わたらせ渓谷鐵道アートプロジェクト プレスリリース

wap
わたらせ渓谷鐵道アートプロジェクト
October 01 - October 29 , 2006
Watarase Keikoku Tetsudou and more...
http://yacova.web.fc2.com/
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はじめに
いつもの電車の切符に、あの子からのメッセージが書かれていたら?
いつもの電車の広告のモデルが、目の前に座っていたら?
いつもの電車の中で、布団を敷いて寝られたら?
そんなもしもが「WAP」にはあります。
WAP ー 「わたらせ渓谷鐵道アートプロジェクト」
渡良瀬川に沿って走る列車とその沿線を舞台に、新たなアートとの出会いがはじまります。
美術館やギャラリーではできなかった作品、たとえば風景とともに移動する作品やアート・キャンプ、
駅のホームがそのまま演劇の舞台になる…など、多様な関わりかたが可能な作品を体験できることでし
ょう。
そう、街と街をつなぐ鉄道さながらに、WAP は人と人をアートで結びます。
鉄道は人々の足となり、多くのエピソードを紡いできました。しかし民営化以降、過疎地の鉄道のいく
つかは廃線となりました。ですがこのわたらせ渓谷鐵道は、今なお多くの鉄道ファンに愛され、また
人々の生活を支えています。
WAP も同様に、約 10 年にわたる群馬県桐生市での活動「桐生再演」から生まれ、芸大・美大の学生
ら多くのボラティアスタッフの熱意に支えられ企画・運営されています。
2006 年、10 月の約 1ヶ月間、小さな街と小さな電車のいつもが変わります。
古びた街の埋もれた歴史、定食屋のおばあちゃんの思い出、そしてあなたが探していたモノ、きっとそ
んなものが WAP によって、大切な“何か”となって見えてくることでしょう。
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開催概要 (2006 年 8 月現在)
開催期間:2006 年 10 月 1 日∼ 10 月 29 日(土日・祝祭日のみ一般公開)
開場時間:10:00 ∼ 17:00(最終入場 16:30)※会場、イベントにより若干変動があります。
入場料 :無料(車両内の作品鑑賞には、乗車料が必要となります)
会 場:わたらせ渓谷鐵道車両内および沿線
・ 足尾会場 足尾駅/廃車両(栃木県日光市足尾町掛水 6)
、他
・ 神戸会場 神戸駅 駅舎(群馬県みどり市東町神戸 891)
・ 大間々会場 大間々駅 駅舎(群馬県みどり市大間々町大間々 1375)
旧 桑原マンガン工場(群馬県みどり市大間々町大間々 1652)
・わたらせ渓谷鐵道車両内
主 催:abuductive-art collaboration
桐生再演 12 実行委員会(わたらせ渓谷鐵道アートプロジェクト実行委員会)
〒 376-0034 群馬県桐生市東 2-14-27
TEL・FAX 0277-47-3560
E-mail [email protected] URL http://yacova.web.fc2.com/
会場協力:わたらせ渓谷鐵道株式会社、日光市役所足尾総合支所、桑原イエ
助 成:芸術文化振興基金
※わたらせ渓谷鐵道アートプロジェクトは桐生再演 12 の開催プログラムのひとつです。
桐生再演 12 は芸術文化振興基金からの助成を受けています。
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内容
WAP とは
わたらせ渓谷鐵道アートプロジェクトは、2005 年に群馬県桐生市で開催された
「桐生再演 11」の会期が終了してすぐに、わたらせ渓谷鐵道株式会社の協力を得て、
東京藝術大学の学生らで実行委員会が発足され始動しました。
私たちが思っていたことはひとつ、アートは社会に何ができるか、でした。アート
はオシャレな流行ではありません。言葉の代わりに何かを伝えゆくものだと思って
います。つまり生活になくてはならない、そんなかけがえのないものだと思ってい
るのです。そして日常に生まれてしまうささいな空想、もしもを叶えてくれるのも
またアートです。
私たちはわたらせ渓谷鐵道のさまざまな街と人々に出会い、アートを通して伝えら
れる大切なものに気付きました。もっと自由で、多くの人が楽しめる…アートが求
心力となって、離ればなれになっていた街の歴史と街の現在形、わたらせ渓谷鐵道
とその沿線の今はだれも使わなくなった施設、それらを進行形へとつないでいける
のではないか、と考えています。
あの街へ LIFE × ART
足尾、といえば誰もが銅山のことを思い浮かべるでしょう。ですが、子どもの頃に教科書でなら
ったあの場所が、わたらせ渓谷鐵道の終点の街だと知る人はあまりいないと思います。わたらせ
渓谷鐵道は、古くは銅山で採掘された鉱石を運ぶために運行していました。そして足尾の街には
大小さまざまな鉱山施設が建ち並び、おびただしい数の人にあふれていました。しかし鉱毒事件
に始まった公害、銅山の閉鎖によって今は往時の人の姿はありません。残されたのは、掘り尽く
された山々、巨大な抜け殻のように空っぽな製錬所。渡良瀬渓谷に抱かれたその街自体が大きな
空洞のように空いています。山を越えた隣には、世界遺産の日光があるなんて思いもしません。
けれどそこを走る小さな鉄道に乗れば、さまざまな人間模様が見えてきます。そして秋には鮮や
かな紅葉に、透き通った水をたたえる渡良瀬の自然があります。
2005 年の末より、参加アーティストそれぞれに足尾の街を中心に、小さな旅行、まるで遠足に
出かけるような気持ちで沿線各地でフィールドワークを続けてきました。そんなアーティストそ
れぞれのわたらせ渓谷鐵道でのフィールドワークを追体験できるようなプロジェクトとなってい
ます。
廃車両を使ったキャンプ、渡良瀬の自然をアーティストと子どもたちでピクニックをするための
ワークショップ、オリジナル切符の販売など、鑑賞者が参加・体験可能なプログラムを予定して
います。体験することで、アーティストと鑑賞者という関係を越えて、予期せぬハプニングのよ
うに作品ができあがるかもしれません。さらには所有者のご厚意によって会場となった小さな喫
茶店から旧工場、そして稼働している車両内にまで、各所で各作家それぞれにペインティングや
インスタレーションを行います。この既存の美術館やギャラリーではなく生活に近いスペースで
の展示を通して、アートをめぐる環境を考えていこうと思います。そして最後は足尾駅のホーム
を舞台に用いた大胆な野外劇いたるまで、参加アーティストとわたらせ渓谷鐵道と沿線の人々に
よる、生活を軸としたコラボレーションが展開されます。
明日の遠足を楽しみに待つ、あのわくわくした気持ち。通りを曲がれば出会えるかもしれない、
あのどきどきした気持ち。そんなものを感じに、わたらせ渓谷鐵道に乗って WAP へお越し下さ
い。
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足尾会場
□渡良瀬 Camping Train
足尾駅にある廃車両をリノベーションし、来場者のための宿泊施設として運営します。
内部はかつての鉱夫が使っていた休憩小屋の廃材を利用して制作します。
宿泊料 :無料 (別途 保険料のみ実費をいただくこととなります)
公開時間:10:00 ∼ 翌 10:00 ※ 17 時以降は宿泊者のみ利用・観覧可
設備詳細:宿泊設備のみとなります。(定員:10 名程度)
飲食および入浴設備はありませんので協力いただいている足尾駅周辺の各施設を
ご利用いただくこととなります。
宿泊に際して
宿泊は原則として予約者のみのご利用と
なります。宿泊予約はメールにて承って
おります。予約については web-site を
ご覧下さい。
(http://yacova.web.fc2.com/)
なお予約は 2006 年 9 月 1 日より開始い
たします。
<資料写真>
左上:足尾駅外観
右上:廃車両外観
左下:完成予想図(1/2500 模型)
右下:完成予想図・内部(1/2500 模型)
□足尾駅 演劇プロジェクト(題名:未定)
『以上の毒野も、ウカト見レバ普通ノ原野ナリ。涙ダヲ
ストーリー概要
以ッテ見レバ地獄ノ餓鬼ノミ。気力ヲ以ッテ見レバ竹鎗、
∼昼と夜の交錯する、空間の揺らぐ時間。
臆病ヲ以ッテ見レバ疾病ノミ。』
ふらりと足尾のホームに降り立った男と、いつからいたのか、座り込む
これは田中正造が死を覚悟して鉱毒事件を直訴しようと
もう一人の男。
する三日前に甥に送った書簡の一節です。この言葉を触
通り過ぎていく電車にも乗らずただ座って一点を見つめるもう一人の男
媒として史実の足尾と私たちの見る現在の足尾を演劇と
に、興味を引かれた男は話しかける。交わされる会話。もう一人の男に
いうカタチでつないでいこうと思います。
よって次第に男は不思議な現象や音が見えるようになってくる。空間の
混乱が頂点に達した時、男は何かを思い出す。その瞬間、列車が男たち
上演予定:2006 年 10 月 28 日(土)と 29 日(日)の
の目の前を横切る。
2 回を予定
列車が通り過ぎたそこには男の姿はもうない。
入場料 :無料
いつもの駅にただ残されたもう一人の男も、静かに立ち上がり暗闇の中
定 員:100 名(天候により変動有り)
に消えていった。∼
上演時間:19:00 ∼ 19:30(29 日については上演終了
後、クロージングパーティーとなります。)
詳 細:雨天決行。
座席の予約は受け付けておりません。当日の
先着順となっております。
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足尾会場
□その他 足尾の展示について
鎭目紋子、田中千香子、仁科力蔵が作品展示を予定しております。
会場、詳細については web-site にて発表いたします。
<資料写真>
左:「電線ごっこ」鎭目 紋子
写真(ゼラチンシルバープリント)、木材、他
右:田中千香子 展示風景(2006 node cube)
神戸(ごうど)会場
□渡良瀬 ピクニック号
アーティストと子どもたちのピクニック…渡良瀬の自然からいっぱいエネルギーをもらおう!
秋が近づく渓谷の自然を感じてもらうため、このピクニックでは大間々駅∼神戸駅の列車の旅
のためにトロッコ列車をご用意します。
今回は特別にトロッコ列車のヘッドマークをみんなで作って、世界で一台だけの「渡良瀬ピク
ニック号」にしてしまいます。ガラス越しに見ていた風景を、走る列車の風を、肌で感じて目
で見て、手に触れて、そんなところからアートを考えてみます。
開催予定:2006 年 9 月 16 日(日)ーヘッドマーク制作 WorkShop
2006 年 9 月 23 日(日)ーピクニック WorkShop
※天候により開催日は変更になることがあります。
参加料 :大間々∼神戸 往復乗車券代 + トロッコ列車 整理券代を実費頂きます。
参加資格:群馬県桐生市内の小学校に通う 1 ∼ 6 年生まで(定員:5 ∼ 6 名)
※参加者の募集は締め切りました。ご了承下さい。
ピクニックの模様は WAP 会期中、各プログラムのアーカイブ展に合わせ
大間々会場(大間々駅 駅舎)にてドキュメントを展示いたします。
<資料写真>
上:神戸(ピクニック・ルートより)
中:神戸(ピクニック・ルートより)
下:神戸駅
□こども美術館:Temporary Museum for Children
WAP 開催期間中、神戸駅に赤池孝彦キュレーションによる子どものための美術館がオープン
します。もちろんそこに展示される作品も子どもたちによるものです。
会場:神戸駅 駅舎(詳細は web-site にて発表いたします。)
<資料写真>
神戸駅 駅舎の様子
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大間々会場
□旧 桑原マンガン工場
かつて足尾方面で採掘された鉱石からマンガンを生成していた工場です。当時使われて
いた機械、工具などが残っている木造の工場で、林頌介、膝館理奈、皆川俊平の 3 名が
作品展示を行います。
<資料写真>
左上:旧 桑原マンガン工場 外観
右上:「Collect in New Layer」
林 頌介
写真(インクジェットプリント)、 黄ボール紙
左下:「ここは彼方」 膝館 理奈
木材、土、植物
右下:「archipelago」
皆川 俊平
ミクストメディア
□アーカイブ展
大間々駅 駅舎にて、各プロジェクト(渡良瀬 Camping Train、演劇プロジェクト、渡良瀬ピクニ
ック号など)のインフォメーションおよびリサーチ、会場設営など WAP 全体のドキュメントを展
示する予定です。
車両内作品展示
□石井 香菜子
渡良瀬の原風景をさぐる。桐生の織物文化、足尾の銅山の歴史、列車で通り過ぎて行くいくつかの
街に眠る記憶。それらをカーテン越しの光の中に浮かび上がらせてみる。
私は、きっとそこに宝物がある、そう思っていた。
□石井 理絵
辻占ー夕方に辻(交叉点)に立って、通りすがりの人々が話す言葉の内容を元に占う。
(Wikipedia より 抜粋)
さまざまな出会いのカタチがあるように、切符にもひとつの出会いの偶然があると思います。例え
ば記載された数字を計算して、10 になるとか 0 になるとかで一喜一憂してしまうように。今回
「言葉」を用い、わたらせ渓谷鐵道の一日自由乗車券を出会いや遊び心を掻き立てるツールとして
デザインし、会期中限定で発売します。
□「マリーアントワネット号」 VS.(バーサス)
かのフランス王妃マリーアントワネットは言った。「パンがなければお菓子を食べればいいじゃな
い」と。
VS. はこの言葉をもとに車内広告を媒体として、VS. のコンセプト“対立・対決”、そして 2006 年
のテーマ“愛”を表現します。
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参加作家
赤坂 有芽(あかさか・ゆめ)
1984 東京都生まれ
2003 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 入学
2005 マユズミ展(ギャラリィK 東京)
2005 日本コラージュ18景(ギャラリィK/東京)
2005 サスティナブルアートプロジェクト2005(東京)
2005 桐生再演11(群馬)
2006 日常/美術(gallery DEX/神奈川)
2006 「ネズミ講」展(maru gallery/東京)
石井 香菜子(いしい・かなこ)
1984 東京都生まれ
2003 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 入学
2005 根津二丁目 川上アパート二○一 展(東京)
2005 桐生再演11(群馬)
2006 日常/美術(gallery DEX/神奈川)
2006 「ネズミ講」展(maru gallery/東京)
皆川 俊平(みながわ・しゅんぺい)
1982 神奈川県生まれ
2003 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 入学
2004 久米賞/久米賞受賞者展(東京)
2004 個展(gallery J2/東京)
2005 根津二丁目 川上アパート二○一 展(東京)
2005 桐生再演11(群馬)
2006 個展(gallery b. TOKYO/東京)
2006 日常/美術(gallery DEX/神奈川)
石井 理絵(いしい・りえ)
1980 神奈川県生まれ
2003 東京大学文学部思想文化学科美学芸術学専修過程 卒業
2005 東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻 修了
現在、同大学院後期博士課程 在学
2002 真贋のはざまーデュシャンから遺伝子まで 展(東京)
2003 ことばをしるすー言ノ葉の戯れ(東京)
2004 物見遊山ー出会いのかたち 展(東京)
2005 Project the Projectors 04-05 台東(東京)
2005 日独交流展「ROSA!∼あらわになる色:ピンク」(東京)
2005 桐生再演11(群馬)
小林 加奈子(こばやし・かなこ)
1983 兵庫県生まれ
2003 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 入学
2005 桐生再演11(群馬)
的場 順平(まとば・じゅんぺい)
1982 東京都生まれ
2003 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 入学
2005 桐生再演11(群馬)ーVS.として参加
小泉 文子(こいずみ・ふみこ)
1984 京都府生まれ
2003 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 入学
國分 郁子(こくぶん・いくこ)
2004 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 入学
鎭目 紋子(しずめ・あやこ)
1981 東京都生まれ
2003 慶応義塾大学法学部政治学科 卒業
2003 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 入学
2003 『温度゜』展 /(なかのZERO展示ギャラリー/東京)
2004 久米賞/久米賞受賞者展(東京)
2005 根津二丁目 川上アパート二○一 展(東京)
2003∼2006 ダンス白州(山梨)および桃花村舞踊公演
ー舞台スタッフとして参加
田中 千香子(たなか・ちかこ)
1983 群馬県生まれ
2003 東京造形大学美術学部絵画科 入学
2003 "五人展"( GALLERY LE DECO/東京)
2006 "イラハリアリキ"(東京造形大学 node cube/東京)
仁科 力蔵(にしな・りきぞう)
1983 神奈川県生まれ
2003 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 入学
2006 日常/美術(gallery DEX/神奈川)
林 頌介(はやし・こうすけ)
1984 岐阜県生まれ
2003 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 入学
膝館 理奈(ひざたて・りな)
1983 岩手県生まれ
2003 東京藝術大学美術学部絵画科油画専攻 入学
2005 根津二丁目 川上アパート二○一 展(東京)
2005 桐生再演11(群馬)※サポートスタッフとして参加
2006 日常/美術(gallery DEX/神奈川)
赤池 孝彦(あかいけ・たかひこ)
静岡県生まれ
東京藝術大学大学院修了後、同大学非常勤講師を経て、AAスクー
ル(ロンドン)にて研修。
現在「桐生森芳工場」運営委員
2001 Unhouse Project(取手アート・プロジェクト 茨城)
2002 Darkside of Image(群馬)
2003 桐生再演9 Moriyoshi Reconstruction Project(群馬)
2003 Backstage of Moyland(ドイツ)
2003 Drawing for Stefan Frolakes(ドイツ)
2003 Three Drawing for Tagawa Museum(福岡)
2004 Drawing Presentation of Reconstruction(フランス)
2004 HGK Transformer Project(スイス)
2005 桐生再演11(群馬)
VS.(バーサス)
2005年桐生再演11にて、小林加奈子・的場順平・皆川俊平の3名
により結成。インスタレーション、パフォーマンス、映像など、イ
ンターメディアに作品を展開している。
また美術にとらわれず、他分野からの協力者とのコラボレーション
を積極的に行っている。
2006年より小泉文子が加わり、4名で活動している。
web-site URL http://www5.pf-x.net/~vs/index.html
2005 桐生再演11(群馬)
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会場について
わたらせ渓谷鐵道
わたらせ渓谷鐵道(通称:わ鐵)は、国鉄時代は足尾線と呼ばれていまし
た。それ以前は足尾で採掘および精錬された銅やその他金属の運搬のに
運用されていました。現在はわたらせ渓谷鐵道株式会社として運営され
ています。
始発駅は群馬県桐生市のJR桐生駅で、終点の栃木県日光市の間藤駅まで、
約1時間30分で結びます。かつては間藤より先にある製錬所入り口まで
走っていましたが、閉山および製錬業務停止にともない、廃線となりま
した。
日本でも有数の渓谷美を誇る渡良瀬川に沿って走り、特に秋の紅葉は見
応えがあります。
平日は1両編成ワンマン運転の小さな列車ですが、休日は2両編成とな
り、またトロッコ型の車両や座敷席のあるものまで、数種類のタイプが
あります。(右写真は平日、通常のタイプのものです。)
今回WAPでは、実際に稼働している車両内にインスタレーション作品が
展開されます。また沿線の大間々駅、神戸駅、足尾駅の駅舎や近隣施設
にもさまざまな作品を展開していきます。
● 間藤
足尾 ●
● 通洞
足尾駅 会場
渡良瀬 Camping Trainや演劇の会場になるなど、WAPの中心となる駅です。
駅周辺のほか、足尾町の各所にて作品展示を行います。
廃車両 C
舞台として使用
神戸 ●
廃車両 D
間藤行きホーム
● 水沼
間藤→
桐生行きホーム
←神戸、大間々、桐生
廃車両 A
廃車両 B
駅舎
Camping Train !!
WC
大間々 ●
● 相老
ここにも作品展示 !?
桐生 ●
神戸(ごうど)駅 会場
大間々(おおまま) 会場
赤池孝彦と子どもたちのコラボレーションによるTemporary Museum for Childrenを予定しています。
かつての鉱山の繁栄の面影を残す旧桑原マンガン工場
と大間々駅の駅舎で作品展示を行います。
Temporary Museum for Children
←桐生
駅舎
神戸
足尾
間藤→
大間々駅 駅舎
足尾、間藤→
←大間々、桐生
旧 桑原マンガン工場
列車レストラン「清流」
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WAP関連情報
ロゴマークについて
WAPロゴマークは、旧国鉄足尾線時代、開通記念式典ののためにたった一枚だけ作られたと言われる旗
をもとにデザインされています。
桐生再演12
群馬県桐生市を舞台に、1994年から始まった現代美術展。同市に残る旧織物工場などを会場にして行わ
れ、昨年で11回目を迎えました。その際、過去10年間の活動をまとめたアーカイブス(非売品)の作成
をしました。
桐生再演を主催するab-c(abuductive-art collaboration)の継続的な活動のもう1点として、かねてよ
り展示会場として利用されてきた旧 森山芳平織物工場を、新たにオルタナティブ・スペース「桐生森芳工
場」としてよみがえらせ、広域的な市民活動の場として運営しています。
本年、桐生再演は12回目となりますが、わたらせ渓谷鐵道株式会社の協力で、わたらせ渓谷鐵道アートプ
ロジェクト(WAP)実行委員会を発足しました。偶然とはいえ、1994年の桐生再演1 開催のきっかけと
なった展覧会「両国」も、JR両国駅の使われなくなったホームを利用したものでした。今回WAPを共同
開催することは原点回帰でもあり、また約10年という時間の流れから、アート・シーンの転換を見定める
機会ともなります。
桐生再演12 開催概要
開催期間:2006年10/1∼11/4
会 場:桐生森芳工場
旧 東洋紡織工場
他
URL:http://www.ab-c.com
※詳しくは上記web-siteをご覧下さい。
桐生再演11(2005年)より
昨年行われた桐生再演11では、桐生森芳工場、旧 東洋紡織工場などかつての織物
工場や、日限地蔵尊観音院、諏訪機神社、成就院といった寺社、そして彦部家住宅
(国指定重要文化財)や有鄰館といった史跡のほか、個人の商店跡でも展示が行わ
れた。
今回のWAP参加作家のうち、赤池孝彦、赤坂有芽、石井香菜子、石井理絵、小林加
奈子、皆川俊平、そしてVS.として的場順平が企画・作品展示に参加し、膝館理奈が
サポートスタッフとしてドキュメント制作・撮影、運営などで参加した。
「WORKSHOP IN PROGRESS」
「relation」
「Voice of Bookmarker」
赤坂 有芽
フィルム、モーター、他
会場:日限地蔵尊観音院
(群馬県桐生市 東)
「神の声 受信」
小林 加奈子
基盤、映像、音、他
会場:諏訪機神社 本殿
(群馬県桐生市 境野町)
「原風景」
石井 香菜子
スクリーンプリント、綿布、傘
会場:旧 東洋紡織工場
(群馬県桐生市 東)
「garden」
皆川 俊平
ミクストメディア
会場:諏訪機神社 神楽殿
(群馬県桐生市 東)
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赤池 孝彦
会場:旧 理容室タカハシ
(群馬県桐生市 永楽町)
石井 理絵
紙各種、アクリルボックス
会場:彦部家住宅
(群馬県桐生市 広沢町)
「KIRYU BILL」
VS.
パフォーマンス、他
会場:成就院、他
(群馬県桐生市 境野町)
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アクセス
※列車の発着時刻は各鉄道会社へお問い合わせください。
間藤
群馬県
足尾
栃木県
神戸
大間々
わたらせ渓谷鐵道
相老
桐生
東武 桐生線
会場へのアクセス(足尾駅まで)
JR 両毛線
□列車のご案内
東武線ご利用の場合
北千住より「特急りょうもう号(赤城行き)」にて相老駅
わたらせ渓谷鐵道へ乗り換え(所要:約3時間)
太田
高崎
JR 高崎線
または、
北千住 ー 太田(東武伊勢崎線)ー 相老(東武桐生線)
わたらせ渓谷鐵道へ乗り換え(所要:約4時間30分)
東武 伊勢崎線
JRご利用の場合
上野 ー 高崎(JR高崎線)ー 桐生(JR両毛線)
わたらせ渓谷鐵道へ乗り換え(所要:約5時間)
北千住
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上野
□お車でのご来場について
東京
大間々・神戸・足尾では駐車スペースを各会場ごとに設けておりませ
んので、列車でのご来場をおすすめします。
なお、駐車などのトラブルについては責任を負いかねますので、ご了
承お願いします。 連絡先
桐生再演 12 / ab-c(abuductive-art collaboration)
わたらせ渓谷鐵道アートプロジェクト実行委員会
〒 376-0034 群馬県桐生市東 2-14-27
TEL・FAX 0277-47-3560
※資料画像の提供とご使用について
E-mail [email protected]
画像資料がお入り用の場合は、同封の CD-R をご参照頂くか、メールにてお
URL http://yacova.web.fc2.com/
申し付け頂ければお送りいたします。なお開催地、会場ほかクレジットなど
お間違えないようにご確認の上、ご使用下さい。
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