栗殻の有効利用-地域産業の課題解決に向けて

平成 20 年度受賞活動の状況(2015 年度調査)
受賞者名
岐阜県立恵那農業高等学校
平
平成
成2
20
0年
年度
度
文
文部
部科
科学
学大
大臣
臣賞
賞の
の 所在地
岐阜県恵那市
継
継続
続状
状況
況
受賞テーマ
栗殻の有効利用-地域産業の課題解決に向けて-
1. 活動継続 なし
受賞後 3 年間継続して「栗~んマルチ」の製造・無料配布を行ったが、新しい研究に挑戦するた
めに平成 22 年に終了した。
2. 活動の広がり あり
インターネットで活動を知った、静岡県のいちご農家の方に利用してもらうことができた。
「栗~ンマルチ」を使っていちご栽培し、農林水産大臣賞を受賞したと報告を受けた。
3. 活動の進化 あり
①タンニンには加齢臭予防効果が期待できるということを知り、平成 22 年度から研究を開始し、
栗殻からタンニンを抽出して石けんに混ぜ、加齢臭予防効果が期待できる「栗~ん石けん」の開
発をした。
②平成 24 年度から、廃棄される栗殻の欠点(腐敗しやすい・難分解性・大量に廃棄される)を逆に
生かすことはできないかと考え、栗殻をキノコ栽培の菌床として利用する研究を開始した。
これまでの研究により、ヒラタケやエリンギの栽培に成功することができた。
<受賞歴>
低炭素杯 2013 環境大臣賞受賞
<他組織との連携>
岐阜県森林研究所、恵那たんぽぽ作業所
栗殻を菌床に詰める様子
栽培途中の様子
栽培したヒラタケ
学校祭で活動報告の様子
栽培したエリンギ
収穫したキノコ
4.今後の計画
①栄養剤の種類や添加量を検討し、安定した品質のキノコが栽培できるようにする。
②菌糸が蔓延した菌床を中学校などに配付して栽培してもらい、環境や食育活動に繋げていく。
③地域のイベント等で栽培したキノコを試食してもらうことで、普及活動を展開する。
【H20 年度
表彰概要】
恵那市の名産品である栗きんとんの製造からは大量の栗殻が排出し処理に困っている。こうした地域産業の抱える
問題を解決すべく、同校では栗殻をマルチング材や堆肥として有効利用する研究を行った。
●平成 17 年度
大量に廃棄される栗殻を大量に利用するために、同校圃場の通路に雑草防除として敷いてみた。その結果栗殻を敷
いたところは雑草の発生を防ぐことができた。
●平成 18 年度
通路に敷いた栗殻を土に混ぜ込んだときに、植物の生育にどの様な影響を与えるのか実験した。プランターに割合
を変えて栗殻を入れ、ミニトマトを栽培した。その結果、特に生育に悪い影響を与えることはなかったが、根の伸び
方に違いがあることが分かった。
●平成 19 年度
昨年度同様、プランターに割合を変えて栗殻を入れ小松菜を栽培した結果、栗殻なしの時よりも 30%栗殻を入れた
ものが大きく生長した(重量が約 1.7 倍増)
。また、保水性や排水性を良くする効果があることも分かった。より大量
に利用するために堆肥製造会社の協力を得て約 20tの栗殻堆肥を製造した。
●平成 20 年度
できた栗殻堆肥を「栗~んマルチ」と名付け、同校実習製品販売所で無料配布(200 ㎏)した。新聞にも掲載され、
個人の方や恵那市の商店街、近隣の幼小中学校から利用したいという依頼があった。
栗殻を粉砕し、畑に敷く
駅前花壇に「栗~んマルチ」を敷く
発酵途中の堆肥の温度を測定
「栗~んマルチ」の無料配布