平成 26 年度 事業計画 平成 26 年度は社団法人ダイレクトメール協会としての 30 周年を迎え、会員サービス及び会員社ビジネスの向上に 引き続き重点を置きつつ、DMメディアの発展と活性化を目指していく年度と考える。 ■30 周年を機に協会の新たな発展を目指す これまで協会を支えてきてくれた会員企業、活動参加者に対し、協会の貢献、メリットを拡大、明確化し、継続的な関 係を強化することをテーマとする。委員会をはじめとする運営体制も参加者を拡大し多くの会員社の声を反映する体制 強化を図っていく。過去に認証取得した「DMアドバイザー」「DMマーケティングエキスパート」の登録を進め、協会との 関係構築やビジネスマッチングを進める。また、一般社団法人としての会勢拡大につなげることを目的とした会員の具 体的なメリットや新たな魅力をアピールしていく。 ■DMメディア発展に向けた事業推進 1.「DM情報ガイド 2014 年 4 月版」発行と拡販 DMを制作・差出するにあたり、最低限必要と思われる規程や業務プロセス等をとりまとめた利用促進・差出通数ア ップ支援ツール「DM情報ガイド 2014 年 4 月版」を昨年度末に刊行。26 年度は会員社を含めて広くDM関連企業 の教育、営業ツールとして活用、販売を推進する。 2.「DMマーケティングエキスパート研修会」「DM制作教室」「派遣型DM講座」を中心として教育研修事業の強化 拡充 企画から実施までのさまざまなプロセスについての実務知見を体系化したノウハウとして提供する教育研修事業 は既存セミナーのカリキュラム改善に加えて、「派遣型DM講座」はきめ細かい対応領域の拡大を含めて活動強化 を図る。 3.既存認証取得者の組織化と上位認証の開発検討 「DMアドバイザー」「DMマーケティングエキスパート」認証取得者について、スキルを中心に登録及び情報のアップ デートを進め、協会との交流、ビジネスマッチングサポート等も視野に入れて、認証のブランド価値向上を進める。ま た、上記 2 認証に続く上位認証の開発による体系化、ブランド強化策も検討したい。 以上の 3 つの活動については個別の会員社の業務支援及び収入増につながる事業として位置付け、その上で消費者 にとってのDMの有用性向上、ダイレクトマーケティングへの領域拡大等も検討する。 ■財政面で健全な運営計画の策定 平成 25 年度は事業収益拡大とオフィス移転に伴う剰余金もあり、438 万円の黒字転換を達成した。 しかしながら、退会による年会費収入の低減傾向は続いており、昨年度も剰余金を引けばほぼ収支均衡レベルで、今 後消費税の影響や退会の傾向が続けば収益事業の好調をもってしても健全な運営には至っていない状況と言える。 上記に掲げる財政健全化と新規事業を中心とした協会メリットの再構築を推進するため、平成 24 年度に「一般社団 移行後、平成 26 年度の単年度黒字化を目指す 3 か年計画」を策定、今期は 3 年目に当たる。 1.平成 24 年度からの年会費改定(正会員年 15 万円→20 万円、準会員 6 万円→7 万円):実施済み 2.新体制、新事業を基盤とした会勢拡大策の実施(平成 25 年度):微減傾向継続、事業好調で黒字化 3.収益事業拡大と運営コスト削減による平成 26 年度での赤字脱却 →会勢拡大への取組継続、2 年連続黒字へ 3 年目として健全運営の基盤改善の年としたい。 総務・財務委員会 済 1.一般社団法人として財務の健全化(会勢拡大など)に努める。 2.賀詞交歓会、総会・懇親会などの運営を担い、会員の情報交換・親睦の場を提供する。 3.倫理綱領および個人情報保護ガイドラインの運営主体となり協会の社会的信頼維持と法令遵守に努める。 4.平成 26 年 6 月 7 日で社団法人設立 30 周年となる。協会外へ活動を広くアピールすることを目的に、協会ホームペ ージトップページ等に 30 周年であることを掲載するなどのPR活動を行う。 5.昨年度より引き続き、(一社)日本新聞折込広告業協会と連携し、経済産業省へ「特定サービス産業動態統計調査 の対象分類の変更=現在1つの項目として統計処理されているダイレクトメールと折込広告を分ける」について要望 する。 6.昨年度より引き続き、パーソナルデータの活用に関する政府の動向を注視。平成 25 年 12 月に発表されたロードマッ プに予定されている 6 月の大綱決定・発表、パブコメ実施、平成 27 年 1 月の通常国会へ個人情報保護法の改正案 提出へ向けた第三者委員会の設置など、動きの都度、必要に応じて協会としての対応を検討、対処していきたい。D M関連業界としては、第三者提供や利用目的の範囲の解釈の拡大など関心を持ってみていきたい。 広報委員会 済 1.協会報の発行 昨年度同様、協会報「DM NEWS」を年 10 回発行(7・8 月及び 12・1 月はそれぞれ合併号として発行)する。誌 面構成は昨年同様 4 ページとする。誌面収録しない情報については不定期発行のメルマガ及び協会ホームページ の随時更新による情報提供をもってカバーする。 2.協会ホームページの充実 ・必要最低限の手直しを行う。 ・更新頻度の向上と掲載内容の充実は強く推し進める。 ・ダイレクトマーケティング委員会と連携し、新認証資格となるDM診断士のページを追加制作する。 ・昨年度ロジスティクス委員会で作成した「DM情報ガイド 2014 年 4 月版」を紹介するページを追加制作する。 3.メルマガの発行 ・昨年度同様、会員、非会員問わず配信希望登録者へメルマガを月 1 回以上、定期的に発行する。 ・保有チャネルの強化の意味からも、昨年度より引き続き、メルマガ登録者数を至急増加させる必要があると考え、 「全日本DM大賞ガイドブック(2014)のPDF」をオファーに、理事をはじめとする協会幹部の保有メールアドレス への協会メルマガの紹介や関連団体のホームページやメルマガでの紹介を依頼。メルマガ登録推進キャンペ ーンを行う。 4.DM REPORT、DM ANNUALの発行 ・従来同様、DM及びDM関連業界の 1 年間の動向を「DM REPORT」として年 6 本前後、協会ホームページに て発表する。 ・DM REPORTはDMの最新動向の紹介と捉え、最新のDM REPORTに限り協会ホームページやメルマガで 広く一般へも公開する(バックナンバーの閲覧は従来同様、会員限定)。 ・DM ANNUALについては従来同様、必要に応じて印刷できるよう、会員専用ページにPDF形式のファイルを アップする。ただし今年度はDM ANNUAL用のレイアウト修正は行わず、「表紙」と「DM REPORTの様式 のまま」で一括ダウンロードできるだけとし、経費削減に努める。 5.入会案内の修正 平成 25 年度に作成した協会案内のリーフレットの掲載内容について見直しを行い、改訂増刷を行う。 6.協会ロゴマーク使用に関する確認、承認 会員社より提出される協会ロゴマークの使用申請について、内容を確認、承認作業を行う。 ダイレクトマーケティング委員会 済 昨年度より引き続き、会員メリット強化の一環として全てのセミナーにおいて「会員割引価格」を設定する。また、非会 員も集まる各セミナーでは、受講者へ協会会員社(希望のあった会員社のみ)の「DMやダイレクトマーケティング関連 商品・サービス」の紹介リーフレットや各社のノベルティなどの配布も行う。 1.第10回DMマーケティングエキスパート研修会の開催 ・第10回となるDMマーケティングエキスパート研修会を6月19日、20日(木、金)の2日間、日本印刷会館(中央区・新 富)にて開催する。 ・昨年度同様、DM制作教室との差別化として、「ダイレクトメール・マーケティング」=DMを売る方法、営業系の知識 の伝授に特化したカリキュラムとする。 ・新規申込者の資格付与にあたっては、昨年同様、研修会前の「第1次試験」と、研修会最終日に行う「修了試験」の 2つの結果から判断する。特に「修了試験」の結果は重視し、70点未満の受講生には、希望者に限り有料で追試験 を実施。再チャレンジの機会を設ける。(新規) ・資格更新希望者の資格付与にあたっても、更新試験を行いその結果から更新の可否を判断。資格の価値向上に つなげる。 ・修了試験の合格者ならびに更新試験の合格者には、「DMマーケティングエキスパート」の認定証を付与する。 ・「社員を受講させたいが、6月の定例研修会には毎年日程調整ができない」という会員社からの相談に対応するた め、「受講者15名程度の確保、会場費負担、カリキュラム・試験は6月と同様に行う」を前提条件に、1社だけの単独 開催も受け付け、DM振興の後押しをする。(新規) 2.第28回DM制作教室の開催 ・第28回となるDM制作教室を9月25日、26日(木、金)に、日本印刷会館(中央区・新富)にて開催する。 ・今年度もDMマーケティングエキスパート研修会との棲み分けを意識し、「ワークショップ形式のセミナー」として開催 するが、昨年度の受講者アンケートの意見を参考に、従来のような事前課題提出と講評ではなく講座内でのコピーラ イティング演習などといった内容に変更し、引き続き制作系の技術と知識の伝授に特化した内容とする。 ・全講座受講の修了者には「DMアドバイザー」の認定証を付与する。 3.DM成功事例分析セミナーの開催 ・平成23年度、24年度、25年度に引き続き今年度もDM成功事例分析セミナーを開催する。 ・平成26年2月末に発表となった全日本DM大賞の上位入賞企業などを中心に講師招聘し、他に先駆けた最新のD M事例分析セミナーとなるよう、5月23日(金)の開催とする。 ・会員/非会員問わず、広く告知し、DM活用のバックアップ策としたい。 4.ビジネストレンドセミナーの開催 ・7月23日(水)、24日(木)のいずれかで開催予定。 ・「ビックデータとクリエイティブ」、「バリアブル系」などテーマにし、講師、講演内容ともに調整中。 ・会員/非会員問わず、広く告知し、DM活用のバックアップ策としたい。 5.派遣型DM講座の実施 依頼の寄せられた企業(会員・非会員問わず)の要望に添うカリキュラム、日時、場所へ講師が出向き、マルチメデ ィア時代におけるDMの効果や新しいDMの使い方、効果の上がるDMのノウハウなどを「DM協会」として発信・普 及していくとして平成25年度から本格始動したところ、非常に好評だったことから、収益事業として引き続き推進する。 6.第3の協会公認資格「DM診断士」の育成プログラムのトライアルと人材育成 (新規) 「DMの作り方がわからない」「作っているけど改善点がわからない」等の問合せに将来的には全国規模で対応で きるよう、「DMの診断」ができる人を育成、協会として認証、DM振興をバックアップしていくことを目標に、下期にトラ イアルを行う。 制作系の資格認証である『DM制作教室(DMアドバイザー)』、企画営業系の資格認証である『DMマーケティン グエキスパート研修会(DMマーケティングエキスパート)』に続く第3の協会公認資格として、既存の前述2資格の上 位資格に想定。 そのため育成プログラムは制作系2日、企画営業系2日、提案コンサルティング系2日の計6日間の研修とし、一般受 講料/27万円を予定。 新規取得者用のコースのほかに、既存のDMアドバイザー保有者とDMマーケティングエキスパート保有者のため の追加取得コースも用意し、DMに関する知識やスキルの向上も促進する。 7.協会公認資格保有者の組織化とDM振興支援 (新規) 既存の協会公認資格2種、①DMアドバイザー=DM制作教室修了者(約600名)、②DMマーケティングエキスパ ート=DMマーケティングエキスパート研修会合格者(142名)については、これまで資格を付与するものの、協会とし て有資格者を掌握、支援していないことから、30周年を機に前述のDM診断士も合せ3資格の保有者の組織化と、ビ ジネスマッチングのポータル化(協会ホームページにおける有資格者検索機能)のニーズをヒアリングし、ニーズが高 いようであれば事業へ向けた検討を始める。 今年度においては、その第1ステップとして①DMアドバイザー=DM制作教室修了者(約600名)、②DMマーケ ティングエキスパート=DMマーケティングエキスパート研修会合格者(142名)の得意分野の掌握と、協会事務局へ のビジネスマッチング依頼への紹介(回答)ができるようにする。 8.DMの教科書の改訂 ウェブや e メールによる通販の好調など、平成 21 年の初版から時代も変わってきたので記述内容の修正が必要と 思われる。経費削減の意味からも、改訂はテキストの内容をすべて変えるのではなく、加筆・修正のレベルとし、今年 度は印刷までは行わない(印刷は平成 27 年度の事業とする)。 今ある在庫 179 部については、今年度のDMマーケティングエキスパート研修会とDM制作教室受講者への贈呈 分として 100 冊残し、あとは引き続き一般販売を行う。 9.協会主催セミナー受講料の協会会員社紹介割引 会員社のクライアントへの顧客満足度アップの1つとして協会の各種セミナー・研修会を紹介する際、紹介のメリット を強化するため、会員社紹介割引を実施。割引は一般受講料の1割引き、対象となるセミナーは協会主催の全セミナ ー・研修会(DM成功事例分析セミナー、DMマーケティングエキスパート研修会、ビジネストレンドセミナー、DM制作 教室)と、派遣型DM講座とし、会員社とクライアント社の関係性の構築、セミナー集客の強化につなげる。申込み時 は、会員社からの紹介であることを明確にするため、専用の申込み用紙を使用することとする。 27年度はトライアルとして、希望社のみで実施。なお、派遣型DM講座の受付は、関東圏のみとする。 以上の事業を実施することでDM利用層の裾野を広げ、DM市場の活性化を図り、より一層DMの普及を促進する。 ロジスティクス委員会 済 1.郵便、メール便などについて利用関連業界の立場から、配達事業者などとの接点を持ち、疑問・問題点などについ て改善施策が得られるような活動を行う。 ・昨年度作成した「DM 情報ガイド 2014 年 4 月版」を更に広く告知し、会員社へは会員割引適用にて、非会員に は一般価格で販売。ルールへの理解を進めて「DM利用」を躊躇している人の躊躇を取り除くようにし、「DM」を 出しやすく、売りやすく、DM振興の一助となるよう努める。また上記第1弾が好評ならば、第 2 弾として「DMの活 用法」をまとめていきたい。 2.物流センターなど、配送の現場見学会を開催する。 研究開発委員会 1.DMの市場等調査とDMアーカイブ ・平成24年度から実施している「DMメディア実態調査」の第3弾として、調査を計画する。 DMに関する第三者機関としてそのダイジェスト版は「日本のDMの現状」として広く協会ホームページなどで発信。 DMの活性化に繋げ、会員社には会員メリットとして、詳細を協会ホームページ・会員専用ページで公開する。 ・経費の都合上、今回はDMサンプルの同時収集は行わない。 ・これまでに収集したDMサンプルは会員限定で事務局内にて閲覧できるよう、現在インデックス入力、ファイリング などを行っている。年度内のサービス開始を計画中。 その他 1.DMホットライン 継続の事業として、消費者や一般の企業、全国各地の消費生活センター・消費生活相談員から寄せられる「DMに 関する苦情」や「相談」等に対応し、その内容について随時取りまとめ、総務・財務委員会、広報委員会などと連携し、D Mをとりまく環境整備・改善策の基礎資料とする。よくある相談や年間のまとめ等は協会ホームページで公開する。 会員社へ対する苦情の場合は、当該会員へフィードバック。問題点の改善を求めるなど、会員社のコンプライアンス の徹底を図り、DMに関するマイナスイメージの払拭を含めた自浄活動の 1 つとする。 また、DM受取に対しての不安解消など、消費者へ配慮した対応に努め、「情報を取りに行かなくても、取りこぼしの ない」メディアであるDMへの理解を通じて消費者の利益につながるようにする。
© Copyright 2024 Paperzz