「男女の脳の違い」を題材に、 ダイバーシティの本質と 組織

テンプスタッフ
ラーニング
「男女の脳の違い」を題材に、
ダイバーシティの本質と
組織コミュニケーションを学ぶ
女性活躍推進法も施行され、女性が活躍できる組織づく
りやダイバーシティ推進に取り組む企業が増えている。
そのような企業では、「ダイバーシティとは何か? なぜ
必要なのか?」ということに対する共通理解や目的の共
有がまず求められる。そのための研修として注目される
のが、感性分析の第一人者である黒川伊保子氏とテンプ
スタッフラーニングが共同開発した「男女脳差理解によ
るダイバーシティ・コミュニケーション講座」である。
ダイバーシティ推進のスタートアップ研修として、多く
の企業で活用されている。
難しくなってしまいます」
最近では、管理職
では、このようなシーンでは、ど
向けの研修に加え、
のような対応をすべきだろうか。同
女性リーダー育成
社営業部部長の小室銘子氏は、次の
の研修に組み込む、
ように答える。
全社員で受講する
「女性部下は、男性上司が理解し
ことで社内の共通
やすいように結論から報告し、別の
言語とする、などさ
話を付け加える時は、なぜその話が
まざまな活用事例
必要なのかを先に説明したほうが良
が増えている。
いでしょう。男性上司も、あまり先
「男性管理職が女
を急がせず、気持ちよく聞く姿勢が
性部下をうまくマ
望まれます」
ネジメントするに
は?というニーズももちろんありま
うような固定的な考えを押しつけて
すが、最近では女性管理職育成にも
しまうと、ダイバーシティの本質と
活用されています。女性にとってあ
は真逆の発想になりかねません。受
このように、職場で起こりやすい
る意味“アウェイ”である男性社会
講される方からの反発も生みます。
身近なケースを参考に、男女脳の差
でリーダーシップを発揮するうえ
一人ひとりの違いや個性を認め合
実感を伴いながら楽しく理解
岩崎真也氏
小室銘子氏
代表取締役社長
営業部
部長
職場でのコミュニケーション例
にわたり人工知能の研究開発に従事
りしてしまう。一方、女性脳は感じ
に基づく感性の違いを理解し、互い
で、気をつけたほうが良いことが学
い、
活かし合うこと。それによって、
した後、その研究から生まれた感性
たことを感じたままにしゃべるこ
に働きやすいコミュニケーションの
べるからだと思います。
『楽しいだ
単一の価値観や感性の組織では生ま
分析法を用いて、男女の脳の感性の
とにより、他者と共感し合い、その
とり方を“楽しく”学べるのが、こ
けでなく、実際に役に立った』とい
れ得ない新しい価値を創造できる組
まずは、次のシーンを思い浮かべ
違いを解明してきた。黒川氏によれ
中でアイデアを思いつき、コミュニ
の研修の特長といえる。
う受講者の声が多いことも、お勧め
織をつくることが、ダイバーシティ
ていただきたい。
ば、意識して行う言動、所作などに
ティを形成していく。
「違いがあることによって生じる
できるポイントです」
(岩崎氏)
推進の本来の目的です。それを実現
女性部下が男性上司にトラブルの
おいて男女差はないが、無意識の領
こうした男女の感性の違いを理解
感情や、職場で衝突が起こる理由、
報告をするため、
まず経緯を話した。
域で起こる、とっさの快・不快など
したうえで冒頭のシーンを見ると、
そして、互いに違いを知り、認め合
ここまでの経緯を話さないと、本当
の「感性」については、男女に大き
男性課長は女性部下の目的の見えな
うことによって得られる利点など、
の原因を究明できず、上司が判断で
な違いがあるということだ。
い話にストレスを感じていることが
ダイバーシティを推進する意味・意
テンプスタッフラーニングでは、
リサーチでは、日々研究が行われて
分かる。しかし、そこで女性部下を
義を、具体的な実感を伴って理解す
この研修をより多くの人に受講し
おり、最新の研究成果に基づいて講
ることができます」
(岩崎氏)
てほしい、企業内でも推進してほし
座の内容は常にアップデートされて
女性の感性を活かすことはできない
同研修は 2010 年に開発されて以
い、との考えから、公認インストラ
いるそうだ。
脳差に基づく感性の違い
きないだろうと考えたからだ。さら
に、できるだけ情報を伝えようとい
感性の違いを活かすには
うサービス精神から、いろいろな話
「要領が悪い」
と判断してしまっては、
するために、この研修はあります」
ダイバーシティの本質を伝えたい
(岩崎氏)
黒川氏が代表取締役を務める感性
を付け加えた。すると、男性上司は
例えば、対話の仕方も男女によっ
と、テンプスタッフラーニング代表
来、50 社以上の企業で実施されてき
クターの養成講座も実施。企業のダ
ダイバーシティや女性活躍につい
途中で話を遮り、
「要領を得ないな。
て好みが分かれる。男性脳は人の話
取締役社長の岩崎真也氏は語る。
た実績を持つ。
イバーシティ推進担当者や人材開発
ての意義を組織内で共有し、推進す
もっと単刀直入に話してくれ」と頼
を理解する時に、空間認知の領域を
「実は、このような女性部下の報
「
『女性部下の考えていることはよ
担当者、プロの研修講師などが受講
る際のスタートアップ研修として、
んだ。
使うため、
「この話の目的(ゴール)
告の中には、お客様の気持ちやその
く分からない。女性の部下は持ちた
しており、現在、100 人を超える公認
活用してはいかがだろう。
似たような経験を持つ人は多いの
はどこか、ゴールまでに、いくつの
変化など有益な情報がたくさん含ま
くない』と考えていた男性管理職で
インストラクターが存在している。
ではないだろうか。こうしたコミュ
要素をクリアしなければならないの
れていたりします。ところが、男性
も、この講座を受けていただくと、
一方、世の中には同講座以外にも
ニケーションのトラブルは、男女の
か、今、その何合目に当たるのか」を
上司が『単刀直入に話してくれ』と
『あの行動はそういう理由からだっ
男女脳の違いを扱った研修はある
脳の違いに起因するという。
無意識に探っている。そのため、目
言ってしまうと、女性部下から本当
たのか』ということが分かり、女性
が、内容の浅いものも少なくないよ
この講座を監修する黒川伊保子氏
的の見えない話や寄り道の多い話
に必要な情報が上がってこなくな
部下との仕事がしやすくなったとい
うだ。
は、コンピューターメーカーで 14 年
は、脳へのストレスが多く、うんざ
り、良いアイデアが生まれることも
う評価をいただきます」
(小室氏)
「
『男性は○○、女性は××』とい
August 2016
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August 2016