制汗剤市場における新製品開発

制汗剤市場における新製品開発
消費者に求められる制汗剤とは何か?
学習院大学杉田ゼミ北原班
来栖慶子
北原遼太
水上理帆
松村
萌
加藤百華
目次
1.研究の目的
2.現状分析
3.仮説・アンケート
4.分析
5.提案
1.研究の目的
研究テーマ
制汗剤市場における新製品開発
―消費者に求められる制汗剤とは?―
近年の地球温暖化による気温の上昇とニオイと防臭に対する意識の高さから今後、よ
り発展が望めるであろう制汗剤市場に注目
2.現状分析
クリーム
ウォーター
定義
ジェル
スプレー
スティック
制汗剤市場
ロールオン
シート
2-1.制汗剤とは
汗を制する働きがあるもの
皮膚に直接つけると、毛細血管の先端を収縮させ、発汗を抑える仕組み
わきの臭いは、汗がでて、そこに雑菌がわくことで発生するので、その殺菌
の増殖や繁殖を抑える仕組みになっている。
デオドラント剤はニオイを抑えることが目的の製品
最近では、制汗剤とデオドラント剤の効果が一緒になっている製品が数多く
出回っており、これらの線引きは曖昧となっているのが現状
したがって、私たちが調査対象とする制汗剤とは、デオドラント剤と呼ばれ
ているものも含むものとする。
2-2.市場規模
・現在500億円程度
・全体的に市場は拡大傾向
・年々拡大しているものは男性用、シートタイプ、ウォータータイプ、
スティックタイプ
・やや横ばい傾向にあるものは、ロールオンタイプ、クリーム・ジェル
タイプ
一方で、パウダースプレーは平成15(2003)年にピークを迎え、それ以
降年々減少している。
産経MSNニュースより
2-3.ニオイに対する意識調査
消費者に求められる制汗剤を開発するためには、消費者は汗などのニ
オイについてどのように考えているのかを調べる必要がある
・汗のニオイを日ごろ気にしているという人は全体の約7割を占めて
いる
・一方、同じ集団に他人の汗のにおいを不快に感じた経験についての
質問では、経験が「ある」と回答したひとは79.3%となり、全体の約
8割に達する
・個別の回答では、電車、バス、エレベーターなど、狭い空間で、不
特定多数の他人との密着度が高くなる場面を挙げる人が多い
日経トレンディより
ライオンプレスリリースより
日経トレンディが2009年に行った、汗やにおいを抑える効果がある制汗剤
は、どの程度利用されているのだろうか、を聞いた調査
・1年間で制汗剤を使った人は54.2%で、半数をやや上回る結果
・制汗剤は暑い季節に特有の商品かと思いがちだが、「1年中使っている」
人が18.5%いる
→制汗剤は暑い時期限定のものではなく、1年中使用されている商品である
・男性より女性のほうが利用率が高く、通年利用者が27.8%を占めている。
男性全体でみると、利用率が46.2%であるのに対し、20代、30代男性の利用
率は半数を超えるなど、若年層のほうが制汗剤を利用する人が多い傾向にあ
る
制汗剤の持ち歩きについての調査
・「持ち歩いた」と回答したのは50.3%で、「持ち歩いたことはな
い」と回答した49.5%をやや上回る
・内訳は、「いつも持ち歩く」と回答したのは7.6%、「持ち歩くこ
とが多い」と回答したのは8.8%で、「いつも持ち歩く」と「持ち歩
くことが多い」の2つを合わせて2割弱となり、「時々持ち歩く程
度」と回答したのは33.9%で、全体の3割強を占める結果
・持ち歩きがしやすい製品が注目を集めやすいのは、汗をかいた後
に制汗剤というように連想しやすいほど、消費者の意識に根付いて
おり、制汗剤の使用が習慣づいているからなのではないかと考えさ
せられる。
ニベア花王が首都圏在住の女性(12歳~59歳)を対象に実施した調査
・制汗防臭剤の「防臭効果」を重視する傾向は年々強くなっている
・2004年は45%の人が重視すると答えていたが、2009年にはそれが54%にまで増加
・同時に制汗防臭剤の配合成分への意識も高まり、2010年には「殺菌成分」や「消臭
成分」の認知度は95%にまで増加
・「効果が同じであれば、自然由来成分」を選びたいという意識を持つ女性が86%に
も上っているという。
・「消臭効果」と回答したのは69.2%で、「制汗効果」と
回答したのは49.2%と、この2つが際立って多いという結果
・「持続性」と回答したのは36.6%4位にランクイン
・「価格」と回答したのは45.9%で3位に入っている
・「消臭」、「制汗効果を持続する」という機能が重視
・男女別にみてみると、女性では「無香料・微香であること」
の35.5%よりも、「香りがよい、好みであること」の45.9%
の方が多い
・男性は「香りがよい、好みであること」の27.4%より、
「無香料・微香であること」の35.8%の方が多い
・女性は「白残りしないこと」の42.0%、「肌への刺激が
少ないこと」の方が多い
・男女別に見ると、「出勤・外出のとき」は男性の
62.0%に対して女性は68.2%と多かったが、「体臭が
気になるとき」では男性の51.9%に対して女性は
34.5%止まり
・発汗を事前に抑制する目的で利用する女性と、気に
なったときその場で利用する男性との間に差がある
・年代別でも30代、40代では「出勤・外出のとき」に
利用する人が目立ったが、20代では「体臭が気になる
とき」が66.7%に達し、男性同様気になったときに使
う傾向が表われた
制汗デオドラントをカバンなどに入れて持ち歩いてい
るかを聞いた
・持ち歩いている」人は24.3%で、女性でも28.2%に
とどまる
・男性の19.0%が「持ち歩いている」点を考慮する
と、男女間の利用意識に大差がなくなりつつあると考
えてもよさそう
2-4.購入経験とブランドイメージ
女性ブランドは、「8×4(エイトフォー)」、「Ag+(エ-ジ-プラス)」、「Ban(バン)」、
「レセナ」、「デオナチュレ」、「リフレア」のそれぞれについて、女性回答者3842人に聞い
た調査
・各ブランドの制汗剤購入率は、「8×4」は82.7%、「Ban」は73.1%は、「Ag+」は42.4%、
「Rexena」は31.1%、「リフレア」は10.6%、「デオナチュレ」は8.4%の順
・「8×4」、「Ban」は「複数回購入したことがある」が、70.2%、56.8%と高い→リピート利
用されている
・認知率では、「8×4」は8.3%、「Ban」は95.3%、が9割超
・「Ag+」は81.3%が8割超とポイントが高い
・「Ag+」は男性の認知率の57.1%に比べ、女性の認知率が高いのが特徴的
女性ブランドについても、購入者にそのイメージを聞いた
・制汗剤で最も重視ポイント「効き目が高い」イメージでは、「デオナチュレ」、「Ag+」が
高ポイントをマーク
・一方、制汗剤の老舗ブランド「8×4」や「Ban」、「Rexena」は「親しみを感じる」「製品
ラインアップが多い」のポイントが高くなっている
日経トレンディネットより
男女別に主な制汗剤の購入経験・認知状況、イメージなどを聞いた調査
男性回答者9851人向けの設問で取り上げたのは「Ag+(エージープラス)」、「GATSBY(ギャ
ツビー)」、「OXY(オキシー)」、「PRO TECH STYLE」、「uno(ウーノ)」、「メンズビオ
レ」の6ブランド
・各ブランドの制汗剤購入率は、「GATSBY」は29.3%、「メンズビオレ」は17.6%、「Ag+」は
17.5%、「uno」は16.1%、「OXY」は5.5%、「PRO TECH STYLE」が2.3%の順
・トップの「GATSBY」は「複数回購入したことがある」が18.1%で2割弱を占めている
・認知率では、購入率同様「GATSBY」が84.2%でトップ
・「uno」は79.5%、「メンズビオレ」は77.0%で7割超の高ポイントで、2位、3位に入ってい
る
購入したことがあると答えた商品について、それぞれのブランドイメージを聞いた
・購入時の重視ポイントである「効き目が高い」イメージは、「Ag+」が他ブランドに大差をつ
けてトップ
・「独自の特徴を打ち出している」においても1位であるが、“銀が効く”という明確なブランド
メッセージが強く浸透していることがうかがえる。
2-5.制汗剤の健康被害について
制汗剤には汗を吸収する「吸収剤」や、汗を抑える「収斂剤」、雑菌が原因なので「抗菌剤」
などが配合されている。
「吸収剤」として、酸化チタンなどのパウダー
「収斂剤」として、クロルヒドロキシルアルミニウム、パラフェノールスルホン酸亜鉛、酸化
アルミニウム等
「抗菌剤」として、塩化ベンザルコニウム、イソプロピルフェノール、パラベン、トリクロサ
ン等
これらの成分の違いにとって制汗剤の効果が変わっている。これらの金属塩を含む科学物
質を制汗剤の成分と香料の部分に大量に使用しているため肌トラブルや汗腺から体
内に取り入れられることによる健康への被害が懸念されている
実際、肌への色素の沈着や黒ずみなどが使いすぎにより発生している。そのため、科学物質や
健康被害の懸念される物質を使用していないオーガニックの制汗剤も小規模では登場している
2-6.現状分析のまとめ
・市場は年々拡大傾向だが、内訳をみると成長が止まっている分野がある
・一年中使用されている製品
・汗のニオイに対してとても意識している
・汗のニオイをもっとも気にしていると考えられるのは若年層(20~30代)の女性
・制汗剤をもっとも使用しているのも若年層(20~30代)の女性
・制汗剤に大量に使用されている化学物質による健康被害が問題
3.仮説・アンケート
市場規模の拡大には売上の拡大と未購入層の取り込みが必要
・仮説①
使用機会が多いと考えられる20代の女性を対象とした製品は多くの売上げを望めるの
ではないか
・仮説②
認知度や関心が低く、かつ市場シェアの小さい製品カテゴリーの新製品を開発すれ
ば、市場が飽和状態や成熟状態のカテゴリーよりも全体の市場規模を伸ばしやすいので
はないか
・仮説③
制汗剤の健康被害から、オーガニックや皮膚にやさしい製品のカテゴリーの拡大が効
果的なのではないか
アンケートAの概要
調査データはほとんどが2009年、2011年など、調査された期間に大きな隔たりが
存在するため、現在の消費者が制汗剤にどのような認識を持っているのか知るこ
とを目的にアンケートを行った。
・20代の男女32人(男性7人、女性25人)を対象
実施期間が短いため、サンプルの少なさ、男女比の偏りなど出ている
・アンケート作成サイトSurvey Monkeyを利用して作成
・WebリンクをLINEやTwitterに掲載することでアンケートを回収
・実施期間は9月18日から9月20日に実施
Q1.使用経験
Q2.使用頻度(夏季と冬季)
Q3.使用目的
Q4.使用場面
Q5.使用タイプ(種類)
Q6.購入時に重視する要素(「価格」、「香り」、「タイプ」、
「サイズ」、「機能」の項目を順位づけ)
Q7.「スメルハラスメント」の認知度
制汗剤を使用したことがありますか
0%
100
%
はい
いいえ
使用したことがない人はいない!!
制汗剤の使用頻度は?
<冬>
<夏>
0
2
9
2
15
毎日
週4~6日
週2~3日
週1日
それ以下
1
7
19
2
毎日
週4~6日
週2~3日
週1日
それ以下
5
夏の使用頻度は圧倒的に高い!!
一方で冬に週1以下しか使用しない人が60%を占めている
使用目的は?(複数回答可)
汗の臭いを消すため
除菌のため
汗をかく前に予防するため
香水のかわりに
0
その他…暑いから
5
10
15
20
25
30
どのような場面で使用するか?
出かける前
学校、職場についてすぐ
運動前
運動後
0
その他…風呂上り
5
10
15
20
25
どのようなタイプを最も使用するか?
スプレータイプ
ロールオンタイプ
リキッドタイプ
スティックタイプ
シートタイプ
0
2
4
6
8
10
12
制汗剤を選ぶ上で重視する要素は?
「スメルハラスメント」を聞いたことがあるか?
10
はい
22
いいえ
アンケートAのまとめ
・夏の使用頻度は「週4日以上」が半数を超え、「週1日使用しない」人は居なかった
・冬の使用頻度は圧倒的に少なく、週1よりも使用しない人が過半数を占めていた
・重視ポイントでは、1位から順番に並べると、「タイプ」、「香り」、「価格」、「サイズ」、
「機能」という結果となった
・リキッドタイプ、スティックタイプがあまり購入されていない→認知度の低さが原因である可
能性が高い
・制汗剤の使用目的では、「汗のニオイを消すため」が最も多く、次いで「汗をかく前に予防す
るため」というものであった
・使用目的で、ニオイの元から消すことになる「除菌のため」という回答は少なく、ニオイを元
から消すという発想や、制汗剤の効能として除菌があまりつながっていないことが分かった→
「除菌」などの「機能」の要素はメインの購買選択要素ではなく、購買をためらったときに購買
を促すような付加価値的な要素に近いのではないかとも考えられる
・スメルハラスメントという言葉の認知度はまだ低く、ニオイに対する関心はまだこれから伸び
るのではないかと考えられる
アンケートBの概要
制汗剤の香りが購入時に重視されていることから、あえてブランド名ではなく、香りに
関しての知覚マップを作成することを目的としてアンケートを実施
・アンケートBはアンケート作成サイト『Survey Monkey』を利用してWebリンクをLINE
やTwitterに掲載する方法と紙媒体で街頭でアンケートを回収する方法の2種類でアンケー
トの回収を行った。
・調査対象は20代の男女(男性39人、女性48人)
・回収期間は9月7日から10月27日まで
調べる香りについてどのように感じるのかをさわやかからスイート(甘い香り)まで
の5段階で、香りの濃さなども同様に5段階で評価する形式である。調査した香りの要素
は「無香料」、「せっけん」、「フローラル」、「柑橘」、「百合(リリー)」、
「ハーブ系」、「マリン系」、「ローズ」の8種類について調査した。
・得られた結果についてSPSSで香りの感覚と濃さについての相関分析と全体で因子分析
を行い知覚マップを作成した。
全体の知覚マップ
空白
因
子
1
因子1:香りの感覚
因子2:香りの濃さ
因子2
男性のみの知覚マップ
空白
空白
因
子
1
因子1:甘い
因子2:さわやか
空白
因子2
女性のみの知覚マップ
空白
因
子
1
空白
因子1:香りの感覚
因子2:香りの濃さ
因子2
アンケートBのまとめ
・「さわやか」、「ややさわやか」、「薄い」、「やや薄い」の要素と
「スイート」、「ややスイート」、「濃い(強い)」、「やや濃い(強
い)」の要素のどちらも持つ部分が大きな空白が存在
・空白の部分は本当に市場の空白なのか
・知覚マップ上で似たエリアに入っている「柑橘」と「ハーブ系」の香り
をあわせた、「シトラスミント」などがある。このような複数の反発しな
い似通った要素を掛け合わせて、特定の方向に特化させている
アンケートCの概要
・20代周辺の女性(41名回答)に実施
・実施期間10月1~20日
・アンケートはWeb媒体でアンケート作成サイト『SurveyMonkey』を使
用
・内容:新製品の消費者の傾向、価格意識、製品認知度、使用場面、使い
分けの有無、パッケージなどのデザインの傾向など
Q1.どのタイプを使用していますか?(複数回答可)
パウダースプレー
ウォーター・リキッド
シート
ロールオン
スティック
クリーム
ジェル
Q2.どの組み合わせで使用しているの
か?
A:無香料のみ使用
12.82%
51.28%
C:香りつきのみ使用
35.9%
B:無香料と香りつきの併用
Q3.なぜ、無香料を使用しているのか?
(AとBの方が対象)(複数回答可)
無香料が自身にあっているから
無香料が最も制汗剤の効果を発揮しているから
好みの香りが少ないから
その他:香水やボディミストを使うため
制汗剤の香りが好きではない
ほかの香りがある製品と香りが
混ざって不快
適当に選んでいるから
製品に興味がないから
Q4.無香料とどの香りを併用しているのか?(Bの方のみ)(複数回答
可)
せっけん
フローラル
柑橘系
果実系
マリン系
ローズ系
Q5.無香料をどの場面で使用するか?(Bのみ)
起床時
出勤時
運動後
仕事中
就寝時
汗が気になるとき
外出時
使用する
使用しない
Q6.香りつきの製品をどの場面で使用するか?(Bのみ)
起床時
出勤時
運動後
仕事中
就寝時
汗が気になるとき
外出時
使用する
使用しない
Q7.どの香りを併用しているのか?(Cの方のみ)(複数回答可)
せっけん
フローラル
柑橘系
果実系
マリン系
ローズ系
その他:ピーチ系
Q8.香りつきの製品をどの場面で使用するか?(Cのみ)
起床時
出勤時
運動後
仕事中
就寝時
汗が気になるとき
外出時
使用する
使用しない
Q9.高密着ロールオンタイプやスティックタイプ、ク
リームタイプなどが出ています。この中の製品につい
て、「すでに使用している」、「購入を考えてい
る」、「購入したいと思わない」、「初めて知っ
た」、「興味がある」、「興味はない」のうちから自
分にもっとも合うものを答えてください(複数回答
可)
高密着ロールオン
スティック
クリーム
ジェル
ウォーター
Q10.香りの種類が少ない製品に新しい香りを増やす
なら、どの香りがほしいですか?(複数回答可)
フローラル
ベリー系
いらない せっけん
柑橘系
その他:ピーチ・アップル系・カモミール・ラン系
ローズ系 ラベンダー系
透明感 ハーブ系
マリン系
のある
香水系
Q11.買いたいまたは、買ってもよい価格は?
パウダースプレー
シート
ロールオン
スティック
ジェル
ウォーター
クリーム
Q12.パッケージデザインはどのようなものがよいです
か?(複数回答可)
従来の定番デザイン
躍動感のあるイメージ
明るく軽快でポップなイメージ
涼しげでクールなイメージ
シンプルですっきりとしたイメージ
洗練されたおしゃれなイメージ
ユニークでかわいらしいイメージ
香りから連想されるイメージ
その他:消臭効果がアピールされているもの
ボトルデザインの工夫
アンケートCのまとめ
・無香料のみの方は、無難に選んだ場合と好みの香りがない場合などと自身にあっている、
または、効果に対してのイメージから選んでいる人もいる
特に、個別回答での「制汗剤の香りが好きではない」や他の香りつきの製品との混ざること
で不快なニオイが発生するという回答が目立つ
・ほかの香水やボディミストなどとの併用を考えてあえて無香料を選ぶ人もいる
・無香料と香りつきを併用している方は、無香料は就寝時などあまり体を動かさず、外出し
ない場合にしようする人と香りつきは体を動かすときや外出時に使用するなど使い分けをす
る集団と分けない集団の2種類存在することが分かった
・使用されている香りでは「せっけん」、「フローラル」、「柑橘系」が他を引き離してい
る
・希望価格は実際に売っている値段と余り変わらない集団とそれよりも少し高めでも購入する
層が存在している
・ジェルとクリームなどは「分からない」の回答が多いので、正確なものが分からなかった
(データの信頼性が低い可能性がある)
・「初めて知った」、「興味がある」の割合が高い高密着ロールオンとスティックと関連する
製品はプロモーションや新しい香りの登場で、大きな購買を期待できると考えられる
・ほしい香りに関しては定番のせっけん、フローラル、柑橘系、と透明感のある(嫌みのな
い)香水系も多い。→女性は香水も併用していることが多いため
・パッケージは「香りからイメージできるイメージ」と「洗練されたおしゃれなイメージ」が
多いのでこの2つを組み合わせていきたい
4.分析
4-1.アンケートの分析・総括
・使用されている香りでは「せっけん」、「フローラル」、「柑橘系」が他を引き離して
いる
・ほかの香水やボディミストなどとの併用を考えてあえて無香料を選ぶ人もいる
v個別回答での「制汗剤の香りが好きではない」や他の香りつきの製品との混ざることで
不快なニオイが発生するという回答が目立つ
・冬の使用頻度は圧倒的に少なく、週1よりも使用しない人が過半数を占めていた
・「さわやか」、「ややさわやか」、「薄い」、「やや薄い」の要素と「スイート」、
「ややスイート」、「濃い(強い)」、「やや濃い(強い)」の要素のどちらも持つ部分
が大きな空白が存在
・希望価格は実際に売っている値段と余り変わらない集団とそれよりも少し高めでも購入
する層が存在している
・使用目的で、ニオイの元から消すことになる「除菌のため」という回答は少なく、ニオ
イを元から消すという発想や、制汗剤の効能として除菌があまりつながっていないことが
分かった→「除菌」などの「機能」の要素はメインの購買選択要素ではなく、購買をため
らったときに購買を促すような付加価値的な要素に近いのではないかとも考えられる
4-2.現状分析・販売実態とアンケートからわかった改善点
・冬季の使用頻度が少ない→プローモーションまたは冬季専用製品の開発
・「制汗剤特有のニオイが好きではない」→制汗剤の香りが不快感
・「香水・ボディミストなどの香りとの反発」→女性が普段使用するものとの反発は問
題
・企業間や販売している小売店、インターネットでの購入などによる値下げ競争で価格
が既存製品の価格は値下げの限界にきている。(100円台で制汗剤が購入可能)→高級指
向の製品に需要がまだある
・制汗剤の健康被害の認知が低い
・制汗剤の肌刺激の程度などが製品に書かれていない
→オーガニック製品や天然素材を使った、肌にやさしい製品カテゴリーが現在極小規
模展開
・実際販売価格と実際販売価格よりも少し高めの値段設定でも購入する層が存在→現状
分析から少し素材にこだわってもよいかもしれない
・長時間の持続のための化学物質を除く→化学物質の少ない効果が短時間の製品の開発
4-3.仮説の検証
・仮説①:現状分析のニオイの意識調査からわかるように20代の女性は購
入集団として最も大きいのではないかと考えられるので、正しい
・仮説②:手段として有効であると考えられるが、種類によっては技術的
問題でできない可能性がある
・仮説③:まだ、正確に判断はできない。現在、製品コンセプトのアン
ケート」を実施中
5.提案
5-1.製品コンセプト
コンセプトA
少々高級指向
オーガニック
新しい
制汗剤
香水系の香り
コンセプトB
強い
制汗効果
大量の化学
物質の使用
長時間の
効果
短時間の効果なら、あまり化学物質を使用しない→健康被害の起こりにくい
・短時間
・ポケットサイズ
・無香料
・他製品とのシリーズ化
新しい制汗剤
コンセプトC
アンケートAの結果から冬の制汗剤の利用があまりされていない
→暖かくなるような温感タイプ
夏のクールタイプ
冬の温感タイプ
5-2.パッケージのコンセプト
・効果
肌が弱い人用の制汗剤を開発→敏感肌用などの表示
・ボトル
アンケートでボトルの工夫の回答があったが技術的問題になりそうなの
で、あえて設定しない
・パッケージ
女性は日常、家で使用する製品にも、携帯する製品にも「おしゃれ」か
つ「洗練」されていて、香りのイメージを反映したパッケージを求めてい
る
5-3.今後の予定
3種類のコンセプトについてアンケートを現在実施中
アンケートの結果をもとに、実現可能であり、消費者に求め
られている製品を提案
参考資料
『産経MSNニュース』
http://sankei.jp.msn.com/economy/photos/140430/biz14043009530006-p2.htm
『資生堂ホームページ』
http://www.shiseido.co.jp/
『気になる汗のにおい。男女で違う制汗剤選びのポイントとは?2009年07月08日ブランド“旬感”調
査「TrendSurvey」掲載』
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20090630/1027409/?P=5
『日経トレンディネット 注目製品レポートニオイ対策、それで大丈夫?
2種配合…制汗剤は殺菌成分で選べ!』
http://kakaku.com/article/trendy/1036868/
『無料アンケート作成サイトSurvey Monkey』
https://jp.surveymonkey.com/
ナノイオン、BGA、銀、