光アクセスシステムの技術動向 と相互接続試験の取り組み ~光アクセスの仮想化や高速化の標準化 および10G級PONの相互接続試験~ 2016年12月9日 鈴木 謙一 HATS推進会議 光アクセス相互接続試験連絡会 日本電信電話(株) アクセスサービスシステム研究所 ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 1 目次 1. 2. 3. 4. 5. 背景 光アクセスシステムの標準化の進展 システムレベルのEPON標準化 相互接続試験活動 まとめ ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 2 目次 1. 背景 2. 3. 4. 5. PONを用いたブロードバンドサービス(FTTH)の普及 PONシステムの概要 アクセスシステムの仮想化 CORDの取り組み 光アクセスシステムの標準化の進展 システムレベルのEPON標準化 相互接続試験活動 まとめ ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 3 PONを用いたブロードバンド サービス(FTTH)の普及(1/2) • ブロードバンドの普及に伴いPON(Passive Optical Network)を用いた光ア クセスシステムの利用が拡大. • 日本では特にEthernetベースのPON(EPON)が普及 4000 3500 加入者数(万加入) 3824 モバイルBB(LTE) 固定BB 3000 FTTH(全体) 2834 2500 FTTH(NTT) 2000 1949.8 1500 CATVイン ターネット 1000 679 500 DSL 310 0 2002 2003 2004 2005 2006 2007 2008 2009 2010 2011 2012 2013 2014 2015 2016 西暦(年) 総務省報道資料「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表」より ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 4 PONを用いたブロードバンド サービス(FTTH)の普及(2/2) • FTTHサービス全体の6割から7割がPONを用いたFTTHサービス. • NTTのシェアは7割弱だが,徐々にNTT以外の事業者のシェアが増加. • これまでの,直接ユーザへサービスを提供するB2Xサービスからサービス を他事業者に卸売りし他事業者からサービスを提供するB2B2Xサービス へサービス形態が移行しつつある. (%) 100 80 33.9% (集合住宅) 1.0%(九州通信 ネットワーク) 6.9%(その他) 2.1%(アルテリア ・ネットワークス) 10.9% (NTT西(卸)) 5.6%(ケイ・オプティコム) 2.2%(その他 電力系事業者) 13.1% (KDDI) 33.6% (NTT西) 60 40 19.3% (NTT東(卸)) 66.1% (戸建+ビジネス) 68.8% (NTT) 36.2% (NTT東) 20 0 総務省報道資料「電気通信サービスの契約数及びシェアに関する四半期データの公表」より (2016年6月末時点) ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 5 PONシステムの概要 • PONシステムは,1台のOLTにユーザ宅内に複数のONUを接続することに より,通信事業者ビル側の通信設備と伝送路である光ファイバを複数のユ ーザで共有する経済的な光アクセスシステム. 現在,双方向のSHDTV(4K, 8K),遠隔教育/遠隔医療等のブロードバンドアプリケーショ ンが提供可能な10Gbps級の高速光アクセスシステムを提供 また,モバイル向け光アクセスや,高速メタルアクセスのバックホールとして,NG-PON2 や100G-EPON等の大容量PONシステムが期待されている. ユーザ宅内側 スマートフォン SD, HD, 4K, 8K ・上り信号はTDMAで多重(光スプリッタで 合流後,各ONUからの信号が衝突しな いようコネクションを確立) 通信事業者ビル側 上り HGW PC タブレット 10G-ONU 下り 電話 10G-OLT “光”ブロードバンド サービスの提供 ホームNW メトロ・ コアNW 光スプリッタ ・下り信号はTDMで多重(全信号が光スプリッタ からブロードキャストされ,ONUは自分宛の信号 のみを選択) 1G-ONU 光アクセスNW メトロ・コアNW PON: Passive Optical Network OLT: Optical Line Terminal ONU: Optical Network Unit ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 6 アクセスシステムの仮想化 • • • NW機能をクラウド上に配置(サーバにソフトウェアとして実装)するNFV(Network Function Virtualization)や,NW機器を集中的に制御しNW構成や設定を動的に変 更できるSDN(Software Defined Network)を適用した通信事業者NWの仮想化の 検討が盛んに行われている. 通信事業者NWの仮想化により,NW装置のHW(Hardware)がシンプルになること で汎用化し安価になること,NWの構成や設定が柔軟に変更できるようになること でサービスへの迅速な対応が可能となることが期待されている. アクセスNWにおいても,OLTの機能をサーバに配置する仮想化OLTの検討が行 われている.代表的な例として,ON.Lab※による取組みがある. CORD Controller ONOS + OpenStack + XOS Leaf-Spine Fabric Access Link Core/Metro Link Commodity HW ※現在OFN(Open Networking Foundation)と合併. ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 7 CORD(Central Office Re-architected as a Datacenter)の取り組み • • ON.Lab(Open Network Laboratory)※において,通信事業者ビルをデータセンタの 様に仮想化し再構成するプロジェクトCORD(Central Office Re-architected as a Datacentar)が行われている. 特に加入者向けのプロジェクトR-CORD(Residential CORD)では, AT&Tの主導で 仮想化PONの検討が行われている. ※現在OFN(Open Networking Foundation)と合併. vOLT, vCPE, vBNG, vCDN ONOS + OpenStack + XOS PON OLT MACs ONU CPE References ‒ Larry Peterson (ON.Lab), IEEE Software Defined Networks - Newsletter, “CORD: central Office Re-architected as a Datacenter (CORD), November 2015. ‒ Presentations in ONS Inspire! Webinar “CORD: Central Office Re-architected as a Data center,” Nov 17, 2015. ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 8 目次 1. 背景 2. 光アクセスシステムの標準化の進展 PONシステム標準化の進展/次世代PONシステム モバイル向け光アクセスシステム アクセスシステムの仮想化 3. システムレベルのEPON標準化 4. 相互接続試験活動 5. まとめ ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 9 PONシステム標準化の進展 Now 400GbE(2014~) 100GbE 100G-EPON(2015~) 100G Total bandwidth [bit/s] 40GbE 10GbE 10G-EPON NG-PON2(2015) SIEPON(2013) 10G XG-PON G.epon(2013) G-PON 1GbE 1G IEEE Ethernet IEEE PON ITU-T PON GE-PON 100BASE-T 100M B-PON 10M 10BASE-T 1990 ©2012-16, HATS Conference 2000 2010 HATSセミナー2016 2020 10 WDM/TDMアクセス(TWDM-PON) • • WDM/TDMアクセス(TWDM-PON)は,波長増設による柔軟な帯域増設性(またはサービス追 加)と,P2MP(Point to multi-point)構成による経済性を併せ持つため,様々なサービスを統合 的に運用できる将来の光アクセス方式として期待されている. ITU-T(G.989シリーズ)でNG-PON2として標準化が行われ,2015年7月にコンセントされた.主 なシステム要求条件として,(1)上り10G(2.5Gx4波)~40G(10Gx4波),下り40G(10Gx4波) , (2)64~256分岐,(3)無中継で40km,中継アンプ有で60kmの最大伝送距離が挙げられている. 2.5~10 Gbit/s/λ (TDMA) WDM ONU (more than 4 wavelengths) … … … l1 OLT OLT ONU l4 Splitter (Power splitter) WDM splitter Optical amplifier ©2012-16, HATS Conference l HATSセミナー2016 Time 11 WDM/TDMアクセス (TWDM-PON)の波長配置 • • パワースプリッタ網での既存PONやRF-Videoシステムとの共存可能な波長配置 次世代移動体通信のリモート基地局(RRH: Remote Radio Head)を接続する CPRI(Common Public Radio Interface)の収容やビジネスユーザ収容を想定し,波 長占有型アクセス(Virtual Point To Point)のオプションを設定 Video: 1550-1560 nm 1595-1603 nm Wide: 1524-1544 nm Un-calibrated ONU NG-PON2 UP Shared spectrum: 1603-1625 nm Narrow: 1524-1540 nm Calibrated ONU:1530-1540 P2P WDM overlay Full spectrum: 1524-1625 nm UP 10G-EPON XG-PON DN DN 1260-1280 1575-1580 DN GE-PON, G-PON Regular: 1260-1360 nm GE-PON G-PON DN Reduced: 1290-1330 nm Narrow: 1300-1320 nm 1200 1260 ©2012-16, HATS Conference 1300 1360 1400 1480 1500 HATSセミナー2016 1600 (nm) 12 100G-EPON標準化 (IEEE P802.3ca) • • 100G-EPONは,EthernetベースのWDM/TDMアクセスシステムであり,2015年5月にIEEE 802.3 WGにSG,2016年1月にIEEE 802.3ca 100G-EPON TFとして標準化が行われている. 100G-EPONのスコープ – – – • 1波当たり25Gbpsの25Gbps,50Gbps,100GbpsのEPON インターフェースの標準化 25/10G-ONU,25/25G-ONU,50/25G-ONU,50/50G-ONU,100/25G-ONU,100/50G-ONU, 100/100G-ONUの7種類のONUが対象 ※表記は,[下り速度/上り速度]G-ONU 対称10G-EPONとの共存 WDM/TDMアクセスシステムの光トランシーバ市場の発展を考慮し,波長を始めとした物理 層仕様が課題となっている. PAR approved SG starts 4 D3.0 Sponsor Ballot D1.0 Base line Proposal Selected CFI 1 7 2015 ©2012-16, HATS Conference Draft Standard to RevCom Now 10 1 4 7 2016 Std! D2.0 WG Ballot 10 1 4 7 10 1 2017 HATSセミナー2016 4 7 10 2018 13 100G-EPONの速度アップの シナリオと波長配置 • 伝送速度アップのシナリオとして,当初以下の2つが提案されていたが,11月会合 で1+3 Solutionが選択された. – – • 1+4 Solution:100G-EPON全体で5波長ペアを用いる.25G-EPON専用に1つの波長ペアを割り当てて ,他の4波長ペアを50G,100G-EPONで共用.25G-EPONと50G,100G-EPONの共存はWDMで行う. 1+3 Solution:4波長ペアを用いる.25G,50G,100G-EPONで4波長ペアを共用. 波長配置については,O帯,C帯,L帯に配置する案が出ている. 1+3の波長配置例 100G UP 100G DN 10G UP Option 1 1260 1280 1300 1320 1340 1360 1540 100G UP 1560 1580 1600 100G DN 25G DN 25G UP Option 2 1260 1280 1300 1320 100G UP 1340 1360 1540 1560 100G DN 1580 1600 Option 3 1260 1280 1300 1320 1340 1360 1540 1560 1580 1600 分散ペナルティが小さいので安 価な直接変調デバイスが使用で きる 25GのIFについては,安価な直接 変調デバイスを使えるようにして, 初期投資を抑制 ONU側に安価なデバイスが使え る. 1+4の波長配置例 100G UP 25G DN 25G UP 1260 1280 1300 ©2012-16, HATS Conference 100G DN 1320 1340 1360 1540 1560 1580 25G-EPONと50G/100G-EPONを 独立に運用. 1600 HATSセミナー2016 14 目次 1. 背景 2. 光アクセスシステムの標準化の進展 PONシステム標準化の進展/次世代PONシステム モバイル向け光アクセスシステム アクセスシステムの仮想化 3. システムレベルのEPON標準化と相互接続試験活動 4. まとめ ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 15 モバイルトラフィックの増加と 無線アクセス技術 • 近年の爆発的なモバイルトラフィックの増加に伴い,現在の100 倍の高速化をターゲットにした無線アクセスの検討を開始. 加入者数 [万人] 7000 6000 FTTH 5000 DSL 4000 CATV 3000 LTE 2000 1000 0 年度 (総務省情報通信統計データベースより抜粋) ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 16 MFHの現状とEthernetベースの 無線信号収容技術 • • • 5G無線アクセスにおいて,現在の 技 術 の 延 長 で MFH ( Mobile Fronthaul)を構築した場合,必要帯 域が大幅に増加. モバイル基地局間の無線ヘッドと ベースバンド処理ユニットの機能 配備の見直し等,MFH伝送帯域削 減に関する取り組み※を開始. 安価なEthernetへの無線信号収容 技 術 の 標 準 化 が , IEEE P1904.3 Radio over Ethernet (RoE)として行 われている. コアネットワーク ベースバンド信号処理 CPRI ディジタル化により信 号速度が16倍程度に 無線信号送受信 RRH RRH RRH MFH: Mobile Fronthaul CPRI: Common Public Radio Interface BBU: Baseband Unit RRH: Remote Radio Head ※「将来のモバイルネットワーキングに関する検討会」ホワイトペーパー http://www.ttc.or.jp/j/info/topics/fmn-ah_wp/ ©2012-16, HATS Conference BBU MFH RRH RRH C-RAN※ による基地局構成 ※Centralized /Cloud Radio Access Network HATSセミナー2016 17 モバイル向け光アクセスの標準化 • • • 次世代MFH IF(NGFI)の標準化を行うWGとしてIEEE P1914 NGFIが設立されたの に伴い,Ethernetによる無線信号収容(RoE)は,IEEE 1904 Access Network Working Group (ANWG)配下からNGFIに移設され,IEEE P1914.3 RoEとして標準 化が行われることになった. IEEE 1914.1ではパケットベースのフロントホール転送NWの標準化を行っている. 次世代MFHやパケットベースのMFHの仕様化や標準化がCPRI Corporationや 3GPPでも行われている. IEEE 1904 ANWG 1904.2 UMT TF Ethernetベースのアク セスシステムの標準化 光加入者NWに接続さ れたCPEのための管理 チャネルの標準化 ©2012-16, HATS Conference IEEE 1914.1 TF 1914.3 RoE TF 1904.3 RoE TF Revision & Maintenance TF IEEE 1914 NGFI WG 次世代MFH IFの標準化 パケットベースのフロント ホール転送NWの標準化 Ethernetによる無線信号 収容及びその転送規定 の標準化 SIEPON標準の改訂及 びメンテナンス HATSセミナー2016 18 目次 1. 背景 2. 光アクセスシステムの標準化の進展 PONシステム標準化の進展/次世代PONシステム モバイル向け光アクセスシステム アクセスシステムの仮想化 3. システムレベルのEPON標準化 4. 相互接続試験活動 5. まとめ ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 19 アクセスシステムの仮想化(BBF)(1/3) • • • BBFでは,ON.LabのCORDに相当するCloud COの検討を開始. 2016年7月の3Q回合に提案された新プロジェクトで,Phase1~5で構成される. スコープは,SDN/NFV+Cloud技術を導入した次世代COの仕様化(CORDのBBF版 的な位置付けだが,H/W designの仕様化は行わない ) Phase1:C-COのアーキテクチャの定義(ユースケー ス含む).機能モジュールとIFのリスト化.(WT-384 として審議開始(2017/Q2完了予定)) Phase2: 機能モジュール間IFの定義(相互接続も 考慮) Phase3: S/W reference implementation(IF/API準拠 は必須だが、SW実装はあくまで参照) Phase4: 既存COとの共存、マイグレーション Phase5: H/W reference implementation Applications OpenFlow Conftroller OpenFlow Configuration Conftroller NETCONF /YANG HW Abstraction Layer (HAL) NETCONF /YANG OMCI over (?) vOLT HW ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 20 アクセスシステムの仮想化(BBF)(2/3) • BBFでは,OLT/ONUのソフトによる集中制御および制御プロトコルの統一を積極的 に推進. – NETCONFで用いるYANGデータモデルの仕様化 • いずれの文書も、2017年12月までに審議完了(TR化)される見込み(WT-368は除く) SDNアクセスノード向け YANGモデル WT-368 SDAN (PON/ DSLAM) 共通YANGモデル BBFにおけ る担当WG WT383 WT-385 OLT FAN SDN/NFV ITU-T PON向け YANGモデル Common (OLT/ONUを1つの システムとして扱う) ©2012-16, HATS Conference ONU 2016.789 NPIF OLT HATSセミナー2016 ONU向けYANGモデ ル (OMCIの次世代版) ONU 21 アクセスシステムの仮想化(BBF)(3/3) • さらに,AT&T主導によるHW Abstraction Layerを規定するプロジェクトや,NTT主導 による時間制約が厳しい仮想化アプリケーションのためのインターフェースとそのア ーキテクチャを規定するプロジェクトが立ち上げられる等,BBFでのアクセス仮想化 の取り組みが加速している. Cloud CO Applications Applications Functional Block Functional Block Configuration Conftroller NETCONF /YANG OpenFlow Conftroller OpenFlow DBA HW Abstraction Layer (HAL) Functional Block Time critical applications API NETCONF /YANG OMCI over (?) Abstraction Layer for time critical functions External HW vOLT HW ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 22 アクセスシステムの仮想化(IEEE) • • • IEEE 802.3 WGにおいて,EthernetのYANGデータモデルの標準化の検討が始まった. 2016年11月よりIEEE P802.3.2(802.3cf)YANG Data Model Definitions TFとして,本格 的に標準化が開始された. スコープ:IEEE 802.3標準(2015年版)に基づいたYANGデータモジュールの標準化. MAC/RS,MPCP,OAM等のYANGデータモジュールの規定(EPONもスコープ内). PONのYANGデータモデルの標準化については,BBFでITU-T PON向けのYANGデー タモデルが検討されており,EPON,ITU-T PON共通のYANGデータモデルが模索され ている. PAR approved PAR submitted to NesCom Now Last new proposal D1.0 Last feature D2.0 SG starts CFI 1 4 7 10 2015 ©2012-16, HATS Conference Last technical change Standard D3.0 1 4 7 2016 10 1 4 7 10 1 2017 HATSセミナー2016 4 7 10 2018 23 目次 1. 背景 2. 光アクセスシステムの標準化の進展 3. システムレベルのEPON標準化 Ethernetベースの標準化とその課題 システムレベルのEPON標準化と光アクセスアドホックWG の設置 SIEPON/G.epon標準化 4. 相互接続試験活動 5. まとめ ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 24 Ethernetベースの標準化 とその課題 • IEEEにおいてEthernetベースのPONが標準化. 双方向のSHDTV,遠隔教育/遠隔医療等のブロードバンドアプリケーションが提供可能 な10Gbps級の高速光アクセスシステムの実現 • しかしながら,これまでのEPONの標準は物理層やMAC層に限定されてい るため,異ベンダ間の相互接続性を阻害 Client Management Client Management • SNMP, IGMP, MLD, IEEE 802.1x • SNMP, IGMP, MLD, IEEE 802.1x MAC Client • Forwarding • QoS • Priority Control OAM MAC MAC Control Client OAM Client • ONU Registration • GATE Generation • REPORT Handling … OAM MPCP … MAC • Alarm • Surveillance MAC Client • Forwarding • QoS • Priority Control OAM OLT ©2012-16, HATS Conference • ONU Registration • GATE Handling • REPORT Generation OAM Client • Alarm • Surveillance OAM MPCP MAC RS MAC RS PCS PMA PMD MAC Control Client Scope of IEEE 802.3 ONU PCS PMA PMD HATSセミナー2016 25 システムレベルの標準化と 光アクセスアドホックWGの設置 • EPONの相互接続性の向上を目的としたシステムレベルの標準化(※)が, 2013年6月に標準化. ※IEEE P1904.1 Service Interoperability in Ethernet Passive Optical Network (SIEPON) http://grouper.ieee.org/groups/1904/1/ • 日本仕様であるSIEPONパッケージBが,ITU-TにおいてG.epon(G.9801)と して勧告化. • それぞれの標準において適合性試験手順(SIEPON/Conformance)を2014 年11月に,実装ガイドライン(G.epon Implementers’ guide)を2014年12月に 制定. EPONの相互接続性の確保のため,相互接続試験の実施とそ れに付随する課題を話し合う場として,HATS推進会議実施推 進部会の下に光アクセスアドホックWGを,2012年8月に設置. 2014年4月より,試験装置の範囲を光アクセス装置全体に拡 大し,光アクセス相互接続試験連絡会として活動開始. ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 26 SIEPON/G.epon標準化 • • SIEPONはシステムレベルのEPON標準化仕様で,1G-EPON(IEEE 802.3ah), 10G-EPON(IEEE 802.3av)で規定しなかった上位レイヤの標準仕様を策定 G.epon(G.9801)はSIEPON Package BにITU標準で広く使われる汎用OMCIを適用 したITU-T版システムレベルのEPON標準化仕様 Common Ethernet services HN management BBF TR-142 (TR-069 for PON) Service model BBF TR-156, 200 (TR-101 for PON) G.988(Generic OMCI) G.986 (1G-P2P) G.987 (XG-PON) G.984 (G-PON) ITU-T Recommendations G.epon ©2012-16, HATS Conference eOAM PON management ( Ex. OAM) System level specification Higher layer specifications ( Ex. QoS management) 802.3av (10G-EPON) 802.3ah (GE-PON) MAC layer specifications ( Ex. Frame structure) IEEE standards Physical layer specifications ( Ex. Transmission bandwidth) SIEPON HATSセミナー2016 27 目次 1. 2. 3. 4. 背景 光アクセスシステムの標準化の進展 システムレベルのEPON標準化 相互接続試験活動 相互接続の狙い 連絡会の活動 第5回10G-EPON装置相互接続試験 5. まとめ ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 28 SIEPON/G.eponシステムの 相互接続の狙い • マルチベンダ環境下でのSIEPON/G.epon準拠システムの運用 – 日本で成熟させた光アクセス技術を安く新興国に提供することで,新興国の通信インフラ の発展に寄与する. Experience of Optical Access in Japan IOP VERIFICATION under Multivendor Environment SYSTEM LEVEL STANDARD IEEE1904.1(SIEPON)Package-B ITU-T G.9801 (G.epon) HATS Optical Access Ad-hoc WG Pilot Test etc. Your PON System Deployment Feedback • 光アクセス相互接続試験連絡会 – 日本発の光アクセス装置のグローバルスタンダードとしての地位の向上と国内外のビ ジネス機会の確保 – 光アクセス装置間の相互接続性の確保とその検証実施に向けた課題の検討,抽出, 及び必要に応じた連絡会の成果の標準化へのフィードバック ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 29 光アクセスアドホックWG/相互接続試験 連絡会の活動 • • • 2012年8月にアドホックWGを設立し,WGの本格運用(関連標準化の完了前)に先立ちマルチベンダ環境 下での基本的な相互接続性を確認するためパイロット試験の実施を計画. 2013年2月,1:1のOLT-ONU接続によるパイロット試験を実施,2013年6月,1:nのOLT-ONU接続による第 二回,2014年2月第三回試験を実施.2015年3月,関連試験標準化完了後初めての相互接続試験を実施. 2014年4月より,試験対象装置の範囲を光アクセス装置全体に拡大し,光アクセス相互接続試験連絡会と して活動開始. 2012FY 2013FY 2015FY 2014FY IEEE P1904.1 SIEPON SIEPON/ Conformance Revision/Maintenance Approve (June) D3.0 (August) ITU-T G.epon (G.9801) G.epon Implementers’ guide Proposed (Feb.) (to be proposed by TTC) HATS Optical Access Ad-hoc WG 2016FY D2.0(Apr.) Consent (July) Before full-scale operation, WG conducts some pilot tests. Kick off (August) ©2012-16, HATS Conference D3.0 (August) 1st Pilot Test (February) Approved(Nov.) D3.0(Fb.) IEEE P1904 Approved(Dec.) ITU-APT CEATEC C&I event Japan (Sep.) (Oct.) 2nd Pilot Test (June) 3rd Pilot Test (Feb) CEATEC Japan (Oct.) Optical Access TILC 4th IOP Test for Convention HATSセミナー2016 5th IOP Test (Mar.) 6th IOP Test (Feb) 30 第5回10G-EPON装置相互接続試験 (2015年3月5日) • • • • • EPON試験仕様の標準化完了後、初めての相互接続試験を実施 参加企業:沖電気工業株式会社(OKI),三菱電機株式会社 対象装置:IEEE 1904.1-2013 SIEPON Package B準拠10G-EPON OLT 装置,同ONU装置 試験方法:光アクセスネットワーク装置相互接続試験実施要領( HATS-J-105-V1.3)に従い、拡張OAMメッセージ、データの暗号化につ いて、1台のOLTに複数ONUを同時接続し総当たり試験を実施 試験結果:参加2社、OLT2社2機種、ONU2社2機種の全てで、OLTONU間(1:2接続)の相互接続を確認 ユーザ宅 内側装置 通信事業者 ビル側装置 ユーザデータ信号 A@10G 上り信号はTDMAで多重(光スプリッ タで合流後,各ONUからの信号が衝 突しないようコネクションを確立) ONU 1 光ファイバ マルチベンダ環境下で 1:nのOLT-ONU接続構 成における • 制御メッセージによる OLTからのONU制御の 確認 • 暗号化コネクションの正 常性の確認(導通確認) 試験毎に OLTをつなぎ 替える A@10G B@10G C@10G B@10G OLT2 ONU 2 ... 光スプリッタ C@10G ONU i ©2012-16, HATS Conference OLT1 A@10G B@10G C@10G 下り信号はTDMで多重(全信号がブ ロードキャストされ,ONUは自分宛 の信号のみを選択) HATSセミナー2016 ... OLTn 31 目次 1. 2. 3. 4. 5. 背景 光アクセスシステムの標準化の進展 システムレベルのEPON標準化 相互接続試験活動 まとめ ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 32 まとめ • 背景 – PONを用いたブロードバンドサービスの進展と新たなサービス形態(B2B2X)の台頭 – PONシステムの概要とPONシステムの新たな適用先への期待 – アクセスシステムの仮想化の進展とR-CORDの取り組み • 光アクセスシステム標準化 の進展 – PONシステムの標準化の進展と次世代PONシステムの標準化 – モバイル向け光アクセスシステムの標準化 – アクセスシステムの仮想化に係わる標準化 • HATSにおける相互接続試験活動 – Ethernetベースの標準化とその課題,システムレベルのEPON標準化と光アクセスアドホ ックWGの設置 – SIEPON/G.epon標準化 • HATSにおける相互接続試験活動 – 相互接続の狙いと連絡会の活動 – 第5回10G-EPON装置相互接続試験の紹介 • これらの活動を通じて光アクセスシステムの相互接続性の一層の向上に 貢献していく予定です. ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 33 Thank you ©2012-16, HATS Conference HATSセミナー2016 34
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