KR QUANTECおよび KUKA.CNC を使った表面加工

KUKA ユーザーレポート \ 自動車部品サプライヤ \
SEMATEK GmbH
KR QUANTEC および
KUKA.CNC
を使った表面加工
「KUKA.CNC」ソフトウェアを採用し、表面加工の新たな道に挑んだ
SEMATEK GmbH 社。
ドイツ・アルゴイ地方ゼークに拠点を置くSEMATEK GmbH は、2007年から最新型の
製造工場を対象にした、機械製造の革新的な包括的ソリューションを開発していま
す。こうした工場は新型製品の生産プロセスには欠かせず、加えて既存のプロセスを
強化・最適化するのが目的です。 同社では、このように常にコストの削減と生産性
の向上に重点を置いてきました。
会社 / パートナー
SEMATEK GmbH
用途
表面加工による製造作業
製品
KR QUANTEC
大可搬量 (100~240 kg)
業種
金属製品、自動車部品サプ
ライヤ、その他
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KUKA Roboter GmbH
Hery-Park 3000, 86368 Gersthofen, Germany, Phone: +81 45-744-7531, www.kuka-robotics.com/ja
KUKA ユーザーレポート \ 自動車部品サプライヤ \
SEMATEK GmbH
導入前の状態 / 課題:
ボディー部品の深絞り用工具、複合材料でできたコンポーネントのはめ込み型、プ
ラスチック部品の射出成形金型など、フライス加工後の形成工具の研磨、仕上げは
今でもその多くが手作業で行われています。 一方、高度にオートメーション化され
た企業では、最高で20人日を要する大型の自由曲面研削もあります。 表面加工技
術の進歩に伴い、プロセスは非常に臨機応変で精確かつ信頼性の高いもの、そして
可能な限り経済効率を高めたものが求められています。 今回の目標は自動化に対
応した手段によって、金属の表面を高品質な機能表面へと変貌させることでした。
そこでツール表面をならすハンマー作業を、
「機械ハンマーピーニング」(Machine
Hammer Peening) というアプリケーションで可能にしました。 この工程で扱う複雑
なツールの表面をオートメーションで加工すべく、SEMATEK では KUKA ロボターの
KUKA.CNC を採用することにしたのです。
実現 / ソリューション:
KR QUANTEC シリーズの KUKA ロボットのフランジには、垂直に振動するハンマーヘ
ッド (3S-Engineering GmbH 社製 FORGEfix) を備えた空気式のツールが搭載してあ
り、表面の機械加工を行います。 ロボットによるワークの計測が終わると、KUKA ソ
フトウェア「KUKA.CNC」によってハンマーヘッドが表面の鍛造動作経路をなぞりま
す。 この時、フライスの溝部分にある窪みの下に、フライスの先端が押し込まれま
す。 球の直径、送り速度、軌道の間隔、表面と打ち込みの角度などは、プロセスに
応じて選択あるいは設定することが可能です。 SEMATEK 社が加工ヘッドの計測に
選んだのは、LEONI GmbH 社の 5D 測定システムでした。 この方法を使うと、ツール
中心点 (TCP) の測定だけではなく、ツールの向きが極限まで正確に測れるようにな
ります。 最高の加工精度を追求する上で、ツールの向きは特に5軸 CNC プログラム
において重要な点になります。
» 動画:KUKA オートメーションソリューション - SEMATEK GmbH 社
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コントローラー
KR C4
(ロボットコントローラー)
KUKA smartPAD
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システムコンポーネント:
リーチと柔軟性が特徴の KUKA KR 240 R2900 を採用。 5軸加工を用いた戦略に欠かせないコンポーネントは、ロボットを投入す
れば明確なコスト上のメリットが得られます。 ロボットの設定とプログラミングを簡便にするため、KUKA ではコントローラーに
CNC コア一式を搭載し、KUKA.CNC ソフトウェアを開発しました。 このソフトウェアではロボットの動きを DIN 66025 または G コ
ードに完全に準拠した形でプログラミングできます。 プログラムは CAD/CAM システムで作成でき、特殊なロボットプログラムに
変換することなく (ロボット言語への翻訳なしで) KUKA コントローラーに反映することができます。 もう一つのメリットは、ツー
ル半径の修正やバックアップツール等の CNC による機能を問題なく使用できるという点です。 SEMATEK はシミュレーションモジ
ュールを用いてプロセスチェーンを加え、システム全体のリーチと衝突防止を強化しています。 こうしてロボットを本格的な CNC
マシンに仕立て、軌跡のパフォーマンスを更に向上。これにより、すべてのコンポーネントを均一に加工できるようにしたのです。
結果 / 成果
ハンマーはフライス加工後の表面をならすとともに、表面を強化することで残留
応力分布の最適化にも寄与します。 こうして表面は均一化され、再生性を得ま
す。 このハンマー作業により、フライスだけでは決して到達できない 0.1 µm と
いう算術平均粗さ (Ra) が可能になりました。 素材によっては、冷間加工を用い
ることで表面硬度が最大 30 % も高くなります。 作業によっては表面の追加的
な後処理を、完全に不要にすることもできます。 特に、ハンマー作業を自動にす
ると手作業の研削・研磨作業が省けるのです。 仕上げにかかる時間、ひいては
製造工程全体を大幅に短縮することができ、特に単純作業を減らすことができ
るようになりました。 KUKA ロボットは、複雑な自由曲面の加工にも対応可能で
す。 ここでは多くの場合コンポーネント一式の加工が可能なため、コストも時間
もかかる掴み替えが不要になります。 きわめて精確なロボットの経路計画によ
り、高速での作業がと低オーバーラップでの進行が両立します。 すなわち、最
短時間で最高の結果が得られるのです。
未来志向のロボット工学について:
+81 45-744-7531, www.kuka-robotics.com/ja
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更に詳しく:
その他のリンク
» 自動車部品サプライヤ業界における KUKA オートメーションについて
»「大可搬量」製品パンフレットのダウンロード
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