沖縄県観光振興計画 - 琉球大学 工学部 情報工学科

沖縄県観光振興計画
平成14年8月
沖
縄
県
目
次
第1部 計画作成の基本的考え方
1 計画作成の意義 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1
2 計画の性格 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
3 計画の期間 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
4 計画の目標 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2
第2部 観光振興の基本方向 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 3
1 国際的海洋性リゾート地の形成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 4
2 国民の総合的な健康保養の場の形成と体験・滞在型観光の推進 ・・・・・・・・ 7
3 コンベンション・アイランドの形成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 11
4 国内外の観光客受入体制の整備と誘客活動の強化 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 13
5 産業間の連携の強化 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 16
第3部 観光振興施策の展開
1 国際的海洋性リゾート地の形成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 17
(1) 観光地の魅力の増進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 18
(2) 観光客の移動の円滑化 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 23
(3) 公共施設の整備 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 27
2 国民の総合的な健康保養の場の形成と体験・滞在型観光の推進 ・・・・・・・・ 38
(1) 健康保養型観光の推進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 39
(2) 環境保全型自然体験活動の推進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 42
(3) 文化交流型観光の推進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 48
(4) 体験滞在・交流の推進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 52
3 コンベンション・アイランドの形成 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 54
(1) 国際会議等の誘致 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 55
(2) コンベンション機能及び受入体制の充実 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 57
4 国内外の観光客受入体制の整備と誘客活動の強化 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 59
(1) 観光客受入体制の確保 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 60
(2) 沖縄の宣伝と観光客の来訪の促進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 70
(3) 観光の利便性の増進 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 74
5 産業間の連携の強化 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 75
(1) 観光土産品対策と県産食材の安定供給 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 76
(2) 観光関連サービス業の育成と連携の強化 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 78
第4部 観光振興地域
1 観光振興地域指定の基本的考え方 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 79
2 観光振興地域の区域 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 79
3 観光振興地域整備の基本方向 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 80
第1部 計画作成の基本的考え方
1 計画作成の意義
本年は、沖縄県の本土復帰30周年に当たるとともに、今後の沖縄振興発展の新し
い制度的基盤である沖縄振興特別措置法が制定され、これに基づく沖縄振興計画の
下、自立的発展に向けた新たな沖縄振興の取り組みが開始される歴史的な節目の年で
ある。また、平成23年における入域観光客数650万人、観光収入約7千億円を目
標フレームとする第4次沖縄県観光振興基本計画がスタートした。
本県の観光・リゾート産業は、バブル経済崩壊に伴う全国的な景気低迷が続く中に
あっても、入域観光客数及び観光収入とも比較的順調に増加し、平成11年度県民所
得統計における県外受取に占める観光収入の比率は20.1%に達するなど、本県経
済における観光・リゾート産業の比重は高い。また、旅行・観光消費による生産波及
効果は県内生産額の13.5%、雇用への波及効果は14.7%に相当し、地場産業
のバランスある発展に寄与するリーディング産業としての地位を確保するに至って
いる。
また、観光・リゾートは経済的な効果だけではなく、観光振興への活用を通した豊
かな自然や生活環境の保全、伝統文化や芸能等の保存・育成及びこれらに対する県民
意識の高揚や県民の豊かな心の形成にも大きく寄与している。
昨年9月に発生した米国同時多発テロ事件により本県を訪れる観光客が減少し、本
県社会経済に多大な影響を及ぼしたことは、観光・リゾート産業の基盤が決して盤石
なものではないことを示すとともに、観光・リゾート産業の県経済に対する波及効果
の大きさや県民生活との深い関わりを改めて示した。
観光・リゾート産業は、今後も本県において最も競争力を有する産業分野として、
また、製造業や農林水産業をはじめとする他産業への波及効果が大きい総合産業とし
て、さらにダイナミックに発展し県経済全体を力強く牽引していくことが求められて
いる。
本計画は、このような背景を踏まえ、沖縄振興計画に基づき「多様なニーズに対
応した通年・滞在型の質の高い観光・リゾート地の形成」の実現に向けた観光振興施
策の基本方向及び具体的施策を定め、国や市町村、関係団体、観光業界等との連携に
より諸施策を戦略的かつ重点的に推進しようとするものであり、ここに計画作成の意
義がある。
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2 計画の性格
この計画は、沖縄振興特別措置法第6条に基づく観光の振興に関する計画で、沖縄
振興計画における観光・リゾート振興施策の短期の具体的な実施計画である。
3 計画の期間
この計画の期間は、平成14年度から平成16年度までの3か年とする。
4 計画の目標
この計画は、沖縄振興計画において実現を目指す「多様なニーズに対応した通年・
滞在型の質の高い観光・リゾート地の形成」に向け、これまでの発展を支えてきた受
入体制を再度見直し、強化を図るとともに、観光資源のさらなる魅力向上、旅行目的
・形態の変化に対応した沖縄観光の新たな魅力づくりに取り組み、今後とも、観光・
リゾートが県経済をリードする総合産業として一層成長・発展していくための基盤づ
くりを図ることを目標とする。
また、計画の進捗状況や施策効果等を踏まえ、適切なフォローアップを実施するた
め、各施策の目標値となる基本的な指標を設定する。
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第2部 観光振興の基本方向
観光客の沖縄への来訪を促進するため、多様化する観光ニーズに対応した観光・リゾ
ート拠点の整備及び創出、観光客の移動等利便性向上のためのハード・ソフト両面にお
ける整備を図るとともに、沖縄観光の持続的発展の基盤となる豊かな自然環境の保全及
び快適で美しい観光・リゾート空間の形成を図る。また、国内外から本県へのアクセス
の利便性や快適性を高めるため、国内外航空路線網の拡充を図るとともに、環境の保全
に配慮しつつ、那覇空港や離島空港・港湾の整備、クルーズ観光の拠点となる港湾施設
の整備、県内観光地や那覇空港等につながる幹線道路の整備等を図るなど観光振興を支
えるインフラ等の整備を推進する。
国民の自然志向や健康志向、体験型レクリエーションへのニーズの高まり等に対応
し、沖縄の地域資源や特性を活用した新たな観光の形態として、健康保養型観光、エコ
ツーリズム、グリーンツーリズム、森林ツーリズム、ブルーツーリズム、文化交流型観
光等の体験・滞在型観光の発展に向けた環境整備を積極的に推進し、沖縄観光の新たな
魅力の創出を図るとともに、
多様なニーズに応じた旅行商品メニューの開発を促進する。
海洋性リゾート地としての魅力をいかし、沖縄観光の付加価値向上に資する国際会議
等各種コンベンションの誘致・開催を積極的に推進するとともに、これを支える専門性
の高い同時通訳等の人材育成・確保やコンベンション施設及び関連サービス等の受入体
制の整備・充実を図る。
多様な観光形態における観光客のニーズに対応できる各層の観光人材の育成、観光情
報提供システムの整備、案内標識の充実等国内外からの観光客受入体制の整備を図ると
ともに、沖縄の特色ある文化・芸能・音楽等を生かした魅力的なイベントの開催や国内
外における沖縄観光の宣伝を積極的に展開し、観光客等の本県への来訪を強力に推進す
る。
魅力ある地場産品や食材の供給及び各種サービスの提供により、観光客の本県におけ
る観光体験をより豊にするとともに、幅広い産業への経済波及効果の拡大や地域の活性
化を図るため、土産品製造業や工芸産業、農林水産業、サービス産業をはじめとする観
光・リゾート関連産業の育成と産業間の連携を強化する。
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1 国際的海洋性リゾート地の形成
(1) 観光地の魅力の増進
ア 観光振興地域制度を活用した観光関連施設の集積促進
沖縄振興特別措置法に基づく観光振興地域においては、宿泊施設を中心にレクリエ
ーション施設、販売施設等の観光関連施設の集積が進展しつつある。
今後とも、本県における観光・リゾート拠点の一層の重点的整備を図るため、観光
振興地域指定の取り組みを積極的に推進するとともに、税制優遇措置等を活用し、ス
ポーツ・レクリエーション施設、教養文化施設、販売施設等観光関連施設の集積を促
進する。また、観光振興地域における道路、港湾、公園、海浜等の観光関連公共施設
の一体的・重点的整備を推進する。
イ 観光・リゾート拠点の創出と新たな展開
沖縄観光の魅力を高める新たな大型集客施設として、世界的規模を誇る国営沖縄記
念公園新水族館や国立劇場おきなわ等の整備が進展している。また、観光振興地域に
指定されているブセナ地域をはじめ、各観光・リゾート拠点の整備は着実に進展して
いるが、観光客の一層の増大に対応するためには、宿泊施設やレクリエーション施設
等を有する新たな拠点エリアの整備を積極的に推進していく必要がある。
このため、沖縄型特定免税店の空港外展開と併せて、沖縄観光の新たな魅力を有す
るエリア形成に向けた国際ショッピングモール構想等を推進するとともに、格調高い
国際メガリゾートの形成を目指す部瀬名地域における観光関連施設の整備を促進す
るほか、国営沖縄記念公園首里城地区及び海洋博覧会地区における史跡の保全・整備
やレクリエーション施設等の整備を進める。
また、新たな海洋性リゾート拠点の形成を目指す地区において道路、公園・緑地等
公共施設の整備を推進し、観光関連施設の集積を促進する。
さらに、土産品店や飲食店等が集積し、多数の観光客が訪れる那覇市国際通りなど
観光・リゾートの重要な拠点である商店街のグレードアップを促進する。
(2) 観光客の移動の円滑化
那覇空港を基点とする国内外航空路線網については、国内路線網の拡充が進展して
いるものの、一部の路線では減便を余儀なくされたほか、国際路線についても、香港、
台北、ソウル、上海の4路線にとどまっている。このため、国内航空路線や東南アジ
ア諸国を中心とする国際路線網の維持・拡充を促進する。
また、観光客の移動の円滑化を促進するための道路や案内標識等、観光基盤施
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設の整備が着実に進展しており、今後とも、観光・リゾート地間のネットワークを強
化し、沖縄を訪れる旅客の移動の利便性や快適性の向上を図るため、道路標識や観光
案内標識等の観光基盤施設、「道の駅」等の休憩施設等の整備を推進するとともに、
ITS等を活用した観光交通情報システム等の整備を促進する。
さらに、本県や県内観光地へのアクセス条件改善対策として、これまで、航空機燃
料税の軽減や空港使用料の軽減等航空運賃の低減に係る措置や沖縄自動車道通行料
金の低減に係る措置が講ぜられたほか、近隣諸国・地域からの沖縄訪問客の増加や利
便性の向上を図るため、査証手続き等の緩和措置及び寄港地上陸の許可に係る行動範
囲拡大の特例措置が講じられており、今後とも、これらの特別措置を活用し、沖縄訪
問客の増大を図る。
(3) 公共施設の整備
ア 観光地のアメニティを高める公共インフラの重点的整備
沖縄観光・リゾートの持続的発展を図るためには、自然環境の保全に十分配慮しつ
つ、快適で美しい観光・リゾート空間の形成に向けた取り組みを今後とも推進してい
く必要がある。
このため、赤土等流出防止対策を講ずるなど自然環境の保全や再生に積極的に取り
組むとともに、観光地における公共インフラの一体的整備を推進する美ら島沖縄創造
事業の展開を図るほか、観光振興地域における公共施設の整備を推進する。
また、沖縄独自の歴史・文化性や観光・リゾート地域にふさわしい緑豊かな道路景
観、美しいまち並み景観の形成を図るほか、景観や周辺環境に配慮した道路、歩道・
遊歩道、公園・緑地、マリーナ・フィッシャリーナ、海岸・養浜等観光・リゾート地
のアメニティを高める公共インフラの一体的・重点的整備を推進する。
イ 観光地等へのアクセス向上のためのインフラの整備
那覇空港国際線旅客ターミナルビルは狭あいで各種サービス施設の不備が指摘さ
れているところであるが、今後、観光の国際化の進展や国際的な学術交流等、多面的
な交流を支える基盤施設として、那覇空港のハード・ソフト両面における機能の拡充
を図る必要がある。
このため、国際路線網の維持・拡充の促進と併せて、将来における空港利用者の増
大に対応した空港キャパシティの確保に向け、那覇空港については、沖合いへの空港
施設の展開等について検討を行い、必要な整備に取り組むとともに、旧国内線ターミ
ナル地区の利用について検討を行い、必要な整備に取り組む。
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また、貨物ターミナル等狭隘化が進みつつある地区について、所要の施設の整備拡充
を図る。
さらに、離島観光地へのアクセスの利便性を高める離島空港・港湾の整備、県内観
光地や那覇空港等へのアクセスを向上させる道路及び沖縄都市モノレールの整備を
推進するとともに、サイクリングロードの整備を推進する。
また、沖縄と国内外を結ぶクルーズ船の寄港・就航を促進するため、那覇港等にお
ける旅客船ターミナル等の整備推進や、外洋クルージングネットワークの構築に努め
る。
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2 国民の総合的な健康保養の場の形成と体験・滞在型観光の推進
(1) 健康保養型観光の推進
高齢化の進展、心の豊かさや癒しを求める国民の価値観とライフスタイルの変化、
健康志向の高まりなどに対応し、沖縄の有する温暖な気候、美しい自然環境、健康長
寿に適した生活環境等の地域特性をいかした、健康保養型(ウェルネス)観光の取り
組みが進展しつつある。
このため、通年・滞在型の国民の総合的な健康保養の場の形成に向け、健康増進や
高齢者保養に関する事業、沖縄ウェルネス計画に基づく取り組みを促進するととも
に、沖縄県産の多様な食材をいかした食の提供やメニュー等の開発・普及を促進する。
また、健康保養関連施設の整備やその機能の充実及びこれを支える保健・医療機関
とのネットワークの充実を図るとともに、障害者や高齢者が安心して快適に滞在でき
る施設づくりの促進やその情報発信等、バリアフリーのやさしい観光地づくりを推進
する。
(2) 環境保全型自然体験活動の推進
観光旅行の目的や形態が多様化する中で、観光レジャーの一つとしてエコツーリズ
ムをはじめ、グリーンツーリズム、森林ツーリズム、ブルーツーリズムという自然と
のふれあいを楽しむ体験型活動やツアーが普及しつつある。県内においても観光振興
や地域活性化の有効な手段として積極的に推進する地域が増えており、環境負荷に考
慮した体験活動に関するルールづくり等が大きな課題となっている。
このため、沖縄振興特別措置法で規定された事業者の保全利用協定の活用を促進す
るなど、環境保全型自然体験活動の推進を図る。
[環境保全型自然体験活動の推進に関する基本的方針]
① 環境保全型自然体験活動に関する基本理念
環境保全型自然体験活動は、地域の自然環境について知識を有するガイドの案内
と助言を受けながら、自然環境の保全に配慮しつつ自然と触れ合い、これに対する
理解を深めるための活動であり、地域の自然や文化とのふれあいやその存在、価値、
重要性等を学ぶとともに、稀少動植物資源をはじめとする自然環境や地域の生活文
化に対する保護意識を高めることに大きな意義がある。
また、地域振興の視点からは、ガイドやツアー事業者の育成や観光客による消費な
ど、地域経済への波及効果が期待され、また、受入体制の整備を通じて地域
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づくりにも大きく寄与するものである。
このため、環境保全型自然体験活動の推進に当たっては、自然環境の保全と地域
振興のバランスある展開を図り、持続可能な自然資源の利用を推進する。
また、参加者は本活動の趣旨を理解するとともに、自然環境の保全及び地域の暮
らしや文化に十分配慮しなければならないものとする。
② 環境保全型自然体験活動の実施方法
環境保全型自然体験活動の推進に当たっては、県は、エコツアー事業者による保全
利用協定の締結・活用促進のため、やんばる地域、西表島及び慶良間諸島を「エコツ
ーリズム重点推進地域」に指定して、「環境保全型自然体験活動推進計画」を策定し、
当該計画で、保全利用協定を締結するために有効な情報及び保全利用協定を締結した
事業者についての情報の発信に努めるほか、地域特性を踏まえた保全利用協定の締結
及び自然環境と調和した魅力あるプログラムの作成の促進並びに情報の収集・提供
等、環境保全型自然体験活動の推進に係る施策を計画的かつ総合的に推進するように
努める。
なお、重点推進地域内であっても、絶滅のおそれのある野生生物の生息・生育地
や繁殖地など、本活動の実施により自然環境の保全上重大な影響が生ずるおそれが
ある区域については、本活動の実施を推進すべきでない地域であり、沖縄県知事は、
保全利用協定の認定の際に、適切な配慮がなされているか考慮する。
③ 保全利用協定の策定
環境保全型自然体験活動の事業者は、保全利用協定の策定に当たっては、自然環
境の保全と健全な利用に配慮するものとし、協定区域内において、協定締結者によ
る環境保全型自然体験活動としての立ち入りを自粛する区域の設定や協定区域内に
生息・生育する野生生物に対する配慮事項等をルールとして策定するとともに、ツ
アーの適正な人数規模、ツアーごとに特に配慮すべき事項等を含む環境保全型自然
体験活動の種類ごとのルールを策定するものとする。
また、自然環境の保全はもとより、地域の暮らし、文化等の生活環境の保全や風
俗習慣等の尊重について参加者に配慮を求めるための「訪問者ガイドライン」を策
定するとともに、協定区域内の自然環境の状況の継続的なモニタリングの実施や協
定の履行状況の把握に努めるほか、エコツアー後に参加者アンケートを実施し、そ
の結果をホームページ等を通じて対応方針とともに公表するなど、参加者による評
価の仕組みを構築するものとする。
協定の策定に当たっては、地域住民の理解と合意を得ることが不可欠であり、
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研究者、自然体験活動専門家、地元関係者等から構成される検討委員会を組織し、協
定に関する地域の合意形成を図るものとする。
④ 環境保全型自然体験活動に係る情報の収集・提供、人材育成、施設整備等
県は、保全利用協定の履行状況を把握するため、定期的に現地調査を実施すると
ともに、必要に応じ、資源調査の実施及び自然環境の保全対策を講ずるほか、地域
の自然・歴史・生活文化資源の継続的な発掘と集積、それを活用したプログラムづ
くり等を推進する。
また、県内大学の観光学科やツーリズム専門学校等との連携により、社会人向け
のエコツーリズム講座の開設や専門家を招聘して行う研修会・講演会の開催等、ガ
イドとして活躍する人材育成を図るとともに、エコツーリズムの推進主体となる各
種団体、エコツアー事業者の育成及びエコツーリズムの企画や地域におけるコーデ
ィネータとしての役割を担う人材育成を促進する。
さらに、必要に応じ、自然体験活動の円滑な推進に資する散策路、野外観察所、
休憩所等の施設整備を推進するとともに、保全利用協定の内容や提供するプログラ
ム、環境に配慮したサービスを実施する宿泊施設、環境保全型自然体験活動を推進
する地域イメージや環境保全意識の向上につながる特産品等の情報の収集・発信に
努める。
ア エコツーリズムの推進
本県が有する亜熱帯地域特有の自然やそこから育まれてきた生活・文化等、エコツ
ーリズムの貴重な資源を活用し、新たな沖縄観光の魅力づくりを図るため、エコツー
リズムの推進体制の整備を促進する。
また、優れた風景地である国立公園等の自然公園の保護、整備及びラムサール条約
の登録湿地における水鳥・湿地センターの整備等に努めるとともに、野生生物保護セ
ンターや国際サンゴ礁研究・モニタリングセンターにおける稀少な生物資源の研究・
保護活動の推進及びこのような研究機関のエコツーリズムの拠点としての積極活用
を図る。
さらに、ダイビング利便施設の整備を促進する。
イ グリーンツーリズム、森林ツーリズム、ブルーツーリズムの推進
農山漁村の有する亜熱帯地域特有の豊かな自然環境、良好な景観及び地域の特色ある
伝統文化等を保全しつつ、地域資源として積極的に活用することは、地域の振興や地
域社会経済の活性化に資するものであり、グリーンツーリズム、森林
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ツーリズム、ブルーツーリズムの取り組みが本県においても着実に進展している。
このため、環境保全型自然体験活動に係る保全利用協定制度の活用を促進しなが
ら、市民農園や交流施設、森林空間活用施設等の農林漁業体験施設及び漁港における
フィッシャリーナ等の整備を図るとともに、都市住民の農林漁業体験を推進する。
また、これらを担う人材の育成を図るなど、グリーンツーリズム、森林ツーリズム、
ブルーツーリズムを積極的に推進する。
(3) 文化交流型観光の推進
本県には、豊かな自然環境のほか、世界遺産の「琉球王国のグスク及び関連遺産群」
をはじめ、伝統的な舞踊・芸能、工芸品等の豊かな文化的資産があり、これらの保全
・整備と併せて、観光資源として奥深い観光・リゾート地の形成に活用していく視点
から文化交流型観光を積極的に推進する必要がある。
このため、世界遺産の整備・保全を進めるとともに、歴史的景観の保全及び遺産群
と調和した周辺整備等や歴史的な建造物・まち並みの保全や復元を図るほか、これら
をネットワーク化した琉球歴史回廊の形成を促進する。
また、伝統文化を通じた交流拠点である国立劇場おきなわや県立博物館等文化施設
の整備・充実を進め、観光拠点としての活用を図るとともに、伝統工芸の観光資源と
しての活用を推進する。
(4) 体験滞在・交流の推進
本県の地域特性をいかした滞在型・参加型観光を推進し、地域の活性化を図るため、
沖縄体験滞在交流促進事業を実施し、体験滞在プログラムの作成、インストラクター
等の人材育成及びプログラム実施に必要な施設の整備を促進する。
また、長期滞在に適した宿泊施設の整備や情報発信を促進するとともに、修学旅行
生の体験学習プログラム開発等を促進する。
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3 コンベンション・アイランドの形成
(1) 国際会議等の誘致
亜熱帯海洋性リゾート、温暖な気候という沖縄の特性や九州・沖縄サミット首脳会
合の開催等の実績をいかした関係機関の連携した取り組み等により、本県における国
際会議等の開催が着実に増大している。
また、温暖な冬場を中心にプロからアマチュアに至る幅広い各種スポーツチームの
合宿、トレーニングが盛んに行われるとともに、トライアスロンやマラソン大会等の
スポーツイベントに国内外から多くのアスリートやスポーツ愛好者が訪れている。こ
のことを踏まえ、国際会議や各種スポーツ等多様な交流が展開される国際コンベンシ
ョンアイランドの形成を推進する。
このため、国際会議等各種会議の沖縄開催の推進に係る各省庁連絡会議(以下「各
省庁連絡会議」という。)、国際観光振興会等との連携により国際会議等の誘致を推
進するとともに、各種媒体を活用した広報宣伝活動を展開するなど、各種スポーツコ
ンベンションの一層の誘致に向けた取り組みを推進する。
なお、この計画において「国際会議等」とは、「会議、討論会、講習会その他これ
らに類する集会(これらに付随して開催される展覧会を含む。)であって海外からの
相当数の外国人の参加が見込まれるもの並びにこれらに併せて行われる観光旅行そ
の他の外国人のための観光及び交流を目的とする催し」(国際会議等の誘致の促進及
び開催の円滑化等による国際観光の振興に関する法律第2条)とする。
[国際会議等の誘致の方針その他国際会議等の誘致の促進]
① 国際会議等誘致の方針
国際会議等の誘致に当たっては、沖縄の特性や優位性を活かした観光・リゾート、
健康、医療、保健、平和、アジア・太平洋、海洋、島嶼、亜熱帯、環境等の事項に
関する会議、沖縄にとって経済効果や宣伝効果の大きい政府間会議、各種団体等大
規模会議、民間企業のインセンティブツアー等の会議を優先的、重点的に誘致する。
② 国際会議等の誘致推進体制の整備
国の関与する国際会議等については、各省庁連絡会議等との連携・協力の下に、
沖縄開催の誘致に積極的に取り組むものとする。
また、庁内各部局、(財)沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)、経済団
体その他民間団体等と連携を図るとともに、民間の国際会議等については、国際観光
振興会、日本コングレス・コンベンション・ビューロー、各種協会・団
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体の事務局や学会事務局等、専門機関との連携を強化して誘致に取り組む。
さらに、本県の県外事務所、国外事務所、世界のウチナーンチュ民間大使及び(財)
沖縄県国際交流・人材育成財団のネットワーク等を活用し、情報収集及び誘致活動
の支援体制を構築するとともに、国際会議等の開催に当たっては、善意通訳や観光
ボランティア等各種ボランティアを積極的に活用し人材の底上げを図るものとす
る。
③ 国際会議等の誘致推進
国際会議等の沖縄開催のインセンティブを高めるため、国内外のコンベンション
専門雑誌等への広告掲載、国際会議見本市への出展、パンフレット、ビデオ、イン
ターネット等を活用した広報、国際会議主催者やメディアの沖縄招聘など国内外へ
の情報発信を推進する。
また、歓迎看板の設置や琉舞等による演出の物的支援、開催助成金の交付、コン
ベンション施設利用料の減免、観光施設利用優待割引、プレ・ポストコンベンショ
ンの企画支援、国際会議等関連会社(PCO)の紹介、関連施設の情報・資料提供、
知事レセプションの開催など国際会議等開催に対する各種支援の充実を図る。
④ 国際会議等関連事業者や人材の育成
国際会議等を沖縄県に安定的に誘致・開催するためには、それを専門的かつ総合
的に企画・運営し、そのサービスを提供するPCO育成は大きな課題である。この
ため、県内のPCOについて、本県で開催する各種国際会議等への参画を促進し、
国際会議等の開催・運営のノウハウの蓄積を高める。
また、国際会議等が開催されるホテル及びコンベンション施設等の従業員に基礎
的なプロトコルを修得させるとともに、その通訳・翻訳能力の向上を図る等、人材
育成に積極的に取り組む。
(2) コンベンション機能及び受入体制の充実
コンベンション需要増大に対応した国際会議場等コンベンション施設の整備を促
進するなど、コンベンション機能の充実を図るとともに、国際会議等にも適応できる
専門的な通訳の育成、接遇研修の実施等人材育成を強化するなど、コンベンション受
入体制の整備を推進する。
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4 国内外の観光客受入体制の整備と誘客活動の強化
(1) 観光客の受入体制の確保
本県の観光が美しい海浜を主な観光資源として大きく発展してきたのは復帰後で
その歴史は比較的浅いため、県民の観光に対する認識や観光を担う人材をはじめとす
る観光客の受入体制は、情報提供のあり方も含め、まだ十分とはいえない状況にある。
また、離島における旅客待合所等、観光地における利便施設の整備は徐々に進展して
いるものの、まだ十分ではない。
このため、今後リピーターの増加と観光・リゾート地としての評価の向上を図るた
め、観光客の多様なニーズに対応できる人材の育成・確保を推進するとともに、観光
客を温かく迎えるための県民ホスピタリティーの向上、観光地における美化・環境衛
生対策、台風時の観光客対策等を推進する。
また、観光振興施策の戦略的展開の基礎となる調査分析の充実を図るとともに、観
光情報システムの充実・強化、外国語の案内標識の整備、外国人向け観光案内所の充
実等に努めるほか、OCVBの充実強化を図るなど観光客の受入体制の整備を推進す
る。
さらに、沖縄の観光・リゾート地としてのイメージアップに効果的な映画等の撮影
ロケーションを積極的に誘致するための受入体制の整備を推進するとともに、沖縄デ
ジタルアーカイブ構想と連携し、同構想において制作される沖縄の風土・自然・文化
等の観光資源となる素材のデジタルコンテンツを活用し、その蓄積・保存と情報発信
のための拠点施設の整備を推進するほか、観光の国際化や多様な観光ニーズに的確に
対応したエンターテイメントの創出を促進する。
また、観光地における駐車場、洗面所等の観光利便施設整備を進める。
(2) 沖縄の宣伝と観光客の来訪の促進
国内外からの入域観光客の増大を図るため、大琉球・まつり王国等のいわゆる4大
イベントの開催をはじめ、市町村や観光関係団体が主催する観光イベントに対し支援
を行うとともに、国内各地において、各種メディアを活用した誘客プロモーションを
展開してきたところである。
今後とも、これらの実績を踏まえ、沖縄の美しい海、文化・芸能、冬の温暖な気候、
南国らしい花木等の地域特性をいかしたイベントの開催を推進するとともに、音楽・
芸能等の新しい沖縄の魅力あふれるイベントの創出を促進する。
国内外における沖縄の宣伝及び誘客プロモーションについては、これまで、東京、
大阪、名古屋、福岡等の主な国内市場を中心に、航空路線で結ばれた地方都
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市及び海外の都市において、関係機関と連携した取り組みが着実に進められ、観光客
の誘致が図られてきた。
今後とも、沖縄観光キャンペーンや誘客プロモーションを強力に推進するととも
に、外国人観光客の誘致拡大を図るため、各種メディアを活用した誘客キャンペーン、
県関係機関の海外事務所や国際観光振興会の海外ネットワークを活用した台湾、韓
国、香港、中国等における沖縄観光の宣伝や情報提供等を推進する。
本県への来訪を特に促進する対象客層や旅行形態は、健康保養、エコツアー等の環
境保全型自然体験活動、文化交流等の体験・滞在型観光、国際会議等のコンベンショ
ン、外国人観光客、修学旅行等を含む周遊型観光であり、それぞれの特性に応じた受
入体制の整備を進める。
体験・滞在型観光への対応としては、人材の育成、保養環境の身体に与える効果の
医学的検証を含むモデル事業等の実施を通じたウェルネスツアーの商品開発の促進、
健康食材の開発・普及、健康保養施設の整備促進等を図るとともに、環境保全型自然
体験活動に係る保全利用協定の活用促進、自然公園等拠点施設の整備、世界遺産の周
辺整備等を進める。
また、コンベンションへの対応としては、各省庁連絡会議や国際観光振興会等との
連携による積極的な誘致活動の展開、同時通訳者等の人材育成やコンベンション施設
の整備等を進める。
外国人観光客の誘致については、航空路線のある台湾、韓国、香港、中国を中心と
する誘客プロモーションの展開、クルーズ観光の受入体制の整備、外国語による情報
発信の拡充等を進める。
修学旅行生を含む周遊型観光については、魅力的なイベントの開催や多様なエンタ
ーテイメントの創出、体験学習プログラムの開発等を進める。
(3) 利用者利便の増進
沖縄振興特別措置法において、利用者利便増進事業や共通乗車船券発行に係る手続
きの簡素化が図られたことを踏まえ、制度の活用を促進する。
[利用者利便増進事業の内容]
利用者利便増進事業の内容は、次のとおりとする。
ア 一般乗合旅客自動車運送事業を経営する者が実施する観光地へのアクセスに係
る利用者の利便の増進を図るための事業で次のいずれかに該当するもの
① 運行系統の変更(路線の新設を伴うものを除く)
② 運行系統ごとの運行回数の増加
- 14 -
③ 旅客の運送を行うために使用する自動車の運行状況に関する最新の情報を
提供するための設備の整備
④ 運賃及び料金の支払のために使用することができる半導体集積回路を一体と
して組み込んだカードシステムの整備
イ 一般旅客定期航路事業を営なむ者が実施する観光地へのアクセスに係る利用者
の利便の増進を図るための事業で次のいずれかに該当するもの
① 運航日程又は運航時刻の変更
② 運航が特定の時季に限られているものにあっては、その運航の時季の変更
- 15 -
5 産業間の連携の強化
(1) 観光土産品対策と県産食材の安定供給
土産品や観光客に提供する食事は、観光・リゾートの魅力を左右する重要な要素で
ある。近年における県産土産品の品揃えや品質の向上にはめざましいものがあるが、
各種土産品調査によると、県外産品との競争環境はますます厳しくなっている。また、
健康長寿県沖縄の食材に対する関心が高まりつつあり、ホテルやレストラン等におけ
る県産食材の活用を図っていく必要がある。
今後、沖縄観光の魅力をさらに高めるため、県産土産品等のグレードアップを図る
とともに、健康長寿地域にふさわしい食事が提供できるよう、地域食材をいかした料
理メニューの開発を行い、県産食材の安定供給体制を整備、確立して農林水産物等消
費財の県内供給拡大を促進する。
(2) 観光関連サービス業の育成と連携の強化
近年、健康保養型観光へのニーズが高まっており、県内においても、タラソテラピ
ーやアロマテラピー等のサービスを提供する施設が増えてきたほか、高齢者や障害者
等の旅行参加の増大に対応した介護サービス等へのニーズが増えている。
このため、今後は保健、医療、福祉分野との連携を強化するほか、健康増進、美容
等のためのケアビジネスや海洋レジャー、スポーツ活動の拡大に対応した関連産業の
新規創出を促進するとともに、音楽、文化、芸能、ファッション産業等との連携を促
進する。
- 16 -
第3部 観光振興施策の展開
観光振興の基本方向に基づき、次のとおり具体的な施策・事業を展開する。
1 国際的海洋性リゾート地の形成
指 標
入域観光客数
内 容
平成13年
平成16年
平成23年
万人
443
510
650
県外から沖縄県に来訪
(うち外国人観光 する県外居住者及び外
客数)
単位
国人数
(
入域観光客の平均宿泊
平均滞在日数
20) (
23) (
60)
※
滞在日数
日
3.68
3.73
4.18
室
23,800
26,500
33,500
ホテル・旅館等の宿泊施
宿泊施設客室数
設の客室数
※は平成12年値
- 17 -
(1) 観光地の魅力の増進
ア 観光振興地域制度を活用した観光関連施設の集積促進
① 観光関連施設の集積
沖縄振興特別措置法に基づく観光振興地域への観光関連施設の集積を促進するた
め、関係団体、民間事業者、行政等から構成する推進連絡協議会の設置・活用を促
進し、振興地域が一体となった「リゾートタウン」形成に向けた取組みを強化する
とともに、観光振興地域における道路、港湾、公園、海浜等の観光関連公共施設の
一体的・重点的整備を推進する。
また、観光関連施設の誘致を積極的に進めるためのツールとして、観光振興地域
の魅力をPRするプロモーション用デジタル映像コンテンツ等を制作するなど、国
内外の観光関連施設の積極的な誘致活動を推進する。
主要施策
内 容
備 考
観光関連施設の集積 ・観光振興地域における推進連絡協議会の設
促進
置・活用促進
(例)
・観光振興地域における観光関連公共施設の ・宜野湾西海岸地域における
一体的・重点的整備の推進
マリーナ、人工海浜(既設)
、コンベンションセンター
・国内外の観光関連施設の誘致活動の推進
(既設)等の整備
② 観光振興地域の指定
本県の観光・リゾート拠点としての条件を備えた地域に宿泊施設をはじめ、ショッ
ピング、スポーツ・レクリエーション及び教養文化施設等、観光関連施設の集積を促
進し、拠点地域としての一層の発展を図るため、市町村や関係機関と連携し、一定の
エリアを沖縄振興特別措置法に基づく観光振興地域として指定するための取り組み
を推進する。
主要施策
内 容
備 考
観光振興地域の指定 ・沖縄振興特別措置法に基づく観光振興地域 H14:14地域
指定の取り組み
・沖縄振興特別措置法第16∼2
0条関係(課税の特例)
- 18 -
イ
観光・リゾート拠点の創出と新たな展開
① ショッピング観光拠点の整備
国際ショッピングモール構想の実現を図るため、宜野湾西海岸観光振興地域におい
て、海洋性アーバンリゾートの特性と魅力をいかし、沖縄型特定免税店の空港外展開
としての国際的なショッピング施設を核に、周辺地域のマリーナ、ビーチ及びコンベ
ンション関連施設等と連動したレクリエーション施設や飲食施設等観光関連施設の
集積拠点の形成を促進する。
また、豊見城地先において、アウトレットモールの整備を促進する。
さらに、多くの観光客や買い物客が訪れる那覇市国際通りにおいて、歩行者が快適
に散策できる空間を確保するため、電線類の地中化と併せて歩道の拡幅やグレードア
ップ舗装、ポケットパーク設置等、街路の整備を進めるとともに、中心市街地活性化
の一環として、「人にやさしい街、歩いて楽しい街」という商店街の基本コンセプト
に基づき、国際通り全区間におけるオーニング(日除け)やパラソルの設置、出入り
口におけるゲートモニュメントの設置等商店街のリノベーションを促進する。また、
宮古市場通り商店街におけるカラー舗装、休憩所やモニュメント、ライトアップ照明
灯の設置等に対する支援を行う。
主要施策
内 容
備 考
国際ショッピングモ
・宜野湾西海岸観光振興地域における、沖縄 ・沖縄振興特別措置法第26条
ール構想の推進
型特定免税店の空港外展開としての国際的
関係(輸入品を携帯して出域
なショッピング施設を核とする観光関連施
する場合の関税の免除)
設の集積を促進
アウトレットモール ・豊見城地先におけるアウトレットモール
・H14.12月オープン予定(延
の整備促進
(民間施設)の整備を促進
床面積:2万㎡)
那覇市国際通りにお
・電線類の地中化と併せた歩道の拡幅、グレ
ける街路の整備
ードアップ舗装、ポケットパーク設置等
国際通り商店街のリ
・国際通り全区間におけるオーニング(日除
ノベーションの促進
け)やパラソルの設置、出入り口におけるゲ
ートモニュメントの設置等
宮古市場通り商店街
・宮古市場通り商店街におけるカラー舗装、
の整備促進
休憩所やモニュメント、ライトアップ照明灯
設置等に対する支援
- 19 -
② 国営公園及び周辺地域の整備
沖縄の歴史・文化の中心拠点である国営沖縄記念公園首里城地区において、世界遺
産である史跡の整備・保全や公園の整備を推進するとともに、周辺地域における公園
整備等を推進する。
また、北部地域観光の中心拠点である国営沖縄記念公園海洋博覧会地区へのさらな
る集客を図るため、新たな観光資源となる新水族館の整備を推進するとともに、施設
の利用促進とその魅力を広く国内外へ情報発信することに努める。
主要施策
内 容
備 考
国営沖縄記念公園首 ・国営沖縄記念公園首里城地区における史跡
里城地区の整備等
の整備・保全や公園の整備及び周辺地域にお
ける公園整備等
国営沖縄記念公園海 ・国営沖縄記念公園海洋博覧会地区における ・沖縄美ら海水族館
洋博覧会地区におけ
新水族館の整備
延べ床面積約19,000㎡
る新水族館の整備等
H14年11月開館予定
・新水族館の利用促進、国内外への情報発信
- 20 -
③ 部瀬名地域の整備
部瀬名地域については、県内におけるリゾート開発のパイロット事業として、格調
高い国際メガリゾートの形成に向け、万国津梁館の整備拡充を推進するとともに、国
際会議等のニーズに対応するコンベンション施設、ウェルネス観光に対応する健康保
養施設及びスポーツコンベンションに対応するスポーツリハビリ施設等の新たな観
光関連施設の整備を促進する。
また、コンドミニアム等の宿泊施設の整備を促進するとともに、沖縄を代表する国
際観光・リゾート拠点にふさわしい良好な景観形成を図るため、電線類の地中化や花
木の植栽等を促進するほか、海中展望塔周辺の珊瑚礁再生について検討を行う。
さらに、名護浦荘跡地利用方策の検討を推進し、周辺エリアと一体となった跡地の
有効活用を図る。
主要施策
部瀬名地域の整備
内 容
・万国津梁館の整備拡充を推進
備 考
・分科会会場整備
・コンベンション施設、健康保養施設、スポ
ーツリハビリ施設等の新たな観光関連施設、
コンドミニアム等の宿泊施設の整備促進
・電線類の地中化や花木の植栽等促進
・名護浦荘跡地利用方策の検討を推進
- 21 -
・当面臨時駐車場として活用
④ 新たな海洋性リゾート拠点の整備
新たな海洋性リゾート拠点として、各地域の特性に応じて自然環境の保全に配慮し
つつ、マリンシティ泡瀬、中城湾港マリンタウン、平良港コースタルリゾート、石垣
港コースタルリゾート等の形成を図る。
中城湾港泡瀬地区においては、人工海浜やマリーナ等の海洋性レクリエーション機
能の導入、宿泊施設等の観光関連施設の集積に向けた取り組みを進める。
中城湾港西原与那原地区においては、遺跡や文化財等の観光資源をいかしつつ、海
洋性レクリエーションの需要増加に対応するため、マリーナ、人工海浜、海浜緑地、
道路等の整備を推進する。
平良港トゥリバー地区においては、宿泊施設、海洋レクリエーション施設等観光関
連施設の集積促進を図るため、道路、海浜緑地、人工海浜等市民や観光客のマリンレ
ジャー等のニーズに資する公共施設の整備を進める。
石垣港新港地区及び登野城地区においては、八重山圏域の観光拠点港として、石垣
市内や周辺離島における観光地とのネットワークの形成や国内外との外洋クルージ
ングネットワークの形成を図るため、離島旅客ターミナルや人工海浜等の整備を進
め、海洋性レクリエーション機能の導入を促進する。
また、下地島空港の周辺地域については、観光資源である海洋景観の保全を図ると
ともに、スポーツレクリエーション施設等の整備を促進する。
主要施策
内 容
備 考
中城湾港泡瀬地区の ・人工海浜やマリーナ等の海洋性レクリエー ・護岸、人工干潟の整備等
整備
ション機能の導入、観光関連施設の集積に向
けた取り組みを推進
中城湾港西原与那原
・マリーナ、人工海浜、海浜緑地、道路等の ・臨港道路、緑地植栽等
地区の整備
整備の推進
平良港トゥリバー地
・道路、海浜緑地、人工海浜等の公共施設の ・道路、波除堤等
区の整備
整備の推進
石垣港新港地区及び ・離島旅客ターミナルや人工海浜等の整備に ・緑地整備等
登野城地区の整備
よる海洋性レクリエーション機能の導入促
進
下地島空港周辺地域
・海洋景観の保全、スポーツレクリエーショ
の整備
ン施設等の整備促進
- 22 -
(2) 観光客の移動の円滑化
① 国内外航空路線網の拡充
那覇空港を基点とする国内外航空路線網の拡充を促進する。国際路線については、
香港、台北、ソウル、上海路線の運航維持に努める。
新規路線については、東南アジア周辺諸国の政府及び航空会社にエアポートセール
スを展開し、航空協定上の乗り入れ地点の指定など就航のための条件整備に努める。
また、チャーター便の運航促進も同様に積極的に取り組む。
主要施策
国際路線の運航維持
内 容
・香港(週4便)、台北(週28便)、ソウ
ル(週8便)、上海(週4便)路線の運航維
持に努める
新規路線就航のため ・東南アジア周辺諸国の政府及び航空会社に
の条件整備
対するエアポートセールスの展開
・チャーター便の運航促進
石垣∼台湾、那覇∼香港、那覇∼高雄、那
覇∼シンガポール等
- 23 -
備 考
② 観光案内標識及び休憩施設等の整備
外国人を含む沖縄訪問客の観光施設、歴史・文化施設、名所旧跡及び公共施設等へ
の移動の利便性向上を図るため、主要観光地周辺における観光総合案内標識の設置を
進めるとともに、交通結節点である那覇空港、那覇バスターミナル及び沖縄都市モノ
レールの各駅や観光拠点である首里城の周辺、国際通り等において、観光関連施設の
所在地等を示す観光情報を掲載した歩行者用の観光案内サイン等の整備を推進する。
また、観光地へのアクセスを向上させる道路における観光所在地表示標識の設置、
「道の駅」等の休憩施設の整備等を促進する。
主要施策
内 容
備 考
観光案内標識の整備 ・主要観光地周辺における観光総合案内標識 ・世界遺産周辺地域等
の設置
観光案内サイン等の ・沖縄都市モノレール各駅等交通結節点や観
整備
光拠点周辺において、観光関連施設の所在地
等を示す観光情報を掲載した歩行者用の観
光案内サイン等を整備
道路案内標識の整備 ・観光地へのアクセスを向上させる道路にお
ける観光所在地表示標識の設置を推進
「道の駅」等の休憩施 ・「道の駅」等の休憩施設の整備等を促進
設の整備
- 24 -
③ 観光交通支援システムの導入
観光客等の移動の利便性向上を図るため、新たな交通システム構築の一環として、
IT等を活用した観光交通支援システムの導入を促進する。
主要施策
内 容
観光交通支援システ
IT等を活用した観光交通支援システムの
ムの導入
導入促進
備 考
・TDM(交通需要マネージメント)、IT
S(高度道路交通システム)及び地域交通I
Tの導入可能性の検討
④ 航空運賃の引き下げに係る措置
本土から沖縄県への入域条件の改善を図るため、平成9年及び平成11年に講じら
れた空港使用料及び航空機燃料税の軽減措置の実施に伴い、本土−沖縄本島路線の航
空運賃が平成9年及び平成11年に引き下げられている。今後も、引き下げられた航
空運賃の継続に資する環境整備方策として、沖縄振興特別措置法に定められた措置に
基づき、本土からの入域観光客の増大が図られるよう努める。
主要施策
内 容
備 考
航空運賃の引き下げ ・沖縄振興特別措置法に定められた航空運賃 ・沖縄振興特別措置法第27条
に係る措置
の引き下げに係る措置に基づき、本土からの 、附則第3条関係(航空機燃
入域観光客の増大が図られるよう努める
(現行措置内容)
・本土−沖縄本島路線に係る航空機燃料税の
軽減措置(本則の1/2)及び空港使用料の軽減
措置(本則の1/6):H18年度末まで
・羽田−県内離島3路線(宮古・石垣・久米
島)に係る航空機燃料税の軽減措置(本則の
1/2):H14年度限り
- 25 -
料税の軽減)
⑤ 沖縄自動車道の利用促進
沖縄自動車道の利用を促進し、県内観光地のネットワーク化やアクセス条件の改善
を図るとともに、観光客等の移動の利便を図るため、当面沖縄自動車道の通行料金の
低減に係る措置の継続を図る。
また、沖縄自動車道と沖縄都市モノレール首里駅との効果的結節を図り、さらなる
沖縄自動車道の利用促進に努める。
主要施策
内 容
備 考
沖縄自動車道の通行 ・当面沖縄自動車道の通行料金の低減に係る
料金低減措置の継続
措置の継続を図る
沖縄自動車道のアク ・沖縄自動車道と沖縄都市モノレール首里駅
セスの改善
との効果的結節を図る
⑥ 査証手続き等の緩和措置
近隣諸国・地域からの入域観光客数の増加を図るため、本県を訪れる外国人観光客
に対する査証手続き等の緩和措置の継続を図る。
主要施策
内 容
備 考
査証手続き等緩和措 ・本県を訪れる外国人観光客に対する査証手
置の継続
続き等の緩和措置の継続を図る
⑦ 寄港地上陸の促進に係る措置
本邦を経由して本邦外の地域に赴こうとする外国人の利便性を高め、豪華クルーズ
船等の本県への寄港促進を図り、観光の国際化を進めるため、寄港地上陸許可を受
けた者の行動範囲を県内全域に拡大する特例措置の継続を図る。
主要施策
内 容
寄港地上陸許可に係 ・寄港地上陸許可を受けた者の行動範囲を県
る特例措置の継続
内全域に拡大する特例措置の継続を図る
- 26 -
備 考
(3) 公共施設の整備
ア 観光地のアメニティを高める公共インフラの重点的整備
① 観光地における公共インフラの一体的整備
観光・リゾート拠点において、地域の個性を生かした景観の形成、観光資源の質
の向上、沖縄訪問客の利便性の向上等に資する複数の事業を組み合わせて、面的広
がりと線的つながりのある一体的な地域整備を行うことを目的とする美ら島沖縄創
あがりうまあ
造事業を活用し、「東御廻い」関係地区、残波岬地区、座間味島地区、宮古島地区、
八重山地区等において、自然環境の保全を図りつつ、観光地としての魅力や利便性、
環境の快適性を高める多様な公共インフラの重点的整備を推進する。
主要施策
美ら島沖縄創造事業
内 容
あがりうまあ
「東 御 廻い」関係地区等において、自然環
境の保全を図りつつ、観光地としての魅力や
利便性、環境の快適性を高める多様な公共イ
ンフラの重点的整備を推進
あがりうまあ
「東 御 廻い」関係地 村道157号線、玉城那覇自転車道、首里城公
区
園、田園空間及び龍潭線街路の整備、円覚寺
の復元整備
残波岬地区
残波岬公園整備、宇座海岸環境整備、農村総
合整備
座間味島地区
村道座間味阿佐線整備、漁業集落環境整備、
公共下水道整備
宮古島地区
保良上地線及び大原線街路の整備、博愛漁港
海岸環境整備、水質保全対策
八重山地区
−
- 27 -
備 考
② 良好な景観の形成
沖縄独自の歴史・文化性や観光・リゾート地にふさわしい緑豊かな道路景観や美し
い都市環境・景観の形成、県土の修景緑化を図るため、観光地へのアクセスを向上さ
せる道路における花木植栽、主要施設や観光地入口等へのランドマーク植栽等を推進
する。
また、史跡・名所等の歴史的空間や観光拠点等のモデル地区において、強い日差し
を和らげ緑陰をつくる亜熱帯独特の花木等を活用した修景緑化を重点的に推進する
とともに、松くい虫被害木の伐倒処理を推進する。
さらに、観光地、観光地へのアクセスを向上させる道路、市街地等における電線類
の地中化を促進するとともに、地域の個性を生かしつつ、沖縄らしい街並みの保全・
創造を図るため、「景観形成モデル地区」の指定を推進し、屋外広告・看板、建築物
等の規制・誘導、地域の個性豊かな街路樹の植栽等に関するガイドラインの作成やそ
の普及を推進する。
主要施策
内 容
備 考
道路における環境の ・観光地へのアクセス道路における花木植栽 ・那覇市∼糸満市(県道奥武
整備
、主要施設や観光地入口等へのランドマーク 山米須線)等
植栽等の推進
モデル地区における
・史跡・名所等の歴史的空間や観光拠点等の ・修景緑化重点地域モデル事
修景緑化の重点的推
モデル地区における、亜熱帯独特の花木等を 業
進
活用した修景緑化の重点的推進
H14:2市町村へ補助
・緑化の実施設計、修景緑化の整備等
松くい虫被害木伐倒
・松くい虫被害木の伐倒処理を推進
処理の推進
電線類の地中化促進
・観光地、観光アクセス道路、市街地等にお
ける電線類の地中化を促進
「景観形成モデル地
・「景観形成モデル地区」の指定を推進し、 ・住民説明
区」の指定推進
屋外広告・看板、建築物等の規制・誘導、地 ・指針の作成
域の個性豊かな街路樹の植栽等に関するガ
イドラインの作成やその普及を推進
- 28 -
・モデル地区の指定等
③ マリーナ・フィッシャリーナの整備
宜野湾西海岸における都市型リゾートの一層の魅力向上を図るため、ホテル、沖縄
コンベンションセンター、海浜公園及び計画中のショッピング施設等との連携に配慮
しつつ、海洋性レクリエーション需要に対応した宜野湾港マリーナの拡張整備及び緑
地等の親水空間整備を推進する。
また、海洋性レクリエーションの魅力向上を図るため、中部圏東海岸域の中城湾港
泡瀬地区及び西原与那原地区におけるマリーナ整備に向けた取り組みを推進する。
糸満漁港においては、漁業と海洋性レクリエーションの共存を図るため、プレジャ
ーボート等を分離収容する施設の整備を推進し、市民と観光客との交流の場を提供す
る。
主要施策
内 容
宜野湾港マリーナの
・宜野湾港マリーナの拡張整備
整備
・緑地等の親水空間の整備
糸満漁港における施 ・プレジャーボート等を分離収容する施設の
設整備
整備
- 29 -
備 考
④ 良好な水辺環境の整備
自然とのふれあいや周辺環境に配慮した海岸等の環境整備やダム周辺整備等の水
辺環境の整備事業を推進する。
海岸環境整備については、高潮、波浪等から海岸域の防護を図るとともに、快適な
海浜利用の増進に資するため、緩傾斜護岸、砂浜、遊歩道、洗面所、休憩所等の整備
を推進する。
特に宇座海岸では、海岸背後の読谷村による公園と一体となった整備を行い、残波
岬周辺のリゾート地区としての機能を向上させる。また、博愛漁港海岸では、ドイツ
文化村の施設と一体となった整備を行い、レクリエーション機能を強化する。さらに、
金武湾港具志川地区においては、養浜を行うとともに、利便施設や安全情報伝達施設
を整備し、海水浴等の海岸の利用度を高める。
漁港環境整備については、糸満漁港において、ふれあい漁港整備計画の一環として、
砂浜、護岸、遊歩道等の親水施設、休憩所、駐車場等を整備する。
ダム周辺環境整備については、伊平屋村の我喜屋ダムにおいて、緑化及び遊歩道等
の整備を行い、観光スポットの創出を図る。
主要施策
海岸環境の整備
内 容
備 考
・緩傾斜護岸、砂浜、遊歩道、洗面所、休憩
所等の整備を推進
・宇座海岸
・金武湾港具志川地区
・博愛漁港
漁港環境の整備
・糸満漁港において、砂浜、護岸、遊歩道等
の親水施設、休憩所、駐車場等を整備
ダム周辺環境の整備
・我喜屋ダム(伊平屋村)周辺環境の整備
・緑化
・遊歩道等の整備
- 30 -
⑤ 観光拠点となる都市公園等の整備
都市に緑豊かな空間を創造し、ゆとりと潤いのある良好な都市環境の形成を図るた
め、世界遺産の「琉球王国のグスク及び関連遺産群」との連携や琉球歴史回廊の形成
を促進するとともに、修学旅行生の体験学習等に関連する首里城公園、浦添大公園、
中城公園、海軍壕公園、平和祈念公園など都市公園等の整備を推進する。
主要施策
都市公園等の整備
内 容
備 考
・世界遺産、琉球歴史回廊、修学旅行生の体 ・首里城公園
験学習等に関連する都市公園等の整備
・浦添大公園
・中城公園
・海軍壕公園
・平和祈念公園
・バンナ公園
- 31 -
⑥ 赤土等流出防止対策の推進
本県観光・リゾートの魅力の基盤である海域の保全を図るため、赤土等流出防止条
例に基づく規制、指導、監視を強化するとともに、地域住民が主体となった流出防止
への取り組みとして、流域協議会の設置を促進する。
また、農地からの赤土流出を防止するため、ほ場の勾配修正、グリーンベルトの設置等
と併せて、沈砂池等の流出防止施設の整備及び施設の維持管理を推進するとともに、
緑肥作物の導入、作物体系の改善等を図る。
主要施策
内 容
赤土等流出防止条例
・赤土等流出防止条例に基づく規制、指導、
に基づく規制等
監視の強化
流域協議会の設置促 ・地域住民が主体となった流出防止への取り
進
組みとして流域協議会の設置を促進
赤土等流出防止施設 ・既存農地からの赤土等流出防止対策施設
の設置
(沈砂池・勾配修正等)の設置
赤土等流出防止施設 ・赤土等流出防止対策施設への堆積土砂の除
の維持管理
去
- 32 -
備 考
イ 観光地等へのアクセス向上のためのインフラ整備
① 那覇空港の整備
本県の自立型経済の構築やアジア・太平洋地域における国際交流・協力拠点の形
成に向けた重要な基盤である那覇空港について、将来の航空需要の増大に対応し、
離島県である沖縄の安定的な高速交通手段を確保するため、沖合いへの空港施設の
展開等について検討を行い、必要な整備に取り組むとともに、旧国内線ターミナル
地区の利用について検討を行い、必要な整備に取り組む。
また、貨物ターミナル等狭あい化が進みつつある地区について、所要の施設の整
備拡充を図る。
内 容
空港施設の沖合いへの ・沖合いへの空港施設の展開等について検討
展開等
を行い、必要な整備に取り組む
旧国内線ターミナル地 ・旧国内線ターミナル地区の利用について検
区の整備
討を行い、必要な整備に取り組む
貨物ターミナル等の整 ・貨物ターミナル等狭あい化が進みつつある
備拡充
地区について、所要の施設の整備拡充を図る
- 33 -
備 考
② 観光地等へのアクセスを向上させる道路の整備
交通渋滞の緩和や安全で快適な歩行者空間の形成等を図り、観光・リゾート拠点
や本県観光の玄関口である那覇空港へのアクセスの向上、歴史的遺産・史跡間や観
光地間の交流・連携・連結を図るため、那覇空港自動車道、沖縄西海岸道路、臨港
道路(空港線)等の幹線道路、街路の拡幅・線形の改良、バイパスの整備等を推進
する。
また、那覇空港が起点となる沖縄都市モノレールの整備を推進するとともに、モ
ノレール各駅から観光施設等へのアクセス確保のため、駅周辺に交通広場の整備を
推進し、あわせてパークアンドライドシステムの構築を推進する。
主要施策
道路の整備
内 容
備 考
・那覇空港自動車道、沖縄西海岸道路、臨港
道路(空港線)、国道449号(名護−本
部)等の幹線道路及びバイパス、その他観光
地等へのアクセスを向上させる道路の整備
・龍潭線等の街路の拡幅・線形の改良等
沖縄都市モノレール
・沖縄都市モノレールの整備
の整備
・モノレール駅周辺における交通広場の整備 ・平成15年度開業予定
とあわせてパークアンドライドシステムの
構築を推進
- 34 -
・営業区間延長 12.9km
③ サイクリングロードの整備
優れた自然景観や歴史的資産に、沖縄訪問客が自転車で容易に接することができ
あがりうまあい
るよう、本島南部における「東御廻い」の道を基本とした沖縄のみち自転車道をテ
ーマ性のある快適なサイクリングロードとして整備するとともに、これと併せて、
休憩所、案内標識、案内板等の整備を進める。
主要施策
内 容
あがりうまあい
沖縄のみち自転車道
・「東御廻い」の道を基本とした沖縄のみち
の整備
自転車道をテーマ性のある快適なサイクリ
ングロードとして整備
・併せて、休憩所、案内標識、案内板等を整
備
- 35 -
備 考
④ 離島空港・港湾の整備
離島地域への移動の利便性を高め、離島における観光・リゾートの振興発展を図
るため、利用客が年々増加し、今後ますます航空需要の増加が予想される石垣島に
おいて、中型ジェット機が就航可能な新空港建設に向け取り組む。
また、与那国空港において、航空機の離発着の安全性と就航率を高めるため、滑
走路延長に向けた整備を推進する。
港湾については、那覇港、平良港、石垣港等の拠点港と結ぶ各離島港湾について、
安全性・安定性を高める防波堤等の整備に加え、観光客等港湾利用者の利便性、快
適性の向上とともに、沖縄観光のイメージアップに貢献できる旅客待合所や浮桟橋
等の整備を推進する。
主要施策
新石垣空港の整備
内 容
備 考
・石垣島における、中型ジェット機が就航可 ・空港整備基本計画の策定
能な新空港の建設に向けて取り組む
・環境影響評価の実施
・環境現況調査等
与那国空港の整備
・与那国空港の滑走路延長に向けた整備の推 ・用地買収
進
離島港湾等の整備
・環境影響評価の実施等
・那覇港、平良港、石垣港等の拠点港と結ぶ ・浮桟橋
各離島港湾について、防波堤等の整備、旅客
待合所や浮桟橋等の整備を推進
- 36 -
H14:竹富東港、小浜港
・旅客待合所
⑤ クルーズ観光拠点の整備
沖縄と国内外を結ぶクルーズ船の寄港・就航を促進し、海路による入域観光客数
の増加や新たな沖縄観光の魅力向上を図るため、那覇港及び石垣港等における旅客
船ターミナル等の整備を推進するとともに、台湾や中国沿岸部に近いという地理的
特性や外国の定期クルーズ航路就航の実績等をいかした外洋クルージングネットワ
ークの構築に努める。
また、中城湾港泡瀬地区における旅客船ターミナル等の整備に向けた取り組みを推
進する。
主要施策
内 容
備 考
旅客船ターミナル等 ・那覇港及び石垣港等における旅客船ターミ ・大型旅客船バースの整備
の整備
ナル等の整備の推進
(那覇港)
・中城湾港泡瀬地区における旅客船ターミナ
ル等の整備に向けた取り組みの推進
外洋クルージングネ ・地理的特性や実績等をいかした外洋クルー ・H14年度:沖縄外洋クルー
ットワークの構築
ジングネットワークの構築に努める
ジングネットワーク実現化方
策検討調査実施
- 37 -
2 国民の総合的な健康保養の場の形成と体験・滞在型観光の推進
指 標
内 容
単位
平成13年
平成16年
平成23年
万人
443
510
650
94
109
4,800
7,085
3.73
4.18
県外から沖縄県に来訪
入域観光客数
する県外居住者及び外
(再掲)
国人数
観光客一人当たり 入域観光客が沖縄県内
県内消費額
※
において支出する一人
千円
92
当たりの金額(消費 額
)
観
光
収
入 入域観光客数×観光客
(名目値)
一人当たり県内消費額
※
億円
入域観光客が沖縄県内
平均滞在日数
に宿泊滞在する日数の
(再掲)
平均値
4,149
※
日
※は平成12年値
- 38 -
3.68
(1) 健康保養型観光の推進
① 健康保養型観光の推進
沖縄の持つ温暖な気候や豊かな自然環境、健康長寿に適した生活環境等の地域特性
を生かし、「癒し」をテーマとする健康保養型観光の推進を図るため、学識経験者、
地域住民、旅行業者、医師、研究者、行政等で構成する協議会を設置し、観光と健康
保養プログラムを組み合わせた旅行商品の開発促進に向けた検討を行う。
また、アレルギー性疾患、生活習慣病治療型ツアー等疾病を特定したモデル事業を
実施するなど、沖縄の気候、風土、食材等保養環境が疾病を有する者へ及ぼす効果の
検証を行うとともに、その成果について、各種メディアを活用し広く情報発信を行う
ほか、旅行業者等と連携して新たな健康保養ツアーの商品造成等を図る。
主要施策
内 容
備 考
健康保養型観光の推
・健康保養型観光推進協議会の設置
・健康保養型観光推進事業・
進
・モデル項目の選定
H14:
・各モデル別検討分科会の設置
海洋療法型モデル
・モデルツアーの実施・医学的検証
(アレルギー性疾患)
・商品ツアーとしての検証
サントピア連携型モデル
・パネルディスカッションの開催
(生活習慣病)
検証結果の報告、成果の情報発信等
② 沖縄ウェルネス計画の推進
ウェルネスツアーの推進を図るため、沖縄ウェルネス計画に基づき、地域の文化、
自然等とのふれあい、医療とも連携した健康プログラムの開発、人材の育成及び関連
情報システムの構築等を推進する。
主要施策
内 容
備 考
沖縄ウェルネス計画
・地域の文化、自然等とのふれあい、医療と ・受け入れ体制の基盤強化
の推進
も連携した健康プログラムの開発、人材の育
地域NPOの設立支援
成及び関連情報システムの構築等を推進
H14:知念村、本部町
・ウェルネス情報の発信
・モデル事業の実施
- 39 -
③ 健康食材の開発・普及
沖縄県産健康保養食材を活用した新メニューの開発、レシピの作成、地域食材利用
加工食品展示会の開催、ホテルやレストランへの食材の普及促進を図るとともに、県
産農林水産物の普及促進に向けたイベントの開催やキャンペーンの展開等に努める。
主要施策
内 容
備 考
健康保養食材の活用 ・沖縄県産健康保養食材を活用した新メニュ
・普及促進
ーの開発、レシピの作成、地域食材利用加工
食品展示会の開催、ホテルやレストランへの
食材の普及促進
④ バリアフリーのやさしい観光地の形成
高齢者や障害者に優しい観光地づくりに資するため、公共交通機関や観光施設等に
係るバリアフリー情報のデータベース化、ホームページ上における情報発信を行うと
ともに、安心して快適に滞在できる施設づくりを促進するなどやさしい観光地づくり
を推進する。
主要施策
内 容
備 考
バリアフリーの情報 ・公共交通機関や観光施設等におけるバリア ・OCVB「真南風ネット」
発信
フリー情報のデータベース化、ホームページ
上での情報発信
バリアフリーの施設 ・安心して快適に滞在できる施設づくりの促
づくりの促進
進
- 40 -
⑤ 健康保養施設の整備
観光・リゾート拠点におけるタラソテラピー等の保養、健康増進、美容等に関連す
る施設の整備を促進するとともに、これらを支える保健医療機関とのネットワークの
充実を図る。
主要施策
内 容
備 考
健康保養施設の整備
・タラソテラピー等の保養、健康増進、美容 ・海洋ウェルネス・リゾート
促進
等に関連する施設の整備促進
- 41 -
の整備(本部町)等
(2) 環境保全型自然体験活動の推進
ア エコツーリズムの推進
① エコツーリズムの推進
環境負荷や環境容量等に留意した沖縄型エコツーリズムのシステム構築を図るた
め、研究者、専門家、地域住民、エコツアー事業者及び行政等から構成する「エコ
ツーリズム検討委員会」を設置し、エコツーリズムの推進体制、モデル地域の選定、
ガイドライン等の検討を実施するとともに、モデル地域におけるエコツアーの実施
・検証、外国の事例等を紹介する国際ワークショップの開催、国内外先進事例調査、
県内研究機関と連携した研究会の開催や人材育成のための講座実施等を推進するほ
か、エコツーリズムに関する情報発信システムについて検討する。
また、国連が定めるエコツーリズム年に当たる平成14年度においては、国内外
から専門家を招聘し、環境保全や推進のあり方等について討論を行う「エコツーリ
ズム国際大会」の本県における開催を促進する。
主要施策
エコツーリズムの推
進
内 容
・エコツーリズム検討委員会の設置
備 考
・エコツーリズム推進事業
推進体制、モデル地域の選定、ガイド ラ ・沖縄振興特別措置法第25条
イン等の検討
関係(環境保全型自然体験活
・モデル地域別実地調査
動の推進)
・国際ワークショップの開催
外国の事例紹介等
・国内外先行事例調査
・県内研究機関との研究会の開催
・エコツーリズム情報発信システム検討
・「エコツーリズム国際大会・沖縄」の開催
等
- 42 -
② 環境保全型自然体験活動に係る保全利用協定の活用
環境保全型自然体験活動の持続的な推進とエコツアー事業者の育成を図るため、エ
コツアー事業者の保全利用協定の策定を促進するとともに、ホームページや各種広報
メディアを活用し、策定された協定に関する情報発信を行う。
主要施策
内 容
備 考
保全利用協定の活用
エコツアー事業者の保全利用協定策定の促
・沖縄振興特別措置法第21条
促進
進
関係(環境保全型自然体験活
・エコツーリズム推進計画の策定
動に係る保全利用協定)
・保全利用協定締結マニュアルの作成
・モニタリング調査の実施
・保全利用協定に関する情報発信等
ホームページや広報メディアの活用
③ 自然体験活動指導者の養成
自然の仕組み、自然と人との関わり及び接し方等の知識を有する自然体験活動指導
者の人材育成・確保及び資質の向上を図るため、研修会を開催するとともに、沖縄県
自然体験活動指導者協会の活動を促進する。
また、自然環境及び地域の伝統文化・生活慣習等の地域資源の持続可能な利活用を
図るため、自然環境や地域の生活・文化への配慮、参加者の心得及びエコツアー事業
者間における配慮等、自然体験活動のガイドラインを策定し、普及を促進する。
主要施策
内 容
自然体験活動指導者
・研修会の開催
の養成
・沖縄県自然体験活動指導者協会の活 動促
進
ガイドラインの策定
・自然体験活動ガイドラインの策定・ 普及
・普及促進
促進
- 43 -
備 考
④ 自然公園等の施設整備
国立公園内における優れた風致景観を保護管理するとともに、国民の保健、休養等
に資するため、公園の整備を行うなどその適切な利用の増進を図る。
また、自然の優れた風景地である国定公園や県立自然公園の適切な利用を図るた
め、園地、歩道等の利用施設の整備を推進する。
さらに、近年、中高年層を中心に人気が高まっているトレッキングコースの整備を
進める。
主要施策
内 容
国立公園の保護・整備 ・優れた風致景観の保護管理
国定公園等の整備
・沖縄振興特別措置法第25条
・公園の整備等その適切な利用の増進
関係(環境保全型自然体験活
・西表国立公園計画の再検討
動の推進)
・国定公園や県立自然公園における、園地、 ・具志頭園地、照山園地等
歩道等の利用施設の整備
トレッキングコース
備 考
・トレッキングコースの整備
の整備
- 44 -
・宇江城−仲村渠線(歩道)
⑤ エコツーリズム拠点施設の整備・活用
西表野生生物保護センター、やんばる野生生物保護センター及び国際サンゴ礁研究
・モニタリングセンターにおける稀少な生物資源の研究・保護活動及び普及啓発等の
活動と併せて、エコツーリズムの拠点施設としての積極活用を図る。
また、水鳥や湿地に関する調査研究及び普及啓発等を図るため、水鳥・湿地センタ
ーの整備・活用を促進する。
主要施策
内 容
備 考
西表野生生物保護セ
・西表野生生物保護センター、やんばる野生 ・竹富ビジターセンター(V
ンター等の活用
生物保護センター及び国際サンゴ礁研究・モ C)、黒島VC
ニタリングセンターのエコツーリズムの拠
点施設としての積極活用
水鳥・湿地センターの ・水鳥・湿地センターの整備
・豊見城市漫湖地先
整備・活用
・H15年度供用開始予定
⑥ ダイビング利便施設の整備
ダイビング観光の推進を図るため、ダイビングエントリーポイント周辺におけるビ
ジターセンターやトレーニングプール等の整備を促進するとともに、洗面所、休憩施
設、シャワー、アプローチ道路等の利便施設の整備を促進する
主要施策
内 容
ダイビング利便施設 ・ビジターセンターやトレーニングプール等
の整備
の整備
・洗面所、休憩施設、シャワー、アプローチ
道路等の利便施設の整備促進
- 45 -
備 考
イ グリーンツーリズム、森林ツーリズム、ブルーツーリズムの推進
① 農林漁業体験施設の整備
豊かな自然環境、良好な景観及び地域の有する特色ある伝統文化等を保全しつつ、
地域資源として積極的に活用する観点から、農村生活環境の整備を図るとともに、市
民農園や都市と農村の交流施設、森林空間活用施設等の農林漁業体験施設の整備を推
進する。
また、漁港におけるフィッシャリーナ(プレジャーボート等収容施設)の整備を推
進する。
主要施策
農村生活環境の整備
内 容
備 考
・豊かな自然環境、良好な景観、特色ある伝 ・中山間地域総合整備
統文化等を保全しつつ、地域資源として積極
H14:21市町村へ補助
的に活用する観点から、農村生活環境の整備 ・農村振興総合整備
を図る
H14:18市町村へ補助
・事業計画の策定、道路の整備等
農林漁業体験施設の
・市民農園や都市と農村の交流施設、森林空 ・新山村振興等対策
整備
間活用施設等の農林漁業体験施設の整備を
H14:2市町村へ補助
推進
・体験農園施設、自然環境知識習得施
設等
フィッシャリーナの
・漁港におけるフィッシャリーナ(プレジャ ・糸満漁港
整備
ーボート等収容施設)の整備を推進
- 46 -
② 都市・農山漁村交流の推進と人材育成
都市と農山漁村交流の普及・定着を推進するとともに、農山漁村の女性等を対象に、
グリーンツーリズム実践者養成講座を開催するなど、グリーンツーリズムの推進を担
う人材の育成を推進する。
また、ブルーツーリズムを担う人材の育成や組織の構築を図るため、研修会等を開
催するなど漁村の活性化を推進する。
主要施策
都市と農山漁村交流
内 容
・都市と農山漁村交流の普及・定着推進
の推進
備 考
・H14:2市町村へ補助
地域育成支援、子ども交流支援等
グリーンツーリズム ・グリーンツーリズム実践者養成講座の開催 ・H14:県及び県内5農業改
実践者の養成
など、人材の育成を推進
良普及センターで実施
漁村の活性化の推進 ・ブルーツーリズムを担う人材の育成や組織
構築のための研修会等の開催
③ 森林体験の推進
稀少な動植物が生息・生育する亜熱帯の森林を活用し、農山村の活性化を図ること
を目的とした森林ツーリズムを推進するため、森林インストラクター等のガイドを育
成・活用し、沖縄訪問客等を対象に自然体験ツアーや木工教室の実施等森林体験を推
進する。
主要施策
森林体験の推進
内 容
・森林インストラクター等のガイドを育成・
活用し、沖縄訪問客等を対象とする自然体験
ツアーや木工教室を実施
- 47 -
備 考
(3) 文化交流型観光の推進
① 琉球歴史回廊の形成
世界遺産の「琉球王国のグスク及び関連遺産群」や史跡、歴史的建造物・まち並み
などをネットワーク化する琉球歴史回廊の形成を促進する。
主要施策
琉球歴史回廊の形成
内 容
・世界遺産の「琉球王国のグスク及び関連遺
産群」や史跡、歴史的建造物・まち並みなど
をネットワーク化する琉球歴史回廊の形成
を促進
- 48 -
備 考
② 文化交流型観光拠点の整備
世界遺産の「琉球王国のグスク及び関連遺産群」のうち、今帰仁城跡、中城城跡、
勝連城跡、玉陵の歴史的景観の保全及び石垣等の復元整備を推進する。
また、組踊等沖縄の伝統芸能等の公演、伝承者の養成、調査研究及びアジア・太平
洋地域との交流等の拠点として国立劇場おきなわの積極的な活用を図る。
さらに、県立博物館新館の整備を図るとともに、県内各産地の工芸品を一堂に集め、
県民や観光客がショッピング、実演見学、工芸品製作、交流等を体験できる拠点施設
を中心として、ファッション、食文化等を取り込んだ工芸振興ゾーンの整備を促進す
る。
また、多彩な音楽文化等を活用した、地域における「音楽のまちづくり」や文化交
流の拠点づくりに向けた取り組みを促進する。
主要施策
内 容
世界遺産の保全及び復元整
世界遺産の今帰仁城跡、中城城跡、勝連城跡、玉陵の歴
備の推進
史的景観の保全及び石垣等の復元整備
備 考
・各城跡における遺構確認調査の実施、 石垣等復元工
事の継続実施
・玉陵
H14:「東の御番所」復元
H15:報告書作成
・中城城跡保存修理事業(中城村)
発掘調査、修復工事
国立劇場おきなわの活用
国立劇場おきなわの積極的な活用
・自主公演
・組踊等沖縄の伝統芸能等の公演
・貸館公演
・伝承者の養成
・調査研究
・アジア・太平洋地域との交流等拠点
県立博物館新館の整備
県立博物館新館の整備
・整備方策の検討
工芸振興ゾーンの整備促進
・工芸体験拠点施設を中心とした、工芸振興ゾーンの整
備を促進
「音楽のまちづく り」や文 地域における「音楽のまちづくり」や文化交流の拠点づ ・NAHAぶんかテンブス整備
化交流の拠点づくりの促進
くりに向けた取り組みを促進
- 49 -
事業(那覇市)等
③ 世界遺産の周辺整備
世界遺産及び周辺地域の観光資源としての魅力の向上や訪問客の利便性の向上
を図るため、世界遺産周辺地域の那覇市、浦添市、中城村、読谷村、勝連町、今帰
仁村、知念村における世界遺産と調和した観光案内板、歴史の道、駐車場、休憩施
設、植栽等の整備を促進する。
主要施策
内 容
備 考
世界遺産の周辺整備 ・世界遺産周辺地域における世界遺産と調和 世界遺産周辺整備事業
した観光案内板、歴史の道、駐車場、休憩施 ・那覇市:首里城周辺
設、植栽等の整備を促進
・浦添市:安波茶橋周辺
・中城村:中城城跡周辺
・読谷村:ヤチムンの里等
・勝連町:勝連城跡周辺
田園空間整備事業:知念村
今帰仁城跡周辺整備
④ 世界遺産の普及
世界遺産の保全及び観光資源としての活用に向けて、世界遺産に関する住民理解を
深めるために、世界遺産に関する副読本やビデオ等の映像コンテンツの制作や歴史的
演劇の公演開催を促進する。
主要施策
世界遺産の普及
内 容
備 考
・世界遺産に関する副読本やビデオ等の映像 H14:副読本:6万部
コンテンツの制作や歴史的演劇の公演開催
DVD作成:650枚
を促進
公演開催:3町村
- 50 -
⑤ 沖縄の歴史的まち並みの保存や復元
魅力的な観光地の形成を図るため、豊かな自然環境と独特の歴史文化を有する沖縄
の歴史的まち並みの保存を促進するとともに、戦前の集落景観の復元可能性等に関す
る検討を進める。
主要施策
内 容
備 考
重要伝統的建造物群 ・沖縄の典型的な集落形態を有する渡名喜村 重要伝統的建造物群保存地区
保存地区の保存・整備 渡名喜島及び竹富町竹富島重要伝統的建造
保存修理・修景事業
物群保存地区の保存を促進
沖縄の歴史的集落景 ・豊かな自然環境と独特の歴史文化を有する 沖縄の歴史的集落景観(マーウイ
観の整備
戦前の集落景観復元に関する可能性や波及
等)整備に関する調査
効果等に関する検討
・基礎調査、現地調査
- 51 -
(4) 体験滞在・交流の推進
① 長期滞在型宿泊施設の整備
多様なニーズに対応する体験・滞在型観光の推進を図るため、長期滞在客に提供可
能な空き家や空きアパート所有者と長期滞在需要者を結ぶ情報システムの構築を検
討するとともに、長期滞在が可能な宿泊施設の整備促進を図る。
主要施策
内 容
備 考
長期滞在情報システ ・長期滞在客に提供可能な空き家や空きアパ
ムの構築等
ート所有者と長期滞在需要者を結ぶ情報シ
ステムの構築を検討
・長期滞在型宿泊施設の整備促進
② 滞在・参加型観光の促進
観光客等が比較的長期にわたって滞在しながら、地域の豊かな自然環境や文化等を
体験し、地域住民と交流を図るため、沖縄体験滞在交流促進事業を実施し、体験滞在
プログラムの作成、インストラクター等の人材育成及びプログラム実施に必要な施設
の整備を促進する。
主要施策
内 容
備 考
沖縄体験滞在交流促
・体験滞在プログラムの作成、インストラク ・H14:4市町村へ補助
進事業
ター等の人材育成及びプログラム実施に必
要な施設整備の促進
- 52 -
③ 体験型観光の推進
環境保全型自然体験活動、ウェルネス、沖縄健康食体験、歴史・文化体験等のツ
アーのメニュー開発、インストラクターの養成、保険制度等の受入体制の整備、体
験型観光に関する情報発信等についてモデル事業の実施を検討するとともに、近年
の修学旅行の多様化に対応するため、修学旅行生の新たな体験学習プログラムの開
発等を進める。
また、年々増加するフィッシングのニーズに対応するため、関係者の連携による釣
りポイント(浮き魚礁)の設置等について検討を進める。
主要施策
内 容
体験型観光のメニュ
・体験ツアーのメニュー開発、インストラク
ー等の開発
ターの養成、保険制度等の受入体制の整備、
備 考
情報発信等に関するモデル事業の実施を検
討
・修学旅行の新たな体験学習プログラムの開
発等の推進
釣りポイント(浮き魚 ・釣りポイント(浮き魚礁)の設置等につい
礁)の設置検討
て検討
④ 海底観光資源の利用
海底観光資源は、神秘性や歴史的なストーリー性を備えた本県における重要な観光
資源の一つとして位置づけられるものであり、海底景観スポットやダイビングスポッ
トとしての活用やそのための支援施設の整備、情報発信、観光土産品開発など、地域
における海底観光資源の総合的な利用を促進する。
主要施策
内 容
備 考
海底観光資源の利用 ・海底観光資源の海底景観スポットやダイビ ・H14:与那国海底観光資源
促進
ングスポットとしての活用、支援施設の整備 を対象に大規模展示用コンテンツ
、情報発信、観光土産品開発など地域におけ を制作(沖縄デジタルアーカ
る総合的利用を促進
イブ整備事業)
・制作後はコンテンツを活用
し情報発信
- 53 -
3 コンベンション・アイランドの形成
指 標
入域観光客数
内 容
平成13年
万人
443
平成16年
平成23年
県外から沖縄県に来訪
(うち外国人観光 する県外居住者及び外
客数)(再掲)
単位
(
国人数
国内会議・国際会 沖縄コンベンションセンター及び
件/
議等開催件数
万国津梁館における国
年度
(うち国際会議
内会議及び国際会議等
等)
の開催件数
590
(
スポーツコンベン 県内におけるスポーツ
件/
ション数
年度
キャンプ・合宿の実施件
数
- 54 -
20) (
32) (
206
510
23) (
610
40) (
220
650
60)
650
50)
240
(1) 国際会議等の誘致
① 国際会議等の開催の推進
各省庁連絡会議や国際観光振興会等との連携により、国際会議等を積極的に誘致す
るとともに、会議主催者に対する各種支援の充実強化を図るほか、大型の国内会議に
関しても、知事レセプションの開催等の支援強化を図る。
また、国内外におけるコンベンション専門誌への広告掲載、コンベンション施設ガ
イド及び月刊誌等の発行によりコンベンション関連情報を発信し、リゾートコンベン
ション沖縄の広報宣伝を行うとともに、県内外の各種会議主催者への訪問セールス活
動や主催者事務局の招聘、会議開催に対する支援など、コンベンション誘致活動を積
極的に展開する。
さらに、コンベンション関係資料の作成や先進地調査等、コンベンションに関する
調査研究を実施する。
主要施策
国際会議等の誘致
内 容
備 考
・各省庁連絡会議や国際観光振興会等との連 ・沖縄振興特別措置法第9条
携により、国際会議等を積極的に誘致
関係(国際会議等の誘致を促
進するための措置)
国際会議等支援の充
・会議主催者に対する各種支援の充実
実
・大型の国内会議に関する支援強化
コンベンションの推 ・リゾートコンベンション沖縄の広報宣伝及
進
びコンベンション誘致活動の積極的な展開、
調査研究の実施
- 55 -
② スポーツコンベンションの振興
スポーツアイランドとしての一層の発展に向け、野球、サッカー、ゴルフ、陸上競
技等各種プロ、アマチュアスポーツ競技大会の沖縄開催やキャンプ・合宿の誘致及び
定着を図るため、各種媒体を活用した広報宣伝活動の推進やキーパーソンへの働きか
け等の取り組みを推進するとともに、野球については、関係市町村と連携し、誘致と
受入体制の強化を図る。
また、平成16年度国民体育大会第24回九州ブロック大会の開催に向けた取り組
みを推進する。
主要施策
内 容
備 考
スポーツコンベンシ ・各種媒体を活用した広報宣伝活動の推進や
ョンの振興
キーパーソンへの働きかけ等の取り組みの
推進
・野球については、関係市町村と連携し、誘
致と受入体制の強化を図る
国民体育大会第24
平成16年度国民体育大会第24回九州ブ
回九州ブロック大会
ロック大会の開催に向けた取り組みの推進
の開催推進
・30競技の選手強化のための合宿等
・県外参加者
約6,000人
③ 米州開発銀行等年次総会の誘致
総勢4∼5千人規模の参加者が見込まれる米州開発銀行及び米州投資公社の第4
6回(2005年)年次総会の誘致に向け、民間及び行政で構成する「沖縄誘致協議
会」を設立するとともに、開催決定後は全国的な経済団体等にも広く呼びかけ、国認
可の社団法人「IDB沖縄総会開催委員会」(仮称)を設立するなど誘致に向けた取
組を推進する。
主要施策
内 容
備 考
米州開発銀行等年次 ・総会誘致に向けた民間及び行政で構成する ・誘致協議会設置
総会の誘致
「沖縄誘致協議会」の設立
・(社)開催委員会設置
・開催決定後は、国認可の社団法人を設立す ・総会調査・PR
るなど誘致に向けた取組を推進
- 56 -
・関係機関への周知等
(2) コンベンション機能及び受入体制の充実
① コンベンション施設の整備
コンベンションの需要増大に対応するため、沖縄コンベンションセンターにおける
駐車場等の整備・確保に努めるとともに、万国津梁館の分科会会場の整備を推進する。
また、ホテル等のコンベンション機能の充実を促進するとともに、国際会議場等を備
えた新たなコンベンション施設の整備について検討を進める。
主要施策
内 容
沖縄コンベンション
・施設の改修及び機能の拡充
センターの整備
・駐車場の整備検討
万国津梁館の整備
・万国津梁館の分科会会場の整備
備 考
(再掲)
新たなコンベンショ ・ホテル等のコンベンション機能の充実促進
ン施設の整備検討
・国際会議場等を備えた新たなコンベンショ
ン施設の整備検討
② スポーツ施設の整備
スポーツコンベンションの誘致を図るため、スポーツ団体、市町村等と連携し、競
技場やトレーニングセンター等のスポーツ施設の整備を促進するとともに、関連する
スポーツ医療施設等の後方支援施設の集積促進や人材育成を図る。
主要施策
内 容
備 考
スポーツ施設整備等
・スポーツ団体、市町村等と連携し、競技場 エコ・スポレクゾーン整備事
の促進
やトレーニングセンター等のスポーツ施設
業(国頭村)等
の整備を促進
・陸上競技場、野球場等
・関連するスポーツ医療施設等の後方支援施
設の集積促進や人材育成を図る
- 57 -
③ 同時通訳者等の育成
国際的な学術会議等にも適応できる専門的な通訳の育成を図るため、国内外の同時
通訳養成機関への研修生派遣を行う。また、接遇研修の実施、オペレーター実地研修
等を推進するとともに、国際会議等の専門事業者の育成を図る。
主要施策
内 容
備 考
同時通訳者の育成
・国内外の同時通訳養成機関への研修生派遣 ・H14:17人派遣予定
観光関連事業者や人
・接遇研修の実施、オペレーター実地研修等
材の育成
・国際会議等の専門事業者の育成
- 58 -
4 国内外の観光客受入体制の整備と誘客活動の強化
指 標
入域観光客数
内 容
平成13年
平成16年
平成23年
万人
443
510
650
県外から沖縄県に来訪
(うち外国人観光 する県外居住者及び外
客数)(再掲)
単位
国人数
(
観光情報アクセス OCVB「真南風ネット
万件
件数
/月
」への平均月間アクセス
20) (
23) (
60)
3
5
15
67
90
200
件数
クルーズ船の寄港 沖縄と国内外を結ぶク
回数
ルーズ船の寄港回数
回
- 59 -
(1) 観光客受入体制の確保
① 観光人材の育成
本県の観光・リゾート産業を担い、観光客の多様なニーズに対応できる人材の育成
・確保を図るため、人材育成システムの構築を図るとともに、観光産業に従事する職
員の資質の向上、観光案内ガイドや体験・滞在型観光のガイドや指導者の育成、同時
通訳者等の専門的人材の育成、コーディネータやマネージャー等業界をリードする専
門家の育成、学校教育における観光教育の充実等に取り組む。
a 観光人材育成システムの構築
観光・リゾート産業従事者の資質やモチベーションの向上を図るため、個々の人材
に正しい評価を与えてその社会的評価を高めるとともに、観光客の沖縄観光に対する
信頼感や満足度を高めることを目的に、観光人材に関する新たな認定制度の創設及び
認定推進機関の設置等を柱とする観光人材育成システムの構築を図る。
b 観光関連従業員の資質の向上
宿泊施設等観光関連施設の従業員やバス・タクシー等乗務員の接遇の向上や沖縄の
歴史、文化等観光の基本的知識の習得を図るため、研修会の開催や事業者のニーズに
応じて講師を派遣して講習を行うセミオーダー型の講師派遣事業を実施するなど、人
材の育成に努める。
また、語学、IT等の研修及び沖縄の文化・歴史等に対する理解を深めるための教
材の作成等を進めるとともに、OJT等による企業内研修を促進する。
c 観光案内ガイド等の育成
多様な観光関連の問い合わせに迅速かつ的確に応えうる観光案内ガイドやエコツ
アー及び文化交流等の体験・滞在型観光のガイド、指導者の育成については、地域の
自然・歴史・生活文化資源等に対する理解を深めるためのプログラムづくりや、これ
らに精通した「沖縄旅の案内人」の育成を図り、県内の主要ポイントに配置するなど
観光案内サービスの充実を図る。
また、大学の観光学科やツーリズム専門学校等と連携した環境保全型自然体験活動
に関する講座や専門家を招聘して行う研修会・講演会の開催を進めるとともに、エコ
ツーリズムの推進主体となる各種団体やエコツアー事業者の育成及びエコツーリズ
ムの企画や地域におけるコーディネータとしての役割を担う人材育成を推進する。
- 60 -
さらに、観光関連ボランティアのネットワーク化を進めるなど、観光ボランティア
ガイドやボランティア通訳の育成に努める。
d 専門家の育成
国際コンベンションに対応しうる同時通訳者等の専門的人材の育成については、国
内外の同時通訳者養成機関への研修生派遣を推進するほか、各種養成講座の充実を図
る。
業界をリードする専門家の育成を図るため、中小企業大学校におけるプログラムの
活用等により、企画立案・コーディネート能力の向上対策を推進するとともに、泡盛
のソムリエ制度のようなサービス部門の新たな資格制度や認定制度等の導入を検討
する。
e 観光教育の充実
学校教育における観光教育の充実については、県内の高校、大学、専門学校等にお
ける観光関連学科・コースの拡充、教育体制の整備等を図り、即戦力となる人材の養
成・供給を進める。また、小中学校における観光教育を進めるため、小中学校生徒向
けの本県観光に関する副読本の作成を図るなど、教材や教育プログラムの開発・普及
を促進する。
- 61 -
主要施策
内 容
備 考
観光人材育成シス ・観光人材に関する新たな認定制度の創設及び認定推進機関の
テムの構築
設置等の検討
観光関連従業員の ・観光関連施設従業員やバス・タクシー等乗務員の接遇や沖縄 ・戦略産業人材育成支援事業に
資質の向上
の歴史、文化等観光の基本的知識に関する研修会の開催
・事業者のニーズに応じた講師派遣事業の実施、教材の作成等
よる研修派遣
H14:29人
・OJT等による企業内研修の促進
観光案内ガイド等 ・地域の自然・歴史・生活文化資源等に対する理解を深めるた ・H14:観光案内所を設置し、
の育成
めのプログラムづくりや、これらに精通した「沖縄旅の案内人 沖縄旅の案内人を配置
」の育成を図り、県内の主要ポイントに配置する
(緊急地域雇用創出特別事業)
・ 「沖縄旅の案内人」育成:
・ 100人
・エコツアーガイドの育成
環境保全型自然体験活動に関する講座や専門家を招聘して
行う研修会・講演会の開催
・エコツーリズム各種団体や事業者の育成及びエコツーリズム
の企画や地域におけるコーディネータの育成
・観光ボランティアガイドやボランティア通訳の育成
・観光関連ボランティア団体の
データベース一元化等
専門家の育成
・国内外の同時通訳者養成機関への研修生派遣、各種養成講座 ・H14:17名派遣、9講座
の充実
観光教育の充実
・企画立案・コーディネート能力の向上対策の推進
・観光人材育成システムの構築
・サービス部門の新たな資格制度や認定制度等の導入を検討
(再掲)
・県内の高校、大学、専門学校等における観光関連学科・コー
スの拡充、教育体制の整備等
・小中学校生徒向けの本県観光に関する副読本の作成等、教材
や教育プログラムの開発・普及の促進
- 62 -
② 観光情報システムの充実・強化
OCVBの観光情報システム「真南風ネット」の情報発信機能を強化し、沖縄観光
情報の入口(ポータルサイト)として、旅行形態の個人化、小グループ化及び旅行内
容の個性化等に対応した迅速できめ細かい沖縄観光情報提供システムの構築を図る。
このため、市町村や民間企業等と連携し、沖縄の自然、文化、芸能、観光地、宿泊、
交通、イベント、ロケ地、保全利用協定認定情報等観光基礎情報のデータベースの拡
充、動画や立体画像等視覚に訴えるコンテンツの作成、外国語による情報発信の拡充、
情報検索機能の創設、携帯電話等モバイルへの情報提供機能の強化、リアルタイムの
情報提供(情報内容の随時更新)の拡充、長期滞在客に提供可能な空き家や空きアパ
ート所有者と長期滞在需要者を結ぶ情報システムや観光客データベース等の構築を
図る。
また、GIS(地理情報システム)やGPS(全世界的衛星測位システム)による
地図や案内メニューの提供、沖縄観光の疑似体験メニューの提供、外国人向け宿泊予
約システムの構築、観光マーケティング調査機能の創設、電話や電子メール等対面型
の問い合わせに対応する新たな情報提供システム等の構築について検討する。
主要施策
内 容
沖縄観光情報提供シ
・観光基礎情報のデータベースの拡充
ステムの構築
・動画等視覚に訴えるコンテンツ作成
・外国語による情報発信の拡充
・情報検索機能の創設
・モバイルへの情報提供機能の強化
・リアルタイムの情報提供の拡充
・観光客データベースの構築
・沖縄観光の疑似体験メニューの提供
・外国人向け宿泊予約システムの構築
・観光マーケティング調査機能の創設
- 63 -
備 考
③ 沖縄観光コンテンツの情報発信
沖縄の歴史、自然、芸能、民俗等沖縄の魅力を構成する素材を過去から現在まで体
系的、網羅的にデジタル化した文化資産として、インターネット等を活用して情報発
信する「沖縄デジタルアーカイブ整備事業」に基づき制作されたデジタルコンテンツ
を観光資源として活用することにより、国内外からの沖縄訪問客の増大を図る。また、
これらのコンテンツ等を大型ディスプレイ等を通して沖縄観光を実体験できる方策
を検討する。
主要施策
内 容
備 考
沖縄観光コンテンツ
・「沖縄デジタルアーカイブ整備事業」に基 コンテンツ制作事業
の情報発信
づき制作されたデジタルコンテンツを観光
・エレメントコンテンツ 27
資源として活用
・大規模展示用コンテンツ 3
・インターフェイス用コンテンツ 4
・これらのコンテンツ等を大型ディスプレイ コンテンツ提供事業
等を通して沖縄観光を実体験できる方策を
・インターネットによる発信
検討
・大規模展示施設による展示
④ 映画等ロケーション受入体制の整備
沖縄観光のPRに極めて効果的な国内外の映画、テレビ番組、CM、プロモーショ
ンビデオ等のロケーション撮影の誘致を積極的に行うため、関係機関との調整など各
種サービスを提供する組織として、沖縄フィルムオフィスの設置を推進するととも
に、ガイドブックの作成やインターネット情報発信等により、国内外映像業界へのプ
ロモーションを展開する。
主要施策
内 容
備 考
沖縄フィルムオフィ
・沖縄フィルムオフィスの設置
・H14:準備室設置
スの設置
・ガイドブックの作成
・H15:オフィス設置予定
・インターネットによる情報発信
- 64 -
⑤ 多様なエンターテイメントの創出
観光資源の多様化・高度化を図り、観光の国際化や多様な観光ニーズに対応しうる
足腰の強い沖縄観光を構築するため、時間、天候、季節を問わず楽しめる多様なエン
ターテイメントの創出や観光・リゾートと映像、音楽、芸能等との連携強化を図る必
要がある。
このため、県立郷土劇場やライブハウス等におけるエンターテイメント性の充実や
ショッピングモール等と連携した各種アミューズメント施設、クルージングなどビジ
ネス旅行、個人旅行、家族旅行等、多様な観光形態に対応可能な集客力のあるエンタ
ーテイメントの導入促進を図るとともに、ゲーミングに関する幅広い情報収集や事例
調査等を実施するなど、沖縄にふさわしい多様なエンターテイメントの導入可能性に
ついて検討を行う。
主要施策
内 容
備 考
多様なエンターテイ ・集客力のあるエンターテイメントの導入促
メントの導入促進
進
・ゲーミングに関する幅広い情報収集や事例
調査等の実施
⑥ 観光関連利便施設の整備
観光客の利便性の向上を図るため、県内の主要な観光地において、休憩施設、駐車
場、取り付け道路等の施設整備を進める。
主要施策
内 容
観光関連利便施設の
・県内の主要な観光地における休憩施設、駐
整備
車場、取り付け道路等の施設整備
- 65 -
備 考
⑦ 県民ホスピタリティの向上
海洋性リゾート地としてのイメージアップと持続的な発展を図るため、県土全体を
色鮮やかな花で飾る「花いっぱい運動」、観光地等における清掃作業や巡回、地域団
体の実施する美化・浄化事業に対する支援を進めるとともに、観光マナーの向上や観
光資源の保全等観光に関する県民意識の高揚を図るため、観光の日及び観光週間事業
を推進する。
また、「ちゅら島環境美化条例」に基づき、県民、事業者、市町村及び県が一体と
なって、県全域における空き缶、たばこの吸い殻等のごみの散乱を防止し、環境美化
の促進を図る。
さらに、かりゆしウェアの県民着用や県民自身が沖縄観光の魅力を認識できるよう
県民による県内世界遺産巡りや自然体験活動等への参加取組を促進するとともに、小
中学校生徒向けの本県観光の基本的知識に関する副読本の作成を図る。
主要施策
内 容
備 考
県民ホスピタリティ
・「花いっぱい運動」
・めんそーれ沖縄県民運動推
の向上
・観光地等における清掃作業や巡回
進事業
・地域団体の実施する美化・浄化事業に対す
る支援
・ゴミのポイ捨て禁止、不用品のリサイクル
等
・観光の日及び観光週間事業を推進
・「ちゅら島環境美化条例」に基づく環境美
化の促進
・かりゆしウェアの県民着用促進
・県民による県内世界遺産巡りや自然体験活
動等への参加取組の促進
・小中学校生徒向けの本県観光の基本的知識
に関する副読本の作成を図る
- 66 -
⑧ 観光地等における美化・環境衛生対策等の推進
観光地やその周辺、海岸、公園、観光道路等において、美化清掃活動を推進する。
また、海水浴場やプールにおける水質の保全対策、ホテル、旅館等宿泊施設やレス
トラン等観光客利用施設における衛生管理体制の強化を促進するとともに、保健所等
の衛生監視・指導体制を強化する。
さらに、ハブクラゲ等の海洋毒性生物の危害防止対策を講ずる。
主要施策
観光地における美化
内 容
備 考
・観光地やその周辺において、美化清掃活動 クリーン推進事業
・環境衛生対策等の推 を推進
進
・観光地の巡回
・観光地美化・浄化対策
・美化意識の啓発
・海水浴場やプールにおける水質の保全対策 食品衛生監視及び環境衛生監
、観光客利用施設における衛生管理体制の強 視における監視率の向上
化を促進
・レストラン等飲食店営業
・保健所等の衛生監視・指導体制を強化
H14:48%、H15:52%、
H16:55%
・ホテル等旅館業
H14:63%、H15:67%、
H16:70%
海洋毒性生物の危害
ハブクラゲ等の海洋毒性生物の危害防止対
・刺咬症被害の防止
防止対策
策を講ずる
(H13被害件数:366件)
・広報啓発
・H14∼16:
ポスター作成配布:1万部
リーフレット 〃 2万部
標本の作製配布等
・疫学調査:
被害状況、加害生物、現場状況の把握→有
効な広報
- 67 -
250∼100件/年以内目標
⑨ 台風時等の観光客対策
台風等の災害時において、航空機の運航予測や空席状況、宿泊施設の空室状況等に
関する情報収集に努め、沖縄観光コンベンションビューローのホームページ等を活用
したリアルタイムの情報提供を行うとともに、的確な電話対応や各機関との連絡調整
等に努めるなど観光客対策を充実強化する。
主要施策
内 容
備 考
台風時等の観光客対
・航空機の運航予測や空席状況、宿泊施設の ・台風時観光客対策事業
策
空室状況等に関する情報収集に努める
・OCVBのホームページ等を活用したリア
ルタイムの情報提供を行う
・的確な電話対応や各機関との連絡調整等に
努める
⑩ OCVBの充実強化
観光振興の中核機関であるOCVBについては、観光案内やイベント開催、コンベ
ンション推進等の機能に加え、新たにフィルムオフィスの立ち上げ、人材育成に係る
調査研究、長期滞在・体験活動等についてのデータベース化に係る情報センター機能
強化など、その推進体制の充実強化を図る。
主要施策
OCVBの充実強化
内 容
備 考
新事業として
・沖縄観光コンベンションビ
・フィルムオフィスの立ち上げ
ューロー運営事業
・人材育成に係る調査研究
・沖縄観光コンベンションビ
・長期滞在・体験活動等についてのデータベ ューロー補助事業等
ース化に係る情報センター機能強化等
- 68 -
⑪ マーケティング等調査分析と観光統計の充実強化
観光振興施策を戦略的に展開するため、その基礎となる旅行マーケットの変化に対
応した調査や政策研究・交流等の充実強化を図る。
また、旅行者属性、旅行内容及び県内における消費額等の観光実態を把握するため、
空港において県外出域観光客に対するアンケート調査を実施するとともに、実効性の
高い観光振興施策の企画立案のため、調査研究機関との共同研究等により、調査マニ
ュアルの精度向上や統計調査手法の確立等を図りつつ、経済波及効果分析、観光ルー
ト等流動調査、観光マーケット調査等を実施する。
主要施策
内 容
備 考
観光統計の充実強化 ・旅行マーケットの変化に対応した調査や政 ・空港アンケート調査
策研究・交流等の充実強化
毎月2∼3日(延28日)
・空港における県外出域観光客に対するアン ・機内アンケート調査:H15
ケート調査の実施
・入域観光統計
・調査研究機関との共同研究等により、調査 ・宿泊施設稼働率調査
マニュアルの精度向上や統計調査手法の確
・修学旅行生入域状況調査
立等を図りつつ、経済波及効果分析、観光ル ・観光旅行客動向調査
ート等流動調査、観光マーケット調査等を実 ・経済波及効果調査
施
- 69 -
(2) 沖縄の宣伝と観光客の来訪の促進
① イベントの開催
通年型の観光・リゾート地の形成に向け、初夏に沖縄海のカーニバル、秋に大琉球
・まつり王国、冬にサントピア沖縄・ふれあいフェスタ及び沖縄花のカーニバルとい
う4大イベントの開催を推進するとともに、トライアスロン、ビーチサッカー、自転
車競技、ウインドサーフィン、釣り等のスポーツ・レジャー大会をはじめ、花火、エ
イサー、文化祭等の集客力の高い地域イベントの開催を支援する。
また、観光誘客促進キャンペーンの一環として、県内全域の多様なライブハウスが
相互に連携した音楽イベントやコンサート開催等を組み合わせた沖縄音楽祭を開催
するなどエンターテイメント性の高いイベントの開催を図る。
さらに、観光客に沖縄の伝統芸能鑑賞の機会を提供するため、県立郷土劇場におい
て、琉球舞踊や郷土芸能公演等を定期的に開催するとともに、国立劇場おきなわにお
いて、国指定重要無形文化財「組踊」等の沖縄伝統芸能、本土の伝統芸能、アジア・
太平洋地域を中心とする海外の民族芸能の公演を行う。
また、平成15年度に、参加者が沖縄の歴史・文化・自然を体験できる参加・体験
型イベントとして第15回全国生涯学習フェスティバルを開催する。
主要施策
観光イベントの開催
内 容
備 考
・4大イベントの開催
・スポーツ・レジャー大会等の集客力の高い
地域イベント開催の支援
沖縄音楽祭等の開催 ・ライブハウスが相互に連携した音楽イベン
トやコンサート開催等を組み合わせた沖縄
音楽祭などエンターテイメント性の高いイ
ベントの開催検討
沖縄県かりゆし芸能 ・県立郷土劇場における琉球舞踊や郷土芸能 ・年間約50回(毎週1回)
公演の開催
公演等の定期開催
国立劇場おきなわの
・「組踊」等の沖縄伝統芸能、本土の伝統芸 ・自主公演
活用
能、海外民族芸能の公演を行う
全国生涯学習フェス
・平成15年度に、参加者が沖縄の歴史・文 ・開催期日:
ティバルの開催
化・自然を体験できる参加・体験型イベント
として第15回全国生涯学習フェスティバ
ルを開催
・貸館公演
H15.11.27∼12.1
・県外参加者
約5,000人
- 70 -
② 誘客プロモーションの展開
国内外の主な市場を対象に、観光動向や観光ニーズ調査等を実施するとともに、航
空会社及び旅行会社とタイアップした各種共同宣伝、誘客プロモーションを展開する
ほか、観光の全国組織や他地域と連携した誘客対策を進める。
また、世界遺産の「琉球王国のグスク及び関連遺産群」やウェルネスツアー、エコ
ツアー等沖縄観光の新たな魅力ある素材を広く国民に浸透させるため、即効性の高い
テレビ番組、ラジオ番組、新聞、雑誌等のマスメディアを活用したキャンペーンを推
進する。
さらに、沖縄観光の玄関口である那覇空港において、修学旅行生や観光客に記念品
や観光チラシを配布するとともに、演舞を披露するなど、観光客を歓迎するめんそー
れ沖縄観光サービス事業を推進する。
主要施策
内 容
誘客プロモーション
・国内外主要市場対象の観光動向、観光ニー
の展開
ズ調査等の実施
備 考
・航空会社及び旅行会社とタイアップした各
種共同宣伝、誘客プロモーションの展開
・観光の全国組織や他地域と連携した誘客対
策
・テレビ等のマスメディアを活用したキャン
ペーンの推進
めんそーれ沖縄観光 ・那覇空港における修学旅行生や観光客への ・めんそーれ沖縄観光サービ
サービス事業
記念品や観光チラシの配布、演舞の披露
- 71 -
ス事業
③ 海外における誘致宣伝活動の展開
外国人観光客の誘致拡大を図るため、航空路線が結ばれている台湾、韓国、中国、
香港等を中心に各種メディアを活用したイメージアップキャンペーンの展開を図る
とともに、各種観光宣伝印刷物の作成・配布、国際旅行博覧会、島嶼観光政策フォー
ラム及び大型イベントへの参加、新たな旅行商品開発に関わる旅行社等の招聘等を通
して沖縄観光・リゾートの浸透と旅行需要の喚起を推進する。
また、将来における大きなマーケットである中国を対象に、中国の旅行会社及びマ
スコミの招聘、観光キャラバン隊の派遣等の各種プロモーション事業を展開するとと
もに、国内旅行会社等の旅行商品企画を促進するなど中国誘客キャンペーン事業を推
進する。
さらに、県及びOCVBの海外事務所の活用や国際観光振興会との連携により、東
・東南アジアをはじめ、広く欧米諸国においても誘客プロモーションを展開する。
主要施策
内 容
備 考
海外における誘客プ ・海外における各種メディアを活用したイメ
ロモーションの展開
ージアップキャンペーンの展開
・各種観光宣伝印刷物の作成・配布、国際旅
行博覧会等への参加、旅行社等の招聘等を通
した沖縄観光・リゾートの浸透と旅行需要の
喚起の推進
・県及びOCVBの海外事務所の活用や国際 ・沖縄振興特別措置法第8条
観光振興会との連携による東・東南アジアを 関係(海外における宣伝等の
はじめ、広く欧米諸国における誘客プロモー 措 置)
ションの展開
・中国の旅行会社及びマスコミの招聘、観光
キャラバン隊の派遣等各種プロモーション
事業の展開
・国内旅行会社等の旅行商品企画の促進
島嶼観光政策フォー
・沖縄、済州島、海南島、バリ島による島嶼 H14:沖縄県で開催
ラムへの参加
観光政策フォーラムへの参加
- 72 -
④ 外客来訪促進計画の推進
沖縄観光の国際化を推進するため、外客来訪促進計画(平成11年2月)に基づく
国際観光テーマ地区における外客アンケート調査を実施するとともに、サザンオキナ
ワ国際観光テーマ地区推進協議会の活動を促進する。
主要施策
内 容
外客来訪促進計画の ・外客来訪促進計画に基づく国際観光テーマ
推進
地区における外客アンケート調査の実施
・サザンオキナワ国際観光テーマ地区推進協
議会の活動促進
- 73 -
備 考
(3) 観光の利便性の増進
① 共通乗車船券の発行促進
沖縄訪問客の移動コストの軽減を図るため、バス、モノレール、定期船等に係る共
通乗車船券の発行を促進する。
主要施策
内 容
備 考
共通乗車船券の発行
・バス、モノレール、定期船等に係る共通乗 ・沖縄振興特別措置法第10条
促進
車船券の発行促進
関係(共通乗車船券)
② 利用者利便増進事業の促進
沖縄訪問客の観光地等へのアクセスの向上を図るため、観光地を結ぶバスの運行や
定期船の運航の拡充を促進する。
主要施策
内 容
備 考
利用者利便増進事業 ・観光地を結ぶバスの運行や定期船の運航の ・沖縄振興特別措置法第11条
の促進
拡充促進
関係(利用者利便増進事業計
画の認定)
- 74 -
5 産業間の連携の強化
指 標
内 容
単位
観光客一人当たり 入域観光客が沖縄県内
千円
において支出する一人
(再掲)
当たりの金額(消費額)
光
収
入 入域観光客数×観光客
(名目値)
一人当たり県内消費額
平成16年
平成23年
94
109
4,800
7,085
※
県内消費額
観
平成13年
92
※
億円
(再掲)
※は平成12年値
- 75 -
4,149
(1) 観光土産品対策と県産食材の安定供給
① 観光土産品対策
重要な観光資源である観光土産品の魅力向上と販売促進による関連産業の振興を
図るため、観光土産品のブランド確立、品質の保持、魅力の向上及び販売促進の方策
を検討するとともに、新たな土産品の開発を促進する。
また、沖縄訪問客が県外においても土産品等の県産品を入手できる機会を提供し、
県産品使用のリピーターを確保することなどにより、県産品の販路拡大や沖縄観光の
イメージアップを図るため、県外における観光・物産に関する情報発信収集機能の強
化に努める。
さらに、観光土産品に対する信頼性を確保するため、関係機関が連携して品質の向
上や内容表示の適正化に取り組む。
主要施策
内 容
観光土産品のブラン
・観光土産品のブランド確立、品質の保持、
ド確立等
魅力の向上及び販売促進方策の検討
備 考
・新たな土産品の開発促進
観光・物産情報発信収 ・県外における観光・物産に関する情報発信 ・北海道観光・物産センター
集機能の強化
収集機能の強化に努める
事業
観光土産品の内容表 ・関係機関が連携して品質の向上や内容表示 ・適正表示方策の検討
示の適正化
の適正化に取り組む
- 76 -
② 県産食材の安定供給体制の強化
我が国唯一の亜熱帯性気候等の優位性をいかした活力ある産地を形成し、健康長寿
や観光・リゾート地にふさわしい高品質かつ安全で安心な農林水産物を安定的に供給
することにより、おきなわブランドを確立する。
また、観光客の沖縄県産食材へのニーズに応えるため、県内のリゾートホテルやレ
ストラン等に特色ある県産農林水産物等を安定的に供給するための体制整備を促進
する。
さらに、沖縄県産健康保養食材を活用した新メニューの開発、レシピの作成、地域
食材利用加工食品展示会の開催、ホテルやレストランへの食材の普及促進を図るとと
もに、県産農林水産物の普及促進に向けたイベントの開催やキャンペーンの展開等に
努める。
主要施策
内 容
おきなわブランドの
・活力ある産地を形成し、高品質かつ安全で
確立
安心な農林水産物を安定的に供給すること
備 考
により、おきなわブランドを確立
県産農林水産物等の ・県内のリゾートホテルやレストラン等に特
安定供給体制の整備
色ある県産農林水産物等を安定的に供給す
促進
るための体制整備を促進
健康保養食材の活用 ・沖縄県産健康保養食材を活用した新メニュ
・普及促進(再掲)
ーの開発、レシピの作成、地域食材利用加工
食品展示会の開催、ホテルやレストランへの
食材の普及促進
県産農林水産物の普 ・県産農林水産物の普及促進に向けたイベン ・「ゴーヤの日」等
及促進
トの開催やキャンペーンの展開等
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(2) 観光関連サービス業の育成と連携の強化
① ケアビジネス等の展開
健康保養型観光のニーズに対応したケアビジネス等の展開や高齢者や障害者等へ
の対応を強化するため、リゾートホテルと健康増進、美容等のためのケアビジネスの
連携強化を促進するとともに、福祉・医療分野との連携強化を図る。
主要施策
内 容
ケアビジネス等の展
・リゾートホテルと健康増進、美容等のため
開
のケアビジネスの連携強化促進
備 考
・福祉・医療分野との連携強化
② エンターテイメント産業等の創出
海洋レジャー及びスポーツ活動やスポーツコンベンション等の拡大に対応した関
連産業の創出や音楽、文化、芸能、ファッション等のエンターテイメント関連産業の
創出を促進するとともに、産業間の連携を促進する。
主要施策
内 容
エンターテイメント
・海洋レジャー等関連産業の創出や音楽、文
産業等の創出促進
化、芸能、ファッション等のエンターテイメ
ント関連産業の創出促進
・産業間の連携促進
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備 考
第4部 観光振興地域
1 観光振興地域指定の基本的考え方
沖縄振興特別措置法に基づき、県内において優れた自然の風景地、文化財等の観光
資源を数多く有するとともに、観光客の集客及びスポーツ・レクリエーション施設や
教養文化施設、休養施設、販売施設等観光関連施設の整備を特に促進し、本県の観光
拠点となりうる地域について、市町村及び関係機関と連携しつつ、積極的に観光振興
地域の指定に向けた取り組みを推進する。
なお、観光振興地域における観光関連施設の整備に当たっては、関係法令及び諸計
画との整合を図るものとする。
2 観光振興地域の区域
沖縄振興特別措置法第6条第3項第1号に基づく観光振興地域として次の区域を
指定する。
① 海洋博公園地域
・ 本部町字備瀬、石川、山川、浜元
② カヌチャ地域
・ 名護市字汀間、三原、安部、嘉陽
③ ブセナ地域
・ 名護市字喜瀬、幸喜
④ 北谷西海岸地域
・ 北谷町北谷1丁目、2丁目、美浜1丁目、2丁目、字美浜
⑤ 前川地域
・ 玉城村字前川
⑥ トゥリバー地域
・ 平良市久貝458−3番地、550−2番地、643−2番地及び643−3
番地に接する海浜地の地先
⑦ 宮古島南岸リゾート地域
・ 上野村字宮国、新里、城辺町字砂川
⑧ 川平地域
・ 石垣市字川平
⑨ 宜野湾西海岸地域
・ 宜野湾市大山7丁目、真志喜3丁目、4丁目、字宇地泊並びに真志喜3丁
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目292番6、真志喜4丁目292番3及び字宇地泊558番4に接する海浜地
の地先及び大山7丁目680番3、680番4、680番7、2770番1、2
770番5、真志喜4丁目807番、805番1及び805番2に接する海浜地
の地先
⑩ 那覇新都心地域
・ 那覇市おもろまち1丁目、2丁目、3丁目、4丁目
⑪ 読谷ニライ・カナイリゾート地域
・ 読谷村字宇座、渡慶次、儀間、高志保、瀬名波
⑫ 宜野座サンライズリゾート地域
・ 宜野座村字松田、宜野座、惣慶、漢那
⑬ 久米島イーフリゾート地域
・ 久米島町字真我里、比嘉、謝名堂、銭田、奥武、島尻、山城、真謝、宇根
⑭ 恩納海岸リゾート地域
・ 恩納村字名嘉真、安富祖、瀬良垣、恩納、谷茶、冨着、前兼久、仲泊、 山田、
真栄田
3 観光振興地域整備の基本方向
① 海洋博公園地域
当該地域は国営沖縄記念公園海洋博覧会地区、マリンピアザオキナワ(本部町)
等の「海」をテーマとした施設が既に集積している。
今後、宿泊施設及び海浜スポーツ・レクリエーション施設等の魅力ある観光関連
施設の一層の整備集積を図り、これらを連携させながら、観光・リゾート地域とし
ての魅力を高め、滞在型の海洋性レクリエーション拠点として整備していく。
② カヌチャ地域
当該地域は豊かな自然環境を有するとともに、周辺には現代の沖縄で失われつつ
ある伝統的集落が形成されている。
今後、既存のホテル等を含め、海洋療法施設や集会施設等の多種多様な観光関連
施設を周辺の豊かな観光資源との調和を図りながら、本島東海岸における長期滞在
・健康保養型リゾート拠点として整備していく。
③ ブセナ地域
当該地域は沖縄海岸国定公園の中にあって、当該地域を含む本島西海岸一帯
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は沖縄の代表的な海岸景観を有し、この美しい白い砂浜等をいかして、既にリゾー
トホテル、国際会議場(万国津梁館)等多くの観光関連施設が立地している。
今後、周辺一帯の優れた観光資源を有機的に連携させ、「部瀬名岬地域海浜リゾ
ートマスタープラン」に基づき、県内におけるリゾート開発のパイロット事業とし
て、コンベンション施設、健康保養施設及び宿泊施設等の集積促進を図るなど、格
調高い滞在型国際メガリゾートの形成に向けた取り組みを推進する。
④ 北谷西海岸地域
当該地域における北谷区域には、ショッピングセンター(ハンビ−タウン)を核
とする駐車場を完備した中・大型店舗や個性的な店舗が既に相当程度立地し、また、
美浜区域については産業活性化プロジェクトである「美浜タウンリゾ−トアメリカ
ンビレッジ計画」の進展に伴い映画館、ショッピング施設、アミュ−ズメント施設
等が既に整備されている。
今後、ホテル等の観光関連施設の集積が見込まれ、隣接する公園の各種スポ−ツ
施設、人工ビ−チ等のスポーツ・レクリエーション施設と連携させながら、賑いの
ある都市型の観光商業拠点として整備していく。
⑤ 前川地域
当該地域は鍾乳洞の開発整備拡充と合わせて、熱帯果樹園、観葉植物園、ショッ
ピングモール、琉球ガラス工房、陶器工房、工芸村、黒糖工場、ハブ公園等、各施
設の強化拡充を図っている。
今後、南部戦跡と一体となった沖縄の歴史・文化を感じることが出来る観光拠点
として整備していく。
⑥ トゥリバー地域
当該地域周辺には県内有数のダイビングスポットが多数ある等、豊富な観光資源
が存在する。
今後、マリーナの観光活用と併せたダイビングビレッジ、水路護岸を活用したウ
ォーターパークなどのレジャー施設及び宿泊施設等、観光関連施設の集積促進を図
るなど、宮古圏域を代表する海洋性レクリエーション基地及び観光・スポーツコン
ベンション拠点として整備していく。
⑦ 宮古島南岸リゾート地域
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当該地域は宮古島の南海岸に位置するため、壮大な太平洋を一望でき、また、うえ
のドイツ文化村やリゾートホテルが既に立地し、宮古圏域を代表する観光・リゾー
ト拠点である。
今後、「シギラビーチリゾート」計画を始めとする大型プロジェクトの着工が控
えており、ホテル、コンドミニアム等の宿泊施設を中心に整備が図られ、既存観光
関連施設と有機的に連携のとれた滞在型のリゾート拠点として整備していく。
⑧ 川平地域
当該地域は川平湾や底地ビーチ等、優れた自然環境を有し、最も観光客が足を運
ぶ石垣島を代表する観光スポットである。
今後、自然環境の保全を基本とし景観に配慮したリゾートホテルやタラソテラピ
ー施設等多種多様な観光関連施設の整備を促進し、宿泊機能等の一層の強化拡充を
図り、海洋性滞在型リゾート拠点として整備していく。
⑨ 宜野湾西海岸地域
当該地域は沖縄コンベンションセンターを中心にマリーナ、人工ビーチ、海浜公
園、リゾートホテル等多くの観光関連施設が既に立地している。
今後、ショッピング施設、マリンレジャー施設等のアフターコンベンション施設
の充実を図り、隣接する各種スポーツ施設等と連携させながら、賑わいのある都市
型リゾート・コンベンション拠点として整備していく。
⑩ 那覇新都心地域
当該地域は那覇空港、那覇港、首里城公園、国際通り、壺屋やちむん通り等那覇
市内の主要な観光施設・スポットを連結する位置にある。
今後、国際交流等多様な交流の拠点となる街づくりをめざし、沖縄の伝統、歴史、
風土を活かしながら観光客、ビジネスマンのニーズに応える街の機能充実を図ると
ともに「那覇市観光コンベンション振興計画」に基づき、平和交流観光都市として
コンベンション機能、アミューズメント機能、生活文化情報の発信と賑わい及び交
流の場を整備していく。
⑪ 読谷ニライ・カナイリゾート地域
当該地域は読谷村の北西海岸に位置し、東シナ海の美しい海岸線、豊かな自然環境
・珊瑚礁、沖縄百景の残波岬を有し、リゾートホテル、ゴルフ場、総合
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公園(レクリエーション施設)、むら咲むら(テーマパーク)が既に立地している。
今後も、宿泊施設や総合保養施設等の整備を図るなど総合的な観光リゾートの拠
点として整備をしていくものである。
⑫ 宜野座サンライズリゾート地域
当該地域は、特色ある海岸線並びに田園的な風景等の自然環境を有し、また新お
きなわ観光名所100選の一つである漢那ダムや国際交流村、博物館、総合グラウ
ンド等が整備されている。
今後、ホテル、海洋療法施設等の整備を進めながら、地域特性である陸・海域の
良好な景観並びに冬場の穏やかな気象条件をいかした、豊かな自然環境との調和
等、ニーズに対応した長期滞在・健康保養型リゾート拠点として整備していく。
⑬ 久米島イーフリゾート地域
当該地域は多種多様な観光資源を有しており、その中心となるイーフビーチ周辺
には宿泊施設、飲食店、特産品販売店等、観光関連施設が既に集積している。
今後、事業化が進められている海洋深層水を利用した健康増進型温浴施設を中心
施設とし「心・体 健・美」を基本コンセプトとする「イーフ観光リゾート整備実
施計画」に基づき、既存資源や新たに設ける施設など、各種関連資源・施設相互の
機能連携を強化しつつ、地域固有の気候・自然並びに風土・文化の尊重あるいは保
全・継承を前提とした観光活動等の多様化や通年・長期滞在型観光の拡充に努め、
島内観光・リゾートの中核機能拠点を整備していく。
⑭ 恩納海岸リゾート地域
当該地域は30㎞に及ぶ風光明媚な海岸線を有し、リゾートホテル、海水浴場、
博物館、スポーツ・レクリエーション施設等の観光関連施設が既に立地しており、
海浜リゾートの中核的地域である。
今後、農水産物販売センター、体験学習施設等の整備が見込まれており、既に確
立されている海浜リゾートと合わせ、長寿社会に対応する高齢者の保養目的にも配
慮した多様性のある観光・リゾート拠点として整備していく。
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