あなたは心肺そせい法(心臓マッサージ)を 知っていますか? 心肺停止に

平成25
平成25年度
市内小学6年生対象 年生対象 救命入門コース
救命入門コース アンケート結果
25年度 年度 市内小学6
コース アンケート結果
市内小学6
市内小学6年生対象に
年生対象に行った701
った701人
701人の事前アンケート
事前アンケート結果
アンケート結果からわかること
結果からわかること。
からわかること。
(子どもの総数は705人ですが、アンケート当日に欠席していた子どもは含まず)
あなたは心肺
あなたは心肺そせい
心肺そせい法
そせい法(心臓マッサージ
心臓マッサージ)
マッサージ)を
知っていますか?
っていますか?
いいえ
76人
11%
はい
625人
89%
心肺停止になった
心肺停止になった人
になった人に対して、
して、自分たちに
自分たちに出
たちに出
来ることがあるとおもいますか?
ることがあるとおもいますか?
いいえ64人 9%
未回答4人
1%
はい 633人90%
上のデータから、子ども達は心肺そせい法を何らかの形で知っており、突然倒れた人に対して自分たち
でも出来ることがあると考えている子供が90%いることがわかる。
今回のアンケートの反省点として、心肺蘇生法の講習会時、成人に心臓マッサージのこと
が胸骨圧迫という言い方に変わっていますとよく説明するのですが、子ども達にとっては心臓マッサージ
という言葉よりも、最初から胸骨圧迫で良かったのかもと思います。
あなたは心肺
あなたは心肺そせい
心肺そせい法
そせい法(心臓マッサージ
心臓マッサージ)
マッサージ)のや
り方を知っていますか?
っていますか?
はい, 181人 26%
いいえ, 520人
74%
実際に心肺蘇生法を知っている子供は26%。
知識として「心肺蘇生法という手法」を知っている子どもが89%に対して、手技として知っている子供が26%。
その中でどこで習いましたか?という問いに対しては(重複回答を含む)
どこで習
どこで習いましたか?
いましたか?
83
30
11
6
という結果に。
5
4
3
2
2
1
1
1
1
1
ところが、TVやポスターで見ただけの体験を伴わないものがあるため、それらを除外すると
どこで習
どこで習いましたか(
いましたか(体験をしたことがある
体験をしたことがある)
をしたことがある)
11
6
5
4
2
2
1
上の結果になります。
心肺蘇生法を
心肺蘇生法を知っている(
っている(体験型)
体験型)
体験したことがある
子供, 62人 9%
心肺蘇生法をしたこ
とがない子どもの
数, 639人 91%
あなたは家族
あなたは家族や
家族や友達が
友達が心肺停止になったら
心肺停止になったら、
になったら、
心肺そせい
心肺そせい法
そせい法を行えますか?
えますか?
未回答, 3人 0%
はい, 293人 42%
いいえ, 405人
58%
この問いには、42%が心肺蘇生法を行うと回答しているが、実際に心肺蘇生法を体験したことがある
子どもが少ないため、これは希望も含めた数字となっている。
いいえと答えた子どもの意見
とても参考になる意見が多数書いてありましたので、できるだけ原文のまま記載します。
いいえと答
いいえと答えた子
えた子どもの意見
どもの意見
・やり方がわからない
228
・パニックになる
33
・怖いから
19
・失敗したらだめだから
・難しい
15
5
・間違っていたら嫌、怖い
5
・教えてもらっていない
4
・怖くて手が動かない
4
・力が弱い(足りない)
3
・おびえてしまう
3
・いきなり倒れられると怖い
3
・間違えたら大変
3
・素人がやって、逆に悪化するかも
2
・頭が真っ白になる
2
・実際にやったことがない
2
・ちゃんとした知識がないと危ない
1
・知っていたら出来る
1
・少しは分かるけど、確実には分からない
1
・自分には出来そうにない
1
・本当に出来るかどうかわからない
1
・自分がやって死なせたら困る
1
・相手を殺してしまいそうだから
1
・いろいろ気にするから
1
・救急車をよぶから
1
・役に立たないと思う
1
・失敗したら責任がかかる
1
・無駄なことをしても何も変わらない
1
・腰を抜かしてしまう
1
・逆に危険になってしまうかもしれないから
1
・それは完ぺきとは言えないから
1
・いらん事するなと言われる
1
・それをする権利がない
1
・自分のせいで家族が亡くなると嫌
1
・自分たちが原因で死んでしまったら怖い
1
・私たちがやるより大人がやった方が助かる確率が上がる
1
・できるかどうか心配
1
・緊張したり、焦ってやり方を知っていてもできなくなると思う
1
・亡くなられたら困る
1
・助けられるか不安
1
多くが成人と同じような思いで胸骨圧迫を躊躇しているのですが、なかには子どもならではの視点
もあり、新しい発見もあります。
また、教えてもらっていないからできないという回答は、考えさせられる結果となっています。
知らないということが要因であるならば、教育を受ければある程度改善すると考えられる。
AEDを
を知っていますか?
っていますか
未回答, 1人 0%
いいえ,
200人
29%
はい, 500人
71%
AEDは71%が知っていると回答。
71%中、あなたの知っているAEDが置いてある場所を一つ書いてくださいとの回答は以下のとおり。
中には?と思う場所もあったりしますが、各学校の正確な設置場所まで把握できていないので、正解か不正解
かはわかりません。回答は以下のとおりです。
・学校と記載
・ふれあいホーム (学校の中の詳しい場所)
・玄関
・職員室
・保健室
・事務室
・靴箱
・体育館
・昇降口
・運動場
・校長室
・・・・・・学校合計
・市役所
・ショッピングモール・店等
・公民館
・駅
・病院 ・デイサービス
・救急車
・USJ
・保育園
・スイミングスクール
・空港
・空手の道場
・消防署
171
9
18
177
34
2
15
25
6
1
1
459
3
13
6
12
8
1
1
1
6
6
1
1
1
あなたはAEDを使えますか?
AEDを
を使えますか?
えますか?
未回答, 3, 1%
はい, 80人 11%
いいえ, 618
人88%
11%が使えると回答。心肺蘇生法を体験したことがある割合9%と近い結果になった。
人が倒れた時に、電話は何番にかければいいでしょうか
人が倒れた時
れた時に、電話は
電話は何番にかければいい
何番にかければいい
でしょうか?
でしょうか?
594
43 19 13
8
2
2
2
2
2
2
1
1
1
1
1
1
1
1
84.7%が正解である119と答えているが、意外にも15.3%は
どこへ電話をかけたらいいかわからないことが判明。
110番も6.2%あることが興味深い。
119番
119番して救急車
して救急車を
救急車を呼んで!
んで!というフレーズで指導する必要があることがわかる。
以上が事前アンケートの結果です。
これらを踏まえて、引き続き事後アンケート結果を考察します。
1
1
1
1
救命入門コース 事後アンケート調査
事後アンケートの回答者は696人です。これは実際に当日参加した人数で欠席者を除きます。
・あなたは心肺停止になった人に対して心肺そせい法が出来ますか?(知らない人を含む)
心肺停止になった
心肺停止になった人
になった人に対して心肺
して心肺そせい
心肺そせい法
そせい法が
出来ますか
出来ますか?
ますか?
いいえ, 25人 4%
はい, 671人
96%
講習を終えたばかりなので、ほとんどの子どもが「はい」と答えているが、逆に「いいえ」と答えた子ども
の理由を考察する。
6
5
4
3
2
1
0
・やっぱり怖いからという理由が5人(0.7%)いました。これは大人でも同じだと思います。
同じく知らない人には抵抗があるも同数です。
躊躇する理由は大人も子どももあまり内容に差がないように感じます。
・あなたは家族や友達が心肺停止になったら、心肺そせい法を行えますか?
という問いには
家族や
家族や友達が
友達が心肺停止になったら
心肺停止になったら、
心肺そせ
になったら、心肺そせ
い法を行えますか?
えますか?
いいえ, 13人 2%
未回答, 2人 0%
はい, 681人,
98%
知らない人を除外して、家族・友達に限定すると値は98%まで上昇します。
出来ない理由は以下のとおりです。
4.5
4
3.5
3
2.5
2
1.5
1
0.5
0
・心肺蘇生法をもう少し詳しく見ていくと
あなたは心肺そせい法(心臓マッサージ)で十分な圧迫が出来ますか?と問いに
充分な
充分な圧迫ができる
圧迫ができる?
ができる?
未回答, 14人2%
いいえ,
123人
18%
はい, 559人
80%
2割近い子どもが、十分な圧迫が出来ないと回答。
・あなたは心肺そせい法(心臓マッサージ)で1分間に少なくとも100回のペースで圧迫が出来ますか?
の問いには
1分間
分間に
回のペースで
分間に100回
ペースで圧迫できる
圧迫できる?
できる?
未回答
13人 2%
いいえ
205人 29%
はい
478人 69%
約3割の子どもが出来ないと回答している。
AEDを
を使えますか?
えますか?
はい
いいえ
9人 1%
687人 99%
AEDを使えますかと言う質問には、実施前アンケートの「使える」80人、11%から687人、99%へ
大幅に上昇。
講習は
講習は分かりやすかったですか?
かりやすかったですか?
いいえ, 2人
未回答, 2人
はい, 692人
ほぼ全員から、わかりやすかったと記載してくれましたが、指導方法の細かい部分が
統一できていない部分があり、今後の課題です。
人が倒れた時
れた時に、電話は
電話は何番にかければいい
何番にかければいい
でしょうか?
でしょうか?
691
119番
1
1
1
1
1
110番
199番
109番
117番
未回答
594人から691人へ改善。
残念ながら100%にはなりませんでした。
心肺そせい
心肺そせい法
そせい法の中で、何が一番難しかったです
一番難しかったです
か?
強く押すこと
296
心肺蘇生法
95
AEDの使い方
45
絶え間なく行うこと
44
圧迫のリズム
43
圧迫部位
42
難しくなかった
27
大きな声を出すこと。人に助けを求める
24
順序
16
1分間に100回のペース
12
未回答
10
肘を伸ばすこと
7
呼吸の確認
4
押す手の組み方
3
数を数えながら押すこと
3
呼びかけ反応
3
手(肩)が痛い
2
全部
1
圧迫の姿勢
1
圧迫の解除
1
手を浮かさない
1
重複回答を含んでいます。
アンケート実施するにあたり、自由に記載してもらいましたが、胸骨圧迫と答えられると、圧迫かリズム
か全体が難しかったのか不明になるため、ある程度はリストアップして選んでもらう方がよかったので
はと思いました。
強く押すことが難しいと感じる子どもが多く、時間の関係上2サイクル程度しか胸骨圧迫を実施できて
いないので、実際の現場でどれくらいの時間、有効な胸骨圧迫が出来るのか、体力面においても個人
差が激しい。
交代を大人よりも早いタイミングでスムーズに行えば、良質な胸骨圧迫が期待できる可能性もある。
大人と比べて、特徴的なことは、「大きな声を出す」「知らない人に助けを求める」ことに抵抗を持つ
子どもが24人いることがわかりました。これは他の子ども達にも当てはまり、女子の方がその傾向が強い
ようです。
これは、子どもに対する心肺蘇生法教育プログラムは、大人とは別に構築、整理する必要があると感じ
ました。この改善については、教諭にアドバイスを求め、学校と共同で大人とは別の指導要領を構築でき
れば、全国的にも注目されるものができる可能性を秘めていると思います。
プログラムは、小学生に分かる言葉に変換したり、アイスブレイクの時間を取り入れたり大人とは別に
構築、整理する必要があると感じました。
今回は「大きな声をだして、周りの大人に助けを求める」という事をカリキュラムに入れたのですが、
大人の講習会とは、まったく違った視点から子ども用の講習プランを構築すれば、有効な心肺蘇生に
繋がると思います。細かい手技よりも、倒れている人を発見したら周りの大人に知らせて、救命のリレーに
繋げていく。その流れを知ってもらうことで、子供にも出来ることがあるという事が伝わればと思います。