特集:環境社会を迎えて - 実践女子大学/実践女子大学短期大学部

実践女子大学
生活文化フォーラム
第十五号
特集:環境社会を迎えて
生活文化と環境社会の課題
産業と社会の課題:自動車産業から考える
社会とエネルギーの課題:東京という都市の未来
小学校教員養成課程開設について
小学校教職課程の理念と特徴
小学校教員養成課程の課題
幼小連携教育の実際と問題点
実践女子大学
生活科学部生活文化学科
2011年 3月
from Kate Greenaway’
s MOTHER GOOSE, 1881
特集:環境社会を迎えて
環境社会を迎えて…………………………………………………… 2
生活文化と環境社会の課題… …………………………………… 4
本学 生活文化学科 教授 犬塚 潤一郎
産業と社会の課題:自動車産業から考える… ……………… 15
環境社会と自動車の課題
授業での出会い:メルセデス・ベンツ社の取り組み…… 18
メルセデス・ベンツ BlueTEC と Electric Drive
企画研究にあたって:私たちはどう考えたか… ……… 22
自動車の問題をどう捉えるか
企画研究の紹介
学生企画研究
自動車:人と環境を結びつけるメディアとして…………… 36
若者が求めること… …………………………………… 44
高齢化社会とユニバーサルデザイン… ………………… 56
意味関係として… ……………………………………… 62
企画研究を終えて… ……………………………………… 74
メルセデス・ベンツ社訪問
企業からのメッセージ 学生の感想
社会とエネルギーの課題:東京という都市の未来… ……… 80
環境社会とエネルギーの問題
授業での出会い:東京ガスの取り組み… ……………… 83
TOKYO GAS 都市のエネルギー基盤を担う
企画研究にあたって:Post Peal Oil −ピークオイル後の都市へ…… 86
エネルギーと都市問題
企画研究の紹介
学生企画研究
都市生活と石油… ………………………………………… 93
エネルギー制約と都市……………………………………… 97
都市の水問題… ……………………………………………102
都市の食糧生産… ………………………………………… 111
企画研究を終えて… ………………………………………120
東京ガス訪問
企業からのメッセージ 学生の感想
環境社会 を迎えて
生活文化研究のなかで、環境問題の領域は重要性を増しています。
ん、現代の産業社会の中核にある産業です。そこから、次の自動車の姿、新しい社会と
生活文化研究は、科学技術や経済の進展、社会の近代化のなかで、見落とされてきた
の関係をどのように考えてゆけるのでしょうか。また東京ガスは「エネルギーフロンティ
本質的な価値に目を向けようという時代的な要請から生まれたものです。一方で社会に
ア 」に立つ企業として、生活(快適な暮らし )と都市(環境に優しい都市 )への貢献を経
も、合理化 ・ 効率化だけではなく、モノだけではない本当の豊かさを求めようという気
営理念とする企業です。エネルギー供給減少時代を迎えて、新しい都市の姿をどう考え
運が高まりました。レジャーの概念や歴史を研究し、それを産業社会のあり方に結びつ
てゆくべきなのでしょうか。
けようという生活文化の基礎研究と応用研究がそこに生まれ発展してきました。
時代はまた変わってゆきます。環境問題は産業社会を基盤とした人類活動そのものへ
の、大きな脅威として現れています。研究の問題設定もまた、それに合わせてつくりか
える必要があります。
しかしこれだけ豊かな社会に暮らしている現実からは、問題の捉え方自体が容易では
両社の事業への取り組み内容をお聞きして、自分はどう考え行動してゆくべきかを構
想する、学生にとっての研究企画はそこからスタートしました。
産業の課題は構造的な問題で、その複雑さは容易な解決の道を許しません。今回は、
自分がメルセデス ・ ベンツ社の立場に立てば、どんなことに取り組むだろうかというか
たちを設定しました。いわゆる事業提案の研究です。
ありません。何をどう考え、行動してゆけばよいのか、従来とは異なる枠組みが必要だ
一方エネルギーの供給減少の問題は、供給事業者の問題であるだけでなく、それ以上
と考えられます。しかし考え方を変えること自体、苦しみを伴います。産業発展の目標
に需要者、社会の側に大きな変革を求められることです。特に現代の強大なエネルギー
をはじめ、これまで努力してきたことや基盤においてきた価値観を揺るがすことは、未
を要する都市は、生まれ変わるように姿を変えないと、その存続すら危ういでしょう。
“東
来への不安にもつながります。なかなか理解も得られません。研究はそんなところから
京 ”からエネルギー問題を考えるという立場を設定しました。
始まります。
今回の特集は、環境問題を理論的な視点からだけでなく、具体的な立場からも考えて
みようとする、学生の研究企画から生まれました。今日の産業はどうなるのか、エネル
ギーの問題はどうなのか。
企業活動を知るうえで、メルセデス・ベンツ日本株式会社と東京ガス株式会社にご協
力いただく機会を得ました。
メルセデス ・ ベンツは自動車の発明者が創業した会社です。その歴史が自動車の歴史
であるといえるように、自動車のあるべき姿を追求してきた企業です。自動車はもちろ
2
■
特集:環境社会を迎えて
掲載された研究報告は、学生の立場からこれらの問題に取り組んだものの記録です。
ここに問題の答えがある、というにはほど遠いのですが、問題を自分たちが考え、担っ
てゆくという姿勢の形成が、ここには確かにあるのではないでしょうか。
本特集を手にされた方々にはぜひ、これらの記録を批判的にお読みいただき、自分な
らこう考え、こう行動してゆくという、構想のためのきっかけとしてお役立ていただき
たいものと思います。
重ねて、ご協力いただきましたメルセデス・ベンツ日本株式会社と東京ガス株式会社
のみなさまには心よりお礼申し上げます。
3
資源と環境の危機が国際舞台で叫ばれたのは、1 9 7 2 年、ローマクラブによる第一報
告書『成長の限界 』
(デニス・メドウズら )によるものでした。1 0 0 年以内に限界、人類
生活文化と環境社会の課題
本学 生活文化学科 教授 犬塚 潤一郎
に破局が訪れるとの警告から、もう 4 0 年を経ようとするわけです。この間人類は適切
に対処し、破局を回避できるようになったのでしょうか。
危機は一層鮮明になったようです。限界はより早く訪れそうです。
自分たちの世代、自分の問題として、課題に対処する責任をまず自覚しなければなり
ません。そのうえで、この問題をどのように捉えるべきなのでしょうか。
環境社会という問題設定
生活文化を研究することは、本質的な価値に根ざすところから人間の現実を見つめ直
し、隠れがちな問題を明らかにして、有効な対策を構想 ・ 計画し実践に結びつけること
を目的としています。
人類の歴史は、自然環境がもたらす制約を克服する手段を開発し、さらには自然を材
料として環境を作りかえてきた過程であるといえます。
一方、今日の環境問題は、人類にとっての新手の困難、克服すべき課題というのでは
私たちはこれまで、レジャーや日本文化、子ども、女性社会、メディアなどのテーマ
なくて、人間と自然環境との関係を基本的な次元で見直す必要を迫っています。いわ
を軸として社会研究を行ってきました。その際には、各領域の専門家の方々をはじめ、
ば、未知の領域への進出 ・ 開拓を続けていった結果、もうこれ以上先はないという限界
様々な企業や行政の方々にもご協力いただきながら、現実社会の具体的な問題を前にす
に至っただけでなく、これまでの活動が実は自分たちの生存の土台そのものを破壊して
るとともに、本質から問題を捉えようとする精神と方法とを築いてゆくように、取り組
きたことが明らかになった、という事態です。新たな富が手に入れられないだけでなく、
みを進めてきました。
やり方そのものを変えなければ自滅が迫ってくるという危機が現実なのです。
レジャーやメディアなど、これまで取り組んできたテーマの意義は、この社会の変遷
の中で重要性を失ってはいません。むしろ私たちが取り組んできたことの価値は一層
はっきりとしたものとして現れてきています。
この環境問題が明らかにした人間社会のあり方についての根本的な反省を、ここでは
“環境社会 ”の課題として捉えてみたいと思います。
もちろん問題をそのような根源的なレベル(存在論的問い )におかないで、従来のよ
そして今日、環境問題が社会にとっての最大の課題としてはっきりと問われるように
うに解決手段を求める技術開発の課題として捉える立場もあります。またそのような解
なりました。もちろんこれまで私たちが取り組んできた諸テーマが、自然環境の問題と
決への営為を私たちは現実に必要としています。しかし問題状況がより明らかになるに
無縁であったわけではありません。自然の価値を問うことは人間のありようを考察する
つれて、そのような新たなフロンティアを目指す開拓者精神だけでは問題が解決できそ
ことの基本にあるのですから。しかし地球温暖化対策や生物多様性保全が日常の話題と
うにない、少なくとも破局の訪れまでにはとうてい間に合いそうもないとみられるよう
なるように、問題の社会性は急速に高まっています。
になってきました。問題を構造的に捉え直し、社会の全体で対応することが不可欠であ
数多くのことが語られています。私たちは生活のスタイルを変えなければならないで
ると考えられます。
しょう。企業活動は産業の前提を大きく変更しなればならないでしょう。都市と地域、
農村、山林の価値が変わり、住まい方が様変わりすることでしょう。食糧、資源、真水
の不足は飢餓、貧困、生存の危機の拡大とともに国際関係に大変動をもたらすでしょう。
目前の暮らしと仕事はどうなるのでしょうか? このままでは破滅的な危機に陥ると
いう、その時期はいつのことなのでしょうか?
その一方で、何とかなる、誰かがどうにかしてくれる、という気持ちが依然として社
会には蔓延しているようです。
4
■
特集:環境社会を迎えて
環境という認識と現実
2 0 1 0 年 1 1 月 2 9 日から 1 2 月 1 0 日までメキシコのカンクンで COP 1 6 が開かれ、共有
のビジョンとして「工業化以前からの全球平均気温上昇を 2 度未満に抑える 」という長
期目標が確認されました。
これはどういうことを意味しているのでしょうか。
5
1 9 9 2 年、 国 連 で 気 候 変 動 枠 組 条 約( United Nations Framework Convention on
+ 2 ppm の割合で増加していると見られています。現在の人為的排出量は炭素換算 7 2
Climate Change、UNFCCC )が採択され、先進国と途上国 1 5 5 カ国が署名しました。
億トン / 年で、自然の吸収量 3 1 億トン/ 年をはるかに上回っており、その分が大気中濃
COP とはこの条約の最高意思決定機関である締約国会議( Conference of the Parties )
度の増加につながっているわけです。4 5 0 ppm 以下に抑えるためには、全人類の活動
の 略 称 で す。1 9 9 5 年 か ら 毎 年 開 か れ、2 0 1 0 年 に 開 か れ た の が 第 1 6 回 締 約 国 会 議
結果としての現在の排出量を大幅に下げなければなりません。
COP 1 6 でした。
(第 6 回は 2 度開かれています )
条約の名称にあるように、気候変動がもたらす悪影響を防止することを目的としてい
COP 1 6 で確認された目標は、人類の活動の上から見て、大変大きな意味を持ってい
るわけです。
ます。全地球的な気候変動は、生態系に影響するだけでなく、気候を前提として築かれ
た人類文明の成果を崩壊させる恐れがあります。農耕や水利は土地ごとの自然条件を前
提として、それらを人間にとって最適になるように調整してきました。それらは都市を
現代の社会:経済とエネルギー消費
中心にして緊密に結びつき、さらにその結びつきは地球上を覆っています。そして気候
具体的に日本の場合を見てみましょう。
変動は、人がこの地球に住まうことの集大成ともいえる現在の文明を、全体として脅か
2008年度時点で、温室効果ガスの総排出量は CO 2 換算12億8,200万トンでした。これは、
すものだと認識されているのです。
もちろん地球は地域によって気候は違うし、同じ地域でも季節を追って状態は変化し
ます。人はそれに対応するように文明を築いてきたのだから、多少の変動は対応可能だ
とみられるかもしれません。しかし、変化しては戻るという定常的なサイクルではなく、
前提そのものが変化してしまうと、長い時間をかけて築かれてきたものの全体が対応で
きなくなる、という危機が予想されます。従来の都市と社会システム、人口を、新しい
環境に合わせてスライドするように移動させることはできません。現在でも食糧不足、
先進諸国での削減目標を定めた COP 3( 1 9 9 7 年、京都議定書 )の規準年である 1 9 9 0 年
度の総排出量に対して、様々な努力にもかかわらず6.2%の増加という数値です。日本は、
2 0 1 2 年までに 6 %の削減を約束しています。
排出量の内訳をみると、当然最も多いのは燃料の燃焼に伴う排出で 9 4 . 9 %です。こ
れに、工業プロセス分野からの排出 4 . 1 %と廃棄物分野からの排出 1 . 0 %が加わります。
さらに燃料の燃焼について内訳をみると、エネルギー部門が 3 6 . 4 %、産業部門が
2 9 . 2 %、運輸部門が 1 9 . 8 %、それ以外が 1 4 . 6 %です。
水不足に悩まされる地域は一層状況が悪化すると予測されます。このままでは、数十億
9 0 年度比の増減を部門別に見てみましょう。そうすると、エネルギー部門は 2 9 . 4 %
人規模の飢餓、渇水、難民の発生、国家の崩壊、紛争の拡大といった文明レベルでの崩
の増加、産業部門は 9 . 4 %減少、運輸部門は 8 . 0 %増加、その他部門(業務、家庭、農林
壊の訪れさえ予測されています。気候変動抑止は人類共通の関心事なのです。
水産業 )における燃料の燃焼に伴う排出は 4 . 0 %増加となります。
そしてこの気候変動の指標とされているのが地球平均気温の上昇(地球温暖化 )です。
平均気温 2 度上昇というのは、カタストロフィ、破局の目安とされている数字です。
ここで地球温暖化は、地球の自然な現象についてではなく、人類の営為に影響された
結果として捉えられています。地球は太陽から受ける光エネルギーを熱として保つ、大
気の保温効果に包まれているのですが、
この大気中に含まれる温室効果ガス(二酸化炭素、
メタン、
一酸化二窒素など)
の増加が注目されました。特に二酸化炭素 CO 2は、
石油、
石炭、
天然ガスなどの化石燃料の燃焼によっても大気中に放出されるものです。そこで、工業
化時代以降の人間活動が気候変動の直接的原因であるという見方が生まれたのです。
異論はあるとはいえ、この前提に立って、温室効果ガスの排出抑制が国際的課題と
なりました。この見方では、平均気温 2 度上昇に至るのは、大気中の総温室効果ガス
を CO 2 濃度換算した場合、4 5 0 ppm という濃度が目安となると考えられています(基
準、計算方法により異なります )
。現在は 3 8 0 ppm で、自然の濃度は 2 8 0 ppm ですか
ら、すでにかなりの量が大気中に蓄積していることになります。これがさらに毎年、
6
■
特集:環境社会を迎えて
日本国温室効果ガスインベントリ報告書
(独立行政法人 国立環境研究所 地球環境研究センター、2010年4月版)
7
一方前年度( 2007 年度 )比で見るとそれぞれ、6. 1%、9. 1%、4. 1%、5. 6%の減少ですが、
1 9 7 3 年、第四次中東戦争に発した石油不足、価格高騰は、第一次石油ショックとし
特に産業部門での大きな減少は金融危機の影響による急激な景気後退によるものです。
て知られていますが、1 9 7 3 年時点と 2 0 0 7 年とを比較してみると、GDP(国内総生産、
景気後退によるエネルギー需要減少は翌年度も続き、2 0 0 9 年度の温室効果ガスの総排
国内で生み出された財の総額 )は 2 . 3 倍に拡大しています。国内の経済規模の拡大とと
出量は、速報値( 2 0 1 0 年 1 2 月 2 7 日発表 )では 1 2 億 9 0 0 万トンでした。
もに総エネルギー消費量も拡大していますが、その内訳を見ると、産業部門(製造業 )
このように全体に削減傾向が見られるとはいえ、エネルギー(電力 )需要はまだ高い
はほぼ横ばい、運輸部門と民生部門がそれぞれ 2 倍、2 . 5 倍と拡大しています。
位置にとどまり、全体としてみれば COP 16 の目標とは相当の隔たりがあるといえます。
3 部門別にグラフとしてみるとより明らかで、石油ショックを境に、製造業はエネル
削減に寄与したといえる景気後退は、失業や格差、政府の財政赤字の拡大など、社会
ギー消費の傾向がまったく変わっています。この間、経済成長は続けてきたのですから、
不安を大きくしています。経済は、国際競争力の回復と国内の消費需要の拡大とを必要
経済活動のソフト化や製造の国外調達や移転の拡大の影響もあるにせよ、製造プロセス
としています。CO 2 排出量削減の目標とは逆の方向性が目指されています。また、削減
における省エネルギー化が進んだことが見て取れます。
を一層進めようとするためには、すでに国際比較の上で高い効率化を達成している国内
運輸部門では、1 9 9 7 年度から 2 0 0 1 年度にかけてほぼ横ばいに転じ、2 0 0 1 年度以降
産業部門では、同率での削減目標は相対的に高いコスト負担増が必要で、国際競争力の
は減少傾向を示しています。温室効果ガス排出量に重なる傾向で、京都議定書目標達成
低下を招くとしています(日本経団連 環境本部 )。
計画の成果と考えられます。CO 2 排出量に関する運輸部門の内訳を示す別の統計(国土
エネルギーを使わず消費を抑えることこそが総量削減の基本的な方向性であるとした
ら、それは同時に、産業規模の縮小、経済活動の停滞を意味するでしょう。持続可能な
成長など原理的に可能なのでしょうか?
交通省 )によれば、運輸部門の 9 0 %弱を自動車が占め、そのうち貨物が 4 割、自家用車
が 6 割(全体の 5 0 %弱 )となっています。
運輸部門のエネルギー消費は緩やかに減少傾向を示していますが、物流の効率化とと
視点を変えて、資源エネルギー庁が発表している「日本の最終エネルギー消費と GDP
の推移 」を参照してみましょう。
もに、自家用自動車の利用削減や、新技術(ハイブリッド、電動 )普及が課題であるこ
とが分かります。
一方、GDP とほぼ連動するように増加を続けてきたのが民生部門です。第三次産業
従事者とオフィス労働の増加、家庭生活におけるエネルギー使用の増加の結果です。
年度
1973
2007
産業部門
1.78
64%
1.85
45%
民生部門
0.52
19%
1.28
46%
運輸部門 0.46 億kl
17%
0.95
34%
GDP
240兆円
563
資源エネルギー庁「総合エネルギー統計 」、内閣府「国民経済計算年報 」、
(財 )
日本エネルギー経済研究所「エネルギー・経済統計要覧 」
8
■
特集:環境社会を迎えて
資源エネルギー庁のデータから部門別にグラフ化
このようにしてみてみると、第一次石油ショックから省エネルギー化を進めてきた製
造業が、CO 2 排出量削減=エネルギー使用削減をさらに進めることは、生産量を削減し
9
ないでは困難なように見えます。運輸部門では自家用車の利用減、職場での労働時間減
少、家庭は消費縮小などが必要となるでしょうか。
必要をすでに迎えていることを多くの人が知りました。
中東の油田から採掘する場合に比べて、深海油田は 5−10 倍のコストを必要とするとさ
結果として、現在の社会構造のまま低炭素化を目指すとすれば、不況の長期化、失業
れています。これからの新開発が期待される極地の油田では 5− 1 5 倍、岩石から抽出す
率拡大、財政破綻のような暗い未来も予測されます。この矛盾を解くことができるので
るオイル ・ シェールでは 6−2 0 倍必要と推定されています。中東の油田さえ、老朽化する
しょうか。極端な技術革新の訪れがないとすれば、経済の拡大を基本路線としてきた社
と生産コストは 5−1 3 倍程度に上昇してゆきます。安価に手に入れられる石油はもう無く
会の枠組みそのものから捉え直してみることも必要ではないのかと考えられます。
なってしまうといわれています。
( The End of Cheap Oil, Campbell & Laherrere, 1 9 9 8 )
もう一つの危機
国際エネルギー機関( International Energy Agency, IEA )は、World Energy Outlook 2008( 2008 年 11 月発表 )で、今後の石油生産について次のような予測をしました。
気候変動抑止のために化石燃料消費を抑えるという目標が、エネルギー使用削減、産
「既存の油田は、老朽化のため今後年率平均率 7%で生産力が減退して
業活動削減、消費抑制と、社会の経済活動の縮減に直接つながることだとすれば、不況
いる。未開発油田の開発、新規の油田探査、更には既存油田の回収率
や失業の恐怖を前にした社会の現状から見て少なくとも当面は受け入れがたいという見
向上などに積極的に投資をしたとしても、現状の生産レベルを辛うじ
方もあります。
て維持できる程度である。」
しかし一方、気候変動の問題とは別に、化石燃料そのものの供給量自体が減少の局面
さらに次のように続けます。
を迎えるという問題がクローズアップされてきました。Peak Oil と呼ばれる事態です。
「現実には、経済不況で投資は進まず、一方中国やインドの消費は増加
ピーク・オイル論は、1 9 5 6 年 3 月 8 日に米国石油学会で、M. K. ハバート( M. King
を続けるので、今後の開発が生産減退を埋め合わせることはほとんど
Hubbert )が論文発表した予測です。歴史的に見て、世界的に増産を続けてきた石油産
絶望的である。この結果、2 0 1 2− 2 0 1 3 年頃には供給不足が発生す
出量が増加から減少に転換する頂点、ピークのことです。ハバートは、過去の産出量に
る可能性が高い。」
基づいて将来の産出量の遷移を予測しました。その後、新たな技術開発や採掘可能地の
開発を踏まえて、どの時点でピークを迎えるかという予測は修正され続けています。
最新の World Energy Outlook 2 0 1 0 に発表されている石油供給予測のグラフを見て
みましょう。
工業化時代以降、石油への需要は増加を続け、新たな需要増に対応して増産と新油田
現在生産中の油田からの供給量は、これから急激に下がってゆきます。2 0 0 8 年から
開発が続けられてきました。それがもうこれ以上は増産できず、供給が減少に転じる事
の経済不況で新開発事業が中止あるいは延期されてきましたが、今後それらに投資を
態がピーク・オイルです。このことは世界では広く論じられていて、ピーク・オイル後
行っても減少を補うには至りません。現状を維持するためだけでも、まだ見つかってい
の石油供給は激減するので CO 2 排出量も当然縮小し、4 5 0 ppm の目標は何も努力しな
ない油田を新たに発見し開発する必要があるのです。
くても達成できるという論さえあるほどです。
供給が需要を満たせなくなった場合には世界的な石油不足が起こり、価格の高騰だけ
でなく、産業や国の安全保障をめぐる国際的な石油争奪戦も予想されます。経済発展が
石油に依存してきた以上、その混乱、世界的な経済停滞は大変なものになると考えられ
ます。しかもそれは、従来の景気変動の波とは異なり、絶対的な資源制約による回復の
ない停滞なのです。
予測の基礎となるのは、地球にあとどれほどの石油があるかということですが、それ
以前に、どれほど採掘が容易かということが問題になります。すでに新たな開発は技術
的に難しくコストの高いものとなる段階に達しています。それは、2 0 1 0 年のメキシコ
湾深海油田事故が明らかにしたことでもあります。1 , 5 0 0 m の深海から石油を採掘する
10
■
特集:環境社会を迎えて
11
従来は利用されてこなかったために期待されている非在来型石油(オイルサンド、オ
イルシェール、超重質油、石炭液化 CTL、ガス液化 GTL )は、豊富ではあっても石油
分の抽出や液化に大きなコストが必要で割高です。
一方では、中国、インド等の新興国による石油消費の増加傾向は今後も継続するとみら
れますから、2 〜 3 年後には石油供給不足が発生するとみられます。油価が高騰し供給不
足と重なれば経済不況への圧力となります。一方で、日本をはじめ先進国の積み重なる財
政赤字増が懸念されていますが、世界金融破綻が発生し投資力が減退すれば、石油供給
量はいっそう激減するでしょう。
ピーク・オイルを現実のものとして捉え、その後の石油減少時代 Post Peak への対応
を早急に進めるべきではないでしょうか。
総務省統計局「日本の統計 2 0 1 0 」 第 1 0 章エネルギー・水 より
日本のエネルギー事情
日本は世界第 4 位(石油換算 5 . 1 億トン )のエネルギー消費国ですが、エネルギーの大
石炭
原油
石油製品 天然ガス 事業用水力 原子力
S50(1975)
18%
71%
1%
3%
6%
2%
H19(2007)
22%
40%
4%
18%
3%
10%
半を輸入に頼っており、エネルギー自給率は水力等 4 %にすぎません(かつて国内石炭
が豊富であった 1 9 6 0 年は自給率約 6 0 %)。原料費が相対的に小さく長期に利用できる
原子力を仮に自給率に加えたとしても、約1 8%です。
石油は自動車燃料に、石炭は製鉄に、天然ガスは都市ガスになど利用されますが、そ
れらの 4 割強が発電に利用されています。資源エネルギー庁の資料から電力化率を見る
ほぼ全量を輸入に頼るエネルギー供給の割合は、7 7 %を石油に頼っていた 1 9 7 3 年時の
と、現在日本の電力での石油依存率は 1 2 %、石炭、天然ガス、原子力がほぼ当分ずつ
第一次石油ショック以降、石油依存度を低減させてきましたが、それでも 2 0 0 7 年度で原
を占めることが分かります。これは石油ショック以後、石油を使う火力発電所の建設を
油および石油製品の割合が 4 4 %になります。一方、石炭、天然ガスの輸入量は増え、化石
制限してきたためです。
燃料全体への依存は総量が増加するだけでなく、依存率も84%と高い水準にとどまります。
資源エネルギー庁「電力化率 」
12
■
特集:環境社会を迎えて
13
産業と社会の課題
自動車産業から考える
ピーク・オイルは石油の問題ですが、石炭も供給に限りがあります。石炭は石油と異
なり、産出国で自国消費される率が高く、輸出総量が大きくありません。また製鉄に必
要な良質な石炭については減少が問題となり出しています。天然ガスの供給能力の過剰
状態は、長期に継続する可能性が高いとされていますが、予想される石油不足を補うも
のではありません。
環境社会と自動車の課題
一方、風力や太陽光、太陽熱など、話題の新エネルギーが電力供給に占める割合は実
に小さく、このままでは大きな割合を担えそうにありません。
関係の再構築
温室効果ガス削減という人類の課題は、これからの経済発展、あるいは現在の経済的
自動車は、温室効果ガス削減と経済活動との相克をもっとも象徴しているもののひと
繁栄との相克の問題となっています。その一方、ピーク・オイルは化石燃料そのものの
つです。大戦後の高度成長を成し遂げた工業社会の原理をフォーディズムと呼ぶことが
供給限界をもう一つの現実として突きつけています。
ありますが、それはもちろん米国の自動車メーカー Ford Motor を創業したヘンリー ・
化石燃料の使用を低レベルに抑えた世界構築を私たちは目指さざるを得ない状況にあ
ります。
再生可能エネルギーへのシフトを現実に意味のあるレベルまで推し進めるためには、
フォードの名に由来するものです。自動車産業は今日でも製造業を代表するものですし、
食料や物品の流通など、私たちの生活を成り立たせ、現代の都市社会のかたちを作り上
げているのは運輸 ・ 交通網です。
従来とはまったく異なるレベルの政策が必要になるでしょう。その時、産業と経済の意
そしてこの生産活動と消費の営みの原動力となるエネルギー源は石油です。自動車は
味は、従来と同じままであり得るのでしょうか? 人の生活と地域社会は、労働のかた
石油によって生まれ、石油を使用し、石油によって繁栄する(石油無くしては運営がま
ちは、どのように変わるべきなのでしょうか? 環境、資源、エネルギーの問題は、従
まならない )、この社会を作り上げてきたのです。
来とはまったく異なる状況への対応を必要としています。
巨大な自動車産業が縮小すれば、直接 ・ 間接に多くの雇用も失われることでしょう。
物事の本質から社会の現実を考察し直す生活文化の課題は、今日、新しい問題性のう
運輸が途絶えれば私たちの周りから商品が消えて、地域の連関は絶たれ、高度な都市構
ちにあります。人間と環境との関係から、その現れとしての社会の構造、人の営みの根
造も無用なものとなるでしょう。私たちの仕事も暮らしも自動車と深く結びついていま
本原理を再考し、新しい世界の構築に向けて歩みを進めなければなりません。そしてそ
すから、環境問題のためには自動車をなくせばいい、といった単純な発想では具体的な
の時間は、あまり残っていないようなのです。
解決には結びつきません。
工業と社会との新しい関係を考え、低炭素社会を構想するためには、実際的な領域を
課題として取り組んでゆくことが必要です。
CO 2 排出 : 運輸部門の大半は自動車
国内の CO 2 排出量について見ると、日本全体の総排出量 1 2 億 1 , 4 0 0 万トンの内、運
輸部門が 2 億 3 , 5 3 7 万トン( 1 9 . 4 %)、その 9 0 %弱を自動車が占め、そのうち自家用乗
用車が 1 億 1 , 5 0 6 万トン(運輸部門の 4 8 . 9 %)となっています。
( 2 0 0 8 年度、日本国温室
効果ガスインベントリ報告書 2 0 1 0 )
数字から見ると、
私たちの生活に身近な自家用車の割合が大変に大きいことが分かります。
14
■
特集:環境社会を迎えて
15
電気自動車が話題になり出しましたが、実際のところほとんどの自動車に使われる燃
料はもちろんガソリンと軽油という石油製品です。石油製品はエネルギー源として他の
物質にない特徴を持っています。それは、燃料として単位あたりの発熱量が高く(ガソ
リンで約 1 1 kcal/g )
、かつ輸送することや貯蔵すること(取扱い )が容易であるという
ことです。多量のエネルギーをわずかな量から簡単に取り出せ、それでいて注意して扱
えばさほど危険でないという物質は石油以外になく、人間にとって他に代替の見いだし
にくい有用な物質なのです。ガソリンスタンドが人の住むところにくまなく配置されて
いることの意味を、あらためて問い直すことができるでしょう。
1980
1990
2000
2001
2002
2003
2004
2005
2006
2007
2008
ガソリン
34,543
44,783
58,372
58,821
59,830
60,561
61,476
61,421
60,552
59,064
57,473
軽油
21,564
37,680
41,745
40,957
39,489
38,130
38,203
37,116
36,606
−
−
自動車燃料の販売量(千 kl )
資源・エネルギー統計より
統計の数値からも、電気を利用する鉄道を除けば、船舶や航空機も含め、運輸部門に
おけるエネルギーの大部分が石油によるものであることは明らかです。動力機関(エン
ジン )にはまた、潤滑油としても石油製品は欠かせません。
新エネルギーへの更新の問題
ハイブリッド車や電気自動車の販売について、躍進が伝えられていますが、自動車は
石油
電気
98.20%
1.80%
ガソリン
軽油
ジェット燃料
56.50%
31.60%
4.50%
運輸部門における石油製品比率(総合エネルギー統計 2007年度、同一熱量換算ベース)
更新期間が比較的長いので、入れ替わりに時間が必要です。また、電気の駆動系(モー
ター)の制御は高度に電子化されますが、電子部品の寿命や耐久性は、機械部品に比べ
てずっと劣ります。パソコンや情報機器の場合は更新も早く、利用環境も安定していま
すが、夏の日射しに照らされた車内、過熱したエンジン、振動、雨や結露、油脂の侵入
など、自動車は電子部品に対して過酷な環境で、電源さえ家庭用とは異なり不安定です。
そのうち自動車について、国内の自動車数(保有台数 )と燃料の販売量の推移を見て
従来も自動車の電子化は進められてきたのですが、本格的な電気駆動の時代を迎えて、
みましょう。そこからは、近年は高い伸びは見られなくなってきたものの、ともに高い
工学的には異なる段階へ進みつつあるといえるのではないでしょうか。自動車の場合、
水準でとどまっているのが分かります。貨物車についての数の減少傾向は物流の効率化
故障は直接的に人命にも関わりますので、更新には技術的な問題もあり得ます。
によるものと考えられます。乗用車の統計数には、実際には貨物用として使用されてい
るものも含まれていますが、全体の多数を占め、課題となることが分かります。
これだけの数の自動車を使う生活を、どのように変えてゆくのかという問題です。
電子機器の寿命の短さの問題は、部品単位での交換が難しく、ユニットとしての在庫
を長期に準備することにも限界があるという、保守体制の問題にもつながります。現状
では、1 0 年以上前の車載電子機器の補修部品を入手することは困難です。環境問題は
モノの限界の問題なので、耐久性に問題がある技術についてはリサイクルとセットで体
制化しなければ問題解決になりません。電子部品に必要なレアアース、レアメタルだけ
でなく、鉄や銅といったベースメタルについても限界が現実になり始めました。多用さ
れているプラスチックももちろん石油製品です。
また一方自動車は、趣味、予算、世代、用途、ライフスタイルなどに合わせて多様な
車種バリエーションを果たしてきました。多様化という豊かな社会の価値観に見事に適
応してきたのですが、モノの制約はそれとは異なる方向性を示すでしょう。マーケティ
ングの考え方や生産管理技術に、原理的な修正が必要になるのではないでしょうか。
自動車の問題を考えることは、まさに環境制約の課題をいかに現代社会が迎えている
財団法人自動車検査登録情報協会 資料より
16
■
特集:環境社会を迎えて
のか、問題の構造を明らかにしてゆきます。
17
授業での出会い
メルセデス・ベンツ社の取り組み
メルセデス・ベンツ BlueTEC と Electric Drive
オープン講座「ブランド経営とCSR」では、企業の方
をお招きして、マーケティングや広報活動の最前線の現
場からお話をいただいています。
メルセデス・ベンツ日本株式会社の回に、環境社会研究
を行っているメンバーも参加してお話を伺いました。
なかでもフォーカスされたのは、自動車をつくることの社会的責任、という考え方と
その実践です。それは自動車の安全向上への先駆けとなった様々な取り組みの実績であ
り、そして近年では、環境問題への総合的対策 BlueEFFICIENCY です。ハイブリッド、
CGI、クリーン ・ ディーゼル( BlueTEC )、電気、燃料電池という複数のエンジン技術
を核に、駆動系の効率化や車両の軽量化、そしてリサイクルなど、トータルでの温室効
果ガス排出削減を目指す技術です。電気・燃料電池搭載車を開発する際に、従来の衝突
安全を考えたコンパクトカーの二重床構造設計が設計を容易にしたという例も紹介され
メルセデス・ベンツ日本株式会社から、企業広報課の百目木さん、商品企画・コン
ました。
プライアンス部の小西さん、緒方さんにお越しいただき、メルセデス・ベンツの歴史、
環境に対する取り組みをお話しいただくとともに、クリーン・ディーゼルを搭載した
質疑応答の後は、いよいよ実車の見学です。
E クラス BlueTEC アバンギャルド、美しいブルーのカブリオレ、そして電気自動車
広場に並べられたセダンとカブリオレの美しい車体もさることながら、多くがまず引
smart electric drive の 3 台の実車を見せていただきました。
き寄せられたのは、二人乗り電気自動車、smart ed のかわいらしい姿でした。乗り込
んでハンドルを握ったり、充電の仕方などを見せてもらいながら、これからの自動車の
姿をそれぞれにイメージしたものと思います。
18 8 6 年
ドイツの技術者、カール・ベンツが自動車を発明。今年は12 5 周年。
18 8 8 年 8月
ベルタ・ベンツ夫人が世界初の自動車長距離旅行を果たし、馬車に対する優位性を
社会に示す。彼女は世界初の女性ドライバーであり、女性広報マンの先駆け。
smart の電気自動車モデル( smart ed )は、
この時点ではまだ、日本に3台しかなかったそうです。
その後モーター・スポーツの歴史に名を残すと共に、自動車の安全性追求の先端を歩み続ける。
(衝突試験、衝撃吸収ボディ、エアバッグ等々、後に業界標準となるものを先行して実現 )
緒方さんのお話は大変巧みで、メルセデス・ベンツ Mercedes-Benz がドイツの自動
Das Beste oder nichts(最善か、無か)は、物づくりにかける企業のメッセージですが、
車会社ダイムラー Daimler AG の所有するブランドであることからはじめ、創設者カー
ブランドの現実は社会との価値観の共有から生まれるものであり、環境制約という工
ル・ベンツが自動車の発明者であることやレースでの輝かしい歴史を中心に、世界初の
業社会への困難な課題は、いっそう社会的価値との相互関係を深めるものだと感じま
女性ドライバーであるベンツ夫人の活躍や、メルセデスという名称がオーストリア領事
した。
の娘の名であることなどのエピソードを交えながらお話しいただきました。
18
■
特集:環境社会を迎えて
19
黒煙や NOX 排出問題のため、日本では敬遠されがちなディーゼルエンジン。
一方、燃費が良く CO 2 排出量が少ないため、ヨーロッパでは主流に。
BlueTEC は有害廃棄物を減らしたクリーン ・ ディーゼル技術。
ベンツ車の展示
オープン講座より
美しいカブリオレとかわいい smart ed。どちらを選ぶ ?
ユーザーの選択基準と商品カテゴリは、環境問題を前に作りかえられてゆくのでは ?
smart ed にあるのは、ガソリン注入口の代わり
に充電用プラグ。一般家庭用の 1 0 0 V にも対応。
講義を受講後、環境社会と自動車の研究企画が本格的にはじまりました。もし自分が
自動車産業にいたらどう考える? 企業の側から問題を考えてみることへの挑戦です。
20
■
特集:環境社会を迎えて
21
企画研究にあたって
私たちはどう考えたか
自動車の問題をどう捉えるか
1)
科学 ・ 技術
自然科学的な事実認識と、現実に適用可能な技術についての知識が必要なことはいう
までもないでしょう。環境問題への対応は、事実となることが日常感覚では捉えがたい
ので、一層専門的な科学情報の助けが必要ですし、技術は最先端のものがそれに関わる
研究を行う際は、対象となるものをどのように捉えるのかという問題の枠組み設定が
まず重要です。その上で、自分はどのような視点、方法、技術によって課題にアプロー
チしてゆくかという方法論の選択があります。
環境問題と産業の課題という大きな問題設定にあたって、ここでは全体を捉えるフ
レームワークを次のように設定しました。
でしょう。
2)
政治
社会的な実現のためには、利害関係の調整が必要になることがしばしばあります。環
境問題は人間社会に対する外部的な制約です。これまでの人間社会内の利害関係を崩し
てしまう面があり、新たな関係構築のための特別な努力を必要とします。政治の問題は
多くの学生にとって苦手な領域ですが、歴史的にも、社会人として生きることの本質は
科学・技術
政治
事実の科学的認識
対処の技術的開発
政治的判断・合意形成
促進政策、市場政策
ここにあるといえます。選択と合意形成だけでなく、新技術の開発と普及における障害
を取り除き展開の速度を速めるために、市場を制御することもここに含まれます。
3)
規格 ・ 規準
企業
社会というスケールは、ひとつの企業やある関係者達だけでなく、全体として調和 ・
具体的施策
事業
調整する仕組みが必要です。産業では規格というものがそれを担います。エネルギーと
資源の有効利用促進には、社会制度、規格などについて広範囲で国際的な標準化を進め
生活
規格・規準
生活の様式と技術
労働、地域社会
社会制度、規格の
国際的標準化
る必要があるのです。このことは、人々がものごとを見るときの規準も形成します。
4)
生活
そして現代では、社会の主役としての生活する側が、生活・消費のモデルをどう変え
てゆくのかという問題があります。まず地球のレベルで見れば、現在の先進国の生活モ
デルを生きる人口がこのまま増大するのであれば、どのような技術革新も社会政策も危
複雑な問題を考える際には、対象を見る(評価する )ための視点が複数ありえること
機解消に間に合うとは考えられません。途上国や新興国の人々の消費生活スタイルが変
に注意しなければなりません。一般に個々の学問・科学は、ただひとつの視点に限るこ
化することを、環境侵害量の増加として単純な人口増加に換算すれば、現在の地球人口
とによって方法的な厳密さを確保しようとしますが、実際の社会で行われる事業は様々
の数倍から数十倍の増加に結びつくのですから。新しい生活モデルが早急に必要です。
に異なる価値観や立場からの評価にさらされて、それらのどれにも応えるように、具体
的で現実的な答えを探し求めます。その決断に至るためのプロセスを、ここではなるべ
く構造的に捉えたいと思います。
環境問題に対応する社会的事業行動について、ここでは 4 つの評価軸を設定しま
した。
22
■
特集:環境社会を迎えて
環境制約をふまえたこれからの企業の事業行動は、これらの 4 つの領域への対応構造
から考えてゆく必要があるのではないでしょうか。
その考えから自動車の課題を全体としてまとめてみました。そのなかの個別要素につ
いて簡単に紹介します。
23
24
■
特集:環境社会を迎えて
25
中心に事業を
科学と技術の領域
人類の生存を脅かす地球温暖化と気候変動、その原因物質である温室効果ガス、とい
う枠組みはもうなじみ深いものです。自動車はその元凶としてやり玉に挙げられますが、
もう少し、具体的にみてみましょう。CO 2 の排出量を発生源で計算するときに、次のよ
うな計算式で考えることができます。
CO 2 の量 = エネルギー種×エネルギー効率×利用量×利用効率
メルセデス ・ ベンツとスマートという 2 つのブランドを中心におきます。授業で紹介
エネルギー種とは自動車でいえば、ガソリン車かディーゼルか、あるいはハイブリッドや
を受けましたが、メルセデス ・ ベンツの車づくりでは、
「自動車を社会に送り出すもの
電気自動車かということです。エンジンが使うエネルギー源の種類によって、排出される
の責任 」という信念を基盤においています。乗る人と通行する人の安全性向上への努力
CO 2 の量は当然異なります。基本的にはここにあげた順序でその量は小さくなるのですが、
がそのひとつのあらわれですが、環境負荷の軽減は新たな中心課題となるものです。低
電気といえども CO 2 排出ゼロ、
というわけではありません。電気をどのように生み出したか、
燃費、省資源、徹底したリサイクルなど、技術開発主導で求めるべきことは多くありま
ということも関わるわけですから。仮に家庭用の太陽光発電パネルから得たものであろうと、
すが、製品ブランドとは、一方で、社会の価値観のあらわれです。自動車業界で最強の
その設備を作るために排出されたものは、たとえ相対的に小さくともゼロではないのです。
ブランドのひとつであるメルセデス ・ ベンツが何を価値観として社会と共有しようとす
エネルギー効率は、どの程度省エネのエンジンかということですが、日本では乗用車
るかは、社会の行く末の上でも重要なことです。
スマートという車種は、見た目の上でも使われる上でも、メルセデス ・ ベンツとは異
なるものです。自動車というものに対する社会的価値観から見て、この新しいブランド
の意味はどう展開されていくのでしょうか。
学生として、発想の起点をこの中心におくことにしました。
用として普及していないディーゼルエンジンには、別の意味もあります。燃焼効率を上
げて CO 2 排出を少なくすると他の有害廃棄物が多くなるという問題です。メルセデス ・
ベンツのクリーン ・ ディーゼル技術がここで意味を持つわけです。
利用量とは、何時間車を運転するかということよりも、ここではエネルギーを運動に
変える割合を示しています。大きくて重たい車はそれだけ利用量が多いわけです。摩擦
などの無駄な利用も少なくしなければなりません。
利用効率が、人の使い方です。燃費が良くても、急加速急ブレーキを繰り返したり、
無駄なアイドリングが長くては台無しです。利用者がエコドライブを実現できるように、
情報などの面で支援する仕組みも工学的に求められます。
26
■
特集:環境社会を迎えて
27
政治の領域
生活の領域
CO 2 排出量削減について、運輸部門では近年その成果が下降カーブとして現れるように
デマンドサイドから社会が変わる、というのはネットワーク化した社会の基本的な特
なってきました。京都議定書と− 6 %目標を強く迫る政治のリーダーシップの影響がある
徴です。しかし、環境の課題は、何が欲しいか使いたいかではなくて、どう生きるべき
でしょう。エコカー減税も、少なくとも短期的には自動車の入れ替えを促進しました。
かという問題に応えることを必要としています。市場を通じた欲望で社会を変えようと
市場は価格シグナルに敏感です。排出量削減とエネルギー消費削減について、トータ
ルで見て実効のある政策についての必要性は一層高まっています。
規格の領域
いうのではありません。意識や認識の問題は、流行や広告の研究でも培われてきました
が、基本的に欲望を増大させる技術に関することでした。望ましい社会を、人間社会の
内側だけを見ることなく考える、新しい枠組みが必要です。
以上の 4 つの異なる領域を意識しながら、中央の自動車産業に視点を置いて問題を考
える。それが今回の企画研究の課題です。メルセデス ・ ベンツ社の立場に自分が立った
としたら、どんな事業を進めたいか、なるべく具体的な事業企画提案をつくってみよう
という研究です。
環境社会研究に取り組んだ学生達の成果が次ページから掲載されています。それらを
批判的に検討すると共に、自分だったらどう考え構想するか、仮想研究にぜひ取り組ん
でみて下さい。
新エネルギーの社会的普及のためには、企業や業界を越えた産業界での協調行動が必要で
す。そのための要となるのが規格の制定です。それは、グローバル化した世界では国際的なも
のである一方、具体的なものが連携する地域性も重要で、効率的なエネルギー利用のための
新しい連携枠組みが、
部品製造、
流通、
利用といった様々なレベルで築かれなければなりません。
28
■
特集:環境社会を迎えて
29
企画研究の紹介
今回の企画研究は、1 チーム 3− 4 人のメンバーで、全 4 チームが取り組みました。同
じ課題を対象にしても、捉え方が違うと異なる方向性が現れてきます。
以下にそのポイントを紹介します。
1 . 人と環境の関係( = メディア )としての自動車を考える
環境制約の時代を迎えて、私たちは環境との新しい関係を築き直さなければなりませ
ん。今日の産業社会の柱である自動車を通して、その新しい関係を考えてゆけないだろ
うか、と問い直してみました。環境の問題を、良いか悪いかではなくて、どうあるべきか、
という視点から実践的課題として捉えれば、自動車はまさにその中心にあるといえます。
実際に自動車製造の世界を調べてみると、従来の工業技術を変革しようとする革新の
精神に出会うことができました。従来の工業技術は、そのような技術が成し遂げてきた
ことを、利用者からは直接には見えないように、いわば隠すように製品化してきたので
はないでしょうか。便利であることが重要で、なぜ便利なのかは問わないように。
私たちが大学の広場で出会った smart も、そこではいっそう未来的なかわいらしさ
人が環境問題へ向かうことは、理由を問う姿勢を築くことだと考えられます。自動車
に生まれ変わっていましたが、Mercedes-Benz の提案車 Biome は、まるで木々の葉っ
を通して、自動車を作る人と使う人とが、人と環境との関係、人の活動の意味とかたち
ぱのように生態系の一部となることを目指す、というものでした。太陽エネルギーを変
とを問うようなことができないでしょうか。
換した液体を燃料とし、車体材料も最後は土に帰る材料からできています。
人と環境との関係を問うメディアとしての自動車の構想です。
そうして調べ直してみて見つかったことのひとつが 2 0 1 0 Los Angeles Auto Show の
design Challenge でした。ロサンジェルスの自動車ショーで催されている未来カーのデ
ザインコンペです。2 0 1 0 年で 7 回目にあたるこのイベントは、世界中の自動車産業の
専門家達が、提示されたテーマを満たす未来の自動車設計に挑戦して、その取り組みか
ら生まれたユニークな発想や技術をお互いに披露し語り合うというものです。
2 0 1 0 年のテーマは、地球資源の消費を最小にするという社会シフトに焦点を合わせ
たものでした。四人乗りで軽量、効率的、快適でかつ安全、運転の楽しみに応える性能
とスタイルの良さを満たしながら、重量 1 , 0 0 0 ポンド( 4 5 3 . 6 kg )以下であること、と
いう目標設定です。
挑 戦 者 と し て、GM や Volvo、 そ し て 日 本 の メ ー カ ー( Honda、Mazda、Nissan、
Toyota )とともに、メルセデス ・ ベンツを持つダイムラー社は、Mercedes-Benz だけ
でなく、smart と Maybach を加え、3 車をエントリーしていました。
30
■
特集:環境社会を迎えて
有機物から“培養 ”される Biome のイメージ図
31
もちろんこれらはまだコンセプトの段階で、製造技術が現実のものとなるのはまだ先
び上がってきました。高級車ブランドのメルセデスに軽自動車はあり得ないと思います
のことです。しかしこのような、メーカーが何を目指しているのかということと、一方
が、
“軽自動車的なもの ”のメルセデス的なあり方のひとつのかたちが smart なんだなと
で社会は何を求めているのかということとを、互いに交換し合うことはもっと進められ
思います。だけど女子大生 1 0 0 人に聞いたアンケートからも、これでもまだ人の意識に
るべきではないでしょうか。
応えるには足りないようです。とはいっても、他にあるような軽自動車を作るのではな
自動車は環境問題の最前線にあるのだから、自動車を通じて、問題を語り合い、方向
性について共感を深めてゆく努力が、もっと行われるべきではないかと考えました。そ
れがメディアとしての自動車という考えです。
2 . 自動車と欲望の新しい関係
環境問題は私たちの現実です。私たちはそれに対応した生活へと切り替えてゆかなく
くて、軽自動車に人が求めるものをよりよくかたちにしてくれること。そんなまだない
ものを“よくばりに ”願ってみました。
3 . 今あるものを新しい社会の糸口に : ユニバーサル・デザイン
未来というまだないものを考え構想してゆくことはいうまでもなく大切なことです
が、一方、今すでにあるものを、いっそうよりよく活用してゆくことも重要なことです。
てはなりません。それは基本的には、あれをしたい、これが欲しいという欲望を小さく
メルセデス ・ ベンツという自動車を研究してみると、安全性や信頼性にとても優れた
してゆくことです。実際環境問題は、社会が発展しすぎた結果というよりも、人間の欲
自動車であることがよく分かりました。このすでに良い車を、より広く社会に役立てる
望が限りなく拡大されてきたことによるといえます。人を欲望に駆り立てるような社会
ようなかたちはないだろうかと考えてみました。
の仕組みが作り上げられてきたようです。欲望を最小限にしなければなりません。
その優れた安全性や信頼性を本当に必要としているのは社会のどのようなセクターな
しかし、欲望とは生命活動の原理だともいわれます。ないものを求める意欲が、生き
のだろう。そんなところから考えてみて思い至ったのが福祉の領域です。社会は高齢化
ているということの意味なのだとも感じられます。欲望が大きすぎるとか小さくすべき
の度合いを進めています。高齢化によって、誰もが障がいを持つことになります。障が
だとかいうのではなくて、欲望のあるべき姿を考え直すことも必要なのではないでしょ
いを持つ人のための自動車は福祉車両と呼ばれていますが、このような障がいに応える
うか。
ための工学的な設計技術をより広く一般的な概念で捉え直したのがユニバーサル ・ デザ
自動車はとても魅力的なものです。それは人の力をずっと大きなものに変えてくれ
インです。
ます。プライベートな空間を与えてくれます。自分の求めるセンスやライフスタイ
ユニバーサル ・ デザインで自動車を考え直すことは、高齢化社会ではもっと中心にお
ルを表現してもくれます。自動車のパワーや性能、スタイルは、人間の欲望に応える
いてもよい課題だと思われます。その時、メルセデス ・ ベンツの安全性や信頼性をベー
製品を作り上げるという工業技術の発達とともに、絶え間なく成長を続けてきたので
スとして、具体的なユニバーサル ・ デザイン車を作り上げることができるのではないだ
しょう。
ろうか、と考えました。
それでは、地球環境問題が私たちに要求するような、新しいかたちの欲望を満たす
現在のメルセデス ・ ベンツは、まぎれもない高級車です。実際に大学の広場におかれ
ような、そんな新しい自動車をつくることはできないのでしょうか。そんな欲望に応
た自動車のドアを開け、シートに座ってドアを閉め、ハンドルを握ってみると、その至
えることは、これまでのストレートな欲望に応えることよりも難しいことなのかもし
る所が普通の自動車とは何段階も違う、がっちりとして上質な感じがありありと伝わっ
れません。いやむしろ、そのような、欲望の質と方向性の変化を理解することの方が、
てきます。
ずっと難しいことなのかもしれません。そんなもの売れないよ、とかたづけてしまう
しかし一方、これは高級であるために高級にしてあるんじゃないか、という気もしま
ように。自動車産業にある方々には、ぜひこのことに取り組んでいただきたいものだ
す。つまり、メルセデス ・ ベンツの安全で信頼性を実現する自動車の基盤の上に、
“高
と考えました。
級なもの ”が被せられているような。この同じ基盤の上に、別なコンセプトのものを被
環境に良くて格好が良くて楽しくてすてきな車。今この地球環境の制約の中で、せい
せれば、別のメルセデス ・ ベンツが生まれるのではないかと考えられました。
いっぱいよくばりなことを考えることから、新しい社会の姿をイメージしてゆけるよう
に思えます。
ひとつの例をあげると、具体的なものを考えてみるうちに、軽自動車的なものが浮か
32
■
特集:環境社会を迎えて
33
チームのメンバーや知り合いを通じて全国の 1 0 0 人にアンケートをとってみると、同
じように自分の世界にメルセデス ・ ベンツが存在していない人が多数を占めていまし
た。これは、実際に自分のうちの駐車場にメルセデスがあるかどうかということとは異
なります。実際には持っていなくても、いつかは欲しいと強く思っている人の世界には、
それははっきりと“身近に ”存在しているのです。
今の自分の世界に存在していないものは、自分の未来にも存在しないのです。事業の
展開を考えれば、これはとても大切なことだと思われます。
講義に参加した私たちの世界には、メルセデス ・ ベンツは良い自動車を作ろうという
精神が生み出した、安全で信頼性の高い車として確かに存在するようになりました。そ
れまでは存在しなかったのに。
どうしてそれまでは存在しなかったのだろうかと、あらためてメルセデス ・ ベンツの
広告や広報活動を調べ直してみました。そうすると、その限りでは、ほとんどがすでに
メルセデス ・ ベンツが自分の世界に“ある ”人たちに向けたものであるように見えまし
同じベースの上にいろんなバリエーションを作るのは、現代の工業では普通に行われ
た。一般に人は、自分の世界に存在するものは他の人の世界にも同じように存在するの
ていることです。高級車パッケージのメルセデス ・ ベンツとは別に、福祉車やユニバー
だと決めてかかりがちです。
“ある ”ものは誰にでも“ある ”のだ、というのは客観的な
サル ・ デザインというパッケージの別のメルセデス ・ ベンツが生まれそうな気がします。
存在についての基本的な法則です。しかし人間の世界は、記号的な構造によって成り立っ
市販車を福祉車両に改造してくれる企業のホームページなどを参考にして、そんな新
ているのです。ある人にとって意味が“ある ”ものが他の人には意味が“ない ”ように、
しいメルセデスを考えてみました。
4 . 自分の“世界 ”の中にあるのか、ないのか
その人の世界には存在しない、ということが自然に起こるものなのです。メルセデス ・
ベンツが好きな人には、多くの人の世界にそれがほとんど存在していないことが、よく
分からないのかもしれないと思いました。
私たちは「記号学 」を学んでいます。その教えるところは、人は物理的な存在物の中
どうしたらメルセデス ・ ベンツを若者の“世界 ”に存在するようにできるだろう。私
に生きているのではなくて、それがそうあると、認めるもののうちに住まっている、と
たちと同じ講義を受けることができないとして。それを出発点として企画を考えてみま
いうことです。物理的に“存在する ”ものであっても、認識のうちに認められていない
した。
ものは“ない ”のだということです(またその逆も )。
人間にとっての世界は、物理的 ・ 客観的な存在と、象徴的 ・ 主観的な認識との、相
互関係から生まれているもので、文化や社会はこのような構造から考えなければなり
ません。
そんな考えからメルセデス ・ ベンツの講義に出席してみると、その時初めて、自分の
世界にメルセデス ・ ベンツという存在が生まれてくることを感じます。まさしくその時
まで、自分の世界には存在していなかったものです。名前ぐらいは知っているというこ
とと、自分自身の世界にそれが存在しているということには、だいぶん距離の違いがあ
ります。いってみれば、それまでメルセデス ・ ベンツは、自分の世界の中でずっと遠い、
世界の果てぐらいにぼんやりとあった、というもので、普通の生活の中で意識されるこ
とのないものでした。
34
■
特集:環境社会を迎えて
35
学生企画研究
自動車:人と環境を結びつけるメディアとして
自動車:人と環境を結びつけるメディアとして
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企業の方からお話を聞き、実物に接した後、自分たちで調べ、考え、話し合い、まとめ上げる研究
作業がはじまった。
36
■
特集:環境社会を迎えて
今や車は私たちの生活に、なくてはならない存在になった。その車を環境問題と私たちをつなぐひ
とつのメディアとして考えていくことは、環境対策への第一歩になるのではないだろうか。
長富・後藤
37
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自動車:人と環境を結びつけるメディアとして
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目に見える事によって得られる情報というのは、それだけ影響力のあるものである。
環境問題解決への第一歩は「知る」ということなのだ。
38
■
特集:環境社会を迎えて
環境問題に対する企業の様々な対策を初めて知ると共に、その対応の素早さに驚きました。
長富
後藤
39
自動車:人と環境を結びつけるメディアとして
自動車:人と環境を結びつけるメディアとして
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環境にやさしいということはどういうことなのか。またその「やさしさ」を私達はどんな状況で得
ることが出来るのかということに重点を置き、今回の提案をしました。この提案をする上で「見え
る」ということは、大切なことなのだと実感しました。
長富
40
■
特集:環境社会を迎えて
車は正直、私にとって遠い存在でした。しかし環境という分野を通して身近なものへと変化していきま
した。これからは車に対しての見方を変え、環境についてより深く考えていきたいと思います。 後藤
より良い車とは、どのようなものだろうか。人と環境を結ぶ車がこれからの時代には必要なのでは
ないだろうか。
長富
41
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2011 CALENDAR
メルセデス・ベンツ日本株式会社
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あなたとともに構想してゆきたい
人と地球をつなぐクルマの未来
2011 CALENDAR
メルセデス・ベンツ日本株式会社
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あなたとともに構想してゆきたい
人と地球をつなぐクルマの未来
2011 CALENDAR
メルセデス・ベンツ日本株式会社
あなたとともに構想してゆきたい
人と地球をつなぐクルマの未来
自動車=環境社会を考えるためのメディアとして
Thu
5
DESIGN CHALLENGE, Design LA 2010
8 August
未来の自動車のコンセプト デ
・ ザインを使って、環境社会づくりをテーマにしたカレンダーを作ってみました。
Wed
4
7 July
カレンダーにしたのは、メルセデス ベ
・ ンツ社を訪問したのが一二月だったことと、メッセージをビジュアルに生
活の中に届ける方法だと考えたためです。
Tue
3
6 June
まだないものを考え構想してゆくことは、あるべき未来を心に描き、どちらに向かって進んでゆくべきなのか、方
Mon
2
5 May
4 April
向性を探究してゆくことです。自動車の未来を、作る人と使う人の両方が一緒になって考えてゆくためのメディア。
Sun
3 March
自動車自体がその役割を果たすことができるように、環境社会づくりに向けた取り組みや技術を使う人に伝え、また
2 February
使 う こ と に よ っ て そ の 意 味 を 現 実 に 知 る よ う な 仕 組 み が 必 要 で す。 エ コ ド ラ イ ブ 支 援 機 能 な ど、 自 動 車 の イ ン タ ー
1 January
すべてが新しく、そして懐かしい ラグジュアリーの未来へ
MAYBACH DRS - “Den-Riki-Sha”
DESIGN CHALLENGE, Design LA 2010
DESIGN CHALLENGE, Design LA 2010
フェースにそのような機能を持たせることも現実に進んでいますが、もっと徹底的に、メディアという概念から自動
Symbiosis, Light Technologies from Nature
車の働きを再設計することが必要ではないでしょうか。
ばあちゃんが編んでくれた靴下みたい・・・しっくりくるゼ!
The Smart 454 by Weight Watch Technologies from Germany
The Biobe: 森の一部として生まれ、森と共に生き、森に還る
本カレンダーは、メルセデス・ベンツ日本株式会社の
制作物ではなく、
「メディアとしての自動車」という
コンセプトのイメージ展開例として企画研究チームで
試みにデザインしたものです。文章やメッセージにつ
いての責任はすべて企画研究チームにあります。
42
■
特集:環境社会を迎えて
43
学生企画研究
若者が求めること
若者が求めること
あれもこれも!
わたしはよくばり!
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技術・生活・企画の三つの点から、若者の求める車とはどんなものか研究していく上で、よくばり
であるという考えに到達した。
佐々木・藤野・木河・玉村
44
■
特集:環境社会を迎えて
「見える化」してわかりやすくする大切さが良くわかった。
「見える化」を実行するのは難しいが、それだけに伝える側も受け取る側も得られるものは大きい。
藤野
45
若者が求めること
若者が求めること
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競争の激しい社会の中で、エコの需要が高まる現代にあった商品を売り出す上で必須なのは、環境
問題に対する認知をキーに人々への広告を作ることである。
玉村
46
■
特集:環境社会を迎えて
車には「環境悪」とされている概念を吹き飛ばすような革新的な技術が多く生み出されているとい
うことを実感しました。
玉村
47
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若者が求めること
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自動車は私たちの環境を良くも悪くも簡単に変えてしまうということを改めて実感した。
特集:環境社会を迎えて
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今回のことで私が将来購入するであろう車の選択視野が広がったように思います。
木河
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商品について新しい提案をすることの難しさ、そして働く姿勢とはどのようなものかとういうこと
の一端を知ることができました。
木河
50
■
特集:環境社会を迎えて
環境配慮を意識した企画により、企業を通じて「環境」に対する意識を高める機会となることを改
めて感じた。
佐々木
51
若者が求めること
若者が求めること
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エコに対する企業の姿勢、活動を知ることができ、知っていくうちにとても興味深いと思えました。
藤野
52
■
特集:環境社会を迎えて
メルセデス ・ ベンツ社を訪問させていただいた際に、同社では水性塗料をすでに使用しているとご
指摘いただきました。あらためて、現在のものづくりの真剣さに感銘を受けました。
(一同)
53
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若者が求めること
若者が求めること
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メルセデス・ベンツに対する若者にとってのイメージは、やはり高級車というのが強いのだなと感
じた。
藤野
54
■
特集:環境社会を迎えて
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二人乗りの車が開発される中で、若者は大人数が乗れる車を求めていることに驚いた。
玉村
55
学生企画研究
高齢化社会とユニバーサルデザイン
高齢化社会とユニバーサルデザイン
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ユニバーサル
デザイン
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自動車社会となった今、人と車の繋がりは深いものです。
だからこそ、ヒトとモノとの関係をみなおす生活文化の視点から、新しい社会を考えてゆく必要が
あるのではないでしょうか。
大谷
(イメージは素材提供サイト ashinari.com より)
56
■
特集:環境社会を迎えて
ユニバーサル・デザイン=文化、国籍などの違い、老若男女、障がい・能力などの差異や有無に関
係なく誰でも容易に利用することができる施設・製品・情報のデザイン。安心、安全の技術をもつ
メルセデス・ベンツをベースに、ユニバーサル・デザインの実現を考えました。
大谷
57
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高齢化社会とユニバーサルデザイン
高齢化社会とユニバーサルデザイン
政治と制度
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高齢化社会の日本
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細い道、整備されてない道
過疎化、地域の衰退(少子高齢化)
公共交通の少なさ
環境問題(自動車 NOx・PM 法) 耐久性
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環境によいもの
(HV、クリーンディーゼル、アイドリングストップ)
デザイン、色
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メルセデス・ベンツの技術
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求めていること
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等)
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ちょっと豆知識! 実は、自動車開発当時、自動車の有用性は一般に理解されず、交通の主役であっ
た馬を怖がらせる邪魔者とさえ考えられていました。そこでベンツ夫人は 100㎞以上はなれた町
まで子ども二人を乗せた自動車旅行に挑戦します。馬車なら 10 頭以上の馬を乗り換えなければな
らない距離の旅を成功させて、自動車の評価を高めました。(1888 年)
石神
58
■
特集:環境社会を迎えて
例えば、ヨーロッパの都市中心部では自家用車が入ることを規制している例が増えています。
しかし、現在の日本の町づくりでは、公共交通機関だけでは不便なことが多いと思えます。
上岡
59
高齢化社会とユニバーサルデザイン
高齢化社会とユニバーサルデザイン
生活・営み
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『特別な車』から『やさしい車』へ。
ニーズは、全世代。自分のため、親のため、子どものため。
人々の利用したい気持ちは膨らむばかりで、情報の広まりが薄いのが欠点なんです。
60
■
特集:環境社会を迎えて
大谷
障がいがある人のためだけでなく、少子高齢化がますます進む世の中の問題や普段の生活での怪我
などにも対応し、乗り降りがしやすく、より使いやすい車になるよう考えました。
石神
61
学生企画研究
意味関係として
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大槻 絵美 木村 公子 佐藤 麻佳
「安全と環境に優しいイメージの定着と将来 Mercedes-Benz に乗りたい・憧れを抱くような企画」
というこれから展開していくことを目立たせました。
大槻
62
■
特集:環境社会を迎えて
問題点①
アンケートはインターネットを利用して、東京だけじゃない全国の同世代の人たちにお願いした。
やはり大半があまりいいイメージを持っていないことが分かった。
木村
63
意味関係として
意味関係として
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問題点②
65%という具体的な数字を示す事で、より深く問題への関心を引くページとなっています。この
結果は、企画テーマを設定する上でとても重要なきっかけとなりました。
佐藤
64
■
特集:環境社会を迎えて
企画(導入)
恋愛は学生が中心だろうが、どの世代にも興味を持たれるのではないだろうか。将来の理想のデー
トになってもらいたいと思い、この内容で挑戦してみた。
木村
65
意味関係として
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X4"S†69
企画(詳細)
イメージの定着と企画に大きな影響を与えるだろうデートを、宣伝に利用したらどうかということ
を取り上げました。現在の宣伝から感じる点との比較を示しました。
大槻
66
■
特集:環境社会を迎えて
企画(詳細②)
自然をバックとしたデートプランの案をいくつも出し合い、とても楽しい作業となりました。企業
と消費者との距離をいかに近づけるか、というメディアを通じての課題も考える機会となりました。
佐藤
67
意味関係として
意味関係として
7
8
Mercedes-Benz も含めた車への意識調査を行う事で、人・自動車・生活との深い関連を感じまし
た。特に調査対象が 20 代前半であったため、同じ目線かつ客観的に分析する事が出来ました。
佐藤
68
■
特集:環境社会を迎えて
メルセデスは外観のかたいイメージが強い。力をいれている安全性が知られていないということが
このアンケートから分かった。
木村
69
意味関係として
意味関係として
9
10
将来乗りたいと思っていないことを、理由と希望も含め表しました。イメージに関しても高級で、
富裕層が乗っていると思われていることを見てすぐわかるようにしました。
大槻
70
■
特集:環境社会を迎えて
TOYOTA と比較すると驚くほどイメージが違う。安全性に不安という意見まである。どうやった
らいい印象に変えることができるのか。客観的に見ることに力を入れた。
木村
71
意味関係として
楽しく 真剣に
学生企画研究のようす
11
日本車と外車に対する捉え方の違いが強く表れる結果となったと思います。
高級車・外車=高いデザイン性という考えが確立されているため、Mercedes-Benz は安全性への
こだわりによって高級となっている、という事実を訴える重要性を感じました。
佐藤
72
■
特集:環境社会を迎えて
73
企画研究を終えて
企業からのメッセージ
メルセデス・ベンツ社訪問
学生の皆さんへ
企画研究を終えて、六本木にあるメルセデス・ベンツ日本株式会社を訪問しました。
私たちの研究をご覧いただいてご意見を伺おうというものです。
充分に準備してきたつもりだったのですが、実際のところ大変に緊張して、まんぞく
に報告できませんでした。その点は大変に残念ですが、一人ひとりにとって、それぞれ
に身になるステップでした。
このたびは犬塚先生のご厚意により、弊社ブランドの課題についての講義と大学中庭での車
両展示の機会をいただきました。女子大でクルマの講義・・・各種メディアを通して若者のク
ルマ離れが叫ばれている昨今、クルマを題材にした内容で果たして今の女子大生の皆さんに興
味をもってもらえるのだろうか?大学の構内にクルマを展示して興味をもって見てもらえるのだ
ろうか?とたくさんの不安を抱えながらの講義となりましたが、学生の皆さんと年齢が近い女性
社員からの意見を参考に講義内容を考えた甲斐あってか、どうにか無事に講義を乗り切ること
ができました。展示車についても、想像をはるかに超える大勢の方が見てくださり、ほっとしま
した。
そればかりではなく、しばらくしてから自主研究の成果を発表するために弊社まで来てくだ
さった皆さんの一生懸命な眼差しや緊張している姿は私たちを新鮮な気持ちにさせ、様々なヒ
ントをもたらしてくれました。
皆さんが大変な思いをして研究してくださったこと、苦労して集めていただいたアンケート
は貴重なデータとしてしっかりと参考にさせていただきます。日ごろ皆さんのような若い世代の
方々との接点がない私たちにとってどれも新鮮でとても参考になる内容でした。研究の成果や
アンケートの調査結果に加え、車両展示の際に見にきてくださった大勢の皆さんの姿を思い出
し、
私たちはある答えを見つけた気がしました。それは、
若者はクルマ離れをしていない。むしろ、
クルマという存在を若者から遠ざけていたのは他でもない私たち自動車会社なのかもしれない
ということです。
1 8 8 6 年、ドイツの技術者カール・ベンツが自動車の特許を取得し、これをもって自動車が誕
生したとされています。カール・ベンツはその名の通り、現在のメルセデス・ベンツの礎を築い
た人物です。つまり、自動車の歴史はメルセデス・ベンツの歴史そのものなのです。私たちは、
環境問題はもとより自動車を取り巻く問題の責任は自動車を誕生させた私たちにあると考え、こ
れらの問題の解決に取り組んでいます。若者のクルマ離れに関する問題にも正面から取り組み
ます。
代表 5 人で、六本木の本社を訪問しました。
自動車誕生 1 2 5 周年となる今年、若い皆さんにも魅力的なブランドとなるためにメルセデス・
ベンツは新しい挑戦をします。これまでの製品に加え、よりカジュアルに、より身近に感じても
らえるクルマを投入し、広告なども今までとは違うテイストのものを様々な形態で展開する予定
です。また、夏前には東京・六本木ミッドタウンの向かいに 18 ヶ月間限定でカフェなどを併設し、
誰でも気軽にメルセデスを感じてもらうことができるメルセデス・ベンツの情報発信拠点をオー
プンします。ここでは皆さんからいただいた貴重なフィードバックの一部を感じていただけると
信じています。友達との待ち合わせやデートなどでぜひご利用ください。
犬塚先生、講義を受けてくれた皆さん、そして研究をしてくれた皆さん、このたびは貴重な
機会をいただき、本当にありがとうございました。
メルセデス・ベンツ日本株式会社
研究報告をお聞きいただいたのは(右から )企業広報課の阿左見さん、
百目木さん、コンセプト製品課の小西さんです。
74
■
特集:環境社会を迎えて
商品企画課 緒方 路恵、コンセプト製品課 小西 大介、企業広報課 百目木 直人
75
学生の感想
【車を通しての環境への意識改革 】
私は今回の課題を通して、企業ではすでにたくさんの環境問題について考え、様々な環境対策を行っていると
いうことを知りました。それと同時に、企業に企画を提出することの重大さ、難しさを知ることができました。
まず、企業で環境対策がたくさん行われているということですが、CSR を学んでからは、少しずつ企業の環境
対策について注意して見るようになっていきました。実際に自分で内容を考えて細かいところまで調べて初めて
しっかりと理解でき、さらによくなるにはどうしたらいいのかを考えることができるのだと思いました。私たち
学生では気づかないことだらけで驚きと感心の連続でしたが、いつか私でもこのレベルのことが考えられるよう
になりたいと思いました。
企画についてですが、私は今回「環境 」という視点からメルセデス・ベンツの車について考えさせていただきま
した。正直、私にとって車の存在は遠いものでした。免許も持っていないし、今は電車があれば良いと思ってい
たからです。そのような中での企画だったのですが、まず現在どのような事が行われているのかを知ることから
始めました。それからさらに良くなるためにはどうしたらよいかを考えてみたのですが、最初は楽しさと余裕が
あっても、より詳しくより細かくと考えれば考えるほど行きづまってしまい、苦戦しました。自分たちが考えた
案がもうすでに実践されていたり、私たちには良いことだと思って考えていたことが実はそこまで良いことでは
なかったり、勘違いをしてしまっていたりと、普段では絶対に気づかないことに気づかされました。大変だった
けれども本当に良い経験だったのでもしまた機会があったら今度はもう一つのグループのテーマである若者との
距離感というテーマで考えてみたいと思います。
これから就職活動をしていくにあたって、CSR は大切な材料の一つになることは間違いありません。環境問題
についてしっかりと考えている企業こそ、これからの「良い企業 」といえるのではないでしょうか。その意味でも
今回の課題は、私にとって本当に良い企業を考えるためのひとつのきっかけになりました。
後藤 沙織
【メルセデス・ベンツプロジェクトを終えて 】
自動車の発展により、私達の生活はとても豊かなものになった。自動車に乗る機会は沢山あるが、その機能や
性能についてほとんど考えた事のない私が今回企画をする事になり、様々な事を知る機会となった。
「環境と人を結び付けるメディアとは、どんなものなのだろう。」今回の企画はこのテーマを基に考えた。環境問
題が大きな問題とされている現代、その原因を作りだすものとその事態を防ぐためのものをひとつにして考えた
わけであるが、様々な案が出て何度も試行錯誤を繰り返し、色んな観点から物事を考えるきっかけとなりとても
興味深いものとなった。環境にも人にも優しい車とは、どのようなものなのだろうか。そんな車を創り出すこと
が出来たらどれだけ良いだろうかという事を色んな視点から考えた。
ひとつの案が浮かべば、それを否定する案が浮かび結局のところ全ての面から見て良いと言えるものは、どん
なものなのだろうかと果てしのないような繰り返しにはまる事もあった。企業面、社会面、環境面、需要側と様々
な観点があり、全てが納得のいくものとはどんなものなのだろうか‥と。
便利になりすぎた今、我々消費者は今の生活水準を落とす事は難しい、しかし環境問題が拡大してしまう事は非
常に良くない事態であり、贅沢をしすぎてきてしまったのだなと感じた。そして水準を落とす事はせず、資源を無
駄にしない生き方を模索していくべきではないだろうかというひとつの結論が出た。
調べれば調べるほど膨大な量の情報が新たに見つかり、自分の中では良い事とされていたものが、時には良い
とされないものである事に気づかされたりもした。
身近な問題である環境問題というものもある面からみれば良い事も他方から見れば悪いものになってしまう事
に気づかされ、企画とは本当に難しいものなのだなと感じた。そして自分の持っている知識とは、無に近いものだ
なと痛感した。改めて全ての面から肯定される案というものがどれだけすごいものなのかということも実感した。
今回企画というものをしてみて大切な事は、複数ある観点の中でどれだけ良いといえる事にあてはまるかだと
いう事がわかった。よりよく生活をしていくためには、自分達だけに良いとされる事をするのではなく、もっと
広い視野で物事を考えていくべきであるなと感じた。そして、我々消費者は他人事ではなく、もっと身近にこの
問題について考えていく必要があると思う。
メルセデス・ベンツに今回企画をしてみて、今まで知る事のなかったことや、自動車業界の現在や政治など、様々
なことを考えるきっかけになった。この経験をこれからに活かしていければと思う。
長富 咲子
【メルセデス・ベンツプロジェクトを通して 】
今回私はメルセデス・ベンツについて多くのことを学びました。今までベンツというイメージだけで私には関
係のないもの、として知りたいという意識もありませんでしたが企業の方からお話を伺いベンツは意外にも私た
ちの身近にあるものだと感じました。メルセデス・ベンツに学生の立場から企画をするという機会を与えていた
だき、難しい課題でしたが、私なりに精いっぱい考えて提案させてもらいました。企業の方々は毎日のようにメ
ルセデス・ベンツをどうしたらよいものにできるかを考えており、短期間で考えた私たちの提案は必ずしも受け
入れてもらえるというわけではありませんでしたが、アイデアを出して発表をするという力をつけることが出来
たと思います。
将来私が就職をした時にその企業にとって何をすればよいのか、何がベストなのかを考えて自分なりに頑張っ
て働きたいとも思えるようになりました。メルセデス・ベンツでは様々な商品を販売していて興味を惹きつけら
れるようなものもあり、環境についてよく考えていることが分かり素晴らしいと思いました。しかし残念なこと
にメルセデス・ベンツについて理解していない人が大勢いるという事実も知りました。私はこんなに素晴らしい
企業があるのならより多くの人によさを知ってもらいたいと思うので周りに知らない人がいれば伝えていきたい
と感じました。私たち学生の意見や考えに少しでも興味を持って頂けたことをとても嬉しく思うとともに、よい
経験を与えていただき感謝しています。ありがとうございました。
木河 久美
76
■
特集:環境社会を迎えて
佐々木 瞳
玉村 詩帆
藤野 かをり
【企業に対する価値観の学び 】
学生が企業に対して求めることには、わがままが多いということが今回の提案書を作成するにあたって一番強
く感じたことである。学生は学生としての視点で物事を考え、企業は企業なりの考えを持つ。世代や人それぞれ
の持つ価値観には差異があること、異なる二つの視点を合わせることの難しさを、改めて感じる機会となった。
視点を変えることに重点を置くことによって、企業は今何を求めているのか、社会にどのようなものを発信して
いく必要があるのか、など様々な観点から考察しなければならなかった。また、独自の価値観だけでなく、新た
な価値観を創り出すことの重要性を学んだ。すでに存在する概念に対して、どこまで変化を与えることができる
のか。ここには、新たな価値観を創造することが最も重要だと言うことを学ぶことができた。
【新たな楽しみ 】
学生が実際の企業と関わりを持つことは、自ら積極的に行動することが必要である。今回の取り組みを通して、
普段にない新たな価値観を生んだことは自身にとって、プラスに働くものが多くあった。アイディアを発想する
こと、利益を考えること、環境配慮をすること。今まで考えたことのない物事へ取り組むことは、大きなチャレ
ンジとなっただけでなく、新たな学びの楽しみを与えられた。学生という視点では、会社を育てていく「利益 」と
いう観点にどうしても戸惑いが生じる。それに加えて「環境 」への取り組みを考慮しなければならず、難しかった。
企業に対して提案をすることは、私に新たな価値観と楽しみを見つける良い機会であった。
【有名会社への企画と環境問題とその対策 】
まず始めに、今回、メルセデス・ベンツ社の担当の方からメルセデス・ベンツの魅力のひとつである安全性の
高い車構造のことや、コンパクトな A クラスや smart について、電気自動車・燃料電池車・ディーゼルエンジ
ン車についてなどたくさんのお話を聞くことができた。彼らの話の中で最も衝撃を受けたのが、ユニークなコラ
ボ企画である。
「メルセデス・ベンツ 」と言えば、高級車でお堅いというのが一般的なイメージだろう。そのイメー
ジを覆すような、若者に人気でポップな会社とのコラボ企画に驚いた。それらの話を基に、メルセデス・ベンツ
社へ環境対策についての企画をし、私たちは多くのことを学んだ。
まず、第一に「メルセデス・ベンツ社が環境への大きな配慮をしている 」ということである。地球温暖化を止め
るにはどうしたらいいか、どんな車に改良すれば良いかと考える前に、本当の地球温暖化対策とは「車を一切使わ
ないこと 」である。しかし、現実に、車なくして私たちの生活は成り立たない。初めて自動車という「環境に悪い
機械 」を生み出したからこそメルセデス・ベンツ社はそれをどうするかと真剣に考えていた。そして、環境に良
いとされるエンジンや車や塗料など、車自身をよくする働きを知った。そこからその車や働き(イメージ )をどう
市場に売り込むかを知った。
(コラボ企画や 3 カ月無料貸し出しなど )
第二に、環境に対しての本当の考え方を学んだ。メルセデス・ベンツを情報源として、環境に優しい車の構造
やエンジンの種類などを自分達で調べた。そこから環境に良い行動や意識の仕方などを試行錯誤するようになっ
た。私は、環境に本当に良いことするなら、まずは調べることから始まるということに気付いた。現代の雑誌業
界のブームである付録のエコバッグなどは、
「エコバッグ 」という優しそうな名前のついた単なる利益目的の商品
にすぎない。エコバッグというネーミングに釣られて商品を買い、
「エコしている 」という勘違いをする前に、環
境のことを本当に考えるなら他に多く散乱している無駄を減らす努力をするべきと強く思うようになった。
最後に、人(会社 )に企画することの難しさとグループ制作のやり方である。結果的に、出来上がりは人さまに
見せられる物ではないが、
「人に企画する」
と考えながらひとつのものを作り上げることは容易ではなかった。また、
グループのメンバーとの内容構成・進行などをやり取りしていくことも、任せられた部分だけ完璧にすることも
大変困難であった。今回は、グループのメンバー間のコミュニケーションが若干少なく感じた。そのために重複
する部分が生じた。それをなくすためには、作成資料の進行方向を決める際に、意思表示を明確に行い、各自の
担当部分の内容を十分に確認することが重要である。企画というのは、相手が必要としていることを抜粋しそれ
を資料として伝える。それを十分に伝えるためには、メンバーとの意思表示と情報交換が重要になってくること
を学んだ。
【メルセデスの企画をして 】
初めての『企業への提案 』というものの中で私は企業と若者の距離について主に考えました。その中で、企業か
ら見る市場と消費者側から見る市場の違いが大きいということに気付きました。普段学生である私たちから見る
消費者側の市場は生活の状況にあったものがほしい、出来れば安く、高品質でと多様に求めるものがあり消費者
の考える市場は自分たちが購入する範囲での市場です。それに対して企業側から見た市場は、商品を企業の昔か
らあるポリシーやブランド力を最大限に押し出して作ろうとしていました。消費者の多様な欲求に応えるといっ
ても今まで作り上げてきたブランドイメージを壊すような商品は出しませんが、出来る限りのイメージの改善を
しています。環境や、
社会貢献活動など他の評価につながるものを沢山行うことでブランド、
ひいては企業のイメー
ジを上げ、市場を作ったり、市場に参入したりしています。企業の考える市場と消費者の考える市場を近づける
ことが商品を売ることに繋がり、需要と供給の関係が成り立つのだと知ることができました。
今回、メルセデス・ベンツへの企画提案は私にとって非常に興味深いものでした。車にあまり関わりがないよ
うな私たち女子学生が生活に面する諸々の環境問題とこれからのメルセデスについて深く知るきっかけにもなっ
たと思います。昔からの高級感あふれるブランドイメージが強いことだけではなく、そのブランドイメージに負
けないほどの環境対応や安全性への配慮などが行われていますが、それが実際は消費者側になかなか伝わってお
らず、今よりももっと身近にメルセデスを若者に感じてもらえたらいいのではないだろうかという思いから提案
を模索しました。アンケートを大学校内で実施して色々な人にメルセデス・ベンツへの多様なイメージを訊きに
回ったり、実際に企業へ行って発表したり、話し合ったりするのはどれも大変でとても緊張しましたが非常に興
味深い経験でした。
77
【メルセデス・ベンツの企画をふりかえって 】
メルセデス・ベンツの企画をふりかえってみると、車という生活に身近なものであっても、そこには科学技術、
政治、規格・規定といったさまざまな面との関わりがあり、その一つひとつを知ることが重要であったと思います。
今回私たちは、
「メルセデス・ベンツの安全性を生かし高齢社会である日本においてユニバーサルデザインの自
動車をつくる 」ということを提案しました。メルセデス ・ ベンツは、衝突吸収ボディや ABS(車輪のロックによ
る滑走防止装置 )、オフセット衝突実験などをいち早く取り入れ安全性にとても優れた車です。さらに環境に配慮
し、技術も持っています。しかし福祉車両といったものは作っていませんでした。一方、日本では少子・高齢化
が進行しています。そこで高齢者だけでなく妊婦や子ども、怪我をした人たちにも使いやすい車「ユニバーサル ・
デザインの自動車 」を提案しました。安全性に優れ環境に配慮しているだけでなく、誰にでも使いやすい車であっ
てほしいと思ったからです。
構造を知る事で、見えてくるものはたくさんあります。
現在・未来のことを考えるときには、特にさまざまな事象の基礎となり、よりどころとなる根源を考えること
が大切だと思います。歴史を学ぶことによって、どのように変化していったのかがよくわかります。時代がかわ
れば、今まであたりまえだったことが変化します。そして新しいもの・考えが生まれます。自動車だけに問わず、
「それがどのような思いで作られ 」、
「どのような歴史を辿り 」、
「どういった構造が周りを取り巻いているのか 」、さ
まざまな構造を探ってみることは、とても面白く新しい発見ができると思います。
メルセデス・ベンツの企画を通してそういった面白さに気づかされました。
石神 清夏
【メルセデス・ベンツのプロジェクトを通して 】
メルセデス・ベンツは安全技術について世界トップクラス。そしてエアバッグなどの今では当たり前のように
すべての車に取り付けられている安全装置も開発しており、安全技術に関しては、車一台を安全確認のために使
うくらい気を使っている。それ故に、メルセデス・ベンツの車は高級車と呼ばれている。もちろん、環境規制で
取りざたされている現在にエコに対する策を講じていないわけではなく、すでにエコカーの生産もしている。
今まで車にはほぼ全く興味がなく、ベンツや BMW などの有名メーカーの名前は聞いたことはあってもどのよ
うな車を製造しているかなどはこのプロジェクトに取り掛かるためにメルセデス・ベンツについて調べるまで知
らなかった。けれど、調べていくとメルセデス・ベンツは全重量の 9 5 %をリサイクルできる車などを製造して
いることを知った。
このようにグループを組んで企業に対するプレゼンテーションのためのレポートを制作するということも何も
かもが初めてのことで、グループのメンバーと手探りで介護車両についても一から調べたり、どのような企業が
どのような介護車両を製造、取り扱っているのかについても調べてはじめて知ることばかりで手探り状態からな
かなか抜け出すことはできなかった。高齢化社会が進んでいる現在、高齢者以外にも身体障がい者の方にも介護
車両は必要だと思う。日本の自動車会社、日産やトヨタはすでに取り組んでいるので、メルセデス・ベンツも取
り組むべきだと考えレポートを制作した。
車は現在の社会で生活する私たちにとって手放せないものになっている。しかし、最近ささやかれている、将
来「化石燃料の枯渇 」が起こるかもしれないことを考えると、このプロジェクトに取り組んだとはいえ、私たちは
環境の面から考えても自動車を使用するのは少し自重するべきなのかもしれない。健康面からも少しの距離くら
いなら自転車に乗るなり歩くなりすれば良いとも私は思う。
上岡 由季
大槻 絵美
木村 公子
【メルセデス・ベンツの企画を通して 】
今回の企画研究を通じて、それまで自動車に興味を持っていなかった私は、まず自動車そのものについて研究し、
その必要性や産業技術力の高さを知りました。そして多くの自動車の中でメルセデス・ベンツについては、安全
面の技術がその高級車ブランドの背景にあるのだとわかりました。またその一方、現代社会では、安心・安全に
加えて、環境問題への対応や、利用者を取り巻く社会状況の変化に対応した新たな技術開発の必要性があること
もあらためて実感しました。
現在の私たちの暮らしの環境は至れり尽くせりのように感じられますが、身体に不自由な点のある人々にとっ
ては、実は不都合なことも大変多くある社会です。急速に進む高齢化社会と家族の分散、独居世帯の増加は、そ
の問題をより大きなものにしています。障がいのある人にとって使いやすいものは、そうでない人にも、そして
もちろん高齢者にとっても使いやすいものです。社会全体の高齢化や高齢者世帯の増加は、自動車にもその対応
を求めているのではないかと考えられます。そこから、自動車のユニバーサル・デザイン化をテーマにして研究
を行いました。
自動車の購入を考える際には、運転する人のことだけではなく、家族などその車に同乗する人たちのこと、そ
してさらには社会のことも考える時代になりました。自動車の問題を研究することは、これからの社会がどうあ
るべきかを考えることにつながるのだと感じました。
利用者の側、そして社会の側から問題を考察することを通じて、モノづくりの難しさと課題の多さを知ること
ができました。
大谷 友希
78
■
特集:環境社会を迎えて
佐藤 麻佳
【 Mercedes-Benz のプロジェクトを通して 】
若い人が、将来は Mercedes-Benz に乗りたい、と憧れるような宣伝企画をしてみたいと考えました。きっ
かけは、Mercedes-Benz の講座を受けて、この自動車の魅力をみんなに広めたいと感じたからです。そこで、
10 代から 20 代前半にアンケートをして、意見を集めてみました。その結果は、高級車だから環境に悪そう、将
来乗りたいなどとは考えていない、などの批判的な意見が大半でした。そのことから、Mercedes-Benz の実体
にふさわしいイメージを若者に伝えてゆくことが必要なのだと考えました。そのイメージづくりとして発想され
たのが、デートと Mercedes-Benz を組み合わせるものでした。きっかけは、アンケート結果にあったデートで
Mercedes-Benz を使用したいという意見です。Mercedes-Benz の安全性と大切な人をいつでも守りたいとい
う気持ちを結びつけ、Mercedes-Benz のモットーである環境への取り組みと、夕焼けや夜空、快晴、海、湖、山、
森林など自然を舞台としたドライブデートを結びつけることを構想しました。このような環境にやさしいイメー
ジづくりから、若い人が将来 Mercedes-Benz の安全性を買おう、これで大切な人を守ろう、Mercedes-Benz
の車が買いたいという購買意欲につなげていくというものでした。
今振り返り感じるのは、ひとつのプロジェクトを作りあげることの大変さ、楽しさです。視野の狭さ、知識不
足による発想力のなさや、自分の意見を通しつつ、相手の意見を受け入れることの難しさを感じました。自分で
はなにげなく言った意見や言葉に共感を得られたり、逆に反感を持たれたり、自分ではひらめかなかった考えに
共感を持ったり、理解に苦しんだりしました。そこを乗り越え完成したものを手にした時の嬉しさ、自信のある
ものを相手にどう話したら受けいれてもらえるかと試行錯誤する楽しさを感じました。その甲斐あってここまで
のものが出来たのだと、仲間がいたおかげだとつくづく感じました。やはり一人ひとりが違うからこそわかりあ
うのは難しくて、そして必要なことなのだと感じました。次回の企画では、私に足りなかったと思われる調べる
作業を重ね、見えてきたものの中から、内容をつめて作りあげていきたいと思います。
【人に与える印象と将来性 】
今回のプロジェクト内容が「 Mercedes-Benz 」と知ったとき、私の頭の中で浮かんだイメージが高級車で近寄
りがたいというものでしかなかった。だが、知れば知るほどそれは違うものへと変わっていった。私の抱いていた
印象は私以外のプロジェクトメンバーも抱いていたものであることが分かり、このような印象を持っているのは私
たちだけではないのではないかという疑問が生まれた。そこで私たちの考えだけでは根拠も確信もなにもないこと
から私たちの世代を中心とした全国の友人らにネット上でアンケートを実地した。短期間であったため 10 0 人程
度となってしまったがプロジェクトメンバー全員が地方出身ということもかなって首都圏だけにはとどまらないア
ンケートとなった。結果、やはり大半の人が私たちと同じ考えだったということ、日本車と比較してあまり良いイ
メージを抱いていないということが分かった。更に将来乗りたいかと問いたところ 6 5 %の人が乗りたくないと答
えていた。これは将来の消費者が今の若者だということを考えた上で企業側には衝撃的な結果だったのではないだ
ろうか。これらの問題を主題とし何故、私達は「 Mercedes-Benz 」にこのような印象を抱くことになったのか、ま
た何故日本車のイメージがここまで良いものになっているのかということを次に考えていくこととなった。
そこで広告、
宣伝方法の違いを挙げることとなる。日本車の CM は子どもから大人まで印象に残るもので尚且つ、
何を伝えたいかよくわかる内容であるのに対し、
「 Mercedes-Benz 」の CM は「 Mercedes-Benz 」に興味のある
者にしかわからない内容で印象に残らない CM となっていた。興味がわかなければ環境問題に対しても安全性に
対しても力を入れているということ、フェアトレードをしているということなどなにも伝わらないのである。ア
ンケートでどのようなシチュエーションなら乗りたいかとも問いた際、デートという意見が多かったため、男女
の恋愛模様を描き、憧れを抱かせるということを企画した。また、環境問題を考える思考が深まっている中、そ
れを使わないわけにはいかないということから適切な表現ではないかもしれないが印象に残るということを重視
して「大切な人を守る、安全性を買う。
」という言葉を使った。
ピークオイルが近付き、環境問題も騒がれる中、自動車業界は変革の時を迎えている。自動車は世界にとても多
くのことを与えてきた。未来も決してなくなる物ではないだろう。現代、自動車はなくてはならない物である。各
社さまざまな自動車を開発しているがそれをどう消費者に伝えるかが今も将来にもつながるのではないだろうか。
【プロジェクトを通して 】
私は今回のプロジェクトにおいて、企業の魅力を分析し、未来に向けて消費者意欲を高めるという点を重要視
して取り組みました。
上記の目的を前提として行っていく上で、消費者へのアプローチ方法の重要性を再認識しました。消費者は、
企業の事業内容や販売目的、製品、CSR など、企業の全体像を市場やインターネット、テレビ CM、広告といっ
たメディアでしか知ることができません。ネット社会といわれる現代において、メディアを使用した PR や販売
促進は効果的であり身近なものになりました。しかし、身近となり様々な情報が溢れたことによって、消費者は
自らの興味関心のある情報のみを選択することになり、それ以外は漠然とした知識として流されていくというこ
とに気が付きました。同時に、消費者それぞれのイメージが確立されてしまうことで、新たな情報や別の側面が
必然的に受け入れづらくなるということも考えられました。このことから、これからのアプローチは、受け入れ
やすく分かりやすい、柔軟性を持った情報の提供が必要だということを学びました。
また、環境問題が深刻になってきている中、車業界に対してのプロジェクトに携わったことは、環境制約下の
将来における企業の方向性を考える機会となりました。排気ガスなどの環境破壊によって未来に大きな影響を与
えると同時に、環境制約下の未来でさらに大きな影響を受ける車業界においては、最も重要視されるべき問題です。
車業界だけではなく、日本の全ての企業が環境問題、環境制約を念頭に置き、事業を行っていかなければならな
いのです。そのために、まずは企業側から消費者へメディアを通しての PR が必要であり、相互理解し、環境問
題への意識を高め合っていくことが重要であると考えました。
環境制約下の未来に向かって、企業側と消費者側とが共に同じ意識で歩んでいくためには、各企業の取り組みや
将来へのビジョンを共有できるようにメディアの働きを活用することの重要性も学ぶことができました。
79
社会とエネルギーの課題
東京という都市の未来
一方、サウジアラビアの原油埋蔵量は大幅に水増しされており、今後の産油量を維持
する能力も過大評価されている可能性がある、という報告もされています( 2 0 1 1 年 2 月
環境社会とエネルギーの課題
英ガーディアン )。
また、非在来型石油は高価なものになることが問題です。期待されるオイル ・ サンド
は、開発による自然破壊と環境汚染の可能性、生産過程での温室効果ガスの排出など、
環境コストも大きなものになります。
このようなことから、IEA の予測すら楽観的に過ぎ、Peak Oil の影響はもっと早期に、
大きな規模で生じるとの批判も大きくなっています。
ピーク・オイル Peak Oil とは、石油の供給が需要を下回るようになる、その転換点
石油の減少分を補うことのできる代替エネルギー源は現在のところありません。風力
を指します。地球に埋蔵されている石油資源量が有限である限り、また人間の石油需要
や太陽光のような新エネルギーは全体からみれば小さな割合しかカバーできないと見ら
がある限り、それは必ず訪れます。いやもう供給限界は過ぎてしまっていたのであり
れています(全体の 1 0 %程度 )。また、人間の生活レベルの温度では液体で、かつ多量
( 2 0 0 6 年の七千万バレルが在来型石油の頂点 )、経済不況による需要減退でそれが見え
のエネルギーを容易に取り出すことができるという特徴を持つ物質は石油以外にありま
にくくなっていただけで、2 0 1 3− 1 4 年には顕在化する、とも報告されています(国際
せん。すでに私たちの社会の隅々にある、石油を燃料とする機械群を石油減産のペース
エネルギー機関 IEA、2 0 1 0 年 1 1 月 )。
に合わせて非石油型に置き換えることなど、費用の上でも資源の上でも不可能です。
IEA は、在来型石油供給の限界後も、急に石油燃料が枯渇するのではないと予測し
ています。新たに開発・発見される油田や、天然ガスの副産物として産出される天然ガ
世界の石油輸出入
ス液( NGL )など非在来型の資源も増加すると期待しているためです。そのような石油
系製品も含めトータルとしては、緩やかな上昇となるとの予測です。
しかし、既存の油田の自然な減耗率が年−9 . 1%とされていますが、それは「 1 8ヶ月ごと
に新たなサウジアラビアが必要になる」とも言い換えられています。ちなみにサウジアラ
ビアは世界最大の石油埋蔵量(約 2 割 )
、最大規模の生産量の産油国です。サウジアラビア
級の油田が今後、4−6カ所も新たに発見されるという予測は、妥当なものなのでしょうか。
原油生産量(1日あたり)
順位
1
2
3
4
5
6
7
8
9
国名
ロシア
サウジアラビア
アメリカ合衆国(米国)
イラン
中華人民共和国(中国)
カナダ
メキシコ
アラブ首長国連邦
イラク、クウェート
生産量
1,003万
971万
720万
422万
379万
321万
298万
260万
248万
BPStatisticalReviewofWorldEnergy2 0 1 0-Oil:Production,2 0 0 9
80
■
特集:環境社会を迎えて
BPStatisticalReviewofWorldEnergy2 0 1 0
脱石油社会という目標は現実の問題です。しかしその一方で、それが実に困難な目標
であることも明らかです。日本でいえば、石油ショック以降の政策の成果として石油依
存度( 7 3 年度に 7 7 %)を下げてきましたが、それでも 4 4 %、化石燃料全体では 8 4 %に
81
授業での出会い
なります( 2 0 0 7 年度 )
。
燃料の減少や価格高騰は、ひとつには運輸に影響します。日本の産業構造は海外との
東京ガスの取り組み
TOKYO GAS 都市のエネルギー基盤を担う
オープン講座「ブランド経営とCSR」に東京ガスの方に
お越しいただきました。
エネルギー問題はもちろん、環境社会研究を行っている
メンバーにとっても中心課題です。授業に参加してお話
を伺いました。
運輸に成り立っていますし、国内の産業構造さえ同様です。農産物でさえ、ことさらに
地産地消を唱える必要があるのが現状です。また農産物の生産にも、多量の燃料を必要
としています。温室や農機具の燃料、農産物の保管や輸送用の燃料です。
農林水産省の試算によれば、原油価格急騰に伴う光熱動力費の上昇によって、施設園
芸野菜(ハウス栽培 )の経営費における光熱動力費の割合が、2 − 3 割( 2 0 0 5 年 )から 3
− 4 割( 2 0 0 8 年 )へと増加したと推計しています。
人類史の上で農耕の起源や発達を学ぶと、大地を耕す方法の革新が生産革命を起こし
たことが知られます。それは鉄製の鋤の発明と普及、牛馬の利用技術(軛の発明)の発展、
東京ガス株式会社広報部 CSR 室室長 / 社会文化センター所長の八尾さんに、東京ガ
スの CSR 活動についてお話しいただきました。
そして現在のディーゼル・エンジンのトラクターによるものです。脱石油燃料とは、ト
ラクターなしの農耕を意味するのでしょうか。
八尾さん自身、就業に際して世の中の役に立つ仕事をしたいという希望から、インフ
トラクターの代替燃料となりえるバイオ・ディーゼル燃料は、廃食料油などの原料で
ラ事業を行う企業を志望されたそうです。CSR(企業の社会的責任 )活動というと、本
は供給量が絶対的に不足しますし、バイオ燃料作物を生産するのでは結果的に農地減少
業を離れて行うものと考えられがちですが、東京ガスの場合は、暮らしと産業の基盤を
と同じになります。電動化は多量の耕作機械の買い換えが必要ですし、新たな電源開発
担う本業そのものが CSR を果たすものではないか、というお考えから話しを始められ
も必要になるでしょう。
ました。
一方、現代の高い農業生産性を支えている化学肥料については、窒素肥料が天然ガス
から作られる水素を利用して生産され、リン酸肥料はリン鉱石を輸入(アメリカ産が枯
お話しは経営理念や社内統制など、CSR と経営の問題から、エネルギー源としての
渇し、現在はモロッコ、中国、ヨルダンから )、カリ肥料もカナダからカリ鉱石を輸入
天然ガスの特質、ガスを安全に、効率的に利用するための技術、発電技術、スマート・
しています。
石油は燃料だけでなく化学工業製品の原料でもあります。農薬やプラスチッ
グリッドの研究(スマート・エネルギー・ネットワーク )など、都市型エネルギー技術
クシート(雑草を抑える )など、農業生産に欠かせない道具の多くも石油によって作ら
の最先端の話題にまでおよびました。
れています。
食料は生物のエネルギー源ですが、現代農業の生産物を食している我々は、石油エネ
ルギーを食べているといっても間違いにはならないでしょう。農業生産過程における石
油エネルギー利用は、米作についてみても、1955 年基準で、65 年に 1. 86 倍、75 年に 2. 78
倍との試算があります(宇田川武俊 : 稲作におけるエネルギー消費の実態とその対策 )。
エネルギー統計からも、農業は、他の産業領域と比較してもエネルギー消費の増大割合
が高いとみられます。
脱石油は、農業にとっても根本的な生産様式の革新を必要とします。人的労働力の増
石炭を 1 0 0 とした場合の排出量比較(燃焼時 )
大にもつながり、社会全体の産業、就労、生産−消費構造の転換がなければ実現に至り
ません。
Peak Oil は産業と都市的生活の維持だけでなく、生存・生命の維持においても大き
な脅威となるのです。
82
■
特集:環境社会を迎えて
83
その後、森林の生態系多様化促進のプロジェクト(東京ガスの森 )や、教育施設(企業
館、環境エネルギー館 )などを紹介されましたが、特に興味深く感じたのは、エコ・クッ
キングという省エネ・省資源ライフの体験教育プログラムです。1 9 9 5 年以来 7 , 5 0 0 回
を重ねるというこの教育事業の実施方法、成果は、エネルギー産業者のものとして大変
すばらしいものと思います。
スマート・エネルギー・ネットワークの概念図
低炭素社会の実現とエネルギーセキュリティの確保を目指して、燃料電池やコー
ジェネレーションなどのエネルギーの革新的技術を活用し、電気・熱・再生可能エ
ネルギーおよび未利用エネルギーなどの最適な組み合わせを研究する。
インフラ事業者としての東京ガスが、安全で安定したエネルギー供給のために、どの
ような事業をし、どのような技術開発に取組み、どのような未来を見据えているのか。
一貫して、環境経営トップランナーとして何をすべきか、という立場で語られていた八
資源確保から最終利用まで、都市レベルから産業、家庭レベルまで、事例を挙げてわか
尾さんに、働くことの喜びと誇りを共有できる組織の姿を垣間見るように思える機会でした。
りやすく解説いただきました。
受講を終えて、自分たちの研究の始まりです。インフラを担う企業の場合、ライバル
企業との商品開発競争を次々と繰り広げるような一般の企業とは、事業に対する姿勢が
だいぶん異なります。ここはひとつ、エネルギー問題の基本である Peak Oil をテーマに、
家庭用燃料電池エネファーム
エネルギー供給不足時代に対して東京という大都市はどのように対応すべきか、という
課題を共に考えてみよう、という姿勢で研究に臨むことになりました。
84
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特集:環境社会を迎えて
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企画研究にあたって
Post Peak Oil −ピーク・オイル後の都市へ
エネルギーと都市問題
東京は、他の巨大都市と比較すると、比較的小さな地域の集合体からなるという文化
構造的特徴を持っています。ひとつの巨大な統合体ではなく、いくつもの中心を持ちな
がらつながっているかたちです。その特徴も近年急速な速度で失われているのですが、
それら町的な規模でまとまった小−中規模の地域がそれぞれ自立型・自足型の経営を目
指し、全体として危機状況を緩和してゆく方向性を見いだすことはできないでしょうか。
Peak Oil の影響を最も大きく受けるのは誰でしょうか?
例えばビルが林立する都市的消費の中心地である中央区銀座の住人・働く人たちが、
それは都市に住んでいる人たちだといわれます。都市はエネルギーでも物質や食料の
ミツバチを飼うこと(養蜂 )からスタートし、ビルの屋上菜園づくりや地方の農地(耕
上でも、自立度がとても低いのですから、燃料不足は死活の問題です。もちろん都市に
作放棄地、福島 )を借りて農耕をはじめている例など、象徴的な取り組みです(銀座ミ
は資源を購入することのできる経済力があるのですが、Peak Oil が産業規模の縮減に
ツバチプロジェクト )。日本文化の特徴であるコミュニティ活動の新しいかたちを Post
つながるとすると、その頼みの経済力も減退せざるを得ません。
Peak Oil への対応としてつくりあげてゆくべきかもしれません。
例えば東京都は、再生可能エネルギー供給状況で見ると、エネルギー自給率は 0. 02%
にすぎません。その内訳は、太陽熱利用 36%、太陽光発電 30%、小水力発電約 20%です。
太陽光発電についてみると、年間 7 4 8 TJ になり、供給量では全国 7 位にあたりますが、
総エネルギーの大きさからみて相対的にわずかな割合となってしまいます。
東京都水道局によれば東京は渇水に対する安全度が低い計画で運営され、気候変
動の影響からも都の水源は脆弱な状況にあると報告しています(東京水道経営プラン
2010 )
。食糧自給率はカロリーベースで 1%、農地面積は全土の 0. 2%です(農林水産省、
平成 2 0 年度概算値 )。
世界最強都市のひとつである東京も、条件が変わってしまえば依存型の脆弱さが見え
てしまいます。
Post Peak Oil(ピーク・オイル後 )時代の生活を想定したアドバイスには、地方に親
しい親類がいて、収入の良い仕事がある限りは都会で生活するのもよいが、それでも早々
に地方移住をはじめた方がよい、などといわれています( PostPeakLiving.com )。
しかし大きな目で見れば、都市は本来省エネルギー型だったのではないでしょうか。
人々が分散して住むよりも集合した方が効率がよいはずです。現代都市はその効率化の
具体的な活動の中で、
コミュニティや耕作、
手仕事的ものづくりなど、
都市生活者が失っ
限界を越えて、逆に浪費型に変わってしまっています。それをもう一度効率の良い都市
てしまった技術を再生し、次のかたちづくりへと作り直してゆくような小さなことのネッ
につくりかえる努力が、ここで求められるべきではないでしょうか。
トワークが、巨大な危機に対する住まい方からの対策として有効なのかもしれません。
ここで都市というよりは、より小さな町のレベルでの持続的地域づくりの思想 ・ 運
動である Transition Town / Transition Network を参考にしたいと思います。これは、
持続的な土地利用計画という意味の Permaculture( permanent agriculture, permanent
culture を組み合わせた語 )の考えを基盤にし、気候変動とピーク・オイルへの備えを
地域ぐるみで行うことを目的とするものです。地域菜園での食糧自給を基礎に、省エネ
ルギー、
脱石油の生活の実現を目指します。地域通貨による閉じた経済循環など、グロー
バル化に対するローカル化 localization が基本的な方向性として特徴付けられます。
86
■
特集:環境社会を迎えて
87
企画研究の紹介
するのは空き家の増加です。都内では独居老人の割合が増えていますが、そのような方々
が亡くなった後、家屋が放置されたままになるケースが増えています。老朽化もあり、
相続された方が活用されないままになる場合です。
孤独な住まい方は老人だけでなく、都市住民一般の問題です。人口密度は高いのに、
みんなが孤独であるような都市状況が、ぽつんぽつんと顧みられない空き家の増加につ
東京ガスの八尾さんから同社の事業と CSR 活動について講義をいただき、東京ガス
が都民の生活をエネルギーの面でいかに支えているかということがよく分かりました。
ながっています。住民の住まい方自体が、ポスト ・ ピーク・オイルの状況に対して都市
を弱くしていると考えられます。
世の中の役に立つ、という同社の姿勢は本当に尊敬に値するものだと感じられました。
コミュニティの再生、ということが叫ばれていますが、この問題に対して、エネルギー
しかし一方、環境社会研究を通じてピーク・オイルの問題を知ってみると、東京ガス
の地域的自給体制づくりという柱を立ててみるのはどうでしょうか。これまでエネル
の活動だけではとうてい東京の危機を救うことはできないのではないか、という考えも
ギーは、どこか遠くから各家庭に個別に送られてくるものでしたが、地域で作りみんな
頭に浮かびます。燃料やエネルギーがなくなってゆけば、高速道路網も高層ビルも使い
で分け合うという発想とやり方が、新たな連帯を作り出すのではないかと考えられます。
ようがなくなってしまう。特に、未だに次々と建設が続く高層ビルは、太陽光発電にも
さらに、都市で重要な企業もこの連帯に巻き込めないでしょうか。都市が必要とする
適さないため、水も供給できずエレベーターも動かなくなったら、住民はそれこそ生存
エネルギーを作り分け合う、そのかたちは、エネルギー割当制のような制度も必要とす
ができなくなってしまいます。
るでしょうし、そのような具体的な仕組みと制度づくり、運用の過程で、強い地域が生
みんなが東京脱出を試みるようなことにならないためにはどのような方法があるのだ
ろう。そこから研究をはじめてみました。
1 . 都市生活と石油
まず、石油と都市の生活について、身近なイメージから徐々に社会構造の問題に広げ
るように考えを進めてみました。あらためて考えてみると、都市生活が石油に深く依存
していることがよく分かります。しかもそれは、新興国の発展によって、世界的にさら
に広まり依存を深めているのです。
この危機的状況の中で、先進国を中心に徐々に注目されはじめている、トランジショ
ン ・ タウンの運動に注目しました。それは脱石油依存の社会づくりを目標とするもので
まれてゆくのではないかと考えられます。
3 . 真水の問題
環境問題のひとつのあらわれは、真水の不足です。世界中には水ストレスにさらされ
ている人たちが多く存在しますが、ピーク・オイル後の日本も、水ストレスが増大する
と考えられます。
日本も気候変動の影響で水源に悪影響があるといわれていますが、ピーク・オイルに
よって食料輸入が少なくなり、国内農業の増産が必要になると、それは同時に農業用水
の需要が増すことになります。現在日本はどちらかというと水の供給と需要がバランス
している状態で、需要増は不足につながります。
すが、そのプロセスにおいて、生活することと働くことの関係を見直し、地域のつなが
都市の場合、それは飲用や生活用水の不足 ・ 渇水に結びつくことになりますが、それ
りを再生し、そのような取り組みを通じて人間と環境との関係を持続可能なものへと作
を避けるためには、都市での降雨の利用や、河川の水質汚染を防止することなどに、よ
りかえてゆく運動です。
りいっそう取り組むことが必要です。
この問題について、東京という都市のスケールで考えをすすめてみると、国際的な視
野で活動する企業にこそ、視野の転換を求める必要があると思われました。どのように
してそれが可能なのかが課題です。
2 . エネルギー制約と都市
水に焦点を当てた都市再生が方向性としてあるのではないでしょうか。
4 . 都市の食料生産
エネルギー、水とともに、生活に不可欠なもの、食料も地域形成の柱となるものです。
トランジション ・ タウンの運動も、食糧の自給を核としているようです。しかし、耕作
トランジション ・ タウンの考え方を東京の地域生活に適用しようと考えたときに、都
地面積の絶対量が少ない東京では容易ではありません。それでも終戦直後は地面のいた
内では地域生活が崩壊しつつあることが大きな問題として現れてきました。それを象徴
るところを畑としていたようですが、現在ではアスファルトやコンクリートで覆われて
90
■
特集:環境社会を迎えて
91
学生企画研究
しまったところが大半です。
都内の住宅地にも見られる、耕作放棄地ならぬ住宅放棄地を活用して、地域が活用
都市生活と石油
都市生活と石油:
する都市型野菜工場のようなものも考えられないでしょうか。その際の耕作方法とし
ピーク・オイル後の東京
て、土を使わない耕作、水耕栽培に注目してみました。具体的な栽培方法を調べてみ
ましたが、紹介されている事例は屋内やベランダでの趣味的な域にとどまるものです。
しかし、まずはやってみて、栽培の技術を身につけ、徐々に食料生産の規模を拡大し
てゆけばよいでしょう。東京ガスで行われているエコ ・ クッキングの教室とも連携して、
木河 久美、後藤 沙織、藤野 かをり
自分で育てたものを料理するようにすれば、いっそうエコな取り組みとなるのではな
いでしょうか。
近年、ピーク・オイル問題が色々なところで論じられるようになった。世界的に石油
の使用量は増え続けているが石油の可採年数のリミットが迫り石油は着実に値段を上げ
ている。
「ありふれた安い石油 」という概念が揺らぎ、石油に頼り切っていた社会から脱
することを考えなければならなくなってしまった。
石油に頼る都市部
都市部は交通機関が発達し、夜中でも多くのお店が電気を灯している。エスカレーター
やエレベーターなど一日中電気を使う機械。これらは火力発電に使われる化石燃料に大
きく依存している。また、スーパーマーケットで買い物をして付いてくるビニール袋や、
コンビニエンスストアで売られている弁当箱やペットボトルも石油で作られている。家
に設置されたエアコンなどの電化製品だけでなく、外食店など都市機能の多くも石油と
深く関わり合っている。
もしも、今のままピーク・オイルを迎えれば都市の便利な街のイメージは様変わりし
てしまう。2 4 時間開いているコンビニエンスストアなどの販売店は少なくなり、夜歩
いても明るく、大抵どこのお店も開いているといったこともなくなるだろう。デパート、
ショッピングモールのエレベーターやエスカレーターは少なくなる、または無くなって
階段とスロープに代わられる可能性も十分にある。集合住宅が密集し、人口が多い都市
では田畑の面積が少なく、人口分の食糧を自給することは不可能だ。輸送コストが増大
すれば値段も高騰し食糧の調達も難しくなる。
資源と都市
中国を筆頭とした急発展する新興国にとって石油は経済発展に欠かせない資源であ
る。産油国さえ自国の経済のために石油のストックを増やそうと考えるだろう。石油問
題に加えて他の資源問題もある。レアアースを多く保有する中国が輸出を制限したこと
はその典型だ。
92
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特集:環境社会を迎えて
93
ピーク・オイルを迎えたあと、資源の少ない日本では石油の値段が高騰することは避
けられない。今、石油依存から脱することはどの国にも求められている。その多くの国々
で何でも揃っているように見える都市は、資源には乏しく人々の交流は薄く街としての
基盤は非常に脆い。人々は蛇口を捻れば出てくる水や、お湯を沸かすためのガスがどこ
から来ているのかということを知らない。
資源を守り、使い続けるためには都市の構造を変えなければならない。トランジショ
ン・タウンは、新たな都市の姿を築きあげるためのモデルである。
都市コミュニティづくりの担い手としての企業
都市では多くの人が、生活時間の大半を企業や学校など自宅から離れた場所で送って
このような問題を考えつつ、私たちはピーク・オイルを軸として環境社会がどうある
べきか研究をしている。まず『地域 』
『生活 』について考えてみる。
1 . 生活に重要な事 = 働くこと
私たち学生はまだ親に養ってもらっている身ではあるが、生活していくにあたって最
も重要なことは「働くこと 」である。もし、エネルギー問題が発生したら以下のような
構図は避けることはできなくなると予想される。
エネルギー問題が発生→都市機能の停止→仕事の生産性の低下→経済衰退
→仕事が無くなる→収入が減る→生活ができなくなる
いる。逆に自宅の隣に住んでいる人の名前も知らないことさえ少なくない。
地方では、地域の掃除や伝統行事への参加など、近隣と関わる機会が多いが、都市で
はマンションの掃除さえ管理人と業者任せである。地域コミュニティを作るための機会
これからもわかるとおり、エネルギー問題は私たちの生活に密着している。大都市に
おいてこのような問題が起こり、パニックになることほど、想像して恐ろしいことはない。
このような事態になる前に、私たちにできることをするのが最優先課題である。
や手段に乏しいのである。
一方、トランジション・タウンづくりに不可欠なのは地域の人々のつながりである。
現在の都市構造から考えれば、実際に多くの人が時間を共にし密接に関係し合ってい
る働くための場、つまり企業が地域づくりに乗り出す必要があるのではないだろうか。
2 . 働くことの見直し
働くこと = 賃労働という考えはつい最近定着したものである。私たちはこの考えを
企業は、そこで働く人々を生み出す健全な地域があってこそ成り立つのである。その基
一新していかなければならないのかもしれない。都市における仕事のありかたを見直す
盤の形成が危うくなった今、積極的に地域の一員としての方針を組み立て、社員の行動
必要があると考える。例えば、現在都心のビルの屋上で農場を経営したり養蜂をしたり
に結びつけてゆくべきである。
している。これは今までにない発想の仕事である。このように、私たちにはまだ環境の
結束した人の力に目を向ければ、都市は決して資源のない場所ではない。企業がこの
人という都市資源を消費するばかりでなく、地域としての都市を豊かにすることなくし
ては存続が難しいと考えるときに、環境問題に対応できる地域づくりが現実の姿をとり
はじめるのではないだろうか。
ことを考えた仕事の在り方を見つけることができるのである。
3“つながり
.
”の再確認
都市と田舎を比べた時に、やはり違いとして挙げられるのがつながりについてだろう。
一般的に都市はつながりが薄いのに対し、田舎は濃い。つながりが濃い分、コミュニティ
Peak Oil 後の東京
現在、トランジション・タウンのように低炭素社会を実現するために地域ごとに様々
な活動が行われている。もはや、小さな集団から環境問題に対しての意識を深めていく
ことは必要不可欠である。
の形成ができ、いざ問題が発生した時に対応できるのである。自分の住んでいる場所に
適応している密着型の都市というものを私たちは考えるべきである。
もし、密着型の都市が実現したら、問題の対応も素早くなることができるだろう。
また、田舎ばかりに集中した活動をするのではなく、都市のつながりをテーマとした
何かができるのではないだろうか。
日本のあらゆる都市の中でも特に東京のような大都市は石油にエネルギーを頼ってい
るといえる。もし、石油がなくなったら、東京という大都市はパニックに陥り、都市と
して機能しなくなってしまい、東京に活動の中心を置いていた企業等は大ダメージを受
けることになるだろう。
94
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特集:環境社会を迎えて
95
学生企画研究
−私たちが都市のために・自分たちのためにできること−
Peak Oil を迎えるにあたって最大のテーマである。
エネルギー制約と都市
新たな都市環境を設計しよう
1 . 環境社会とはどうあるべきか
ピーク・オイル後に、第一に存続が脅かされるのは多量のエネルギーを消費する都市。
今現在私たちは地球温暖化やピーク・オイルなど様々な問題を抱えており、何か対策
世界を代表する大都市である東京はどう生き延びるのか ?
をしなければ時間が経つにつれ深刻な状況に陥ることは避けられない。ここで私たちは
影響力のある都市の企業や産業の取り組みや考え、知識が私たちのお手本となり、これ
佐々木 瞳、玉村 詩帆、長富 咲子、宮田 香奈子
から国民の意識を変えることが可能であるはずだと考えた。つまりピーク・オイル後の
未来について「理解し行動する 」ためのモデルづくりである。
1 . トランジション
2 . 日本の産業
脱石油型社会への移行に関する想定
農業さえ機械化され、化学肥料を使い、石油なしでは維持出来なくなっている。日本
は工業製品を売って外貨を稼いで石油を買っていたが、石油が減少すれば工業生産も減
2 . 具体的対策(生活、企業 )
少する傾向になるはずだ。そして工業社会と同じように産業としての農業も縮小する可
生活 : 東京という都市、ライフスタイルの変革
能性がある。ピーク・オイル後は産業としての農業ではなく自給自足に向けた「農 」が
企業 : 自家発電
増えるだろう。地方生産に頼りきっている都市では近隣圏での地産地消構造づくりに早
急に取り組む必要がある。
3 . 提案
企業間の結びつき
新しいエネルギー使用提案
多くの先進国は基本的に温暖化対策のための新エネルギー開発に取り組んでいる。そ
供給、価格、バランス
の一方、ピーク・オイルで石油消費が減れば二酸化炭素の排出が減り、問題は自然と解
供給の新しい枠組み
3 . ピーク・オイル後の対策
消されるとさえ考えられる。ここで必要なのは、石油なしで人間は楽しい生活を送り続
けることが可能かと、根本から問い直すことである。そのためにも、まず現状を知り理
解することが不可欠である。生活者も企業も、その知識を共有し共通の未来に向かって
行動をはじめなければならないだろう。
96
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特集:環境社会を迎えて
97
ピーク・オイル後の東京再生計画
まず始めに、ピーク・オイルという問題は地球上にいる全ての人類に関わることであ
る。エコ活動を大々的に掲げる企業や機関が多く存在するようになり、人々の認識が高
まりつつある。これからも継続的に、現在の地球を作り上げてきたひとりの人間として
考える必要がある。そこで、今回はピーク・オイルを見越した活動に重点を置き、環境
に優しい街づくりを目標にした例を参考に、東京の課題としてこの問題について考えた
住宅の建築や運営、住宅設備、家電、家具など、住宅関連の産業は様々あるが、これ
らを都市の省エネルギーの観点から連携することが考えられる。
工学的な省エネルギー技術の開発はもちろん必要だが、住まい方と働き方の連携から
都市のありようを考える基礎研究が、これからは必要になると考えられる。
エネルギー問題とは別に、高齢者だけでなく若者も孤独に生きることが都市の大問題
となっている。
新しい共同住宅の考え方は、
都市問題を総合的に考える基盤となるのではないだろうか。
い。
ピーク・オイルを見越して活動をしている団体のひとつに「トランジション・タウン 」
がある。トランジション・タウンは一般には自律した地方の地域をめざす活動という印
象が強いのではないか。しかし、ピーク・オイルという大きな問題に直面しつつある今、
都市再生
東京という都市は毎日たくさんの人が行き来する街であり、エネルギーがあってこそ、
都市問題としてこそ、トランジション・タウンの発想を展開するべきではないかと思わ
成り立つ都市である。エネルギー供給がなくなれば、都市そのものが成り立たなくなっ
れる。
てしまう。
ピーク・オイルを迎えたとき、まず大混乱が起こるのは人口密集地帯の大都市「東京 」
であることが予測される。
「ピーク・オイルを迎えても円滑に運営される東京 」
「ピーク・オイルを迎えて混乱する東京を再建する力を備えておくこと」が必要である。
東京という街は、狭い街中を多くの人々が行き来する活発な街である。トランジショ
ン・タウンの形成は難しいと考えがちだが、逆に、人口が多いからこそ再建するための
資源がたくさんあるとも考えられるだろう。
具体例として、都内にある空き家住宅の再生に注目したい。
高齢化社会を原因として、現在都内では空き家が増加している一方、それを活かすよ
うな事業には様々な制約からなかなか具体化できないようである。職住接近は省エネル
ギーの基本である。新しい都市の住まい方づくりこそ、省エネルギー都市の方向性を示
すといえるのではないだろうか。
それだけエネルギーは我々の生活を豊かにするために必須なものであるということ
だ。しかし我々はエネルギー資源に依存しすぎていて、今問題となっているピーク・オ
イルが到来したとき、それを乗り越えることは現状では不可能だと言えるだろう。
都市に住み、生活をするということは、ただそれだけの行為でも多大なるエネルギー
を消費する。ピーク・オイルを迎えた後も生き残っていくためには新たな都市への作り
かえが必要になるのだ。
石油社会
石油は、一説によればあと 4 1 年で採掘限界を迎えると言われている。そして採掘限
界を迎える前に、価格の高騰や燃料不足による産業と生活の危機が訪れると考えられる。
石油に依存した現在の生活を見直し、脱石油型のライフスタイルへの切り替えはすぐ
にも必要である。
石油はいたるところに利用されていて、今や生活するために欠かすことの出来ない自
動車や家庭で利用される様々な機器の原動力からスーパーなどでよく見られるビニール
空き家住宅の再生の具体例
袋など、様々なものに利用されている。こういったものへの価値観も変わらざるを得な
• リフォーム
くなり、生活は様変わりするだろう。ピーク・オイル後でも、我々の生活の質を下げな
• 新たな家 / 施設
いことなど可能なのだろうか。
• コレクティブハウスやコーポラティブハウスから学ぶこと *
• 家電付きのアパート / マンションの経営
*平成 1 2 年に設立された、NPO コレクティブハウジング社の活動も参考になる
環境都市東京
目の前にあるエネルギー危機への対応の最初の一歩は、我々需要側一人一人の意識を
変えることだろう。
98
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特集:環境社会を迎えて
99
ピーク・オイル後のエネルギー危機を乗り越えるために注目されているものが太陽光、
水力、風力などの発電である。自然そのものの力を利用して発電を行う装置は汚染物質
の発生がないことや、安全面からみれば、すごく良いものであると考えられている。し
企業間と生活の結び付き
実際にピーク・オイルがやってきた場合、この都市はどう対応できるだろうか。
かし、自然なものであるが故に天候に左右され、一定のエネルギー源の確保が出来ない
という難点もある。また設置費用を個人で負担することも困難さを増している。
• エネルギー価格政策
実際のところ、東京ガスのエネファームはその利点と難点を現すものだ。
実際に日常生活に必要となる最低限のエネルギー量での新しいライフスタイルを
燃料電池ユニットと貯湯ユニットのふたつで構成されているエネファームはガスを電
提示していく。ここでは、エネルギーの使用量を減らすための新しい提案となる
気に変える際に排出された熱をも利用する装置であり、まさに我々需要側の手助けをす
が、ガス使用料金価格の設定が政策的には有効なのではないだろうか。価格のシ
るものなのであるが、設置する費用は決して小さなものではない。
グナルは全体としてみたときの人々の意識動向を左右する。
都市のエネルギー利用形態をつくりかえるほどのエネファームの普及はどのようにし
て可能なのだろうか。
具体的な取り組み
• 大々的に商品の良さを取り上げる。
• 企業間の結び付き
エネルギー供給に関して、企業と企業の協働が重要になるだろう。ひとつの企業
単位でのエネルギーの効率化ではなくて、供給割当制度も考慮に入れた新しいエ
ネルギー利用の仕組みである。
• エネルギーの割当制度の検討
エネルギーが発生する時とはどういう時だろうか ?
エネルギーを自由に使う時代ではなく、いかにエネルギーを少なく使って生産活
通勤、エアコン、パソコン、電気……私たちが生活を行うことのほとんどにエネ
動と豊かな暮らしを送るかが重要となってくる。エネルギー割当を生産と消費の
ルギーの消費が関連する。そこで商品の違いや効果などを具体的に挙げることに
両面で検討する必要があるのではないだろうか。自然環境の条件が変化する中で、
よって知ってもらうことをするべきだろう。
企業の競争環境にも変更が求められるだろう。
Ex. )ガス vs 電気 同じ湯沸かし器を使用しガスと電気で同じ量のお湯を沸かす
時、どれだけのエネルギー量を消費するのか ? 数値を出してそれを大きく発信
ピーク・オイルを迎えた時代では、エネルギーに関する問題において企業と企業が争
することによって私たちの目に大きく触れることが出来る。それを今以上に消費
うことは避けるべきだろう。エネルギーの使用制限を作るということは、自由を奪うこ
者の目に触れるように伝える必要がある。
とでもある。しかし、その中でいかに心豊かな暮らしを提案することができるか、新し
• 分散型・集合型で効率よく !
分散(家庭 )
いエネルギー使用の概念を形成していくことが重要であると考える。
実際のところ社会意識では、エネルギー供給が今後減少の一途をたどるという事実は、
小さいものの集合であるから、一家でエネルギーを自給してそのエネルギーで今
一般市民にはなかなか認識されていない。価格政策は意識変革には直接的な効果をもた
まで購入していた分を補うことが出来る。
らす。需要があるから供給するという市場原理だけでなく、現状と未来を意識するため
集合(企業 )
のメディアとしての視点が必要になるのではないだろうか。
東京には様々な企業があり、そこには沢山の人々が行き来する。そういった場所
エネルギー割当制は自由市場に反するものであるが、トランジション段階では必要と
で、自家発電やガスの節約などを促すことが出来たとしたら、エネルギーの自給
なる手法の一つと考えられる。直接的に「今日はこの量のガスです」と決めるのではなく、
につながっていくのではないだろうか。また実際に会社の一部のスペースにエネ
エネルギー使用量によって価格の設定を行うことによって結果的な制限に繋げていくこ
ファームを取り付けてみることも効果的ではないだろうか。会社全体のエネル
とが望ましいと考える。
ギーを補うことはできなくとも、身近にそのような場があれば、ひとつの発信拠
点となる。
100
■
特集:環境社会を迎えて
101
学生企画研究
都市の水問題
都市の水問題
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私たちの暮らす、東京。
PeakOil の問題を通じて東京の暮らし方、失ってはいけない姿を考える。
(イメージは素材提供サイト ashinari.com より)
102
■
特集:環境社会を迎えて
大谷
"Peak Oil" という言葉は聞いたことはなかったけれど、石油には限りがあって遠くない未来、枯渇
してしまうという考えがあることは知っていた。石油に頼っている現在の状況を考えると、今後が
恐くもなる。
上岡
103
都市の水問題
都市の水問題
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現代、石油があらゆるものに使われている。
ピーク・オイルが迫り、私たちは石油に代わる環境にも優しいエネルギーをつくらなければならな
い。石油の役割はかなり大きい。人は石油に頼りすぎていたのかもしれない。
木村
104
■
特集:環境社会を迎えて
私たち人間を含めた全ての生き物だけでなく、人間が営んでいる企業にとっても水に関する問題は
重大であるということが分かった。そして、水問題をビジネスチャンスと考えている企業はとても
タフで何があっても生き残りそうだなと思った。
上岡
105
都市の水問題
都市の水問題
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東京都民1人当たり1日に 242Lの利用 !! これは、びっくりとしか言いようがない。キレイで、
おいしくて、当たり前なんて思ってちゃいけない。
大谷
106
■
特集:環境社会を迎えて
G0V3˜;>AD5ÙY2N½*
水も限り有る資源の一つなのだが今の日本人はそれをあまり意識していない。
なくなるなんて考えたことないのではないだろうか。
木村
107
都市の水問題
都市の水問題
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http://onewmaru.com/?p=6476
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コヨウ株式会社
http://koyoh.jp
インド政府によるエコバイオ・ブロックの水路(流水域)性能試験
http://www.barjp.com/kinuya/shop/chaff/ebb/index.html
bobble make water better
http://www.waterbobble.com/
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エコバイオ・ブロックの基となる考えを主婦の方が提案したというのを知って驚いた。やはりこう
いうものにも主婦の知恵というのは役立つのだなとも思った。まず、こういうものを思いついたの
が凄い!
上岡
108
■
特集:環境社会を迎えて
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(ちょっと一言)きれいでおいしい水道水が飲める国は、世界のなかで 11 カ国程しかない。また、
水環境の悪化が原因で現在1年間に約 40万人が命を落とすと言われている。その 80%がアフリ
カ諸国。今後の人口の増加を考えるとこの状況は悪化すると考えられている。
大谷
109
学生企画研究
都市の食糧生産
都市の水問題
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今
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" # 環境に優しく自然に戻すことはとても難しい。だが、自然の力は未知数なのである。地球も生きて
いる。
木村
110
■
特集:環境社会を迎えて
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環境問題が食糧問題でもあることを、地球と野菜によって表現しました。
大槻
111
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都市の食糧生産
都市の食糧生産
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ピーク・オイル後の社会を考えると、日本の首都である東京でさえ危機を迎えるという現実を知り
身近なところから見直していかなければいけないと痛感しました。
石神
112
■
特集:環境社会を迎えて
グラフに表れているように、農地減少の推移は悲惨なものとなっています。どれだけの農地が失わ
れているか、数値で聞くよりもグラフを見るとますます危機感が感じられるような気がします。
佐藤
113
都市の食糧生産
都市の食糧生産
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地産地消という言葉を最近耳にしますが、東京で普段食べられているほとんどの食べ物は他県や外
国のものです。少しでも自分たちで作る事が後に危機を迎えた時の知識や経験に活かされると思い
ます。
石神
114
■
特集:環境社会を迎えて
「水の畑」という言葉をテーマに入れ、水耕栽培を用いた企画案への第一歩としました。
水耕栽培にはデメリットが少なく、誰でも簡単に始められるという所が一番の魅力だと思います。
小さなスペースでも栽培可能なので、私達のような一人暮らしの学生にも手軽に野菜などを育てる
ことができます。
佐藤
115
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都市の食糧生産
都市の食糧生産
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空き家の実態について調べてみると意外に多くあり驚きました。
ちなみに空き家の数は、山梨県が日本一だそうです!
116
■
特集:環境社会を迎えて
石神
水耕栽培を調べていくうちに、他の問題点にも目がいくようになりました。問題と問題をつなぎ合
わせて、改善していくことが現状を良くし、将来の悪化を少しでも防ぎたいと実感しました。
大槻
117
都市の食糧生産
都市の食糧生産
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ここで紹介する手軽な水耕栽培の方法は、関西電力の生活情報サイト
「かんでんイーパティオ 」
「キッチンで楽しむ水耕栽培 」を転載したもの
です。
水耕栽培は植木鉢を使わずペットボトルで栽培できるため、エコ活動から自給自足にもつながりま
す。環境問題の深刻さを考えると、ムダを無くし自ら生産していくという行動がとても重要になっ
てくると実感しました。
佐藤
118
■
特集:環境社会を迎えて
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http://www.kepco.co.jp/e-patio/category/living/1224663059/
水耕栽培自体知りませんでしたが、今回水耕栽培の作り方まで調べたので、私でも出来る栽培だと
感じました。キッチンで作ってそれをすぐ調理に使えるようにしたら、
どんなに感動することでしょ
う。私も、挑戦してみたいです。
大槻
119
企画研究を終えて
東京ガス訪問
東京に大雪が降った翌朝、浜松町にある東京ガス株式会社本社を訪問しました。東京
の Post Peak Oil 対策についての私たちの研究に、エネルギー供給者の立場から、ご意
見とご指導をいただく機会です。
八尾さんからは、東京ガスの CSR レポートと環境報告書をはじめ、多数の成果物資
料をご呈示いただきながら、コメントいただきました。私たちの発表は、このような機
会が初めてのメンバーも多く、緊張して拙いものでしたが、都市とエネルギーの全体の
実情をとらえる視点から、あたたかい目でご指導いただきました。
なかでもお話を通じて特に印象に残ったのは、個別の企業や政府の真摯な取り組みが
続けられながらも、統一的なエネルギー安全保障の推進が見えてこないことです。経済
成長や雇用の問題はもちろん私たちにとっても目の前の現実ですが、その基盤を揺るが
東京ガスの CSR レポートと環境報告書
すエネルギー問題に対する対処には、従来の個別的な経済対策とは異なる取り組みが必
要なことが、あらためて感じられました。
エネルギーと食料についての、都市の地産地消促進という私たちの視点については、
八尾さんからも賛同を得られ具体的な事例についてのご意見もいただきました。エネル
ギー制約を条件とすると、割当制のような政治的な枠組みも必要ではないかという点に
ついては、東京ガスが提案している、電気と熱とを地域レベルで分け合うシステム「ス
マート・エネルギー・ネットワーク 」を参考にしてはとアドバイスいただきました。
私たちが注目した、労働と生活の新しいバランスを求める視点については、人口減少
による都市の変化が具体的にエネルギーや運輸に影響しつつあることもご指摘いただ
き、新しいモデルづくりには関心がある旨、コメントいただきました。あわせて、消費
や生活行動の主体としての生活者から、企業の行動を変えてゆく可能性も、あらためて
確認されました。
八尾さんにはお忙しい時間を割いてご指導いただきましたが、企業の方と研究を通じ
てコミュニケーションできる機会は大変に刺激となる経験でした。
ガス、再生可能エネルギー、廃熱などを組み合わせて効率的に相互利用する
スマート・エネルギー・ネットワークの概念図(都市での実証実験が始まっている )
120
■
特集:環境社会を迎えて
121
企業からのメッセージ
学生の皆さんへ
私たちの暮らしにはエネルギーの利用が欠かせません。そのエネルギーの多くが現在は化石
燃料から作られています。東京ガスでは、低炭素な社会の実現のため、化石燃料の中ではもっ
とも CO 2 排出量の少ない天然ガスの高度利用をご提案しています。また太陽熱やバイオガスな
2 年生を中心にお伺いしました。
*東京ガス株式会社は、カナダの出版社コーポレートナイツ社 CorporateKnightsInc. 等による
持続可能な社会への貢献に焦点を絞った企業評価「世界で最も持続可能な 1 0 0 社
Global1 0 0MostSustainableCorporationsintheWorld 」
の 2 0 1 1 年版に選出され、4 9 位にランクされています。
ど、再生可能エネルギーの活用もすすめています。未来のエネルギー、水素の利用についても
研究を重ねています。
けれども地球環境問題は、東京ガス一社で解決できる問題ではありません。また東京だけ、
日本だけで何とかすることもできません。地球上の人々が同じ考えで、同じ方向に向かって取り
組んでいかなくてはならない問題です。しかしそれは容易なことではありません。様々な国、
人々
の利権、思惑などが複雑に絡み合っているからです。
今回学生のみなさんは、ピーク・オイルと東京、というテーマでそれぞれの視点から考察を
されました。みなさんのアイデアが多様であったことは、まさに、東京という都市が抱える課
題や問題が多くあるということだと思います。問題と解決策が 1 対 1、ということはありません。
課題や問題が多ければ多いほど、大きければ大きいほど、何もできないような無力感を感じる
かもしれませんが、諦めるのではなく、正しい知識を得て、できることからやる、という姿勢が
大切だと思います。
未来を担う若いみなさんが、賢い消費者となり、そして意欲あふれた社会への改革者となる
ことを期待します。
東京ガス株式会社 広報部 CSR 室
八尾 祐美子
122
■
特集:環境社会を迎えて
123
学生の感想
今回、
ピーク・オイルを迎えた際の都市を想像してみて、改めて都市におけるエネルギー需要を感じました。それと同時に、
現在の豊かな暮らしを送る中でピーク・オイルをリアルに想定し、感じることは難しいということを学ぶ機会となりました。
現実的には、エネルギーのあり方を考え直すことが求められる時代が目前にせまっています。トランジション・タウンを
設計することによって、事前に対策を図ることができるだけでなく、私たち一人一人の意識を変えることも可能になるの
ではないでしょうか。
実際に企業訪問をしてみて、働く現場の熱気に驚かされました。ただ教室で話を聞いているのと、自ら出向いて体験す
ることでは、どれほど経験に差が生じるのかを改めて実感させられました。自身の考えを人に伝える難しさを痛感し、多
くのことを学び、良い経験となりました。
佐々木 瞳
今回、
「ピーク・オイル後の東京再生計画 」を主題に東京ガスを訪問した。ピーク・オイルの危機感を多くの企業は感じ
ているのだろうか。これからは原油価格に振り回されない新エネルギーの発達が必要だと言う。ガス会社や電気会社は環
境に良いとされる新商品を発明し、エコ活動として地方や都市部でも緑化活動を盛んに行う。企業は活動してくれている。
それに対して、我々消費者がすべきことは意識を高く持ち、エコ商品を取り入れていくことである。企業と消費者の共同
作業によって、エコ商品が規模の小さい家庭内にも、より取り入れやすくしていく環境作りが必要であると感じた。
玉村 詩帆
今、目前の問題として挙げられているピーク・オイル。今回はピーク・オイル後の都市再生をテーマに研究を行いました。
まずピーク・オイル問題に対して企業が取り行っている対策を調べていくに当たって、多くの企業が様々な取り組みを行っ
ていることがわかりました。しかし実際のところ、その取り組みが私達に伝わっているか ? と問われるとあまり伝わって
いない事が現状ではないでしょうか。燃料を利用するのは人間。その燃料の採掘限界が近づきつつあることに気付いてい
ないことは、大きな問題なのではないだろうかと思います。まずこれからの対策の第一歩として「知る 」という事が大切な
のだなと改めて実感しました。
ピーク・オイル問題への対策の他方、我々の興味関心が少ないと感じます。そういった意味で何気ない生活の中に「見え
る化 」を導入するということは知るきっかけになるので、重要であると改めて実感しました。
長富 咲子
今回はピーク・オイル後の都市社会を中心に研究しましたが、私が現在住んでいる日野市や実家のある長野県では、畑
があり田がありトランジションタウンとして考えやすい場所でしたので、都市の問題は実際に見に行くことでしか捉え切
れないこともありました。気を付けて見てみると、ビル街には緑地がほとんどないのですが、ベランダなど菜園に活用で
きるスペースは多々見つかり、建物を所有している人や企業が取り組める可能性があると思いました。
八尾さんの話を聞いて、企業は人の需要を反映して動くから、コストがかかる地産地消を推し進めるためには消費者の
価値観が地産地消に向くことが必要だ、ということはその通りだと思いました。都市での地産地消は都市部の人が地産地
消に価値を見出さなければ企業も手の打ちようがありません。しかし、地域社会の一員として、企業が地産地消を人々に
推奨していくことは出来ます。都市の中心的存在ともいえる企業が互いに協力し合い都市における人の結びつきを強める
ことができればトランジションタウンに都市が向かいやすくなることが出来ると思いました。
藤野 かをり
「大切なことは、きっと見えてない 」と実感する企画研究になりました。
エネルギーがなくなるときが来ることは想定外。まだまだ、快適な暮らしができると思っていました。そして、エネルギー
がなくなることによる影響が大きいということなど全く想像できないことでした。
重要なことは「消費 」
。エネルギー消費の大きさとそれが社会のどこに使われているのかを知ることです。そこから生活
に必須な「水 」とエネルギーの関係に注目して研究に取り組みました。
東京ガス本社では、八尾さんから貴重なお話しを伺いました。企業はお客様、消費者の住みよい生活のために行動して
いるのですが、思うどおりにはいかず、一歩ずつ先へ進んでいくようなことを日々行っていかなければいけないというこ
とです。世界ではすでにエネルギー危機への取り組みをしている地域もあり、消費者の理解も高まっているのにもかかわ
らず、日本では消費者の認識がとても低いのではないかと感じました。
課題は山積み、積んだのも私たち、解決するのも私たち。なにが根本の原因になっているのか、そこからの流れ、時の
流れが教えてくれることをしっかり受け止めて行動していかなければならないと考えさせられました。
大谷 友希
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特集:環境社会を迎えて