LED と蛍光灯の空調への影響比較 神奈川工科大学 工学部機械工学科 ○矢田直之 遠藤悠 鈴木麻優 三井美佳 1.背景および目的 行った。その結果 LED 蛍光灯で、約 230 lux、既設 大手電機メーカーによる LED 電球の発売以来、 次世代照明としての LED への注目度は益々高まっ ている。その一方で、オフィス照明の主役である蛍 光灯の LED 化はこれからの課題とされており、大手 メーカーから中小企業まで様々なタイプの LED 蛍 の蛍光灯では約 540 lux であり、実用上の照度とし ては特に問題はなかった。また、2 つの部屋の室内 温度については、測定を行った 4 種類のエアコン設 定温度において、ほぼ同じ室温が測定された。エア コンの設定温度毎の消費電力量の比較を、外気温 光灯が発売されつつある。 LED の特長の一つに消費電力量の削減が挙げ られるが、これは放熱量の削減も意味している。そ こで、本研究では LED 蛍光灯と従来の蛍光灯をオ および室温とともに図2に示した。なお、外気温は 図 1 の F4 を、室温は F2 の値を採用した。 A:ワットチェッカー B:エアコン C1, 2:扇風機 D:データロガ E1~4:蛍光灯 F1~12:測温体 図1 実験装置概略 2 つの部屋には同機種のエアコンを設置し、一方 にはその照明を全て LED 蛍光灯に変更し、もう一 方は既設の蛍光灯照明のままにした状態で、外気 温を含めた 12 点の温度、照明およびエアコンの消 費電力量を、それぞれのオフィスについて数日間に わたり、データロガを用いて同時自動測定を行っ た。 3.結果 温度や消費電力量の測定に先立ち、本研究では それぞれの照明直下(2.5 m)における照度の確認を 消費電力量 [kWh/day] フィス照明として使用した場合に、空調性能および エアコンの消費電力量にどの程度影響するかを、 実際のオフィスに採用して明らかにすることを目的 とした。 2.測定装置および測定方法 本研究では、LED 蛍光灯と従来の蛍光灯の空調 への影響およびエアコンの消費電力量を測定する ため、同一の大きさ(約 23 m2)のオフィスを二つ準備 し、それぞれの部屋に図 1 に示す温度および電力 量の測定装置を設置した。 エアコン 照明 平均外気温 室温 18 38 16 36 14 34 12 32 10 30 8 28 6 26 4 24 2 22 0 20 LED 従来型 24℃ 図2 LED 従来型 26℃ LED 従来型 28℃ LED 従来型 30℃ 消費電力量・温度比較グラフ 図2から明らかなように、LED を使用した部屋 の総消費電力量は、蛍光灯の部屋に比較して約 40~50 % の削減が確認されており、LED 照明を 利用することで、照明の消費電力量と同様にエ アコンについても省エネ効果が顕れていることが わかった。 4.考察および結論 照度においては従来の蛍光灯に多少劣る LED だが、照明としての消費電力量を比較すればその 省エネルギー性能はかなり優れている。すなわち、 照明に関しては従来の蛍光灯と比べて、LED が常 に 6 割程度消費電力量を削減できることがわかっ た。また、オフィス全体のエネルギー消費量を比較 した場合には、エアコンによる空調に関する消費電 力量以上に、照明による消費電力量が大きな比重 を占めるが、発熱量の少ない LED の方が従来の蛍 光灯よりもエアコンの消費電力量を 2~3 割程度削 減できることも明らかになった。 これはオフィスの規模、空調の使用期間が大きく なればなるほど、その差も顕著に表れてくるため、 LED をオフィスの照明に採用することで、夏期のオ フィスの消費電力量を 25~40 % 程度削減できると 考えられる。
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