第 166 号 2016年4月14日 発 行 者 呉市医師会病院 地域医療福祉連携室 あ く せ す 春暖の候、春風が心地良い季節となりました。 新一年生の新しいランドセルや新入社員の初々しい笑顔がまぶしい今日この頃です。 先生方にはいつも あくせす をご利用いただき、誠にありがとうございます。 引き続き、ご利用・ご紹介をよろしくお願いいたします。 外来担当医変更のお知らせ ◆◆ 呉市医師会病院 1 診 内 2 診 内 科 外来担当医表 火 水 木 金 江木 康夫 吉井 陽子 【広大】 松本 善明 (消化器一般) 蔭地 啓市 (消化器一般) 柘植 雅貴 (消化器一般) 4 診 外 科 / 内 科 土 【広大】 (肝臓) 久保 祐美子 【広大】 (循環器) 西野 真由美 平田 久美子 【広大】 【広大】 (呼吸器) (内分泌) 藤森 正彦 中塚 博文 藤森 正彦 中塚 博文 奥川 浩一 澤田 紘幸 奥川 浩一 澤田 紘幸 科 外科/大腸・ 肛門外科 平成 28 年 4 月現在 月 (内分泌) 3 診 ◆◆ 片山 紀彦 (消化器一般) 藤森 正彦 西野 真由美 【広大】 (呼吸器) 乳腺外来 / 春田 るみ 中塚 博文 第1・3 午後 第2・4 午前 ストーマ外来 春田 るみ ◆ 排便障害外来:月・水・金曜日 午前【担当:藤森正彦】 *赤字:変更箇所 ◆ 外来栄養指導:毎週木曜日(①診察 10:30~ ②栄養指導 11:00~) ◆ 睡眠時無呼吸症候群:水・金曜日 午前【担当:西野真由美】 ※PSG検査については、呼吸器外来受診後に入院予約となります。 ◆◆ おしりの悩み ◆◆ X線骨密度測定装置 ◆◆ 無料相談 ◆◆ 毎月 第2水曜日 13時30分~16時00分 お申込み・お問合せ先 TEL 22-2321(代表) 平成 28 年4月より、大腸肛門病センターでは 医療スタッフによる おしり(大腸肛門疾患)の無料 個別相談 をはじめました。 「受診するほどではないけど、気になる」 「診察す る前に少し話が聞きたい」など、先生方の患者 さんで、“おしり”のことで悩まれている方が おられましたら、是非、ご案内ください。 このたび当院では、測定精度が高く、判定・ 評価・分析に優れている Horizon X線骨密 度測定装置を導入いたします。新装置はDXA法 で腰椎・大腿骨・橈骨での撮影が可能であり、 臥位・座位ともリラックスして検査を受けていただ くことができます。 5月9日より運用開始予定となっておりますので、 ご紹介のほど、よろしくお願い致します。 【予約受付先】放射線科(あくせす)☎ 25-7708 平均入院患者数 平均病床利用率 平均在院日数※ 紹介外来患者数 医療相談件数 1 3 2 .5 人 64.0% 2 0 .5 日 93 人 180 件 ◆呉市医師会病院 関係医師懇談会 報告(3 月22日)◆ 『 C型慢性肝炎に対するインターフェロンフリー治療 』 広島大学自然科学研究支援開発センター 生命科学実験部門 生物医科学研究開発部 (広島大学大学院 医歯薬学総合研究科 消化器・代謝内科学) つ げ ま さ た か 助教 柘植 雅貴 先生 これまで、C 型慢性肝疾患に対する治療はインターフ ェロンをベースとした治療が行われてきましたが、副作 用への懸念、治療期間の長さ、治療奏効率の低さ等から、 治療を回避されることが多くありました。ところが、 2011 年に C 型慢性肝疾患に対する治療薬として DAAs が 開発されて以降、C 型慢性肝疾患治療は劇的に変化して おりますので、治療の現状について紹介させて頂きます。 DAAs とは、Direct-acting Antiviral Agents の略で あり、C 型肝炎ウイルス(HCV)が産生する蛋白質に直接 作用し、ウイルスの増殖を強力に抑制する薬剤を示しま す。HCV は約 10 種類のウイルス蛋白を産生しますが、 そのうち、蛋白質の切断作用(プロテアーゼ)をもつ NS3/4A 蛋白、ウイルスのゲノム合成の際に RNA を捕ま える機能を持つ NS5A 蛋白、RNA ポリメラーゼの機能を 持つ NS5B 蛋白の 3 種類の蛋白を標的とした DAAs がこれ までに開発されております。DAAs は、インターフェロン に比して副作用が少なく、非常に強力な HCV 増殖抑制 効果を示すことから、開発当初は単独投与による完全排除も 期待されましたが、早期に薬剤耐性ウイルスが出現すること から、現在では、標的の異なる 2 種類の DAAs を組み 合わせた治療が行われることとなり、これまでに HCV genotype 1 型に対し 3 種類、HCV genotype 2 型に対し 1 種類のインターフェロン治療が保険適応となっております。 各治療法を表 1 に示します。表にありますように、 いずれの薬剤も副作用は少なく、上手に症例を選ぶこ とで、インターフェロン+リバビリン併用療法を 1 年 間行った際の HCV 排除率(SVR 率:36.5%)とは比較に ならないほど、高い SVR 率(90%以上)が期待できま す。さらに、慢性肝炎だけでなく、代償性肝硬変 (Child-Pugh grade A)も治療対象として加わったこ とから、これまでインターフェロンベースの治療がで きなかった患者さんにおいても、抗ウイルス療法が可 能となっております。 インターフェロンが登場した時代に比して、患者さ んは高齢化し、治療をあきらめておられた先生方も多 くおられるかと思います。しかし、65 歳以上でウイル ス排除を得られた場合でも肝発癌抑制が期待できる ことがいくつか報告されていることを鑑みますと、患 者さんの年齢に関係なくウイルスを排除することで、 肝発癌抑制だけでなく、患者さんの QOL 改善にも効果 があるものと考えております。先生方の外来で、C 型 慢性肝炎治療を希望される患者さんがおられました ら、是非ご紹介下さい。宜しくお願い致します。 表 1.C 型慢性肝炎に対する DAA 療法とその特徴 HCV genotype 1 型 治療法 ダクラタスビル(DCV) HCV genotype 2 型 ソホスブビル(SOF) オムビタスビル(OMV) ソホスブビル(SOF) +アスナプレビル(ASV) +レディパスビル(LDV) +パリタプレビル(PTV) +リバビリン(RBV) +リトナビル(r) 1 日投与量 Ⓡ スンベプラ (100mg) ハーボニー配合錠 2 錠、2× 1 錠、1× Ⓡ ヴィキラックス配合錠Ⓡ ソバルディⓇ 1 錠、1× 2 錠、1× +レベトールⓇ もしくは Ⓡ +ダクルインザ (60mg) コペガスⓇ 1~4 錠、2× 1 錠、1× (体重に応じて) 治療期間 24 週 12 週 12 週 12 週 奏効率(国内第 3 薬剤耐性なし:98%、 薬剤耐性の有無に関 薬剤耐性なし:99%、 96.4% 相試験) あり:35% わらず、100%* あり:83% 腎機能障害患者へ 透析患者も含め、使用 eGFR< 30ml/min 透析患者も含め、使用 腎機能障害、特に透析 の使用 可能。 の 症例では使用でき 可能だが、高度腎障害 患者では使用できない。 ない。 患者では注意が必要。 治 療 中 に ALT 上 昇 アミオダロンとの併用 Ca ブロッカーとの併用 あり。 で、徐脈出現あり。 で、末梢性浮腫の出現あり。 う貧血に注意。 注意事項 リバビリン併用に伴 *:ただし、最近の実臨床からの報告では 97%(Butt AA, et al. Liver Int. 2016.)。 柘植医師の外来診察は 毎週金曜日(午前) です。ご予約は あくせす までお願いいたします。 呉市医師会病院 地域医療福祉連携室 あ く せ す http:/www.kure.hiroshima.med.or.jp/hp/ 電 話 (0823)32-7576(直通) 管 理 者 中塚 博文 FAX (0823)32-7507 看 護 師 長 方岡 直美 室 長 中間 千穂 M S W 森下 香織 事 務 中野 浩美 事 務 森本 美穂
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