ジュエリーデザイナー B224-99 ど んな職業か ジュエリーデザイナーとは、指輪、ネックレス、ブローチ、イヤリング、メンズのジュエリーなどの「身を飾る装身 具」をデザインする職業の総称である。 ジュエリーデザイナーには、いろいろなタイプのデザイナーがいる。まず、貴金属や宝石にとらわれず、あらゆる素 材を使用してジュエリーをデザインするデザイナーである。また、宝石や、プラチナ、金・銀といった貴金属などの素 材を使用してジュエリーをデザインするデザイナーもいる。前者は主にデザインから製作までを個人で行い、個展など で作品を発表し、販売している場合が多い。後者は大きく3つのタイプに分かれる。第1は、ジュエリーを製作したり 、販売する会社に勤めて流行やニーズに合わせたジュエリーをデザインする企業内デザイナーである。第2は、独立し て、企業にジュエリーのデザインを供給しているフリーランスデザイナーである。第3は、会社を興し、自分でデザイ ンしたジュエリーを自社で製作し販売まで行っている自営のデザイナーである。 企業内デザイナー、フリーランスデザイナーは、まず商品開発にあたり何をどのような対象に向けてデザインするか を打ち合わせ、デザインをおこす。デザインが決まると、製作者と打ち合わせ、製品が完成するまでを監修する。フリ ーランスデザイナーの中にはデザインだけではなく製品を完成させて、それを企業に販売している人もいる。会社を経 営し、自分のデザインを製作、販売しているデザイナーの場合は、デザインから、製作の監修、コスト計算、在庫管理 、販売など全ての業務を行う。 就 くには 高校、大学で美術、金工等を専攻して基礎を学ぶ。またはジュエ リーの専門学校で専門知識を学ぶほか、独学で学ぶこともある。国 家試験のような資格はない。 学校を卒業した後、企業に就職してデザインを行い、経験を積み 、その後独立し開業する。卒業後、企業に就職せずに、自身で活動 し経験を重ねていく場合もある。日本だけではなく、世界的なデザ インコンテストが多種あり、登竜門として新人に門戸を開いている 。これに応募し入選・入賞を重ねたり、個人で個展等を開いてジュ エリーデザイナーとしての知名度をあげていく。 デザイナーには、デザインだけを行い製作は他者にゆだねるタイ プと、デザインから製作までを行うタイプがいるが、いずれにして も製作に関する知識や使用する材料(金属、宝石)の特性に関する知 識は必要である。デザイン画は手書きが主体だが、最近はCADを 使用したデザインソフトの開発も進んでおり、コンピュータの知識 が重要となる場合もある。常に新しいデザインや消費者の好みの動 きに気を配り、豊かで独創的な発想力を高めていくことが求められ る。 労 働条件の特徴 企業で働く場合、勤務地は都市圏か山梨県甲府市など地場産業でジュエリーに関わりのある地域になる。企業に就職 するのでなければ、全国どこででも仕事をすることができる。 労働時間は、企業内デザイナーの場合はその企業の定めた就労時間に準ずる。時期によっては、残業時間が多くなる こともある。フリーランスデザイナーの場合は、デザインの締め切り間近、または仕事が集中した時とそうでない時で 就労時間が不規則になる場合が多い。販売までを業務としているデザイナーは、販売地域が広範囲の場合は出張も多く 、時間も不規則になる場合が多い。 年齢層は企業内のアシスタントデザイナークラスの20歳代から、キャリアを積んだデザイナーでは70歳を超えて も活躍している人もいるなど幅広い。 最近の傾向として、企業内デザイナーの需要は減少しているのが実情である。フリーランスの場合は、能力差によっ てかなり需要が異なり、キャリア、知名度が高ければ、需要は多い。企業内デザイナーが開業する場合もフリーランス と同様であり、キャリアや知名度が重要となる。 参 考情報 関連団体 (社)日本ジュウリーデザイナー協会 http://www.jjda.or.jp
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