LanScope Cat6 - エムオーテックス株式会社

LanScope Cat6
サブマネージャNAT環境設定手順書
2013年5月7日
第5版
エムオーテックス株式会社
【改版履歴・目次】
【改版履歴】
改版No
1
ページNo
変更内容
制定
3 NATとはに説明を追加
5
7 ~13
15~24
26 28
7 13
7 13 17 24
7,9,13,14
17,19,24,25
4
17~28
2 5 6
2
3
4
5
5
日時
2007/03/07
誤植修正、画像変更
2009/06/29
MR自動インストーラを編集するに説明を追記
画像変更
2011/03/18
画像変更
2011/10/03
SNMP対応機器管理には対応していない旨を追記
Explzh for Windows Ver. 4.91を使用する手順を削除
Explzh for Windows Ver. 4.91を使用する手順の削除に伴い記載内容を修正
2013/05/07
2013/05/07
【目次】
■本書の内容について
3
■NATの仕組みについて
3
■NAT環境でLanScope Catを構築する場合
4
■MRのインストール方法と手順
5
MR自動インストーラを編集する(【+Lhaca Version1.24デラックス版】を使用)
本資料で使用される各社の社名および製品名は、各社の商標または登録商標です。
2
7
■本書の内容について
NAT環境のネットワークにサブマネージャサーバを設置する環境でログを取得するためには、インストール時にNAT環境に応じた
設定を行う必要があります。本書の手順に従ってMRのインストールファイルを作成してインストールを行ってください。
■NATの仕組みについて
(同じネットワーク内の通信)
拠点
NAT環境
・ローカルアドレスで通信を行なう。
・ローカルアドレスは、そのネットワーク内
でのみ有効。
パソコンC
ローカルIP : yyy
(外のネットワークへの通信)
パソコンD
ローカルIP : zzz
拠点側ルータ
グローバルIP : AAA
・ネットワークの外と通信をする場合は、
ルータがグローバルアドレスに変換して
通信を実現する。
・他のネットワークのローカルアドレスに対
しての通信は不可能
グローバルアドレスを
使用した通信
ローカルアドレスを
使用した通信
本社側ルータ
グローバルIP : BBB
インターネット
パソコンB
ローカルIP : xxx
パソコンA
ローカルIP : www
本社
NAT環境
NATとは
インターネットに接続されたネットワークで、ひとつのグローバルなIPアドレスを複数のコンピュータで共有する技術のこと。
組織内でのみ通用するIPアドレス(ローカルアドレス)と、インターネット上のアドレス(グローバルアドレス)を透過的に相互変換することに
より実現されます。
上図のネットワークを例に説明します。
本社側のパソコン(パソコンA、パソコンB)は、本社内のネットワークでは「www」と「xxx」というIPアドレス(ローカルアドレス)で通信を行い
ます。
同様に拠点側のパソコン(パソコンC、パソコンD)も拠点内のネットワークでは、それぞれ「yyy」「zzz」というローカルアドレスを使用して通
信を行います。
NAT環境の場合、ネットワークの外と通信を行なう場合はネットワーク内だけで通用するローカルアドレスでは通信は行なえません。
外との通信を行なう場合、ルータがローカルアドレスをグローバルアドレスに変換して外との通信を可能にします。
例えば、拠点側のパソコンCがインターネットにアクセスする場合はグローバルアドレスである「AAA」を使用して通信を行ないます。
パソコンDに関しても同様です。
また、拠点にあるパソコンDから本社側のパソコンBに通信を行なう場合は、グローバルアドレスである「BBB」に向けて通信を行ないます。
パソコンDからの通信を受け取った本社側のルータは、その通信を本社内のネットワークに送信し、パソコンBとの通信を可能にします。
※NAT環境にLanScopeを導入する際は、通信機器(ルータ等)でLanScopeの通信に必要な設定を行ってください。
3
■NAT環境でLanScope Catを構築する場合
NAT環境のネットワークにサブマネージャサーバを設置する場合、以下の条件を満たす必要があります。
① 統合マネージャ、各サブマネージャ、MRがVer5.3.0.0以上であること。(Cat5からバージョンアップしてご使用のお客様対象)
② サブマネージャ一式(資産管理、タスク、リアルタイム、ファイル配布Webアクセスの各サブマネージャソフト※)をすべて同じサーバにインストール
していること。(サブマネージャを複数台設置する際も同様)
※ サーバサブマネージャ、不正PC検知サブマネージャは別サーバにインストールして構築しても問題ありません。
※ MR自動インストール機能を使用して本社のサブマネージャに登
録されるように作成したMRSETUP.EXEは、ローカルアドレス
「xxx」に対して通信するようになっているため、本社側グローバ
ルアドレスである「BBB」に対して通信を行うように
MRSETUP.EXE内のファイルを編集する必要があります。
本社サブマネージャサーバのローカルIP:xxx
NAT変換するIP:AAA
での例
拠点
IPアドレス「BBB」に対して通信する
ように編集(※)したMR自動インス
トーラを用いて、MRのインストール
を行う。
拠点側ルータ
(グローバルIP : AAA)
通常のインストール方法では、クライアント端末
からサブマネージャに対して通信を行えません。
本社側ルータ
(グローバルIP : BBB)
サブマネージャサーバ(ローカルIP : xxx)
資産管理サブマネージャ
タスクサブマネージャ
リアルタイムサブマネージャ
ファイル配布サブマネージャ
Webアクセスサブマネージャ(オプション)
統合マネージャ
サーバ
本社
必ずサブマネージャ一式を1台のサーバにイン
ストールする
NAT環境
上図のように、NAT環境のネットワークにサブマネージャサーバを設置する場合、そのままではクライアント端末からサブマネージャ
サーバへの通信が行えません。よって、ログがサブマネージャサーバのデータベースに収集されず、またログの閲覧もできません。
この場合、本書にある手順で編集したMR自動インストーラ(MRSETUP.EXE)を、各クライアント端末で実行することで情報収集ができ
るようになります。
!注意!
本書の手順を実行する場合、資産管理、タスク、リアルタイム、ファイル配布、Webアクセスの各サブマネージャは
必ず同じサーバにインストールして運用してください。
(資産サブマネージャのIPアドレスと同じアドレスに対して各種ログを送信するように動作するためです。)
※ SNMP対応機器管理はNAT環境には対応しておりません。
4
■MRのインストール方法と手順
1. 統合コンソールのMR自動インストール機能を使用し、MRSETUP.EXEを作成する。
2. 作成したMRSETUP.EXE内のMr.iniファイルを編集する。
3. 新規テキストファイルを作成し、mrconf.iniファイルとして編集する。
4. 編集・新規作成したファイルをMRSETUP.EXEに再圧縮する。
5. 編集したファイルで作成したMRSETUP.EXEでインストールを実行する。
6. リアルタイムイベントポリシーを適用し、統合コンソールにログが表示されるかを確認する。
本書で説明するNAT環境に対応したMR自動インストーラを作成する手順は、次の2種類あります。
それぞれのページを参照してください。
MR自動インストーラの作成方法
インストール権限指定で
インストール実行ユーザを指定する場合
使用する圧縮・解凍ツール
参照
ページ
+Lhaca Version1.24 デラックス版
を使用する
P7
+Lhaca Version1.24 デラックス版
を使用する
P13
※ Windows2000/XP/2003/Vista/2008のクライアントに
インストールする場合。
※ インストール時に管理者権限を一時的に付与してMRを
インストールする場合。
インストール権限指定で
インストール実行ユーザを指定しない場合
※ クライアントPCに管理者権限でログインしてインストール
する場合。
※本書の説明で使用している圧縮・解凍ソフトの入手方法などに関しては次のページを参照してください。
5
本書では、フリーソフトの「+Lhaca デラックス版(Ver1.24)」を使用した手順を説明します。
その他の圧縮解凍ツールを使用する場合は、ご利用ソフトのヘルプ等を参照してください。
■+Lhaca Version1.24 デラックス版 を使用する場合
●インストーラが入手できるWebサイト(インストール方法は各Webサイトを参照してください)
「+Lhaca」 http://park8.wakwak.com/~app/Lhaca/
(画面左側の「姉妹品」の下にある「デラックス版」のリンクをクリックすると、インストーラが入手できるページが表示
されます)
※各ソフトウェアの著作権は、各個人、団体、企業に帰属します。
※上記のソフトウェアの情報は、2013年5月7日現在のものです。
バージョンアップ、仕様変更などにより、本書で記述している内容が変更になる可能性があります。各ソフトウェアの詳細は、
各Webサイトを参照してください。
6
1.MR自動インストーラを編集する(【+Lhaca Version1.24 デラックス版】を使用)
MR自動インストーラの作成方法によって、手順が異なります。
■ MR自動インストールウィザードの「インストール権限指定」
で「インストール実行ユーザを指定する」にチェックを入れ
て作成した場合(右図参照)は、次の手順を参照してくださ
い。
※ MR自動インストールを使用したMRのインストーラ作成
方法の詳細は、ご利用の環境に合わせて、LanScope
Cat 標準操作ガイド 第1部「第4章 エージェントのインス
トール手順」を参照してください。
※ 「インストール権限指定」(右図)で「インストール実行
ユーザを指定する」にチェックを入れた場合は、
「MRINST.EXE」の名称でインストーラが作成されます。
1. 作成したインストーラ(MRINST.EXE:自己解凍書庫)のファ
イルを、実行せずに解凍して、圧縮されているファイルを
編集できる形にします。
まず、適当な場所に作業フォルダを作成し、作成した
MRINST.EXEを移動します。
2. +Lhacaを「Shift」キーを押しながらダブルクリックして起動
します。
3. 右図のようなウインドウが表示されますので、作業フォル
ダにあるMRINST.EXEのアイコンを「+Lhaca」のウインドウ
にドラッグ アンド ドロップします。
ドラッグ アンド ドロップ
する。
7
4. MRINST.EXEに圧縮されているファイルの中から、
MRInstallPack.exeのみ解凍します。
右図のような画面が表示され、MRInstallPack.exe内に圧
縮されているファイルの一覧が表示されます。
ウィンドウ内の「MRInstallPack.exe」を選択した状態で、
ツールバーの「編集」-「解凍」をクリック、または「解凍」ボ
タン(右図の丸で囲まれている部分)をクリックします。
解凍先を聞かれますので、MRINST.EXEを保存している
作業フォルダを指定します。
5. 作業フォルダにMRInstallPack.exeができているのを確認し
てください。
6. MRINST.EXEと同じような手順で、MRInstallPack.exeから
Mr.iniのみを解凍します。
MRINST.EXEと同じように、「+Lhaca」のウインドウに
MRInstallPack.exeをドラッグ アンド ドロップします。
ドラッグ アンド ドロップ
する。
7. 右図のような画面が表示されますので、ウィンドウ内の
「Mr.ini」を選択している状態で、ツールバーの「編集」-「解
凍」をクリック、または「解凍」ボタン(右図の丸で囲まれて
いる部分)をクリックします。
解凍先を聞かれますので、MRINST.EXEを保存している作
業フォルダを指定します。
8
8. 作業フォルダにMr.iniができているのを確認してください。
9. 解凍したMr.iniを開きます。
10.右図のようにMr.iniを2箇所書き換えます。
①: 「SUBMGRIP=xxx.xxx.xxx」の部分を、NATで管理し
ているグローバルIPに変更します。
(例:192.168.1.2に変更したい場合
⇒「SUBMGRIP=192.168.1.2」)
①
②: [MR Files]セクションの最後に
「mrconf.ini=mrconf.ini」という1行を追加して書き込
みます。
編集が完了したら、上書き保存します。
※ 上記以外の、すでに記述されている内容の削除・修正は
行わないでください。
②
9
追記する
11.作業フォルダに新規テキストファイルを作成し、ファイル
名を「mrconf.ini」にします。
12.mrconf.iniをメモ帳などのテキストエディタで開きます。
13.「[NATSUBMGR]」と記述し、上書き保存します。
14.再度、「Shift」キーを押した状態で+Lhacaを起動し、表示さ
れたウインドウにMRInstallPack.exeをドラッグ アンド ド
ロップします。
ドラッグ アンド ドロップ
する
10
15.ウインドウ内の「Mr.ini」を選択した状態で、画面上部にある
「削除」ボタン(右図参照)をクリックしてMr.iniを
MRInstallPack.exeの中から削除します。
16.手順10で編集したMr.iniをMRInstallPack.exeに新たに
圧縮します。
ツールバーの「編集」-「追加圧縮」をクリック、または「追
加圧縮」ボタン(右図の丸で囲まれている部分)をクリック
します。
圧縮するファイルの場所を聞いてくるので、作業フォル
ダに保存しているMr.iniをして指定してください。
17.手順13で作成・保存したmrconf.iniを、同じ手順で圧縮し
ます。
同じように、ツールバーの「編集」-「追加圧縮」をクリック、
または「追加圧縮」ボタン(右図の丸で囲まれている部分)
をクリックします。
圧縮するファイルの場所を聞いてくるので、作業フォル
ダに保存しているmrconf.iniを指定してください。
18.編集したMRInstallPack.exeをMRINST.EXEの中に再び
圧縮します。
「+Lhaca」のウインドウにMRINST.EXEをドラッグ アンド
ドロップします。
ドラッグ アンド ドロップ
する
11
19.ウインドウ内のMRInstallPack.exeを選択した状態で、画
面上部にある「削除」ボタン(右図参照)をクリックして
MRInstallPack.exeをMRINST.EXEの中から削除します。
20.ツールバーの「編集」-「追加圧縮」をクリック、または「追加
圧縮」ボタン(右図の丸で囲まれている部分)をクリックしま
す。
圧縮するファイルを聞いてくるので、作業フォルダに保存
してあるMRInstallPack.exeを指定してください。
+Lhacaのウインドウを閉じれば、MR自動インストーラの編集は完了です。
編集したMRINST.EXEを使用して、クライアント端末にMRをインストールしてください。
12
■MR自動インストールウィザードの「インストール権限指定」
で「インストール実行ユーザを指定する」にチェックを入れな
いで作成した場合(右図参照)は、次の手順を参照してくだ
さい。
※ MR自動インストールを使用したMRのインストーラ作成
方法の詳細は、ご利用の環境に合わせて、LanScope
Cat 標準操作ガイド 第1部「第4章 エージェントのインス
トール手順」を参照してください。
1. MRSETUP.EXEに圧縮されているファイルの中から、Mr.ini
のみ解凍します。
右図のような画面が表示されますので、ウィンドウ内の
「Mr.ini」ファイルを選択した状態で、ツールバーの「編集」「解凍」をクリックします。
解凍先を聞かれますので、 MRSETUP.EXEを保存してい
るフォルダを指定します。
2. 作業フォルダにMr.iniができているのを確認してください。
13
3. 解凍したMr.iniファイルを開きます。
①
4. 右図のように、Mr.iniの二箇所を書き換えます。
①: 「SUBMGRIP=xxx.xxx.xxx」の部分を、NATで管理し
ているグローバルIPに変更します。
(例:192.168.1.2に変更したい場合
⇒「SUBMGRIP=192.168.1.2」)
②: [MR Files]セクションの最後に
「mrconf.ini=mrconf.ini」という1行を追加して書き込
みます。
※ 上記以外の、すでに記述されている内容の削除・修
正は行わないでください。
②
5. 作業フォルダに新規テキストファイルを作成し、ファイル
名を「mrconf.ini」にします。
14
追記する
6. mrconf.iniをメモ帳などのテキストエディタで開きます。
7. 「[NATSUBMGR]」と記述し、上書き保存します。
8. 再度、「Ctrl」キーを押した状態で+Lhacaを起動し、表示さ
れたウインドウにMRSETUP.EXEをドラッグ アンド ドロッ
プします。
ドラッグ アンド ドロップ
する
9. ウインドウ内の「Mr.ini」を選択した状態で、画面上部にあ
る「削除」ボタン(右図参照)をクリックしてMr.iniを
MRSETUP.EXEの中から削除します。
15
10.手順6で編集したMr.iniファイルをMRPack.exeに新たに圧
縮します。
ツールバーの「編集」-「追加圧縮」をクリック、または「追
加圧縮」ボタン(右図の丸で囲まれている部分)をクリックし
ます。
圧縮するファイルの場所を聞いてくるので、作業フォルダ
に保存しているMr.iniをして指定してください。
11.手順9で作成したmrconf.iniを、同じ手順で圧縮します。
同じように、ツールバーの「編集」-「追加圧縮」をクリック、
または「追加圧縮」ボタン(右図の丸で囲まれている部分)
をクリックします。
圧縮するファイルの場所を聞いてくるので、作業フォルダ
に保存しているmrconf.iniをして指定してください。
+Lhacaのウインドウを閉じれば、MR自動インストーラの編集は完了です。
編集したMRSETUP.EXEを使用して、クライアント端末にMRをインストールしてください。
16