ペルー (358KB、2016年9月)

ペルー医療情報
以下は必ずしも最新の医療事情ではありません。詳細(特に緊急時対応や予防薬の服
用方法など)については現地医療事情に詳しい医療専門家から常に最新のアドバイスを
受けるようにしてください。
最新更新履歴: 2016 年 7 月
1.赴任前の準備
(1)予防接種
入国に際し、義務づけられている予防接種はないが、黄熱、狂犬病、A 型肝炎、B
型肝炎、破傷風の接種を勧める。とりわけ、ペルーでは生の魚介類を食べる機会が多
いので、A 型肝炎ワクチンの接種は赴任前に済ませることを勧める。また、ペルーの熱
帯地域は黄熱汚染地帯であり、赴任前の黄熱ワクチン接種を推奨する。なお、ボリビ
アは、黄熱汚染国からの入国者に、イエローカード(予防接種証明書)の提示を求めら
れることがある.
ワクチン接種機関
・Centro de Vacunación(予防接種センター)
所在地:Hospital de Niños, Cuadra 6, Av. Brasil, Breña
電話:(01) 330-0066(内線 261)
・Aeropuerto Internacional Jorge Chávez
所在地:空港内 2do Piso
電話:(01) 575-1745
月~日, 24 時間
・Centro de Vacunación Internacional
所在地:Calle Capac Yupanqui 1400, Lima 1
電話:(01)471-9920(内線 1215)
月~金 8 am~ 6 pm
・Suiza-Lab Centro Internacional de Vacunaciones
所在地:Sede Central - Av. Angamos Oeste 300, Miraflores
電話: 代表 (01)612-6666
月~金 7:00 am ~ 7:00 pm
土 7:00 am ~ 6:00 pm 日 8:00 am~ 1:00 pm
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(2)その他の準備
リマ市内では、各種専門医の診察・処方を受けられるが、日本の主治医からの紹介
状の持参が望ましい。薬に関しては、商品名が異なる場合があるため、薬品名の記載が
あるとよい。
<歯科治療>
日本やアメリカで研修を受けた日系人歯科医師の受診が可能だが、赴任前に治療を
済ませておくことを勧める。
<眼鏡、コンタクトレンズの作成>
欧米製の眼鏡フレームやレンズが容易に購入できるが、日本のほうが種類は豊富
であり、質も高い。
コンタクトレンズは、使い捨てタイプが一般的だが、保存液などの入手も問題ない。
使い慣れたものがよい場合は、日本から持参するほうがよい。
2.医療事情
(1)医療機関
リマ市内は、最新医療器材を備えた私立第 3 次救急医療施設がいくつかあり高度
な医療を期待できる。都市部と農村部の医療格差は激しく、地方の都市部では第 2 次
医療レベルまでしか期待できず、専門的な治療が必要な場合はリマ市内での受診を
勧める。
また、公立病院は低所得者層向けであり、混雑のために対応が十分でない場合が
ある。よって、信頼のおける私立病院を受診することが望ましい。入院治療を受ける際、
高額の保証金(クレジットカードでも可)を要求されることがある。
リマ市内には日系の医療機関もあり日本語を理解する医師や事務職員もいるが、
必ずしも日本語で受診が可能とは限らない。
○リマ市
ペルー日系人協会運営の病院:
・Policlínico Peruano Japonés (日秘総合診療所):私立総合外来診
療所
所在地:Av. Gregorio Escobedo 783, Jesus Maria, Lima
電話:(01)204-2100 FAX:(01)201-2125
URL:www.policlinicoperuanojapones.org
月~金 08:00~20:00(診療科によって時間が異なる)土 17:00 まで
日祝日休診
診療科目:全科
備考:日本語を多少話す日系人医師が勤務している。
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・Clínica Centenario Peruano Japonesa (日秘移住百周年病院):私立総合病院
所在地:Av. Paso de Los Andes 675, Pueblo Libre, Lima
電話:(01) 218-1017 Fax:(01) 463-2939
備考:集中治療室、CTスキャン、超音波検査、内視鏡、核医学検査等の画像診断装
置を完備。救急部門は24時間対応。常時ではないが、少し日本語を話せる日
系人医師も勤務している。
主な私立病院:
集中治療室、心臓血管造影施設などを備えており、心疾患、脳外科などの高度の治療
や CT/MRI などの画像診断の検査が可能である。また、全ての病院が 24 時間救急対
応を行っている。基本的にスペイン語もしくは英語での受診となる。
・Clínica San Felipe (サン・フェリペ病院):
所在地:Av. Gregorio Escobedo 650, Jesús María, Lima
電話:(01) 219-0000 FAX:(01) 219-0032
URL:www.clinicasanfelipe.com
月~金 8:00~20:00 土 8:00~12:00
診療科目:全科
備考:病床数60床の総合病院
・Clínica San Borja (サン・ボルハ病院):
所在地:Av. Guardia Civil 337, San Borja, Lima
電話:(01) 702-4242 Fax:(01) 475-6526
URL:www.clinicasanborja.com.pe
備考:高圧酸素治療・血液透析なども可能である。
・Clínica San Pablo (サン・パブロ病院)
所在地:Av. El Polo 789, Monterrico - Surco, Lima
電話:(01) 610-3333 Fax:(01) 628-9355
URL:www.sanpablo.com.pe
備考:ペルー市内にいくつか支店があるほか、Huaraz、Turjillo にもクリニックがある。
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・Clínica El Golf(クリニカ・エル・ゴルフ)
所在地:Av. Aurelio Miro Quesada 1030, San Isidro, Lima
電話:(01) 319-1500 / 319-1520 FAX:(01) 319-1501
備考:切断指などを再接着する手の形成外科専門外来がある。
・Clínica Anglo Americana(アングロ・アメリカナ病院)
所在地:Av. Alfredo Salazar 314, San Isidro, Lima
電話:外来 (01) 421-9939、入院 (01) 712-3000 FAX:(01) 712-3060
URL:www.clinangloamericana.com.pe
・Clínica Ricardo Palma (リカルド・パルマ病院)
所在地:Av. Javier Prado Este 1066, San Isidro, Lima
電話:(01) 224-2224 / 2226
FAX:(01) 224-8027
URL:www.crp.com.pe
月~金 8:00~20:00 土 8:00~17:00
診療科目:全科
備考:月70件ほどのお産を扱っており、新生児集中治療室も完備。癌治療センターを
併設しており、放射線治療や外来での化学療法を行っている。救急部門は成人
用と小児用に分かれている。
リマ市内:私立産婦人科:日本語を理解する医師はいない。
・Instituto de Ginecología y Reproducción:私立産婦人科病院
所在地:Av. Monterrico 1045, El Derby Monterrico, Lima
電話:(01) 434-2130
備考:スルコ地区にある産婦人科専門病院で、不妊治療にも力を入れている。
・Clínica Miraflores(クリニカ・ミラフローレス):私立産婦人科病院
所在地:J.A.Encinas 141, Miraflores, Lima
電話:(01) 444-7004 Fax:(01) 444-6990
備考:12室の個室、新生児集中治療室を持つ産婦人科専門病院で、月30件ほどの
出産を扱っている。不妊治療にも力を入れている。
・Clínica Santa Isabel(クリニカ・サンタイサベル):産科専門病院
所在地:Av. Guardia Civil 135, San Borja, Lima
電話:(01) 475-7777 Fax:(01) 475-2624
URL:www.clinicasantaisabel.com
備考:21室の個室、新生児集中治療室を持つ産科専門病院。毎日5~6件の出産を
扱っている。
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・日本語での受診が可能な歯科医師:
・瀬戸歯科医院
所在地:Av. Jorge Basadre 489, Dpto. 404, San Isidro, Lima
電話:(01)442-5790
月・火・木・金 09:30-20:00、土 09:30~20:00、(水は休み)
備考:日系の歯科開業医サンイシドロ地区のビル内で開業。
・パレデス歯科医院
所在地:Calle Los Higos 150, of. 302, La Molina, Lima
電話:(01)437-0726(診療時間は要確認)
備考:ラモリーナ地区で開業。
日本語での受診が可能な小児科:
・小児科医
所在地:Thomas Edison 260, San Isidro, Lima
電話:(01)440-3857 / 98881-1575(携帯電話)
月・水・金 17:00~21:00
備考:国立 5 月 2 日病院と日秘総合診療所に勤務しているが、週 3 回夕方自宅で開
業している。各種予防接種も手配してもらえる。
地方主要都市の病院 :地方都市では基本的に日本語を理解する医師はおらず、スペイ
ン語・英語での対応となる。救急外来は24時間対応している。
○クスコ市
・Clínica San José:私立総合病院
所在地:Av. Los Incas 1408-B, Cusco
電話:(084) 25-3295, 24-3367
URL:www.sanjose.com.pe
備考:クスコで最も医療設備が整っている。66室の入院施設、集中治療室、2つの手
術室を有す。救急車やCTスキャン、MRI、超音波検査などの検査を完備。高山
病の対応にも慣れている。クレジットカード使用可。各種旅行傷害保険と契約し
ている。
・Clínica Pardo:私立総合病院
所在地:Av. De La Cultura 710, Wanchaq, Cusco
電話:(084) 24-0997, 24-9999 Fax:(084) 22-3242
URL:www.clinicapardo.com
備考:Clínica San José と同じ経営、アルマス広場から車で7分の距離にあり、24室
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の入院施設、3床の集中治療室、2つの手術室を有す。救急車やCTスキャン、
超音波検査、内視鏡などの検査を完備。高山病の対応にも慣れている。クレジ
ットカード使用可。各種旅行傷害保険と契約している。
・Clínica Paredes:私立総合病院
所在地:Calle lechugal 405, Cusco
電話:(084) 22-5265 Fax:(084) 22-1813
URL:www.clinicaparedes.com
備考:アルマス広場から、車で数分の距離にあり、20室の入院施設、集中治療室、2
つの手術室を有す。前身は産婦人科病院で、CTスキャン、超音波検査、マンモ
グラフィーなどの検査を完備。歯科もあり高山病の対応にも慣れている。クレジ
ットカード使用可。各種旅行傷害保険と契約している。
○プーノ市
・Clínica Puno:私立病院
所在地:Jr. Ramón Castilla 178-180
電話:(051) 36-8835 / 36-3929
備考:街の中心部から車で5分程度の場所にある小規模の私立病院で、40 床の入院
施設を有す。設備は超音波検査装置があるが十分な設備とは言えず、対応でき
る病気も限られてくる。
○アレキパ市
・Hogar Clínica San Juan de Dios:私立総合病院
所在地:Av. Ejercito 1020, Cayma, Arequipa
電話:(054) 38-2400 Fax:(054) 25-5616
URL:www.clinicasanjuandedios.org
備考:街の中心部から車で5分程度、42床の入院施設、3床の集中治療室を有す小
型の病院。施設は比較的新しく清潔感がある。CTスキャン、超音波検査などの
検査機器がある。病院内に薬局あり。カードでの支払い可能。
・Clínica Arequipa:私立総合病院
所在地:Puente Grau y Av. Bolognesi, Areuipa
電話:(054) 25-3424 Fax:(054) 25-3424
備考:街の中心部から車で5分程度、42床の入院施設、2床の集中治療室、手術室、
分娩室を有する小型の病院。各種ワクチン接種が可能。X線、超音波検査など
の検査機器あり。病院内に薬局あり。カードでの支払い可能。救急車所有。
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○イキトス市
・Clínica Adventista Ana Stahl:私立病院
所在地:Av. La Marina 285, Iquitos
電話:(065) 25-2549 / 25-2535
Fax:(065) 25-2524
備考:アルマス広場から車で数分の距離にあり、40室の入院施設、2床の集中治療
室、2つの手術室を有す。救急車やCTスキャン、超音波検査、マンモグラフィー
などの検査を完備。内科、外科、整形外科、産婦人科、歯科等に対応。病院内
に薬局を完備クレジットカード使用可。心臓血管造影検査装置がある。
○ピウラ市
・Clínica San Miguel:私立総合病院
所在地:Av. Las Cocos 111, Urb. Club Grau, Piura
電話:(073) 30-9300
備考:街の中心部から車で5分程度、40床と小型の病院ながら CT スキャン、超音波検
査装置、マンモグラフィー、MRI 等検査機器もそろっている。また、病院内に心臓血管造
影施設(CARDIOVASCULAR DEL PACIFICO)も併設。病院内に薬局あり。カードでの
支払い可能。
・Clínica Belén:私立総合病院
所在地:Av. San Ramon 301, Urb. El Chipe, Piura
電話:外来:(073) 30-8030 病院:(073) 32-2910
備考:外来部門と病院部門があり、外来部門は新しい施設。超音波検査装置等検査
機器も整備されている。
○チクラヨ市
・Hospital Privado Metropolitano:私立総合病院
所在地:Conquista No 154-Urb. Latina-J.L.O, Chiclayo 又は Manuel Maria Izaga
No 154, Chiclayo
電話:(074) 25-7777
備考:街の中心部から車で数分、17床の入院施設、3床の集中治療室、手術室、分
娩室を有する小型の病院。同規模の病院を二つ経営している。X線、超音波検
査などの検査機器あり。各種ワクチン接種が可能。X線、超音波検査、マンモグ
ラフィー、CTスキャンなどの検査機器がある。病院内に薬局あり。カードでの支
払い可能。救急車所有。
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・Clínica El Pacifico:私立総合病院
所在地:Av. José Leonardo Ortiz 420, Chiclayo
電話:(074) 23-2141 / 23-6378
備考:街の中心部から車で数分、45床の入院施設、3床の集中治療室を有す小型の
病院。X線、超音波検査などの検査機器がある。病院内に薬局あり。カードでの
支払い可能。救急車所有。
○トルヒーリョ市
・Clínica Peruano Americana:私立総合病院
所在地:Av. Mansiche 810, Trujillo
電話:(044) 22-2493 / 23-1261
備考:街の中心部から車で15分、55床の入院施設、4床の集中治療室、手術室を有
する病院。CT スキャン、超音波検査、マンモグラフィー、消化管内視鏡検査など
の検査機器がある。病院内に心臓血管造影施設を併設。病院内に薬局あり。カ
ードでの支払い可能。
・Clínica Sánchez Ferrer:私立総合病院
所在地:Calle Los Laureles 436, Urb. California, Trujillo
電話:(044) 28-5541 / 28-4889
備考:街の中心部から車で10分、15床の入院施設、2床の集中治療室、手術室、分
娩室を有す小型の病院。X線、超音波検査、マンモグラフィー、消化管内視鏡検
査などの検査機器がある。病院内に薬局あり。カードでの支払い可能。病院内
に歯科クリニックを併設。
(2)緊急時の対応と措置
公的救急車(無料)
・消防緊急センター :116
・保健省 SAMU(モバイル救急医療システム):106
・警察緊急センター :105
・赤十字緊急センター :115
民間救急車(有料)
民間が運営する有料の救急車がある他、上記私立病院は自前や契約の救急車を持
っている。
救急車利用可能な、医療保険に加入している等の条件を求められる。
ただし、日本のように電話後の即時対応が得られるとは限らないので、真に緊急の場
合は、自家用車かタクシーを利用することも考える。
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3.医薬品、衛生用品
(1)携行することが望ましい医薬品
日常の使い慣れた家庭常備薬は、日本から携行したほうが無難。特に日本から持
参したほうがよいと思われる医薬品としては、電子婦人体温計、湿布薬、オブラート、
整腸剤、目薬などが挙げられる。
(2)現地で調達できる医薬品
ペルーでは欧米の医薬品がライセンス生産されているほか、北米や中南米諸国か
らの輸入品も豊富である。しかし、容量が本邦の医薬品と比べて多い場合があるので、
注意が必要である。
(3)現地で調達できる衛生用品
包帯、ガーゼ、綿棒、血圧計、体重計などや生理用品、乳幼児の紙おむつ、哺乳瓶
などの衛生用器具など、どこでも購入できる。ペルー製のほか、アメリカ製などの輸入
品も販売されている。
(4)薬局
原則的には医薬分業制で、医師の発行した処方箋を薬局に持参して医薬品を購入
するシステムである。また、薬局は町中いたるところにあり路面店のほか大型スーパー
マーケット内や病院内にも店舗がある。大手チェーン薬局のなかには 24 時間オープ
ン、電話注文で家庭へのデリバリーサービスを行っているところもある。
<代表的なドラッグストア>
・InkaFarma
TEL:01-314-9000(代表)
01-314-2020(宅配 Lima)
デリバリーは 30 ヌエボ・ソル以上の注文。
・fasa
TEL:01-619-9000(代表)
01-619-0000(宅配)
デリバリーは 15 ヌエボ・ソル以上の注文。
・Mifarma
TEL:01-213-0760(Oficina Central)
01-213-0777(Delivery)
E-mail:mifarma.com.pe
デリバリーは 20 ヌエボ・ソル以上の注文。
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4.妊娠、出産、育児
(1)妊娠した場合の対応
いわゆる母親学級のような、妊娠期間中の妊婦に対する指導の機会は少ないため、
妊娠・出産にかかる必要な情報はインターネットなどで情報収集する必要がある。妊
婦健診の回数等は日本とほぼ同じである。日本と同様の出産環境は望めないため、
本邦での出産を強く勧める。
(2)出産後の対応
ペルーで一般的な出産後の入院期間は、正常分娩で2日間、帝王切開では3-4日
程度である。国立病院の場合はさらに短期間となる。
乳幼児健診は一通り受けられる。
小児の予防接種は、本邦の定期予防接種スケジュールと接種内容、接種時期が多
少異なる。また、複数のワクチン接種が一般的である。
(3)育児
粉ミルク、使い捨てオムツ、哺乳瓶などの衛生用品等はアメリカ製品なども流通して
いる。
5.手術
(1)現地で可能な手術
大都市圏の私立病院では心疾患、脳外科疾患等、第 3 次医療レベルの手術や検
査が可能である。術後の ICU 設備も整っている。地方は、第 2 次医療レベルであり、
緊急時は大都市圏への搬送が望ましい。現地で手術を含む治療を受けるかどうかは、
病状に応じて慎重に検討すること。
(2)手術設備の状況
都市部の病院では先端機器が整っている。地方でも基本的な手術設備は整ってい
る。
6.現地での傷病
(1)一般の疾病
気候は、海岸部砂漠地帯(コスタ)、山岳地帯(シエラ)、森林地帯(セルバ)の 3 つに
分かれる。コスタでは、フンボルト寒流の影響で朝夕は涼しく湿度が高いところがある。
特に冬は大気汚染の影響などで呼吸器疾患が増えるため、適宜マスクの着用や外出
後のうがい、保温、保湿を心がけること。シエラでは、日中、朝晩の寒暖差が激しいた
め、重ね着での体温調節を勧める。また、特に晴れた日は直射日光が強いので、日焼
け止めを勧める。セルバは、熱帯雨林気候であり、デング熱、黄熱病、マラリアなどの
蚊によって媒介される熱帯感染症が雨期を中心に流行するため防蚊対策を確実に行
う必要がある。
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また、衛生環境の悪さから、全国的に旅行者下痢症、A 型肝炎や腸チフス、寄生虫
等消化器疾患も見られる。
2500m 以上の高地に短時間で移動をすると約25%の人に何らかの高山病症状がみ
られるといわれている。その日の体調などによっても左右されるため、日程には余裕を
もつ。頭痛、息苦しさ、腹部の膨満感などの症状がみられた場合には無理をせず十分
な休養を取ることを勧める。意識がもうろうとする、喘鳴がある等、重症の場合は高度
を下げる。緊急入院が必要となることもあるので注意が必要である。高山病予防薬は
薬局でも購入できるが、高血圧などの既往症がある場合には主治医に相談をすること。
クスコなどの観光地では、高山病対応可能な私立病院がある。また、ホテルでは、酸
素ボンベを用意している場合がある。
(2)風土病、感染症
雨期には、ペルー北部などでデング熱が流行している。2015 年度は北部のピウラを
中心に 34,523 件(内 重症例 113 例)が報告されている。また、チクングニア熱(確定
診断 118 名)やジカ熱も報告されている。熱帯雨林部では、マラリア、黄熱も報告され
ている。
これらの熱帯感染症は、発熱、寒気、頭痛、嘔吐、関節・筋肉痛など主症状が似て
おり、医療機関を受診し鑑別診断を行う必要がある。特に、デング熱や黄熱は重症化
することがあり、マラリアは早期の治療開始が必須であるため、流行地滞在時の急な
発熱時は病院受診を速やかにすること。
また、デング熱の場合、アスピリン製剤・非ステロイド系消炎鎮痛剤(イブプロフェン
など)などの解熱剤は血小板低下を助長させるため、確定診断がつくまではアセトアミ
ノフェンのみにすること。
通年、生水や生食による A 型肝炎、腸チフス、細菌性赤痢、アメーバ-赤痢などの寄
生虫症が見られる。外食の際は衛生状態の良い店を選ぶ必要がある。自炊する場合
も、鮮度の良い魚介類・肉類を衛生的に扱っている店舗をよく選んで購入すること。
(3)有害動物、病害虫
狂犬病(哺乳類):事前の狂犬病予防接種を勧める。犬に限らず哺乳類の咬傷の場
合、暴露後予防接種が必要である。
リマ市では特に心配はないが、地方によっては以下の病害虫が報告されている。ま
た、山岳地帯では、リケッチア症(シラミ)・ダニ・ノミ咬傷などもあるため、衛生的な宿泊
先を選ぶこと。
・バルトネラ症(サシチョウバエ):中央山岳地帯で多く発生(別名オロヤ熱、カリオン
熱)。
・シャーガス病(サシガメ):東部熱帯森林地域で多く発生(別名南米トリパノゾーマ)。
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7.保健衛生
(1)飲料水
ボトルウォーターを利用するのが一般的である。生水を飲料水として利用する場合
は、必ず沸騰消毒をすること。自宅用には電話で注文を受け付け、20 リットル入りの
大瓶(Bidón)を各家庭向けに宅配するサービスを利用すると便利である。
(2)濾過器の入手
何種類かの濾過器が販売されている。
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