第6学年体育科学習指導案 平成25年1月25日(金)5校時 第 6 学 年 4 組 授 業 者 場 1 単元名 2 単元の目標 関 根 校 ボール運動(ゴール型)「バスケットボール」 ・簡易化されたゲームで、ボール操作やボールを受けるための動きによって、攻防を 技能 することができるようにする。 ・運動に進んで取り組み、ルールを守り助け合って運動したり、場や用具の安全に気 態度 を配ったりすることができるようにする。 思考・判断 3 所 3 8 名 ・ルールを工夫したり、自分のチームの特徴に応じた作戦を立てたりすることができ るようにする。 単元の評価規準 (1) 運動の技能 (2)運動への関心・意欲・態度 (3)運動についての思考・判断 単元の評価規準 ・バスケットボールを楽しく行 ・バスケットボールに進んで取 ・バスケットボールのルールを うためのボール操作やボー り組むとともに、ルールを守 工夫したり、自分のチームの ルを受けるための動きを身 り助け合って運動したり、場 特徴に応じた作戦を立てた に付けている。 や用具の安全に気を付けよ りしている。 うとしたりしている。 学習活動に即した具体的な評価規準 ① ボールをきちんと受 ける ことができる。 ② 敵のいない場所に移 動し たりして、パスを受け取る ことができる。 ③ ボールを仲間のとれ る場 所に投げることができる。 ④ シュートを決めるこ とが できる。 ① バスケットボールに進ん ① ルールを工夫して考えて で取り組もうとしている。 いる。 ② ルールを守り、友達と仲よ ② 自分のチームの特徴に応 くゲームをしようとして じて作戦を考えている。 いる。 ③ 場や用具の準備や片付け を、友達と一緒にしようと している。 ④ 危険物がないかなど、バス ケットボールをする場の 安全に気を付けようとし ている。 28 愛 庭 4 運動の特性 (1)機能的特性(児童がどのような楽しさに触れることができるか) ・パスやシュートする楽しさを味わえる運動である。 ・ゲームをすること、勝敗を競い合うことが楽しい運動である。 ・ゲームに勝つと、より大きな喜びを得られる運動である。 ・チームで作戦や練習を工夫できる運動である。 ・チームで協力してめあてに向かって学習していくことが楽しい運動である。 ・ゲームの中で自分の役割を果たし、作戦がうまくいった時、より大きな喜びを得られる運動である。 (2)構造的特性(運動がどのような技術や仕組みで成り立っているか) ・集団対集団で得点を競い合う運動である。 ・攻防の切り替えが早い運動である。 ・パスをつないで協力して得点を取り合う運動である。 (3)効果的特性(その運動を行ったことで、どのような力が伸びるか) ・力いっぱい運動することによって、敏捷性や巧緻性が身に付く運動である。 ・ボール操作をすることで、キャッチする技能や投げる技能が高まる運動である。 ・ルールにしたがってゲームをし、勝敗を素直に認めるなど、公正な態度を養える運動である。 ・自分のよさを生かしてゲームをし、よさを伸ばしたり認めてもらったりして自己肯定感を伸ばすことがで きる運動である。 5 児童の実態 (1)学級について(男子21名 女子17名 計38名) 本学級の児童は、元気で明るく、体を動かすことが好きな児童が多い。ボール運動は、得意と感じている 児童が多くいる。 みんなで何かをすることも好きであるが、運動を得意とする友達に頼り過ぎたり、些細なことでトラブル になり動きが止まったりしがちで、楽しさを感じきれない時もある。最近では、互いに注意し合い、声を掛 け合い進んで運動に取り組んだり、リーダーを中心に動きを進めようとしたりする姿勢が見られるようにな った。 (2)質問紙調査の結果・考察 本単元の学習をするにあたって、児童に以下のアンケートを行った。 29 38人中、32人が、体育が好きと答え、29人が、運動が得意と答えている。運動が得意ではなくても、 体育の学習は楽しいと感じている児童がいる。体を動かすことが楽しい、みんなと運動をすることが楽しい と感じている児童が多い。 また、運動は得意ではないが、ボール運動が好き、チームでする運動が好きと答えている児童がいる。仲 間と一緒に協力し合い運動することが面白い、楽しいと感じる児童が多い。その一方、思うように動けずチ ームの力になれないと感じている児童もいる。ボールを投げる、受けるといった技能面だけでなく、態度面 や、作戦を考えるといった思考面での活躍の場を作るようにしたい。 ボール運動が好きではない理由として、ボールを受けることに対する怖さを感じたり、思う方向にボール を投げることを苦手としたりしている児童がいる。そこで、学習の前半に、ボールに慣れさせる活動を取り 入れ、ルールを工夫して楽しいと思えるようにしたい。 チームでする運動に対しては協力してやることの楽しさを挙げている児童が32人いる。このことから、 チームで作戦を考えさせる活動を取り入れ、一人一人役割をもって全員で協力するチームプレイを意識した 運動の楽しさを味わわせたい。 6 研究に迫る手立て (1)学習過程の工夫 児童が見通しをもって運動できるように、単元を大きく二つの段階に分けた学習過程にした。 まず、 「知る」段階では、バスケットボールの初めのルールやボール操作など基本的なことを体験し、理 解する時間を設けるようにした。運動が得意でない児童でも楽しめるように、初めからゲーム中心に学習過 程を組むのではなく、ボールのキャッチや投げる技能をドリル的に行ってからゲームを行うようにした。 次に、 「高める」段階では、 「知る」段階で学習したことを発展させ、チーム対抗のバスケットボールのゲ ームに取り組めるようにした。チームとしての意識をもたせ、自分のよさをチームの役割につなげられるよ うに、指導できたらよいと考える。 (2)形式の工夫 ①チーム数とプレーヤーの数 校庭で2コート使用する形式をとったため、38人学級のこととも考えるとチームを6チームにし、1 チーム6~7人になるようにした。これは、作戦を立てたり遂行したりする集団としても適切な人数であ ると考えた。 また、プレーヤーを5人にした。これは、自分が参加しないと勝敗にかかわるのでゲームの傍観者にな るのを防ぎ、参加せざるを得ない人数だと考えた。 30 (3)ルールの工夫 ①オフェンス人数の多数 解説書の「簡易化されたゲーム」になるように、オフェンスが有利になるように、また、シュートにつ ながりやすくするように、ディフェンスをハーフコートから4人に制限した。そうすることで、オフェン ス要員が1人多くなり、オフェンス有利に攻められるようにした。 ②パスゲーム中心のルール 児童の実態から、ボール運動の技能差が大きいので、ドリブルなしのパスゲーム中心のルールにするこ とにした。これで、技能が高い児童のワンマンプレーがなくなり、プレーヤーを全員使わなくては攻めら れないようにした。 ③児童から出た問題やルールの変更 児童から出た意見でゲームのルールを変更できるようにした。 <始めのルール> ドリブル無しのパスゲーム ・じゃんけんで先行を決めて、真ん中から開始する。 (後半は相手チームから開始する。 ) ・ラインを出たら、ボールが出たところから、相手からのスローインで再開する。 ・相手チームのプレーヤーには触れないで守る。 ・ボールを持ったら、その場から動かない。 ・得点は、シュートが入ったら2点、ボードとリングに当たったら1点。 ・シュートが入った後は、真ん中から相手チームが再開する。 ・反則をしたときは、いちばん近いラインから相手ボールのスローインで再開する。 ・一人は相手コートに入れない。 31 7 指導計画(全8時間) 段 階 時 間 ねらい 知 学 習 活 動 1 バスケットボールの基本的な やり方が分かる。 ボールを使っての準備運動の 仕方が分かる。 ① 集合・整列・あいさつ ② 学習内容を確認する。 ③ 準備運動の仕方を知る。 (ボール体操) ④ パス練習をする。 ⑤ 整理運動をする。 ⑥ 学習の振り返りをする。 ⑦ 後片付けをする。 る 2 3 4 ゲームにつながる動き方が分かる。 おおまかなルールを理解する。 学習の流れが分かる。 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ 集合・整列・あいさつ 準備運動をする。 学習内容を確認する。 シュート・パスゲームをする。 (シュートゲーム:1分) (パスゲーム:1分) 2対1・3対1のミニゲームをする。 (ゲームをする) 整理運動をする。 学習の振り返りをする。 後片付けをする。 指導上の 留意事項 協力してバスケットボールの準備や片づけをするように助言する。 ゲームにつながる動き方をしている児童を賞賛する。 友達のよい動きや態度を見付けるように助言する。 積極的にゲームに参加するように指導する。 安全に注意して運動するように助言する。 高 め る 5 6(本時) 7 8 作戦に応じた動きをしようとしている。 シュートを積極的に打とうとしている。 ルールを守り、友達と仲良くゲームをしようとしている。 ① ② ③ ④ ⑤ ⑥ ⑦ ⑧ ⑨ ⑩ ⑪ ⑫ 集合・整列・あいさつ 準備運動をする。 学習内容を確認する。 シュート・パスゲームをする。 ゲーム1をする。 作戦を振り返り、確認する。 ゲーム2をする。 作戦を振り返り、確認する。 ゲーム3をする。 整理運動をする。 学習の振り返りをする。 後片付けをする。 チームの作戦に応じた動きをしている児童を賞賛する。 声かけをしている児童を賞賛する。 友達のよい動きや態度を見付けられるように助言する。 安全に注意して運動するように助言する。 評価の重点 技能 ◎ ○ ○ ◎ ○ ○ ○ ◎ 態度 ○ ○ ◎ ○ ◎ ○ ○ ○ 思考・判断 ○ ◎ ○ ○ ○ ◎ ◎ ○ 32 8 本時の学習(6/8) (1)ねらい 【技 能】敵のいない場所に移動して、ゲームをすることができる。 【態 度】ルールを守り、仲よくゲームをしようとしている。 【思考・判断】自分のチームに応じて、作戦を考えている。 (2)展 開 学習内容 1 集合・整列・挨拶 2 準備運動をする。 3 学習内容の確認をする。 ○指導上の留意事項 ☆評価 ○運動で使う部位を意識しながら動かすように助言す る。 ○掲示物を見せながら学習内容の確認をする。 4 シュートゲームをする。 ○シュートゲームでは、山なりのシュートを助言する。 5 パスゲームをする。 ○パスゲームでよい動きをしている児童を賞賛する。 ゲーム①をする。 ○始めのあいさつや終わりのあいさつをしっかり行うよ ・ゲーム(前半)3分 うに助言する。 ・ゲーム(後半)3分 6 作戦タイム①を行う。 ☆自分のチームに応じて、作戦を考えられたか。 ・作戦を振り返り、確認する。 7 ゲーム②をする。 ○よい動きをしている児童を積極的に賞賛する。 ・ゲーム(前半)3分 ・ゲーム(後半)3分 8 作戦タイム②を行う。 9 ゲーム③をする。 ・ゲーム(前半)3分 ○動き方がわからず困っている児童に指導する。 ○前回負けたチームを中心に、動き方や作戦の助言をす る。 ・ゲーム(後半)3分 10 整理運動を行う。 11 振り返りをする。 ○積極的に友達のよさを発表するよう、言葉かけをする。 ・学習カードを記入し、活動を振り返る。 ○よい動きをしていた児童(チーム)や、そのよさを伝 ・友達のよい動きや工夫を発表する。 えていた児童の言動を賞賛する。 ・次時の予告・挨拶 33
© Copyright 2024 Paperzz