Back | Home - 部落解放・人権研究所

| Back | Home |
6
7部落問題に対する基本姿勢について
となっているが、詳細は不明である。同団体は、前年一二
部落民連盟、日本監察保安隊」とあり、代表者は荻原佑介
月にも別の請願書を出していた。
同年七月、松本治一郎らは三重県の朝熊問題の解決を訴
ハッシー文書に関係資料が含まれている。後掲資料④1⑥
『解放新聞』の記事によって周知のことであるが、やはり
えて、民政局のハッシーと会見した。この事実はすでに
で、ハシシ1文書の分類番号開IB(市民的、政治的権利
右関係の資料は「A・R・ハッシー文書」に含まれてお
り、そのマイクロ・フィルムは国立国会図書館に所蔵され
『解放新聞』によれば、ハッシーは単に部落問題の調査
の侵害)の一部である。
特別委員会の設置だけを勧告したことになっているが、資
ている。後掲の資料のうち①l③にあたり、ハシシ1文書
②からもわかるように、部落差別は粉砕しなければなら
料⑥によれば衆参両院に常設の人権委員会の設置もあわせ
の分類番号ulD(部落民)の一部である。
われるが、当時の電話番号簿からみて、地方行政課長のC
ないとの強い意志が記されている。「CGT」は署名と思
て勧告していたこともわかる。日本側は部落問題にとどま
ッシー氏と打合せをしたわけではないが、当時の民政局の
ケーディス氏によれば、この勧告についてあらかじめハ
る。
らず、幅広く人権問題の取組みができなかったことにな
.G・ティルトンの可能性がある。
また③によれば、民政局の特別補佐官であるリッォ(又
した部落差別を放置しているのは最高司令官の指示を遂行
習として部落民が差別されることも問題としており、こう
り、総司令部の基本姿勢を考えるうえで不可欠の資料とな
意向に沿うものだったと考えてもらっていいとのことであ
はリゾー、のちに民政局長)は、単に法的のみならず、慣
やはりここでも、差別撤廃の強い意志が感じられる。
とを示す。添付資料は省略した。
()は訳語の英語原文を、〔〕は訳者の補注であるこ
なお本資料の翻訳は今井ひろ子さんにお願いした。文中
ろう。
していないことになり、早急な是正が必要だとしていろ。
この場合、「そのような差別の禁止を命じた最高司令官
の残存が広く言えば占領政策に反することであり、問題解
の指示」が具体的に何を意味するのか不明だが、部落差別
いいだろう。
決の責任が日本側にあることを示しているのは、注目して
②専用付篝への書込み
〔手書きのメモ〕
①日本人の請願の伝達
APO二○一
埼玉軍政チーム
〔民政局専用付菱〕
l日本におけるインドの被差別民弓皇宮)
曰本の被圧迫部落民(]呂目の、の○壱門の、の①』ご】]]品のHの)
一九四七年五月一四曰
主題、曰本人の請願の伝達
局長
’九四七年五月一六日
行政執行官
宛名叩ハッシー海軍中佐、民政局
APO五○○
ピッソン
〈1〉立案・作戦事務官長
次長
連合国軍最高司令官総司令部
れてきた請願書である。
1、同封の文書は、埼玉県の部落民グループ(号の唱・巨己
・宅固冒.》)の代表者である荻原氏よりわが司令部に送ら
ヘ9〉ハッシー
〈2〉リッォ
で、貴官の情報と可能な限りの指示を得るために、この
2、この問題は全国的な政策にからむものと考えられるの
〈3〉ロウスト
へ7〉政務課
公職追放担当官
立法課
〈6〉地方行政課
へ5〉政治関係課
〈4〉特別企画課
総務課
請願書を送付した。
第一中尉、野戦部隊、副官
(〕・ゲロ四・シ月巨]の①H)
ジョン.H・アーキュリア
3、この事態を処理する方法を示唆するような情報と指令
司令官殿
を乞う。
同封物叩上述の通り
8
司法・法律課
〈8〉中央政府課
〔中略〕
○ご向宛6.o・目・↓
これを持ってきた軍政部の将校は、部落民(同国□円の。□の)
に対する広範な差別がまだ存在することを信ずる根拠があ
ると言っている。R・H〔ハッシー〕
会の均等を意味しているのであって、部落民に階層とし
2、しかしながら、平等とは政治的、社会的、経済的な機
ての特権を与える義務を行政の側に負わせるものでは決
してない。それ故に、彼らの屠殺業、皮革業における排
他的な基礎を復活させてほしいとの請願は、彼らの平等
を願う請願と矛盾する。
3、よって、以下のように勧告する。
b、部落民(日の目すの円の。{二の真両国》》○一四mの)に法的に
a、この事実の調査。
我々が部落民に関して、あるいは部落民のために何をな
はもちろんのこと、慣習上においても平等を保障する
〔専用付築の裏への書込み〕
そうが、この差別は続くであろうlしかし差別が顕在化
句の。ご]①(負国司缶ご○]口のの))
いる。
フランク・リッォ
特別補佐官
一九四七年六月二○曰
この争いは一九三五年にさかのぼるが、当局による弾
圧、水平社(夢の。貝・重のけ伊田空・)の指導者の逮捕、
戦争の勃発などが、問題の解決を引き延ばしたと言われて
して、差別待遇の撤廃を要求した。
元麟之を先頭とする代表団が六月一一百に片山首相を訪問
『民報』によれば、部落解放全国委員会(夢①シ]]‐]g自
○員○口の芹の○・日目巨昌ご同日目・甘昌】・ロ○・日目茸の①)の井
れている。
これは三重県渡会郡四郷村朝熊でおきていると申立てら
続けていると言う。
今朝翻訳が配送されたばかりの六月一四日付の『民報』
報告によれば、一四○家族、七五○人の部落民が、選挙権
や区長選挙への適格性、集会や会議へ出席する権利、共有
林への入会、組合や協会・団体に参加する権利が否定され
主題、部落民臼冒)への差別
民政局長宛覚書
民政局
連合国軍最高司令官総司令部
⑤ハウギの覚書
もあることを提案する。
4、この件は、民政局の記者会見で取り扱う適当な問題で
非排他的でなければならない。
したいかなる連合団体も、部落民にとって民主的かつ
d、彼らが過去の職業を再び獲得する場合、彼らが結成
も含まれていること。
を再び獲得する、あるいは再び有償で買い戻す機会を
と。そしてそれには、彼らが奪われたとしている財産
c、彼らにいかなる職業にもつきうる機会を保障するこ
ための措置。
一九四七年五月一九日
した時にはいつも、我々はこれを粉砕しなければならな
い。C・G・T
③フランク・リッォの覚書
ハッシー海軍中佐への覚書
主題、同封の通信文に関するコメント
して差別され続けているとすれば、日本の行政当局は、
1、部落民白冨)が依然として法的に、あるいは慣習と
そのような差別の禁止を命じた最高司令官の指示の遂行
を怠っているのであり、できうるかぎり速やかにこの状
態を是正すべきである。
一九四七年六月二○日
敬具
こ
(6房&ロロ目・帛三呉】・ロ四]○・日目登の①
部落解放全国委員会議長
題
繍
9
冷。H同日目・甘昌】○口○烏Cの宮①、の①」
問
錨指示が得られるよう願うものです。
松本治一郎
鮒
鞭ました。我々は、貴下の深い御理解と我々に対する良き御
こ
っ資料のとおりこれに関する文書を送ってこの問題の早急な
鍬解決のために適切かつ徹底した施策を実施するよう要求し
てこれに関して我々はすでに我が曰本政府に対して、添付
別的な出来事です。
それは、三重県渡会郡四郷村朝熊に存在する政治的な差
問題を提起するものです。
我々はここに、ここ日本において封建的な社会的差別の
ために最下層の社会的集団として虐げられてきた六千部落
三百万人の名において、貴下の適切なる判断を仰ぎ、ある
将軍閣下
東京、日本
部落解放全国委員会
④解放委員会の請願
T一心Tザ円,や●ⅧjDj‐よ棟i〕1つ】0←IQ‐41.‐P「01-冊Ⅲ。」CT0I『I‐o’’’1mⅢ1ワリ0句Il1I句17△・rU4P0□
丁