「ISO9001/14001規格改訂セミナー」 報告書 平成28年2月18日(木) 営業本部 山本 雅浩 日 時 平成28年2月17日(水) 14:00~16:15 会 場 大阪商工会議所 北支部 会議室 大阪市北区西天満5-1-1 ザ・セヤマビル2階 <内容> 講師:アーパ株式会社 代表取締役社長 中谷正一氏 (ISO導入コンサルティング会社) 講師:アーパ株式会社 代表取締役社長 中谷正一氏 1.各規定の改訂状況 2015年9月15日にISO9001/14001ともに2015年度版へ改訂 2.改訂規格の概要 ISO9001 <8項番>から<箇条10>へ変更 ISO14001 <4項番>から<箇条10>へ変更 ⇒マネジメントシステム規格が共通化され、共通要素にそれぞれ固有の要求事項が加わる そのため、9001/14001統合している組織にとってはマニュアル作成が容易になったと言える 3.改訂規格のポイント ・ 全般 パフォーマンスとは・・・「測定可能な結果」 「予防処置」がなくなり、「6.1.リスク及び機会への取組み」が新設 ⇒リスク管理の上で、「4.1.内部及び外部の課題」と「4.2.利害関係者の要求事項」が重要となる ・ ISO9001 ビジネスマネジメントシステムとの一体化 プロセスアプローチの全面的導入 パフォーマンスインディケーター(評価基準)の明確化と監視 ★重要ポイント★ 組織の目的と課題の明確化 組織の課題~リスク及び機会の決定~優先目標設定 目標達成に向けたアクションプランの設定、見直し マネジメントシステムに強く関与するリーダーシップ ・ ISO14001 CSR(企業の社会的責任)との整合、観点の重視 用語「環境状況」・・・環境変化が組織に与える影響 バリューチェーン(上流・下流)の観点 パフォーマンスの評価 ・ いずれも文書・手順ではなく、「プロセス」「パフォーマンス」が重要視される ・ 現在あるマネジメントシステムを変える必要はなく、新しいMSに当てはめていけばよい ・ キーワード「意図した成果」・・・組織の目的を達成するために、規格、プロセスなどを適用した成果 ・ 規定書類などの文書で統廃合があった場合でも、管理できていれば文書番号は歯抜けになってもよい 4.準備内容 ①情報収集・・・・ 改訂書籍の購入など ②文書改訂・・・・ 目安として、1~3ヶ月 ③運用対応・・・・ 目安として、3~5ヶ月(JACOでは6ヶ月を推奨していたとのこと) 運用から内部監査、マネジメントレビューまで 審査機関との連携が重要。あまり遅くなると対応できない場合も 5.改訂計画と猶予期間 移行期間は2015年9月から2018年9月まで コンサル対応の期間を考慮すると、2016年~2017年中には移行していくのがベター 6.具体的な改訂文書と運用への対応 添付資料参照 7.改訂受審までにやっておくこと ポイント ① 「4.1 組織及びその状況の理解」の決定 ② 「4.2 利害関係者のニーズ及び期待の理解」の決定 ⇒規定等の作成要求は無し ③ 「6.1 リスク及び機会への取組み」の決定 ⇒リスクアセスメント、リスク対応は規定等の作成要求有り ④ 「6.2 各規格目的とその策定計画」の確立 ⇒各規格目的に加え、達成計画も策定する必要あり。規定必要 <所感> 今回、大阪商工会議所で開催されたISO9001/14001企画改訂セミナーを受講させていただきました。 2015年9月に2015年版が制定され、2018年9月までには2015年版に移行する必要がありますが、当社としては 次回サーベイランス時に移行する予定とのことで、2017年12月の審査までに移行、運用しておく必要があります。 規格の項数(箇条と呼ぶ)が増えており、ぱっと見ではかなり大幅に改訂されているようですが、セミナーでは 既存のマネジメントシステムを大きく変える必要はないと言われていました。既存のシステムを2015年版の要求 事項にあてはめていけば基本的にはOKとのことです。ですが、2015年度版は「パフォーマンス」を重要視されて おり、またリスク管理についても明確にする必要があるとのこと。マニュアルの全面改訂とそれに付随する規定類 の更新、運用の変更とやるべきことは数多くありますが、ISO事務局中心にしっかり対応していきたいと思います。 また、改訂にあたっては審査機関との連携が重要とのこと。JACO主催の改訂セミナーも受講し、JACOの審査 におけるポイントも押さえておく必要があると感じました。以上報告いたします。
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