指揮車 仕様書

平成28年度
指揮車 仕様書
佐
野
市
指 揮 車 仕 様 書
第1章
1.目
概
要
的
この仕様書は、佐野市(以下「当市」という。) が平成28年度に制作する指揮車(以
下「車両」という。)の艤装、性能及びこれらに関する必要事項について定める。
2.準
用
ここで定める仕様のほかは、道路運送車両法(昭和26年法律第185号)、道路交通法
(昭和35年法律第105号)及びこれら関係法令等の規格に適合したものとするほか、
車両は、関東運輸局栃木運輸支局の検査に合格し、新規登録手続きを完了し、緊急自動車
として栃木県公安員会の承認を得られたものを納入し、積載品及び附属品にあっても国及
び消防庁で定める技術上の基準に適合したものとする。
3.仕様の変更
本車両の艤装にあっては、使用の目的が十分達せられるよう製作し、技術上の変更を要
する場合及び疑義のある場合は、随時当市と協議したのち、書面を提出し承認を得た場合
のみ仕様の変更をすることができる。
4.仕様の承認
受注者は本仕様書に基づく工事が完全、かつ強固に施工できるよう事前に検討を行い、
施工に手落ちがないよう確認するものとし、特にシャーシについては、当市の承認を得た
後に制作すること。
また受注者は、本仕様書を十分に検討熟知のうえで契約するものとし、契約後における
一切の疑義は、全て当市の解釈に従うものとする。
5.提出書類
(1)受注者は、製作に先立ち、承認図書として次に掲げる書類を作製のうえファイルし、
各2部を当市に提出して承認を得ること。(契約後、可能な限り早期に提出すること。)
ア 製作工程表
イ 設計図(5面図1/20)※制作打合せ毎に、変更提出すること。
ウ 工程図
エ 取り付け品の取り付け要領図
オ 電気配線関係系統図
カ 契約金内訳書
キ その他当市が指示するもの
(2)本契約後、製作に係る協議を行うにあたり、打合せ議事録を受注者が作成し、当市担
当者が指示する進捗状況を示す書類及び画像を定期的に提出すること。
(3)車両納入時には、完成図書として次に掲げる書類を作製のうえファイルし、各2部を
当市に提出すること。
ア 完成図(5面図1/20)
イ 最終電気配線図
ウ 積載品・附属品及び車両取扱説明書 1部
エ 車両及び装備品のトラブル時に対応する連絡先一覧表
オ 納品書(内訳書含む) 1部
カ 写真(前面・左右側面・後面・上面、サービス版) 各3枚
キ 改造自動車等審査結果通知書の写し
ク 自動車検査証の写し
ケ 緊急自動車届出関係書類 1式
コ リサイクル券 1部
サ 自賠責保険証(25月) 1部
シ 赤色警光灯等検査証明書 1部
ス その他当市が指示するもの
(4)受注者が公表した標準取り付け品及び附属品は全て納入すること。
ただし、この仕様書で指定したものと重複するものについては除くことができる。
第2章
シャーシ
1.シャーシ諸元
シャーシは、契約時において最新型のハイルーフ・ワンボックスタイプとし、主要諸元
及び性能等は、次によるものとする。
(1)全長 5,230mm 以上
(2)全幅 1,880mm 以上
(3)全高 2,280mm 以上
(4)ホイールベース 3,110mm 以下
(5)室内幅 1,700mm 以上
(6)室内高 1,600mm 以上
(7)最小回転半径 6.3m 以下
(8)タイヤ 195/80R15相当のラジアルタイヤ (スペアタイヤ1本を付属する)
(9)乗車定員 4名以上
2.エンジン性能
(1)エンジン 4サイクルガソリンエンジン
(2)総排気量 2,650cc以上
(3)最高出力 110kW以上
(4)最大トルク 240N・m以上
(5)ミッション 4速オートマチック以上
(6)バッテリー 12V-120AH以上 6
(7)オルタネーター 12V-150A以上とする。
(8)駆動方式
4輪駆動方式
3.主な装備品
本仕様書に明記されていない部分は、メーカー公表の標準仕様のとおりとする。
(1)デュアルエアコン(フロントエアコン・リヤクーラー及びヒーター)
(2)パワーステアリング
(3)LEDヘッドランプ(ロービーム・オートレベリング機能付)
(4)フォグランプ
(5)SDカーナビゲーション(12セグ対応・バックモニター兼用)
(6)時計
(7)サイドバイザー
(8)マッドガード(全輪・成形型)
(9)ハイマウントストップランプ
(10)フロントアンダーミラー・リアアンダーミラー
(11)集中ドアロック
(12)キーレスエントリー(リモコンキーは予備を含めて計3個)
(13)後退警報器(後退レンジと連動)
(14)ヒーター付メッキ電動格納式サイドミラー
(15)アンチロックブレーキ
(16)エアーバック(デュアルSRS)
(17)半ドア自動閉鎖装置(サイドスライドドア・バックドア)
(18)自動車用消火器
(19)ビニールレザー製シートカバー(全席)
(20)フロアマット(全席・メーカー純正品)
(21)寒冷地仕様の標準装備品
(22)前後ライセンスフレーム
(23)補修用塗料(車体色を2リットル程度とし、適量のシンナーと硬化剤を付属する)
(24)スパナ、レンチ、ドライバー大小、プライヤー等の工具一式(工具箱を含む)
(25)予備電球及び予備ヒューズ
一式
(26)車輪止め(ゴム製、持ち手付き)
第3章
艤
装
1.車体艤装
(1)赤色警光灯
赤色警光灯は、発光ダイオード(以下「LED」という。)を光源とするものとし、下
記のとおり取り付けること。
ア 車輌上部前方に「ウィレンFV8H」を取り付けること。
イ フロントエプロン又はフロントグリルに「ウィレンLINV2CR」を左右一対で取
り付けること。
ウ リアハッチに「ウィレンLINV2CR」を左右一対で取り付けること。
エ 車輌上部赤色警光灯の発光パターン切替スイッチを室内の至便な位置に設けること。
(2)作業灯
車両側面のルーフサイドの左右各2箇所に架台を設け、
「ウィレンPELCC12」を
取り付けることとし、取り付け位置については当市と協議するものとする。
(3)標識灯
標識灯は「ウィレンFV8H」に内蔵することとし、黒文字の丸ゴシック書体により
「佐野指揮1」と表示すること。
(4)路肩灯
スモールランプと連動して点灯し、後輪左右を照射する路肩灯(LED)を後輪前側
に取り付けること。
(5)室内照明灯
車輌各ドア開放時に連動して点灯し、また、独立したスイッチで点灯可能であり、室
内を十分に照射できる室内照明(LED)を必要個数取り付けること。
(6)リアハッチドア
ア 跳ね上げたリアハッチドアを閉める際に、容易にドアを引き戻せるよう、ドア下部に
ハンドル及びストラップを取り付けること。
イ リアハッチドアを跳ね上げた際に、ドア下部に人が接触する恐れがある部分には、保
護材等を設けてプロテクトを行うこと。
ウ ON・OFFスイッチ付き角度調整式照明(LED)を取り付けること。
(7)マップランプ
助手席及び後部座席の各ピラーにマップランプ(LED)を必要個数取り付けること。
(8)電子サイレン
ア 電子サイレンアンプは、警鐘付50W以上とし、モーターサイレン音の他に合成音声
によるアナウンスができるものであること。(音声の文言は当市と協議)
イ サイレンアンプを取り付ける位置は、運転席及び助手席の双方から容易に操作できる
位置であること。
ウ 車両のイグニッションスイッチのACCと連動して接、断ができるものであること。
エ 合成音声アナウンスを操作できるハンドマイクを備えるものであること。
カ スピーカーは、「ウィレンFV8H」に搭載したものを用いること。
キ 電子サイレンアンプの操作盤面に設けたサイレン吹鳴スイッチをONにした際には、
全ての赤色警光灯が連動して点灯するものであること。
ク 電子サイレンアンプの操作盤面に設けた赤色警光灯点灯スイッチをONにした際に
は、電子サイレンを連動することなく赤色警光灯のみが点灯する構造であること。
ケ 電子サイレン吹鳴時に車両のクラクションに連動して渋滞通過広報を流せるように
配線し、ハンドル付近に運転に支障のない範囲の高い位置に、バックライト及び作動
確認ランプ付オルタネート型プッシュスイッチ又はスナップスイッチを使用し交差
点進入広報を流せるようにすること。
コ 出動時には、1 つのボタンで出動予告から徐々に音量を上昇させ、同時に赤色警光灯
を点滅させること。なお、火災用、その他災害用にそれぞれ独立したボタンを運転席
及び助手席から容易に操作できるよう設けること。
サ 方向指示器に連動して、音声合成によるメッセ―ジを流せる構造であること。
シ 合成音声のメッセージ内容は5種類以上を予め登録できるものとする。
(9)自動吹鳴装置付モーターサイレン
モーターサイレンをフロントバンパー内にフォグランプ等の交換に支障を来さない場
所に設け、室内の至便な位置に連続吹鳴と断続吹鳴(ウェーブ吹鳴)を選択できる3路
スイッチを設けるとともに、助手席側床には足踏み式スイッチを設けること。
(12)バッテリー及びオルタネーター
バッテリーは、灯火及び電装品を最大に使用した際においても消費電力を十分に賄え
る容量を有するものとし、それを十分に賄える発電量を有するオルタネーターを備える
ものとする。
(14)DC/ACインバーター
50/60Hz用600W以上の正弦波インバーター(スイッチ付)を設けること。
(15)コンセント
インバーターに接続するコンセントを室内に設けるとともに、見やすい位置に制限電
力量を表示すること。(位置等は当市と協議)
(16)ヒューズボックス
標準装備のほかにヒューズボックスを増設し、取り付ける機器は全てヒューズを通し
て配線するとともに、各ヒューズに名称、アンペア数を明記すること。
(17)マップランプ
助手席付近に1個(LED)を取り付けること。
(18)後退警報器
後退レンジ連動の後退警報器を取り付けること。
(19)指揮隊表示用旗立
指揮隊表示用旗立を車輌助手席側に設けること(位置等は当市と協議)。
(20)カーテン
後部室を囲うカーテンを設けること。(詳細は当市と協議)
(21)地図ボックス
運転席と助手席の間に、エンジン部の点検時には容易に取り外しが可能な設置可能最
大限の地図入れを設けること
(22)荷掛けフック
室内に、ヘルメットを掛けられるようなフックを4個以上設けること。
(位置等は当市
と協議)
(23)シートベルト
後部座席には、シートベルトが装着されているものであること。
(24)テーブル
後部室内にテーブルを設けること。(詳細は当市と協議)
(25)雨除けキャノピー
車体左側面の上部に、手動展開式のキャノピーを取り付けること。(車体と同色)
(26)資機材収納棚
後部室内に資機材を収納するための棚を設けるとともに、資機材等を固定するための
マジックファスナー式ラッシングベルトを設けること。
(棚の構造、配置等は当市と協議)
(27)バックアイカメラ
後退レンジと連動し、カーナビゲーションにモニターするためのバックアイカメラを
備えること。
(28)消防章
フロントグリル又はフロントエプロン中央部に、クロムメッキの消防章を堅固に取り
付けること
2.電装艤装
(1)電装配線
赤色警光灯など、車体上部に取り付ける電装品の配線は、車体ルーフを貫通した後、
ルーフ及びピラー内張りの内側に敷設し、配線が室内に露出しない構造とすること。
(2)無線設備配線
受注者は、当市が指定する無線設備設置業者と綿密に打ち合わせを行い、下記の配線
を行うこと。
ア
無線設備設置業者が指定する位置(車体ルーフ上)に無線機アンテナの基台を2台
取り付け、無線設備設置業者が指定する位置まで同軸ケーブルを配線すること。
イ
既設又は増設するヒューズボックスに、無線設備設置業者が指定する電源を出力す
ること。
ウ
その他、無線設備設置業者が指定する配線を行うとともに、あらかじめ車体に取り
付ける必要がある架台、スピーカー等の取り付けを行うこと。
エ
配線に用いる電線、同軸ケーブル等は、新規製品を用いること。
(3)ノイズ対策
車体の要所にアースボンディング等を施し、十分なノイズ対策を講じること。
(4)防水措置
配線等が車体を貫通する部分にはブッシングゴムを取り付け、配線等が極力露出しな
い構造とし、配線端末の接続にはコネクター等を用いて行うこと。
3.塗装及び車体標識
(1)塗装
ア
車体は、サフェーサー等の下処理を行い、十分に乾燥させた後、赤色ハイソリッド
カラーにて3回以上吹き付け塗装を行い、乾燥後に磨きだしを実施すること。
イ
フロントグリル、サイドミラー、ドアレバーはメッキ塗色とすること。
(2)車体標識
車体標識は下記のとおりとし、記入位置等は当市の指示を受けること。
ア
車体両側面(その1)
イ
名称
佐野消防
書体
丸ゴシック
字色
白色(反射材を使用すること)
記入
左書き
車体両側面(その3)
ウ
名称
FIRE.COMMANDER
書体
丸ゴシック
字色
白色(反射材を使用すること)
記入
左書き
運転席・助手席ドア上部
名称
エ
SANO.FIRE.DPT
佐野指揮1
書体
丸ゴシック
字色
白色(反射材を使用すること)
記入
左書き
車体後面
名称
佐野消防
書体
丸ゴシック
字色
白色(反射材を使用すること)
記入
左書き
(3)ライン表示
塗装及び標識記入のほか、反射材のカッティングシートを使用し、当市が指定するラ
インを車体に標示すること。(位置、サイズ等については当市と協議)
第4章 検
査
(1)当市の指示により各検査を受けるものとし、仕様内容と相違のある場合、又は不合格
の場合は、指示事項を訂正、修正又は交換の上、再検査を受けること。
(2)各検査には、当市の検査職員が立会い、その結果の指示事項及び確認事項等は発注者
及び受注者の双方で記録して、書面で取り交わすこと。
(3)指定した検査場所以外で実施する場合は、当市と協議し許可を得ること。
(4)検査種別は次のとおりとする。
ア
部材検査
艤装に使用する部材及び溶接部の腐食処理の検査を実施する。
(部材一覧表及び部材の写真等を当市へ提出)
イ
中間検査(検査場所:受注者が申請する場所)
塗装前に主要部の艤装を終了した時点で当市に申請書を提出し、中間検査を実施
する。
ウ
完成検査(検査場所:当市消防本部)
関東運輸局栃木運輸支局にて登録後、納車時に検査を実施する。
エ
その他の検査
当市が必要と認めたときは、臨時に検査を実施する。
(5)当市は、必要に応じて受注者に図書のみを提出させ、書類上で審査することにより、
検査の一部を省略することができるものとする。
第5章
納
入
1.登録の代行
(1)完成車は、関東運輸局栃木運輸支局長が行う新規登録検査を受けるものとし、それに
伴う書類は事前に当市に提出し承認を得ること。
(2)自動車保管場所証明書及び緊急自動車届出書の申請を代行し、代行手数料は納入業者
が負担すること。
2.登録の費用
本車両の新規登録に要する費用のうち、自賠責保険料、重量税、リサイクル料について
は当市の負担とする。
3.納入場所及び納期
(1)納入場所
栃木県当市富岡町1391番地
佐野市消防本部
(2)納入期限
平成29年3月10日までに納入すること。
※原則納入期限は上記とするが、事業の内容上、完成次第納入すること。
4.保
証
本車両の保証期間は次のとおりとする。ただし、保証期間後であっても設計、製作方法
及び材料不良等に起因すると考えられる故障等が生じた場合は、受注者が無償で交換又は
修復するものとする。
(1)シャーシ関係部分
メーカー保証期間
(2)艤装関係部分
納入後2年間
第6章
補
則
(1)本仕様書について、疑義又は変更せざるを得ない事項が生じた場合は、当市に速やか
に連絡するとともに、綿密に協議し、当市の指示に従うこと。
(2)受注者は、本仕様書に記載のないものについても当然必要なものは、良心的に製作す
ること。
(3)受注者は当市と協議のうえ、完成車引き渡し後に車両及び資機材の取扱説明を十分に
実施するとともに、通常の取扱説明書の他に重要ポイントを抜粋した簡易取扱説明書(ポ
ンプ操作関係)を作成し提出すること。なお、派遣に対する一切の諸経費は受注者が負
担すること。
(4)本仕様書に定める車種、艤装、資機材の設置、申請及び検査にかかる費用は、すべて
受注者が負担すること。
(5)完成車は、関東運輸局栃木運輸支局長が行う新規登録検査を受けるものとし、それに
伴う書類は事前に当市に提出し承認を得ること。
(6)自動車保管場所証明書及び緊急自動車届出書の申請を代行し、代行手数料は納入業者
が負担すること。
(7)本車両の新規登録に要する費用のうち、自賠責保険料、重量税、リサイクル料につい
ては当市が負担をする。
(8)当市と受注者は常に信義を重んじ、本仕様書に記した内容全般における疑義及び不備
に関して良心を持って協議し、変更を加え、これを解決すること。