始業式のお話から

校長
鎌
上
彰
今年の夏も格別な暑さが続きましたが,いつの間にか,虫の音も響きわたり,空模様も秋の気配を
感じさせる頃となりました。2学期がスタートして2週間,校舎には,嵐山っ子の明るい歓声が戻り,
一回り成長した子どもたちが元気に学校生活を送っています。
今夏は,市内小学生の交通事故(2件)のニュースや全国各地での水の事故,大雨等による自然災
害の続発等々,悲しいニュースに心痛めたところですが,本校の子どもたちは,大きな事故や病気,
事件に巻き込まれることもなく,元気で安全に生活できたことを職員一同大変嬉しく思っています。
また,今年の夏休みは,小栁さんが,卓球の中体連全道大会への出場,市内大会での優勝(W)・準
優勝(S)と大活躍をしたり,小学生は3日間,中学生は3年生を中心に,12日間(土日を除く夏
季休業日の7割の日数です!)もの学習会に取り組んだりと,いつもの夏休みとは違った形で,実に
充実した有意義な夏休みだったと思います。
さて,タイトルの「夢を叶え,今を生きるためのタイムマネジメント」とは,継続して努力するこ
とや時間を有効に活用するためのヒントを探していたときに,ネットで見つけ
た言葉です。「タイムマネジメント」などと言っても,子どもたちには難しす
ぎます。ちょうど,「世界陸上モスクワ大会」の期間だったので,子どもたち
には,3冠を達成したウサイン・ボルト選手など世界的に活躍するアスリート
たちを例えに,「1万時間の法則」や「千時間理論」という内容で,次のよう
なお話をしました。2学期以降の取組に向け,何かしらの“思い”をもってく
れたらと思っています。
始業式のお話から
今,「世界陸上」がモスクワで開催されています。女子マラソンで福士選手が銅メダルを獲得し
たり,相変わらずボルト選手が大活躍しています。前にもお話ししたことがあるけれど,「1万時
間の法則」というのがあります。何かに秀でたりその道のプロ,スペシャリストになるには,1
万時間の努力・時間の積み上げが必要だというものです。メダリスト,福士選手やボルト選手は,
それ以上の頑張りを積み上げてきているのだと思います。才能もあるのだと思いますが,才能+
努力,勝負の世界ですから,最終的に他人に勝るには,やっぱり練習量なんでしょう。1万時間
というとなかなかイメージできないと思いますが,具体的には,こういう取組が必要です。
・毎日13.7時間の取組で 2年
1万時間はとてもすごい時間です。これは,みなさ
・毎日 5.4時間の取組で 5年
んにはちょっと難しい。今から,毎日3時間近く頑張
・毎日 2.7時間の取組で10年
っても10年です。10年もかかったら,みんな大人
になってしまいます。もう少し,現実的に取り組めるものはないかなぁと探していたら,みなさ
んにも目指せるものがありました。それが,「千時間理論」というものです。1万時間のちょうど
10分の1。プロになる程の力を身に付けることは難しいけれど,ある程度のことは十分に頑張
れる力が付くそうです。具体的には,
・毎日1時間の取組で3年
・毎日3時間の取組で1年 または,平日に2時間+土日に5時間の取組で1年 です。
毎日のことだから,ちょっと大変だけれど,無理な数字ではありません。よく,頑張っている
のになかなか成果が上がらないと悩む人がいますが,それは,まだ,時間が足りていないという
ふうに考える,そんな考え方です。いきなり千時間・1万時間は無理でも,少しずつ取り組むこ
とが大切です。「1万時間の法則」・「千時間理論」も初めの1時間から始まります。取り組む時
間は多少短くなっても,毎日続けていくことが何よりです。人間の成長なんてそんなにすぐ分か
るものではないかも知れません。でも,半年,1年という大きな時間のくくりの中で考えれば,
違いも明らかになります。みなさんも,去年の自分より今年の自分の方が確実に進歩しているで
しょ?大人になるとなかなか変わっていくことは難しいけれど,みなさんの変わり方は目を見張
るものがあります。子どもには,それだけのエネルギーがあるんです。ぜひ,続けて取り組むこ
との大切さを一人一人が意識して,2学期も頑張ってほしいと思います。2学期は,文化祭とい
う大きな行事もありますが,勉強にスポーツに,いろいろなことに集中できる学期です。1日1日
を大切に,元気に充実した日々を過ごしてください。みなさんの頑張りに期待しています。
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