ロールベールサイレージの発酵改善と安定貯蔵技術に関す る研究

ロールベールサイレージの発酵改善と安定貯蔵技術に関す
る研究
誌名
東北農業研究センター研究報告 = Bulletin of the National Agricultural
Research Center for Tohoku Region
ISSN
13473379
著者
河本, 英憲
巻/号
111号
掲載ページ
p. 29-84
発行年月
2010年1月
農林水産省 農林水産技術会議事務局筑波事務所
Tsukuba Office, Agriculture, Forestry and Fisheries Research Council Secretariat
東北農研研報
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田一)(.,ベールサイレージの発酵改善と安定貯蔵技術!こ関する研究
河本英憲判)
抄
録:ロールベールサイレージ (
RBS)の利用性と品質制御における不安定要因の改善を罰的として、
高襟度処理の適沼効果を明らかにするとともに、貯蔵中のラップフィルム保護技術の検討を加え、
細切・ i
RBSの発酵改善から安定貯蔵にいたる技術を検討した。まず、既存 RBS
体系において細切・高密度処理
を活期するとともに、混合飼料給与法に対応させるため、 RBSを細切し、気密性の優れたサイロに密度
3
i後度処理の活用は牧草RBSの発
を高めて再貯蔵する方法を検討した。その結果、再貯蔵による細切・ 2
酵と貯蔵性の改善に有効であることを明らかにした。次に、
トウモロコシ用に開発された縦断裂ロール
への締切・高密度処理の適汗i
効采を検討した。
ベーラを用いて発商事品質が劣質化しやすい飼料イネ RBS
その結来、調1I1JJ・高密度処理は飼料イネに特徴的なエタノール発酵を抑制するが、乾物率 40%未満では
酪酸発酵を助長するために、発酵品質の改善には必ずしも有効で、はないことを明らかにした。さらに飼
料イネ RBS貯蔵中のネズミからのラップフィルム保護方法について検討し、殺鼠剤や忌避剤寺子の化学物
質、特別な機械.1ftJi設を必姿としない有効なネズミ食害対策を提示した。
キーワード:組i
切、飼料イネ、ネズミ、発苦手品質、密度、ロールベールサイレージ
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日 次
I 緒論………...・ ・ ・ ・..………………………… 3
0
1 本研究の背景 ・・
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・ ・
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…
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・ ・
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3
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2
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とした発酵改善および安定貯蔵に関する既
存
の
研
究
・
・
・
・
・
・
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・
・
・
・
・
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・
・3
2
3 本研究の目的と概要....・ ・
.
.
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・ ・
.
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…
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.
.
・ ・
3
5
H
H
E 再貯蔵による既存の牧草ロールベールサイ
レージ調製での細切・高密度処理の活用...・ ・
.
.
3
6
H
1
再貯蔵による細切・高密度処理の活用が
*0東北幾業研究センター
2
再貯蔵による細切・高密度処理の活用が
微 生 物 相 お よ び 好 気 的 変 敗 に 及 ぼ す 影 響 … …3
9
サイレージ調製における細切処理を中心、
H
発酵品質に及ぼす影響.....................・・・・・・・・・ 3
6
3
善
再貯蔵時の濃厚飼料添加による品質改
.
.
.
.
・ ・-・…・・…・…....・ ・
.
.
.
.
.
・ ・ ・ ・-…… 42
H
H
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H
H
亜 細切・高密度処理による飼料イネロールベ
ールサイレージの発酵改善……...・ ・..………… 4
6
H
1
細断型ロールベーラで調製した飼料イネ
ロールベールサイレージの発酵品質…...・ ・
.
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JAPAN)
年 8月 5日受付、 2
0
0
9年 1
2月 3日受理
2
0
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9
東北農業研究センター研究報告 第 1
1
1号 (
2
0
1
0
)
3
0
2 予乾体系における飼料イネ紹断裂ロール
ベールサイレージの長期貯蔵性…'"・ ・・・
.
.
4
9
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3 高水分域における飼料イネのサイレージ
発酵に及ぼす細切・高密度処理の影響……… 5
3
W 飼料イネロールベールサイレージ貯蔵中の
.
.
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・ ・
.
.
5
7
ネズミからのラップフィルム保護...・ ・
1 ロールベール貯蔵場所に出現するネズミ
7
麓
と
被
害
様
相
・
・
・
・
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・
・
・
・
・
・
・5
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2 ロールベールの自己置方法の変更がネズミ
1
害
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影
響
・
・
・
・
・
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・
・
・
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・
・
・
・
・
・
・
・6
3 ロールベールの記置方法の変更によるネ
ズミ害軽減効果の現地実証………………-… .
6
3
I 繕
V 総合考察....・ ・
.
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・ ・・・
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・ ・
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・ ・
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6
7
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l 再貯蔵処理による既存の牧草ロールベールサ
千レージ調製での細切・高密度処理の活用
…… 6
7
2 細切・高密度処理による飼料イネロール
ベールサイレージの発酵改善…...・ ・
.
.
.
.
.
・ ・
.
.
6
9
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3 飼料イネロールベールサイレージ貯蔵中
のネズミからのラップフィルム T
某i
蔓…………7
1
V
I 摘要…...・ ・..……………...・ ・-………...・ ・
.
.
7
2
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文
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・
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・.
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7
3
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…
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
ー
・
・
・
・
・
・
…
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
・
….
.
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.
8
1
Sumary.
1
9
9
2
)。特に、我が留では乾草調製時の補助作業者
論
としての婦人労働の軽減に果たす役割は非常に大き
1 本研究の背景
かった(糸川ら
1年 7丹に!日農業基本法に換わ
日本政府は平成 1
に大幅な省力化をもたらしたロールベーラではある
1世紀における食料・農業・農村に関する施策
り
、 2
が、開発されたヨーロッパにおいても我が国におい
の基本的指針として食料-農業・農村基本法を制定
ても、間場での乾草調製中に雨にあたってしまうリ
1
9
9
9
)、それを的確に実施してい
スクは高く、多様乾葉や自然発火の問題が発生し、
2年 3丹、食料・農業・農村基本計画
くために平成 1
必然的にロールベールを密封してサイレージ化する
し(農林水産省
(以下、基本計画)を決定した(農林水産省
2
0
0
0
)
0
1
9
9
2
)。このように乾草調製作業
試みが始まった(杉本ら
1
9
9
0
a
b、蔦田
1
9
9
4
)。
平成 1
7年 3丹に見寵された基本計闘では、食料自給
このようにロールベ}ル体系は、もともと乾率調製
5年度)の 40%
率(供給熱量ベース)を現状(王子成 1
用途であったがサイレージ諦製にも活賂できること
から 45% (平成 2
7年度)に、飼料自給率 (TDN
換
9
8
6年頃のベールラッパの
が知られるようになり、 1
算)を現状の 24%から 45%に引き上げることを目標
導入とともに普及するに至った(市戸
3万haから 1
1
0万ha
としている。飼料作物では現状9
在ではロールベール体系はサイレージ調製が主要な
への作付け増産を目標としており、粗飼料自給率は
用途となり、日本のサイレージ調製量のうち、ロー
現状76%から 100%完全自給を自指している O この
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e、以下、
ルベールサイレージ (
中での具体的な行動計画・技術開発において、汎用
RBS) の調製最が最も多いと推定されるに至ってい
型の自走式ロールベーラの開発、ロールベールや混
る(市戸
合飼料の栂包・流通技術の改良等による生産コスト
る経営での品質調査では、水分含量や発酵品質の個
の 3割程度低減が甑われている O すなわち、飼料自
人差が大きいことが指摘されており(須藤・大竹
給率の向上策において、ロールベーラによる粗飼料
1
9
9
3
)、進展がめざましい繁殖技術、家畜改良技術
収穫・調製貯蔵技術が重要な役割を拐っている。
および飼料給与技術に比べると、実際の現場におい
1
9
9
9
)。現
1
9
9
9
)
0 ただし、 RBS
体系を導入してい
ロールベーラが日本に導入されたのは、道立新得
ては、これら RBSの不良発酵や変質のリスクが依然
畜産試験場で実施された「肉用牛の大規模経営にお
と高く、品質制御や予測が難しい技術となっている
9
7
9
)に
ける集団飼養技術に関する試験J(l 975~ 1
(高田
1
9
9
4
)。
供用されたのが始まりとされ、乾草調製を主体に利
サイレージ、すなわちサイロによって作物を貯蔵
1
9
9
0
a
b
)。ロールベーラ
するためには、まず嫌気条件を達成して好気的微生
による乾草調製は、従来のタイトベーラと比べると、
物の活性を抑え、次にその嫌気条件下における酷酸
梱包時間はそれほど減少していないが、タイトベー
菌や腸内組麗のような望ましくない微生物の活性を
倍の梱包量にして機械でハンドリングで
ルの 20-30
乳酸発酵の促進によって抑えることである
/
3に減少
きるため、詰込み、運搬、収納作業が約 1
(McDonalde
ta
1
.1
9
91
)。サイロ内の嫌気条件が得
し、刈取りから収納までの合計作業時間が約半分に
られる効率は、材料率の圧縮(詰込み密麗)の程度
なるなど大幅な省力化が達成できる(糸川ら
t
および被覆の有効性に左右される (McDonalde
用が開始された(杉本ら
河本:ロールベールサイレージの発酵改蕃と安定貯蔵技術に関する研究
3
1
a
.
l1
9
91
)。詰込み密度の増加は材料の間隙に残る
れるようになってきた。その T班 Rの粗飼料源とし
空気の排除を意味しており、この密度増加は、概し
て自給錦料である RBSを麓極的に利用することは、
て発酵品質を改善する要因となる(大山・柾木
日本の飼料自給率を向上させると期待できる。ただ
1
9
6
8、 1
9
7
0
)。特に材料草の細切は、詰込み密度を
し
、 RBSは未細切であるために、 TMR
材料として
増加させる効果を持つ(須藤
1
9
6
7
)。埋蔵時の空
は利用しづらく(小川ら
1
9
9
7
)、乾乳牛や育成牛
気混入率が増加すると中水分域 (60-70%) の予乾
にのみ草架台で不断給与される場合が多い(位々
964、
草では影響が小さいが (Zimmer'Gordon 1
木・加藤
高橋
1968bc;大山・柾木
1970)、高水分域
1
9
9
2
)。また、 TMR
給与法の効果を発揮
させるためには、材料が成分的にも量的にも安定し
(70%以上)では低品質サイレージが調製されやす
ていることが条件として挙げられるが、 RBSは個々
いことが報告されている(大山・柾木 1
9
7
0
、大山ら
のロールに品質のバラツキがみられ、長期貯蔵時の
1
9
7
0
)
0 ただし、詰込み持にサイロ内の空気を酸素
安定性が低いことからも TMR
への適合性が低いこ
によって寵換しでも、発欝過程において外気の侵入
とが指摘される(市戸
がなければ発酵品質は保持される(大山・校木
料の収穫・調製貯蔵を省力的に行うことができるこ
1
9
6
8
)。よって、高橋(l9
6
8
b
) が報告しているよ
とから、国内の大家畜生産にとって不可欠なもので
うに、埋蔵時の空気混入率が高いものでもサイロへ
あり、今後も国内のサイレージ生産の基幹技術であ
の加重が大きければ品質劣化は抑えられる。しかし、
ると考えられる O 一方で、、 TMRの普及に伴って安
RBSにおいては、材料幕は無切断か、カッティング
定した品質の細切サイレージの必要性が高まってい
1
9
9
9
)
0 RBS
体系は、報飼
ロールベーラを用いたとしてもlOcm
以上の長切断
への適合性を高
ることから、 RBSの貯蔵性や TMR
である O このため、詰込み密度(欄包密度)は、施
めるために、締切・再調製混合技術などを含めた高
設型サイロよりも材料草の乾物率や材料慈の茎の太
品質化が必要とされる(糸川ら
1
9
9
2
)。
さにより大きく依存するとともに、ベールチャンパ
現在、多種類の RBS
切断・解体機が開発され、
での成形、 トワインでの結束、そしてハンドリング
RBSを締切して利用できるようになっている(市戸
という機構上、詰込み密度や加重の程度は不十分と
1
9
9
5、 1
9
9
9
)。また、細断されたトウモロコシなど
1
9
9
2、 1
9
9
5
)。また、
の長大型作物を高密度なロールベールに成形できる
被覆に用いるポリエチレン製ストレッチフィルム
紹断型ロールベーラが開発され、細切された材料草
は、未延伸で 8
枚重ねの状態でも酸素透過率が 1
0
0
0
がロールベールに梱包できるようになった(志藤・
ならざるを得ない(糸川ら
mllm/daylATM程 度 と 比 較 的 高 い ( 本 田 ら
山名
1
9
9
5
)
0 このため、フィルムの被覆膚数は 2-3カ
製される締切サイレージと比べて、品質の安定性や
月の短期貯蔵では 4層巻でも品質が保持されるが、
利用性について欠点を持っている。これら欠点を補
1年部の長期貯蔵では 6題巻でも品費低下が認めら
完する技術として、 RBS
切断・解体J撲や細断裂ロー
れる(糸 J
I
Iら 1995)。すなわち、 RBSは盟定サイ
ルベーラを活用する方策が考えられる。すなわち、
ロによる細切サイレージと比べて密度が低く、被覆
既存のロールベール体系で収穫された RBSを細切
しているラップフィルムが駿素を完全には遮断でき
し、細切サイレージとして利用できるように再貯蔵
ない特性があるため、常に酸素の供給の危険にさら
する技術やトウモロコシ以外の材料率を綿断裂ロー
2
2
0
0
2
)。既存の RBS
体系は施設型サイロで調
されていることから、特に長期貯蔵時の品質安定性
ルベーラで収穫する方策である。これらを検討する
は施設型サイロによる細切サイレージよりも劣ると
にあたって、本研究では、牧草とともに飼料イネを
考えられる。
材料として取り上げた。前述の基本計阪では、水田
多量の濃厚飼料が給与される泌乳牛においては、
を活用した餌科イネの生産にも期待が掛けられ、今
濃厚飼料のみが選り好みされないように細切された
後の生産量拡大が見込まれている。ただし、堀口ら
粗鋼料と均質混合して完全混合飼料 (
T
o
t
a
!mixed
(
1
9
9
2
)、永 f
f
i
i
.四十万谷 (1998)、察 (2001) の研
r
a
t
i
o
n、以下、 TMR) として給与することが推奨
究により、イネは乳酸発酵が促進されにくい素材で
1
9
8
7
)。この TMR
給与法は、各地に
あることが明らかにされており、ホールクロップサ
設立されたすM R
供給センターによって、大規模離
イレージの中でも乾物率がトウモロコシよりも高
農場に娘らず、小規模酪農場や肉牛農家でも利用さ
く、茎が中空なためにサイロ内に空気が残存しやす
される(柴田
3
2
東北農業研究センター研究報告 祭I
I
I号 (
2
0
1
0
)
く乳酸の生成・蓄積が抑えられ、酪酸やエタノール
2 サイレージ調製における翻切処理を中心とし
の生成量が多く、発酵品質が劣費化しやすいことが
た発欝改善および安定貯蔵に関する既存の研究
2
0
0
4
) によれば、作付
明らかとなっている。吉田 (
サイレージにおける乳酸発酵の促進は、材料尊の
面積が 5000haまでは牧草収穫体系の活用と一部地
乳酸菌数および発欝基質供給量に影響される
域の畜産農家による期間限定の給与にとどまってい
(McDonalde
ta
.
l1
9
91
)。このうち、発酵基質供給
たが、今後、作付面積を増加させて通年給与を可能
量は、材料率への物理的処理(破砕や切断)の程度
とするためには、長期間安定して貯蔵できるサイレ
9
7
8
)。すなわち、材料率
に左右される (Marsh 1
ージ調製技術が必要であるとしている O この前科イ
への物理的処理は、植物細胞からの草汁の渉出を促
体系で収穫されてお
ネにおいては、ほとんどがRBS
してサイレージにおける微生物の生育に少なからず
り、その発酵改善技術の開発が急務となっている。
の影響を与え、特に乳酸菌の生育を他の撒生物より
また、 RBSは、長期貯蔵牲が施設型サイロで調製貯
G
i
b
s
o
ne
ta
.
l1
9
61
)。このた
も相対的に促進する (
蔵されるサイレージと比べて劣る係閣として、ラッ
め、サイレージの乳酸発酵には、まず植物の縮臨液
プフィルムが容易に破損して品費劣化が生じやすい
の放出が不可欠だとされ(須藤
点が指摘されるが、飼料イネ RBSにおいては、貯蔵
立つ材料率の細切によって乳酸発群が促進され、酪
中のラップフィルムの破損防止に特別な注意が必要
酸発群が抑制される(高野ら
となる。なぜなら、餌料イネ RBSは籾を多量に含む
須藤
ことから、薄いラップフィルムに包まれた状態で麟
みでは植物細抱液の放出が必ずしも十分ではなく、
場や牛舎脇の野外で貯蔵されると鳥獣による食害を
詰込み密度を上げることによって、はじめて植物細
受けやすい。生産現場において、カピ(糸状荷)に
胞液の渉出が促され、乳酸含量が高まる(大山・
3倒の飼料イネ RBSの原因を調査した報
汚染された 7
木
告によれば、鳥獣害によるラップフィルム破損によ
材料率への物理的(機械的)処滋のうち、細切より
るものが全体の 40%で、鳥獣害のうち、ネズミ寄に
も粉砕や圧潰の品質改善効果が高いことからも理解
よるものがその半分以上を占めていた(察
2
0
0
4
)。
1
9
7
1、大山
1
9
6
7
)、腹蔵に先
1
9
6
4、目谷
1
9
7
0、
1
9
7
1
)。ただし、単なる細切の
1
9
6
8
)
0 そのことは、植物細胞液の渉出を促す
G
i
b
s
o
ne
ta
.
l1
9
6
1、須藤
できる (
1
9
6
7
)。埋蔵材
すなわち、餌料イネ RBSは、烏に加え、ネズミにと
料率が発酵を始めるために十分な締臨液は、乾物 I
ってもきわめて魅力的なエサであり、貯蔵中に籾を
gあたり 2g以上で、あるという報告がある(須藤
狙うネズミによって容易にラップフィルムが損傷さ
1
9
6
7
)。機械作業によって比較的短い切断長で収穫
れることが確認されている。かつては牧草のみが
された場合、たくさんの切断傷が表頭につく
RBSの形態で貯蔵されていたため、その貯蔵中の鳥
(
G
i
b
s
o
ne
ta
l
. 1
9
61
)0 また、実規模作業における
獣害対策はカラスなどの烏の突っつき(いたずら)
踏)王などの庄密を加える作業は、材料事の水分含量
に対するテグスや紡鳥ネットの設置、およびコオロ
が低い場合を除き、植物組織の崩壊を促して縮施液
ギなどの昆虫に対する殺虫剤の散布などが主な対策
G
r
e
e
n
h
i
l
l1
9
6
4
)
0 このため、
の放出を促進させる (
であった。よって、絹料イネ RBSの貯蔵性を改善す
実規模作業においてフォレージ、ハーベスタで収穫さ
るためには、発酵品質を改善するのみでなく貯蔵中
れた締切材料主主をサイロに踏圧を加えて詰め込む場
のネズミ食害への対策を検討する必要がある。
合、発欝に必要な細胞液の放出量をクリアできると
調製体
以上の背景から、本研究では、まず、 RBS
ta
.
1 1991
)0RBSにおい
考えられる (McDonalde
系で収穫された粗飼料を安定した品質の細切サイレ
ては、材料等は細切されておらず、密度も低い。こ
ージとして TMRの粗飼料源として活用できること
調製においては乳酸発酵促進のための
のため、 RBS
を目的とし、既存の収穫体系で調製された未細切の
縮胞液の放出量が制限されていると推祭される。よ
への細切・再貯蔵処理の活用方策を検討し
牧草RBS
9
0
a
b
) にみられるよ
って、篠田・高田の研究(l9
た。次いで、新開発された細断裂ロールベーラを発
うに、細切サイレージならば良好な発酵品質のサイ
酵品質が劣質化しやすい錦料イネ RBSの収穫調製に
レージが得られる材料率でも、無細切の RBSでは乳
適用した場合の改善効果を検討するとともに、飼料
波発酵が促進されず著しく劣質な発酵品質になる可
イネ RBSにおける貯蔵中のネズミからのラップフィ
能性が高い。 RBSのように材料草に比較的傷が少な
ルムの保護技術に関する検討を行った。
い条件の場合、植物体表面の栄養条件は乳酸菌が効
河本.ロールベールサイレージの発酵改善と安定貯蔵技術に関する研究
3
3
果的に他の微生物と競合できる条件に無く、乳酸生
製技術では、材料草を予乾して水分調整を行うこと
成は低くなる (
G
i
b
s
o
nら 1
9
61)。このため、 RBS
が原知であり(野・安宅
での乳酸発酵条件は、細切して十分に踏圧を受ける
ら60%程 度 へ の 調 整 が 推 奨 さ れ て い る ( 糸 川 ら
施設型サイロによる調製と比べて不利とならざるを
1
9
9
2、高田
得ず、乳酸生成スピードが遅く、乳酸生成量も低く
に属するため収穫時に雨天に遭う可能性は常に高
1
9
9
4
)。ただし、
く、不十分な予乾がRBSの品質を不安定化させる最
本研究で取り上げたような、一旦、 RBSとして未細
も大きな要因である。穀類の多量添加によって排汁
切で謂製されたサイレージが細切されて密度を高め
の浸出が減少することが知られているように
て再貯蔵された場合の乳酸発酵促進効果や、サイレ
(McDonalde
ta
.
11
9
91
)、穀類の添加は水分調整に
ージ微生物相に及ぼす影響に関する知見は乏しい。
有効で、ある。また、高水分・低糖分のものや飼料価
また、 RBSは、梱包単位が数百キロ積度であるので、
値が低い粗館料への穀類や粕類などの濃厚餌料の混
開封後の好気的変敗よりも貯蔵中のラップフィルム
合による発酵品質の改善効来を認めた報告は多い
破損等に起留する望ましくない好気的微生物による
(高野ら
汚染 (
F
e
n
l
o
ne
ta
.
11
9
8
9
) がより重要な伺題とし
宮城ら
て検討されてきた。一方、細切・再貯蔵する場合、
高水分で調製されてしまった場合に、収穫後の早い
より調製単位が大きい施設型サイロの利用が考えら
段階で穀類と混合して再貯蔵する方法を活用するこ
れるため、開封後の好気的変散についての検討が必
とが考えられる。 TMRは通常、家主吉への給与夜前
要である。サイレージの好気的変敗に関しては、発
に粗飼料と濃厚鏑料が混合されるが、 TMRの素材
なることが示されている(高田
酵品質との関係(大 il~
山下・ ilJ~奇
1
9
8
1、大山・柾木
1975、 O'kiely
1
9
7
1、
.Muck 1
9
9
2、Muck'
Y
o
k
o
t
ae
t
O
'
k
i
e
l
y1
9
9
2
)、サイロサイズとの関係 (
1
9
9
9
)、水分含量 40%か
1
9
9
4
)。しかし、 日本は j
晶子育湿潤気候
1
9
7
5、古賀・罵場
1
9
9
3、永西ら
1
9
9
0、林ら
1
9
9
2、
1
9
9
6
)。すなわち、 RBSが
として利用する RBSに貯蔵中の品費劣化が懸念され
サイレージ、コ
る場合、いわゆる発酵TMR (TMR
ンプリートサイレージまたはオールインサイレージ
a
.
12
0
0
1
)、化学物質の添加による抑制(原・大山
など)と呼ばれる j
見合サイレージとして貯蔵して利
1
9
7
9
a
b、板東・出向 1
9
7
9、C
a
i.Ogawa 1
9
9
8
)お
用する方策が考えられる。濃厚飼料を添加物に用い
よび乳酸菌添加による抑制 (
D
r
i
e
h
u
i
se
ta
.
11
9
9
9、
る場合は、その濃厚飼料に発酵損失が発生する欠点
Zhang.Kumai 2
0
0
0
、Ranjit.kung 2000、Kung
が挙げられるが(永西ら
e
ta
.
12
0
0
1、Taylore
ta
.
12
0
0
2、Dannere
ta
.
12
0
0
3
)
酵品震や稽好性・採食量の改善効果がそれに勝る場
などが検討されているが、再貯蔵などによる一時的
合があるとされる (
M
o
s
e
l
e
y.Ramanathan 1
9
8
9、
な空気導入の好気的変敗への影響に関する知見は乏
高野・山下
しい。このため、再貯蔵されたサイレージの開封後
TMRと同様、混合する飼料偶々の晴好牲の優劣に
の好気的変敢に関する影響を検討する必要がある。
よって惹が生じやすいとされるが(小山ら
サイレージ中の不良発酵留である酪酸菌は、水分
1
9
9
6
)、サイレージの発
1
9
9
0
)。発酵TMRの晴好性に濁しでも、
1
9
8
2
)、
低質粗鋼料である稲ワラなどの曙好性を大橋に改議
1
9
8
6、西川ら
合量に対して感受性が高く、水分低下によって活性
する効果が報告されている(垣内ら
が抑制される。一方、乳酸菌は低水分条件に対して
1
9
8
9、高野ら 1
9
7
5
)。よって、 RBS
再貯蔵特に濃厚飼
比較的高い抵抗力を有しており、低水分材料で発酵
料を添加して発酵 TMR
化することは、高水分RBS
を支配することが可能である (
W
o
o
l
f
o
r
d 1
9
8
4
)。
の品質劣化対策となるとともに、晴好性の改善効来
よって、乳酸発酵:の促進が得られにくい RBS
体系に
も期待できるが、この技術に関する知見は乏しい。
おいては、予乾による水分低下が最も重要な不良発
細切処理が飼料イネサイレージの発欝品質に及ぼ
酵抑制の方法となる O 一般的に由定サイロにおける
す影響を調査した研究は、百瀬ら (
2
0
0
5
) によって
細断サイレージでは中水分域と云われる水分70%以
実施されている。もちろん、古くから錦料イネサイ
下への予乾処理によって、良好な発欝品質が得られ
レージの発欝品質を調査した研究では、そのほとん
やすくなる (McDonalde
ta
.
11
9
9
1、増子 1
9
9
9
)。
どが細切してパックサイロ(原ら
ただし乳酸発酵条件に劣る RBSでは、酪酸発酵を抑
イロ(箭原ら
制するために、より低い水分含最への謂整が求めら
やボトルサイロ(永商・閤十万谷
n
s
s
o
ne
ta
.
11
9
9
0
)。このため、 RBSの調
れる(Jo
まれていた。しかし、これらの試験では切断長を変
1
9
8
1、名久井ら
1
9
8
6
)、簡型サ
1
9
8
8、堀口ら
1
9
9
2
)
1
9
9
8
) に詰め込
3
4
東北農業研究センター研究報告 第 1
1
1号 (
2
0
1
0
)
えた処理匿は設けられておらず、また、サイロ内で
質な銅料イネサイレージの調製方法が明らかになれ
の詰込み密度も明記されていなし、。単なる細切のみ
ば、水田での飼料イネ収穫認製にも適用できるタイ
では植物細胞液の放出が必ずしも十分ではなく、詰
プの縮断型ロールベーラの普及を促し、飼料イネの
込み密度を上げることによってはじめて植物細抱液
収穫調製体系の選択肢を増やすことが期待できる。
の渉出が促されて乳酸含量が高まることは前述し
RBSにおいては、水分合量 4
0%から 60%
殺度への
1
9
9
2、高田 1
9
9
4
)。
た。先に挙げた密度が示されていない試験では、サ
調整が推奨されている(糸川ら
イロ容量が小規模なサイロが多く、必ずしも十分な
2
0
0
1
) が三重県内で調査した生産現地での
後藤ら (
庄密度が確保されたとは考えにくいことから、締切
飼料イネロールベールサイレージの平均乾物率は
と密度増加の効果を推し量ることはできない。これ
3
4
.
3
%で、有機酸含量のなかでも酪酸含量の変動係
2
0
0
5
) は、切断長と詰込
らの試験に対して百瀬ら (
数が最も高かった。よって、銅料イネにおいては、
み密度との関係を検討し、切断長が短くなればサイ
2
0
0
5
) の研究で検討されなかった酪酸発欝
百瀬ら (
ロへの詰込み密度が増加して乳酸含量が高まること
の危険水分域での細切・高密度樹包の影響を明らか
2
0
0
6
) は専用収穫機の
を報告した。また、百瀬ら (
にする必要がある。錦料イネは晴好性が高く、通年
うち、プレールモーアで刈り取るタイプ(フレール
給与、夏期給与の要望も強いことから長期貯蔵に耐
型)とレシプロモーアで刈り取るタイプ(コンパイ
えうる調製貯蔵技術開発への期待が大きい(千田・
5mm
ン型)の発酵品質を比較し、平均切断長が7
鈴木
のフレール型が平均切断長 1
0
6mmのコンパイン型
産量の増加に伴って、貯蔵期間が長期イとすることが
よりも乳酸含量が高いことを明らかにした。ただし、
予想される。サイレージ素材として乳酸発酵能に乏
2
0
0
5
、2
0
0
6
) では予乾収穫などで水
百瀬らの研究 (
しい特徴を持つ飼料イネにおいて、細断型ロールベ
0%以下のイネを用いたため、対照区でも酪酸
分が6
ーラを用いて細切・高密度処理を施すことによっ
含量が低かった。また、切断長の呉なるロールベー
て、乳離発酵の促進を促す効巣が期待できる。しか
2
0
0
6
) ではダイレクトカッ
し、餌料イネにおける細切・高密度処理に関する知
トの材料であったが、対照区の酪酸含量は同じく非
見は限られており、その品賞安定化や栄養価に及ぼ
ラの比較試験(百瀬ら
常に低かった。飼料イネサイレージは牧草収穫に用
I
Iら (
2
0
0
3
a
b、2
0
0
4
a
b
)
いられる汎用機体系か、浦 J
2
0
0
5
)。また、前述したように、餌科イネ生
す影響は未解明である。
飼料イネ RBSは籾を多量に含むことから、薄いラ
の開発した専用収穫機体系で RBSに調製されてい
ップフィルムに包まれた状態で踊場や牛舎脇の野外
る。これらの従来型ロールベールは無切断か、また
で貯蔵されると鳥獣による食害を受けやすい。 RBS
はカッテイング機構付きのロールベーラを用いた場
普及当初から貯蔵中の鳥獣や昆虫類などによるラッ
cm
程度の長切断で樹包される。しかし、
合でもlO
プフィルム破損に注意すべきであることが示されて
化を呂
青刈りトウモロコシなどの長大型作物の RBS
いた(松本ら
的とした細断型ロールベーラ(志藤・山名
2
0
0
2
)
1
9
9
3、杉本ら
1
9
8
9
、糸川ら 1
9
9
2
、須藤・大竹
1
9
9
0
)。餌料イネ RBSにおいては、
が開発されたことによって、 1-2cmに細切され
鳥に加え、ネズミにとってもきわめて魅力的なエサ
た材料率でもロールベールに樹包できるようになっ
であり、貯蔵中に糠を食害するネズミによって容易
た。この細断型ロールベーラを牧草類の梱包へ応用
にラップフィルムが損傷されることが確認されてい
した場合、従来型と比較して高密度なロールベール
の品質を保持するラップフィルム
る。飼料イネ RBS
を成形できることが報告されている(志藤・山名
被覆層数は、一般的に 6層以上が推奨され、長期貯
2
0
0
3、2
0
0
5
、松尾ら 2
0
0
4
)。すなわち、飼料イネに
蔵においてカピの発生程度を低下させるためには、
おいても細断されて高密度に栂包することが省力的
8溜巻きが必要とされる(斉藤・米本 2
0
0
4
)。し
に実施でき、生産現場での高品質なサイレージ調製
かし、鳥の携やネズミの歯に破られないようにする
が期待できる。しかし、掘断型ロールベーラをトウモ
には、ラップフィルム層数の増加では対応できない。
ロコシ以外のサイレージ素材に適用した場合の発酵
鳥獣害のうち、烏に対してはテグスや紡鳥ネットな
品質改善効果に関する知見は乏しい。細断型ロール
G
a
i
l
l
a
r
d.M
a
z
o
y
e
r
どの効果的な対策が存在する (
ベーラはクローラタイプの機種の販売も予定されて
、M
cNamarae
ta
.
l2
0
0
2
)。一方、牧草RBSで
1
9
9
8
いる。よって、細断裂ロールベーラを活用した高品
は、ネズミ害が深刻になることはなかったため
河本・ロールベールサイレージの発酵改善と安定貯蔵技術に関する研究
3
5
(McNamarae
ta
.
l2
0
01
)、有効なネズミ対策は存
おけるネズミによる農作物の被害金額は、ここ数年
在しなかった。さらに、稲を RBSとして貯蔵するこ
1 億3000万 ~1 億8000万円で推移しているにすぎな
2
0
0
8
)、生産量の拡大が予想さ
とは日本が世界に先仔する技術であるため、諸外国
いが(農林水産省
においても、 RBSのネズミ対策は研究されていない。
れる飼料イネおよびトウモロコシなどのホールクロ
現在の農業分野におけるネズミへの主な対処法は、
ップ朗料作物の RBSに対するネズミ害は今後拡大し
殺鼠剤を散布するか、それに民を組み合わせて捕殺
ていくことが懸念される。以上のことから、 RBSにお
するかである (Wager-Pageら
1
9
9
7
)。殺鼠剤の
いては古くから保管中のラップフィルムの保護の重
「そ穴 J(ネズミの穴)への投入や、一定の間隔で格
要性が指摘されているが、鳥獣害、特にネズミによ
子状に配置する、または、ネズミが出入りできる穴
るラップフィルム破損対策に関する研究はほとんど
のあるエサ籍(ベイトボックス)に収納して等隠隠
なされておらず、その知見に乏しいのが現状である O
で配寵するなどの方法がある(出井・阿部
1
9
8
3
)。
ただし、ネズミの錦料イネに対する格好性が高いた
3 本研究の罷的と概要
周囲に殺鼠剤を配置しでも、殺鼠剤の方を
め
、 RBS
本研究では、材料草が締切されていないことと低
2
0
0
7
)。通
密度な発酵環境がRBSにおける品質制御の不安定要
常、殺鼠剤は目的とする以外の生物に寵接または二
因であると考え、牧草と飼料イネを材料として、既
次的な被害をもたらすリスクを持つ (Wager-Page
存の体系で収穫された RBSをサイロへ再貯蔵するこ
e
ta
.
l1
9
9
7
) よって、このような毒f
生化学物質の
とによって細切・高密度処理を活用する方策や細断
使用は飼料生産の場にはふさわしくなく、牛舎閤辺
型ロールベーラでの収穫による RBSの発酵改善効果
で使うのも避けるべきである O また、クマネズミの
を明らかにするとともに、飼料イネ RBSにおける貯
ように殺鼠剤が必ずしも有効ではない麓が存在する
蔵中のネズミからのラップフィルム保護技術の検討
20
)。ネズミに対処する他の方法とし
を加え、 RBSの発酵改善から安定貯蔵技術までを検
採食させるのは容易ではない(河本ら
0
(川内・遠藤
∞
ta
1
.1
9
9
1、Shumakee
ta
.
l
てカプサイシン (Masone
討した。研究成果の一部は既に公表済みであるが
2
α粉、シベリアンパインニードルオイル (
W
a
g
e
r
P
a
g
e
(河本ら
e
ta
.
l1
9
9
7
)および捕食者のニオイ (Burwashe
ta
.
l
はそれらに未発表データを加え、以下のようにとり
1
9
9
8、 D
i
e
l
e
n
b
e
r
ge
ta
.
l1
9
9
9
) などの忌避剤が研
まとめた。
2
0
0
5
a
b、 2
0
0
7
a
b、 2
0
0
9
a
b
c
d
)、本論文で
究されている。しかし、これら化学物質を収穫され
てから次の収穫持までの長期間の貯蔵中に散布し続
けるのは多額の費用を要する。また、どんな忌避剤
D
i
e
l
e
n
b
e
r
ge
ta
.
l1
9
9
9
)、
にも慣れがみられるため (
1)再貯蔵処理による既存の牧草 RBSでの細切・
高密度処理の活用
体系において細切・高密度処理を活用す
既存RBS
ネズミに警戒感を与え続けるためには、時間経過と
るため、 RBSを気密性の優れたサイロ(ドラム缶サ
ともに忌避剤の種類を換えていかねばならない。よ
イロ)に細切して密度を高めて再貯蔵する方法を検
って、長期間、しかも野外に貯載される飼料イネ
討した。乳酸発酵根度の乏しいイタリアンライグラ
RBS
への忌避剤の適用は難しいと考えられる。よっ
ス 2番草RBSを細切して蒋貯蔵した場合の乳酸発酵
て、貯蔵中のネズミ食害への対処法としては毒性物
促 進 効 果 ( 1)、発酵品質の良好なイタリアンラ
質などの化学薬剤の使用を避け、しかも低コストな
イグラス 1番草 RBSを再貯蔵した場合の発欝品質、
方法が求められる。餌科イネは水稲生産組織(集団)
2
)、加え
微生物相および好気的変敗への影響(立 -
が受委託によって生産から収穫調製までを担い、畜
て、無予乾で収穫されたオーチヤードグラス RBSか
n
-
産農家へ RBSとして流通させることが多い(小川
ら締切・再貯蔵時に濃淳飼料を添加して発酵 TMR
2
0
0
6
)。このため、畜産農家への供給のために RBS
化した場合の発醇品質と格好性への影響(豆 3
)を
の集積場が設けられる場面が各地でみられる。 RBS
検討した。
集積場にネズミ害が発生した場合、破棄率は 3割に
達成することが報告されている(押部ら
2
0
0
5
)。
よって、大規模な集積場でネズミ害が発生するなら
ば、その損耗は著しいものとなるだろう。我が国に
2) 細切・高密度処理による飼料イネ RBSの発酵
改善
化を目的として新規に開発さ
トウモロコシの RBS
3
6
東北農業研究センター研究報告 第 1
1
1号 (
2
0
1
0
)
れた細翫型ロールベーラを飼料イネの収穫・調製に
エロー、山口弘道主任研究員、関矢博幸主任研究員、
適用して、調製された細断型RBSの発群品質、化学
問中
成分および組育牛による採食景を従来型RBSと比較
樹主任研究員、藤森英樹上席研究員、寒冷地餌料資
治主任研究員、小松篤司主任研究員、福重直
r
n
-1)、予乾収穫体系における紹断型飼料イネ
し (
源研究チーム
踏野英子主任研究員および岩手大学
RBSの長期貯蔵時の品質安定性と栄養価(直之)、
動物医科学系
出口義隆博士、熊谷智洋氏には実験
および実験室競模で高水分域における細切・高君主t度
の実施に当たり、多大なご支援を頂いた。また、畜
処理の発酵品質に対する効果を調査し(班 3
)、細
産草地研究所非常勤職員印南キヨ子氏、古川智子
断裂ベーラによる細切・高密度処理の錦料イネ RBS
氏および東北農業研究センター非常勤職員
生産への導入効果を検討した。
子氏、黒田あや子氏、佐藤幸子氏、飛沢道子氏には
長牛和
分析補助において、多大のご協力をいただいた。こ
3) 飼料イネ RBS
貯蔵中のネズミからのラップフ
イルム保護
飼料イネ RBSの貯蔵過程において、籾を食害する
ネズミからのラップフィルム保護を検討した。ネズ
ミ被害が発生している RBS
集積・貯蔵場所に出現す
るネズミ種の捕獲調査と被害様相の観察
(N1
)、
RBSの配置方法の変更が食害被害に及ぼす影響の検
討 (N-2) およびその現地実証 (N-3) を行い、飼
料イネ RBS
貯蔵中のネズミによるラップフィルム破
損i
坊止対策を検討した。
こに記して深く感謝の意を表する。
立
再貯蔵処理による塁走存の牧箪口一ルベー
ルサイレージ讃製での細切・高密度処理の
活用
1 再貯識による翻切・高密度処理の活用が発酵
品震に及ぼす影響
1)目的
RBSは、材料率が未細切であること、低密度な発
酵環境であること、および被覆ラップフィルムが破
損しやすいことから、品質安定性を欠き、 TMR
へ
本論文の作成に当たり、ご親切なるご教示とご高
間を賜った岡山大学農学部教授坂口
英博士に心
の適合性も低いなど発酵品質やサイレ}ジ利用性に
ついて欠点を持っている。そこで、 RBSとして収穫
調製された後に締切して、気密性の優れたサイロに
から深謝申し上げる O
本研究は、畜産草地研究所資源循環研究チーム
高密度で蒋貯蔵すれば、より安定した状態で貯蔵を
加茂幹男上席研究官(現、畜産草地研究所草地研究
することが可能となり、 TMR
への適用性などの利
監)のご指導のもとに開始したものであり、その遂
用性も向上すると考えられる O
行に当たっては、東北農業研究センター畜産草地部
飼料生産研究章魚住
JI[~室長(現、寒冷地錦料資
源研究チーム長)、同総合研究第 Iチーム
渡謹覚
そこで本節の試験では、牧草RBSを細切して気密
性の優れたサイロ(ドラム缶サイロ)に再貯蔵した
場合の発酵品質に及ぼす影響を調査した。
明チーム長(現、中央農業研究センター)および陪
東北飼料イネ研究チーム
押部明穂チーム長にも格
別の便宜とご指導を頂いた。また、畜産草地研究所
2
)材料と方法
(1)収穫・調製
張建国支援研究員(現、華南農業大学教授)と青
畜産主主地研究所(栃木県那須塩原市)内国場で栽
木康浩主任研究員、および東北農業研究センター畜
培された出穏期のイタリアンライグラス (
L
o
l
i
u
m
産草地部武政正明部長(現、畜産主主地研究所長)、
m
u
l
t
j
f
l
o
r
u
mLam.、品種:ニオウダチ) 2番草を供
河総合研究第 2チーム近藤恒夫チーム長(現、研
9
9
9年 6月 1
5日、供試芸家をモーアコンデイ
試した。 1
究調整役)および関東北水田輪作研究チーム
大谷
ショナ(ニューホランド(掬、 KM28
1)で刈り取り、
桂三上席研究員には、常に多大なご教示とご指導を
乾物率40% (軽予乾区)または50% (強予乾区)を
賜った。畜産草地研究所および東北農業研究センタ
目途に予乾した後、ロールベーラ (FERABOLI
社
、
ー業務科諸氏、森林総合研究所東北支所
チャンパ径・ I
p
l
i
i
L
2
mタイプ、定型式)で各区 3個
島田卓哉
主任研究員、東北農研センター畜康草地部飼料生産
ずつ梱包した。これらのベールはベールラッパで 4
研究室出日新研究員(現、寒冷地飼料資源研究
1
曹(重複率50%) にラッピングし、重量を測定した
チーム)、同東北餌料イネ研究チーム
後、積み重ねないで、テグスで鳥害を防いだ状態で
木村勝一フ
河本:ロールベールサイレージの発群改蓄と安定貯蔵技術に関する研究
3
7
野外に貯蔵した。これらを貯蔵 14日
、 30日および90
物率は 35-43%の範囲であり、強予乾 RBSの乾物率
日経過後にそれぞ、れ 1偲ずつ開封し、ベールシュレ
は49-53%の範閣であった。軽予乾 RBSは30B区と
&A社製、
SHARK150) で切断長
90日区で乳酸が 2 %程度生成され、 pHが 5程度に
l
Ocm程度に細断してそれぞれ小型ドラム缶サイロ
低下したが、強予乾 RBSは乳酸が 1 %以下しか生成
(35L容) 3儲ずつに再貯蔵した。ドラム缶サイロ
されず、 90日匿においても pHは5
.
6までしか低下し
への詰込み密度は RBSと比べて軽予乾涯で約 8 %増
なかった。酢酸の生成では両予乾 RBSで大きな違い
の4
5
0
k
g
/
m程度、強予乾区で約 5 %増の 3
7
0
k
g
/
m
は認められず、酢酸含量は 0.
2 0.3%であった。酪
程度で、行った。これらドラム缶サイロは、いずれも
酸は軽予乾 RBSの30日区以降に生成が認められ、貯
1
4日間の屋内貯蔵を行った後に調封して発酵品質の
蔵期間を経るに従って増加する傾向があった。一方、
分析を行った。
強予乾RBSでは艶酸は検出されなかった。プロピオ
ツ ダ (Berni
3
3
(
2)化学分析
ン識はいずれの RBSからも検出されなかった。全窒
分析用試料として、サイロ表面部分を除去した後
に、サイロ毎に上部、中央部および下部の各表層部
および中心部から採取してよく混合した後に縮分サ
0
素に占める VBNの割合 (VBN/TN) は荷予乾区と
も90臼区において値が高くなる傾向が認められた。
(
2)再貯蔵後の発酵品質
ンプルを得た。これら試料は 60Cで48時間通風乾燥
ドラム缶サイロへの再貯蔵後のサイレージ発酵品
処理した後にメッシュサイズ 1mmのふるいを通過
質を表 2に示した。再貯蔵後の乳酸合最は軽予乾サ
去による水
する粒度に粉砕し、 135C2時間の熱乾 j
イレージで平均 4.7%、強予乾サイレージで王子均 2.9%
分含量とケルダール法による全議素含量を測定し
であり、 RBSに比べて大幅に増加した。これに伴い、
た。また、 20gのサイレージ版物を秤量し、これに
14日区と 30日│玄の再貯蔵後の pHは軽予乾区で 4
.
1
0
4
1
音量の蒸官水を加えて 4C下で一晩浸潰して作成
に、強予乾区では 4
.
4
程度に低下した。一方、問予
した抽出液を用いて、ガラス複合電極 pHメータに
乾とも 90白区の再貯蔵後の pHはやや高く、軽予乾
よる p豆および高速 BTBポストラベル法による有機
区で 4ふ 強 予 乾 区 で は 4
.
8であった。再貯蔵後の酢
1
9
9
3
) ならびに微量拡散法による
酸含量は両予乾区とも再貯蔵前に比べてやや増加す
揮発性塩基態議素 (VBN) 含量(自給飼料品質評
る傾向が認められたが、最も増加した軽予乾・ 14日
0
酸含量(大桃ら
区でも1.3%に留まった。再貯蔵後の酪酸含量は、
2001)を測定した。
価研究会
再貯蔵前に比べてほほ変わらず、持貯蔵による影響
3) 結果
は見られなかった。ブロピオン離は再貯蔵後におい
(1) RBSの発欝品質
ても検出されなかった。 VBN/TNは蹄予乾区とも
RBSの発酵品質を表 1に示した。軽予乾 RBSの乾
Table1 The f
e
r
m
e
n
t
a
t
i
v
eq
u
a
l
i
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f the roundbaleds
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)
%
)
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fDM)一
一
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3
56
目
5
.
8
.
1
5
4
.
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2 0
VBN:V
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n,ND:n
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td
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t
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c
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.
再貯蔵によってやや増加する傾向が認められたが、
Table2 Thef
e
r
m
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t
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6
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6
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9
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7 0
5
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8 4
.
8 2
.
3 ND 3
.
9
VBN:V
o
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l
eb
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cn
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g
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n,D M:Drym
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g
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n,ND:n
o
td
e
t
e
c
t
e
d
.
3
8
主主北農業研究センター研究報告 第 1
1
1号 (
2
0
1
0
)
増加割合が大きかった 1
4日区、 3
0白区では RBSの9
0
RBSにおいては、離酸発酵を完全に抑制するため
には材料の乾物率を 40%
以上に諦整する必要がある
日区より低い値であった。
McDonalde
ta
1
.1
9
91
)。本実
と指摘されている (
4) 考察
験においても乾物率が40%
以下であった軽予乾RBS
本実験での RBSの平均乳酸含量は軽予乾区で
の3
0日思および9
0日区は p瓦が 5程度で酪酸発酵を
1
.
6%、強予乾区で 0
.4%であった(表 1)0 Ohmomo
阻止することができていない(表1)。一方、組断
e
ta
.
l(
2
0
0
2
) の乾物率が40%-50%の範留の典型的
0日
して気密性の高いドラム缶サイロへ再貯蔵した 3
な牧草サイレージでは乳酸が 7%
程震生成するとい
尽の場合、再貯蔵によって酪酸発欝を抑制するため
1
9
8
8
) のパックサイロを用いてイ
う報告や増子ら (
の目標p狂値で、ある 4
.2以下(増子
タリアンライグラスを無予乾、乳酸菌無添加で調製
(
表 2)。しかし、節目区では再貯蔵を行っても pH
すると乳駿が6
.
6
%生成されたとの報告に比べて、本
の低下割合が低かったことから、乾物率40%
以下の
実験での RBS
の乳酸含量は低いことから、乳酸発酵
RBSでは早めの再貯蔵処理がその後の酷酸発酵の抑
1
9
9
9
) を示した
がかなり抑制されていたと推察される。従来から
制に有効であると推察される。したがって、本実験
RBSは未細切、低密度で詰め込まれることから乳援
結果は、予乾不足などから適切な発群が期待できな
の生成速度が還し発酵程度も制限されると指摘さ
い条件で調製された RBSを長期貯蔵しなければなら
1
9
9
4、増子
1
9
9
9
)、本実験の結
ない場合、単に解体して利用するのではなく、網断
果と一致する O 特に、本実験では定経式ベーラを用
して気密性の優れたサイロに得貯蔵して利用するこ
いてベール成形を行ったため、可変径式ベーラ(芯
とによって、品費の劣化防止が期待でき、 RBSの利
ありタイプ)を用いた場合よりもベールの梱包密度
用性が改善されることを示している。しかし、低い
1
9
9
9
)、RBSでの乳酸発酵がより一
糖含量で 30%に満たない乾物率であるなどの気密性
れており(高田
が低く(増子
層抑制されたと考えられる。一方、 RBSを細断して
の優れたサイロにおいても酷酸が生成されやすい劣
ドラム爺サイロへ誇貯蔵した後は、すべての処理庇
悪な材料率条件での再貯蔵による品質改善効果は別
において乳酸含景が増加して、 pHが低下した(表
途検討を要すると考えられる O
2)。この結果は、乳酸発酵が抑制されていた RBS
小野寺ら (
1
9
7
0 1
9
7
2
)は
、 i
玄誼離にある草地の
を縮断して気密性の高いサイロに再貯蔵することに
利用性を高めるために、スタックサイロを用いて一
よってサイレージ発酵が促進されることを示唆して
時現地にサイレージを調製し農閑期にスタックサイ
いる。
ロに移動後、再貯蔵して利用する方法を検討し、再
熊井ら (
2
0
0
0
) は、イタリアンライグラスから調
貯蔵後は乳酸含量の減少、酪離合量の増加、 pH上
製された乾物率50%
程度の RBS
では、乳酸菌が無添
昇など、発酵品費が低下することを報告している。
加の場合、乳酸含量が 1%に満たなかったが、選抜
これに対して本実験では、 RBSを気密性が高いドラ
殺度に高ま
された乳酸葡を添加して調製すると 4%
ム缶サイロへ細断、再貯蔵することによって乳酸含
ったことを報告している。よって、本実験に示され
量の増加と p豆低下が得られている O したがって、
た再貯蔵による発欝促進は、 RBSに特有の未細切、
RBSの細断による乳駿発酵の促進効果を期待する
低密度、ラップフィルムに由来する不完全な嫌気状
場合には、スタックサイロやパンカ}サイロなど
1
9
9
5
) および外気温の影響を受けやす
の気密性が確保しにくい施設型サイロへの存貯蔵で
1
9
9
5
) などの不安定なサイロ内
はなく、本研究で用いたドラム缶サイロのような流
環境が、気密性の高いサイロへ蒋貯蔵することによ
通にも適する気密性の高いサイロによって調製しな
態(本問ら
い(野中・名久井
って改善され、材料主主に付着していた乳酸菌が活動
ければならない。以上のことから、イタリアンライ
できる状態になったことによると推察される。加え
調製において、未
グラス 2番草を材料率とした RBS
て、材料草に締切などの物理的破壊が加わると、植
細切で詰め込み密度が低く、しかもサイロの気密性
物細脆からの草汁の渉出が促され、乳酸菌の生育が
が低くなりやすいために乳酸生成が抑制される場合
他の微生物よりも棺対的に促進されることから
があり、このような RBSを紹断して気密性の高いサ
(
G
i
b
s
o
ne
ta
.
l1
9
61
)、持貯蔵処理によって乳酸菌
イロへ再貯蔵することによって乳酸生成と pH
低下
への発酵基質の供給が促されたと考えられる。
が促進されることが明らかになった。本試験では、
河本:ロールベールサイレージの発酵改善と安定貯蔵技術に関する研究
3
9
再生草を用いて、再貯蔵期間を 148隠とした結果で
5、 7、 1
0、3
0、60、9
0日経過後に各処理区 3個ず
あることから、 l番草などのより高品質な材料率を
つ開封して以下に示す分析を実施した。
(2) サイレージの頭数計測
用いた場合の適応性の検討および最適な再貯蔵期
問、開封後の好気変敗に及ぼす影響を検討する必要
がある。
開封された各ドラム缶サイロは、表面部分を速や
かに除去した後に、サイレージ以外からの微生物汚
染に注意し、サイロ毎に上部、中央部および下部の
2 再貯蔵による細切・高密護処理の活用が微生
物相および好気的変敗に及ぼす影響
各表層部および中心部から採取してよく混合した後
にサイレージ試料の縮分サンプルを得た。これらサ
1)目的
ずつを滅菌蒸留水 90mlに浸潰し、
イレージ原物 10g
前節においては、イタリアンライグラス 2番草を
良く振った後に抽出液中の菌数計測を以下に示す寒
材料率とした RBS
調製において、未細切で詰め込み
天乎板法で実施した。乳酸菌は、 M R S寒天培地で
密度が低く、しかもサイロの気密性が低くなりやす
3
0C 2日間嫌気培養して計滅した。立子気性綿菌は、
いために乳酸生成が抑制される場合があり、このよ
普通寒天培地を用いて 3
0C2日間培養して計測し
0
0
うな RBSを細断して気密性の高いサイロへ再貯蔵す
た。糸状菌と酵母は、瀬石酸を添加して p廷を 3
.
5に
低下が促進されるこ
ることによって乳酸生成と pH
調節したポテトデキストロース寒天培地を用い、
とを明らかにした。しかし、 1番主主のように糖含量
3
0C2日間培養して計測した。好気性細菌は、普通
が高く良好なサイレージ発酵品質が得られやすい材
0C2日間培養して計測した。こ
寒天培地を用いて 3
1
9
6
6
) を用いた場合の細断・再貯
れら各搬生物の菌数は 3反復で計測し、原物 19当
料(大山・小川
0
0
蔵の影響については未検討であった。また、サイレ
たりのコロニー形成数 (
c
f
u
/
g
) で示した。
ージを再貯蔵する過程で一時的に好気条件下にさら
(3)サイロ開封後の好気的変敗の測定
すことになるために、好気的変敗が起こることが懸
)]{らの方法(原ら
1
9
7
9
) に準じて、サイロ開封
念される。そこで本節の試験では、イタリアンライ
後のサイレージ品温の変化を測定することによって
グラス 1番草を用い、良好な発酵品質が得られた
好気的変敗の発生を観察した。すなわち、 RBS開封
RBSを締断・再貯蔵し、発酵品質および開封後の好
持と再貯蔵6
0日後及び9
0日後のサイレージを発泡ス
気変敗への影響を検討した。
チロール製容器 (
5
.
8L容)に軽く詰め、気温を
2
5Cに設定した室内に放置し、温度センサ
0
(ティ
時間毎の j
温度
ーアンドディー、 TR-71S) によって 1
2) 材料と方法
変化を 7日間記錦した。
(1)収穫・調製
(4) 化学分析
畜産草地研究所内圏場で栽培された出穂期のイタ
リアンライグラス 1番草(品種:ニオウダチ)を供
収穫作業中、ウインドローから収穫樹包される直
試した。 2
0
0
0年 S丹1
6日、供試草をモーアコンデイ
前の材料事を適時採取して、良く混合した後に縮分
ショナ(ニューホランド側、 KM281)で刈り取り、
サンプルを得た。材料主主の飼料成分分析用試料およ
乾物率 40%を自途に予乾した後、ロールベーラ
びサイレージの乾物率澱定と会議素分析用試料は、
(FERABOLI
社製、チャンパ径・ i
隔l
.
2mタイプ、定
6
0Cで48時間通風乾燥処理した後にメッシュサイズ
型式)で 3個椙包した。これらベールはベールラッ
1mmのふるいを通過する粒度に粉砕した風乾物を
パで 4層(重複率 50%) にラッピングし、重量を測
用い、以下に示す分析に供試した。水分含量は
定した後、積み重ねないでテグスで烏害を防いだ状
1
3
5C2時間の熱乾法で、粗蛋自質、粗脂肪、総繊
態で野外に貯蔵し、 3
0日経過後に開封した。開封さ
維 (OCW)、低消化性繊維 (Ob) および粗灰分合
B
e
r
n
I
れた各 RBSは、それぞれベールシュレッダ (
量を常法 (Abee
ta
.
11
9
7
9、自給餌料品質評価研
&A
社製、 SHARK150) で、切断長 10cm
程度に縮断
究会
0
0
2001)によって測定した。材料草については、
して、各 8倒の小型ドラム缶サイロ (35L容)に詰
スクロース、グルコースおよびフルクトースを秋山
込んだ。ドラム缶サイロへの詰込み密度は RBSの平
の方法 (999) に従って高速液体クロマトグラフ
均密震より約 9 %高い平均 432kg/m程度で、行った。
(HPLC) で測定し、これら 3種類の糖の合計値を
これらのドラム缶サイロは崖内に貯蔵し、 1、 3、
WSC含量として定量した。また、サイレージ、の pH、
3
4
0
東北農業研究センター研究報告
第1
1
1号 (
2
0
1
0
)
有機酸含量および VBN
含量は前実験と同様の方法
VBN/TNの上昇によって 1
0白日以降に低下 (
p<
で測定した。
0
.
0
1
) したものの、再貯蔵期簡を通じて f
良j と評
(5)統計解析
される 80点以上を維持していた。
サイレージの p豆、有機離合量、 VBN/TN、 V
伺
(2)サイレージ微生物
SCOREおよび菌数の変化は、分散分析により有意
RBS開封時の菌数を表 6に示した。乳酸菌数は
去によって平均値関の有意差の検
性を判断し、 LSD1:
l
O
Q08cfu/gと高い僚を示した。酵母も 1
0
4
1
0
5
c
f
u
/g
1
9
9
6
) を行った。
定(新城
とやや高い値を示した。一方、カどは 3個の RBSの
内
、 l儲から検出されたのみであった。
再貯蔵後の菌数の変化を表 7に示した。乳酸菌数
8
は蒋貯蔵期間中を通じて 1
0
7
1
0
c
f
u
/gと高い僚を示
3) 結巣
(1)サイレージ発欝品質
収穫調製持の材料主主の成分組成を表 3に示した。
し、特に再貯蔵後 30日以降に増加した (
pく 0
.
01
)0
含量は予乾サイレージで良好な発欝
材料尊の WSC
好気性細菌は蒋貯歳産後に増加する傾向があった
品質が得られやすいとされている乾物当たり 5 %
が
、 90日経過後の菌数は再貯蔵藍後よりも低下する
(増子
傾向にあった。酵母も好気性細菌と向様に再貯蔵寵
1
9
9
9
) よりも高かった。
開封時の RBSの発酵品質を表 4に示した。 RBSの
後にやや増加する傾向にあったが、再貯蔵後 30日以
pHは4.3-4.4殺度で有機酸は乳酸が主体であり、酢
酸含量:は平均 1 %以下と低く、プロピオン酸及び
n -諮酸は検出されなかった。 V-SCOREによる評
Table5 Changesi
nfermentativ
日q
u
a
l
i
t
yo
fs
i
l
a
g
e
a
f
t
e
rr
e
s
t
o
r
a
g
e
点でも 90点以上を示し、良好な発酵品質であった。
再貯蔵後のサイレージ発欝品質の経日的な変化を
Days
pH
O
1
3
5
7
1
0
3
0
6
0
9
0
4
.
3
7
4
.
36
4
.
37
4
.
3
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.
4
0
4
.
3
1
4
.
3
0
4
.
3
1
4
.
3
4
表 5に示した。再貯蔵後においても、 pHはロール
ベール開封時の値からほとんど変わらなかった。し
かし、再貯蔵後初日以降、乳酸含量はやや減少する
p<0
.
01
)
。
傾向を示す一方、酢酸含量は増加した (
VBN/TNは再貯蔵後 90日経過しでも 10%以下であ
った。 V-SCOREは、再貯蔵中に酢酸含量の増加と
Table3 Chemicalcompositiono
fe
n
s
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l
i
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gm
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5
9
.
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6
.
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6
.
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.
5
8
6
.
0
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5
.
6
9
5
.
3
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4
.
7
4
A
‘
。86
0
.
8
3A
0
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9
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0
.
9
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0
.
9
2A
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0
.
9
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C
2
.
5
7
3
.
3
2D
A
6
.
29
AB
7
.
10
7
.
2
9AB
7
.
0
5AB
7
.
2
2AB
7
.
8
7BC
8
.
0
7BC
7
.
7
6BC
8
.
8
1C
9
6A
9
5AB
9
4AB
9
4AB
AB
9
4
9
3BC
9
1C
D
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7
E
8
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.
3
3
0
.
6
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0
.
0
4 0
.
10 0
.
4
7 0
NS NS
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01
)
.
SEM
WSC
一一一一一一一一一一一(%ofDM)一一一一一一一
4
3
.
8
.
6
5
0.
1
61
8
.
1
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.
7
DM:Drym
a
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Table4 Fermentativeq
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a
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c
i
d a
c
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(
%
)
(%DM) (%DM) (%TN)
但
.
1 4.
4
0
2
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.
4
4
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.
9
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.
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.
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.
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1 4.
3 4
4
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.
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9
5
VBN:V
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一一一一一 (
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.
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3
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.ND:n
o
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t
e
c
t
e
dく
(2
)
.
河本:ロールベールサイレージの発酵改養と安定貯蔵技術に関する研究
4
1
降は減少し、特に 60日以降は大きく減少した (pく
蔵30日後以降に酢酸の増加が顕著になることが認め
0
.
01)。糸状菌はロール RBSの開封時には若干存在
られた(表 5)。
していたが、再貯蔵 3日後以降検出されなくなった。
イネ科牧草のように糖の主成分がフルクトースで
RBS開封時及び再貯蔵 90日後のサイレージ開封後
ある場合、ヘテロ型発欝乳酸菌がサイレージ発酵で
の温度変化を図 lに示した。 RBSでは開封 1日後以
優勢になると酢酸含量が高まることが報告されてい
降顕著な温度上昇が認められ、 2日後までに 30C以
る (McDonalde
ta
.
1 1991)。また、ヘテロ型発酵
上に達した。再貯蔵したサイレージでは開封後 7日
乳酸菌である L
.b
u
c
h
n
e
r
iが嫌気条件下で乳酸を代
間の澱定期間中満度上昇は認められなかった。
謝して酢酸を生成することが明らかにされており
0
(OudeE
l
f
e
r
i
n
ke
ta
.
1 2001)、 このL
.b
u
c
h
n
e
r
i
・の接
4
) 考察
再貯蔵に用いた RBSの乳酸含量は乾物中 5 6 %
3
5
(
A
)
であり(表 4)、前節の再貯蔵後のサイレージで得
られた乳酸含量以上の依を示していた。このように
乳酸含量が高く、サイレージ発酵品質の良好な RBS
を締断して、気密性の高いサイロに再貯蔵すると、
加は観察されなかった。しかし、 90日間の再貯蔵後
上昇や蹄酸生成等のサイレージ発欝
においても pH
F﹁
υ
n
r
ω
品質の低下は認められなかった(表 5)。また、再
i
330
ど3
5
u
a
g
u
'
H
前節の実験で観祭されたような著しい乳酸含量の増
貯蔵後の特徴ある現象として、再貯蔵期間を経るに
従って乳酸含量がやや低下し、酢酸含量が増加する
ことが観察された。再貯蔵期間を 14日間とした前節
の実験においても酢駿含量の僅かな増加は観察され
2
0
O
たが、再貯蔵 90日後まで観察した当実験では、干写貯
2
3
4
5
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6
7
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5
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1
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l
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.
ambien
東北農業研究センター研究報告 第 I
I
I号 (
2
0
1
0
)
4
2
種によって、サイレージ中の酢酸含量が顕著に増加
性の高いサイロに再貯蔵することによってサイレー
することも報告されている (Dannere
ta
.
l2
0
0
3、
ジ発酵品質が保持されるだけでなく、サイロ罰封後
D
r
i
e
h
u
i
se
ta
.
l1
9
9
9
) 。本研究ではサイレージ中の
の好気的変敗の防止も可能になることが明らかとな
.
3程度の抵
乳駿菌種については謂べていないが、 4
った。よって、ベール毎に品質が変動しやすい欠点
いpHで、しかも嫌気的な条件下という乳酸菌以外の
(糸川ら
菌が活発に代識を行いにくいと考えられる条件
つRBSにおいても、様々な品質の RBSを綿断・再貯
(McDonalde
ta
.
l1
9
91
) で乳酸含量が減少して酢
蔵することによって発酵品質を安定させ、かつ開封
酸含量が場加している点や上記の報告を考麗するな
後の好気的変敗が抑制された細切サイレージとして
らば、L.b
u
c
h
n
e
r
iのような酢酸生成能の高いヘテ
利用できると考えられる。
1
9
9
5、増子
1
9
9
9、名久井
1
9
9
6
) を持
ロ型発酵乳楼菌が再貯蔵後にサイレージ中で{憂勢と
なり、酢酸含量が増加したと考えるのが最も妥当と
3 再貯蔵時の濃厚飼料添加による品費改善
思われる。
1)自的
予乾した牧慈を簡易などニールスタックサイロで
前節では、 RBS
調製において、未組切で詰め込み
調製後、 f
也のど、ニールスタックサイロに移し替えて
密度が低く、しかもサイロの気密性が低くなりやす
再貯蔵した場合、開封後の好気的変敗が起こりやす
いために乳酸生成が抑制される場合があり、このよ
1
9
7
2
)。これ
うな RBSを細切して気後性の高いサイロへ蒋貯蔵す
0日後および9
0日後の
に対して本研究では、再貯蔵 6
低下が促進されるこ
ることによって乳酸生成と pH
サイレージは、サイロ開封後 78問にわたり好気的
とが明らかになった。また、良好な発酵品費の RBS
微生物の増殖に伴うサイレージ品温の上昇(原ら
においても、組断・再貯蔵処理によって、サイレー
1
9
7
9
) が認められず、好気的変散が抑制されている
ジ発酵品質が保持されるだけでなく、サイロ開封後
のが認められた(留し再貯蔵608後のデータは表
の好気的変散の防止も可能になることが示された。
示せず)。この原因として、サイレージの好気的変
すなわち、ベール毎に品質が変動しやすい欠点を持
1
9
7
9
) が、再
つRBSにおいても、様々な品質の RBSを細切・再貯
貯蔵中に減少したことが考えられる O 酵母は好気条
蔵することによって発酵品質を安定させ、かつ開封
件下では酢酸を消費できるが、嫌気度の高いサイロ
後の好気的変敗が抑制された網切サイレージとなる
内では酢酸によって生育が抑制されるため
ことから、 TMR
への適合性が高まると考えられる。
いことが報告されている(小野寺ら
敗に主要な役割を果たす酵母(原ら
(
W
o
o
l
f
o
r
d1
9
8
4
)、サイレージ中の酢酸含量が増加
ただし、低い糖含量で 70%を越える高水分であるな
すれば好気的変敗が抑制されることが報告されてい
ど、劣悪な発酵条件では細切・再貯蔵による品質改
る(
Dannere
ta
.
l2
0
0
3、
PahlowandZimmer 1
9
8
5
、
善効果は期待できないことから、添加物などの対策
Wo
o
l
f
o
r
d1
9
8
4
)。このことから当実験においても、
が別途必要と考えられる。
RBSを気密性の高いドラム缶サイロへ蒋貯蔵するこ
牧草サイレージを TMRの粗飼料源にする場合、
とによって、まず糸状閣が速やかに減少し、その後、
通常は給与直前に濃厚飼料と混合する。 TMR
供給
嫌気度の高い条件下で酢駿含量が増加することによ
センターでは、一度に多量の TMRを調製して遠方
って酵母が減少し、好気的変敗が抑制されたものと
に配送する場合、組飼料と濃厚飼料を混合し、配送
考えられた。酵母は RBS開封時から再貯蔵 108後ま
用のパッケージに密封することによって、 TMRを
で
、
は1
0cfu/g以上の高い菌数を示したが、再貯蔵 30
サイレ}ジ化(発酵 TMR
化)して配送することが
5
日後以降は 1
0
cfu/g以下に減少し、特に再貯蔵 608
行われている(悶部
後以降には著しく減少する事が観察された(表7)。
は、発酵品質改善と排汁を抑制する添加物として知
サイレージ中の酵母数が 1
0cfu/g以下ならば好気的
られている (McDonalde
t
"a
.
l1
9
91
)。また、サイ
変敗に対する安定性が向上するので (Pahlow'
レージへの濃厚飼料の添加は、晴好性を向上させる
Zimmer 1
9
8
5
)、3
06
0日以上の再貯蔵を行うことに
(高野・山下
よって関封後の好気的変敗を防止でき得ることが示
十分な予乾条件で調製された場合、速やかに細断し
唆された。
て多量の濃厚飼料を混合し、発酵 TMRとして再貯
5
5
崎
以上のことから、良好な発酵品質の RBSを、気密
2
0
0
0
)。その濃厚飼料(穀物)
1
9
9
0
)
0 よって、牧草サイレージが不
蔵した場合、貯蔵中の品質劣化、特に噂好性の低下
河本:ロールベールサイレージの発酵改善と安定貯蔵技術に関する研究
4
3
が抑えられると期待できる。当実験では、この仮説
れぞれの牛の飼槽にフレッシュ T班 Rおよび発欝
を検証するためにサイレージ材料に広く用いられる
TMRを乾物で 4kg
ずつ入れた I組のコンテナを準
牧草のうち、オーチヤードグラスを選んだ。オーチ
備し、 3日間、雨 TMRを午前 9 :0
0より 1
2
0分間同
ヤードグラスは、他の寒地型牧草と比べて、サイレ
時に採食させ、採食最を測定した。コンテナの右左
ージ発酵に重要な可溶性炭水化物含量が低くなる傾
の位置関係によるいかなる採食行動の抑制を避ける
向があり、再生草では特にその傾向が強くなると報
ために、 i~U 定時時中 10分ごとにコンテナの左右を入
告されている(大山・
1
9
6
6
)。そこで、オー
れ替えた。試験牛の 1
2
0分間の総採会量は 4-6kg
チヤードグラスから発醇品質が低いグレードの RBS
であり、一方の TMRを1
2
0分以内に採食しきってし
(特に 2番草では劣悪な RBS) を調製するために、
まった場合は、その時点で採食を終了させた。毎日
無予乾で収穫して実験に用いた。そして、不十分な
の採食試験の後、オーチヤードグラスサイレージと
予乾によって調製された牧草 RBSの細切・再貯蔵処
濃厚飼料を主体とする TMR
、水および鉱塩を自由
理において、品質劣化防止対策としての穀物添加の
に摂取させて栄養要求を満たした。この晴好試験で
効果を検討した。
得られた総乾物摂取量に占める発酵TMRの割合を
i
努好度 (
B
e
l
l1
9
5
9
) として示した。晴好度の程度
2) 材料と方法
(1) TMR
調製
は
、 G
o
a
t
c
h
e
r.Churchの方法(19
7
0
) によって判
断した。すなわち、略好度の 20%
、40%、60%およ
畜産草地研究所(栃木県那須塩原市)の鶴場で栽
び80%を拒否関値、下眼拒否問値、上腿拒否関値、
培されたオーチヤードグラス (
D
a
c
t
y
J
i
sg
J
o
m
e
r
a
t
a
未満、
稽好関値と定義し、 20%以下、 20%以上 40%
L.、品種:ナツワカノ¥)を f
共試した。 2
0
0
2年 6月 S
40%以上 60%未満、 60%以上 80%未満および80%以
日に 1番草(開花期)を、また 7月初日に 2番率
上をそれぞれ強い拒苔範菌、弱い拒否範囲、未反応
(出穂、期)をモーアコンデイショナ(ニューホラン
範閥、弱い晴好範閥、強い晴好範聞と定義した。な
ド側、 KM281)で刈り取り、無予乾でロールベー
お、本実験の動物試験は、畜産草地研究所動物実験
社製、チャンパ控・編1.2mタイプ、
ラ (FERABOLI
指針 (
2
0
0
2年 9月268施行)に準じて実施した。
定型式)で S儒ずつ楠包収穫した。これらの RBSの
うち収穫 408後に 3個ずつをベールカッタ (
b
e
r
n
i
.
(3)化学分析
RBSの分析サンプルは、それぞれのベールを解
A.F
i
g
l
i
社製、 SHARK150) で
、
約 10cmに細断した
体・締切した後に採取した。 TMRのサンプルは、
後に、良く混合した。次に、これら嫡断サイレージ
稽好性試験に用いるために良く混合した後に採取し
は、粉状の濃厚飼料(トウモロコシ 40%
、大変30%、
0C48持閣の
た。これら RBSとTMRサンプルは、 7
フスマ 16%、ヌカ 6%、大豆粕 6%および 2%の炭
熱乾法によって乾物率を測定すると共に、メッシュ
酸カルシウムと塩)と混合した。混合比率は、混合
サイズ 1mmのふるいを通過する粒度に粉砕して、粗
物 1kgあたりサイレージ、 750g (原物)に対して濃
、
蛋自質、粗灰分、 OCWとObおよびサイレージの pH
厚餌料250g (原物)とした。これら混合物は速や
有機酸、 VBN
含量を前実験と同様に測定するとと
かに 200L
容ドラム缶サイロに密封し、格好性試験
もに、 V-SCORE (自給飼料品質評価研究会
に用いるまで発酵 TMRとして貯蔵した。この発酵
を計算した。
TMR
調製に用いたものを除いた残り 2個の RBSを
0
2
0
01
)
(
4
)統計解析
調製
用いて、晴好試験を開始する鹿前に発群TMR
RBSおよびT説 Rの化学成分および発欝品質のデ
と同様の方法でフレッシュ TMRを調製した。両番
ータを二元配霞分散分析によって解析した。晴好度
草の晴好試験の実施にあたり、同じ牛を用いて同一
は、平均値と 95%
信頼限界で示した。これら統計解
時期に行うことを呂指した。このため、 1番卒では
析は、 S
tatMatems
o
f
t
w
a
r
eprogram(側アトムス)
収穫 1
3
2日後、 2番草では収穫8
0日後となった。
によって行った。
(
2)晴好性試験
6頭のホルスタイン種乾乳牛(平均体重 5
8
3
k
g
)
を晴好性試験に使用した。稽好性試験は、林ら(19
6
5
)
の「二者択一法」を修正して用いた。すなわち、そ
3
) 結果
RBSの飼料成分含量と発酵品質を表 8に示した。
乾物率を除いた化学成分において、 I番草と 2番率
東北農業研究センター研究報告
4
4
第1
1
1号 (
2
0
1
0
)
で有意な差があった。開花期で収穫された 1番草
は、検出されないか 0.03%と低く保たれていた。一
RBSは伸長期で収接された 2番草 RBSよりも、有意
方
、
に低い (p<0
.
0
1
) 粗蛋白質含量と有意に高い (p
0.05%と微量であったが、フレッシュ TMR
調製時
く0
.
0
1
)縮胞壁成分含量を持っていた。雨番草とも、
45%に高まった。 VBN
含量は 1
番草のフレッ
では 0.
用に開封した時とフレッシュ TMR
用に開
発酵 TMR
シュ TMR調 製 時 が 最 も 高 い 傾 向 に あ っ た (p
封したときとでは飼料成分含量に有意な差は無く、
=0
.
12
)0 2番草の V-SCORE
評価は、一貫して良(>
交互作用も認められなかった。ところが乳酸と酢援
8
0
) に保たれていた。一方、 l番草では貯蔵中に良
の含量は、 2番草が 1番主主よりも有意に高かった
(
>8
0
) から不可(く 6
0
) へと低下した。
(
p<0
.
01)。特に 2番草の乳酸は 1番草の常に 2倍
1番草の酪酸含量は、発酵 TMR調製時では
発酵 TMRとフレッシュ TMRの飼料成分合量と発
以上の値で、あった。 2番卒の艶酸含量(新鮮物中%)
酵品質を表 9に示した。 1番草と 2番主主との間に、
Table8 Feed compositions andfermentative c
h
a
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45
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NS
NS
NS
NS
NS
NS
NS
河本:ロールベールサイレージの発酵改善と安定貯蔵技術に関する研究
1
0
0
要求される(阿部
4
5
2
0
0
0
)。祖師料の採食量は、家
畜側の消化管の物理的容量とともに飼料特性によっ
て制限を受ける (Conrade
ta
J
.1
9
6
4
)。飼料特性と
は、消化管の充満度に影響する繊維含量や消化速度
や消化管通過速度と密接に関係している (Mertens
1
9
8
7
)。このため、牧草サイレージの採食量におい
ても、繊維含量や消化率は最も重要な要因として挙
目
仏
唱
ω
回
h
U
40
LDT
S
t
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e
ne
ta
J
. 1
9
9
8
)。しかし、本研
げられている (
究では比較した対照 TMRと発酵 TMRでは総繊維や
難消化性識維含量の差が小さいこと(表 9)、また、
3日間の短期間における二者択一の選択採食量であ
ることから、両 TMRの採食性の差は、 RBSとTMR
O
のこつのサイレージ発酵が影響したと推測した。両
F
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.
実験とも、 TMRのサイレージ発酵によって、乳酸
が低下した(表 9)。これ
と酢酸含量が増加して pH
らの差は、両主主種で同様の傾向であった。一方、
TMRの粗飼料掠である RBSには発酵品質の差が認
められた。 2番草RBSは予想外に発酵品質が優れて
いたため、発酵品質が劣った RBSは 1番専のみであ
った(表 8)。このため、 RBSの乳酸含量と酪酸含
量に差が見られた O 特に、フレッシュ TMR用の
すべての餌料成分含量に有意差が認められたが、発
RBSで差が著しかったため(表 8)、この RBSの格
酵 TMRとフレッシュ TMRの閣に、館料成分組成に
好 性 の 差 が TMRの 格 好 性 に 影 響 を 及 ぼ し た と 考
有意差は認められなかった。 OCWとObには、交互
えられた。有機酸や pHの サ イ レ ー ジ 採 食 量 に 及
作用が認められた。しかし、河番主主とも発酵 TMR
ぼす効果は多様である。乳酸は、有機酸中濃度と
とフレッシュ TMRのOCWとOb
含量の差は 3-5%
して表示されるとき、採食最と正の相関があるが
と小さかった。発酵産物に関しては、 RBSと同様に
(
W
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l
k
i
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se
ta
.
l1
9
7
1
)、乳酸自身の含量は摂取量に
評点につい
乳酸、酢駿、酪酸含量および V-SCORE
影響しない (McDonalde
ta
.
l1
9
91
)0 酢酸は採食
て番幕開に有意な差 (
pく 0
.
01)が認められた。発
W
i
l
k
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7
1
)、乳酸
最に抑制的に働くが (
酵 TMRとフレッシュ TMRの間では、両主主種とも発
の存在でその効果は容易に打ち消される
酵 TMRはフレッシュ TMRと比べて、乳酸を 2倍以
(BuchananSmith 1
9
9
0
)。サイレージ、の pH備は単
上含み、 pHが 1程度低かった。 1番草において、
独では摂取量の規制要留とならず、その影響は
フレッシュ TMRの酪酸含量が発酵 TMRのものより
W
i
l
k
i
n
se
ta
.
l1
9
7
1
)。諮識の添加
関義的である (
同
高い傾向があった。これら発酵産物の差には交互作
が 採 金 量 に 及 ぼ す 影 響 を 調 べ た Senel.Owenの
用が認められなかった。
研究(19
6
6
) によれば、
1%の酪酸を添加しでも
5%
信頼区間を留 2に示
発 酵 TMRの選好指数と 9
ジャージー牛の採食量は低下しなかった。また、
した。 1番草では、牛の発酵 TMRに対する選好指
羊を用いた実験では、 1%を超える量の諮酸を添加
数の平均値は 67% であり、~~い晴好反応、を示したと
しでも晴好性には影響しない結果が得られている
判断された。 2番主主では発欝 TMRの選好指数の平
(Buchanan-Smith 1
9
9
0、Gherardi.B
lack 1
9
9
1、
2%であり、培好性の差が無いと判断された。
均値は 5
中国ら
1
9
97)。このように、サイレージ採食量と
pH
価や酪酸を含む有機酸含量自身との関係は有意
4
)考察
ではあるが相対的に低い (
S
t
e
e
ne
ta
.
l1
9
9
8
)。よ
TMRの採食性は、混合される粗飼料の質に大き
って、 T抗 Rを発酵させることは採食性に悪影響を
く支配されるため、その粗飼料には採食性の高さが
及ぼさないと考えられ、本研究結果からも発酵
東北農業研究センター研究報告 第 I
I
I号 (
2
0
1
0
)
4
6
n
.
.
在 Rはフレッシュ TMRと同等以上の晴好性である
ことが示唆された。
当実験では、
l番草の発酵 TMRはフレッシュ
TMRよりも稽好性が擾れる傾向にあり、 2番主主で
は雨 TMRの晴好性に差は認められなかった(図 2)。
E 細切・高密産処理による鏡料イネロール
ベールサイレージの発酵改善
1 綿新型ロールベーラで調製した韻料イネ口一
ルベールサイレージの発欝品質
1番率と 2番草で最も大きく異なった点は、フレッ
1)目的
調製用の RBSの発酵品費であった。 2番
シュ TMR
飼料イネは概して RBSに調製されているため、特
、 l番業よりも低い発酵品質の RBSが得ら
草RBSは
にRBSにおける高品質サイレージ調製技術が重要で
れると予想した。しかしながら、 2番草からは予想
ある。しかしながら、飼料イネは乳酸の生成量が少
外に VδCORAEの高い RBSが得られた。発酵 TMR
ないことが知られており、劣質な発欝品質のサイレ
用の 1番箪 RBSのV-SCOREは
、 2番草と同じであ
ージが調製されやすい(後藤
)。フレッシュ TMR謂襲用 RBSで、は、 1
った(表 8
加物などによる乳酸発酵の促進なしには良好な前科
2001)。このため添
番茶の VSCOREが2番主主よりも著しく低かった(表
イネサイレージの貯蔵は閤難とされる(察
8
)。よって、 1番主主のフレッシュ TMRの晴好性の
材料率を細切して高密度に檎包した場合、植物細鞄
諦襲用 RBSの発酵品質の
低下は、フレッシュ TMR
参出が促がされ、乳酸菌の生育が他の
からの草汁の i
低下に起臨することが示唆された。
G
i
b
s
o
ne
ta
.
1
微生物よりも相対的に促進される (
司
2
0
01
)
。
神経薬理学的な効果がある様々な潜在的採食抑制
1
9
61
)0餌料イネの収穫に用いられている従来型の
剤であるアミン類やヒスタミンなどがサイレージ中
ロールベーラでの調製では材料草は無細切または長
C
l
a
n
c
ye
ta
.
1
に存在することが認められている (
い切断長であり、この条件では乳酸生成スピードが
1
9
7
7、 Neumark.Tadmor 1
9
6
8
)0 これらのアミ
遅く、乳酸生成量も低くなることが示されている
ン類やヒスタミンはサイレージ発群におけるタンパ
(寓罰
1
9
9
4
)。一方、締切されたトウモロコシなど
ク分解によって生じ、主に簡酸発欝サイレージにお
の長大型作物を高密度なロールベールに成形できる
ta
.
1 1979)0 1番主主に
いて検出される (Ohshimae
細断型ロールベーラ(志藤・山名
用の材料となった RBS
おいては、フレッシュ TMR
れ、普及が期待されている。この細断型ロールベー
は発酵 TMR
用に供したものよりも酪酸含量と総窒
ラを飼料イネの収穫調製に用いれば、細切・高密度
素に占めるアンモニア態窒素が高い傾向があったこ
処理によって従来型のロールベーラでは不十分であ
とから(表 8)、結酸菌の活性が高く、タンパク分
った草汁の惨出が促され、乳酸発苦手が促進されるこ
解が発生していたことが示唆される。本実験ではア
とが期待される。
2
0
0
2
) が開発さ
R
U定していないが、 1番幕のフレッシュ
ミン類は i
そこで本試験では、飼料イネのサイレージ調製に
TMRの格好性を低下させた原因として、 RBSの酪
細断型ロールベーラを適用し、調製された縮断型
護費発欝に起因するアミン類の増加が考えられる。 1
RBSの発酵品質と化学成分、および肥育牛による採
番草のフレッシュ TMR向けの RBSは
、 RBSとして
食量を従来型ベーラによる無細切型 RBSと比較し、
の貯蔵中に酪駿発酵が助長されてタンパク分解が進
諦製における細切・高密度処理の効果
飼料千ネ RBS
み、日替女子性に悪影響を及ぼす窒素化合物を含むよう
を検言すした。
になった。 1番草の発酵 TMR向けの RBSは早期に
TMR
イとされることによって、濃厚飼料による水分
調整と発欝基質の供給によって、その後の貯蔵中の
酪酸発酵が抑制されたと推察される。これらの結果
2
) 材料と方法
(1)収穫・調製
東北農業研究センター(岩手県盛岡市)内臨場に
から、牧草サイレージが不十分な予乾条件で調製さ
O
r
y
z
as
a
t
i
v
a
おいて産播栽培された黄熟期のイネ (
れた場合、多量の濃厚銅料を混合し、発酵 TMRと
L、品種:あきたこまち)を供試した。 2
0
0
3年 9月
して速やかに保存された場合、貯蔵中の品質劣化、
24臼にパインダー(ヤンマー製 B
E
6
5
) で収穫した
特に噌好性の低下を抑える効果的な対策であること
材料を踊場外に搬出し、 2条刈りコーンアタッチメ
が明らかとなった。
ントを装若したシリンダ型フォレージハーベスタ
7
9
0、設定切断長 16m
(ニューホランド側、 Mode1
河本・ロールベールサイレージの発酵改養と安定貯蔵技術に関する研究
4
7
1
0、
m)に投入して、紹断型ベーラ(タカキタ閥、 M R8
3) 結果
チャンパ径0.80m・幅0
.
8
5
m
) の荷受ホッパに紹断
0にRBSの乾物密度、発酵品質、飼料成分およ
表1
材料を吹き込んで紹断型ベール 2倍(重量257kgお
び肥育牛による採食量を示した。乾物密度は従来型
よ
び
、239kg) を調製した。また、周年 9月29日には
3
であったのに対し、細断型 RBSで
RBSが 157kg/m
自脱型コンパイン(クボ、タ製AR-43) で刈り倒した
3
となった。組蛋白質や繊
はその約1.2
倍の 193kg/m
材料をカッティング機構の無い自走式ロールベーラ
維含量等の飼料成分は、調製方法による違いは小さ
(タカキタ側、 SR1200、チャンパ径・幅1.2m、定径
かった。また目視によるカピ汚染は両RBSともに認
式)でピックアップして、従来型ベール 2個(重量
められなかった。化学成分値と異なり、発酵産物含
495kgおよび、 500kg) を諦製した。これらベールは
量には調製方法問に大きな差が認められた。すなわ
ベールラッパで 6層(重複率50%) にラッピングさ
ち、従来型RBSは乳酸含量が新鮮物中0.2%と低いう
れた後、梱包密度を算出するために重量、閤囲長お
え
、 pHも5
.
7と高く、若干の酪畿生成が認められた
よび高さを計測して、積み重ねないでテグスで鳥筈
のに対し、細断型RBSでは乳酸含量が0.9%に高まり、
を防いだ状態で野外に貯蔵した。 2004年 2月 9日に
pHが 4.1に抵下して諮駿の生成も認められなかっ
締断型RBS、向年 2月23日に従来型RBSを開封し、
た。ただし、
以下に示す肥育牛による採食試験および化学分析に
低い伎であった。 V-SCOREによる評価は雨タイプ
供試した。
とも、良 (
8
0<)と判定される品質であった。内
司
(2)採食試験
VBN/TNは両タイプとも 3-3.5%と
用牛における自由採食量は、間タイプ間に有意差は
各RBSを25か丹齢の去勢黒毛和種牛 3頭(平均体
重583kg) に l臼当たりビタミン Aを含まない把脊
認められなかった。また、実験期間中に食滞などは
観察されなかった。
牛用配合銅料 7kgとともに 2週間飽食給与し、前
半の 1週間を馴致期、後半の 1週間を本試験期とし
て白出採食量を測定した。慣行法では肥育後期のこ
Tablel0 Drymatterd
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の時期には濃厚餌料を多給するが、本実験ではサイ
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レージを飽食させるために配合飼料を 7kgに制限
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garoundb
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したため、配合館料はほぼ全量採食された。
choppedm
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l (Chopped) o
rac
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-
(3)化学分析
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lroundb
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r(
C
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v
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n
t
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o
n
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l
)
分析用試料はカピ汚染を確認した後に、ベール表
面部分を除去し、ロール毎にベール上部、中央部お
Drym
a
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d
1
5
7
1
9
3
よび下部の各表層部および中心部から採取してよく
混合した後に化学分析用の縮分サンプルを得た。こ
れら試料は60Cで48時間通風乾燥処理した後にメッ
0
シュサイズ 1mmのふるいを通過する粒度に粉砕
0
し、以下の化学分析に供した。水分含量は 1
3
5C2
時間の熱乾法で、粗蛋白質、粗脂肪、 OCW、Ob、
サイレージの pH、有機器量、 VBN
含量を前実験と│司
様に測定するとともに、 V SCOREを計算して発酵
制
品費を評価した。
(
4
)統計解析
把育牛への採食試験において、匝収された残拐か
らサイレージを分別し、各サイレージの代裁体重あ
たりの日乾物採食量を求め、
によって有意性を検討した。
t検定(新城
1
9
9
6
)
Drym
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%
)
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3
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8
pH
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VBN/TN(%)
VSCORE
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nt
4
8
東北農業研究センター研究報告 第 1
1
1号 (
2
0
1
0
)
4
) 考察
は、収穫翌春以降の高温期を経過するような長期貯
飼料イネは、付着乳酸菌やその発酵基質である可
蔵では、カピによる汚染が懸念される。
溶性炭水化物が少ないことから、良質サイレージの
牛による自由採食最は従来型RBSと細断型RBS
の
2
0
0
1
)。本実
潤で差が認められなかった。鏑断型ロールベーラで
験における従来型 RBS
の乳酸含量の低さと pHの高
トウモロコシを謂製した場合、チャンパ内から材料
さは、飼料イネのサイレージ調裂における問題点を
が 2%程度こぼれ落ちる梱包損失が発生することが
端的に示し、これとの比較における網断型RBSの乳
報告されている(志藤
酸合最の上昇と pHの低下は、細断された材料草を
失を測定せず観察するに止まったが、 トウモロコシ
高密度に梱包可能である紹断型ベ}ラの導入が飼料
と向様の低い損失程度で、特に子突の損失が多く見
イネサイレージの乳酸発酵促進にきわめて効果的で、
られることはなかった(データ表示せず)。化学成
あることを示した。
分値の比較においても、細断型RBS
の繊維成分含量
調製が難しい作物とされている(察
2
0
0
3
)。本実験では梱包損
上述のように紹断型ロールベーラによる調製が乳
が従来型と比べて高い傾向はなく、細切による子実
離発酵を促進させる効果をもつことは確認された
部分などの繊維成分が低い部位の損失は懸念する必
が、本実験においては従来型RBSにおいても諮酸含
要が無いと考えられた。サイレージの採食性を低下
量が低かったことから、乳酸発酵の促進による酪酸
させる要留としては繊維含量の増加や消化率の低下
発欝の抑制効果は明確ではなかった。本実験の材料
が挙げられる (
S
t
e
e
ne
ta
.
11
9
9
8
)。よって、本実
イネは水分が低下した黄熟期に収穫されたものであ
験では荷サイレージ関の化学成分値、特に機維含量
った。酪酸菌は、水分に対する感受性が高く、水分
にほとんと守差がなかったことから、採食量に対する
低下によって活性が抑制されやすくなるため
収穫損失の影響は無かったと考えられる。サイレー
(W
o
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l
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d1
9
8
4
、]
o
n
s
s
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ne
ta
.
11
9
9
0
)、本実験で
ジにおいて、化学成分値以外に採食最に影響を及ぼ
の従来製RBSの低い酪酸含量は材料イネの水分含量
すと考えられる要因として発酵過程で生じる生成
に起留すると考えられた。一方、細断裂RBS
の乳酸
物、特に蛋白質の分解によって生じるアミン類など
含量は従来型よりも大幅に増加していた。乳酸菌は
C
l
a
n
c
ye
ta
.
11
9
7
7
)。本実験におけ
が挙げられる (
酪酸菌と異なり、低水分条件に対して比較的高い抵
る細断型と従来型 RBSにおいて、乳酸含量にこそ大
抗力を有しているため (
W
o
o
l
f
o
r
d1
9
8
4
)、本実験
きな差がみられたが、従来型でも酷酸含量や
の水分条件でも乳酸菌の増殖は妨げられなかったの
VBN/TNが低かったので、蛋自質をはじめとする
であろう。従来型ロールベーラによる調裂は、乳酸
栄養成分の分解をもたらす不良な発酵も進まなかっ
発群が促進されずpH
低下が6
程度で、あったが、組断
たものと推定される。寓田 (
1
9
9
4
) は切断サイレー
型ロールベーラを用いた細切・高密度謂製では乳酸
ジでは密封初期に乳酸が多量に生成される材料幕で
が4
.1にまで低下していた。飼
発欝が促進されて pH
も、無切断の RBSに調製すると乳酸生成が十分に行
料イネは茎が堅く中空で、あるために保有する空気量
われず、酪酸が次第に生成されていくと報告してい
が多いことから、好気性微生物が増殖しやすい特性
る。酪酸はサイレージの熟成段階で特に高まりやす
1
9
9
8、察 2
0
01
)
、
い (
W
o
o
l
f
o
r
d1
9
8
4
)。実際、金谷ら (
2
0
0
8
) の報
2
0
0
3
) の報告に見られるように pHが 5程度
察ら (
告に見られるように、本実験と間程度の乾物率の生
の飼料イネ RBS
では長期貯蔵時に糸状蕗の増殖が認
稲ワラ RBSにおいて、貯蔵 4ヶ月時点では酪酸含量
められるなど、その品質安定には十分な pHの低下
が低かったが貯蔵 8カ月および1
3カ月後には酷離合
が重要である。本実験は 9月から翌年 2月までの比
量が高まる現象が示されている。本実験での従来型
較的短期間の貯蔵であったため、乳重量発醇が促進さ
RBSは密度が低く pHが高いため、酪酸発酵が抑制
れなかった従来型RBSにおいてもカピ汚染は認めら
されにくいと考えられ、長期貯蔵時の栄養価や採食
れなかった。察ら (
2
0
0
4
) が生産現場における飼料
性への悪影響が懸念される O 一方、組断型RBSは密
イネ RBSを調査した報告によれば、乳酸発酵が不十
度が高く、 pHは望ましくない微生物の増殖の阻止
分な場合、収護翌年の夏に高頻度にカビに汚染され
が可能とされる 4
.
2 (増子
ることが示されている。よって、 pH
が 6程度と高
おり、長期貯蔵時においても品質安定性が高いと考
く、緬断型と比べて密度も低い従来型RBSにおいて
えられる。よって、収穫翌春以降の高温期を経過す
をもっており(永西・四十万谷
1
9
9
9
) よりも低下して
河本・ロールベールサイレージの発苦手改蓄と安定貯蔵技術に関する研究
4
9
るような長期貯蔵では、本実験の従来型RBS
のよう
RBSを調製し、気温上昇賠を経た翌春以降までの長
ではサイレージの品質保持は難しく、栄
な高い pH
期貯蔵時における発酵品質やカピ汚染を比較するこ
養価や採食性にまで悪影響を及ぼすと考えられ、そ
とによって、細切・高密度処理を施された飼料イネ
の場合、細断型ロールベーラによる細切・高密度処
RBSの品質安定性を検証した。また、予乾処理に
理が持つ乳酸発酵促進効果の有用性はさらに増すも
化にお
よって低水分化された細切材料イネの RBS
のと示唆される。
いて、懸念される薬部や籾などの特定部位の損失
以上のことから、無細切の状態では乳酸発酵によ
るpH
低下が十分に期待で、きない飼料イネの RBS
調
発生に起因する飼料成分や消化率に及ぽす影響を調
査した。
製においても、紹切処理を適用することができる綿
断裂ロールベーラで調製することによって乳酸発酵
を促進させて品賞を安定化させることができること
2) 材料と方法
(1)収穫・調製
が明らかになった。また、締切処理による籾損失な
東北農研センター内圏場において、不耕起草播に
ど、飼料成分値や家畜の採食量を低下させる悪影響
よって栽培されたイネ (
O
r
y
z
as
a
t
i
v
aL.、品種:あ
は認められなかった。本実験は水分が十分に低下し
きたこまち)を供試した。乾物収量レベルは糊熟期
た黄熟期の材料率を用い、 9月から翌年 2月までの
で約 8
0
0k
g
/
1
0
aで、あった。これら供試イネは出穂
比較的短期湖の貯蔵であったことから従来型 RBSに
3
0日後(糊熟期)の 2
0
0
4
年 9月 9日および、出穂3
7日
おいても良好な発酵品質と判定されるものであっ
後(黄熟期)の 9月訪日に収穫を行った。イネの刈
た。しかし、栽培現場ではより高水分で、さらに良
り倒しには自脱型コンパイン(クボタ製A
R
4
3
)を
好な発苦手が傍られにくい若い生育ステージでの収穫
2
0
0
4
) の方式に従って刈り梓がフィ
用い、大谷ら (
が多く見られること、また生産量が増加するにつれ、
ードチェーンに供給されないようにカバーを装
より長期的な貯蔵が必要になってくると考えられる
着する改造を計って実施した。刈り倒された糊熟
ことから、細断裂ロールベーラは高水分域での調製
期のイネは、反転作業を行わずに半日開(軽予乾反)
や長期貯蔵時の発酵品質改善技術としても期待され
または 2日間(強予乾区)鴎場に放置して予乾処理
る。今後、気温上昇期を経た翌春以降までの長期貯
を行った。黄熟期のイネは、向様に反転作業を行わ
蔵における発酵品質や栄養価に及ぼす影響および本
ずに半日間の予乾処理(軽予乾区)のみを行った。
実験に用いた材料草よりも高い水分域での調製での
予乾処理後、稲はピックアップユニットを装着した
効果を検討する必要がある。
シリンダ型フォレージハーベスタ(ニューホランド
製M
o
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e
1
7
9
0、設定切断長 13mm) で拾い上げ、縮
2 予乾体系における館料イネ掘新型ロールベー
ルサイレ…ジの長期貯藤性
R-810、チャンパ
断型ロールベーラ(タカキタ製 M
径0
.
8
0
m
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福0
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8
5
m
) に吹き込んで細断型 RBSを成
1)目的
形した。ただし、フォレージハーベスタと紹断型ロ
前実験において、細切された錦料イネを縮断型ロ
ールベーラは別々のトラクタに牽引されたために伴
ールベーラによって調製すると従来型と比べて栂包
走体系での収護であった。対照区としてカッテイン
密度の高い RBS
が得られることが確認された。また、
グ機構の無い自走ロールベーラ(タカキタ製 SR
節料イネ細断型 RBSは乳酸発酵が促進され非常に
1
2
3
0、チャンパ径・幅 l
.
2
m、定径式)でピックア
pHの低いサイレージであった。一方、従来型ロー
ップして従来型RBSを成形した。これらロールベー
ルベーラで諦製された鏑料イネ RBSは、乳援がほと
ルはベールラッパで 6層にラッピングされた後、梱
んど生成されなかったために pH
が 6程度と高かっ
包密度を算出するために重量、屈曲長および高さを
た。しかし、冬季における短期間の貯蔵であったた
計測した。なお、収納作業にあたり、ロールベール
め、従来型RBSにおいても不良発酵やカど汚染は認
はラッピング後少なくとも重量測定時に 2割、運搬
められなかった。よって、締切・高密度処理によっ
車への積み卸し時に 2問の合計 4閥、ロールベール
て乳酸発酵が促進された細断型 RBS
の発酵品質に
グリッパで、掘まれた。これらロールベールは積み重
明確な有利性を確認することができなかった。そ
ねないで、テグスで烏害を防いだ状態で野外に貯蔵
こで、本実験では飼料イネの細新型 RBSと従来型
された。
叩
5
0
第I
I
I号 (
2
0
1
0
)
東北差是業研究センター研究報告
(
2
)消化試験
これら
0カ月経過後の2005年 6月に各処理 3偲ずつ
貯蔵 1
3種類の糖の合計ー値を WSC含 量 と し て 定
量 し た 。 サ イ レ ー ジ の pH、 有 機 酸 含 量 お よ び
v
-
のベール重量を測定して開封した。これら開封後の
SCORE を前実験と河様の方法で i~U 定した。サイレ
サイレージは会糞採取法による見掛けの乾物調化率
ージ中のアンモニア態窒素とエタノール含量は、
を測定するために、各処理区あたり 4援の去勢めん
酵素法 (
F
-キットアンモニアおよびF
-キットエタ
学(平均体重75kg) に給与した。給与量は体重の
ノール、 ]Kインターナショナル鰯)によって測定
1
.5%を目途に、なるべく残飼が出ないように調整し
した。
た。また、給与時に粗タンパク質含量として 12%に
なるように尿素を添加した。試験期間は 1週間の予
(4) 統計解析
問じ開封時期の同じ材料イネから得られた紹断型
備期と 5日間の糞採取期間で実施した。なお、無細
と従来型の平均値の差を t検定(吉田
断で収穫された従来型RBSは、切断長13mmに設定
って解析した。
1
9
9
2
) によ
したサイレージカッタによって細切した後にめん羊
3) 結果
に給与した。
(3)化学分析
材料イネの絹料成分を表 1
1に示した。材料イネの
収穫作業中、ウインドローから収穫梱包される直
軽予乾区の乾物率は40%-45%であり、強予乾区は
前の材料イネを適時採取した。これら採取された材
約 65%であった。これら材料イネの 2種類のRBS向
料イネサンプルは、処理ほ毎に良く混合した後に縮
けの材料イネ関の粗蛋白質、粗脂肪、松灰分および
分サンプルを得た。開封したRBSはカどに汚染され
WSC
含量に差は認められなかったが、強予乾区材
ている部分を取り除いた後に、ベール毎にベール上
料 イ ネ に お け る 糊 熟 期 の OCWとOb合 最 が 従 来 型
部、中央部および下部の各表層部および中心部から
RBSよりも細断型RBSの方が高い傾向があった。
採取してよく撮合した後に化学分析用の縮分サンプ
RBSの乾物宮、度、カピ破棄率および発酵品費を表
ルを得た。また、開封時のベール全体に占めるカピ
K
1
2に示した。概して、強予乾区RBSの方が軽予乾 I
に汚染された部分の重量割合をカピ破棄率として算
RBSよりも乾物密度が高い傾向にあったが、常に細
出した。採取した材料イネ、サイレージおよび糞サ
断型RBSが従来型RBSよりも高かった (pく 0
.
01
)
。
0
ンプルはすべて70C48時間の熱乾法によって乾物事
従来型RBSに比較して細断型RBSの乾物密度の増加
を測定すると共にメッシュサイズ 1mmのふるいを
程度は予乾殺度や熟期によって異なるが、特に軽予
通過する粒度に粉砕して前実験と向様に粗蛋白質、
乾区において大きかった。カビによる汚染は、従来
粗脂肪、粗灰分、 OCWおよびOb含量を定法によっ
型ではすべてのベールでカピの発生が認められた。
て測定した。材料イネについてはスクロース、グル
一方、縮断型では黄熟期のベールでは全くカピの発
コースおよびフルクトースを秋山(19
9
9
) の方法に
生が認められないなど、カピによる汚染ベールの割
従って高速液体クロマトグラフ (HPLC) で測定し、
合が低い傾向にあった。また、カピの発生部位は従
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4
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2
3
河本.ロールベールサイレージの発酵改善と安定貯綾技術に関する研究
5
1
来型ではベール表面だけでなく表面から 10cmより
これに対して、綿断型 RBSのエタノール生成は 1 %
も深部にも観察された。一方の紹断型ではベール表
以下に抑制されていた。よって、従来型 RBSはエタ
面のみに観察された。カビが発生したベールにおけ
ノール発酵が優占し、縮新型 RBSは乳酸発酵が優占
るカビ破棄率は紹断型が従来型に比べて少ない傾向
したことが示唆された。
にあったが、有意な差ではなかった。発酵品質に関
RBSの飼料成分と見掛けの乾物消化率を表 1
3に示
しては、 VFAとアンモニア態窒素の生成は両タイ
した。軽予乾底では細断裂 RBSの黄熟期粗灰分含量
プの RBSで低かった。このため、すべての RBSの発
と概熟期 OCW含量が従来型 RBSよりも低かった
酵品質は V-SCOREで「良 j と判定される良好なも
(
pく 0
.
0
5
)。これに対して、強予乾区における紹断
のであった。しかしながら、乳酸含量は従来型 RBS
型RBSの糊熟期 OCWとOb含量は、従来型 RBSより
で新鮮物中 0.2%以下と低く、 p豆が5程度と高かった
も高かった
が、細断型 RBSでは乳離合量が 1 %程度に高まり、
イネにも認められた。前タイプの RBS関において、
4程度の低い pH値を示した。エタノール含量は従
これら繊維成分合量の差は小さく、見掛けの乾物消
来型 RBSが新鮮物中1.1%-2.5%と高い値を示した。
化率に有意な差は認められなかった。
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.
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5
)。ただし、この傾向は材料
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)考察
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.
11
9
91
)、エタノール自身はその高い揮発性のた
永西・四十万谷(19
9
8
) は酵母によるエタノール
めに給与持に揮散することから栄養的な価値は低い
発酵が乳酸含量の低い錦料イネにおいて容易に促進
と考えられる。またエタノー l
レ発欝を行う酵母は好
されることを報告している。それ故、当実験の従来
気的変敗を引き起こす主要な原閤であるため(原ら
型RBSにおける高いエタノ}ル含量(表 1
2
) は酵母
1
9
7
9
)、その増殖は望ましいものではない。酵母は
の生育を示唆している。これに対して、低いエタノ
特にサイレージの乾物含量が高まることで増殖が助
ール含量であった綿断型RBS (
表1
2
) においては酵
長されることから (
M
c
D
o
n
a
l
de
ta
.
11
9
91
)、予乾
母の生育が抑制されていたと考えられた。サイレー
サイレージで特に注意を払う必要がある。細断型ロ
ジ中に検出される酵母の生育数は、サイレージの
ールベーラによる調裂は、予乾体系においても飼料
pH
値よりもサイレージ中に残存する糖分含量に影
イネサイレージにおけるエタノール発酵の抑制に効
を受けやすいことが知られている (
M
c
D
o
n
a
l
de
t
a
.
11
9
91
)。よって、当実験の縮断型 RBSにおいて
果的であることが示された。
本研究では、フオレ一ジ、ハ一ベス夕と縮断型ロ一
は活発な乳酸発酵によって材料イネ中の糖分が治'費
伴半走体系で
ルベ一ラを直装せず、に f
されるごとによって、酵母の生育が抑えられたと推
つて、フォレージハーベスタの先と細断型ロールベ
含量が 10%
察される O 餌料イネにおいては、 WSC
ーラのホツノ~
を超える場合においても乳酸発酵が促進しにくいこ
に、吹き上げられた細断物がホッパに入る前に風に
1
9
9
8
)。よ
流されることが懸念された。特に、予乾によって低
って、飼料イネにおいて乳酸発酵を促進させるため
水分化された楽部などがより多く損失する可能性が
には、発酵基質である WSC
の効率的な利用を達成
考えられる。本実験では、小片の一部が嵐に舞って
することが重要で、ある。乳酸菌による発酵基質の利
ホッパに入らないことが観祭された。しかしながら、
用性は、材料草に対する物理的ダメージ、例えば細
材料慈と調製された RBSのOCWなどの成分値の差
断や摩砕の程度によって影響を受ける (
M
c
D
o
n
a
l
d
は小さく、従来型との間で消化率の差は認められな
とが報告されている(永商・四十万谷
(荷受け部)との跨が離れているため
e
ta
.
11
9
91
)。材料率が物理的ダメージを受けた状
かった(表1
1、 1
3
)。よって、予乾体系においても、
態でサイレージ調製されると、植物細胞液が容易に
細断型ロールベーラでの収穫持の損失による成分や
植物組織から解放され、この状態によって乳酸菌が
謂化率への影響は小さいことが示された。
他の微生物と効果的に競合できるようになる
飼料イネの茎は中空構造であるために詰込み密度
(
G
i
b
s
o
ne
ta
.
11
9
61
) 百瀬ら (
2
0
0
5、2
0
0
6
) は飼
を上げることが難しいため、 pH
i
底
I の低下が十分で
料イネの切断長を短くすると、乳酸含量が高まって
ない場合、カピが容易に生育する環境となる(察
サイレージ品質が改善することを報告しており、当
2
0
0
1
)。よって、飼料イネサイレージ、の pH値の低下
実験結果とも一致する。すなわち、飼料イネにおい
は酪酸発酵などの不良発酵を抑制するだけでなく、
ても細断裂 RBSは従来型 RBSに比べて細断という物
カピの生育の抑制にも必要で、ある。 RBSにおいては、
0
理的なダメージを植物組織に与えることによって、
ラップフィルムからの空気の器入がカピの発生原因
積物細胞液の利用性が高まり、乳酸発酵を促進させ
であると考えられる(野中ら
ることができることが明らかとなった。
ネにおいては、栽培される水田地帯と利用される膏
1
9
9
9
)。特に飼料イ
当実験においては、いずれの RBSにおいても揮発
産地帯が地理的に離れている場合が多い。よって、
2
)、
性脂肪酸やアンモニア態窒素の生成が抵く(表 1
飼料イネを利用する場合は牧草サイレージよりも輸
これら不良発酵の抑制の点に関して、乳酸発酵の促
送距離が長く、精対的に RBSの掴み回数が増加する
進の明確な影響を示すことはできなかった。しかし
と推祭され、ラップフィルムのダメージ率も高いと
ながら、細断型RBSにおける高密度梱包と乳酸発詳
考えられる。ラップフィルムがダメージを受けると、
の促進によって酵母を主菌とするエタノール発酵が
高い密度の RBSよりも低い密度の RBS
がより容易に
抑制されていた(表 1
2
)。館料イネサイレージ調製
カピに汚染されることが報告されている(糸川ら
ではエタノール含量が高まることが指摘されている
1
9
9
5
)。従来型ではすべてのベールにカピの発生が
1
9
9
8
)。このエタノール発酵は乾
認められたことから、ラップフィルムのダメージに
(永西・四十万谷
物損失を多く発生させるとともに (
M
c
D
o
n
a
l
de
t
よって長期貯蔵時には容易にカピに汚染されやすい
河本:ロールベールサイレージの発酵改善と安定貯蔵技術に関する研究
5
3
ことが示唆された。一方、細断型RBSにおいてはカ
予乾処理によって水分を低下できる圃場条件である
ビが全く認められないRBSがあり、カビの汚染部位
とは限らない。後藤ら (
2
0
0
1
) が三重県内で調査し
も表面に限られていたことから、従来型よりもカど
た生産現地での飼料イネ RBSの王子均乾物率は 34%
に対する抑制効果が高いことが示唆された。しかし
で、有機酸含量のなかでも酪酸含量の変動係数が最
ながら、カどが発生していたベールにおける破棄率
も高かった。よって、錦料イネのサイレージ調製に
は綿断型が低い傾向にあったが有意な差で、はなかっ
おいては酪酸発酵の危険がある高水分域における発
た(表1
2
)。細断型RBS (直径が0
.
8
5
m
) は、本実験
酵品質の改善技術が重要であり、この水分域におけ
.
2m) とくらべて体
で比較した従来型RBS (直径が l
る細切・高密度詰込みの乳酸発酵促進効果を検討す
請が小さいため、表面部分の占める割合がおおきく、
る必要がある。
カビ汚染が表面のみにとどまっても、破棄率は多く
そこで本実験では実験室規模のサイロを用い、高
なってしまうことが示唆される。また、本実験では、
水分の飼料イネに対する細切や高密度詰込みによ
それぞれのRBSにおけるラップフィルムのダメージ
る物理的損犠がサイレージ発酵に及ぼす影響を検
積度は考慮できなかった。すなわち、ラップフィル
討した。
ムのダメージの程度が様々であり、それがカビの発
生程度の変動を大きくしたため、 pH
僚やベール密
2
)材料と方法
度とカビによる破棄率との間に有意な関係を見いだ
(1)収穫調製
すことができなかった。しかしながら、いかに高密
2007年、東北農業研究センター内の関場から早主主
度に梱包される細断型RBSといえども表岡部分のカ
である「奥羽銅4
0
3号」と f
べこごのみ j、中生であ
ピ汚染は避けられず、ダメージを受けたラップフィ
る「ベこあおばJ、娩生である fM645J の4麓類の
ルムは速やかに補修されることが強く推奨される。
品種・系統を採取した。奥羽銅4
0
3号と M645号は移
以上の結来より、細樹型ロールベーラで飼料イネ
植によって、その他は夜播によって栽培された。園
を調製すると予乾体系で低水分化された材料イネで
場への化学肥料の施用レベル (kg/l
O
a
)は窒素13kg、
も飼料成分や栄養価に及ぼすような損失は発生せ
リン酸25kgおよびカリ 13kgで、あった。表1
4に示し
ず、従来型のロールベーラよりも高密度に摺包され
たように出穂、後約 13-18日と 2
6 2
9日の 2田、これ
ることが示された。また、従来型のロールベーラに
ら各鴎場(10-3
0
a
) 内の 3カ所を地際から高さ
よる調製では高いエタノール含量が認められたが、
l
Ocmで、坪刈りした。
細控r
r
型RBSでは低水分域においても乳酸発酵が促進
これら刈取られた材料イネは切断長 13mmに設定
されて長期間にわたりエタノール生成を抑制できる
したサイレージカッタ(コーワ製S
1
3
0
) によって
ことが明らかになった。また、カどによる汚染防止に
締切するか無細切のままサイレージに調製した。細
も一定の効来が認められた。本実験でも前鮪の実験
切された材料イネは上義に 3つの 5mm径の穴を持
と同様に、従来型においても酪酸含量が低く抑えら
つ300ml
容ポリエチレン製ボトルに棒を使ってでき
れていたため、細切・高密度処理による酪酸発醇抑
制効果は確認できなかった。よって、無予乾で謂製
されたより高い水分条件の錦料イネ RBSにおいて、
T
a
b
l
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1
4 Heading and h
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ps
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g
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細切・高密度処理がエタノー 1
レ発酵や酪殻発酵など
の不良発欝に及ぼす影響を調査する必要がある。
3 高水分域における銅料イネのサイレージ発欝
に及ぼす締切・高密度処理の影響
V
a
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j
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(
2
9
)
1)目的
前節の実験では供試された飼料イネの乾物合最が
B
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k
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2August 6S
e
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8S印 t
e
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b
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r
(
2
7
)
(
15
)
すべて40%以上であり、細切されていない対照区に
おいても酪酸の生成が低いものであった。館料イネ
は排水不良で軟弱な水田で、栽培されることが多く、
M645
3
0August 1
2S
e
p
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.
東北農業研究センター研究報告
5
4
第I
I
I号 (
2
0
1
0
)
る隈り圧縮して詰め込み、ボトルごとポリエチレン
処理区間の多重比較を行った。その他サイレージの
/ナイロンの積層フィルム製袋 (270mm x400mm、
発欝品質における無細断区と細断区の平均値の差
旭化成パックス械、飛竜
BN-12) に入れ、吸気性
は、スチューデントの t検定を用いて比較した。こ
能 -500mmHgのバキュームシーラ (SHARP製
れらの統計処理には StatMate湿 softwareprogram
SQ-303) を用いて脱気・密封した (CH区)。無細
((掬アトムス)を用いた。
切の材料イネは、細切された材料率の詰込み量とほ
ぼ向じ量 (250g程度)を折り防げて向じナイロ
3) 結果
ン・ポリエチレン製袋に入れ、脱気・密封した (N
材料イネの穏重割合と餌料成分組成を表 15に示し
区)。なお、べこごのみおよびべこあおばの 2回目
た。穂重割合は 29%-55%の範囲であった。いずれ
に刈取った材料イネの縮切匿では、ボトルへの詰め
問自よりも熟期の進んだ 2
の品種・系統も刈取り 1
込み密度を次に示すように変えた処理を加えた;無
回目の方が高くなり、早生である奥羽飼 403号とベ
(
C
O!R)、指で押し込む (CL区)、およびできる
こごのみは晩生であるべこあおばと M645よりも高
限り圧縮して詰め込んだ量の 70%を榛で詰め込む
かった。乾物率は 24%-39%の範囲であり、べこあ
(CM区)0 また、切断・粉砕機(タニナカ O&K
胸
、
おばを除いて穂、重都合と同様の傾向があった。べこ
S W型)によって処理し、問様にナイロン・ポリエ
あおばの 2問自の刈取りは前日に激しい降雨があ
)
。
チレン製袋に脱気密封した処理区を加えた (L区
り、圃場が水に浸かった状態で行われたため、メリ取
この機械で処理された材料主主は、切断長が5cm程度
り1四日と 2回目の乾物率に差が無かった。
在
であるが、縦方向には細かく切り裂かれていた。こ
WSC
合最は、すべて 5 %に満たない含量であり、
れらサイレージは 25tに調撮した室内に 50日開放寵
M645を除いて穂重割合とは逆に 1回目よりも熟期
した後に開封し、化学分析に供試した。
が進んだ 2回日が低くなる傾向があった。特に穏重
割合が最も高かった 2国自刈取りのべこごのみでは
(2)化学分析
0
材料イネおよびサイレージの乾物率を 70C48時間
1
.5%
程度と他の品種・系統の半分以下であった。
の熱乾法によって測定すると共に、メッシュサイズ
サイレージの発酵品質を表 16に示した。 N!Rの乳
1mmのふるいを通過する粒度に粉持して、組蛋白
l
土 4.4-5.8の範
酸含量は 0.1%以下と微量であり、 pH
質、粗脂肪、組灰分、 OCW、 Ob、 WCSおよびサ
聞を示した。ただし、酢酸÷プロピオン酸、 n-酷
イレージの p豆、有機酸、 VBN、V SCORE、エタノ
毅および VBN含量が高く、 V-SCOREで不良 (60点
ール含量を前実験と向様の方法によって測定した。
以下)と判定される発酵品費であったのは乾物等
町
24%のべこあおばサイレージのみであり、乾物率が
(3)統計解析
材料イネの化学成分とべこごのみおよびべこあお
30%以上のその他のサイレージでは、これら揮発性
ばの 2囲自刈取りサイレージの発酵品質の解析は一
脂肪酸や VBN含量が低く、 V-SCOREで可 (60点以
元配霞分散分析法によって行い、 Tukey法によって
上)または臭 (80点以上)と判定された。細切材料
Table15 P
a
n
i
c
l
eweightandchemicalcompositiono
fforagepaddyr
i
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7
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4
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6
6:
t0
.
0
3a
河本:ロールベールサイレージの発酵改善と安定貯蔵技術に関する研究
55
を高在で詰め込んだ CH
処理区の乾物密度は 1
9
4
-
区と比べて乳酸含量がやや高い傾向にあったが、
283kg/mで、細断型ロールベーラで飼料イネを梱
V-SCOREはC宜涯とほぼ同様の低い値であった。べ
包した場合の 1
9
3
2
5
0kg/m3と向レベルの密度が得
こあおばの 2回目刈取りの細切処理区においては、
られた。この CH
区の発酵品質は、 N区よりも乳酸
乾物努度の増加につれて乳酸含量が増加し、酢酸、
含量が高く、 pHが低下する傾向にはあったが、ベ
n司酪酸および VBN
含量が低下していった。特に、
こあおばの 2司自刈取りを除いて不良発酵を抑制す
CH区では n 酪酸が検出されなかった。また、 L
るには主らず、揮発性脂肪酸や VBN
含量が高まっ
区は CH区より乳酸含量が高くなり、 pHも低く、同
てV
S
C
O
R
E
が低下した。詰込み密度を変えた処理
様に n -酪酸が検出されなかった。このため、
を加えたべこごのみの 2闇自刈取りでは、乳駿含量
涯と
3
CH
L区では V
S
C
O
R
E
が良と判定された。エタノ
には変化がなかったが、密度が増加するに従って酢
ール生成はすべてのサイレージで認められ、特に N
酸
、 n-酪綾およびVBN
含量が増加して V
S
C
O
R
E
区で O
ふ2%と高かった。 CH底や L底のエタノール
CH
含量も 1%を超える濃度のものがみられたが、 N註
が低下していく傾向にあった。また、 L毘は、
Table16 Fermentationcharacteristicsofforagepaddyr
i
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es
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東北農業研究センター研究報告 第 I
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まで低下した。同様にベこあおばL区においてもエ
と比べて低下する傾向にあった。
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)。
タノー jレ含量が低いレベルに抵下していた(表 1
4
) 考察
本実験での錦料イネ中の WSCは5%に満たない量で
植物細胞からの草汁の濠出を促す材料率への機械
あった(表 1
5
)。サイレージ中に検出される酵母の
的処理は、サイレージにおける搬生物の成育に少な
生育数は、サイレージの pH
値よりもサイレージ中
からずの影響を与え、特に乳酸菌の生育を他の微生
に残存する糖分合最に影響を受けやすいことが知ら
物よりも相対的に促進する (
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)。よって、飼料
このため、材料率の切断により、総じてサイレージ
イネにおいては活発な乳酸発酵によって材料イネ中
発酵品賞が改善されるが、この傾向は高水分材料で
の糖分が消費されることは、高い密度処理による酸
1
9
9
4
)。一方、本研究で
素の排除と│可様に酵母の生育を抑制する効果が高い
高くなるとされる(高田
以上の無細切区サイレージでは乳接
は乾物率が30%
ことが示唆される。
生成が低いのにもかかわらず、酪酸や VBNの生成
無細切区においては、乳酸生成が認められない場
も低かったため、 V-SCORE
で高い評価を得た(表
合においても酢酸生成が認められた(表 1
6
)。サイ
16L ただし、これらサイレージにはエタノールが
レージ中の酢酸生成は、乳酸蘭以外では腸内幸!日菌、
1
1
十イネのサイレージ発酵
多量に生成されていた。餌 3
酷酸菌および、酢酸爵等に起因している (
McDonald
においてエタノールが盛んに生成されることが報告
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)。腸内細菌は人や動物に有害な病原菌
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を含み、酪酸菌はタンパク質の元、j~卒、酢酸菌は好気
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) 本研究でも、すべてのサイレージ
的変敗に関与している (
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でエタノール生成が認められたが、細切・高努度詰
よって、これらの増殖は酵母同様に望ましいもので
されている(永西・四十万谷
0
込みによって生成量が低下する傾向にあった(表
はない。よって、乳酸発酵が促進されなかった無細
1
6
)。エタノール生成は酵母の増殖に由来すると考
切援では、有害と考えられる酵母や細菌類が増強し
えられ、これら真繭類は様々な細胞外酵素を分泌し
ていたことが示唆される。特にエタノール生成最は
て複雑な有機物を細胸壁から吸収可能な単量体へ分
V-SCORE評点に考慮されないことから、飼料イネ
解して利用できることから (
M
c
D
o
n
a
l
de
ta
1
.1
9
91
)、
においては V-SCORE
評点が高いといっても、乳酸
酵母による発酵は材料慈の物理的破壊にあまり依存
発酵よりもエタノール発酵が優勢となっている可能
しないと推察される。よって、餌料イネが無細切で
性があることを考慮すべきであろう。
十利用性によ
サイレージに調製される場合、低い主主I
高間(19
9
4
) は、切断サイレージでは密封初期に
って乳援を菌が効果的に増菊できない状況においても
乳酸が多量に生成される材料率でも、無切断サイレ
群母は盛んに増殖できると考えられる。酵母はサイ
ージ (
R
B
S
)に調製すると乳酸生成スピードが遅く、
レージ開封後の好気的変敗に関与する(原ら
1
9
7
9
)
酪酸が次第に生成されていくと報告している。また、
とともにエタノール発酵は乾物損失を多く発生させ
2
0
0
8
) は、貯蔵 4ヶ月時点の V-SCOREが
金谷ら (
るので (
D
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r
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s.W
i
k
s
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r2
0
0
0
)、その増殖は
良 (
8
9点)と判定された乾物率 35%の生稲ワラ RBS
望ましいことではない。無細切の館料イネを汎用型
が貯蔵 8および1
3ヶ月後では酪駿含量が高まり、不
.
5
%ものエタノール生成
ロールベーラで調製すると 2
良 (
6
0点以下)になったと報告している O 本研究の
が認められる場合でも、締切されて細断型ロールベ
以上の無細切区では、 pH
が酪酸発酵
乾物率が30%
ーラで調製すると 0
.
3
%に抑えられることは前節の
抑制のための目標とされる 4
.
2 (増子
処理監の
実験で明らかにされている。本実験の CH
低下していなかった(表 1
6
)。よって、本研究での
3
乾物密度は 1
9
4
2
6
9
k
g
/
m
6
)、前の実験で得
で(表 1
5
0日間程度の貯蔵において、無細切の状態で、はエタ
1
9
9
9
) まで
られた縮断型ロールベーラで梱包した場合の 1
9
3
-
ノール発群が促進されたが、やがて酪酸発酵も促進
250kg/mと悶レベルの密震が得られた。すなわち、
される可能性が高いことが示唆される。
3
本研究の CH
区では細切・高密度詰込みによって嫌
日野ら (
2
0
0
5
) は、乾物率 33%の飼料イネを縮断
気条件が向上し、酵母の生育がある程度抑えられた
型ロールベーラで調製すると、従来型ロールベーラ
と推祭される。また、乳酸発酵が促進されたべこあ
で調製したものよりも酪離合量が高くなったことを
区のエタノール含量が特に低いレベルに
おばの CH
報告している O 本研究の餌料イネも同様に、その多
河本:ロールベールサイレージの発酵改善と安定貯蔵技術に関する研究
5
7
くは細切・高密度の詰込みによって酪酸含量が大幅
ーダ処理による物理的破壊を加えると乳酸発酵の促
に増加し、かえって劣質なサイレージとなった。す
進効果が増掘されることを報告した。よって、縮
なわち、乾物率が40%に満たない銅料イネにおいて
切・高密度詰込みの場合、適切な乳援菌製剤を添加
は、締切・高密度詰込みに起因する主主汁の利用性向
すれば、無細切よりも添加効果を高めると期待でき
上によって、酪酸発酵がすぐさま助長されてしまう
る。また、べこあおば 2回目刈取りで酪酸発酵が抑
可能性が高まることが示唆される o WSC
含量が乾
3
の高い密度で、詰
制できたのは、締切して 2
32kg/m
.
5
%以下の高水分材料草では、 VSCOREで良
物中 6
込むか激しく圧傷した場合のみであった(表 1
6
)
0
(
8
0点 ) 以 上 の 発 酵 品 費 は 得 ら れ に く い ( 増 子
すなわち、餌料イネを細切するのみでは、乳酸菌に
1
9
9
9
)。よって、本研究の銅料イネの WSC含量が
よる草汁利用性を高めることはできず、高後度に詰
5%に満たないことから、発欝基質の不足によって
込んでこそ、乳酸発酵が促進されて発酵品質が改善
細切・高密度区の幕汁利用性が高まっても乳酸発酵
する効果が得られると考えられる。
駒
が促進されにくかったことがその原留のーっとして
以上のことから、乾物率が40%に満たない飼料イネ
推察される。また、良質な発酵品質のためには材料
を細切して高密度に詰込むと、エタノール発酵はあ
0 レベルの付着乳酸菌数が望ましいとされ
率に 1
る程度抑制されるが、だからといって痘ちに乳駿発
(McDonalde
ta
.
l1
9
91
)、発欝基質の供給量と共に
酵が促進されて良好な発酵品質に導かれる訳ではな
材料家に付着する乳酸菌の状態もサイレージ発欝に
く、自然発静に依存すると酪酸発酵が促進し、短期
2
0
0
3
) は、良好な発酵品質
大きく影響する。察ら (
貯蔵においても劣質サイレージになる可能性が高く
のためには耐酸性の低い乳酸球菌よりも耐酸性の高
なることが明らかとなった。よって、細断型ロール
い乳酸梓菌の存在が必要で、あるが、銅料イネでは
ベーラでの調製など、縮切・高密度詰込みされる乾
1
0-10レベルの付着乳酸球閣数に対して、乳酸梓
4
0
%に満たない飼料イネにおいては、乳酸菌製
物率カ{
菌数については検出できない場合があると報告して
剤の使用などの品質改善技術を検討する必要がある。
6
3
4
いる。したがって、飼料イネにおけるイす着乳酸梓頭
数の不足が草汁の利用牲が向上しても乳酸発酵が促
進されないもう一つの理由と推察される O 一方、乾
物率が40%以上の餌料イネにおいては、細切・高密
度詰込みによって乳酸発酵が促進し、発欝品質が改
百
飼料イネロールベールサイレージ貯議中
のネズミからのラップフィルム保護
1 口… Jレベール貯議場所に出現するネズミ麓と
被害様相
善されることが前節の実験および百瀬ら (
2
0
0
5
)の
1)目的
実験で確認されている。材料率の乾物率が高くなる
本実験では、 RBS
貯載中のネズミ対策技術の開発
と、より低い WSC
含量でも良質の発酵品質を得る
に資する自的で、岩手県内のネズミ被害を受けてい
1
9
9
9
)。乾物率が高い場合、
る錦料イネ RBS
の集積・貯蔵場所に生け捕り用わな
乳酸菌と競合する酪酸菌が浸透庄の増加によって生
を定期的に設置・回収してネズミの捕獲と被害様相
育が抑制されるため (
W
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9
5
8
)、銅料イネ
の観察を行うとともに、一部、赤外線カメラを用い
の付着乳酸菌でも草汁の利用性向上を利用して乳酸
てネズミの行動観祭を行い、加害ネズミ種の特定お
発酵の促進が可能となるのであろう。ただし、本研
よびその被害の及ほし方を調査した。
ことができる(増子
究でも一例ではあるが、べこあおばの 2回自刈取り
は細切・高密度詰込みによって大腸に乳駿発酵が促
2) 材料と方法
進され、富告酸発欝が抑制された(表 1
6
)。本研究で
(1)実験地
は、付着乳酸菌を調査していない。しかし、べこあ
前年度、岩手県内のネズミによる被害が確認され
おばの 2問自刈取りは他の品種・系統と比べて特別
た東北農業研究センター施設内 2カ所(盛照市下厨
にWSC
が高いわけではなかったことから(表 1
6
)、
川字赤平)、 K飼料生産組合の RBS
集積・貯蔵場所
この乳酸発酵の促進は付着乳酸薗の状態に起因した
2カ所(一関市萩荘)、および S氏牛舎脇の RBS集
と推察される。
積・貯蔵場所 1カ所(…関市厳美町)の計 5カ所で
山本ら (
2
0
0
4
) は、飼料イネに付着乳酸菌発酵液
行った。 2
006年度の盛岡地域の年平均気温は、
を添加すると乳酸発酵が促進されるが、エクストル
l
O
.
2C (1月: 2
.
9C、8月:2
4
.
8C)で年降水量は
O
0
0
東北農業研究センター研究報告 第 I
I
I号 (
2
0
1
0
)
5
8
1
.
5C
1143mmであった。一関地域の年王子均気温は 1
ミの処理は、日本晴乳類学会による鴎乳類の取り扱
(1月: 1
.
1
t、8月:25.
2
"
C)で、年降水量は 1313mm
いガイドラインに沿って行った。
0
であった。東北農研センター内の実験場所は、 2つ
(3) 行動観察
の畜舎脇の RBS
集積・貯蔵場所で、 Iカ所は畜舎の
東北農研センター内の牛舎と林地に接する Iカ所
他に林地に譲していた。他の 1カ所は、畜舎と牧草
倒の小型 RBS (
径
においては、 2006年 10月 2日に 16
地に接していた。 K飼料生産組合の RBS集積・貯蔵
50cm、高さ 60cm) を並べ、前述したわなの設置と
場所は、水田、農機具庫および人家に面した Iカ所
ネズミがRBS群に食害を加える経過を観察するとと
と山間部の水田と林に面した Iカ所であった。 S氏
もに赤外線カメラによるネズミの行動観察を行っ
牛舎脇の RBS集積・貯蔵場所は牛舎や農機具康に囲
群の上には、テグスを張り巡らせ
た。これら、 RBS
集積・貯蔵場所の貯蔵
まれた場所であった。各RBS
て、烏害を防止した。食害経過の観察は、貯蔵後 1
RBS数は、東北農研センターでは各場所 1 m筏の
週間毎に RBSのラップフィルムの損傷およびRBS下
RBSが約 30偶ずつ(うち 1カ所の 1
6
備は 50cm
径の
の坑道の形成の有無を調査した。赤外線カメラによ
小型タイプ)、 K飼料生産組合と S氏牛舎脇では
下に坑道が形成された後の 2006
る行動観察は、 RBS
50cm
控の小型タイプが各 100偲程度ずつ貯蔵され
年 10月30日から 1
1月 2 日の 4 日間にかけて行い、坑
ていた。また、すべての場所は未舗装であり、 K飼
道の出入り口を中心に録画し、ネズミの出現数と時
料生産組合の水田、農機具庫および人家に面した 1
間を調査した。
カ所では、 RBSの下に木製パレットが敷かれていた。
また、 S氏牛舎脇では、 RBSが藍接地面に接触しな
いように、竹を並べた上に RBSが置かれていた。
(2)捕獲諦査
2006年 1
1月から 2007年 5月までの関、生け捕り用
3) 結果
(1)捕獲調査
表 17に、各 RBS
貯蔵場所において捕獲されたネ
ズミ種とその数を示した。捕獲された種は、アカネ
わな(北海道森林保全協会製折り畳み式捕そ器、
ズ ミ (A.s
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)、ハタネズミ (Mmontebell
j
)、
長さ 29cm、幅 7cm、高さ 9cm) を毎月 1間 3 日
ドブネズミ
個ずつ玄米を誘国エサとして仕掛け
間ずつ各場所20
(
R
.
r
a
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t
u
s
) の 4麓であった。捕獲数は森林や農耕
協に加え、 RBS
潤辺に坑道
た。設置簡所は、 RBS!
地を主に生息域とするアカネズミやハタネズミなど
(“そ穴"とも呼ばれるネズミによって形成されたト
のノネズミ類が多かった。イエネズミ類であるドブ
ンネル)の出入り日がみられた場合は、その周りに
ネズミとクマネズミの捕獲数は少なかった。表には
(R.norvegicus) およびクマネズミ
仕掛けた。捕獲したネズミは日本の楠乳類改訂版
示してはいないが、イエネズミ類はすべて RBS脇で
2
0
0
5
) によって外観から麓を特定した後
捕獲されたが、ノネズミ類はそのほとんどが RBS毘
に放獣し、一部の偲体は標本用に採取した。これら
辺に形成された坑道の出入り口周りで捕獲される傾
わなの設寵について、盛凋地方振興局および岩手県
向であった。また、ネズミの他にイタチの捕獲や猫
、
南広域振興局から鳥獣捕獲許可証(第 7078-109号
によるわなの破損がみられた。ドブネズミが捕獲さ
号)を得て実施した。また、捕獲ネズ
総保第 91-26
れた S氏牛舎脇では、貯蔵後 1-2カ月の間に被害
(持部ら
Table17 Thes
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河本:ロールベールサイレージの発酵改善と安定貯蔵技術に関する研究
5
9
を受けたが、被害は、ニ段積みされたRBSの下段の
底部のラップフィルムが損傷を受けた。坑道は、底
みであった。ノネズミやドブネズミが捕獲された場
部に被害を受けたRBS以外の下部にも急速に広がっ
所では、 RBS下にそ穴や坑道が観察され、地面に籾
ていったが、被害は一部のRBSに集中し、下に坑道
が引き込まれていることが観察された(写真1)。
が形成された他のRBS
への被害は徐々に広がって行
また、被害を受けたRBS'土地面に接しているものの
く様子が観察された。貯蔵 7逓間後以降の被害RBS
みであった。一方、クマネズミが捕獲された K飼料
経過は、底部に被害を受けた一部RBS
への被害集中
生産組合の人家と農器兵庫に接している貯蔵場所の
が続き、新たにラップフィルムに損傷を受けたRBS
場合、貯蔵後 1カ月以内に食害が観察され、被害は
の増加は 1備であった。貯蔵 2週間後のRBS下の坑
積み重ねたニ段目のRBSにまで及び、 RBS問に巣ら
道の観察時にイエネズミと思われる大型のネズミ個
しきものが形成されるなど、著しい被害であった
体を確認した。また、わなの最初の設置日にこれら
(写真 2)。
RBS
脇において、ドブネズミが捕獲された。赤外線
カメラで観察されたネズミの行動を図 4に示した。
(2)行動観察
図 3に1
6
1
閣のRBS群への食害経過の観察結果(貯
接数のネズミ(イエネズミと思われる大型の個体)
蔵 7週間後まで)を示した。貯蔵 2遊間後にはネズ
がそ穴から出入りすることが観察され、その行動は
ミによる被害が確認された。食害の経過は、まず、
夜間に浪られていた。
いくつかのRBS
側面のラップフィルムにネズミによ
4) 考察
る損傷が確認され、その後、速やかにそれら損傷が
本研究では、アカネズミ、ハタネズミ、クマネズ
確認されたRBS下にネズミの坑道が形成されてRBS
ミおよびドブネズミの 4麓類のネズミ種が捕獲され
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1
1号 (
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1
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)
東北農業研究センター研究報告 第 1
6
0
uuzg司UQQ出 回C
かった。すなわち、ハタネズミとアカネズミは、積
2
雪が無い状態ならば生息地周辺の各種植物を摂取し
ているため、 RBSの貯蔵後にすぐさま食害を及ぼす
ことは考えにくい。ただし、国 3の行動観察を行っ
l
﹄U
群では、冬季以降に RBS
脇や RBS
下の坑道で、
たRBS
3 8Z
コ
これらのノネズミの出現が観察されたことから、周
辺の植物が讃雪などで採取できなくなると RBS
へ食
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クマネズミやドブネズミが捕獲された集積・貯蔵場
Hour
Fig.4
害を及ほしやすくなるのではと推察された。一方、
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所での観察結果から、これらイエネズミは RBSの貯
蔵産後から食害を開始することが示唆された。イエ
ネズミのうち、 ドブネズミは大量の動物性タンパク
質を必要とし、クマネズミは種実類が主食であると
2
0
0
5
)、阿部・大矢(19
7
4
)が
た(表 1
7
)。数多く捕獲されたアカネズミは、日本
されるが(阿部ら
間有種であるが北海道から九州地域までが生患、域
行った農耕地に出没するこれらクマネズミとドブネ
で、ハタネズミは、北海道を除く本列幼ミら九州地域
ズミの腎内容物調査では、両者に大きな違いはなく、
2
0
0
5
)。また、捕獲
デンプン質を多量に摂取していた。よって、これら
されたクマネズミ及びドブネズミは、汎世界的に生
イエネズミ類は RBSの籾を主食として食害を与え、
2
0
0
5
)。よって、本
またノネズミよりも体が大きいために個体あたりの
までが生息域である(阿部ら
息域が分布している(阿部ら
1
9
7
4
)、少ない個体
研究で確認された RBS
貯蔵場所に出現するネズミ種
摂取量が大きく(阿部・大矢
は、東北地域に限ったことではなく、日本全国で普
数でも予想以上の被害をもたらす可能性が示唆され
通にみられる種であった。阿部・大矢 (
1
9
7
4
) が岩
る。クマネズミが捕獲された保管場所の場合、収穫
手県下の農耕地において行ったノネズミの捕獲調査
された錦料イネ RBS
が置かれて 1カ月以内に被害が
によれば、ハタネズミ、アカネズミ、クマネズミお
発生しはじめた。この被害は積み重ねたこ段目の
よびドブネズミの捕獲総数に占める各割合は 85%、
RBSにまで及ぶなど著しい被害であった(写真 2)。
7%、 1%、 3%であった。本研究では、ハタネズ
クマネズミは登はん能力に稜れ、垂藍な側面を登る
ミよりもアカネズミが多く捕獲された(表 1
7
)。本
ことができるので (
Yabee
ta
.
11
9
9
8
)、RBSの側面
研究でアカネズミが多く捕獲された調査地点は林地
を自由に動き閤ることができると推察される。写真
に隣接していた。アカネズミは、水田よりも畑や樹
3のように、牧草RBSの上に退避した館料イネヌBS
園地などの乾地に主に生息しており、また、行動範
が被害に遭う場合が観祭され、クマネズミによる仕
囲がハタネズミよりも大きいことから(悶部・大矢
1
9
7
4
)、本研究でのアカネズミの捕獲数の多さの原
践として、調査地点がアカネズミの生息に適してい
たことによると推察される。クマネズミやドブネズ
ミはハツカネズミと並び、人の生活圏において普通
に見られるイエネズミである(川内・遠藤
2
0
0
0
)。
本研究では、イエネズミが捕獲された場所は主に人
家や審会に隣接した場所であり(表 1
7
)、人家や畜
舎に生怠するイエネズミが周辺に置かれた RBSに移
動して食害を加えたと考えられた。
7
4
) のネズミの食性調査(無積零
阿部・大矢(19
時)によれば、ハタネズミとアカネズミの胃内容部
は葉緑素を含む植物繊維や種実が50-80%を占めた
が、クマネズミやドブネズミのそれは 10%に過ぎな
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河本:ロールベールサイレージの発酵改善と安定貯蔵技術に関する研究
6
1
業であることが示唆される。これらの特徴から、積
が藍接地面に触れるのを避けるた
すいことと、 RBS
み重ねられた RBSの生息環境はクマネズミにとって
めにパレットなどを敷いた集積・貯蔵場所では RBS
適していると考えられた。一方、 ドブネズミの登は
と地面との間に作られた空間がネズミの通路となっ
ん力はクマネズミに劣り、天井裏に棲みつきやすい
貯
て被害が助長されたことから、未舗装地での RBS
クマネズミに対し、床下に棲みつきやすい(由井・
蔵は避けるべきであると考えられた。
1
9
8
3
)。このため、積み重ねた上段のロール
本研究結巣から、ネズミ被害を受けている飼料イ
ベールに被害を広げるクマネズミに対して、ドブネ
ネRBSの集積・貯蔵場所では百本全国で普通にみら
ズミは下段に被害を集中させることが示唆される。
れるネズミ種であるアカネズミ、ハタネズミ、 ドブ
また、クマネズミの定住および加害は人家付近を除
ネズミおよびクマネズミの 4種が捕獲され、これら
いては希であるが、 ドブネズミは野外にまで広く採
すべてのネズミ穫がRBSに加害する可能性が示唆さ
阿部
餌行動が拡大されることから(開部・大矢
1
9
7
4
)、
れた。アカネズミやハタネズミなどのノネズミ類や
ドブネズミ被害地はクマネズミ被害地よりも広範関
ドブネズミによる被害は、 RBSの地面に接した部分
に及ぶ可能性が示唆される。
に被害が集中し、一方、クマネズミによる被害は、
国 4のネズミの行動観察の実験において、 RBS
脇
積み重ねたニ段目の RBSにまで及ぶなど被害が拡大
でドブネズミが捕獲されたこと、 RBS
下の坑道の観
しやすいことが観察された。また、ネズミは常に捕
察で大型のネズミ個体を確認したことから、この加
食者を警戒しつつ RBS
へ食害を与えていることが示
害種はドブネズミであることが示唆された。ドブネ
配
唆され、ネズミの隠れ場所を作らないような RBS
ズミは体が大きく、性質がどう猛であるとされるが
援方法が必要であると考えられた。
(白井・降部
1
9
8
3
)、このドブネズミでさえも坑道
から出てくるのは夜間に限られていた(図 4
)。ま
た、被害が開始された当初は RBSの側面に被害がみ
2 ロールベールの配置方法の変更がネズミ害に
及ぼす影響
られたが、 RBS
下に坑道が形成された後は、坑道か
1)日的
らRBS
底部への食害に集中した様子が伺われた(留
前節の研究から、ネズミは常に捕食者を警戒しつ
3)。捕獲調査から、被害を受けている RBS
周辺に
つRBS
へ食害を与えていることが示唆された。通常、
は、イタチや猫などのネズミの捕食者の出現が観察
RBSに調製された銅料イネは密着され、かっ積み重
された(表 1
7
)。これらのことを鑑みると、ネズミ
ねて置かれる。このような配置はネズミにとって捕
は捕食者を警戒しつつ RBSに食害を与えていること
食者からの格好の隠れ場所になることから、ネズミ
が示唆される。日本におけるネズミの主要な捕食者
の掠れ場所をなくすような配震によればネズミの警
は、イタチや猫の他にキツネ、テン、ヘピおよびフ
戒感が高まって、食害が軽減されるのではと考えら
2
0
0
0
)。飼料イネが収
れる。そこで、本研究では RBS聞の関隠を空けてネ
穫されるような郊外の間関地帯や牛舎脇において、
ズミの隠れ場所をなくすように配置する場合と、
これら捕食者が全くいない状況は考えにくい。しか
RBS伺に陰ができるように配置した場合のネズミに
し、へどを除いて、これら捕食者達が密表して積み
よる食害程度を比較した。
クロウなどである(中田ら
重ねられた RBS間の狭い空潤でネズミを補食するの
は国難であろう。通常、 RBSは密着して積み重ねら
れて貯蔵される。この貯蔵形態はネズミに捕食者か
2) 材料と方法
(1)実験地
らの隠れ場所を与えて、被害を助長する可能性が示
2
0
0
7年 4丹238から 6月2
0日の問、岩手県一関市
唆される。また、寒冷地におけるネズミ被害を説査
集積・貯蔵場所において実験を実施
に位置する RBS
した押部ら (
2
0
0
5
) によれば、人為的に雪に埋設し
した。この貯議場所には、 K飼料生産組合(錦料イ
たRBSは被害を受けやすいことが報告されている。
ネの作付面讃 6
2
0a) が収穫した飼料イネ小型 RBS
よって、密着・積み重ね配置や雪による遮蔽状況下
(
経50cmx高さ 60cm) の一部、約 400
偲が 3段から
を作らないような RBS
記置方法が飼料イネのネズミ
4段に讃み重ねられて牛に給与されるまで貯蔵され
被害を防ぐ上で必要であろうと考えられた。また、
ており、数年来、ネズミによる食害被害を被ってい
RBS下にネズミの坑道形成とともに被害が拡大しゃ
2
で舘装されておら
た。この貯蔵場所の面積は 325m
東北農業研究センター研究報告 第 1
1
1号 (
2
0
1
0
)
6
2
ず、南に小水路を挟んで、林に屈まれた民家、西に農
し、続く 3日間、ネズミが捕まえられるようにセッ
機具倉庫、北と東は農道を挟んで水田に接している。
トした。ワナの設置は、岩手県南振興局からの許可
この近週の年平均気温は1lC、最低丹(l月)の平
を得て行った。捕らえたネズミの取り扱いは、日本
4
.1
'
t、 最 高 月 (8丹)の平均気温は
晴乳類学会の璃乳類の取り扱いに関するガイドライ
0
均気温は
2
0
.
3Cで、年間降水量は 1200mmである。試験期間
0
4
.
8Cで、累計‘降水量は 246mm、
で
中の日平均気温は 1
0
あった。
(2)試験設計
ンに槌った。
(
4)統計解析
試験期間を通した食害 RBSの割合を X2分布(吉
9
9
2
) で解析した。
田 1
貯蔵されていた飼料イネ RBSのうち、ネズミ客の
無い 23~閣を選び出し、その他の RBS をすべて貯蔵場
所から取り徐いた。実験に用いた調料イネ RBSは
、
3) 結果
(1)食害被害RBS数
予乾体系によって収穫されたもので、平均乾物率が
各観察日における被害 RBSの数を表誌に示した。
71%であった。また、王子均秘書t
合(乾物中%)は
すべての観察日において対照区では食害ベールが観
29%であった。これらの低水分RBSは
、 4層のラッ
察された。これらのベールでは、食害部位が側面の
プフィルムで梱包されていた。これら 23
備の RBSを
下部から上部にわたっていた。対照区の 2つの被害
対照配置区と間関空け配置区の 2つに分けて配寵
ベールは Jネズミによって径 5cm
程度の深い穴が
し、両群の食害を比較した。すべての RBSは縦置き
観祭されるほどダメージが大きかった。一方、広々
とした。対照配置は、 RBSを密着させその上に RBS
自己援区の 3個のベールにおいて、側面の}まから約
が積み重ねられていると同様の遮蔽効果を得るため
20cmの範聞に食害が観察された。ただし、広々配
に、上部をブルーシートで、覆った。その配霞は、通
霞区では、対照区のような深い穴は観察されず、被
常の積み上げ貯蔵を想定したものであった。間隔空
害程度は軽微であった。対賠RBS群の被害率 80%に
けた配霞(広々配置区)は、 RBS向に人でも何とか
対して、広々配置区の被害率は 7 %程度と有意に
通れるように 20cm-30cmの関掃で配置した。 RBS
(
pく 0
.
01)低下した。
関に間隔を空けることによって、ネズミの臆れ場所
(2) 捕獲調査
を取り徐いた。両区の WCS
群の問は 2 m以上空け
た。位置とベール数の影響を避けるために試験を 2
4症の
第 2期の終了後に仕掛けた畏によって、計.
ネズミを捕まえた。これらネズミは、体系的特鍛
期行い、試験期が変わる毎に、二つの配置区の問で
場所の入れ替えと RBS数を変えて、これらの影響を
排除した。食害被害の確認は、第 1期、第 2期それ
Table18 Numbero
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ぞれの最終日に加えて各期の途中 (4月27日および
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田
6月 5自)の計 4国行った。その被害確認時にラッ
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プフィルムが一部でも食い破かれていた RBSは、そ
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の破損程度に関わらず、被害RBSとしてその数を記
録した。それら被害が確認された RBSは、各観察日
にラップフィルム専用の補修テープによって被害部
分を補修して再配寵した。
(3)ワナの設置
玄米を誘因エサとする生け捕り用ワナ(北海道森
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3
9
林保全協会製折り畳み式捕そ器、長さ 29cm、幅 7
cm、高さ 9cm) を用いて食害を及ぼしていたであ
ろうネズミの捕獲を行った。第 2期の終了後、すべ
ての RBSを対照配置にし、シートを被せて RBS間に
7偲のワナを仕掛けた。ただし、最初の 28日聞は、
ワナにネズミを s慣れさせるために葦を開放状態に
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河本:ロールベールサイレージの発酵改善と安定貯蔵技術に関する研究
6
3
(悶部ら 2
0
0
5
)から、連成体のクマネズミ (
R
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s
)
れた。本研究地点での捕食者の有無は調べていない
であると判定された。試験藍後に、食害RBS問で捕
ので、潤隔を空けた配置におけるクマネズミの捕食
獲されたことから、これらのクマネズミが食害を与
者警戒がどれほどのものであったか不明である。し
えていたと考えられた。
かし、郊外の思掴地帯や牛舎脇において、イタチや
へどなどの捕食者が全くいない状況は考えにくい。
4) 考察
よって、憶れる場所を少なくする配壁方法は、クマ
本研究結果から、館料イネ RBSに対してクマネズ
ネズミの捕食者警戒を高め、食害を軽減するのに有
ミが甚大な被害を与え得ることが強く示唆された。
効であろうと考えられる。こうしたネズミの行動生
クマネズミは人の生活匿において普通に見られるイ
態を巧みに利用した本技術の特徴は、殺鼠剤や忌、避
2
0
0
0
)、実験地
剤などの化学物質に頼ることなく、また、ネズミ自
に隣接する人家や農機具庫などが発生源であると考
身を殺すこともなく、特別な技術や機械等を必要と
えられた。このように、クマネズミが生怠する人家
しないことから、適用できる範囲が様めて広いと考
や畜舎に飼料イネ RBSの集積・貯蔵場所が隣接する
えられる O
エネズミであるため(川内・遠藤
場合、クマネズミによる被害が発生しやすいと考え
以上のことから、クマネズミは飼料イネ RBSに対
られる。クマネズミは登はん能力に優れ、垂直な側
して容易に食害を及ほしやすく、特に RBS関にネズ
面でも登ることがができる(川内・遠藤 2 0
)。本
ミの隠れ場所ができるような配置で貯蔵を行うと被
研究結果では、 RBS
の側面上部にもの被害が見られ
害が拡大しやすいことが示された。よって、 RBSを
た。すなわち、登はん能力に優れるクマネズミにと
積み重ねずに関隠を空け、隠れ;場所を取り除くよう
って、 RBS
の側聞を自由に動き回ることができるこ
な記置を行うとクマネズミの捕食者警戒を高め、食
とから、 RBS
が積み重ねられている状況は行動の制
害を軽減できることが明らかとなった。
∞
約を受けず、採餌に適した環境であると考えられる。
本実験では、広々配置区の被害を完全に防ぐこと
ができなかったが、被害率が有意に低下した。ネズ
ミ類の捕食者としては、キツネ、イタチ・テン類、
3 ロールベールの配寵方法の変更によるネ
ズミ害軽減効果の現地実証
1)呂的
ヘピ類、ワシ・タカ・フクロウ類が考えられる(中
通常、 RBSに調製された飼料イネは密着され、か
2
0
0
0
)。これら捕食者は、ヘピ類を徐き、本
つ積み重ねて震かれる O このような配置はネズミに
研究の対照区の RBS間に i
替り込んネズミを発見し、
とって捕食者からの格好の隠れ場所になることか
補食することは難しいと考えられる。ただし、本実
ら、飼料イネ RBSを密集させずに空間を空けて
験では、薄いブルーシートを使って麓み重ね貯蔵を
広々と配置(広々配置法)すればネズミが天敵を
再現したので、積み重ね貯蔵と全く向じ状況とは巽
警戒して食害が軽減されることを前節の研究におい
なる可能性がある。よって、今後は、多数のロール
て明らかにした。しかし、前節では、夏季の短期間に
ベールを使ってこの積み重ね状況を:再現する必要が
おける効果を確認したのみであった。飼料イネは収
ある。一方、広々配霞区においては、 RBS潤に見通
穫後、ー翌春にかけて多量に貯蔵されることから、冬
しが確保され、捕食者らは容易にネズミを発見し、
季の長期にわたる広々配置法の効果を検証する必要
田ら
また RBS濁のネズミを捕食することができる状況で
がある。また、先の研究結果から、地閣下の坑道を
あろう。捕食者への警戒が必要な状況下で、はネズミ
利用して加害するドブネズミやノネズミ種が存在す
の警戒行動が増加するために、探索行動の効率が低
るため、これらクマネズミ以外のネズミ種に対する
o
t
l
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r2
0
07
)
。
下し、採食時間が減少する (Brown.K
広々配置の効果を検証することも必要である。この
加えて、いくつかの醤歯類では、開かれた空間では
ため、本節では、実際に生産者が集積した実規模で
捕食者警戒が概して高まるために、このような状況
のRBS
数で広々配援を在った場合の効果を、クマネ
では採食を避ける傾向があることが報告されている
ズミ被害地およびノネズミ類による底部からの加害
(Newman.Caraco 1
9
8
7、Brown e
ta
.
11
9
8
8、
が確認された被害地の 2カ所において検証すると共
Sone 2
0
0
2
)。本研究でも、ベール間隔を空けた
に
、 RBS
底部を守る対策として金縞を敷く方法とカ
広々配置毘では、クマネズミに同様の現象が観察さ
プサイシン濃縮液散布の効果を調査した。
東北農業研究センター研究報告
6
4
2
)材料と方法
(1)実験 1 クマネズミ被害地における冬季の
第1
1
1号
(
2
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1
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)
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己t
広々配置法の効果
N - 2の実験と向じ RBS
集積・貯蔵場所で背っ
た
。 2
0
0
7年 9月2
4日に汎用ロールベーラによって予
乾収穫された RBS (小型タイプ、寵控約 50cm) 4
9
6
000
000
2
個を 267m
の面積に積み重ねずに関隠を空けて並べ
2
た。貯蔵場所 1m
あたりの RBS
数は約1.9
偲で、間
隔が20cmに満たない場所が多々みられた。貯蔵後
から 4月まで、毎月 1間被害を受けた RBS
数を調査
1月の下旬以降、積雪によって RBS関に雷の
した。 1
ブリッジが発生した(写真 4)。観察自にはその都
度
、 RBS関に架かった雪のブリッジを除去して RBS
のネズミ被害を確認した。一関地域の降雪期間は 1
1
C
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月2
2日から 3月228までであり、試験期間中の総積
雪量は 205cm
、日降雪の最大値は 29cm、積雪期間
中の平均積雪量は 1
3
.
4cmで、あった。
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す試験区を設置し、 2月2
8日
、 4月1
1日および 5月
1
3日に各処理区の被害RBSの数を記録した。試験区
2
倒の RBSを用い、 2
1偲の下にピニ}ル被覆亀甲
は4
金縞(線径1.8mm
、網自 10mm) を敷き、また一部
RBSの一日こ、カプサイシン濃縮液(商品名:L
-トッ
プ 1000、 株 式 会 社 A&B) の 1
0傍 希 釈 液 を 約
2
の割合で、散布した(留 5
700CC/m
)。統計解析は、
各試験区における被害率を X2分布(吉田
1
9
9
2
)
で比較した。
Photo4 Thesnowmaskingbetweent
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3) 結果
(1)実験 1 クマネズミ被害地における冬季の
(2)実験 2 ノネズミ被害地における冬季の
広々配置法の効果
被害を受けた RBS
数の推移を函 6に示した。 9月
広々自己置法と補助資材の効果
N 1のネズミの捕獲調査結果において、アカネ
1月まで、 RBSはネズミ被害を受けなかった。
から 1
ズミとドブネズミが捕獲された岩手県一関市内の
1
1月四日から降雪が始まり、 1
2月2
0日の観察時には、
RBS集積・貯蔵場所において試験を行った。毎年お
程度以下と狭い RBS潤には、雪のブ 1
)
間隔が 20cm
よび先の捕獲調査時においても RBSにネズミ被害が
ッジが架かり、遮萩状況となっていた。それら場所
みられ、被害RBS
下にはネズミの坑道が観察された。
においてネズミ被害の発生を確認した。雪のブリッ
この貯蔵場所に、実験 1と同様の予乾収穫された
ジが消失した後は被害の発生は減少した。ネズミに
RBS (小型タイプ、産経約 50cm) 3
8
8
個を 137mの
よる加害部位は、 RBS
側面の下部に集中しており、
菌積に積み重ねずに関縞を空けて並べた。貯蔵場所
底部への加害は認められなかった。雪のブリッジは、
1mあたりの RBS数は約 2
.
8
1
固で、平均間関は 20cm
1月の観察白に除去して以降、発生は認められなか
に満たなかった。これら RBSの貯蔵直後からの食害
った。この雪のブリッジが沼失した後は、被害の発
被害を観察すると共に、 2
0
0
8年 1丹1
8日に以下に示
生は減少した。
2
2
河本.ロールベールサイレージの発酵改善と安定貯蔵技術に関する研究
2
) 実験 2 ノネズミ被害地における冬季の広々
6
5
れたのみで、対照区に比べて被害率が大きく低下し
下の坑道形成
た。また、試験終了時に金網尽の RBS
配置法と補助資材の効果
被害を受けた RBS
数の推移を図 7に示した。貯蔵
1偲中 9個の下に形成され
状況を観祭したところ、 2
2ヶ月後の 1
1月1
5日に一部 RBS下にネズミの坑道の
0には、カプサイシン濃縮液の散布の有
ていた。表2
2月20日におい
形成が認められたが、積雪状況下の 1
無が各観察日における被害ベールの偲数に及ぼす影
ても食害被害は認められなかった。しかし、翌年 1
響を示した。カプサイシン散布の有無に関わらず、
月1
8日には、ネズミがRBS
底部へ食害を与え始めて
両区とも被害率は 20%を越えた。この濃縮液の散布
いることが確認された。ネズミ被害は、実験 1のク
は、被害率に大きく影響を及ぼさなかった。
マネズミ被害地とは異なり、主に地面下の坑道から
RBS
底面部への加害で、あり、雪が消失した後にも被
4
) 考察
害が続いた。
実験 lを行ったクマネズミ被害地の館料イネ RBS
表1
9に底部の金網の有無が各観察日における被害
集積・貯蔵場所では、本実験前年の 2
006年は密着ーし
RBSの偶数に及ぼす影響を示した。対照区の被害率
2
3
段に積み重ねられた RBS
群に貯蔵 1カ月以内に
は24%であった。一方、金網区では、金網の端に位
ネズミ被害が発生していた
置した
1
1
闘の RBSの底部側面に軽微な被害が認めら
(N-1)。一方、広々
配置を行った本実験 Iでは、貯蔵から 1
1月までの 3
2
5
3
5
3
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1
2
2
2.
東北農業研究センター研究報告 第 1
1
1号
6
6
(
2
0
1
0
)
カ月間での被害発生は防がれた(図 6
)。よって、
から、 ドブネズミかノネズミ類による被害であるこ
BS
が貯蔵された場合でも、広々配置によ
多数個の R
とが示唆された。第 1節のドブネズミによる被害経
ってネズミ被害が院がれることが明らかとなった。
過の観察結果では、被害発生と坑道の形成はほとん
RBS関に雪のブリッジによる遮蔽状況(写
ど同時であったが、本実験では、地面下での坑道形
真 4) が現れた 1
2月以降は、ネズミ被害の発生を認
成が認められてから加害するまでに時間を要した。
(N-1お
よって、加害種はドブネズミではなく、ノネズミ類
よび N-2)においてクマネズミの出現が確認され、
であることが示唆された。本試験地では崩屈の至る
かっその加害が確認されている。また、本実験での
所にネズミの坑道がみられ、先の捕獲調査
被害状況は、 ドブネズミやノネズミ類の加害で特徴
ではアカネズミが多数捕獲された。よって、アカネ
ただし、
めた(国 6)。本実験地では、先の研究
(
N 1)
的な坑道を形成して R
BS
底部へ加えられたものでは
ズミによる加害であることが示唆された。本実験結
なく、側面下部への加害であったため、加害穫はク
果から、ノネズミ類の加害の特徴として、積雪が根
マネズミであったことが示唆される。すなわち、た
BS
へ
雪になって閥辺での食物採取が困難となると R
BS関の
とえ広々配置されていても、積雪によって R
の食害を始めるのではないかと推察される。本実験
空間が遮萩状況になると、密集されて積み重ねられ
では、積雪が消失後も被害が続いた。本実験の広々
た通常の記置と同様、捕食者からの発見・捕食の可
BS関の間隔が狭い箇所が見受けられたが、
配置は R
RBS
へのクマネズミ被害が
たとえ R
BS隠に十分な空間が空けられていたとして
能性が低下したために、
発生したと推祭された。本実験では、貯蔵場所 1
BS
底部に加害を加えるネズ
も、地謡下の坑道から R
m あたりの RBS数は約1.9儲で、間隔が20cm~こ満た
ミの場合は、クマネズミが加害する場合に認められ
2
ない場所が多々みられた。このような狭い間賠で、は、
たような捕食者警戒が働くとは考えにくい。ノネズ
穣雪による遮蔽状況が発生しやすく、クマネズミに
ミであるハタネズミやアカネズミは地下に複雑な坑
よる被害が助長されることが示唆された。ノネズミ
道を搬ることが知られている(白井・阿部
1
9
8
3
)。
RBS問の間隔が
よって、ノネズミ類が生息する未舗装地においては、
クマネズミ被害地で、行った実験 1より狭く、時間経
ネズミは地面下の坑道から直接に R
BSの底部に食害
過に伴うベール変形によって大部分の R
BS
が積雪中
を与えることができるため、広々配置を行っても食
5
0
c
m
佳の R
BSを
害を防止効果が必ずしも高くないことが示唆され
被害地で、持った実験 2においては、
に接触してしまう配電であった。
3
0
c
mの間隔を空けて並べるためには、努着させて
BS
る。このため、ノネズミが出現する未舗装地に R
.
6
倍の面積を必要とする O
平積みした場合よりも約 2
を貯蔵する場合には、底部を何らかの方法で、守る必
積み重ね貯蔵された通常の記置と比べるとその差
要があると考えられる。コンパイン型の専用収穫機
RBS関を広く空
BSならば、穂がベールの一方
によって収穫された R
けるためには R
BSの集積・保管場所を分散させて十
に偏るため、穏を上に配寵すれば底部から進入する
分なスペースを確保する必要がある O 本研究では、
ネズミへの対策となるとされる。このため、稲発酵
RBS伺の間隔をどの軽
組錦料生産・給与技術マニュアル(全国飼料増産行
BS関の遮蔽状況が避けられるかの検討
度にすればR
0
0
6
) では、下段ベ
動会議・日本草地畜産種子協会2
はしていない。よって積雪地帯においては、より広
ールの穏部を上に、上段ベールの穂、部を下になるよ
い間隔を空けることや除雪を行うなどの対策が考え
うに配置する「穏あわせJが鳥獣害対策になると紹
られ、今後の検討課題である。
介されている。しかしながら、本実験で用いたよう
は、より大きく広がる。すなわち、
様々な積雪状況下において、
実験 2の試験地は、第 l節の調査から、ノネズミ
な汎用ロールベ}ラで予乾収穫された R
BSでは、穂、
が数多く出現する場所で、地面下にネズミによって
が偏ることがないため、別の対策が必要である。本
BS
底部に食害が加えられる
掘られた坑道から主に R
実験では、このノネズミ対策として、金構と底部へ
1月にはすで
ことが観察されている。本実験では、 1
のカプサイシン散布の効果を検証した。その結果、
にR
BS
下に坑道が認められていたが、その後 1カ月
金網を敷いた区は、下に坑道が形成されたのにも関
RBS
下に形成された坑
わらず食害被害が少なく、底音防ミら進入するネズミ
道から食害が始まったのは貯蔵翌年 l月からであっ
9
)。一方、
類に対して効果が高いと考えられた(表 1
た。地面下の坑道から R
BS
底部に加害を加える特徴
カプサイシン濃縮液を散布しでも、食害を防止する
経過後も被害が認められず、
河本:ロールベールサイレージの発酵改養と安定貯蔵技術に関する研究
6
7
ことはできなかった(表2
0
)。本研究で用いた製剤は
は乳酸発酵を促進させることが極めて困難な場合が
芝生地へのカラス・モグラの忌避効果を目的とする
あることが確認された。よって、細切・再貯蔵処理
ものであり、カプサイシン濃度自体は明らかではな
によって、乳酸発欝が容易に促進され、大幅な pH
いが、メーカー推奨値(カラス:原液 2-3CC/mを
低下が可能となることから、細切・再貯蔵処理が
1
0
0
0
倍希釈液で散布、モグラ:原液 1
0
0
倍希釈液を
RBSの貯蔵性の改善に有効であると判断される O
モグラ穴に散布)よりも多い量を散布した。ネズミ
RBSはトラクタでの移動・運搬が可能で、あることか
類は鳥類よりもカプサイシンに対する感受性が高い
ら、流通にも適する形態ではあるが、フィルム破損
9
91
)
、 Shumakeら (
2
0
0
0
)はケ
とされ (Masonら 1
が起こった場合に急速なカピ汚染が発生するために
ーブルの被覆にカプサイシンを施用するとネズミの
9
9
4
、野中ら 1
9
9
9
)、流通するには乾草と比
(高田 1
投書防止に効果があることを報告している。ただし、
べてリスクが高い。このため、閣内における RBSの
本研究ではカプサイシンをラップフィルムに展着さ
流通は一部にとどまっている(野中ら
せたわけではなく、ネズミの口に入る状態ではなか
って、 RBSとして収穫調製された後に細切して、よ
ったのであろう。よってカプサイシン濃縮液を RBS
り流通に向く形態で高密度欄包すれば、乳酸発酵が
下の土壌に散布し、数ヶ月に及ぶ貯蔵期間にわたっ
誘起されて発欝品質がより安定した状態、で貯蔵・流
て忌避効果を期待することは難しいと考えられた。
通でき、 T担 Rへの適用性も向上すると考えられる。
2
本研究の実験 2では、アカネズミが加害種である
1
9
9
9
)。よ
T
撒サイロとしてドラム
本研究では、これに適した P
ことが示唆された。アカネズミは日本全土の低地か
I
I
缶サイロを利用した (
ら高山帯まで広く分布し、森林、河川敷の下生えが
なサイロを利用するならば、ラップフィルム損傷な
密生しているところや水聞の畦や畑に普通に見られ
どの気密性の低下などの問題は発生せず、再利用が
2
0
0
5
)
0 すなわち、本試験地
可能でもある。本研究では、 RBSに検出されたカピ
のようにアカネズミの生息域に RBSを貯蔵すること
数が再貯蔵後には、急速に低下することが観察され
は決して特殊な状況ではないと考えられる。これら
た ( 立 -2)。よって、この細切・再貯蔵処理は、
下に潜むことから、
ノネズミ類は、坑道を掘って RBS
カど毒汚染のリスクをも下げられる可能性がある。
る種である(阿部ら
1、 2、 3)。このよう
RBSの関陪を空けて配置しでも、被害の軽減効果は
国定施設型のサイロを用いてサイレージの給錦体
低いと考えられた。よってノネズミの出現が予想さ
系が確立している場合、例えば関東地域で普及して
れる集積場では、坑道を掘って底部から進入する食
いる地下角型サイロとサイレージ取り出し装置であ
害パターンへの対策が必要となる。その場合、 RBS
るサイロクレーンを組み合わせた事例(市戸
下に金構を敷くことが効果的な食害防止対策になり
などでは非常に省力的にサイレージの給飼作業を行
得ると考えられた。ただし、このようなノネズミ類
うことができる反面、サイロの増設を容易に行うこ
の生息域においても、イエネズミであるクマネズミ
とはできないのが現状である。よって、施設型サイ
やドブネズミが出現する場合があることは N-1で
ロの容量不足を補完する目的で RBSを利用している
確認されている。よって、広々配置を行った上で底
農場が少なからず存在している(杉本ら
部を守る対策を組み合わせることが推奨される。
このような固定施設型サイロを用いたサイレージの
V 総合考察
1 再貯議処理による証存の牧草口… Jレベールサ
イレージ調製での締切・高密度処理の活用
1
9
9
9
)
1
9
9
0
a
b
)。
給飼体系が確立している場面で飼料自給率を向上さ
せるためには省力的に利用可能な補助サイロを活用
していくことが考えられる。事実パンカーサイロを
補助サイロとして用い、地下角形サイロが空いた時
本研究において、 RBSを開封して細切後にドラム
点でパンカーサイロから地下角型サイロにサイレー
缶サイロに再貯蔵すると、乳酸発酵が促進され、
ジを移し替えて利用することによって飼料自給率を
pHが大きく低下することが明らかになった(I-
J
I
I名
向上させている事例が見られる (
1)。この現象は、収穫 1
4臼後の短期貯蔵の RBSの
RBSを補助サイロとして活用し、農雨期に RBSを縮
0日後の RBSにおいても観察されたこ
みならず収穫 9
断して空になった酉定施設型サイロに再貯蔵できれ
とから (II-1)、細切して詰め込むだけで良好な
ば、遠隔地の分散画場での~.又護・調製作業を省力的
乳酸発酵が促進される材料草でも、 RBSの条件下で
に行うことができ、しかも地域内でRBSを流通させ
2002)0
東北農業研究センター研究報告 第 1
1
1号 (
2
0
1
0
)
6
8
る場合などにも既存のサイレージ給与体系を変える
た直後にフォレージマットメーカと称される機械で
ことなく対応できると考えられる。また、 RBS
の紹
E
E砕(摩砕)してマット状にし、乾燥を促進させる
断作業をある時期に集中的に行うことができるため
新しい謂製技術の開発が世界各地で進められている
に
、 RBS
細断機の共同所有・利用体制の構築が可能
0
01)。我が国でもフォレージマットメー
(糸川ら 2
となる O このように、より調製単位が大きい施設型
カのプロトタイプが開発されている(西崎ら 1
9
9
8
)。
サイロへ細切・再貯蔵する場合が想定される。 RBS
このように、予乾調製技術が進歩してはいるが、今
は、梱忽単位が数百キロ程度であるので、開封後の
後はコントラクターや TMR
供給センター組合など
好気的変敗よりも、貯蔵中のラップフィルム破損等
の大規模な銅料生産総織が収穫調製を担っていく割
に起留する望ましくない好気的徹生物による汚染
合が高まると予想される。その場合は、短時間での
(
F
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n
l
o
ne
ta
.
11
9
8
9
) がより重要な問題として検討
大量調裂が基本となるため、収穫時の天候に合わせ
されてきた。 Mowrey (
19
9
8
) は、サイレージをサ
たきめ細やかな予乾謂製はできにくい状況と考えら
イロ関で移し替えて再貯蔵する場合、最初のサイロ
れる。我が簡の属する温帯湿潤気候を考えると牧草
で良好なサイレージ発欝品質を確保し、気温の低い
収穫時は雨天になる可能性が高く、大規模な錦料生
時期に速やかに移動させ、移動後の気密牲を高める
産組織の多量一調製状況では、予乾不足の牧草サイレ
ことが重要で、あると指捕している。すなわち、サイ
ージが調製されることは珍しいことではない。本研
レージを再貯蔵する過程で一時的に好気条件下にさ
究では、この対策として細切・再貯蔵時に濃厚餌料
らすことになるために、好気的変散が起こることが
の添加を行って発酵品質の改善を試みた (II-3)。
懸念される。本研究では、再貯蔵後の好気的変敗の
その結果、速やかに多量の濃厚銅料を混合し、発酵
程度を検討し、再貯蔵中に酵母数が減少するために、
TMRとして速やかに保存された場合、貯蔵中の発
開封後の好気的変敗が抑制されることを明らかにし
酵品費の悪化、特に!嘗好性の低下が抑えられること
た。したがって、細切された RBSをより調製単位が
供給センターでは、内袋
が明らかとなった。 TMR
大きい施設型サイロへ再貯蔵する技術は、広く普及
の調製を行っ
付きトランスパックによる発酵 TMR
している RBS
体系の利用性を向上させるための有効
ている場合がある O よって、 TMR
供給センターで
な技術と考えられる。
不十分な予乾によって調製されてしまった RBSを利
本研究において、締切・高密度栂包による乳酸発
欝の促進効果は、乾物率約 4
0%から 60%
程度までの
用する場面において、濃厚飼料混合による再貯蔵技
術の活用によって、品質のリカバリが期待できる。
1、 2
)。一方、これより
間場での天日による予乾処理によらずに水分調整
高い水分域の材料草では、 WCS
含量や付着乳酸菌
を行う手段として、収穫諦製時に吸水性資材を添
数が低い場合は、細切・高密度梱包は逆に発酵品質
加・混合する方法が検討されている O 家畜用飼料と
を悪化させてしまう場合があることが明らかとなっ
して利用されるものの中で、取扱性が高く、そのま
範額で認められた(週一
た(随一 3)0 もちろん、この高い水分域では、
まで保存可能な乾燥物ならば吸水性資材として活用
RBSで保存していたとしても酪酸発酵が助長され
め、材料草の水分調整はより重要な技術となる。こ
1
9
7
5
、高野・山下 1
9
9
0
)、
9
9
6
)、ピートパルプ(高野 1
9
7
5
、
穀類(永商ら 1
1
9
9
0
、宮城ら 1
9
9
3、山自ら 1
9
8
6
)、フスマ(永
西ら 1
9
9
6:Y
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k
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aら 1
9
9
5
)、米ヌカ(丹羽ら
1
9
8
5、Y
o
k
o
t
aら 1
9
9
5
)、醤油粕(丹羽ら 1
9
8
5
)、
9
9
3
) およびミカン粒(宮城ら
パガス(宮城ら 1
1
9
9
3
) 等の粗飼料から製造粕類までもが水分調整資
のため、予乾処理は牧草サイレージ調製の基本技術
材として検訴されている。また、水分調整を兼ねな
1
9
9
9
)、草種
がら、家畜の要求する栄養成分に合わせて調製する
や刈り取りステージを問わずに酪酸発酵が抑制され
場合には牧乾草や配合飼料も活用できる(坂出
る水分6
0%以下の低水分域(大下ら
1
9
8
9
、高井ら
る。トウモロコシなどのホールクロップサイレージ
周作物では、登熟によって水分含量が低でし、栄養
価からみた収穫適期とサイレージの発群品質からみ
た収穫適期がほぼ一致するが(名久井ら
1
9
81
)
、
牧草では栄養価が高い時期には水分合最も高いた
として定着するに至っており(増子
1
9
8
8
、馬場ら
1
9
9
2
、樋渡
でき、稲ワラ(高野ら
1
9
9
3、高野ら
1
9
7
5
1
9
9
3
)。特に
1
9
9
7
) への省力的効率的な水分調整
吸水性資材の中で糖含量が高い配合飼料やビートパ
法が求められている。これを受け、牧草を刈り取っ
ルプは、水分調整とともに発酵基費の添加効果が期
河本コールベールサイレージの発酵改善と安定貯蔵技術に関する研究
待でき、糖含量が低い稲ワラ、発欝粕類やマメ科農
産物などよりも発酵品質改善効果が高いことが示さ
れている(片山ら
1
9
9
4
)。これら吸水性資材の保
6
9
2 翻窃・高密度処理による館料イネロールベ…
ルサイレージの発欝改善
飼料イネサイレージは、アルコールが生成されや
1
9
9
8、
水能は稲ワラや牧乾草などの繊維質餌料で、高く、穀
すいことが報告されている(永西・四十万谷
類や製造粕類はやや劣ることが示されているが(片
N
i
s
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o.S
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n
d
e2
0
0
7
)。本研究でも、発酵生成物
1
9
9
4
)、吸水性資材の 10%添加は全体で約
の88%がエタノールで占められるサイレージが観察
山ら
7%程度水分含量を低下させる(高野ら
1
9
7
5
)。
されるなど、無細切で調製された飼料イネサイレー
これら吸水性資材の添加は、添加量が多い場合には
I
D-2、
ジでは高いエタノール生成が認められた (
題場での作業は通常では国難であるが、細断型ベー
3)。予乾された乾物率の高い牧草サイレージにお
ラの利用によって可能と考えられる。すなわち、細
いても、エタノール発酵が寵占する場合があること
断型ベーラは、大容量の荷受けホッパに収穫材料を
が報告されており、酵母の増殖が原因と考えられて
ためてから梱包する構造を持つため、収穫持に水分
D
r
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s.W
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k
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l
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a
r2
0
0
0
)。硬く中空の菜
いる (
調整資材との混合が比較的容易にできるという側面
を持つイネは、サイレージ調製時に空気が排除され
0
0
8
b
)。その特性を生かし、青ー木
を持つ(青木ら 2
にくく(永街・閤卜万谷
2
0
0
8
a、2
0
0
8
b
) は、濃厚錦料およびビートパル
ら(
えて無細切や切断長が長い状態では密度が上がりに
プを細斯ベーラでの飼料作物収穫時に混合添加する
くいことが気管性の低い環境をつくり、欝母の増獄
ことで発酵品質の改善が可能で、あることを報告して
を促すと考えられる O また、無細切や切断長が長い
いる。サイレージ発酵に関与する微生物の活動は、
状態では、植物体表面に比較的傷が少なく乳酸菌な
1
9
9
8、薬ら
2
0
0
1
)、加
水分合量に強く影響されることから、発酵の場であ
G
i
b
s
o
n
どの付着細菌類が効来的に増殖できない (
る材料作物の水分を適切に調整することはサイレー
e
ta
.
l1
9
61
) ことから、飼料イネの少ない糖分の利
1
9
9
9
)、細切処理など
用において、欝母の競合微生物が少ないことも理由
の品質改善技術の可能性を高めることにもなる O 今
であろう。本研究ではエタノールが新鮮物中 1%を
後増加するであろうコントラクターやすMRセンタ
越える高濃度のサイレージにおいて、酢酸生成が
一組合などの大規模な銅料生産組織が短時間で大量
1%を越えるサイレージが認められた (
I
D 3)。
収穫する場合では、収接持の天候に合わせたきめ細
このサイレージでは、乳酸生成が全く見られなかっ
やかな予乾調製を行いにくい状況であることは前述
たことから、酢離生成は家畜に病涼性を持つ腸内細
調製に利
した。また、縮断型ベーラは、発欝TMR
葡等の増殖に由来するものと考えられ、エタノール
2
0
0
8、王子
発酵が盛んに行われた場合、他の望ましくない微生
2
0
0
8
)、TMR
供給センターにおいて細断型
物も増殖している可能性が示唆された。牧草におい
ベーラを定置使用することによって、前述した既存
て、エタノールが多量に生成されるサイレージの存
のロールベーラ体系で謂製された未締切ベールを細
r
i
e
h
u
r
i
s.W
i
k
s
e
l
a
a
r(
2
0
0
0
) によれ
在を報告した D
化する作業に有効活用できると考え
切・発群 TMR
ば
、 このエ夕 ノ、
血
』
】
凶
恒
駒
白
“
白
血
白
凹
血
白
一
られる。したがって、既存のベーラに細断裂ベーラ
れた乾物率の高いサイレ一ジに観察されるとしてい
を総み合わせた収穫調製作業に水分調整をも念頭に
る。本研究では、酪駿発酵の可能性がある乾物率
化技術を導入した細切・再貯蔵シ
おいた発酵 TMR
40%以下の飼料イネサイレージでも、 508程度の貯
ステムによって、いかなる天候状況にも対応できる
蔵では酷酸含量よりもエタノール含量の方が高まる
サイレージ調製体系が構築できると考えられる。
ことが観察された(盟-3)。酪駿発酵型サイレー
ジ調製の基本であり(内田
用できることが報告されており(越川ら
久保ら
m
以上のことから、既存の機械で収穫された牧草
ジでは酵母の生育が抑制されるとされるが
RBSにおいても、締切・再貯蔵処理によって、
(McDonaldら 1
9
91)、無細切などで比較的傷が少
TMR
給与法にも利用しやすい品賞の安定した細切
ない条件の場合、イネの植物体表面の栄養条件は艶
サイレージとして活用することができ、また、再貯
駿菌にとっても増殖に時間を要するであろうから、
化によって、
歳時に濃厚飼料混合による発酵 TMR
貯蔵の初期段階では諮駿発酵よりもエタノール発酵
予乾不足の RBSの品質劣化防止対策が可能であるこ
が優占しやすいと考えられた。ただし、エタノール
とが明らかとなった。
とともに酪駿含量も高い餌料イネサイレージもみら
東北農業研究センター研究報告 第 1
1
1号 (
2
0
1
0
)
7
0
れたことから、高水分の飼料イネにおいてはエタノ
品質安定性が保証されたわけでは無いことを認識す
ール発酵が優占したからといって酪駿発欝が抑制さ
べきである。
れ続けるわけではないことが示された。エタノール
縮断型ロールベーラで調製されたトウモロコシの
は殺菌作用を持つことが知られているが、エタノー
発酵品質は、良好であることが報告されている(志
ル発酵型サイレージの撒生物動態を詳細に研究した
藤ら
報告はなく、サイレージ中エタノール含量の不良搬
重要な樹酸性の高い乳酸祥菌の付着が多いが、飼料
生物に対する抑制効巣は不明である (
D
r
i
e
h
u
r
i
s.
イネには、それらの付養が他の牧草類と同様に少な
0
0
0
)0 しかし、錦料イネサイレ}ジに
W
i
k
s
e
l
a
a
r2
いことが指摘されている(察
2
0
0
5
)。トウモロコシにはサイレージ発酵に
2
0
01)。本研究結果
おいては、本研究結果から生成されるエタノー l
レ
自
から、細断型ロールベーラによってもたらされる細
体は、{也の不良微生物の増殖の抑制には効巣的でな
切・高密度梱包処理は、付着乳酸菌が少ない飼料イ
いことが示された。また、本研究でみられたように
ネにおいても、乾物率が40%を越える水分範囲では
エタノール発酵が盛んに行われてもサイレージの
乳酸発酵を促進させて pHを低下させる有効な手段
pHは高いままに保たれる (
i
l
l- 2、 3)0 pHの高
であることが示された (
i
l
l-1、 2)。飼;f-'l-イネに
いRBS
では、 1
)ステリアなどの病原性菌や糸状菌等
は、好気性細菌、バチルス、糸状菌および酵母が高
の好気的な不良微生物が増殖しやすいことが指摘さ
い菌数レベルで存在するが、これらの不良微生物は
れている (Ruxton.G
i
b
s
o
n 1
9
9
5、察ら
p
H
4
.
2以下の条件で、生育を抑制できるとされる(察
2
0
0
4
)。
よって、エタノール発酵型サイレージは品質安定性
2
0
0
4
)
0 細切・高密度処理によって乳酸発酵が促進
が低いことが示唆される。
された絹料イネサイレ}ジ、の pHは、ほぼこの低い
サイレージの発酵品質は、生成された有機酸中の
pH
値に到達していた(随一 1 3)。また、餌料イ
乳酸が占める割合によって評価するフリーク法(大
ネを無締切でサイレージに調製するとエタノ}ル発
1
9
7
2
) が古くから使われていた。そして
酵型サイレージが調製されるが、細切・高筏度処理
乳酸発酵が抑制されがちな低水分サイレージでは、
によって乳酸発酵が促進されるとエタノール生成が
低い含水率自体が酪酸発酵を抑制するために、フリ
低いレベルに抑制された (
i
l
l 2、 3)。このため、
ーク法による評価で、は低水分サイレージの発醇品費
細切・高密度処理による草汁の利用性向上と 40%を
を過小評価してしまう問題点を抱えていた。一方、
越える乾物率は、錦料イネの付着乳酸菌においても
不具発酵に由来する VFAとVBNの生成のみを分析
他の微生物と十分に競合できる環境であると考えら
山・自国
項目とする V-SCORE (自給館料評価研究会
2
0
0
1
)
れた。従来型RBSでは、収穫翌年の暑熱期間での貯
では、予乾サイレージなどの低水分サイレージにお
蔵では、すべての RBS
でカピ破棄が発生したが、網
いて乳酸発酵が促進されなかった場合でも酪酸発酵
がみられ、また
断型ではカビの発生が防がれた RBS
の抑制程度を評価できる。このため、予乾調製が前
カどが発生した場合も破棄率が低下する傾向にあっ
提 で あ る RBSが 増 加 し た 現 在 に お い て は 、 V
た(則一 2)。すなわち細切・高密度による酸素の
SCOREによる評価法が日本の生産現場において最
排除と抵い p廷は、長期貯蔵時のカピ汚染のリスク
もよく使われている。 VSCOREは、館料イネ RBS
も低下することが示された。
佃
司
の生産現場に対しでも発酵品質の評価法として推奨
飼料イネの収穫適期は、線の消化性と脱粒性を考
2
0
01
)
、 VFA
や
慶して TDN
含量が最大となる黄熟期(出穂後30日
VBNの生成がなければ、エタノールが生成され、
程度となる(吉
頃)とされ、その際の乾物率は 40%
pHが高くても発苦手品質が良好と評価する。本研究
田 2
0
0
4
)。よって、適期収穫される限りにおいて、
においても従来型・無縮切型にみられたエタノール
紹断型ロールベーラの銅料イネ収穫調製への適用
発欝型サイレージのほとんどを良好な発酵品質であ
は、添加物を用いずとも良好な発酵品質のサイレー
ると高評価を与えた(国一 2、 3)。エタノール発
ジを得るための効果的な手段と判断される。しかし、
されているが(畜産草地研究所
酵サイレージは乾物損失率が高く
(
D
r
i
e
h
u
r
i
s.
飼料イネは、食用米との作業競合を避けるために収
0
0
0
)、不良微生物の増殖が抑制されに
W
i
k
s
e
l
a
a
r2
穫作業が前倒しで行われる場合が多く、加えて生育
くい。よって、飼料イネにおけるエタノール発酵型
期間が限られる東北地域以北向けの早刈りが可能な
で良好と判断されるが、
サイレージは、 V-SCORE
早生品種が限られる(根本 2
0
0
4
) ことから、必ず
河本・ロールベールサイレージの発酵改善と安定貯蔵技術に関する研究
7
1
しも黄熟期の適期収穫が確保されているわけではな
混悶での作業も可能とするゴムクローラの走行部を
い。材料イネの乾物率が40%に満たない場合は、細
備えた細断型ロールベーラの開発が進められている
切・高密度処理による酸素の排除効果によってエタ
(農林水産技術会議事務局
ノ}ール発酵はある程度抑制されるが、その発酵環境
ロールベーラを基軸とする予乾収穫体系を構築する
2
0
0
3
)。よって、細断裂
は酪酸葡に好適となるために、付着乳酸菌では効果
ことは現在でも可能であり、今後はさらに容易にな
的に瀦酸発酵を抑制することは国難となる (
r
n-
ると考えられる。
3)。薬ら (
2
0
0
3
) は、餌料作物サイレージから選
本研究によって、飼料イネを無締切や切断長が長
抜した低 pH耐性と乳酸生成能が優れる乳酸菌株
い状態で RBSに調製した場合、飼料イネの構造上、
(
L
.
p
l
a
n
t
a
r
u
m、畜草 1号)を乾物率が30%
程度と低
酸素が排除されにくいことと細菌類による草汁の利
調製持に添加し、 pH4
.2以下への速
い飽料イネ RBS
用性が劣ることから、水分含量の高低に関わらず、
やかな低下に成功している。この実験に用いられた
エタノール発酵が優占しやすいことが明らかになっ
ロールベーラは、フレールタイプの刈取り部を持つ
た。また、エタノール発酵型錦料イネサイレージは、
ため、植物体に傷が付きやすいタイプ(百瀬ら
その後の貯蔵過桂で細菌類が増殖を始め、乾物率
2
0
0
6
)であった。察ら (
2
0
0
3
) の選抜した乳酸菌を、
40%を越える場合は腸内細菌等の酢酸生成菌の増殖
長切断タイプの飼料イネ RBS
調製時に添加した場合
が起こりやすく、乾物 E
卒
!
"
4
0
%に達しない場合では離
は、無添加に比べて乳酸生成が高まるものの、
競発群が促進されやすく品質安定1
'
生が低いことが示
が4
.
2以下には到達しにくく、長期貯議時にはカど
された。細切・高密度処理は乳駿発酵の促進に効果
の発生を完全には抑制できない場合がみられる(王子
的であるとされるが、細切・高密度処理を絹料イネ
0
0
5
)0 D
r
i
e
h
u
r
i
s
'W
i
k
s
e
l
a
a
r(
2
0
0
0
) や山
久保ら 2
のサイレージ調製に適用する場合は、水分条件によ
本ら (
2
0
0
4
) も無細切や長切断状態よりも細切処理
って異なる効果が得られることが明らかになった。
など栂物体に傷を付けた状態の方が乳酸菌の添加効
すなわち、乾物率40%を越える場合は添加物を用い
果が高まることを示している。よって、潟水分域の
ずとも付着工乳酸蔚による乳酸発酵が促進され、不良
飼料イネが細切・高密度処理によって競製される場
微生物を抑制するのに十分な pH
低下が得られるが、
合は、乳駿菌製剤の添加が不可欠であるが、その添
乾物率40%に達しない場合は逆に酪酸発酵を促進し
加効果をより確実なものにすると考えられる。
てしまうことカ宝明らかとなった。このため、飼料イ
本研究結来から、細断型ロー l
レベーラを活用し、
ネの RBS
調製において、細切・高密度処理を可能と
添加物に頼らずとも良好な発酵品質の飼料イネ RBS
する細断~ロールベーラを適用する場合は、材料率
を得ょうとするならば、予乾収礎体系が望まれる。
の7
1
(分条件に注意する必要があると結論された。
細断型ロールベーラを用いた予乾体系で銅料イネを
収穫調製する場合、飼料成分や栄養価に影響する物
3 錦料イネロールベ… Jレサイレージ貯議中のネ
理的な騒;場損失は認められなかった。水田における
予乾処理に関して、大谷ら (
2
0
0
4、2
0
0
6
) は刈取り
ズミからのラップフィルム保護
ラップフィルム破損が起こった RBSは、内部まで
1
9
9
4、
に自脱型コンパインを活用し、走行部にクローラを
急速にカビ(糸状菌)に汚染されるため(寓回
持つロールベーラと組み合わせれば、軟弱水田にお
野中ら
いても低コストに予乾体系が組める方法を提案して
意を要する。ラップフィルムの破損に由来するカピ
いる。また、細断型ベーラによる収穫調製では、刈
汚染は、発韓品質の良否に関わらずに発生するため
り倒された材料を、フォレージ、ハーベスタによって
(
察
細切・吹き上げる作業が必要で、あるが、水田でのフ
れでも、その後の保管管理状況によって良品質が確
ォレージハーベスタでの収穫作業を可能とする方法
保され続けるとは限らない。本研究結果より、高密
として、リパース走行可能なクローラ型トラクタを
度に梱包され乳酸発酵が促進される縮断型RBSは従
用いた収穫作業が提案されている(浮村
2
0
0
4
)。
1
9
9
9
)、ラップフィルムの取り扱いには注
2
0
0
3
)、いくら良好な発酵品質の RBSが調製さ
来型RBSよりもカビの発生程度は低いものの、ラッ
現夜市販されている細断型ロールベーラは、水田走
プフィルム破損によるカビ汚染は避けられないこと
行を前提としたものではないためにクローラを走行
が示された(国一 2)。近年、乳牛の生産性が増加
部に持たないが、現在、刈取り細切機構を内践し、
するに従って、カピ毒に由来する生産性の低下が間
東北農業研究センター研究報告 第 1
1
1号 (
2
0
1
0
)
7
2
題となっている(菊池
2
0
0
4
)。カピが発生したサ
り、汎用性が極めて高いと考えられる。
イレージは、給与時に呂視でカピ部分を破棄して給
以上から、再貯蔵による細切・高密度処理の活用
与するなどの対策がとられるが、自視で確認できる
は、牧草RBS
の発酵と貯議性の改善に有効で、あるこ
ようなカピが発生していない部分においても、カピ
と、また、飼料イネの収穫・調製における細断型ロ
2
0
0
4
)。よ
ールベーラの適用条件が明確に示された。さらに、
って、 RBS
の品質安定性を保つには、調製持の不良
殺鼠剤や忌避剤等の化学物質、特別な機械・施設を
発酵防止対策のみでは不十分で、保管中のラップフ
必要としない有効なネズミ食害対策が提示された。
ィルムの破損防止対策が不可欠となる。本研究結果
これらの技術は、 RBS
活用の拡大、細断型ロールベ
から、日本中に広く分布し、人の生活留に普通にみ
ーラの飼料イネへの適用と対応機種開発の促進、飼
られるネズミ種が飼料イネ RBS
のラップフィルムに
料イネ RBS
の生産拡大をもたらす原動力になるもの
毒が含まれることは珍しくない(菊池
損傷を与えることが明らかにされた
(N-1-3
)。
と考えられる。
よって、錦料イネ RBSのラップフィルムは保管中に
V
I
獣害による損傷の可能性が牧草RBSよりも高いこと
描
要
が示された。ラップフィルムに破損を発見したら速
ロールベールサイレージ (
R
B
S
) 体系は、粗餌料
やかに補修するか、早期に給与しなければならない。
の収穫・調製貯蔵を省力的に行うことができること
破損した RBS
数が多く、給与するまでに長期貯蔵せ
から、圏内の大家寄生産にとって不可欠なものとな
ざるを得ない場合には再ラッピングすることが推奨
っている。しかし、 RBSは材料草が未締切であるこ
されている(全国網料増産行動会議・日本草地畜産
と、低密度の発欝環境であること、および被覆ラッ
2
0
0
6
)。運搬持など、 RBSを摘む際に発
プフィルムが破損しやすいことから、不良発酵や貯
生するラップフィルム破損や鳥害による損傷は容易
蔵中に変質するリスクが高いという問題点を抱え
に破損部を発見しやすいことから、再ラッピングな
る。近年、 RBS
の細断・解体機や紹断型ロールベー
どの対策が容易で、あると考えられる。一方、密着さ
体系においても省力的な収
ラの開発によって、 RBS
群の内側でネズミがラップ
れ、積み上げられた RBS
穫方法を活かしつつ、細切処理を組み込むことがで
フィルムの損傷を行っても容易に破損部を確認でき
きる体制が整ってきた。そこで本研究では、牧草と
ないので、破損の補修もままならない。特に、積み
飼料イネを材料として、 RBSの利用性と品質制御に
上げられた RBS
群では、登はん能力の高いクマネズ
おける不安定要因の改善を自的として、細切・高密
N-1、2
)、
ミが被害を与えやすいことが示唆され (
度処理の適用効果を明らかにするとともに、貯蔵中
被害が甚大になる可能性が示唆される。本研究では、
のネズミからのラップフィルムの保護技術の検討を
群はネズミにとっ
この密着され讃み上げられた RBS
の発欝改善から安定貯蔵にいたる技術を
加え、 RBS
て捕食者からの隠れ場所が豊富にあると考え、この
体系的に検討した。
種子協会
悟れ場所をなくすような配置にすれば被害が軽減す
ることを明らかにした
(N-2
)。ただし、積雪に
体系において細切・高密度処理を活用す
既存RBS
るため、
R
B
Sを細切し、気密性の優れたサイロに密度を
注意せねばならぬことと地面下にトンネルを掘って
高めて再貯蔵する方法を検討した。その結果、 RBS
潜むノネズミ類に対しては、 RBS潤に潤隔を空けて
を縮切して密疫を 5-8%
高めて再貯蔵するのみで、
も臨れ場所をなくすことにはならず、底部を守る対
乳酸発酵が促進され、 pH
が乾物率38%
の場合は5
.
3か
策が別途必要で、あることも明らかにした
(N-3
)。
ら4
.2に、乾物率51%
では 5
.
7から 4
.
5に大きく低下する
この配置方法の変更による対策は、ネズミ害を軽減
ことが明らかになった。また、再貯蔵後は酵母が減
できるだけでなく、 RBS関を見田ることができ、貯
少して開封後の好気的安定性が高まることが確認さ
のラップフィルム破損な
蔵されているすべての RBS
が高水分のために酪酸発酵が効
れた。加えて、 RBS
どの呉常を発見しやすい利点を併せ持つ。この対策
長される場合、再貯蔵処理時に穀物を添加すること
を行うためには広い貯蔵場所が必要で、あるが、特別
によって、貯蔵中の酪酸発酵を防止して i
警好性が改
な機械や施設を必要とせず、毒物を使わないことか
善されることが明らかになった。よって、細切・高
ら牛舎脇で‘も安心して実施することができ、ネズミ
密度処理を活用した再貯蔵技術は既存RBS
体系の欠
を含む生物をむやみに殺傷しないなどの利点もあ
点を補完する技術として活用できることを示した。
7
3
河本.ロールベールサイレージの発酵改善と安定貯蔵技術に関する研究
トウモロコシ用に開発された細断型ロールベーラ
4) 阿 部 禎 , 大 矢 剛 毅.
.
1
9
7
4
.岩手県の農耕地に生
へ
を用い、発酵品質が劣質化しやすい飼料イネ RBS
息するノネズミの種類と食性.岩手農試研報
の細切・高密度処理の効果を検討した。その結果、
1
8
:2
32
9
.
畑
の特徴として、低水分から高水分域ま
調料イネ RBS
5) 秋山奥 B
H
.1999.飼料作物に含まれる単少糖類
で、乳酸発酵よりもエタノール発酵が促進されやす
の高速液体クロマトグラフィ (HPLC) を用い
いことが示され、このような特徴を持つ飼料イネに
た定量法における試料調製法の検討.草地試研
対して、細切・高密度処理は、乳酸発酵を促進させ
報
てエタノール発酵を抑制することに有効であること
が明らかになった。ただし、高水分域(乾物率40%
5
8
:1
7
2
5
.
6) 青木康浩,宮地嬢,大下友子,秋山奥昭 .
2
0
0
8
a
.
細断型ロールベーラによる絹料用トウモロコシ
未満)では発酵品質の改善に必ずしも有効ではなく、
と濃厚銅料の浪合調製サイレージの翌夏におけ
館料イネのサイレージ発酵に対する細断・高密度処
る発欝品質,格好性および栄養価.日事誌
理の効果は材料イネの乾物率に依存することが明ら
(別) :
3
6
6
3
6
7
.
日
7)青木康浩,宮地慎,大下友子,秋山奥昭 2
0
0
8
b
.
かになった。
の貯蔵中のラップフィルム保護の方
銅料イネ RBS
チモシー主体牧草の細断ロールベールサイレー
では籾を狙うネ
法について検討した。餌料イネ RBS
ジの館料特性に対する水分調整の影響.日草誌
ズミによるラップフィルムの損傷被害が各地で顕在
5
4 (別) :3
6
83
6
9
.
化している O そこで、加害ネズミ種の捕獲調査や行
動観察を行い、 RBSを密若させ、穣み重ねて配置す
糊
8
) 馬場武志,太田
大石登志雄.
1
9
9
7
.イタリア
ンライグラスラップサイレージの発酵品質に及
貯蔵方法がネズミ被害を助長する要閣
る従来の RBS
ぼす材料率の水分,刈取りステージ及び貯蔵場
であることを突き止め、間痛を空けてネズミの臆れ
所,貯蔵期間の影響.福岡農総試研報
場所を作らないように RBSを配霞することによって
1
2
0
.
1
6
:1
1
7
-
ネズミ被害を大幅に軽減できることを明らかにし
1
9
7
9
.好気的変敗ならび
9) 板 東 健 , 出 向 謙 太 郎.
た。これは、ネズミが常に捕食者(イタチ、ヘピ、
にプロピオン酸添加とうもろこしサイレージの
猛禽類、猫など)を警戒しつつ餌を探している習性
産乳価値.新得畜試研報
1
0:
2
5
31
.
1
0
)B
e
l
l,F.
R
.1
9
5
9
.P
r
e
f
e
r
e
n
c
et
h
r
e
s
h
o
l
d
sf
o
rt
a
s
t
e
を巧みに利用したものである。
以上から、再貯蔵による細切・高密度処理の活用
の発酵と貯蔵性の改善に有効であるこ
は、牧草RBS
d
i
s
c
r
i
m
i
n
a
t
i
o
ni
ng
o
a
t
s
.]
.A
g
r
i
.S
c
i
.5
2
:1
2
5
1
2
8
.
1
1
) Brown,]
.
S
.
;K
o
t
l
ε
r
,B
.
P
.
;Smith,]
.
R
.
;W
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) 金谷千津子,高平家子,中島麻希子,丸山富美子,
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.生 稲 わ ら ロ ー ル ベ ー ル サ イ レ
飼料イネの収穫,調製法の違いがサイレージの
紺
1 (別) :1
5
2
発酵品質に及ぼす影響日草誌 5
ージの発酵品質と s-カロテンおよび αートコフ
1
5
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.
4
:1
9
2
1
9
3
.
エロール含量.百草誌(別) 5
41)王子久保友美.}
I
I畑茂樹,小問中溝美,増間隆晴,
5
4
) 片山信也,古橋
lE.池田博保.1
9
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4
.米 利 用 資
2
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0
5
.岩手県紫波町における飼料イ
哲.
源のサイレージ化技術工高品費粕類サイレー
ネホールクロップサイレージの発酵品質とその
.TMR
サイレー
ジ調製のための副資材の検討 a
8
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.
改普ー対策東北農業研究 5
0:
ジ謂製用部資材の発酵適性.静岡畜試研報 2
砂子田
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I志津,山口はる美,河本英憲.
4
2
) 王子久保友美,越 }
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.組 断 裂 ロ ー ル ベ ー ラ で 調 製 し た 自 給 飼 料
5
5
) 河本英憲,佐竹康明,接建思,青木康浩,加茂
主体発酵 TMR
の貯蔵後の短期間の発欝品質,生
2003註.ロールベールサイレージの縮断,
幹男 .
菌数の変化 .8草 誌 5
4 (別) :3
6
4
3
6
5
.
再貯蔵がその後の発酵品質に及ぼす影響.畜主主
4
3
) 本田善文,糸川信弘馬場武志 .
1
9
9
5
.ラップサイ
ロ の 気 密 性 に 関 す る 研 究 ( 第 1報)• 日草誌
4
1 (別) :2
0
9
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1
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.
1
9
9
2
.
4
4
) 堀口健一,高橋敏能,萱場猛夫,笹原健夫 .
V字葉型水稲と他の飼料作物のホールクロップ
サイレージにおける栄養価の比較ー自主主誌 3
8
:
2
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2
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4
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.
1
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5
.ロールベールサイレージ解体機.
4
5
) 市戸万丈 .
機械化農業 1
0月号. p
2
5
2
8
.
研研報 3
:9
1
3
.
2
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.
5
6
) 河本英憲(,張建国,青木康浩,加茂幹男 .
ロールベールサイレージの再貯蔵処理が発酵品
質,微生物相および好気的変敗に及ぼす影響.
畜革研研報 4
:3
3
3
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.
5
7
) 河本英憲,大義経二,押部明徳,出日
治,魚住
新,間中
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5
. 縮断型ロールベーラによっ
て調製された飼料イネサイレージの発酵品質.
日主主誌 5
1:1
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.サイロ施設の進歩.サイレージ
4
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) 市 戸 万 丈.
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科学の進歩 .
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) 糸川信弘,本田善文,加藤明治 .
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.ラップブイ
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) 糸川信弘,本田善文,小林亮英 .
5
9
) 河本英憲,木村勝一,押部明徳,田中
治,小松
ルムの特性および調製貯蔵条件と発酵品賞.日
篤下正大谷隆二,矢治幸夫,島記事哉 .
2
0
0
7
.東 北
草誌 4
0:
4
7
8
4
8
7
.
地域における揺発欝組飼料の野そ被害の様相.
0
01.フォレージマットメ
4
9
) 糸川信弘,池田哲也.2
ーカで摩砕したアルフアルファの園場乾燥特性.
日率誌 4
7:
4
1
5
4
1
7
.
0
01.改訂粗飼料の
5
0
) 自給館料品質評価研究会.2
品質評価ガイドブック.日本草地畜産種子協会.
東京
1
9
6
p
.
日草誌 5
3 (別) :3
5
6
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5
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.
6
0
) 河本英憲、,山口弘道,小松篤司,問中
治,押部
2
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9
.飼 料 イ ネ の サ イ レ ー ジ 発 酵 に 及 ぼ
明徳、 .
す細切,高密度詰込みの影響.白寧誌 5
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) Kawamoto.H
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東北農業研究センター研究報告 第 1
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影響.日草誌 3
4 (別) :1
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.サイレージの発酵. (内問他ニ
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) 増子孝義.
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. 自給飼料高度活用型群飼養シ
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) )日名正幸 .
ステムの経営事例.1.循環型酪農を目指して.
回資掠循環を基本とした乳牛の群飼養に関
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) 松尾守展,喜田環樹,重昭一人,村井
勝,志藤
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する研究会資料.畜産草地研究所平 1
2
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4
.細新型ロールベーラによ
博克,山名伸樹 .
p
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.
り調製したスーダングラスや飼料イネサイレー
1
1内 博,遠藤秀紀 .
2
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.カラスとネズミ.岩
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) 松本博紀,伊藤成宏,唯野雅之,中島
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3
8
.
谷寄窟.東京. p
6
5
) 菊池
0 (別) :1
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.
ジの発酵品質.自主主誌 5
実.
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4
.錦 料 の マ イ コ ト キ シ ン 汚 染
2
:1
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.
その予防と対策.臨床獣罷 2
6
6
) 古賀芳文,馬場元苛 1
9
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0
.青刈大豆のサイレー
ジ誠製技術について.九州農業研究 5
2
:1
4
6
.
6
7
) 越川志津,王子久保友美,茂呂勇悦,加藤英悦.
2
0
0
8
.細断裂ロールベーラを利用して調製した
組館料主体発欝TMR
の泌乳牛への給与.日草誌
慶,篠田
i
筒,高密富治 .
1
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8
9
.ロールベールラッパ}によ
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るサイレージ調製試験.畜産の研究 4
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に及ぼす影響.日草誌 4
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.ロールベールサイレージシス
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) 寓剖富治.1
同
輔
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.サイレージ発群に関する研究
81)日谷義大.1
1
テムの基本と実襟.酪農総合研究所.札幌. p
1:高水分サイレージ発酵における経時変化.日
1
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一部.1
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) 百 瀬 義 男 , 原 拓 夫 , 土 産 学 , 中 津 伸 夫.
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) 増子孝義,内村
泰,岡田早苗,渋谷恭蔵 .
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飼料イネサイレージの詰込み密度と発酵品質に
及ぼす細切の影響.8草誌 5
1
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.
司
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4
) 百瀬義男,原拓夫,土屋学,袖山栄次,渡辺
晴彦 .
2
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6
. 飼料イネロールベールサイレージ
乳離菌製剤の添加がイタリアンライグラスサイ
の発酵品質に及ぼす刈取り方法の影響.日草誌
レージの発醇品質および乳酸菌の分布に及ぼす
5
1:
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1
1
.
河本・ロールベールサイレージの発酵改蕃と安定貯蔵技術に関する研究
8
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品質,結合蛋白質に及ぼす影響.北革研報 2
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) 中間 j
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) 野中和久,名久井忠,大下友子.
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めん羊における酪酸および乳離を添加した飼料
被覆数および水分合最がチモシー低水分ラップ
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の晴好性.日級研会誌 3
サイレージの品質,貯蔵性に及ぼす影響.日芸家誌
匂
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.施業,環
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) 中国圭亮,佐々木満,松尾巌 2
境国子による野ネズミ被害の数値予測.北海道
立林試報 3
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) 農林水産省 .
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.食料,農業,農村基本法平成
十一年七月十六日法律第百六号.,
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.ロールベールサイレージ調製
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) 名久井二 忠 1
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6,盟各農学
と利用.酪農ジャーナル特集別刷 1
2
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問大学エクステンションセンター. p
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1)名久井忠,柾木茂彦,粟飯原友子,箭原信男,高
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似)農林水産省 .
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.食料,農業,農村基本計厩
井慎二 .
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. 稲ホールクロップサイレージの調
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製と飼料価値の評価.東北農試研報 7
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) 名 久 井 忠 , 岩 崎 薬 , 早 川 政 市 .1
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81.ホールク
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) 農林水産省 .
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.野生鳥獣による農作物被害状
ロップサイレージ用トウモロコシの収穫適期の
況の推移.
検討.日主主誌 2
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年 7月228参照l
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) 農林水産技術会議.
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の研究開:8
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系:畜産.王子成 1
5年度研究推進会議資料. p
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) 小川増弘,早坂貴代史,須藤純一,二子場信司,杉若
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揺わらとソルガム混合サイレージの品質.東北
術の研究レビューと今後の技術開発方向.畜産
農業研究 4
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主主地研究所. p
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) 西崎邦夫,柴田洋一,核地康宏.
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マットメーカの開発.農業機械学会誌 6
1
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) 丹羽美次,中西五十,森本宏.
1
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.醤油粕の添
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1
1
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) 大桃定洋,問中
治,北本宏子 .
1
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.高速液体ク
ロマトグラフィーによるサイレージ中の有機酸
の定量.草地試研報 4
8
:51~56.
東北農業研究センター研究報告 第 I
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I号 (
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) 大下友子,名久井
忠,校木茂彦 .
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.原料草
の水分合量がアルフアルフアサイレージの発酵
品質及び館料価値に及ぼす影響.東北農試研報
聞
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I村五郎,高
1
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) 小野寺幸雄,花坂昭吾,木下善之.}
井慎二,苫米地勇作.1
9
71.グラスサイレージの
報).東北農業研究 1
2
:2
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.
移動再貯蔵(第2
1
2
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) 小野寺幸男,木下善之,花坂昭吾.
1
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.グラスサ
イレージの移動再貯蔵に関する研究.東北農試
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) 大谷騒ニ,天羽弘一,商脇健太部,河本英憲,押部
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.イネ科草類の生育
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) 大山嘉信,小川キミヱ .
7:
にともなう炭水化物組成の変化.日畜会報 3
穫する.機械化農業 1:1
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) 大山嘉信,枕木茂彦 .
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.サイレージ発酵に影
響する諸要閣に関する研究.磁.材料の水分含
詰込み密度およびサイロ内の気体の置換の
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) 大山嘉信,板木茂彦 .
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.サイレージ発欝に影
る諸要閣に関する研究.V
I
.踏圧処理が発酵
に及ぼす影響の解析.日畜会報 4
1:
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5
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5
6
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.
ll7)大山嘉信,柾木茂彦,滝川明宏 1
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.サイレージ
発酵に影響する諸要国に関する研究. i
l].詰込
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のサイレージ化における水分調整用添加物が品
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1 サイロ開封後のサイ
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) 大山嘉信,柾木茂彦 .
レージの変敗.第 1報
127)大谷騒ニ .2006. 自脱コンパインで館料稲を~又
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.グラスサイレージの移動再貯蔵に
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額出淳一,千田惣浩,加納睦雄,伊藤盛徳,倉知武
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.肉牛肥育におけるオールインサイレ
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) 溜出淳一,加納睦雄,倉知武志.
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.肉牛肥育
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におけるオールインサイレージの飼養効果試
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報.秋悶畜試研報 4
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) 位々木泰弘,加藤明治 .
1
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.ロールベールサイ
レージ体系の現状と課題 .
2
..畜産の研究 4
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.飼料イネの収穫作業技術.機械
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化農業 8
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.食用米高収益地帯に
1
3
8
) 千回雅之,鈴木一好.
おける飼料イネ広域流通システム存続の課題と
対応.中央農研絞営研究 5
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1
51)杉本宣之,峰崎康裕,高橋圭二,坂本洋一 .
ロールベールサイレージの調製とその利用法.
4:
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.
畜産の研究 4
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1
5
2
) 杉本宣之,峰崎康裕,高橋圭ニ,坂本洋一.1
ロールベールサイレージの調製とその利用法
1
4
0
) 柴田章夫 .
1
9
8
7
.i.昆合給与と分離給与. (津田恒
之,柴田章夫編.新乳牛の科学).農文協.東京.
p
2
8
4
.
(
2
)
. 資産の研究 4
4:
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.
1
5
3
) 須藤
浩.1
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.サイレージに関する最近の研
究日畜会報 3
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.
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1)新城明久 .
1
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.新版生物統計学入門.朝倉誉届.
1
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東京. p
1
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) 須藤
浩.1
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京
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.試作細断型ロールベ
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) 志藤博克,山名伸樹 .
1
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.ロールベール体系に
1
5
5
) 須藤正次,大竹浩ニ .
ーラを基軸とした長大型作物収穫諦製技術の開
よる効率的な組飼料調製技術.第 1
報貯蔵方法
7:
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1
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1
4
.
発.日主主誌 4
の違いがロールベールサイレージの品質に及ほ
2
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3
.細断型ロールベーラを基軸とし
1
4
3
) 志藤博克.
6:1
6
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1
6
8
.
す影響.東北農業研究 4
た新しい収穫調製技術.畜産の研究 5
7
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.サイレージの品質に及ぼす捜
1
5
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) 高橋正行 1
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必)志藤博克,山名伸樹 .
2
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0
3
.試作紹断裂ロールベ
蔵i
待の空気混入率の影響.I 高水分サイレージ
ーラの牧草収穫調製への試用.日主主誌 4
9:5
1
4
-
について.日主主誌 1
4
:3
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7
.
7)高橋正行.1
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.サイレージの品質に及ぼす埋
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.
志藤博克,高橋f
二康, 7
1
益谷幸憲,山名伸樹 .
2
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5
.
蔵時の空気混入率の影響 .
I
I水分合量および捜蔵
綿断型ロールベーラで謂製したサイレージの発
4
:3
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3
.
方式が異なる場合の影響.日主主誌 1
欝品質.日草誌 5
1
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1
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) 高井尚治,向島幸司,和田研一,服部浩三,赤尾長
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.コンブリートフィード給与
品!:佐田徳男 .
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) 高野信雄,三段正年,渡会
弘,厚海忠夫,宮下昭
満,高田富治 .
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.サイレージの発酵品
光,山下良弘河野敬三郎 .
1
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.ビニー 1
レ水蓋に
質および多湿乾草のアンモニア処理が子めん羊
よるサイロの密封加圧の方法と効果.畜産の研
5:
の成長および沼化生理に及ぼす影響.日主主誌 3
8
:1
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究 1
7)篠田
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) 鶴間
満,高田富治.1
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.不良発酵サイレー
ジの給与が泌乳牛の第一胃液性状,血液代裁像
5
3:
および肝機能に及ぼす影響.北農試研報 1
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) Sone,K
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.抵質程錦料
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) 高野信雄,正悶淑邦,高田富治.
の調製利用技術開発に関する研究1.オールイン
ワンサイレージ.草地試研報 7
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.
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8
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.新しいサイレージ領域の開発.
1
61)高野信雄.1
自給銅料 1
:2
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2
2
.
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9
0
.和牛経営の技術革新
1
6
2
) 高野信雄,山下良弘 1
とサイレージ戦略.築地書館,東京, p
l
2
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3
.
東北農業研究センター研究報告 第 1
1
1号 (
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1
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)
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0
1
6
3
) 高野信雄,大桃定洋,瀬川敬,土屋忠雄,荒智.
9
81.水穏ホール
1
7
7
) 箭原信男,高井慎二,沼川武雄.1
1
9
9
3
.サイレージ用ドラム缶サイロの活用と効
クロップサイレージの調製利用に関する研究.
3
..畜産の研究 4
7
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来.
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東北農試研報 6
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.転換畑に
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) 山田盛生.井上真一.桑原政司 .
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おける高栄養銅料作物の多収生産と調製技術
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製技術徳島蓄試研報 2
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) 山下良弘,山崎昭夫.
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.予乾サイレージにお
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翰
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5
) 畜産草地研究所 2
0
0
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.飼料イネの評価法および
最近の錦料評価法調係の研究トピックス.畜産
3
3資料. p
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6
.
草地研究所平 1
ける 2次発酵誘発の条件について.北農試研報
1
1
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1
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) 山本秦也,出口祐二,水谷将也,浦川修司,山田
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侃)樋渡睦,偲古手Ij彦,原田満弘,黒江秀雄,商俊
陽稔,王子関啓司,乾
清人,河野省一,後藤正和.
1
9
8
8
.暖地におけるイネ科牧草の良質サイレ
彦.
2
0
0
4
. 付若乳酸菌発酵液およびエクスト jレーダ
0・3
8
4
8
.
ージ調製利用技術.鹿児島畜試研報 2
処理による飼料イネサイレージの発酵品質と消
1
6
7
) 内田仙二.1
9
9
9
.1.サイレージ研究の進展と課題.
サイレージ科学の進歩.内田仙ニ編..デーリイ,
163
2
.
ジャパン社,東京, p
9
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8
化性の改善効果.日家誌 4
1
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侃)浦川修司,古村雄志.
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.飼料イネ用カッティ
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.
ングロールベーラの開発.日主主誌 4
1
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) 浦川修司,吉村雄志.
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.飼料イネ用自走式ベ
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ールラッパの開発.日草誌 4
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縦置き荷降ろし装罷の開発.B草誌 5
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) 浦川修司,吉村雄志,平間啓司,奥村政信 .
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高能率作業を目的とした飼料イネ用自定式ベー
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) 吉田宣夫 .
られる新技術 Jの連載にあたって畜産の研究
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) 吉田
実.1
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2
.畜産を中心とする実験計画法.
4
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7
.
養賢堂,東京, p
1
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3
.鳥獣害の紡ぎ方.農山
1
8
5
) 白井正敏,阿部禎.
2
1
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6
.
漁村文化協会,東京, p
1
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6
) 全国銅科増産行動会議,日本草地畜産種子協会.
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