残された家族に
よって確実に受け継がれている。
VIN
色
サイズ
69U98 Beaujolais
ボジョレー
2011
赤
750ml
参考上代
2,800
69Y49 Beaujolais
ボジョレー
2012
赤
750ml
3,200
メモ
在庫
◎
◎
畑では、化学肥料や除草剤・殺虫剤を一切に使わずに葡萄を栽培。厳しい選果を行いながら収穫した葡萄は、天然酵母のみで発酵させる。樹脂タンクの発酵槽でセミ・マセラシオン・カルボニックによる発酵。ピジャージュは
年により実施する。タンクでの発酵の後は大樽に移し残糖分の発酵を続ける。大樽による熟成は発酵期間も含めて約8ヶ月。
Rose
69P67 Beaujolais
ボジョレー・ロゼ
2011
ロゼ
750ml
2,500
◎
セニエ方式によって作られるロゼ。畑では、化学肥料や除草剤・殺虫剤を一切に使わずに葡萄を栽培。厳しい選果を行いながら収穫した葡萄は、天然酵母のみで発酵させる。発酵が始まり2日目頃に美しいロゼ色になった
時点で、木樽の発酵槽から果汁の一部を抜き出した後、発酵を続ける。やや深めの色合いのロゼ。イチゴの様なピュアな赤い果実の香り。爽やかなミネラルと共にグリセリンから来る僅かな甘味が感じられる。和食、特にお寿
司などとも相性の良いロゼ。
"Le Cambon"
69U99 Beaujolais
ボジョレー・ル・カンボン
2011
赤
750ml
4,200 1914年植樹の古樹
○
シャトー・カンボンで良い年のみに造られるキュヴェ。”Grille-Midi”と呼ばれる、特別区画の葡萄を使用。この区画には1914年に植えられた古樹も多く含まれ、凝縮した糖度の高い葡萄が出来る。畑では、化学肥料や除草
剤・殺虫剤を一切に使わずに葡萄を栽培。厳しい選果を行いながら収穫した葡萄は、天然酵母のみで発酵させる。樹脂タンクの発酵槽でセミ・マセラシオン・カルボニックによる発酵。タンクでの発酵の後は大樽に移し残糖分
の発酵を続ける。大樽による熟成は発酵期間も含めて約14ヶ月。
TOP
Bourgogne
Georges Descombes
Beaujolais
ジョルジュ・デコンブ
| 31
自然な造りから新しいガメイの味わいを追求する
『マルセルのワインに衝撃を受けた』
ジョルジュ・デコンブはワイン醸造学校を卒業後、ワインの瓶詰め会社
で働いていた。ボジョレーの大御所マルセル・ラピエールのワインを瓶
詰めした際、『私が造りたいのはこういうワインだ!!』と、そのワインの
質の高さに衝撃を受けた。それからはマルセルの元へ足繁く通い、す
ぐ側でワイン造りを学ぶと共に、自らも家族から譲り受けた畑でワインを
造り始めた。
モルゴンで最も標高の高い畑
師匠マルセルと同じモルゴン村
の中でも最も標高の高い400メ
ートルの冷涼な丘にある畑を所
有している。一部には祖父の代
に植えられた葡萄樹は樹齢10
0年以上のものもあり、高台な
らではの昼夜の気温差でゆっく
りと葡萄が熟していく。また、砂
利や砂が混じる花崗岩の土壌
の痩せた土地で、除草剤を撒
かなくても雑草が生えにくいの
だと言う。手摘みで収穫を行っ
た後は、二酸化炭素の注入を
行わずに密閉タンクの中に自
然発生した二酸化炭素のみを
閉じ込めて行うセミ・マセラシオ
ン・カルボニック法にて醸造。発酵時は野性酵母のみを使用している。
また発酵・熟成時には亜硫酸は一切添加せず、瓶詰め前に僅かに加
えるのみ。『輸送や保存コンディションの影響を考えて僅かに加えてい
るが、可能ならば喜んで亜硫酸の添加を忘れてみたいものだ』とジョル
ジュ。彼は自分では決して“自然派”とは名乗らない。『俺はただ当たり
前の事をしているだけだよ。地球を汚すような行為はしたくないし、人の
体に悪いような造りはしたくないだけさ』しかし、彼がいう“当たり前”の自
然な栽培を行う為には、通常の数倍のリスクと手間がかかっているの
商品記号
だ。例えば天然酵母
の み で 発 酵を 行う 為
には化学薬品の使用
を避け、収穫時には
雑菌の繁殖源となる
腐敗果を徹底的に取
り除かなくてはならな
い 。 様 々な 作 業 に お
い て 、 通常 の 数 倍 の
時間を掛けている。し
かし過酷な作業も彼
はそれが当然とばかりに『ヌヌス(熊ちゃん)』と呼ばれる大きな体で
黙々と進めていくのだ。
グルナッシュさえも彷彿させる力強いガメイ
彼の造るワインはしばしば『ボジョレーで最も力強いワイン』と言われる。
確かに口に含むとグルナッシュさえも彷彿させる豊富なタンニンと凝縮
感に驚く。しかしその奥にやや北向きで冷涼な斜面からの葡萄がもたら
す酸がフレッシュさを与え、彼のガメイ種のワインを奥深い味わいへと
高めている。いわゆるボジョレーを典型的な“軽い飲み口”のワインと思
いながら彼のワインを飲むと、誰
もがその力強さに驚く。以前には
彼のボジョレーが、『軽い飲み口』
のボジョレーを造る生産者からの
圧力によって、出荷直前に許可
がおりなかった事がある。その時
も彼は動じず、しかし許可が下り
るまでは決してその場を離れな
かったという。そんな彼のワインに
対する意思の強さと彼自身持つ
温厚さが、現れているワインであ
る。
ワイン
Beaujolais Cuvee GiGi
ボジョレー キュヴェ・ジジ
5月
入港予定
VIN
色
サイズ
2011
赤
750ml
参考上代
メモ
在庫
○
収穫後は徐梗せずに葡萄を0~5℃に冷却後、セミ・マセラシオン・カルボニックにて発酵。発酵には天然野生酵母のみを使用し自然発酵させる。発酵・熟成はセメント槽及びグラスファイバー槽を使用。醸造の期間中は亜
硫酸の添加は一切行なわず、瓶詰め前にのみ極小量を添加する。キュヴェになっている“GIGI(ジジ)”は、ジョルジュ・デコンブの最愛の妻ジズレーヌの愛称である。
69M41 Morgon
モルゴン
2011
赤
750ml
3,600
○
ヴィリエ・モルゴンの標高の高い(350~400m)小渓谷にある畑の完熟した葡萄を使用。除梗せずに葡萄を0℃~5℃に冷却後、セミマセラシオンカルボニックにて発酵。天然酵母のみ使用。セメント槽及びグラス・ファイ
バー槽で発酵・熟成。SO2添加は瓶詰め前に極少量のみ。
V.V.
69X38 Morgon
モルゴン・ヴィエーニュ・ヴィーニュ
2011
赤
750ml
4,800
○
ジョルジュの祖父が植樹した、ドメーヌで最も古い区画の葡萄を使用。除梗せずに葡萄を0℃~5℃に冷却後、セミマセラシオンカルボニックにて発酵。天然酵母のみ使用。セメント槽及びグラス・ファイバー槽で発酵後木樽で
8ヶ月の熟成。SO2添加は瓶詰め前に極少量のみ。
69M82 Brouilly
ブルイィ
2011
赤
750ml
3,600
○
コート・ド・ブルイィの丘の麓の位地する畑の完熟した葡萄を使用。徐梗せずに葡萄を0~5℃に冷却後、セミ・マセラシオン・カルボニックにて発酵。天然野生酵母のみを使用し自然発酵させる。発酵・熟成はセメント槽及びグ
ラスファイバー槽を使用。醸造の期間中は亜硫酸の添加は一切行なわず、瓶詰め前にのみ極小量を添加する。
V.V.
69M83 Brouilly
ブルイィ・ヴィエーユ・ヴィーニュ
2010
赤
750ml
4,600
○
コート・ド・ブルイィの丘を正面に臨む急斜面の区画。日照時間にも恵まれ、完熟した葡萄が育つ。徐梗せずに葡萄を0~5℃に冷却後、セミ・マセラシオン・カルボニックにて発酵。発酵には天然野生酵母のみを使用し自然発
酵させる。セメント槽及びグラスファイバー槽で発酵の後、木樽で約8ヶ月熟成。清澄・フィルター作業は行わない。醸造の期間中は亜硫酸の添加は一切行なわず、瓶詰め前にのみ極小量を添加する。
TOP
Côte du Rhône
Jean-Luc Colombo
Cornas
ジャン・リュック・コロンボ
| 32
シラー発祥の地AOCコルナスの復興
ナスは中部の大陸性気候と南部の地中海性気候が丁度ぶつかる場
1982年にコー 所。植物も両方の気候の影響を受け、楢やブナの木の隣にオリーブ、
ト・デュ・ローヌ ローズ・マリーやタイム等の南の植物が育つ。この2つの気候が合わさ
のコルナスに妻 る環境こそが複雑で奥行きのあるシラーを生みだす。『ワインの香りにも
のアンヌと共に この両方の特徴があらわれる。スパイスやスミレのような冷涼な香りの
醸造コンサルタ と共に南のワインの特徴であるガリグーや牧草の様な香りが感じられる。
ントのラボを開 これはコルナスのシラーの特徴よ』ヴィンテージによって北と南のどちら
設したジャン・リ か一方の気候の影響が出やすいという。2010年はブルゴーニュ・ワイ
ュック・コロンボ。 ン的ニュアンスが強く、2009年は南仏ワインの要素が強く出ていると
コート・デュ・ロ い う。非 常 に興 味
ーヌの造り手を 深い。また、コルナ
中心に50件以 ス の も う 一 つ の 特
上のドメーヌの醸造コンサルタントを務めている。その後1995年からは 徴は風化した花崗
ネゴシアンとドメーヌ業も開始。自らワインを手掛けている。『どうして多く 岩。60センチ程の
の人はドメーヌものとネゴシアンものを区別したがるのだろう。大切なの 表土は砂・花崗岩
は仕上がったワインの質。素晴らしい料理を造るグラン・メゾンのシェフ に僅かな粘土が含
が食材を全て自分達で育てている訳では無いでしょう?品質の良い葡 ま れ る 。 そ の 下 に
萄を選び最良のワインを造るのが醸造家の仕事だ』とジャン・リュック・ は風化した花崗岩
コロンボ。現在では北ローヌと南仏に自社畑を所有。ネゴシアンとして 盤。葡萄樹は水分
は自らが醸造コンサルタントを手掛ける生産者の葡萄を購入しワインに を求めて下層土に
仕上げている。2010年からはボルドーとモンペリエで醸造学を学んだ もしっかりと根を下
娘のロールがメゾンに参加。現在は母と娘が醸造を担当。ジャン・リュ ろし、十分にミネラルを吸収。シラーの特徴である力強さに加え洗練さ
ックはコンサルタント業を中心に行い、変わらず家族経営を続けている。 れた酸とキメの細かいタンニンを持つワインが生まれる。
父・コンサルタント/母娘・醸造責任者
2つの気候+花崗岩=シラー最適の地
プレ・フィロキセラのシラー古樹
『シラー種の本物の味わいを
知りたかったら、コルナスを飲
んで欲しい』娘のロールは、生
まれ育ったコルナスのシラーに
人一倍思い入れがあると言う。
シラーを主要品種とする北ロ
ーヌ。しかしシラーの持つ特有
の強いタンニン故に、シラー1
00%で造られる事は少ない。
コート・ロティは若干のヴィオニ
エを、エルミタージュではマル
サンヌやルーサンヌがブレンド
される。その中で唯一コルナス
だけがシラー100%で造る事
が定められている。『シラーはとても難しい品種。十分な日照量が必要
ではあるが、南へ行きすぎるとアルコール度数が高くなり、煮詰めたジ
ャムの様な味わいが支配してしまう。世界各国でシラーが造られてい
るが、その多くが本来シラー種が持つ個性を失っている。本来のシラー
は緻密なタンニンとフレッシュさを持つもの。ここコルナスでは本来のシ
ラーの味わいを表現出来る。他の品種を混ぜる必要な無いわ』コルナ
スはコート・デュ・ローヌで最小のアペラシオンで作付面積はわずか12
0ha程。大きな特徴は2つ。2つの気候の影響と花崗岩土壌だ。コル
コルナスは北ローヌで最小のアペラシオンで僅か120ha程。ジャン・リ
ュックは1982年に丘の中腹の区画”Les Ruchets レ・リュッシュ“を購
入。現在は12haの自社畑を所有する、。レ・リュッシュ畑にはプレ・フィ
ロキセラのシラーも一部残っている。原種のシラーは細い幹がねじれる
ように畝っているのが特徴的。『以前はもっと多くのプレ・フィロキセラの
シラーが残っていた
そう。でも花崗岩の
急斜面での作業は
とても厳しく1900年
代半ばには多くの造
り手が畑を見捨てて
しまった。本当に残
念な事。私達の世
代でもう一度以前の
コルナスの名声を取
り 戻 し たい と 思 っ て
いる』ロールはシラ
ー発祥の地と言われるコルナスの復興に意欲を燃やす。畑ではリュッ
ト・レゾネを実施。急斜面での表土の流失を防ぐ為にの畑に木片を撒く
など、独自の手法にも積極的に導入。数年前からは過去に放置され
てしまった優良区画の再開拓にも取り組んでいる。コロンボ一家はコル
ナスの発展にこれからも力を注いでいく。
商品記号
ワイン
du Rhone Les Abeilles de Colombo Blanc
69V62 Cotes
コート・デュ・ローヌ・レ・ザベイユ・ド・コロンボ ブラン
VIN
色
サイズ
2012
白
750ml
参考上代
メモ
2,000
在庫
◎
クレレット80%、ルーサンヌ20%。粘土砂質。南ローヌのラストー、ヴァケラス、ケランヌ地区の畑が主体。クレレットはステンレスタンクにて10~12カ月熟成。ルーサンヌは木樽(2~5年)でシュール・リーにて6カ月
の熟成。
du Rhone Les Abeilles de Colombo Rouge
69V63 Cotes
コート・デュ・ローヌ・レ・ザベイユ・ド・コロンボ ルージュ
| 33
2011
赤
750ml
2,000
◎
グルナッシュ60%、シラー30%、ムールヴェードル10%。粘土砂質。南ローヌのラストー、ヴァケラス、ケランヌ地区の畑が主体。除梗後発酵。ステンレスタンクにて12カ月熟成。
Collines de Laure Syrah
69T99 Les
レ・コリーヌ・ド・ロール シラー
2011
赤
750ml
2,000 コルナスの若木
○
2010
赤
750ml
9,400
○
シラー100%。北ローヌの若木の葡萄主体。手摘み収穫。適切な温度管理の元で発酵。7カ月熟成後に瓶詰め。
Rotie "La Divine"
69V66 Cote
コート・ロティ・ラ・デヴィーヌ
シラー95%、ヴィオニエ5%。雲母を含む片岩の急斜面。手摘み収穫。除梗後適切な温度管理の元でゆっくりと発酵。その後木樽(新樽15%含む1~3年の樽にて18カ月熟成。
de Dieu
69Z31 Condrieu Amour
コンドリュー アムール・ド・デュー
新入港
2012
白
750ml
7,200
○
ヴィオニエ100%。花崗岩土壌の南向き斜面の楢の木に囲まれた区画。手摘み収穫。その後バトナージュを行いながら木樽(新樽15%含む2~4年の樽)にて10~12カ月熟成。
Hermitage Les Fees Brunes
69W05 Crozes
クローズ・エルミタージュ・レ・フェ・ブリューヌ
2011
赤
750ml
3,600
◎
シラーの古木100%。花崗岩土壌の斜面及び、ローヌ河の沖積土からなる段丘。除梗した後、適切な温度管理の下ステンレスタンクにて発酵。木樽(新樽15%含む1~4年の樽)にて18カ月熟成。
"Le Rouet" Blanc
69V65 Hermitage
エルミタージュ・ル・ルエ・ブラン
2012
白
750ml
9,400
○
ルーサンヌ85%、マルサンヌ15%。氷河期に形成されたエルミタージュの丘。木樽にてゆっくりと発酵。その後木樽(新樽15%含む2~5年の樽)にて12~16カ月熟成。
"Le Rouet" Rouge
69V64 Hermitage
エルミタージュ・ル・ルエ・ルージュ
2010
赤
750ml
9,800
○
シラー97%、ルーサンヌ3%。花崗岩及び黄土。木樽にてゆっくりと発酵。手摘み収穫。除梗後適切な温度管理の元で約1カ月発酵。その後木樽(新樽15%含む1~4年の樽にて18~20カ月熟成。
Les Terres Brulees
69Q57 Cornas
コルナス・レ・テール・ブリュレ
2002
赤
750ml
11,500
Les Terres Brulees
69S82 Cornas
コルナス・レ・テール・ブリュレ
2010
赤
750ml
7,600
Terres Brulees≪1500ml≫
69S83 Cornas
コルナス・レ・テール・ブリュレ
2010
赤
1500ml
16,800
△
○
△
シラーの古木100%。花崗岩土壌の斜面。典型的なAOCコルナスの異なる20区画の葡萄をアッサンブラ-ジュ。手摘み収穫。除梗後適切な温度管理の元で3週間発酵。木樽(新樽15%含む1~4年の樽)にて
18カ月熟成。
Les Ruchets
69Q60 Cornas
コルナス・レ・ルシェ
2002
赤
750ml
14,800 樹齢90年の古樹
Les Ruchets
69Q61 Cornas
コルナス・レ・ルシェ
2004
赤
750ml
12,800 樹齢90年の古樹
Les Ruchets
69S84 Cornas
コルナス・レ・ルシェ
2010
赤
750ml
10,800 樹齢90年の古樹
Les Ruchets≪1500ml≫
69S85 Cornas
コルナス・レ・ルシェ
2010
赤
1500ml
23,000 樹齢90年の古樹
△
△
○
△
シラー100%。樹齢90年を含む古木。南東向きの単一区画。花崗岩土壌。表土の流出を防ぐ為及び自然農法の一貫として、細かく砕いた木片で地面を覆っている。手摘み収穫。除梗後適切な温度管理の元で
1カ月発酵。木樽(新樽を3分の1含む1~3年の樽)にて20~24カ月熟成。
La Louvee
69Q62 Cornas
コルナス・ラ・ルヴェ
Vallon de l'Aigle
69S87 Cornas
コルナス・バロン・ド・レイグル
限定
6本
2000
赤
750ml
14,800
2010
赤
750ml
36,000 日本割り当て12本のみ
△
△
シラー100%。良い年にのみ造られるスペシャル・キュヴェ。2010年の生産本数は694本のみ。オークの森に囲まれた南向きの斜面の古樹。除梗後1カ月ゆっくりと発酵。木樽(新樽30%含む1~2年の樽)にて
22カ月の熟成。シリアルナンバー入り。
Peray La Belle de Mai
69U01 Saint
サン・ペレ・ラ・ベル・ド・メ
2011
白
750ml
4,000
○
ルーサンヌ60%、マルサンヌ40%。黄色泥土に覆われた土壌。木樽にてゆっくりと発酵。その後木樽(新樽15%含む2~4年の樽)にて12~16カ月熟成。初めの1カ月はバトナージュを行う。
La Violette
69X39 Viognier
ヴィオニエ・ラ・ヴィオレット
2012
白
750ml
2,200
◎
2012
赤
750ml
2,200
◎
2012
ロゼ
750ml
2,400
○
ヴィオニエ100%。ラングドックの粘土石灰質土壌。適切な温度管理の元で発酵を行った後8~10カ月熟成(5%は木樽)
La Viollette
69W06 Syrah
シラー ラ・ヴィオレット
シラー,。ラングドックの粘土石灰質土壌。適切な温度管理の元で発酵を行ったコンクリートタンクにて10~12カ月熟成。
Pins Couches Rose
69S86 Le
ル・パン・クシェ・ロゼ
シラー40%、サンソー40%、20%ムールヴェードル。ラングドックの粘土石灰質土壌。低温にて軽くプレス後に発酵。その後フレッシュさを保つ為にすぐに瓶詰め行う伝統的手法のロゼ。
TOP
Côte du Rhône
Jean-Michel Stéphan
Côte-Rôtie
ジャン・ミッシェル・ステファン
| 34
コート・ロティの元来の味わいを表現する
パカレと共にジュール・ショヴェの影響を受ける
コート・デュ・ローヌ最北の産
地コート・ロティはリヨンから
車で20分程。ローヌ河の西
側沿って見上げると首が痛く
なる様な40℃の急斜面に
葡萄畑が続く場所である。コ
ート・ロティには著名な2つの
丘”コート・ブロンド“と”コート・
ブリュンヌ“があるが、ジャ
ン・ミッシェル・ステファンは
両方に畑を所有する。その
控えめな人柄と同様に彼の
醸造所は非常に目立たない。
知らない人は見落としてしま
いそうな小さな看板が掲げ
られた醸造所は、元は果樹
栽培を行っていた父親が収
穫した果物の保管庫として使っていた場所だ。ボジョレーの醸造学校
を卒業したジャン・ミッシェルが家に戻ったのは1991年。生物学と農
学を元にこの地でワイン造りに挑戦している。ラピエール一家やフィリッ
プ・パカレとも親交が深く、皆共にジュール・ショヴェの影響を強く受けて
いる。急斜面での作業は一部馬による作業を行う他は、殆どを手作業
で行う。化学薬品は一切使わず、必要な場合はボルドー液と硫黄のみ
使用。醸造は228L の木樽を使用するが、SO2は添加していない。
コート・ロティのシラーの元祖“Serine(スリーヌ)種”
コート・ロティではシラー種に20%までヴィオニエを混ぜる事が許され
ている。ジャン・ミッシェルが拘るのはこの地域で”Serine(スリーヌ)“と
呼ばれるシラー品種だ。80年以前はコート・ロティにはわずか70ha程
しか葡萄畑が無かった。その後この土地のワイン品質の高さが脚光を
浴びた途端に、瞬く間に葡萄畑は200haにまで拡大。その際に多くの
クローン・シラーが植えられたが、殆どが南ローヌのシラー種に由来す
るクローンであった。対して本来この土地に元々植えられていたシラー
種は”スリーヌ“と呼ばれ、クローン・シラーに比べて収量は落ちるもの
商品記号
ワイン
(Vin Sans Origine)
69V02 VSO
ヴァン・サン・オリジーヌ
の、より繊細で香り豊かな葡萄に仕上がる。ジャン・ミッシェルはこのス
リーヌに拘りを持ち、
キュヴェ”コート・デ
ュ・テュパン“はスリ
ーヌ100%で仕上
げている。現在は
畑をメタイヤージュ
しているが、新しく
植樹する際はボジ
ョレー の苗木屋 か
ら購入するマサル
セレクションによる
スリーヌ種のみを植えている。『スリーヌはこの土地のテロワールを表現
するには不可欠。この品種を絶やしてはいけない』
出荷は冬と春しか行わない
『私のワインは非常に繊細だ。品質を保つ為に5月から11月までの出
荷は、全て断っているよ』過去に依頼があり夏場に低温カーでの出荷
を受け入れた所、ワインを引き取りに来たトラックからはその前の積荷
の魚の匂いがしたそう。怒ったジャン・ミッシェルは、ワインは渡さずにト
ラ ックを 突き返 し
た事があったとい
う。醸造の過程に
おいてSO2を使
わない彼のワイン
は時折還元的な
状態が表れる事
がある。『状態に
よっては私のワイ
ンはカラフェして
貰いたい』確かに
コート・ロティの中において彼のワインは特殊と言われる事も多い。しか
し80年代以降コート・ロティの味わいが画一化して行く中で、エレガント
で果実味豊かな彼のワインこそコート・ロティの本来のシラーを表してい
る。
VIN
色
サイズ
参考上代
2011
赤
750ml
9,800
メモ
INAOから認可されなかった為
コート・ロティを格下げ
在庫
再入港・価格変更
○
○
コート・ロティの異なる6区画の葡萄を使用。228Lのアリエール産の木樽にて12カ月の熟成。シラー(クローン)90%、ヴィオニエ(マサル・セレクション)10%
Rotie Coteau de Bassenon
69M98 Cote
コート・ロティ コトー・ド・バスノン
2007
赤
750ml
12,800
コンドリューに近い1.3haのコトー・ド・バスノン区画。黒雲母を含む片岩と花崗岩を多く含む土壌。スリーヌ60%、シラー40%に少量のヴィオニエをアッサンブラージュしている。16か月木樽にて熟成。濾過及びSO2の添加は
行わない。
Rotie Coteau de Tupin
69V01 Cote
コート・ロティ コトー・ド・テュパン
2009
赤
750ml
13,800
スリーヌ(シラーの原種)100%
○
醸造所の裏手の急斜面に広がる2haのコトー・ド・テュパン区画。片麻岩を多く含む。収量は15-20hl/haと非常に低い。スリーヌ100%。36カ月木樽にて熟成。濾過及びSO2の添加は行わない。師匠であるジュール・ショ
ヴェの考えに基づいて造ったキュヴェ。
TOP
Côte du Rhône
Les Vignerons d’Estezargues
Estezargues
エステザルグ協同組合
| 35
南仏品種で造られる長熟エレガントワイン
全ての畑でパリサージュを行っている。斜面の下部と醸造所周辺は柔
らかい石灰岩に泥灰が混ざる土壌。冷涼な気候と土壌性質から葡萄
はゆっくりと熟す。比べて上部は小石の多く混ざる固い粘土石灰岩土
壌でブドウは先に熟し
て収穫を迎える。この
2つの異なる土壌と
南仏系品種の組み
合わせから、シャト
ー・ド・カズヌーヴのワ
インは造られる。(赤
系品種シラー、ムー
ルヴェードル、グルナ
ッシュ・ブラン、サンソ
ー、カリニャン 白系
品種ルーサンヌ、マルサンヌ、グルナッシュ・ブラン、ヴィオニエ、ロー
ル、ミュスカ)。『葡萄畑で必要な作業は時間と手間を掛けても徹底的
に行う。そして醸造中は出来る限り手を加えない様にしている』
僅か10生産者のみの協同組合
『カーヴが出来たのは1
965年。エステザルグ
村の10軒の生産者が
集まった。今でもこの
顔ぶれは変わらない』
醸造設備の共同使用
を目的に造られたエス
テザルグ協同組合。僅
か10軒の生産者に共
同AOCラングドックの
中でも、ここは独自の
テロワールがある。異なる土壌がモザイクの様に広がりワインに複雑な
アロマを与える。そして何より異なるのは気候的特徴だ』地中海に沿っ
て広がるワイン産地ラングドックの中で、ピク・サン・ルーはもっとも北に
位地する。ラングドックのドメーヌのあるロレ村を含む13のコミューンか
ら成り、ここで造られたワインはAOCコトー・デュ・ラングドックの表示に
加えて“ピック・サン・ルー”というコミューン名を表示する事が出来る。
ピック・サン・ルーの年間平均気温はラングドック全体から比べ非常に
低く、年間降水量は約1200ml。これは30キロ程南のモンペリエに比
べて約2倍となり、乾燥したこのエリアの中では非常に珍しく、昼夜の気
温差も含めて葡萄栽培に適した土地だ。当主のアンドレ・レナルトがこ
のドメーヌを手に入れたのは1987年。当時このドメーヌは所有者達に
よる畑の分割によって、ほぼ見捨てられた状態であった。そこから15
年以上の月日をかけて葡萄樹の植え替えや醸造所の整備を進めた。
シャトー・ド・カズヌーヴのワインを飲んで驚くのは、何よりもそのエレガン
トさである。一般的なラングドックワインで想像されるアルコールの高さ
が全面に出たワインでは無く、キメの細かいタンニンとワインに芯を与え
る酸が特徴的だ。『ラングドックで最も恵まれたこのテロワールを表現し
たワインを造る』
標高150mの石が堆積した台地“シグナルグ”
ローヌ河がもたらしたワイン生産地
シャトー・ド・カズヌーヴは現在30haを所有。更に近年隣のコミューンに
息子のクァンタンが10haを取得。現在は親子で一緒にワイン造りを行
っている。南及び南東向きの畑は標高100m~400mの斜面に点在。
周辺の畑では管理し易いゴブレ仕立てを導入する造り手がいる中でも、
商品記号
『我々フランス人も含めて、ラングドックワインは早飲みのテーブルワイ
ンと思っている人ばかりだ。きちんと造られたピック・サン・ルーのワイン
は安心して8~10年の長期熟成が可能』シャトー・ド・カズヌーヴの熟
成したキュヴェからは
角のとれた滑らかなタ
ンニンと驚くほどの余
韻を感じる事が出来
る。今までのラングドッ
クワインの印象を覆す、
まさにエレガントなワイ
ン。ロレ村の村長も務
めるアンドレは、今後
近隣の生産者とグル
ープを造り、北ラング
ドックワインの品質向上と周知を目指していく。
VIN
色
サイズ
参考上代
Blanc
69M76 Cazeneuve
カズヌーヴ・ブラン
ワイン
メモ
2010
白
750ml
3,200
Blanc
69V72 Cazeneuve
カズヌーヴ・ブラン
2011
白
750ml
3,800
○
○
粘土石灰質土壌。ルーサンヌ40%グルナッシュ・ブラン30%ヴィオニエ14%ロール8%ミュスカ8%。バトナージュをしながら木樽による熟成。
Rouge
69V73 Cynarah
シネラー・ルージュ ※カルリーヌ・ルージュ名称変更
2011
赤
750ml
2,800
○
2011
赤
750ml
3,400
○
シラー45%サンソー40%グルナッシュ・ブラン15%。ステンレスタンクによる熟成。
Calcaires
69Z33 Cazeneuve
カズヌーヴ・カルケール
新入港
シラー45%グルナッシュ25%サンソー20%カリニャン10%。 粘土石灰土壌及び粘土泥灰土壌。長めのマセラシオンの後、ステンレスタンク及び大樽にて熟成を行う。
Roc Des Mates
69M79 Cazeneuve
カズヌーヴ・ロック・デ・マット
新入港
2005
赤
750ml
3,900
750ml
5,800
長期熟成・蔵出し
○
シラー80%(樹齢25年以上)グルナッシュ20%。粘土石灰質土壌。30日間のマセラシオンの後18カ月バリック樽にて熟成。新樽比率20%。
Le Sang Du Calvaire
69M80 Cazeneuve
カズヌーヴ・ル・サン・ドゥ・カルヴェール
95%ムールヴェードル5%シラー。30日間のマセラシオンの後24カ月バリック樽にて熟成。
2008
赤
○
| 36
TOP
Languedoc
Chateau de Cazeneuve
Pic Saint Loup
シャトー・ド・カズヌーヴ
| 37
南仏品種で造られる長熟エレガントワイン
ラングドックで最も北に位置する産地
『AOCラングドックの中
でも、ここは独自のテロ
ワールがある。異なる
土壌がモザイクの様に
広がりワインに複雑な
アロマを与える。そして
何より異なるのは気候
的特徴だ』地中海に沿
って広がるワイン産地
ラングドックの中で、ピ
ク・サン・ルーはもっとも
北に位地する。ラングドックのドメーヌのあるロレ村を含む13のコミュー
ンから成り、ここで造られたワインはAOCコトー・デュ・ラングドックの表
示に加えて“ピック・サン・ルー”というコミューン名を表示する事が出来
る。ピック・サン・ルーの年間平均気温はラングドック全体から比べ非常
に低く、年間降水量は約1200ml。これは30キロ程南のモンペリエに
比べて約2倍となり、乾燥したこのエリアの中では非常に珍しく、昼夜の
気温差も含めて葡萄栽培に適した土地だ。当主のアンドレ・レナルトが
このドメーヌを手に入れたのは1987年。当時このドメーヌは所有者達
による畑の分割によって、ほぼ見捨てられた状態であった。そこから15
年以上の月日をかけて葡萄樹の植え替えや醸造所の整備を進めた。
シャトー・ド・カズヌーヴのワインを飲んで驚くのは、何よりもそのエレガン
トさである。一般的なラングドックワインで想像されるアルコールの高さ
が全面に出たワインでは無く、キメの細かいタンニンとワインに芯を与え
る酸が特徴的だ。『ラングドックで最も恵まれたこのテロワールを表現し
たワインを造る』
らかい石灰岩に泥灰が混ざる土壌。冷涼な気候と土壌性質から葡萄
はゆっくりと熟す。比べて上部は小石の多く混ざる固い粘土石灰岩土
壌でブドウは先に熟して収穫を迎える。この2つの異なる土壌と南仏系
品種の組み合わせか
ら、シャトー・ド・カズヌ
ーヴのワインは造られ
る。(赤系品種シラー、
ムールヴェードル、グ
ルナッシュ・ブラン、
サンソー、カリニャン
白系品種ルーサンヌ、
マルサンヌ、グルナッ
シュ・ブラン、ヴィオニ
エ、ロール、ミュスカ)。
『葡萄畑で必要な作業は時間と手間を掛けても徹底的に行う。そして
醸造中は出来る限り手を加えない様にしている』
長期熟成可能なラングドックワイン
『我々フランス人も含めて、ラングドックワインは早飲みのテーブルワイ
ンと思っている人ばかりだ。きちんと造られたピック・サン・ルーのワイン
は安心して8~10年の長期熟成が可能』シャトー・ド・カズヌーヴの熟
成したキュヴェからは角のとれた滑らかなタンニンと驚くほどの余韻を
感じる事が出来る。今
までのラングドックワイ
ンの印象を覆す、まさ
にエレガントなワイン。
ロレ村の村長も務める
アンドレは、今後近隣
の生産者とグループ
南仏系品種を2つの異なる土壌で仕上げる
を造り、北ラングドック
シャトー・ド・カズヌーヴは現在30haを所有。更に近年隣のコミューンに
ワインの品質向上と周
息子のクァンタンが10haを取得。現在は親子で一緒にワイン造りを行
知を目指していく。
っている。南及び南東向きの畑は標高100m~400mの斜面に点在。
周辺の畑では管理し易いゴブレ仕立てを導入する造り手がいる中でも、
全ての畑でパリサージュを行っている。斜面の下部と醸造所周辺は柔
商品記号
VIN
色
サイズ
参考上代
Blanc
69M76 Cazeneuve
カズヌーヴ・ブラン
ワイン
メモ
2010
白
750ml
3,200
Blanc
69V72 Cazeneuve
カズヌーヴ・ブラン
2011
白
750ml
3,800
○
○
粘土石灰質土壌。ルーサンヌ40%グルナッシュ・ブラン30%ヴィオニエ14%ロール8%ミュスカ8%。バトナージュをしながら木樽による熟成。
Rouge
69V73 Cynarah
シネラー・ルージュ ※カルリーヌ・ルージュ名称変更
2011
赤
750ml
2,800
○
2011
赤
750ml
3,400
○
シラー45%サンソー40%グルナッシュ・ブラン15%。ステンレスタンクによる熟成。
Calcaires
69Z33 Cazeneuve
カズヌーヴ・カルケール
新入港
シラー45%グルナッシュ25%サンソー20%カリニャン10%。 粘土石灰土壌及び粘土泥灰土壌。長めのマセラシオンの後、ステンレスタンク及び大樽にて熟成を行う。
Roc Des Mates
69M79 Cazeneuve
カズヌーヴ・ロック・デ・マット
新入港
2005
赤
750ml
3,900
750ml
5,800
長期熟成・蔵出し
○
シラー80%(樹齢25年以上)グルナッシュ20%。粘土石灰質土壌。30日間のマセラシオンの後18カ月バリック樽にて熟成。新樽比率20%。
Le Sang Du Calvaire
69M80 Cazeneuve
カズヌーヴ・ル・サン・ドゥ・カルヴェール
95%ムールヴェードル5%シラー。30日間のマセラシオンの後24カ月バリック樽にて熟成。
2008
赤
○
TOP
Roussillon
Mas Amiel
Maury
マス・アミエル
| 38
ヴァン・ドゥー・ナチュレルの代表生産者
ヴァン・ドゥー・ナチュレルの代表産地としてしられるAOCモーリィ。地
中海とピレネー山脈に挟まれたアペラシオンだ。マス・アミエルはフィロ
キセラの前の1816年からこの地でワイン造りを行っている。1999年
からボルドーにもシャトーを所有するオリヴィエ・デュセルが所有してい
る。地中海気候のこの地は“トラモンターヌ”と呼ばれる強風が一年を
通して吹き冬は温暖で夏は非常に暑く年間260日以上の晴天に恵ま
れる乾いた土地である。吹きさらす風と年間降水量の少なさから非常
に痩せた畑は2つの土壌が露出している。白亜紀セノマニアンの黒色
片岩を含む土壌と白亜紀のアルビアンの黒色泥土を含む土壌だ。こ
の地の主要品種はグルナッシュ・ノワール。地中海沿岸の痩せたガリ
ーグ(石灰質の荒れ地)の地に適合する品種だと言う。特に黒色片岩
を多く含む丘の中腹及び下部に植えられている。
で出来る独自のワインを世界にも
広めたい』オリヴィエはモーリィ造り
に情熱を傾ける。モーリィのキュヴ
ェ“10アン・ダージュ”“15アン・ダ
ージュ”は、屋外に設置されたボ
ンボンヌと呼ばれるガラス製の丸
いボトルで造られる。ボンボンヌで
1年の熟成を行った後に、350ヘ
クト・リットル(35,000リットル)の
大樽で9年及び14年の熟成。こう
する事で果実に由来するアロマが
モーリィ特有のドライフルーツやナ
ッツ香へゆっくりと変化していくと言う。マス・アミエル独自のキュヴェだ。
ボンボンヌで造られる天然甘口ワイン
辛口ワインのAOC認定を目指す
この造り手の代名詞である
モーリィはミュタージュとい
う技法によって造られる天
然甘口ワイン。グルナッシ
ュ・ノワールを75%使用
する事が義務付けられて
いる。潜在糖度が15%以
上の葡萄を使い発酵途中
で葡萄を原料としたアルコ
ールを加え発酵を強制的に停止させる。これによって葡萄本来の糖
分が残る甘口ワインに仕上がる。『1936年にこの地で甘口ワインのA
OCが定められてからモーリィはフランスを代表するヴァン・ドゥー・ナチ
ュレルになった。この地の気候、地形、土壌など全ての要素が揃う事
モーリィでは恒久的な問題として畑での水不足が挙げられる。オリヴィ
エは葡萄畑の改良に積極的に取り組みこの問題に取り組んでいる。
『生きた土壌を造る事で畑が水分を保持する力を引き出したい。その
為にコンポストを畑に撒いたり、畑の間に休耕地をつくり土地のバランス
を整えている。馬での耕作も積極的に進めているよ』また近年ではグル
ナッシュ・ノワールを主体とした辛口スティル・ワインにも力を入れてい
る。『現在は辛口ワインにはAOCモーリィとつける事が出来ずAOCコー
ト・ド・ルーションになってしまう。我々の辛口ワインはこのテロワールの
個性をしっかりと反映している。今後はAOCモーリィと付ける事が出来
るよう働きかけているよ』歴史の長い造り手だが、甘口・辛口ワイン共に
今後の更なる品質の向上が期待出来る。
グルナッシュ・ノワールの最適地AOCモーリィ
商品記号
ワイン
Blanc
69Q12 Plaisir
プレジール・ブラン
VIN
色
サイズ
2011
白
750ml
参考上代
メモ
在庫
○
2,800
グルナッシュ・ブラン、マカブー、ルーサンヌ、マルサンヌ。片岩の南西向き斜面。除梗せずにプレス。ステンレスタンク及び228Lの木樽にて発酵の後、シュー・ル・リーで熟成。
Rouge
69Q13 Plaisir
プレジール・ルージュ
完売
次未定
2011
赤
×
2,800
750ml
グルナッシュ・ノワール80%、シラー20%。片岩の南向き及び北向き斜面。畑にはコンポストを撒いている。手摘み収穫。84hlのコンクリートタンクにて発酵、8~12日間のマセラシオン。マロラクティック発酵。
Rose
69Q14 Plaisir
プレジール・ロゼ
2011
ロゼ
750ml
2,600
○
4,000 アルコール度数15.3%
○
グルナッシュ・ノワール50%、シラー25%、カリニャン20%、ムールヴェードル5%。片岩の南向き及び北向き斜面。手摘み収穫後2回の選果を行う。セニエ方式。
69Q15 Muscat
ミュスカ
2010
甘
750ml
ミュスカ・プティ・グラン80%、ミュスカ・ダレキサンドリー20%。PHが高く石の多く混ざる片岩の南向き斜面。手摘み収穫。2回の選果。ステンレスタンクにてアルコール発酵中にミュタージュを行う。
Vintage
69Q16 Maury
モーリィ・ヴィンテージ
2010
甘
750ml
4,500 アルコール度数16.5%
○
グルナッシュ・ノワール100%。PHが高く石の多く混ざる片岩の南向き斜面。手摘み収穫。2回の選果。ステンレスタンクにてアルコール発酵中にミュタージュを行う。捕酒せずに10カ月熟成。
10 ans d'Age
69Q17 Maury
モーリィ・ディザン・ダージュ
NV
甘
750ml
5,400
ボンボンヌ熟成
アルコール度数16%
○
グルナッシュ・ノワール90%、マカブー5%、カリニャン5%。片岩・黒色泥土の混ざる南向き斜面。手摘み収穫。2回の選果。アルコール発酵中にミュタージュを行う。捕酒せずに10カ月熟成。屋外のガラス製容器にて12カ
月の熟成、350HLの大樽にて9年以上熟成。
15 ans d'Age
69Q18 Maury
モーリィ・キャーンザン・ダージュ
NV
甘
750ml
6,600
ボンボンヌ熟成
アルコール度数16%
○
グルナッシュ・ノワール90%、マカブー5%、カリニャン5%。片岩・黒色泥土の混ざる南向き斜面。手摘み収穫。2回の選果。アルコール発酵中にミュタージュを行う。捕酒せずに10カ月熟成。屋外のガラス製容器にて12カ
月の熟成、350HLの大樽にて14年以上熟成。
69S96 Maury Millesime
モーリィ・ミレジム
1969
甘
750ml
15,800
ボンボンヌ熟成
アルコール度数16%
△
グルナッシュ・ノワール90%、マカブー5%、カリニャン5%。片岩・黒色泥土の混ざる南向き斜面。手摘み収穫。2回の選果。アルコール発酵中にミュタージュを行う。捕酒せずに10カ月熟成。屋外のガラス製容器にて12カ
月の熟成、350HLの大樽にて熟成。
TOP
Provence
Château Léoube
Borme-Les-Mimosas, France
シャトー・レウーブ
| 39
高品質プロヴァンスの先駆けオット父子の新たな挑戦
ドメーヌ・オットの元所有者が造るプロヴァンス・ワイン
年間を通して欧州
人を魅了する南
仏プロヴァンス。シ
ャトー・レウーブの
英人所有者バン
フォード家も当初
はバカンス用の別
荘を建てる目的で
古いシャトーと20
ha程の葡萄畑の
ついたこの土地を
購入した。その後
に自身もイギリスで25年前からオーガニック農園とショップを経営する
経験からこの地での葡萄栽培のポテンシャルの高さに気付き、敷地内
で自然な農法によるワイン造りを決意。荒れ放題だった葡萄畑の植え
替えと整備を初めた。ワイン造りに関しては素人であった彼が初めに相
談をしたのがすぐ隣のル・クロ・ミレイユを所有するドメーヌ・オットのジャ
ン・ジャック・オットだった。その後ジャン・ジャック・オットは2000年に所
有するドメーヌ・オットを売却。同時に息子のロマンと共にシャトー・レウ
ーブの醸造を担当するようになった。現在でもこの2人が醸造責任者
を担当し、シャトー・レウーブのワインは飛躍的に品質を向上させている。
海抜1mの地中海に面した葡萄畑
シャトー・レウーブは地中海に面した560haの敷地を所有している。葡
萄畑は65ha程のみでそ
れ以外は若干のオリーブ
畑がある他は手つかずの
自然が広がっている。夏
は非常に暑く乾燥した土
地だが、夜の湿った海風
が葡萄樹を冷やし、背後
にそびえる丘陵がミストラ
ルから畑を守る。南仏で
の葡萄栽培には理想的
な環境だ。この地では既
商品記号
de Chateau Leoube
69Q08 Blanc
ブラン・ド・シャトー・レウーブ
ワイン
に紀元前2世紀からローマ人がワイン造りを行っていたという。海岸線
まで数10メートルという海抜1m程の平地から丘の中腹の斜面まで葡
萄畑は敷地内に点在している。敷地内には砂・粘土・結晶片岩など異
なる地層が露出している。この土壌の複雑さがシャトー・レウーブのワイ
ンに他のプロヴァンス・ワインと異なる複雑さを与えている。葡萄を植樹
する際には地質調査を徹底的に最も適した品種を選択している。丘側
には結晶片岩と粘土を含む土壌、海岸線近くは砂と粘土を多く含む土
壌がある。特に丘側に多い結晶片岩土壌は日差しに反射するとキラキ
ラと輝いて見える程の雲母と大理石を含みミネラルが豊富な土壌だ。
ここには主にグルナッシュが多く植えられているが葡萄樹は地中のミネ
ラルを吸収しワインに力強さと繊細さを与える。また畑の周囲にはラベ
ンダーやタイムなど野生のハーブ類が自生しており、仕上がるワインの
アロマに特有の個性を与えている。
目指すのは風土と自然の法則を尊重したワイン
ジャン・ジャック・オットと息子のロマンが目指すのは“この地の風土と自
然の法則を尊重したワイン造り”。イギリスで長年自然農法の経験を積
んだオーナーと共にワイン造りを始めた事で自らがドメーヌ・オットを所
有していた時以上に自然に近い栽培・醸
造を行うようになった。畑ではビオロジック
農法を導入し、収穫は全て手摘み。野性
酵母のみで発酵を行う。異なる土壌が露
出しているシャトー・レウーブでは区画毎に
グルナッシュ、シラー、サンソー、ムールヴ
ェードル、ロール、セミヨン等最も適した品
種を植えているが、人為的な操作を避け
安定したワインを造る為にワインのタイプ毎
に全ての品種をアッサンブラージュした状
態でプレスを行う。代表キュヴェであるロゼ
は全房のままゆっくりと時間をかけてプレス
する事で、このテロワールに由来する複雑
なアロマと色調を引き出していく。『広大な
自然に囲まれたシャトー・レウーブはヨーロ
ッパ中で最も美しく恵まれていた場所。与
えられた自然の恵みを最大限表現したワ
インを造る』
ヴィンテージ 色
2011
白
サイズ
参考上代
750ml
メモ
在庫
3,200
○
2,800
○
ロール50%、セミヨン50%。手摘み収穫。プレス、低温浸漬を行った後ステンレスタンクにてアルコール発酵及びマロラクティック発酵を行う。天然酵母のみ使用。
de Chateau Leoube
69Q10 Rose
ロゼ・ド・シャトー・レウーブ
2011
ロゼ
750ml
グルナッシュ40%、サンソー40%、シラー10%、ムールヴェードル10%。手摘み収穫。ゆっくりとプレスを行った後にステンレスタンクにてアルコール発酵及びマロラクティック発酵を行う。天然酵母のみ使用。
Secret de Leoube
69Q11 Rose
ロゼ・スクレ・ド・レウーブ
2011
ロゼ
750ml
3,800
○
グルナッシュ40%、サンソー40%、カベルネ・ソーヴィニヨン20%。手摘み収穫。ゆっくりとプレスを行った後にステンレスタンクにてアルコール発酵及びマロラクティック発酵を行う。天然酵母のみ使用。
de Chateau Leoube
69Q09 Rouge
ルージュ・ド・シャトー・レウーブ
2010
赤
750ml
シラー60%、グルナッシュ20%、サンソー20%。手摘み収穫。ステンレスタンクにて発酵。その後コンクリートタンクにて最低でも9カ月の熟成。天然酵母のみ使用。
3,200
○
TOP
Cahors
Clos Triguedina
VIRE-SUR-LOT
クロ・トリゲディーナ
| 40
マルベックの繊細さを異なる土壌で表現
メルローやタナを栽培し、マルベックを支える要素として使用している。
クロ・トリゲディーナ クロ・トリゲディーナは世界の多くのグラン・メゾンの他にエリゼ宮でも使
の設立は1830年。 用されている。
1877年のフィロキ “粘土”“小石”“キンメリジャン”
セ ラ や 1 9 5 6 年 の 現当主ジャン・リュックが2007年にリリースし注目を集めているのが異
冷害など壊滅的な なる3つの土壌から造るキュヴェ。『ブルゴーニュと同様にカオールに
事 態を 経 験し なが はミクロクリマが存在する。異なる土壌で育った葡萄を全てアッサンブ
ら も 家 族 経 営 を 続 ラージュしてしまうのでは無く、ブルゴーニュにおける“クリュ”の様にそ
けて来た。当主のジ れぞれの特徴をより前面に出したワインに仕上げた。カオールの複雑
ャン・リュック・バル なテロワールが持つ味わいの個性を楽しんで貰いたい』ロット川に沿い
デスは7代目。この の斜面は段々畑状になっており、4つのテラス(台地)がある。河に近
地を流れるロット川 い第1テラスは平坦な土地の為クロ・トリゲディーナでは第2テラスから
沿いの台地に65ヘクタールを所有する。バルデス家は常にカオール・ 第4テラスに畑を所有。
ワインの品質向上の為、他の造り手に先駆けて新しい試みを行ってき マルベック100%で仕
た。カオール生産者組合の設立、ステンレスタンクの導入、密植(8,0 上 げ られ る3 種類 の 土
00本/ha)の推奨など。そして現当主のジャン・リュックは、カオールが 壌キュ ヴェ は同 じ醸造
持つ複雑なテロワールに注目。今までは“カオール”という大きな枠組 方法で仕上げられるが、
みの中でしかとらわれる事のなかったテロワールを小区域に分けて、テ 全く個性の異なるワイン
ロワールの個性を率直に表わしたワイン造りを行っている。ジャン・リュッ に仕上がっている。第2
クはゴー・ミヨー誌でフランス最高醸造家にも選ばれている。
テラスはよりロット川に近
い為、赤色粘土を多く
「マルベックは本来繊細な品種」
AOCカオールには75%以上マルベック(コット)を入れる事が義務付 含む沖積土。よりエレガントでバランス良いカオールに。醸造所周辺の
けられている。この品種がカオールの特徴とも言える濃い色調と豊富 第3テラスは鉄分を多く含む珪質泥岩土壌。ロット川に流されてきた丸
なタンニンをワインにもたらす。時にはこの特徴が飲み辛さとして捉えら い石も多く含み、力強さと骨格を持ったワインに仕上がる。標高300m
れる場合もあるが、クロ・トリゲディーナの造るカオールは非常に繊細で にある第4のテラスはキンメリジャン土壌。より引き締まった酸とミネラ
エレガント。『私達は昔から“食”と楽しむ為のワインを造ってきた。マル ルが豊富で、長期熟成向きのカオールに。「カオールは決して単一で
ベックは本来繊細な品種。テロワールを意識して丁寧に造れば、若い 退屈な味わいのワインでは無い。各テロワールの特徴を熟知する事で、
内から楽しむ事の出来るフィネスと、長期熟成が可能な骨格を持った アッサンブラージュしてもバランスが良く、繊細さと深みを持つカオール
ワインに仕上がる。カオールは食事と共に楽しむ事で真価を発揮する に仕上がる」クロ・トリゲディーナはこれからもAOCカオールを牽引して
ワインだ』所有する65ヘクタールの内マルベックは75%程。その他は いく。
フィロキセラ以前から続くカオールの名門
商品記号
Petit Clos
69U03 Cahors
カオール・プティ・クロ
ワイン
VIN
色
サイズ
2010
赤
750ml
参考上代
メモ
在庫
2,800
○
赤
750ml
4,200 樹齢50年以上の古樹
○
マルベック80%、メルロー20%。リュット・レゾネ。100%除梗後29℃で20日間のマセラシオン。ステンレスタンク及び木樽にて熟成。
Clos Triguedina
69U04 Cahors
カオール・クロ・トリ・ゲディーナ
2009
マルベック80%、メルロー15%。タナ5%。リュット・レゾネ。手摘み収穫。ルモンタージュを行いながら、10~15日程かけて発酵。木樽(3分の1新樽)にて18カ月の熟成。
Probus
69U05 Cahors
カオール・プロビュス
2009
赤
750ml
7,200
○
マルベック100%。リュット・レゾネ。手摘み収穫。古くから所有する最良の区画。20~25日程かけてゆっくりと発酵。新樽にて18カ月の熟成。全ての樽を試飲し、最良の樽のみ瓶詰め。
Au coin du Bois
69U06 Cahors
カオール・オー・コワン・デュ・ボワ
2009
赤
750ml
5,200 粘土主体
○
マルベック100%。リュット・レゾネ。手摘み収穫。ロット河沿いの平地より1段高い標高90mの台地に位置する区画。赤色粘土を多く含む20万年前の沖積土。下層には水はけの良い石灰層。20~25日程かけてゆっくりと発
酵。木樽(3分の1新樽)にて18カ月の熟成。
Les Gallets
69U07 Cahors
カオール・レ・ガレ
2009
赤
750ml
5,200 小石主体
○
マルベック100%。リュット・レゾネ。手摘み収穫。ロット河沿いの平地より2段高い標高110mの台地に位置する区画。鉄を多く含む50万年前の珪質泥岩土壌。表土にはロット河に由来する丸い小石を多く含む。下層には水
はけの良い石灰層。20~25日程かけてゆっくりと発酵。木樽(3分の1新樽)にて18カ月の熟成。
Les Petites Cailles
69U08 Cahors
カオール・ル・プティ・カイユ
2009
赤
750ml
5,200 キンメリジャン
○
マルベック100%。リュット・レゾネ。手摘み収穫。ロット河沿いの平地より3段高い標高300mの高地の区画。ジュラ紀キンメリジャン土壌。非常に鉄分を多く含む。カオールで古くから存在する区画。20~25日程かけてゆっく
りと発酵。木樽(3分の1新樽)にて18カ月の熟成。
TOP
Bordeaux
Chateau le Puy
Cote de Francs
シャトー・ル・ピュイ
| 41
400年以上の間一度も農薬が使われていない畑
完璧な生態系が葡萄樹を守る
観光客で賑
わうサンテ
ミリオンの町
から、シャト
ー・ル・ピュ
イまでは車
で20分程。
しかし、そこ
はまるで嘘
のように、
静謐な空
気に包まれ
ている。メドック地区の豪華絢爛なシャトーとは異なるシンプルな2階立
ての醸造所の周囲には葡萄畑と森が続き、周囲の道の車通りはほとん
ど無い。『我々の敷地の中では、出来る限り生態系を整えるようにして
いる。有機栽培を続ける為には、それが一番大切だ』現在シャトー・
ル・ピュイの敷地は60haあるが、葡萄を植えているのは38haのみ。残
る敷地には森や沼が広がり、のんびりと馬や牛が草を食んでいる。『葡
萄畑の周囲の生態系を保つ事で、そこに住む動植物が自然と葡萄を
守ってくれる』例えば葡萄樹が蜘蛛に襲われそうになると、周囲の環境
より蜘蛛の天敵となる昆虫がやってきて、自然と退治してくれる。だから、
化学薬品を使用しなくても毎年良い葡萄を得る事が出来るという。ある
葡萄畑の隣には、わずかに畝の形が残る草の生えた場所がある。『数
年前までは“エミリアン”用の葡萄樹を植えていた場所だ。でも、あそこ
に葡萄を植えた
事で敷地全体
の生態系のバラ
ンスが崩れてき
た事に気付き、
去年葡萄樹を
引き抜いた』フラ
ッグ・シップとな
っているキュヴェ
の葡萄畑を惜し
げも無く引き抜
いてしまう程、生態系を重視している。『森も畑も動物も微生物も全て
が生態系の一部で、我々のワインを造るには欠かす事が出来ない』
微生物の唾液がテロワールの味を生む
『シャトー・ル・ピュイがテロワールの味わいを表す事が出来るのは、この
土中にいる微生物の唾液のお陰だ』葡萄樹の傍らの驚くほど柔らかい
土壌に立ちながらアモロー氏は語る。シャトー・ル・ピュイの畑には1立
方メートル当たり2億5千万匹の微生物が住み付いている。目には見え
ないが、まとめると150グラム程。微生物は葡萄の根に寄生して、樹
液の中の糖分を吸い上げる。その後彼らが吐き出す酸性の唾液が土
中のカルシウムを溶かす事で、土中にミネラルが豊かに含まれる様に
なる。このミネラルこそが、その土地ならではのテロワールを表す要素と
なるという。つまり土中のミネラルを葡萄樹が吸い上げる事は、テロワー
ルを葡萄に蓄える事になるのだ。その為には土中の微生物がかかせ
ない。一度でも除草剤や化学薬品を使ってしまうと、土中の微生物は
激減してしま
う。必然的に
テロワールを
表したワイン
は造れなくな
る と い う 事 だ。
『最近では除
草剤や化学
薬品を大量
に使っている
造り手達でも、
皆が自分の
ワインはテロワールを表現していると主張するが、それは我々の理論で
は不可能だ。我々が400年以上も有機栽培にこだわっているのはテロ
ワールの味わいを表現し続ける為なのだ』
19 世紀より亜硫酸の使用を疑問視していた
『私たちのワイン造りは家族の歴史だ。』と13代目の現当主ジャン・ピエ
ール・アモロー氏。9代目当主は1868年の時点で既に酸化防止剤の
使用に疑問を持ち始める。その後10代目当主はより滑らかでアロマテ
ィックな果汁を得る為に100%除梗を実施、11代目は発酵中に果帽
を十分に浸漬する為に独自の方法を考案した。またワインに余計な樽
の要素を残さない為、全ての樽3年から15年の古樽を使用。醸造過
程において、補糖、人口酵
母の添加、濾過・清澄は一
切行わないという徹底した
姿勢を貫いている。ジャン・
ピエール氏曰く、全ては『純
粋にテロワールを表現する
為』に一家のこだわりが
代々受け継がれているのだ。
1994年ヴィンテージから
はジャン・ピエール氏が息
子のパスカル氏と共にSO2
無添加のキュヴェ”バルテ
ルミ”と”マリー・セシル“を造
っている。”バルテルミ“は、
最初に酸化防止剤の使用
を自問した9代目の名にち
なんでいる赤ワインだ。”マリ
ー・セシル“はセミヨン100%で、収穫後は古樽で発酵及び熟成を行
い、”バルテルミ“と同じくSO2を一切使わずに仕上げている。また、”エ
ミリアン“に使われる酸化防止剤の量も極めて僅かである。発酵及び
瓶詰め時にはSO2を一切添加せず、樽熟成の際のみボンド・アセプテ
ィック(Bonde Asceptique、液体硫黄を入れ樽口に取り付ける栓)を使
用し気化させた硫黄を樽内でごく微量ワインの表面に触れさせる方法
をとっている。また、どのキュヴェも瓶詰は月の動きに注意し、満月から
徐々に欠けていく間に行われ瓶詰め時には最上級のコルクを使用し、
手作業でロウ付けされる。現在、ジャン・ピエールとパスカルは、このシ
ャトー・ル・ピュイの地を独立したAOCとしての認可を受けるべく動き始
めている。もし、認可された場合には、ボルドー唯一のモノポールとなる。
商品記号
Le Puy Duc des Nauves
69X88 Ch
シャトー・ル・ピュイ・デュック・デ・ノーヴ
ワイン
VIN
色
サイズ
2011
赤
750ml
参考上代
2,800 ル・ピュイのセカンド・ワイン
在庫
◎
メルロー70%、カベルネ・フラン20%、カベルネ・ソーヴィニヨン10%。シャトー・ル・ピュイの樹齢の若い葡萄を使用。ビオディミ。区画毎に分けて小容量のコンクリートタンクにて発酵・熟成。必要に応じてピジャー
ジュ・及びルモンタージュを行う。清澄・濾過は行わない。SO2は熟成時に極微量のみ使用。
| 42
Le Puy Emilien
69F06 Ch
シャトー・ル・ピュイ・エミリアン
1994
赤
750ml
16,000
Le Puy Emilien
69F08 Ch
シャトー・ル・ピュイ・エミリアン
1996
赤
750ml
18,000
Le Puy Emilien
69F09 Ch
シャトー・ル・ピュイ・エミリアン
1998
赤
750ml
16,000
Le Puy Emilien
69F11 Ch
シャトー・ル・ピュイ・エミリアン
2006
赤
750ml
7,200
Le Puy Emilien
69F12 Ch
シャトー・ル・ピュイ・エミリアン
2007
赤
750ml
6,400
Le Puy Emilien
69M14 Ch
シャトー・ル・ピュイ・エミリアン
2008
赤
750ml
6,200
△
△
△
○
○
○
メルロー85%、カベルネ・ソーヴィニヨン14%、カルムネール1%。ビオディナミ。100%除梗。コンクリート槽で2~4週間程天然酵母による発酵の後、澱引きせずに大樽で12カ月の熟成をした後250Lの木樽で更
に12カ月の熟成を行う。清澄・濾過は行わずSO2は大樽での熟成時にのみ極少量を加える。
Le Puy Barthelemy
69F13 Ch
シャトー・ル・ピュイ・バルテルミ
2005
赤
750ml
17,000 亜硫酸完全無添加
Le Puy Barthelemy
69F14 Ch
シャトー・ル・ピュイ・バルテルミ
2006
赤
750ml
14,000 亜硫酸完全無添加
○
○
メルロー85%、カベルネ・ソーヴィニヨン14%、カルムネール1%。ビオディナミ。所有区画の中でも”レ・ロック”と呼ばれる特別区画の葡萄を使用。コンクリート槽で2~4週間程天然酵母による発酵の後、澱引きせ
ずに200~250Lの木樽で24カ月の熟成を行う。その間は月の動きに合わせて週に2回のバトナージュを行う。SO2は瓶詰め前も含めて一切添加しない。
Le Puy Marie-Cecile
69S32 Ch
シャトー・ル・ピュイ・マリーセシル
2010
白
750ml
8,000 亜硫酸完全無添加
○
セミヨン100%。ビオディナミ。100%除梗。圧搾後は木樽で天然酵母のみで発酵。発酵後はそのまま澱引きせずに6カ月熟成。清澄・濾過は行わず月の動きに合わせて瓶詰めする。SO2は一切添加しない。
Le Puy Rose Marie
69P62 Ch
シャトー・ル・ピュイ・ローズマリー
2011
ロゼ
750ml
7,800 初リリースのロゼ
初ヴィンテージ。メルロー100%(年毎に最適のセパージュを選ぶ)ビオディナミ。セニエ方式によって造られるロゼ。発酵は木樽の中で6~10カ月かけて行われる。SO2は瓶詰め前も含めて一切添加しない。
○
TOP
Bordeaux
Terra Vert Bordeaux Selection
テラヴェール・ボルドー・セレクション
| 43
テロワールの個性、生産者の情熱、熟成の醍醐味を味わう
シャトー・ラトゥールやシャトー・ラフィット・ロートシルトは確かに魅力的なワインである。しかしそれは様々な情報、評価によって、言わば頭で理解し
ている限りの魅力ではないだろうか。実際ラトゥールやラフィットは素晴らしいワインであることは揺ぎ無い事実であろう。しかし最近の価格ははたし
て適正と言えるのか。ワインの質が価格に比例することはある程度認めなければならないだろうが、現在のトップシャトーの価格がはたしてそのま
ま品質に見合うものかどうかの判断は難しい。ラトゥールやラフィットは少々極端な例だがテラヴェールボルドーセレクションではそういった高額銘
柄とは全く異なる分野の、品質を追求した明確なコンセプトに基づいた銘柄を取り揃えたラインナップとなっている。
① テロワールの個性を引き出したワイン
ボルドーワインは他の産地のものとは異なり緻密な理論の積み重ねの末に出来上がる、言わば完成されたものである。それゆえにテロワールや生
産者の感性を表現することが難しい。しかし完成されたものをわざわざ壊して個性的と表現するのは更に邪道ではある。ここにリストアップされる
銘柄はあくまでもテロワールの個性に忠実に自然なワイン造りを目指したもの。葡萄は無農薬、または減農薬で栽培され、野性酵母での発酵を
基本としたワイン造りによりその土地本来の個性を生かすという信念に基づいている。
② 健全に熟したワイン
今やカベルネ・ソーヴィニヨンやメルローは世界中どこでも作られる品種となった。しかしボルドーワインがその頂点に君臨し続ける理由は一部のト
ップシャトーがボルドーブランドを牽引している事実もあるがやはり他の産地では難しい熟成の醍醐味を味わえるからではないだろうか。ボルドーの
土壌が育むカベルネ・ソーヴィニヨン、メルローなどのポテンシャルは健全に熟成してこそボルドーワインの奥深さ、迫力を発揮できる。ここにリスト
アップされたバックヴィンテージは生産者の元でゆっくりと熟成を重ね今まさに飲み頃を向かえた銘柄である。
③ 適正な価格
ワインをより美味しく造るという観点において設備投資や規模の違いこそあれ、ワイン造りの本質に大きな違いはなく、むしろ無駄な費用を全て削
ぎ落としたこれらの生産者こそ真の優良生産者と言える。彼らの造るワインはワイン消費の土台を支え、しばし飲み手に発掘する喜びを与えてい
る。今は人気プティ・シャトーとなった銘柄も数年前までは殆ど知られていなかった。そんな例が最も多いのもボルドーという特別な産地だから。こ
こにリストアップされた銘柄はそんな可能性も秘めている。
Lamouroux(ラムルー)
シャトー・ローザン・セグラのもう一つのセカンドワイン
現在ボルドーの殆どの格付けシャトーはセカンドワインを生産し、グランヴァンと同様の経路で市場に流通している中、シャト
ー・ローザン・セグラのセカンドワインは独自の戦略のもとに展開している。一般的にシャトー・ローザン・セグラのセカンドワイ
ンはセグラとして知られ、これは日本市場で一社のみが独占販売し、他国でも一つの市場に対して一社がセグラの販売権
を所有する。ところがこのセカンドワインには実はもう一つの”顔”が存在する。テラヴェールがやはり独占的に輸入販売する”
ラムルー”である。サードワインやジェネリックワインならともかく、これほど有名なシャトーのセカンドワインがこのような方法取
り扱われるのは極めて珍しく、今後のセカンドワインの流通に影響を与えることがあるかもしれない。しかも二つは同じワイン
でありながら価格差があり、ラムルーは後発ゆえに価格においてアドバンテージを与えている。この戦略により市場はある程
度特定されるものの、その市場でのブランディングが可能となり長い目で見た場合、メリットも大きいと考えている。
グランヴァンを意識したワイン造り
醸造、栽培において明確な規定のないセカンドワインのアプローチはシャトーごとに異なる。例えばシャトー・ラトゥールのようにグランヴァンとは異
なる(セカンドワイン専用)畑を使う。シャトー・レオヴィル・ラス・カーズは区画自体がグランヴァンから離れており、醸造の始めの段階からグランヴ
ァンとは異なる工程で造られるセカンドワインもある。一方シャトー・ローザン・セグラは『グランヴァンをイメージできるように』と、一部の若木の区画
(樹齢を重ねればグランヴァンとなる)以外はグランヴァンと同区画の葡萄を使い、マセラシオンの期間や、熟成期間などグランヴァンと同様の工
程を経て造られる。但し新樽の比率、最終的な葡萄品種比率はそれぞれ異なるが、これは区画ごとにある程度新樽の使用率を決めていること
と、ボトリング前のアッサンブラージュ時に最良の比率を優先するためだが、基本品種であるカベルネ・ソーヴィニヨンとメルローの品種構成には
大きな違いはなく、シャトー・ローザン・セグラの凝縮感、エレガントで繊細な飲み口はラムルーとの共通の個性と言える。
2006▽C.S.52%、Me42%、P.V.4.5%、C.F.1.5% 収量:55hl/ha
2007▽C.S.50%、Me48%、C.F.2% 収量:55hl/ha
2008▽C.S.59%、Me36.5%、P.V.3%、C.F.1.5% 収量:55hl/ha 生産比率 55%(R.Segla 45%)
Ch. Les Ormes
(シャトー・レ・ゾルム)
かつてはレオヴィル・バルトン、グリュオ・ラローズ。85%が格付けシャトーの畑だった
ベイシュヴェルの小高い丘にはシャトー・ベイシュヴェルを始めレオヴィル
の3シャトー、グリュオ・ラローズ、タルボ、サン・ピエールなど名だたる格
付けシャトーが軒を連ねる。シャトー・レ・ゾルムはそんな環境の中にある
マイクロシャトー。所有するのは数区画からなる僅か1.5haのみ。しかし
その畑の85%は上位格付けされるレオヴィル・バルトン、グリュオ・ラロ
| 44
ーズなどが所有していた畑を購入したもの。当然地続きとなっている区
画が多く、平均樹齢30年の円熟した葡萄樹が熟度の高い上質の葡萄
を産み重厚でしっかりとしたタンニンを感じる力強い味わいを造りだす。しかし畑の区画だけが上質のワイン
を生むわけではない。醸造家のディアナ・ゴンザレスは若くして醸造長を務めるが畑仕事も精力的にこなし畑、そして葡萄のポテンシャルを最大
限に引き出すための努力に余念がない。『私たちのように小規模なシャトーでは一つの作業の結果がワインの出来に直結するから日々チャレンジ
が必要なの。手抜きは絶対に許されない』その端正な顔立ちからは想像しにくい強い信念を持つ。『もしも今の時点で格付けが見直されるような
事があれば確実にその中に名を連ねる自信はあるわ』近隣シャトーに挑戦するかのようなその言葉は、長い間守られてきた壁を打ち破る布石と
なるかもしれない。
●ワイン・スペクテーター-89、 ワイン・エンスージアスト-92
【その他のテクニカル情報】
▽C.S.70% Me25% P.V.3 C.F.2% 平均樹齢:30 年 発酵・マセラシオン:ステンレス 樽熟成:12 ヶ月(新樽:50%) 卵白による清澄のみ ライ
トフィルター
Ch.de Gironville
(シャトー・ド・ジロンヴィル)
土壌の潜在力はフィロキセラによる壊滅的被害も乗り越えた
記録によると18世紀からワインを造っていたと言われ、当時の格付けはクリュ・ブルジョワ・スペリュール。しかし
1863年のフィロキセラ被害であっけなく全滅し、以来畑からは葡萄が消え松の木が植えられていた。ところが1
987年このシャトー前オーナーであるレミー・フーアンが古い文献などからこの土壌の潜在力を見出し約10ha
の畑を購入した。このシャトーはマルゴーに隣接するオー・メドック南部のマコー地区に位置し、一般的には砂質
の混じった年度石灰質土壌が多く、メルローの比率の高いワインが多い。しかしこのシャトーでは当時メルロー、
カベルネを主体としながらプティ・ヴェルドが約3割植えられていて区画によっては100年近い樹齢。2003年に
このシャトーを取得したヴァンサン・ムリエは『このシャトーの畑は地中深くまで砂利の多い特異な土壌で、プティ・
ヴェルドがしっかりと熟す。だからメルロー、カベルネだけでは出せない複雑味、香ばしさ、そして力強い味わいが生まれる』と言っていた。PJ モル
ガンのバンカーから転身してワイナリーのオーナーとなったムリエは元来の緻密で理論的かつ大胆な発想の持ち主で、猛勉強の末に得たワイン
造りの知識と豊富な資金力を武器にシャトー・ジロンヴィルを含む所有する3つのシャトーを成功に導いた。ところが2010年ヴァンサン・ムリエは4
4歳の若さで突然この世を去る。しかしムリエが所有する前からの醸造責任者ヴァンサン・バッシュはムリエの強力なサポーターであり、現在もムリ
エの意思を継ぐ最高の理解者でもある。2000年代中盤以降プティ・ヴェルドの比率は下げ、その分カベルネの比率を上げている。ヴァンサン・バ
ッシュによるとこれは『気候の変動による品種ごとの生育度合の変化、それとカベルネが樹齢を重ね十分な熟度を得るようになったから』だと言う
がプティ・ヴェルドの比率は今でも10%以上で近隣のシャトーと比べだいぶ高い。複雑味に富み、力強く立体的な構成は同クラスのそれとは歴
然とした違いを認めざるを得ない。
【その他のテクニカル情報】
▽Me50% C.S.40% P.V.10% 平均樹齢:26 年 発酵・マセラシオン:ステンレス(25 日間) 樽熟成:12 ヶ月(新樽:20% 1 年樽:50% 2 年
樽:20% ステンレス:10%) 卵白による清澄のみ ノンフィルター
Ch. Grand Bertin de Saint Clair
(シャトー・グラン・ベルタン・ド・サン・クレール)
「プチ・ポイヤック」と呼ばれる優れた土壌
わずか4.5haのこのシャトーはサン・テステフの北、ガロンヌ河口に近いベガダンの村にある。この村一帯の畑は”プ
チ・ポイヤック”と呼ばれる土壌が広がり、ポイヤックで産するワインの様にフィネスに富んだ重厚な味わいと評される。
多くのメドック左岸の土地がそうであるように数百万年前の堆積土が隆起した土壌は多くの砂利が混じった粘土石灰
質である。そして氷河期が終わり山脈から流れる溶けた氷河がガロンヌの砂を川岸に運んだと言われる。ポイヤックは
ガロンヌ川に近くその氷河の通り道だったのではないかと見られており砂利を含んだ粘土石灰層を細かい砂質が被う
地層となっている。ベガダンは同じ地層を持ち、かつ川と海からの冷涼な風によって似たようなワインを産する事から”
プチ・ポイヤック”と呼ばれるようになった。醸造長のアントニー・メドヴィルは「下層の砂利と粘土石灰層が凝縮度と同
時にエレガンスを生み、上層の砂質がフィネスを与える」と言う。力強くも重心が良いバランスで保たれているのはその
フィネスやワインのシャープさが引き出されているからであり、まさにポイヤックのようなボリューム感を生み出している。『醸造は毎年同じようにし
ている』と語るように、至ってシンプルであり、それが土壌の特性を引き出している。ちなみに同じ系統の土壌を持つ畑として、シャトー・パタシュ・ド
ーやシャトー・トゥール・ド・ベイなどの日本でもお馴染みの優良シャトーがある。
【その他のテクニカル情報】
▽C.S.60% Me40% 平均樹齢:15 年
発酵・マセラシオン:ステンレス 樽熟成:12 ヶ月(新樽:50%) 卵白による清澄のみ ライトフィルター
| 45
Ch.Real
(シャトー・レアル)
2人の偉大な醸造家によって蘇ったマイクロシャトー
サンテステフのすぐ北、サン・スーランド・ド・カドゥルヌに位置するシャト
ー。1824年の創業よりレメニャン家が所有。同家が所有するシャト
ー・セリランが近年ジャン・リュック・テュヌヴァンの発掘によって注目を
集めるようなるとシャトーの運営を託されているマルセリス・ディディエ
ールにシャトー・レアルの運営も任せるようになった。規模こそ6haと小
さなシャトーであったが豊富な資金力を使い大刷新を行った。そして
醸造家には2001年までシャトー・ムートン・ロートシルト、ク
レール・ミロン、オーパス・ワンなどの醸造長を務めたフィリ
ップ・レスピーと、今や名実ともにトップ醸造家として圧倒的
な影響力をもつオリヴィエ・ドゥウガを起用し2006年全く新
しいシャトー・レアルが誕生した。もともとサンテステフに近
現醸造ディレクター、ディディエル・マル
い優れた立地と厳格なリュットレゾネによって低収量を維
持していた畑であったため葡萄の質は極めて高く、ポテン
セリス
シャルを引き出ことは彼らの手によれば決して難しい事で
はなかった。シャトー・レアルは完全に生まれ変わった。も
ともと短期の契約だったためフィリップ・レスピーとオリヴィ
エ・ドゥーガに代わり今ではシャトー・ポンテ・カネを大成功
に導いたベルナール・フランとシャトー・アンジェリスのユベール・ド・ブアールが受け継ぎさらなる飛
躍を続けている注目のシャトー。酒質は凝縮感に富んでいてドライ。まさにサンテステフの北隣であ
るためにその特徴に良く似ているが、これはテロワールもさることながら42hl/haというボルドーの、
しかもオー・メドックとしては低い収量とすべて手摘みで収穫し、選果するという仕事が大きく関係している。土地の高いボルドーでは効率が優先さ
れがちだが、『少しでも質の高いもを』という志の高いオーナーの考えのもとに集まったワイン職人たちの意気込みがこのワインには感じられる。
【その他のテクニカル情報】
▽C.S.55%、Me35%、C.F.10% 発酵・マセラシオン:ステンレスタンク 樽熟成:6~8 ヶ月(毎年 60%の新樽を使用)
Ch.Teyssier
(シャトー・テシエ)
ル・ドームを産んだ濃厚かつ緻密な奥深さ
シンデレラワインの筆頭ともいわれるル・ドーム。いまやシュヴァル・
ブラン匹敵する価格で取引され、もはや簡単には手の届かない
存在となった。ル・ドームはシャトー・テシエの最高級キュヴェであ
り、シャトー・テシエのオーナー、ジョナサン・マルタスの挑戦であっ
た。醸造コンサルタントにはシュヴァル・ブラン、グラシアのジル・パ
ウケ。ヴィンヤードマスターにはプティ・ヴィラージュのローベール・
フォーティンを起用するなど最高のチームを結成し、瞬く間にサク
セスストーリーを築いた。ジョナサンがシャトーを購入して僅か数年
の事である。シャトー・テシエ自体の設立は1714年にまで遡る。サンテミリオンの南西部にあり、鉄
分を多く含んだ粘土石灰質を砂質土壌が被う畑で、シュヴァル・ブランや、アンジェリスの畑に似て
オーナーのジョナサン・マルタス
いる。所有する畑のうちシャトー・テシエを産するのは約30haで、その大部分は平均樹齢75年のヴ
ィエーユ・ヴィーニュだ。ジョナサンは『いいワインを造るにはいろいろな要素が必要だが、人が選択できる範囲に限って言えばヴィエーユ・ヴィー
ニュはとても重要』と語る。古木の働きの重要性を今更説く必要はないが、それを生かす作業や条件もまた重要であり、全ての工程において最も
厳しい作業を自ら強いている。収穫はもちろん手摘みだが収穫時は50人態勢で臨む。収量は45hl/haを上回る事はなく、厳しい選果を施す。
酵母の添加は一切行わず自然の働きのみに委ねる等、ストイックなまでに品質にこだわる姿勢は『Decanter』誌や『Wine Advocate』誌などから
も注目され、高い評価を与えている。多くのガレージワインに共通する濃厚な味わいながら、それだけに支配されておらずメルロー本来の滑らか
な質感とカベルネ・フランのスパイシーさ、爽やかな酸がバランスよくまとまっているために十分な奥行きも感じる。圧倒的な差こそないものの同レ
ンジの他のワインとは明らかに異なる完成度の高さである。エアラインを始め、ウィンブルドンのオフィシャルワインであったり、ローリング・ストーンズ
欧州ツアーに配備されていたりと、品質を裏付ける材料には事欠かない注目のシャトー。
●パーカー-92
【その他のテクニカル情報】
▽Me70%、C.F.30% 収穫:100%手摘み 収量 45hl/ha 除梗:100% 発酵・マセラシオン:ステンレスタンク(一部樽発酵) 樽熟成:18 ヶ月
| 46 (毎年 20%の新樽を使用)
Ch.Pavillon Figeac
(シャトー・パヴィヨン・フィジャック)
シュヴァル・ブランの隣家に佇む未知の伏兵
ここ数年で極めて高額になりすぎたシャトー・シュヴァル・ブラン。今や簡単には購入できないワインとってしまった。メドック、
ポムロールでも同様のシャトーが増えたため、人々の求めるものもここ数年で大きく様変わりしている。高額帯から中高額
帯へ、中高額帯から低中額帯へと一段階下げてボルドーワインを楽しんでいる人も多い。一見悲観的にも思える状況だ
が今の成熟しつつある日本市場の消費者にはフランスを凌ぐ知識が備わり自ら発掘する事を学び楽しむようになった。恵
まれた立地、実力のある著名な醸造家、コンサルタントの手によって高い品質のワインが次から次へと産まれている。だ
が知名度の低さゆえに正当に評価される機会になかなかめぐり合わないでいる。特にサンテミリオンは規模の小さなシャト
ーがひしめき合い、その機会をさらに小さくしている。シャトー・パヴィヨン・フィジャックはまさにそんな状況にあるシャトーの
一つであり、本来の質の高さを正当に評価されるべきシャトーである。
このシャトーの最も注目すべき点は畑のロケーション。先述のシャトー・
シュヴァル・ブランの目と鼻の先、通りを一本隔てた立地に約7haの畑
を持つ。さらに周りを見渡せばシャトー・フィジャック、シャトー・ラトゥー
ル・パン・フィジャック、さらにはポムロールのシャトー・ボールガールや
シャトー・ラ・コンセイアントなど錚々たる名門シャトーが集中している地
区である。この地区は粘土勝ちのサンテミリオンでは珍しく砂利や砂質
が多く堆積している土壌でその土壌の特性を引き出すため平均樹齢
は45年を下回ることはなく、収量を40hl/haに制限している。そしてシ
ュヴァル・ブラン同様にカベルネ・フランの比率が高く、深遠で濃縮度
の高いワインを造る。収穫はもちろん手摘みで選果台使い選果を行う。
近年有機栽培に完全転換し、更なるテロワールの表現に力を入れて
いる。
【その他のテクニカル情報】
▽Me65%、C.F.35% 発酵・マセラシオン:セメントタンク 樽熟成:10~15 ヶ月(毎年 50%の新樽を使用) 卵白を使ってのコラージュ(ノンフィル
ター)
Ch.d’Arcole
(シャトー・ダルコル)
300年以上続く有機栽培から得たピュアな果実味
1796年にバルト家が所有して以来、代々受け継がれているシャ
トー。畑はシャトーの周囲に広がる30haの単一区画のみ。この畑
は300年以上も科学肥料、農薬、そして除草剤すら使用してい
ない正真正銘の無農薬。土中のバクテリアが供給するミネラル分
を深い根元から樹が充分に吸い取れるようにバクテリアを殺す化
学薬品の使用は徹底的に排除している。『※ナポレオンから与えら
れた由緒ある畑だ、我々人間の手で汚すわけにはいかないよ』と
ユーモラスに語る現当主のヴェロニク・バルトは有機栽培の真の
意味を理解する生産者。栽培規模の大きなボルドー地方でリスク
の高い有機栽培を続ける事はとても難しく、ボルドーの大部分の生産者は安定した生産を選ん
でいる。しかし『ボルドーワインを比較して、個性のなさに気付かされる事がしばしばある』とヴェロニクが指摘するのは、栽培方法、醸造方法が画
一的でテロワールの個性を封印してしまっているがゆえ。『テロワールを反映させて質の高い葡萄を育てなければいいワインはできないよ』当たり
前のような言葉だが実際に300年以上もの間続けている有機栽培の本来の目的を語るヴェロニクの言葉には十分な重みがある。テロワールそし
て環境を何よりも大切にするシャトーの姿勢は葡萄栽培だけに止まらない。単一の区画をシャトーの周囲に持つことで収穫から即醸造工程に移
れる環境はとても大きな意味を持つ。またグラヴィティシステムを採用することでワインに余計なストレスを与えることなく醸造を進める事が出来る。
さらにはボトルの軽量化やラベルを含むパッケージ素材は100%リサイクル可能なのだと言う。
最近の健康志向に迎合し、有機栽培を到達点としているにわか生産者とは異なり、有機をあくま
でも手段とし、テロワールと葡萄本来の個性を引き出す真の意味での有機を実践している貴重
な生産者だ。
※このシャトーの名前(アルコル)とラベルに描かれたナポレオンにはこのシャトー設立に密接に
関わる。アルコルの戦いはフランス革命戦争の戦いの一つで1796年、当時オーストリアの支配
| 47
下にあった北イタリアが舞台となった。現在の所有者であるヴェロニク・バルトの祖先であるジャ
ン・バルトはナポレオンの護衛としてこの戦いに参加し、勝利を収めた功労者の一人として勲章を
授かっている。褒美として与えられた葡萄園の名にアルコルと名付けバルト家に代々受け継がれ今に至っている。
【その他のテクニカル情報】
▽Me70%、C.S.30% 発酵・マセラシオン:ステンレス 樽熟成:12 ヶ月(毎年 30%の新樽を使用) ノンフィルター
Ch.Moya
(シャトー・モヤ)
ファーストヴィンテージで 90 ポイント(WS)獲得の実力
オーナーのデヴィッド・カール
フロンサックのシャトー・デュ・ガビィがカスティヨンの畑を購入し新しいシャトーと
して運営を始めた。1970 年から有機栽培を続けている起伏に富んだ8haの畑
で、30~35年の古いメルローが主体。収穫は100%手摘みで収量は約40hl
/ha。そのうえ2度選果する徹底ぶりはカスティヨンでは稀。『カスティヨンはメド
ックに負けないポテンシャルを秘めた畑があるんだよ。有機栽培も、古い樹齢
も、低収量もすべてこのテロワールのため』と語るオーナーのデヴィッド・カール
はすっかりこの畑に魅了された。ファーストヴィンテージが2009年であった幸
運もあったのだろうが厳しい評価で知られるワイン・スペクテーターでいきなり90
ポイント獲得は、それなりの努力と高い技術がなければ成しえない。カスティヨ
ンではいつくかのシャトーが非常に高い評価を得ている。シャトー・プピーユ、シ
ャトー・デギーユなどは日本でもおなじみ。シャトー・モヤはデビューしたてで、そ
れらの著名なシャトーと同等かそれ以上の評価を少なくとも同誌から得た事に
なる。人の評価が全てではないが、同誌が評している黒果実の凝縮感、アニスを想わせる香ばしさ、クリア
なストラクチャーなどの表現はこのワインの特徴を的確に表している。有機栽培や自然酵母、その他の高い
技術は今や珍しい事ではないが優れたテロワールが大前提であることが何よりも重要であり、シャトー・モヤ
は全てを兼ねそろえたサラブレッドとして今後がとても楽しみなシャトーである事は明らかだろう。
●ワイン・スペクテーター-90
【その他のテクニカル情報】
▽Me93%、C.S.7% 除梗:100%
樽:50% 1,2 年樽 50%)
Ch.Fleur Haut Gaussens
自然酵母による発酵 マセラシオン:大樽 樽熟成:12 ヶ月(新
(シャトー・フルール・オー・ゴーサン)
リュットレゾネ、低収量にいち早く目をつけた志高きボルドー・スーペリュール
リュイリエ家が3代に渡って所有するシャトー。フロンサック近郊、ヴェラック村
に位置し、リュットレゾネの採用、低収量、セメント発酵槽、排水の循環設備
などボルドー・スペリュールとしては極めて志の高い生産者。30haの広大な
畑を所有しながら栽培者との協力で減農薬農法を早くから取り入れ、収量
45hl/haに抑えられたぶどうは100%除梗、選果された上質のぶどうに限
定される。このシャトーでは2001年頃からそれまで使用していたステンレス
タンクから伝統的なセメントの発酵槽に徐々に移行し、より深みのある味わい
を目指している。新樽比率3割で12ヶ月間熟成されたワインは、強い果実
味が前面に出たモダンな味わいでありながら複雑味があり長い余韻はボルドー・スペリュールの域を超越した品質といえる。このシャトーではセラ
ーで使用された排水を自前の循環濾過機によって洗浄するなど、ワインの品質だけでなく環境への配慮にも気を配っている。『自然の恩恵に与
る者の責任として当然のこと』と語るエルベ・リュイリエ氏のワインはワイン・スペクテータ、ギド・アシェット、クラスマンなどでも高く評価。☆WS-85
~88 AOC:Bordeaux Superieur ▽Me90%、C.S.5%、C.F.5%。醸造コンサルタントは Sociando Mallet, La Tour Carnet で成功を収めたオリヴィ
エ・ドウゥガ。右岸のステファン・ドノンクールに対して左岸のオリヴィエ・ドウゥガと称される人気コンサルタント。
| 48
Jean-Luc Thinevin / Bad Boy
(ジャン・リュック・テュヌヴァン/バッド・ボーイ)
銀行員からボルドーネゴシャンへと転身した特異な経歴の持ち主。ワイン商を経て、後に念願のワ
イン造りをスタート。サンテミリオンの選び抜いた畑の区画を購入し、シャトー・ヴァランドローを生産。
わずか二年でトップシャトーと方を並べるほどの評価を得るなど、ボルドー最高のサクセスストーリー
はワイン愛好家の伝説となる。彼の持ち味である、ずっしりと存在感のあるワインは地道な畑仕事の
たまもの。一房一房丁寧に気の遠くなるような厳しい仕事が行き届いているからこそ、その後のワイ
ン造りが生きる。彼に続く若い醸造家の手本にもなっている。今やテュヌヴァンは生産者としてだけ
でなく、醸造コンサルタント、そして同時に自身のワイン会社を持ち、幅広くワイン界に貢献している。
バッド・ボーイもジャン・リュック・テュヌヴァンの遊び心、そして彼のワイン造りへの姿勢がふんだんに
盛り込まれたワインとして2006年ファーストヴィンテージがリリース。高品質低価格であるならたとえ産地をボ
ルドーとしなくても、という型破りのワインとして注目を集める。従来の原産地呼称制度に対する彼の挑戦でもあ
り、そんな気概の表れが“Bad Boy”である。もちろんワイン自体の出来は極めて上質。樹齢40年のメルローが
主体となっていますがダークチェリーやブラックベリーのような黒果実の香りにコーヒーを思わせる香ばしさのあ
る、重厚で凝縮感を大いに感じるワインです。生産量は偶然とは思えぬ6666ケース(6入り)。このワインの由来となったのは、ジャン・リュックを
“やんちゃ者”と評価したロバート・パーカーJr.の言葉。
Ch.Fort de Roquetaillade Blanc
(シャトー・フォール・ド・ロックタイヤード・ブラン)
ボルドー白ワインの概念を覆す瑞々しさと好バランス
14世紀初め当時のローマ法王クレマン5世の甥によって建てられた
歴史あるシャトー。当時は戦略拠点としての役割を担っていたが今
は美しいぶどう畑に囲まれ、観光名所として当時のままの外観を保
ち、醸造設備はこの城内を改装したセラーに配備されている。2000
年ヴィンテージでデビューしたワインだが、もともとこのシャトーが持つ
畑は平坦なグラーヴ地区にあって比較的高低差のある畑は水はけ
に優れ、ミネラル分を豊富に含んだ細かな貝殻や石灰岩が層となっ
ており、ソーヴィニヨン、セミヨンなどの白葡萄品種には絶好の条件が
整っていた事に加え醸造家ステファン・ドゥルノンクールの手腕により
極めて短期間で成功を収める。専門家による高評価を得た事も大き
く影響しているが、一時のブームで終わらない人気がこのワインの本質を表している。100%
手摘みで低収量(45hl/ha)。除梗後に選果台で厳しく選果したのちは可能な限りシンプルに醸造をまとめ、コストパフォーマンスの優れたワイン
ながら良質の葡萄のポテンシャル最大限に引き出す手法が取られている。その結果ミネラル、酸味、果実感が高いレベルで融合し、爽やかであ
りしっかりとした葡萄の要素も感じさせる。工業的に大量生産される最近のボルドーワインとは明らかに異なる”温かい味”を思い出させてくれるワイ
ンである。
【その他のテクニカル情報】
▽Se50%、S.B.50% 収穫:100%手摘み 収量:45hl/ha 除梗:100% 発酵・マセラシオン:ステンレスタンク 熟成:約 8 カ月(ステンレスタンク)
L (Generique) Sauternes
(エル/(ジェネリック)ソーテルヌ)
世界最高の貴腐ワインが産んだジェネリック
残念ながらシャトーの名称を明確にすることは出来ないが”世界最高の貴腐ワインを造る”と
いえば誰もがその名前を浮かべることができる。優れたトップシャトーと同じように今や簡単
には手の届かない存在となってしまったシャトーにもセカンドワインという逃げ道が存在する。
しかしセカンドワインを生産しないこのシャトーは文字通り高嶺の花となり、通常の流通網か
らさえ姿を消しつつある。しかしそうなってしまったのにも、それなりの理由があり常にトップで
い続ける努力を怠らない狂信的とも言える品質の追求に余念がないからである。一部ではあるが以下に挙げた具体例によってこ
のシャトーの姿が見えてくる。



| 49 


固有の微気候を伴う完璧な立地条件。
8hl/ha の超低収量。
97km にも及ぶパイプを用いた精巧な排水システムを設置。
セカンドワインを生産しない
経済的な損失やトラブルを斟酌せず、最も良質なワインだけを生産しようという狂信的とも言える執念。
最高の品質が維持できないと判断されるとその年は一本も生産されない。
ストイックなまでの姿勢は畑仕事にとどまらずセラーにおいても厳しい基準が設けられ、もともと少ない生産量は毎年数樽がボトリン
グされずそれらの樽はこのシャトーの名を冠することなく他者へ販売される。しかし他のシャトーと異なりセカンドワイン、サードワイン
を生産しないため樽で選別される工程の最後の部分まではグランヴァンとして扱われ、実質的なワインの品質はグランヴァンと変
わらない極めて高いものとなる。このワインはその数樽を独占的に定期購入するネゴシャンが瓶詰め後に引き取りジェネリックワイン
として販売されたもの。
▽Se80%、S.B.20%
商品記号
ワイン
VIN
色
サイズ
2008
赤
750ml
2009
赤
750ml
8,000
2009
赤
750ml
6,500
2010
赤
750ml
3,500
2010
赤
750ml
2010
赤
6月
入港予定
2010
新入港
Rauzan Segla Lamouroux
69T06 Ch.
シャトー・ローザン・セグラ・ラムルー
Rauzan Segla Lamouroux
69Z61 Ch.
シャトー・ローザン・セグラ・ラムルー
4月
入港予定
参考上代
メモ
ローザン・セグラの
5,900
もう一つのセカンド
在庫
◎
×
AOCマルゴー 〈品種〉カベルネ・ソーヴィニヨン59% メルロー36.5% プティ・ヴェルド3% カベルネ・フラン1.5%
| 50
85%が格付け畑だった
W.S.-89pt
◎
濃厚かつエレガント
◎
3,400
元ムートンの醸造長が育てた
シャトー
◎
750ml
3,300
プティ・ポイヤックと呼ばれる土
壌
◎
赤
750ml
3,900
ル・ドームを生み出した秀逸
シャトー
×
2005
赤
750ml
5,200
シュヴァル・ブラン畑の地続き
△
2008
赤
750ml
4,800
300年以上前から完全無農薬
◎
2009
赤
750ml
3,600
W.S.-90pt
◎
4月
入港予定
2009
赤
750ml
2,500
×
4月
入港予定
2008
赤
750ml
3,900 W.S.-88~90pt
×
2011
白
750ml
2,600
◎
2010
白
750ml
7,600
2010
白
375ml
4,200
Les Ormes
69Y89 Ch.
シャトー・ド・レゾルム
AOCサンジュリアン 〈品種〉カベルネ・ソーヴィニヨン70% メルロー25% プティ・ヴェルド3% カベルネ・フラン2%
de Gironville
69V84 Ch.
シャトー・ド・ジロンヴィル
AOCオー・メドック 〈品種〉メルロー50% カベルネ・ソーヴィニヨン40% プティ・ヴェルドー10%
Real
69R63 Ch.
シャトー・レアル
AOCオー・メドック 〈品種〉カベルネ・ソーヴィニヨン55% メルロー35% カベルネ・フラン10%
Grand Bertin de Saint Clair
69Y90 Ch.
シャトー・グラン・ベルタン・ド・サン・クレール
AOCメドック 〈品種〉カベルネ・ソーヴィニヨン60% メルロー40%
Teyssier
69R58 Ch.
シャトー・テシエ
AOCサンテミリオン 〈品種〉メルロー70% カベルネ・フラン30%
Pavillon Figeac
69Y96 Ch.
シャトー・パヴィヨン・フィジャック
AOCサンテミリオン 〈品種〉メルロー65% カベルネ・フラン35%
d'Arcole
69S81 Ch.
シャトー・ダルコル
AOCサンテミリオン 〈品種〉メルロー70% カベルネ・ソーヴィニヨン30%
Moya
69R59 Ch.
シャトー・モヤ
AOCカスティヨン・コート・ド・ボルドー 〈品種〉メルロー93% カベルネ・ソーヴィニヨン7%
69N93 Ch. Fleur Haut Gaussens
シャトー・フルール・オー・ゴーサン
〈品種〉メルロー90% カベルネ・ソーヴィニヨン5% カベルネ・フラン5%
Luc Thinevin Bad Boy
69D85 Jean
ジャン・リュック・ティヌヴァン・ボーイ
AOCボルドー 〈品種〉メルロー95% カベルネ・フラン5%
Forts de Roquetaillade Blanc
69W98 Ch.
シャトー・フォール・ド・ロックタイヤード・ブラン
AOCグラーヴ 〈品種〉ソーヴィニヨン・ブラン50% セミヨン50%
(Generique) Sauternes
69X23 Lエル・(ジェネリック)・ソーテルヌ
(Generique) Sauternes Half
69X24 (ジェネリック)・ソーテルヌ・ハーフ
AOCソーテルヌ 〈品種〉セミヨン80% ソーヴィニヨン・ブラン20%
完売
貴腐ワイン最高峰シャトー
のデグラッセ
◎
×