講義資料(PDF)

2/
最終課題
n
第12回 ロードマップ最終発表
授業を通して考察した3つのテーマ(就労・教育・
ビジネス)を基に、2040年までの具体的なロード
マップを作成してください
n
2002年春学期
インターネットの進化と可能性
n
その際、担当する国・地域が日本とどのような関係に
あるかを3つのテーマに触れながら考察してください
また、3つのテーマ全てにおいて、各地域の「具体性
に基づいた」マーケット規模などの調査・
予測をしてく
ださい
n
EX:e-Japan重点計画
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村井純とゆかいな仲間たち♪
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3/
2005年までに1000万世帯が超高速インターネットに接続
レポートは各グループの代表者が提出してください
2002 インターネットの進化 と可能性
最終資料
今週の表彰台
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発展途上国とインターネットの可能性
発展途上国とインターネットの可能性
n
n
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大倉幸彦さん
臼井健さん
梶原美佐子さん
頴原 桂二郎さん
2002.7.4
グループ3
大倉 幸彦
臼井 健
梶原 美佐子
頴原 桂二郎
(アフリカ)
(タイ)
(ベトナム)
(バングラディシュ)
1・アフリカの現状
CASE1:アフリカ(担当:大倉幸彦)
人口
8億2千万人
15歳未満 43%
65歳以上 3%
(1億3千万人)
(15%)
(17%)
出生率
38人/1000人
( 9人)
死亡率
14人/1000人
( 8人)
乳児死亡率 88人/1000人
(3.4人)
一人あたり
GNI$1,790
(
$25,170)
成人AIDS
感染率 6.7%
面積 3000万平方キロ
国数 53 ヶ国
重債務貧困国 33 ヶ国
難民 サブサハラアフリカで 534万人
[ 外務省データ ]
(0.1%未満)
[ 2001年人口白書データ。 ()は日本 ]
・極端 な貧困
2億4,000 万人 が1日 当た り1ドル以 下 で生 活している
・絶えない紛争
全世界 の難 民の1 /4 がア フ リ カに集 中。
ア フ リ カの 角(ソ マ リ ア等 )、 マノ河流域地域 (ギニア等 )、
大 湖 地 域( コンゴ 等) 、ア ン ゴ ラ
1
・ 社会の分 断(Social Division)
・過酷 な自然環境
西洋諸国 による 民族 を無 視し た線引 き。
貧富 の差 の拡大 。
国 土の 1/ 3が砂 漠あ る い は荒 地
・産業構造の弱 さ
・アフリカ地域内の 経済格差 (北・南 以 外は 平均的 に貧しい)
農業をベ ー スとしており、 近 代 的な産 業は 総 生 産の 10 %程 度で あ る。
南 アを 除く アフリカ全 体ではわずか7 億ド ルである 。
貿 易もまた 全世界 の貿易量 の1 %にも 達していない 。
・劣悪 な就労環境
5∼14 歳の 子どもの 40 %、 お よ そ8千万人 が働 いていると 推計 さ れ る。
既存 の仕 事の 60 %が インフォーマル なものとなり、 社 会 的な 保護制度の 対象
と な る労働者 は全体 のわずか 10 %に も満 たない 。
1 5∼ 24 歳までの若年者 の6 0∼ 75 %が 失業状態 に置かれている 。
・教育環境の弱 さ
初等教育 (小学校 レベル )を 受けることができる 子どもの 割合は 、世 界 平 均
が8 4% 、同諸国 (サブサハラ) の平 均は 51 %。
識 字 率は 約5 0%。
・医療基盤の弱 さ
サ ブ サ ハ ラ・ アフリカの 平均寿命 は4 8歳 で世界最低 で あ り、 17.3% の確 率
で5 歳に 達す る前 に死亡 する 。
新た なエイズ ・ウイルス 感 染 者の 90 %までがア フ リ カで 発生 。
= > 戦乱 もあわせ、 大人 がいない!
2.2040年の就労モデル
比較的裕福 な国:南 アフリカ共和国、ボツワナ (南)=>ダイヤ、金などの鉱物資源
ガ ボ ン(中 ) =>中 部 アフリカの 産 油 国
リビア(北) = >石 油 業(世界9位の 埋 蔵 量)
貧しい国 :タンザニア (東) = >主要産業 が農 業(世界最貧国 のひとつ)
エティオピア(東) => 農業 (コーヒー等 )が 主要産業、価格低迷、国境紛争 で打 撃
コンゴ共和国(中) => 石油収入に依 存、石油価格の 下落以降、経済 は停 滞
コンゴー民主共和国(中)=>非 鉄 金 属の 宝庫→ 混乱 で経済不振
その他 :ナイジェリア(西)=>原 油(アフリカ 唯一 のOPEC加盟国 )
軍事独裁等 を理 由に、原 油 収 入が 適切に 利用されていない
アルジェリア (北)=>炭化水素(石油、天然ガ ス)輸出に、依存 。
天 然ガ スについては 世界第 4位 の輸 出 国。
ケニア(東)=>比較的工業化 が進んでいるが 農業中心
汚 職 問 題 で財政支援 を抑 えられている
* 経済 の中 心は 油、ダイヤ 等の 地下資源。 農 業はふるわない 。 工 業はまだ 力 がない 。
人材市場の 形成
課題
・高齢化社会への 取り組 み
高度な教 育の実施
先進国は今 後ますます 少子高齢化が進む。
人材市場の 形成
アフリカは進み方が遅い
言葉・文化の壁
若い人材の供給元としての 役割を担う
ケニア
経験者不足
政治的問題
・アフリカにいながら世 界 中の 就職情報 を確 認
・知 能 労 働は在 宅 勤 務
・国際的 な人 材 市 場へ の参 加
・アフリカ国 内もインターネットによる 就労斡旋、人材募集 が始 まる
=>ネットインフラが整備された後 、2010年から本 格 化する(先進国はそれまでに 本 格 化)
・国際的 な人材ディレクトリが作られ、アフリカも参加する
日本
知 識の 提供
・インターネットを利用した労働力の取 引が行われる
=>2020年 までに先進国 で整 備され、アフリカにも拡 大される。
アフリカ内 でも進んでいる南 アフリカ などから導入され、最 初は アフリカ 地域 の国 の間
の 人材流通として始 まり、順次、アフリカ 外へも公開される。
・日本企業のアフリカ 進出
労働力 の提 供
人口中央値 => アフリカ は20歳台
=>これまで、中国 や東 南アジアへ の進 出が 行われてきたが、政治的安定化 を背 景に、
安い 労 働 力を求め、アフリカ への 本 格 的 な進出 が始 まる。
2010年か ら2020年にかけて試 験 的に始 まり、2020年以降、本 格 的に実 施される。
若 い力 不 足
先進国 は軒 並み 50歳以上
( 2040年の人口構成予測 http://www.census.gov/ )
言 葉・文化の壁
・日本語教育環境 の充実
=> 海外 の日本語教育施設の 拡大(2020年までに 順次拡大)
現在 、アフリカの 日本語教育機関 は少 ない(35件:エジプト・ケニアで18
件) (東 南 アジアは852件 (国際交流基金 サイトで検 索))
=> アフリカ内の 施設充実とあわせ、ネットによる日本語教育の 充実 が図られる
(こちらは施 設 建 設より早く、2010年 までに実施 )
参考 :国際交流基金
http://www.jpf.go.jp/j/index.html
NIHON MURA
http://www.nihonmura.com/J/home/index.htm
孫沈清日本語教室
http://japanese.jikx.com/default.asp
・自動翻訳によるコミュニケーション(
特に遠隔地勤務で有効)
=> 2010年までに 先 進 国で技 術 的に確 立し、2020年 までに アフリカ各国版 が導 入さ
れる。 ただし、完全 な同 時 通 訳は、翻訳速度、精度 の問 題から、2040年まで研究
が継 続す る。
・国際交流 NPO・NGOの 支援
=> アフリカと日 本の 文化交流 は非政府組織が 実施することが 望 ましいが、2020年 ぐらい
までは、これら組 織へ の資金援助 が必 要。 アフリカが経済的に 成長すれば 、スポン
サー
を集めることが 可能となり、民 間だけの 力 で継 続することが可 能となる。
政治的問題
< 日本国内産業の保 護 (アフリカの安い労働力とのバランス維持)>
・企業側のグローバル化も避けられないが、中小企業は体 力がない。
=>国による日本国内の中小企業の構造改革支援が必要
< 労働者保護 (労働条件の劣悪化防止)>
=>2010年までに日本国内制度等を整備する
・不法就労の撤廃 = > 働きたい 所で自 由に働ける場 => FTA、WTO期待
・国及び国際機関による監視 => 制度整備
国際的UNION設置
ネットによる国際的駆け込み寺創設 等
< 社会保障 (悪化する社会保障制度下における外国人労働者 の扱い) >
・現在のアフリカでは社会保障制度は 弱い。 誰がどのように 保証するか?
・少子化の進む日本 は社会保障の支 え手として期待する一方、社会的コストの
増加を懸念。 (不法滞在者の医療問題、自動の教 育 等)
・日本で短期就労する人の社会保証をどうするか、ネットによる在宅勤務する人
はどうするか。 自国が面倒を見るのか、自分で保険加入するのか 等。
=>労働のグローバル化における社会保障制度を世界全体 で議論必要。
(2020年までに結論)
2
その他
< 日本及びその他の 国に対しアフリカへ目を向けさせるには>
・2010年のワールドカップをアフリカで開催する。
開 催 値としては、南 アフリカ等 の比較的都市化 が進 んだ地域 がよい。
これにより、道 路、通信等 のインフラ整備 が急激 に進む 。
・アフリカ観光を推進させる(2010年までに)
日 本 で比較的知 られているケニア、エジプトの 観光に 力を入れ る。
この 際、オプショナルツアー として他国 への ツアーを組み 込み 、紹介 する。
・大学授業カリキュラムに社会学必須科目 として組み 込む
私も。こんなに アフリカ のことを調べた経 験はありませんでした 。
お か げ で、アルジェリアとかコンゴの場所 を知 りました。
コミュニケーションインターフェースの整 備
・言語の 問題
自動翻訳 /通 訳:基本的に は音 声 認 識、言 語 変 換、音 声 合 成の 組み合 わせ
主 要 国 語は 既に実 現している。
=> 今後 、2040年までに 翻訳精度、速度 、多国語化 を進 める
(現在 の例)
・多言語自動翻訳 の例
・WEB ペ ー ジの多言語自動翻訳 SP ( http://www.bestiland.com/ )
・翻訳 ショッピング ( http://www.ezuz.co.jp/ )
=> 外国 ショッピングサイトを日本語に 翻訳して買い 物
・SYSTRAN ( http://www.systransoft.com/ )
日 本 語と欧米語 の場合 にはより高度 な翻訳技術が 必要 であり、日本 の翻訳技
術レベルは 他国 のものに比べ て極め て高く、また 商用化 への 取 り組 みもさか
ん。 =>日本主導 でアフリカ 圏 言 語の翻 訳 システム化 を進め る
・国 際 的コミュニケーションの 例
ePALS(イーパルズ) http://www.epals.com/
世界最大のオンライン学 級コミュニティー。 国 際 的な共同活動 などを実施。
191 か国440 万人以上 の生 徒と先 生 及び、教育関係者、保護者 が参加 。
自動翻訳もある。
・コンテンツリポジトリ
大量 の教 育コンテンツ(LO)の登録 ・蓄 積・検 索、のための 規格として、現 在、LOMというメタ
データが 考 えられている。 LOMは、LOに対す るメタデータ構 造を定義す る概 念 スキーマ。
LOの 開 発 者、利用者 などがLOを共 有、再利用しやすくする。
あらゆるメディア(文 字 以 外の 音声、映像、紙データ)を管 理す る。
( 参考 L O M(Learning Object MetaData):
http://www.itscj.ipsj.or.jp/session/zentai63/sc36/hirata01.pdf )
・コンテンツ作成
アフリカの 住民がこのような 教育 システムを享受するには 、アフリカ向け のコンテンツ作成 、
蓄積 が必 要。 自然科学等、地域性 の低いものは 、外国 のコンテンツを自 動 翻 訳することで
利用し、アフリカ文 化に関するものは、アフリカで作成す る。
簡単 なひとつの方 法として冗 長 度は 高いが 、映 像コンテンツがあげられる。 地 域の 有識者
が映 像により語 りかけたものをLOとして保存、インターネットで配信すれば 、機材さえととの
えば誰 でも知識 を得 ることが 可能となる。(放 送 大 学と類 似する)
3.2040年の教育モデル
2040年に向けての目標
1.どんな地域の誰でもが、十 分な教 育を受けることが 出来るようにする。
2.教育を受ける人が教育の分野、難度、内容を選択できるようにする。
3.厳しい環境に置かれた子 供たちに世界中が 支援 できるようにする。
4.世界中の人が 互いに学習あるいは研究を進めることができるようにする。
5.教育環境の改 善に、技術を最大限に活用する。
教育に関して、地 域・経済による格差を減らす。
技術的な要求事項
・地球規模のネットワーク整備
・コミュニケーションインターフェースの整備
・教育コンテンツの充実
・国際的な教育体制の確 立
・経済性
・教育と仕事(JOB)の連携
教 育コンテンツの充実
・標準化 (2010年 までに 国際基準 が確 定 2015年か らアフリカでも本 格 適 用)
世界中 の教 育コンテンツを有 効に活 用するには、システム の標 準 化が 不 可 欠であり、
現在、e- ラーニング 国際標準規格としてSCORM(スコーム:Shareable Content Object
Reference Model)が 進められている。
SCORM規 格は 1997 年に設立された アメリカ政 府が 進め る標準化団体 ADL が策定
した学 習 管 理 システムと学習コンテンツの 相互運用性を高めるための 仕様 であり、
以下の 機能 を有 する。
Java、XMLで実装されており、まだ 製品 が出 始めたばかりであること、XMLは メタ言
語であり自 由 度が 高いことから推測すると、今後、さらに新しい 機能が 追加されると考
えられる。
・教材 の章 立てにしたがって学習者にコンテンツを表示 する順番 を決定 する機能。
・学習履歴 の蓄積 を行 うための情 報 転 送のための方 式の提 供
・学習コンテンツ全 体の 構造 を記 述するための方 式の 提供
・学習コンテンツの 内 容 等を説明す る情 報の 記述方式の 提供
先進学習基盤協議会 http://www.alic.gr.jp /
日本イーラーニングコンソーシアム http://www.elc.or.jp/
国際的な教育体制 の確立(日本)
・成長のための 基礎教育イニシアティヴ
[ 外務省:平 成14 年6月 ]
(BEGIN: Basic Education for Growth Initiative)
=>ダカール 行動枠組み (2000 年4 月)にのっとり、低所得国 へ5年 間 で教育分野 への ODA を
2500億 円 以 上 実 施する
< ダカール行 動 枠 組み 具体的目標 >
(1)就学前教育 の拡大 ・改 善
(2)2015年 までに、すべての 子 どもの無償初等教育 への アクセス確保
(3)青年及び 成人 の学 習ニーズに対 する充分 な対 応
(4)2015年 までに成人識字率 の50% の改 善と、成 人の 基礎教育 への アクセスの 平等の 確保
(5)2005年 までに初 等 中 等 教 育における男女格差 の解消 、2015年 までに教 育の 場における
男女平等 の達 成
(6)教 育の 質的向上
= >実 現に向け て
・政府だけでは 無理。 民 間の力 、知 見の 活用。
NGO(非政府組織)、NPO(民間非営利組織 )へのより一 層の 後方支援、資金援助。
・ICT(
情 報 通 信 技 術)の 支援
日本 は、2005年に は世界最先端 のIT国 家となる(e-japan)
= > ノウハウを提供 リソースを提 供 人材 を提供
3
4.2040年のビジネスモデル
・最後の 巨大市場 =>若い人口増加による強い購買力創出
・若い 世代 が先進国に 比べ豊 富 であり、高齢者にない 購 買 層、購買力 が
期 待 できる。 また、人口増加による 市場拡大も発生 。
・投 資 効 果が高く、資本投下先として有望 。
・現在は 貧困 =>市 場 は 未 開 拓
今 後、NEPAD等 の世界的支援により市場 は確 実に伸び る。
投 資 リスクは大 きいが 、可能性も大きい 。
=> アフリカ の事情 に適合した ビジネスを考え、実 行する。
政 府による アフリカ 進出企業へ の優遇策実施
アフリカ の政情安定化による進 出 リスク削 減
・エネルギー市 場
現在 は経済発展 の遅 れにより、2010 年 でも全 アフリカ の エネルギー消 費 量は 現在 の日
本 一 国 程 度にとどまると見られているが、社会基盤整備 、経 済 発 展に伴い 市場拡大が
期待 できる。
アルジェリア、リビア、ナイジェリアの3国 は天 然ガス埋 蔵 量が 世界の 7% であり、特に ア
ルジェリアは 現在 でも、OECDヨーロッパ諸 国にとって重 要なガ ス供給源 である。
ナイジェリアは 石油資源も豊富 であり、これら地 域は 、アフリカ発 展の 動力源となる。
これらエネルギー管 理のための通 信ネットワーク整 備が 必要となり、このインフラを利用し
、一般 の通 信(インターネット)基盤も整備す る。
・農業市場
アフリカ の今 後の 人口増加 を背景 に、農 業 改 革が進 む。 コーヒー のような輸出中心作
物だけではなく、穀 物、イモ類の 近代的栽培 が進 む。 そのために、インターネットを用い
た気象情報の 入手 や、栽培技術の 知識ベ ー ス入手、生育状況 の監 視などが盛んとなる。
荒地 でも育つ品種改良技術 が盛 んとなる。
・土地改良技術の 発展
アフリカ 大陸 の約 2/ 3を占 めるといわれる砂漠及び 乾 燥 地を利用可能 な土 地に変 えるた
めの 事業が 盛んとなる。
・社会インフラ関係事業 の発 展
2020年 までに 社会インフラ整備 を行 う。 そのための 事業 が伸び る。
ただし、完 成 後の メンテナンスの 必要性 からも、アフリカの 若い層 が中心となり、先 進 国は
知恵と資金 を援助 する。
・世界の 工場
・先進国企業は 生産拠点 を労 働コストの 安い アフリカ内に 移す。
・アフリカへ の直 接 投 資
アフリカ支援 により社 会 整 備が 進展し、投資 リスクが 下が る
=> 技術、工場進出 が容 易となる(2020年以降、本 格 化す る)
5.2040年までの アフリカ改革タイムチャート
・経済・金融・流通・物 流の拡充
・大量 の経 済 支 援 資 金を活 用して金 融、経 済インフラを作 る。(2020年 までに)
=> 日本 のICT技術 を活 用。
・社会 インフラ整 備(道 路、電 力、通信網等)にあわせ 、流通 、物 流システム 整備
=> 企業進出による 相乗効果期待
・通信 インフラ整 備により、アフリカの資 源・製品 を世 界 中にコマーシャル
=> 日本企業 が協 力・共 存
アフリカ からの 国際調達 の日本政府援助
2002
基盤整備期
2020
情報基盤整備(1次:
ネットワーク)
基盤
行政基盤整備
FTA締結(
対日本)
就労
国際人材市場整備
制度改革(日本、アフリカ)
2030 定着期
2040
情報基盤整備(2次:コンテンツ・リポジトリ・I
T社会基盤)
(実証実験) 電子政府化
電子政府の国際連携化
知見ビジネスの開発(日本)
知見ビジネスの本格実施(アフリカへも展開)
アフリカでの活用(政府支援) 海外就労の本格実施(自由な人材交流)
海外就労ビジネスの開発
基礎教育の完全実施(NEPA
D)
教育支援制度整備(日本) 国際コミュニティネット活用
教育
発展期
(進展が遅れる場合)
NEPAD
・アフリカ内の先進国の役割 (リーダーの 育成)
南 アフリカ などの 比較的発展している国は、2020年 までに 先進国 の仲間入
りを目指す 。 そのために、若い 高学歴者 を海 外の 技術主導産業に就 労させ、
海 外 留 学などの教育充実 を行 うことで育 成された人 材を呼び 戻し、アフリカ
全 域の 発展 のための リーダーとして活用し、地下資源中心の 経済構造 から
の 脱却 を図 る。 また、アフリカ 内 他 国の 人材育成 を受け持 つ。
▽2020年まで足固め 2020年から攻勢に出る
展開期
2010
国際奨学制度整備
留学活性化
E−ラーニング基盤整備
高度教育の充実(アフリカのリーダー+世界)
アフリカ内の大学整備(留学経験者 の活用)
アフリカ向けコンテンツ開発
ビジネス
先行投資(モデル進
出)
アフリカ企業指導(
提
携)
市場開発
アフリカ産業育成(
優遇政策)
アフリカの市場開放
成長率UP
に向け協力
その他
本格進出(日本)
特許使用等の優遇措置(
NEPADへの支援)
▽見直し
▽見直し
▽見直し
アフリカによる国際協力検討
▽見直し
▽見直し
< 参考:国際的 な動き>
アフリカ の開発のための新パートナーシップ
(NEPAD:New Partnership for Africa's Development)
国 連ミレニアム開発目標 (MDGs) (http://www.worldbank.or.jp/MDGs.pdf)
アフリカ等 の貧困国救済について2000年 9月の 国連 ミレニアムサミッ
トで採択 (NEPADと同じ目 標 2015年)
要旨:アフリカ 人の 運命は アフリカ人自身が 決め る
国際社会は そ の努 力を補完
MDGs
達成 コストの 世銀試算
( http://www.worldbank.or.jp/11press/MDGCostingJ.pdf )
2001年 ジェノバ・サミットで、新 アフリカ・イニシアチブ(NAI)を発表 。 G8は支 援を合意。
=> 共同 で具体的 な行動計画を策定
=> 2002 年6月 のカナナスキス・サミットで行 動 計 画を再 検 討
「アフリカ行 動 計 画」を採択 => 支援増額 60億 ドル 確保
数値的ターゲット = > 2015年までに 達成させる目 標
(1)15年間で平均年間経済成長率7%を達成する
(2)1990 ∼2015 年の間に、最貧層人口を半減
(3)2015 年までに就学年齢児童の全 てを小学校に就学
(4)2005 年までに小学校や 中学校へ の就学率 での 男女格差を解消
(5)1990 ∼2015 年までに幼児、児童死亡率を3分の2減少させる
(6)1990 ∼2015 年までに出産時の母 親の死亡率を4分の3減少
(7)2015 年までに性と生殖に関する保健・医療サービスへの アクセスを確保
(8)2005 年までに持続可能 な開発戦略を実施。
・対外援助(年 間 約570億 ドル )の倍 増
・各国 の農業助成金の 大幅削減= >保 護 貿 易の 見直し
・貧困対策
・教育対策
・保健関連
・環境関連
=> 390∼540億ドル
=> 100∼150億ドル
=> 200∼250億ドル(主に 医療 )
=> 50∼ 210億 ドル (主に 飲 料 水とスラム)
重複効果を考慮し、追加支援 を400∼ 600億 ドルと推定
4
26/
アフリカ 統一機構(OAU:Organization of African Unity)
1963年 設 置 加盟国 53カ国 紛争予防・解決活動
37回OAU 首脳会議(2001.7)
にて、1年 で移 行と決 定。
コメント・
質疑応答
アフリカ 連合(AU)
全 アフリカ議 会や 中央銀行、司法裁判所 などを設立 することで、
アフリカ 諸国 のより高度 な政治的・経済的統合を目指すもの。
(アフリカ連 合 制 定法が 2001 年5月 26日に 発効)
日本の動き
TICAD(アフリカ開 発 会 議)(Tokyo International Conference on African Development)
・日本 が国 連 等に呼 びかけ、平成 5年1 0月に 東京 で第 1回会議開催
・13年12月の 閣僚 レベル 会合 でNEPADを歓迎
・2003年に 第3回 会 議を計画
タイ王国
・元々農業国であったことから都市人口が 小さくGDPに占める農業の 割合
も大きいが近年は工業化が大きく進展 してきている
・100万人以上の大都市 はバンコクだけであり、人口 は工業化 や都市化 が
進んでいる現在でも比較的分散 しているのに対して、国内総生産はバンコク
とその周辺部に著 しく偏っており、これが大都市部 と地方部 の格差 となって
表れている
・戦後 から一定した経済政策のもと安定 した成長を続け、外資の導入によ
り80年代後半に飛躍的な経済発展を遂げ た。
・労働集約型産業で成 長してきたが近年 は周辺国 の追い上げにより産業
の高付加価値化や労働力の熟練化など産業構造の改革を迫られつつある、
などの点をあげることが 出来る。
CASE2:タイ(
担当:臼井 健)
現状分析
n
地域、インフラ、教育の観点から現状の問
題の明確化とその分析
地域格差
n
n
タイは経済発展の陰 で常に地域、階層格差に悩 まされてきた。発展 の成功
はこの解決抜きには考えられないが、抜本的対策はまだ見えずその格 差は
拡大している。地域格差を端的に見るために首都圏と地方部を比較すると
(下図)、人口においてはそれほど目立った動きはなく現在 でもバンコク首都
圏合わせて15%程度 の人口を占めているに過ぎ
ないが、産業の発 展の度合いを端的に示す県民総生産(GPP)の比較 では
50%以上を占めるという極端な一極集中構造となっており、タイの産業・社
会の「二重構造」を数字の上で裏付ける結果となっている。1980年代後半か
らの経済成長も同様に バンコクが中心的な舞台 となっているため、一人当 た
りGPPを指標とした格差も広がる一方 となっている。
5
バンコク依存の要因
インフラ整備
第3ゾーンへの 立地 が近年 になって増 えているものの 、立地 が示 すように らバンコクへ
依存度 はまだ 高く、政 府が 計画 で示すような地方分散 が思惑通 りには進んでいないこと
がわかる。
バンコクへ の依存度 が高い 理由としては、
・巨大 な市場:国内市場 を相 手にする場合もタイ唯 一の 大市場 であるバンコクを中 心
に考えざるを得ない、
・許 認 可・税関業務などの集 中:工 場の 運営に 必要 な許認可 の取 得や 税関 などを執
り行 う事務所 がバンコクに 集中している、
・特定 の産 業インフラ:道路、電力 、水 などのインフラは各地方 の工業団地 でまかな
うことが 出来 るが、地理的要素が決定的 な港湾の 重 要 性は 大きく、タイ湾にも面した
バンコク周辺にどうしても立地 せざるを得 ない、
・生活 インフラ:高 学 歴 労 働 者や 日本人派遣者のための高 度 な生活関連施設 がバ ン
コクにしかないため、地方 ではこうした熟練労働者 を雇 うことが 難しい、
などが挙 げられる。これらの 理由により、地方における労 働コストの 優 位 性はなかな
か発揮されないのである。したがって、8 0年代以降様々 な目的 でタイに 乗り込んでくる
日系企業も、結局 はほとんどが バンコク周 辺に立 地を余 儀 なくされている。
工業団地の立地 は、地方にも分散 しているが、基本的にはバンコクとその
近隣の県に多い。設立年代は判明分についてみると90年代 の完成が 非常
に多く8割以上を占める。またバンコク内でも1991年に工業団地が完成する
など、90年代の動きは全国的である。
大規模開発 としての『東部臨海開発計画』は、チョンブリ、チャチェンサオ、
ラヨーンの3県、広い意味でのバンコク圏内を対象としている。国家計画や
BOIで求めているような地方分散を求めるのであれば、本来はそうした投 資
は地方に向けられるべきであったが地方 では産業 が育つために不可欠 な要
素が不足 しており、現実的には深海港が建設 でき、大市場のバンコクにも近
いこの地域が開発に選ばれたと考 えられる。
これらが政府本来 の政策に反 してバンコクの影響を受けたことは 決 して
失敗というわけではなく、周辺諸国に競争相手 の多い時代 の中でタイは、バ
ンコクとその周辺に集積 して発展した製造業を元に飛躍的な経済成長を遂
げているのである。
タイの教育
n
n
就労問題
統計上 、小学校の 就 学 率は 1996 年 時 点において9 0% であり、好 意 的に解 釈す れ ば
大半の 子供 が小学校教育を受けることが 出来 ているということになるが、1割 もの子
供が義 務 教 育の 小学校 すら満 足に通 うことが 出来 ていない。特に農村部 ではこの 傾
向が強い 。
地域格差とともに、観光客などに対する、
子供、女性の売春が深刻な社会問題に。。
タイでは中 学 校 までの教 育が 無 償 化されているが、それだけでは全 ての子 供が中 学
校に通 うことのできる環 境が 整っているとは言 えない。現状としては 、特に 農村部 では
通学 できる範 囲に中学校 がないことが多い 。
n
n
インターネットが、地域格差、売春を
促進するものであってはいけない。
農村地区が直面する学校教育の課題
学校があっても、中身の充実に課題がある場合も多い。例えば、農村地域の多くの学校には、本
を読むための設備はなく、あったとしても空いた教室に図書室が設けられているのが現状である。
図書館や図書の支援など教育の内容を充実させるための協力は、地元からも必要とされている。
2040年 までの タイ改革タイムチャート
2002
提案するロードマップの指針
基盤
基盤整備期
2010
情報基盤整備(ネットワークインフラ)
行政基盤整備
n
n
n
インターネットインフラ が地域格差、売春を促成するものであっては
ならない。 à導入方法の 検討
積極的に先進国の教育を学ぶ
当初、政府介入によるインターネットインフラ の導入
n
回線の有効活用
n
n
n
n
衛星、無線等複数 のデータリンクを有効活用
インターネット
技術
展開期
コンテンツフィルタリング
の研究(政府主導の研究)
2030 定着期
2040
光ファイバなどの高速回線の導入
回線を有効に活用する技術の研究
無線・衛星インターネット技術の導入・研究
農村部の活性化
発展期
情報基盤整備(コンテンツ・リポジトリ・I
T社会基盤)
(実証実験)全国土へのPC普及
売春・こども売り買いの禁止
就労
2020
タイの人々全員によるEnd-to -endのインターネットの実現
IT産業の 育成
地域格差の是正
非対称 リンクでインターネットを利用す る技 術の 研究(行きはキツキツ、返 り
はジャブジャブ)
コンテンツフィルタリング
n 入っ
てくるコンテンツは自由、外に出すコンテンツをチェックす
る。
情報倫理、リテラシの教育
E-learning で積極的に
E−ラーニング基盤整備
タイ内の大学整備(IT技術の学部を特に)
先進国の技術を学ぶ
教育
基礎教育の 完全実施
留学の活性化
6
37/
コメント・
質疑応答
2040年までのロードマップ
ベトナム
2002年7月8日
政策・メディア研究科 特別学生
梶原美佐子
39/
ベトナムとは
40/
政治
・面積:33万1,688km2
・人口:約7,768万人(2001年1月) 人口増
加率:1.58%(99年4月)
・首都:ハノイ
・人種:キン族90%、約60の少数民族
89年頃よりドイモイの成果が上がり始
め、2000年の経済成長率は6.7%に達
し、回復過程に入ったと見られる。しか
し、慢性的貿易赤字 、主要農産物の国
際価格低下、未成熟な投資環境等、懸
念材料も依然残っている。
41/
IT環境
42/
ベトナム2040年ロードマップ
●通信インフラは未整備
・
インターネット普及率:0.4%(2001年 末)
・電話普及率が低い(人口100人当たりの電話回線数:2.68 99年)
→最近の電話加入者数の成長率 は非常によい。(4年で3倍)
・通信料金が高い
1.貧困
2.就労
3.ビジネス
4.教育
●都心では、パソコンは急速に普及してきていて、e-
メールやインターネットを利用する人が急増
●アメリカで作られている反共宣伝色 の強いHPにア
クセスしようとするとブロックしていて見ることができ
ない
7
43/
貧困ー現状
44/
貧困ー問題点
・依然と高い農村の貧困率(44.9%)
・低い学歴により、生産業務において技術的ノウハウ
を習得できていない
・女性の重労働
・農産物の90%以上は加工せず、そのまま販売して
いる
・毎年100万人が農村から都市へ移住している。(都
市は受け容れる公共設備が不足)
・多くの農民は正式な農地の使用権がなく、土地
への投資ができない。
・農民には、価格や需給に関する知識がない。
・農業組合と個人農家の協力が足りない。
・研究機関と農民の連携がない。
・銀行は農民に融資していない。
・都市部と農村部の大きな地域格差
45/
世界銀行はベトナム農村経済を発展させるため、
世界銀行はベトナム農村経済を発展させるため、
2
ルの優遇誘致
)
2億ド
億ド
ルの優遇誘致 ((6/1
6/1ベトナムニュースより
ベトナムニュースより
)
貧困ー対策
46/
教育ー現状
・政府による社会主義的な貧困対策の見直し(金銭
面、融資)
→自由主義国家に留学経験者が中心となった制度・政策見直し
・地域ごとの特性を活かした発展政策
ex.農業組合の強化、特産品をメインとした農産物加工工場の設置。
・農村地帯(山岳地帯)のインフラ整備をすることで 、
企業が進出できるようにする。
・95%の識字率
・小学校(5年):14,456校、中学校(4年):7,993校、高
校・職業校:1,344校、大学:58校、高等専門学校98校、
義務教育は、小学校、中学校で日本と同じである。
・受験産業が花盛りで、学校以外の塾や補習授業で
かかる費用も莫大
・勉強熱心
・海外留学を望む学生が増大
日本の農業のノウハウが手本となる
日本の農業のノウハウが手本となる
47/
教育ー問題点
・都会の小学生 は親が3往復して子供を送り迎えしている。
(給食がないので自宅で昼食)
・幼稚園を含めた学校施設の設備・運営費用 は、ほとんど親
や地域住民 が負担。(国の援助が少ない)
・暗記中心 の授業で、問題解決のプロセスや思考方法を教え
る教育ではない。
・ハノイ国家大学、ホーチミン市国家大学 まで授業が貧弱
・在学率は、都市部では大変高いが、山間部などでは 50%程
度というところもあり、地域差が大きい。
・山岳地帯・農村地帯の小学校の教室、先生の数(給料が安
い)足りない
48/
教育ー対策
・義務教育の中学校まではお金はかからないようにする
・給食の普及
・教師への給料の見し
・英語教育は幼稚園から(生の英語を学ぶ)
・山岳地域の学校数の検討
・子供だけで通える通学環境
・日本語教育の普及
・e-ラーニングの導入
・義務教育後、優秀な学生の飛び級システム
8
49/
教育ー備考1
50/
教育ー備考2
・日本政府は、無償協力で山岳地帯、農
村地帯に小学校建設を年40校規模で実
施している
・豪州のロイヤル・メルボルン工科大学(RMI
T
)
が、ホーチミン市内中心部にRMI
TInternational
University Vietnamを2003年に開校する。
(ベトナム政府から投資ライセンスを取得)
ビジネステクノロジーを特化した教育を行う。
スキルを
スキルを持つ人材層が育つ!
持つ人材層が育つ!
51/
就労ー労働市場の現状
52/
就労ー問題点
ー居住率
・都市部失業率:7.4%
・農村地帯:76.5%
大卒失業率が高く、人的資源が無駄に
・都市部:23.5%
・農村部失業率:29%
ー年齢構成
農村から都市へ仕事をみつけるために移
住する流れがある
・15歳以上:66.5%
・生産年齢(男性15∼60歳、女性15∼55歳)
:57.1%
53/
就労ー対策1
・13歳以上人口のうち技術的専門性をもたない者
:92.4%(男性90.8%、女性93.9%)
・専門技術を備えている者:7.6%
(技術労働者:2.3%、職業高校卒:3.0%、大学卒2.7%)
都市部でも、
熟練労働者は少ない。
54/
就労ー対策2
〇農村の女性
1日16時間の重労働を行っている。
〇都市部の女性
一般的には、仕事・家事等に忙しいが、女性進出
が目覚しい。役所では、女性の管理職も珍しくない。
「ベトナム婦人連合会」
生産・管理技術を向上させることを通じて、女性のためにより多く
の仕事を創出することにより実践的な援助を行っている。
技術的専門性をもった人材の育成が必須
技術的専門性をもった人材の育成が必須
強化
9
55/
就労ー備考
56/
ビジネスー現状1
・非国営企業の全労働者の0.55%は、15歳以下の子供
であり、女子の比率が高い。
・全労働者の1.14%は高齢者が占めており、建設資材、
機械・エネルギーと林産物加工と、ハードな労働をして
いる。
・企業労働時間がかなり長い。国営企業で働く労働者
数総数の15.36%は、日常的に時間外勤務を行う。
労働者平均就労日数は年間285日。
(参考:日本 労働者平均就労日数:年間240日∼250日)
・ベトナム経済は順調に拡大し、6.9%の高い経済成長率
(2002年度成長率は、7.2%と推測)。
・2002年には米越通商協定が批准。
・1995年にASEANに加盟
・1995年にWTOに加盟申請し、96年よりAFTA(アセアン自
由貿易地域)に参加、2006年までに共通実行特恵関税削
減を目指す。
・ホーチミン市では、国内初のソフトウエア技術拠点 として
「サイゴン・ソフトウエア・パーク」を開設。
57/
ビジネスー現状2
58/
ビジネスー問題点と対策
・外国投資(認可ベース、2000年):
355件、19億8920万ドル
・輸出 151億ドル(2001年度 前年比+4.5%)
・輸入 160億ドル(2001年度 前年比+5.3%)
・貿易相手国(1999年)
・輸出:日本、シンガポール、中国、豪
・輸入:
シンガポール、台湾、日本、韓国
●経済成長のためには 、工業化を一層推進 していか
なければならない。
・グローバル化の時代において世界市場で工業品
の競争力を高めていかねばならない。
・そのためには、FDI(海外直接投資)の着実な導
入とともに国内では企業間競争の促進、とりわけ
国営企業の改新を推進しなければならない。
●社会主義経済の発想から抜けなければならない
●今後はIT技術者の育成が必須
59/
ビジネスー考察2040年
・市場が開かれるため、海外とのBtoB取引が盛んになる。
・外国投資企業が増加する。
I
T
国家となる日本のパートナーとしてのベトナムに!
I
T
国家となる日本のパートナーとしてのベトナムに!
(
現在のシリコンバレーと
(
現在のシリコンバレーとインド
インドのような関係に)
のような関係に)
60/
日越関係ー1
・日本は現在ベトナムにとって最大の援助国。2001年
度の援助誓約額は、円借、無償、技協合わせて総額約
916億円
・対ベトナム累積投資額は、2001年度まで約35.2億ドル。
シンガポール、台湾、英国に続いて4位
・対日貿易:輸出3,168億円、輸入2,164億円(2001年
度)
・主な輸出品(越→日):繊維製品、水産物、原油
・主な輸入品(日→越):一般機械、電気機械、繊維品、
10
61/
62/
ODA 援助の重点分野
日越関係ー2
図 日越貿易
図表1)対日貿易
3,500
3,000
2,500
(単位:億円)
2,846
2,644
2,289
2,000
1,500
1,548
3,168
2,230
1,851
1,738
2,129
2,164
1,000
500
0
1997
1998
1999
2000
2001
・人づくり・制度づくり(特に市場経済化移行支
援)
・電力・運輸等インフラの整備
・農業・農村開発
・教育、保険・医療の整備
・環境(自然、居住等)整備
(単位:億円)
輸出(越→日 )
輸入 (日→越)
出所)大蔵省貿易統計
63/
共産党主要なリ ー ダー の子供達は、米・日本、仏等の西側先進国に
留学している。10年∼15年ほどたてば、外国帰りの共産党幹部の二世が
リ ー ダー として登場してくる。自由主義政治体制で勉強してきたので、だんだん
と社会主義政治体制がなくなっていくと考える。
64/
2040年までのロードマップ
社会主義体制崩壊
社会主義体制(ドイモイ政策)
2040年のベトナムと日本の関係
貧困
・日本の2040年:生産人口が激減
・ベトナムの2040年:人口増加/レベルの高い人材育成
・日本の知識データをベトナムに共有し、ベトナムの生産力
を日本に共有するという関係に!
日本農業
のノウハウを
導入
教育
教育機関
の設備の
援助(日
本)
生産年齢のピラミッド
が似ている
●日本2000年人口ピラミッド
2005年
2010年
●通信費の値下げ ●通信インフラ都市部の 整備
●インターネット普及率を
2010年までに20%にする
日本は支援
〇生産体制→ベトナム
〇生産体制→ベトナム//管理体制→日本人
管理体制→日本人
●ベトナム2050年人口ピラミッド
2002年
IT環境
ビジネス
と
経済
行政分野、
法制度整
備の協力
(日本)
●IT技術者の育成
自由主義体制
2020年
2030年
●通信インフラ農村地域 の整備
●インターネット普及率を
2020年までに50%にする
●研究機関の設立
●インターネットは誰でも使える
環境にする(2030年までに)
2040年
●先進国と同じレベルの
IT環境を目指す
●農村地域生活インフラの整備●農業生産性技術の向上
●農村経済の発展
・農産物加工工場
●政府貧困見直し対策
2015年までに貧困をなくす 対策
・農業組合の育成
(世界銀行 農村経済発展のために
・地域毎の発展戦略
2億ドルの融資)
・銀行の農民への融資
●農村地域の初等教育の整備
●農村地域の高等教育機関の整備
●教師数を増やす
●教育環境の充実
●先進国と同等レベルの教育システム
・教師の給料見直し
・
外国語教育 の強化 ・外国語教育小学校から導入・外国語教育幼稚園から導入
・教師教育の強化
・小・中学校にパソコン導入
・小・中学校にパソコン本格導入
・子供同士で通える環境
・eラーニングの基盤整備 ・eラーニングの導入
・給食の普及
●RMIT(豪州大学)開校 ●海外の大学開設強化
●教育方針改革
●工業化の推進 ●市場の開放
・中小企業の支援
・FDIの着実な導入 ・EDIの増加
FTA締結
(日本)
●ソフトウエアパーク支援強化 ●ソフトウエア産業の発展
●eビジネスインフラの整備
●先進国へ農産物の輸出
(先進国の市場を農産物や繊維等途上国
の輸出に開放)
●ソフトウエア大国
●世界的電子商取引
基盤整備
●世界的電子商取引
の発展
●電子政府化
IT分野におけ
る日本とベトナ
ムは、ビジネス
のよきパート
ナー
●民間企業、国営企業の改革
●財政、金融面での制度改革
●市場経済に適合した法制度の整備、人材育成
65/
コメント・
質疑応答
CASE4:バングラディシュ(
担当:
頴原 桂二
郎)
[email protected]
11
バングラデシュ基本情報
バングラデシュの教育
l
識字率:44.8% (内訳:女性は 31.4%、男性は 51.3% 96年)
教師一人当たりの生徒数
l
小学5年生までが義務教育
l
l
l
人口
1億3000万人(日本とほぼ同じ)
l
面積
144,000Km2
l
首都
ダッカ
l
l
乳児死亡率 71.66 人/1000 人
公用語
宗教
ベンガル語
イスラム教88.8%、ヒンズー教10.5%
その他が0.6%
1人当り
女性の教育
l
高等教育
l
l
GNP370米ドル(1999)
l
l
バングラデシュの就労NOW!
l
l
l
l
l
昔から援助が盛んなので大学の 数は比較的多い
医科大学14・工業系大学4・国立大学11・私立大学6
日本の質の 高い講義をバングラデシュに配信することへの要望もある
バングラデシュのビジネス
労働人口の3分の2が第一次産業に従事しており、GDPの3
分の1以上を農業が占める
主な産物はジュート・米・
茶など
魚の好きなベンガル人:漁業もさかん
高い人口増加率、頻繁におこる自然災害などのために穀物は
慢性的に不足
女性がよく働く
海外出稼ぎ者は14万人を超えたが不法出稼ぎが主。
l
l
バングラデシュで女性の自立 は困難 であり、教育も盛んではない 。
l
貿易
l 輸出:
第一次産品
l 輸入:
食料品・工業製品・燃料
l
政府開発援助(ODA)総額 :約 7億 5600万ドル (1996∼ 1997年)
l 全途上国のうち9番目
l 海外からのODAがGDPの約 4%を占める
l 海外からの援助がそのまま政府高官のポケットマネーになることも
民間からの資金流入 は現 在までのところほとんどない
l 自立的な経済発展に必要だが。
99年5月、天然 ガスを中心に工業化 の促 進を図る政策を策定
労働力は5020万人と多いが、工業発達が未熟であり、
失業率は高い
l
途中でドロップアウトする学生がおおい。
5年生まで残るのは全体の約2 割
高等教育機関への進 学は非常に少 ない。
朝は工場 で働いて、自 分で稼いだお金 で学校に通う子 供も
l
通貨単位 タカ,Taka (BDT)
l
日本:小学生(20人)、中学(16人)、高校(10人)
バングラデシュ:日本の約3倍
l
l
l
94年時点では20億ドル以上 の大幅 な輸入超過
雇用の確保と国際収支赤字を大きくカバー
90年代初頭には、10万人規模まで増加
72/
コメント・
質疑応答
バングラデシュのロードマップ
2002年
2005年
2010年
2020年
2030年
2040年
IT 環境
・インターネットカフェを中心に
・無線環境を利用したIPv6ネットワークの構築 ・都市での無線インターネット
・都市のみではなく、田舎にも最低1箇所の
国民にインターネットの環境を普及
環境構築終了
・都市を中心にインターネット基盤を構築 アクセスポイント
・田舎での普及へ
教育
・政府が教育にかけるお 金を増やす
・若者の識字率100%を目指す
・各地に学校を建て、無料で義務教育
教科書・鉛筆・ノート
の無料配布
・高校/大学を現在の2倍の数に
・一方で、SOIASIAプロジェクト
などを利用して高等教育の底上げ 小学校の先生の数を増やす
を図る
・SOIASIA サイトが国内10箇所に
・先生の教える動機付けを行うための訓練学校を設立
・バングラデシュ発信の授業を海外に
・優秀な学生には高校での奨学金も出す
・サッカー 選手の育成
・灌漑/台風による被害を減らす公共事業の拡大
ビジネス ・安い労働力を売りにして、海外からの民間ビジネス・
と経 済
工場の誘致を行う
・海外工場での研修制度を作り、国内の技術力強化
を図る
・観光産業を推進。外貨を稼ぐ
・ワールドカップの誘致など
・教育部分で育ってきた学生を
ターゲット
にベンチャー企業の推進を図る
・インターネットを使った都市と田舎の物流を促進
バングラデシュ国内の産業育成を図る
12
73/
本授業のまとめ
n
1)世界を見ることが重要
n
n
長期のスパンで物事を考える
n
n
連絡事項
n
今の日本はグローバルな視点に欠ける
2)インターネット技術基盤を考えた時に
時間が掛かる
n
74/
再来週は懇親会があります
n
n
n
7月22日(月)19:00∼
後日、出欠に関する連絡を致します
SOI 授業調査があります
n
ご協力ください
インフラ整備の後
アプリケーション ・教育
13