愛教大食育プロジェクト実施のための予備調査

様式5
2007 年度
テーマ
代表者及び共同研
究者名
プロジェクト経費(学長裁量経費)実施報告書
愛教大食育プロジェクト実施のための予備調査
氏
名
○村松常司
(代表者に○印)
所属部局講座等
役割分担
学生支援担当学長 プロジェクト総括
補佐
西村敬子
家政教育講座
家庭科における食の学びと食育の研究
杉浦淳吉
家政教育講座
社会心理学的な食育推進方法の開発
野田敦敬
生活科教育講座
生活科や総合学習での指導法等の開
発
寺本圭輔
保健体育講座
身体活動と食育に関する研究
吉田 正
保健体育講座
運動習慣と食生活に関する研究
藤井千恵
養護教育講座
生活習慣病予防と食育に関する研究
古田真司
養護教育講座
学校保健学の立場からの研究
村岡眞澄
幼児教育講座
幼児教育と食育に関する研究
市橋正一
理科教育講座
農学的観点からの研究
戸谷義明
理科教育講座
理科教育学の立場からの研究
羽渕脩躬
保健環境センター
栄養と健康に関する研究
久永直見
保健環境センター
保護者の労働と子の食育に関する研
究.プロジェクト企画調整
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研究成果の概要
1.実施事項
(1)学内における最近の学生に対する食育関連教育の状況の把握
(2)学内における学生・院生を含む研究参加希望者と研究企画に関する意見の収集
(3)養護教諭、栄養教諭等からのヒアリング
(4)先行研究のレビュー
2.各実施事項に関する成果は下記のとおりである。
(1)学内における最近の学生に対する食育関連教育の状況の把握
栄養学、食品管理、栄養管理、公衆衛生学、予防医学、保健科教育、生活科、家庭科などの講義、
実習が行われている。
卒業論文、修士論文のテーマとして、幼稚園での食育、肥満児、大学生のサプリメント利用、睡眠と
朝食の身体影響、牛肉、生活科における食育の有効性、摂食障害、五感を使い食を豊かにする方法、
食と心、食育教材開発などがとり上げられている。
(2)学内における学生・院生を含む研究参加希望者と研究企画に関する意見の収集
大学と附属学校の研究会で取り組むことも可能、地域の小中学校における食育研究に関わってお
り、それに大学のプロジェクトを結びつけることも可能とのコメントがあった。
(3)養護教諭、栄養教諭等からのヒアリング
附属岡小、附属特別支援学校、附属名中、附属幼稚園、附属高校、土岐津小にて実施した。
子どもらの食に関しては、栄養の過不足・偏り、アレルギー、サプリメント、保護者・家庭環境、真偽取
り混ぜた食情報の氾濫から、食に込められた愛情、食への感謝の心まで、多次元的な課題があるこ
と、種々の制約を超えて地域と結びついた積極的な食育の取り組みもなされている学校もあることが明
らかになった。
愛知県農林水産部食育推進課と情報交換をした。愛知県では 6 部 25 室が食育に関与しており、そ
れらの所掌範囲を横断的にまとめて食育推進計画を作った。学生の自発的活動への支援もしている。
より体系的な食育活動にするうえで、大学との連携も必要とのことであった。
(4)先行研究のレビュー
医学中央雑誌にて、キーワードを食育として、2006 年1月∼2007 年9月の間に収載された論文(学
会発表は除外)を検索した。 その結果、154 編が抽出され、乳幼児∼成人を対象として、栄養、食習
慣、嗜好、歯、咀嚼、健康障害、学校・家庭・地域・行政による食への支援、食育関連の専門資格者の
活動などに関する多数の調査・研究がなされていることが判明した。
3.結論
(1)近年、日本の食の安全を脅かす、食品の製造方法・内容・製造日の偽装、農薬混入等の発生が
相次いで明らかになった。また、生活習慣病の増加傾向も続いている。こうしたなかで食育の重要性は
益々高まっている。
(2)食育に関して専門的知識と能力を具えた教員を養成するための学生教育、ならびに現場の教員
の食育の取り組みへの専門的なサポートは、一定度なされているが、十分とはいえない現状であり、愛
教大がそれらの充実に取り組むことは重要である。
(3)愛教大には、食育に関する幅広い分野の専門家を擁していること、多数の卒業生が教育界で活
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躍していることなどの有利さがある。
(4)今年度は、プロジェクト形成にまでは到達できなかった。しかし、食育は愛教大として積極的に取
り組むべき課題であり、今年度の成果を活かしつつ、次年度に、新たな検討を行い、幼児教育から高等
教育までの現場のニーズを踏まえたプロジェクトを具体化したいと考える。
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